説明

色素多量体、着色硬化性組成物、カラーフィルタ及びその製造方法

【課題】色素多量体、該色素多量体を含有する着色硬化性組成物、並びにカラーフィルタを提供する。
【解決手段】ジピロメテン系金属錯体化合物由来の色素骨格を含み、一般式(A)で表される構造単位を含む色素多量体。一般式(A)中、XA1、XA2は重合によって形成される連結基を表し、LA1、LA2は単結合等を表し、Dyeはジピロメテン系金属錯体化合物から任意の水素原子が外れた色素残基を表す。DyeとLA2とは、共有結合、イオン結合、及び、配位結合のいずれで連結されていてもよい。mは0〜3の整数を表す。


Notice: Undefined index: DEJ in /mnt/www/gzt_disp.php on line 298

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式(M)で表されるジピロメテン系化合物と金属若しくは金属化合物とから得られるジピロメテン系金属錯体化合物又はその互変異性体を色素部位の部分構造として含む色素多量体。
【化1】



一般式(M)
〔一般式(M)中、R、R、R、R、R、R及びR10は各々独立に水素原子又は1価の置換基を表す。〕
【請求項2】
前記一般式(M)のジピロメテン系化合物と金属若しくは金属化合物とから得られるジピロメテン系金属錯体化合物又はその互変異性体が、下記一般式(5)または一般式(6)で表されるジピロメテン系金属錯体化合物又はその互変異性体である請求項1に記載の色素多量体。
【化2】


一般式(5)
〔一般式(5)中、R〜Rは各々独立に、水素原子、又は置換基を表し、R10は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、又はヘテロ環基を表す。Maは、金属原子、又は金属化合物を表す。Xは、Maに結合可能な基を表し、Xは、Maの電荷を中和する基を表し、XとXは、互いに結合してMaと共に5員、6員、又は7員の環を形成していてもよい。〕
【化3】


一般式(6)
〔一般式(6)中、R11及びR16は各々独立に、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、又はヘテロ環アミノ基を表す。R12〜R15は各々独立に、水素原子、又は置換基を表す。R17は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、又はヘテロ環基を表す。Maは、金属原子、又は金属化合物を表す。X及びXは、NR(Rは水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、アルキルスルホニル基、又はアリールスルホニル基を表す。)、窒素原子、酸素原子、又は硫黄原子を表す。Y及びYは、NRII(RIIは水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、アルキルスルホニル基、又はアリールスルホニル基を表す。)、窒素原子、又は炭素原子を表す。R11とYは、互いに結合して5員、6員、又は7員の環を形成していてもよく、R16とYは、互いに結合して5員、6員、又は7員の環を形成していてもよい。XはMaと結合可能な基を表し、aは0、1、又は2を表す。〕
【請求項3】
下記一般式(A)、一般式(B)、及び、一般式(C)で表される構成単位の少なくとも一つを含んでなるか、又は、一般式(D)で表される請求項1又は請求項2に記載の色素多量体。
【化4】


〔一般式(A)中、XA1は重合によって形成される連結基を表し、LA1は単結合または2価の連結基を表し、Dyeは前記一般式(M)のジピロメテン系化合物と金属若しくは金属化合物とから得られるジピロメテン系金属錯体化合物又はその互変異性体の任意の水素原子を1個〜(m+1)個取り除いた色素残基を表す。XA2は重合によって形成される連結基を表し、LA2は単結合または2価の連結基を表し、mは0〜3の整数を表す。DyeとLA2とは、共有結合、イオン結合、及び、配位結合のいずれで連結されていてもよい。〕
【化5】


〔一般式(B)中、XB1は重合によって形成される連結基を表し、LB1は単結合または2価の連結基を表し、AはDyeとイオン結合もしくは配位結合可能な基を表し、Dyeは前記一般式(M)で表されるジピロメテン系化合物と金属若しくは金属化合物とから得られるジピロメテン系金属錯体化合物又はその互変異性体の任意の置換基に、Aとイオン結合もしくは配位結合可能な基を有する色素残基を表す。XB2は重合によって形成される連結基を表し、LB2は単結合または2価の連結基を表し、mは0〜3の整数を表す。DyeとLB2とは、共有結合、イオン結合、及び、配位結合のいずれで連結されていてもよい。〕
【化6】


〔一般式(C)中、LC1は単結合または2価の連結基を表し、Dyeは前記一般式(M)のジピロメテン系化合物と金属若しくは金属化合物とから得られるジピロメテン系金属錯体化合物又はその互変異性体の任意の水素原子を2個取り除いた色素残基を表す。nは1〜4の整数を表す。〕
【化7】


〔一般式(D)中、LD1はm価の連結基を表し、mは2〜100の整数を表し、Dyeは前記一般式(M)のジピロメテン系化合物と金属若しくは金属化合物とから得られるジピロメテン系金属錯体化合物又はその互変異性体の任意の水素原子を1個取り除いた色素残基を表す。〕
【請求項4】
前記一般式(A)で表される構造単位が、下記一般式(1)で表される色素単量体に由来する請求項3に記載の色素多量体。
【化8】


〔一般式(1)中、Rは、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、又はアリール基を表す。Lは、−N(R)C(=O)−、−OC(=O)−、−C(=O)N(R)−、−C(=O)O−、下記一般式(2)で表される基、下記一般式(3)で表される基、又は下記一般式(4)で表される基を表す。Lは、2価の連結基を表す。m及びnは各々独立に、0又は1を表す。Dyeは、前記一般式(M)のジピロメテン系化合物と金属若しくは金属化合物とから得られるジピロメテン系金属錯体化合物又はその互変異性体の任意の水素原子を1個取り除いた色素残基を表す。Rは、水素原子、アルキル基、アリール基、又はヘテロ環基を表す。〕
【化9】


〔一般式(3)又は一般式(4)中、Rは、水素原子、アルキル基、アリール基、又はヘテロ環基を表す。一般式(2)〜一般式(4)中、Rは、水素原子、又は置換基を表す。一般式(2)〜一般式(4)中、kは、0〜4の整数を表す。一般式(2)〜一般式(4)中、*は、前記一般式(1)における−C(R)=CH基と結合する位置を表し、**は、前記一般式(1)におけるL又はDye(n=0の場合)と結合する位置を表す。〕
【請求項5】
更に、末端エチレン性不飽和結合を有し前記一般式(1)で表される色素単量体とは構造の異なる単量体を、共重合成分として含む請求項4に記載の色素多量体。
【請求項6】
前記一般式(5)又は前記一般式(6)におけるMaが、Zn、Co、V=O、及びCuのいずれか1つである請求項2〜請求項5のいずれか1項に記載の色素多量体。
【請求項7】
前記一般式(5)又は前記一般式(6)におけるMaが、Znである請求項2〜請求項5のいずれか1項に記載の色素多量体。
【請求項8】
前記色素多量体がアルカリ可溶性基を有する請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の色素多量体。
【請求項9】
前記一般式(A)、一般式(B)、及び、一般式(C)で表される構造単位の少なくとも一つを含んでなる色素多量体、前記一般式(D)で表される色素多量体、及び、前記一般式(1)で表される色素単量体、及び、前記末端エチレン性不飽和結合を有し一般式(1)で表される色素単量体とは構造の異なる単量体、の少なくとも1種が、アルカリ可溶性基を有する請求項8に記載の色素多量体。
【請求項10】
前記一般式(A)、一般式(B)、及び、一般式(C)で表される構造単位の少なくとも一つを含んでなる色素多量体、前記一般式(D)で表される色素多量体、前記一般式(1)におけるDyeがアルカリ可溶性基を有する請求項8又は請求項9に記載の色素多量体。
【請求項11】
請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載の色素多量体を含有する着色硬化性組成物。
【請求項12】
請求項11に記載の着色硬化性組成物を用いてなるカラーフィルタ。
【請求項13】
請求項11に記載の着色硬化性組成物を基板上に塗布し、マスクを介して露光し、現像してパターン像を形成するカラーフィルタの製造方法。

【公開番号】特開2012−46708(P2012−46708A)
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−207215(P2010−207215)
【出願日】平成22年9月15日(2010.9.15)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】