葉状農産物の移載装置
【課題】移載効率を維持しつつ搬送コンベアで搬送される葉状農産物を良好に移載することができる葉状農産物の移載装置を提供する。
【解決手段】搬送コンベア1にて順次搬送される葉状農産物Wを選択的に取り上げ、他の部位である貯留箱5へ移載する葉状農産物の移載装置において、搬送コンベア1の搬送面に近接し、当該搬送面上の葉状農産物Wを吸引して吸着させることにより選択的に取り上げるとともに、他の部位まで当該葉状農産物Wを移載させる吸着位置と、搬送コンベア1の搬送面から離間して葉状農産物Wを吸着しない非吸着位置との間で動作可能とされた移載手段を具備したものである。
【解決手段】搬送コンベア1にて順次搬送される葉状農産物Wを選択的に取り上げ、他の部位である貯留箱5へ移載する葉状農産物の移載装置において、搬送コンベア1の搬送面に近接し、当該搬送面上の葉状農産物Wを吸引して吸着させることにより選択的に取り上げるとともに、他の部位まで当該葉状農産物Wを移載させる吸着位置と、搬送コンベア1の搬送面から離間して葉状農産物Wを吸着しない非吸着位置との間で動作可能とされた移載手段を具備したものである。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、搬送コンベアにて順次搬送される葉状農産物を選択的に取り上げ、他の部位へ移載する葉状農産物の移載装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近時においては、リンゴや梨、トマト、スイカ或いはミカンなどの球塊状の農産物を所定の仕分け区分(大きさや形状など)に応じて判別し、その判別結果に基づいて自動的に仕分けする選別装置が普及している。例えば、特許文献1にて開示されているように、球塊状の農産物(スイカ)を搬送コンベアにて搬送する過程において、その大きさを判別し、判別結果に応じて当該搬送コンベアから取り上げ、仕分け区分毎に箱詰めし得る選別装置が提案されている。
【0003】
かかる選別装置は、搬送コンベア上を流れる農産物の表面に吸着パットを押圧した後、吸着パットの内部を負圧状態として農産物を吸着させ、他の部位(箱詰め用位置)に移載し得る移載手段を具備しており、これを搬送コンベア近傍に複数配設し、仕分け区分に応じた移載手段を選択的に動作させるよう構成されていた。このような移載手段を具備した移載装置により、球塊状の農産物の表面に傷などが付着するのを回避することができる。
【特許文献1】特開昭62−158619号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来の移載装置においては、球塊状の農産物を移載するには大きな不具合がないものの、例えば大葉などの葉状農産物を移載するには、以下の如き問題があった。大葉などの葉状農産物は、全体形状が不定であるため、吸着パットを押圧する部位が定まらないとともに、当該吸着パットを密着させるのが困難であり、良好な吸着が難しいという問題があった。
【0005】
また、葉状農産物は、薄く且つ軽量なものが多いため、吸着パットを押圧した場合、搬送コンベアの搬送面との間で擦られて破損してしまう虞があった。然るに、移載の際、葉状農産物が搬送コンベアの搬送面との間で擦られてしまうのを回避すべく、吸着パットを押圧する間は搬送コンベアを停止させることも考えられるが、その場合、停止時間により次の葉状農産物に対する移載までの時間がかかってしまい、移載効率が悪化してしまうという問題がある。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、移載効率を維持しつつ搬送コンベアで搬送される葉状農産物を良好に移載することができる葉状農産物の移載装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1記載の発明は、搬送コンベアにて順次搬送される葉状農産物を選択的に取り上げ、他の部位へ移載する葉状農産物の移載装置において、前記搬送コンベアの搬送面に近接し、当該搬送面上の葉状農産物を吸引して吸着させることにより選択的に取り上げるとともに、他の部位まで当該葉状農産物を移載させる吸着位置と、前記搬送コンベアの搬送面から離間して葉状農産物を吸着しない非吸着位置との間で動作可能とされた移載手段を具備したことを特徴とする。
【0008】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の葉状農産物の移載装置において、前記移載手段は、前記搬送コンベア上方と他の部位上方との間を無端回動するとともに、前記吸着位置において当該搬送コンベア上の葉状農産物を吸着して他の部位まで移載し得ることを特徴とする。
【0009】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の葉状農産物の移載装置において、前記搬送コンベア上方と他の部位上方とに亘って配設され、下面に形成された開口にて吸引力を作用させ得る吸引手段と、該吸引手段の搬送コンベア側端部と他方の部位側端部との間で懸架されつつ無端回動可能とされ、複数の通気孔が形成された移載ベルトとを具備し、前記移載ベルトの通気孔を介して前記吸引手段による吸引作用を前記搬送コンベア上の葉状農産物に対して生じさせることを特徴とする。
【0010】
請求項4記載の発明は、請求項1記載の葉状農産物の移載装置において、前記移載手段は、前記搬送コンベア上方と他の部位上方との間を往復動するとともに、前記吸着位置において当該搬送コンベア上の葉状農産物を吸着して他の部位まで移載し得ることを特徴とする。
【0011】
請求項5記載の発明は、請求項4記載の葉状農産物の移載装置において、前記搬送コンベア上方と他の部位上方との間で往復動可能とされ、下面に形成された吸引部にて吸引力を作用させ葉状農産物を吸着させ得る吸引手段を具備したことを特徴とする。
【0012】
請求項6記載の発明は、請求項1〜請求項5の何れか1つに記載の葉状農産物の移載装置において、前記他の部位に配設されて前記移載手段で移載された葉状農産物を積層状態にて所定量収容可能とされるとともに、軸回りに回転して収容される当該葉状農産物の向きを任意に異ならせ得る貯留装置を具備したことを特徴とする。
【0013】
請求項7記載の発明は、請求項1〜請求項6の何れか1つに記載の葉状農産物の移載装置において、前記移載手段は、前記搬送コンベアで搬送される葉状農産物を所定の仕分け区分に応じて判別し得る判別装置の下流側に複数配設され、そのうち当該判別結果に応じた移載手段が非吸着位置から吸着位置に動作して選択的に葉状農産物を取り上げることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
請求項1の発明によれば、吸着位置にある移載手段が搬送コンベアにて搬送過程の葉状農産物を吸引して吸着することにより当該搬送コンベアから選択的に取り上げることができるので、移載効率を維持しつつ搬送コンベアで搬送される葉状農産物を良好に移載することができる。
【0015】
請求項2の発明によれば、移載手段は、搬送コンベア上方と他の部位上方との間を無端回動するとともに、吸着位置において当該搬送コンベア上の葉状農産物を吸着して他の部位まで移載し得るので、順次搬送される葉状農産物の連続的な移載を可能とし、より効率的な移載を行わせることができる。
【0016】
請求項3の発明によれば、移載ベルトの通気孔を介して吸引手段による吸引作用を搬送コンベア上の葉状農産物に対して生じさせるので、簡易な構成にて葉状農産物を確実に吸着して移載することができる。
【0017】
請求項4の発明によれば、移載手段は、搬送コンベア上方と他の部位上方との間を往復動するとともに、吸着位置において当該搬送コンベア上の葉状農産物を吸着して他の部位まで移載し得るので、精度よく葉状農産物を移載することができる。
【0018】
請求項5の発明によれば、搬送コンベア上方と他の部位上方との間で往復動可能とされ、下面に形成された吸引部にて吸引力を作用させ葉状農産物を吸着させ得る吸引手段を具備したので、より確実に葉状農産物を吸着させて移載することができる。
【0019】
請求項6の発明によれば、他の部位に配設されて移載手段で移載された葉状農産物を積層状態にて所定量収容可能とされるとともに、軸回りに回転して収容される当該葉状農産物の向きを任意に異ならせ得る貯留装置を具備したので、葉状農産物を交互に異なる方向に積層させることができ、所定量づつ輪ゴムなどで束ねることを容易とすることができる。
【0020】
請求項7の発明によれば、搬送コンベアで搬送される葉状農産物を所定の仕分け区分に応じて判別装置が判別し、その判別結果に応じた葉状農産物を移載手段が移載するので、葉状農産物の選別装置に容易に適用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
本実施形態に係る葉状農産物の移載装置は、大葉などの葉状農産物の大きさや形状に基づき選別し得る選別装置に適用されたものである。かかる選別装置は、図1に示すように、葉状農産物Wを一定の向きで順次搬送し得る搬送コンベア1と、該搬送コンベア1を流れる葉状農産物Wを撮像し、その画像に基づいて大きさ或いは形状等の仕分け区分に応じて判別し得る判別装置2と、該判別装置2の下流側に複数配設された移載装置4と、判別装置2の判別結果に応じて移載装置4を選択的に動作させる制御装置3とから主に構成されている。
【0022】
搬送コンベア1は、ベルトコンベア又はローラコンベア等の搬送面を有するものから成り、葉状農産物Wを一定の速度及び方向に搬送するよう構成されている。識別装置2は、上述の如く画像に基づく判定を行うものに代え、他の要素(汎用的なセンサ等)にて所定の仕分け区分に応じた判別が可能なものとしてもよい。所定の仕分け区分は、大きさや形状とは異なる要素(着色具合など)であってもよい。
【0023】
しかして、収容箱D1内に無作為に収容された葉状農産物Wを作業者が順次、向きを揃えて搬送コンベア1の搬送面上に載置させると、その葉状農産物Wは当該搬送コンベア1に沿って搬送され、判別装置2にて大きさ或いは形状といった仕分け区分に応じた判別が行われるとともに、その判別結果が制御装置3に送信される。制御装置3は、送信された判別結果や搬送コンベア1のクロック信号に基づき、対応する移載装置4に制御信号を送信し動作させる。
【0024】
移載装置4にて仕分け区分毎に移載された葉状農産物Wは、移載装置4毎に配設された貯留箱5に収容され、当該貯留箱5内の葉状農産物Wが一定量に達すると、別の作業者により仕分け台D2上に移され、そこで所定の箱Tに箱詰めされて他の搬送コンベア6にて搬送される。尚、判別結果により、何れの仕分け区分にも該当しないものは搬送コンベア1の終端から収容箱7に落下して別途収容されることとなる。
【0025】
ここで、本発明に係る第1の実施形態の移載装置4は、図2〜図6に示すように、内部に吸引室Sが形成された吸引手段8と、モータMの駆動にて無端回動し得る移載ベルト9と、該移載ベルト9を懸架するローラR1〜R3と、吸引室Sを介して空気を吸引するブロワBとから成る移載手段を有し、搬送コンベア1にて搬送される葉状農産物Wを選択的に取り上げ、貯留箱5が設置された他の部位まで移載し得るものである。尚、上記構成要素は、機台Fにて支持されている。
【0026】
吸引手段8は、搬送コンベア1上方と貯留箱5(他の部位)上方とに亘って配設され、下面に形成された開口8a(図1及び図4参照)にてブロワBによる吸引力を葉状農産物Wに対して作用させ得るもので、その前後の位置(搬送コンベア1側及び貯留箱5側)に移載ベルト9を懸架するローラR1〜R3が形成されている。開口8aは、吸引手段8の延設方向に形成され、その開口端部が搬送コンベア1上の葉状農産物Wに対応した位置及び貯留箱5に対応した位置とされている。
【0027】
一方、吸引手段8内部の吸引室Sは、ブロワBから延設されたダクトBaの先端と接続されており、当該ブロワBを作動させることにより、ダクトBaを介して吸引室S内の空気を外部へ排出し得るよう構成されている。これにより、開口8aにおいては吸引力が作用され、後述する移載ベルト9の通気孔9aを介して葉状農産物Wを吸引及び吸着し得るようになっている。
【0028】
また、これら吸引手段8及び移載ベルト9は、揺動軸L1を中心に一体的に揺動自在とされており、吸引手段8のローラR2側(搬送コンベア1側)に接続されたシリンダ10を駆動させると選択的に揺動し得るよう構成されている。即ち、シリンダ10を駆動させて、そのプランジャ10aを伸長させると、吸引手段8及び移載ベルト9が図3の状態(吸引手段8の先端が搬送コンベア1の搬送面に近接した吸着位置)から図2の状態(吸引手段8の先端が搬送コンベア1の搬送面から離間した非吸着位置)まで揺動するのである。
【0029】
移載ベルト9は、無端状の可撓性部材から成るもので、その略全域に亘って複数の通気孔9a(図4及び図5参照)が形成されている。そして、モータMを駆動させることにより出力軸Maが回転すると、ベルトVを介してローラR1が回転し、その回転力によりローラR1〜R3に懸架された移載ベルト9が無端回動し得るよう構成されている。然るに、移載ベルト9における吸引手段8の開口8a位置では、当該開口8a及び通気孔9aを介して吸引室Sが外部と連通することとなり、ブロワBの吸引作用が及んで葉状農産物Wを吸引及び吸着し得るようになっている。
【0030】
しかして、吸引手段8及び移載ベルト9が非吸着位置(図2の状態)にあるときは、吸引力が搬送コンベア1の搬送面まで及ばず、葉状農産物Wを吸着しない一方、シリンダ10により吸引手段8及び移載ベルト9が吸着位置(図3の状態)まで動作すると、搬送コンベア1における搬送面上の葉状農産物Wは非接触の状態の移載装置4に吸引され、上方に浮揚した後、移載ベルト9の表面に吸着される。
【0031】
即ち、図5に示すように、吸引手段8及び移載ベルト9が非吸着位置(実線で示す位置)にあるときは、当該吸引手段8下面(移載ベルト9)から搬送コンベア1の搬送面までの寸法が大きく、当該搬送面上の葉状農産物Wまで吸引力が及ばないが、吸着位置(二点鎖線で示す位置)となると、吸引手段8下面(移載ベルト9)と搬送コンベア1の搬送面とが近接し、葉状農産物Wに対して吸引力を及ばせることができるのである。移載ベルト9の表面に付着した葉状農産物Wは、移載ベルト9の無端回動に伴い付着した状態のまま貯留箱5側へ移載される。
【0032】
そして、葉状農産物Wが開口8aにおける開口端部の位置に達すると、吸引作用が及ばなくなって移載ベルト9に対する吸着が解かれ、貯留箱5内に落下し、図6に示すように、積層状態にて収容されることとなる。その後、シリンダ10を駆動してプランジャ10aを収縮させれば、吸引手段8及び移載ベルト9が揺動軸L1を中心に揺動し、元の非吸着位置に戻ることとなる。尚、葉状農産物Wが移載ベルト9に吸着した時点で吸引手段8及び移載ベルト9を揺動して元の非吸着位置とすることができる。
【0033】
本実施形態によれば、吸着位置にある移載手段(吸引手段8及び移載ベルト9)が搬送コンベア1にて搬送過程の葉状農産物Wを吸引して吸着することにより当該搬送コンベア1から選択的に取り上げることができるので、移載効率を維持しつつ搬送コンベアで搬送される葉状農産物Wを良好に移載することができる。即ち、移載する際、吸引力にて葉状農産物Wを上方へ吸引して吸着させるので、従来の如く吸着パット等を押圧させるものに比べ、葉状農産物Wが搬送コンベアに擦れて破損してしまう不具合を回避できるとともに、破損回避のために搬送コンベアの駆動を停止させる必要がない。
【0034】
また、吸引手段8及び移載ベルト9で構成される移載手段は、搬送コンベア1上方と貯留箱5(他の部位)上方との間を無端回動するとともに、吸着位置において当該搬送コンベア1上の葉状農産物Wを吸着して貯留箱5まで移載し得るので、順次搬送される葉状農産物Wの連続的な移載を可能とし、より効率的な移載を行わせることができる。即ち、移載手段を吸着位置のままにしておけば、搬送コンベアにて順次搬送される複数の葉状農産物Wを次々に吸着させて移載することができるのである。
【0035】
更に、移載ベルト9の通気孔9aを介して吸引手段8による吸引作用を搬送コンベア1上の葉状農産物Wに対して生じさせるので、簡易な構成にて葉状農産物Wを確実に吸着して移載することができる。即ち、移載ベルト9は既存の無端状搬送ベルトに通気孔を形成させれば足りるため、その製造が容易であり、既存のものを流用させることができるのである。
【0036】
特に、吸引手段8及び移載ベルト9が移載装置4の略重心位置にある揺動軸L1を中心としてシリンダ10により揺動する構成とされているので、簡素な構成で高速切換を可能としている。即ち、上記構成により、小さな力で移載装置4を揺動して素早く切り替えることができ、葉状農産物の選別装置の処理能力をより向上させることができるのである。
【0037】
上記実施形態においては、搬送コンベア1の側方位置(他の部位)に貯留箱5を設置し、その貯留箱5に葉状農産物を移載するものであるが、図7に示すように、他の部位から延設した別個の搬送コンベア11を配設し、かかる搬送コンベア11の始端側に葉状農産物を移載するよう構成してもよい。かかる搬送コンベア11として、ベルトコンベア、ローラコンベアの他、振動コンベア等の種々汎用的なものを用いることができる。
【0038】
次に、本発明に係る第2の実施形態の移載装置について説明する。
本実施形態に係る移載装置は、図8に示すように、その移載手段が、搬送コンベア1上方と貯留箱5(他の部位)上方との間を往復動するとともに、吸着位置(同図中実線で示した状態)において搬送コンベア1上の葉状農産物Wを吸着して貯留箱5まで移載し得るものである。尚、第1の実施形態と同様の構成には、同一の符号を付してある。
【0039】
具体的には、本実施形態に係る移載手段は、内部に吸引室Sが形成された吸引手段13と、該吸引手段13を搬送コンベア1上方と貯留箱5(他の部位)上方との間で往復動させる往復用シリンダ12と、吸着手段13を吸着位置と非吸着位置との間で動作させる昇降用シリンダ14とを有しており、搬送コンベア1にて搬送される葉状農産物Wを選択的に取り上げ、貯留箱5が設置された他の部位まで移載し得るものである。
【0040】
吸引手段13は、ダクトCaを介して図示しないブロワと接続され、内部の吸引室Sの空気が吸引されるよう構成されているとともに、当該吸引室Sは、先端に吸着パット13b(吸引部)が形成された吸引管13aと接続されている。これにより、往復用シリンダ12のプランジャ12aが収縮状態(非吸着位置)から、昇降用シリンダ14を駆動させてプランジャ14aを伸長させれば、吸着パット13bが搬送コンベア1の搬送面に近接して、葉状農産物Wに対して吸引力を作用し得るようになっている。
【0041】
しかして、葉状農産物Wは、吸着パット13bからの吸引力で上方に浮揚した後、当該吸着パット13bに吸着されるので、その状態から昇降用シリンダ14を駆動させてプランジャ14aを収縮させ、吸引手段13と共に吸着パット13bを上昇させれば、搬送コンベア1の搬送面上の葉状農産物Wを選択的に取り上げることができる。その後、往復用シリンダ12を駆動させてプランジャ12aを伸長させると、葉状農産物Wは、吸引手段13と共に貯留箱5上に移載されるので、ブロワからの吸引を停止させれば、葉状農産物Wが当該貯留箱5内に落下して積層状態にて収容されることとなる。尚、葉状農産物Wを貯留箱5内に落下させた後、再びシリンダ12を駆動させてプランジャ12aを収縮させれば、元の非吸着位置とすることができる。
【0042】
本実施形態によれば、移載手段が、搬送コンベア1上方と他の部位である貯留箱5上方との間を往復動するとともに、吸着位置において当該搬送コンベア1上の葉状農産物Wを吸着して他の部位まで移載し得るので、葉状農産物Wの移載位置(排出位置)を安定させることができ、精度よく葉状農産物Wを移載することができる。また、搬送コンベア1上方と貯留箱5上方との間で往復動可能とされ、下面に形成された吸着パット13bにて吸引力を作用させ葉状農産物Wを吸着させ得る吸引手段13を具備したので、より確実に葉状農産物Wを吸着させて移載することができる。
【0043】
次に、本発明に係る第3の実施形態の移載装置について説明する。
本実施形態に係る移載装置は、図9に示すように、その移載手段が、搬送コンベア1上方と貯留箱5(他の部位)上方との間を往復動するとともに、吸着位置(同図中実線で示した状態)において搬送コンベア1上の葉状農産物Wを吸着して貯留箱5まで移載し得るものである。尚、第2の実施形態と同様の構成には、同一の符号を付してある。
【0044】
具体的には、本実施形態に係る移載手段は、内部に吸引室Sが形成された吸引手段14と、該吸引手段14を搬送コンベア1上方と貯留箱5(他の部位)上方との間で往復動させる往復用シリンダ12と、吸着手段13を吸着位置と非吸着位置との間で動作させる昇降用シリンダ14とを有しており、搬送コンベア1にて搬送される葉状農産物Wを選択的に取り上げ、貯留箱5が設置された他の部位まで移載し得るものである。
【0045】
吸引手段15は、ダクトCaを介して図示しないブロワと接続され、内部の吸引室Sの空気が吸引されるよう構成されているとともに、下面に複数の通気孔15a(図10参照)が形成されている。これにより、往復用シリンダ12のプランジャ12aが収縮状態(非吸着位置)から、昇降用シリンダ14を駆動させてプランジャ14aを伸長させれば、吸引手段15の下面が搬送コンベア1の搬送面に近接し、通気孔15aを介して葉状農産物Wに対して吸引力を作用し得るようになっている。
【0046】
しかして、葉状農産物Wは、通気孔15aからの吸引力で上方に浮揚した後、吸引手段15の下面に吸着されるので、その状態から昇降用シリンダ14を駆動させてプランジャ14aを収縮させ、吸引手段15を上昇させれば、搬送コンベア1の搬送面上の葉状農産物Wを選択的に取り上げることができる。その後、往復用シリンダ12を駆動させてプランジャ12aを伸長させると、葉状農産物Wは、吸引手段15と共に貯留箱5上に移載されるので、ブロワからの吸引を停止させれば、葉状農産物Wが当該貯留箱5内に落下して積層状態にて収容されることとなる。尚、葉状農産物Wを貯留箱5内に落下させた後、再びシリンダ12を駆動させてプランジャ12aを収縮させれば、元の非吸着位置とすることができる。
【0047】
本実施形態によれば、第2の実施形態と同様、移載手段が、搬送コンベア1上方と他の部位である貯留箱5上方との間を往復動するとともに、吸着位置において当該搬送コンベア1上の葉状農産物Wを吸着して他の部位まで移載し得るので、精度よく葉状農産物Wを移載することができる。また、搬送コンベア1上方と貯留箱5上方との間で往復動可能とされ、下面に形成された通気孔15aを介して吸引力を作用させ葉状農産物Wを吸着させ得る吸引手段15を具備したので、簡易な構成にてより確実に葉状農産物Wを吸着させて移載することができる。
【0048】
次に、本発明に係る第4の実施形態の移載装置について説明する。
本実施形態に係る移載装置は、図11に示すように、その移載手段が、搬送コンベア1上方と貯留装置16(他の部位)上方との間を往復動するとともに、吸着位置(同図中実線で示した状態)において搬送コンベア1上の葉状農産物Wを吸着して貯留箱5まで移載し得るものである。尚、第2の実施形態と同様の構成には、同一の符号を付してある。
【0049】
具体的には、本実施形態に係る移載手段は、第2の実施形態と同様、内部に吸引室Sが形成された吸引手段13と、該吸引手段13を搬送コンベア1上方と貯留装置16(他の部位)上方との間で往復動させる往復用シリンダ12と、吸着手段13を吸着位置と非吸着位置との間で動作させる昇降用シリンダ14とを有しており、搬送コンベア1にて搬送される葉状農産物Wを選択的に取り上げ、貯留装置16が設置された他の部位まで移載し得るものである。
【0050】
吸引手段13は、回転シリンダなどの回転手段15と連結されており、該回転手段15の駆動により軸回りに回転可能とされている。これにより、吸着パット13bに葉状農産物Wを吸着させた後、吸引手段13を所望方向へ回転させれば、移載された葉状農産物Wを任意の向きとすることができる。尚、かかる吸引手段13の回転は、後述する貯留装置16の回転と同期するよう制御される。
【0051】
貯留装置16は、立設されたフレーム16a内に、移載手段で移載された葉状農産物Wを積層状態にて所定量収容可能とされたものである。フレーム16aには、貯留空間に対して略四方に間隙部16bが形成されており、貯留した葉状農産物Wの向きに応じて、その茎の部分が何れかの間隙部16bに挿通され得るよう構成されている。
【0052】
更に、貯留装置16は、吸引手段13の回転と同期して軸回り(同図中上下方向)に回転し、収容される葉状農産物Wの向きを任意に異ならせ得るよう構成されている。即ち、所定量の葉状農産物を積層しつつ貯留した後、貯留装置16をその軸回りに回転させ、再び移載された葉状農産物を積層させれば、葉状農産物Wを交互に異なる方向に積層させることができ、所定量づつ輪ゴムなどで束ねることを容易とすることができる。
【0053】
上記第1〜第4の実施形態によれば、何れも、吸着位置にある移載手段が搬送コンベア1にて搬送過程の葉状農産物Wを吸引して吸着することにより当該搬送コンベア1から選択的に取り上げることができるので、移載効率を維持しつつ搬送コンベア1で搬送される葉状農産物を破損等の不具合を回避して良好に移載することができる。また、搬送コンベア1で搬送される葉状農産物Wを所定の仕分け区分に応じて判別装置2が判別し、その判別結果に応じた葉状農産物Wを移載手段が移載するので、葉状農産物Wの選別装置に容易に適用することができる。
【0054】
以上、本実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されず、例えば大葉以外の他の葉状農産物を移載する移載装置に適用してもよい。また、本実施形態においては、葉状農産物の選別装置に適用されているが、他の装置(搬送コンベアから選択的に取り上げる必要のあるもの)における葉状農産物の移載装置に適用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0055】
搬送コンベアの搬送面に近接し、当該搬送面上の葉状農産物を吸引して吸着させることにより選択的に取り上げるとともに、他の部位まで当該葉状農産物を移載させる吸着位置と、搬送コンベアの搬送面から離間して葉状農産物を吸着しない非吸着位置との間で動作可能とされた移載手段を具備した葉状農産物の移載装置であれば、外観形状が異なるもの或いは他の機能が付加されたもの等にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明に係る実施形態の葉状農産物の移載装置が適用される選別装置を示す全体模式図
【図2】本発明の第1の実施形態に係る葉状農産物の移載装置(移載手段が非吸着位置)を示す正面模式図
【図3】本発明の第1の実施形態に係る葉状農産物の移載装置(移載手段が吸着位置)を示す正面模式図
【図4】同葉状農産物の移載装置を示す平面模式図
【図5】同葉状農産物の移載装置を示す左側面模式図
【図6】図3におけるVI−VI線断面図
【図7】他の実施形態における葉状農産物の移載装置を示す正面模式図
【図8】本発明の第2の実施形態に係る葉状農産物の移載装置を示す正面模式図
【図9】本発明の第3の実施形態に係る葉状農産物の移載装置を示す正面模式図
【図10】同葉状農産物の移載装置における吸引手段の底面を示す模式図
【図11】本発明の第4の実施形態に係る葉状農産物の移載装置を示す正面模式図
【符号の説明】
【0057】
1 搬送コンベア
2 識別装置
3 制御装置
4 移載装置(移載手段)
5 貯留箱
6 搬送コンベア
7 収容箱
8 吸引手段
8a 開口
9 移載ベルト
9a 通気孔
10 シリンダ
11 別個の搬送コンベア
12 往復用シリンダ
13 吸引手段
14 昇降用シリンダ
15 回転手段
S 吸引室
W 葉状農産物
【技術分野】
【0001】
本発明は、搬送コンベアにて順次搬送される葉状農産物を選択的に取り上げ、他の部位へ移載する葉状農産物の移載装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近時においては、リンゴや梨、トマト、スイカ或いはミカンなどの球塊状の農産物を所定の仕分け区分(大きさや形状など)に応じて判別し、その判別結果に基づいて自動的に仕分けする選別装置が普及している。例えば、特許文献1にて開示されているように、球塊状の農産物(スイカ)を搬送コンベアにて搬送する過程において、その大きさを判別し、判別結果に応じて当該搬送コンベアから取り上げ、仕分け区分毎に箱詰めし得る選別装置が提案されている。
【0003】
かかる選別装置は、搬送コンベア上を流れる農産物の表面に吸着パットを押圧した後、吸着パットの内部を負圧状態として農産物を吸着させ、他の部位(箱詰め用位置)に移載し得る移載手段を具備しており、これを搬送コンベア近傍に複数配設し、仕分け区分に応じた移載手段を選択的に動作させるよう構成されていた。このような移載手段を具備した移載装置により、球塊状の農産物の表面に傷などが付着するのを回避することができる。
【特許文献1】特開昭62−158619号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来の移載装置においては、球塊状の農産物を移載するには大きな不具合がないものの、例えば大葉などの葉状農産物を移載するには、以下の如き問題があった。大葉などの葉状農産物は、全体形状が不定であるため、吸着パットを押圧する部位が定まらないとともに、当該吸着パットを密着させるのが困難であり、良好な吸着が難しいという問題があった。
【0005】
また、葉状農産物は、薄く且つ軽量なものが多いため、吸着パットを押圧した場合、搬送コンベアの搬送面との間で擦られて破損してしまう虞があった。然るに、移載の際、葉状農産物が搬送コンベアの搬送面との間で擦られてしまうのを回避すべく、吸着パットを押圧する間は搬送コンベアを停止させることも考えられるが、その場合、停止時間により次の葉状農産物に対する移載までの時間がかかってしまい、移載効率が悪化してしまうという問題がある。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、移載効率を維持しつつ搬送コンベアで搬送される葉状農産物を良好に移載することができる葉状農産物の移載装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1記載の発明は、搬送コンベアにて順次搬送される葉状農産物を選択的に取り上げ、他の部位へ移載する葉状農産物の移載装置において、前記搬送コンベアの搬送面に近接し、当該搬送面上の葉状農産物を吸引して吸着させることにより選択的に取り上げるとともに、他の部位まで当該葉状農産物を移載させる吸着位置と、前記搬送コンベアの搬送面から離間して葉状農産物を吸着しない非吸着位置との間で動作可能とされた移載手段を具備したことを特徴とする。
【0008】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の葉状農産物の移載装置において、前記移載手段は、前記搬送コンベア上方と他の部位上方との間を無端回動するとともに、前記吸着位置において当該搬送コンベア上の葉状農産物を吸着して他の部位まで移載し得ることを特徴とする。
【0009】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の葉状農産物の移載装置において、前記搬送コンベア上方と他の部位上方とに亘って配設され、下面に形成された開口にて吸引力を作用させ得る吸引手段と、該吸引手段の搬送コンベア側端部と他方の部位側端部との間で懸架されつつ無端回動可能とされ、複数の通気孔が形成された移載ベルトとを具備し、前記移載ベルトの通気孔を介して前記吸引手段による吸引作用を前記搬送コンベア上の葉状農産物に対して生じさせることを特徴とする。
【0010】
請求項4記載の発明は、請求項1記載の葉状農産物の移載装置において、前記移載手段は、前記搬送コンベア上方と他の部位上方との間を往復動するとともに、前記吸着位置において当該搬送コンベア上の葉状農産物を吸着して他の部位まで移載し得ることを特徴とする。
【0011】
請求項5記載の発明は、請求項4記載の葉状農産物の移載装置において、前記搬送コンベア上方と他の部位上方との間で往復動可能とされ、下面に形成された吸引部にて吸引力を作用させ葉状農産物を吸着させ得る吸引手段を具備したことを特徴とする。
【0012】
請求項6記載の発明は、請求項1〜請求項5の何れか1つに記載の葉状農産物の移載装置において、前記他の部位に配設されて前記移載手段で移載された葉状農産物を積層状態にて所定量収容可能とされるとともに、軸回りに回転して収容される当該葉状農産物の向きを任意に異ならせ得る貯留装置を具備したことを特徴とする。
【0013】
請求項7記載の発明は、請求項1〜請求項6の何れか1つに記載の葉状農産物の移載装置において、前記移載手段は、前記搬送コンベアで搬送される葉状農産物を所定の仕分け区分に応じて判別し得る判別装置の下流側に複数配設され、そのうち当該判別結果に応じた移載手段が非吸着位置から吸着位置に動作して選択的に葉状農産物を取り上げることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
請求項1の発明によれば、吸着位置にある移載手段が搬送コンベアにて搬送過程の葉状農産物を吸引して吸着することにより当該搬送コンベアから選択的に取り上げることができるので、移載効率を維持しつつ搬送コンベアで搬送される葉状農産物を良好に移載することができる。
【0015】
請求項2の発明によれば、移載手段は、搬送コンベア上方と他の部位上方との間を無端回動するとともに、吸着位置において当該搬送コンベア上の葉状農産物を吸着して他の部位まで移載し得るので、順次搬送される葉状農産物の連続的な移載を可能とし、より効率的な移載を行わせることができる。
【0016】
請求項3の発明によれば、移載ベルトの通気孔を介して吸引手段による吸引作用を搬送コンベア上の葉状農産物に対して生じさせるので、簡易な構成にて葉状農産物を確実に吸着して移載することができる。
【0017】
請求項4の発明によれば、移載手段は、搬送コンベア上方と他の部位上方との間を往復動するとともに、吸着位置において当該搬送コンベア上の葉状農産物を吸着して他の部位まで移載し得るので、精度よく葉状農産物を移載することができる。
【0018】
請求項5の発明によれば、搬送コンベア上方と他の部位上方との間で往復動可能とされ、下面に形成された吸引部にて吸引力を作用させ葉状農産物を吸着させ得る吸引手段を具備したので、より確実に葉状農産物を吸着させて移載することができる。
【0019】
請求項6の発明によれば、他の部位に配設されて移載手段で移載された葉状農産物を積層状態にて所定量収容可能とされるとともに、軸回りに回転して収容される当該葉状農産物の向きを任意に異ならせ得る貯留装置を具備したので、葉状農産物を交互に異なる方向に積層させることができ、所定量づつ輪ゴムなどで束ねることを容易とすることができる。
【0020】
請求項7の発明によれば、搬送コンベアで搬送される葉状農産物を所定の仕分け区分に応じて判別装置が判別し、その判別結果に応じた葉状農産物を移載手段が移載するので、葉状農産物の選別装置に容易に適用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
本実施形態に係る葉状農産物の移載装置は、大葉などの葉状農産物の大きさや形状に基づき選別し得る選別装置に適用されたものである。かかる選別装置は、図1に示すように、葉状農産物Wを一定の向きで順次搬送し得る搬送コンベア1と、該搬送コンベア1を流れる葉状農産物Wを撮像し、その画像に基づいて大きさ或いは形状等の仕分け区分に応じて判別し得る判別装置2と、該判別装置2の下流側に複数配設された移載装置4と、判別装置2の判別結果に応じて移載装置4を選択的に動作させる制御装置3とから主に構成されている。
【0022】
搬送コンベア1は、ベルトコンベア又はローラコンベア等の搬送面を有するものから成り、葉状農産物Wを一定の速度及び方向に搬送するよう構成されている。識別装置2は、上述の如く画像に基づく判定を行うものに代え、他の要素(汎用的なセンサ等)にて所定の仕分け区分に応じた判別が可能なものとしてもよい。所定の仕分け区分は、大きさや形状とは異なる要素(着色具合など)であってもよい。
【0023】
しかして、収容箱D1内に無作為に収容された葉状農産物Wを作業者が順次、向きを揃えて搬送コンベア1の搬送面上に載置させると、その葉状農産物Wは当該搬送コンベア1に沿って搬送され、判別装置2にて大きさ或いは形状といった仕分け区分に応じた判別が行われるとともに、その判別結果が制御装置3に送信される。制御装置3は、送信された判別結果や搬送コンベア1のクロック信号に基づき、対応する移載装置4に制御信号を送信し動作させる。
【0024】
移載装置4にて仕分け区分毎に移載された葉状農産物Wは、移載装置4毎に配設された貯留箱5に収容され、当該貯留箱5内の葉状農産物Wが一定量に達すると、別の作業者により仕分け台D2上に移され、そこで所定の箱Tに箱詰めされて他の搬送コンベア6にて搬送される。尚、判別結果により、何れの仕分け区分にも該当しないものは搬送コンベア1の終端から収容箱7に落下して別途収容されることとなる。
【0025】
ここで、本発明に係る第1の実施形態の移載装置4は、図2〜図6に示すように、内部に吸引室Sが形成された吸引手段8と、モータMの駆動にて無端回動し得る移載ベルト9と、該移載ベルト9を懸架するローラR1〜R3と、吸引室Sを介して空気を吸引するブロワBとから成る移載手段を有し、搬送コンベア1にて搬送される葉状農産物Wを選択的に取り上げ、貯留箱5が設置された他の部位まで移載し得るものである。尚、上記構成要素は、機台Fにて支持されている。
【0026】
吸引手段8は、搬送コンベア1上方と貯留箱5(他の部位)上方とに亘って配設され、下面に形成された開口8a(図1及び図4参照)にてブロワBによる吸引力を葉状農産物Wに対して作用させ得るもので、その前後の位置(搬送コンベア1側及び貯留箱5側)に移載ベルト9を懸架するローラR1〜R3が形成されている。開口8aは、吸引手段8の延設方向に形成され、その開口端部が搬送コンベア1上の葉状農産物Wに対応した位置及び貯留箱5に対応した位置とされている。
【0027】
一方、吸引手段8内部の吸引室Sは、ブロワBから延設されたダクトBaの先端と接続されており、当該ブロワBを作動させることにより、ダクトBaを介して吸引室S内の空気を外部へ排出し得るよう構成されている。これにより、開口8aにおいては吸引力が作用され、後述する移載ベルト9の通気孔9aを介して葉状農産物Wを吸引及び吸着し得るようになっている。
【0028】
また、これら吸引手段8及び移載ベルト9は、揺動軸L1を中心に一体的に揺動自在とされており、吸引手段8のローラR2側(搬送コンベア1側)に接続されたシリンダ10を駆動させると選択的に揺動し得るよう構成されている。即ち、シリンダ10を駆動させて、そのプランジャ10aを伸長させると、吸引手段8及び移載ベルト9が図3の状態(吸引手段8の先端が搬送コンベア1の搬送面に近接した吸着位置)から図2の状態(吸引手段8の先端が搬送コンベア1の搬送面から離間した非吸着位置)まで揺動するのである。
【0029】
移載ベルト9は、無端状の可撓性部材から成るもので、その略全域に亘って複数の通気孔9a(図4及び図5参照)が形成されている。そして、モータMを駆動させることにより出力軸Maが回転すると、ベルトVを介してローラR1が回転し、その回転力によりローラR1〜R3に懸架された移載ベルト9が無端回動し得るよう構成されている。然るに、移載ベルト9における吸引手段8の開口8a位置では、当該開口8a及び通気孔9aを介して吸引室Sが外部と連通することとなり、ブロワBの吸引作用が及んで葉状農産物Wを吸引及び吸着し得るようになっている。
【0030】
しかして、吸引手段8及び移載ベルト9が非吸着位置(図2の状態)にあるときは、吸引力が搬送コンベア1の搬送面まで及ばず、葉状農産物Wを吸着しない一方、シリンダ10により吸引手段8及び移載ベルト9が吸着位置(図3の状態)まで動作すると、搬送コンベア1における搬送面上の葉状農産物Wは非接触の状態の移載装置4に吸引され、上方に浮揚した後、移載ベルト9の表面に吸着される。
【0031】
即ち、図5に示すように、吸引手段8及び移載ベルト9が非吸着位置(実線で示す位置)にあるときは、当該吸引手段8下面(移載ベルト9)から搬送コンベア1の搬送面までの寸法が大きく、当該搬送面上の葉状農産物Wまで吸引力が及ばないが、吸着位置(二点鎖線で示す位置)となると、吸引手段8下面(移載ベルト9)と搬送コンベア1の搬送面とが近接し、葉状農産物Wに対して吸引力を及ばせることができるのである。移載ベルト9の表面に付着した葉状農産物Wは、移載ベルト9の無端回動に伴い付着した状態のまま貯留箱5側へ移載される。
【0032】
そして、葉状農産物Wが開口8aにおける開口端部の位置に達すると、吸引作用が及ばなくなって移載ベルト9に対する吸着が解かれ、貯留箱5内に落下し、図6に示すように、積層状態にて収容されることとなる。その後、シリンダ10を駆動してプランジャ10aを収縮させれば、吸引手段8及び移載ベルト9が揺動軸L1を中心に揺動し、元の非吸着位置に戻ることとなる。尚、葉状農産物Wが移載ベルト9に吸着した時点で吸引手段8及び移載ベルト9を揺動して元の非吸着位置とすることができる。
【0033】
本実施形態によれば、吸着位置にある移載手段(吸引手段8及び移載ベルト9)が搬送コンベア1にて搬送過程の葉状農産物Wを吸引して吸着することにより当該搬送コンベア1から選択的に取り上げることができるので、移載効率を維持しつつ搬送コンベアで搬送される葉状農産物Wを良好に移載することができる。即ち、移載する際、吸引力にて葉状農産物Wを上方へ吸引して吸着させるので、従来の如く吸着パット等を押圧させるものに比べ、葉状農産物Wが搬送コンベアに擦れて破損してしまう不具合を回避できるとともに、破損回避のために搬送コンベアの駆動を停止させる必要がない。
【0034】
また、吸引手段8及び移載ベルト9で構成される移載手段は、搬送コンベア1上方と貯留箱5(他の部位)上方との間を無端回動するとともに、吸着位置において当該搬送コンベア1上の葉状農産物Wを吸着して貯留箱5まで移載し得るので、順次搬送される葉状農産物Wの連続的な移載を可能とし、より効率的な移載を行わせることができる。即ち、移載手段を吸着位置のままにしておけば、搬送コンベアにて順次搬送される複数の葉状農産物Wを次々に吸着させて移載することができるのである。
【0035】
更に、移載ベルト9の通気孔9aを介して吸引手段8による吸引作用を搬送コンベア1上の葉状農産物Wに対して生じさせるので、簡易な構成にて葉状農産物Wを確実に吸着して移載することができる。即ち、移載ベルト9は既存の無端状搬送ベルトに通気孔を形成させれば足りるため、その製造が容易であり、既存のものを流用させることができるのである。
【0036】
特に、吸引手段8及び移載ベルト9が移載装置4の略重心位置にある揺動軸L1を中心としてシリンダ10により揺動する構成とされているので、簡素な構成で高速切換を可能としている。即ち、上記構成により、小さな力で移載装置4を揺動して素早く切り替えることができ、葉状農産物の選別装置の処理能力をより向上させることができるのである。
【0037】
上記実施形態においては、搬送コンベア1の側方位置(他の部位)に貯留箱5を設置し、その貯留箱5に葉状農産物を移載するものであるが、図7に示すように、他の部位から延設した別個の搬送コンベア11を配設し、かかる搬送コンベア11の始端側に葉状農産物を移載するよう構成してもよい。かかる搬送コンベア11として、ベルトコンベア、ローラコンベアの他、振動コンベア等の種々汎用的なものを用いることができる。
【0038】
次に、本発明に係る第2の実施形態の移載装置について説明する。
本実施形態に係る移載装置は、図8に示すように、その移載手段が、搬送コンベア1上方と貯留箱5(他の部位)上方との間を往復動するとともに、吸着位置(同図中実線で示した状態)において搬送コンベア1上の葉状農産物Wを吸着して貯留箱5まで移載し得るものである。尚、第1の実施形態と同様の構成には、同一の符号を付してある。
【0039】
具体的には、本実施形態に係る移載手段は、内部に吸引室Sが形成された吸引手段13と、該吸引手段13を搬送コンベア1上方と貯留箱5(他の部位)上方との間で往復動させる往復用シリンダ12と、吸着手段13を吸着位置と非吸着位置との間で動作させる昇降用シリンダ14とを有しており、搬送コンベア1にて搬送される葉状農産物Wを選択的に取り上げ、貯留箱5が設置された他の部位まで移載し得るものである。
【0040】
吸引手段13は、ダクトCaを介して図示しないブロワと接続され、内部の吸引室Sの空気が吸引されるよう構成されているとともに、当該吸引室Sは、先端に吸着パット13b(吸引部)が形成された吸引管13aと接続されている。これにより、往復用シリンダ12のプランジャ12aが収縮状態(非吸着位置)から、昇降用シリンダ14を駆動させてプランジャ14aを伸長させれば、吸着パット13bが搬送コンベア1の搬送面に近接して、葉状農産物Wに対して吸引力を作用し得るようになっている。
【0041】
しかして、葉状農産物Wは、吸着パット13bからの吸引力で上方に浮揚した後、当該吸着パット13bに吸着されるので、その状態から昇降用シリンダ14を駆動させてプランジャ14aを収縮させ、吸引手段13と共に吸着パット13bを上昇させれば、搬送コンベア1の搬送面上の葉状農産物Wを選択的に取り上げることができる。その後、往復用シリンダ12を駆動させてプランジャ12aを伸長させると、葉状農産物Wは、吸引手段13と共に貯留箱5上に移載されるので、ブロワからの吸引を停止させれば、葉状農産物Wが当該貯留箱5内に落下して積層状態にて収容されることとなる。尚、葉状農産物Wを貯留箱5内に落下させた後、再びシリンダ12を駆動させてプランジャ12aを収縮させれば、元の非吸着位置とすることができる。
【0042】
本実施形態によれば、移載手段が、搬送コンベア1上方と他の部位である貯留箱5上方との間を往復動するとともに、吸着位置において当該搬送コンベア1上の葉状農産物Wを吸着して他の部位まで移載し得るので、葉状農産物Wの移載位置(排出位置)を安定させることができ、精度よく葉状農産物Wを移載することができる。また、搬送コンベア1上方と貯留箱5上方との間で往復動可能とされ、下面に形成された吸着パット13bにて吸引力を作用させ葉状農産物Wを吸着させ得る吸引手段13を具備したので、より確実に葉状農産物Wを吸着させて移載することができる。
【0043】
次に、本発明に係る第3の実施形態の移載装置について説明する。
本実施形態に係る移載装置は、図9に示すように、その移載手段が、搬送コンベア1上方と貯留箱5(他の部位)上方との間を往復動するとともに、吸着位置(同図中実線で示した状態)において搬送コンベア1上の葉状農産物Wを吸着して貯留箱5まで移載し得るものである。尚、第2の実施形態と同様の構成には、同一の符号を付してある。
【0044】
具体的には、本実施形態に係る移載手段は、内部に吸引室Sが形成された吸引手段14と、該吸引手段14を搬送コンベア1上方と貯留箱5(他の部位)上方との間で往復動させる往復用シリンダ12と、吸着手段13を吸着位置と非吸着位置との間で動作させる昇降用シリンダ14とを有しており、搬送コンベア1にて搬送される葉状農産物Wを選択的に取り上げ、貯留箱5が設置された他の部位まで移載し得るものである。
【0045】
吸引手段15は、ダクトCaを介して図示しないブロワと接続され、内部の吸引室Sの空気が吸引されるよう構成されているとともに、下面に複数の通気孔15a(図10参照)が形成されている。これにより、往復用シリンダ12のプランジャ12aが収縮状態(非吸着位置)から、昇降用シリンダ14を駆動させてプランジャ14aを伸長させれば、吸引手段15の下面が搬送コンベア1の搬送面に近接し、通気孔15aを介して葉状農産物Wに対して吸引力を作用し得るようになっている。
【0046】
しかして、葉状農産物Wは、通気孔15aからの吸引力で上方に浮揚した後、吸引手段15の下面に吸着されるので、その状態から昇降用シリンダ14を駆動させてプランジャ14aを収縮させ、吸引手段15を上昇させれば、搬送コンベア1の搬送面上の葉状農産物Wを選択的に取り上げることができる。その後、往復用シリンダ12を駆動させてプランジャ12aを伸長させると、葉状農産物Wは、吸引手段15と共に貯留箱5上に移載されるので、ブロワからの吸引を停止させれば、葉状農産物Wが当該貯留箱5内に落下して積層状態にて収容されることとなる。尚、葉状農産物Wを貯留箱5内に落下させた後、再びシリンダ12を駆動させてプランジャ12aを収縮させれば、元の非吸着位置とすることができる。
【0047】
本実施形態によれば、第2の実施形態と同様、移載手段が、搬送コンベア1上方と他の部位である貯留箱5上方との間を往復動するとともに、吸着位置において当該搬送コンベア1上の葉状農産物Wを吸着して他の部位まで移載し得るので、精度よく葉状農産物Wを移載することができる。また、搬送コンベア1上方と貯留箱5上方との間で往復動可能とされ、下面に形成された通気孔15aを介して吸引力を作用させ葉状農産物Wを吸着させ得る吸引手段15を具備したので、簡易な構成にてより確実に葉状農産物Wを吸着させて移載することができる。
【0048】
次に、本発明に係る第4の実施形態の移載装置について説明する。
本実施形態に係る移載装置は、図11に示すように、その移載手段が、搬送コンベア1上方と貯留装置16(他の部位)上方との間を往復動するとともに、吸着位置(同図中実線で示した状態)において搬送コンベア1上の葉状農産物Wを吸着して貯留箱5まで移載し得るものである。尚、第2の実施形態と同様の構成には、同一の符号を付してある。
【0049】
具体的には、本実施形態に係る移載手段は、第2の実施形態と同様、内部に吸引室Sが形成された吸引手段13と、該吸引手段13を搬送コンベア1上方と貯留装置16(他の部位)上方との間で往復動させる往復用シリンダ12と、吸着手段13を吸着位置と非吸着位置との間で動作させる昇降用シリンダ14とを有しており、搬送コンベア1にて搬送される葉状農産物Wを選択的に取り上げ、貯留装置16が設置された他の部位まで移載し得るものである。
【0050】
吸引手段13は、回転シリンダなどの回転手段15と連結されており、該回転手段15の駆動により軸回りに回転可能とされている。これにより、吸着パット13bに葉状農産物Wを吸着させた後、吸引手段13を所望方向へ回転させれば、移載された葉状農産物Wを任意の向きとすることができる。尚、かかる吸引手段13の回転は、後述する貯留装置16の回転と同期するよう制御される。
【0051】
貯留装置16は、立設されたフレーム16a内に、移載手段で移載された葉状農産物Wを積層状態にて所定量収容可能とされたものである。フレーム16aには、貯留空間に対して略四方に間隙部16bが形成されており、貯留した葉状農産物Wの向きに応じて、その茎の部分が何れかの間隙部16bに挿通され得るよう構成されている。
【0052】
更に、貯留装置16は、吸引手段13の回転と同期して軸回り(同図中上下方向)に回転し、収容される葉状農産物Wの向きを任意に異ならせ得るよう構成されている。即ち、所定量の葉状農産物を積層しつつ貯留した後、貯留装置16をその軸回りに回転させ、再び移載された葉状農産物を積層させれば、葉状農産物Wを交互に異なる方向に積層させることができ、所定量づつ輪ゴムなどで束ねることを容易とすることができる。
【0053】
上記第1〜第4の実施形態によれば、何れも、吸着位置にある移載手段が搬送コンベア1にて搬送過程の葉状農産物Wを吸引して吸着することにより当該搬送コンベア1から選択的に取り上げることができるので、移載効率を維持しつつ搬送コンベア1で搬送される葉状農産物を破損等の不具合を回避して良好に移載することができる。また、搬送コンベア1で搬送される葉状農産物Wを所定の仕分け区分に応じて判別装置2が判別し、その判別結果に応じた葉状農産物Wを移載手段が移載するので、葉状農産物Wの選別装置に容易に適用することができる。
【0054】
以上、本実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されず、例えば大葉以外の他の葉状農産物を移載する移載装置に適用してもよい。また、本実施形態においては、葉状農産物の選別装置に適用されているが、他の装置(搬送コンベアから選択的に取り上げる必要のあるもの)における葉状農産物の移載装置に適用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0055】
搬送コンベアの搬送面に近接し、当該搬送面上の葉状農産物を吸引して吸着させることにより選択的に取り上げるとともに、他の部位まで当該葉状農産物を移載させる吸着位置と、搬送コンベアの搬送面から離間して葉状農産物を吸着しない非吸着位置との間で動作可能とされた移載手段を具備した葉状農産物の移載装置であれば、外観形状が異なるもの或いは他の機能が付加されたもの等にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明に係る実施形態の葉状農産物の移載装置が適用される選別装置を示す全体模式図
【図2】本発明の第1の実施形態に係る葉状農産物の移載装置(移載手段が非吸着位置)を示す正面模式図
【図3】本発明の第1の実施形態に係る葉状農産物の移載装置(移載手段が吸着位置)を示す正面模式図
【図4】同葉状農産物の移載装置を示す平面模式図
【図5】同葉状農産物の移載装置を示す左側面模式図
【図6】図3におけるVI−VI線断面図
【図7】他の実施形態における葉状農産物の移載装置を示す正面模式図
【図8】本発明の第2の実施形態に係る葉状農産物の移載装置を示す正面模式図
【図9】本発明の第3の実施形態に係る葉状農産物の移載装置を示す正面模式図
【図10】同葉状農産物の移載装置における吸引手段の底面を示す模式図
【図11】本発明の第4の実施形態に係る葉状農産物の移載装置を示す正面模式図
【符号の説明】
【0057】
1 搬送コンベア
2 識別装置
3 制御装置
4 移載装置(移載手段)
5 貯留箱
6 搬送コンベア
7 収容箱
8 吸引手段
8a 開口
9 移載ベルト
9a 通気孔
10 シリンダ
11 別個の搬送コンベア
12 往復用シリンダ
13 吸引手段
14 昇降用シリンダ
15 回転手段
S 吸引室
W 葉状農産物
【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送コンベアにて順次搬送される葉状農産物を選択的に取り上げ、他の部位へ移載する葉状農産物の移載装置において、
前記搬送コンベアの搬送面に近接し、当該搬送面上の葉状農産物を吸引して吸着させることにより選択的に取り上げるとともに、他の部位まで当該葉状農産物を移載させる吸着位置と、前記搬送コンベアの搬送面から離間して葉状農産物を吸着しない非吸着位置との間で動作可能とされた移載手段を具備したことを特徴とする葉状農産物の移載装置。
【請求項2】
前記移載手段は、前記搬送コンベア上方と他の部位上方との間を無端回動するとともに、前記吸着位置において当該搬送コンベア上の葉状農産物を吸着して他の部位まで移載し得ることを特徴とする請求項1記載の葉状農産物の移載装置。
【請求項3】
前記搬送コンベア上方と他の部位上方とに亘って配設され、下面に形成された開口にて吸引力を作用させ得る吸引手段と、
該吸引手段の搬送コンベア側端部と他方の部位側端部との間で懸架されつつ無端回動可能とされ、複数の通気孔が形成された移載ベルトと、
を具備し、前記移載ベルトの通気孔を介して前記吸引手段による吸引作用を前記搬送コンベア上の葉状農産物に対して生じさせることを特徴とする請求項2記載の葉状農産物の移載装置。
【請求項4】
前記移載手段は、前記搬送コンベア上方と他の部位上方との間を往復動するとともに、前記吸着位置において当該搬送コンベア上の葉状農産物を吸着して他の部位まで移載し得ることを特徴とする請求項1記載の葉状農産物の移載装置。
【請求項5】
前記搬送コンベア上方と他の部位上方との間で往復動可能とされ、下面に形成された吸引部にて吸引力を作用させ葉状農産物を吸着させ得る吸引手段を具備したことを特徴とする請求項4記載の葉状農産物の移載装置。
【請求項6】
前記他の部位に配設されて前記移載手段で移載された葉状農産物を積層状態にて所定量収容可能とされるとともに、軸回りに回転して収容される当該葉状農産物の向きを任意に異ならせ得る貯留装置を具備したことを特徴とする請求項1〜請求項5の何れか1つに記載の葉状農産物の移載装置。
【請求項7】
前記移載手段は、前記搬送コンベアで搬送される葉状農産物を所定の仕分け区分に応じて判別し得る判別装置の下流側に複数配設され、そのうち当該判別結果に応じた移載手段が非吸着位置から吸着位置に動作して選択的に葉状農産物を取り上げることを特徴とする請求項1〜請求項6の何れか1つに記載の葉状農産物の移載装置。
【請求項1】
搬送コンベアにて順次搬送される葉状農産物を選択的に取り上げ、他の部位へ移載する葉状農産物の移載装置において、
前記搬送コンベアの搬送面に近接し、当該搬送面上の葉状農産物を吸引して吸着させることにより選択的に取り上げるとともに、他の部位まで当該葉状農産物を移載させる吸着位置と、前記搬送コンベアの搬送面から離間して葉状農産物を吸着しない非吸着位置との間で動作可能とされた移載手段を具備したことを特徴とする葉状農産物の移載装置。
【請求項2】
前記移載手段は、前記搬送コンベア上方と他の部位上方との間を無端回動するとともに、前記吸着位置において当該搬送コンベア上の葉状農産物を吸着して他の部位まで移載し得ることを特徴とする請求項1記載の葉状農産物の移載装置。
【請求項3】
前記搬送コンベア上方と他の部位上方とに亘って配設され、下面に形成された開口にて吸引力を作用させ得る吸引手段と、
該吸引手段の搬送コンベア側端部と他方の部位側端部との間で懸架されつつ無端回動可能とされ、複数の通気孔が形成された移載ベルトと、
を具備し、前記移載ベルトの通気孔を介して前記吸引手段による吸引作用を前記搬送コンベア上の葉状農産物に対して生じさせることを特徴とする請求項2記載の葉状農産物の移載装置。
【請求項4】
前記移載手段は、前記搬送コンベア上方と他の部位上方との間を往復動するとともに、前記吸着位置において当該搬送コンベア上の葉状農産物を吸着して他の部位まで移載し得ることを特徴とする請求項1記載の葉状農産物の移載装置。
【請求項5】
前記搬送コンベア上方と他の部位上方との間で往復動可能とされ、下面に形成された吸引部にて吸引力を作用させ葉状農産物を吸着させ得る吸引手段を具備したことを特徴とする請求項4記載の葉状農産物の移載装置。
【請求項6】
前記他の部位に配設されて前記移載手段で移載された葉状農産物を積層状態にて所定量収容可能とされるとともに、軸回りに回転して収容される当該葉状農産物の向きを任意に異ならせ得る貯留装置を具備したことを特徴とする請求項1〜請求項5の何れか1つに記載の葉状農産物の移載装置。
【請求項7】
前記移載手段は、前記搬送コンベアで搬送される葉状農産物を所定の仕分け区分に応じて判別し得る判別装置の下流側に複数配設され、そのうち当該判別結果に応じた移載手段が非吸着位置から吸着位置に動作して選択的に葉状農産物を取り上げることを特徴とする請求項1〜請求項6の何れか1つに記載の葉状農産物の移載装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2007−269427(P2007−269427A)
【公開日】平成19年10月18日(2007.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−95310(P2006−95310)
【出願日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【出願人】(000137328)株式会社マキ製作所 (48)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年10月18日(2007.10.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【出願人】(000137328)株式会社マキ製作所 (48)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]