荷送込み装置
【課題】可動台の後退時、シリンダ機構のような駆動源によらずに可動台の搬送ローラを回転させて荷を降ろす。
【解決手段】荷を輸送車両などの荷受け面1a上へ送り込むために、複数の搬送ローラ6が並設された可動台5を基台上と荷受け面1a上との間で往復動させる。可動台5の複数箇所に車輪3が設けられ、所定の搬送ローラ6の下方位置に支持ローラ4,40が配備されている。各支持ローラ4、40は、両端の軸が可動台5のフレームに設けられた長孔部16,18、17,19に前後方向へ移動自由に支持される。各支持ローラ4,40は前進時に搬送ローラ6の外周面に接しない位置に移動し、後退時に搬送ローラ6の外周面と接する位置に移動する。支持ローラ4,40の外周面は圧縮変形されて搬送ローラ6の外周面に密接し、搬送ローラ6はその摩擦力により支持ローラ4,40と一体に回転する。
【解決手段】荷を輸送車両などの荷受け面1a上へ送り込むために、複数の搬送ローラ6が並設された可動台5を基台上と荷受け面1a上との間で往復動させる。可動台5の複数箇所に車輪3が設けられ、所定の搬送ローラ6の下方位置に支持ローラ4,40が配備されている。各支持ローラ4、40は、両端の軸が可動台5のフレームに設けられた長孔部16,18、17,19に前後方向へ移動自由に支持される。各支持ローラ4,40は前進時に搬送ローラ6の外周面に接しない位置に移動し、後退時に搬送ローラ6の外周面と接する位置に移動する。支持ローラ4,40の外周面は圧縮変形されて搬送ローラ6の外周面に密接し、搬送ローラ6はその摩擦力により支持ローラ4,40と一体に回転する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、生産工場,配送センター,立体倉庫などにおいて、荷を所定の荷受け面上へ送り込むのに用いられる荷送込み装置に関し、特に、この発明は、輸送車両の荷台上などへ荷を積み込むのに好適な荷送込み装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の荷送込み装置として、図12に示すように、荷Mの下面を支持する搬送ベルト100が配置された可動台101を輸送車両の荷受け面102に対して往復動させる方式のものがある。搬送ベルト100上に多数の荷Mを載置した後、可動台101を前進させて輸送車両の荷受け面102上に移行させる。図12(1)は、移行後の状態を示している。
つぎに、搬送ベルト100の上辺部100aの後端部をクランプ機構103によりクランプした後、可動台101を後退させると、可動台101が後退するに従って、搬送ベルト100はその前端側より下辺部100bの方へ回り込んで退避してゆくため、荷Mは前端部より荷受け面102上に順次降ろされる(図11(2))。
【0003】
しかしながら、上記した荷送込み装置では、クランプ機構103が必要であるため、装置全体の構成が複雑化するだけでなく、クランプ箇所に荷を積載できず、可動台101上への荷積みに制約を受けるという問題がある。
そこで、この発明の出願人は、先般、クランプ機構103を必要とせず、可動台101上への荷積みに制約を受けない荷送込み装置を提案した(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】特許第3200383号公報
【0005】
この荷送り込み装置は、図13に示すように、基台110上に、複数の搬送ローラ111が並設された可動台112を往復動可能に配置したもので、可動台112の両側部位置の複数箇所に、基台110上を転動する支持ローラ113がそれぞれ配置されている。各支持ローラ113は昇降支持機構114により昇降可能に支持され、上昇時に支持ローラ113の外周面が所定位置の搬送ローラ111の外周面に接触したとき、摩擦力により搬送ローラ111が一体回転する。
【0006】
荷を荷受け面上へ送り込む場合、図14に示すように、昇降支持機構114により支持ローラ113を下降させた状態で可動台112を荷受け面に向けて前進させる。この状態では支持ローラ113は搬送ローラ111に接触せず、搬送ローラ111は回転しないので、荷は静止した状態のまま可動台112と共に荷受け面上へ移行する。
つぎに、図15に示すように、昇降支持機構114により支持ローラ113を上昇させてその外周面を搬送ローラ111の外周面に接触させ、この状態で可動台112を荷受け面から後退させると、各搬送ローラ111が可動台112の後退に伴って荷送り方向へ回転する。これにより搬送ローラ111上の荷は、前端部から順次荷受け面上に降ろされる。なお、図中、117は昇降支持機構114のシリンダ機構115,116によって往復動して支持ローラ113を昇降動作させる楔部材である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記した荷送込み装置は、昇降支持機構114としてシリンダ機構115,116のような駆動源を必要とするので、構造や配管が複雑となり、装置の大型化やコスト高を招くという問題がある。
【0008】
この発明は、上記問題に着目してなされたもので、シリンダ機構のような駆動源によらずに、可動台の往復動に支持ローラを応動させて搬送ローラに接触させたり接触させなかったりすることにより、構造の簡易化をはかり、装置の大型化やコスト高を防止した荷送込み装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明による荷送込み装置は、荷を荷受け面上へ送り込むためのものであって、基台上に往復動自由に支持され荷の下面を支持する複数の搬送ローラが連動可能に並設されている可動台と、可動台を基台上と荷受け面上との間で往復動させる往復動機構とを備えている。前記可動台には、少なくとも両側部位置の複数箇所に車輪がそれぞれ設けられるととともに、所定の搬送ローラの下方位置に可動台が走行する面に外周面が基台の上面に接して転動するように支持ローラが配備されている。前記支持ローラは、両端の軸が可動台のフレームに設けられた長孔部に前後方向へ移動自由に支持されている。各長孔部は、可動台の前進時は支持ローラが搬送ローラの外周面に接しない位置まで移動し、可動台の後退時は支持ローラが搬送ローラの外周面と接する位置まで移動するように前後方向の長さが設定されている。前記支持ローラは、可動台の後退時に少なくとも外周面が搬送ローラと荷受け面との間で圧縮変形されて搬送ローラの外周面に密接することによりその搬送ローラが摩擦力により一体回転するように形成されている。
【0010】
上記した荷送込み装置において、可動台の搬送ローラ上に荷を積んだ後、往復動機構を作動させると、車輪が基台上を転動して可動台が前進し、基台上から荷受け面上に乗り移る。可動台の前進時、支持ローラは長孔部の後端位置、すなわち、搬送ローラの外周面に接しない位置で転動するので、支持ローラの回転は搬送ローラに伝達されず、搬送ローラは回転しない。したがって、荷は静止した状態のまま可動台とともに荷受け面上に移送される。
つぎに、往復動機構を逆方向に作動させると、車輪が荷受け面上を転動して可動台が後退する。可動台の後退時、支持ローラは長孔部の前端位置、すなわち、搬送ローラの外周面に接する位置まで移動してその位置で転動するので、支持ローラが搬送ローラと荷受け面との間で圧縮変形を受け外周面が搬送ローラの外周面に密接する。これによりその搬送ローラは支持ローラとの間の摩擦力により一体回転し、他の搬送ローラもこれと連動するので、搬送ローラ上の荷は可動台の前端部から順次荷受け面上に降ろされる。
【0011】
この発明の上記した構成において、前記可動台は全体が一体構成のものであってもよいが、望ましくは、荷積み用の可動台と、荷を荷受け面上に降ろすための傾斜面を備えた荷下ろし用の可動台とを連結して構成する。荷積み用の可動台は、1台であっても、また、複数台を連結したものであってもよく、可動台毎に前端部と後端部の各位置に前記車輪がそれぞれ設けられている。
【0012】
この発明の好ましい実施態様においては、前記支持ローラは、前記車輪が設けられている位置にそれぞれ配置され、さらに好ましい実施態様においては、車輪を前後から挟むように2個づつ配置される。
この実施態様によると、支持ローラは両側部位置の車輪が設けられている位置に配置されているので、車輪が転動するのに追随して支持ローラが転動し、たとえ荷受け面に凹凸が存在することで、その凹凸に乗り上がった車輪が荷受け面から浮き上がり、その位置の支持ローラも荷受け面から離れて転動しなくても、他の支持ローラが荷受け面に接触して転動する限り、搬送ローラの回転が途絶えるようなことはない。
【0013】
この発明の好ましい実施態様においては、前記支持ローラは、金属製のローラ本体の外周面が、荷重を受けて圧縮変形しかつ圧縮変形により搬送ローラの外周面に密接するような材質の弾性体、例えば、ウレタンフォームやゴムなどにより被覆されている。
この実施態様においては、可動台の後退時、支持ローラは長孔部の前端位置、すなわち、搬送ローラの外周面に接する位置まで移動して外周面の弾性体が搬送ローラと荷受け面との間で圧縮変形する。この圧縮変形により弾性体が搬送ローラの外周面に密接するので、支持ローラと搬送ローラとの間に大きな摩擦力が発生し、その摩擦力によって搬送ローラは滑ることなく確実に支持ローラと一体回転する。なお、支持ローラは全体が弾性体で形成されたものであってもよい。
【発明の効果】
【0014】
この発明は上記の如く、シリンダ機構のような駆動源によらずに、可動台の往復動に支持ローラを応動させて、支持ローラを搬送ローラに対して接触または非接触の状態へ移行させるから、シリンダ機構のような駆動源を必要とした従来例と比較して、構造の簡易化がはかられ、装置の大型化やコスト高を防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
図1はこの発明の一実施例である荷送込み装置の使用状態を示し、図2はこの荷送込み装置の外観および構成を示している。
図示例の荷送込み装置は、複数個の荷Mをトラックやコンテナ車のような輸送車両1の荷受け面1a上に送り込むものであるが、この発明は、輸送車両1に限らず、固定された荷受け面上に荷Mを送り込むような設備にも適用できる。
【0016】
この荷送込み装置は、荷受け面1aと同じ高さに設定された左右一対の水平なガイドレール20,20を有する基台2と、左右のガイドレール20,20上に往復動自由に支持された可動台5と、可動台5をガイドレール20,20に沿う方向(以下、この方向を「前後方向」という。)に往復動作させる左右一対の往復動機構7,7とを含んでいる。
【0017】
基台2は、図1および図5に示すように、前後方向へ延びる左右両側の上部枠21,21および下部枠22,22と、左右の各上部枠21と左右の各下部枠22との間に設けられた支柱23と、各上部枠21上に固定された前記ガイドレール20とで構成されている。なお、左右の各下部枠22には、ガイドレール20の高さ位置を輸送車両1の荷受け面1aの高さに一致させるための高さ調整部材24が設けてあるが、基台2を昇降可能な構成としてガイドレール20,20の高さ調整が行えるようにしてもよい。
【0018】
前記可動台5は、上面が荷Mを安定して支持するための水平な支持面Aになっている複数台の荷積み用の可動台(以下、「荷積み台」という。)5Aと、同様の支持面Aと荷Mを荷受け面1aに円滑に降ろすための傾斜面Bとを有する荷下ろし用の可動台(以下、「荷下ろし台」という。)5Bとから成るもので、荷積み台5Aを荷受け面1aの奥行きに応じて必要台数だけ連結するとともに、先頭位置の荷積み台5Aの前端に荷下ろし台5Bを連結している。
【0019】
各荷積み台5Aには、図3および図4に示すように、支持面Aを構成する複数の搬送ローラ6が並設され、両側部の前端部と後端部の各位置には、基台2のガイドレール20上と輸送車両1の荷受け面1a上との間を走行する短筒状の車輪3が配設されるとともに、各位置の車輪3を前後から挟むように、2個の短筒状の支持ローラ4,40が車輪3と平行にそれぞれ配置されている。
荷降ろし台5Bには、支持面Aを構成するための複数(図示例では4個)の搬送ローラ60と傾斜面Bを構成するための複数(図示例では3個)の搬送ローラ61とが配設され、両側部の支持面Aの下方位置には短筒状をなす車輪3と各位置の車輪3を前後から挟むように2個の短筒状の支持ローラ4,40とがそれぞれ平行に配置されるとともに、傾斜面Bの下方位置には両端部が車輪30,30として機能する1本の長い棒状体30aが配置されている。
【0020】
荷積み台5Aと荷下ろし台5Bとから成る可動台5は、上記した車輪3,30がガイドレール20,20上と荷受け面1a上とを転動することによって、前進時に先頭の荷下ろし台5Bの先端部が荷受け面1a上の奥の位置まで達するよう、ガイドレール20,20上または荷受け面1a上に往復動自由に支持されている。なお、可動台5の走行安定性を高めるために、車輪3,30の設置個数を増してもよい。
【0021】
各荷積み台5Aおよび荷下ろし台5Bは、長さ方向に沿う両側の側部フレーム11,11と幅方向に沿うフレーム12とによって全体の平面形状が矩形状に形成されている。各荷積み台5Aの対向する側部フレーム11,11間には支持面Aを構成する複数の搬送ローラ6が、荷下ろし台5Bの対向する側部フレーム11,11間には支持面Aを構成する4個の搬送ローラ60および傾斜面Bを構成する3個の搬送ローラ61が、それぞれ設けられている。
各搬送ローラ6,60,61は、可動台5が往復動する前後方向a,bと直交する向きに並列に配置されており、各搬送ローラ6,60,61の両端の軸部は、搬送ローラ6の外周面の上部が側部フレーム11の上面から突出して支持面Aや傾斜面Bを構成するように、両側の各側部フレーム11に回転自由に支承されている。
なお、この実施例では、荷積み台5Aと荷積み台5Aとの間、および荷積み台5Aと荷下ろし台5Bとの間はジョイント部9を介して前後方向に連結されているが、可動台5は荷積み台5Aと荷下ろし台5Bとが一体形成されたものであってもよい。
【0022】
前記の短筒状をなす各車輪3は、この実施例では、可動台5の幅がほぼ2mであるのに対して約20cm程度の長さのものであり、図7に示すように、固定軸31上に両端位置の軸受32,32を介して円筒形をなす金属製の車輪本体33が回動自由に支持されるとともに、車輪本体33の外周面がウレタンフォームより成る弾性体34により被覆されたものである。固定軸31の一端部は一方の側部フレーム11に、他端部は側部フレーム11の内側に設けられた中間フレーム13に、それぞれビス止め固定されている。
【0023】
両端部を車輪30,30として機能させる前記棒状体30aは、可動台5の幅に対応する長さを有している。両端の軸部35,35は両側の側部フレーム11,11に取り付けられた軸受36によりそれぞれ回転自由に支持されている。前記両端部の車輪30,30は、棒状体30aの両端部の外周面にウレタンフォームより成る弾性体37をそれぞれ周設して構成されている。
【0024】
各荷積み台5Aの各搬送ローラ6や荷下ろし台5Bの各搬送ローラ60,61は、両端の軸部が側部フレーム11の外側へ突出し、その突出端に伝動プーリ62がそれぞれ装着されている。
各荷積み台5Aの各搬送ローラ6は、いずれか一側の2個の伝動プーリ62,62間に無端ベルト63を掛け渡すことにより2個づつ連結されている。無端ベルト63が掛け渡される伝動プーリ62,62の組は両側で1個ずつ位置がずれており、これにより全ての搬送ローラ6を一斉に連動させている。例えば1番目の搬送ローラ6と2番目の搬送ローラ6とが一側の伝動プーリ62,62を組として無端ベルト63で連結されていると仮定すると、2番目の搬送ローラ6と3番目の搬送ローラ6とは、他側の伝動プーリ62,62を組として無端ベルト63で連結されるもので、これにより荷積み台5A毎に全ての搬送ローラ6が一連に連結されて連動することになる。
【0025】
荷下ろし台5Bにおいて、支持面Aを構成している4個の搬送ローラ60は、上記と同様、両側で順次位置ずれさせつつ2個を組として伝動プーリ62,62間に無端ベルト64を掛け渡してそれぞれ連結されている。また、傾斜面Bを構成している3個の搬送ローラ61も、両側で順次位置ずれさせつつ2個を組として伝動プーリ62,62間に無端ベルト65を掛け渡してそれぞれ連結されている。後端位置の搬送ローラ61には両端部の車輪30の外周面が密接し、これによりその搬送ローラが車輪30と一体に回転し、他の搬送ローラ61がこれと連動する。
なお、各伝動プーリ62には歯付プーリが、また無端ベルト63,64,65には歯付平ベルトが、それぞれ用いてあり、これにより伝動プーリ62と無端ベルト63,64,65との間のスリップの発生を抑止している。
【0026】
前記ジョイント部9は、図3および図6に示すように、前後の荷積み台5A,5Aの側部フレーム11,11間や荷積み台5Aの側部フレーム11と荷下ろし台5Bの側部フレーム11との間に連結板90をそれぞれ跨設し、各連結板90の外面にブラケット91を外向きに突設して、それぞれの先端にローラホルダー92を水平面内で揺動自由に枢支すると共に、ローラホルダー92に前後一対のガイドローラ93,93を回転自由に支持して成るものである。各ジョイント部9には1個の自在ローラ94が配設してある。
【0027】
前記可動台5の両側方には、図2および図6に示すように、前記基台2に支持部材15を介して固定されたガイド板14,14がガイドレール20と平行に設けられている。可動台5が往復動時に横振れや蛇行を起こしたとき、ガイドローラ93,93がガイド板14,14に当たって可動台5の移行方向を矯正する。
【0028】
前記往復動機構7は、基台2の両側方にそれぞれ設けられており、図2、図3、および図5に示すように、水平面内で回転する駆動スプロケットホイール70と、減速機構71を介して駆動スプロケットホイール70を回転させるモータ72と、基台2に取り付けられたホルダー73に支持されて水平面内で回転する一対の従動スプロケットホイール74,74と、可動台5の側部フレーム11に沿ってそれぞれ張設されるローラチェ−ン75とから成る。各ローラチェ−ン75の両端は、先頭の荷下ろし台5Bの前端および最後尾の荷積み台5Aの後端に設けられたチェーンボルト76にそれぞれ接続固定されており、各ローラチェ−ン75の中間部を各従動スプロケットホイール74,74に内側より噛み合わせて外方へ迂回させるとともに、駆動スプロケットホイール70に外側より噛み合わせている。
【0029】
前記モータ72により駆動スプロケットホイール70を正方向(図3の矢印cで示す方向)へ回転させると、ローラチェーン75が一方向に駆動されるので、可動台5は図3の矢印aで示す方向へ移行(前進)する。モータ72により駆動スプロケットホイール70を逆方向(図3の矢印dで示す方向)へ回転させると、ローラチェーン75が反対方向に駆動されるので、可動台5が図3の矢印bで示す方向へ移行(後退)する。
【0030】
前記支持ローラ4,40は、各荷積み台5Aおよび荷下ろし台5Bの車輪3が設けられている位置に、車輪3と平行に車輪3を前後から挟むように、それぞれ配置されている。一方の支持ローラ4は所定の搬送ローラ6の下方に、他方の支持ローラ40はその後隣りの搬送ローラ6の下方に、それぞれ外周面が基台2のガイドレール20や荷支持面1Aの上面に接して転動するように配備されている。
【0031】
各支持ローラ4,40は、図8に示すように、金属製のローラ本体41の両端面に回転軸42が一体形成され、ローラ本体41の外周面にウレタンフォームより成る弾性体43で被覆して構成されている。前記弾性体43は、荷重を受けて圧縮変形しかつ圧縮変形により搬送ローラ6,60の外周面に密接する性質を有するものであれば、ウレタンフォーム以外の材料を用いることができる。
【0032】
各支持ローラ4,40の一方の回転軸42は、図8および図9に示すように、側部フレーム11の前記した端部位置の2個の搬送ローラ6に対応する位置に開設された長孔部16,17に、他方の回転軸42は、前記の各長孔部16,17に対向して中間フレーム13に開設された長孔部18,19に、それぞれ前後方向へ移動自由に支持されている。なお、図9は荷積み台5Aにおける長孔部16,17の構成を示しているが、荷下ろし台5Bにおける長孔部16,17も同様の構成であり、ここでは図示並びにその説明を省略する。
【0033】
各長孔部16〜19は、横に長い矩形状に形成されており、対向する一方の長孔部16,18は、可動台5の前進時は、図9(1)に示すように、一方の支持ローラ4が搬送ローラ6の外周面に接しない位置に移動し、可動台5の後退時は、図9(2)(3)に示すように、支持ローラ4が搬送ローラ6の外周面と接する位置へ移動するように、位置および前後方向の長さが設定されている。対向する他方の長孔部17,19は、可動台5の前進時は、他方の支持ローラ40が搬送ローラ6の外周面に接しない位置へ移動し(図9(1))、可動台5の後退時は、支持ローラ40が搬送ローラ6の外周面と接する位置へ移動するように(図9(2)(3))、位置および前後方向の長さが設定されている。
各支持ローラ4,40は、可動台5の後退時に外周面の弾性体43が搬送ローラ6と荷受け面1aとの間で圧縮変形されて、それぞれ対応する搬送ローラ6の外周面に密接するもので、各支持ローラ4,40の弾性体43と対向する搬送ローラ6の外周面との間の摩擦力により支持ローラ4,40と一体に搬送ローラ6が回転する。
【0034】
つぎに、上記した実施例についての動作を説明する。
生産ラインの末端から送られてくる荷Mは、フォークリフトなどを用いて、図10(1)に示すように、可動台5の搬送ローラ6上に載置される。
【0035】
つぎに、往復動機構7を作動させると、図10(2)に示すように、各荷積み台5Aの各車輪3および荷下ろし台5Bの各車輪3,30が基台2のガイドレール20,20上を転動して可動台5が前進し、基台2上から輸送車両1の荷受け面1a上に乗り移る。可動台5の前進時、両側各位置の一方の支持ローラ4は長孔部16,18の後端位置、すなわち、所定の搬送ローラ6,60の外周面に接しない位置で転動し、他方の支持ローラ40は長孔部17,19の後端位置、すなわち、その後隣りの搬送ローラ6,60の外周面に接しない位置で転動するので、各支持ローラ4,40の回転は搬送ローラ6,60に伝達されず、搬送ローラ6,60は回転しない(図9(1)参照)。したがって、荷Mは静止した状態で可動台5とともに輸送車両1の荷受け面1a上に移送される。
【0036】
つぎに、往復動機構7を逆方向に作動させると、荷積み台5Aや荷下ろし台5Bの各車輪3,30が荷受け面1a上を転動して可動台5が後退する。可動台5の後退時、両側各位置の一方の支持ローラ4は長孔部16,18の前端位置、すなわち、所定の搬送ローラ6,60の外周面に接する位置に向けて移動し、また、他方の支持ローラ40は長孔部17,19の後端位置、すなわち、後隣りの搬送ローラ6,60の外周面に接する位置に向けて移動する(図9(2)参照)。
【0037】
一方の支持ローラ4が長孔部16,18の前端位置に達してその位置で転動し、他方の支持ローラ40が長孔部17,19の前端位置に達してその位置で転動するとき(図9(3)参照)、支持ローラ4,40の外周面の弾性体43が搬送ローラ6,60と荷受け面1aとの間で圧縮変形する結果、この圧縮変形によって弾性体43が搬送ローラ6,60の外周面に密接し、支持ローラ4,40と搬送ローラ6,60との間に大きな摩擦力が発生する。その摩擦力により搬送ローラ6,60は滑ることなく確実に支持ローラ4,40と一体回転し、他の搬送ローラ6,60もこれと連動し、さらに、荷下ろし台5Bの傾斜面Bを構成する3個の搬送ローラ61が車輪30と一体回転しているので、図10(3)および図11(1)〜(3)に示すように、搬送ローラ60上の荷Mは搬送ローラ60,61の回転による摩擦力を受けて荷下ろし台5Bの傾斜面Bから順次荷受け面1a上に降ろされる。
【0038】
上記した可動台5の後退時、各支持ローラ4,40は車輪3が設けられている位置に配置されているので、車輪3が転動するのに追随して支持ローラ4,40が転動し、たとえ荷受け面1aに凹凸が存在することで、その凹凸に乗り上がった車輪3が荷受け面1aから浮き上がり、その位置の支持ローラ4,40も荷受け面1aから離れて転動しなくても、他の支持ローラ4,40が荷受け面1aに接触して転動する限り、搬送ローラ6,60の回転が途絶えるようなことはない。
【0039】
以上のように、可動台5を後退させつつ各搬送ローラ6,60,61を荷送り方向へ回転させて荷Mを荷受け面1a上に送り出すので、荷崩れを起こすことなく、荷Mを荷受け面1a上に降ろすことができる。また、可動台5の後退時、各搬送ローラ6,60,61は支持ローラ4,40との間の摩擦力により回転するので、搬送ローラ6,60,61を回転させるための回転駆動源が不要である。
【0040】
なお、この実施例は、荷Mを輸送車両1の荷受け面1a上へ送り込むための自動積載設備にこの発明を適用した例であるが、この発明は、この種の用途に限定されるものではない。例えば、立体倉庫において、各階の倉庫間を往復する昇降機にこの発明の荷受渡し装置を搭載して、各階の貯蔵部に対して貯蔵物を受け渡すような設備にも実施できるなど、様々の応用形態がある。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】この発明の一実施例である荷送込み装置を使用状態で示す側面図である。
【図2】図1の荷送込み装置の中間部分を省略して示した斜視図である。
【図3】図1の荷送込み装置の平面図である。
【図4】図1の荷送込み装置の側面図である。
【図5】図1のC−C線に沿う断面図である。
【図6】図1のD−D線に沿う断面図である。
【図7】車輪の縦断面図である。
【図8】支持ローラの縦断面図である。
【図9】荷積み台の往復動に伴う支持ローラの動作を示す側面図である。
【図10】荷送込み動作を示す説明図である。
【図11】荷下ろし動作を示す側面図である。
【図12】従来の荷送込み装置の動作を示す説明図である。
【図13】特許文献1に示された荷送込み装置の構成を示す側面図である。
【図14】図13の荷送込み装置の動作を示す側面図である。
【図15】図13の荷送込み装置の動作を示す側面図である。
【符号の説明】
【0042】
1a 荷受け面
2 基台
3 車輪
4,40 支持ローラ
43 弾性体
5,5A,5B 可動台
6,60,61 搬送ローラ
7 往復動機構
【技術分野】
【0001】
この発明は、生産工場,配送センター,立体倉庫などにおいて、荷を所定の荷受け面上へ送り込むのに用いられる荷送込み装置に関し、特に、この発明は、輸送車両の荷台上などへ荷を積み込むのに好適な荷送込み装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の荷送込み装置として、図12に示すように、荷Mの下面を支持する搬送ベルト100が配置された可動台101を輸送車両の荷受け面102に対して往復動させる方式のものがある。搬送ベルト100上に多数の荷Mを載置した後、可動台101を前進させて輸送車両の荷受け面102上に移行させる。図12(1)は、移行後の状態を示している。
つぎに、搬送ベルト100の上辺部100aの後端部をクランプ機構103によりクランプした後、可動台101を後退させると、可動台101が後退するに従って、搬送ベルト100はその前端側より下辺部100bの方へ回り込んで退避してゆくため、荷Mは前端部より荷受け面102上に順次降ろされる(図11(2))。
【0003】
しかしながら、上記した荷送込み装置では、クランプ機構103が必要であるため、装置全体の構成が複雑化するだけでなく、クランプ箇所に荷を積載できず、可動台101上への荷積みに制約を受けるという問題がある。
そこで、この発明の出願人は、先般、クランプ機構103を必要とせず、可動台101上への荷積みに制約を受けない荷送込み装置を提案した(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】特許第3200383号公報
【0005】
この荷送り込み装置は、図13に示すように、基台110上に、複数の搬送ローラ111が並設された可動台112を往復動可能に配置したもので、可動台112の両側部位置の複数箇所に、基台110上を転動する支持ローラ113がそれぞれ配置されている。各支持ローラ113は昇降支持機構114により昇降可能に支持され、上昇時に支持ローラ113の外周面が所定位置の搬送ローラ111の外周面に接触したとき、摩擦力により搬送ローラ111が一体回転する。
【0006】
荷を荷受け面上へ送り込む場合、図14に示すように、昇降支持機構114により支持ローラ113を下降させた状態で可動台112を荷受け面に向けて前進させる。この状態では支持ローラ113は搬送ローラ111に接触せず、搬送ローラ111は回転しないので、荷は静止した状態のまま可動台112と共に荷受け面上へ移行する。
つぎに、図15に示すように、昇降支持機構114により支持ローラ113を上昇させてその外周面を搬送ローラ111の外周面に接触させ、この状態で可動台112を荷受け面から後退させると、各搬送ローラ111が可動台112の後退に伴って荷送り方向へ回転する。これにより搬送ローラ111上の荷は、前端部から順次荷受け面上に降ろされる。なお、図中、117は昇降支持機構114のシリンダ機構115,116によって往復動して支持ローラ113を昇降動作させる楔部材である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記した荷送込み装置は、昇降支持機構114としてシリンダ機構115,116のような駆動源を必要とするので、構造や配管が複雑となり、装置の大型化やコスト高を招くという問題がある。
【0008】
この発明は、上記問題に着目してなされたもので、シリンダ機構のような駆動源によらずに、可動台の往復動に支持ローラを応動させて搬送ローラに接触させたり接触させなかったりすることにより、構造の簡易化をはかり、装置の大型化やコスト高を防止した荷送込み装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明による荷送込み装置は、荷を荷受け面上へ送り込むためのものであって、基台上に往復動自由に支持され荷の下面を支持する複数の搬送ローラが連動可能に並設されている可動台と、可動台を基台上と荷受け面上との間で往復動させる往復動機構とを備えている。前記可動台には、少なくとも両側部位置の複数箇所に車輪がそれぞれ設けられるととともに、所定の搬送ローラの下方位置に可動台が走行する面に外周面が基台の上面に接して転動するように支持ローラが配備されている。前記支持ローラは、両端の軸が可動台のフレームに設けられた長孔部に前後方向へ移動自由に支持されている。各長孔部は、可動台の前進時は支持ローラが搬送ローラの外周面に接しない位置まで移動し、可動台の後退時は支持ローラが搬送ローラの外周面と接する位置まで移動するように前後方向の長さが設定されている。前記支持ローラは、可動台の後退時に少なくとも外周面が搬送ローラと荷受け面との間で圧縮変形されて搬送ローラの外周面に密接することによりその搬送ローラが摩擦力により一体回転するように形成されている。
【0010】
上記した荷送込み装置において、可動台の搬送ローラ上に荷を積んだ後、往復動機構を作動させると、車輪が基台上を転動して可動台が前進し、基台上から荷受け面上に乗り移る。可動台の前進時、支持ローラは長孔部の後端位置、すなわち、搬送ローラの外周面に接しない位置で転動するので、支持ローラの回転は搬送ローラに伝達されず、搬送ローラは回転しない。したがって、荷は静止した状態のまま可動台とともに荷受け面上に移送される。
つぎに、往復動機構を逆方向に作動させると、車輪が荷受け面上を転動して可動台が後退する。可動台の後退時、支持ローラは長孔部の前端位置、すなわち、搬送ローラの外周面に接する位置まで移動してその位置で転動するので、支持ローラが搬送ローラと荷受け面との間で圧縮変形を受け外周面が搬送ローラの外周面に密接する。これによりその搬送ローラは支持ローラとの間の摩擦力により一体回転し、他の搬送ローラもこれと連動するので、搬送ローラ上の荷は可動台の前端部から順次荷受け面上に降ろされる。
【0011】
この発明の上記した構成において、前記可動台は全体が一体構成のものであってもよいが、望ましくは、荷積み用の可動台と、荷を荷受け面上に降ろすための傾斜面を備えた荷下ろし用の可動台とを連結して構成する。荷積み用の可動台は、1台であっても、また、複数台を連結したものであってもよく、可動台毎に前端部と後端部の各位置に前記車輪がそれぞれ設けられている。
【0012】
この発明の好ましい実施態様においては、前記支持ローラは、前記車輪が設けられている位置にそれぞれ配置され、さらに好ましい実施態様においては、車輪を前後から挟むように2個づつ配置される。
この実施態様によると、支持ローラは両側部位置の車輪が設けられている位置に配置されているので、車輪が転動するのに追随して支持ローラが転動し、たとえ荷受け面に凹凸が存在することで、その凹凸に乗り上がった車輪が荷受け面から浮き上がり、その位置の支持ローラも荷受け面から離れて転動しなくても、他の支持ローラが荷受け面に接触して転動する限り、搬送ローラの回転が途絶えるようなことはない。
【0013】
この発明の好ましい実施態様においては、前記支持ローラは、金属製のローラ本体の外周面が、荷重を受けて圧縮変形しかつ圧縮変形により搬送ローラの外周面に密接するような材質の弾性体、例えば、ウレタンフォームやゴムなどにより被覆されている。
この実施態様においては、可動台の後退時、支持ローラは長孔部の前端位置、すなわち、搬送ローラの外周面に接する位置まで移動して外周面の弾性体が搬送ローラと荷受け面との間で圧縮変形する。この圧縮変形により弾性体が搬送ローラの外周面に密接するので、支持ローラと搬送ローラとの間に大きな摩擦力が発生し、その摩擦力によって搬送ローラは滑ることなく確実に支持ローラと一体回転する。なお、支持ローラは全体が弾性体で形成されたものであってもよい。
【発明の効果】
【0014】
この発明は上記の如く、シリンダ機構のような駆動源によらずに、可動台の往復動に支持ローラを応動させて、支持ローラを搬送ローラに対して接触または非接触の状態へ移行させるから、シリンダ機構のような駆動源を必要とした従来例と比較して、構造の簡易化がはかられ、装置の大型化やコスト高を防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
図1はこの発明の一実施例である荷送込み装置の使用状態を示し、図2はこの荷送込み装置の外観および構成を示している。
図示例の荷送込み装置は、複数個の荷Mをトラックやコンテナ車のような輸送車両1の荷受け面1a上に送り込むものであるが、この発明は、輸送車両1に限らず、固定された荷受け面上に荷Mを送り込むような設備にも適用できる。
【0016】
この荷送込み装置は、荷受け面1aと同じ高さに設定された左右一対の水平なガイドレール20,20を有する基台2と、左右のガイドレール20,20上に往復動自由に支持された可動台5と、可動台5をガイドレール20,20に沿う方向(以下、この方向を「前後方向」という。)に往復動作させる左右一対の往復動機構7,7とを含んでいる。
【0017】
基台2は、図1および図5に示すように、前後方向へ延びる左右両側の上部枠21,21および下部枠22,22と、左右の各上部枠21と左右の各下部枠22との間に設けられた支柱23と、各上部枠21上に固定された前記ガイドレール20とで構成されている。なお、左右の各下部枠22には、ガイドレール20の高さ位置を輸送車両1の荷受け面1aの高さに一致させるための高さ調整部材24が設けてあるが、基台2を昇降可能な構成としてガイドレール20,20の高さ調整が行えるようにしてもよい。
【0018】
前記可動台5は、上面が荷Mを安定して支持するための水平な支持面Aになっている複数台の荷積み用の可動台(以下、「荷積み台」という。)5Aと、同様の支持面Aと荷Mを荷受け面1aに円滑に降ろすための傾斜面Bとを有する荷下ろし用の可動台(以下、「荷下ろし台」という。)5Bとから成るもので、荷積み台5Aを荷受け面1aの奥行きに応じて必要台数だけ連結するとともに、先頭位置の荷積み台5Aの前端に荷下ろし台5Bを連結している。
【0019】
各荷積み台5Aには、図3および図4に示すように、支持面Aを構成する複数の搬送ローラ6が並設され、両側部の前端部と後端部の各位置には、基台2のガイドレール20上と輸送車両1の荷受け面1a上との間を走行する短筒状の車輪3が配設されるとともに、各位置の車輪3を前後から挟むように、2個の短筒状の支持ローラ4,40が車輪3と平行にそれぞれ配置されている。
荷降ろし台5Bには、支持面Aを構成するための複数(図示例では4個)の搬送ローラ60と傾斜面Bを構成するための複数(図示例では3個)の搬送ローラ61とが配設され、両側部の支持面Aの下方位置には短筒状をなす車輪3と各位置の車輪3を前後から挟むように2個の短筒状の支持ローラ4,40とがそれぞれ平行に配置されるとともに、傾斜面Bの下方位置には両端部が車輪30,30として機能する1本の長い棒状体30aが配置されている。
【0020】
荷積み台5Aと荷下ろし台5Bとから成る可動台5は、上記した車輪3,30がガイドレール20,20上と荷受け面1a上とを転動することによって、前進時に先頭の荷下ろし台5Bの先端部が荷受け面1a上の奥の位置まで達するよう、ガイドレール20,20上または荷受け面1a上に往復動自由に支持されている。なお、可動台5の走行安定性を高めるために、車輪3,30の設置個数を増してもよい。
【0021】
各荷積み台5Aおよび荷下ろし台5Bは、長さ方向に沿う両側の側部フレーム11,11と幅方向に沿うフレーム12とによって全体の平面形状が矩形状に形成されている。各荷積み台5Aの対向する側部フレーム11,11間には支持面Aを構成する複数の搬送ローラ6が、荷下ろし台5Bの対向する側部フレーム11,11間には支持面Aを構成する4個の搬送ローラ60および傾斜面Bを構成する3個の搬送ローラ61が、それぞれ設けられている。
各搬送ローラ6,60,61は、可動台5が往復動する前後方向a,bと直交する向きに並列に配置されており、各搬送ローラ6,60,61の両端の軸部は、搬送ローラ6の外周面の上部が側部フレーム11の上面から突出して支持面Aや傾斜面Bを構成するように、両側の各側部フレーム11に回転自由に支承されている。
なお、この実施例では、荷積み台5Aと荷積み台5Aとの間、および荷積み台5Aと荷下ろし台5Bとの間はジョイント部9を介して前後方向に連結されているが、可動台5は荷積み台5Aと荷下ろし台5Bとが一体形成されたものであってもよい。
【0022】
前記の短筒状をなす各車輪3は、この実施例では、可動台5の幅がほぼ2mであるのに対して約20cm程度の長さのものであり、図7に示すように、固定軸31上に両端位置の軸受32,32を介して円筒形をなす金属製の車輪本体33が回動自由に支持されるとともに、車輪本体33の外周面がウレタンフォームより成る弾性体34により被覆されたものである。固定軸31の一端部は一方の側部フレーム11に、他端部は側部フレーム11の内側に設けられた中間フレーム13に、それぞれビス止め固定されている。
【0023】
両端部を車輪30,30として機能させる前記棒状体30aは、可動台5の幅に対応する長さを有している。両端の軸部35,35は両側の側部フレーム11,11に取り付けられた軸受36によりそれぞれ回転自由に支持されている。前記両端部の車輪30,30は、棒状体30aの両端部の外周面にウレタンフォームより成る弾性体37をそれぞれ周設して構成されている。
【0024】
各荷積み台5Aの各搬送ローラ6や荷下ろし台5Bの各搬送ローラ60,61は、両端の軸部が側部フレーム11の外側へ突出し、その突出端に伝動プーリ62がそれぞれ装着されている。
各荷積み台5Aの各搬送ローラ6は、いずれか一側の2個の伝動プーリ62,62間に無端ベルト63を掛け渡すことにより2個づつ連結されている。無端ベルト63が掛け渡される伝動プーリ62,62の組は両側で1個ずつ位置がずれており、これにより全ての搬送ローラ6を一斉に連動させている。例えば1番目の搬送ローラ6と2番目の搬送ローラ6とが一側の伝動プーリ62,62を組として無端ベルト63で連結されていると仮定すると、2番目の搬送ローラ6と3番目の搬送ローラ6とは、他側の伝動プーリ62,62を組として無端ベルト63で連結されるもので、これにより荷積み台5A毎に全ての搬送ローラ6が一連に連結されて連動することになる。
【0025】
荷下ろし台5Bにおいて、支持面Aを構成している4個の搬送ローラ60は、上記と同様、両側で順次位置ずれさせつつ2個を組として伝動プーリ62,62間に無端ベルト64を掛け渡してそれぞれ連結されている。また、傾斜面Bを構成している3個の搬送ローラ61も、両側で順次位置ずれさせつつ2個を組として伝動プーリ62,62間に無端ベルト65を掛け渡してそれぞれ連結されている。後端位置の搬送ローラ61には両端部の車輪30の外周面が密接し、これによりその搬送ローラが車輪30と一体に回転し、他の搬送ローラ61がこれと連動する。
なお、各伝動プーリ62には歯付プーリが、また無端ベルト63,64,65には歯付平ベルトが、それぞれ用いてあり、これにより伝動プーリ62と無端ベルト63,64,65との間のスリップの発生を抑止している。
【0026】
前記ジョイント部9は、図3および図6に示すように、前後の荷積み台5A,5Aの側部フレーム11,11間や荷積み台5Aの側部フレーム11と荷下ろし台5Bの側部フレーム11との間に連結板90をそれぞれ跨設し、各連結板90の外面にブラケット91を外向きに突設して、それぞれの先端にローラホルダー92を水平面内で揺動自由に枢支すると共に、ローラホルダー92に前後一対のガイドローラ93,93を回転自由に支持して成るものである。各ジョイント部9には1個の自在ローラ94が配設してある。
【0027】
前記可動台5の両側方には、図2および図6に示すように、前記基台2に支持部材15を介して固定されたガイド板14,14がガイドレール20と平行に設けられている。可動台5が往復動時に横振れや蛇行を起こしたとき、ガイドローラ93,93がガイド板14,14に当たって可動台5の移行方向を矯正する。
【0028】
前記往復動機構7は、基台2の両側方にそれぞれ設けられており、図2、図3、および図5に示すように、水平面内で回転する駆動スプロケットホイール70と、減速機構71を介して駆動スプロケットホイール70を回転させるモータ72と、基台2に取り付けられたホルダー73に支持されて水平面内で回転する一対の従動スプロケットホイール74,74と、可動台5の側部フレーム11に沿ってそれぞれ張設されるローラチェ−ン75とから成る。各ローラチェ−ン75の両端は、先頭の荷下ろし台5Bの前端および最後尾の荷積み台5Aの後端に設けられたチェーンボルト76にそれぞれ接続固定されており、各ローラチェ−ン75の中間部を各従動スプロケットホイール74,74に内側より噛み合わせて外方へ迂回させるとともに、駆動スプロケットホイール70に外側より噛み合わせている。
【0029】
前記モータ72により駆動スプロケットホイール70を正方向(図3の矢印cで示す方向)へ回転させると、ローラチェーン75が一方向に駆動されるので、可動台5は図3の矢印aで示す方向へ移行(前進)する。モータ72により駆動スプロケットホイール70を逆方向(図3の矢印dで示す方向)へ回転させると、ローラチェーン75が反対方向に駆動されるので、可動台5が図3の矢印bで示す方向へ移行(後退)する。
【0030】
前記支持ローラ4,40は、各荷積み台5Aおよび荷下ろし台5Bの車輪3が設けられている位置に、車輪3と平行に車輪3を前後から挟むように、それぞれ配置されている。一方の支持ローラ4は所定の搬送ローラ6の下方に、他方の支持ローラ40はその後隣りの搬送ローラ6の下方に、それぞれ外周面が基台2のガイドレール20や荷支持面1Aの上面に接して転動するように配備されている。
【0031】
各支持ローラ4,40は、図8に示すように、金属製のローラ本体41の両端面に回転軸42が一体形成され、ローラ本体41の外周面にウレタンフォームより成る弾性体43で被覆して構成されている。前記弾性体43は、荷重を受けて圧縮変形しかつ圧縮変形により搬送ローラ6,60の外周面に密接する性質を有するものであれば、ウレタンフォーム以外の材料を用いることができる。
【0032】
各支持ローラ4,40の一方の回転軸42は、図8および図9に示すように、側部フレーム11の前記した端部位置の2個の搬送ローラ6に対応する位置に開設された長孔部16,17に、他方の回転軸42は、前記の各長孔部16,17に対向して中間フレーム13に開設された長孔部18,19に、それぞれ前後方向へ移動自由に支持されている。なお、図9は荷積み台5Aにおける長孔部16,17の構成を示しているが、荷下ろし台5Bにおける長孔部16,17も同様の構成であり、ここでは図示並びにその説明を省略する。
【0033】
各長孔部16〜19は、横に長い矩形状に形成されており、対向する一方の長孔部16,18は、可動台5の前進時は、図9(1)に示すように、一方の支持ローラ4が搬送ローラ6の外周面に接しない位置に移動し、可動台5の後退時は、図9(2)(3)に示すように、支持ローラ4が搬送ローラ6の外周面と接する位置へ移動するように、位置および前後方向の長さが設定されている。対向する他方の長孔部17,19は、可動台5の前進時は、他方の支持ローラ40が搬送ローラ6の外周面に接しない位置へ移動し(図9(1))、可動台5の後退時は、支持ローラ40が搬送ローラ6の外周面と接する位置へ移動するように(図9(2)(3))、位置および前後方向の長さが設定されている。
各支持ローラ4,40は、可動台5の後退時に外周面の弾性体43が搬送ローラ6と荷受け面1aとの間で圧縮変形されて、それぞれ対応する搬送ローラ6の外周面に密接するもので、各支持ローラ4,40の弾性体43と対向する搬送ローラ6の外周面との間の摩擦力により支持ローラ4,40と一体に搬送ローラ6が回転する。
【0034】
つぎに、上記した実施例についての動作を説明する。
生産ラインの末端から送られてくる荷Mは、フォークリフトなどを用いて、図10(1)に示すように、可動台5の搬送ローラ6上に載置される。
【0035】
つぎに、往復動機構7を作動させると、図10(2)に示すように、各荷積み台5Aの各車輪3および荷下ろし台5Bの各車輪3,30が基台2のガイドレール20,20上を転動して可動台5が前進し、基台2上から輸送車両1の荷受け面1a上に乗り移る。可動台5の前進時、両側各位置の一方の支持ローラ4は長孔部16,18の後端位置、すなわち、所定の搬送ローラ6,60の外周面に接しない位置で転動し、他方の支持ローラ40は長孔部17,19の後端位置、すなわち、その後隣りの搬送ローラ6,60の外周面に接しない位置で転動するので、各支持ローラ4,40の回転は搬送ローラ6,60に伝達されず、搬送ローラ6,60は回転しない(図9(1)参照)。したがって、荷Mは静止した状態で可動台5とともに輸送車両1の荷受け面1a上に移送される。
【0036】
つぎに、往復動機構7を逆方向に作動させると、荷積み台5Aや荷下ろし台5Bの各車輪3,30が荷受け面1a上を転動して可動台5が後退する。可動台5の後退時、両側各位置の一方の支持ローラ4は長孔部16,18の前端位置、すなわち、所定の搬送ローラ6,60の外周面に接する位置に向けて移動し、また、他方の支持ローラ40は長孔部17,19の後端位置、すなわち、後隣りの搬送ローラ6,60の外周面に接する位置に向けて移動する(図9(2)参照)。
【0037】
一方の支持ローラ4が長孔部16,18の前端位置に達してその位置で転動し、他方の支持ローラ40が長孔部17,19の前端位置に達してその位置で転動するとき(図9(3)参照)、支持ローラ4,40の外周面の弾性体43が搬送ローラ6,60と荷受け面1aとの間で圧縮変形する結果、この圧縮変形によって弾性体43が搬送ローラ6,60の外周面に密接し、支持ローラ4,40と搬送ローラ6,60との間に大きな摩擦力が発生する。その摩擦力により搬送ローラ6,60は滑ることなく確実に支持ローラ4,40と一体回転し、他の搬送ローラ6,60もこれと連動し、さらに、荷下ろし台5Bの傾斜面Bを構成する3個の搬送ローラ61が車輪30と一体回転しているので、図10(3)および図11(1)〜(3)に示すように、搬送ローラ60上の荷Mは搬送ローラ60,61の回転による摩擦力を受けて荷下ろし台5Bの傾斜面Bから順次荷受け面1a上に降ろされる。
【0038】
上記した可動台5の後退時、各支持ローラ4,40は車輪3が設けられている位置に配置されているので、車輪3が転動するのに追随して支持ローラ4,40が転動し、たとえ荷受け面1aに凹凸が存在することで、その凹凸に乗り上がった車輪3が荷受け面1aから浮き上がり、その位置の支持ローラ4,40も荷受け面1aから離れて転動しなくても、他の支持ローラ4,40が荷受け面1aに接触して転動する限り、搬送ローラ6,60の回転が途絶えるようなことはない。
【0039】
以上のように、可動台5を後退させつつ各搬送ローラ6,60,61を荷送り方向へ回転させて荷Mを荷受け面1a上に送り出すので、荷崩れを起こすことなく、荷Mを荷受け面1a上に降ろすことができる。また、可動台5の後退時、各搬送ローラ6,60,61は支持ローラ4,40との間の摩擦力により回転するので、搬送ローラ6,60,61を回転させるための回転駆動源が不要である。
【0040】
なお、この実施例は、荷Mを輸送車両1の荷受け面1a上へ送り込むための自動積載設備にこの発明を適用した例であるが、この発明は、この種の用途に限定されるものではない。例えば、立体倉庫において、各階の倉庫間を往復する昇降機にこの発明の荷受渡し装置を搭載して、各階の貯蔵部に対して貯蔵物を受け渡すような設備にも実施できるなど、様々の応用形態がある。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】この発明の一実施例である荷送込み装置を使用状態で示す側面図である。
【図2】図1の荷送込み装置の中間部分を省略して示した斜視図である。
【図3】図1の荷送込み装置の平面図である。
【図4】図1の荷送込み装置の側面図である。
【図5】図1のC−C線に沿う断面図である。
【図6】図1のD−D線に沿う断面図である。
【図7】車輪の縦断面図である。
【図8】支持ローラの縦断面図である。
【図9】荷積み台の往復動に伴う支持ローラの動作を示す側面図である。
【図10】荷送込み動作を示す説明図である。
【図11】荷下ろし動作を示す側面図である。
【図12】従来の荷送込み装置の動作を示す説明図である。
【図13】特許文献1に示された荷送込み装置の構成を示す側面図である。
【図14】図13の荷送込み装置の動作を示す側面図である。
【図15】図13の荷送込み装置の動作を示す側面図である。
【符号の説明】
【0042】
1a 荷受け面
2 基台
3 車輪
4,40 支持ローラ
43 弾性体
5,5A,5B 可動台
6,60,61 搬送ローラ
7 往復動機構
【特許請求の範囲】
【請求項1】
荷を荷受け面上へ送り込むための荷送込み装置であって、基台上に往復動自由に支持され荷の下面を支持する複数の搬送ローラが連動可能に並設されている可動台と、可動台を基台上と荷受け面上との間で往復動させる往復動機構とを備え、前記可動台には、少なくとも両側部位置の複数箇所に車輪がそれぞれ設けられるととともに、所定の搬送ローラの下方位置に可動台が走行する面に外周面が基台の上面に接して転動するように支持ローラが配備されており、
前記支持ローラは、両端の軸が可動台のフレームに設けられた長孔部に前後方向へ移動自由に支持され、各長孔部は、可動台の前進時は支持ローラが搬送ローラの外周面に接しない位置まで移動し、可動台の後退時は支持ローラが搬送ローラの外周面と接する位置まで移動するように前後方向の長さが設定されており、前記支持ローラは、可動台の後退時に少なくとも外周面が搬送ローラと荷受け面との間で圧縮変形されて搬送ローラの外周面に密接することによりその搬送ローラが摩擦力により一体回転するように形成されて成る荷送込み装置。
【請求項2】
前記可動台は、荷積み用の可動台と、荷を荷受け面上に降ろすための傾斜面を備えた荷下ろし用の可動台とが連結されて成り、荷積み用の可動台は、前端部と後端部の各位置に前記車輪がそれぞれ設けられている請求項1に記載された荷送込み装置。
【請求項3】
前記支持ローラは、前記車輪が設けられている位置にそれぞれ配置されている請求項1または2に記載された荷送込み装置。
【請求項4】
前記支持ローラは、前記車輪が設けられている位置に、車輪を前後から挟むように2個づつ配置されている請求項1〜3のいずれかに記載された荷送込み装置。
【請求項5】
前記支持ローラは、金属製のローラ本体の外周面が、荷重を受けて圧縮変形しかつ圧縮変形により搬送ローラの外周面に密接するような材質の弾性体により被覆されている請求項1〜4のいずれかに記載された荷送込み装置。
【請求項1】
荷を荷受け面上へ送り込むための荷送込み装置であって、基台上に往復動自由に支持され荷の下面を支持する複数の搬送ローラが連動可能に並設されている可動台と、可動台を基台上と荷受け面上との間で往復動させる往復動機構とを備え、前記可動台には、少なくとも両側部位置の複数箇所に車輪がそれぞれ設けられるととともに、所定の搬送ローラの下方位置に可動台が走行する面に外周面が基台の上面に接して転動するように支持ローラが配備されており、
前記支持ローラは、両端の軸が可動台のフレームに設けられた長孔部に前後方向へ移動自由に支持され、各長孔部は、可動台の前進時は支持ローラが搬送ローラの外周面に接しない位置まで移動し、可動台の後退時は支持ローラが搬送ローラの外周面と接する位置まで移動するように前後方向の長さが設定されており、前記支持ローラは、可動台の後退時に少なくとも外周面が搬送ローラと荷受け面との間で圧縮変形されて搬送ローラの外周面に密接することによりその搬送ローラが摩擦力により一体回転するように形成されて成る荷送込み装置。
【請求項2】
前記可動台は、荷積み用の可動台と、荷を荷受け面上に降ろすための傾斜面を備えた荷下ろし用の可動台とが連結されて成り、荷積み用の可動台は、前端部と後端部の各位置に前記車輪がそれぞれ設けられている請求項1に記載された荷送込み装置。
【請求項3】
前記支持ローラは、前記車輪が設けられている位置にそれぞれ配置されている請求項1または2に記載された荷送込み装置。
【請求項4】
前記支持ローラは、前記車輪が設けられている位置に、車輪を前後から挟むように2個づつ配置されている請求項1〜3のいずれかに記載された荷送込み装置。
【請求項5】
前記支持ローラは、金属製のローラ本体の外周面が、荷重を受けて圧縮変形しかつ圧縮変形により搬送ローラの外周面に密接するような材質の弾性体により被覆されている請求項1〜4のいずれかに記載された荷送込み装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
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【図7】
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【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2009−83993(P2009−83993A)
【公開日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−255775(P2007−255775)
【出願日】平成19年9月28日(2007.9.28)
【出願人】(390032274)オムニヨシダ株式会社 (9)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年9月28日(2007.9.28)
【出願人】(390032274)オムニヨシダ株式会社 (9)
【Fターム(参考)】
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