説明

蒸気使用設備の改善手法探索方法、及び、蒸気使用設備シミュレートシステム

【課題】蒸気使用設備の総合的な設備改善に有効な設備改善手法を効率的に探索し得る蒸気使用設備の設備探索方法を提供する。
【解決手段】蒸気使用設備を診断し、その診断結果に基づいて蒸気使用設備の蒸気使用状況Jbを把握する設備現状調査を実施するとともに、設備現状調査で把握された蒸気使用設備の蒸気使用状況Jbから想定される設備改善手法Jsについて、設備改善手法実施後の蒸気使用設備の予測蒸気使用状況Jyをシミュレートする改善シミュレートを実施し、改善シミュレートにより得られた蒸気使用設備の予測蒸気使用状況Jyに基づいて適正な設備改善手法Jsを探索する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、化学プラントなどの蒸気使用設備において適正な設備改善手法を探索するために用いられる蒸気使用設備の改善手法探索方法、及び、蒸気使用設備シミュレートシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の蒸気使用設備の改善手法探索方法としては、例えば、前記設備改善手法の一例である蒸気トラップの交換又は修理に関し、蒸気使用設備に備え付けられた現行の蒸気トラップを診断して、その診断結果に基づいて蒸気使用設備の全体についてトラップ不良等によるトラップ通過蒸気損失量を加算方式で算出した上で、当該設備改善手法を実施することで減少するトラップ通過蒸気損失量を加算方式で算出し、このトラップ通過蒸気損失量の減少量を蒸気使用設備の現行の総蒸気供給量から差し引いて算出した改善手法実施後の予測総蒸気供給量の大小でもって当該設備改善手法の適否を評価するものがある(下記特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2005−114366号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、一般的に、蒸気使用設備では、ボイラー等で生成した高圧蒸気を蒸気使用機器などで使用したのち、その使用済蒸気を中圧蒸気や低圧蒸気として再び別の蒸気使用機器で使用したりするなど設備全体での蒸気使用状況が複雑になることから、単に、蒸気使用設備の現行の総蒸気供給量から設備改善手法の実施によるトラップ通過蒸気損失量の減少量を差し引いて設備改善手法実施後の予測総蒸気供給量を算出する従来の技術では、予測総蒸気供給量自体の精度が低いのは勿論のこと、設備改善手法が蒸気使用設備に及ぼす影響を十分に精査することができず、そのことで、設備改善手法の適否評価が不正確になって、蒸気使用設備の総合的な設備改善に有効な設備改善手法を探索し難い問題がある。
【0005】
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、蒸気使用設備の総合的な設備改善に有効な設備改善手法を効率的に探索し得る蒸気使用設備の改善手法探索方法、及び、蒸気使用設備シミュレートシステムを提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1特徴構成は、蒸気使用設備の改善手法探索方法に係り、その特徴は、
蒸気使用設備を診断し、その診断結果に基づいて蒸気使用設備の蒸気使用状況を把握する設備現状調査を実施するとともに、
前記設備現状調査で把握された蒸気使用設備の蒸気使用状況から想定される設備改善手法について、設備改善手法実施後の蒸気使用設備の予測蒸気使用状況をシミュレートする改善シミュレートを実施し、
前記改善シミュレートにより得られた蒸気使用設備の予測蒸気使用状況に基づいて適正な設備改善手法を探索する点にある。
【0007】
上記特徴構成によれば、前記設備現状調査で把握された蒸気使用設備の蒸気使用状況から想定される設備改善手法について、設備改善手法実施後の蒸気使用設備の予測蒸気使用状況をシミュレートする改善シミュレートを実施した上で、その改善シミュレートにより得られた蒸気使用設備の予測蒸気使用状況に基づいて適正な設備改善手法を探索するから、蒸気使用設備の複雑な蒸気使用状況に対する設備改善手法の実施による影響を正確に把握することができ、蒸気使用設備に総合的に有効な設備改善手法を効率的に探索することができる。
【0008】
本発明の第2特徴構成は、第1特徴構成の実施に好適な構成であり、その特徴は、
前記設備現状調査において、蒸気使用設備の蒸気使用状況として少なくとも、
(イ)蒸気の供給圧力が蒸気使用設備の全体バランスからみて適切であるか、
(ロ)蒸気の供給方法が適切であるか、
(ハ)蒸気凝縮水の排出方法がどのように行われているか、
(ニ)蒸気凝縮水は有効にボイラー等の再利用先に給送されているか、
前記(イ)〜(ニ)のいずれかを把握する点にある。
【0009】
つまり、前記(イ)を把握すれば、例えば、蒸気供給圧力の低減等の改善手法を想定することができ、前記(ロ)を把握すれば、例えば、蒸気の供給方法の変更等の改善手法を想定することができ、前記(ハ)を把握すれば、例えば、蒸気トラップとバルブとの相互変更等の改善手法を想定することができ、前記(ニ)を把握すれば、例えば、蒸気凝縮水の給送路の変更等の改善手法を想定することができる。
【0010】
すなわち、上記特徴構成によれば、蒸気使用設備の蒸気使用状況への影響の高い上記の如き改善手法を想定することができるから、蒸気使用設備に総合的に有効な設備改善手法を一層効率的に探索することができる。
【0011】
本発明の第3特徴構成は、第1又は第2特徴構成の実施に好適な構成であり、その特徴は、
前記改善シミュレートにおいて、前記設備改善手法の複数手法について設備改善手法実施後の蒸気使用設備の予測蒸気使用状況をシミュレートする点にある。
【0012】
上記特徴構成によれば、複数手法の設備改善手法についてシミュレート結果を得るから、例えば、複数手法の設備改善手法を比較する形態で夫々の設備改善手法のメリットやデメリットを効果的に抽出することができて、設備改善手法の探索に蒸気使用設備の所有者や管理者等の要望を反映させ易くすることができ、これにより、蒸気使用設備に総合的に有効な設備改善手法を一層効率的に探索することができる。
【0013】
本発明の第4特徴構成は、第1又は第2特徴構成の実施に好適な構成であり、その特徴は、
前記改善シミュレートにおいて、前記設備改善手法の複数手法のうちから任意に選択した一又は二以上の設備改善手法について設備改善手法実施後の蒸気使用設備の予測蒸気使用状況をシミュレートする点にある。
【0014】
上記特徴構成によれば、前記設備改善手法の複数手法のうち、例えば、蒸気使用設備の所有者や管理者等が契約上等の理由で実施できない設備改善手法など、シミュレート不要な設備改善手法を探索対象から外す形態で、任意に選択した設備改善手法についてシミュレート結果を得ることができるから、蒸気使用設備に総合的に有効な設備改善手法を一層効率的に探索することができる。
【0015】
本発明の第5特徴構成は、第1〜第4特徴構成のいずれかの実施に好適な構成であり、その特徴は、
前記改善シミュレートにおいて、前記設備改善手法の複数手法を組み合わせた複合の設備改善手法について設備改善手法実施後の蒸気使用設備の予測蒸気使用状況をシミュレートする点にある。
【0016】
上記特徴構成によれば、前記設備改善手法の複数手法を組み合わせた複合の設備改善手法を探索対象とする形態で、探索対象の設備改善手法のバリエーションを増やすことができて、蒸気使用設備に総合的に有効な設備改善手法を一層効率的に探索することができる。
【0017】
なお、複合の設備改善手法として組み合わせる複数手法の設備改善手法は、想定される複数手法の設備改善手法の全部に限らず、想定される複数手法の設備改善手法のうちから選択した一部であってもよい。
【0018】
本発明の第6特徴構成は、蒸気使用設備シミュレートシステムに係り、その特徴は、
蒸気使用設備の蒸気使用状況の情報が記憶された記憶手段と、
蒸気使用設備に対する設備改善手法の情報が入力される入力手段と、
前記記憶手段に記憶された蒸気使用設備の蒸気使用状況情報と前記入力手段に入力された設備改善手法情報とに基づいて改善手法実施後の蒸気使用設備の予測蒸気使用状況情報を演算するシミュレート手段と、
前記シミュレート手段で演算された蒸気使用設備の予測蒸気使用状況情報を出力する出力手段とを備える点にある。
【0019】
上記特徴構成によれば、前記記憶手段に記憶された蒸気使用設備の蒸気使用状況情報と前記入力手段に入力された設備改善手法情報とに基づき、シミュレート手段で演算した改善手法実施後の蒸気使用設備の予測蒸気使用状況情報を出力手段により出力するから、出力されたシミュレート結果により蒸気使用設備の複雑な蒸気使用状況に対する設備改善手法の実施による影響を正確に把握することができて、蒸気使用設備に総合的に有効な設備改善手法を効率的に探索することが可能になる。
【0020】
本発明の第7特徴構成は、第6特徴構成の実施に好適な構成であり、その特徴は、
前記シミュレート手段は、前記入力手段に入力された複数の設備改善手法情報に基づいて改善手法実施後の蒸気使用設備の予測蒸気使用状況情報を演算する構成にしてある点にある。
【0021】
上記特徴構成によれば、複数手法の設備改善手法のシミュレート結果を得ることができるから、例えば、それら複数のシミュレート結果を比較する形態で、夫々の設備改善手法のメリットやデメリットを抽出することができて、蒸気使用設備の所有者や管理者等の要望を反映させ易くすることができ、これにより、蒸気使用設備に総合的に有効な設備改善手法を一層効率的に探索することが可能になる。
【0022】
本発明の第8特徴構成は、第6特徴構成の実施に好適な構成であり、その特徴は、
前記シミュレート手段は、前記入力手段に入力された複数の設備改善手法の情報のうちから一又は二以上の設備改善手法情報を選択して、その選択した設備改善手法情報に基づいて改善手法実施後の蒸気使用設備の予測蒸気使用状況情報を演算する構成にしてある点にある。
【0023】
上記特徴構成によれば、前記設備改善手法の複数手法のうち、例えば、蒸気使用設備の所有者や管理者等が契約上等の理由で実施できない設備改善手法など、シミュレート不要な設備改善手法を探索対象から外す形態で、任意に選択した設備改善手法についてシミュレート結果を得ることができるから、蒸気使用設備に総合的に有効な設備改善手法を一層効率的に探索することが可能になる。
【0024】
本発明の第9特徴構成は、第6〜第8特徴構成のいずれかの実施に好適な構成であり、その特徴は、
前記シミュレート手段は、前記入力手段に入力された複数の設備改善手法情報を組み合わせて複合の設備改善手法情報を作成して、その複合の設備改善手法情報に基づいて改善手法実施後の蒸気使用設備の予測蒸気使用状況情報を演算する構成にしてある点にある。
【0025】
上記特徴構成によれば、前記入力手段に入力された複数の設備改善手法情報を組み合わせた複合の設備改善手法をシミュレート対象とする形態で、シミュレート対象の設備改善手法のバリエーションを増やすことができるから、蒸気使用設備に総合的に有効な設備改善手法を一層効率的に探索することが可能になる。
【0026】
なお、複合の設備改善手法情報として組み合わせる複数の設備改善手法情報は、入力手段に入力された複数の設備改善手法情報の全部に限らず、入力手段に入力された複数の設備改善手法情報のうちから選択した一部であってもよい。
【0027】
本発明の第10特徴構成は、第6〜第9特徴構成のいずれかの実施に好適な構成であり、その特徴は、
前記出力手段は、前記シミュレート手段による演算に用いられた設備改善手法の種別の情報と、前記シミュレート手段で演算された蒸気使用設備の予測蒸気使用状況情報とを同時に出力する構成にしてある点にある。
【0028】
上記特徴構成によれば、前記シミュレート手段による演算に用いられた設備改善手法の種別の情報と、前記シミュレート手段で演算された蒸気使用設備の予測蒸気使用状況情報とを同時に把握することができて、例えば、設備改善手法と予測蒸気使用状況情報との対応関係に誤りが生じることで設備改善手法の探索が不適切になるのを効果的に抑止することができる。
【0029】
本発明の第11特徴構成は、第10特徴構成の実施に好適な構成であり、その特徴は、
前記出力手段は、前記入力手段に入力された複数の設備改善手法の種別の情報について、前記複数の設備改善手法の種別の情報のうちから前記シミュレート手段による演算に用いられた設備改善手法の種別の情報を識別可能な形態で出力する構成にしてある点にある。
【0030】
上記特徴構成によれば、前記入力手段に入力された複数の設備改善手法における前記シミュレート手段による演算に用いられた設備改善手法の位置付け等を把握しながら、前記シミュレート手段で演算された蒸気使用設備の予測蒸気使用状況情報を把握することができて、蒸気使用設備に総合的に有効な設備改善手法を一層効率的に探索することが可能になる。
【0031】
本発明の第12特徴構成は、第6〜第11特徴構成のいずれかの実施に好適な構成であり、その特徴は、
前記出力手段は、前記記憶手段に記憶された蒸気使用設備の蒸気使用状況情報と、前記シミュレート手段で演算された蒸気使用設備の予測蒸気使用状況情報とを同時に出力する構成にしてある点にある。
【0032】
上記特徴構成によれば、蒸気使用状況情報と予測蒸気使用状況情報とを同時に把握することができるから、例えば、設備改善手法の実施前後において蒸気使用量等が変化する箇所と変化しない箇所とを効果的に把握することができて、蒸気使用設備に総合的に有効な設備改善手法を一層効率的に探索することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
図1は、蒸気使用設備の一例であるプラントの全体構成を示し、このプラントでは、高圧の蒸気を給送する高圧蒸気管1、中圧の蒸気を給送する中圧蒸気管2、低圧の蒸気を給送する低圧蒸気管3を通じて各種の蒸気使用機器に対し適圧の蒸気が供給されている。
【0034】
前記高圧蒸気管1には、蒸気供給手段としての第1ボイラー4、第2ボイラー5、及び、他径路からの高圧蒸気供給路6を通じて高圧の蒸気が供給されている。高圧蒸気管1に供給された高圧の蒸気は、高圧蒸気管1に接続された蒸気使用機器としての第2蒸気タービン発電機11、第1高圧蒸気タービン8、第2高圧蒸気タービン9、複数の高圧蒸気用生産機器10に供給され、そこで使用されている。
【0035】
前記第2ボイラー5と高圧蒸気管1との間には、第1蒸気タービン発電機7が並列配置で介装されており、この第1蒸気タービン発電機7において、第2ボイラー5からの高圧の蒸気の一部又は全部を使用して発電し、その発電で使用して減圧された高圧の蒸気が高圧蒸気管1に供給されている。
【0036】
12は、高圧蒸気管1の高圧の蒸気を減圧して中圧の蒸気として中圧蒸気管2に供給する第1減圧供給路であり、この第1減圧供給路12に介装した制御弁12aの開閉操作により高圧蒸気管1における一部蒸気が適宜に中圧蒸気管2に供給される。
【0037】
第2ボイラー5から第2蒸気タービン発電機11に供給された高圧の蒸気は、第2蒸気タービン発電機11での発電により使用されることで中圧の蒸気に減圧されたのち中圧蒸気管2に供給されている。また、高圧蒸気管1から第2高圧蒸気タービン9に供給された高圧の蒸気は、第2高圧蒸気タービン9で使用されることで低圧の蒸気に減圧されたのち低圧蒸気管3に供給されている。
【0038】
前記中圧蒸気管2には、第1減圧供給路12、第2蒸気タービン発電機11、及び、他径路からの中圧蒸気供給路13の各々から中圧の蒸気が供給される。中圧蒸気管2に供給された中圧の蒸気は、中圧蒸気管2に接続された蒸気使用機器としての中圧蒸気タービン14、及び、複数の中圧蒸気用生産機器15に供給され、そこで使用されている。
【0039】
16は、中圧蒸気管2の中圧の蒸気を減圧して低圧の蒸気として低圧蒸気管3に供給する第2減圧供給路であり、この第2減圧供給路16に介装した減圧弁16aの開閉操作により中圧蒸気管2における一部蒸気が低圧の蒸気として適宜に低圧蒸気管3に供給されている。また、中圧蒸気管2から中圧蒸気タービン14に供給された中圧の蒸気は、中圧蒸気タービン14で使用されることで低圧の蒸気に減圧されたのち低圧蒸気管3に供給されている。
【0040】
前記低圧蒸気管3には、第2高圧蒸気タービン9、及び、中圧蒸気タービン14から低圧の蒸気が供給されている。低圧蒸気管3に供給された低圧の蒸気は、低圧蒸気管3に接続された低圧蒸気用生産機器17に供給され、そこで使用されている。また、低圧蒸気管3における余分の低圧の蒸気はベント管18を通じ不要蒸気として系外に放出されている。
【0041】
そして、各蒸気使用機器10、15、17で使用されて発生した蒸気凝縮水、或いは、各蒸気供給管1〜3での給送過程で発生した蒸気凝縮水は、還水タンク19に給送され、低圧蒸気用生産機器17としての加熱機器20で適宜に加熱されたのち、各ボイラー4、5に戻されている。
【0042】
図2は、上記の如きプラントにおいて、設備改善手法を探索するために使用される蒸気使用設備シミュレートシステムSのシステム構成を示し、このシミュレートシステムSは、例えば、コンピュータ及びそれの周辺機器などから構成してある。
【0043】
当該シミュレートシステムSは、プラントの蒸気使用状況の情報Jbが記憶された記憶手段S1と、プラントに対する設備改善手法の情報Jsが入力される入力手段S2と、記憶手段S1に記憶されたプラントの蒸気使用状況情報Jbと入力手段S2に入力された設備改善手法情報Jsとに基づいて改善手法実施後のプラントの予測蒸気使用状況情報Jyを演算するシミュレート手段S3と、シミュレート手段S3で演算されたプラントの予測蒸気使用状況情報Jyを出力する出力手段S4とを備える。
【0044】
前記記憶手段S1は、コンピュータの内蔵ハードディスクなどからなり、前記蒸気使用状況情報Jbとして(図1、図2を参照)、各ボイラー4、5による生成蒸気、各ボイラー4、5及び各蒸気供給路6、13などによる各蒸気管1〜3への供給蒸気、各蒸気使用機器7〜11、14、15、17、20による使用蒸気、各蒸気使用機器7〜11、14、15、17、20から各蒸気管1〜3への供給蒸気、ベント管18からの放出蒸気、各減圧供給管12、16から各蒸気管1〜3への供給蒸気、各蒸気管1〜3に接続された蒸気トラップ(配管用トラップやトレーストラップなど)での蒸気通過損失量と管中の凝縮とを併せた不明蒸気などの主な蒸気の情報(流量、圧力、温度などの情報)、各機器1〜20の仕様の情報、各蒸気タービン発電機7、11での発電量の情報、プラントの電力需要や受電量の情報など、蒸気の供給圧力がプラントの全体バランスからみて適切であるか、蒸気の供給方法が適切であるか、蒸気凝縮水の排出方法がどのように行われているか、蒸気凝縮水は有効にボイラー等の再利用先に給送されているかなどの項目について把握し得る情報を格納してある。
【0045】
なお、記憶手段S1への前記蒸気使用状況情報Jbの入力は、本例では、コンピュータに接続されたキーボードやCD−ROMドライブ、マウス、或いは、コンピュータに備えられた診断器用の専用端子などで受け付ける。
【0046】
前記入力手段S2は、コンピュータに接続されたキーボードやCD−ROMドライブ、マウスなどからなり、蒸気使用状況情報Jbから探索員等が想定した1又は複数の設備改善手法についての情報Jsの入力を受け付ける。前記設備改善手法としては、例えば、後述する改善手法表示欄g2中の(1)〜(6)(図5を参照)に例示するような具体的な手法を想定する。
【0047】
前記シミュレート手段S3は、記憶手段S1に格納されたシミュレート用プログラムを実行するコンピュータの内蔵CPUなどからなる。当該シミュレート手段S3は、図2に示すように、入力手段S2に入力された設備改善手法情報Jsが1つである場合には、当該設備改善手法情報Jsと記憶手段S1に記憶された蒸気使用状況情報Jbとに基づいて改善手法実施後のプラントの予測蒸気使用状況情報Jyを演算する処理を実行する。
【0048】
また、シミュレート手段S3は、入力手段S2に入力された設備改善手法情報Jsが複数である場合には、その中から探索員が選択した一又は二以上の設備改善手法情報Jsを受け付ける。
【0049】
そして、前記選択処理で1つの設備改善手法情報Jsが選択された場合には、図3に示すように、当該設備改善手法情報Jsと蒸気使用状況情報Jbとに基づいて予測蒸気使用状況情報Jyを演算する処理を実行する。
【0050】
予測蒸気使用状況情報Jyとしては、例えば、当該設備改善手法実施後における各ボイラー4、5による生成蒸気、各ボイラー4、5及び各蒸気供給路6、13などによる各蒸気管1〜3への供給蒸気、各蒸気使用機器7〜11、14、15、17、20による使用蒸気、各蒸気使用機器7〜11、14、15、17、20から各蒸気管1〜3への供給蒸気、ベント管18からの放出蒸気、各減圧供給管12、16から各蒸気管1〜3への供給蒸気、各蒸気管1〜3に接続された蒸気トラップでの蒸気通過損失量と管中の凝縮とを併せた不明蒸気などの主な蒸気の情報(流量、圧力、温度などの情報)、各蒸気タービン発電機7、11での発電量の情報、プラントの電力需要・受電量の情報などの情報を求める。
【0051】
また、前記選択処理で二以上の設備改善手法情報Js、Js・・・が選択された場合には、図4に示すように、選択された複数の設備改善手法情報Js、Js・・・を複合して複合の設備改善手法情報Js´を作成する複合処理を実行したのち、当該複合の設備改善手法情報Js´と蒸気使用状況情報Jbとに基づいて予測蒸気使用状況情報Jyを演算する処理を実行する。
【0052】
前記選択処理は、本例では、後述する出力手段S4により出力された表示画面上において、探索員が、入力手段S2に入力された複数の設備改善手法情報Jsのうちから特定の設備改善手法情報Jsをコンピュータに接続されたマウス等により選択操作することにより行う。
【0053】
前記出力手段S4は、コンピュータに接続されたディスプレイなどからなり、本例では、例えば、入力手段S2で入力を受けた設備改善手法情報Js、Js・・・(図5における改善手法表示欄g2中の(1)〜(6))のうち、「(4)蒸気洩れ箇所の修繕(バルブ、蒸気トラップ)」を選択した場合には、シミュレート手段S3によるシミュレート結果として、図5に示す如き画像Gを出力する。
【0054】
当該画像Gには、プラントの全体構成を示す設備構成表示欄g1、入力手段S2で入力を受けた設備改善手法を示す改善手法表示欄g2、プラントの電力需要・受電量・発電量を示す電力表示欄g3、プラントの蒸気需要等を示す蒸気需要等表示欄g4、プラントに対する総蒸気供給量等を示す総蒸気供給量等表示欄g5を表示する。
【0055】
前記設備構成表示欄g1には、図1で説明した各構成を示す表示体1〜20に加え、各蒸気管1〜3に接続された多数の蒸気トラップ(配管用トラップやトレーストラップなど)での通過蒸気損失量及び各蒸気管1〜3での給送中の凝縮などで損失する蒸気損失量の合計値を各蒸気管1〜3にける不明蒸気量とし、この各不明蒸気量の行き先と仮定した表示体21〜23を表示する。
【0056】
そして、設備構成表示欄g1における各表示体1〜23の近傍には、各表示体1〜23の各々を通過する蒸気量(t/h)の情報について、また、必要に応じ、蒸気温度(℃)や発電量(MW)などの情報について、設備改善手法実施前後の情報を上下2段表示(上段:改善手法実施後の情報、下段:改善手法実施前の情報)の形態で表示する。
【0057】
前記電力表示欄g3には、プラントの電力需要・受電量・発電量(MW)の情報について、設備改善手法実施前後の情報を左右2列表示(左列:改善手法実施後の情報、右列:改善手法実施前の情報)の形態で表示する。
【0058】
前記蒸気需要等表示欄g4には、プラントの蒸気需要(t/h)に関して、高圧(本例では「50k」と表示)の蒸気量、中圧(本例では「15k」と表示)の蒸気量、低圧(本例では「2k」と表示)の蒸気量、ベント管18から放出する蒸気量(本例では「ATM」と表示)、プラント中の不明蒸気率(%)の各々について、設備改善手法実施前後の情報を左右2列表示(左列:改善手法実施後の予測情報、右列:改善手法実施前の情報)の形態で表示する。
【0059】
前記改善手法情報表示欄g2には、入力手段S2で入力を受けた複数の設備改善手法情報Jsに基づいて設備改善手法の種別の情報を文字で表示するとともに、設備改善手法の各々について前記シミュレート手段S3での選択処理を行うために選択されているか否かを示すチェックボックスを表示する。つまり、当該改善手法情報表示欄g2には、入力手段S2に入力された複数の設備改善手法の種別の情報について、当該複数の設備改善手法の種別の情報のうちからシミュレート手段S3による演算に用いられた設備改善手法の種別の情報を識別可能な形態で出力する構成にしてある。
【0060】
前記総蒸気供給量等表示欄g5には、改善手法実施後のプラントにおける総蒸気供給量(t/h)、不明蒸気量(t/h)、不明蒸気率(%)(すなわち、総蒸気供給量に占める不明蒸気量の割合)を表示する。
【0061】
つまり、設備改善手法として、探索員が前記(4)を選択操作(具体的には、探索員が前記改善手法情報表示欄g2の中から前記(4)についてのチェックボックスをクリック)した場合には、シミュレート手段S3は、前記(4)に係る設備改善手法情報Jsを選択処理し、この選択した前記(4)に係る設備改善手法情報Jsと蒸気使用状況情報Jbとに基づいて、当該改善手法実施後の予測蒸気使用状況Jyを演算する。
【0062】
本例では、シミュレート手段S3は、例えば、蒸気洩れの解消により表示体21〜23に関する各蒸気量(すなわち、各蒸気管1〜3の不明蒸気量)が減少し、これに関連して、第1ボイラー4から高圧蒸気管1に供給される蒸気量、第1蒸気タービン発電機7に供給される蒸気量、第1蒸気タービン発電機7から中圧蒸気管2に供給される蒸気量の各々が減少することを演算し、並びに、総蒸気供給量が12(t/h)減少し、不明蒸気量が17(t/h)減少し、不明蒸気率が低下することを演算する。そして、出力手段S4は、シミュレート手段S3によるシミュレート結果として、同図5に示す画像Gを出力する。
【0063】
また、設備改善手法として、探索員が「(1)集合ドレンからのフラッシュ蒸気をクーリングタワーで見えなくしているのをやめる。」、「(2)中圧蒸気を使用している加熱装置を、配管変更により低圧蒸気で使用。」を選択操作した場合には、シミュレート手段S3は、前記(1)、(2)の設備改善手法情報Js、Jsを選択処理した上で複合処理して複合の設備改善手法情報Js´を作成し、この複合の設備改善手法情報Js´と蒸気使用状況情報Jbとに基づいて、当該改善手法実施後の予測蒸気使用状況Jyを演算する。そして、出力手段Sは、シミュレート手段S3によるシミュレート結果として、図6に示す画像Gを出力する。
【0064】
さらに、設備改善手法として、探索員が、前記(1)、(2)に加え「(5)スチームコンプレッサーを利用し、低圧蒸気を吸い込み、回収・有効利用する。」を選択操作した場合には、シミュレート手段S3は、前記(1)、(2)、(5)の設備改善手法情報Js、Js、Jsを選択処理した上で複合処理して複合の設備改善手法情報Js´を作成し、この複合設備改善手法情報Js´と蒸気使用状況情報Jbとに基づいて、当該改善手法実施後の予測蒸気使用状況Jyを演算する。そして、出力手段S4は、シミュレート結果として、図7に示す画像Gを出力する。
【0065】
そしてまた、設備改善手法として、探索員が、前記(1)、(2)、(4)、(5)に加え「(3)コンプレッサータービンの配管を太くし、圧力損失を低減し蒸気使用量を減らす。」、「(6)電力代の値下げにより、蒸気タービンを停止し安価なモーター側のポンプを優先的に使う。」を選択操作した場合には、シミュレート手段S3は、前記(1)〜(6)の設備改善手法情報Js、Js・・・を選択処理した上で複合処理して複合の設備改善手法情報Js´を作成し、この複合設備改善手法情報Js´と蒸気使用状況情報Jbとに基づいて、当該改善手法実施後の予測蒸気使用状況Jyを演算する。そして、出力手段S4は、シミュレート結果として、図8に示す画像Gを出力する。
【0066】
要するに、前記シミュレート手段S3は、入力手段S2に入力された複数の設備改善手法情報Jsに基づいて、又は、入力手段S2に入力された複数の設備改善手法情報Jsのうちから一又は二以上の設備改善手法情報Jsを選択してその選択した設備改善手法情報Jsに基づいて、或いは、入力手段S2に入力された複数の設備改善手法情報Js、Js・・・を組み合わせて複合の設備改善手法情報Js´を作成してその複合の設備改善手法情報Js´に基づいて、予測蒸気使用状況情報Jyを演算する構成にしてある。
【0067】
また、前記出力手段S4は、シミュレート手段S3による演算に用いられた設備改善手法の種別の情報、シミュレート手段で演算された予測蒸気使用状況情報Jy、記憶手段に記憶された蒸気使用状況情報Jbを同時に出力し、しかも、シミュレート手段S3による演算に用いられた設備改善手法の種別の情報を入力手段S2に入力された複数の設備改善手法の種別の情報から識別可能な形態で出力する構成にしてある。
【0068】
次に、本発明に係る設備改善手法探索方法について説明する。
まず、対象とするプラントに対して、プラントの蒸気使用状況を把握する設備現状調査を探索員により実施する。この設備現状調査において、探索員は、各蒸気管1〜3やそれに接続された蒸気トラップや蒸気使用機器などについて診断器等で実際に診断したり、設計図等から劣化状態を予測したりするなどの診断を行って、その診断結果に基づいてプラントの蒸気使用状況を把握し、前述の如き蒸気使用状況情報Jbを作成する。
【0069】
蒸気使用状況としては、例えば、蒸気の供給圧力がプラントの全体バランスからみて適切であるか、蒸気の供給方法が適切であるか、蒸気凝縮水の排出方法がどのように行われているか、蒸気凝縮水は有効にボイラー等の再利用先に給送されているか、などについて把握するのが好ましい。
【0070】
次に、探索員は、前記設備現状調査で得られた蒸気使用状況情報JbについてシミュレートシステムSに入力する。シミュレートシステムSが入力を受け付けた蒸気使用状況情報Jbは、記憶手段S1に格納される。
【0071】
また、探索員は、蒸気使用状況或いは蒸気使用状況情報Jbから経験等に基づいて施すべき設備改善手法を想定し、設備改善手法情報JsとしてシミュレートシステムSの入力手段S2に入力する。
【0072】
そして、探索員は、シミュレートシステムSを用いて改善手法実施後の予測蒸気使用状況Jyをシミュレートする改善シミュレートを実施し、そのシミュレート結果に基づいて適正な設備改善手法を探索する。具体的には、シミュレート手段S3によるシミュレート結果として出力手段S4により出力された画像Gをもって、プラントの所有者や管理者等に対し、複数の設備改善手法Jsについてのシミュレート結果を順次に見せたり、複数の設備改善手法Jsを複合した複合改善手法Js´についてのシミュレート結果を見せたりするなどの手法で、所有者の意向を考慮しながら適正な設備改善手法を探索していく。
【0073】
[別実施形態]
次に、別実施形態を列記する。
前述の実施形態では、前記出力手段S3は、設備改善手法情報Jyについてシミュレート結果を出力するのに、設備改善手法実施前の蒸気使用状況情報Jbと設備改善手法実施後の予測蒸気使用状況情報Jyを同時に出力する構成にしていたが、例えば、複数回シミュレートを実施する場合において、設備改善手法実施前の蒸気使用状況情報Jbを出力するのに代え、又は、これを出力するのに加え、直前のシミュレートに基づく予測蒸気使用状況情報を同時に出力する構成にしてもよい。
【0074】
前記出力手段S4は、前述の実施形態で示したディスプレイなどの画面に画像Gを出力する構成に限らず、紙などに画像Gを出力(例えば、印刷)する構成などであってもよい。
【0075】
前記出力手段S4により出力される画像Gの表示方法は、前述の実施形態で示した方法に限らず、種々の表示方法を採用することができる。
【0076】
記憶手段S1への前記蒸気使用状況情報Jbの格納方法は、前述の実施形態で示した如き方法に限らず、主々の方法を採用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】蒸気使用設備の構成図
【図2】シミュレートシステムの構成図
【図3】シミュレートシステムの構成図
【図4】シミュレートシステムの構成図
【図5】出力画像の説明図
【図6】出力画像の説明図
【図7】出力画像の説明図
【図8】出力画像の説明図
【符号の説明】
【0078】
S1 記憶手段
S2 入力手段
S3 シミュレート手段
S4 出力手段
Jb 蒸気使用状況情報
Js 設備改善手法情報
Js´ 複合の設備改善手法情報
Jy 予測蒸気使用状況情報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
蒸気使用設備を診断し、その診断結果に基づいて蒸気使用設備の蒸気使用状況を把握する設備現状調査を実施するとともに、
前記設備現状調査で把握された蒸気使用設備の蒸気使用状況から想定される設備改善手法について、設備改善手法実施後の蒸気使用設備の予測蒸気使用状況をシミュレートする改善シミュレートを実施し、
前記改善シミュレートにより得られた蒸気使用設備の予測蒸気使用状況に基づいて適正な設備改善手法を探索する蒸気使用設備の改善手法探索方法。
【請求項2】
前記設備現状調査において、蒸気使用設備の蒸気使用状況として少なくとも、
(イ)蒸気の供給圧力が蒸気使用設備の全体バランスからみて適切であるか、
(ロ)蒸気の供給方法が適切であるか、
(ハ)蒸気凝縮水の排出方法がどのように行われているか、
(ニ)蒸気凝縮水は有効にボイラー等の再利用先に給送されているか、
前記(イ)〜(ニ)のいずれかを把握する請求項1記載の蒸気使用設備の改善手法探索方法。
【請求項3】
前記改善シミュレートにおいて、前記設備改善手法の複数手法について設備改善手法実施後の蒸気使用設備の予測蒸気使用状況をシミュレートする請求項1又は2記載の蒸気使用設備の改善手法探索方法。
【請求項4】
前記改善シミュレートにおいて、前記設備改善手法の複数手法のうちから任意に選択した一又は二以上の設備改善手法について設備改善手法実施後の蒸気使用設備の予測蒸気使用状況をシミュレートする請求項1又は2記載の蒸気使用設備の改善手法探索方法。
【請求項5】
前記改善シミュレートにおいて、前記設備改善手法の複数手法を組み合わせた複合の設備改善手法について設備改善手法実施後の蒸気使用設備の予測蒸気使用状況をシミュレートする請求項1〜4のいずれか1項に記載の蒸気使用設備の改善手法探索方法。
【請求項6】
蒸気使用設備の蒸気使用状況の情報が記憶された記憶手段と、
蒸気使用設備に対する設備改善手法の情報が入力される入力手段と、
前記記憶手段に記憶された蒸気使用設備の蒸気使用状況情報と前記入力手段に入力された設備改善手法情報とに基づいて改善手法実施後の蒸気使用設備の予測蒸気使用状況情報を演算するシミュレート手段と、
前記シミュレート手段で演算された蒸気使用設備の予測蒸気使用状況情報を出力する出力手段とを備える蒸気使用設備シミュレートシステム。
【請求項7】
前記シミュレート手段は、前記入力手段に入力された複数の設備改善手法情報に基づいて改善手法実施後の蒸気使用設備の予測蒸気使用状況情報を演算する構成にしてある請求項6記載の蒸気使用設備シミュレートシステム。
【請求項8】
前記シミュレート手段は、前記入力手段に入力された複数の設備改善手法の情報のうちから一又は二以上の設備改善手法情報を選択して、その選択した設備改善手法情報に基づいて改善手法実施後の蒸気使用設備の予測蒸気使用状況情報を演算する構成にしてある請求項6記載の蒸気使用設備シミュレートシステム。
【請求項9】
前記シミュレート手段は、前記入力手段に入力された複数の設備改善手法情報を組み合わせて複合の設備改善手法情報を作成して、その複合の設備改善手法情報に基づいて改善手法実施後の蒸気使用設備の予測蒸気使用状況情報を演算する構成にしてある請求項6〜8のいずれか1項に記載の蒸気使用設備シミュレートシステム。
【請求項10】
前記出力手段は、前記シミュレート手段による演算に用いられた設備改善手法の種別の情報と、前記シミュレート手段で演算された蒸気使用設備の予測蒸気使用状況情報とを同時に出力する構成にしてある請求項6〜9のいずれか1項に記載の蒸気使用設備シミュレートシステム。
【請求項11】
前記出力手段は、前記入力手段に入力された複数の設備改善手法の種別の情報について、前記複数の設備改善手法の種別の情報のうちから前記シミュレート手段による演算に用いられた設備改善手法の種別の情報を識別可能な形態で出力する構成にしてある請求項10記載の蒸気使用設備シミュレートシステム。
【請求項12】
前記出力手段は、前記記憶手段に記憶された蒸気使用設備の蒸気使用状況情報と、前記シミュレート手段で演算された蒸気使用設備の予測蒸気使用状況情報とを同時に出力する構成にしてある請求項6〜11のいずれか1項に記載の蒸気使用設備シミュレートシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−52412(P2009−52412A)
【公開日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−217238(P2007−217238)
【出願日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【出願人】(000133733)株式会社テイエルブイ (913)
【Fターム(参考)】