説明

色相染料を含む押出成形により製造される洗剤粒子

色相染料を含む押出成形された粒子。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、色相染料を含む押出成形された粒子、並びに、このような粒子を含む組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
特定の製品審美性、洗浄水の青色化を提供するため、又は更には白色の布地の洗浄をより良く認識できるように、染料を含む粒子を洗浄組成物に組み込もうとする試みが成されてきた。染料が色相染料である場合、色相染料の選択及び組成物への色相染料の組み込み方は、洗濯される布地に斑点若しくはシミが付かないように、並びに/又は、色相染料が組成物をはみ出して移染する若しくはにじむ(こうした組成物は、むしろ魅力的ではない組成物となる)のを回避するように、注意深くモニターすべきである。
【0003】
国際公開第2005/003274号は、綿に対して直接性である染料を含む洗濯処理組成物に関する。この染料は、例えば、噴霧乾燥されるスラリーの中に含まれてもよく、又は、主洗剤粉末に後から加えられる粒剤に添加されてもよい。斑点が付かないようにするために、国際公開第2005/003274号は、粒剤中の染料の濃度を0.1%未満にすることを教示している。
【0004】
本発明者らは、洗濯される布地に斑点若しくはシミが付くこと、又は、色相染料が組成物をはみ出して移染する若しくはにじむことが、押出成形された粒子の中に色相染料があると削減できることを見出した。本発明の押出成形された粒子は、比較的高濃度の色相染料を組み込むことができ、実質的なシミ付き若しくは斑点付きを引き起こさずに、並びに、組成物内での実質的なにじみ又は移染を引き起こさずに、このような粒子を使用可能にすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】国際公開第2005/003274号
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態では、本発明は、色相染料を含む押出成形された粒子に関する。
【0007】
本発明はまた、本発明の押出成形された粒子を含む組成物に関する。
【0008】
本発明はまた、組成物の審美的外観を改善するための、並びに/又は、洗われる品目に斑点付けを引き起こさずに及び/若しくは組成物での移染を引き起こさずに洗われる布地を色付けするための、組成物における本発明による押出成形された粒子の使用に関する。
【0009】
本発明はまた、押出成形工程を含む本発明の粒子の調製プロセスに関する。
【発明を実施するための形態】
【0010】
色相染料を含む押出成形された粒子
本発明は、色相染料を含む押出成形された粒子に関する。
【0011】
粒子
本発明の粒子は、本発明による複数の粒子を含む組成物の部分であり得る。
【0012】
この粒子は、100μm〜10000μm又は5000μm、典型的には200μm〜4000μm、あるいは400μm〜2000μm、あるいは更には500〜1500μmの粒径分布(PSD)を有する粒子を50又は80又は95%含み得る。典型的には、本発明の粒子は、200μm〜2000μm、あるいは、少なくとも400μm、500μm若しくは600μm及び/又は1000μm未満若しくは700μm未満の平均粒径(MPS)を有する。本発明の粒子の粒径分布(PSD)及び平均粒径(MPS)は、下記の試験方法1で示されるように測定される。
【0013】
粒子は、約1.0〜約10.0、約1.05〜約3、約1.1〜約2、又は更には約1.1〜約1.5のサイズ分布範囲を有する。
【0014】
粒子は、約350g/L〜約2000g/L、約500g/L〜約1200g/L、約600g/L〜約1100g/L、又は更には約700g/L〜約1000g/Lの嵩密度を有し得る。嵩密度は、試験方法2に示されるように測定することができる。
【0015】
粒子は、約1.0〜約10.0、約1.05〜約5.0、又は2.0、又は1.5、又は更には約1.1〜約1.25の中央粒子アスペクト比を有し得る。中央粒子アスペクト比は、試験方法3に示されるように測定することができる。
【0016】
粒子は、色付き又は白色であり得る。「色付き」が粒子が白色ではないことを指すことを理解すべきである。
【0017】
色相染料
粒子は色相染料を含む。粒子は、粒子の総重量に基づいて、少なくとも0.1重量%、典型的には少なくとも0.2重量%、又は0.5重量%、又は1重量%、又は更には2重量%、又は5重量%の色相染料を含み得る。粒子は、重量あたり、最大30重量%、又は最大20重量%、又は最大10重量%の色相染料を含有し得る。
【0018】
本発明の色相染料は、水溶性又は水分散性化合物であり得る。
【0019】
色相染料を含む粒子は、本発明の粒子中に存在する色相染料が脱イオン水1リットルと本発明の粒子1mg、10mg、100mg又は1gとの混合物中において25℃で可溶性であるようになっていることができる。粒子が洗剤又は布地処理組成物中にある場合、この組成物及びこの粒子は、この組成物中に存在する色相染料が脱イオン水1リットルとこの組成物10mg、100mg、1g又は10gとの混合物中において25℃で可溶性であるようになっていることができる。
【0020】
色相染料は、洗浄時に白色の布地に薄いオフホワイトの色合いを提供し、白さの外観及び許容性を改変する(例えば、水色、又は青、又はスミレ色、又はピンクの色相を提供する)染料として定義される。色相染料は、原材料として実質的に濃い色を有してもよく、特定の波長の光を選択的に吸収することにより布地に色を与えることができる。好ましい色相染料には、下記の布地直接性成分試験(試験方法4)に従ってこの色相染料で処理された布地が、a軸又はb軸のいずれかにおいて0.1単位超、特に0.2又は0.5単位超の平均色相差を示すようなものである染料が挙げられる。
【0021】
好ましい色相染料は、少なくとも1、又は少なくとも2、好ましくは少なくとも5、10、例えば、少なくとも15の色相効率を呈する。染料の色相効率は、下記の試験方法5に示されるように測定され、染料を含有しない溶液中で洗浄された布地サンプルを、染料を含有する溶液中で洗浄された布地サンプルと比較することにより測定され、色相染料が所望の色合い(例えば白化)を提供するのに有効であるかどうかを示す。好適な色相染料は、米国特許第7,208,459号に記載されている色相染料であり得る。
【0022】
染料の主な特徴は、それら染料にスペクトルの可視部分のエネルギーを吸収させる共役系であり得る。最も普通に見かける共役系には、フタロシアニン、アントラキノン、アゾ、フェニル基が挙げられ、発色団と呼ばれている。染料は、以下の部類、反応染料、直接染料、硫黄及びアゾ系染料、酸染料、並びに分散染料から選択することができるが、必ずしもそうでなくてもよい。
【0023】
色相染料は、以下の式Iの構造を有し得る。
【化1】

式中、R及びRは独立してR、−[(CHCR’HO)(CH2CR”HO)H]及びこれらの混合物からなる群から選択され、Rは独立してH、C〜C直鎖又は分枝鎖アルキル、ベンジル及びこれらの混合物から選択され、各R’は独立してH、CHO(CHCHO)H及びこれらの混合物からなる群から選択され、各R”はH、CH、CHO(CHCHO)H及びこれらの混合物からなる群から選択され、x+y≦5であり、y≧1であり、z=0〜5である。
【0024】
式Iの化合物は、米国特許第4,912,203号(Klugerら)に開示されている手順に従って合成することができる。
【0025】
特に、式Iの色相染料は、以下の化合物1〜5のうちの1つであり得る。
【化2】

【化3】

【0026】
色相染料は光漂白剤であり得る。光漂白剤は、太陽光からエネルギーを吸収してそれを別の分子(典型的には酸素)と反応させることによって移動させて漂白種(一重項酸素)を生成する分子である。光漂白剤は共役環を通常含み、したがって、強力な可視色を通常呈する。典型的な光漂白剤は、亜鉛、銅、ケイ素又はアルミニウム系のフタロシアニンを含む。
【0027】
色相染料は、低分子染料又は高分子染料であり得る。好適な低分子染料には、限定されるものではないが、ダイレクトブルー、ダイレクトレッド、ダイレクトバイオレット、アシッドブルー、アシッドレッド、アシッドバイオレット、ベーシックブルー、ベーシックバイオレット、及びベーシックレッドのカラーインデックス(C.I.)分類に該当する染料、又はこれらの混合物からなる群から選択される低分子染料が挙げられ、例えば次のものが挙げられる。
【0028】
(1)以下の式のトリス−アゾ系ダイレクトブルー染料
【化4】

式中、ナフチル環A、B、及びCの少なくとも2つがスルホネート基で置換されており、環Cは、5位をNH又はNHPh基で置換してもよく、Xは、最大2つのスルホネート基で置換されているベンジル又はナフチル環であり、2位をOH基で置換してもよく、またNH又はNHPh基で置換してもよい。
【0029】
(2)以下の式のビス−アゾ系ダイレクトバイオレット染料
【化5】

式中、ZはH又はフェニルであり、環Aは、典型的には矢印で示される位置がメチル及びメトキシ基で置換されており、環Aはまたナフチル環であってもよく、Y基はフェニル又はナフチル環であり、これらは1つ以上のスルホネート基で置換されてもよく、メチル基で一又は二置換されてもよい。
【0030】
(3)以下の式のブルー又はレッドアシッド染料
【化6】

式中、X及びYの少なくとも1つは芳香族基でなければならない。一態様では、芳香族基は双方とも、置換フェニル又はナフチル基であってもよく、このフェニル又はナフチル基はアルキル、アルキルオキシ又はアリールオキシ基などの非水溶化基で置換してもよく、X及びYはスルホネート又はカルボキシレートなどの水溶化基で置換しなくてもよい。別の態様では、Xはニトロ基で置換したフェニル基であり、Yはフェニル基である。
【0031】
(4)以下の構造のレッドアシッド染料
【化7】

式中、Bはアルキル、アルキルオキシ又はアリールオキシ基などの非水溶化基で置換されてもよいナフチル又はフェニル基であり、Bはスルホネート又はカルボキシレートなどの水溶化基で置換しなくてもよい。
【0032】
(5)以下の構造のジアゾ染料
【化8】

式中、X及びYは、互いに独立してそれぞれ、水素、C〜Cアルキル又はC〜C−アルコキシであり、Rαは水素又はアリールであり、ZはC〜Cアルキル、C〜C−アルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシル又はカルボニルであり、nは1又は2であり、mは0、1又は2であり、並びにこれらの対応する塩、並びにこれらの混合物である。
【0033】
(6)以下の構造のトリフェニルメタン染料
【化9】

【化10】

及びこれらの混合物。
【0034】
色相染料は、カラーインデックス(Society of Dyers and Colourists,Bradford,UK)番号:ダイレクトバイオレット9、ダイレクトバイオレット35、ダイレクトバイオレット48、ダイレクトバイオレット51、ダイレクトバイオレット66、ダイレクトブルー1、ダイレクトブルー71、ダイレクトブルー80、ダイレクトブルー279、アシッドレッド17、アシッドレッド73、アシッドレッド88、アシッドレッド150、アシッドバイオレット15、アシッドバイオレット17、アシッドバイオレット24、アシッドバイオレット43、アシッドレッド52、アシッドバイオレット49、アシッドブルー15、アシッドブルー17、アシッドブルー25、アシッドブルー29、アシッドブルー40、アシッドブルー45、アシッドブルー75、アシッドブルー80、アシッドブルー83、アシッドブルー90及びアシッドブルー113、アシッドブラック1、ベーシックバイオレット1、ベーシックバイオレット3、ベーシックバイオレット4、ベーシックバイオレット10、ベーシックバイオレット35、ベーシックブルー3、ベーシックブルー16、ベーシックブルー22、ベーシックブルー47、ベーシックブルー66、ベーシックブルー75、ベーシックブルー159及びこれらの混合物からなる群から選択される低分子染料であり得る。
【0035】
好適な低分子染料には、1,4−ナフタレンジオン、1−[2−[2−[4−[[4−(アセチルオキシ)ブチル]エチルアミノ]−2−メチルフェニル]ジアゼニル]−5−ニトロ−3−チエニル]−エタノン、1−ヒドロキシ−2−(1−ナフタレニルアゾ)−ナフタレンジスルホン酸,イオン(2−)、1−ヒドロキシ−2−[[4−(フェニルアゾ)フェニル]アゾ]−ナフタレンジスルホン酸,イオン(2−)、2−[(1E)−[4−[ビス(3−メトキシ−3−オキソプロピル)アミノ]−2−メチルフェニル]アゾ]−5−ニトロ−3−チオフェンカルボン酸,エチルエステル、2−[[4−[(2−シアノエチル)エチルアミノ]フェニル]アゾ]−5−(フェニルアゾ)−3−チオフェンカルボニトリル、2−[2−[4−[(2−シアノエチル)エチルアミノ]フェニル]ジアゼニル]−5−[2−(4−ニトロフェニル)ジアゼニル]−3−チオフェンカルボニトリル、2−ヒドロキシ−1−(1−ナフタレニルアゾ)−ナフタレンジスルホン酸,イオン(2−)、2−ヒドロキシ−1−[[4−(フェニルアゾ)フェニル]アゾ]−ナフタレンジスルホン酸,イオン(2−)、4,4’−[[4−(ジメチルアミノ)−2,5−シクロヘキサジエン−1−イリデン]メチレン]ビス[N,N−ジメチル−ベンゼンアミン、6−ヒドロキシ−5−[(4−メトキシフェニル)アゾ]−2−ナフタレンスルホン酸,一ナトリウム塩、6−ヒドロキシ−5−[(4−メチルフェニル)アゾ]−2−ナフタレンスルホン酸,一ナトリウム塩、7−ヒドロキシ−8−[[4−(フェニルアゾ)フェニル]アゾ]−1,3−ナフタレンジスルホン酸,イオン(2−)、7−ヒドロキシ−8−[2−(1−ナフタレニル)ジアゼニル]−1,3−ナフタレンジスルホン酸,イオン(2−)、8−ヒドロキシ−7−[2−(1−ナフタレニル)ジアゼニル]−1,3−ナフタレンジスルホン酸,イオン(2−)、8−ヒドロキシ−7−[2−[4−(2−フェニルジアゼニル)フェニル]ジアゼニル]−1,3−ナフタレンジスルホン酸,イオン(2−)、アシッドブラック1、アシッドブラック24、アシッドブルー113、アシッドブルー25、アシッドブルー29、アシッドブルー3、アシッドブルー40、アシッドブルー45、アシッドブルー62、アシッドブルー7、アシッドブルー80、アシッドブルー9、アシッドグリーン27、アシッドオレンジ12、アシッドオレンジ7、アシッドレッド14、アシッドレッド151、アシッドレッド17、アシッドレッド18、アシッドレッド266、アシッドレッド27、アシッドレッド4、アシッドレッド51、アシッドレッド73、アシッドレッド87、アシッドレッド88、アシッドレッド92、アシッドレッド94、アシッドレッド97、アシッドバイオレット17、アシッドバイオレット43、ベーシックブルー9、ベーシックバイオレット2、C.I.アシッドブラック1、C.I.アシッドブルー10、C.I.アシッドブルー290、C.I.アシッドレッド103、C.I.アシッドレッド91、C.I.ダイレクトブルー120、C.I.ダイレクトブルー34、C.I.ダイレクトブルー70、C.I.ダイレクトブルー72、C.I.ダイレクトブルー82、C.I.ディスパースブルー10、C.I.ディスパースブルー100、C.I.ディスパースブルー101、C.I.ディスパースブルー102、C.I.ディスパースブルー106:1、C.I.ディスパースブルー11、C.I.ディスパースブルー12、C.I.ディスパースブルー121、C.I.ディスパースブルー122、C.I.ディスパースブルー124、C.I.ディスパースブルー125、C.I.ディスパースブルー128、C.I.ディスパースブルー130、C.I.ディスパースブルー133、C.I.ディスパースブルー137、C.I.ディスパースブルー138、C.I.ディスパースブルー139、C.I.ディスパースブルー142、C.I.ディスパースブルー146、C.I.ディスパースブルー148、C.I.ディスパースブルー149、C.I.ディスパースブルー165、I.ディスパースブルー165:1、C.I.ディスパースブルー165:2、C.I.ディスパースブルー165:3、C.I.ディスパースブルー171、C.I.ディスパースブルー173、C.I.ディスパースブルー174、C.I.ディスパースブルー175、C.I.ディスパースブルー177、C.I.ディスパースブルー183、C.I.ディスパースブルー187、C.I.ディスパースブルー189、C.I.ディスパースブルー193、C.I.ディスパースブルー194、C.I.ディスパースブルー200、C.I.ディスパースブルー201、C.I.ディスパースブルー202、C.I.ディスパースブルー205、C.I.ディスパースブルー206、C.I.ディスパースブルー207、C.I.ディスパースブルー209、C.I.ディスパースブルー21、C.I.ディスパースブルー210、C.I.ディスパースブルー211、C.I.ディスパースブルー212、C.I.ディスパースブルー219、C.I.ディスパースブルー220、C.I.ディスパースブルー222、C.I.ディスパースブルー224、C.I.ディスパースブルー225、C.I.ディスパースブルー248、C.I.ディスパースブルー252、C.I.ディスパースブルー253、C.I.ディスパースブルー254、C.I.ディスパースブルー255、C.I.ディスパースブルー256、C.I.ディスパースブルー257、C.I.ディスパースブルー258、C.I.ディスパースブルー259、C.I.ディスパースブルー260、C.I.ディスパースブルー264、C.I.ディスパースブルー265、C.I.ディスパースブルー266、C.I.ディスパースブルー267、C.I.ディスパースブルー268、C.I.ディスパースブルー269、C.I.ディスパースブルー270、C.I.ディスパースブルー278、C.I.ディスパースブルー279、C.I.ディスパースブルー281、C.I.ディスパースブルー283、C.I.ディスパースブルー284、C.I.ディスパースブルー285、C.I.ディスパースブルー286、C.I.ディスパースブルー287、C.I.ディスパースブルー290、C.I.ディスパースブルー291、C.I.ディスパースブルー294、C.I.ディスパースブルー295、C.I.ディスパースブルー30、C.I.ディスパースブルー301、C.I.ディスパースブルー303、C.I.ディスパースブルー304、C.I.ディスパースブルー305、C.I.ディスパースブルー313、C.I.ディスパースブルー315、C.I.ディスパースブルー316、C.I.ディスパースブルー317、C.I.ディスパースブルー321、C.I.ディスパースブルー322、C.I.ディスパースブルー324、C.I.ディスパースブルー328、C.I.ディスパースブルー33、C.I.ディスパースブルー330、C.I.ディスパースブルー333、C.I.ディスパースブルー335、C.I.ディスパースブルー336、C.I.ディスパースブルー337、C.I.ディスパースブルー338、C.I.ディスパースブルー339、C.I.ディスパースブルー340、C.I.ディスパースブルー341、C.I.ディスパースブルー342、C.I.ディスパースブルー343、C.I.ディスパースブルー344、C.I.ディスパースブルー345、C.I.ディスパースブルー346、C.I.ディスパースブルー351、C.I.ディスパースブルー352、C.I.ディスパースブルー353、C.I.ディスパースブルー355、C.I.ディスパースブルー356、C.I.ディスパースブルー357、C.I.ディスパースブルー358、C.I.ディスパースブルー36、C.I.ディスパースブルー360、C.I.ディスパースブルー366、C.I.ディスパースブルー368、C.I.ディスパースブルー369、C.I.ディスパースブルー371、C.I.ディスパースブルー373、C.I.ディスパースブルー374、C.I.ディスパースブルー375、C.I.ディスパースブルー376、C.I.ディスパースブルー378、C.I.ディスパースブルー38、C.I.ディスパースブルー42、C.I.ディスパースブルー43、C.I.ディスパースブルー44、C.I.ディスパースブルー47、C.I.ディスパースブルー79、C.I.ディスパースブルー79:1、C.I.ディスパースブルー79:2、C.I.ディスパースブルー79:3、C.I.ディスパースブルー82、C.I.ディスパースブルー85、C.I.ディスパースブルー88、C.I.ディスパースブルー90、C.I.ディスパースブルー94、C.I.ディスパースブルー96、C.I.ディスパースバイオレット10、C.I.ディスパースバイオレット100、C.I.ディスパースバイオレット102、C.I.ディスパースバイオレット103、C.I.ディスパースバイオレット104、C.I.ディスパースバイオレット106、C.I.ディスパースバイオレット107、C.I.ディスパースバイオレット12、C.I.ディスパースバイオレット13、C.I.ディスパースバイオレット16、C.I.ディスパースバイオレット2、C.I.ディスパースバイオレット24、C.I.ディスパースバイオレット25、C.I.ディスパースバイオレット3、C.I.ディスパースバイオレット33、C.I.ディスパースバイオレット39、C.I.ディスパースバイオレット42、C.I.ディスパースバイオレット43、C.I.ディスパースバイオレット45、C.I.ディスパースバイオレット48、C.I.ディスパースバイオレット49、C.I.ディスパースバイオレット5、C.I.ディスパースバイオレット50、C.I.ディスパースバイオレット53、C.I.ディスパースバイオレット54、C.I.ディスパースバイオレット55、C.I.ディスパースバイオレット58、C.I.ディスパースバイオレット6、C.I.ディスパースバイオレット60、C.I.ディスパースバイオレット63、C.I.ディスパースバイオレット66、C.I.ディスパースバイオレット69、C.I.ディスパースバイオレット7、C.I.ディスパースバイオレット75、C.I.ディスパースバイオレット76、C.I.ディスパースバイオレット77、C.I.ディスパースバイオレット82、C.I.ディスパースバイオレット86、C.I.ディスパースバイオレット88、C.I.ディスパースバイオレット9、C.I.ディスパースバイオレット91、C.I.ディスパースバイオレット92、C.I.ディスパースバイオレット93、C.I.ディスパースバイオレット93:1、C.I.ディスパースバイオレット94、C.I.ディスパースバイオレット95、C.I.ディスパースバイオレット96、C.I.ディスパースバイオレット97、C.I.ディスパースバイオレット98、C.I.ディスパースバイオレット99、C.I.リアクティブブラック5、C.I.リアクティブブルー19、C.I.リアクティブブルー4、C.I.リアクティブレッド2、C.I.ソルベントブルー43、C.I.ソルベントブルー43、C.I.ソルベントレッド14、C.I.アシッドブラック24、C.I.アシッドブルー113、C.I.アシッドブルー29、C.I.ダイレクトバイオレット7、C.I.フードレッド14、ダイアニックスバイオレットCC、ダイレクトブルー71、ダイレクトブルー75、ダイレクトブルー78、ダイレクトバイオレット11、ダイレクトバイオレット31、ダイレクトバイオレット5、ダイレクトバイオレット51、ダイレクトバイオレット9、ディスパースブルー106、ディスパースブルー148、ディスパースブルー165、ディスパースブルー3、ディスパースブルー354、ディスパースブルー364、ディスパースブルー367、ディスパースブルー56、ディスパースブル
ー77、ディスパースブルー79、ディスパースブルー79:1、ディスパースレッド1、ディスパースレッド15、ディスパースバイオレット26、ディスパースバイオレット27、ディスパースバイオレット28、ディスパースバイオレット63、ディスパースバイオレット77、エオシンY、エタノール2,2’−[[4−[(3,5−ジニトロ−2−チエニル)アゾ]フェニル]イミノ]ビス−,ジアセテート(エステル)、ルモゲンFブルー650、ルモゲンFバイオレット570、N−[2−[2−(3−アセチル−5−ニトロ−2−チエニル)ジアゼニル]−5−(ジエチルアミノ)フェニル]−アセトアミド、N−[2−[2−(4−クロロ−3−シアノ−5−ホルミル−2−チエニル)ジアゼニル]−5−(ジエチルアミノ)フェニル]−アセトアミド、N−[5−[ビス(2−メトキシエチル)アミノ]−2−[2−(5−ニトロ−2,1−ベンゾイソチアゾール−3−イル)ジアゼニル]フェニル]−アセトアミド、N−[5−[ビス[2−(アセチルオキシ)エチル]アミノ]−2−[(2−ブロモ−4,6−ジニトロフェニル)アゾ]フェニル]−アセトアミド,ナフタルイミド及びこれらの誘導体、オイルブラック860、フロキシンB、ピラゾール、ローズベンガル、6−ヒドロキシ−5−(4−イソプロピルフェニルアゾ)−2−ナフタレンスルホン酸ナトリウム、ソルベントブラック3、ソルベントブルー14、ソルベントブルー35、ソルベントブルー58、ソルベントブルー59、ソルベントレッド24、ソルベントバイオレット13、ソルベントバイオレット8、スダンレッド380、トリフェニルメタン、トリフェニルメタン及びこれらの誘導体又はこれらの混合物から選択される低分子染料を挙げてもよい。
【0036】
好適な高分子染料には、共役色原体を含むポリマー(染料−ポリマー共役体)、ポリマーの骨格に共重合した色原体を有するポリマー、及びこれらの混合物からなる群から選択される高分子染料が挙げられる。
【0037】
別の態様では、好適な高分子染料には、Milliken(Spartanburg,South Carolina,USA)から入手可能な上記式Iの布地直接色相染料、並びに、少なくとも1つの反応染料と、ヒドロキシル部分、一級アミン部分、二級アミン部分、チオール部分、及びこれらの混合物からなる群から選択される部分を含むポリマーからなる群から選択されるポリマーとから形成されている染料−ポリマー共役体からなる群から選択される高分子染料が挙げられる。更に別の態様では、好適な高分子染料には、Megazyme(Wicklow,Ireland)から製品名AZO−CM−CELLULOSE、製品コードS−ACMCで販売されている、C.I.リアクティブブルー19と共役のCMCなどのリアクティブブルー、リアクティブバイオレット、又はリアクティブレッド染料と共役のカルボキシメチルセルロース(CMC)、アルコキシル化トリフェニルメタン高分子着色剤、アルコキシル化チオフェン高分子着色剤、アルコキシル化チアゾリウム高分子着色剤及びこれらの混合物からなる群から選択される高分子染料が挙げられる。
【0038】
色相染料は、染料粘度共役体の部分であってもよい。適切な染料粘土共役体には、少なくとも1つのカチオン性/塩基性染料とスメクタイト粘土を含む群から選択される染料粘土共役体、及びこれらの混合物が挙げられる。別の態様では、好適な染料粘土共役体には、C.I.ベーシックイエロー1〜108、C.I.ベーシックオレンジ1〜69、C.I.ベーシックレッド1〜118、C.I.ベーシックバイオレット1〜51、C.I.ベーシックブルー1〜164、C.I.ベーシックグリーン1〜14、C.I.ベーシックブラウン1〜23、CIベーシックブラック1〜11からなる群から選択される1つのカチオン性/塩基性染料、並びに、モンモリロナイト粘土、ヘクトライト粘土、サポナイト粘土及びこれらの組み合わせからなる群から選択される粘土からなる群から選択される染料粘土共役体が挙げられる。更に別の態様では、好適な染料粘土共役体には以下の群から選択される染料粘土共役体が挙げられる:モンモリロナイトベーシックブルーB7 C.I.42595共役体、モンモリロナイトベーシックブルーB9 C.I.52015共役体、モンモリロナイトベーシックバイオレットV3 C.I.42555共役体、モンモリロナイトベーシックグリーンG1 C.I.42040共役体、モンモリロナイトベーシックレッドR1 C.I.45160共役体、モンモリロナイトC.I.ベーシックブラック2共役体、ヘクトライトベーシックブルーB7 C.I.42595共役体、ヘクトライトトベーシックブルーB9 C.I.52015共役体、ヘクトライトベーシックバイオレットV3 C.I.42555共役体、ヘクトライトベーシックグリーンG1 C.I.42040共役体、ヘクトライトベーシックレッドR1 C.I.45160共役体、ヘクトライトC.I.ベーシックブラック2共役体、サポナイトベーシックブルーB7 C.I.42595共役体、サポナイトベーシックブルーB9 C.I.52015共役体、サポナイトベーシックバイオレットV3 C.I.42555共役体、サポナイトベーシックグリーンG1 C.I.42040共役体、サポナイトベーシックレッドR1 C.I.45160共役体、サポナイトC.I.ベーシックブラック2共役体及びこれらの混合物。
【0039】
補助剤成分
色相染料に加えて、粒子は補助剤成分を含んでもよい。典型的には、粒子は、例えば、洗濯洗剤組成物といった洗剤組成物中での使用に好適な少なくとも1つの補助剤成分を含む。当業者であれば、例えば、切削時の低変形性と良好な溶解性、破砕性との間の優れたバランスを提供するといった、満足の行く物理的特性を粒子に提供する補助剤成分の性質及び量を好ましく選択するであろう。
【0040】
粒子は特に石鹸を含んでもよい。石鹸は、当該技術分野におけるその通常の意味を有するものと理解される。粒子は、10〜99.9重量%、例えば、20〜95重量%、又は50〜90重量%、又は少なくとも65〜80重量%の石鹸を含み得る。この石鹸は、C12〜C16脂肪酸又はこれらの混合物などのC〜C20脂肪酸の石鹸を含み得る。C〜C20脂肪酸は、1重量%〜2重量%のC脂肪酸、1重量%〜2重量%のC10脂肪酸、8重量%〜12重量%のC12脂肪酸、4重量%〜6重量%のC14脂肪酸、0重量%からのC15脂肪酸、C16炭素鎖に1つの二重結合を有する0.2重量%〜2重量%のC16脂肪酸、25重量%〜35重量%のC16脂肪酸、C18炭素鎖に2つの二重結合を有する4重量%〜8重量%のC18脂肪酸、C18炭素鎖に1つの二重結合を有する30重量%〜35重量%のC18脂肪酸、及び/又は、6重量%〜10重量%のC18脂肪酸を含み得る。石鹸は、植物性石鹸などの非動物性石鹸であり得る。石鹸は、ココナッツ、パーム核又はババスなどの堅果油由来であってもよく、部分的に硬化し得るタロー類脂肪又はこれらの混合物由来であってもよい。
【0041】
粒子は水を含んでもよい。粒子は、0.1〜20重量%、例えば、1〜15重量%又は2〜10重量%又は3〜8重量%の水を含み得る。粒子は、4重量%超又は5重量%超の水を含み得る。粒子は、5重量%未満の水を含み得る。
【0042】
粒子はまた、無機塩、例えば、0.05重量%〜90重量%、又は更には0.1重量%〜75重量%、又は更には0.5重量%〜50重量%、及び/又は、更には0.65重量%〜20重量%、又は1〜10重量%又は5重量%の無機塩、例えば、塩化ナトリウムを含んでもよい。
【0043】
粒子はまた、グリセリン、典型的には0.01重量%〜10重量%、又は更には1重量%〜5重量%、又は更には2重量%〜4重量%のグリセリンを含んでもよい。粒子の着色は、グリセリンの存在で改善することができる。
【0044】
粒子は、界面活性剤、例えば、0.01重量%〜90重量%、又は1〜20重量%、又は2〜12重量%、又は5〜9重量%の界面活性剤を含み得る。界面活性剤は、硫酸アルキル又はスルホン酸アルキルなどのアニオン性界面活性剤であり得る。好適な界面活性剤は、粒子を含む組成物の補助剤成分のリストに開示されているものから選択され得る。
【0045】
粒子は、被膜形成物質を含む。被膜形成物質は、冷却又は乾燥すると、被膜を形成することができる物質であり得る。被膜形成物質は、被膜形成ポリマー又は被膜形成無機塩であり得る。被膜形成ポリマーは、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ポリアセテート、高分子ポリカルボキシレート(水溶性アクリレート(コ)ポリマーなど)などの合成有機ポリマー、エトキシル化ヘキサメチレンジアミン第四級化合物などのカチオン性ポリマー、デンプン、カルボキシメチルセルロース、ブドウ糖、糖及び糖アルコール(ソルビトール、マニトール、キシリトールなど)並びにこれらの混合物から選択してもよい。被膜形成無機塩は、ケイ酸ナトリウムなどのケイ酸塩であってもよい。
【0046】
粒子はアルミノケイ酸塩材料又は粘土を含んでもよい。
【0047】
本発明の一態様によれば、粒子は、5重量%未満、又は更には1重量%未満、及び/又は、更には0重量%の遊離脂肪酸を含み得る。粒子はまた、2〜15重量%の遊離脂肪酸を含み得る。
【0048】
本発明の目的にとって本質的なものではないが、粒子はまた、例えば、洗浄性能を支援若しくは向上させるために、又は、粒子を形成するための加工を容易にするために、洗われる基材の処理のために、又は、香料、追加の着色剤若しくはそれらに類するものを用いる場合でのように粒子の審美性を修正するために、望ましくは本発明の特定の実施形態に組み込まれ得る下記の補助剤成分のいずれかも含んでもよい。これらの追加の補助剤成分の正確な性質及びこれらの組み込み濃度は、粒子の物理的形態、又は、これらが使用される若しくは押出加工された粒子を含む組成物が使用される洗浄操作の性質に依存する。好適な補助剤物質には、界面活性剤、ビルダー、キレート剤、移染防止剤、分散剤、酵素及び酵素安定剤、触媒物質、漂白活性化剤、漂白触媒、過酸化水素、過酸化水素源、予備形成済み過酸、高分子分散剤、粘土汚れ除去/再付着防止剤、増白剤、泡抑制剤、染料、香料、構造伸縮性付与剤、柔軟仕上げ剤、キャリア、向水性物質、加工助剤、溶媒、及び/又は顔料が挙げられるが、これらに限定されない。このような他の補助剤及び使用濃度の好適な例は、下記の記載において押出成形された粒子を含む組成物中の補助剤成分に関する部分、並びに、米国特許第5,576,282号、同第6,306,812(B1)号及び同第6,326,348(B1)号(これらは参照により組み込まれる)に見出され得る。
【0049】
押出プロセス
本発明の粒子を形成するための本発明による押出プロセスは、バッチ又は連続プロセスであり得、連続プロセスがより高生産率を達成できるため、好ましいものであり得る。
【0050】
本発明の粒子は押出成形により形成される。典型的には、押出成形は、所定の長さの押出成形材料(第1の物品)を形成するように、材料の塊(供給材料)がダイ又はオリフィスを押し通されるあらゆるプロセスを意味すると理解される。押出成形された材料又は第1の物品の長さは、切断面に対して垂直方向の第1の物品の長さを指す。供給材料は、押出成形材料(第1の物品)及び押出成形された粒子と同一の化学組成を実質的に有することができる。本発明の場合には、押出成形は通常、スクリュー押出成形機のような市販の押出成形機を用いて実行される。市販のスクリュー押出成形機は、典型的には、押出成形の前に供給材料を貯蔵するための1つ以上のフィーダー又はホッパーと、1つ以上のスクリューを格納するバレルと、それを通して材料が押出されるダイとを含む。スクリューが回転され、材料が典型的には、バレルを通って引き込まれながら加熱され及び/又は混練され及び/又は圧縮される。粒子は、100rpm〜500rpm、例えば、200〜300rpmの回転速度(スクリューの回転速度)で押出成形され得る。典型的には、材料は通常、1つ以上のフィーダーから最も遠いバレルの端部に位置する1つ以上のダイを押し通される。2つ以上のダイを使用すると、一度に生産することのできる第1の物品の数が増え、したがって粒子の数が増えるので、好ましい。本発明の好ましい実施形態では、押出成形機のダイは50以上のオリフィス、好ましくは100以上のオリフィス、更により好ましく200以上のオリフィスを含む。1つ以上のダイのオリフィスの形状は、そこから押出成形される物品の断面及び/又は形状を決定する。「断面」は、切断面に平行である粒子又は第1の物品(上述)のいずれかの面の形状を指す。スクリューの構成は典型的には、その材料がどのくらい変形性があるか、及び材料がどの温度において適切に圧縮され押出されるのに十分なだけ移動可能であるかに応じて選択される。本発明の特定の実施形態では、押出品の温度は典型的には、20℃〜130℃、又は30℃〜120℃、又は更には40℃〜110℃であってよい。押出成形プロセスの間、押出品は、45℃よりも高い、例えば、50℃又は55℃又は60℃よりも高い温度に加熱され得る。スクリューの構成は、逆流、剪断、圧縮、加熱、及びこれらの組み合わせの様々な量と共に選択することが可能である。本発明で使用するのに好適な市販のスクリュー押出成形機としては、Wengerにより製造されるTX−85二軸押出成形機が挙げられるが、これに限定されない。
【0051】
粒子は、押出成形されているときに第1の物品から切断することができる。このことは、所定の長さの材料が形成されその時は保存されて後で切断されるのとは対照的に、材料がダイを出る時に直ちに切断されて粒子を形成することを意味するものと理解される。典型的には、第1の物品(押出品)は、粒子の所望の長さに等しい長さの押出品が押し出された時に切断されることになる。
【0052】
典型的には、ブレードをダイと面一に走らせることによって粒子が第1の物品から切断されることになる。好ましくは、ブレードは、それが確実にダイの面上に可能な限り接近して走るようにするために、ダイの表面に対接してテンション装着される。言うまでもなく、本発明の他の実施形態においては、材料は押し出された長さの材料へと形成されて後で切断されてもよいということが理解される。
【0053】
粒子は、任意の好ましい断面を有し得る。特に好ましい粒子断面は環状であり、他の好ましい断面には、アルファベットの任意の文字、星、三角形、四角形、五角形、六角形、七角形、八角形、非幾何学的形状、例えば、動物、鳥又は他の生物、漫画、花、果物、月、ディスク、十字及び任意の他の所望の形状が挙げられる。特定の実施形態では、粒子は、言うまでもなく非環状であってもい。本発明の好ましい実施形態では、粒子は、0.05mm〜10mm、好ましくは0.1mm〜5mm、最も好ましくは0.2mm〜2mm又は0.5〜1mmの押出長さ(すなわち、粒子の長さ)を有する。特定の実施形態では、粒子の長さは通常、切断工程が行われるのに先立って押し出される材料の長さに等しい。
【0054】
ダイのオリフィスは、所望の断面を有する粒子を得られるように切断工程中の変形を相殺するような形状を取り得る。
【0055】
第1の物品の断面は、切断方向において粒子の所望の断面に関し、より大きくてもよい。「切断方向」は、粒子を形成する際にブレードが第1の物品を通って動く方向を指す。それを通して組成物が押し出されるオリフィスは、オリフィスの最大の断面が切断方向に対して平行であるように、配向され得る。
【0056】
粒子の長さ対その最大の断面の比は、約1:1〜約1:100、又は更には約1:5〜約1:50、又は更には約1:10〜約1:20であり得る。
【0057】
ダイのオリフィスの形状は、所望の粒子の形状、並びに、変形又は切断に対する相殺に依存する。本発明の一実施形態では、切断方向における粒子の断面の直径に対する切断方向における第1の物品の断面の直径の比率は1を超える。好ましくはこの比は、5:1〜101:100又は更には3:1〜11:10又は更には1.5:1〜1.05:1である。
【0058】
粒子は円環を含み得、楕円環オリフィスは楕円管形状第1の物品を形成するために使用され、続いて楕円管形状第1の物品から実質的に円環の粒子が切断される。少なくとも1つの楕円形オリフィスを有するダイが使用され得る。典型的にはこの楕円形オリフィスは、2mm〜8mm、好ましくは3〜7mmの最大直径、及び、1mm〜5mm、好ましくは2mm〜4mmの最小直径を有する。楕円形オリフィスは、楕円環オリフィスを形成するようにオリフィス内に楕円形中心ピンが挿入されてもよい。典型的にはこの楕円形中心ピンは、0.5mm〜7.5mm、好ましくは2.5mm〜5mmの最大直径、及び、0.25mm〜3.5mm、好ましくは0.5〜2mmの最小直径を有する。所望の粒子を達成するのに必要とされるダイオリフィスの特別な形状は、押出品組成、押出品粘性、切断速度及び粒子の長さなどの多数の要因に依存する。
【0059】
本明細書で使用するとき、用語「ブレード」は当該技術分野におけるその通常の意味を有するものと理解され、第1の物品から粒子を切断、分割又は除去するのに使用され得る任意の手段を含み、典型的にはナイフが挙げられる。本明細書で使用するのに特に好ましいブレードは、回転カッターに搭載されるものである。回転カッターは、アクセルを有する装置に固定される多数の個別のブレードを備える。装置はアクセルの周りを回転し、ブレードは、回転方向と通常直角にあるように位置合わせされる。それゆえに、多数のブレードは、短時間で単一の位置を通過するように作ることができ、非常に多数の粒子を第1の物品から矢継ぎ早に切断することを可能にする。典型的には、回転カッターが本発明で使用される場合、これらは1枚以上のブレード、好ましくは5枚以上のブレード、より好ましくは10枚以上のブレード、最も好ましくは15枚以上のブレードを備え得る。典型的には、回転カッターは、1000回転毎分(rpm)以上、好ましくは2000rpm以上、更に好ましくは3000rpm以上で回転させる。回転カッターは押出成形機のダイに直接隣接して配置されてもよく、ここで、第1の物品から粒子をそれらが押し出される際に切断する。典型的には回転カッターは、ブレードが押出成形機ダイに対して平坦であるように、更に好ましくはブレードがダイに対して張力をかけられているように、配置される。特に好ましい回転カッター及びブレードは、Wenger又はde Souzaからのものなどの市販品である。
【0060】
切断面に対するブレードの角度は、45°以下、又は更には25°以下、又は更には15°以下であり得る。「切断面」は、切断方向に平行な面を指す。
【0061】
1枚以上のブレードは、ブレードホルダーにより保持され得る。特に好ましいブレードホルダーは、テーパ形状ブレードホルダーである。テーパ形状ブレードホルダーは、いったん粒子が第1の物品から切断されたならば粒子を変形しないように設計されている任意のブレードホルダーを意味すると理解される。本明細書で使用するのに好ましいテーパ形状ブレードホルダーは、ブレードの一部を被覆し、ブレードの被覆されていない部分で切り立った端部を形成しない。特に、好ましいテーパ形状ブレードホルダーは、ブレードの上面を90°未満、好ましくは45°未満、更に好ましくは30°未満、最も好ましくは20°未満の角度で迎え受ける上面を有する。テーパ形状ブレードホルダーは、ブレードチップからの距離が増加するにつれてブレードに対するブレードホルダー表面の角度が急激に増加するように、凹部湾曲上面を有し得る。
【0062】
粒子及び/又は第1の物品は更にコーティングされ得る。コーティングは、噴霧によって適用することができる。コーティング材料はフィルム形成材料であり得る。フィルム形成材料は上記で定義された通りであり得る。
【0063】
色相染料を含む押出成形された粒子を含む組成物。
【0064】
本発明はまた、本発明の押出成形された粒子を含む組成物に関する。本組成物は洗剤組成物又は洗濯処理若しくは布地ケア組成物であり得る。
【0065】
本発明の押出成形された粒子に加えて、本組成物は、洗濯補助剤成分などの補助剤成分を更に含み得る。
【0066】
本組成物は、0.01〜99%の本発明の粒子、例えば、0.1〜10%、又は0.2〜5%、又は0.5〜2%、又は1〜1.5%の本発明による粒子を含み得る。
【0067】
本発明の目的には必須でないが、以下に例示される補助剤の非限定的なリストは、本組成物での使用に適し、望ましくは本発明のある種の実施形態に組み込まれてもよい。これらの追加の添加剤構成成分の厳密な性質及びそれらの組み込み濃度は、本組成物の物理的形態及び本組成物が使用されるべき洗浄操作の性質によって決まることになる。好適な補助剤物質には、界面活性剤、ビルダー、凝集助剤、キレート剤、移染防止剤、酵素及び酵素安定剤、触媒物質、漂白活性化剤、漂白触媒、過酸化水素、過酸化水素源、予備形成済み過酸、高分子分散剤、粘土汚れ除去/再付着防止剤、増白剤、泡抑制剤、染料、香料、構造伸縮性付与剤、柔軟仕上げ剤、キャリア、向水性物質、加工助剤、溶媒、及び/又は顔料が挙げられるが、これらに限定されない。下記開示に加えて、このような他の補助剤の好適な例、及び使用濃度は、米国特許第5,576,282号、同第6,306,812(B1)号及び同第6,326,348(B1)号に見られ、これらは参照により組み込まれる。1つ以上の補助剤が存在する場合、こうした1つ以上の補助剤は、以下に詳細に記載されているように存在してよい。
【0068】
界面活性剤−本発明による組成物は、界面活性剤又は界面活性剤系を含んでもよい。本組成物は、0.01重量%〜90重量%、例えば1〜20重量%、又は2〜12重量%、又は5〜9重量%の界面活性剤系を含み得る。界面活性剤は、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、双性イオン性界面活性剤、半極性非イオン性界面活性剤及びこれらの混合物から選択してもよい。
【0069】
陰イオン性界面活性剤
典型的には、本組成物は、1〜50重量%、更に典型的には2〜40重量%のアニオン性界面活性剤を含む。
【0070】
好適なアニオン性界面活性剤は、典型的には炭酸塩、ホスフェート、ホスホン酸塩、硫酸塩、スルホン酸塩、カルボン酸塩、及びこれらの混合物からなる群から選択される1つ以上の部分を含む。アニオン性界面活性剤は、1種でもよく、あるいはC8〜18アルキルサルフェート及びC8〜18アルキルスルホネート及び、直鎖又は分岐鎖であり、所望によりC8〜18アルキルサルフェート及び/又はC8〜18アルキルスルホネートの1モル当たり、1〜9モルのC1〜4アルキレンオキシドを縮合させたもののうち複数のものの混合物であってもよい。
【0071】
好ましいアニオン性洗浄界面活性剤は、直鎖又は分枝状、置換又は非置換のC12〜18アルキルスルフェート類;直鎖又は分枝状、置換又は非置換のC10〜13アルキルベンゼンスルホネート類、好ましくは直鎖C10〜13アルキルベンゼンスルホネート類;及びこれらの混合物からなる群から選択される。きわめて好ましいのは、直鎖C10〜13アルキルベンゼンスルホネート類である。きわめて好ましいのは、市販の直鎖アルキルベンゼン(LAB)をスルホン化することにより得ることができ、好ましくはスルホン化することにより得られる、直鎖C10〜13アルキルベンゼンスルホネートであり、好適なLABには、Sasolから商品名Isochem(登録商標)又はPetresaから商品名Petrelab(登録商標)で供給されているような低級2−フェニルLABを含み、他の好適なLABには、Sasolから商品名Hyblene(登録商標)で販売されているような高級2−フェニルLABを含む。
【0072】
アルコキシル化アニオン性界面活性剤
本組成物は、アルコキシル化アニオン性界面活性剤を含んでよい。アルコキシル化アニオン性界面活性剤は、存在する場合には、一般に、組成物全体を基準にして、0.1重量%〜40重量%、例えば1重量%〜3重量%の量で存在する。
【0073】
好ましくは、アルコキシル化アニオン性洗浄界面活性剤は、平均アルコキシル化度が1〜30、好ましくは3〜7の、直鎖又は分岐鎖、置換又は非置換のC12〜18アルキルアルコキシル化サルフェートである。
【0074】
好適なアルコキシル化アニオン性洗浄界面活性剤は、CognisによるTexapan LEST(商標)、SasolによるCosmacol AES(商標)、StephanによるBES151(商標)、Empicol ESC70/U(商標)、及びこれらの混合物である。
【0075】
非イオン性洗浄界面活性剤
本発明の組成物は、非イオン性界面活性剤を含んでよい。非イオン性洗浄界面活性剤が存在する場合、一般に、0.5重量%〜20重量%、又は2重量%〜4重量%の量で存在する。
【0076】
非イオン性洗浄界面活性剤は、アルキルポリグルコシド及び/又はアルキルアルコキシル化アルコール;ShellからのNEODOL(登録商標)非イオン性界面活性剤などのC12〜C18アルキルエトキシレート;アルコキシレート単位がエチレンオキシ単位、プロピレンオキシ単位、又はこれらの混合物である、C〜C12アルキルフェノールアルコキシレート、C12〜C18アルコール及びC〜C12アルキルフェノールの、エチレンオキシド/プロピレンオキシドブロックポリマーとの縮合物、例えばBASFからのPluronic(登録商標);米国特許第6,150,322号により詳細に記述されているような、C14〜C22中鎖分枝状アルコール、BA;C14〜C22の中鎖分岐状アルキルアルコキシレート、BAExであって、式中、Xは1〜30であるもの、米国特許第6,153,577号、同第6,020,303号及び同第6,093,856号により詳細に記載されているようなもの;米国特許第4,565,647号により詳細に記載されているようなアルキル多糖、具体的には米国特許第4,483,780号及び同第4,483,779号により詳細に記載されているようなアルキルポリグリコシド;米国特許第5,332,528号、国際公開第92/06162号、同第93/19146号、同第93/19038号及び同第94/09099号により詳細に記載されているようなポリヒドロキシ脂肪酸アミド;米国特許第6,482,994号及び国際公開第01/42408号により詳細に記載されているような、エーテルで末端保護されたポリ(オキシアルキレート)アルコール界面活性剤並びにこれらの混合物からなる群から選択され得る。
【0077】
カチオン性洗浄界面活性剤
本発明の一態様では、本組成物は、カチオン性界面活性剤を含まない。しかしながら、本組成物は所望により、カチオン性洗浄界面活性剤を含んでもよい。存在する場合、本組成物は0.1重量%〜10重量%、又は1重量%〜2重量%の陽イオン性洗浄界面活性剤を含むことが好ましい。
【0078】
好適なカチオン性洗浄界面活性剤は、アルキルピリジニウム化合物、アルキル四級アンモニウム化合物、アルキル四級ホスホニウム化合物、及びアルキル三級スルホニウム化合物である。カチオン性洗浄界面活性剤は、米国特許第6,136,769号においてより詳細に記載されているようなアルコキシラート第四級アンモニウム(AQA)界面活性剤、米国特許第6,004,922号においてより詳細に記載されているようなジメチルヒドロキシエチル四級アンモニウム界面活性剤、国際公開特許第98/35002号、同第98/35003号、同第98/35004号、同第98/35005号及び同第98/35006号においてより詳細に記載されているようなポリアミンカチオン性界面活性剤、米国特許第4,228,042号、米国特許第4,239,660号、米国特許第4,260,529号、及び米国特許第6,022,844号においてより詳細に記載されているようなカチオン性エステル界面活性剤、米国特許第6,221,825号及び国際公開第00/47708号においてより詳細に記載されているようなアミノ界面活性剤、特にアミドプロピルジメチルアミン、並びにこれらの混合物からなる群より選択することができる。
【0079】
非常に好ましいカチオン性洗浄界面活性剤は、モノ−C8〜10アルキルモノヒドロキシエチルジメチル四級アンモニウムクロライド、モノ−C10〜12アルキルモノヒドロキシエチルジメチル四級アンモニウムクロライド、及びモノ−C10アルキルモノヒドロキシエチルジメチル四級アンモニウムクロライドである。Praepagen HY(Clariantの商品名)などのカチオン性界面活性剤は、有用であり得、泡促進剤としても有用であり得る。
【0080】
凝集補助剤−本組成物は凝集補助剤を更に含んでもよい。典型的には、凝集補助剤はポリマーである。好ましくは、凝集補助剤は、エチレンオキシド、アクリルアミド、アクリル酸及びこれらの混合物からなる群から選択されるモノマー単位を含むポリマーである。好ましくは、凝集補助剤はポリエチレンオキシドである。典型的には、凝集補助剤は、少なくとも100,000Da、好ましくは150,000Da〜5,000,000Da、最も好ましくは200,000Da〜700,000Daの分子量を有する。好ましくは、本組成物は、組成物の少なくとも0.3重量%の凝集補助剤を含む。
【0081】
漂白剤−本発明の組成物は1つ以上の漂白剤を含み得る。漂白触媒以外の好適な漂白剤には、光漂白剤、漂白活性化剤、過酸化水素、過酸化水素源、予備形成過酸及びこれらの混合物が挙げられるがこれらに限定されない。一般的に、漂白剤を用いる場合、本発明の組成物は、対象組成物の約0.1重量%〜約50重量%又は更には約0.1重量%〜約25重量%の漂白剤を含んでもよい。好適な漂白剤の例には以下のものが挙げられるが、これらに限定されない。
【0082】
(1)予備形成された過酸:好適な予備形成された過酸には、過カルボン酸及び塩、過炭酸及び塩、ペルイミド酸(perimidic acids)及び塩、ペルオキシ一硫酸及び塩、例えばOxone(登録商標)、並びにこれらの混合物からなる群から選択される化合物が挙げられるが、これらに限定されない。好適な過カルボン酸には、化学式R−(C=O)O−O−Mを有する疎水性及び親水性過酸(式中、Rは、アルキル基であり、所望により分枝状であり、過酸が疎水性の場合、6〜14個の炭素原子、又は8〜12個の炭素原子を有し、過酸が親水性の場合、6個未満の炭素原子未満又は更に4個未満の炭素原子を有し、及びMは、対イオン、例えばナトリウム、カリウム又は水素である)が挙げられるがこれらに限定されない。
【0083】
(2)アルカリ金属塩、例えば過ホウ酸塩(通常は一又は四水和物)、過炭酸塩、過硫酸塩、過リン酸塩、過ケイ酸塩のナトリウム塩、及びこれらの混合物などの過酸化水素源(例えば無機過水和物塩)。本発明の態様の1つでは、無機過水和物塩は、過ホウ酸塩、過炭酸塩、及びこれらの混合物のナトリウム塩からなる群から選択される。無機過水和物塩は、使用される場合、通常、組成物全体の0.05〜40重量%、又は1〜30重量%の量で存在し、通常、コーティングされてもよい結晶性固体としてこうした組成物に組み込まれる。好適なコーティング剤には、アルカリ金属ケイ酸塩、炭酸塩若しくはホウ酸塩又はそれらの混合物などの無機塩、又は水溶性若しくは分散性ポリマー、ワックス、油若しくは脂肪石鹸などの有機物質が挙げられるがこれらに限定されない。
【0084】
(3)R−(C=O)−Lを有する漂白活性化剤(式中、Rはアルキル基であり、所望に応じて分岐しており、漂白活性化剤が疎水性の場合には、6〜14個の炭素原子、又は8〜12個の炭素原子を有し、漂白活性化剤が親水性の場合には、6個未満の炭素原子、又は更には4個未満の炭素原子を有し、Lは脱離基である)好適な脱離基の例は、安息香酸及びそれらの誘導体−特にベンゼンスルホネートである。好適な漂白活性化剤には、ドデカノイルオキシベンゼンスルホネート、デカノイルオキシベンゼンスルホネート、デカノイルオキシベンゾイン酸又はその塩、3,5,5−トリメチルヘキサノイルオキシベンゼンスルホネート、テトラアセチルエチレンジアミン(TAED)及びノナノイルオキシベンゼンスルホネート(NOBS)が挙げられる。好適な漂白活性化剤はまた、国際公開第98/17767号に開示されている。任意の好適な漂白活性化剤を使用してもよいが、発明の一態様では、対象組成物は、NOBS、TAED又はこれらの混合物を含んでよい。
【0085】
過酸及び/又は漂白活性化剤(存在する場合)は、一般に、組成物を基準にして、約0.1〜約60重量%、約0.5〜約40重量%又は更に約0.6〜約10重量%の量で、本組成物中に存在する。1つ以上の疎水性の過酸又はそれらの前駆体は、1つ以上の親水性過酸又はそれらの前駆体と組み合わせて使用してもよい。
【0086】
過酸化水素源及び過酸又は漂白活性化剤の量は、有効酸素(過酸化物源からのもの)と過酸とのモル比が1:1〜35:1、又は更に2:1〜10:1になるように選択してもよい。
【0087】
漂白触媒−本組成物は、漂白触媒を含んでもよい。漂白触媒は、ペルオキシ酸及び/又はその塩から酸素原子を受け取ることができ、かつ、酸化可能な基材に酸素原子を受け渡すことができる。好適な漂白触媒には、イミニウムカチオン及びポリイオン;イミニウム双極性イオン;変性アミン;変性アミンオキシド;N−スルホニルイミン;N−ホスホニルイミン;N−アシルイミン;チアジアゾールジオキシド;ペルフルオロイミン;環状糖ケトン、及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0088】
好適なイミニウムカチオン及びポリイオンには、Tetrahedron(1992),49(2),423〜38に記載の通りに調製される(例えば、化合物4、p.433を参照されたい)N−メチル−3,4−ジヒドロイソキノリニウムテトラフルオロほう酸塩、米国特許第5,360,569号に記載の通りに調製される(例えば、第11段、実施例1を参照されたい)N−メチル−3,4−ジヒドロイソキノリニウムp−トルエンスルホン酸、及び米国特許第5,360,568号に記載の通りに調製される(例えば、第10段、実施例3を参照されたい)N−オクチル−3,4−ジヒドロイソキノリニウムp−トルエンスルホン酸が挙げられるが、これらに限定されない。
【0089】
好適なイミニウム双極性イオンには、米国特許第5,576,282号に記載の通りに調製される(例えば、第31段、実施例IIを参照されたい)N−(3−スルホプロピル)−3,4−ジヒドロイソキノリニウム分子内塩、米国特許第5,817,614号に記載の通りに調製される(例えば、第32段、実施例Vを参照されたい)N−[2−(スルホオキシ)ドデシル]−3,4−ジヒドロイソキノリニウム分子内塩、国際公開第05/047264号に記載の通りに調製される(例えば、18ページ、実施例8を参照されたい)2−[3−[(2−エチルヘキシル)オキシ]−2−(スルホオキシ)プロピル]−3,4−ジヒドロイソキノリニウム分子内塩、及び2−[3−[(2−ブチルオクチル)オキシ]−2−(スルホオキシ)プロピル]−3,4−ジヒドロイソキノリニウム分子内塩が挙げられるが、これらに限定されない。
【0090】
好適な変性アミン酸素移動触媒には、これに限定されないが、1,2,3,4−テトラヒドロ−2−メチル−1−イソキノリノールが挙げられ、これは、Tetrahedron Letters(1987),28(48),6061〜6064に記載される手順に従って製造することができる。好適な変性アミンオキシド酸素移動触媒には、ソジウム1−ヒドロキシ−N−オキシ−N−[2−(スルホオキシ)デシル]−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリンが挙げられるが、これに限定されない。
【0091】
好適なN−スルホニルイミン酸素移動触媒には、Organic Chemistry(1990),55(4),1254〜61に記載される手順に従って調製された3−メチル−1,2−ベンズイソチアゾール1,1−ジオキシドが挙げられるが、これに限定されない。
【0092】
好適なN−ホスホニルイミン酸素移動触媒には、Journal of the Chemical Society,Chemical Communications(1994),(22),2569〜70に記載される手順に従って製造可能な[R−(E)]−N−[(2−クロロ−5−ニトロフェニル)メチレン]−P−フェニル−P−(2,4,6−トリメチルフェニル)−ホスフィン酸アミドが挙げられるが、これに限定されない。
【0093】
好適なN−アシルイミン酸素移動触媒には、Polish Journal of Chemistry(2003),77(5),577〜590に記載される手順に従って製造可能な[N(E)]−N−(フェニルメチレン)アセトアミドが挙げられるが、これに限定されない。
【0094】
好適なチアジアゾールジオキシド酸素移動触媒には、米国特許第5,753,599号(第9段、実施例2)に記載される手順に従って製造可能な3−メチル−4−フェニル−1,2,5−チアジアゾール1,1−ジオキシドが挙げられるが、これに限定されない。
【0095】
好適なペルフルオロイミン酸素移動触媒には、Tetrahedron Letters(1994),35(34),6329〜30に記載される手順に従って製造可能な(Z)−2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロ−N−(ノナフルオロブチル)ブタンイミドイルフルオリドが挙げられるが、これに限定はされない。
【0096】
好適な環状糖ケトン酸素移動触媒には、米国特許第6,649,085号(第12段、実施例1)において調製されるような1,2:4,5−ジ−O−イソプロピリデン−D−エリスロ−2,3−ヘキソジウロ−2,6−ピラノースが挙げられるが、これに限定されない。
【0097】
好ましくは、漂白触媒は、イミニウム及び/又はカルボニル官能基を含み、並びに酸素原子の受け取り時に、特にペルオキシ酸及び/又はその塩からの酸素原子の受け取り時に、オキサジリジニウム及び/又はジオキシラン官能基を典型的には形成することができる。好ましくは、漂白触媒は、オキサジリジニウム官能基を含み、並びに/又は酸素原子の受け取り時に、特にペルオキシ酸及び/若しくはその塩からの酸素原子の受け取り時に、オキサジリジニウム官能基を形成することができる。好ましくは、漂白触媒は、環状イミニウム官能基を含み、好ましくはその際環状部分は、5〜8原子(窒素原子を包含する)、好ましくは6原子の環の大きさを有する。好ましくは、漂白触媒は、アリールイミニウム官能基、好ましくは二環式アリールイミニウム官能基、好ましくは3,4−ジヒドロイソキノリニウム官能基を含む。典型的には、イミン官能基は四級イミン官能基であり、並びに酸素原子の受け取り時に、特にペルオキシ酸及び/又はその塩からの酸素原子の受け取り時に、四級オキサジリジニウム官能基を典型的には形成することができる。
【0098】
好ましくは、漂白触媒は、次の化学式に相当する化学構造を有する。
【化11】

式中、n及びmは独立して0〜4であり、好ましくはn及びmはどちらも0であり、各Rは、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、縮合アリール、複素環、縮合複素環、ニトロ、ハロ、シアノ、スルホナト、アルコキシ、ケト、カルボキシル及びカルボアルコキシラジカルからなる群から選択される置換若しくは非置換ラジカルから独立して選択され、任意の2つのビシナルR置換基は組み合わせて縮合アリール、縮合カルボキシル又は縮合複素環を形成することができ、各Rは水素、ヒドロキシ、アルキル、シクロアルキル、アルカリル、アリール、アラルキル、アルキレン、複素環、アルコキシ、アリールカルボニル基、カルボキシアルキル基及びアミド基からなる群から独立して選択される置換又は非置換ラジカルから独立して選択され、任意のRは任意の他のRと共に結合して共通環の部分を形成することができ、任意のジェミナルRは組み合わせてカルボニルを形成することができ、任意の2つのRは組み合わせて置換又は非置換縮合不飽和部分を形成することができ、RはC〜C20置換又は非置換アルキルであり、Rは水素又はQ−A部分であり、Qは分枝状又は非分枝状アルキレンであり、t=0若しくは1であり、AはOSO、SO、CO、OCO、OPO2−、OPO及びOPOからなる群から選択されるアニオン性基であり、Rは水素又は−CR1112−Y−G−Y−[(CR10−O]−R部分であり、各YはO、S、N−H又はN−Rからなる群から独立して選択され、各Rはアルキル、アリール及びヘテロアリールからなる群から独立して選択され、上記部分は置換又は非置換であり、置換又は非置換を問わず、上記部分は21個未満の炭素を有し、各GはCO、SO、SO、PO及びPOからなる群から独立して選択され、R及びR10はH及びC〜Cアルキルからなる群から独立して選択され、R11及びR12はH及びアルキルからなる群から独立して選択され、あるいは、一緒にされると結合してカルボニルを形成することができ、b=0若しくは1であり、c=0若しくは1であることができるが、b=0である場合c=0でなければならず、yは1〜6の整数であり、kは0〜20の整数であり、RはH、又はアルキル、アリール若しくはヘテロアリール部分であり、上記部分は置換又は非置換であり、Xは存在する場合には好適な電荷バランスの対イオンであり、好ましくはXはRが水素である場合に存在し、好適なXには、クロリド、ブロミド、サルフェート、メトサルフェート、スルホネート、p−トルエンスルホネート、ボロンテトラフルオリド(borontetraflouride)、及びホスフェートが挙げられるが、これらに限定されない。
【0099】
本発明の一実施形態では、漂白触媒は以下の一般式に相当する構造を有する。
【化12】

式中、R13は、3〜24個の炭素原子(分枝炭素原子を包含)を含有する分枝状アルキル基、又は1〜24個の炭素原子を含有する直鎖アルキル基であり、好ましくは、R13は、8〜18個の炭素原子を含有する分枝状アルキル基、又は8〜18個の炭素原子を含む直鎖アルキル基であり、好ましくは、R13は、2−プロピルヘプチル、2−ブチルオクチル、2−ペンチルノニル、2−ヘキシルデシル、n−ドデシル、n−テトラデシル、n−ヘキサデシル、n−オクタデシル、イソノニル、イソデシル、イソトリデシル、及びイソペンタデシルからなる群から選択され、好ましくは、R13は、2−ブチルオクチル、2−ペンチルノニル、2−ヘキシルデシル、イソトリデシル、及びイソペンタデシルからなる群から選択される。
【0100】
ビルダー−本組成物は、1つ以上の洗剤ビルダー又はビルダー系を含むことができる。ビルダーが使用される場合、対象組成物は、通常、対象組成物の少なくとも約1重量%、約5重量%〜約60重量%又は更に約10重量%〜約40重量%のビルダーを含む。本組成物は、15%未満又は10%未満又は5%未満のビルダーを含み得る。
【0101】
ビルダーには、ポリホスフェートのアルカリ金属塩、アンモニウム塩及びアルカノールアンモニウム塩、アルカリ金属ケイ酸塩、アルカリ土類及びアルカリ金属の炭酸塩、アルミノケイ酸塩ビルダーポリカルボキシレート化合物、エーテルヒドロキシポリカルボキシレート、無水マレイン酸とエチレン又はビニルメチルエーテルとのコポリマー、1,3,5−トリヒドロキシベンゼン−2,4,6−トリスルホン酸及びカルボキシメチルオキシコハク酸、エチレンジアミン四酢酸及びニトリロ三酢酸のようなポリ酢酸の様々なアルカリ金属塩、アンモニウム塩及び置換アンモニウム塩、並びに、例えばメリト酸、コハク酸、クエン酸、オキシジコハク酸、ポリマレイン酸、ベンゼン1,3,5−トリカルボン酸、カルボキシメチルオキシコハク酸などのポリカルボキシレート、並びにこれらの可溶性塩が挙げられるが、これらに限定されない。
【0102】
キレート剤−本組成物は、キレート剤を含有することができる。好適なキレート剤としては、銅、鉄及び/又はマンガンキレート剤及びこれらの混合物が挙げられるがこれらに限定されない。キレート剤を使用する場合、対象組成物は、対象組成物の約0.005重量%〜約15重量%、又は更に約3.0重量%〜約10重量%のキレート剤を含んでよい。
【0103】
移染防止剤−本発明の組成物は、1つ以上の移染防止剤も含んでもよいが、これらに限定されない。適したポリマー移染抑制剤には、ポリビニルピロリドンポリマー、ポリアミンN−オキシドポリマー、N−ビニルピロリドンとN−ビニルイミダゾールのコポリマー、ポリビニルオキサゾリドン及びポリビニルイミダゾール又はこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。移染防止剤は、対象組成物に存在する場合、組成物の約0.0001重量%〜約10重量%、約0.01重量%〜約5重量%又は更に約0.1重量%〜約3重量%の濃度で存在してもよい。
【0104】
増白剤−本発明の組成物は、蛍光増白剤などの、洗浄する物品に色合いを付けることができる追加成分を含むこともできる。好適な蛍光増白剤濃度としては、約0.01重量%、約0.05重量%、約0.1重量%、更には約0.2重量%の低い濃度から、0.5重量%又は更に0.75重量%の高い濃度までが挙げられる。
【0105】
分散剤−本発明の組成物はまた、分散剤を含むことができる。好適な水溶性有機物質には、ホモポリマー若しくはコポリマーの酸又はそれらの塩が挙げられるがこれらに限定されず、ポリカルボン酸は、炭素原子2個を超えない程度に互いに離れている少なくとも2個のカルボキシルラジカルを含む。
【0106】
酵素−本組成物は、洗浄性能及び/又は布地ケア効果を提供する1つ以上の酵素を含むことができる。好適な酵素の例には、ヘミセルラーゼ、ペルオキシダーゼ、プロテアーゼ、セルラーゼ、キシラナーゼ、リパーゼ、ホスホリパーゼ、エステラーゼ、クチナーゼ、ペクチナーゼ、マンナナーゼ、ペクテートリアーゼ、ケラチナーゼ、レダクターゼ、オキシダーゼ、フェノールオキシダーゼ、リポキシゲナーゼ、リグニナーゼ、プルラナーゼ、タンナーゼ、ペントサナーゼ、マラナーゼ、β−グルカナーゼ、アラビノシダーゼ、ヒアルロニダーゼ、コンドロイチナーゼ、ラッカーゼ及びアミラーゼ、又はこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。典型的な組み合わせは、例えば、プロテアーゼ及びリパーゼをアミラーゼとともに含んでよい酵素反応混液である。組成物中に存在する場合、上述した酵素は、組成物の約0.00001重量%〜約2重量%、約0.0001重量%〜約1重量%、又は更には約0.001重量%〜約0.5重量%の濃度の酵素タンパク質で存在し得る。
【0107】
酵素安定剤−種々の技法によって、洗剤で使用する酵素を安定化させることができる。本明細書に用いられる酵素は、カルシウムイオン及び/又はマグネシウムイオンを酵素に供給する、最終組成物中のカルシウム及び/又はマグネシウムイオンの水溶性供給源の存在によって安定化させることができる。プロテアーゼを含む水性組成物の場合、更に安定性を改善するために、可逆性蛋白質分解酵素抑制剤(ホウ素化合物など)を添加することができる。
【0108】
触媒金属錯体−本出願人らの組成物は、触媒金属錯体を包含してもよい。金属含有漂白触媒の1つの種類は、銅、鉄、チタン、ルテニウム、タングステン、モリブデン、又はマンガンの陽イオンのような、限定された漂白触媒活性の遷移金属陽イオン、亜鉛又はアルミニウムの陽イオンのような、漂白触媒活性をほとんど又は全くもたない補助金属陽イオン、並びに触媒金属及び補助金属の陽イオンに対して限定された安定度定数を有する金属イオン封鎖剤、特にエチレンジアミン四酢酸、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)及びそれらの水溶性の塩類を含む触媒系である。このような触媒は、米国特許第4,430,243号に開示されている。
【0109】
所望する場合、本明細書の組成物はマンガン化合物を用いて触媒作用され得る。そのような化合物及び使用濃度は、当該技術分野において周知であり、例えば、米国特許第5,576,282号に開示されているマンガン系触媒が挙げられるがこれらに限定されない。
【0110】
本明細書において有用なコバルト漂白触媒は既知であり、例えば、米国特許第5,597,936号、米国特許第5,595,967号に記載される。このようなコバルト触媒は、例えば米国特許第5,597,936号及び米国特許第5,595,967号に教示されているような、既知の手順によって容易に調製される。
【0111】
本明細書の組成物は、また、配位子の遷移金属錯体(例えば、ビスピドン(bispidone)(国際公開第05/042532(A1)号)及び/又は大多環状剛性配位子(「MRL」と略される)を適切に含んでもよい。実際問題として、限定するためではないが、本明細書の組成物及び方法は、水性洗浄媒体において、少なくとも1億分の1のオーダーの活性MRL種を提供するように調整することができ、通常、約0.005ppm〜約25ppm、約0.05ppm〜約10ppm、又は更に約0.1ppm〜約5ppmのMRLを洗浄溶液中に提供する。
【0112】
この遷移金属漂白触媒における好適な遷移金属としては、例えばマンガン、鉄及びクロムが挙げられるがこれらに限定されない。好適なMRLとしては、5,12−ジエチル−1,5,8,12−テトラアザビシクロ[6.6.2]ヘキサデカンが挙げられるがこれに限定されない。
【0113】
適した遷移金属MRLは、既知の手順、例えば、国際公開第00/32601号、及び米国特許第6,225,464号にて教示される手順によって容易に調製される。
【0114】
本組成物は洗浄又は洗剤組成物であってもよい。本組成物は、布地ケア組成物であってもよい。
【0115】
本明細書に開示される組成物は、典型的には水性洗浄操作における使用中に、洗浄水のpHが約6.5〜約12、又は約7.5〜10.5を有するように処方される。手洗い食器洗浄に使用されてよい粒子状物質食器洗浄製品配合は、約6.8〜約9.0の間のpHを有する洗浄溶液をもたらすように配合することができる。洗浄製品は、通常、約7〜約12のpHを有するように配合される。推奨使用レベルでpHを制御する技術としては、緩衝剤、アルカリ、酸などの使用が挙げられるがこれらに限定されず、これは当該技術分野における当業者には周知である。
【0116】
本組成物は、例えば微粒子形態であり、本組成物が任意の固体形態であったとしても、好ましくは自由流動性微粒子形態である。固形形態の本組成物は、凝集体、粒塊、フレーク、押出品、棒、錠剤又はこれらの任意の組み合わせの形態であることができる。本固形組成物は、乾式混合、アグロメレーション、圧縮、スプレー乾燥、総造粒(pan-granulation)、球形化又はこれらのあらゆる組み合わせなどの方法によって製造されることができる。本固形組成物は、好ましくは300g/L〜1,500g/L、好ましくは500g/L〜1,000g/Lのバルク密度を有する。
【0117】
本組成物は錠剤のみでなく、本組成物がポリビニルアルコールフィルムなどのフィルムにより少なくとも部分的に封入され、好ましくは完全に封入される単位用量包装袋を含む単位用量形態であることができる。
【0118】
本組成物は、例えば洗剤活性物質を含浸した不織シートなどの不溶性基材の形態であることもできる。
【0119】
本組成物は洗濯プロセスの間に布地を洗浄及び/又は柔軟化することができてもよい。典型的に、洗濯処理組成物は、自動洗濯機での使用のために製剤されるが、手洗いでの使用のために製剤されることもできる。
【0120】
本明細書では、百分率及び比率は、特に示されない限り、重量によるものと理解されるものとする。
【0121】
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳しく制限されるものとして理解されるべきでない。それよりむしろ、特に指定されない限り、各こうした寸法は、列挙された値とその値周辺の機能的に同等の範囲の両方を意味することを意図する。例えば、「40mm」として開示された寸法は、「約40mm」を意味することを意図する。
【0122】
以下の実施例は、実例としてのみ提供されるのであって、本発明の範囲を限定すると解釈されるべきではない。
【実施例】
【0123】
以下の実施例では、スミレ色の色相染料は、上記式Iの化合物1〜5のいずれかを指す(溶媒系中で約20%活性)。スミレ色の色相染料は、任意の他の好適な色相染料により置き換えることもできる。
【0124】
実施例1:本発明の押出成形された粒子の製造プロセス
Kenwoodフードミキサーにおいて、Kay’s limitedにより供給される372.99gの植物性(ココナッツ/パーム)石鹸と、2.63gのスミレ色の色相染料と、Kay’s limitedにより供給される124.33gのタロー石鹸とを連続して導入し、次にこれらの成分をプレミックスして、確実に色相染料が供給材料全体に満遍なく存在するようにすることにより、供給材料を調製する。
【0125】
次に、供給材料をフィーダーを介してAPV Baker製二軸押出機に導入し、次に供給材料を搬送し、押出機の前方の2つのスクリューで250rpmの速度にて更に混合する。スクリューは、1つの前方混練部分を含む。フィーダープレートは加熱されず、25℃の温度を有する。ダイプレートは、直径0.5mmの複数の孔を有する。
【0126】
押出成形された材料は、らせん形であり、容易に壊れて、約2.5〜5mmの平均長さ及び約0.5mmの平均直径を有する粒子を形成することができる。
【0127】
実施例2:本発明の押出成形された粒子の製造プロセス
Kenwoodフードミキサーにおいて、497.44gの実施例1の植物性石鹸と、2.63gのスミレ色の色相染料とを連続して導入し、次にこれらの成分をプレミックスして、確実に色相染料が供給材料全体に満遍なく存在するようにすることにより、供給材料を調製する。
【0128】
次に、供給材料をフィーダーを介して実施例1の押出機に導入し、次に供給材料を搬送し、押出機の前方の2つのスクリューで250rpmの速度にて更に混合する。スクリューは、1つの前方混練部分を含む。フィーダープレートは加熱され、約30℃の温度を有する。ダイプレートは、直径0.5mmの複数の孔を有する。
【0129】
押出成形された材料は、らせん形であり、容易に壊れて、約2.5〜5mmの平均長さ及び約0.5mmの平均直径を有する粒子を形成することができる。
【0130】
実施例3:本発明の押出成形された粒子の製造プロセス
Kenwoodフードミキサーにおいて、497.44gの実施例1の植物性石鹸と、2.63gのスミレ色の色相染料とを連続して導入し、次にこれらの成分をプレミックスして、確実に色相染料が供給材料全体に満遍なく存在するようにすることにより、供給材料を調製する。
【0131】
次に、供給材料をフィーダーを介して実施例1の押出機に導入し、次に供給材料を搬送し、押出機の前方の2つのスクリューで250rpmの速度にて更に混合する。スクリューは、1つの前方混練部分を含む。フィーダープレートは加熱され、約35℃の温度を有する。ダイプレートは、直径0.5mmの複数の孔を有する。
【0132】
押出成形された材料は、らせん形であり、容易に壊れて、約2.5〜5mmの平均長さ及び約0.5mmの平均直径を有する粒子を形成することができる。
【0133】
次に、粒子をドラムミキサー内で撹拌し、粒子を撹拌しながら6.45gのポリビニルアルコールを8.5gの水に溶かした溶液を粒子に噴霧する。
【0134】
次に粒子を炉において60℃で乾燥させた。
【0135】
実施例4:本発明の押出成形された粒子の製造プロセス
Kenwoodフードミキサーにおいて、123.67gの実施例1の植物性石鹸と、2.63gのスミレ色色相染料と、123.67gの微細炭酸塩(Brunner Mondにより供給され、より小さな粒子を選別するために63μmの篩で篩分けされたもの)とを連続的に導入し、次に成分をプレミックスして、確実に色相染料が供給材料全体に満遍なく存在するようにすることにより、供給材料を調製する。
【0136】
次に、供給材料をフィーダーを介して実施例1の押出機に導入し、次に供給材料を搬送し、押出機の前方の2つのスクリューで250rpmの速度にて更に混合する。スクリューは、1つの前方混練部分を含む。フィーダープレートは加熱され、約35℃の温度を有する。ダイプレートは、直径0.8mmの複数の孔を有する。
【0137】
押出成形された材料は、らせん形であり、容易に壊れて、約2.5〜5mmの平均長さ及び約0.8mmの平均直径を有する粒子を形成することができる。
【0138】
実施例5:本発明の押出成形された粒子の製造プロセス
Kenwoodフードミキサーにおいて、Pilot Chemical Companyにより供給される123.67gのLASフレークと、2.63gのスミレ色の色相染料と、Brunner Mondにより供給される123.67gの微細炭酸塩とを連続して導入し、次にこれらの成分をプレミックスして、確実に色相染料が供給材料全体に満遍なく存在するようにすることにより、供給材料を調製する。
【0139】
次に、供給材料をフィーダーを介して実施例1の押出機に導入し、次に供給材料を搬送し、押出機の前方の2つのスクリューで250rpmの速度にて更に混合する。スクリューは、1つの前方混練部分を含む。フィーダープレートは加熱されず、約25℃の温度を有する。ダイプレートは、直径1.2mmの孔を有する。
【0140】
押出成形された材料は、らせん形であり、容易に壊れて、約2.5〜5mmの平均長さ及び約1.2mmの平均直径を有する粒子を形成することができる。
【0141】
実施例6:実施例1〜5の押出成形された粒子を含む洗濯組成物。
実施例1〜5の粒子を乾燥添加し、次に非イオン性界面活性剤及び香料を噴霧することにより、以下の組成物を調製する。
【表1】

【0142】
これらの組成物は、染料の有意なにじみを示さない。これらの組成物で洗浄した際、有意な斑点付きも布地に全く観察されない。
【0143】
実施例7:実施例1〜5の押出成形された粒子を含む洗濯組成物。
実施例1〜5の粒子を乾燥添加し、次に非イオン性界面活性剤及び香料を噴霧することにより、以下の組成物を調製する。
【表2】

【0144】
試験方法
以下に開示される試験方法は、本明細書に記載され、請求されているパラメータの対応値を判定するために使用することができる。
【0145】
試験方法1:粒径分布と平均粒径の測定
顆粒状洗剤製品、中間体、及び原料の粒径分布は、寸法が徐々に小さくなる一連の篩を通して顆粒/粉末を篩分けすることによって測定される。次に各篩上に保持された物質の重量を用いて粒径分布及びメジアン又は平均粒径を計算する。
【0146】
機器:中央に取り付けられたコルクを有する鋳鉄製のシーブスタック蓋を備えるRoTap Testing Sieve Shaker Model B(供給元:W.S.Tyler Company,Cleveland,Ohio)。RoTapは、平坦で固く可撓性のない基部、典型的には床に、直接ボルト留めすべきである。使用されるタッピング速度は12rpmの楕円の動きで6タップ/分とすべきである。使用されるサンプルは重量100gとしなければならず、篩い分け時間の合計は5分に設定しなければならない。
【0147】
粒径分布:次の式から、各篩における分画を計算する。
【数1】

【0148】
使用された各篩寸法に関してこの計算がなされると、粒径分布が得られる。しかしながら、累積粒径分布がより有用である。累積分布は、特定の篩上の分画をその上の篩(すなわち、メッシュサイズのより大きい篩)上の分画に加えることによって計算される。
【0149】
平均粒径の計算:平均粒径は、シグマ対log(サイズ)プロット上の加重回帰直線のX切片として計算される質量基準の幾何学的平均粒径である。
【0150】
試験方法2:嵩密度試験
コア物質の嵩密度は、ASTM標準E727−02「Standard Test Methods for Determining Bulk Density of Granular Carriers and Granular Pesticides」(2002年10月10日に認可)に包含される試験方法B、粒状物質のばら詰め(Loose−fill)密度に従って測定される。
【0151】
試験方法3:粒子アスペクト比試験
粒子アスペクト比は、粒子の短軸直径(dminor)に対する粒子の長軸直径(dmajor)の比率として定義され、長及び短軸直径は、矩形の短側部が最小となる回転時点での粒子の2次元画像と外接する矩形の長及び短側部である。2次元画像は、好適な顕微鏡技術を使用することにより得られる。この方法の目的のために、粒子面積は、2次元粒子画像の面積であると定義される。
【0152】
アスペクト比分布及び中央粒子アスペクト比を測定するため、好適な数の代表的な2次元粒子画像を取得し解析しなければならない。この試験の目的のために、最低でも5000粒子画像が必要である。この数の粒子の収集及び画像解析を容易にするため、自動撮像及び解析システムが推奨される。そのようなシステムは、Malvern Instruments Ltd.(Malvern,Worcestershire,United Kingdom)、Beckman Coulter,Inc.(Fullerton,California,USA)、JM Canty,Inc.(Buffalo,New York,USA)、Retsch Technology GmbH(Haan,Germany)及びSympatec GmbH(Clausthal−Zellerfeld,Germany)から得ることができる。
【0153】
粒子の好適なサンプルは二分することにより得られる。次に、サンプルを処理し、画像解析システムにより解析し、長及び短軸属性を包含する粒子のリストを用意する。各粒子のアスペクト比(AR)は、粒子の長軸と短軸の比率、
AR=dmajor/dminorにより計算される。
【0154】
その後、データのリストは、粒子アスペクト比の昇順に分類され、累積粒子面積が分類リスト内の粒子面積の累積合計として計算される。粒子アスペクト比は、横座標に対してプロットされ、累積粒子面積は、縦座標に対してプロットされる。中央粒子アスペクト比は、累積粒子面積が分布の全粒子面積の50%と等しい点での横座標値である。
【0155】
試験方法4:布地直接性成分試験
1)水硬度14.4(イギリスクラーク硬度)を有し、カルシウム対マグネシウムのモル比が3:1である水800mLを2つのターゴトメーターポットに充填する。
2)ポットをターゴトメーターに挿入する。試験中は水温を30℃に制御し、攪拌を40rpmに設定する。
3)各ポットにIEC−B洗剤(IEC 60456 Washing Machine Reference Base Detergent Type B)、wfk(Bruggen−Bracht,Germanyから供給)を4.8g加える。
4)2分後、試験する2.0mgの成分を第1のポットに加える。
5)1分後、5cm×5cmの材料見本に切断した平坦な綿肌着(Warwick Equest(Consett,County Durham,UK)により供給)50gを各ポットに加える。
6)10分後、ポットを排水し、硬度14.4(イギリスクラーク硬度)を有しカルシウム対マグネシウムのモル比が3:1の冷水(16℃)を再充填する。
7)2分間すすいだ後、布地を取り出す。
8)同じ処理を用いて更に3回のサイクルで工程3〜7を繰り返す。
9)布地を回収し、屋内で暗所にて12時間にわたってライン乾燥させる。
10)光源D65、視野10°及びUVA遮断フィルターに合わせたHunter Miniscan分光計を使用して材料見本を分析し、ハンターa(赤−緑軸)及びハンターb(黄−青軸)値を得る。
11)布地の各セットについてハンターaとハンターbの値を平均して、布地の2つのセットの間のa及びb軸における色相の平均差を導く。
【0156】
試験方法5:色相効率
16オンス綿両面編みメリヤス生地(270g/平方メートル、Uvitex BNB蛍光増白剤により光沢処理、Test Fabrics.P.O.Box 26,Weston,Pa.,18643より入手)の25cm×25cm布地片を採用する。米国特許第7,208,459号の表1に記載の1.55gのAATCC標準重質液体(HDL)試験洗剤を含む1Lの蒸留水の中で、室温にて45分にわたってサンプルを洗浄し、500mLの蒸留水に25℃にて5分間にわたって静置しておき、次にすすぎ水を濾去することによりすすぐ。各サンプルは染料を包含しない(コントロール)洗剤及び30ppm洗浄濃度の染料を包含する洗剤を使用して調製され、テストされる。すすぎ後、暗所で25℃にて24時間の間、各布地サンプルを空気乾燥させ、洗浄における色相効率、DEeffを以下の等式により評価する。
DEeff=((L−L+(a−a+(b−b1/2
(式中、添字c及びsは各々、コントロール、すなわち染料のない洗剤中で洗浄された布地サンプル、及び染料を包含する洗剤中で洗浄された布地サンプルについて測定されたL,a及びb値を参照し、審査される)。L、a及びb値の測定は、光源D65、視野10°及びUVフィルターなしでHunter Colorquest反射分光光度計を使用して行われる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
色相染料を含む押出成形された粒子。
【請求項2】
少なくとも0.1%、特に少なくとも0.5%の色相染料を含む、請求項1に記載の粒子。
【請求項3】
石鹸を含む、請求項1又は2に記載の粒子。
【請求項4】
ココナッツ又はパーム核などの堅果油由来の石鹸を含む、請求項3に記載の粒子。
【請求項5】
少なくとも30℃の温度にて押出成形される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の粒子。
【請求項6】
少なくとも200μmの平均粒径を有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の粒子。
【請求項7】
100〜500rpmの回転速度にて押出成形される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の粒子。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか一項において定義される粒子を含む洗剤組成物。
【請求項9】
押出成形工程を含む、請求項1〜7のいずれか一項において定義される粒子の調製プロセス。

【公表番号】特表2012−502169(P2012−502169A)
【公表日】平成24年1月26日(2012.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−526915(P2011−526915)
【出願日】平成21年9月2日(2009.9.2)
【国際出願番号】PCT/US2009/055669
【国際公開番号】WO2010/030541
【国際公開日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】