芋焼酎かす、芋焼酎もろみを投与し、コラーゲンの組成比率を改善する方法
【課題】人や家畜にとって一つの課題となっていた、老化の現象や加齢の現象とされているコラーゲンの硬質化を解消するために、コラーゲンの架橋を再組織化し可溶性コラーゲンを増加させる方法の提案。
【解決手段】焼酎製造工程から派生する、芋焼酎かす、芋焼酎もろみを人に投与したり、家畜の餌に配合し、全コラーゲン比率に対して可溶性コラーゲンの比率を増加させ、コラーゲンの組成比率を改善させ、肉質の組成を柔らかくし、肉質を改善させる方法。
【解決手段】焼酎製造工程から派生する、芋焼酎かす、芋焼酎もろみを人に投与したり、家畜の餌に配合し、全コラーゲン比率に対して可溶性コラーゲンの比率を増加させ、コラーゲンの組成比率を改善させ、肉質の組成を柔らかくし、肉質を改善させる方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
人は成人から加齢に伴い、可溶性コラーゲンは減少し、不溶性コラーゲンが増加する。家畜も加齢と共に可溶性コラーゲンは減少し、不溶性コラーゲンが増加する。家畜の不溶性コラーゲンの増加は肉質が硬くなり、食用肉として不向きになる。
鶏の飼育において、採卵率の低下した鶏は、不溶性コラーゲンの比率が高く、肉質が硬くなり食用として利用されていない。
いも焼酎もろみを鶏の餌に配合することによって、全コラーゲンに対して可溶性コラーゲンの比率を増加させ、コラーゲンの組成比率の改善によって、体質の改善を行う方法。
【背景技術】
【0002】
人は加齢に伴い、コラーゲンの組成が硬くなる。家畜においても加齢に伴い全コラーゲンの組成に対して不溶性コラーゲンの比率が高くなり、肉質が高くなり、食肉としての価値を失う。
日本には、採卵用鶏は約1億7千万羽が飼育されている。採卵の採算性は採卵率の低下として表れ、採卵率の低下と共に廃鶏処理されている。廃鶏処分される理由は全コラーゲンに対して不溶性コラーゲンの比率が高くなり、食肉としては硬く加工適正に向かず、粉砕され家畜の餌になっている。その数は年間約3千万羽〜4千万万羽とされている。
他方、芋焼酎の製造工程から派生する焼酎かすは過去には海上投棄され環境問題となっていた。広く産業用利用が求められている。芋焼酎粕の愛飲家の増加から、芋焼酎から派生する焼酎かすの量は年々増加しており利用方法が求められていた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
人は加齢と共にコラーゲンの組成が硬くなるとされている。硬くなるのは、全コラーゲンの組成の中で不溶性コラーゲンの比率が高くなることが原因とされている。
家畜においても同様で、加齢と共にコラーゲンが硬くなり、食用として不適として利用できなくなる例が多い。採卵の為に飼育されている鶏は、現在約1億7千万羽とされており採卵数の低下によって鶏舎から排除される。廃鶏として処理される量は年間3千万羽から4千万羽とされている。廃鶏に至る原因は全コラーゲンに対して不溶性コラーゲン多くなり肉質が硬く、食肉として不適で利用されず、粉砕され家畜の餌とされている。卵の消費価格は、50年近く価格に大きな変動がなく、採卵農家は厳しい経済環境の中にある。そのために狭い鶏舎に大量に飼育され、昼夜を問わず餌を与え続け、餌投与と採卵数の安定が採算となっている。飼育環境の厳しさからとみられる鶏へのストレスもコラーゲンの組織、不溶性コラーゲン比率に影響している。
人や家畜のコラーゲンの組成の変化を改善する実験として、廃鶏は最適な実験材料として選択した。他方、焼酎粕、焼酎もろみの産業利用は解決していない。バイオマス燃料などの研究に向けられているが採算性に課題がある。
【解決するための手段】
【0004】
鶏は従来飼育されていた餌を大きく変えると食いつきが悪くなり、体調は悪化する。従来与えられていた餌と従来与えられていた餌に芋焼酎かす、芋焼酎もろみを20%〜50%を配合し、一定期間熟成させ、平飼いの開放的鶏舎に入れ、25日〜35日餌を投与し生育状態を観察した。
採卵場から廃鶏として排除された鶏は体重も軽く、体力も低下しており、自立した歩行も困難な状態で、よたよたとしている。羽の多くは抜け落ちており、みすぼらしい外観である。平飼いの鶏舎で開放的な環境のなかで、廃鶏に芋焼酎もろみを20%〜50%配合した餌を投与すると餌食いがよく、約25日〜35日間で生体の外観は改善され、羽の多くが新たに生えそろい活発な活動生活が見られる。体重は30日間で約20%の増加がみられる。従来の餌で飼育された鶏は羽の生え方は少なく、体重は約10%前後である。外観から見ても明らかな差が生じている。
【0005】
平飼いの環境のなかで、黄金センガン芋焼酎もろみ20%〜50%に従来の雑穀を混ぜた餌を投与され25日〜35日飼育された廃鶏の肉質は、従来の餌だけを投与された飼育の鶏とは柔らかさにおいて違いが生じる。この違いはコラーゲンの組織の格差として表れる。
廃鶏は肉質が硬く食べることが難しいが黄金センガン焼酎もろみを配合した餌を与えた鶏は美味しく、肉質も柔らかく食べることができる。
【0006】
従来の餌を投与した鶏、黄金センガン芋焼酎もろみを配合した餌を投与する鶏、あや紫芋焼酎もろみを配合した鶏の3つの区分に分け、35日飼育観察及び観察後の鶏を解体し、鶏もも肉のコラーゲン総量の分析し、コラーゲンの内、酸可溶性コラーゲン(ASC)、ペプシン可溶性コラーゲン(PSC)、不溶性コラーゲン(ISC)の分析を行い、総可溶性コラーゲンと不溶性コラーゲンの対比を行い、可溶性コラーゲンの比率からコラーゲンの組成変化の確認をおこなった。
【0007】
コラーゲンの比較実験では、廃鶏として鶏舎から排除された鶏と35日間飼育した3つの区分の鶏を解体し4つの区分から、生育した鶏のもも肉を取り出しコラーゲンの格差を比較した。
図ー1は、もも肉に含まれるコラーゲンの総量比率の比較である。ゲージとは廃鶏のデータ、従来の餌による飼育、紫芋はあや紫いも焼酎もろみの餌を配合した鶏、黄金センガン焼酎もろみ配合餌の飼育の比較である。コラーゲン総量では大きな格差は、見られない。
図ー2は、酸可溶性コラーゲンの含有比率を表す。黄金センガンの焼酎もろみを配合した鶏の比率が高く、あや紫芋焼酎もろみを配合した鶏の比率が低い、
図ー3は、ペプシン可溶性コラーゲンの比率を表す。黄金センガンの焼酎もろみを配合した餌の鶏は、あや紫芋焼酎を配合した餌の鶏0.052%と0.224%その格差は約4.3倍多く、廃鶏や従来の餌を与えた鶏より0.075%よりも約3倍多い。
コラーゲンの中で格差が一番多く、ペプシン可溶性コラーゲンに大きな差が生じている。
図ー4は、不溶性コラーゲンの総量の対比を表す。不溶性コラーゲンはそれほど多くの格差は見られないが、従来の餌を配合した鶏が幾分少ない。
図ー5は、コラーゲン総量に対して可溶性コラーゲンが占める比率である。黄金センガンの焼酎もろみを配合した鶏は可溶性コラーゲンの比率が高く廃鶏の約2倍の比率を示している。黄金センガン焼酎を配合した餌を投与すると全コラーゲンの比較で大きな違いが見られないが全コラーゲンに対して可溶性コラーゲンの比率が増加する。この現象は、古いコラーゲンの架橋が変わり結合組織が可溶性コラーゲンに変わったことを示している。
[0004]で示した体重の格差や羽の生え方が優れており、老化した組織の再生をしめしている。[0005]で示した黄金センガン焼酎もろみを配合した餌で飼育した鶏の肉が軟らかくなっているのは、コラーゲンの可溶性コラーゲン比率の差として証明できる。
【0008】
鶏に与える餌に黄金センガン焼酎もろみを投与すると可溶性コラーゲンが増加することから人コラーゲンにおいても、コラーゲンの組成の改善が説明できる。
【0009】
廃牛やペットの加齢による老化による組成の変化に黄金センガンの焼酎もろみを餌として配合することはコラーゲンの組織の改善効果が説明できる。
【0010】
【実験1】
鶏の種類 後藤もみじ
廃鶏 採卵数が低下し鶏舎から排除された鶏100羽
餌の内容、JA配合飼料、雑穀類主にトウモロコシ59%、植物性油かす21%動物性粉末主に魚かす5%、そうこう類おもに米ぬか3%その他12%、
芋焼酎もろみ、サツマイモの種類、こがねせんがん、あや紫
飼育期間、35日、
飼育の区分、従来の餌の投与、黄金センガン焼酎30%に従来の餌70%、あや紫いも焼酎30%に従来の餌70%の3区分分けて飼育
35日後の体重の比較、
ゲージから廃鶏の重量 1.47kg
従来の餌 平均重量 1.58kg
あや紫芋もろみ焼酎もろみ 1.60kg
黄金センガン焼酎もろみ 1.72kg
【実験2】
コラーゲンには、I、III、V型(皮膚,腱、骨)II、XI型コラーゲンがあり、大部分はI II型である。コラーゲン分子は架橋により不溶化する。若いコラーゲンは酸に溶け酸可溶コラーゲン(ASC)安定架橋し、分子の端(テロペプチドにできる)にできる。成熟した架橋ペプシンでテロペプチドを切断すると可溶化できる、これはペプシン可能化コラーゲン(PSC)となる。熱水で分子を崩壊したテロペプチド以外は、不溶性コラーゲンである(ISC)。コラーゲンには他に含まれない修飾アミノ酸ヒドロキシプロリンHyp(全アミノ酸の約10%)及びヒドロキシプロシンHyl(全アミノ酸の0.5〜0.7%、I型、2〜3%II V型が含まれる)
鶏のもも肉それぞれ約60gを0.1N NaOで非コラーゲン物質を透過させ、残ったコラーゲンを0.5M酢酸濃度、酢酸中でのペプシン10mgで可溶化した。残渣は120℃の熱水で可溶化し、ASC、PSC、ISCに分離した。各画分をアミノ酸分析し、Hyp含有量の10倍したものをコラーゲン含有量とした。
【参考文典】
コラーゲン分析の学会での報告を参考文典として掲載する。
1)Sato,K.,Yoshinaka,R.,Sato,M.,Tomita,J.(1989)Biochemical characterization of collagen in myocommata and endomysium fractions of carp and spotted mackerel muscle.J.Food Sci.54,1511−1514
肉を細切し、0.1N NaOHで抽出します(10℃以下)。一晩抽出し(今回は焼60gの肉に600mL),3000rpmで遠心分離をします。残渣を同じ処理を溶けてくるタンパク質がなくなるまで繰り返します(今回は1週間)沈殿を水で洗浄し、0.5Mの酢酸(300mL)で抽出し、5000rpmで遠心分離します。溶けてくるのはコラーゲン(酸可溶性コラーゲンASC)だけでこれを集めます。残渣に50mgの豚ペプシンを300mLの酢酸にいれて消化します。分子のごく一部が切れたペプシン可溶化コラーゲン(PSC)が溶け出してきます。この残りを120℃の熱水で抽出します。これが不溶性コラーゲン(ISC)です。コラーゲン分子は合成したてはASCで、酵素的な架橋が入るとPSCになり、さらに加齢等により非酵素的架橋が進むとISCになります。
【図面の簡単な説明】
【図−1】もも肉に含まれるコラーゲンの含有比率の分析データ、ゲージは、廃鶏そのものの処理の意味、従来の餌は、それまで鶏舎で飼われていた餌と同じ餌の投与によるデータ、紫芋のもろみは、あや紫芋焼酎のもろみ、黄金センガンいももろみは黄金センガン芋焼酎もろみを指す。
【図−2】もも肉の酸可溶性コラーゲン含有比率の比較 黄金センガン芋焼酎を与えた鶏の比率が高くなっている。
【図−3】ペプシン可溶性コラーゲン含有比率の比較 黄金センガン芋焼酎を与えた鶏が他と異なり、格差が目立つあや紫とは4.3倍に廃鶏から飼育して3倍の増加となっている。
【図−4】不溶性コラーゲンの含有比率の比較 4つとも大きな格差はなく、幾分あや紫焼酎もろみが多い比率を示している。
【図−5】全コラーゲンに対する可溶性コラーゲンの比率の比較 ゲージから取り出したときから比べると黄金センガン焼酎の餌による飼育は可溶性コラーゲンの量は2倍以上に増加しており、従来の餌による飼育とも1.8倍の差があり、黄金センガン焼酎の餌による飼育の優位性が示されている。
【図−1】
【図−2】
【図−3】
【図−4】
【図−5】
【技術分野】
【0001】
人は成人から加齢に伴い、可溶性コラーゲンは減少し、不溶性コラーゲンが増加する。家畜も加齢と共に可溶性コラーゲンは減少し、不溶性コラーゲンが増加する。家畜の不溶性コラーゲンの増加は肉質が硬くなり、食用肉として不向きになる。
鶏の飼育において、採卵率の低下した鶏は、不溶性コラーゲンの比率が高く、肉質が硬くなり食用として利用されていない。
いも焼酎もろみを鶏の餌に配合することによって、全コラーゲンに対して可溶性コラーゲンの比率を増加させ、コラーゲンの組成比率の改善によって、体質の改善を行う方法。
【背景技術】
【0002】
人は加齢に伴い、コラーゲンの組成が硬くなる。家畜においても加齢に伴い全コラーゲンの組成に対して不溶性コラーゲンの比率が高くなり、肉質が高くなり、食肉としての価値を失う。
日本には、採卵用鶏は約1億7千万羽が飼育されている。採卵の採算性は採卵率の低下として表れ、採卵率の低下と共に廃鶏処理されている。廃鶏処分される理由は全コラーゲンに対して不溶性コラーゲンの比率が高くなり、食肉としては硬く加工適正に向かず、粉砕され家畜の餌になっている。その数は年間約3千万羽〜4千万万羽とされている。
他方、芋焼酎の製造工程から派生する焼酎かすは過去には海上投棄され環境問題となっていた。広く産業用利用が求められている。芋焼酎粕の愛飲家の増加から、芋焼酎から派生する焼酎かすの量は年々増加しており利用方法が求められていた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
人は加齢と共にコラーゲンの組成が硬くなるとされている。硬くなるのは、全コラーゲンの組成の中で不溶性コラーゲンの比率が高くなることが原因とされている。
家畜においても同様で、加齢と共にコラーゲンが硬くなり、食用として不適として利用できなくなる例が多い。採卵の為に飼育されている鶏は、現在約1億7千万羽とされており採卵数の低下によって鶏舎から排除される。廃鶏として処理される量は年間3千万羽から4千万羽とされている。廃鶏に至る原因は全コラーゲンに対して不溶性コラーゲン多くなり肉質が硬く、食肉として不適で利用されず、粉砕され家畜の餌とされている。卵の消費価格は、50年近く価格に大きな変動がなく、採卵農家は厳しい経済環境の中にある。そのために狭い鶏舎に大量に飼育され、昼夜を問わず餌を与え続け、餌投与と採卵数の安定が採算となっている。飼育環境の厳しさからとみられる鶏へのストレスもコラーゲンの組織、不溶性コラーゲン比率に影響している。
人や家畜のコラーゲンの組成の変化を改善する実験として、廃鶏は最適な実験材料として選択した。他方、焼酎粕、焼酎もろみの産業利用は解決していない。バイオマス燃料などの研究に向けられているが採算性に課題がある。
【解決するための手段】
【0004】
鶏は従来飼育されていた餌を大きく変えると食いつきが悪くなり、体調は悪化する。従来与えられていた餌と従来与えられていた餌に芋焼酎かす、芋焼酎もろみを20%〜50%を配合し、一定期間熟成させ、平飼いの開放的鶏舎に入れ、25日〜35日餌を投与し生育状態を観察した。
採卵場から廃鶏として排除された鶏は体重も軽く、体力も低下しており、自立した歩行も困難な状態で、よたよたとしている。羽の多くは抜け落ちており、みすぼらしい外観である。平飼いの鶏舎で開放的な環境のなかで、廃鶏に芋焼酎もろみを20%〜50%配合した餌を投与すると餌食いがよく、約25日〜35日間で生体の外観は改善され、羽の多くが新たに生えそろい活発な活動生活が見られる。体重は30日間で約20%の増加がみられる。従来の餌で飼育された鶏は羽の生え方は少なく、体重は約10%前後である。外観から見ても明らかな差が生じている。
【0005】
平飼いの環境のなかで、黄金センガン芋焼酎もろみ20%〜50%に従来の雑穀を混ぜた餌を投与され25日〜35日飼育された廃鶏の肉質は、従来の餌だけを投与された飼育の鶏とは柔らかさにおいて違いが生じる。この違いはコラーゲンの組織の格差として表れる。
廃鶏は肉質が硬く食べることが難しいが黄金センガン焼酎もろみを配合した餌を与えた鶏は美味しく、肉質も柔らかく食べることができる。
【0006】
従来の餌を投与した鶏、黄金センガン芋焼酎もろみを配合した餌を投与する鶏、あや紫芋焼酎もろみを配合した鶏の3つの区分に分け、35日飼育観察及び観察後の鶏を解体し、鶏もも肉のコラーゲン総量の分析し、コラーゲンの内、酸可溶性コラーゲン(ASC)、ペプシン可溶性コラーゲン(PSC)、不溶性コラーゲン(ISC)の分析を行い、総可溶性コラーゲンと不溶性コラーゲンの対比を行い、可溶性コラーゲンの比率からコラーゲンの組成変化の確認をおこなった。
【0007】
コラーゲンの比較実験では、廃鶏として鶏舎から排除された鶏と35日間飼育した3つの区分の鶏を解体し4つの区分から、生育した鶏のもも肉を取り出しコラーゲンの格差を比較した。
図ー1は、もも肉に含まれるコラーゲンの総量比率の比較である。ゲージとは廃鶏のデータ、従来の餌による飼育、紫芋はあや紫いも焼酎もろみの餌を配合した鶏、黄金センガン焼酎もろみ配合餌の飼育の比較である。コラーゲン総量では大きな格差は、見られない。
図ー2は、酸可溶性コラーゲンの含有比率を表す。黄金センガンの焼酎もろみを配合した鶏の比率が高く、あや紫芋焼酎もろみを配合した鶏の比率が低い、
図ー3は、ペプシン可溶性コラーゲンの比率を表す。黄金センガンの焼酎もろみを配合した餌の鶏は、あや紫芋焼酎を配合した餌の鶏0.052%と0.224%その格差は約4.3倍多く、廃鶏や従来の餌を与えた鶏より0.075%よりも約3倍多い。
コラーゲンの中で格差が一番多く、ペプシン可溶性コラーゲンに大きな差が生じている。
図ー4は、不溶性コラーゲンの総量の対比を表す。不溶性コラーゲンはそれほど多くの格差は見られないが、従来の餌を配合した鶏が幾分少ない。
図ー5は、コラーゲン総量に対して可溶性コラーゲンが占める比率である。黄金センガンの焼酎もろみを配合した鶏は可溶性コラーゲンの比率が高く廃鶏の約2倍の比率を示している。黄金センガン焼酎を配合した餌を投与すると全コラーゲンの比較で大きな違いが見られないが全コラーゲンに対して可溶性コラーゲンの比率が増加する。この現象は、古いコラーゲンの架橋が変わり結合組織が可溶性コラーゲンに変わったことを示している。
[0004]で示した体重の格差や羽の生え方が優れており、老化した組織の再生をしめしている。[0005]で示した黄金センガン焼酎もろみを配合した餌で飼育した鶏の肉が軟らかくなっているのは、コラーゲンの可溶性コラーゲン比率の差として証明できる。
【0008】
鶏に与える餌に黄金センガン焼酎もろみを投与すると可溶性コラーゲンが増加することから人コラーゲンにおいても、コラーゲンの組成の改善が説明できる。
【0009】
廃牛やペットの加齢による老化による組成の変化に黄金センガンの焼酎もろみを餌として配合することはコラーゲンの組織の改善効果が説明できる。
【0010】
【実験1】
鶏の種類 後藤もみじ
廃鶏 採卵数が低下し鶏舎から排除された鶏100羽
餌の内容、JA配合飼料、雑穀類主にトウモロコシ59%、植物性油かす21%動物性粉末主に魚かす5%、そうこう類おもに米ぬか3%その他12%、
芋焼酎もろみ、サツマイモの種類、こがねせんがん、あや紫
飼育期間、35日、
飼育の区分、従来の餌の投与、黄金センガン焼酎30%に従来の餌70%、あや紫いも焼酎30%に従来の餌70%の3区分分けて飼育
35日後の体重の比較、
ゲージから廃鶏の重量 1.47kg
従来の餌 平均重量 1.58kg
あや紫芋もろみ焼酎もろみ 1.60kg
黄金センガン焼酎もろみ 1.72kg
【実験2】
コラーゲンには、I、III、V型(皮膚,腱、骨)II、XI型コラーゲンがあり、大部分はI II型である。コラーゲン分子は架橋により不溶化する。若いコラーゲンは酸に溶け酸可溶コラーゲン(ASC)安定架橋し、分子の端(テロペプチドにできる)にできる。成熟した架橋ペプシンでテロペプチドを切断すると可溶化できる、これはペプシン可能化コラーゲン(PSC)となる。熱水で分子を崩壊したテロペプチド以外は、不溶性コラーゲンである(ISC)。コラーゲンには他に含まれない修飾アミノ酸ヒドロキシプロリンHyp(全アミノ酸の約10%)及びヒドロキシプロシンHyl(全アミノ酸の0.5〜0.7%、I型、2〜3%II V型が含まれる)
鶏のもも肉それぞれ約60gを0.1N NaOで非コラーゲン物質を透過させ、残ったコラーゲンを0.5M酢酸濃度、酢酸中でのペプシン10mgで可溶化した。残渣は120℃の熱水で可溶化し、ASC、PSC、ISCに分離した。各画分をアミノ酸分析し、Hyp含有量の10倍したものをコラーゲン含有量とした。
【参考文典】
コラーゲン分析の学会での報告を参考文典として掲載する。
1)Sato,K.,Yoshinaka,R.,Sato,M.,Tomita,J.(1989)Biochemical characterization of collagen in myocommata and endomysium fractions of carp and spotted mackerel muscle.J.Food Sci.54,1511−1514
肉を細切し、0.1N NaOHで抽出します(10℃以下)。一晩抽出し(今回は焼60gの肉に600mL),3000rpmで遠心分離をします。残渣を同じ処理を溶けてくるタンパク質がなくなるまで繰り返します(今回は1週間)沈殿を水で洗浄し、0.5Mの酢酸(300mL)で抽出し、5000rpmで遠心分離します。溶けてくるのはコラーゲン(酸可溶性コラーゲンASC)だけでこれを集めます。残渣に50mgの豚ペプシンを300mLの酢酸にいれて消化します。分子のごく一部が切れたペプシン可溶化コラーゲン(PSC)が溶け出してきます。この残りを120℃の熱水で抽出します。これが不溶性コラーゲン(ISC)です。コラーゲン分子は合成したてはASCで、酵素的な架橋が入るとPSCになり、さらに加齢等により非酵素的架橋が進むとISCになります。
【図面の簡単な説明】
【図−1】もも肉に含まれるコラーゲンの含有比率の分析データ、ゲージは、廃鶏そのものの処理の意味、従来の餌は、それまで鶏舎で飼われていた餌と同じ餌の投与によるデータ、紫芋のもろみは、あや紫芋焼酎のもろみ、黄金センガンいももろみは黄金センガン芋焼酎もろみを指す。
【図−2】もも肉の酸可溶性コラーゲン含有比率の比較 黄金センガン芋焼酎を与えた鶏の比率が高くなっている。
【図−3】ペプシン可溶性コラーゲン含有比率の比較 黄金センガン芋焼酎を与えた鶏が他と異なり、格差が目立つあや紫とは4.3倍に廃鶏から飼育して3倍の増加となっている。
【図−4】不溶性コラーゲンの含有比率の比較 4つとも大きな格差はなく、幾分あや紫焼酎もろみが多い比率を示している。
【図−5】全コラーゲンに対する可溶性コラーゲンの比率の比較 ゲージから取り出したときから比べると黄金センガン焼酎の餌による飼育は可溶性コラーゲンの量は2倍以上に増加しており、従来の餌による飼育とも1.8倍の差があり、黄金センガン焼酎の餌による飼育の優位性が示されている。
【図−1】
【図−2】
【図−3】
【図−4】
【図−5】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
焼酎製造工程から派生する、芋焼酎かす、芋焼酎もろみを人に投与し全コラーゲンに対して可溶性コラーゲンの比率を増加させ、コラーゲンの組成比率を改善させる方法。
【請求項2】
焼酎製造工程から派生する、芋焼酎かす、芋焼酎もろみを家畜の餌に配合し、全コラーゲン比率に対して可溶性コラーゲンの比率を増加させ、コラーゲンの組成比率を改善させ、家畜の肉質の組成を柔らかくし、肉質を改善させる方法。
【請求項3】
芋焼酎かす、芋焼酎もろみを採卵鶏及び採卵数が減少した廃鶏に投与し全コラーゲン比率に対して可溶性コラーゲンの比率を増加させ、コラーゲンの組成比率を改善させ、廃鶏の肉質の組成を柔らかく改善し、肉質を改善させる方法。
【請求項4】
搾乳牛に芋焼酎かす、芋焼酎もろみを餌に配合し、全コラーゲン比率に対して、可溶性コラーゲンの比率を改善させ、コラーゲンの組成比率を改善させ、廃牛の肉質を改善する方法。
【請求項5】
ペットとして飼育されている。犬や猫の餌に芋焼酎かす、芋焼酎もろみを配合し、全コラーゲンに対して可溶性コラーゲンの比率を増加させ、コラーゲンの組成比率を改善することで、体質の改善を行う方法。
【請求項6】
芋焼酎もろみを鶏肉、豚肉、牛肉、羊の肉、鹿肉等の硬い肉質の状態から漬け込むことによって肉質を柔らかくし食べやすく加工する方法。
【請求項1】
焼酎製造工程から派生する、芋焼酎かす、芋焼酎もろみを人に投与し全コラーゲンに対して可溶性コラーゲンの比率を増加させ、コラーゲンの組成比率を改善させる方法。
【請求項2】
焼酎製造工程から派生する、芋焼酎かす、芋焼酎もろみを家畜の餌に配合し、全コラーゲン比率に対して可溶性コラーゲンの比率を増加させ、コラーゲンの組成比率を改善させ、家畜の肉質の組成を柔らかくし、肉質を改善させる方法。
【請求項3】
芋焼酎かす、芋焼酎もろみを採卵鶏及び採卵数が減少した廃鶏に投与し全コラーゲン比率に対して可溶性コラーゲンの比率を増加させ、コラーゲンの組成比率を改善させ、廃鶏の肉質の組成を柔らかく改善し、肉質を改善させる方法。
【請求項4】
搾乳牛に芋焼酎かす、芋焼酎もろみを餌に配合し、全コラーゲン比率に対して、可溶性コラーゲンの比率を改善させ、コラーゲンの組成比率を改善させ、廃牛の肉質を改善する方法。
【請求項5】
ペットとして飼育されている。犬や猫の餌に芋焼酎かす、芋焼酎もろみを配合し、全コラーゲンに対して可溶性コラーゲンの比率を増加させ、コラーゲンの組成比率を改善することで、体質の改善を行う方法。
【請求項6】
芋焼酎もろみを鶏肉、豚肉、牛肉、羊の肉、鹿肉等の硬い肉質の状態から漬け込むことによって肉質を柔らかくし食べやすく加工する方法。
【公開番号】特開2011−190234(P2011−190234A)
【公開日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−79341(P2010−79341)
【出願日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【出願人】(599106204)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【出願人】(599106204)
【Fターム(参考)】
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