説明

蒸気弁および発電設備

【課題】ボルトやナットの強度および数量によらずに内圧に耐えられるように上蓋を固定する構造を有した蒸気弁を提供する。
【解決手段】一実施形態の蒸気弁10は、ケーシング11と弁座12と弁体13と弁棒14と取付座15と上蓋16とを備える。ケーシング11は、蒸気入口111および蒸気出口112を有する。弁座12は、蒸気入口111と蒸気出口112との間に配置される。弁体13は、弁座12に蒸気入口側から当接して蒸気の流れを遮断する。弁棒14は、弁体13を蒸気出口側から支持する。取付座15は、弁棒14の延長線上の蒸気入口側に開口し内周縁にシール面152が形成されている。上蓋16は、取付座15にケーシング11の内側から取り付けられ、シール面152に外周縁(シール面164)を当接させ蒸気をケーシング11内に封じる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、蒸気タービンや圧力機器を接続する系統に設置される蒸気弁およびこの蒸気弁が使用される発電設備に関する。
【背景技術】
【0002】
機械駆動や発電用蒸気タービンおよび、火力・原子力発電所プラントの蒸気タービンにおいて、タービンを回転させるためのエネルギーとして使用される蒸気は、蒸気弁を介してタービンに供給される。蒸気弁は、ケーシングと、弁体と、弁棒と、ガイドブッシュと、上蓋とを備える。ケーシングは、蒸気入口と蒸気出口とを有し、これらの間に弁座が形成されている。弁体は、弁棒に支持されキャップで固定されており、蒸気入口側から弁座に接するように配置されている。弁棒は、蒸気出口側のケーシングに固定されたガイドブッシュに案内され、アクチュエータによって駆動される。ケーシングは、弁座と蒸気入口の間で弁棒の延長線上に開口部が形成されている。開口部の縁にシート面が形成され、ガスケットが装着される。上蓋は、開口部の外周に取り付けられる植え込みボルトおよびナットによって、固定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開昭58−108201号公報
【特許文献2】特開平8−93407号公報
【特許文献3】特開平11−336930号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述の構造の蒸気弁の場合、上蓋をケーシングに固定するボルトは、上蓋の締付力を確保するべく、上蓋に作用する内圧に対して蒸気のシール性を維持・確保するに必要な締付力を得る為に、ボルトの伸びの管理および締め付けトルクの管理が必要である。そして、内圧が大きいほど、上蓋を固定するためのボルトに要求される締付力は大きくなる。タービンプラントは、エネルギー効率を良くするために、使用する蒸気の高圧化が進んでおり、高強度材を使用する、ボルトサイズを大きくする、またはボルト本数を増やすなどの構造を変更する必要がある。そのため、蒸気弁の上蓋の取り付け作業に時間が掛かる。
【0005】
そこで、ボルトやナットの強度および数量によらずに内圧に耐えられるように上蓋を固定する構造を有した蒸気弁およびこの蒸気弁が使用される発電設備を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施形態の蒸気弁は、ケーシングと弁座と弁体と弁棒と取付座と上蓋とを備える。ケーシングは、蒸気入口および蒸気出口を有する。弁座は、蒸気入口と蒸気出口との間に配置される。弁体は、弁座に蒸気入口側から当接して蒸気の流れを遮断する。弁棒は、弁体を蒸気出口側から支持する。取付座は、弁棒の延長線上の蒸気入口側に開口し内周縁にシール面が形成されている。上蓋は、取付座にケーシングの内側から取り付けられ、シール面に外周縁を当接させ蒸気をケーシング内に封じる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】第1の実施形態の蒸気弁を備える発電設備の蒸気の循環系統を示す概略図。
【図2】図1に示した蒸気弁の断面図。
【図3】図2に示した蒸気弁の平面図。
【図4】図2に示した蒸気弁の上蓋とケーシングとの接合部の断面図。
【図5】第2の実施形態の蒸気弁の断面図。
【図6】図5に示した蒸気弁を一部切り欠いた平面図。
【図7】図5に示した蒸気弁の上蓋とケーシングとの接合部の断面図。
【図8】第3の実施形態の蒸気弁の断面図。
【図9】図8に示した蒸気弁の上蓋とケーシングとの接合部の断面図。
【図10】第4の実施形態の蒸気弁の断面図。
【図11】図10に示した蒸気弁の平面図。
【図12】第5の実施形態の蒸気弁の断面図。
【図13】図12に示した蒸気弁を一部切り欠いた平面図。
【図14】第6の実施形態の蒸気弁の断面図。
【図15】図14に示した蒸気弁の平面図。
【図16】図14に示した蒸気弁の上蓋とケーシングとの接合部の断面図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
第1の実施形態の蒸気弁10を備える発電設備1について、図1から図4を参照して説明する。図1に示す発電設備1は、蒸気発生器2と、タービン3と、蒸気弁10と、復水器4と、給水ポンプ5とを備える。蒸気発生器2は、ボイラなどの熱源によって水蒸気を発生させる。タービン3は、蒸気発生器2で作られた蒸気によって回転される。タービンは、高圧タービン31、中圧タービン32、低圧タービン33の3種類が同軸に連結されている。蒸気は、蒸気発生器2からタービン3まで蒸気配管6によって送られる。蒸気配管6の途中に様々な用途の蒸気弁10が設置される。
【0009】
蒸気発生器2から高圧タービン31までの間の蒸気配管6には、主蒸気を止めるための第1の蒸気弁10A、および、流量を制御する第2の蒸気弁10Bが設置される。蒸気発生器2から中圧タービン32までの間の蒸気配管6には、再熱蒸気を止めるための第3の蒸気弁10C、および、再熱蒸気の流量を調整する第4の蒸気弁10Dが設置されている。再熱蒸気は、高圧タービン31から回収された蒸気を中圧タービン32に供給するために蒸気発生器2で再加熱した蒸気である。第1の蒸気弁10Aを主蒸気止め弁、第2の蒸気弁10Bを蒸気加減弁、第3の蒸気弁10Cを再熱蒸気止め弁、第4の蒸気弁10Dをインターセプト弁と呼ぶ。
【0010】
蒸気発生器2で加熱された蒸気は、第1の蒸気弁10Aおよび第2の蒸気弁10Bを通過し、高圧タービン31で仕事をしたあと、逆止弁7を経由して、蒸気発生器2の再熱器21に送られる。再熱器21で過熱された再熱蒸気は、第3の蒸気弁10Cおよび第4の蒸気弁10Dを経て中圧タービン32、さらに低圧タービン33へと流入し、仕事をする。低圧タービン33を出た蒸気は、復水器4へ送られて水に戻される。復水器4で水に戻った蒸気は、給水ポンプ5で蒸気発生器2へ供給される。このように、蒸気は、蒸気発生器2とタービン3との間を循環する。
【0011】
また、発電設備1の運用効率を上げるために、蒸気発生器2と第1の蒸気弁10Aとの間から蒸気発生器2の再熱器21の上流に接続される蒸気配管6に高圧タービンバイパス弁として第5の蒸気弁10Eが設置され、蒸気発生器2の再熱器21の下流から復水器8に接続される蒸気配管6に低圧タービンバイパス弁として第6の蒸気弁10Fが設置される。第5の蒸気弁10Eや第6の蒸気弁10Fが設置される蒸気配管6によって、蒸気は、タービン3の運転に係らず蒸気発生器2と復水器8との間を循環運転される。
【0012】
第1から第6の蒸気弁10A,10B,10C,10D,10E,10Fの構造はみな同じであるので、蒸気弁10として図2から図4を参照して説明する。図2に示す蒸気弁10は、ケーシング11と弁座12と弁体13と弁棒14と取付座15と上蓋16とを備える。ケーシング11は、蒸気入口111および蒸気出口112を有している。蒸気入口111および蒸気出口112は、それぞれ蒸気配管6に接続される。
【0013】
弁座12は、図2に示すように、蒸気入口111と蒸気出口112との間に配置され、蒸気入口111側に向かって形成されている。弁体13は、弁座12に蒸気入口111側から当接して蒸気の流を遮断する。弁棒14は、蒸気出口112側のケーシング11を貫通しており、弁体13を蒸気出口112側から支持する。弁体13は、弁棒14の端部に主弁キャップ131によって固定される。弁棒14が貫通した部分のケーシング11には、ガイドブッシュ113が装着されている。弁棒14は、このガイドブッシュ113に案内される。
【0014】
取付座15は、弁棒14の延長線上の蒸気入口111側に開口しており、中央に向かって延びる鍔部151の下面にシール面152が形成されている。上蓋16は、図3に示すように長辺161および短辺162と、これらを円弧で繋ぐ角部163とを有した非円形である。したがって、これに対応する取付座15も、長辺153および短辺154を有した非円形である。上蓋16は、取付座15に対してケーシング11の内側から取り付けられる。
【0015】
上蓋16を取付座15に装着する場合、上蓋16を装着状態に対して回転させた状態で、斜めに傾けて開口から挿入し、装着状態に向けて回転させながら水平に戻す。上蓋16は、外周縁にシール面164が形成されており、このシール面164を取付座15のシール面152に当接させる。ケーシング11のシール面152と上蓋16のシール面164は、周方向に沿って機械加工され、直接密着されるいわゆるメタルシールによって蒸気を密封する。上蓋16は、取付座15の外側から装着される植え込みボルト165およびナット166によって固定されることで、蒸気をケーシング11内に封じる。ケーシング11および上蓋16によって、蒸気弁10の蒸気室が形成される。
【0016】
タービンが運転される状態において、蒸気弁10の蒸気室には蒸気圧が内圧として作用している。したがって、上蓋16は、取付座15の鍔部151のシール面152に向けて押し付けられる。蒸気を封じ込めるためにケーシング11と上蓋16との間に必要な面圧は、上蓋16が蒸気から受ける内圧によって確保される。
【0017】
蒸気室に加わる圧力が上蓋16に作用するので、上蓋16をケーシング11の取付座15に固定するために植え込みボルト165およびナット166に必要な締結力は、ケーシング11の外側に上蓋16を取り付ける場合に比べて、小さくてもよい。つまり、植え込みボルト165およびナット166の締結力は、蒸気室に内圧が加わっていない状態で、上蓋16を鍔部151のシール面152に対して固定するのに必要な程度でよい。したがって、植え込みボルト165およびナット166のサイズを小さいものでもよく、さらにこれらの数量も少なくしてもよい。したがって、蒸気弁10の部品点数が少なくなり、上蓋16の取り付け、取り外しの作業性も向上する。
【0018】
以下に、第2から第6の実施形態の蒸気弁10について説明する。各実施形態の蒸気弁10は、第1の実施形態で説明した発電設備1の蒸気弁10として使用されるものである。発電設備1の構成は、第1の実施形態中の記載および図1を参酌する。さらに、第1の実施形態における蒸気弁10の構成と同じ機能を有する構成は、各実施形態の図中においても同一の符号を付し、詳細な説明は、第1の実施形態の対応する記載や図面を参酌することとする。
【0019】
第2の実施形態の蒸気弁10について、図5から図7を参照して説明する。図5から図7に示すように蒸気弁10において、上蓋16は、植え込みボルト165が取り付けられる位置よりも外側の外周縁に溝167を有し、この溝167にシール材17を備えている。シール材17は、ケーシング11の取付座15のシール面152に当接する。なお、溝167の底部は、シール面164に相当する表面粗さに仕上られる。
【0020】
上蓋16は、溝167にシール材17が嵌められた状態で、第1の実施形態の上蓋16と同じように、ケーシング11の内部に入れられる。上蓋16は、上蓋16の長辺161がケーシング11の取付座15の短辺154に対向するように、回転されかつ斜めに傾けられて、取付座15の開口部から挿入され、取付座15の鍔部151にケーシング11の外から取り付けられる植え込みボルト165およびナット166で固定される。シール材17を備えるので、上蓋16を外した場合に、ケーシング11のシール面152および上蓋16のシール面164の手入れおよび管理が容易である。
【0021】
第3の実施形態の蒸気弁10について、図8および図9を参照して説明する。図8および図9に示すように蒸気弁10において、ケーシング11の取付座15と上蓋16との接合構造が第1および第2の実施形態の場合と異なっている。図9に示すように、取付座15の鍔部151に形成されるシール面152は、ケーシング11の内側から外側に向かって開口径が小さくなるように傾斜角度が一定な漏斗状に形成されている。したがって、上蓋16の外周縁は、この漏斗状に形成されたシール面152に対応した錐面に形成されている。
【0022】
第3の実施形態の蒸気弁10において上蓋16は、第2の実施形態のように、外周縁に溝167を有し、シール材17が装着されている。図9において溝167の底部は、蒸気室に面した上蓋16の底面と平行に形成されている。シール材17の厚みが均等になるように、溝167の底部は、取付座15のシール面152に平行に形成されていてもよい。シール面152がケーシングの内側から外側に向かって開口径が小さくなる漏斗状に形成されているので、上蓋16がケーシング11の内圧を受けた場合にシール面152とシール材17との間に面圧が立ちやすい。なお、上蓋16にシール材17を装着する代わりに、第1の実施形態のように植え込みボルト165が装着されるよりも外側の上蓋16の外周縁にシール面164を形成し、取付座15のシール面152と直接密着させるメタルシールによって、蒸気を密封してもよい。
【0023】
第4の実施形態の蒸気弁10について、図10および図11を参照して説明する。第4の実施形態の蒸気弁10の断面構造は、図10に示すように第1の実施形態の蒸気弁10と同じである。この蒸気弁10は、図11に示すように、上蓋16の外形形状が第1から第3の実施形態の蒸気弁10と異なっている。第4の実施形態の蒸気弁10における上蓋16は、長辺161と短辺162とが斜辺でつながれた角部163を有し、長方形の角を取り除いた八角形に形成されている。ただし、上蓋16に対応するケーシング11の取付座15は、角部を円弧に形成される。
【0024】
以上のように形成されていることによって、同じ大きさの蒸気室に対して取付座15の開口を大きくすることができる。また、長方形に近い形に上蓋16が形成されているので、上蓋16をケーシング11の蒸気室に入れやすい。
【0025】
第5の実施形態の蒸気弁10について、図12および図13を参照して説明する。第5の実施形態の蒸気弁10の断面構造は、図12に示すように第2の実施形態の蒸気弁10と同じく、上蓋16の外周縁にシール材17を備えている。上蓋16の外形形状は、図13に示すように第4の実施形態の蒸気弁10と同じく長辺161と短辺162が斜辺でつながれた角部163を有する八角形である。上蓋16の外周縁に形成される溝167は、外形形状に層八角形に形成され、溝167に嵌るシール材17も、図13に示すように八角形に形成されている。上述のように構成された第5の実施形態の蒸気弁10は、第2の実施形態の蒸気弁10と第4の実施形態の蒸気弁10の両方の機能を有する。
【0026】
第6の実施形態の蒸気弁10について、図14から図16を参照して説明する。第6の実施形態の蒸気弁10において、上蓋16の外周形状は、図15に示すように、第1の実施形態の蒸気弁10の上蓋16の外周形状と同じであり、長辺161および短辺162と、これらを円弧でつなぐ角部163とで構成されている。そして、図14および図16に示すように蒸気弁10は、ケーシング11の取付座15と上蓋16の接合構造が第1から第5の実施形態の蒸気弁10と異なっている。
【0027】
図16に示すように、第6の実施形態の蒸気弁10における取付座15のシール面152は、ケーシング11の内側に向かって丸く膨らんだ一定の断面形状の曲面に形成されている。同様に、上蓋16の外周縁は、シール面152に向かって丸く膨らんだ一定の断面形状の曲面に形成されている。このときの断面は、シール面152または上蓋16の外周縁に対し水平面に沿う接線に垂直な面に沿う断面である。上蓋16の外周縁は、シール面152に対して線接触するシール面164として機能する。図16に示すように上蓋16を取付座15に固定するための植え込みボルト165およびナット166は、曲面に形成された外周縁よりも内側に配置される。外周縁に形成される曲面の範囲が大きい場合、植え込みボルト165の穴の一部が外周縁に掛かることもある。ただしシール面164として機能する範囲に掛からないものとする。
【0028】
上述のように構成された蒸気弁10において、上蓋16をケーシング11の取付座15に装着する場合、第1から第5の実施形態と同様に、上蓋16を装着状態に対して水平面に沿って上蓋16の長辺が取付座15の鍔部151の短辺154に対峙するように回転させた状態で、斜めに傾けて開口から挿入する。そして装着状態に向けて、上蓋16を回転させながら水平に戻す。
【0029】
鍔部151のシール面152および上蓋16の外周縁に形成されるシール面164は、互いに凸の曲面に形成されているので、上蓋16が取付座15に対して多少ずれていても、ケーシング11のシール面152と上蓋16のシール面164が全周に渡って線接触しやすい。つまり、上蓋16をケーシング11に対して組み立てるのが容易である。
【0030】
なお、さらに上蓋16をケーシング11に対して組み立てやすくするために、上蓋16の外周形状を第1から第6の実施形態と同様に、長辺161および短辺162を有した非円形に形成し、ケーシング11の取付座15に形成されるシール面152および上蓋16のシール面164を一定の半径の球面に沿って形成する。このようにすることで、上蓋16が、水平面に対してやや傾いていたり、弁棒14の軸を中心にやや回動していたりしても、組み立てることが容易であり、ケーシング11のシール面152と上蓋16のシール面164は、密着し、蒸気を密封する。
【0031】
また、上蓋の外周形状は、上述の各実施形態の蒸気弁に限らず、長径と短径を有した楕円形や長円形、六角形などでも、上述の各実施形態の蒸気弁と同じ効果を得る。
【0032】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することを意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0033】
1…発電設備、2…蒸気発生器、3…タービン、6…蒸気配管(配管)、10(10A,10B,10C,10D,10E,10F)…蒸気弁、11…ケーシング、12…弁座、13…弁体、14…弁棒、15…取付座、16…上蓋、17…シール材、111…蒸気入口、112…蒸気出口、152…シール面、161…長辺、162…短辺、163…角部、164…シール面。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
蒸気入口および蒸気出口を有したケーシングと、
前記蒸気入口と前記蒸気出口との間に配置された弁座と、
前記弁座に蒸気入口側から当接して前記蒸気の流れを遮断する弁体と、
前記弁体を前記蒸気出口側から支持する弁棒と、
前記弁棒の延長線上の蒸気入口側に開口し内周縁にシール面が形成された取付座と、
前記取付座に前記ケーシングの内側から取り付けられ前記シール面に外周縁を当接させ前記蒸気を前記ケーシング内に封じる上蓋と
を備えることを特徴とする蒸気弁。
【請求項2】
前記上蓋は、長辺および短辺を有した非円形である
ことを特徴とする請求項1に記載の蒸気弁。
【請求項3】
前記上蓋は、長辺と、短辺と、これらを円弧で繋ぐ角部と、を備える
ことを特徴とする請求項1に記載の蒸気弁。
【請求項4】
前記上蓋は、長辺と、短辺と、これらを斜辺で繋ぐ角部と、を備える
ことを特徴とする請求項1に記載の蒸気弁。
【請求項5】
前記上蓋は、外周縁に装着されて前記シール面に当接するシール材を備える
ことを特徴とする請求項1に記載の蒸気弁。
【請求項6】
前記シール面は、前記ケーシングの内側から外側に向かって開口径が小さくなる傾斜角度が一定な漏斗状に形成され、
前記上蓋の外周縁は、前記シール面に対応する錐面に形成される
ことを特徴とする請求項1に記載の蒸気弁。
【請求項7】
前記シール面は、前記ケーシングの内側に向かって膨らんだ一定の断面形状の曲面に形成され、
前記上蓋の外周縁は、前記シール面に向かって膨らんだ一定の断面形状の曲面に形成されて前記シール面に対して線接触する
ことを特徴とする請求項1に記載の蒸気弁。
【請求項8】
蒸気発生器と、その蒸気によって回転されるタービンと、前記蒸気を流す配管に設置される蒸気弁とを含む発電設備であって、
前記蒸気弁は、
蒸気入口および蒸気出口を有したケーシングと、
前記蒸気入口と前記蒸気出口との間に配置された弁座と、
前記弁座に蒸気入口側から当接して前記蒸気の流れを遮断する弁体と、
前記弁体を前記蒸気出口側から支持する弁棒と、
前記弁棒の延長線上の蒸気入口側に開口し内周縁にシール面が形成された取付座と、
前記取付座に前記ケーシングの内側から取り付けられ前記シール面に外周縁を当接させ前記蒸気を前記ケーシング内に封じる上蓋と
を備える
ことを特徴とする発電設備。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2012−202238(P2012−202238A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−65022(P2011−65022)
【出願日】平成23年3月23日(2011.3.23)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】