説明

蒸着装置

【課題】蒸着装置の坩堝の割れを防止する。
【解決手段】本発明の蒸着装置は、減圧雰囲気で蒸着を行うための蒸着装置であって、蒸着材料を収容する絶縁性の坩堝10と、坩堝10に収容された蒸着材料を蒸発させる高周波誘電加熱手段20と、坩堝10と高周波誘電加熱手段20との相対位置を変化させる位置制御手段30と、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、蒸着装置に関する。
【背景技術】
【0002】
蒸着装置を用いた蒸着法は、デバイスの製造過程における電極や配線パターン等の形成に広く用いられている。蒸着装置は、例えば導電性の蒸着材料を収容するセラミックス製の坩堝(るつぼ)と、坩堝に収容された蒸着材料を蒸発させる高周波誘電コイル(加熱手段)とを備えている。これを用いて成膜するには、例えば真空チャンバ内に、坩堝に蒸着材料が収容された蒸着装置を設置するとともに、蒸着装置の上方に被処理基板を配置する。そして、坩堝の蒸着材料を加熱して蒸発させ、気体となった蒸着材料を被処理基板に接触させてここに付着させる。これにより、蒸着材料からなる膜を被処理基板の表面に形成することができる。
【0003】
ところで、蒸着装置にあっては、蒸着材料の加熱時あるいは冷却時に、坩堝に割れを生じることがある。特に蒸着材料が溶融した状態で割れを生じると、蒸着材料が坩堝から漏れ出し、坩堝周辺に配置された蒸着装置の筐体や加熱手段等に付着し凝固してしまう。これを修理・修復するためには、多大な労力や時間、費用を要してしまう。このような理由により、坩堝の割れを防止することが極めて重要である。
【0004】
坩堝に割れを生じる原因としては、蒸着材料の加熱時や冷却時に坩堝の温度が不均一に上昇あるいは降下し、坩堝に熱応力を生じることや、溶融した蒸着材料が凝固する際に坩堝と蒸着材料との熱膨張係数の違いにより、坩堝が応力を受けること等が考えられている。坩堝の割れ対策として、割れを生じにくい坩堝が特許文献1に、坩堝の割れ防止方法が特許文献2に、それぞれ開示されている。特許文献1の坩堝は、アルミナからなる容器とその外側を覆う金属皮膜とからなっており、金属皮膜により割れ耐性が高められている。また、特許文献2の方法は、蒸着材料の冷却時に坩堝内の温度勾配を調整しており、熱膨張係数の違いによる割れを防止できるようになっている。
【特許文献1】特開2003−56988号公報
【特許文献2】特開平9−143685号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、特許文献1、2に開示されている坩堝やあるいは割れ防止方法を用いても、坩堝の割れ対策が十分であるとは言い難い。すなわち、特許文献1の坩堝を用いれば、割れを生じる頻度を減らすことはできても、割れの原因を根本的に解決することはできないため、割れを完全に防止するという観点からは不十分である。また、特許文献2の方法によれば、蒸着材料の冷却時における坩堝の割れを防止することができるが、加熱時における割れを防止することが意図されていないため、これを期待することができない。蒸着材料が溶融した状態で坩堝に割れを生じた場合には、凝固した状態よりも大きな被害となると考えられ、加熱時における割れを防止できなければ割れ対策として不十分である。
【0006】
本発明者は、坩堝の割れを防止すべく試行錯誤を重ねたところ、坩堝に収容された蒸着材料が不均一に加熱されると溶融した蒸着材料の液面に揺らぎを生じることを発見した。さらに、液面に揺らぎを生じた状態で蒸着を行うと、蒸着中や、蒸着後における蒸着材料の冷却時、次に蒸着を行う際における蒸着材料の加熱時等に坩堝に割れを生じやすいことを見出した。これは、蒸着材料と坩堝との接触面積が坩堝の周方向で不均一となることによって、蒸着材料から坩堝への熱伝達が不均一となることや、熱膨張係数の違いによる応力が不均一になることに起因すると考えられる。
【0007】
このような坩堝の割れの原因を根本的に解決するには、坩堝内の蒸着材料を均一に加熱するようにすればよく、そのためには坩堝と加熱手段との相対位置を適切に設定することが有効であると考えられる。ところが、減圧雰囲気で蒸着を行う場合には、坩堝と加熱手段との相対位置を調整することが極めて困難である。つまり、溶融した蒸着材料の液面を観察しここに揺らぎを生じていた場合には、大気圧雰囲気に戻すとともに蒸着材料を冷却し、十分に安全に留意しつつ、坩堝あるいは加熱手段を移動させ、再び減圧雰囲気とし蒸着材料を加熱しなければならない。これを複数回数行って試行錯誤するためには、多大な時間と労力を必要とするため、現実的には坩堝の割れを良好に防止することができない。
【0008】
本発明は、前記事情に鑑み成されたものであって、坩堝の割れを良好に防止可能な蒸着装置を提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の蒸着装置は、減圧雰囲気で蒸着を行うための蒸着装置であって、蒸着材料を収容する絶縁性の坩堝と、前記坩堝に収容された蒸着材料を蒸発させる高周波誘電加熱手段と、前記坩堝と前記高周波誘電加熱手段との相対位置を変化させる位置制御手段と、を備えていることを特徴とする。
【0010】
このようにすれば、例えば坩堝に収容した蒸着材料を加熱する際に、坩堝と高周波誘電加熱手段との相対位置を位置制御手段により変化させることが可能となり、良好な作業性で坩堝と高周波誘電加熱手段との相対位置を適切に設定することができる。これにより、蒸着材料は均一に加熱されて溶融し、溶融した蒸着材料の液面に揺らぎを生じることがなくなる。したがって、溶融した蒸着材料と坩堝との接触面積が、坩堝の周方向で均一となり、蒸着材料から坩堝への熱伝達や熱膨張係数の違いによる応力が均一となる。よって、坩堝の割れが防止され、良好に蒸着を行うことが可能な蒸着装置となる。
【0011】
また、前記坩堝が雰囲気を制御可能なチャンバの内側に設置可能とされ、前記位置制御手段が前記坩堝及び/又は前記高周波誘電加熱手段を移動する駆動手段と該駆動手段を制御する制御手段とを有しており、該制御手段が前記チャンバの外側に設置可能とされていることが好ましい。
このようにすれば、例えば真空蒸着等の処理中に前記坩堝と前記高周波誘電加熱手段との相対位置を変化させることが可能となり、適切な相対位置に設定する作業の効率を格段に高めることができる。
【0012】
また、前記坩堝の振動を検出する振動センサを備えていることが好ましい。
溶融した蒸着材料の液面に揺らぎを生じると坩堝に振動を生じるため、これを振動センサにより検出することにより、蒸着材料の加熱が不均一であるかを知ることが可能となる。したがって、坩堝の振動が最小となるように坩堝と高周波誘電加熱手段との相対位置を調整すれば、坩堝の割れを防止することができる。また、例えば溶融した蒸着材料の液面を観察してその揺らぎを検出する場合よりも、良好な作業性でしかも客観的に液面の揺らぎを検出することができるようになる。
【0013】
また、前記坩堝の加速度を検出する加速度センサを備えていることが好ましい。
このようにすれば、溶融した蒸着材料の液面に揺らぎを生じることによる坩堝に振動を検出することができ、坩堝の割れを良好に防止することができるようになる。
【0014】
また、前記蒸着材料が電極材料であってもよい。
一般に、電極材料等の導電材料を蒸着法で成膜する場合には、セラミックス製の坩堝を採用しこれが溶融した導電材料と反応しないようにする。セラミックス製の坩堝は、金属製の坩堝よりも割れを生じやすいが、本発明によれば坩堝の割れを良好に防止することができる。したがって、坩堝の割れによるプロセスの遅延や装置コストの増加等を生じることなく、良好に電極材料を蒸着することが可能となり、良好に電極を形成可能な蒸着装置となる。
【0015】
また、前記蒸着材料が配線材料であってもよい。
このようにすれば、坩堝の割れによるプロセスの遅延や装置コストの増加等を生じることなく、良好に電極材料を蒸着することが可能となり、良好に配線を形成可能な蒸着装置となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の一実施形態を説明するが、本発明の技術範囲は以下の実施形態に限定されるものではない。以降の説明では図面を用いて各種の構造を例示するが、構造の特徴的な部分を分かりやすく示すために、図面中の構造はその寸法や縮尺を実際の構造に対して異ならせて示す場合がある。
【0017】
図1は、本実施形態の蒸着装置1を模式的に示す側断面構成図である。図1に示すように、蒸着装置1は、蒸着材料を収容する絶縁性の坩堝10と、坩堝10内に収容された蒸着材料Mを加熱して蒸発させる誘電コイル(高周波誘電加熱手段)20と、坩堝10と誘電コイル20との相対位置を変化させる位置制御手段30と、を備えている。本実施形態では、坩堝10、誘電コイル20、及び位置制御手段30は、箱状の筐体50に内包されている。
【0018】
誘電コイル20は、筐体50の側壁に固定されて筐体50に対する相対位置が変化しないようになっている。位置制御手段30は、駆動手段31とこれを制御する制御手段32とを備えている。駆動手段31は、筐体50の底面に固定されて筐体50に対する相対位置が変化しないようになっている。また、駆動手段31上にはステージ40が設けられており、ステージ40は駆動手段31によってこの上を、筐体50の底面に平行な2方向及び底面に直交する1方向の3方向に移動させることができるようになっている。ステージ40は、この上に坩堝10を設置することができるようになっている。すなわち、駆動手段31は、坩堝10が設置されたステージ40を移動させることにより、坩堝10と誘電コイル20との相対位置を変化させることができるようになっている。また、制御手段32は、ケーブル等を介して駆動手段31と接続されており、駆動手段31から離れた位置からこれを制御することができるようになっている。
【0019】
本実施形態の蒸着材料Mは、配線材料や電極材料として用いられる導電材料であり、例えばアルミニウム等である。
坩堝10は、ここでは、開口形状が略円形とされその内径が底面側に向うにつれて小さくなる有底円筒状のものである。また、窒化ホウ素(PBN)、カーボン、石英、窒化アルミニウム、窒化ケイ素等からなり、蒸着材料Mと反応しないようになっている。
誘電コイル20は、ステージ40に載置された坩堝10の周囲をらせん状に囲んで配置されている。誘電コイル20に電流を流すと磁界が発生し、この磁界が蒸着材料に渦電流を生じさせるようになっている。これにより、坩堝10内に収容された蒸着材料Mを直接加熱するようになっている。
【0020】
ステージ40は、駆動手段31上に設けられた支持台41と、支持台41上に設けられた載置テーブル42と、載置テーブル42上に設けられた断熱材43と、を備えている。また、載置テーブル42の下面側には、坩堝10の振動を断熱材43及び載置テーブル42を介して検出する振動センサ60が設けられている。断熱材43は箱状となっており、この内側に坩堝10を着脱可能に設置することができるようになっている。これにより坩堝10へ蒸着材料の搬入する作業や、坩堝10内側の付着物を洗浄する作業等を効率よく行うことができる。
【0021】
断熱材43は断熱性を有しており、これを介して加熱時における蒸着材料の熱が載置テーブル42等に伝わらないようになっている。断熱材43上と筐体50上との間には、坩堝10上を開口させてカバー51が設けられている。これにより、蒸発した蒸着材料Mが断熱材43と筐体50との間に入り込んで誘電コイル20等に付着することが防止されている。
【0022】
次に、本実施形態の蒸着装置1を用いて蒸着材料を成膜する方法を説明する。なお、説明は、有機EL装置の製造過程において共通電極を形成する方法に基づいて行う。有機EL装置は、薄膜トランジスタや配線等が形成されたTFT基板上に、ITO等からなる画素電極、有機EL材料からなる発光層、アルミニウム等からなる共通電極等が順に形成されたものである。
【0023】
図2(a)〜(d)は、蒸着装置1を用いた蒸着法による成膜方法を模式的に示す断面工程図である。
まず、図2(a)に示すように、蒸着装置1本体を真空チャンバC内に設置する。真空チャンバCは、その内側に被処理基板を搬入するためのエアロックや、その内側において被処理基板を移動させる移動手段等を備えたものである。また、その内側の雰囲気を制御可能とされている。前記したように位置制御手段30の制御手段32は駆動手段31とケーブルを介して接続されており、この制御手段32を真空チャンバCの外側に配置しておく。そして、設置された蒸着装置1本体の坩堝10に蒸着材料Mとしてアルミニウムを収容した後、真空チャンバC内を減圧するとともに誘電コイル20により蒸着材料Mを加熱して、蒸着材料Mを溶融する。
【0024】
前記のように坩堝10は、蒸着材料の搬入や洗浄等における作業性を確保するために、ステージ40に対して着脱可能に固定できるようになっている。着脱を行うと、ステージ40に対する坩堝10の相対位置が着脱前とずれてしまうことがある。ステージ40と坩堝10との相対位置がずれると、誘電コイル20と坩堝10との相対位置も変わってしまい、これが適切な相対位置にならない場合もある。このような場合には、図2(a)に示したように、溶融した蒸着材料Mの液面に揺らぎを生じてしまう。
【0025】
次に、溶融した蒸着材料Mの液面に揺らぎを検出し、図2(b)に示すように、検出結果に基づいて位置制御手段30によりステージ40を移動させ、坩堝10と誘電コイル20との相対位置を調整する。ここでは、載置テーブル42の下面側に設けられた振動センサ60により坩堝10の振動を検出してこれが最小となるように、真空チャンバCの外側に設置した制御手段32により駆動手段31を制御してステージ40を移動させて、坩堝10と誘電コイル20との相対位置を調整する。
【0026】
このようにすれば、溶融した蒸着材料Mの液面に揺らぎを客観的に、かつ効率よく検出することができる。また、真空チャンバC内を減圧雰囲気とし、かつ蒸着材料を加熱した状態のまま坩堝10と誘電コイル20との相対位置を調整することができる。これにより、例えば真空チャンバ内を大気圧雰囲気に戻しかつ蒸着材料を冷却した後に、手動で坩堝10と誘電コイル20の相対位置を調整する場合よりも、作業性が格段に改善される。以上のようにして、図2(b)に示したように、溶融した蒸着材料Mの液面に揺らぎをなくすことができる。
【0027】
次に、例えば真空チャンバC内に前記エアロックを通して被処理基板100を搬入し、前記移動手段によりこれを移動させて、坩堝10の上方に被処理基板100を配置する。被処理基板100は、例えば前記TFT基板上に画素電極や発光層が形成されたものであり、ここでは、発光層が形成された側が坩堝10側となるように被処理基板100を配置する。
【0028】
そして、図2(c)に示すように、蒸着材料Mを蒸発させ、気体となった蒸着材料を被処理基板100の発光層側に接触させる。気体となった蒸着材料は、被処理基板100の発光層側に接触して凝固し、ここに蒸着材料からなる膜が形成される。溶融した蒸着材料Mの液面に揺らぎをなくしているので、溶融した蒸着材料Mの液面は、坩堝10の周方向(ここでは円周に沿う方向)で均一な高さとなる。したがって、蒸着材料Mと坩堝10との接触面積は前記周方向で均一となり、蒸着材料Mから坩堝10への熱伝達も周方向で均一となる。よって、坩堝10の温度は周方向で均一となり周方向の熱応力が小さくなるので、加熱時における坩堝10の割れが防止される。
【0029】
このような成膜を所定の時間行うことにより、図2(d)に示すように、被処理基板100の発光層側(坩堝10側)に、蒸着材料(アルミニウム)からなり所定の厚さの共通電極110を形成する。そして、前記エアロックを通して被処理基板100を真空チャンバCの外側に搬出する。なお、このようにして形成された膜を適宜パターニングして、補助配線等の配線とすることもできる。
【0030】
以上のように蒸着を行った後、誘電コイル20に流す電流を漸次小さくして蒸着材料Mの加熱を緩やかにし、蒸着材料Mの温度を漸次低下させる。前記のように溶融した蒸着材料Mの液面に揺らぎをなくしているので、蒸着材料Mは均一に放熱され、液面に揺らぎを生じることなく凝固する。したがって、坩堝10と蒸着材料Mとの熱膨張係数の違いにより坩堝10に働く応力が坩堝10の周方向で均一となり、蒸着後の冷却時における坩堝10の割れが防止される。また、凝固した蒸着材料Mはその表面が平坦となっているので、次に蒸着を行う際にこれを均一に加熱することが容易化され、坩堝10の割れが良好に防止される。
【0031】
本発明の蒸着装置にあっては、坩堝10と誘電コイル20との相対位置を良好に調整することが可能となっているので、坩堝10に収容された蒸着材料Mを均一に加熱することができる。したがって、溶融した蒸着材料Mの液面に揺らぎを生じることが防止され、過熱時や冷却時等において坩堝10に働く応力がその周方向で均一となる。よって、坩堝10の割れが防止され、坩堝10の割れによるプロセスの遅延や装置コストの増加等を生じることなく良好に成膜することが可能な蒸着装置となっている。
本発明の蒸着装置を用いれば、例えば有機EL装置等のデバイスを製造する際に、電極や配線等を効率よく、かつ低コストで形成することが可能となる。
【0032】
なお、前記実施形態では、坩堝10の振動を検出する手段として振動センサ60を採用したが、加速度センサを採用してもよい。例えば、載置テーブル42の下面側に、この面に沿う方向の加速度を検出する加速度センサを設けるようにしてもよく、異なる2方向以上の加速度を検出するように2つ以上の加速度センサを設けるようにしてもよい。また、振動センサや加速度センサを設ける位置としては、誘電コイル20の影響を受けにくい場所であればよく、例えば支持台41の外壁等に設けるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の蒸着装置を模式的に示す側断面構成図である。
【図2】(a)〜(d)は、成膜方法を模式的に示す断面工程図である。
【符号の説明】
【0034】
1・・・蒸着装置、10・・・坩堝、20・・・誘電コイル(高周波誘電加熱手段)、30・・・位置制御手段、31・・・駆動手段、32・・・制御手段、40・・・ステージ、50・・・筐体、60・・・振動センサ、M・・・蒸着材料、C・・・真空チャンバ(チャンバ)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
減圧雰囲気で蒸着を行うための蒸着装置であって、
蒸着材料を収容する絶縁性の坩堝と、
前記坩堝に収容された蒸着材料を蒸発させる高周波誘電加熱手段と、
前記坩堝と前記高周波誘電加熱手段との相対位置を変化させる位置制御手段と、を備えていることを特徴とする蒸着装置。
【請求項2】
前記坩堝が雰囲気を制御可能なチャンバの内側に設置可能とされ、前記位置制御手段が前記坩堝及び/又は前記高周波誘電加熱手段を移動する駆動手段と該駆動手段を制御する制御手段とを有しており、該制御手段が前記チャンバの外側に設置可能とされていることを特徴とする請求項1に記載の蒸着装置。
【請求項3】
前記坩堝の振動を検出する振動センサを備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の蒸着装置。
【請求項4】
前記坩堝の加速度を検出する加速度センサを備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の蒸着装置。
【請求項5】
前記蒸着材料が電極材料であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の蒸着装置。
【請求項6】
前記蒸着材料が配線材料であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の蒸着装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2009−138244(P2009−138244A)
【公開日】平成21年6月25日(2009.6.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−317982(P2007−317982)
【出願日】平成19年12月10日(2007.12.10)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】