説明

蓄熱チップを備えるディスペンサー

【課題】現存する化粧用ディスペンサーおよび医薬用ディスペンサーは、皮膚に製品を塗布することに限定されており、皮膚の熱処理に対応するものではない。したがって、その技術で改良されたディスペンサーに対する要求がある。
【解決手段】ディスペンサー100は、蓄熱チップ102と、化粧品または医薬品などの製品を収容するための貯留部を有するハウジング104とを含む。その蓄熱チップは、その製品の使用中、熱エネルギーを蓄積し保持することができる物質から構成される。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
化粧製品または医薬製品を施すための装置が、ある。この種の装置は、通常、外管状シェル、即ち、ハウジングと、化粧製品または医薬製品を移動するための送出機構と、ならびに、アプリケータチップとから成る。例えば、医療産業では、身体の一部に軟膏などの医薬製品を塗布するためにアプリケータが使用される。化粧品産業およびパーソナルケア産業では、アプリケータは、身体の一部に口紅、リップクリーム、スキンクリーム、ローション、および、他の化粧製品を塗布するのに使用される。
【0002】
多くの場合、これらの医薬製品および化粧製品は、アロエまたはラノリンなどのスキンケア物質を含む場合があり、このスキンケア物質は、損傷した皮膚を癒しまたは健康な皮膚を維持する治癒効果あるいは治療効果を与える。加えて、これらの製品は、局所麻酔剤、鎮痛薬、芳香剤、メントール、または、製品の使用者の皮膚に塗布される場合、滑らかな感覚または刺激感を与える他の物質などの治療物質を含む場合がある。スキンケア物質に加えて、苦痛を和らげ治療感を与え、かつ、より遅くより抑制された治癒プロセスが確保できるように怪我に対する身体の自然な応答を遅くする熱処理(例えば、熱および/または冷気を加えるなど)が知られている。
【0003】
現存する化粧用ディスペンサーおよび医薬用ディスペンサーは、皮膚に製品を塗布することに限定されており、皮膚の熱処理に対応するものではない。したがって、その技術で改良されたディスペンサーに対する要求がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
この概要は、蓄熱アプリケータチップを備えるディスペンサーの単純化した概念を紹介するために与えられるものであり、このことは発明を実施するための最良の形態で以下にさらに説明される。この概要は、請求項に係る主題の本質的特徴を識別することが意図されるのではなく、請求項に係る主題の範囲を決定する際に使用することもまた意図されない。
【0005】
この開示は比較的高い熱容量を有する蓄熱チップを備えるディスペンサーについて述べられる。この蓄熱チップは、熱エネルギーを蓄積し保持することができる。蓄熱チップは、製品が表面の選択された部位に局所的または局部的に塗布されることを可能にし得る。
【0006】
いくつかの実施例では、ハウジングは、蓄熱チップに結合されることができ、製品貯蔵用の貯留部を有することができる。蓄熱チップは、使用者の皮膚に製品を塗布するための塗布面を有することができる。
【0007】
いくつかの実施例では、蓄熱チップは、金属、セラミックス、複合体、および/または加熱されまたは冷却されることができ、ある期間中、加熱または冷却された状態を保つことができる他の材料のような、熱エネルギーを蓄積し保持することができる材料からなることができる。
【0008】
更なる実施例では、蓄熱チップは、インサート、即ち、ライナー(liner)を含むことができる。インサートは、概ねチップの中央に配置されることができ、塗布面に製品を施すために蓄熱チップを貫通する製品送出通路を含むことができる。
【0009】
詳細な説明は、添付図面を参照して記述される。複数の図において、参照数字のうちの最も左側の数字は、参照数字が最初に現れる図を識別するものである。異なる図における同じ参照数字の使用は、類似または同一のものを示す。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】1つの実施例による蓄熱チップを備える説明に役立つディスペンサーの斜視図である。
【図2】図1のディスペンサーの蓄熱チップの上面図である。
【図3】図2のA−A線に沿った図1に示されるディスペンサーの蓄熱チップの断面図である。
【図4】図2のA−A線に沿った図1に示されるディスペンサーの断面図である。
【図5】蓄熱チップが一体型である他の説明に役立つ実施例による蓄熱チップの正面図である。
【図6A】蓄熱チップが蓄熱アプリケータを含む他の説明に役立つ実施例による蓄熱チップの斜視図である。
【図6B】蓄熱チップが蓄熱アプリケータを含む他の説明に役立つ実施例による蓄熱チップの側面図である。
【図7A】他の説明に役立つ実施例による蓄熱チップを備える他のディスペンサーの斜視図である。
【図7B】他の説明に役立つ実施例による蓄熱チップを備える他のディスペンサーの斜視図である。
【図7C】他の説明に役立つ実施例による蓄熱チップを備える他のディスペンサーの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
概要
この開示は、あるレベルの熱エネルギーを蓄積し維持することができる蓄熱チップを備えるディスペンサーについて述べられる。蓄熱チップは、様々な金属、セラミックス、複合体、および/または、加熱されまたは冷却されることができ、ある期間中、加熱または冷却される状態を保つことができる他の物質から構成される塗布面を有し得る。ある製品が、使用者の皮膚に塗布するために蓄熱チップによりディスペンサーから施され得る。チップの保温性のおかげで、熱エネルギーは、塗布中に、小出しされた製品が加熱されまたは冷却されることができるように小出しされた製品に加えられ得る。さらに、蓄熱チップの塗布面は、使用者の皮膚へ熱を伝え、または使用者の皮膚から熱を移動させることができ、それによって使用者は、熱(蓄熱チップの熱エネルギーに応じた暖かさまたは冷たさ)を感じる。いくつかの場合には、この熱の移動は、また、皮膚の損傷によって生じた苦痛または不快さを最小限に抑えあるいは軽減することもできる。
【0012】
蓄熱チップを備える説明に役立つディスペンサー
図1は、蓄熱チップ102およびハウジング104を備える説明に役立つディスペンサー100を示す。この実施例では、蓄熱チップ102は、エントロピーを保持し維持することができる物質から作られた略円板状のアプリケータ106を備える。1つの実施例では、アプリケータ106は、ステンレス鋼から作られ得る。しかし、他の実施例では、アプリケータは、製品の塗布中、熱または冷気を保持し、かつ/または、移動することができる任意の適切な材料が使用され得る。他の適切な材料の例は、制限されることなく、金属(例えば、アルミニウム、チタン、鋼、ニッケル、スズ、銅、黄銅、その合金等)、セラミックス、高密度プラスチック、複合体等を含む。加えて、この実施例では、蓄熱チップは、蓄熱チップ102を貫通し、かつ、ハウジング104内の製品用の製品送出通路110を形成する略円筒状のインサート108を含む。インサート108は、例えば、貯留部104内に貯蔵された製品と非反応性である熱可塑性ポリマーから作られ得る。他の実施例では、インサート108は、様々な金属、プラスチック、セラミックス、複合体等のような、施されている製品に非反応性であり、即ち、耐性がある事実上任意の他の材料から作られてもよい。
【0013】
また、ディスペンサー100は、ディスペンサーが使われていないときに蓄熱チップ102を大切に保護し、かつ、製品送出通路110を密封するプラグ114を含むキャップ112も含む。プラグ114は、インサート108と同種の熱可塑性ポリマー、または、様々な金属、プラスチック、セラミックス、複合体等のような、小出しされる製品に非反応性であり、即ち、耐性がある任意の他の材料から作られてもよい。付加的または代替的に、そのキャップが所定位置にある場合、プラグ114かインサート108のいずれか、あるいは、その両方が製品送出通路110を密封するように幾分膨張し、かつ、変形することができるように、プラグ114かインサート108のいずれか、あるいは、その両方が、エラストマーであってもよい。
【0014】
図2は、より詳細なディスペンサー100の蓄熱チップの上面図である。再び、蓄熱チップ102は、通常、塗布面106、インサート108、および、製品送出通路110を含み、この製品送出通路110は、ハウジング104内の製品のための小出し用通路を形成する。1つの実施例では、製品送出通路110はインサート108内に少し偏心して配置される。このことは、図2において寸法線D1およびD2によって示され、ここで、D1は、蓄熱チップ102の最上点から製品送出通路110の中心までの距離であり、D2は、蓄熱チップ102の一番深い点から製品送出通路100の中心までの距離である。図2に示すように、D2は、D1よりも大きい。
【0015】
この実施例では、蓄熱チップは、概ね円板形状の本体であるとして示される。加えて、この実施例の蓄熱チップ102は、少なくとも一部がステンレス鋼から作られ、約300ミリグラムと約700ミリグラムとの間の質量を有し、約300立方ミリメートルと約700立方ミリメートルとの間の体積を有する。より詳細には、蓄熱チップ102は、約500ミリグラムの質量、および、約500立方ミリメートルの体積を有する。さらに、いくつかの実施例では、塗布面106は、約0.08128cm(参考値32マイクロインチ)と約0.16256cm(参考値64マイクロインチ)との間の表面あらさを有することができる。その表面あらさは、物質の表面の高さにおけるスモールスケールの変化の測定値に対応する。約0.16256cm(参考値64マイクロインチ)の表面あらさは、鋳造し成型加工用型の内側のバフ研磨によって達成され得るが、より精密な表面あらさは、例えば、バフ研磨、磨き仕上げ、またはクロム処理などの1つ以上の2次的作業を用いて実現され得る。様々な説明に役立つ実施例の特徴が説明されるが、他の実施例では、蓄熱チップは、ディスペンサー100に収容された製品を塗布するのに適切な任意の形状に形成され得る。例えば、蓄熱チップは、任意の他の適切な形状およびサイズで構成されることができ、所定の用途のために所望される任意の適切な質量、表面あらさ、および/または表面処理を有するものでもよい。
【0016】
図3は、蓄熱チップの中心線に対する塗布面の角θを示す。説明に役立つ実施例では、角θは、約60°である。この設計は、使用者の皮膚に製品を塗布することを容易にする。しかし、他の設計を使用することができる。例えば、他の実施例において、角θは、約30°と約75°との間にあってもよい。またさらなる実施例では、0°から90°までの任意の角度を有するものでもよい。
【0017】
また、図3は、蓄熱チップ102の構成も示す。上述したように、蓄熱チップ102は、熱エネルギーを保持することができる材料から作られた本体300、および、インサート108を含む。インサート108は、ネック部分302(これは、本体300内のボアを通して延在する)、および、ハウジング104内に蓄熱チップ102を保持するのに使用できるコネクタステム304を含む。例えば、圧入、スナップ嵌合、接着、および/または、1つ以上の係合構成による係合によって、インサート108は、本体300、および/または、ハウジング104に固定され得る。説明に役立つ実施例では、インサートは、一連の掛り306によって蓄熱チップの本体300とハウジング104との両方に保持される。
【0018】
図4は、ディスペンサー100の断面図であり、ハウジング104の詳細を示す。図4に示すように、ディスペンサー100は、貯留部400を有する。製品送出通路110は、貯留部400から蓄熱チップ102を貫通し、塗布面106の開口408で終端する。
説明に役立つ実施例では、製品は、ハウジング104を回動させることによって製品送出通路110を通して運ばれ、これにより、製品は、ボール404およびばね406から成るチェック弁を経由して蓄熱チップ102を通して施される。しかし、他の実施例では、任意の適切な送出機構が使用され得る。
【0019】
次に述べることは、製品を施すための送出機構の一例であって制限されるものではないものについて述べる。第1の例は、クリック操作または逆クリック操作を用いて実行されることができ、それによって、使用者は、時計回り方向か反時計回り方向かいずれかの方向にハウジング部材に対してアプリケータ部材を動かすことにより、ディスペンサーを操作することができる。
【0020】
製品を施すための他の例の送出機構は、圧縮操作であってもよい。送出機構が圧縮操作である実施例では、圧力が、貯留部を収容するハウジングに加えられるとき、貯留部内の製品は、使用者の皮膚へ塗布するために製品送出通路を経由しディスペンサーを通して圧縮操作によって押され得る。
【0021】
さらに他の例では、製品を施すための送出機構は、エアゾールディスペンサーなどの加圧型ディスペンサーによることができる。送出機構がエアゾール送出機構である実施例では、組成物は容器内に圧力下で保持され、使用者の操作に応じてエアゾール噴射剤と一緒に施されることになる。作動は、蓄熱チップを押し下げること、回動させること、傾けること、又は別の方法で蓄熱チップを操作すること、押しボタンを押すことによって、かつ/または、任意の他の適切な小出し機構によることができる。エアゾールディスペンサーの構成および噴射剤の詳細は、その技術分野の当業者の技術の範囲内であり、したがって、本明細書において詳細には説明されない。
【0022】
さらに他の例では、製品を施すための送出機構は、エアレスポンプであってもよい。エアレスポンプという語とは、ポンプを経由して空気の逆流(吸気流)を許容することなく、事実上単一方向に圧力下で容器から物質の小出しを可能にするポンプを指す。すなわち、製品が容器から押し出されるとき、押し出された製品に代わって、ポンプにより、対応する容積の空気は、生じない。空気の逆流を防止することに加えて、エアレスポンプによると、代表的には、他の物質の取り入れが、容器から押し出された製品の量に、入れ替わることができない。例えば、エアレスポンプは、チェック弁などの一方向弁を含むこともできる。
【0023】
図4でさらに示されるように、蓄熱チップ102は、蓄熱チップのコネクタステム402に配置された掛りによってハウジング104に連結され、掛りは、ハウジング104の内部に係合する。しかし、他の実施例では、ハウジングは、任意の適切な手段によって蓄熱チップに連結され得る。ハウジング104および蓄熱チップ102の製造は、別々の製造プロセス、同時成形プロセス、または任意の他の適切な生産プロセスによって達成され得る。
【0024】
説明に役立つ一体型蓄熱チップ
図1〜図4に示される蓄熱チップ100を備えるディスペンサーは、インサート108を含むが、他の実施例では、インサートは、蓄熱チップの本体と一体に形成されることができ、切頭形であることができ、または、完全に省かれ得る。例えば、施されるべき製品が腐食性でなかろうとあろうと、または、蓄熱チップとよく反応する場合(あるいは、任意の他の所望の理由のために)、インサートは、蓄熱チップと一体に、かつ、同じ材料から形成され得る。その場合、蓄熱チップは、一体型本体自体の中に形成される小出し用通路を備える一体型本体から成るものでもよい。
【0025】
図5は、蓄熱チップ500が熱エネルギーを蓄積することができる材料から作られる一体型本体から成る説明に役立つ実施例を示す。この実施例では、蓄熱チップ500は、ディスペンサーのハウジングにチップ500を固定するように構成された一連の掛り504を備えるステム502を含む。小出し用通路506は、小出しされるべき製品を移送するように蓄熱チップ500の内部に形成される。他の点では、蓄熱チップ500は、図1〜図4に示されるものと同一または類似である。したがって、アプリケータチップについての追加の詳細は、簡潔のために省略されている。
【0026】
蓄熱アプリケータを備える説明に役立つ蓄熱チップ
図6Aおよび図6Bは、さらに、他の説明に役立つ実施例による蓄熱チップ600を示す。この実施例では、蓄熱チップ600は、蓄熱チップの大部分を構成する本体602、および、本体602に連結されたアプリケータ604を備える。アプリケータ604は、蓄熱材料から作られる比較的薄肉の部材を備える。アプリケータ604は、概ね円板形状またはリング形状であるとして示される。しかし、他の実施例では、アプリケータ604は、本体602の頭部を覆って嵌合するように寸法取りされ形成される比較的薄肉のキャップまたはカバーを備える。実際には、本体602およびアプリケータ604は、円板形状、卵形、楕円形、球形、曲線、台形等のような実質的には任意の所望の形状に形成され得る。様々な実施例では、アプリケータ604は、接着、圧入、スナップ嵌合、1つ以上のリブ、もしくは、掛り、あるいは、任意の他の適切な固着手段によって本体602に連結され得る。
【0027】
蓄熱チップ600の本体602は、例えば、比較的軽量で費用のかからない熱可塑性ポリマーから作られ得る。他の実施例では、本体602は、様々な金属、プラスチック、セラミックス、複合体等のような実質的には任意の他の所望の材料から作られ得る。1つの実施例では、アプリケータ604は、ステンレス鋼から作られ得る。しかし、他の実施例では、製品の塗布中に、熱または冷気を保持し、かつ/または、伝達することができる任意の適切な材料が使用され得る。他の適切な材料の例は、制限がなく、金属(例えば、アルミニウム、チタン、鋼、ニッケル、スズ、銅、黄銅、その合金等)、セラミックス、高密度プラスチック、複合体等を含む。
【0028】
蓄熱チップを備える他の説明に役立つディスペンサー
図1〜図6に示される実施例では、蓄熱チップは、概ね凸面(図1〜図5)または平面(図6Aおよび図6B)の円板状本体を有するものとして示される。しかし、他の実施例では、蓄熱チップは、概ね球形、楕円形、曲線、放物線、平面、台形、前に述べたものの組み合わせ等のような、任意の他の所望の形状を採ることができる。
【0029】
図7A〜図7Cは、蓄熱チップの様々な構成および形状を備えるいくつかの他のディスペンサー700a〜700cを示す。これらの実施例に示されたディスペンサー700a〜700cは、それぞれ、蓄熱チップ702a〜702c、および、貯留部を有するハウジング704a〜704cを含む。特に、これらの実施例に示されたハウジング704a〜704cは、蓄熱チップ702a〜702cの中の小出し用通路706a〜706cから製品を施すように圧搾され得る可撓性チューブである。
【0030】
蓄熱チップ702a〜702cは、ハウジングの細くなった首部708a〜708cの上方にそれぞれのハウジング704a〜704cを配置して、例えば、クリンピング、接着剤、圧入、スナップ嵌合、蓄熱チップの内側に、かつ/または、ハウジングの細くなったネック部の外側に、リブもしくは掛りを保持することによって、および/または、任意の他の適切な取付け手段によって、それぞれのハウジング704a〜704cに連結され得る。
【0031】
さらに他の実施例では、ディスペンサーは、付加的または代替的に、ブラシ、スポンジ、あるいは、使用者の皮膚に施された製品の塗布を助ける様々な他の構成物を含むことができる。
【0032】
図1〜図7に示される蓄熱チップを備えるディスペンサーは、別々のアプリケータチップおよびハウジングから成るが、製造コストを低減するように、または、任意の他の所望の目的のために、他の実施例では、アプリケータチップおよびハウジングのいくつかまたはすべてが一体に形成されることもある。
【0033】
結び
本発明は、構造的特徴、および/または、方法論の作用の原理について特定言語で説明されたが、本発明は、説明された特定の特徴または動作に必ずしも限定されないことを理解されたい。むしろ、この特定の特徴または動作は、本発明を実施するための説明に役立つ例として開示されるものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
製品を収容するための貯留部を有するハウジングと、
前記ハウジングに連結され、表面に前記製品を塗布するための塗布面を有する蓄熱チップであって、該蓄熱チップを貫通し前記塗布面の開口で終端する製品送出通路を有する蓄熱チップと、を含み、
該蓄熱チップは、金属またはセラミックスからなり、少なくとも300立方ミリメートル、多くても700立方ミリメートルの体積を有するディスペンサー。
【請求項2】
前記蓄熱チップは、ステンレス鋼からなる請求項1に記載のディスペンサー。
【請求項3】
前記蓄熱チップは、取付け手段により前記ハウジングに固定される請求項1に記載のディスペンサー。
【請求項4】
前記蓄熱チップは、略凸面の円板状本体を含む請求項1に記載のディスペンサー。
【請求項5】
前記蓄熱チップは、略曲線形状、略円筒形状、または、略平面形状を含む請求項1に記載のディスペンサー。
【請求項6】
前記蓄熱チップは、少なくとも0.3グラム、多くても、0.6グラムの質量を有する請求項1に記載のディスペンサー。
【請求項7】
前記蓄熱チップは、少なくとも450立方ミリメートル、多くても、550立方ミリメートルの体積を有する請求項1に記載のディスペンサー。
【請求項8】
製品を収容するための貯留部を有するハウジングと、
前記ハウジングに結合され、表面に前記製品を塗布するための塗布面を有する蓄熱チップであって、該蓄熱チップを貫通し前記塗布面の開口で終端する製品送出通路を有する蓄熱チップと、を含み、
該蓄熱チップは、金属またはセラミックスからなり、少なくとも0.3グラム、多くても、0.7グラムの質量を有し、かつ、少なくとも300立方ミリメートル、多くても、700立方ミリメートルの体積を有するディスペンサー。
【請求項9】
前記蓄熱チップは、ステンレス鋼からなる請求項8に記載のディスペンサー。
【請求項10】
前記蓄熱チップは、取り付け手段により前記ハウジングに固定される請求項8に記載のディスペンサー。
【請求項11】
前記蓄熱チップは、略凸面の円板状本体を含む請求項8に記載のディスペンサー。
【請求項12】
前記ディスペンサーから製品を施す製品送出機構をさらに含み、
該製品送出機構は、
逆クリック動作の送出機構、
クリック動作の送出機構、
絞り出しチューブ送出機構、
エアレスポンプ送出機構またはエアゾール送出機構を含む請求項8に記載のディスペンサー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【公開番号】特開2012−50827(P2012−50827A)
【公開日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−211113(P2011−211113)
【出願日】平成23年9月27日(2011.9.27)
【分割の表示】特願2008−123531(P2008−123531)の分割
【原出願日】平成20年5月9日(2008.5.9)
【出願人】(508140730)エイチシーティー アジア リミテッド (5)
【Fターム(参考)】