説明

荷役機械の操作制御装置

【課題】駆動モータにサーボモータ等の位置制御可能モータを使用し、荷の移動量や位置決めをパルス制御により高精度で行う荷役機械の操作制御装置を提供すること。
【解決手段】位置制御可能な駆動モータ(サーボモータSM)と、該駆動モータを駆動する駆動アンプ(サーボアンプ3)と、コントローラ(2)と、操作装置を備え、操作装置は手動パルス発生器(12)又はパルス発生器の発生パルス数を操作する手動操作部と、デマンドスイッチ(23)を備え、コントローラはデマンドスイッチがON状態にある間は手動パルス発生器又は手動操作部で操作されるパルス発生器からのパルス信号を有効として駆動アンプに入力し、駆動アンプは入力されたパルス信号数に比例した速度と移動量になるように駆動モータを駆動する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電動巻上機を備え荷の巻上下げをする荷役機械、又は電動巻上機を備え荷の巻上下げ及び荷を水平面内の所定方向(例えば、東西南北方向)に移動させる天井走行クレーン等の荷役機械の操作制御装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
上記のような荷役機械において、荷を上下方向の所定の位置に移送・位置決めする場合、或いは荷を水平面内の所定の位置に移送・位置決めする場合、操作装置に設けられた巻上下げ用押しボタンスイッチ、横行及び走行用押しボタンスイッチのインチング、急反転操作により移動量を決めていた。そのため電磁開閉器の接点の溶着やモータの加熱、電源容量の増加等の問題があった。
【0003】
また、近年、高性能インバータ駆動モータ、ブラシレスモータ、サーボモータの普及により、容易に位置決め動作が可能なモータが入手し易くなっている。上記のような荷役機械においても、駆動モータにサーボモータ等の位置制御可能モータが採用される場合が多くなってきている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開昭63−60899号公報
【特許文献2】特開昭63−47298号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
荷役機械の駆動モータとしてサーボモータ等の位置制御可能モータを採用した場合に、位置決めに押しボタンスイッチのインチング、急反転操作を行うことは、上記のように電磁開閉器の接点の溶着やモータの加熱による装置の短寿命、電源容量の増大の問題ばかりではなく、サーボモータ、高性能インバータ駆動モータ、ブラシレスモータ等高価な位置制御可能モータの機能を有効に利用していないことにもなり、高精度の移動量及び位置決め制御もできないという問題がある。
【0006】
本発明は上述の点に鑑みてなされたもので、荷役機械の駆動モータにサーボモータ等の位置制御可能モータを使用し、荷の移動量や位置決めをパルス制御により高精度で行う荷役機械の操作制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため本発明は、位置制御可能な駆動モータと、該駆動モータを駆動する駆動アンプと、コントローラと、操作装置を備え、操作装置は手動パルス発生器又はパルス発生器の発生パルス数を操作する手動操作部と、デマンドスイッチを備え、コントローラはデマンドスイッチがON状態にある間は手動パルス発生器又は手動操作部で操作されるパルス発生器からのパルス信号を有効として駆動アンプに入力し、駆動アンプは入力されたパルス信号数に比例した速度と移動量になるように駆動モータを駆動することを特徴とする荷役機械の操作制御装置にある。
【0008】
また、本発明は、上記荷役機械の操作制御装置において、デマンドスイッチは複数段のスイッチを具備する押しボタンスイッチであり、コントローラはデマンドスイッチの1段目のスイッチがON状態で手動パルス発生器又は手動操作部で操作されるパルス発生器からのパルス信号を有効とすると共に、デマンドスイッチの2段目以上のスイッチがON状態で手動パルス発生器又は手動操作部で操作されるパルス発生器のパルス発生レートを大きくしてその出力パルス信号を駆動アンプに入力することを特徴とする。
【0009】
また、本発明は、上記荷役機械の操作制御装置において、手動パルス発生器又は手動操作部で操作されるパルス発生器の他に定速パルス発生器を設け、コントローラは手動パルス発生器又は手動操作部で操作されるパルス発生器の出力パルスを有効としない場合は操作装置の操作筐体に設けた駆動モータを正転方向又は逆転方向に起動される起動ボタンスイッチのON状態で定速パルス発生器からのパルス信号を駆動アンプに入力することを特徴とする。
【0010】
また、本発明は、上記荷役機械の操作制御装置において、起動ボタンスイッチは複数段のスイッチを具備する押しボタンスイッチであり、コントローラは起動ボタンスイッチの1段目のスイッチのON状態で定速パルス発生器からの定速出力パルスを駆動アンプに入力し、2段目以上のスイッチがON状態で定速パルス発生器のパルス発生レートを大きくしてその出力パルス信号を駆動アンプに入力することを特徴とする。
【0011】
また、本発明は、上記荷役機械の操作制御装置において、駆動モータは荷の昇降を行う昇降モータであり、駆動アンプは昇降モータを駆動する昇降駆動アンプであることを特徴とする。
【0012】
また、本発明は、上記荷役機械の操作制御装置において、駆動モータは昇降モータの他に荷を水平面内の第1所定方向に移動させる第1走行モータを備え、駆動アンプは昇降駆動アンプの他に第1走行モータを駆動する第1駆動アンプを備えていることを特徴とする。
【0013】
また、本発明は、上記荷役機械の操作制御装置において、駆動モータは昇降モータ及び第1走行モータの他に荷を水平面内の第2所定方向に移動させる第2走行モータを備え、駆動アンプは昇降駆動アンプ及び第1駆動アンプの他に第2走行モータを駆動する第2駆動アンプを備えていることを特徴とする。
【0014】
また、本発明は、上記荷役機械の操作制御装置において、駆動モータは荷の昇降を行う昇降モータであり、定速パルス発生器は昇降軸用定速パルス発生器であり、駆動アンプは昇降モータを駆動する昇降駆動アンプであることを特徴とする。
【0015】
また、本発明は、上記荷役機械の操作制御装置において、駆動モータは昇降モータの他に荷を水平面内の第1所定方向に移動させる第1走行モータを備え、定速パルス発生器は昇降軸用定速パルス発生器の他に第1所定方向軸用定速パルス発生器を備え、駆動アンプは昇降駆動アンプの他に第1走行モータを駆動する第1駆動アンプを備えていることを特徴とする。
【0016】
また、本発明は、上記荷役機械の操作制御装置において、駆動モータは昇降モータ及び第1走行モータの他に荷を水平面内の第2所定方向に移動させる第2走行モータを備え、駆動アンプは昇降駆動アンプ及び第1駆動アンプの他に第2走行モータを駆動する第2駆動アンプを備えていることを特徴とする。
【0017】
また、本発明は、上記荷役機械の操作制御装置において、デマンドスイッチと手動パルス発生器又はパルス発生器を操作する手動操作部とを操作装置の操作筐体の片手で操作できる位置に設けたことを特徴とする。
【0018】
また、本発明は、上記荷役機械の操作制御装置において、デマンドスイッチを操作装置の操作筐体の手動パルス発生器又はパルス発生器を操作する手動操作部が設けられた面と同一面に配置したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、コントローラはデマンドスイッチがON状態にある間は手動パルス発生器又は手動操作部で操作されるパルス発生器からのパルス信号を有効として駆動アンプに入力し、駆動アンプは入力されたパルス信号に応じた移動量と速度になるように駆動モータを駆動するので、駆動アンプに入力するパルス信号を手動パルス発生器又はパルス発生器の手動操作部の手動操作で制御しながら、荷の移動及び位置決めをできるので、荷を適切な速度で素早く移動させ、正確な位置に精度よく停止させることができる。即ち、従来の操作筐体に設けた押しボタンスイッチのインチング又は急反転操作によるのではなく、手動パルス発生器又はパルス発生器の手動操作部の手動操作で駆動アンプに入力するパルス信号を制御しながら、サーボモータ等の位置制御可能なモータを回転量及び回転速度を制御しなから荷の移動及び位置決めを行うので、荷の移動量と移動速度を精密且つ安全に制御することが可能となる。
【0020】
また、従来のようにインチング又は急反転操作による電磁開閉器の接点の溶着やモータの加熱、電源容量の増大の問題も回避でき、装置の長寿命化も可能となる。また、荷役機械の駆動モータに高価なサーボモータ等の位置制御可能モータを用いた場合の位置制御可能モータの有効利用にもなる。
【0021】
また、デマンドスイッチに複数段のスイッチを具備する押しボタンスイッチを用い、コントローラはデマンドスイッチの1段目のスイッチがON状態で手動パルス発生器又は手動操作部で操作されるパルス発生器からのパルス信号を有効とすると共に、デマンドスイッチの2段目以上のスイッチがON状態で手動パルス発生器又は手動操作部で操作されるパルス発生器のパルス発生レートを大きくしてその出力パルス信号を駆動アンプに入力するので、手動パルス発生器又は手動操作部で操作されるパルス発生器で発生するパルスレートを簡単な操作で切換え運転することが可能となる。
【0022】
また、定速パルス発生器を設け、コントローラは手動パルス発生器又は手動操作部で操作されるパルス発生器の出力パルスを有効としない場合は操作装置の操作筐体に設けた駆動モータを正転方向又は逆転方向に起動される起動ボタンスイッチのON状態で定速パルス発生器からのパルス信号を駆動アンプに入力するので、簡単な切換え操作で手動パルス発生器又は手動操作部で操作される発生器の出力パルスによる運転から、定速パルス発生器の出力パルスによる運転への切換え、又はその逆への切換え運転が可能となる。
【0023】
また、起動ボタンスイッチは複数段のスイッチを具備する押しボタンスイッチであり、コントローラは起動ボタンスイッチの1段目のスイッチのON状態で定速パルス発生器からの定速出力パルスを駆動アンプに入力し、2段目以上のスイッチがON状態で定速パルス発生器のパルス発生レートを大きくしてその出力パルス信号を駆動アンプに入力するので、簡単な切換え操作で定速パルス発生器の発生するパルスレートを切換え、低速運転から高速運転及びその逆の高速運転から低速運転が可能となる。
【0024】
また、デマンドスイッチと手動パルス発生器又はパルス発生器を操作する手動操作部とを操作装置の操作筐体の片手で操作できる位置に設けたので、手動パルス発生器又は手動操作部で操作されるパルス発生器のパルス発生レートを片手で操作して切換え、手動操作でパルス数を調整して運転することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明に係る荷役機械の操作制御装置の外観構成例を示す図である。
【図2】本発明に係る荷役機械の操作制御装置のシステム構成を示すブロック図である。
【図3】本発明に係る荷役機械の操作制御装置のコントローラ内部概略構成を示すブロック図である。
【図4】本発明に係る荷役機械の操作制御装置の運転動作切替フローを示す図である。
【図5】本発明に係る荷役機械の操作制御装置の他の外観構成例を示す図である。
【図6】本発明に係る荷役機械の操作制御装置の他のシステム構成を示すブロック図である。
【図7】本発明に係る荷役機械の操作制御装置の他のコントローラ内部概略構成を示すブロック図である。
【図8】本発明に係る荷役機械の操作制御装置の他の運転動作切替フローを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施形態例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施形態例では、位置制御可能モータとしてサーボモータを使用する例を説明するが、サーボモータに限定されるものではなく、例えば高性能インバータ駆動モータ、ブラシレスモータ等の位置制御可能モータでもよいことは当然である。
【0027】
〔実施形態1〕
図1は本発明に係る荷役機械の操作制御装置の操作ボックスの外観構成を示す図である。図示するように、操作ボックス1は、操作筐体10を具備し、該操作筐体10の正面に非常停止押しボタンスイッチ11、手動パルス発生器12、上昇用押しボタンスイッチ14、下降用押しボタンスイッチ15、東(E)走行用押しボタンスイッチ17、西(W)走行用押しボタンスイッチ18、南(S)走行用押しボタンスイッチ20、北(N)走行用押しボタンスイッチ21が装着されている。上昇用押しボタンスイッチ14、下降用押しボタンスイッチ15、東(E)走行用押しボタンスイッチ17、西(W)走行用押しボタンスイッチ18、南(S)走行用押しボタンスイッチ20、及び北(N)走行用押しボタンスイッチ21はそれぞれ2段のスイッチを具備する2段押込み型の押しボタンスイッチであり、1段目の押込みで1段目のスイッチがONとなり低速走行、2段目の押込みで2段目のスイッチがONとなり高速走行となっている。
【0028】
また、操作筐体10の手動パルス発生器12が装着されている近傍の側面には手動パルス発生器12からのパルス信号を有効・無効にするデマンドスイッチ23が設けられている。デマンドスイッチ23は3軸(上下方向軸、東西方向軸、南北方向軸)のいずれかを選択できるように、3個の2段押込み型の押しボタンスイッチからなり、1個は上下軸選択用デマンドスイッチ23−1、他の1個は東西軸選択用デマンドスイッチ23−2、他の1個は南北軸選択用デマンドスイッチ23−3である。各軸選択用デマンドスイッチは手動パルス発生器12と共に片手で操作(例えば、親指の腹で手動パルス発生器12を回動操作し、残りの指でデマンドスイッチ23を操作)できるようになっている。なお、3個の軸選択用デマンドスイッチは手動パルス発生器12と共に片手で操作できる位置であれば、操作筐体10のどの位置に取り付けてもよい。また、3個の軸選択用デマンドスイッチはそれぞれ独立した押しボタンスイッチである必要がなく、上下軸選択用と東西軸選択用と南北軸選択用の3つの機能を備え、手動パルス発生器12と共に片手で操作できるようになっていればどのような型式のスイッチでもよい。
【0029】
なお、ここでは、手動パルス発生器12を操作筐体10の正面に設けているが、パルス発生器自体は別の場所(例えば、操作筐体10内部又は後述するコントローラ内)に設け、操作筐体10の正面には該パルス発生器のパルス発生数を操作するためのボリューム抵抗器等の手動操作部としてもよい。また、手動パルス発生器12又は手動操作部は使用するときだけ引っ張り出して操作し、常時は操作筐体10内に埋没させるように構成してもよい。
【0030】
図2は、本荷役機械の操作制御装置のシステム構成を示すブロック図である。図示するように、操作装置はホストコントローラ2と、3個のサーボアンプ、即ち昇降用サーボアンプ3−1、東西走行用サーボアンプ3−2、及び南北走行用サーボアンプ3−3を具備している。昇降用サーボアンプ3−1の出力U1,V1,W1で昇降用サーボモータSM1を駆動し、東西走行用サーボアンプ3−2の出力U2,V2,W2で東西走行用サーボモータSM2を駆動し、南北走行用サーボアンプの出力U3,V3,W3で南北走行用サーボモータSM3を駆動するようになっている。また、ここでは昇降用サーボモータSM1は正回転で上昇、逆回転で下降、東西走行用サーボモータSM2は正回転で東走行、逆回転で西走行、南北走行用サーボモータSM3は正回転で南走行、逆回転で北走行となるようになっている。
【0031】
ホストコントローラ2には、手動パルス発生器12から90°位相差2相パルス信号のA相パルスPAとB相パルスPBが入力されるようになっている。この90°位相差2相パルス信号のA相パルスPAとB相パルスPBは手動パルス発生器12の回転量と回転方向を伝達するパルス信号である。また、ホストコントローラ2には非常停止押しボタンスイッチ11のからの非常停止信号S1が入力されるようになっている。また、ホストコントローラ2には上下軸選択用デマンドスイッチ23−1からの上下軸(上昇/下降)選択信号S2、東西軸選択用デマンドスイッチ23−2からの東西軸(東走行/西走行)選択信号S3、南北軸選択用デマンドスイッチ23−3からの南北軸(南走行/北走行)選択信号S4、及びこれら各軸選択用デマンドスイッチが2段押し込みにより2段目のスイッチがONとなった場合に出力されるパルス発生レート(パルス発生倍率)切換信号S5が入力されるようになっている。
【0032】
また、ホストコントローラ2には上昇用押しボタンスイッチ14からの上昇選択信号S6、下降用押しボタンスイッチ15からの下降選択信号S7、東(E)走行用押しボタンスイッチ17からの東走行選択信号S9、西(W)走行用押しボタンスイッチ18からの西走行選択信号S10、南(S)走行用押しボタンスイッチ20からの南走行選択信号S12、北(N)走行用押しボタンスイッチ21からの北走行選択信号S13が入力されるようになっている。また、上昇用押しボタンスイッチ14、下降用押しボタンスイッチ15、東(E)走行用押しボタンスイッチ17、西(W)走行用押しボタンスイッチ18、南(S)走行用押しボタンスイッチ20、北(N)走行用押しボタンスイッチ21のそれぞれが2段目まで押し込まれた場合のパルス発生レート切換信号S8、S11、S14が入力されるようになっている。
【0033】
なお、上昇用押しボタンスイッチ14、下降用押しボタンスイッチ15、東(E)走行用押しボタンスイッチ17、西(W)走行用押しボタンスイッチ18、南(S)走行用押しボタンスイッチ20、及び北(N)走行用押しボタンスイッチ21は、それぞれシーソー式メカニカルインターロック13、16、19付き2段スイッチを具備する2段押込み型の押しボタンスイッチであり、メカニカルインターロック13、16、19が作動するようになっている。
【0034】
昇降用サーボアンプ3−1にはホストコントローラ2から、上下軸(上昇/下降)制御用90°位相差2相パルス信号PA、PB、サーボON指令信号S15が入力され、ホストコントローラ2には昇降用サーボアンプ3−1から、サーボレディ信号S16が入力されるようになっている。また、東西走行用サーボアンプ3−2にはホストコントローラ2から、東西軸(東走行/西走行)制御用90°位相差2相パルス信号PA、PB、サーボON指令信号S17が入力され、ホストコントローラ2には東西走行用サーボアンプ3−2から、サーボレディ信号S18が入力されるようになっている。また、南北走行用サーボアンプ3−3にはホストコントローラ2から、南北軸(南走行/北走行)制御用90°位相差2相パルス信号PA、PB、サーボON指令信号S19が入力され、ホストコントローラ2には南北走行用サーボアンプ3−3から、サーボレディ信号S20が入力されるようになっている。また、昇降用サーボアンプ3−1、東西走行用サーボアンプ3−2、及び南北走行用サーボアンプ3−3にはそれぞれAC電源5−1、5−2、5−3から交流電力が供給されるようになっている。
【0035】
また、昇降用サーボモータSM1、東西走行用サーボモータSM2、及び南北走行用サーボモータSM3にはそれぞれその回転量を検出するエンコーダ4−1、4−2、4−3が連結されており、各エンコーダ4−1、4−2、4−3で検出された回転量はそれぞれ昇降用サーボアンプ3−1、東西走行用サーボアンプ3−2、及び南北走行用サーボアンプ3−3にフィードバックされるようになっている。
【0036】
図3はホストコントローラ2の内部概略構成を示すブロック図である。図示するように、ホストコントローラ2内には外部同期パルス発生器25、上下軸用定速パルス発生器26、東西軸用定速パルス発生器27、南北軸用定速パルス発生器28、及び信号処理出力回路29が設けられている。
【0037】
上記ホストコントローラ2において、上下軸選択用デマンドスイッチ23−1、東西軸選択用デマンドスイッチ23−2、南北軸選択用デマンドスイッチ23−3のいずれか1段目が押し込まれると、上下軸(昇降/下降)選択信号S2、東西軸(東走行/西走行)選択信号S3、南北軸(南走行/北走行)選択信号S4のいずれかが信号処理出力回路29に入力される。外部同期パルス発生器25には手動パルス発生器12から90°位相差2相パルス信号のA相パルスPAとB相パルスPBとデマンドスイッチ23のパルス発生レート切換信号S5が入力され、該外部同期パルス発生器25からはA相パルスPAとB相パルスPBとに同期した低レート又は高レートのパルス信号が信号処理出力回路29に入力される。
【0038】
上下軸用定速パルス発生器26、東西軸用定速パルス発生器27、南北軸用定速パルス発生器28は、それぞれ予め定めた高速正転/逆転運転指令用と低速正転/逆転運転指令用90°位相差2相パルス信号(A相パルスPAとB相パルスPB)を出力するパルス発生器である。上下軸用定速パルス発生器26は、上昇選択信号S6、下降選択信号S7とパルス発生レート切換信号S8の組み合せによって、パルス発生レート切換信号S8が無い場合は昇降用の上昇/下降低速転指令用90°位相差2相パルス信号を、パルス発生レート切換信号S8が有る場合は上昇/下降高速運転指令用90°位相差2相パルス信号をそれぞれ信号処理出力回路29に出力する。東西軸用定速パルス発生器27は、東走行選択信号S9、西走行選択信号S10とパルス発生レート切換信号S11の組み合わせによって、パルス発生レート切換信号S11が無い場合は東走行/西走行低速運転指令用90°位相差2相パルス信号を、パルス発生レート切換信号S11が有る場合は東西軸用の東走行/西走行高速運転指令用90°位相差2相パルス信号をそれぞれ信号処理出力回路29に出力する。また、南北軸用定速パルス発生器28は、南走行選択信号S12、北走行選択信号S13とパルス発生レート切換信号S14の組み合わせによって、パルス発生レート切換信号S14が無い場合は南走行/北走行低速運転指令用90°位相差2相パルス信号を、パルス発生レート切換信号S14がある場合は南北軸用の南走行/北走行高速指令用90°位相差2相パルス信号をそれぞれ信号処理出力回路29に出力する。
【0039】
信号処理出力回路29は、外部同期パルス発生器25、上下軸用定速パルス発生器26、東西軸用定速パルス発生器27、南北軸用定速パルス発生器28が出力する90°位相差2相パルス信号と、デマンドスイッチ23による上下軸選択信号S2、東西軸選択信号S3、南北軸選択信号S4から、論理演算回路によって低速又は高速の上下軸運転指令信号用90°位相差2相パルス信号P(PA、PB)、東西軸運転指令信号用90°位相差2相パルス信号P(PA、PB)、南北軸運転指令信号用90°位相差2相パルス信号P(PA、PB)をサーボアンプ3−1、3−2、3−3に出力し、サーボモータSM1、SM2、SM3を低速又は高速で正転又は逆転させ、低速又は高速の上昇/下降、東走行/西走行、南走行/北走行のいずれかが実行される。
【0040】
デマンドスイッチ23−1による上下軸選択信号S2、デマンドスイッチ23−2による東西軸選択信号S3、デマンドスイッチ23−3による南北軸選択信号S4が出力されているときには、信号処理回路29は、上下軸用定速パルス発生器26、東西軸用定速パルス発生器27、南北軸用定速パルス発生器28が出力する90°位相差2相パルス信号を無効(デマンドスイッチ23が優先)とするので、デマンドスイッチ23が押されているときには、他の上昇用押しボタンスイッチ14、下降用押しボタンスイッチ15、東(E)走行用押しボタンスイッチ17、西(W)走行用押しボタンスイッチ18、南(S)走行用押しボタンスイッチ20、北(N)走行用押しボタンスイッチ21を押しても各サーボアンプ3−1、3−2、3−3には運転指令は出力されない。
【0041】
そして手動パルス発生器12が正/逆回転された時、該手動パルス発生器12から出力されるA相パルスPAとB相パルスPBに同期したパルス信号が外部同期パルス発生器25から信号処理回路29に出力され、信号処理回路29からデマンドスイッチ23からの上下軸選択信号S2、東西軸選択信号S3、南北軸選択信号S4により、各サーボアンプ3−1、3−2、3−3に上下軸運転指令信号用90°位相差2相パルス信号P(PA,PB)、東西軸運転指令信号用90°位相差2相パルス信号P(PA,PB)、南北軸運転指令信号用90°位相差2相パルス信号P(PA,PB)をサーボアンプ3−1、3−2、3−3に出力し、サーボモータSM1、SM2、SM3を手動パルス発生器12の正転又は逆転によるパルスにより上昇/下降、東走行/西走行、南走行/北走行のいずれかが実行される。なおデマンドスイッチ23−1、23−2、23−3の2段が押し込まれると、パルス発生レート切換信号S5が外部同期パルス発生器25に入力され、パルス発生レートが高くなり、手動パルス発生器12の正転又は逆転により、サーボモータSM1、SM2、SM3は高速で正転/逆転し上昇/下降、東走行/西走行、南走行/北走行が実行される。
【0042】
図3はホストコントローラをハード的に構成した例を示すが、ホストコントローラにマイクロコンピュータを備え、上記運転動作切替をソフト的に実現できる。図4はホストコントローラにマイクロコンピュータを備えた場合の運転動作切替フローを示す図である。先ずステップST1でデマンドスイッチ23(上下軸選択用デマンドスイッチ23−1、東西軸選択用デマンドスイッチ23−2、南北軸選択用デマンドスイッチ23−3のいずれか)が押し込み操作されたかを判断し、ノー(N)の場合はステップST2に移行し、イエス(Y)の場合、ステップST3に移行する。
【0043】
ステップST2においては、上昇用押しボタンスイッチ14、下降用押しボタンスイッチ15、東(E)走行用押しボタンスイッチ17、西(W)走行用押しボタンスイッチ18、南(S)走行用押しボタンスイッチ20、北(N)走行用押しボタンスイッチ21による通常の運転機能が実行可能となる。即ち、各押しボタンスイッチの1段目の押し込み操作では上下軸定速パルス発生器26からの定速出力パルスによる低速の上昇又は下降、東西軸用定速パルス回路27からの定速出力パルスによる低速の東走行又は西走行、南北軸用定速パルス発生器28からの定速出力パルスによる低速の南走行又は北走行の運転を行い、各押しボタンスイッチの2段目の押し込み操作では上下軸定速パルス発生器26、東西軸用定速パルス回路27、南北軸用定速パルス発生器28にはそれぞれパルスレート切換信号S18、S10、S14が入力しその出力パルスの発生レートが高くなり、上下軸定速パルス発生器26からの高速出力パルスによる高速の上昇又は下降、東西軸用定速パルス回路27からの高速出力パルスによる高速の東走行又は西走行、南北軸用定速パルス発生器28からの高速出力パルスによる高速の南走行又は北走行の運転を行う。
【0044】
前記ステップST3においては上昇用押しボタンスイッチ14、下降用押しボタンスイッチ15、東(E)走行用押しボタンスイッチ17、西(W)走行用押しボタンスイッチ18、南(S)走行用押しボタンスイッチ20、北(N)走行用押しボタンスイッチ21の機能を無効とする。続くステップST4においては、上下軸選択用デマンドスイッチ23−1が選択されたか(押し込みされたか)を判断し、イエス(Y)の場合はステップST5で上下軸選択フラグをセットする。ノー(N)の場合は、続いてステップST6において東西軸選択用デマンドスイッチ23−2が選択されたか(押し込みされたか)を判断し、イエス(Y)の場合はステップST7で東西軸選択フラグをセットする。ノー(N)の場合は、続いてステップST8において南北軸選択用デマンドスイッチ23−3が選択されたか(押し込みされたか)を判断し、イエス(Y)の場合はステップST9で南北軸選択フラグをセットする。
【0045】
前記ステップST8においてノー(N)の場合は、即ち南北軸選択用デマンドスイッチ23−3が選択されなかった場合は続くステップST10において手動パルス発生器12を正回転又は逆回転させることにより上記セットした軸選択フラグへの運転を行う。即ち上下軸選択フラグのセット、東西軸選択フラグのセット、南北軸選択フラグのセットに応じて、上昇又は下降、東走行又は西走行、南走行又は北走行の運転を行う。続くステップST11において各軸選択用デマンドスイッチを2段押し込み操作がされると、手動パルス発生器12の1回転当たりのパルス発生レートが大きく、即ち手動パルス発生器12の1回転当たりのパルス発生数を多くし、正回転又は逆回転により選択軸への運転を行う。続くステップST12においてはセットした軸選択フラグをクリアしてステップST1に戻る。
【0046】
荷役機械の操作制御装置を上記のように構成することにより、操作ボックスのデマンドスイッチ23や手動パルス発生器12を片手で操作しなから、例えば荷の移動量の大きい場合は、上下軸選択用デマンドスイッチ23−1、東西軸選択用デマンドスイッチ23−2、南北軸選択用デマンドスイッチ23−3のいずれかを2段押し込みとし、手動パルス発生器12のパルス発生レートを大きくし、手動パルス発生器12を正回転又は逆回転させ、荷を高速で上昇又は下降、東走行又は西走行、南走行又は北走行させる。そして移動目標位置が近づいたら、各軸選択用デマンドスイッチを1段押し込みとし、手動パルス発生器12のパルス発生レートを小さく、手動パルス発生器12を低速で正回転又は逆回転させ、荷を低速で上昇又は下降、東走行又は西走行、南走行又は北走行させ、移動目標位置に精度よく停止させることができる。
【0047】
なお、上記実施形態例では、荷を上下方向、東西方向、南北方向に移動させる荷役機械を例に説明したが、荷役機械はこれに限定されるものではなく、例えば荷を上昇/下降させるだけの荷役機械、荷を水平面内の任意の1方向又は2方向に移動する荷役機械、更には荷を水平面内を環状に移動させ荷役機械であってもよい。
【0048】
〔実施形態2〕
次に、本発明の他の実施形態例を説明する。図5は本発明に係る荷役機械の操作制御装置の操作ボックスの他の外観構成を示す図である。なお、図5において、図1乃至図4と同一符号を付した部分は同一又は相当部分を示す。また、他の図6及び図8においても同様とする。本操作ボックスの外観構成が図1に示す操作ボックスと異なる点は、図1のデマンドスイッチ23に替え操作筐体10の正面の手動パルス発生器12と上昇用押しボタンスイッチ14の間に手動パルス有効/無効押しボタンスイッチ(デマンドスイッチ)31を設けた点である。
【0049】
上記手動パルス有効/無効押しボタンスイッチ31はオルタネート式押しボタンスイッチ又は切換スイッチである。手動パルス有効/無効押しボタンスイッチ31を押し込み操作し、手動パルスを有効にした後、例えば上昇用押しボタンスイッチ14又は下降用押しボタンスイッチ15のいずれかを押し込みながら、手動パルス発生器12を回転させると、手動パルス発生器12の回転に応じて発生したパルスにより、荷を上方又は下方に移動させることができる。また、東(E)走行用押しボタンスイッチ17又は西(W)走行用押しボタンスイッチ18、南(S)走行用押しボタンスイッチ20又は北(N)走行用押しボタンスイッチ21を押し込みながら、手動パルス発生器12を回転させると、手動パルス発生器12の回転と回転速度に応じて発生したパルスにより、荷を東方向、西方向、南方向、北方向に移動させることができる。
【0050】
更に、上昇用押しボタンスイッチ14又は下降用押しボタンスイッチ15、東(E)走行用押しボタンスイッチ17又は西(W)走行用押しボタンスイッチ18、南(S)走行用押しボタンスイッチ20又は北(N)走行用押しボタンスイッチ21のいずれかの2段押し込みにより、手動パルス発生器12の回転によるパルス発生レート(パルス発生倍率)を大きくし、手動パルス発生器12からのパルスに応じた量だけ荷を上方又は下方、東方向又は西方向、南方向又は北方向に移動させることができる。
【0051】
図6は、本荷役機械の操作制御装置のシステム構成を示すブロック図である。図示するように、操作装置はホストコントローラ2と、3個のサーボアンプ、即ち昇降用サーボアンプ3−1、東西走行用サーボアンプ3−2、及び南北走行用サーボアンプ3−3を具備している。昇降用サーボアンプ3−1の出力U1,V1,W1で昇降用サーボモータSM1を駆動し、東西走行用サーボアンプ3−2の出力U2,V2,W2で東西走行用サーボモータSM2を駆動し、南北走行用サーボアンプの出力U3,V3,W3で南北走行用サーボモータSM3を駆動するようになっている。また、ここでは昇降用サーボモータSM1は正回転で上昇、逆回転で下降、東西走行用サーボモータSM2は正回転で東走行、逆回転で西走行、南北走行用サーボモータSM3は正回転で南走行、逆回転で北走行となるようになっている。
【0052】
ホストコントローラ2には、手動パルス発生器12から90°位相差2相パルス信号のA相パルスPAとB相パルスPBが入力されるようになっている。また、ホストコントローラ2には非常停止押しボタンスイッチ11からの非常停止信号S1が入力され、手動パルス有効/無効押しボタンスイッチ31からの有効信号S22、無効信号S23が入力されるようになっている。また、ホストコントローラ2には上昇用押しボタンスイッチ14からの上昇選択信号S6、下降用押しボタンスイッチ15からの下降選択信号S7、東(E)走行用押しボタンスイッチ17からの東走行選択信号S9、西(W)走行用押しボタンスイッチ18からの西走行選択信号S10、南(S)走行用押しボタンスイッチ20からの南走行選択信号S12、北(N)走行用押しボタンスイッチ21からの北走行選択信号S13が入力されるようになっている。
【0053】
また、上昇用押しボタンスイッチ14、下降用押しボタンスイッチ15、東(E)走行用押しボタンスイッチ17、西(W)走行用押しボタンスイッチ18、南(S)走行用押しボタンスイッチ20、北(N)走行用押しボタンスイッチ21のそれぞれが2段目押し込まれた場合のパルス発生レート切換信号S8、S11、S14が入力されるようになっている。また、上昇用押しボタンスイッチ14、下降用押しボタンスイッチ15、東(E)走行用押しボタンスイッチ17、西(W)走行用押しボタンスイッチ18、南(S)走行用押しボタンスイッチ20、及び北(N)走行用押しボタンスイッチ21は、それぞれシーソー式メカニカルインターロック13、16、19付きの2段押込み型の押しボタンスイッチであり、メカニカルインターロック13、16、19が作動するようになっている点等は図2と同様である。
【0054】
図7はホストコントローラ2の内部概略構成を示す図である。図示するように、ホストコントローラ2内には3台の外部同期パルス発生器、即ち上下軸用外部同期パルス発生器25−1、東西軸用外部同期パルス発生器25−2、南北軸用外部同期パルス発生器25−3と、上下軸用定速パルス発生器26、東西軸用定速パルス発生器27、南北軸用定速パルス発生器28、及び信号処理出力回路29が設けられている。
【0055】
上下軸用外部同期パルス発生器25−1、東西軸用外部同期パルス発生器25−2、南北軸用外部同期パルス発生器25−3にはそれぞれ、手動パルス発生器12から90°位相差2相パルス信号のA相パルスPA、B相パルスPBが入力されるようになっている。また、上昇用押しボタンスイッチ14、下降用押しボタンスイッチ15、東(E)走行用押しボタンスイッチ17、西(W)走行用押しボタンスイッチ18、南(S)走行用押しボタンスイッチ20、北(N)走行用押しボタンスイッチ21のそれぞれの1段目押し込みによる発生する上昇・下降選択信号S6,S7、東・西走行選択信号S9,S10、南・北走行選択信号S12,S13はそれぞれOR回路33、34、35を通って、外部同期パルス発生器25−1、25−2、25−3に入力されると共に、上下軸用定速パルス発生器26、東西軸用定速パルス発生器27、南北軸用定速パルス発生器28に入力されるようになっている。
【0056】
また、上昇用押しボタンスイッチ14、下降用押しボタンスイッチ15、東(E)走行用押しボタンスイッチ17、西(W)走行用押しボタンスイッチ18、南(S)走行用押しボタンスイッチ20、北(N)走行用押しボタンスイッチ21のそれぞれの2段目押し込みによる発生するパルス発生レート切換信号S8、S11、S14はそれぞれ上下軸用外部同期パルス発生器25−1、東西軸用外部同期パルス発生器25−2、南北軸用外部同期パルス発生器25−3と、上下軸用定速パルス発生器26、東西軸用定速パルス発生器27、南北軸用定速パルス発生器28に入力されるようになっている。また、手動パルス有効/無効押しボタンスイッチ31からの有効信号S22、S22はAND回路36を通して信号処理出力回路29に入力されるようになっている。
【0057】
上記ホストコントローラ2において、手動パルス有効/無効押しボタンスイッチ31の1段目の押し込みにより、手動パルス有効信号S22、S22がAND回路36に入力され、該AND回路36からパルス有効信号が信号処理出力回路29に入力されると、上下軸用外部同期パルス発生器25−1、東西軸用外部同期パルス発生器25−2、南北軸用外部同期パルスパルス発信器25−3の出力する90°位相差2相パルス信号(A相パルスPA、B相パルスPB)のみが有効とされ、上下軸用定速パルス発信器26、東西軸用定速パルス発信器27、南北軸用定速パルス発生器28が出力する90°位相差2相パルス信号は無効とされる。
【0058】
そして、上昇用押しボタンスイッチ14又は下降用押しボタンスイッチ15の1段目が押されると、上昇選択信号S6又は下降選択信号S7がOR回路33を通じて上下軸用外部同期パルス発生器25−1に入力され、手動パルス発生器12の正逆回転操作により発生する90°位相差2相パルス信号のA相パルスPAとB相パルスPBに同期したパルス信号が、上下軸用外部同期パルス発生器25−1から信号処理出力回路29に入力され、該信号処理出力回路29から上下軸運転指令用の90°位相差2相パルス信号P(PA、PB)が昇降用サーボアンプ3−1に出力され、昇降用サーボモータSM1が手動パルス発生器12の正回転又は逆回転により発生したパルス数に応じた移動量だけ上昇又は下降方向に回転する。
【0059】
また、東(E)走行用押しボタン17の1段目又は西(W)走行用押しボタンスイッチ18の1段目が押し込まれると、東走行選択信号S9又は西走行選択信号S10がOR回路34を通して東西軸用外部同期パルス発生器25−2に入力され、手動パルス発生器12の正逆回転操作により発生した90°位相差2相パルス信号のA相パルスPAとB相パルスPBに同期したパルス信号が、東西軸用外部同期パルス発生器25−2から信号処理出力回路29に入力され、該信号処理出力回路29から東西軸運転指令用の90°位相差2相パルス信号P(PA、PB)が東西走行用サーボアンプ3−2に出力され、東西走行用サーボモータSM2が手動パルス発生器12の正回転又は逆回転により発生したパルス数に応じた移動量だけ東走行又は西走行方向に回転する。
【0060】
また、南(S)行用押しボタン20の1段目又は北(N)走行用押しボタンスイッチ21の1段目が押し込まれると、南走行選択信号S12又は北走行選択信号S13がOR回路35を通じて南北軸用外部同期パルス発生器25−3に入力され、手動パルス発生器12の正回転又は逆回転により発生する90°位相差2相パルス信号のA相パルスPAとB相パルスPBに同期したパルス信号が、南北軸用外部同期パルス発生器25−3からの信号処理出力回路29に入力され、該信号処理出力回路29から南北軸運転指令用の90°位相パルス信号P(PA、PB)が南北走行用サーボアンプ3−3に出力され、南北走行用サーボモータSM3が手動パルス発生器12の正回転又は逆回転により発生したパルス数に応じた移動量だけ南走行又は北走行方向に回転する。
【0061】
また、上昇用押しボタンスイッチ14、下降用押しボタンスイッチ15、東(E)走行用押しボタンスイッチ17、西(W)走行用押しボタンスイッチ18、南(S)走行用押しボタンスイッチ20、北(N)走行用押しボタンスイッチ21のそれぞれの2段目が押し込まれると、パルス発生レート切換信号S8、S11、S14はそれぞれ上下軸用外部同期パルス発生器25−1、東西軸用外部同期パルス発生器25−2、南北軸用外部同期パルス発生器25−3に入力される。この信号を受信した各外部同期パルス発生器は、手動パルス発生器12が出力する90°位相差2相パルス信号に基づき出力するパルスの割合を予め定めた所定の高レートに引き上げ90°位相差2相パルス信号を各サーボアンプに出力し、この高レートパルス信号のパルス数に応じた移動量だけ昇降用サーボモータSM1、東西走行用サーボモータSM2、南北走行用サーボモータSM3はそれぞれ上昇又は下降、東走行方向又は西方向、南走行方向又は北走行方向に回転し、荷を移動する。
【0062】
次に、手動パルス有効/無効押しボタンスイッチ31の2段目の押し込み操作により、手動パルス無効信号S23がAND回路36に入力され、該AND回路36から手動パルス無効信号が信号処理出力回路29に入力されると、上下軸用定速パルス発生器26、東西軸用定速パルス発生器27、南北軸用定速パルス発生器28が出力する90°位相差2相パルス信号のみが有効に処理され、上下軸用外部同期パルス発生器25−1、東西軸用外部同期パルス発生器25−2、南北軸用外部同期パルス発生器25−3の出力する90°位相差2相パルス信号は無効とされる。
【0063】
上昇用押しボタンスイッチ14又は降用押しボタンスイッチ15が1段目に押し込まれ、上昇選択信号S6又は下降選択信号S7が上下軸用定速パルス発生器26に入力されると、上下軸用定速パルス発生器26から予め定められた低速正転/逆転運転指令用の90°位相差2相パルス信号が信号処理出力回路29に入力され、該信号処理出力回路29から上下軸運転指令用の90°位相差2相パルス信号P(PA、PB)が昇降用サーボアンプ3−1に出力され、昇降用サーボモータSM1がパルス位相と速度に応じた回転速度で上昇又は下降方向に回転する。
【0064】
東(E)走行用押しボタンスイッチ17又は西(W)走行用押しボタンスイッチ18の1段目に押し込まれ、東走行選択信号S9又は西走行選択信号S10が東西軸用定速パルス発生器27に入力されると、該東西軸用定速パルス発生器27から予め定められた低速正転/逆転運転指令用の90°位相差2相パルス信号が信号処理出力回路29に入力され、該信号処理出力回路29から東西軸運転指令用の90°位相差2相パルス信号P(PA、PB)が東西走行用サーボアンプ3−2に出力され、東西走行用サーボモータSM2がパルス位相と速度に応じた回転速度で東走行又は西走行方向に回転する。
【0065】
南(S)行用押しボタンスイッチ20又は北(N)走行用押しボタンスイッチ21が1段目に押し込まれ、南走行選択信号S12又は北走行選択信号13が南北軸用定速パルス発生器28に入力されると、該南北軸用定速パルス発生器28から予め定められた低速正転/逆転指令用の90°位相差2相パルス信号が信号処理出力回路29に入力され、該信号処理出力回路29から南北軸運転指令用の90°位相差2相パルス信号P(PA、PB)が南北走行用サーボアンプ3−3に出力され、南北走行用サーボモータSM3がパルス位相と速度に応じた回転速度で南走行方向又は北走行方向に回転する。
【0066】
また、上昇用押しボタンスイッチ14、下降用押しボタンスイッチ15、東(E)走行用押しボタンスイッチ17、西(E)走行用押しボタンスイッチ18、南(S)走行用押しボタンスイッチ20、西(W)走行用押しボタンスイッチ21のそれぞれ2段目に押し込まれると、パルス発生レート切換信号S8、S11、S14がそれぞれ上下軸用定速パルス発生器26、東西軸用定速パルス発生器27、南北軸用定速パルス発生器28に入力され、各定速パルス発生器は予め定められた高速正転/逆転運転用の90°位相差2相パルス信号を、信号処理出力回路29に出力し、該信号処理出力回路29は、高速上昇/下降用の90°位相差2相パルス信号P(PA、PB)、高速東走行/西走行用の90°位相差2相パルス信号P(PA、PB)、高速南走行用/北走行用の90°位相差2相パルス信号P(PA、PB)を昇降用サーボアンプ3−1、東西走行用サーボアンプ3−2、南北走行用サーボアンプ3−3に出力し、昇降用サーボモータSM1、東西走行用サーボモータSM2、南北走行用サーボモータSM3がそれぞれ高速で正転又は逆転して荷が上方又は下方、東方向又は西方向、南方向又は北方向に高速で移動する。
【0067】
図8はホストコントローラにマイクロコンピュータを備えた場合の運転動作切替フローを示す図である。先ずステップST21において、手動パルス有効/無効押しボタンスイッチ31による手動パルスが有効か無効かを判断し、無効の場合はステップST22において上昇用押しボタンスイッチ14、下降用押しボタンスイッチ15、東(E)走行用押しボタンスイッチ17、西(W)走行用押しボタンスイッチ18、南(S)走行用押しボタンスイッチ20、北(N)走行用押しボタンスイッチ21による通常運転ができるようにする。無効の場合は、ステップST23において上昇・下降用押しボタンスイッチ14、15、東・西走行用押しボタンスイッチ17、18、南・北走行用押しボタンスイッチ20、21がデマンドスイッチ機能とパルス発生レート切替スイッチ機能を奏する(デマンドスイッチ+パルスレート切替スイッチとなる)ようにする。
【0068】
続くステップST24においては上昇用押しボタンスイッチ14又は下降用押しボタンスイッチ15のどちらかを押したかを判断し、イエス(Y)の場合ステップST25で上下軸選択フラグをセットし、ノー(N)の場合ステップST26に移行する。ステップST26では東(E)走行用押しボタンスイッチ17又は西(W)走行用押しボタンスイッチ18のどちらかを押したかを判断し、イエス(Y)の場合ステップST27で東西軸選択フラグをセットし、ノー(N)の場合ステップST28に移行する。ステップST28では南(S)走行用押しボタンスイッチ20又は北(N)走行用押しボタンスイッチ21のどちらかを押したかを判断し、イエス(Y)の場合ステップST29で南北軸選択フラグをセットし、ノー(N)の場合ステップST30に移行する。
【0069】
ステップST30では手動パルス発生器12の回転による発生するパルス数により選択軸への運転をする。即ち、上昇用押しボタンスイッチ14又は下降用押しボタンスイッチ15の1段押し込みの場合は手動パルス発生器12の正回転により昇降用サーボモータSM1を低速で上昇方向回転(正回転)、逆回転により昇降用サーボモータSM1を低速で下降方向回転(逆回転)、東(E)走行用押しボタンスイッチ17又は西(W)走行用押しボタンスイッチ18の1段押し込みの場合は手動パルス発生器12の正回転により東西走行用サーボモータSM2を低速で東方向回転(正回転)、逆回転により東西走行用サーボモータSM2を低速で西方向回転(逆回転)、南(S)走行用押しボタンスイッチ20又は北(N)走行用押しボタンスイッチ21の1段押し込みの場合は手動パルス発生器12の正回転により南北走行用サーボモータSM3を低速で南方向回転(正回転)、逆回転により南北走行用サーボモータSM3を低速で北方向回転(逆回転)の運転を行い、ステップST31に移行する。
【0070】
ステップST31では各押しボタンスイッチの2段目押し込みにより、手動パルス発生レートを大きくする。これにより手動パルス発生器12から回転当たりに発生するパルス数が大きくなり、この大きくなったパルス数より選択軸への運転をする。運転が終了したら、ステップST32に移行し、前記セットされた軸選択フラグをクリアする。
【0071】
荷役機械の操作制御装置を上記のように構成することにより、実施形態1のように片手操作で手動パルス発生器12を回転操作して、発生するパルス数やレートを変化させながら、選択軸方向への荷の移動は困難であるが、操作装置は従来の操作筐体10を大幅に変更することなく、手動パルス有効/無効押しボタンスイッチ31を1個追加するだけでよい。
【0072】
なお、上記実施形態例では、荷を上下方向、東西方向、南北方向に移動させる荷役機械を例に説明したが、荷役機械はこれに限定されるものではなく、例えば荷を上昇/下降させるだけの荷役機械、荷を水平面内の任意の1方向又は2方向に移動する荷役機械、更には荷を水平面内を環状に移動させ荷役機械であってもよい。
【0073】
上記実施形態1、2で説明したように、軸選択可能なデマンドスイッチ23や手動パルス有効/無効押しボタンスイッチ31を設け、これを押圧操作しないと手動パルス発生器12を回しても、荷役機械が動作しないように安全性機構を構成している。また、デマンドスイッチ23を構成する各押しボタンスイッチを2段押しとし、手動パルス発生器12のパルス発生レートを変更することで、荷の移動距離、移動速度を簡単に切り換えることができるようにしたことにより、操作性が向上する。
【0074】
上記実施形態1、2では、上昇用押しボタンスイッチ、下降用押しボタンスイッチ15、 東(E)走行用押しボタンスイッチ17、西(W)走行用押しボタンスイッチ18、南(S)走行用押しボタンスイッチ20、北(N)走行用押しボタンスイッチ21、デマンドスイッチ23、上下軸選択用デマンドスイッチ23−1、東西軸選択用デマンドスイッチ23−2、及び南北軸選択用デマンドスイッチ23−3をそれぞれ2段のスイッチを具備する2段押込み型の押しボタンスイッチとしたが、2段以上の複数段のスイッチを具備する段押込み型の押しボタンスイッチでもよい。この場合は2段以上の複数段のパルス発生レートはそれぞれ異なった値とする。
【0075】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。なお直接明細書及び図面に記載のない何れの形状や材質であっても、本願発明の作用・効果を奏する以上、本願発明の技術的思想の範囲内である。
【産業上の利用可能性】
【0076】
本発明は、サーボモータ等位置制御可能な駆動モータと、該駆動モータを駆動する駆動アンプと、コントローラと、操作装置を備え、操作装置は手動パルス発生器又はパルス発生器の発生パルス数を操作する手動操作部と、デマンドスイッチを備え、コントローラはデマンドスイッチがON状態にある間は手動パルス発生器又は手動操作部で操作されるパルス発生器からのパルス信号を有効として駆動アンプに入力し、駆動アンプは入力されたパルス信号数に比例した速度と移動量になるように駆動モータを駆動するので、操作が簡単で、電磁開閉器の接点の溶着やモータの加熱、電源容量の増加等が無く、省エネで、且つ高精度の位置決め制御ができる荷役機械の操作制御装置として利用できる。
【0077】
また、デマンドスイッチと手動パルス発生器又はパルス発生器を操作する手動操作部とを操作装置の操作筐体の片手で操作できる位置に設けたので、上記高精度の位置決め制御を片手で実行できる荷役機械の操作制御装置として利用できる。
【符号の説明】
【0078】
1 操作ボックス
2 ホストコントローラ
3−1 昇降用サーボアンプ
3−2 東西走行用サーボアンプ
3−3 南北走行用サーボアンプ
4−1 エンコーダ
4−2 エンコーダ
4−3 エンコーダ
5−1 AC電源
5−2 AC電源
5−3 AC電源
10 操作筐体
11 非常停止押しボタンスイッチ
12 手動パルス発生器
13 メカニカルインターロック
14 上昇用押しボタンスイッチ
15 下降用押しボタンスイッチ
16 メカニカルインターロック
17 東(E)走行用押しボタンスイッチ
18 西(W)走行用押しボタンスイッチ
19 メカニカルインターロック
20 南(S)走行用押しボタンスイッチ
21 北(N)走行用押しボタンスイッチ
23 デマンドスイッチ
23−1 上下軸選択用デマンドスイッチ
23−2 東西軸選択用デマンドスイッチ
23−3 南北軸選択用デマンドスイッチ
25 外部同期パルス発生器
25−1 上下軸用外部同期パルス発生器
25−2 東西軸用外部同期パルス発生器
25−3 南北軸用外部同期パルス発生器
26 上下軸用定速パルス発生器
27 東西軸用定速パルス発生器
28 南北軸用定速パルス発生器
29 信号処理出力回路
31 手動パルス有効/無効押しボタンスイッチ
33 OR回路
34 OR回路
35 OR回路
SM1 昇降用サーボモータ
SM2 東西走行用サーボモータ
SM3 南北走行用サーボモータ
S1 非常停止信号
S2 上下軸(上昇/下降)選択信号
S3 東西軸(東走行/西走行)選択信号
S4 南北軸(南走行/北走行)選択信号
S5 手動パルス発生レート切換信号
S6 上昇選択信号
S7 下降選択信号
S8 パルス発生レート切換信号
S9 東走行選択信号
S10 西走行選択信号
S11 パルス発生レート切換信号
S12 南走行選択信号
S13 北走行選択信号
S14 パルス発生レート切換信号
S15 サーボON指令信号
S16 サーボレディ信号
S17 サーボON指令信号
S18 サーボレディ信号
S19 サーボON指令信号
S20 サーボレディ信号
S22 有効信号
S23 無効信号

【特許請求の範囲】
【請求項1】
位置制御可能な駆動モータと、該駆動モータを駆動する駆動アンプと、コントローラと、操作装置を備え、
前記操作装置は手動パルス発生器又はパルス発生器の発生パルス数を操作する手動操作部と、デマンドスイッチを備え、
前記コントローラは前記デマンドスイッチがON状態にある間は前記手動パルス発生器又は前記手動操作部で操作されるパルス発生器からのパルス信号を有効として前記駆動アンプに入力し、
前記駆動アンプは入力された前記パルス信号数に比例した速度と移動量になるように前記駆動モータを駆動することを特徴とする荷役機械の操作制御装置。
【請求項2】
請求項1に記載の荷役機械の操作制御装置において、
前記デマンドスイッチは複数段のスイッチを具備する押しボタンスイッチであり、
前記コントローラは前記デマンドスイッチの1段目のスイッチがON状態で前記手動パルス発生器又は前記手動操作部で操作されるパルス発生器からのパルス信号を有効とすると共に、前記デマンドスイッチの2段目以上のスイッチがON状態で前記手動パルス発生器又は前記手動操作部で操作されるパルス発生器のパルス発生レートを大きくしてその出力パルス信号を前記駆動アンプに入力することを特徴とする荷役機械の操作制御装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の荷役機械の操作制御装置において、
前記手動パルス発生器又は前記手動操作部で操作されるパルス発生器の他に定速パルス発生器を設け、
前記コントローラは前記手動パルス発生器又は前記手動操作部で操作されるパルス発生器の出力パルスを有効としない場合は前記操作装置の操作筐体に設けた前記駆動モータを正転方向又は逆転方向に起動される起動ボタンスイッチのON状態で前記定速パルス発生器からのパルス信号を前記駆動アンプに入力することを特徴とする荷役機械の操作制御装置。
【請求項4】
請求項3に記載の荷役機械の操作制御装置において、
前記起動ボタンスイッチは複数段のスイッチを具備する押しボタンスイッチであり、
前記コントローラは前記起動ボタンスイッチの1段目のスイッチのON状態で前記定速パルス発生器からの定速出力パルスを前記駆動アンプに入力し、2段目以上のスイッチがON状態で前記定速パルス発生器のパルス発生レートを大きくしてその出力パルス信号を前記駆動アンプに入力することを特徴とする荷役機械の操作制御装置。
【請求項5】
請求項1又は2に記載の荷役機械の操作制御装置において、
前記駆動モータは荷の昇降を行う昇降モータであり、
前記駆動アンプは前記昇降モータを駆動する昇降駆動アンプであることを特徴とする荷役機械の操作制御装置。
【請求項6】
請求項5に記載の荷役機械の操作制御装置において、
前記駆動モータは前記昇降モータの他に荷を水平面内の第1所定方向に移動させる第1走行モータを備え、
前記駆動アンプは前記昇降駆動アンプの他に前記第1走行モータを駆動する第1駆動アンプを備えていることを特徴とする荷役機械の操作制御装置。
【請求項7】
請求項6に記載の荷役機械の操作制御装置において、
前記駆動モータは前記昇降モータ及び前記第1走行モータの他に荷を水平面内の第2所定方向に移動させる第2走行モータを備え、
前記駆動アンプは前記昇降駆動アンプ及び前記第1駆動アンプの他に前記第2走行モータを駆動する第2駆動アンプを備えていることを特徴とする荷役機械の操作制御装置。
【請求項8】
請求項3又は4に記載の荷役機械の操作制御装置において、
前記駆動モータは荷の昇降を行う昇降モータであり、
前記定速パルス発生器は昇降軸用定速パルス発生器であり、
前記駆動アンプは前記昇降モータを駆動する昇降駆動アンプであることを特徴とする荷役機械の操作制御装置。
【請求項9】
請求項8に記載の荷役機械の操作制御装置において、
前記駆動モータは前記昇降モータの他に荷を水平面内の第1所定方向に移動させる第1走行モータを備え、
前記定速パルス発生器は前記昇降軸用定速パルス発生器の他に第1所定方向軸用定速パルス発生器を備え、
前記駆動アンプは前記昇降駆動アンプの他に前記第1走行モータを駆動する第1駆動アンプを備えていることを特徴とする荷役機械の操作制御装置。
【請求項10】
請求項9に記載の荷役機械の操作制御装置において、
前記駆動モータは前記昇降モータ及び前記第1走行モータの他に荷を水平面内の第2所定方向に移動させる第2走行モータを備え、
前記駆動アンプは前記昇降駆動アンプ及び前記第1駆動アンプの他に前記第2走行モータを駆動する第2駆動アンプを備えていることを特徴とする荷役機械の操作制御装置。
【請求項11】
請求項1乃至10のいずれか1項に記載の荷役機械の操作制御装置において、
前記デマンドスイッチと前記手動パルス発生器又は前記パルス発生器を操作する手動操作部とを前記操作装置の操作筐体の片手で操作できる位置に設けたことを特徴とする荷役機械の操作制御装置。
【請求項12】
請求項1乃至10のいずれか1項に記載の荷役機械の操作制御装置において、
前記デマンドスイッチを前記操作装置の操作筐体の前記手動パルス発生器又は前記パルス発生器を操作する手動操作部が設けられた面と同一面に配置したことを特徴とする荷役機械の操作制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−144341(P2012−144341A)
【公開日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−4404(P2011−4404)
【出願日】平成23年1月12日(2011.1.12)
【出願人】(000129367)株式会社キトー (101)