蓄電セルおよび蓄電ユニット
【課題】簡単な構造で蓄電セル本体を効率的に冷却することができる蓄電セルおよび蓄電ユニットを提供する。
【解決手段】本発明による蓄電セル1は、蓄電セル本体3と、該蓄電セル本体3に設けられたシャッター5と、を備え、前記シャッター5は、蓄電セル本体3の温度が変化したときに可逆的に起伏するように弾性変形する。
【解決手段】本発明による蓄電セル1は、蓄電セル本体3と、該蓄電セル本体3に設けられたシャッター5と、を備え、前記シャッター5は、蓄電セル本体3の温度が変化したときに可逆的に起伏するように弾性変形する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、蓄電セルおよび蓄電ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電動モータで駆動する電気自動車又はハイブリッド車等(以下、電気自動車等)の開発が進められている。この電気自動車等には、前記電動モータを駆動させる蓄電セル及び複数の蓄電セルからなる蓄電ユニットが搭載されている(例えば、特許文献1参照)。ここで、蓄電セル及び蓄電ユニットは、高出力時には発熱して高温になるため、冷却する必要がある。
【0003】
前記特許文献1では、蓄電ユニットを収納したケースと、該ケースに当接可能な熱伝達部材と、該熱伝達部材を昇降させる、パンタグラフ式の昇降装置と、から構成された冷却装置が開示されている。
【0004】
そして、蓄電ユニットが低温のときには、昇降装置を作動させて熱伝達部材を蓄電ユニットから離間させる一方、蓄電ユニットが高温のときには、昇降装置を作動させて熱伝達部材を蓄電ユニットに当接させて蓄電ユニットを冷却することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−135191号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前記特許文献1に記載された冷却装置においては、昇降装置がパンタグラフ式であり、構造が複雑である。このため、製造コストが高くなり、メンテナンス作業も面倒になるという問題がある。
【0007】
そこで、本発明は、簡単な構造で蓄電セル本体を効率的に冷却することができる蓄電セルおよび蓄電ユニットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る蓄電セルは、蓄電セル本体と、該蓄電セル本体に設けられたシャッターと、を備え、前記シャッターは、蓄電セル本体の温度が変化したときに可逆的に起伏するように弾性変形することを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る蓄電ユニットは、前記蓄電セルを複数並べて配置した蓄電ユニットであって、前記蓄電セル本体が低温のときには、隣接する蓄電セルに設けられたシャッターの他端同士が互いに近接して配置され、蓄電セル本体が高温のときには、隣接する蓄電セルに設けられたシャッターの他端同士が互いに離間するように変形するように構成したことを特徴とする。前記シャッターが設けられた蓄電セルを備えることにより蓄電セルを効率的に冷却することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る蓄電セルによれば、蓄電セル本体の温度が低温のときは、シャッターを蓄電セル本体から離間させて冷却風を遮ることにより、蓄電セルを保温すると共に蓄電セル本体の過度な冷却を抑制することができる。一方、蓄電セル本体の温度が高温のときは、シャッターを蓄電セル本体に近接させて冷却風を流入させることにより、蓄電セル本体を効率的に冷却させることができる。このように、簡単な構造で、蓄電セル本体の温度調節を効率的に行うことができる。また、蓄電セル本体が高温のときは、冷却風によって蓄電セル本体を直接冷却することができるため、蓄電セルの冷却効率を向上させることができる。即ち、簡単な構造で蓄電セル本体を効率的に冷却出来る蓄電セル及び蓄電ユニットを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の第1実施形態による蓄電セルを示す斜視図であり、蓄電セル本体が低温時の場合を示している。
【図2】図1の側面図である。
【図3】図2のシャッターの近傍を拡大した側面図である。
【図4】図2の板状フィンの近傍を拡大した側面図である。
【図5】本発明の第1実施形態による蓄電セルを示す斜視図であり、蓄電セル本体が高温時の場合における蓄電セルの斜視図である。
【図6】図5の側面図である。
【図7】本発明の第2実施形態による蓄電セルを示す斜視図であり、蓄電セル本体が低温時の場合を示している。
【図8】図7の側面図である。
【図9】図8のシャッターの近傍を拡大した側面図である。
【図10】本発明の第3実施形態による蓄電ユニットを示す側面図であり、蓄電セル本体が低温時の場合を示している。
【図11】本発明の第3実施形態による蓄電ユニットを示す側面図であり、蓄電セル本体が高温時の場合を示している。
【図12】本発明の第4実施形態による蓄電ユニットを示す側面図であり、蓄電セル本体が低温時の場合を示している。
【図13】本発明の第4実施形態による蓄電ユニットを示す側面図であり、蓄電セル本体が高温時の場合を示している。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態を図面と共に詳述する。
【0013】
本発明においてシャッターの弾性変形とは、シャッターを構成する2枚の板状体の熱膨張率の差により、シャッターが湾曲することを指している。第1板状体と第2板状体はそれぞれ熱膨張あるいは熱収縮し、力のバランスが釣り合うように弾性変形することにより湾曲した状態を保っている。
【0014】
[第1実施形態]
まず、本発明の第1実施形態による蓄電セルについて説明する。
【0015】
図1は、本発明の第1実施形態による蓄電セルを示す斜視図であり、蓄電セル本体が低温時の場合を示している。図2は、図1の側面図である。図3は、図2のシャッターの近傍を拡大した側面図である。図4は、図2の板状フィンの近傍を拡大した側面図である。図5は、本発明の第1実施形態による蓄電セルを示す斜視図であり、蓄電セル本体が高温時の場合における蓄電セルの斜視図である。図6は、図5の側面図である。
【0016】
本発明の実施形態において、上下方向とは、蓄電セルの厚み方向であり、シャッターが設けられている側を上として説明する。前後方向とは、シャッターの長さ方向と直交する方向であり、冷却風入口側を前側、冷却風出口側を後側とする。左右方向とは、シャッターの長さ方向であり、後ろ側から見た左右に対応する。
【0017】
図1に示すように、図外の車両後部のラゲッジルーム又はリヤシートの下部等には、蓄電セル1が設けられている。該蓄電セル1は、電気自動車等の車両に搭載されたモーター等に電力を供給するものである。
【0018】
この蓄電セル1は、例えば略水平状に配置されており、板状に形成された蓄電セル本体3と、該蓄電セル本体3の上面3aに配設されたシャッター5および板状フィン7とを備えている。
【0019】
前記蓄電セル本体3の内部には、図外の複数のバッテリーが収納されているため、高出力時にはバッテリーが発熱して蓄電セル本体3が高温になる。従って、冷却風を送って蓄電セル本体3を冷却する必要がある。一方、低出力時にはバッテリーがあまり発熱しないため、蓄電セル本体3は高出力時よりも低温になる。
【0020】
尚、蓄電セルの内部に収納されるバッテリーの個数は特に限定されず、1個であっても多数のバッテリーが収納されていても良い。
【0021】
前記シャッター5は、蓄電セル本体3の温度が変化したときに可逆的に起伏するように弾性変形可能に構成されている。以下、具体的に説明する。
【0022】
図1〜図3に示すように、前記シャッター5は、蓄電セル本体3の左右方向の幅寸法と略同一の幅寸法に形成されている。また、前端部5a(一端)が蓄電セル本体3の上面3aにおける前端部に接合(結合)されており、前端部5aよりも後方側の本体部5bは、蓄電セル本体3の温度変化に応じて蓄電セル本体3の上面3aに近づいたり離れたりする弾性変形が可能に構成されている。具体的には、前記シャッター5は、熱膨張率が異なる2枚の板状体である第1板状体9と第2板状体11とを貼着して形成されている。そして、図3に示すように、下側に配置された第1板状体9における前端部が蓄電セル本体3の上面3aに溶接等によって接合されており、この第1板状体9の上に第2板状体11が貼着されている。第2板状体11の熱膨張率は、第1板状体9の熱膨張率よりも大きく設定されている。
【0023】
前記第1板状体9としては例えばアルミニウムが好ましく、第2板状体11としては例えばPET(ポリエチレンテレフタレート)等の合成樹脂が好ましい。なお、アルミニウムの熱膨張率は23.5×10−6(1/K)であり、PETの熱膨張率は例えば65×10−6(1/K)である。前記第1板状体9は、ジェラルミンなどのアルミニウム合金であっても良い。アルミニウム合金は、塑性変形しにくいので、シャッターの温度に対する起伏の大きさが変化しにくいからである。また、図2,3に示すように、蓄電セル本体3が低温時の場合は、シャッター5は側面視でJ字状に湾曲しており、前端部5aの前後長はL1であり、本体部5bの前後長はL0である。従って、シャッター5の全体の前後長はL2になっている。また、シャッター5の後端5c(他端)は、蓄電セル本体3の上面3aから離間しており、上面3aから上方に向けて高さH0の位置に配置されている。
【0024】
前記板状フィン7も、シャッター5と同様に、蓄電セル本体3の温度が変化したときに可逆的に起伏するように弾性変形可能に構成されている。また、図1,2に示すように、板状フィン7はシャッター5の後方側に複数配設されている。具体的には、シャッター5の後側に左右方向に沿って3個配列され、その後側に左右方向に沿って2個配列されている。なお、板状フィン7の個数、位置、取り付け方向は本実施形態に限定されない。板状フィン7は、例えば図4に詳細に示すように、側面視がL字状に形成されたL字部13と、該L字部13の下側に貼着された平板部15と、からなる。具体的には、L字部13の前端部13aが蓄電セル本体3の上面3aに溶接等によって接合されており、前端部13aの後側に形成された本体部13bの下面に前記平板部15が貼着されている。平板部15の熱膨張率は、L字部13の熱膨張率よりも大きく設定されている。
【0025】
また、L字部13と平板部15との少なくとも一方は、金属からなる。具体的には、L字部13としては例えばアルミニウムや銅、アルミニウム合金や銅合金等の金属が好ましく、平板部15としては例えばPET(ポリエチレンテレフタレート)等の合成樹脂が好ましい。なお、銅の熱膨張率は16.6×10−6(1/K)である。また、PETの熱伝導率は例えば0.24(W/m・K)、アルミニウムの熱伝導率は例えば200(W/m・K)、銅の熱伝導率は例えば400(W/m・K)である。なお、蓄電セル本体3が低温時の場合には、板状フィン7は蓄電セル本体3の上面3aに近接して、該上面3aに略平行に配置されている。
【0026】
次に、蓄電セル本体3が低温時の場合と高温時の場合とにおけるシャッター5と板状フィン7の変形挙動を説明する。
【0027】
まず、冷却風Aは矢印に示すように、前側から後側に向けて常に送風されている。この冷却風Aは、例えば送風装置等の強制冷却でも良く、車両が走行する際の走行風でも良い。
【0028】
蓄電セル本体3が低温のときは、前述した図1〜図4に示すように、シャッター5が後方に行くにつれて上方に向かうJ字状に湾曲しているため、冷却風Aはシャッター5によって遮断される。このため、蓄電セル本体3の上面3aに冷却風が当たることが少ないため、蓄電セル本体3が過度に冷却されることを抑制することができる。また、板状フィン7は、蓄電セル本体3の上面3aに近接しているため、冷風と蓄熱セル本体とを離間し、仮に冷却風Aがシャッター5を越えてきた場合でも蓄電セル本体3の上面3aに当たる冷却風Aの量が少なくすることができる。従って、板状フィン7によっても、蓄電セル本体3を過度に冷却することを抑制できる。
【0029】
一方、蓄電セル本体3が高温のときは、シャッター5を構成する第2板状体11の方が第1板状体9よりも熱膨張率が高いため、第2板状体11の方が第1板状体9よりも前後方向に大きく熱膨張する。従って、図5,6に示すように、シャッター5の後端5cが蓄電セル本体3の上面3aに近接するように平坦状に変形する。また、板状フィン7においては、L字部13よりも平板部15の方が熱膨張率が高いため、平板部15の方がL字部13よりも前後方向に大きく熱膨張するため、側面視でJ字状に湾曲変形し、板状フィン7の後端7aは蓄電セル本体3の上面3aから上方に向けて離間する。従って、冷却風Aはシャッター5によって遮られることなく蓄電セル本体3の上面3aを流れたのち、湾曲変形した板状フィン7に当たるため、蓄電セル本体3の上面3aのみでなく、板状フィン7表面からも熱が奪われるため、蓄電セル本体3が効率よく冷却される。
【0030】
以下に、本実施形態による作用効果を説明する。
【0031】
(1)本実施形態による蓄電セル1は、蓄電セル本体3と、該蓄電セル本体3に設けられたシャッター5と、を備え、前記シャッター5は、蓄電セル本体3の温度が変化したときに可逆的に起伏するように弾性変形する。
【0032】
従って、蓄電セル本体3の温度が低温のときは、シャッター5を蓄電セル本体3から離間させて冷却風Aを遮ることにより、蓄電セル本体3の過度な冷却を抑制することができる。一方、蓄電セル本体3の温度が高温のときは、シャッター5を蓄電セル本体3に近接させて冷却風Aを流入させることにより、蓄電セル本体3を効率的に冷却させることができる。このように、簡単な構造で、蓄電セル本体3の温度調節を効率的に行うことができる。また、蓄電セル本体3が高温のときは、冷却風Aによって蓄電セル本体3を直接冷却することができるため、蓄電セル1の冷却効率を向上させることができる。
【0033】
(2)前記シャッター5は、熱膨張率が異なる2枚の板状体(第1板状体9、第2板状体11)を貼着して形成され、一端(前端部5a)が蓄電セル本体3に結合されており、前記蓄電セル本体3が低温のときには、前記シャッター5の他端(後端5c)が蓄電セル本体3から離間して配置され、前記蓄電セル本体3が高温のときには、前記2枚の板状体の熱膨張率の差によって前記シャッター5の後端5cが蓄電セル本体3に近づくように変形する。
【0034】
従って、蓄電セル本体3の温度が変化したときに可逆的に起伏するように弾性変形するシャッター5を、熱膨張率が異なる2枚の板状体を貼着するという簡単な構造および作製作業によって形成することができる。
【0035】
(3)前記シャッター5における2枚の板状体は、蓄電セル本体3に結合された第1板状体9と、該第1板状体9の上に貼着された第2板状体11と、からなり、前記第2板状体11の熱膨張率は第1板状体9よりも大きく設定されている。
【0036】
従って、蓄電セル本体3が低温のときは、シャッター5の後端5cが蓄電セル本体3から離間して配置される。このため、冷却風Aをシャッター5によって遮断することができる。一方、蓄電セル本体3が高温のときは、第2板状体11が第1板状体9よりも大きく熱膨張するため、シャッター5の後端5cが蓄電セル本体3に近接するように変形する。このため、冷却風Aを蓄電セル本体3の上面3aに流通させることにより、蓄電セル本体3を冷却させることができる。このように、簡単な構造で形成されるシャッター5を用いて蓄電セル本体3の温度調整を効率的に行うことができる。
【0037】
(4)前記蓄電セル本体3に更に板状フィン7を設け、該板状フィン7は、前記蓄電セル本体3が低温のときには蓄電セル本体3に近づいて配置され、前記蓄電セル本体3が高温のときには蓄電セル本体3から離間するように変形する。
【0038】
従って、蓄電セル本体3が低温のときには、冷却風Aが蓄電セル本体3の上面3aに当たりにくいため、蓄電セル本体3の過度な冷却を抑制することができる。一方、蓄電セル本体3が高温のときには、冷却風Aが蓄電セル本体3の上面3aおよび板状フィン7に当たるため、蓄電セル本体3を効率的に冷却させることができる。
【0039】
(5)前記板状フィン7は、熱膨張率が異なる2枚の板状部材(L字部13、平板部15)を貼着して形成されている。
【0040】
従って、簡単な構造で板状フィン7を形成することができる。
【0041】
(6)前記板状フィン7における2枚の板状部材のうち、少なくとも一方は金属からなる。
【0042】
金属は、熱伝導率が高いため、蓄電セル本体3が高温のときに蓄電セル本体3の熱を板状フィン7を介して効率的に放熱させることができる。
【0043】
[第2実施形態]
次いで、本発明の第2実施形態を説明するが、前記本発明の第1実施形態と同一構造の部位には同一符号を付けて説明を省略する。
【0044】
図7は、本発明の第2実施形態による蓄電セルを示す斜視図であり、蓄電セル本体が低温時の場合を示している。図8は、図7の側面図である。図9は、図8のシャッターの近傍を拡大した側面図である。
【0045】
本発明の実施形態において、上下方向とは、蓄電セルの厚み方向であり、シャッターの備えられている側を上として説明する。前後方向とは、シャッターの長さ方向と直交する方向であり、冷却風入口側を前側、冷却風出口側を後側とする。左右方向とは、シャッターの長さ方向であり、後ろ側から見た左右に対応する。
【0046】
この蓄電セル1は、前記第1実施形態と同様に例えば略水平状に配置されている。
【0047】
本実施形態による蓄電セル21は、シャッター25の前端部25aの形状と取付位置が本発明の第1実施形態と異なる。
【0048】
図7〜図9に示すように、シャッター25の前端部25aは屈曲して下方(蓄電セルの厚み方向)に延びており、蓄電セル本体3の前壁面3bに接合されている。つまり、シャッター25は、上下(蓄電セルの厚み方向)に延びる前端部25aと、該前端部25aの後方に配置された本体部25bとからなり、蓄電セル本体3が低温の場合、本体部25bは側面視J字状に湾曲形成されている。前端部25aの上下長さはL1であり、本体部25bの前後長さはL0である。図2で説明したように、第1実施形態におけるシャッター25の本体部25bの前後長さはL0であるため、同じ幅のシャッターを取り付けた場合、第2実施形態のシャッター25の方が第1実施形態よりも寸法L0だけ前側に配置されている。
【0049】
また、シャッター25は、下側に配置された第1板状体9と該第1板状体9の上に貼着された第2板状体11とからなり、第1板状体9の前端部が蓄電セル本体3の前壁面3bに接合されている。
【0050】
本実施形態においても、シャッター25と板状フィン7は、蓄電セル本体3の温度変化に応じて前記第1実施形態と同様の変形挙動を示す。
【0051】
本実施形態によれば、第1実施形態の場合よりも、シャッター25の前後長さをL1だけ短くすることができるため、冷却風Aによる蓄電セル本体3の上面3aにおける冷却面積を大きくすることができる。本実施形態も本発明の第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0052】
[第3実施形態]
次いで、図10〜図11を用いて本発明の第3実施形態による蓄電ユニットを説明する。ただし、前記本発明の第1実施形態と同一部位には同一符号を付して説明を省略する。
【0053】
図10は、本発明の第3実施形態による蓄電ユニットを示す側面図であり、蓄電セル本体が低温時の場合を示している。図11は、本発明の第3実施形態による蓄電ユニットを示す側面図であり、蓄電セル本体が高温時の場合を示している。
【0054】
本発明の実施形態において、上下方向とは、蓄電セルの厚み方向であり、上下は、側面図の上下と対応する。前後方向とは、シャッターの長さ方向と直交する方向であり、冷却風入口側を前側、冷却風出口側を後側とする。左右方向とは、シャッターの長さ方向であり、後ろ側から見た左右に対応する。
【0055】
これらの図に示すように、本実施形態による蓄電ユニット31は、本発明の第1実施形態による蓄電セル1を互いに対面させた状態で一対に配置したものである。即ち、上側に配置した蓄電セル33および下側に配置した蓄電セル35は、第1実施形態による蓄電セル1と同一構造に形成されており、上下に所定間隔をおいて一対に配置している。従って、蓄電ユニット31における前端には、蓄電セル33,35の間に冷却風入口37が形成され、後端には蓄電セル33,35の間に冷却風出口39が形成される。
【0056】
以下に、本実施形態による作用効果を説明する。
【0057】
図10に示すように、蓄電セル本体3が低温のときは、第1実施形態で説明したようにシャッター5が後方に行くにつれて上面3aから離間するようにJ字状に湾曲している。このため、上下に隣接する蓄電セル33,35のシャッター5の後端5c,5c同士が当接し、冷却風入口37が封鎖される。
【0058】
よって、冷却風Aがシャッター5,5によって遮断されるため、蓄電セル本体3の上面3aに冷却風が当たることがなく、蓄電セル本体3が過度に冷却されることを抑制することができる。また、板状フィン7は、蓄電セル本体3の上面3aに近接しているため、仮に冷却風Aがシャッター5を越えてきた場合でも冷却風Aと蓄熱セル本体3とを離間し蓄電セル本体33,35の上面3aに当たる冷却風Aの量が少なくなる。従って、板状フィン7によっても蓄電セル本体3を過度に冷却することを抑制できる。
【0059】
一方、図11に示すように、蓄電セル本体3が高温のときは、第1実施形態で説明したように、前記2枚の板状体の熱膨張率の差によって前記シャッター5の後端5cが蓄電セル本体3の上面3aに近接するように変形する。
【0060】
このため、冷却風入口37が開口され、冷却風Aが冷却風入口37から蓄電セル33,35の間に流入するので、蓄電セル本体3の上面3aを効率的に冷却することができる。また、板状フィン7の後端7a(他端)は蓄電セル本体3の上面3aから上方に向けて離間する。蓄電セル本体3の上面3aの露出面積が大きくなり、放熱されやすくなる上に、冷却風Aは湾曲変形した板状フィン7に当たると板状フィン7表面からも熱が奪われるので蓄電セル本体3が更に効率よく冷却される。本実施形態も本発明の第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0061】
[第4実施形態]
次いで、図12〜図13を用いて本発明の第4実施形態による蓄電ユニットを説明する。ただし、前記本発明の第1および第3実施形態と同一部位には同一符号を付して説明を省略する。
【0062】
図12は、本発明の第4実施形態による蓄電ユニットを示す側面図であり、蓄電セル本体が低温時の場合を示している。図13は、本発明の第4実施形態による蓄電ユニットを示す側面図であり、蓄電セル本体が高温時の場合を示している。
【0063】
本発明の実施形態において、上下方向とは、蓄電セルの厚み方向であり、上下は、側面図の上下と対応する。前後方向とは、シャッターの長さ方向と直交する方向であり、冷却風入口側を前側、冷却風出口側を後側とする。左右方向とは、シャッターの長さ方向であり、後ろ側から見た左右に対応する。
【0064】
これらの図に示すように、本実施形態による蓄電ユニット41は、第3実施形態による蓄電ユニット31における蓄電セル同士33,35の間に前後方向に延在する放熱板43を配設している。
【0065】
この放熱板43は、板状フィン7に当接すると、蓄電セル本体3から板状フィン7を介して伝わった熱を放熱する作用を有する。
【0066】
従って、図12に示すように、蓄電セル本体3が低温のときは、板状フィン7は放熱板43から離間されているため、蓄電セル本体3の熱は放熱板43に伝わらない。
【0067】
一方、図13に示すように、蓄電セル本体3が高温のときは、板状フィン7の後端7a(他端)は放熱板43に当接するため、蓄電セル本体3の熱は板状フィン7から放熱板43に伝達されて放熱される。
【0068】
次いで、本実施形態による作用効果を説明する。
【0069】
蓄電セル本体3が低温のときは、板状フィン7は放熱板43から離間されているため、蓄電セル本体3の熱は放熱板43に伝わらない。従って、蓄電セル本体3の過度な冷却を抑制することができる。
【0070】
一方、蓄電セル本体3が高温のときは、板状フィン7の後端7aは放熱板43に当接するため、蓄電セル本体3の熱は板状フィン7から放熱板43に伝達される。また、蓄電セル本体3の上面3aの露出面積が大きくなり、放熱されやすくなる上に、冷却風Aは湾曲変形した板状フィン7に当たると板状フィン7表面からも熱が奪われるので、蓄電セル本体3を更に効率的に冷却することができる。本実施形態も本発明の第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0071】
[他の実施形態]
本発明は、前述した実施形態に限定されず、本発明の技術思想に基づいて種々の変更および変形が可能である。
【0072】
(1)本発明の第1及び2実施形態では、シャッター5を蓄電セル本体3の前端部に取り付けたが、前端部に限定されず、例えば前後方向の中間部、後端部などに取り付けても良い。また、蓄電セル本体3を前後方向に延在させたが、上下方向に延在させても良い。
【0073】
(2)本発明の第3及び4実施形態においても、蓄電セル本体3を前後方向に延在させたが、上下方向に延在させても良い。この場合、上端にシャッター5,5を配設し、下部に板状フィン7を配設させることが望ましい、これによれば、蓄電セル本体3が低温のとき、自然対流によって上方に昇った空気が、閉鎖されたシャッター5,5によって蓄電セル本体3同士の空間に滞留するため、蓄電セル本体3の過度な冷却が抑制される。
【0074】
(3)本発明の第3及び4実施形態においては、2つの蓄電セル33,35を並べたが、3つ以上の蓄電セルを並列させても良い。多数の蓄電セルを並べた場合、個々の蓄電セルにシャッターが備えられているので、個別に備えられたシャッターが個々の蓄電セルの温度に対応し、独立して温度を制御することが出来る。また、多数の蓄電セルを並べる場合には、蓄電セルの両面にシャッターあるいは放熱フィンを備えていても良い。
【0075】
(4)本発明の第3及び4実施形態においては、第1実施形態による蓄電セル1を互いに対面させた状態で一対に配置し、冷却風入口37に一対のシャッターが備えられているが、本発明の第1実施形態による蓄電セル1を同一の向きに積層し、冷却風入口37に1枚のシャッターが備えられている形態であっても良い。シャッターの数量を減らすことが出来、構造を簡略化することができる。
【符号の説明】
【0076】
1,21,33,35…蓄電セル
3…蓄電セル本体
5,25…シャッター
5a,25a…前端部(一端)
5c…後端(他端)
7…板状フィン
9…第1板状体
11…第2板状体
43…放熱板
【技術分野】
【0001】
本発明は、蓄電セルおよび蓄電ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電動モータで駆動する電気自動車又はハイブリッド車等(以下、電気自動車等)の開発が進められている。この電気自動車等には、前記電動モータを駆動させる蓄電セル及び複数の蓄電セルからなる蓄電ユニットが搭載されている(例えば、特許文献1参照)。ここで、蓄電セル及び蓄電ユニットは、高出力時には発熱して高温になるため、冷却する必要がある。
【0003】
前記特許文献1では、蓄電ユニットを収納したケースと、該ケースに当接可能な熱伝達部材と、該熱伝達部材を昇降させる、パンタグラフ式の昇降装置と、から構成された冷却装置が開示されている。
【0004】
そして、蓄電ユニットが低温のときには、昇降装置を作動させて熱伝達部材を蓄電ユニットから離間させる一方、蓄電ユニットが高温のときには、昇降装置を作動させて熱伝達部材を蓄電ユニットに当接させて蓄電ユニットを冷却することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−135191号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前記特許文献1に記載された冷却装置においては、昇降装置がパンタグラフ式であり、構造が複雑である。このため、製造コストが高くなり、メンテナンス作業も面倒になるという問題がある。
【0007】
そこで、本発明は、簡単な構造で蓄電セル本体を効率的に冷却することができる蓄電セルおよび蓄電ユニットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る蓄電セルは、蓄電セル本体と、該蓄電セル本体に設けられたシャッターと、を備え、前記シャッターは、蓄電セル本体の温度が変化したときに可逆的に起伏するように弾性変形することを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る蓄電ユニットは、前記蓄電セルを複数並べて配置した蓄電ユニットであって、前記蓄電セル本体が低温のときには、隣接する蓄電セルに設けられたシャッターの他端同士が互いに近接して配置され、蓄電セル本体が高温のときには、隣接する蓄電セルに設けられたシャッターの他端同士が互いに離間するように変形するように構成したことを特徴とする。前記シャッターが設けられた蓄電セルを備えることにより蓄電セルを効率的に冷却することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る蓄電セルによれば、蓄電セル本体の温度が低温のときは、シャッターを蓄電セル本体から離間させて冷却風を遮ることにより、蓄電セルを保温すると共に蓄電セル本体の過度な冷却を抑制することができる。一方、蓄電セル本体の温度が高温のときは、シャッターを蓄電セル本体に近接させて冷却風を流入させることにより、蓄電セル本体を効率的に冷却させることができる。このように、簡単な構造で、蓄電セル本体の温度調節を効率的に行うことができる。また、蓄電セル本体が高温のときは、冷却風によって蓄電セル本体を直接冷却することができるため、蓄電セルの冷却効率を向上させることができる。即ち、簡単な構造で蓄電セル本体を効率的に冷却出来る蓄電セル及び蓄電ユニットを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の第1実施形態による蓄電セルを示す斜視図であり、蓄電セル本体が低温時の場合を示している。
【図2】図1の側面図である。
【図3】図2のシャッターの近傍を拡大した側面図である。
【図4】図2の板状フィンの近傍を拡大した側面図である。
【図5】本発明の第1実施形態による蓄電セルを示す斜視図であり、蓄電セル本体が高温時の場合における蓄電セルの斜視図である。
【図6】図5の側面図である。
【図7】本発明の第2実施形態による蓄電セルを示す斜視図であり、蓄電セル本体が低温時の場合を示している。
【図8】図7の側面図である。
【図9】図8のシャッターの近傍を拡大した側面図である。
【図10】本発明の第3実施形態による蓄電ユニットを示す側面図であり、蓄電セル本体が低温時の場合を示している。
【図11】本発明の第3実施形態による蓄電ユニットを示す側面図であり、蓄電セル本体が高温時の場合を示している。
【図12】本発明の第4実施形態による蓄電ユニットを示す側面図であり、蓄電セル本体が低温時の場合を示している。
【図13】本発明の第4実施形態による蓄電ユニットを示す側面図であり、蓄電セル本体が高温時の場合を示している。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態を図面と共に詳述する。
【0013】
本発明においてシャッターの弾性変形とは、シャッターを構成する2枚の板状体の熱膨張率の差により、シャッターが湾曲することを指している。第1板状体と第2板状体はそれぞれ熱膨張あるいは熱収縮し、力のバランスが釣り合うように弾性変形することにより湾曲した状態を保っている。
【0014】
[第1実施形態]
まず、本発明の第1実施形態による蓄電セルについて説明する。
【0015】
図1は、本発明の第1実施形態による蓄電セルを示す斜視図であり、蓄電セル本体が低温時の場合を示している。図2は、図1の側面図である。図3は、図2のシャッターの近傍を拡大した側面図である。図4は、図2の板状フィンの近傍を拡大した側面図である。図5は、本発明の第1実施形態による蓄電セルを示す斜視図であり、蓄電セル本体が高温時の場合における蓄電セルの斜視図である。図6は、図5の側面図である。
【0016】
本発明の実施形態において、上下方向とは、蓄電セルの厚み方向であり、シャッターが設けられている側を上として説明する。前後方向とは、シャッターの長さ方向と直交する方向であり、冷却風入口側を前側、冷却風出口側を後側とする。左右方向とは、シャッターの長さ方向であり、後ろ側から見た左右に対応する。
【0017】
図1に示すように、図外の車両後部のラゲッジルーム又はリヤシートの下部等には、蓄電セル1が設けられている。該蓄電セル1は、電気自動車等の車両に搭載されたモーター等に電力を供給するものである。
【0018】
この蓄電セル1は、例えば略水平状に配置されており、板状に形成された蓄電セル本体3と、該蓄電セル本体3の上面3aに配設されたシャッター5および板状フィン7とを備えている。
【0019】
前記蓄電セル本体3の内部には、図外の複数のバッテリーが収納されているため、高出力時にはバッテリーが発熱して蓄電セル本体3が高温になる。従って、冷却風を送って蓄電セル本体3を冷却する必要がある。一方、低出力時にはバッテリーがあまり発熱しないため、蓄電セル本体3は高出力時よりも低温になる。
【0020】
尚、蓄電セルの内部に収納されるバッテリーの個数は特に限定されず、1個であっても多数のバッテリーが収納されていても良い。
【0021】
前記シャッター5は、蓄電セル本体3の温度が変化したときに可逆的に起伏するように弾性変形可能に構成されている。以下、具体的に説明する。
【0022】
図1〜図3に示すように、前記シャッター5は、蓄電セル本体3の左右方向の幅寸法と略同一の幅寸法に形成されている。また、前端部5a(一端)が蓄電セル本体3の上面3aにおける前端部に接合(結合)されており、前端部5aよりも後方側の本体部5bは、蓄電セル本体3の温度変化に応じて蓄電セル本体3の上面3aに近づいたり離れたりする弾性変形が可能に構成されている。具体的には、前記シャッター5は、熱膨張率が異なる2枚の板状体である第1板状体9と第2板状体11とを貼着して形成されている。そして、図3に示すように、下側に配置された第1板状体9における前端部が蓄電セル本体3の上面3aに溶接等によって接合されており、この第1板状体9の上に第2板状体11が貼着されている。第2板状体11の熱膨張率は、第1板状体9の熱膨張率よりも大きく設定されている。
【0023】
前記第1板状体9としては例えばアルミニウムが好ましく、第2板状体11としては例えばPET(ポリエチレンテレフタレート)等の合成樹脂が好ましい。なお、アルミニウムの熱膨張率は23.5×10−6(1/K)であり、PETの熱膨張率は例えば65×10−6(1/K)である。前記第1板状体9は、ジェラルミンなどのアルミニウム合金であっても良い。アルミニウム合金は、塑性変形しにくいので、シャッターの温度に対する起伏の大きさが変化しにくいからである。また、図2,3に示すように、蓄電セル本体3が低温時の場合は、シャッター5は側面視でJ字状に湾曲しており、前端部5aの前後長はL1であり、本体部5bの前後長はL0である。従って、シャッター5の全体の前後長はL2になっている。また、シャッター5の後端5c(他端)は、蓄電セル本体3の上面3aから離間しており、上面3aから上方に向けて高さH0の位置に配置されている。
【0024】
前記板状フィン7も、シャッター5と同様に、蓄電セル本体3の温度が変化したときに可逆的に起伏するように弾性変形可能に構成されている。また、図1,2に示すように、板状フィン7はシャッター5の後方側に複数配設されている。具体的には、シャッター5の後側に左右方向に沿って3個配列され、その後側に左右方向に沿って2個配列されている。なお、板状フィン7の個数、位置、取り付け方向は本実施形態に限定されない。板状フィン7は、例えば図4に詳細に示すように、側面視がL字状に形成されたL字部13と、該L字部13の下側に貼着された平板部15と、からなる。具体的には、L字部13の前端部13aが蓄電セル本体3の上面3aに溶接等によって接合されており、前端部13aの後側に形成された本体部13bの下面に前記平板部15が貼着されている。平板部15の熱膨張率は、L字部13の熱膨張率よりも大きく設定されている。
【0025】
また、L字部13と平板部15との少なくとも一方は、金属からなる。具体的には、L字部13としては例えばアルミニウムや銅、アルミニウム合金や銅合金等の金属が好ましく、平板部15としては例えばPET(ポリエチレンテレフタレート)等の合成樹脂が好ましい。なお、銅の熱膨張率は16.6×10−6(1/K)である。また、PETの熱伝導率は例えば0.24(W/m・K)、アルミニウムの熱伝導率は例えば200(W/m・K)、銅の熱伝導率は例えば400(W/m・K)である。なお、蓄電セル本体3が低温時の場合には、板状フィン7は蓄電セル本体3の上面3aに近接して、該上面3aに略平行に配置されている。
【0026】
次に、蓄電セル本体3が低温時の場合と高温時の場合とにおけるシャッター5と板状フィン7の変形挙動を説明する。
【0027】
まず、冷却風Aは矢印に示すように、前側から後側に向けて常に送風されている。この冷却風Aは、例えば送風装置等の強制冷却でも良く、車両が走行する際の走行風でも良い。
【0028】
蓄電セル本体3が低温のときは、前述した図1〜図4に示すように、シャッター5が後方に行くにつれて上方に向かうJ字状に湾曲しているため、冷却風Aはシャッター5によって遮断される。このため、蓄電セル本体3の上面3aに冷却風が当たることが少ないため、蓄電セル本体3が過度に冷却されることを抑制することができる。また、板状フィン7は、蓄電セル本体3の上面3aに近接しているため、冷風と蓄熱セル本体とを離間し、仮に冷却風Aがシャッター5を越えてきた場合でも蓄電セル本体3の上面3aに当たる冷却風Aの量が少なくすることができる。従って、板状フィン7によっても、蓄電セル本体3を過度に冷却することを抑制できる。
【0029】
一方、蓄電セル本体3が高温のときは、シャッター5を構成する第2板状体11の方が第1板状体9よりも熱膨張率が高いため、第2板状体11の方が第1板状体9よりも前後方向に大きく熱膨張する。従って、図5,6に示すように、シャッター5の後端5cが蓄電セル本体3の上面3aに近接するように平坦状に変形する。また、板状フィン7においては、L字部13よりも平板部15の方が熱膨張率が高いため、平板部15の方がL字部13よりも前後方向に大きく熱膨張するため、側面視でJ字状に湾曲変形し、板状フィン7の後端7aは蓄電セル本体3の上面3aから上方に向けて離間する。従って、冷却風Aはシャッター5によって遮られることなく蓄電セル本体3の上面3aを流れたのち、湾曲変形した板状フィン7に当たるため、蓄電セル本体3の上面3aのみでなく、板状フィン7表面からも熱が奪われるため、蓄電セル本体3が効率よく冷却される。
【0030】
以下に、本実施形態による作用効果を説明する。
【0031】
(1)本実施形態による蓄電セル1は、蓄電セル本体3と、該蓄電セル本体3に設けられたシャッター5と、を備え、前記シャッター5は、蓄電セル本体3の温度が変化したときに可逆的に起伏するように弾性変形する。
【0032】
従って、蓄電セル本体3の温度が低温のときは、シャッター5を蓄電セル本体3から離間させて冷却風Aを遮ることにより、蓄電セル本体3の過度な冷却を抑制することができる。一方、蓄電セル本体3の温度が高温のときは、シャッター5を蓄電セル本体3に近接させて冷却風Aを流入させることにより、蓄電セル本体3を効率的に冷却させることができる。このように、簡単な構造で、蓄電セル本体3の温度調節を効率的に行うことができる。また、蓄電セル本体3が高温のときは、冷却風Aによって蓄電セル本体3を直接冷却することができるため、蓄電セル1の冷却効率を向上させることができる。
【0033】
(2)前記シャッター5は、熱膨張率が異なる2枚の板状体(第1板状体9、第2板状体11)を貼着して形成され、一端(前端部5a)が蓄電セル本体3に結合されており、前記蓄電セル本体3が低温のときには、前記シャッター5の他端(後端5c)が蓄電セル本体3から離間して配置され、前記蓄電セル本体3が高温のときには、前記2枚の板状体の熱膨張率の差によって前記シャッター5の後端5cが蓄電セル本体3に近づくように変形する。
【0034】
従って、蓄電セル本体3の温度が変化したときに可逆的に起伏するように弾性変形するシャッター5を、熱膨張率が異なる2枚の板状体を貼着するという簡単な構造および作製作業によって形成することができる。
【0035】
(3)前記シャッター5における2枚の板状体は、蓄電セル本体3に結合された第1板状体9と、該第1板状体9の上に貼着された第2板状体11と、からなり、前記第2板状体11の熱膨張率は第1板状体9よりも大きく設定されている。
【0036】
従って、蓄電セル本体3が低温のときは、シャッター5の後端5cが蓄電セル本体3から離間して配置される。このため、冷却風Aをシャッター5によって遮断することができる。一方、蓄電セル本体3が高温のときは、第2板状体11が第1板状体9よりも大きく熱膨張するため、シャッター5の後端5cが蓄電セル本体3に近接するように変形する。このため、冷却風Aを蓄電セル本体3の上面3aに流通させることにより、蓄電セル本体3を冷却させることができる。このように、簡単な構造で形成されるシャッター5を用いて蓄電セル本体3の温度調整を効率的に行うことができる。
【0037】
(4)前記蓄電セル本体3に更に板状フィン7を設け、該板状フィン7は、前記蓄電セル本体3が低温のときには蓄電セル本体3に近づいて配置され、前記蓄電セル本体3が高温のときには蓄電セル本体3から離間するように変形する。
【0038】
従って、蓄電セル本体3が低温のときには、冷却風Aが蓄電セル本体3の上面3aに当たりにくいため、蓄電セル本体3の過度な冷却を抑制することができる。一方、蓄電セル本体3が高温のときには、冷却風Aが蓄電セル本体3の上面3aおよび板状フィン7に当たるため、蓄電セル本体3を効率的に冷却させることができる。
【0039】
(5)前記板状フィン7は、熱膨張率が異なる2枚の板状部材(L字部13、平板部15)を貼着して形成されている。
【0040】
従って、簡単な構造で板状フィン7を形成することができる。
【0041】
(6)前記板状フィン7における2枚の板状部材のうち、少なくとも一方は金属からなる。
【0042】
金属は、熱伝導率が高いため、蓄電セル本体3が高温のときに蓄電セル本体3の熱を板状フィン7を介して効率的に放熱させることができる。
【0043】
[第2実施形態]
次いで、本発明の第2実施形態を説明するが、前記本発明の第1実施形態と同一構造の部位には同一符号を付けて説明を省略する。
【0044】
図7は、本発明の第2実施形態による蓄電セルを示す斜視図であり、蓄電セル本体が低温時の場合を示している。図8は、図7の側面図である。図9は、図8のシャッターの近傍を拡大した側面図である。
【0045】
本発明の実施形態において、上下方向とは、蓄電セルの厚み方向であり、シャッターの備えられている側を上として説明する。前後方向とは、シャッターの長さ方向と直交する方向であり、冷却風入口側を前側、冷却風出口側を後側とする。左右方向とは、シャッターの長さ方向であり、後ろ側から見た左右に対応する。
【0046】
この蓄電セル1は、前記第1実施形態と同様に例えば略水平状に配置されている。
【0047】
本実施形態による蓄電セル21は、シャッター25の前端部25aの形状と取付位置が本発明の第1実施形態と異なる。
【0048】
図7〜図9に示すように、シャッター25の前端部25aは屈曲して下方(蓄電セルの厚み方向)に延びており、蓄電セル本体3の前壁面3bに接合されている。つまり、シャッター25は、上下(蓄電セルの厚み方向)に延びる前端部25aと、該前端部25aの後方に配置された本体部25bとからなり、蓄電セル本体3が低温の場合、本体部25bは側面視J字状に湾曲形成されている。前端部25aの上下長さはL1であり、本体部25bの前後長さはL0である。図2で説明したように、第1実施形態におけるシャッター25の本体部25bの前後長さはL0であるため、同じ幅のシャッターを取り付けた場合、第2実施形態のシャッター25の方が第1実施形態よりも寸法L0だけ前側に配置されている。
【0049】
また、シャッター25は、下側に配置された第1板状体9と該第1板状体9の上に貼着された第2板状体11とからなり、第1板状体9の前端部が蓄電セル本体3の前壁面3bに接合されている。
【0050】
本実施形態においても、シャッター25と板状フィン7は、蓄電セル本体3の温度変化に応じて前記第1実施形態と同様の変形挙動を示す。
【0051】
本実施形態によれば、第1実施形態の場合よりも、シャッター25の前後長さをL1だけ短くすることができるため、冷却風Aによる蓄電セル本体3の上面3aにおける冷却面積を大きくすることができる。本実施形態も本発明の第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0052】
[第3実施形態]
次いで、図10〜図11を用いて本発明の第3実施形態による蓄電ユニットを説明する。ただし、前記本発明の第1実施形態と同一部位には同一符号を付して説明を省略する。
【0053】
図10は、本発明の第3実施形態による蓄電ユニットを示す側面図であり、蓄電セル本体が低温時の場合を示している。図11は、本発明の第3実施形態による蓄電ユニットを示す側面図であり、蓄電セル本体が高温時の場合を示している。
【0054】
本発明の実施形態において、上下方向とは、蓄電セルの厚み方向であり、上下は、側面図の上下と対応する。前後方向とは、シャッターの長さ方向と直交する方向であり、冷却風入口側を前側、冷却風出口側を後側とする。左右方向とは、シャッターの長さ方向であり、後ろ側から見た左右に対応する。
【0055】
これらの図に示すように、本実施形態による蓄電ユニット31は、本発明の第1実施形態による蓄電セル1を互いに対面させた状態で一対に配置したものである。即ち、上側に配置した蓄電セル33および下側に配置した蓄電セル35は、第1実施形態による蓄電セル1と同一構造に形成されており、上下に所定間隔をおいて一対に配置している。従って、蓄電ユニット31における前端には、蓄電セル33,35の間に冷却風入口37が形成され、後端には蓄電セル33,35の間に冷却風出口39が形成される。
【0056】
以下に、本実施形態による作用効果を説明する。
【0057】
図10に示すように、蓄電セル本体3が低温のときは、第1実施形態で説明したようにシャッター5が後方に行くにつれて上面3aから離間するようにJ字状に湾曲している。このため、上下に隣接する蓄電セル33,35のシャッター5の後端5c,5c同士が当接し、冷却風入口37が封鎖される。
【0058】
よって、冷却風Aがシャッター5,5によって遮断されるため、蓄電セル本体3の上面3aに冷却風が当たることがなく、蓄電セル本体3が過度に冷却されることを抑制することができる。また、板状フィン7は、蓄電セル本体3の上面3aに近接しているため、仮に冷却風Aがシャッター5を越えてきた場合でも冷却風Aと蓄熱セル本体3とを離間し蓄電セル本体33,35の上面3aに当たる冷却風Aの量が少なくなる。従って、板状フィン7によっても蓄電セル本体3を過度に冷却することを抑制できる。
【0059】
一方、図11に示すように、蓄電セル本体3が高温のときは、第1実施形態で説明したように、前記2枚の板状体の熱膨張率の差によって前記シャッター5の後端5cが蓄電セル本体3の上面3aに近接するように変形する。
【0060】
このため、冷却風入口37が開口され、冷却風Aが冷却風入口37から蓄電セル33,35の間に流入するので、蓄電セル本体3の上面3aを効率的に冷却することができる。また、板状フィン7の後端7a(他端)は蓄電セル本体3の上面3aから上方に向けて離間する。蓄電セル本体3の上面3aの露出面積が大きくなり、放熱されやすくなる上に、冷却風Aは湾曲変形した板状フィン7に当たると板状フィン7表面からも熱が奪われるので蓄電セル本体3が更に効率よく冷却される。本実施形態も本発明の第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0061】
[第4実施形態]
次いで、図12〜図13を用いて本発明の第4実施形態による蓄電ユニットを説明する。ただし、前記本発明の第1および第3実施形態と同一部位には同一符号を付して説明を省略する。
【0062】
図12は、本発明の第4実施形態による蓄電ユニットを示す側面図であり、蓄電セル本体が低温時の場合を示している。図13は、本発明の第4実施形態による蓄電ユニットを示す側面図であり、蓄電セル本体が高温時の場合を示している。
【0063】
本発明の実施形態において、上下方向とは、蓄電セルの厚み方向であり、上下は、側面図の上下と対応する。前後方向とは、シャッターの長さ方向と直交する方向であり、冷却風入口側を前側、冷却風出口側を後側とする。左右方向とは、シャッターの長さ方向であり、後ろ側から見た左右に対応する。
【0064】
これらの図に示すように、本実施形態による蓄電ユニット41は、第3実施形態による蓄電ユニット31における蓄電セル同士33,35の間に前後方向に延在する放熱板43を配設している。
【0065】
この放熱板43は、板状フィン7に当接すると、蓄電セル本体3から板状フィン7を介して伝わった熱を放熱する作用を有する。
【0066】
従って、図12に示すように、蓄電セル本体3が低温のときは、板状フィン7は放熱板43から離間されているため、蓄電セル本体3の熱は放熱板43に伝わらない。
【0067】
一方、図13に示すように、蓄電セル本体3が高温のときは、板状フィン7の後端7a(他端)は放熱板43に当接するため、蓄電セル本体3の熱は板状フィン7から放熱板43に伝達されて放熱される。
【0068】
次いで、本実施形態による作用効果を説明する。
【0069】
蓄電セル本体3が低温のときは、板状フィン7は放熱板43から離間されているため、蓄電セル本体3の熱は放熱板43に伝わらない。従って、蓄電セル本体3の過度な冷却を抑制することができる。
【0070】
一方、蓄電セル本体3が高温のときは、板状フィン7の後端7aは放熱板43に当接するため、蓄電セル本体3の熱は板状フィン7から放熱板43に伝達される。また、蓄電セル本体3の上面3aの露出面積が大きくなり、放熱されやすくなる上に、冷却風Aは湾曲変形した板状フィン7に当たると板状フィン7表面からも熱が奪われるので、蓄電セル本体3を更に効率的に冷却することができる。本実施形態も本発明の第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0071】
[他の実施形態]
本発明は、前述した実施形態に限定されず、本発明の技術思想に基づいて種々の変更および変形が可能である。
【0072】
(1)本発明の第1及び2実施形態では、シャッター5を蓄電セル本体3の前端部に取り付けたが、前端部に限定されず、例えば前後方向の中間部、後端部などに取り付けても良い。また、蓄電セル本体3を前後方向に延在させたが、上下方向に延在させても良い。
【0073】
(2)本発明の第3及び4実施形態においても、蓄電セル本体3を前後方向に延在させたが、上下方向に延在させても良い。この場合、上端にシャッター5,5を配設し、下部に板状フィン7を配設させることが望ましい、これによれば、蓄電セル本体3が低温のとき、自然対流によって上方に昇った空気が、閉鎖されたシャッター5,5によって蓄電セル本体3同士の空間に滞留するため、蓄電セル本体3の過度な冷却が抑制される。
【0074】
(3)本発明の第3及び4実施形態においては、2つの蓄電セル33,35を並べたが、3つ以上の蓄電セルを並列させても良い。多数の蓄電セルを並べた場合、個々の蓄電セルにシャッターが備えられているので、個別に備えられたシャッターが個々の蓄電セルの温度に対応し、独立して温度を制御することが出来る。また、多数の蓄電セルを並べる場合には、蓄電セルの両面にシャッターあるいは放熱フィンを備えていても良い。
【0075】
(4)本発明の第3及び4実施形態においては、第1実施形態による蓄電セル1を互いに対面させた状態で一対に配置し、冷却風入口37に一対のシャッターが備えられているが、本発明の第1実施形態による蓄電セル1を同一の向きに積層し、冷却風入口37に1枚のシャッターが備えられている形態であっても良い。シャッターの数量を減らすことが出来、構造を簡略化することができる。
【符号の説明】
【0076】
1,21,33,35…蓄電セル
3…蓄電セル本体
5,25…シャッター
5a,25a…前端部(一端)
5c…後端(他端)
7…板状フィン
9…第1板状体
11…第2板状体
43…放熱板
【特許請求の範囲】
【請求項1】
蓄電セル本体と、該蓄電セル本体に設けられたシャッターと、を備え、
前記シャッターは、蓄電セル本体の温度が変化したときに可逆的に起伏するように弾性変形することを特徴とする蓄電セル。
【請求項2】
前記シャッターは、熱膨張率が異なる2枚の板状体を貼着して形成され、一端が蓄電セル本体に結合されており、
前記蓄電セル本体が低温のときには、前記シャッターの他端が蓄電セル本体から離間して配置され、前記蓄電セル本体が高温のときには、前記2枚の板状体の熱膨張率の差によって前記シャッターの他端が蓄電セル本体に近づくように変形することを特徴とする請求項1に記載の蓄電セル。
【請求項3】
前記シャッターにおける2枚の板状体は、蓄電セル本体に結合された第1板状体と、該第1板状体の上に貼着された第2板状体と、からなり、
前記第2板状体の熱膨張率は第1板状体よりも大きく設定されたことを特徴とする請求項2に記載の蓄電セル。
【請求項4】
前記蓄電セル本体に更に板状フィンを設け、該板状フィンは、前記蓄電セル本体が低温のときには蓄電セル本体に近づいて配置され、前記蓄電セル本体が高温のときには蓄電セル本体から離間するように変形することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の蓄電セル。
【請求項5】
前記板状フィンは、熱膨張率が異なる2枚の板状部材を貼着して形成されていることを特徴とする請求項4に記載の蓄電セル。
【請求項6】
前記板状フィンにおける2枚の板状部材のうち、少なくとも一方は金属からなることを特徴とする請求項5に記載の蓄電セル。
【請求項7】
蓄電セルを複数並べて配置した蓄電ユニットであって、
前記蓄電セルは請求項1〜6のいずれか1項に記載の蓄電セルであり、
前記蓄電セル本体が低温のときには、隣接する蓄電セルに設けられたシャッターの他端同士が互いに近接して配置され、蓄電セル本体が高温のときには、隣接する蓄電セルに設けられたシャッターの他端同士が互いに離間するように変形するように構成したことを特徴とする蓄電ユニット。
【請求項8】
前記隣接する蓄電セルの間に放熱板を配置し、前記蓄電セル本体が低温のときには、隣接する蓄電セルに設けられた前記板状フィンが前記放熱板から離間され、蓄電セル本体が高温のときには、隣接する蓄電セルに設けられた前記板状フィンが前記放熱板に当接するように構成したことを特徴とする請求項7に記載の蓄電ユニット。
【請求項1】
蓄電セル本体と、該蓄電セル本体に設けられたシャッターと、を備え、
前記シャッターは、蓄電セル本体の温度が変化したときに可逆的に起伏するように弾性変形することを特徴とする蓄電セル。
【請求項2】
前記シャッターは、熱膨張率が異なる2枚の板状体を貼着して形成され、一端が蓄電セル本体に結合されており、
前記蓄電セル本体が低温のときには、前記シャッターの他端が蓄電セル本体から離間して配置され、前記蓄電セル本体が高温のときには、前記2枚の板状体の熱膨張率の差によって前記シャッターの他端が蓄電セル本体に近づくように変形することを特徴とする請求項1に記載の蓄電セル。
【請求項3】
前記シャッターにおける2枚の板状体は、蓄電セル本体に結合された第1板状体と、該第1板状体の上に貼着された第2板状体と、からなり、
前記第2板状体の熱膨張率は第1板状体よりも大きく設定されたことを特徴とする請求項2に記載の蓄電セル。
【請求項4】
前記蓄電セル本体に更に板状フィンを設け、該板状フィンは、前記蓄電セル本体が低温のときには蓄電セル本体に近づいて配置され、前記蓄電セル本体が高温のときには蓄電セル本体から離間するように変形することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の蓄電セル。
【請求項5】
前記板状フィンは、熱膨張率が異なる2枚の板状部材を貼着して形成されていることを特徴とする請求項4に記載の蓄電セル。
【請求項6】
前記板状フィンにおける2枚の板状部材のうち、少なくとも一方は金属からなることを特徴とする請求項5に記載の蓄電セル。
【請求項7】
蓄電セルを複数並べて配置した蓄電ユニットであって、
前記蓄電セルは請求項1〜6のいずれか1項に記載の蓄電セルであり、
前記蓄電セル本体が低温のときには、隣接する蓄電セルに設けられたシャッターの他端同士が互いに近接して配置され、蓄電セル本体が高温のときには、隣接する蓄電セルに設けられたシャッターの他端同士が互いに離間するように変形するように構成したことを特徴とする蓄電ユニット。
【請求項8】
前記隣接する蓄電セルの間に放熱板を配置し、前記蓄電セル本体が低温のときには、隣接する蓄電セルに設けられた前記板状フィンが前記放熱板から離間され、蓄電セル本体が高温のときには、隣接する蓄電セルに設けられた前記板状フィンが前記放熱板に当接するように構成したことを特徴とする請求項7に記載の蓄電ユニット。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2013−48049(P2013−48049A)
【公開日】平成25年3月7日(2013.3.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−186067(P2011−186067)
【出願日】平成23年8月29日(2011.8.29)
【出願人】(000000158)イビデン株式会社 (856)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年3月7日(2013.3.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年8月29日(2011.8.29)
【出願人】(000000158)イビデン株式会社 (856)
【Fターム(参考)】
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