芥袋保管具、およびそれを利用した芥袋保管具セット
【課題】 柔軟で滑り易い複数枚重ねの樹脂製芥袋を二つ折りの状態に効率的に収納することが可能であり、しかも小型、軽量且つ経済的で、複数種類の芥袋を纏めて収納した場合にも、入り交じって混乱することなく合理的且つ整然と整理、保管することができる新たな保管技術を提供する。
【解決手段】 芥袋7の左右巾寸法Wに一致する長さの上横棒部3および下横棒部4を平行姿勢に維持するよう、縦棒枠5,5複数本で連結した吊り枠本体20の裏面がわ、上横棒部3一端30付近から鈎受け34を有する他端33近傍に、係脱鈎61を有する伸縮弾性バンド6を繋着すると共に、該上横棒部3他端33外がわハンドル部35を延伸した上、吊り枠本体20裏面の下横棒部4左右端に、二つ折り複数枚重ね芥袋7,7,……の揃え底部70,70,……がわ左右縁71,71,……を囲繞可能な形状の包囲枠42,42を一体化形成してなる芥袋保管具2である。
【解決手段】 芥袋7の左右巾寸法Wに一致する長さの上横棒部3および下横棒部4を平行姿勢に維持するよう、縦棒枠5,5複数本で連結した吊り枠本体20の裏面がわ、上横棒部3一端30付近から鈎受け34を有する他端33近傍に、係脱鈎61を有する伸縮弾性バンド6を繋着すると共に、該上横棒部3他端33外がわハンドル部35を延伸した上、吊り枠本体20裏面の下横棒部4左右端に、二つ折り複数枚重ね芥袋7,7,……の揃え底部70,70,……がわ左右縁71,71,……を囲繞可能な形状の包囲枠42,42を一体化形成してなる芥袋保管具2である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、複数枚重ねのシート状または袋状の樹脂製品、布製品、紙製品あるいは金属箔製品などの整理、保管技術に関するものであり、特に家庭芥の分別用として同一形状、複数色のものが必要となる芥袋を合理的に整理、保管可能とする保管具を製造する分野は勿論のこと、その輸送、保管、組み立ておよび設置に必要となる設備、器具類を提供、販売する分野から、それら資材や機械装置、部品類に必要となる素材、例えば、木材、石材、各種繊維類、プラスチック、各種金属材料等を提供する分野、それらに組み込まれる電子部品やそれらを集積した制御関連機器の分野、各種計測器の分野、当該設備、器具を動かす動力機械の分野、そのエネルギーとなる電力やエネルギー源である電気、オイルの分野といった一般的に産業機械と総称されている分野、更には、それら設備、器具類を試験、研究したり、それらの展示、販売、輸出入に係わる分野、将又、それらの使用の結果やそれを造るための設備、器具類の運転に伴って発生するゴミ屑の回収、運搬等に係わる分野、それらゴミ屑を効率的に再利用するリサイクル分野などの外、現時点で想定できない新たな分野までと、関連しない技術分野はない程である。
【背景技術】
【0002】
(着目点)
我が国では、近年まで、あらゆる産業分野で大量生産と大量消費とによる積極的な経済発展が求められてきたが、こうした産業活動に伴い発生する大量の家庭芥は、一般廃棄物最終処分場の拡大を招き、次第に処分場用地の確保が難しくなってきている上、廃棄物処理場周辺の水質汚濁や埋立ガスの発生など各種環境問題に発展することも珍しくなく、自然環境の保護や石油、稀少金属などの様々な資源の枯渇問題などへの対処が強く求められるようになり、各市区町村毎に、家庭芥の分別、回収、および、各種芥毎の可能な範囲でのリサイクル処理が奨励されていて、各家庭では、市町村の別によっても異なるが、例えば、燃やす芥、プラスチック製品容器包装類、ペットボトル、瓶・缶、金属・ガラス・その他の不燃芥の5種類に正確に分別、回収できるよう、各芥の種類名、および、各芥毎に異なる色に設定した5種類の市区町村指定樹脂製芥袋を準備し、日々の芥出しに際しては、正確に芥を分別して正しい色の芥袋に入れ、各自治体毎の芥収集カレンダーに基づき、当日の回収時間までに市区町村内の芥ステーションに納めて置く必要がある。
【0003】
しかしながら、同一形状で夫々色や表示のみ異なる5種類の芥袋は、店頭購入のときには透明な樹脂袋に包装されており、購入後は、この透明包装袋が未開封のものや開封した状態のものが混在するように抽斗や収納箱に纏めて保管して置くこととなり、日々の芥出しのとき毎に、いざ分別した芥の種別に応じた芥袋を取り出そうとすると、5色の袋が煩雑に重なり、正しい色、表示の芥袋を速やかに選び出すことが難しく、非常に煩わしいものとなってしまい、急いで芥を入れた場合には、芥袋の種類を誤ってしまう虞もあり、大変不便をかこすことになっていた。
【0004】
(従来の技術)
こうした状況を憂慮し、複数種類の芥袋を合理的に整理、保管可能な技術について探してみたところ、例えば、下記の特許文献1(1)および(2)に提案されているものに代表されるように、複数の新聞を新聞社毎や日付毎に分類、整理して個別に吊り下げ保管可能とした保管庫類や、同特許文献1(3)ないし(5)に見られるような、新聞紙の谷折り部分を挟着するか、谷折り部分に挟み込むなどしてバラバラにならないよう組み込むようにホルダーや綴じ具類、または、例えば、特許文献1(6)ないし(9)のように、吊籠や吊袋、吊りポケットなどにシート状物品を含む様々なものを整理、保管可能とした吊り下げ収納用具類などが散見された。
【0005】
しかし、前者特許文献1(1)および(2)に示されているような新聞用の保管庫類などは、大型建築物の待合室やロビー用の大型什器や家具類として製造されているから、家庭用芥袋を収納、保管するには大型すぎて構造が複雑な上、一般家庭では気軽に購入できないほど高価であって大変不経済なものとなってしまうという致命的な欠点を有するものであり、特許文献1(3)ないし(5)の新聞用のホルダーや綴じ具類は、新聞紙やチラシ類のように重なり合う紙面同士の摩擦が大きく、二つ折りにした中央の折り目が適度の剛性を以て形成され、その折り目部分に棒状や板状などの金具類を確りと挟み込むことができる複数枚重ねの紙に関しては、非常に有効に整理、保管可能なものではあるが、柔軟且つ滑らかで表面が非常に滑り易い、複数枚重ねの樹脂製家庭用芥袋を確りと吊り下げ保持できず、荷崩れを起こしたり、滑り落ちてしまったりする虞があり、あるいは、谷折りがわと山折りがわとの双方から挟み込むように保持可能とした綴じ具類は、芥袋を1枚ずつ取り出すときにその都度、綴じ具を外して1枚だけ取り出し、残りの芥袋を再度綴じ直さなければならない煩雑さがあるという欠点を有するものとなっていた。
【0006】
また、特許文献1(6)ないし(9)に代表する吊り下げ収納用具類は、必ず家具や壁に打ち込んだ掛金具類やハンガー類などの吊り下げ対象物が不可欠であり、透明な樹脂袋や網籠など中身を透視できる素材製または構造のものとしなければ、外観から収納されている芥袋の色を認識できないという欠点があり、収納されている複数枚重ねで折り畳まれた芥袋から1枚だけ取り出すのは困難で、一度吊り袋や籠の中から全ての芥袋を取り出し、必要な1枚の芥袋を取り出した上で、残りの芥袋を再び元の吊り袋や吊り籠などに戻さなければならない煩雑さを全く解消できないという欠点があった。
【特許文献1】(1)特開2001−158193号公報 (2)特開平5−246190号公報 (3)特開2008−307699号公報 (4)特開2001−328380号公報 (5)特開2008−173906号公報 (6)実開平6−38968号公報 (7)登録実用新案第3077528号公報 (8)特開2000−255594号公報 (9)実開平5−24532号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
(問題意識)
上述したとおり、従前までに提案のある各種の新聞用保管庫類などは、ホテルのロビーや喫茶店、病院の待合室など広い公の場所への設置を主な目的としており、大型で一般家庭用の芥袋を整理、保管するのには不向きであり、例えば、これらを応用して小型のものを生産した場合であっても、構造が複雑で非常に高価なものとなってしまい、経済性や実用性の面で不都合が多いという致命的な欠点を残すものであり、また、新聞紙用のホルダーや綴じ具類、ならびに、吊り下げ収納用具類などは何れも、家庭用芥袋を整理保管する上で、柔軟で滑り易い複数の樹脂袋を整然と保管することが困難で、1枚ずつ取り出すのに手間が掛かる上、複数枚重ねの芥袋は、特に、吊り手や簡易閉じ蓋などの複雑形状の溶断部分が、若干ではあるが互いに熔着していて、これを引き剥がすように分離しないと、重なっている2枚目、3枚目の芥袋まで芋づる式に引き出してしまうこととなって、結局、余分に取り出してしまった芥袋を折り畳んで収納し直さなければならず、全く効率的でないという欠点を有しており、こうした各家庭での芥袋の収納や保管の不都合を全く考慮することなく、家庭芥の分別、焼却、廃棄、リサイクルなどの処理作業の効率化という都合を優先させてきた経緯があり、特に、芥処理問題が、円滑な日常生活を築く上で重要な課題として取り上げられている昨今では、複数種類の芥袋を利用した家庭芥の分別を各家庭で効率的に行えるよう速やかに改善する必要があり、そのまま放置されて済まされる問題ではない。
【0008】
(発明の目的)
そこで、この発明は、柔軟で滑り易い複数枚重ねの樹脂製芥袋を二つ折りの状態に効率的に収納することが可能であり、しかも小型、軽量且つ経済的で、複数種類の芥袋を纏めて収納した場合にも、入り交じって混乱することなく合理的且つ整然と整理、保管することができる新たな保管技術の開発はできないものかとの判断から、逸速くその開発、研究に着手し、長期に渡る試行錯誤と幾多の試作、実験とを繰り返してきた結果、今回、遂に新規な構造の芥袋保管具、およびそれを利用した新規な構造の芥袋保管具セットを実現化することに成功したものであり、以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構成を詳述することとする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(発明の構成)
図面に示すこの発明を代表する実施例からも明確に理解されるように、この発明の芥袋保管具は、基本的に次のような構成から成り立っている。
即ち、保管対象芥袋の左右巾寸法に一致する直線長さに設定した上横棒部および下横棒部を、当該芥袋の上下深さ寸法の1/2ないし1/4の上下長寸法を隔てた平行姿勢に維持するよう、複数本の縦棒枠で連結し、吊り枠本体を形成すると共に、該吊り枠本体の裏面がわとする当該上横棒部一端付近に、芥袋左右巾寸法より短い短縮状態から芥袋左右巾寸法まで牽引、伸張可能であって先端に係脱鈎を設けた伸縮弾性バンドの基端を繋着する一方、同吊り枠本体の裏面がわとなる該上横棒部他端近傍に、当該伸縮バンド係脱鈎用の鈎受けを設け、該上横棒部他端から鈎受けより外がわに所定長のハンドル部を延伸した上、当該吊り枠本体の裏面がわとなる下横棒部左右端には夫々、上下寸法長の適所を二つ折りとした複数枚重ね芥袋の揃え底部がわ周囲の少なくとも左右縁がわ所定範囲を囲繞可能な形状の包囲枠を一体化形成してなるものとした構成を要旨とする芥袋保管具である。
【0010】
この基本的な構成からなる芥袋保管具を、換言するならば、保管対象芥袋の左右巾寸法にハンドル部長寸法を追加した直線長さに設定したハンドル部付き上横棒部を有し、少なくとも該上横棒部一端がわ適所、および、同一端から芥袋左右巾寸法範囲内となる他端がわ適所の双方から、芥袋上下深さ寸法の1/2ないし1/4の長さとした縦棒枠を垂下すると共に、各縦棒枠下端間に芥袋左右巾寸法相当の長さとした下横棒部を、当該上横棒部一端から芥袋左右巾寸法長範囲の真下に配するよう横架して吊り枠本体を形成し、該吊り枠本体の裏面がわとする当該上横棒部一端付近に、芥袋左右巾寸法より短い短縮状態から芥袋左右巾寸法まで牽引、伸張可能であって先端に係脱鈎を設けた伸縮弾性バンドの基端を繋着する一方、同吊り枠本体の裏面がわとなる該上横棒部一端から芥袋左右巾寸法長相当の寸法位置近傍であり、同他端からハンドル部長寸法に相当する位置に、当該伸縮バンド係脱鈎用の鈎受けを設けた上、当該吊り枠本体の裏面がわとなる下横棒部左右端には夫々、上下寸法長の適所を二つ折りとした複数枚重ね芥袋の揃え底部がわ周囲の少なくとも左右縁がわ所定範囲を囲繞可能な形状の包囲枠を一体化形成してなるものとした構成からなる芥袋保管具と云うことができる。
【0011】
これを、さらに別の表現で示すと、保管対象芥袋の左右巾寸法に一致する直線長さに設定した上横棒部の一端から、芥袋の上下深さ寸法の1/2ないし1/4の上下寸法長とした一端がわ縦棒枠を鉛直下向きに垂下し、同一端がわ縦棒枠の下端から、当該上横棒部一端から芥袋左右巾寸法長範囲の真下に配するよう、芥袋の左右巾寸法に一致する直線長さとした下横棒部を平行状に延伸すると共に、同下横棒部の他端から鉛直上向きに立設した、芥袋の上下深さ寸法の1/2ないし1/4の上下寸法長とした他端がわ縦棒枠の上端を当該上横棒部の対応箇所に結合して四角枠状の吊り枠本体を形成すると共に、該吊り枠本体の裏面がわとする当該上横棒部一端付近に、芥袋左右巾寸法より短い短縮状態から芥袋左右巾寸法まで牽引、伸張可能であって先端に係脱鈎を設けた伸縮弾性バンドの基端を繋着する一方、同吊り枠本体の裏面がわとなる該上横棒部他端近傍に、当該伸縮バンド係脱鈎用の鈎受けを設け、該上横棒部他端から鈎受けより外がわに所定長のハンドル部を延伸した上、当該吊り枠本体の裏面がわとなる下横棒部左右端には夫々、上下寸法長の適所を二つ折りとした複数枚重ね芥袋の揃え底部がわ周囲の少なくとも左右縁がわ所定範囲を囲繞可能な形状の包囲枠を一体化形成してなるものとした芥袋保管具となる。
【0012】
(関連する発明)
上記した芥袋保管具に関連し、この発明には、その芥袋保管具を利用した芥袋保管具セットも包含している。
即ち、この発明の基本をなす前記芥袋保管具の複数個からなり、各ハンドル部に互いに識別容易な色、形、表示などの少なくとも何れかの個別設定がなされた識別用グリップを装着してなるものとした、この発明の基本をなす前記芥袋保管具を利用した芥袋保管具セットがそれである。
【発明の効果】
【0013】
以上のとおり、この発明の芥袋保管具によれば、従前までのものとは違い、上記したとおりの固有の特徴ある構成から、その吊り枠本体が小型軽量で一般家庭の小さなスペースに簡単且つ整然と整理、収納可能であって、伸縮弾性バンドを含めた全体構造が簡素で低廉にて製造可能であり、保管対象の複数枚重ね芥袋をその上下深さ寸法長約1/2のところで二つ折りにし、各芥袋の揃え底部がわが、当該吊り枠本体の裏面がわ、各芥袋の揃え開口がわが、吊り枠本体の表面がわに夫々垂下するよう、同複数枚重ね芥袋の谷折り箇所を上横棒部に吊り掛けると共に、各芥袋の揃え底部がわ周囲の少なくとも左右縁がわ所定範囲を左右包囲枠で夫々囲繞した上、上横棒部鈎受けに伸縮弾性バンドの係脱鈎を係合し、該上横棒部と伸縮弾性バンドとの間に各芥袋の二つ折り部分近傍を緩やかに挟み込むように装着しさえすれば、柔軟で扱い難い複数枚重ね芥袋を吊り枠本体の枠形状によって薄板状のものとして取り扱え、狭いスペース内に立て掛け状や積み重ね状に整理、保管することが可能となり、しかも、1枚だけ取り出す場合には、吊り枠本体の表面がわに最外側配置となった芥袋の開口がわ付近を1枚だけ摘み、伸縮弾性バンドと上横棒部と間から引き出して簡単且つ速やかに取り出すことができる上、吊り手や簡易閉じ蓋など形状が複雑で、製造過程で裁断縁同士が熔着したままとなっている芥袋開口がわを掴んで、裁断縁を引き剥がすよう操作することとなるから、吊り掛けられた状態に残る下がわの芥袋が、引き出された1枚の芥袋に追従して芋づる式に取り出されてしまうのを確実に防止し、迅速且つ正確に1枚の芥袋だけを取り出すことができるようになるという秀れた効果を発揮するものとなる。
【0014】
加えて、上横棒部の一端から一端がわ縦棒枠を垂下し、一端がわ縦棒枠の下端から下横棒部を水平状に延伸すると共に、下横棒部の他端から立設した他端がわ縦棒枠の上端を当該上横棒部の対応箇所に結合して四角枠状の吊り枠本体を形成してなるものは、1本の金属棒などを四角枠状に折曲して1個の吊り枠本体を効率的に製造することができ、部品点数および製造工数を大幅に削減し、軽量化および低廉化を一層進めることが可能になるという大きな特徴を奏するものとなる。
【0015】
伸縮弾性バンドを、その一部または全部が引張コイルバネからなるようにしたものでは、その係脱鈎を上横棒部鈎受けに係合するようにし、同上横棒部に平行状に張り付けたものの場合に、当該コイルバネの弦巻周回方向が、該上横棒部に吊り掛けた芥袋の引き抜き方向に略一致するものとなることから、芥袋の1枚毎の取り出しが低摩擦抵抗となって一段と円滑に行えるようになるという効果が得られる。
【0016】
左右包囲枠を、夫々平面U字状または平面J字状に形成したものとし、左右何れか一方の先端が、下横棒部長寸法の中央を越えた位置まで延伸されてなるものは、吊り掛け装着した芥袋の揃え底部寄りとなる、同芥袋上下深さ寸法長の中途対応箇所の左右巾中央付近を包囲して、当該芥袋保管具を傾けたときにも、芥袋の揃え底部が大きく開いてしまうのを一段と確実に阻止可能となり、吊り枠本体の裏面に沿わせたままの重なり合い状態を維持可能であって、複数枚重ね芥袋の揃え底部がわが、下横棒部から不用意に脱落してしまうのをより確実に防止することができる。
【0017】
この発明の芥袋保管具を利用した芥袋保管具セットによれば、従前までのものとは違い、例えば、同一形状で複数色に分類された各種の複数枚重ね芥袋の夫々を、各種類(色別)毎に個別の芥袋保管具に吊り掛け状に束ねて収納することができるようになり、しかも、それら各種類(色別)の複数枚重ねた状態で芥袋を纏めて収納した場合にも、互いに入り交じって混乱するようなことは一切なく、合理的且つ整然と整理、保管することができ、芥の種類に応じた目的の色の芥袋を迷うことなく、1枚ずつ効率的且つ確実に取り出すことができるようになるという秀れた効果を奏するものとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
上記したとおりの構成からなるこの発明の実施に際し、その最良もしくは望ましい形態について説明を加えることにする。
吊り枠本体は、複数枚重ね芥袋の上下深さ寸法長の中央付近を二つ折りにした谷折り部分を水平姿勢に吊り掛け支持可能とするものであり、上端に保管対象芥袋の左右巾寸法に一致する直線長さに設定した上横棒部を有し、下端に該上横棒部と略同一寸法とした下横棒部を形成し、それら上横棒部と下横棒部との間を複数本の縦棒枠で連結し、充分な剛性を有する軽量化された枠状体に一体化してなるものとしなければならず、当該上横棒部の一端から、芥袋の上下深さ寸法の1/2ないし1/4の上下寸法長とした一端がわ縦棒枠を鉛直下向きに垂下し、同一端がわ縦棒枠の下端から、当該上横棒部一端から芥袋左右巾寸法長範囲の真下に配するよう、芥袋の左右巾寸法に一致する直線長さとした下横棒部を平行状に延伸すると共に、同下横棒部の他端から鉛直上向きに立設した、芥袋の上下深さ寸法の1/2ないし1/4の上下寸法長とした他端がわ縦棒枠の上端を当該上横棒部の対応箇所に結合して四角枠状に一体化形成したものとすることが可能であり、金属製、合成樹脂製、炭素強化樹脂製、ガラス強化樹脂製、木製、竹製、厚紙製、強化ガラス製、または、それらの組み合わせからなる素材製のものとすることができる。
【0019】
上横棒部は、複数枚重ね芥袋の上下深さ寸法長の中央付近を二つ折りにした谷折り部分を水平姿勢に吊り掛け支持可能とすると共に、引張コイルバネとの間に弾性的に挟着保持可能とする機能を果たし、充分な剛性を有する直線棒状のものとしなければならず、その一端付近に芥袋左右巾寸法より短い短縮状態から芥袋左右巾寸法まで牽引、伸張可能であって先端に係脱鈎を設けた伸縮弾性バンドの基端を繋着する一方、同吊り枠本体の裏面がわとなる同他端に、当該伸縮バンド係脱鈎用の鈎受けを設けたものとすべきであり、後述する実施例に示すように、同他端から鈎受けより外がわに所定長のハンドル部を延伸したものとすることができる外、一端がわ縦棒枠、下横棒部および他端がわ縦棒枠に連続する1本の金属棒からなるものとすることが可能であり、該上横棒部の直線長さは、保管対象芥袋の左右巾寸法に一致する長さに設定したものとすべきであるが、その一端がわ、および他端がわの適所に、弦巻環部や三角環部を形成する部分や、鈎受けおよびハンドル部を形成する部分などを適宜追加または延長したものとすることが可能である外、折り曲げ加工代や面取り代などを必要に応じて追加したものなどとすることが可能である。
【0020】
上横棒部の鈎受けは、伸縮弾性バンドの短縮方向の弾性牽引力に抗して、その係脱鈎を着脱自在に係合可能とするものであり、後述する実施例に示すように、吊り枠本体の裏面がわとなる上横棒部他端近傍に、伸縮弾性バンドを引き伸ばすよう牽引操作して係脱鈎を係脱自在に掛止可能な鈎型のものとするのが望ましいと云えるが、例えば、フック状の係脱鈎を着脱自在に連結可能な環型や、リング形とした係脱鈎を着脱自在に連結可能な開閉機構を有する輪型などに形成したものとすることができ、後述する実施例にも示すように、吊り枠本体の裏面がわとなる上横棒部他端近傍に配した縦棒枠の上端がわ棒状部分それ自体を鈎受けとして利用することが可能である。
【0021】
ハンドル部は、吊り枠本体を片手で簡単且つ確実に保持可能とするものであり、複数枚重ね芥袋を二つ折りの状態に吊り掛けたときにも、安全且つ容易に保持可能な寸法、形状に設定されたものとしなければならず、上横棒部他端から鈎受けより外がわに所定長延伸したものとすることが可能であり、複数の芥袋保管具を同時に使用する場合には、互いに識別容易な色、形、表示などの少なくとも何れかの個別設定がなされた識別用グリップを装着してなるものとすることができる。
【0022】
識別用グリップは、ハンドル部の握り部分を大型化したり、摩擦力を高めるなどしてグリップ性を高めると共に、それ自体か、または、それに一体化した部品類などの色、形状、または、文字や記号、絵などの表示の少なくとも何れかを個別に設定してなるものとし、この発明の芥袋保管具を利用した芥袋保管具セット内の各芥袋保管具を個別に識別可能なものとしなければならず、後述する実施例に示すように、合成樹脂製または天然ゴム製などの各種成型品からなり、ハンドル部に一体化したものとすることができる。
【0023】
下横棒部は、吊り枠本体の下端部分を形成すると共に、各縦棒枠の下端に結合して吊り枠本体の枠型形状を維持可能とするものであり、この発明の芥袋保管具を立て掛けた状態に収納する場合には、収納空間の床面(底面)などに接地して同吊り枠本体を立て掛け支持可能とする機能を果たすものであり、上横棒部一端から芥袋左右巾寸法長範囲の真下に配するよう横架し、吊り枠本体裏面がわとなる左右端がわ夫々に、包囲枠を一体的に設けたものとしなければならず、その横巾直線寸法は、上横棒部の左右巾寸法に一致させたものとするのが望ましい。
【0024】
包囲枠は、吊り枠本体に二つ折りにして吊り掛けた複数枚重ね芥袋の底部がわ周囲の少なくとも左右縁がわ所定範囲を吊り枠本体の裏面がわに留めるよう囲繞可能とするものであり、夫々平面U字状、または平面J字状に形成されたものとすべきであり、後述する実施例に示すように、左右何れか一方の先端が、下横棒部長寸法の中央を越えた位置まで延伸されてなるものとすることができる。
【0025】
縦棒枠は、上横棒部と下横棒部とを保管対象芥袋の上下深さ寸法の1/2ないし1/4の上下長寸法を隔てた平行姿勢に維持するよう、双方を連結一体化する機能を果たすものであり、上横棒部および下横棒部の長さ方向に沿って適宜間隔を隔てた複数本を縦設してなるものや、後述する実施例に示すように、1本の金属棒などを折曲して上横棒部の一端から一端がわ縦棒枠を鉛直下向きに垂下し、同一端がわ縦棒枠の下端から下横棒部を平行状に延伸すると共に、同下横棒部の他端から鉛直上向きに立設した他端がわ縦棒枠の上端を当該上横棒部の対応箇所に結合して四角枠状の吊り枠本体を形成したものとすることができる。
【0026】
伸縮弾性バンドは、二つ折りにして上横棒部に吊り掛けた複数枚重ね芥袋の山折り部分付近を、該上横棒部に対して吊り枠本体の裏面がわから弾性的に押圧するよう挟着可能で、且つ同挟着状態にあっても複数枚重ね芥袋の最外側の1枚を上方に向けて容易に抜き出し可能とする機能を果たすものであり、吊り枠本体に複数枚重ね芥袋を吊り掛け状に装着するときには、該伸縮弾性バンドの係脱鈎を上横棒部他端近傍の鈎受けから外して、二つ折りにした複数枚重ね芥袋を吊り掛けた上、再び、該伸縮弾性バンドの係脱鈎を鈎受けに繋着し、充分な強度をもって弾性挟持状に保持可能とするものとしなければならず、各種ゴム紐製のものとすることができる外、後述する実施例にも示してあるように、引張コイルバネからなるものとすることができる。
【0027】
係脱鈎は、伸縮弾性バンド先端を上横棒部他端近傍適所に着脱自在に係合可能とするものであり、伸縮弾性バンドの短縮方向牽引力に耐える充分な係合強度を有するものとしなければならず、例えば、各種フック、各種スナップフック、各種シャックル、各種リングキャッチ、各種Cリング、各種Oリング、各種スイベルなど、様々な金具類の中から適切なものを選択、利用することができる。
【0028】
芥袋保管具の保管対象物は、一般家庭用の芥袋のみに限定されず、複数枚重ねの軟質シート状物体であれば同様の保管が可能であり、例えば、複数枚重ねの合成樹脂製フィルム製品や紙製品類なども吊り下げ保管の対象物となり得る。
【0029】
また、保管対象芥袋は、開口縁を水平直線状に裁断してなるものとする外、後述する実施例に示すように、開口部分に吊り手や簡易閉じ蓋などを一体化形成してなる、所謂樹脂製フィルム製レジ袋型の袋とすることができる。
以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構造について詳述することとする。
【実施例1】
【0030】
図1の芥袋保管具2の正面図、図2の芥袋保管具2の平面図、図3の芥袋保管具2の下面図、図4の芥袋保管具2の側面図、図5の芥袋保管具2の背面図、図6の係脱鈎61を外した芥袋保管具2の背面図、図7の簡素化した芥袋保管具2の正面図、図8の簡素化した芥袋保管具2の平面図、および、図9の簡素化した芥袋保管具2の下面図に示す事例は、保管対象芥袋7の左右巾寸法Wに一致する長さの上横棒部3および下横棒部4を、所定上下寸法を隔てた平行姿勢に維持するよう、縦棒枠5,5複数本で連結した吊り枠本体20の裏面がわ、上横棒部3一端30付近から鈎受け34を有する他端33近傍に、係脱鈎61を有する伸縮弾性バンド6を繋着する一方、該上横棒部3他端33外がわハンドル部35を延伸した上、吊り枠本体20裏面の下横棒部4左右端に、上下寸法長の適所を二つ折りとした複数枚重ね芥袋7,7,……の揃え底部70,70,……がわ周囲の少なくとも左右縁71,71,……がわ所定範囲を囲繞可能な形状の包囲枠42,42を一体化形成してなるものとした、この発明の芥袋保管具における代表的な一実施例を示すものである。
【0031】
それら図1ないし図6からも明確に把握できるとおり、この発明の芥袋保管具2は、同図1ないし図4中に一点鎖線で示すように、所定左右巾寸法W、左右の各吊り手73,73および前後中央の各簡易閉じ蓋74,74部分を除く開口72から底部70までが上下深さ寸法Lに設定された市区町村指定の芥袋7(複数枚重ね)を保管対象とする。
【0032】
当該芥袋保管具2吊り枠本体20は、直径3mmのステンレス鋼棒製で、芥袋7左右巾寸法W長に略一致する直線長さに設定したものとし、その左右巾寸法W長を超えた一端30は、伸縮弾性バンドであるステンレス鋼製引張コイルバネ6(外径7mm)基端62繋着用となる弦巻環部31を、該吊り枠本体20裏面となるがわに水平突出するよう曲げ加工形成してあり、同他端33には、吊り枠本体20裏面となるがわに突出するよう平面クランク形状に曲げ加工し、当該引張コイルバネ6先端60の係脱鈎61を着脱自在に係合可能とした鈎受け34を一体形成すると共に、同鈎受け34の基部である他端33に、直径3mm、所定長寸法Hのステンレス鋼棒製ハンドル部35の基端がわを重ね合わせて継足状に熔接一体化した上横棒部3を有し、同上横棒部3の一端30から中央寄りに数cmの位置、および、他端33ハンドル部35基部から中央寄りに数cmの位置の夫々2箇所から、芥袋7上下深さ寸法Lの1/2ないし1/4の長さに設定した縦棒枠5,5夫々を垂下状に熔接すると共に、各縦棒枠5,5の下端間には、直径3mmのステンレス鋼棒製で、芥袋7左右巾寸法W長に一致する直線部分長さに設定し、その一端40および他端41には夫々、吊り枠本体20裏面となるがわに突出するよう概略平面J字状に折曲して左右包囲枠42,42を一体形成してなる下横棒部4が、その左右巾寸法W長に一致する中央直線範囲部分を当該上横棒部3の真下に沿って対応配置するよう熔接、一体化して全体が概略矩形枠状のフレーム体20となるよう形成したものである。
【0033】
各包囲枠42,42は、それら先端が、下横棒部4中央直線範囲部分との間に、複数枚重ねの芥袋7,7,……の少なくとも左右縁71部分を囲繞可能とする間隙を確保して、双方の包囲端43,43同士が同心上に配置すると共に、包囲端43,43間に、芥袋7装着作業用となる装着口44を開口するよう対峙形成してあって、例えば、図3中に示すように、吊り枠本体20正面(下面図)左(一端40)がわ配置となる包囲枠42包囲端43を下横棒部4左右長寸法の中央よりも他端41寄りの位置まで延伸して抑え杆部45を一体形成し、装着口44の左右開口巾を下横棒部4左右巾寸法W(図1に示す)の約30%の開口寸法に設定してある。
【0034】
図1、図2、図4ないし図6中に示すように、当該引張コイルバネ6は、保管対象芥袋7左右巾寸法Wより短い短縮状態から同芥袋7左右巾寸法Wまで牽引、伸張可能であって、その基端62を上横棒部3一端30の弦巻環部31に着脱不能に連結し、同先端60に上横棒部3他端33の鈎受け34に着脱自在に係合可能な、例えばフック金具からなる係脱鈎61の基部を連結してなるものであり、上横棒部3の弦巻環部31、鈎受け34間に張設状装着すると、上横棒部3の吊り枠本体20裏面がわに配置するものとなる。
【0035】
図1、図2、図4ないし図6に示すように、当該上横棒部3ハンドル部35には、着色軟質合成樹脂製の識別用グリップ36を一体化装着してあり、複数個の芥袋保管具2,2,……を組み合わせて芥袋保管具セット1を製造する場合には、各芥袋保管具2,2,……毎に、同一色とならがいよう、互いに異なる色の識別用グリップ36を夫々装着してなるものとすることができ、さらに、各芥袋保管具セット1芥袋保管具2,2,……の各識別用グリップ36,36,……の色を、分別芥の種類に応じて色の異なる市区町村指定芥袋7,7,……の各色に夫々一致させたものとすることができる。
【0036】
図7ないし図9に示すように、当該芥袋保管具2の吊り枠本体20は、直径3mmの1本のステンレス鋼棒を概略矩形状に折曲して形成したものとすることが可能であり、保管対象芥袋7の左右巾寸法Wに、余裕長さ寸法S,S分の左右数mmとハンドル部長寸法Hとを追加した直線長さに設定したハンドル部35付き上横棒部3の一端30から、芥袋7の上下深さ寸法Lの1/2ないし1/4の上下寸法長とした一端がわ縦棒枠50を鉛直下向きに垂下するよう折曲げ加工し、同一端がわ縦棒枠50下端から当該上横棒部3一端30から他端33がわまで芥袋7左右巾寸法長W範囲の真下に配するよう、同芥袋7左右巾寸法Wに一致する直線長さとした下横棒部4を平行状に折曲延伸すると共に、同下横棒部4の他端41から鉛直上向きに立設した他端がわ縦棒枠51の上端を当該上横棒部3のハンドル部35基部(他端33)に熔接結合して四角枠状のフレーム体20とするよう形成したものである。
【0037】
図7および図8に示すように、吊り枠本体20表面がわとなる上横棒部3の一端30から他端33がわに10mmの位置から、吊り枠本体20表面がわとなる一端がわ縦棒枠50上端から下端がわに10mmの位置に、直径3mmの短尺直線状ステンレス鋼棒を鎹状の傾斜姿勢に掛け渡し熔接して伸縮弾性バンドである引張コイルバネ6基端62繋着用の三角環部32を一体化形成し、該三角環部32に引張コイルバネ6の基端62を着脱不能に繋着し、同引張コイルバネ6の先端60係脱鈎61を他端がわ縦棒枠51上端がわに着脱自在に係着可能なものとしてある。
【0038】
また、図9中に示すように、吊り枠本体20裏面がわとなる下横棒部4の左右端40,41には夫々、平面U字状に折曲した左右包囲枠42,42を熔接し、それら各包囲端43,43間に、左右巾寸法Wの約80%の開口寸法とした装着口44を形成するよう対峙形成してある。
【0039】
(実施例1の作用)
以上のとおりの構成からなるこの発明の芥袋保管具2は、図5および図6中に示すように、吊り枠本体20裏面がわに配した引張コイルバネ6(先端60)の係脱鈎61を上横棒部3鈎受け34から外し、図1ないし図4中に示すように、吊り手73,73,……および簡易閉じ蓋74,74,……を除く、揃え開口72,72,……から揃え底部70,70,……までの上下深さ寸法Lの1/2となる箇所で2折りとした複数枚重ね芥袋7,7,……の谷折り部分を、各吊り手73,73,……、簡易閉じ蓋74,74,……のある揃え開口72,72,……がわが、吊り枠本体20の表面がわに、また、揃え底部70,70,……がわを同吊り枠本体20の裏面がわに、夫々垂下するよう、弦巻環部31、鈎受け34間の上横棒部3上に吊り掛けると共に、装着口44(図3に示す)を通過させて、各揃え底部70,70,……がわの左右縁71,71,……が下横棒部4左右包囲枠42,42間に配置するようにした上、その上方配置となる該複数枚重ね芥袋7,7,……の山折り部分(前記谷折り部分)付近を上横棒部3との間に挟み込むよう、引張コイルバネ6を牽引伸張操作し、その係脱鈎61を該複数枚重ね芥袋7,7,……の外がわから、上横棒部3鈎受け34に係合して脱落不能に仮固定状とすることが可能である。
【0040】
このようにして複数枚重ね芥袋7,7,……を吊り掛け状に装着した芥袋保管具2は、芥の分別種類毎に色分けされた識別用グリップ36,36,……を装着した複数個からなる芥袋保管具セット1を利用すると、例えば、図10の立て掛け状重ね合わせ収納した芥袋保管具セット1の斜視図に示すように、市区町村が指定する複数種類の色分けされた芥袋7,7,……を一箇所に纏めて整理収納可能であり、しかも各吊り枠本体20,20,……が立て掛け収納可能な剛性を有していると共に、図1ないし図9に示すように、各包囲枠42,42,……が芥袋7,7,……揃え底部70,70,……がわ左右縁71,71,……を包囲するから、各芥袋7,7,……同士が混雑せずに整然と保管可能となり、そして、図10に示すように、複数の芥袋保管具2,2,……が重なり合って芥袋7,7,……の色や表示を識別できない場合でも、各識別用グリップ36,36,……の色を確認するだけで、所望の芥種類対応の芥袋7,7,……を吊り掛けた芥袋保管具2を速やかに選択して取り出することが可能である。
【0041】
図4、および図11の芥袋7を取り出す芥袋保管具2の斜視図に示すように、芥袋保管具2から1枚の芥袋7を取り出す場合は、識別用グリップ36(ハンドル部35)を片手で保持して芥袋保管具2を支えることとなるが、図1に示すように、該識別用グリップ36は、金属棒製のハンドル部35より高い摩擦を有してグリップ性を高め、不用意な脱落を阻止可能であり、手指への荷重を分散して一段と楽に保持可能なものとなり、また、図1ないし図4および図11に示してあるように、もう片方の手で吊り枠本体20表面がわに吊り手73,73,……、簡易閉じ蓋74,74,……を有する揃え開口72,72,……がわを垂れ下げた複数枚重ねの芥袋7,7,……の中の、最外側配置の1枚を掴み、同図4および図11中の白抜き矢印に示すように、吊り手73,73,……や簡易閉じ蓋74,74,……の溶断加工によって接着している、揃え開口72,72,……がわ輪郭縁部分を引き剥がすようにしながら、上向きに引き上げ操作すると、下層の芥袋7,7,……から簡単に分離して芋づる式に複数枚が引き出されてしまうのを確実に阻止可能となる。
【0042】
図1および図2中に示すように、吊り枠本体20上横棒部3との間に複数枚重ねの芥袋7,7,……を挟み込む引張コイルバネ6は、柔軟且つ滑り易い複数枚の芥袋7,7,……を充分な挟着力で保持可能とするものとなり、しかも前述の如く、図4および図11に示してあるように、最外側の1枚の芥袋7を引き抜き操作した場合に、同引張コイルバネ6の弦巻周回方向と芥袋7引き抜き方向とが略一致するよう設定してあることから、摩擦抵抗を大幅に低減して円滑に引き抜き可能なものとし、取り出し操作に伴う芥袋7の破損を確実に阻止可能である。
【0043】
図7ないし図9に示すように、1本のステンレス鋼棒を矩形枠状に折曲してハンドル部35を含む吊り枠本体20を形成したものは、製造工数を大幅に削減すると共に、芥袋保管具2自体を簡素化、軽量化するものとなり、しかも上横棒部3の一端30がわに、短尺直線状ステンレス鋼棒1本を熔接するだけで三角環部32を形成し、該三角環部32に基端62を連結した引張コイルバネ6の先端60係脱鈎61が、他端がわ縦棒枠51上端寄りの箇所に係合するようにしてあるから、一段と構造が簡素で製造工数を大幅削減できるものとなる。
【0044】
図9中に示すように、左右包囲枠42,42包囲端43,43間の装着口44範囲が、図3に示したものより、さらに大きく開口するよう設定してあるから、複数枚重ねの芥袋7,7,……の揃え底部70,70,……がわを、障碍なく一層円滑に通過装着可能なものとなり、しかも左右縁71,71を確りと包囲して、複数の芥袋保管具2,2,……を利用した場合にも、芥袋7,7,……が混乱しないよう整理、保管可能である。
【0045】
(実施例1の効果)
以上のような構成からなる実施例1の芥袋保管具2は、前記この発明の効果の項で記載の特徴に加え、図1ないし図11に示すように、吊り枠本体20を直径3mmのステンレス鋼棒製とし、引張コイルバネ6が外径7mmのステンレス鋼製のものとしてあるから、細棒製枠状で軽量としながら充分な強度を達成することができ、しかも錆び難く長期に亘って使用できる高い耐久性を有していて、経済性にも秀れているという効果を発揮するものとなる。
【0046】
加えて、図2中に示すように、上横棒部3一端30に一体型の弦巻環部31を形成したものや、図7中に示すように、1本の短尺直線状部品を鎹状配置に熔接して三角環部32を形成したもの、または、同図7中に示すように、引張コイルバネ6先端60の係脱鈎61を他端がわ縦棒枠51の上端寄りとなる適所に係合可能としたものは、何れも上横棒部3の吊り枠本体20裏面がわに引張コイルバネ6を開閉自在に張設可能として、図4および図11に示すように、吊り枠本体20表面がわからの芥袋7抜き取り操作を円滑なものとすることができる上、部品点数を大幅に削減して吊り枠本体20それ自体を一段と簡素化するものとなり、軽量化や低廉化を充分に達成と売るという大きな特徴を有するものとなる。
【0047】
(結 び)
叙述の如く、この発明の芥袋保管具、およびそれを利用した芥袋保管具セットは、その新規な構成によって所期の目的を遍く達成可能とするものであり、しかも製造も容易であって、複数種類の芥袋を混在状に保管していた従前までに比較して遙かに収納効率が良くなって整然と保管できる上、1枚ずつの取り出し操作も容易で、それら吊り枠本体も高い強度と耐久性とを達成し、軽量且つ低廉化して経済的に製造、輸送、販売可能であり、複数種類の芥袋の中から芥の分別に応じた1枚を簡便且つ正確に取り出せるようにしたから、日常の芥分別および芥出し作業の負担を各段に軽減できるものとなり、これまで多種類の芥袋の整理、保管に手間取り、困惑していた一般家庭は固よりのこと、芥袋の種類の誤りや、芥袋中身の芥種類の誤りなどの頻発で芥の回収作業を円滑にできないなどの事態に困惑する市区町村の一般廃棄物処理担当部門をはじめ、芥回収、処理業界および各種清掃工場などにおいても高く評価され、広範に渡って利用、普及していくものになると予想される。
【図面の簡単な説明】
【0048】
図面は、この発明の芥袋保管具、およびそれを利用した芥袋保管具セットの技術的思想を具現化した代表的な幾つかの実施例を示すものである。
【図1】芥袋保管具2を示す正面図である。
【図2】芥袋保管具2を示す平面図である。
【図3】芥袋保管具2を示す下面図である。
【図4】芥袋保管具2を示す側面図である。
【図5】芥袋保管具2を示す背面図である。
【図6】係脱鈎61を外した芥袋保管具2を示す背面図である。
【図7】簡素化した芥袋保管具2を示す正面図である。
【図8】簡素化した芥袋保管具2を示す平面図である。
【図9】簡素化した芥袋保管具2を示す下面図である。
【図10】立て掛け状に重ね合わせ収納した芥袋保管具セットを示す斜視図である。
【図11】芥袋7を取り出す芥袋保管具2を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0049】
1 芥袋保管具セット
2 芥袋保管具
20 同 吊り枠本体(フレーム体)
3 上横棒部
30 同 一端
31 同 弦巻環部
32 同 三角環部
33 同 他端
34 同 鈎受け
35 同 ハンドル部
36 同 識別用グリップ
4 下横棒部
40 同 一端
41 同 他端
42 同 包囲枠
43 同 包囲端
44 同 装着口
45 同 抑え杆部
5 縦棒枠
50 同 一端がわ縦棒枠
51 同 他端がわ縦棒枠
6 引張コイルバネ(伸縮弾性バンド)
60 同 先端
61 同 係脱鈎
62 同 基端
7 保管対象芥袋
70 同 揃え底部
71 同 左右縁
72 同 揃え開口
73 同 吊り手
74 同 簡易閉じ蓋
W 芥袋の左右巾寸法
L 芥袋の上下深さ寸法
H ハンドル部の長さ寸法
S 上横棒部の余裕長さ寸法
【技術分野】
【0001】
この発明は、複数枚重ねのシート状または袋状の樹脂製品、布製品、紙製品あるいは金属箔製品などの整理、保管技術に関するものであり、特に家庭芥の分別用として同一形状、複数色のものが必要となる芥袋を合理的に整理、保管可能とする保管具を製造する分野は勿論のこと、その輸送、保管、組み立ておよび設置に必要となる設備、器具類を提供、販売する分野から、それら資材や機械装置、部品類に必要となる素材、例えば、木材、石材、各種繊維類、プラスチック、各種金属材料等を提供する分野、それらに組み込まれる電子部品やそれらを集積した制御関連機器の分野、各種計測器の分野、当該設備、器具を動かす動力機械の分野、そのエネルギーとなる電力やエネルギー源である電気、オイルの分野といった一般的に産業機械と総称されている分野、更には、それら設備、器具類を試験、研究したり、それらの展示、販売、輸出入に係わる分野、将又、それらの使用の結果やそれを造るための設備、器具類の運転に伴って発生するゴミ屑の回収、運搬等に係わる分野、それらゴミ屑を効率的に再利用するリサイクル分野などの外、現時点で想定できない新たな分野までと、関連しない技術分野はない程である。
【背景技術】
【0002】
(着目点)
我が国では、近年まで、あらゆる産業分野で大量生産と大量消費とによる積極的な経済発展が求められてきたが、こうした産業活動に伴い発生する大量の家庭芥は、一般廃棄物最終処分場の拡大を招き、次第に処分場用地の確保が難しくなってきている上、廃棄物処理場周辺の水質汚濁や埋立ガスの発生など各種環境問題に発展することも珍しくなく、自然環境の保護や石油、稀少金属などの様々な資源の枯渇問題などへの対処が強く求められるようになり、各市区町村毎に、家庭芥の分別、回収、および、各種芥毎の可能な範囲でのリサイクル処理が奨励されていて、各家庭では、市町村の別によっても異なるが、例えば、燃やす芥、プラスチック製品容器包装類、ペットボトル、瓶・缶、金属・ガラス・その他の不燃芥の5種類に正確に分別、回収できるよう、各芥の種類名、および、各芥毎に異なる色に設定した5種類の市区町村指定樹脂製芥袋を準備し、日々の芥出しに際しては、正確に芥を分別して正しい色の芥袋に入れ、各自治体毎の芥収集カレンダーに基づき、当日の回収時間までに市区町村内の芥ステーションに納めて置く必要がある。
【0003】
しかしながら、同一形状で夫々色や表示のみ異なる5種類の芥袋は、店頭購入のときには透明な樹脂袋に包装されており、購入後は、この透明包装袋が未開封のものや開封した状態のものが混在するように抽斗や収納箱に纏めて保管して置くこととなり、日々の芥出しのとき毎に、いざ分別した芥の種別に応じた芥袋を取り出そうとすると、5色の袋が煩雑に重なり、正しい色、表示の芥袋を速やかに選び出すことが難しく、非常に煩わしいものとなってしまい、急いで芥を入れた場合には、芥袋の種類を誤ってしまう虞もあり、大変不便をかこすことになっていた。
【0004】
(従来の技術)
こうした状況を憂慮し、複数種類の芥袋を合理的に整理、保管可能な技術について探してみたところ、例えば、下記の特許文献1(1)および(2)に提案されているものに代表されるように、複数の新聞を新聞社毎や日付毎に分類、整理して個別に吊り下げ保管可能とした保管庫類や、同特許文献1(3)ないし(5)に見られるような、新聞紙の谷折り部分を挟着するか、谷折り部分に挟み込むなどしてバラバラにならないよう組み込むようにホルダーや綴じ具類、または、例えば、特許文献1(6)ないし(9)のように、吊籠や吊袋、吊りポケットなどにシート状物品を含む様々なものを整理、保管可能とした吊り下げ収納用具類などが散見された。
【0005】
しかし、前者特許文献1(1)および(2)に示されているような新聞用の保管庫類などは、大型建築物の待合室やロビー用の大型什器や家具類として製造されているから、家庭用芥袋を収納、保管するには大型すぎて構造が複雑な上、一般家庭では気軽に購入できないほど高価であって大変不経済なものとなってしまうという致命的な欠点を有するものであり、特許文献1(3)ないし(5)の新聞用のホルダーや綴じ具類は、新聞紙やチラシ類のように重なり合う紙面同士の摩擦が大きく、二つ折りにした中央の折り目が適度の剛性を以て形成され、その折り目部分に棒状や板状などの金具類を確りと挟み込むことができる複数枚重ねの紙に関しては、非常に有効に整理、保管可能なものではあるが、柔軟且つ滑らかで表面が非常に滑り易い、複数枚重ねの樹脂製家庭用芥袋を確りと吊り下げ保持できず、荷崩れを起こしたり、滑り落ちてしまったりする虞があり、あるいは、谷折りがわと山折りがわとの双方から挟み込むように保持可能とした綴じ具類は、芥袋を1枚ずつ取り出すときにその都度、綴じ具を外して1枚だけ取り出し、残りの芥袋を再度綴じ直さなければならない煩雑さがあるという欠点を有するものとなっていた。
【0006】
また、特許文献1(6)ないし(9)に代表する吊り下げ収納用具類は、必ず家具や壁に打ち込んだ掛金具類やハンガー類などの吊り下げ対象物が不可欠であり、透明な樹脂袋や網籠など中身を透視できる素材製または構造のものとしなければ、外観から収納されている芥袋の色を認識できないという欠点があり、収納されている複数枚重ねで折り畳まれた芥袋から1枚だけ取り出すのは困難で、一度吊り袋や籠の中から全ての芥袋を取り出し、必要な1枚の芥袋を取り出した上で、残りの芥袋を再び元の吊り袋や吊り籠などに戻さなければならない煩雑さを全く解消できないという欠点があった。
【特許文献1】(1)特開2001−158193号公報 (2)特開平5−246190号公報 (3)特開2008−307699号公報 (4)特開2001−328380号公報 (5)特開2008−173906号公報 (6)実開平6−38968号公報 (7)登録実用新案第3077528号公報 (8)特開2000−255594号公報 (9)実開平5−24532号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
(問題意識)
上述したとおり、従前までに提案のある各種の新聞用保管庫類などは、ホテルのロビーや喫茶店、病院の待合室など広い公の場所への設置を主な目的としており、大型で一般家庭用の芥袋を整理、保管するのには不向きであり、例えば、これらを応用して小型のものを生産した場合であっても、構造が複雑で非常に高価なものとなってしまい、経済性や実用性の面で不都合が多いという致命的な欠点を残すものであり、また、新聞紙用のホルダーや綴じ具類、ならびに、吊り下げ収納用具類などは何れも、家庭用芥袋を整理保管する上で、柔軟で滑り易い複数の樹脂袋を整然と保管することが困難で、1枚ずつ取り出すのに手間が掛かる上、複数枚重ねの芥袋は、特に、吊り手や簡易閉じ蓋などの複雑形状の溶断部分が、若干ではあるが互いに熔着していて、これを引き剥がすように分離しないと、重なっている2枚目、3枚目の芥袋まで芋づる式に引き出してしまうこととなって、結局、余分に取り出してしまった芥袋を折り畳んで収納し直さなければならず、全く効率的でないという欠点を有しており、こうした各家庭での芥袋の収納や保管の不都合を全く考慮することなく、家庭芥の分別、焼却、廃棄、リサイクルなどの処理作業の効率化という都合を優先させてきた経緯があり、特に、芥処理問題が、円滑な日常生活を築く上で重要な課題として取り上げられている昨今では、複数種類の芥袋を利用した家庭芥の分別を各家庭で効率的に行えるよう速やかに改善する必要があり、そのまま放置されて済まされる問題ではない。
【0008】
(発明の目的)
そこで、この発明は、柔軟で滑り易い複数枚重ねの樹脂製芥袋を二つ折りの状態に効率的に収納することが可能であり、しかも小型、軽量且つ経済的で、複数種類の芥袋を纏めて収納した場合にも、入り交じって混乱することなく合理的且つ整然と整理、保管することができる新たな保管技術の開発はできないものかとの判断から、逸速くその開発、研究に着手し、長期に渡る試行錯誤と幾多の試作、実験とを繰り返してきた結果、今回、遂に新規な構造の芥袋保管具、およびそれを利用した新規な構造の芥袋保管具セットを実現化することに成功したものであり、以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構成を詳述することとする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(発明の構成)
図面に示すこの発明を代表する実施例からも明確に理解されるように、この発明の芥袋保管具は、基本的に次のような構成から成り立っている。
即ち、保管対象芥袋の左右巾寸法に一致する直線長さに設定した上横棒部および下横棒部を、当該芥袋の上下深さ寸法の1/2ないし1/4の上下長寸法を隔てた平行姿勢に維持するよう、複数本の縦棒枠で連結し、吊り枠本体を形成すると共に、該吊り枠本体の裏面がわとする当該上横棒部一端付近に、芥袋左右巾寸法より短い短縮状態から芥袋左右巾寸法まで牽引、伸張可能であって先端に係脱鈎を設けた伸縮弾性バンドの基端を繋着する一方、同吊り枠本体の裏面がわとなる該上横棒部他端近傍に、当該伸縮バンド係脱鈎用の鈎受けを設け、該上横棒部他端から鈎受けより外がわに所定長のハンドル部を延伸した上、当該吊り枠本体の裏面がわとなる下横棒部左右端には夫々、上下寸法長の適所を二つ折りとした複数枚重ね芥袋の揃え底部がわ周囲の少なくとも左右縁がわ所定範囲を囲繞可能な形状の包囲枠を一体化形成してなるものとした構成を要旨とする芥袋保管具である。
【0010】
この基本的な構成からなる芥袋保管具を、換言するならば、保管対象芥袋の左右巾寸法にハンドル部長寸法を追加した直線長さに設定したハンドル部付き上横棒部を有し、少なくとも該上横棒部一端がわ適所、および、同一端から芥袋左右巾寸法範囲内となる他端がわ適所の双方から、芥袋上下深さ寸法の1/2ないし1/4の長さとした縦棒枠を垂下すると共に、各縦棒枠下端間に芥袋左右巾寸法相当の長さとした下横棒部を、当該上横棒部一端から芥袋左右巾寸法長範囲の真下に配するよう横架して吊り枠本体を形成し、該吊り枠本体の裏面がわとする当該上横棒部一端付近に、芥袋左右巾寸法より短い短縮状態から芥袋左右巾寸法まで牽引、伸張可能であって先端に係脱鈎を設けた伸縮弾性バンドの基端を繋着する一方、同吊り枠本体の裏面がわとなる該上横棒部一端から芥袋左右巾寸法長相当の寸法位置近傍であり、同他端からハンドル部長寸法に相当する位置に、当該伸縮バンド係脱鈎用の鈎受けを設けた上、当該吊り枠本体の裏面がわとなる下横棒部左右端には夫々、上下寸法長の適所を二つ折りとした複数枚重ね芥袋の揃え底部がわ周囲の少なくとも左右縁がわ所定範囲を囲繞可能な形状の包囲枠を一体化形成してなるものとした構成からなる芥袋保管具と云うことができる。
【0011】
これを、さらに別の表現で示すと、保管対象芥袋の左右巾寸法に一致する直線長さに設定した上横棒部の一端から、芥袋の上下深さ寸法の1/2ないし1/4の上下寸法長とした一端がわ縦棒枠を鉛直下向きに垂下し、同一端がわ縦棒枠の下端から、当該上横棒部一端から芥袋左右巾寸法長範囲の真下に配するよう、芥袋の左右巾寸法に一致する直線長さとした下横棒部を平行状に延伸すると共に、同下横棒部の他端から鉛直上向きに立設した、芥袋の上下深さ寸法の1/2ないし1/4の上下寸法長とした他端がわ縦棒枠の上端を当該上横棒部の対応箇所に結合して四角枠状の吊り枠本体を形成すると共に、該吊り枠本体の裏面がわとする当該上横棒部一端付近に、芥袋左右巾寸法より短い短縮状態から芥袋左右巾寸法まで牽引、伸張可能であって先端に係脱鈎を設けた伸縮弾性バンドの基端を繋着する一方、同吊り枠本体の裏面がわとなる該上横棒部他端近傍に、当該伸縮バンド係脱鈎用の鈎受けを設け、該上横棒部他端から鈎受けより外がわに所定長のハンドル部を延伸した上、当該吊り枠本体の裏面がわとなる下横棒部左右端には夫々、上下寸法長の適所を二つ折りとした複数枚重ね芥袋の揃え底部がわ周囲の少なくとも左右縁がわ所定範囲を囲繞可能な形状の包囲枠を一体化形成してなるものとした芥袋保管具となる。
【0012】
(関連する発明)
上記した芥袋保管具に関連し、この発明には、その芥袋保管具を利用した芥袋保管具セットも包含している。
即ち、この発明の基本をなす前記芥袋保管具の複数個からなり、各ハンドル部に互いに識別容易な色、形、表示などの少なくとも何れかの個別設定がなされた識別用グリップを装着してなるものとした、この発明の基本をなす前記芥袋保管具を利用した芥袋保管具セットがそれである。
【発明の効果】
【0013】
以上のとおり、この発明の芥袋保管具によれば、従前までのものとは違い、上記したとおりの固有の特徴ある構成から、その吊り枠本体が小型軽量で一般家庭の小さなスペースに簡単且つ整然と整理、収納可能であって、伸縮弾性バンドを含めた全体構造が簡素で低廉にて製造可能であり、保管対象の複数枚重ね芥袋をその上下深さ寸法長約1/2のところで二つ折りにし、各芥袋の揃え底部がわが、当該吊り枠本体の裏面がわ、各芥袋の揃え開口がわが、吊り枠本体の表面がわに夫々垂下するよう、同複数枚重ね芥袋の谷折り箇所を上横棒部に吊り掛けると共に、各芥袋の揃え底部がわ周囲の少なくとも左右縁がわ所定範囲を左右包囲枠で夫々囲繞した上、上横棒部鈎受けに伸縮弾性バンドの係脱鈎を係合し、該上横棒部と伸縮弾性バンドとの間に各芥袋の二つ折り部分近傍を緩やかに挟み込むように装着しさえすれば、柔軟で扱い難い複数枚重ね芥袋を吊り枠本体の枠形状によって薄板状のものとして取り扱え、狭いスペース内に立て掛け状や積み重ね状に整理、保管することが可能となり、しかも、1枚だけ取り出す場合には、吊り枠本体の表面がわに最外側配置となった芥袋の開口がわ付近を1枚だけ摘み、伸縮弾性バンドと上横棒部と間から引き出して簡単且つ速やかに取り出すことができる上、吊り手や簡易閉じ蓋など形状が複雑で、製造過程で裁断縁同士が熔着したままとなっている芥袋開口がわを掴んで、裁断縁を引き剥がすよう操作することとなるから、吊り掛けられた状態に残る下がわの芥袋が、引き出された1枚の芥袋に追従して芋づる式に取り出されてしまうのを確実に防止し、迅速且つ正確に1枚の芥袋だけを取り出すことができるようになるという秀れた効果を発揮するものとなる。
【0014】
加えて、上横棒部の一端から一端がわ縦棒枠を垂下し、一端がわ縦棒枠の下端から下横棒部を水平状に延伸すると共に、下横棒部の他端から立設した他端がわ縦棒枠の上端を当該上横棒部の対応箇所に結合して四角枠状の吊り枠本体を形成してなるものは、1本の金属棒などを四角枠状に折曲して1個の吊り枠本体を効率的に製造することができ、部品点数および製造工数を大幅に削減し、軽量化および低廉化を一層進めることが可能になるという大きな特徴を奏するものとなる。
【0015】
伸縮弾性バンドを、その一部または全部が引張コイルバネからなるようにしたものでは、その係脱鈎を上横棒部鈎受けに係合するようにし、同上横棒部に平行状に張り付けたものの場合に、当該コイルバネの弦巻周回方向が、該上横棒部に吊り掛けた芥袋の引き抜き方向に略一致するものとなることから、芥袋の1枚毎の取り出しが低摩擦抵抗となって一段と円滑に行えるようになるという効果が得られる。
【0016】
左右包囲枠を、夫々平面U字状または平面J字状に形成したものとし、左右何れか一方の先端が、下横棒部長寸法の中央を越えた位置まで延伸されてなるものは、吊り掛け装着した芥袋の揃え底部寄りとなる、同芥袋上下深さ寸法長の中途対応箇所の左右巾中央付近を包囲して、当該芥袋保管具を傾けたときにも、芥袋の揃え底部が大きく開いてしまうのを一段と確実に阻止可能となり、吊り枠本体の裏面に沿わせたままの重なり合い状態を維持可能であって、複数枚重ね芥袋の揃え底部がわが、下横棒部から不用意に脱落してしまうのをより確実に防止することができる。
【0017】
この発明の芥袋保管具を利用した芥袋保管具セットによれば、従前までのものとは違い、例えば、同一形状で複数色に分類された各種の複数枚重ね芥袋の夫々を、各種類(色別)毎に個別の芥袋保管具に吊り掛け状に束ねて収納することができるようになり、しかも、それら各種類(色別)の複数枚重ねた状態で芥袋を纏めて収納した場合にも、互いに入り交じって混乱するようなことは一切なく、合理的且つ整然と整理、保管することができ、芥の種類に応じた目的の色の芥袋を迷うことなく、1枚ずつ効率的且つ確実に取り出すことができるようになるという秀れた効果を奏するものとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
上記したとおりの構成からなるこの発明の実施に際し、その最良もしくは望ましい形態について説明を加えることにする。
吊り枠本体は、複数枚重ね芥袋の上下深さ寸法長の中央付近を二つ折りにした谷折り部分を水平姿勢に吊り掛け支持可能とするものであり、上端に保管対象芥袋の左右巾寸法に一致する直線長さに設定した上横棒部を有し、下端に該上横棒部と略同一寸法とした下横棒部を形成し、それら上横棒部と下横棒部との間を複数本の縦棒枠で連結し、充分な剛性を有する軽量化された枠状体に一体化してなるものとしなければならず、当該上横棒部の一端から、芥袋の上下深さ寸法の1/2ないし1/4の上下寸法長とした一端がわ縦棒枠を鉛直下向きに垂下し、同一端がわ縦棒枠の下端から、当該上横棒部一端から芥袋左右巾寸法長範囲の真下に配するよう、芥袋の左右巾寸法に一致する直線長さとした下横棒部を平行状に延伸すると共に、同下横棒部の他端から鉛直上向きに立設した、芥袋の上下深さ寸法の1/2ないし1/4の上下寸法長とした他端がわ縦棒枠の上端を当該上横棒部の対応箇所に結合して四角枠状に一体化形成したものとすることが可能であり、金属製、合成樹脂製、炭素強化樹脂製、ガラス強化樹脂製、木製、竹製、厚紙製、強化ガラス製、または、それらの組み合わせからなる素材製のものとすることができる。
【0019】
上横棒部は、複数枚重ね芥袋の上下深さ寸法長の中央付近を二つ折りにした谷折り部分を水平姿勢に吊り掛け支持可能とすると共に、引張コイルバネとの間に弾性的に挟着保持可能とする機能を果たし、充分な剛性を有する直線棒状のものとしなければならず、その一端付近に芥袋左右巾寸法より短い短縮状態から芥袋左右巾寸法まで牽引、伸張可能であって先端に係脱鈎を設けた伸縮弾性バンドの基端を繋着する一方、同吊り枠本体の裏面がわとなる同他端に、当該伸縮バンド係脱鈎用の鈎受けを設けたものとすべきであり、後述する実施例に示すように、同他端から鈎受けより外がわに所定長のハンドル部を延伸したものとすることができる外、一端がわ縦棒枠、下横棒部および他端がわ縦棒枠に連続する1本の金属棒からなるものとすることが可能であり、該上横棒部の直線長さは、保管対象芥袋の左右巾寸法に一致する長さに設定したものとすべきであるが、その一端がわ、および他端がわの適所に、弦巻環部や三角環部を形成する部分や、鈎受けおよびハンドル部を形成する部分などを適宜追加または延長したものとすることが可能である外、折り曲げ加工代や面取り代などを必要に応じて追加したものなどとすることが可能である。
【0020】
上横棒部の鈎受けは、伸縮弾性バンドの短縮方向の弾性牽引力に抗して、その係脱鈎を着脱自在に係合可能とするものであり、後述する実施例に示すように、吊り枠本体の裏面がわとなる上横棒部他端近傍に、伸縮弾性バンドを引き伸ばすよう牽引操作して係脱鈎を係脱自在に掛止可能な鈎型のものとするのが望ましいと云えるが、例えば、フック状の係脱鈎を着脱自在に連結可能な環型や、リング形とした係脱鈎を着脱自在に連結可能な開閉機構を有する輪型などに形成したものとすることができ、後述する実施例にも示すように、吊り枠本体の裏面がわとなる上横棒部他端近傍に配した縦棒枠の上端がわ棒状部分それ自体を鈎受けとして利用することが可能である。
【0021】
ハンドル部は、吊り枠本体を片手で簡単且つ確実に保持可能とするものであり、複数枚重ね芥袋を二つ折りの状態に吊り掛けたときにも、安全且つ容易に保持可能な寸法、形状に設定されたものとしなければならず、上横棒部他端から鈎受けより外がわに所定長延伸したものとすることが可能であり、複数の芥袋保管具を同時に使用する場合には、互いに識別容易な色、形、表示などの少なくとも何れかの個別設定がなされた識別用グリップを装着してなるものとすることができる。
【0022】
識別用グリップは、ハンドル部の握り部分を大型化したり、摩擦力を高めるなどしてグリップ性を高めると共に、それ自体か、または、それに一体化した部品類などの色、形状、または、文字や記号、絵などの表示の少なくとも何れかを個別に設定してなるものとし、この発明の芥袋保管具を利用した芥袋保管具セット内の各芥袋保管具を個別に識別可能なものとしなければならず、後述する実施例に示すように、合成樹脂製または天然ゴム製などの各種成型品からなり、ハンドル部に一体化したものとすることができる。
【0023】
下横棒部は、吊り枠本体の下端部分を形成すると共に、各縦棒枠の下端に結合して吊り枠本体の枠型形状を維持可能とするものであり、この発明の芥袋保管具を立て掛けた状態に収納する場合には、収納空間の床面(底面)などに接地して同吊り枠本体を立て掛け支持可能とする機能を果たすものであり、上横棒部一端から芥袋左右巾寸法長範囲の真下に配するよう横架し、吊り枠本体裏面がわとなる左右端がわ夫々に、包囲枠を一体的に設けたものとしなければならず、その横巾直線寸法は、上横棒部の左右巾寸法に一致させたものとするのが望ましい。
【0024】
包囲枠は、吊り枠本体に二つ折りにして吊り掛けた複数枚重ね芥袋の底部がわ周囲の少なくとも左右縁がわ所定範囲を吊り枠本体の裏面がわに留めるよう囲繞可能とするものであり、夫々平面U字状、または平面J字状に形成されたものとすべきであり、後述する実施例に示すように、左右何れか一方の先端が、下横棒部長寸法の中央を越えた位置まで延伸されてなるものとすることができる。
【0025】
縦棒枠は、上横棒部と下横棒部とを保管対象芥袋の上下深さ寸法の1/2ないし1/4の上下長寸法を隔てた平行姿勢に維持するよう、双方を連結一体化する機能を果たすものであり、上横棒部および下横棒部の長さ方向に沿って適宜間隔を隔てた複数本を縦設してなるものや、後述する実施例に示すように、1本の金属棒などを折曲して上横棒部の一端から一端がわ縦棒枠を鉛直下向きに垂下し、同一端がわ縦棒枠の下端から下横棒部を平行状に延伸すると共に、同下横棒部の他端から鉛直上向きに立設した他端がわ縦棒枠の上端を当該上横棒部の対応箇所に結合して四角枠状の吊り枠本体を形成したものとすることができる。
【0026】
伸縮弾性バンドは、二つ折りにして上横棒部に吊り掛けた複数枚重ね芥袋の山折り部分付近を、該上横棒部に対して吊り枠本体の裏面がわから弾性的に押圧するよう挟着可能で、且つ同挟着状態にあっても複数枚重ね芥袋の最外側の1枚を上方に向けて容易に抜き出し可能とする機能を果たすものであり、吊り枠本体に複数枚重ね芥袋を吊り掛け状に装着するときには、該伸縮弾性バンドの係脱鈎を上横棒部他端近傍の鈎受けから外して、二つ折りにした複数枚重ね芥袋を吊り掛けた上、再び、該伸縮弾性バンドの係脱鈎を鈎受けに繋着し、充分な強度をもって弾性挟持状に保持可能とするものとしなければならず、各種ゴム紐製のものとすることができる外、後述する実施例にも示してあるように、引張コイルバネからなるものとすることができる。
【0027】
係脱鈎は、伸縮弾性バンド先端を上横棒部他端近傍適所に着脱自在に係合可能とするものであり、伸縮弾性バンドの短縮方向牽引力に耐える充分な係合強度を有するものとしなければならず、例えば、各種フック、各種スナップフック、各種シャックル、各種リングキャッチ、各種Cリング、各種Oリング、各種スイベルなど、様々な金具類の中から適切なものを選択、利用することができる。
【0028】
芥袋保管具の保管対象物は、一般家庭用の芥袋のみに限定されず、複数枚重ねの軟質シート状物体であれば同様の保管が可能であり、例えば、複数枚重ねの合成樹脂製フィルム製品や紙製品類なども吊り下げ保管の対象物となり得る。
【0029】
また、保管対象芥袋は、開口縁を水平直線状に裁断してなるものとする外、後述する実施例に示すように、開口部分に吊り手や簡易閉じ蓋などを一体化形成してなる、所謂樹脂製フィルム製レジ袋型の袋とすることができる。
以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構造について詳述することとする。
【実施例1】
【0030】
図1の芥袋保管具2の正面図、図2の芥袋保管具2の平面図、図3の芥袋保管具2の下面図、図4の芥袋保管具2の側面図、図5の芥袋保管具2の背面図、図6の係脱鈎61を外した芥袋保管具2の背面図、図7の簡素化した芥袋保管具2の正面図、図8の簡素化した芥袋保管具2の平面図、および、図9の簡素化した芥袋保管具2の下面図に示す事例は、保管対象芥袋7の左右巾寸法Wに一致する長さの上横棒部3および下横棒部4を、所定上下寸法を隔てた平行姿勢に維持するよう、縦棒枠5,5複数本で連結した吊り枠本体20の裏面がわ、上横棒部3一端30付近から鈎受け34を有する他端33近傍に、係脱鈎61を有する伸縮弾性バンド6を繋着する一方、該上横棒部3他端33外がわハンドル部35を延伸した上、吊り枠本体20裏面の下横棒部4左右端に、上下寸法長の適所を二つ折りとした複数枚重ね芥袋7,7,……の揃え底部70,70,……がわ周囲の少なくとも左右縁71,71,……がわ所定範囲を囲繞可能な形状の包囲枠42,42を一体化形成してなるものとした、この発明の芥袋保管具における代表的な一実施例を示すものである。
【0031】
それら図1ないし図6からも明確に把握できるとおり、この発明の芥袋保管具2は、同図1ないし図4中に一点鎖線で示すように、所定左右巾寸法W、左右の各吊り手73,73および前後中央の各簡易閉じ蓋74,74部分を除く開口72から底部70までが上下深さ寸法Lに設定された市区町村指定の芥袋7(複数枚重ね)を保管対象とする。
【0032】
当該芥袋保管具2吊り枠本体20は、直径3mmのステンレス鋼棒製で、芥袋7左右巾寸法W長に略一致する直線長さに設定したものとし、その左右巾寸法W長を超えた一端30は、伸縮弾性バンドであるステンレス鋼製引張コイルバネ6(外径7mm)基端62繋着用となる弦巻環部31を、該吊り枠本体20裏面となるがわに水平突出するよう曲げ加工形成してあり、同他端33には、吊り枠本体20裏面となるがわに突出するよう平面クランク形状に曲げ加工し、当該引張コイルバネ6先端60の係脱鈎61を着脱自在に係合可能とした鈎受け34を一体形成すると共に、同鈎受け34の基部である他端33に、直径3mm、所定長寸法Hのステンレス鋼棒製ハンドル部35の基端がわを重ね合わせて継足状に熔接一体化した上横棒部3を有し、同上横棒部3の一端30から中央寄りに数cmの位置、および、他端33ハンドル部35基部から中央寄りに数cmの位置の夫々2箇所から、芥袋7上下深さ寸法Lの1/2ないし1/4の長さに設定した縦棒枠5,5夫々を垂下状に熔接すると共に、各縦棒枠5,5の下端間には、直径3mmのステンレス鋼棒製で、芥袋7左右巾寸法W長に一致する直線部分長さに設定し、その一端40および他端41には夫々、吊り枠本体20裏面となるがわに突出するよう概略平面J字状に折曲して左右包囲枠42,42を一体形成してなる下横棒部4が、その左右巾寸法W長に一致する中央直線範囲部分を当該上横棒部3の真下に沿って対応配置するよう熔接、一体化して全体が概略矩形枠状のフレーム体20となるよう形成したものである。
【0033】
各包囲枠42,42は、それら先端が、下横棒部4中央直線範囲部分との間に、複数枚重ねの芥袋7,7,……の少なくとも左右縁71部分を囲繞可能とする間隙を確保して、双方の包囲端43,43同士が同心上に配置すると共に、包囲端43,43間に、芥袋7装着作業用となる装着口44を開口するよう対峙形成してあって、例えば、図3中に示すように、吊り枠本体20正面(下面図)左(一端40)がわ配置となる包囲枠42包囲端43を下横棒部4左右長寸法の中央よりも他端41寄りの位置まで延伸して抑え杆部45を一体形成し、装着口44の左右開口巾を下横棒部4左右巾寸法W(図1に示す)の約30%の開口寸法に設定してある。
【0034】
図1、図2、図4ないし図6中に示すように、当該引張コイルバネ6は、保管対象芥袋7左右巾寸法Wより短い短縮状態から同芥袋7左右巾寸法Wまで牽引、伸張可能であって、その基端62を上横棒部3一端30の弦巻環部31に着脱不能に連結し、同先端60に上横棒部3他端33の鈎受け34に着脱自在に係合可能な、例えばフック金具からなる係脱鈎61の基部を連結してなるものであり、上横棒部3の弦巻環部31、鈎受け34間に張設状装着すると、上横棒部3の吊り枠本体20裏面がわに配置するものとなる。
【0035】
図1、図2、図4ないし図6に示すように、当該上横棒部3ハンドル部35には、着色軟質合成樹脂製の識別用グリップ36を一体化装着してあり、複数個の芥袋保管具2,2,……を組み合わせて芥袋保管具セット1を製造する場合には、各芥袋保管具2,2,……毎に、同一色とならがいよう、互いに異なる色の識別用グリップ36を夫々装着してなるものとすることができ、さらに、各芥袋保管具セット1芥袋保管具2,2,……の各識別用グリップ36,36,……の色を、分別芥の種類に応じて色の異なる市区町村指定芥袋7,7,……の各色に夫々一致させたものとすることができる。
【0036】
図7ないし図9に示すように、当該芥袋保管具2の吊り枠本体20は、直径3mmの1本のステンレス鋼棒を概略矩形状に折曲して形成したものとすることが可能であり、保管対象芥袋7の左右巾寸法Wに、余裕長さ寸法S,S分の左右数mmとハンドル部長寸法Hとを追加した直線長さに設定したハンドル部35付き上横棒部3の一端30から、芥袋7の上下深さ寸法Lの1/2ないし1/4の上下寸法長とした一端がわ縦棒枠50を鉛直下向きに垂下するよう折曲げ加工し、同一端がわ縦棒枠50下端から当該上横棒部3一端30から他端33がわまで芥袋7左右巾寸法長W範囲の真下に配するよう、同芥袋7左右巾寸法Wに一致する直線長さとした下横棒部4を平行状に折曲延伸すると共に、同下横棒部4の他端41から鉛直上向きに立設した他端がわ縦棒枠51の上端を当該上横棒部3のハンドル部35基部(他端33)に熔接結合して四角枠状のフレーム体20とするよう形成したものである。
【0037】
図7および図8に示すように、吊り枠本体20表面がわとなる上横棒部3の一端30から他端33がわに10mmの位置から、吊り枠本体20表面がわとなる一端がわ縦棒枠50上端から下端がわに10mmの位置に、直径3mmの短尺直線状ステンレス鋼棒を鎹状の傾斜姿勢に掛け渡し熔接して伸縮弾性バンドである引張コイルバネ6基端62繋着用の三角環部32を一体化形成し、該三角環部32に引張コイルバネ6の基端62を着脱不能に繋着し、同引張コイルバネ6の先端60係脱鈎61を他端がわ縦棒枠51上端がわに着脱自在に係着可能なものとしてある。
【0038】
また、図9中に示すように、吊り枠本体20裏面がわとなる下横棒部4の左右端40,41には夫々、平面U字状に折曲した左右包囲枠42,42を熔接し、それら各包囲端43,43間に、左右巾寸法Wの約80%の開口寸法とした装着口44を形成するよう対峙形成してある。
【0039】
(実施例1の作用)
以上のとおりの構成からなるこの発明の芥袋保管具2は、図5および図6中に示すように、吊り枠本体20裏面がわに配した引張コイルバネ6(先端60)の係脱鈎61を上横棒部3鈎受け34から外し、図1ないし図4中に示すように、吊り手73,73,……および簡易閉じ蓋74,74,……を除く、揃え開口72,72,……から揃え底部70,70,……までの上下深さ寸法Lの1/2となる箇所で2折りとした複数枚重ね芥袋7,7,……の谷折り部分を、各吊り手73,73,……、簡易閉じ蓋74,74,……のある揃え開口72,72,……がわが、吊り枠本体20の表面がわに、また、揃え底部70,70,……がわを同吊り枠本体20の裏面がわに、夫々垂下するよう、弦巻環部31、鈎受け34間の上横棒部3上に吊り掛けると共に、装着口44(図3に示す)を通過させて、各揃え底部70,70,……がわの左右縁71,71,……が下横棒部4左右包囲枠42,42間に配置するようにした上、その上方配置となる該複数枚重ね芥袋7,7,……の山折り部分(前記谷折り部分)付近を上横棒部3との間に挟み込むよう、引張コイルバネ6を牽引伸張操作し、その係脱鈎61を該複数枚重ね芥袋7,7,……の外がわから、上横棒部3鈎受け34に係合して脱落不能に仮固定状とすることが可能である。
【0040】
このようにして複数枚重ね芥袋7,7,……を吊り掛け状に装着した芥袋保管具2は、芥の分別種類毎に色分けされた識別用グリップ36,36,……を装着した複数個からなる芥袋保管具セット1を利用すると、例えば、図10の立て掛け状重ね合わせ収納した芥袋保管具セット1の斜視図に示すように、市区町村が指定する複数種類の色分けされた芥袋7,7,……を一箇所に纏めて整理収納可能であり、しかも各吊り枠本体20,20,……が立て掛け収納可能な剛性を有していると共に、図1ないし図9に示すように、各包囲枠42,42,……が芥袋7,7,……揃え底部70,70,……がわ左右縁71,71,……を包囲するから、各芥袋7,7,……同士が混雑せずに整然と保管可能となり、そして、図10に示すように、複数の芥袋保管具2,2,……が重なり合って芥袋7,7,……の色や表示を識別できない場合でも、各識別用グリップ36,36,……の色を確認するだけで、所望の芥種類対応の芥袋7,7,……を吊り掛けた芥袋保管具2を速やかに選択して取り出することが可能である。
【0041】
図4、および図11の芥袋7を取り出す芥袋保管具2の斜視図に示すように、芥袋保管具2から1枚の芥袋7を取り出す場合は、識別用グリップ36(ハンドル部35)を片手で保持して芥袋保管具2を支えることとなるが、図1に示すように、該識別用グリップ36は、金属棒製のハンドル部35より高い摩擦を有してグリップ性を高め、不用意な脱落を阻止可能であり、手指への荷重を分散して一段と楽に保持可能なものとなり、また、図1ないし図4および図11に示してあるように、もう片方の手で吊り枠本体20表面がわに吊り手73,73,……、簡易閉じ蓋74,74,……を有する揃え開口72,72,……がわを垂れ下げた複数枚重ねの芥袋7,7,……の中の、最外側配置の1枚を掴み、同図4および図11中の白抜き矢印に示すように、吊り手73,73,……や簡易閉じ蓋74,74,……の溶断加工によって接着している、揃え開口72,72,……がわ輪郭縁部分を引き剥がすようにしながら、上向きに引き上げ操作すると、下層の芥袋7,7,……から簡単に分離して芋づる式に複数枚が引き出されてしまうのを確実に阻止可能となる。
【0042】
図1および図2中に示すように、吊り枠本体20上横棒部3との間に複数枚重ねの芥袋7,7,……を挟み込む引張コイルバネ6は、柔軟且つ滑り易い複数枚の芥袋7,7,……を充分な挟着力で保持可能とするものとなり、しかも前述の如く、図4および図11に示してあるように、最外側の1枚の芥袋7を引き抜き操作した場合に、同引張コイルバネ6の弦巻周回方向と芥袋7引き抜き方向とが略一致するよう設定してあることから、摩擦抵抗を大幅に低減して円滑に引き抜き可能なものとし、取り出し操作に伴う芥袋7の破損を確実に阻止可能である。
【0043】
図7ないし図9に示すように、1本のステンレス鋼棒を矩形枠状に折曲してハンドル部35を含む吊り枠本体20を形成したものは、製造工数を大幅に削減すると共に、芥袋保管具2自体を簡素化、軽量化するものとなり、しかも上横棒部3の一端30がわに、短尺直線状ステンレス鋼棒1本を熔接するだけで三角環部32を形成し、該三角環部32に基端62を連結した引張コイルバネ6の先端60係脱鈎61が、他端がわ縦棒枠51上端寄りの箇所に係合するようにしてあるから、一段と構造が簡素で製造工数を大幅削減できるものとなる。
【0044】
図9中に示すように、左右包囲枠42,42包囲端43,43間の装着口44範囲が、図3に示したものより、さらに大きく開口するよう設定してあるから、複数枚重ねの芥袋7,7,……の揃え底部70,70,……がわを、障碍なく一層円滑に通過装着可能なものとなり、しかも左右縁71,71を確りと包囲して、複数の芥袋保管具2,2,……を利用した場合にも、芥袋7,7,……が混乱しないよう整理、保管可能である。
【0045】
(実施例1の効果)
以上のような構成からなる実施例1の芥袋保管具2は、前記この発明の効果の項で記載の特徴に加え、図1ないし図11に示すように、吊り枠本体20を直径3mmのステンレス鋼棒製とし、引張コイルバネ6が外径7mmのステンレス鋼製のものとしてあるから、細棒製枠状で軽量としながら充分な強度を達成することができ、しかも錆び難く長期に亘って使用できる高い耐久性を有していて、経済性にも秀れているという効果を発揮するものとなる。
【0046】
加えて、図2中に示すように、上横棒部3一端30に一体型の弦巻環部31を形成したものや、図7中に示すように、1本の短尺直線状部品を鎹状配置に熔接して三角環部32を形成したもの、または、同図7中に示すように、引張コイルバネ6先端60の係脱鈎61を他端がわ縦棒枠51の上端寄りとなる適所に係合可能としたものは、何れも上横棒部3の吊り枠本体20裏面がわに引張コイルバネ6を開閉自在に張設可能として、図4および図11に示すように、吊り枠本体20表面がわからの芥袋7抜き取り操作を円滑なものとすることができる上、部品点数を大幅に削減して吊り枠本体20それ自体を一段と簡素化するものとなり、軽量化や低廉化を充分に達成と売るという大きな特徴を有するものとなる。
【0047】
(結 び)
叙述の如く、この発明の芥袋保管具、およびそれを利用した芥袋保管具セットは、その新規な構成によって所期の目的を遍く達成可能とするものであり、しかも製造も容易であって、複数種類の芥袋を混在状に保管していた従前までに比較して遙かに収納効率が良くなって整然と保管できる上、1枚ずつの取り出し操作も容易で、それら吊り枠本体も高い強度と耐久性とを達成し、軽量且つ低廉化して経済的に製造、輸送、販売可能であり、複数種類の芥袋の中から芥の分別に応じた1枚を簡便且つ正確に取り出せるようにしたから、日常の芥分別および芥出し作業の負担を各段に軽減できるものとなり、これまで多種類の芥袋の整理、保管に手間取り、困惑していた一般家庭は固よりのこと、芥袋の種類の誤りや、芥袋中身の芥種類の誤りなどの頻発で芥の回収作業を円滑にできないなどの事態に困惑する市区町村の一般廃棄物処理担当部門をはじめ、芥回収、処理業界および各種清掃工場などにおいても高く評価され、広範に渡って利用、普及していくものになると予想される。
【図面の簡単な説明】
【0048】
図面は、この発明の芥袋保管具、およびそれを利用した芥袋保管具セットの技術的思想を具現化した代表的な幾つかの実施例を示すものである。
【図1】芥袋保管具2を示す正面図である。
【図2】芥袋保管具2を示す平面図である。
【図3】芥袋保管具2を示す下面図である。
【図4】芥袋保管具2を示す側面図である。
【図5】芥袋保管具2を示す背面図である。
【図6】係脱鈎61を外した芥袋保管具2を示す背面図である。
【図7】簡素化した芥袋保管具2を示す正面図である。
【図8】簡素化した芥袋保管具2を示す平面図である。
【図9】簡素化した芥袋保管具2を示す下面図である。
【図10】立て掛け状に重ね合わせ収納した芥袋保管具セットを示す斜視図である。
【図11】芥袋7を取り出す芥袋保管具2を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0049】
1 芥袋保管具セット
2 芥袋保管具
20 同 吊り枠本体(フレーム体)
3 上横棒部
30 同 一端
31 同 弦巻環部
32 同 三角環部
33 同 他端
34 同 鈎受け
35 同 ハンドル部
36 同 識別用グリップ
4 下横棒部
40 同 一端
41 同 他端
42 同 包囲枠
43 同 包囲端
44 同 装着口
45 同 抑え杆部
5 縦棒枠
50 同 一端がわ縦棒枠
51 同 他端がわ縦棒枠
6 引張コイルバネ(伸縮弾性バンド)
60 同 先端
61 同 係脱鈎
62 同 基端
7 保管対象芥袋
70 同 揃え底部
71 同 左右縁
72 同 揃え開口
73 同 吊り手
74 同 簡易閉じ蓋
W 芥袋の左右巾寸法
L 芥袋の上下深さ寸法
H ハンドル部の長さ寸法
S 上横棒部の余裕長さ寸法
【特許請求の範囲】
【請求項1】
保管対象芥袋の左右巾寸法に一致する直線長さに設定した上横棒部および下横棒部を、当該芥袋の上下深さ寸法の1/2ないし1/4の上下長寸法を隔てた平行姿勢に維持するよう、複数本の縦棒枠で連結し、吊り枠本体を形成すると共に、該吊り枠本体の裏面がわとする当該上横棒部一端付近に、芥袋左右巾寸法より短い短縮状態から芥袋左右巾寸法まで牽引、伸張可能であって先端に係脱鈎を設けた伸縮弾性バンドの基端を繋着する一方、同吊り枠本体の裏面がわとなる該上横棒部他端近傍に、当該伸縮バンド係脱鈎用の鈎受けを設け、該上横棒部他端から鈎受けより外がわに所定長のハンドル部を延伸した上、当該吊り枠本体の裏面がわとなる下横棒部左右端には夫々、上下寸法長の適所を二つ折りとした複数枚重ね芥袋の揃え底部がわ周囲の少なくとも左右縁がわ所定範囲を囲繞可能な形状の包囲枠を一体化形成してなるものとしたことを特徴とする芥袋保管具。
【請求項2】
保管対象芥袋の左右巾寸法にハンドル部長寸法を追加した直線長さに設定したハンドル部付き上横棒部を有し、少なくとも該上横棒部一端がわ適所、および、同一端から芥袋左右巾寸法範囲内となる他端がわ適所の双方から、芥袋上下深さ寸法の1/2ないし1/4の長さとした縦棒枠を垂下すると共に、各縦棒枠下端間に芥袋左右巾寸法相当の長さとした下横棒部を、当該上横棒部一端から芥袋左右巾寸法長範囲の真下に配するよう横架して吊り枠本体を形成し、該吊り枠本体の裏面がわとする当該上横棒部一端付近に、芥袋左右巾寸法より短い短縮状態から芥袋左右巾寸法まで牽引、伸張可能であって先端に係脱鈎を設けた伸縮弾性バンドの基端を繋着する一方、同吊り枠本体の裏面がわとなる該上横棒部一端から芥袋左右巾寸法長相当の寸法位置であり、同他端からハンドル部長寸法に相当する位置近傍に、当該伸縮バンド係脱鈎用の鈎受けを設けた上、当該吊り枠本体の裏面がわとなる下横棒部左右端には夫々、上下寸法長の適所を二つ折りとした複数枚重ね芥袋の揃え底部がわ周囲の少なくとも左右縁がわ所定範囲を囲繞可能な形状の包囲枠を一体化形成してなるものとしたことを特徴とする芥袋保管具。
【請求項3】
保管対象芥袋の左右巾寸法に一致する直線長さに設定した上横棒部の一端から、芥袋の上下深さ寸法の1/2ないし1/4の上下寸法長とした一端がわ縦棒枠を鉛直下向きに垂下し、同一端がわ縦棒枠の下端から、当該上横棒部一端から芥袋左右巾寸法長範囲の真下に配するよう、芥袋の左右巾寸法に一致する直線長さとした下横棒部を平行状に延伸すると共に、同下横棒部の他端から鉛直上向きに立設した、芥袋の上下深さ寸法の1/2ないし1/4の上下寸法長とした他端がわ縦棒枠の上端を当該上横棒部の対応箇所に結合して四角枠状の吊り枠本体を形成すると共に、該吊り枠本体の裏面がわとする当該上横棒部一端付近に、芥袋左右巾寸法より短い短縮状態から芥袋左右巾寸法まで牽引、伸張可能であって先端に係脱鈎を設けた伸縮弾性バンドの基端を繋着する一方、同吊り枠本体の裏面がわとなる該上横棒部他端近傍に、当該伸縮バンド係脱鈎用の鈎受けを設け、該上横棒部他端から鈎受けより外がわに所定長のハンドル部を延伸した上、当該吊り枠本体の裏面がわとなる下横棒部左右端には夫々、上下寸法長の適所を二つ折りとした複数枚重ね芥袋の揃え底部がわ周囲の少なくとも左右縁がわ所定範囲を囲繞可能な形状の包囲枠を一体化形成してなるものとしたことを特徴とする芥袋保管具。
【請求項4】
伸縮弾性バンドが、その一部または全部が引張コイルバネからなるものとした、請求項1ないし3何れか一項記載の芥袋保管具。
【請求項5】
左右包囲枠が、夫々平面U字状、または平面J字状に形成されたものとし、左右何れか一方の先端が、下横棒部長寸法の中央を越えた位置まで延伸されてなるものとした、請求項1ないし4何れか一項記載の芥袋保管具。
【請求項6】
請求項1ないし5何れか一項記載の芥袋保管具の複数個からなり、各ハンドル部に互いに識別容易な色、形、表示などの少なくとも何れかの個別設定がなされた識別用グリップを装着してなるものとした、請求項1ないし5何れか一項記載の芥袋保管具を利用した芥袋保管具セット。
【請求項1】
保管対象芥袋の左右巾寸法に一致する直線長さに設定した上横棒部および下横棒部を、当該芥袋の上下深さ寸法の1/2ないし1/4の上下長寸法を隔てた平行姿勢に維持するよう、複数本の縦棒枠で連結し、吊り枠本体を形成すると共に、該吊り枠本体の裏面がわとする当該上横棒部一端付近に、芥袋左右巾寸法より短い短縮状態から芥袋左右巾寸法まで牽引、伸張可能であって先端に係脱鈎を設けた伸縮弾性バンドの基端を繋着する一方、同吊り枠本体の裏面がわとなる該上横棒部他端近傍に、当該伸縮バンド係脱鈎用の鈎受けを設け、該上横棒部他端から鈎受けより外がわに所定長のハンドル部を延伸した上、当該吊り枠本体の裏面がわとなる下横棒部左右端には夫々、上下寸法長の適所を二つ折りとした複数枚重ね芥袋の揃え底部がわ周囲の少なくとも左右縁がわ所定範囲を囲繞可能な形状の包囲枠を一体化形成してなるものとしたことを特徴とする芥袋保管具。
【請求項2】
保管対象芥袋の左右巾寸法にハンドル部長寸法を追加した直線長さに設定したハンドル部付き上横棒部を有し、少なくとも該上横棒部一端がわ適所、および、同一端から芥袋左右巾寸法範囲内となる他端がわ適所の双方から、芥袋上下深さ寸法の1/2ないし1/4の長さとした縦棒枠を垂下すると共に、各縦棒枠下端間に芥袋左右巾寸法相当の長さとした下横棒部を、当該上横棒部一端から芥袋左右巾寸法長範囲の真下に配するよう横架して吊り枠本体を形成し、該吊り枠本体の裏面がわとする当該上横棒部一端付近に、芥袋左右巾寸法より短い短縮状態から芥袋左右巾寸法まで牽引、伸張可能であって先端に係脱鈎を設けた伸縮弾性バンドの基端を繋着する一方、同吊り枠本体の裏面がわとなる該上横棒部一端から芥袋左右巾寸法長相当の寸法位置であり、同他端からハンドル部長寸法に相当する位置近傍に、当該伸縮バンド係脱鈎用の鈎受けを設けた上、当該吊り枠本体の裏面がわとなる下横棒部左右端には夫々、上下寸法長の適所を二つ折りとした複数枚重ね芥袋の揃え底部がわ周囲の少なくとも左右縁がわ所定範囲を囲繞可能な形状の包囲枠を一体化形成してなるものとしたことを特徴とする芥袋保管具。
【請求項3】
保管対象芥袋の左右巾寸法に一致する直線長さに設定した上横棒部の一端から、芥袋の上下深さ寸法の1/2ないし1/4の上下寸法長とした一端がわ縦棒枠を鉛直下向きに垂下し、同一端がわ縦棒枠の下端から、当該上横棒部一端から芥袋左右巾寸法長範囲の真下に配するよう、芥袋の左右巾寸法に一致する直線長さとした下横棒部を平行状に延伸すると共に、同下横棒部の他端から鉛直上向きに立設した、芥袋の上下深さ寸法の1/2ないし1/4の上下寸法長とした他端がわ縦棒枠の上端を当該上横棒部の対応箇所に結合して四角枠状の吊り枠本体を形成すると共に、該吊り枠本体の裏面がわとする当該上横棒部一端付近に、芥袋左右巾寸法より短い短縮状態から芥袋左右巾寸法まで牽引、伸張可能であって先端に係脱鈎を設けた伸縮弾性バンドの基端を繋着する一方、同吊り枠本体の裏面がわとなる該上横棒部他端近傍に、当該伸縮バンド係脱鈎用の鈎受けを設け、該上横棒部他端から鈎受けより外がわに所定長のハンドル部を延伸した上、当該吊り枠本体の裏面がわとなる下横棒部左右端には夫々、上下寸法長の適所を二つ折りとした複数枚重ね芥袋の揃え底部がわ周囲の少なくとも左右縁がわ所定範囲を囲繞可能な形状の包囲枠を一体化形成してなるものとしたことを特徴とする芥袋保管具。
【請求項4】
伸縮弾性バンドが、その一部または全部が引張コイルバネからなるものとした、請求項1ないし3何れか一項記載の芥袋保管具。
【請求項5】
左右包囲枠が、夫々平面U字状、または平面J字状に形成されたものとし、左右何れか一方の先端が、下横棒部長寸法の中央を越えた位置まで延伸されてなるものとした、請求項1ないし4何れか一項記載の芥袋保管具。
【請求項6】
請求項1ないし5何れか一項記載の芥袋保管具の複数個からなり、各ハンドル部に互いに識別容易な色、形、表示などの少なくとも何れかの個別設定がなされた識別用グリップを装着してなるものとした、請求項1ないし5何れか一項記載の芥袋保管具を利用した芥袋保管具セット。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2011−116467(P2011−116467A)
【公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−272925(P2009−272925)
【出願日】平成21年11月30日(2009.11.30)
【出願人】(509330356)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年11月30日(2009.11.30)
【出願人】(509330356)
【Fターム(参考)】
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