蓄電池、蓄電池収納装置、蓄電池充電装置、及び、蓄電池の使用量精算装置
【課題】電気自動車用などに使用され、極めて短時間に、かつ、簡単な作業で交換できる蓄電池及び蓄電池収納装置を提供する。
【解決手段】略直方体の蓄電池の側面に設けられ、前記蓄電池内の直流電流を入出力するための一方の極の端子である第1端子と、前記蓄電池の側面に設けられ、前記第1端子と対の他方の極の端子である第2端子とを有する蓄電池において、前記第1端子は板状部材からなる差込端子304aであり、前記第2端子は平行する複数の板状部材からなる挟持端子305bであり、前記差込端子304a、及び前記挟持端子305bは、対向する二つの前記側面に二組以上並設されたものであり、前記差込端子304a及び/又は前記挟持端子305bには、ボルトの軸部が挿通可能である挿通穴304h又は切欠305cが形成されている。
【解決手段】略直方体の蓄電池の側面に設けられ、前記蓄電池内の直流電流を入出力するための一方の極の端子である第1端子と、前記蓄電池の側面に設けられ、前記第1端子と対の他方の極の端子である第2端子とを有する蓄電池において、前記第1端子は板状部材からなる差込端子304aであり、前記第2端子は平行する複数の板状部材からなる挟持端子305bであり、前記差込端子304a、及び前記挟持端子305bは、対向する二つの前記側面に二組以上並設されたものであり、前記差込端子304a及び/又は前記挟持端子305bには、ボルトの軸部が挿通可能である挿通穴304h又は切欠305cが形成されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、電気自動車用等に使用される大型大容量の蓄電池、蓄電池収納装置、蓄電池充電装置、及び、蓄電池の使用量精算装置に関する。さらに、詳しくは、極めて短時間に、かつ、簡単な作業で交換、使用量精算ができる蓄電池、蓄電池収納装置、蓄電池充電装置、及び、蓄電池の使用量精算装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、地球温暖化防止対策の一つとして炭酸ガスの削減が提唱され、そのため施策が推し進められいる。そして、現在使用されている内燃機関自動車を電気自動車にすると、地球上の炭酸ガス排出量を2分の1に削減できる可能性があるなどと言われている。すなわち、発電所などは、発電効率が良く、送電効率、モーターの効率などを含めても、内燃機関自動車より効率が良いためで、電気自動車の普及が熱望されている。しかしながら、内燃機関と蓄電池を併用したいわゆるハイブリッド型自動車は普及しだしたが、電気自動車はまだ高額なものであり、普及が思うように進展していないのが現実である。
【0003】
電気自動車が高額となる要因の一つは大型大容量蓄電池の価格にあり、大型大容量蓄電池を安価に製造する製造方法、大型大容量蓄電池を安価に供給する方法の開発が要望されている。また、電気自動車の蓄電池にどのように充電するのかも課題である。蓄電池への充電には長時間かかり、夜間電力を利用することなど種々のことが提案されているが、この充電方法も確立していない。言い換えると、電気自動車に関する技術は、まだ確立したものでなく、改良、改善の余地が多く残されたものであった。
【0004】
また、電気自動車などに使用される大型大容量蓄電池は、振動等が多い使用環境で用いられる。このため、電気自動車の本体には、大型大容量蓄電池をしっかり固着するとともに、大型大容量蓄電池のプラス極側端子、マイナス極側端子をそれぞれ、接続コードの端子にねじ等でしっかり固着する必要が生じる。このため、交換作業に時間がかかるという問題点があった。
【0005】
さらに、特許文献を基に、従来の技術を説明する。
形状・インターフェースを統一規格化したバッテリーパックを電気自動車の床下に装着し、ガソリンスタンドなどで充電済みのバッテリーパックを、空のバッテリーパックと交換する、電気自動車における着脱式バッテリーに関する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、電力計を内蔵し、入出力電力量を管理できる電力量計付き規格化交換式二次電池に関する技術も知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0006】
さらに、蓄電池の交換作業の効率を向上させる車両用蓄電池の電極接続構造に関する技術も知られている(例えば、特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2001−16706号公報
【特許文献2】特開2004−303702号公報
【特許文献3】実用新案登録第2557531号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、前述した特許文献等に記載された方法では、現状のガソリン等の給油時間と同等又はそれ以下の時間で行うことができず、かつ、簡単な作業で交換可能なものでない。特許文献1の技術のものは、車体側接合部に設けられた凹型電極接合部と、バッテリパックの凸型電極とが接続されているだけであり、振動等の使用環境が悪いこともあって、信頼性に問題が生じるおそれあるという問題点があった。特許文献2の技術のものは、交換式二次電池を電気自動車にどのように取り付けるのか実用化の部分が不明の技術であった。特許文献3の技術のものは、蓄電池の正電極、負電極に対応するレール状の電極接続部を備えており、まだまだ交換動作が簡単でないという課題があった。
【0009】
本発明は、前述した課題を解決するためになされたもので、次の目的を達成する。
本発明の目的は、極めて短時間に、かつ、簡単な作業で交換できる大型大容量の蓄電池、蓄電池収納装置、蓄電池充電装置、及び、蓄電池の使用量精算装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、前記目的を達成するために次の手段をとる。
本発明1の蓄電池は、略直方体の蓄電池の側面に設けられ、前記蓄電池内の直流電流を入出力するための一方の極の端子である第1端子と、前記蓄電池の側面に設けられ、前記第1端子と対の他方の極の端子である第2端子とを有する蓄電池において、
前記第1端子は板状部材からなる差込端子であり、前記第2端子は平行する複数の板状部材からなる挟持端子であり、前記差込端子、及び前記挟持端子は、対向する二つの前記側面に二組以上並設されたものであり、前記差込端子及び/又は前記挟持端子には、ボルトの軸部が挿通可能である挿通穴又は切欠が形成されているを特徴とする。
【0011】
本発明2の蓄電池は、本発明1において、前記蓄電池には、充電された電力量、使用された電力量、残存する電力量及び蓄電池温度から選択される一種以上のデータを表示可能な表示装置が埋設されていることことを特徴とする。
【0012】
本発明3の蓄電池は、本発明2において、前記蓄電池は自動車に搭載されるものであり、前記蓄電池には、前記自動車の制御装置側に前記データを出力するためのデータ出力部を備え、前記データを運転操作位置の近傍に表示することにより、前記自動車の運転者が、前記蓄電池の状態を確認可能にしたことを特徴とする。
【0013】
本発明4は、本発明1から3のいずれか1の蓄電池が収納される蓄電池収納装置であって、一方の面に開口部が形成され、この開口部から内部に、前記蓄電池が挿入される本体と、この本体に開閉可能に設けられ、前記開口部を覆うための蓋体と、前記本体の前記開口部の反対側の内側に突設され、前記挟持端子及び/又は前記差込端子が接続される板状部材からなる本体側差込端子及び/又は板状部材からなる本体側挟持端子と、前記蓋体の内側に突設され、前記差込端子及び/又は前記挟持端子が接続される板状部材からなる蓋側挟持端子及び/又は蓋側差込端子とを備えていることを特徴とする。
【0014】
本発明5は、本発明4に記載された蓄電池収納装置において、前記蓋側挟持端子及び前記本体側挟持端子は、弾性変形可能な部材で形成されているものであり、前記蓋側挟持端子及び前記本体側挟持端子に前記差込端子が差し込まれとき、前記蓋側挟持端子及び前記本体側挟持端子の弾性力で接続状態を維持することを特徴とする。
【0015】
本発明6は、本発明4の蓄電池収納装置において、前記蓋体には、前記蓋側挟持端子又は前記蓋側差込端子に、前記差込端子又は前記挟持端子が差し込まれたとき、前記蓋側挟持端子と前記差込端子、又は、前記蓋側差込端子と前記挟持端子とを挟み込んで固定し、接続状態を維持するための固定ねじ手段が設けられていることを特徴とする。
【0016】
本発明7は、本発明1から3のいずれか1の蓄電池を充電するための蓄電池充電装置であって、ことを特徴とする。
【0017】
本発明8は、本発明7の蓄電池充電装置において、挿入口から挿入された前記蓄電池を収納可能な一又は複数の蓄電池収納部と、前記蓄電池収納部の前記挿入口の反対側に突設され、前記蓄電池の前記挟持端子及び/又は前記差込端子が接続される平板状の蓄電池充電装置側差込端子及び/又は複数枚の板状部材で形成された蓄電池充電装置側挟持端子と、前記蓄電池充電装置側差込端子及び/又は前記蓄電池充電装置側挟持端子に接続され、前記蓄電池に電力を供給して充電する一又は複数の充電装置とからなることを特徴とする。
【0018】
本発明9は、本発明2または3の蓄電池の使用電力量を精算するための蓄電池の使用電力量精算装置であって、使用された電力量である使用電力量データを前記蓄電池から受信するデータ受信部と、受信された前記使用電力量データから前記蓄電池の使用電力量に対応する精算額を演算する演算部と、演算された前記使用電力量精算額を表示する表示部とを備えていることを特徴とする。
【0019】
本発明10は、本発明9の蓄電池の使用電力量精算装置において、ICカード及び/又は磁気カード内の情報データを読み取るカードリーダー部を備え、前記使用電力量精算額をカードによる決済ができるようにしたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明の蓄電池は、電気自動車で走行中に運転手が電力量不足を確認したら、電気スタンドで長時間の充電を行うことなく、充電済みの蓄電池と交換し、支払などの使用電力の精算行為を行っても、短時間で終了させることができる。
【0021】
また、蓄電池、蓄電池収納装置等の構成が簡素であり、簡単な交換動作で、かつ短時間で交換作業を行うことができる。蓄電池は、蓄電池収納装置に確実に固定されているものであり、振動等使用環境が厳しい電気自動車においても、信頼性を低下させることを生じない。
【0022】
さらに、蓄電池が、統一規格化されていれば、使用済みの蓄電池を回収し、工場等効率よく、充電することができる。価格が安価な夜間電力、風力、太陽光等の自然エネルギーで発生させる電気を活用すると、地球環境に優しく、地球温暖化防止、炭酸ガス削減等にさらに、貢献することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】は、本発明の蓄電池を示す斜視図である。
【図2】は、本発明の蓄電池が搭載された電気自動車の概要図である。
【図3】は、本発明の蓄電池が収納される蓄電池収納装置を示す斜視図である。
【図4】は、本発明の蓄電池が載置される台車を示す斜視図である。
【図5】は、蓄電池が収納された蓄電池収納挿入装置の一部を示す斜視図である。
【図6】は、本発明の他の実施の形態1の蓄電池を示す斜視図である。
【図7】は、他の実施の形態1の蓄電池が収納された蓄電池収納装置の一部を示す斜視図である。
【図8】は、他の実施の形態1の蓄電池が収納された蓄電池収納装置の一部を断面にした斜視図である。
【図9】は、本発明の他の実施の形態2の蓄電池を示す斜視図である。
【図10】は、他の実施の形態2の蓄電池が収納された蓄電池収納装置を示す斜視図である。
【図11】は、本発明の蓄電池充電装置を示す斜視図である。
【図12】は、蓄電池充電装置の他の実施の形態を示す斜視図である。
【図13】は、本発明の蓄電池の使用電力量精算装置を示す図であって、(a)は蓄電池蓄電池とハンディターミナルを示す外観図、(b)はハンディターミナルを拡大して示した外観図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図面に基づいて、本発明の蓄電池の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の蓄電池の概要を斜視した外観図、図2は、本発明の蓄電池を搭載する電気自動車の概要を斜視した外観図、図3は、本発明の蓄電池を挿入するための蓄電池収納装置の本体概要を斜視した外観図である。図4は、本発明の蓄電池を移動させるとき使用する台車の概要を斜視した外観図、図5は、本発明の蓄電池を挿入するための蓄電池収納装置の一部を拡大して斜視した外観図である。
【0025】
大型大容量のリチウムイオン電池である蓄電池1は、前面2と後面3とを備えた略直方体の形状をしたものである。例えば、幅長さ400mm、高さ200mm、奥行き980mmの長方形で、重量800N(80Kgf)、電圧100V、電流100Aなどとするとよい。さらに、蓄電池は、規格を統一化し、どのメーカーの電気自動車でも使用可能とすることが好ましい。
【0026】
蓄電池1には、前面2に、金属など導体で形成されたプラス(正)極側の差込端子4aを、後面3に、金属など導体で形成されたマイナス(負)極側の挟持端子5bを設けてある。蓄電池1の外周部は、電気的絶縁性を備えた材料(例えば、合成樹脂等)で形成されているとよい。かりに、蓄電池1の外周部が金属など導体である場合には、差込端子4a、挟持端子5bの近傍を電気的絶縁性を備えた材料で形成するとよい。差込端子4a、挟持端子5bは、蓄電池1の最大電流に適合させたナイフスイッチ式方式のものであるとよい。
【0027】
差込端子4aは、突出した板状部材であり、先端部にテーパ状案内部が形成されていることが好ましい。差込端子4aの端部は、本体側挟持端子14b(図3参照)への差込を容易にするため、先端側にテーパ状案内部が形成されていることが好ましい。挟持端子5bは、平行に突出した2枚の板状部材とからなるものであり、この上部側端子と下部側端子の間に、蓋側差込端子15aが差し込める形状を有している。挟持端子5bは、蓋側差込端子15aを容易に差し込めるように、先端側にテーパ状案内部が形成されていることが好ましい。蓋側差込端子15aの先端にもテーパ状案内部が形成されていることが好ましい。
【0028】
また蓄電池1には、残存する電力量(KWH)、充電された電力量(KWH)、使用された電力量(KWH)、蓄電池の温度(℃)などデータを表示するためのメータ(表示装置)7が一体に設けられている。また、蓄電池1には、前記データを記憶するための記憶部が一体に設けられている。さらに、蓄電池1には、充電時に必要以上に温度上昇しないように制御したり、データを外部に出力又は送受信をするための制御部を内蔵しているとよい。表示されるデータは、残存する電力量(KWH)、充電された電力量(KWH)、使用された電力量(KWH)、蓄電池の温度(℃)などから選択される1種以上であればよい。残存電力量は、端子間の電圧値、電流値などから求めることができる。
【0029】
蓄電池1は、制御部とデータの送受信を行うためのアンテナ(コイル)8を設けている。アンテナ8は、本体10に設けられたデータ送受信装置(図示せず)を介してデータを非接触で制御装置に送受信することができる。なお、アンテナ8と本体10との間に接点を設け、この接点を介してデータを送受信しても良い。
【0030】
差込端子4aと挟持端子5bは、差込端子4aと挟持端子5bとの接触がよくないと発熱するおそれがあり、差込端子4a、挟持端子5bを確実に接触させて、安定性と安全性の向上を図ることが好ましい。引出用取手6は、蓄電池1の交換作業中に、蓄電池1を取り出し易くするために蓄電池1の後面3の略中央部に設けるとよい。
【0031】
次に蓄電池1を内蔵する電気自動車100について説明を行う。電気自動車100は、前部側座席102の下部及び後部側座席103の下部に、蓄電池収納装置110を配置されている。蓄電池収納装置110は、前部側ドア104、後部側ドア105を開けると、電気自動車100の側面から蓄電池1の取り出し、挿入ができるように設けられている。
【0032】
この蓄電池収納装置110は、本体10と蓋体11とからなっている。本体10には、支軸12を中心に揺動する蓋体11が開閉可能に設けられている。例えば、蝶番(図示せず)の軸を中心に揺動して開閉動作するように蝶着されている。図5に示すように、開口部13は、本体10の一面であり、開口部13より蓄電池1の出し入れが可能である。蓋体11を閉めることで、開口部13は密閉され本体10の中に蓄電池が収納される。蓋体11には、開閉動作する蓋体11を閉め、本体10にこれを固定するときボルト16を貫通させるためボルト穴11hを形成されている。また、本体10には、蓋体11を本体10に固定するためのねじ穴10hを設けている。ボルト16をねじ穴10hにねじ込むことで、蓋体11は本体10に固定される。
【0033】
蓄電池収納装置110の本体10の奥側の端面には、蓄電池1の差込端子4a、4aが差し込まれる本体側挟持端子14b、14bが設けられている。本体側挟持端子14b、14bは、電気自動車100の電装部のプラス極側に接続されている。蓄電池収納装置110の外周部は、電気的絶縁性を備えた材料(例えば、合成樹脂等)で形成されているとよい。仮に、蓄電池収納装置110の外周部が金属など導体である場合には、本体側挟持端子14b、14bの近傍を、電気的絶縁性を備えた材料で形成するとよい。また、本体側挟持端子14b、14bは、弾性変形可能な材料で形成され、本体側挟持端子14b、14bの端子内側寸法隙間のほうが、差込端子4a、4aの端子外側寸法より小さく形成されているとよい。
【0034】
蓋体11は、蓋側差込端子15a、15aを突設し、蓋側差込端子15a、15aは、電気自動車100の電装部のマイナス極側に接続されている。蓋体11は、電気的絶縁性を備えた材料(例えば、合成樹脂等)で形成されているとよい。かりに、蓋体11が金属など導体である場合には、蓋側差込端子15aの近傍を電気的絶縁性を備えた材料で形成するとよい。
そして、蓋体11を閉めると、蓄電池1の挟持端子5b、5bと、蓋体11の蓋側差込端子15a、15aとが接続される。すなわち、挟持端子5b、5bは、弾性変形可能な材料で形成され、挟持端子5b、5bの端子内側寸法隙間のほうが、差込端子15a、15aの端子外側寸法より小さく形成されているとよい。
【0035】
蓄電池1と本体10と間には、データの送受信を行うためのデータ送受信装置(図示せず)が設けられている。データ送受信装置は、アンテナ8を介してデータを非接触で送受信するもの、本体10と蓄電池1との間に接点を設け、この接点を介してデータを送受信するもの等を利用することができる。
【0036】
蓄電池1のアンテナ8より送信されたデータは、データ送受信装置、制御装置を介して、電気自動車100の運転操作側表示部101に表示される。運転操作側表示部101には、アンテナ8より送信されたデータが、電気自動車100を運転操作する人に、例えば、残存電力量を確認できるようにハンドル近傍に表示するものが好ましい。すなわち、内燃機関自動車の燃料タンクの残量表示計などに相当するものであるとよい。
【0037】
この実施の形態の蓄電池1は、次のように交換することができる。電気自動車100の本体10に固定されたボルト16を緩めて外し、蓋体11を開ける。蓋体11を開けることで蓄電池1の挟持端子5b、5bと、蓋体11の差込端子15a、15aとの接続状態を解除する。開口部13より充電量が少なくなった蓄電池1を取り出す。このとき、差込端子4a、4aと、本体側挟持端子14b、14bとの接続状態が解除される。新しい充電済の蓄電池1を蓄電池収納装置110の本体10内に挿入するとともに、蓄電池1の差込端子4a、4aと本体10の本体側挟持端子14b、14bとを接続状態にする。その後、蓋体11を閉めることで、蓄電池1の挟持端子5b、5bと、蓋体11の蓋側差込端子15a、15aとを接続状態にし、蓄電池の交換作業を短時間で終了させることができる。
【0038】
仮に、蓄電池交換を、石油スタンドならぬ電気スタンド(又は蓄電池スタンド)で行うと仮定すると、メータ7に表示された数値を基にして、使用した電力量(使用した電力量)を計算し、この電力量に相当する金額等を精算すればよい。
【0039】
なお、本実施の形態では、既存の車体の座席の下部に蓄電池収納装置110を設けた形態で説明を行ったが、車体から設計すれば、電気自動車の他の部位、例えば、内燃機関自動車のエンジンに相当する部位、燃料タンクに相当する部位を利用して、さらに多数の蓄電池を搭載できるようにしてもよい。しかしながら、蓄電池はかなり重いものであるので、車体の側面等に開口部13が露出できるような位置に蓄電池収納装置110を設けることが好ましい。
【0040】
次に、図4に示す蓄電池を載置して移動させるための蓄電池用台車(以下、台車という。)200について説明を行う。できるだけ短時間で、蓄電池1を交換するためには、台車200を用意し、台車200に、高さ調整機構201を設けておくことが望ましい。高さ調整機構201は、自動、又は、手動で、載置台202を昇降動作させるものである。例えば、自動で昇降させるものとしては、駆動モータ、昇降ねじ機構等により昇降動作させるもの、駆動モータ、ラック・ピニオン機構等により昇降動作させるものが使用できる。
【0041】
駆動モータとしては、ステッピングモータ、サーボモータなどの制御モータ、インバータ制御、ベクトル制御されたモータ等が使用できる。手動操作で行う場合には、駆動モータに代えて、ハンドル等で昇降ねじを回転させるなどするとよい。載置台202には、充電済蓄電池を載置する第1載置部202aと、使用済蓄電池を載置する第2載置部202bとを設けておくとよい。
【0042】
蓄電池1の交換は、次の手順で行うとよい。蓄電池収納装置110の高さに、載置部202の高さを合わせる。高さを合わせた台車200の第1載置部202aに充電済の蓄電池1rを準備して載置しておく。台車200の第2載置部202bを蓄電池収納装置110と対向する位置に移動させる。蓋体11を開け、交換が必要な使用済蓄電池1の引出用取手6に手を掛けて、あるいは、引出部材のかぎ状先端部を引掛けて抜き出す。抜き出した蓄電池1を台車200の第2載置部202bに載置した後、台車200の第1載置部202aを蓄電池収納装置110と対向する位置に移動させる。充電済の蓄電池1rを蓄電池収納装置110に挿入する。蓋体11を閉じ、交換作業を終了する。
【0043】
〔他の実施形態1〕
本発明の他の実施の形態1を図6、7及び8に基づいて説明を行う。
【0044】
図6は、本発明に係る他の蓄電池の概要を斜視した外観図であり、前述した実施の形態の図1に相当する図である。また、図7は、本発明の蓄電池を挿入、収納するための蓄電池収納装置の本体の一部を拡大して斜視した外観図であり、前述した実施の形態の図5に相当する図である。図8は、本発明の蓄電池を挿入するための蓄電池収納装置の本体の一部を拡大して斜視した外観図である。
【0045】
前述した実施の形態では、蓄電池は、蓄電池収納装置の本体と蓋体とをボルトで固定しているにすぎない。このため、凸凹した道路等を電気自動車が走行する際の振動等により、蓋体を固定しているボルトの締結が緩み蓋体が開いてしまうおそれがある。また蓄電池が、頻繁な交換を必要としないときは、ねじ機構等を利用して本体と蓄電池を確実に固定したほうが安全性向上、信頼性向上を図ることができる。この他の実施の形態1は、凸凹した道路等の走行においても蓋体が開くことがないように、蓄電池を蓄電池収納装置の本体に固定するものである。
【0046】
図8に示すように、本体310の上面には、ボルト319を回転させる工具を挿入するため工具挿入孔310h、310hが設けられている。蓄電池301は、前面302側に、金属など導体で形成されたプラス(正)極側の差込端子304aを、後面303側に、金属など導体で形成されたマイナス(負)極側の挟持端子305bを設けてある。差込端子304aは、ボルト318が挿通可能に挿通穴304hが形成されている。なお、差込端子は、挿通穴に代えてU字状の切欠が形成されたものであってもよい。差込端子304aの先端部には、本体側挟持端子314bへの差込を容易にするため、テーパ状案内部が形成されているとよい。
【0047】
挟持端子305bは、平行に突出した側面視2枚の板状部材からなるものであり、この上部側端子と下部側端子の間に蓋側差込端子315aが差し込める形状を有している。挟持端子305bの先端部には、蓋側差込端子315bを容易に差し込めるように、テーパ状案内部が形成されているとよい。また、挟持端子305bは、ボルト318の軸部が挿通可能に例えばU字状の切欠305cが形成されている。
【0048】
蓋側差込端子315aは、挟持端子305bと対向する蓋体311に形成される。蓋体311には、本体310側に2つの矩形状の凹状空間が形成されている。凹状空間には、一対の固定部材である上部角ナット316、下部角ナット317が、中心の周り方向に回転しないように挿入されている。蓋側差込端子315aには、挿通穴315hが形成され、この上部に上部角ナット316が、下部に下部角ナット317が設けられている。上部角ナット316には正方向にリードを有する雌ねじ316hが、下部角ナット317には逆方向にリードを有する雌ねじ317hが形成されている。ボルト318は、軸部にねじが設けられたものであり、その上部側に雌ねじ316hにねじ込まれる雄ねじ318uと、下部側に雌ねじ317hにねじ込まれる雄ねじ318dとを有している。すなわち、雌ねじ316h、雄ねじ318uとは右ねじを構成し、雌ねじ317h、雄ねじ318dは左ねじを構成するものである。
【0049】
従って、ボルト318を回転させると、上部角ナット316、下部角ナット317は、蓋側差込端子315aに接近する方向に移動する。また、ボルト318を逆方向に回転させると、上部角ナット316、下部角ナット317は、蓋側差込端子315aから離反する方向に移動する。
【0050】
蓋体311は、上面から下面にかけてボルト318の軸部の上部側、頭部を挿通させる挿通穴311hを有している。挿通穴311hは、ボルト318が挿通するように挿通穴315h、雌ねじ316h及び雌ねじ317hの中心が同一の軸線J上に位置している。
【0051】
蓋体311を本体310側に閉め、蓋側差込端子315aを挟持端子305bに挟持させた状態のときに、ボルト318が挿通可能に、挿通穴311h、挿通穴315h、雌ねじ316h、雌ねじ317hおよび切欠305cが同一の軸線J上に位置するように形成されている。このことにより、ボルト318を固定方向に回転させると、上部角ナット316と下部角ナット317は、蓋側差込端子315a側に移動し、蓋側差込端子315a、および挟持端子305bを挟み込んで固定する。
【0052】
本体310の奥側の端面には、蓄電池301の差込端子304a、304aが差し込まれる本体側挟持端子314b、314bが設けられている。本体側挟持端子314b、314bには、上部側端子にボルト穴314h、下部側端子にねじ穴(図示せず)が形成されている。ボルト穴314hは、ボルト319が挿入できるように、本体310に設けられた工具挿入孔310hと同一軸線K上の位置に設けられている。
【0053】
工具挿入孔310hは、本体側挟持端子314bに差込端子304aが差し込まれたときに、ボルト319の頭部に係合する工具(例えば、6角棒レンチ)が貫通するように、差込端子304aに穿孔された挿通穴304hと同一軸線K上の位置に設けられている。つまり、本体310、本体側挟持端子314b、差込端子304aとにそれぞれ形成された工具挿入孔310h、ボルト穴314h、挿通穴304h、ねじ穴は、ボルト319が挿入、ねじ込み可能な位置に穿孔されている。ボルト319をねじ込んで固定することにより、本体側挟持端子314b、差込端子304aが一体に固定される。
【0054】
この実施の形態の蓄電池301は、次のように交換することができる。本体側挟持端子314b、差込端子304aを固定しているボルト319を緩め、はずす。次に、電気自動車100の蓄電池収納装置110の蓋体311のボルト318を固定解除方向に回転させると上部角ナット316は、上部側に移動し、下部角ナット317は、下部に移動する。この移動により、挟持端子305b、蓋側差込端子315aは、上部角ナット316と下部角ナット317に挟み込まれて固定されていた状態から解除される。さらに、蓄電池収納装置110の蓋体311を開け、蓄電池301の挟持端子305b、305bと、蓋体311の蓋側差込端子315a、315aとの接続状態を解除する。
【0055】
蓄電池301を前面側に引き出し、差込端子304a、304aと本体310の本体側挟持端子314b、314bの接続状態を解除する。充電量が少なくなった蓄電池301を取り出し、新しい充電済の蓄電池301を蓄電池収納装置110の本体310に挿入すると共に、蓄電池301の差込端子304a、304aを本体310の本体側挟持端子314b、314bに差し込み、接続状態とする。その後、蓋体311を閉めることで、蓄電池301の挟持端子305b、305bと、蓋体311の蓋側差込端子315a、315aとを接続状態とする。
【0056】
蓋体311を閉めた状態で、ボルト318を固定方向に回転させることで固定部材316、317で挟持端子305b、305bを蓋側差込端子315a、315aと協働して挟み込み固定する。すなわち、ボルト318の回転により上部角ナット316と下部角ナット317は、蓋側差込端子315aを挟んで接続している挟持端子305bをさらに挟み込み、より強固に接続する。
【0057】
また、ボルト319をねじ込んで本体側挟持端子314b、314b、差込端子304aを固定し、差込端子304a、本体側挟持端子314bをボルト319により強固に一体化する。
このようにボルト等を利用して端子同士を固定すると、振動等で弛むことが生じにくく、確実に固定され、信頼性向上が図れて望ましい。
【0058】
〔他の実施形態2〕
本発明の他の実施の形態2を図9及び10に基づいて説明を行う。なお、この他の実施の形態2では、前述した実施の形態と同一の部位には同一の符号を付与して、詳細な説明は省略する。
【0059】
図9は、本発明のたの実施の形態2の蓄電池の概要を斜視した外観図であり、前述した実施の形態の図1に相当する図である。また、図10は、本発明の蓄電池を挿入するための蓄電池収納装置の本体の一部を拡大して斜視した外観図であり、前述した実施の形態の図5に相当する図である。
【0060】
前述した他の実施の形態1は、前面側にプラス極の差込端子、後面側にマイナス極の挟持端子を並べて突設したものであった。この他の実施の形態2は、蓄電池の前面402に、プラス極の差込端子404aと、マイナス極の挟持端子404bを、並べて突設した形態のものである。また蓄電池の後面403に、プラス極の差込端子405aと、マイナス極の挟持端子405bを、並べて突設した形態のものである。
差込端子405aと、挟持端子405bは、U字状の切欠を有している。蓋体411は、蓄電池401の差込端子405aが差し込まれるプラス極の蓋側挟持端子415b、及び蓄電池401の挟持端子405bに差し込まれるマイナス極の蓋側差込端子415aを埋設し、これを螺着する螺子を埋設した形態である。
【0061】
蓄電池401の前面402は、プラス(正)極の差込端子404aとマイナス(負)極の挟持端子404bの両極の端子を並べて設けている。本体410の奥側の端面には、蓄電池401の挟持端子404bに差し込むマイナス極の本体側差込端子(図示せず)、および蓄電池401の差込端子404aが差し込まれるプラス極の本体側挟持端子(図示せず)が設けられている。
【0062】
蓄電池401の後面403は、プラス(正)極の差込端子405aとマイナス(負)極の挟持端子405bの両極の端子を並べて設けている。差込端子405aと挟持端子405bは、平面視前側中心位置にU字状の切欠405cが設けられている。
【0063】
挟持端子405b、挟持端子405bと対向する蓋体411の蓋側差込端子415aの構成は、前述した他の実施の形態1と同様であるので省略する。
【0064】
蓋側挟持端子415bは、差込端子405aと対向する蓋体411に形成される。蓋側挟持端子415bは、側面視で平行に突出した2枚の板状部材であり、この上部側端子と下部側端子の間に差込端子405aが差し込める形状を有している。蓋側挟持端子415bには、差込端子405bを容易に差し込めるように、テーパ状案内面が形成されているとよい。また、蓋側挟持端子415bは、差込端子405bを容易に差し込めるように、テーパ状案内面が形成されているとよい。
【0065】
蓋体411には、本体410側に矩形状の凹状空間が形成されている。蓋側挟持端子415bは、ボルト418が挿通可能な挿通穴415hが形成されている。凹状空間の蓋側挟持端子415bの上部には、一対の固定部材である上部角ナット416が中心の周り方向に回転しないように挿入されている。蓋側挟持端子415bの下部には、一対の固定部材である下部角ナット417が、中心の周り方向に回転しないように挿入されている。上部角ナット416には正方向にリードを有する雌ねじ416hが、下部角ナット417には逆方向にリードを有する雌ねじ417hが形成されている。
【0066】
ボルト418は、軸部にねじが設けられたものであり、その上部側に雌ねじ416hにねじ込まれる雄ねじ418uと、下部側に雌ねじ417hにねじ込まれる雄ねじ418dとを有している。すなわち、雌ねじ416h、雄ねじ418hとは右ねじを構成し、雌ねじ417h、雄ねじ418dは左ねじを構成するものである。従って、ボルト418を回転させると、上部角ナット416、下部角ナット417は、蓋側挟持端子415bに接近する方向に移動する。また、ボルト418を逆方向に回転させると、上部角ナット417、下部角ナット417は、蓋側挟持端子415bから離反する方向に移動する。
【0067】
蓋体411は、上面から凹部空間にかけてボルト418の頭部が挿通される第1挿通穴、ボルトの軸部が挿通する第2挿通穴からなる挿通穴411hを有している。挿通穴411hは、ボルト418が挿通可能に挿通穴415h、雌ねじ416h及び雌ねじ417hと同一の軸線J上に位置している。
【0068】
蓋体411を本体410側に閉め、差込端子405aを蓋側挟持端子415bに挟み込んだ状態のときに、ボルト418を固定方向に回転させると、上部角ナット416と下部角ナット417は、蓋側差込端子415b側に移動し、蓋側挟持端子415b、および挟持端子405aを挟み込んで固定する。ボルトを固定解除方向に回転させると、上部角ナット416と下部角ナット417は、蓋側差込端子415bから離れる側に移動し、蓋側挟持端子415b、挟持端子405aの固定を解除する。
【0069】
本発明の他の実施の形態2においての蓄電池の交換方法は、前述した他の実施の形態1と同様であるので説明は省略する。
【0070】
〔蓄電池充電装置の実施の形態〕
図11は、本発明の蓄電池充電装置を示す斜視図である。図11において、蓄電池充電装置500は、外形が直方体をなす筐体からなる。この筐体は、複数の蓄電池501を収納する棚状収納部、電源装置及び蓄電池に電力を供給して充電する充電制御装置、各種情報を表示するための表示部、各種操作指令等入力するための入力部等から構成されている。なお、本蓄電池充電装置の実施の形態は、前述した他の実施の形態2で説明した蓄電池で説明しているが、これに限定されることなく他の形態の蓄電池でも良いことはいうまでもない。なお、実施の形態、他の実施の形態1の蓄電池の場合、前述した蓄電池収納装置と同様に、差込端子、挟持端子が設けられた蓋体を備えた構成のものとなる。
【0071】
本体500aには、蓄電池501を1つずつ収納した棚状収納部502が設けられており、例えば、棚状収納部502はそれぞれ横に4列、縦に5段設けられている。すなわち、本実施の形態の蓄電池充電装置500は合計20個の蓄電池501を同時に収容可能である。棚状収納部502は蓄電池501の保持機構を有していてもよい。収納部502の奥の壁面には、蓄電池501の差込端子、挟持端子と接続する蓄電池充電装置側端子が設けられている。蓄電池充電装置側端子は蓄電池充電のための蓄電池充電装置の壁面側に設けられ、充電制御装置に制御される充電装置に接続されている。
【0072】
棚状収納部502の各収納部には蓄電池501が収納されていることを検出するセンサ手段を有する。充電制御装置は、センサ手段からの出力によって、蓄電池501が挿入、収納されたことを検出したならば、充電装置に蓄電池501の充電を行なわせる。充電制御装置は、蓄電池501の充電量が所定量に達した場合、充電装置の稼働を停止させるとともに、充電済みの信号を出力する。すなわち、どの位置の収納部502にある蓄電池が充電済み蓄電池であるかを表示できる。また、各収納部に対応して表示ランプを設け、充電済み蓄電池であることを表示してもよい。なお、充電装置は個々の収納部502にそれぞれ別個に設けても良いが、例えば、4つの収納部で1つの充電装置を共用しても良い。
【0073】
本体500aの上部側背面には冷却用のファンが設けるとよい。充電池充電装置500に冷却手段を設けると、そのために大きいスペースをとることになってしまう。そのため、スペースを大きくとる冷却手段を用いず、ファン等で外気との換気をするだけにしてもよい。このように構成することにより蓄電池充電装置500の小型化を達成することができる。
【0074】
各収納部502には、これに対応して表示灯503が設けられている。表示灯503は、例えばLED等である。例えば、表示灯503は、これに対応する収納部502に蓄電池501が収納されていない場合には、消灯して収納されていないことを表示する。また、表示灯503は、これに対応する収納部502に蓄電池501が収納されているとき、点灯することで表示するとよい。表示灯503は、充電状態を表示することもできる。例えば、蓄電池501の充電中には、点滅状態とし、充電完了時に点灯状態としてもよい。さらに、表示灯は色の変化によって状態を表ししてもよい。例えば、蓄電池501が充電中の時は、これに対応する表示灯503を赤色に点灯させ、充電がすんだ時は、緑色に点灯させるようにしてもよい。
【0075】
蓄電池501を収納する収納部502は、上述の数に限らないのはもちろんである。また、収納部502の数に応じて必要な数だけ開閉自在な扉を設けても良い。扉は、蓄電池501が収納部502に収納されている場合、されていない場合共に塞げるようにし、塵埃、ゴミ等の影響を遮断できると良い。また、安全面でも好適である。蓄電池充電装置500は、各操作状況や蓄電池充電装置の状態を表示する表示部510を設けている。表示部510は、蓄電池充電装置の状態の表示や、操作手順などを表示できると良い。
【0076】
蓄電池充電装置500の動作について説明する。蓄電池充電装置500の表示制御部は、充電済みの蓄電池501が無い場合は表示部510に「準備中」を表示すると良い。また、収納部502に空きがある場合には「何番の収納部が空きです」を表示する。この表示と共に、空き収納部502に対応した表示灯503を点灯させてもよい。空き収納部502が複数あるときは、それらのすべての表示灯503を点灯させてもよい。各収納部502が平均して利用されるように空き収納部502のうちから最適箇所が選択されるように表示灯503を点灯させて誘導してもよい。
【0077】
次に、充電済み蓄電池501がある場合は、表示部510に「何番の収納部に充電済み蓄電池があります」、「点灯箇所の充電池をお取りください」等を表示するとよい。この表示と共に、充電済の蓄電池501が収納されている収納部502に対応した表示灯503を点灯させると良い。充電済充電池501が複数あるときは、それらのすべての表示灯503を点灯させてもよいし、先に充電が完了した充電池から順に、蓄電池が平均して利用されるように充電済の充電池502のうちから最適箇所が選択されるように表示灯503を点灯させ誘導してもよい。
【0078】
本発明の蓄電池充電装置の実施の形態では、一般的な発電所で発電され送電線によって送電される電力を利用しうるが、太陽光発電、風力発電等により発電した電力を充電に用いても良い。例えば、人があまりいない砂漠、山麓、海岸及び無人島などに、太陽光発電や風力発電で発電した電力を、蓄電池を充電する場所まで直流送電し、使う所で使う分だけ交流にし、必要な電圧に調整して使うことができる。また、本発明の蓄電池充電装置は、現在のガソリンスタンドに相当する電気スタンド、コンビニエンスストア、さらには、観光地やランドマークに設置すると良い。
【0079】
〔蓄電池充電装置の他の実施の形態〕
図12は、蓄電池充電装置の他の実施の形態を示す斜視図である。なお、蓄電池充電装置の他の実施の形態では、前述した蓄電池充電装置の実施の形態と同一の部位には同一の符号を付与して、詳細な説明は省略する。
【0080】
蓄電池充電装置600は、天井部左側に等辺山形鋼605を前面に突出するように設けられ、天井部右側に等辺山形鋼606を前面に突出するように設けられている。等辺山形鋼605と等辺山形鋼606の前面突出部に、前方レール607と後方レール608が一定の間隔で設けられている。前方レール607と後方レール608の間に左右に移動可能に走行移動体604が設けられている。
【0081】
走行移動体604は、蓄電池充電装置600の左端の収納部の蓄電池交換位置から右端の収納部の蓄電池交換位置まで走行方向に走行移動できる。前方レール607と後方レール608に形成された案内部は、走行移動体604側のローラーを案内して走行させる。走行移動体には、駆動モータ(図示せず)、駆動モータの出力軸にピニオン(図示せず)等が設けられている。また、前方レール607の近傍には、ピニオンと噛み合うラック(図示せず)が走行方向に沿って設けられている。すなわち、駆動モータを駆動することにより、ラック・ピニオン機構を介して、走行移動体は走行方向に走行移動するとともに、所定の収納部602の位置に位置決めされる。駆動モータは、サーボモータ、ステッピングモータ等制御モータ、インバータ制御、ベクトル制御等されたモータなどが使用できる。
【0082】
また、走行移動体604は、蓄電池載置台609を吊り下げられるように4本のチェーン610を有している。チェーン610は、走行移動体604内の駆動モータ、スプロケット等からなる昇降方向移動装置によって移動、位置決め制御される。駆動モータによるチェーンの巻取動作、または繰出動作により移動位置決めすることができる。蓄電池載置台609は、駆動モータの制御により昇降方向に移動することが可能であり、蓄電池充電装置600の上端の収納部の蓄電池交換位置から下端の収納部の蓄電池交換位置まで移動できる。また、蓄電池載置台609は、使用済蓄電池601、充電済蓄電池601を交換する際に交換しやすいように適宜な位置、例えば前記蓄電池601を載置することができる台車の高さや床の位置まで降下させることができるようにするとよい。つまり、蓄電池載置台609は、走行移動体604の走行方向の移動・位置決め動作と、蓄電池載置台609の昇降方向の移動・位置決めにより、所定の収納部602の蓄電池交換位置に移動することができる。駆動モータは、サーボモータ、ステッピングモータ等制御モータ、インバータ制御、ベクトル制御等されたモータなどが使用できる。
【0083】
この実施の形態では、蓄電池載置台と収納部とのあいだで蓄電池を移動させる作業を使用者が行っているが、この移動動作を自動で行えるようにしてもよい。さらに、使用済み蓄電池を蓄電池載置台に載置させ、充電済み蓄電池と交換する旨の入力操作を行うだけで、使用済み蓄電池を蓄電池載置台から空いている収納室に移し替え収納する動作、充電済の蓄電池を収納室から蓄電池載置台に移し替える動作を自動的に行ってもよい。
【0084】
蓄電池充電装置600の動作について説明する。使用済の蓄電池を前記蓄電池載置用台車等で蓄電池充電装置600の前まで運んでくる。電池保持台609を台車の高さに合わせて蓄電池を電池載置台609に移し替える。このとき、蓄電池の前面を蓄電池充電装置600側に向けて電池載置台609に載置する。蓄電池を電池載置台609に載置した後、空いている収納部602の前に蓄電池載置台609を移動させる。収納部602の中に、蓄電池を押し込み充電を開始する。蓄電池が収納部内に正しく収納できたか否かは、表示灯603を点灯させることで確認できると良い。
【0085】
〔蓄電池の使用電力量の代金精算装置〕
図13(a)は、本発明の蓄電池とハンディターミナルを示す斜視図であり、図13(b)は、本発明のハンディターミナルの拡大図である。本発明の使用電力量精算装置の実施の形態を図13に基づいて説明を行う。
【0086】
蓄電池801には、残存する電力量(KWH)、充電された電力量(KWH)、使用された電力量(KWH)、蓄電池の温度(℃)などデータを表示するためのメータ807が一体に設けられている。また、前記データを記憶するための記憶部が一体に設けられている。さらに、データを外部に出力又は送受信をするための制御部を内蔵している。表示されるデータは、残存する電力量(KWH)、充電された電力量(KWH)、使用された電力量(KWH)、蓄電池の温度(℃)などから選択される1種以上であればよい。残存電力量は、端子間の電圧値、電流値などから求めることができる。
【0087】
蓄電池801の記憶部に記憶させた情報は、蓄電池801とハンディーターミナル810の間で非接触方式で読取ることができ、ハンディターミナル810側の記憶部に記憶させることができる。ハンディーターミナル810には、蓄電池801側のアンテナ808との間でデータ等の送受信を行う送受信用アンテナと、データを表示する表示部811、ハンディターミナル操作のための入力を行うためのキー813が設けられている。キー813は、例えばデータの種類、操作の種類等を選択するための選択キー、数字や文字を入力するための入力キー、操作の取り消し等を行うためのデリートキー等が設けられているとよい。
【0088】
ハンディターミナル810は、送受信用アンテナで受信した今回使用された電力量のデータから使用電力量の代金を演算するものであってもよい。演算部は、前回充電された電力量と残存する電力量から使用電力量を演算し、この使用電力量に相当する代金を演算するものであってもよい。
【0089】
ハンディターミナル810は、磁気カード内の情報を読み取るためのカードリーダー812が設けられている。カードリーダはICカード内の情報を読み取るためのものであってもよく、磁気カード、ICカードの両方のカードーリーダを備えたものであってもよい。カードリーダー812は、決済にクレジットカード、プリペイドカード、デビットカード等を使用する場合に、クレジットカード、プリペイドカード、デビットカードなどのデータを読み取るために使用する。なお、ハンディターミナル810には、プリンターを設けても良い。プリンターは、単にレシートを印字するものでも良いが、請求書、領収書等の形式で印字できるものでもよい。
【0090】
〔蓄電池の使用料精算装置〕
次に、使用した蓄電池の代金精算について説明する。ハンディーターミナル810の電源スイッチをONにする。蓄電池801のアンテナ808近傍に近づけ、蓄電池801のデータを読み取る。ハンディーターミナル810が蓄電池801と送受信可能な範囲は限られているので、ハンディーターミナル810を近づけた蓄電池801からだけデータの送受信が可能となる。アンテナ808から発信された使用電力量等のデータは、ハンディーターミナル810側のアンテナが受信する。
【0091】
ハンディーターミナル810が受信した使用電力量等のデータは、記憶部に記憶される。データは演算部において、使用電力量に相当する代金の金額を演算する。表示部811には、選択キー等の操作により、代金額、使用電力量などのデータが表示される。使用者は、選択キー等を操作して、支払方法を入力する。
【0092】
代金精算は、表示手段811に表示された精算額に基づいて直接現金で行っても良いが、クレジットカード、デビットカード、プリペイドカード等のカード払いにすることも可能である。この場合、ハンディターミナル810に設けられたカードリーダー812に、クレジットカード、デビットカード等の情報データを読み取らすとともに、暗証番号等を入力するとよい。認証がとれ次第精算作業が成立する。プリペイドカードの場合には、チャージしている金額等の情報を読み取らせればよい。チャージされている金額で精算できれば、精算作業が終了する。
【0093】
これまで、電気自動車は屋内など排気ガスを極端に嫌う場所での使用に限定されていた。しかし、大容量の蓄電池を、簡単に、かつ短時間で、交換できることで一般道路を走行する電気自動車への活用が期待できる。また、電気自動車用の蓄電池の規格を統一化することにより、現在の給油(ガソリン)スタンドのように、主要道路沿い等に、充電済蓄電池と使用済蓄電池とを交換する電気(蓄電池)スタンドが設けられ利便性が向上する。使用済蓄電池は、充電用設備が設けられた充電用工場又は電気スタンドで充電作業を行うことで低価格で充電することができる。
【0094】
さらに、規格が統一された蓄電池を、全て、蓄電池管理会社の所有にすることで、電池スタンドでは、蓄電池を交換し、使用しただけの電力量の精算をすればよい。また、専門家である技術者により、行き届いたメンテナンスが可能となり、蓄電池は長期間に亘って使用することが可能になる。このため、電力代、蓄電池代(複数年の長期償却が可能であり、一か月当たりの費用に分割すると僅かな費用になる)、蓄電池の保険、メンテナンス代を加算しても、電気自動車の普及を阻害するような費用とはならない。すなわち、これらを全て含めた電力料金が、ガソリン代の半額以下にすることが十分可能である。
【0095】
蓄電池は、鉛蓄電池から始まりカドニカ電池へと発展し、現在、リチウムイオン電池が性能の優れた蓄電池といわれている。しかしながら、技術の進歩は日進月歩であり、莫大な資金を投資して大量生産を始めた後、更に優れた蓄電池が開発されていくことが予想される。本発明のように、規格が統一された蓄電池にし、蓄電池管理会社で一括管理しておけば、新しい種類の高性能の蓄電池が開発、発売されても、漸次、顧客の要望に合わせて採用していけるので、今ある最高の形で量産加工に踏み切ることができる。
【0096】
電気自動車用などのような大型大容量の蓄電池は、人手で交換できる重量・大きさ・形状にし、かつ、電圧値、電流値等を統一して、これを規格化することが好ましい。本発明の蓄電池は、乾電池のプラスとマイナスの両極のように、大容量の電流を流すのに好適なナイフスイッチ式の差込端子、挟持端子を、各々、プラス極側端子、マイナス極側端子とするとよい。
【0097】
この規格化された蓄電池に、差込端子と挟持端子を蓄電池の両端に設置して、この蓄電池は、内燃機関自動車などの燃料タンクに燃料(例えば、ガソリン)を給油し、精算するより早い時間で交換できるようにするとよい。
【0098】
電気自動車は、地球温暖化防止対策の一つである炭酸ガス削減を実施するため、地球に優しいが、現在普及していない。この大きな問題の一つは、安価で供給可能な電気自動車用の蓄電池がないことである。そのため、蓄電池は、電力供給容用の容器として管理会社が所有し、電気自動車などの利用者に貸付け、使用電力量(又は、走行距離)に相当する電力料金として換算すると、燃料(例えば、ガソリン)の約20分の1の計算になり、蓄電池の10〜20年の原価償却料と、この間の保険費用、保守費用、修理費用及び税金を含んでも、燃料費より安い1/2以下の価格が設定できる。
【0099】
自動車用の蓄電池は、個人の所有とした場合、蓄電池を電力の容物として交換して電力だけを販売するのは困難である。かつ、自動車用の蓄電池は、個人の管理とした場合、短時間充電や瞬間充電の発熱トラブルを生じ、寿命時間が短くなる恐れがある。
【0100】
電気自動車用の蓄電池は、自動車内蔵用として販売するのではなく自動車用蓄電池の管理会社が中心になり、利用者に貸し付ける。つまり、管理会社が、蓄電池の規格化と、量産化を促し、低価格化を促すと同時に、生産した自動車用の蓄電池は全品買取り、一貫管理する。さらに、管理会社は、電気自動車メーカーに無償で供与し、電気自動車を世界的に普及するよう助成するとよい。
【0101】
さらに、人があまりいない砂漠、山麓、海岸及び無人島などに、太陽光発電や風力発電で発電し充電し、人が使用する位置まで直流送電し、使う所で使う分だけ、交流にして必要な電圧にして使うことができる。
【0102】
このようにすると、石油のような限りある資源ではなく、無限の資源を利用できることになる。補足すると、直流送電は地球の裏側から送電しても5%以下の減少率で送電できる。
【0103】
すなわち電気自動車は、主体の一つとなる高価なエンジンがなく、高価な電池代もない自動車だと安く販売できる、すなわち従来の内燃機関自動車より格段に安く提供できる。
【0104】
以上、本発明の実施の形態について説明を行ったが、本発明はこの実施の形態に限定されることはない。本発明の目的、趣旨を変更しない範囲内で変更が可能であることはいうまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0105】
本発明の蓄電池は、二酸化炭素の排出量削減ができ、環境に優しい電気自動車の普及拡大を図ることに貢献でき、大型大容量の蓄電池を必要とする運輸、環境、蓄電池ビジネス等の産業で利用することができる。
【符号の説明】
【0106】
1 … 蓄電池
2 … 蓄電池の前面
3 … 蓄電池の後面
4a … 差込端子
5b … 挟持端子
7 … 表示部
10 … 本体
11 … 蓋体
13 … 開口部
14a … 本体側差込端子
15a … 蓋側差込端子
100 … 電気自動車
【技術分野】
【0001】
この発明は、電気自動車用等に使用される大型大容量の蓄電池、蓄電池収納装置、蓄電池充電装置、及び、蓄電池の使用量精算装置に関する。さらに、詳しくは、極めて短時間に、かつ、簡単な作業で交換、使用量精算ができる蓄電池、蓄電池収納装置、蓄電池充電装置、及び、蓄電池の使用量精算装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、地球温暖化防止対策の一つとして炭酸ガスの削減が提唱され、そのため施策が推し進められいる。そして、現在使用されている内燃機関自動車を電気自動車にすると、地球上の炭酸ガス排出量を2分の1に削減できる可能性があるなどと言われている。すなわち、発電所などは、発電効率が良く、送電効率、モーターの効率などを含めても、内燃機関自動車より効率が良いためで、電気自動車の普及が熱望されている。しかしながら、内燃機関と蓄電池を併用したいわゆるハイブリッド型自動車は普及しだしたが、電気自動車はまだ高額なものであり、普及が思うように進展していないのが現実である。
【0003】
電気自動車が高額となる要因の一つは大型大容量蓄電池の価格にあり、大型大容量蓄電池を安価に製造する製造方法、大型大容量蓄電池を安価に供給する方法の開発が要望されている。また、電気自動車の蓄電池にどのように充電するのかも課題である。蓄電池への充電には長時間かかり、夜間電力を利用することなど種々のことが提案されているが、この充電方法も確立していない。言い換えると、電気自動車に関する技術は、まだ確立したものでなく、改良、改善の余地が多く残されたものであった。
【0004】
また、電気自動車などに使用される大型大容量蓄電池は、振動等が多い使用環境で用いられる。このため、電気自動車の本体には、大型大容量蓄電池をしっかり固着するとともに、大型大容量蓄電池のプラス極側端子、マイナス極側端子をそれぞれ、接続コードの端子にねじ等でしっかり固着する必要が生じる。このため、交換作業に時間がかかるという問題点があった。
【0005】
さらに、特許文献を基に、従来の技術を説明する。
形状・インターフェースを統一規格化したバッテリーパックを電気自動車の床下に装着し、ガソリンスタンドなどで充電済みのバッテリーパックを、空のバッテリーパックと交換する、電気自動車における着脱式バッテリーに関する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、電力計を内蔵し、入出力電力量を管理できる電力量計付き規格化交換式二次電池に関する技術も知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0006】
さらに、蓄電池の交換作業の効率を向上させる車両用蓄電池の電極接続構造に関する技術も知られている(例えば、特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2001−16706号公報
【特許文献2】特開2004−303702号公報
【特許文献3】実用新案登録第2557531号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、前述した特許文献等に記載された方法では、現状のガソリン等の給油時間と同等又はそれ以下の時間で行うことができず、かつ、簡単な作業で交換可能なものでない。特許文献1の技術のものは、車体側接合部に設けられた凹型電極接合部と、バッテリパックの凸型電極とが接続されているだけであり、振動等の使用環境が悪いこともあって、信頼性に問題が生じるおそれあるという問題点があった。特許文献2の技術のものは、交換式二次電池を電気自動車にどのように取り付けるのか実用化の部分が不明の技術であった。特許文献3の技術のものは、蓄電池の正電極、負電極に対応するレール状の電極接続部を備えており、まだまだ交換動作が簡単でないという課題があった。
【0009】
本発明は、前述した課題を解決するためになされたもので、次の目的を達成する。
本発明の目的は、極めて短時間に、かつ、簡単な作業で交換できる大型大容量の蓄電池、蓄電池収納装置、蓄電池充電装置、及び、蓄電池の使用量精算装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、前記目的を達成するために次の手段をとる。
本発明1の蓄電池は、略直方体の蓄電池の側面に設けられ、前記蓄電池内の直流電流を入出力するための一方の極の端子である第1端子と、前記蓄電池の側面に設けられ、前記第1端子と対の他方の極の端子である第2端子とを有する蓄電池において、
前記第1端子は板状部材からなる差込端子であり、前記第2端子は平行する複数の板状部材からなる挟持端子であり、前記差込端子、及び前記挟持端子は、対向する二つの前記側面に二組以上並設されたものであり、前記差込端子及び/又は前記挟持端子には、ボルトの軸部が挿通可能である挿通穴又は切欠が形成されているを特徴とする。
【0011】
本発明2の蓄電池は、本発明1において、前記蓄電池には、充電された電力量、使用された電力量、残存する電力量及び蓄電池温度から選択される一種以上のデータを表示可能な表示装置が埋設されていることことを特徴とする。
【0012】
本発明3の蓄電池は、本発明2において、前記蓄電池は自動車に搭載されるものであり、前記蓄電池には、前記自動車の制御装置側に前記データを出力するためのデータ出力部を備え、前記データを運転操作位置の近傍に表示することにより、前記自動車の運転者が、前記蓄電池の状態を確認可能にしたことを特徴とする。
【0013】
本発明4は、本発明1から3のいずれか1の蓄電池が収納される蓄電池収納装置であって、一方の面に開口部が形成され、この開口部から内部に、前記蓄電池が挿入される本体と、この本体に開閉可能に設けられ、前記開口部を覆うための蓋体と、前記本体の前記開口部の反対側の内側に突設され、前記挟持端子及び/又は前記差込端子が接続される板状部材からなる本体側差込端子及び/又は板状部材からなる本体側挟持端子と、前記蓋体の内側に突設され、前記差込端子及び/又は前記挟持端子が接続される板状部材からなる蓋側挟持端子及び/又は蓋側差込端子とを備えていることを特徴とする。
【0014】
本発明5は、本発明4に記載された蓄電池収納装置において、前記蓋側挟持端子及び前記本体側挟持端子は、弾性変形可能な部材で形成されているものであり、前記蓋側挟持端子及び前記本体側挟持端子に前記差込端子が差し込まれとき、前記蓋側挟持端子及び前記本体側挟持端子の弾性力で接続状態を維持することを特徴とする。
【0015】
本発明6は、本発明4の蓄電池収納装置において、前記蓋体には、前記蓋側挟持端子又は前記蓋側差込端子に、前記差込端子又は前記挟持端子が差し込まれたとき、前記蓋側挟持端子と前記差込端子、又は、前記蓋側差込端子と前記挟持端子とを挟み込んで固定し、接続状態を維持するための固定ねじ手段が設けられていることを特徴とする。
【0016】
本発明7は、本発明1から3のいずれか1の蓄電池を充電するための蓄電池充電装置であって、ことを特徴とする。
【0017】
本発明8は、本発明7の蓄電池充電装置において、挿入口から挿入された前記蓄電池を収納可能な一又は複数の蓄電池収納部と、前記蓄電池収納部の前記挿入口の反対側に突設され、前記蓄電池の前記挟持端子及び/又は前記差込端子が接続される平板状の蓄電池充電装置側差込端子及び/又は複数枚の板状部材で形成された蓄電池充電装置側挟持端子と、前記蓄電池充電装置側差込端子及び/又は前記蓄電池充電装置側挟持端子に接続され、前記蓄電池に電力を供給して充電する一又は複数の充電装置とからなることを特徴とする。
【0018】
本発明9は、本発明2または3の蓄電池の使用電力量を精算するための蓄電池の使用電力量精算装置であって、使用された電力量である使用電力量データを前記蓄電池から受信するデータ受信部と、受信された前記使用電力量データから前記蓄電池の使用電力量に対応する精算額を演算する演算部と、演算された前記使用電力量精算額を表示する表示部とを備えていることを特徴とする。
【0019】
本発明10は、本発明9の蓄電池の使用電力量精算装置において、ICカード及び/又は磁気カード内の情報データを読み取るカードリーダー部を備え、前記使用電力量精算額をカードによる決済ができるようにしたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明の蓄電池は、電気自動車で走行中に運転手が電力量不足を確認したら、電気スタンドで長時間の充電を行うことなく、充電済みの蓄電池と交換し、支払などの使用電力の精算行為を行っても、短時間で終了させることができる。
【0021】
また、蓄電池、蓄電池収納装置等の構成が簡素であり、簡単な交換動作で、かつ短時間で交換作業を行うことができる。蓄電池は、蓄電池収納装置に確実に固定されているものであり、振動等使用環境が厳しい電気自動車においても、信頼性を低下させることを生じない。
【0022】
さらに、蓄電池が、統一規格化されていれば、使用済みの蓄電池を回収し、工場等効率よく、充電することができる。価格が安価な夜間電力、風力、太陽光等の自然エネルギーで発生させる電気を活用すると、地球環境に優しく、地球温暖化防止、炭酸ガス削減等にさらに、貢献することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】は、本発明の蓄電池を示す斜視図である。
【図2】は、本発明の蓄電池が搭載された電気自動車の概要図である。
【図3】は、本発明の蓄電池が収納される蓄電池収納装置を示す斜視図である。
【図4】は、本発明の蓄電池が載置される台車を示す斜視図である。
【図5】は、蓄電池が収納された蓄電池収納挿入装置の一部を示す斜視図である。
【図6】は、本発明の他の実施の形態1の蓄電池を示す斜視図である。
【図7】は、他の実施の形態1の蓄電池が収納された蓄電池収納装置の一部を示す斜視図である。
【図8】は、他の実施の形態1の蓄電池が収納された蓄電池収納装置の一部を断面にした斜視図である。
【図9】は、本発明の他の実施の形態2の蓄電池を示す斜視図である。
【図10】は、他の実施の形態2の蓄電池が収納された蓄電池収納装置を示す斜視図である。
【図11】は、本発明の蓄電池充電装置を示す斜視図である。
【図12】は、蓄電池充電装置の他の実施の形態を示す斜視図である。
【図13】は、本発明の蓄電池の使用電力量精算装置を示す図であって、(a)は蓄電池蓄電池とハンディターミナルを示す外観図、(b)はハンディターミナルを拡大して示した外観図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図面に基づいて、本発明の蓄電池の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の蓄電池の概要を斜視した外観図、図2は、本発明の蓄電池を搭載する電気自動車の概要を斜視した外観図、図3は、本発明の蓄電池を挿入するための蓄電池収納装置の本体概要を斜視した外観図である。図4は、本発明の蓄電池を移動させるとき使用する台車の概要を斜視した外観図、図5は、本発明の蓄電池を挿入するための蓄電池収納装置の一部を拡大して斜視した外観図である。
【0025】
大型大容量のリチウムイオン電池である蓄電池1は、前面2と後面3とを備えた略直方体の形状をしたものである。例えば、幅長さ400mm、高さ200mm、奥行き980mmの長方形で、重量800N(80Kgf)、電圧100V、電流100Aなどとするとよい。さらに、蓄電池は、規格を統一化し、どのメーカーの電気自動車でも使用可能とすることが好ましい。
【0026】
蓄電池1には、前面2に、金属など導体で形成されたプラス(正)極側の差込端子4aを、後面3に、金属など導体で形成されたマイナス(負)極側の挟持端子5bを設けてある。蓄電池1の外周部は、電気的絶縁性を備えた材料(例えば、合成樹脂等)で形成されているとよい。かりに、蓄電池1の外周部が金属など導体である場合には、差込端子4a、挟持端子5bの近傍を電気的絶縁性を備えた材料で形成するとよい。差込端子4a、挟持端子5bは、蓄電池1の最大電流に適合させたナイフスイッチ式方式のものであるとよい。
【0027】
差込端子4aは、突出した板状部材であり、先端部にテーパ状案内部が形成されていることが好ましい。差込端子4aの端部は、本体側挟持端子14b(図3参照)への差込を容易にするため、先端側にテーパ状案内部が形成されていることが好ましい。挟持端子5bは、平行に突出した2枚の板状部材とからなるものであり、この上部側端子と下部側端子の間に、蓋側差込端子15aが差し込める形状を有している。挟持端子5bは、蓋側差込端子15aを容易に差し込めるように、先端側にテーパ状案内部が形成されていることが好ましい。蓋側差込端子15aの先端にもテーパ状案内部が形成されていることが好ましい。
【0028】
また蓄電池1には、残存する電力量(KWH)、充電された電力量(KWH)、使用された電力量(KWH)、蓄電池の温度(℃)などデータを表示するためのメータ(表示装置)7が一体に設けられている。また、蓄電池1には、前記データを記憶するための記憶部が一体に設けられている。さらに、蓄電池1には、充電時に必要以上に温度上昇しないように制御したり、データを外部に出力又は送受信をするための制御部を内蔵しているとよい。表示されるデータは、残存する電力量(KWH)、充電された電力量(KWH)、使用された電力量(KWH)、蓄電池の温度(℃)などから選択される1種以上であればよい。残存電力量は、端子間の電圧値、電流値などから求めることができる。
【0029】
蓄電池1は、制御部とデータの送受信を行うためのアンテナ(コイル)8を設けている。アンテナ8は、本体10に設けられたデータ送受信装置(図示せず)を介してデータを非接触で制御装置に送受信することができる。なお、アンテナ8と本体10との間に接点を設け、この接点を介してデータを送受信しても良い。
【0030】
差込端子4aと挟持端子5bは、差込端子4aと挟持端子5bとの接触がよくないと発熱するおそれがあり、差込端子4a、挟持端子5bを確実に接触させて、安定性と安全性の向上を図ることが好ましい。引出用取手6は、蓄電池1の交換作業中に、蓄電池1を取り出し易くするために蓄電池1の後面3の略中央部に設けるとよい。
【0031】
次に蓄電池1を内蔵する電気自動車100について説明を行う。電気自動車100は、前部側座席102の下部及び後部側座席103の下部に、蓄電池収納装置110を配置されている。蓄電池収納装置110は、前部側ドア104、後部側ドア105を開けると、電気自動車100の側面から蓄電池1の取り出し、挿入ができるように設けられている。
【0032】
この蓄電池収納装置110は、本体10と蓋体11とからなっている。本体10には、支軸12を中心に揺動する蓋体11が開閉可能に設けられている。例えば、蝶番(図示せず)の軸を中心に揺動して開閉動作するように蝶着されている。図5に示すように、開口部13は、本体10の一面であり、開口部13より蓄電池1の出し入れが可能である。蓋体11を閉めることで、開口部13は密閉され本体10の中に蓄電池が収納される。蓋体11には、開閉動作する蓋体11を閉め、本体10にこれを固定するときボルト16を貫通させるためボルト穴11hを形成されている。また、本体10には、蓋体11を本体10に固定するためのねじ穴10hを設けている。ボルト16をねじ穴10hにねじ込むことで、蓋体11は本体10に固定される。
【0033】
蓄電池収納装置110の本体10の奥側の端面には、蓄電池1の差込端子4a、4aが差し込まれる本体側挟持端子14b、14bが設けられている。本体側挟持端子14b、14bは、電気自動車100の電装部のプラス極側に接続されている。蓄電池収納装置110の外周部は、電気的絶縁性を備えた材料(例えば、合成樹脂等)で形成されているとよい。仮に、蓄電池収納装置110の外周部が金属など導体である場合には、本体側挟持端子14b、14bの近傍を、電気的絶縁性を備えた材料で形成するとよい。また、本体側挟持端子14b、14bは、弾性変形可能な材料で形成され、本体側挟持端子14b、14bの端子内側寸法隙間のほうが、差込端子4a、4aの端子外側寸法より小さく形成されているとよい。
【0034】
蓋体11は、蓋側差込端子15a、15aを突設し、蓋側差込端子15a、15aは、電気自動車100の電装部のマイナス極側に接続されている。蓋体11は、電気的絶縁性を備えた材料(例えば、合成樹脂等)で形成されているとよい。かりに、蓋体11が金属など導体である場合には、蓋側差込端子15aの近傍を電気的絶縁性を備えた材料で形成するとよい。
そして、蓋体11を閉めると、蓄電池1の挟持端子5b、5bと、蓋体11の蓋側差込端子15a、15aとが接続される。すなわち、挟持端子5b、5bは、弾性変形可能な材料で形成され、挟持端子5b、5bの端子内側寸法隙間のほうが、差込端子15a、15aの端子外側寸法より小さく形成されているとよい。
【0035】
蓄電池1と本体10と間には、データの送受信を行うためのデータ送受信装置(図示せず)が設けられている。データ送受信装置は、アンテナ8を介してデータを非接触で送受信するもの、本体10と蓄電池1との間に接点を設け、この接点を介してデータを送受信するもの等を利用することができる。
【0036】
蓄電池1のアンテナ8より送信されたデータは、データ送受信装置、制御装置を介して、電気自動車100の運転操作側表示部101に表示される。運転操作側表示部101には、アンテナ8より送信されたデータが、電気自動車100を運転操作する人に、例えば、残存電力量を確認できるようにハンドル近傍に表示するものが好ましい。すなわち、内燃機関自動車の燃料タンクの残量表示計などに相当するものであるとよい。
【0037】
この実施の形態の蓄電池1は、次のように交換することができる。電気自動車100の本体10に固定されたボルト16を緩めて外し、蓋体11を開ける。蓋体11を開けることで蓄電池1の挟持端子5b、5bと、蓋体11の差込端子15a、15aとの接続状態を解除する。開口部13より充電量が少なくなった蓄電池1を取り出す。このとき、差込端子4a、4aと、本体側挟持端子14b、14bとの接続状態が解除される。新しい充電済の蓄電池1を蓄電池収納装置110の本体10内に挿入するとともに、蓄電池1の差込端子4a、4aと本体10の本体側挟持端子14b、14bとを接続状態にする。その後、蓋体11を閉めることで、蓄電池1の挟持端子5b、5bと、蓋体11の蓋側差込端子15a、15aとを接続状態にし、蓄電池の交換作業を短時間で終了させることができる。
【0038】
仮に、蓄電池交換を、石油スタンドならぬ電気スタンド(又は蓄電池スタンド)で行うと仮定すると、メータ7に表示された数値を基にして、使用した電力量(使用した電力量)を計算し、この電力量に相当する金額等を精算すればよい。
【0039】
なお、本実施の形態では、既存の車体の座席の下部に蓄電池収納装置110を設けた形態で説明を行ったが、車体から設計すれば、電気自動車の他の部位、例えば、内燃機関自動車のエンジンに相当する部位、燃料タンクに相当する部位を利用して、さらに多数の蓄電池を搭載できるようにしてもよい。しかしながら、蓄電池はかなり重いものであるので、車体の側面等に開口部13が露出できるような位置に蓄電池収納装置110を設けることが好ましい。
【0040】
次に、図4に示す蓄電池を載置して移動させるための蓄電池用台車(以下、台車という。)200について説明を行う。できるだけ短時間で、蓄電池1を交換するためには、台車200を用意し、台車200に、高さ調整機構201を設けておくことが望ましい。高さ調整機構201は、自動、又は、手動で、載置台202を昇降動作させるものである。例えば、自動で昇降させるものとしては、駆動モータ、昇降ねじ機構等により昇降動作させるもの、駆動モータ、ラック・ピニオン機構等により昇降動作させるものが使用できる。
【0041】
駆動モータとしては、ステッピングモータ、サーボモータなどの制御モータ、インバータ制御、ベクトル制御されたモータ等が使用できる。手動操作で行う場合には、駆動モータに代えて、ハンドル等で昇降ねじを回転させるなどするとよい。載置台202には、充電済蓄電池を載置する第1載置部202aと、使用済蓄電池を載置する第2載置部202bとを設けておくとよい。
【0042】
蓄電池1の交換は、次の手順で行うとよい。蓄電池収納装置110の高さに、載置部202の高さを合わせる。高さを合わせた台車200の第1載置部202aに充電済の蓄電池1rを準備して載置しておく。台車200の第2載置部202bを蓄電池収納装置110と対向する位置に移動させる。蓋体11を開け、交換が必要な使用済蓄電池1の引出用取手6に手を掛けて、あるいは、引出部材のかぎ状先端部を引掛けて抜き出す。抜き出した蓄電池1を台車200の第2載置部202bに載置した後、台車200の第1載置部202aを蓄電池収納装置110と対向する位置に移動させる。充電済の蓄電池1rを蓄電池収納装置110に挿入する。蓋体11を閉じ、交換作業を終了する。
【0043】
〔他の実施形態1〕
本発明の他の実施の形態1を図6、7及び8に基づいて説明を行う。
【0044】
図6は、本発明に係る他の蓄電池の概要を斜視した外観図であり、前述した実施の形態の図1に相当する図である。また、図7は、本発明の蓄電池を挿入、収納するための蓄電池収納装置の本体の一部を拡大して斜視した外観図であり、前述した実施の形態の図5に相当する図である。図8は、本発明の蓄電池を挿入するための蓄電池収納装置の本体の一部を拡大して斜視した外観図である。
【0045】
前述した実施の形態では、蓄電池は、蓄電池収納装置の本体と蓋体とをボルトで固定しているにすぎない。このため、凸凹した道路等を電気自動車が走行する際の振動等により、蓋体を固定しているボルトの締結が緩み蓋体が開いてしまうおそれがある。また蓄電池が、頻繁な交換を必要としないときは、ねじ機構等を利用して本体と蓄電池を確実に固定したほうが安全性向上、信頼性向上を図ることができる。この他の実施の形態1は、凸凹した道路等の走行においても蓋体が開くことがないように、蓄電池を蓄電池収納装置の本体に固定するものである。
【0046】
図8に示すように、本体310の上面には、ボルト319を回転させる工具を挿入するため工具挿入孔310h、310hが設けられている。蓄電池301は、前面302側に、金属など導体で形成されたプラス(正)極側の差込端子304aを、後面303側に、金属など導体で形成されたマイナス(負)極側の挟持端子305bを設けてある。差込端子304aは、ボルト318が挿通可能に挿通穴304hが形成されている。なお、差込端子は、挿通穴に代えてU字状の切欠が形成されたものであってもよい。差込端子304aの先端部には、本体側挟持端子314bへの差込を容易にするため、テーパ状案内部が形成されているとよい。
【0047】
挟持端子305bは、平行に突出した側面視2枚の板状部材からなるものであり、この上部側端子と下部側端子の間に蓋側差込端子315aが差し込める形状を有している。挟持端子305bの先端部には、蓋側差込端子315bを容易に差し込めるように、テーパ状案内部が形成されているとよい。また、挟持端子305bは、ボルト318の軸部が挿通可能に例えばU字状の切欠305cが形成されている。
【0048】
蓋側差込端子315aは、挟持端子305bと対向する蓋体311に形成される。蓋体311には、本体310側に2つの矩形状の凹状空間が形成されている。凹状空間には、一対の固定部材である上部角ナット316、下部角ナット317が、中心の周り方向に回転しないように挿入されている。蓋側差込端子315aには、挿通穴315hが形成され、この上部に上部角ナット316が、下部に下部角ナット317が設けられている。上部角ナット316には正方向にリードを有する雌ねじ316hが、下部角ナット317には逆方向にリードを有する雌ねじ317hが形成されている。ボルト318は、軸部にねじが設けられたものであり、その上部側に雌ねじ316hにねじ込まれる雄ねじ318uと、下部側に雌ねじ317hにねじ込まれる雄ねじ318dとを有している。すなわち、雌ねじ316h、雄ねじ318uとは右ねじを構成し、雌ねじ317h、雄ねじ318dは左ねじを構成するものである。
【0049】
従って、ボルト318を回転させると、上部角ナット316、下部角ナット317は、蓋側差込端子315aに接近する方向に移動する。また、ボルト318を逆方向に回転させると、上部角ナット316、下部角ナット317は、蓋側差込端子315aから離反する方向に移動する。
【0050】
蓋体311は、上面から下面にかけてボルト318の軸部の上部側、頭部を挿通させる挿通穴311hを有している。挿通穴311hは、ボルト318が挿通するように挿通穴315h、雌ねじ316h及び雌ねじ317hの中心が同一の軸線J上に位置している。
【0051】
蓋体311を本体310側に閉め、蓋側差込端子315aを挟持端子305bに挟持させた状態のときに、ボルト318が挿通可能に、挿通穴311h、挿通穴315h、雌ねじ316h、雌ねじ317hおよび切欠305cが同一の軸線J上に位置するように形成されている。このことにより、ボルト318を固定方向に回転させると、上部角ナット316と下部角ナット317は、蓋側差込端子315a側に移動し、蓋側差込端子315a、および挟持端子305bを挟み込んで固定する。
【0052】
本体310の奥側の端面には、蓄電池301の差込端子304a、304aが差し込まれる本体側挟持端子314b、314bが設けられている。本体側挟持端子314b、314bには、上部側端子にボルト穴314h、下部側端子にねじ穴(図示せず)が形成されている。ボルト穴314hは、ボルト319が挿入できるように、本体310に設けられた工具挿入孔310hと同一軸線K上の位置に設けられている。
【0053】
工具挿入孔310hは、本体側挟持端子314bに差込端子304aが差し込まれたときに、ボルト319の頭部に係合する工具(例えば、6角棒レンチ)が貫通するように、差込端子304aに穿孔された挿通穴304hと同一軸線K上の位置に設けられている。つまり、本体310、本体側挟持端子314b、差込端子304aとにそれぞれ形成された工具挿入孔310h、ボルト穴314h、挿通穴304h、ねじ穴は、ボルト319が挿入、ねじ込み可能な位置に穿孔されている。ボルト319をねじ込んで固定することにより、本体側挟持端子314b、差込端子304aが一体に固定される。
【0054】
この実施の形態の蓄電池301は、次のように交換することができる。本体側挟持端子314b、差込端子304aを固定しているボルト319を緩め、はずす。次に、電気自動車100の蓄電池収納装置110の蓋体311のボルト318を固定解除方向に回転させると上部角ナット316は、上部側に移動し、下部角ナット317は、下部に移動する。この移動により、挟持端子305b、蓋側差込端子315aは、上部角ナット316と下部角ナット317に挟み込まれて固定されていた状態から解除される。さらに、蓄電池収納装置110の蓋体311を開け、蓄電池301の挟持端子305b、305bと、蓋体311の蓋側差込端子315a、315aとの接続状態を解除する。
【0055】
蓄電池301を前面側に引き出し、差込端子304a、304aと本体310の本体側挟持端子314b、314bの接続状態を解除する。充電量が少なくなった蓄電池301を取り出し、新しい充電済の蓄電池301を蓄電池収納装置110の本体310に挿入すると共に、蓄電池301の差込端子304a、304aを本体310の本体側挟持端子314b、314bに差し込み、接続状態とする。その後、蓋体311を閉めることで、蓄電池301の挟持端子305b、305bと、蓋体311の蓋側差込端子315a、315aとを接続状態とする。
【0056】
蓋体311を閉めた状態で、ボルト318を固定方向に回転させることで固定部材316、317で挟持端子305b、305bを蓋側差込端子315a、315aと協働して挟み込み固定する。すなわち、ボルト318の回転により上部角ナット316と下部角ナット317は、蓋側差込端子315aを挟んで接続している挟持端子305bをさらに挟み込み、より強固に接続する。
【0057】
また、ボルト319をねじ込んで本体側挟持端子314b、314b、差込端子304aを固定し、差込端子304a、本体側挟持端子314bをボルト319により強固に一体化する。
このようにボルト等を利用して端子同士を固定すると、振動等で弛むことが生じにくく、確実に固定され、信頼性向上が図れて望ましい。
【0058】
〔他の実施形態2〕
本発明の他の実施の形態2を図9及び10に基づいて説明を行う。なお、この他の実施の形態2では、前述した実施の形態と同一の部位には同一の符号を付与して、詳細な説明は省略する。
【0059】
図9は、本発明のたの実施の形態2の蓄電池の概要を斜視した外観図であり、前述した実施の形態の図1に相当する図である。また、図10は、本発明の蓄電池を挿入するための蓄電池収納装置の本体の一部を拡大して斜視した外観図であり、前述した実施の形態の図5に相当する図である。
【0060】
前述した他の実施の形態1は、前面側にプラス極の差込端子、後面側にマイナス極の挟持端子を並べて突設したものであった。この他の実施の形態2は、蓄電池の前面402に、プラス極の差込端子404aと、マイナス極の挟持端子404bを、並べて突設した形態のものである。また蓄電池の後面403に、プラス極の差込端子405aと、マイナス極の挟持端子405bを、並べて突設した形態のものである。
差込端子405aと、挟持端子405bは、U字状の切欠を有している。蓋体411は、蓄電池401の差込端子405aが差し込まれるプラス極の蓋側挟持端子415b、及び蓄電池401の挟持端子405bに差し込まれるマイナス極の蓋側差込端子415aを埋設し、これを螺着する螺子を埋設した形態である。
【0061】
蓄電池401の前面402は、プラス(正)極の差込端子404aとマイナス(負)極の挟持端子404bの両極の端子を並べて設けている。本体410の奥側の端面には、蓄電池401の挟持端子404bに差し込むマイナス極の本体側差込端子(図示せず)、および蓄電池401の差込端子404aが差し込まれるプラス極の本体側挟持端子(図示せず)が設けられている。
【0062】
蓄電池401の後面403は、プラス(正)極の差込端子405aとマイナス(負)極の挟持端子405bの両極の端子を並べて設けている。差込端子405aと挟持端子405bは、平面視前側中心位置にU字状の切欠405cが設けられている。
【0063】
挟持端子405b、挟持端子405bと対向する蓋体411の蓋側差込端子415aの構成は、前述した他の実施の形態1と同様であるので省略する。
【0064】
蓋側挟持端子415bは、差込端子405aと対向する蓋体411に形成される。蓋側挟持端子415bは、側面視で平行に突出した2枚の板状部材であり、この上部側端子と下部側端子の間に差込端子405aが差し込める形状を有している。蓋側挟持端子415bには、差込端子405bを容易に差し込めるように、テーパ状案内面が形成されているとよい。また、蓋側挟持端子415bは、差込端子405bを容易に差し込めるように、テーパ状案内面が形成されているとよい。
【0065】
蓋体411には、本体410側に矩形状の凹状空間が形成されている。蓋側挟持端子415bは、ボルト418が挿通可能な挿通穴415hが形成されている。凹状空間の蓋側挟持端子415bの上部には、一対の固定部材である上部角ナット416が中心の周り方向に回転しないように挿入されている。蓋側挟持端子415bの下部には、一対の固定部材である下部角ナット417が、中心の周り方向に回転しないように挿入されている。上部角ナット416には正方向にリードを有する雌ねじ416hが、下部角ナット417には逆方向にリードを有する雌ねじ417hが形成されている。
【0066】
ボルト418は、軸部にねじが設けられたものであり、その上部側に雌ねじ416hにねじ込まれる雄ねじ418uと、下部側に雌ねじ417hにねじ込まれる雄ねじ418dとを有している。すなわち、雌ねじ416h、雄ねじ418hとは右ねじを構成し、雌ねじ417h、雄ねじ418dは左ねじを構成するものである。従って、ボルト418を回転させると、上部角ナット416、下部角ナット417は、蓋側挟持端子415bに接近する方向に移動する。また、ボルト418を逆方向に回転させると、上部角ナット417、下部角ナット417は、蓋側挟持端子415bから離反する方向に移動する。
【0067】
蓋体411は、上面から凹部空間にかけてボルト418の頭部が挿通される第1挿通穴、ボルトの軸部が挿通する第2挿通穴からなる挿通穴411hを有している。挿通穴411hは、ボルト418が挿通可能に挿通穴415h、雌ねじ416h及び雌ねじ417hと同一の軸線J上に位置している。
【0068】
蓋体411を本体410側に閉め、差込端子405aを蓋側挟持端子415bに挟み込んだ状態のときに、ボルト418を固定方向に回転させると、上部角ナット416と下部角ナット417は、蓋側差込端子415b側に移動し、蓋側挟持端子415b、および挟持端子405aを挟み込んで固定する。ボルトを固定解除方向に回転させると、上部角ナット416と下部角ナット417は、蓋側差込端子415bから離れる側に移動し、蓋側挟持端子415b、挟持端子405aの固定を解除する。
【0069】
本発明の他の実施の形態2においての蓄電池の交換方法は、前述した他の実施の形態1と同様であるので説明は省略する。
【0070】
〔蓄電池充電装置の実施の形態〕
図11は、本発明の蓄電池充電装置を示す斜視図である。図11において、蓄電池充電装置500は、外形が直方体をなす筐体からなる。この筐体は、複数の蓄電池501を収納する棚状収納部、電源装置及び蓄電池に電力を供給して充電する充電制御装置、各種情報を表示するための表示部、各種操作指令等入力するための入力部等から構成されている。なお、本蓄電池充電装置の実施の形態は、前述した他の実施の形態2で説明した蓄電池で説明しているが、これに限定されることなく他の形態の蓄電池でも良いことはいうまでもない。なお、実施の形態、他の実施の形態1の蓄電池の場合、前述した蓄電池収納装置と同様に、差込端子、挟持端子が設けられた蓋体を備えた構成のものとなる。
【0071】
本体500aには、蓄電池501を1つずつ収納した棚状収納部502が設けられており、例えば、棚状収納部502はそれぞれ横に4列、縦に5段設けられている。すなわち、本実施の形態の蓄電池充電装置500は合計20個の蓄電池501を同時に収容可能である。棚状収納部502は蓄電池501の保持機構を有していてもよい。収納部502の奥の壁面には、蓄電池501の差込端子、挟持端子と接続する蓄電池充電装置側端子が設けられている。蓄電池充電装置側端子は蓄電池充電のための蓄電池充電装置の壁面側に設けられ、充電制御装置に制御される充電装置に接続されている。
【0072】
棚状収納部502の各収納部には蓄電池501が収納されていることを検出するセンサ手段を有する。充電制御装置は、センサ手段からの出力によって、蓄電池501が挿入、収納されたことを検出したならば、充電装置に蓄電池501の充電を行なわせる。充電制御装置は、蓄電池501の充電量が所定量に達した場合、充電装置の稼働を停止させるとともに、充電済みの信号を出力する。すなわち、どの位置の収納部502にある蓄電池が充電済み蓄電池であるかを表示できる。また、各収納部に対応して表示ランプを設け、充電済み蓄電池であることを表示してもよい。なお、充電装置は個々の収納部502にそれぞれ別個に設けても良いが、例えば、4つの収納部で1つの充電装置を共用しても良い。
【0073】
本体500aの上部側背面には冷却用のファンが設けるとよい。充電池充電装置500に冷却手段を設けると、そのために大きいスペースをとることになってしまう。そのため、スペースを大きくとる冷却手段を用いず、ファン等で外気との換気をするだけにしてもよい。このように構成することにより蓄電池充電装置500の小型化を達成することができる。
【0074】
各収納部502には、これに対応して表示灯503が設けられている。表示灯503は、例えばLED等である。例えば、表示灯503は、これに対応する収納部502に蓄電池501が収納されていない場合には、消灯して収納されていないことを表示する。また、表示灯503は、これに対応する収納部502に蓄電池501が収納されているとき、点灯することで表示するとよい。表示灯503は、充電状態を表示することもできる。例えば、蓄電池501の充電中には、点滅状態とし、充電完了時に点灯状態としてもよい。さらに、表示灯は色の変化によって状態を表ししてもよい。例えば、蓄電池501が充電中の時は、これに対応する表示灯503を赤色に点灯させ、充電がすんだ時は、緑色に点灯させるようにしてもよい。
【0075】
蓄電池501を収納する収納部502は、上述の数に限らないのはもちろんである。また、収納部502の数に応じて必要な数だけ開閉自在な扉を設けても良い。扉は、蓄電池501が収納部502に収納されている場合、されていない場合共に塞げるようにし、塵埃、ゴミ等の影響を遮断できると良い。また、安全面でも好適である。蓄電池充電装置500は、各操作状況や蓄電池充電装置の状態を表示する表示部510を設けている。表示部510は、蓄電池充電装置の状態の表示や、操作手順などを表示できると良い。
【0076】
蓄電池充電装置500の動作について説明する。蓄電池充電装置500の表示制御部は、充電済みの蓄電池501が無い場合は表示部510に「準備中」を表示すると良い。また、収納部502に空きがある場合には「何番の収納部が空きです」を表示する。この表示と共に、空き収納部502に対応した表示灯503を点灯させてもよい。空き収納部502が複数あるときは、それらのすべての表示灯503を点灯させてもよい。各収納部502が平均して利用されるように空き収納部502のうちから最適箇所が選択されるように表示灯503を点灯させて誘導してもよい。
【0077】
次に、充電済み蓄電池501がある場合は、表示部510に「何番の収納部に充電済み蓄電池があります」、「点灯箇所の充電池をお取りください」等を表示するとよい。この表示と共に、充電済の蓄電池501が収納されている収納部502に対応した表示灯503を点灯させると良い。充電済充電池501が複数あるときは、それらのすべての表示灯503を点灯させてもよいし、先に充電が完了した充電池から順に、蓄電池が平均して利用されるように充電済の充電池502のうちから最適箇所が選択されるように表示灯503を点灯させ誘導してもよい。
【0078】
本発明の蓄電池充電装置の実施の形態では、一般的な発電所で発電され送電線によって送電される電力を利用しうるが、太陽光発電、風力発電等により発電した電力を充電に用いても良い。例えば、人があまりいない砂漠、山麓、海岸及び無人島などに、太陽光発電や風力発電で発電した電力を、蓄電池を充電する場所まで直流送電し、使う所で使う分だけ交流にし、必要な電圧に調整して使うことができる。また、本発明の蓄電池充電装置は、現在のガソリンスタンドに相当する電気スタンド、コンビニエンスストア、さらには、観光地やランドマークに設置すると良い。
【0079】
〔蓄電池充電装置の他の実施の形態〕
図12は、蓄電池充電装置の他の実施の形態を示す斜視図である。なお、蓄電池充電装置の他の実施の形態では、前述した蓄電池充電装置の実施の形態と同一の部位には同一の符号を付与して、詳細な説明は省略する。
【0080】
蓄電池充電装置600は、天井部左側に等辺山形鋼605を前面に突出するように設けられ、天井部右側に等辺山形鋼606を前面に突出するように設けられている。等辺山形鋼605と等辺山形鋼606の前面突出部に、前方レール607と後方レール608が一定の間隔で設けられている。前方レール607と後方レール608の間に左右に移動可能に走行移動体604が設けられている。
【0081】
走行移動体604は、蓄電池充電装置600の左端の収納部の蓄電池交換位置から右端の収納部の蓄電池交換位置まで走行方向に走行移動できる。前方レール607と後方レール608に形成された案内部は、走行移動体604側のローラーを案内して走行させる。走行移動体には、駆動モータ(図示せず)、駆動モータの出力軸にピニオン(図示せず)等が設けられている。また、前方レール607の近傍には、ピニオンと噛み合うラック(図示せず)が走行方向に沿って設けられている。すなわち、駆動モータを駆動することにより、ラック・ピニオン機構を介して、走行移動体は走行方向に走行移動するとともに、所定の収納部602の位置に位置決めされる。駆動モータは、サーボモータ、ステッピングモータ等制御モータ、インバータ制御、ベクトル制御等されたモータなどが使用できる。
【0082】
また、走行移動体604は、蓄電池載置台609を吊り下げられるように4本のチェーン610を有している。チェーン610は、走行移動体604内の駆動モータ、スプロケット等からなる昇降方向移動装置によって移動、位置決め制御される。駆動モータによるチェーンの巻取動作、または繰出動作により移動位置決めすることができる。蓄電池載置台609は、駆動モータの制御により昇降方向に移動することが可能であり、蓄電池充電装置600の上端の収納部の蓄電池交換位置から下端の収納部の蓄電池交換位置まで移動できる。また、蓄電池載置台609は、使用済蓄電池601、充電済蓄電池601を交換する際に交換しやすいように適宜な位置、例えば前記蓄電池601を載置することができる台車の高さや床の位置まで降下させることができるようにするとよい。つまり、蓄電池載置台609は、走行移動体604の走行方向の移動・位置決め動作と、蓄電池載置台609の昇降方向の移動・位置決めにより、所定の収納部602の蓄電池交換位置に移動することができる。駆動モータは、サーボモータ、ステッピングモータ等制御モータ、インバータ制御、ベクトル制御等されたモータなどが使用できる。
【0083】
この実施の形態では、蓄電池載置台と収納部とのあいだで蓄電池を移動させる作業を使用者が行っているが、この移動動作を自動で行えるようにしてもよい。さらに、使用済み蓄電池を蓄電池載置台に載置させ、充電済み蓄電池と交換する旨の入力操作を行うだけで、使用済み蓄電池を蓄電池載置台から空いている収納室に移し替え収納する動作、充電済の蓄電池を収納室から蓄電池載置台に移し替える動作を自動的に行ってもよい。
【0084】
蓄電池充電装置600の動作について説明する。使用済の蓄電池を前記蓄電池載置用台車等で蓄電池充電装置600の前まで運んでくる。電池保持台609を台車の高さに合わせて蓄電池を電池載置台609に移し替える。このとき、蓄電池の前面を蓄電池充電装置600側に向けて電池載置台609に載置する。蓄電池を電池載置台609に載置した後、空いている収納部602の前に蓄電池載置台609を移動させる。収納部602の中に、蓄電池を押し込み充電を開始する。蓄電池が収納部内に正しく収納できたか否かは、表示灯603を点灯させることで確認できると良い。
【0085】
〔蓄電池の使用電力量の代金精算装置〕
図13(a)は、本発明の蓄電池とハンディターミナルを示す斜視図であり、図13(b)は、本発明のハンディターミナルの拡大図である。本発明の使用電力量精算装置の実施の形態を図13に基づいて説明を行う。
【0086】
蓄電池801には、残存する電力量(KWH)、充電された電力量(KWH)、使用された電力量(KWH)、蓄電池の温度(℃)などデータを表示するためのメータ807が一体に設けられている。また、前記データを記憶するための記憶部が一体に設けられている。さらに、データを外部に出力又は送受信をするための制御部を内蔵している。表示されるデータは、残存する電力量(KWH)、充電された電力量(KWH)、使用された電力量(KWH)、蓄電池の温度(℃)などから選択される1種以上であればよい。残存電力量は、端子間の電圧値、電流値などから求めることができる。
【0087】
蓄電池801の記憶部に記憶させた情報は、蓄電池801とハンディーターミナル810の間で非接触方式で読取ることができ、ハンディターミナル810側の記憶部に記憶させることができる。ハンディーターミナル810には、蓄電池801側のアンテナ808との間でデータ等の送受信を行う送受信用アンテナと、データを表示する表示部811、ハンディターミナル操作のための入力を行うためのキー813が設けられている。キー813は、例えばデータの種類、操作の種類等を選択するための選択キー、数字や文字を入力するための入力キー、操作の取り消し等を行うためのデリートキー等が設けられているとよい。
【0088】
ハンディターミナル810は、送受信用アンテナで受信した今回使用された電力量のデータから使用電力量の代金を演算するものであってもよい。演算部は、前回充電された電力量と残存する電力量から使用電力量を演算し、この使用電力量に相当する代金を演算するものであってもよい。
【0089】
ハンディターミナル810は、磁気カード内の情報を読み取るためのカードリーダー812が設けられている。カードリーダはICカード内の情報を読み取るためのものであってもよく、磁気カード、ICカードの両方のカードーリーダを備えたものであってもよい。カードリーダー812は、決済にクレジットカード、プリペイドカード、デビットカード等を使用する場合に、クレジットカード、プリペイドカード、デビットカードなどのデータを読み取るために使用する。なお、ハンディターミナル810には、プリンターを設けても良い。プリンターは、単にレシートを印字するものでも良いが、請求書、領収書等の形式で印字できるものでもよい。
【0090】
〔蓄電池の使用料精算装置〕
次に、使用した蓄電池の代金精算について説明する。ハンディーターミナル810の電源スイッチをONにする。蓄電池801のアンテナ808近傍に近づけ、蓄電池801のデータを読み取る。ハンディーターミナル810が蓄電池801と送受信可能な範囲は限られているので、ハンディーターミナル810を近づけた蓄電池801からだけデータの送受信が可能となる。アンテナ808から発信された使用電力量等のデータは、ハンディーターミナル810側のアンテナが受信する。
【0091】
ハンディーターミナル810が受信した使用電力量等のデータは、記憶部に記憶される。データは演算部において、使用電力量に相当する代金の金額を演算する。表示部811には、選択キー等の操作により、代金額、使用電力量などのデータが表示される。使用者は、選択キー等を操作して、支払方法を入力する。
【0092】
代金精算は、表示手段811に表示された精算額に基づいて直接現金で行っても良いが、クレジットカード、デビットカード、プリペイドカード等のカード払いにすることも可能である。この場合、ハンディターミナル810に設けられたカードリーダー812に、クレジットカード、デビットカード等の情報データを読み取らすとともに、暗証番号等を入力するとよい。認証がとれ次第精算作業が成立する。プリペイドカードの場合には、チャージしている金額等の情報を読み取らせればよい。チャージされている金額で精算できれば、精算作業が終了する。
【0093】
これまで、電気自動車は屋内など排気ガスを極端に嫌う場所での使用に限定されていた。しかし、大容量の蓄電池を、簡単に、かつ短時間で、交換できることで一般道路を走行する電気自動車への活用が期待できる。また、電気自動車用の蓄電池の規格を統一化することにより、現在の給油(ガソリン)スタンドのように、主要道路沿い等に、充電済蓄電池と使用済蓄電池とを交換する電気(蓄電池)スタンドが設けられ利便性が向上する。使用済蓄電池は、充電用設備が設けられた充電用工場又は電気スタンドで充電作業を行うことで低価格で充電することができる。
【0094】
さらに、規格が統一された蓄電池を、全て、蓄電池管理会社の所有にすることで、電池スタンドでは、蓄電池を交換し、使用しただけの電力量の精算をすればよい。また、専門家である技術者により、行き届いたメンテナンスが可能となり、蓄電池は長期間に亘って使用することが可能になる。このため、電力代、蓄電池代(複数年の長期償却が可能であり、一か月当たりの費用に分割すると僅かな費用になる)、蓄電池の保険、メンテナンス代を加算しても、電気自動車の普及を阻害するような費用とはならない。すなわち、これらを全て含めた電力料金が、ガソリン代の半額以下にすることが十分可能である。
【0095】
蓄電池は、鉛蓄電池から始まりカドニカ電池へと発展し、現在、リチウムイオン電池が性能の優れた蓄電池といわれている。しかしながら、技術の進歩は日進月歩であり、莫大な資金を投資して大量生産を始めた後、更に優れた蓄電池が開発されていくことが予想される。本発明のように、規格が統一された蓄電池にし、蓄電池管理会社で一括管理しておけば、新しい種類の高性能の蓄電池が開発、発売されても、漸次、顧客の要望に合わせて採用していけるので、今ある最高の形で量産加工に踏み切ることができる。
【0096】
電気自動車用などのような大型大容量の蓄電池は、人手で交換できる重量・大きさ・形状にし、かつ、電圧値、電流値等を統一して、これを規格化することが好ましい。本発明の蓄電池は、乾電池のプラスとマイナスの両極のように、大容量の電流を流すのに好適なナイフスイッチ式の差込端子、挟持端子を、各々、プラス極側端子、マイナス極側端子とするとよい。
【0097】
この規格化された蓄電池に、差込端子と挟持端子を蓄電池の両端に設置して、この蓄電池は、内燃機関自動車などの燃料タンクに燃料(例えば、ガソリン)を給油し、精算するより早い時間で交換できるようにするとよい。
【0098】
電気自動車は、地球温暖化防止対策の一つである炭酸ガス削減を実施するため、地球に優しいが、現在普及していない。この大きな問題の一つは、安価で供給可能な電気自動車用の蓄電池がないことである。そのため、蓄電池は、電力供給容用の容器として管理会社が所有し、電気自動車などの利用者に貸付け、使用電力量(又は、走行距離)に相当する電力料金として換算すると、燃料(例えば、ガソリン)の約20分の1の計算になり、蓄電池の10〜20年の原価償却料と、この間の保険費用、保守費用、修理費用及び税金を含んでも、燃料費より安い1/2以下の価格が設定できる。
【0099】
自動車用の蓄電池は、個人の所有とした場合、蓄電池を電力の容物として交換して電力だけを販売するのは困難である。かつ、自動車用の蓄電池は、個人の管理とした場合、短時間充電や瞬間充電の発熱トラブルを生じ、寿命時間が短くなる恐れがある。
【0100】
電気自動車用の蓄電池は、自動車内蔵用として販売するのではなく自動車用蓄電池の管理会社が中心になり、利用者に貸し付ける。つまり、管理会社が、蓄電池の規格化と、量産化を促し、低価格化を促すと同時に、生産した自動車用の蓄電池は全品買取り、一貫管理する。さらに、管理会社は、電気自動車メーカーに無償で供与し、電気自動車を世界的に普及するよう助成するとよい。
【0101】
さらに、人があまりいない砂漠、山麓、海岸及び無人島などに、太陽光発電や風力発電で発電し充電し、人が使用する位置まで直流送電し、使う所で使う分だけ、交流にして必要な電圧にして使うことができる。
【0102】
このようにすると、石油のような限りある資源ではなく、無限の資源を利用できることになる。補足すると、直流送電は地球の裏側から送電しても5%以下の減少率で送電できる。
【0103】
すなわち電気自動車は、主体の一つとなる高価なエンジンがなく、高価な電池代もない自動車だと安く販売できる、すなわち従来の内燃機関自動車より格段に安く提供できる。
【0104】
以上、本発明の実施の形態について説明を行ったが、本発明はこの実施の形態に限定されることはない。本発明の目的、趣旨を変更しない範囲内で変更が可能であることはいうまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0105】
本発明の蓄電池は、二酸化炭素の排出量削減ができ、環境に優しい電気自動車の普及拡大を図ることに貢献でき、大型大容量の蓄電池を必要とする運輸、環境、蓄電池ビジネス等の産業で利用することができる。
【符号の説明】
【0106】
1 … 蓄電池
2 … 蓄電池の前面
3 … 蓄電池の後面
4a … 差込端子
5b … 挟持端子
7 … 表示部
10 … 本体
11 … 蓋体
13 … 開口部
14a … 本体側差込端子
15a … 蓋側差込端子
100 … 電気自動車
【特許請求の範囲】
【請求項1】
略直方体の蓄電池の側面に設けられ、前記蓄電池内の直流電流を入出力するための一方の極の端子である第1端子と、
前記蓄電池の側面に設けられ、前記第1端子と対の他方の極の端子である第2端子とを有する蓄電池において、
前記第1端子は板状部材からなる差込端子(304a)であり、前記第2端子は平行する複数の板状部材からなる挟持端子(305b)であり、
前記差込端子(304a)、及び前記挟持端子(305b)は、対向する二つの前記側面に二組以上並設されたものであり、
前記差込端子(304a)及び/又は前記挟持端子(305b)には、ボルト(318、319)の軸部が挿通可能である挿通穴(304a)又は切欠(305c)が形成されている
ことを特徴とする蓄電池。
【請求項2】
請求項1に記載された蓄電池において、
前記蓄電池には、充電された電力量、使用された電力量、残存する電力量及び蓄電池温度から選択される一種以上のデータを表示可能な表示装置(7)が埋設されていることを特徴とする蓄電池。
【請求項3】
請求項2に記載された蓄電池において、
前記蓄電池は自動車に搭載されるものであり、
前記蓄電池には、前記自動車の制御装置側に前記データを出力するためのデータ出力部(101)を備え、
前記データを運転操作位置の近傍に表示することにより、前記自動車の運転者が、前記蓄電池の状態を確認可能にした
ことを特徴とする蓄電池。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載された蓄電池が収納される蓄電池収納装置であって、
一方の面に開口部が形成され、この開口部から内部に、前記蓄電池(301)が挿入される本体(310)と、
この本体に開閉可能に設けられ、前記開口部を覆うための蓋体(311)と、
前記本体の前記開口部の反対側の内側に突設され、前記挟持端子及び/又は前記差込端子が接続される板状部材からなる本体側差込端子及び/又は板状部材からなる本体側挟持端子(314b)と、
前記蓋体(311)の内側に突設され、前記差込端子(304a)及び/又は前記挟持端子(305b)が接続される板状部材からなる蓋側挟持端子及び/又は蓋側差込端子(315a)とを備えている
ことを特徴とする蓄電池収納装置。
【請求項5】
請求項4に記載された蓄電池収納装置において、
前記蓋側挟持端子及び前記本体側挟持端子は、弾性変形可能な部材で形成されているものであり、
前記蓋側挟持端子及び前記本体側挟持端子に前記差込端子が差し込まれとき、前記蓋側挟持端子及び前記本体側挟持端子の弾性力で接続状態を維持する
ことを特徴とする蓄電池収納装置。
【請求項6】
請求項4に記載された蓄電池収納装置において、
前記蓋体には、前記蓋側挟持端子又は前記蓋側差込端子に、前記差込端子又は前記挟持端子が差し込まれたとき、前記蓋側挟持端子と前記差込端子、又は、前記蓋側差込端子と前記挟持端子とを挟み込んで固定し、接続状態を維持するための固定ねじ手段が設けられている
ことを特徴とする蓄電池収納装置。
【請求項7】
請求項1から3のいずれか1項に記載された蓄電池を充電するための蓄電池充電装置(500)であって、
挿入口から挿入された前記蓄電池を収納可能な一又は複数の蓄電池収納部(502)と、
前記蓄電池収納部(502)の前記挿入口の反対側に突設され、前記蓄電池の前記挟持端子及び/又は前記差込端子が接続される平板状の蓄電池充電装置側差込端子及び/又は複数枚の板状部材で形成された蓄電池充電装置側挟持端子と、
前記蓄電池充電装置側差込端子及び/又は前記蓄電池充電装置側挟持端子に接続され、前記蓄電池に電力を供給して充電する一又は複数の充電装置とからなる
ことを特徴とする蓄電池充電装置。
【請求項8】
請求項7に記載された蓄電池充電装置において、
前記蓄電池収納部から引き出された前記蓄電池を載置するための蓄電池載置部と、
前記蓄電池充電装置(600)に設けられ、前記蓄電池載置部を走行方向に移動、位置決めするための走行移動装置(604)と、
前記走行移動装置に設けられ、前記蓄電池載置部を昇降方向に移動、位置決めするための昇降移動装置とからなり、
前記蓄電池載置部を所望の前記蓄電池収納部に対応する位置に位置決めさせ、前記蓄電池載置部と前記蓄電池収納部との間で前記蓄電池を移し替え可能にした
ことを特徴とする蓄電池充電装置。
【請求項9】
請求項2または3に記載された蓄電池の使用電力量を精算するための蓄電池の使用電力量精算装置であって、
使用された電力量である使用電力量データを前記蓄電池から受信するデータ受信部と、
受信された前記使用電力量データから前記蓄電池の使用電力量に対応する精算額を演算する演算部と、
演算された前記使用電力量精算額を表示する表示部とを備えている
ことを特徴とする蓄電池の使用電力量精算装置。
【請求項10】
請求項9に記載された蓄電池の使用電力量精算装置において、
ICカード及び/又は磁気カード内の情報データを読み取るカードリーダー部(812)を備え、
前記使用電力量精算額をカードによる決済ができるようにした
ことを特徴とする蓄電池の使用電力量精算装置。
【請求項1】
略直方体の蓄電池の側面に設けられ、前記蓄電池内の直流電流を入出力するための一方の極の端子である第1端子と、
前記蓄電池の側面に設けられ、前記第1端子と対の他方の極の端子である第2端子とを有する蓄電池において、
前記第1端子は板状部材からなる差込端子(304a)であり、前記第2端子は平行する複数の板状部材からなる挟持端子(305b)であり、
前記差込端子(304a)、及び前記挟持端子(305b)は、対向する二つの前記側面に二組以上並設されたものであり、
前記差込端子(304a)及び/又は前記挟持端子(305b)には、ボルト(318、319)の軸部が挿通可能である挿通穴(304a)又は切欠(305c)が形成されている
ことを特徴とする蓄電池。
【請求項2】
請求項1に記載された蓄電池において、
前記蓄電池には、充電された電力量、使用された電力量、残存する電力量及び蓄電池温度から選択される一種以上のデータを表示可能な表示装置(7)が埋設されていることを特徴とする蓄電池。
【請求項3】
請求項2に記載された蓄電池において、
前記蓄電池は自動車に搭載されるものであり、
前記蓄電池には、前記自動車の制御装置側に前記データを出力するためのデータ出力部(101)を備え、
前記データを運転操作位置の近傍に表示することにより、前記自動車の運転者が、前記蓄電池の状態を確認可能にした
ことを特徴とする蓄電池。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載された蓄電池が収納される蓄電池収納装置であって、
一方の面に開口部が形成され、この開口部から内部に、前記蓄電池(301)が挿入される本体(310)と、
この本体に開閉可能に設けられ、前記開口部を覆うための蓋体(311)と、
前記本体の前記開口部の反対側の内側に突設され、前記挟持端子及び/又は前記差込端子が接続される板状部材からなる本体側差込端子及び/又は板状部材からなる本体側挟持端子(314b)と、
前記蓋体(311)の内側に突設され、前記差込端子(304a)及び/又は前記挟持端子(305b)が接続される板状部材からなる蓋側挟持端子及び/又は蓋側差込端子(315a)とを備えている
ことを特徴とする蓄電池収納装置。
【請求項5】
請求項4に記載された蓄電池収納装置において、
前記蓋側挟持端子及び前記本体側挟持端子は、弾性変形可能な部材で形成されているものであり、
前記蓋側挟持端子及び前記本体側挟持端子に前記差込端子が差し込まれとき、前記蓋側挟持端子及び前記本体側挟持端子の弾性力で接続状態を維持する
ことを特徴とする蓄電池収納装置。
【請求項6】
請求項4に記載された蓄電池収納装置において、
前記蓋体には、前記蓋側挟持端子又は前記蓋側差込端子に、前記差込端子又は前記挟持端子が差し込まれたとき、前記蓋側挟持端子と前記差込端子、又は、前記蓋側差込端子と前記挟持端子とを挟み込んで固定し、接続状態を維持するための固定ねじ手段が設けられている
ことを特徴とする蓄電池収納装置。
【請求項7】
請求項1から3のいずれか1項に記載された蓄電池を充電するための蓄電池充電装置(500)であって、
挿入口から挿入された前記蓄電池を収納可能な一又は複数の蓄電池収納部(502)と、
前記蓄電池収納部(502)の前記挿入口の反対側に突設され、前記蓄電池の前記挟持端子及び/又は前記差込端子が接続される平板状の蓄電池充電装置側差込端子及び/又は複数枚の板状部材で形成された蓄電池充電装置側挟持端子と、
前記蓄電池充電装置側差込端子及び/又は前記蓄電池充電装置側挟持端子に接続され、前記蓄電池に電力を供給して充電する一又は複数の充電装置とからなる
ことを特徴とする蓄電池充電装置。
【請求項8】
請求項7に記載された蓄電池充電装置において、
前記蓄電池収納部から引き出された前記蓄電池を載置するための蓄電池載置部と、
前記蓄電池充電装置(600)に設けられ、前記蓄電池載置部を走行方向に移動、位置決めするための走行移動装置(604)と、
前記走行移動装置に設けられ、前記蓄電池載置部を昇降方向に移動、位置決めするための昇降移動装置とからなり、
前記蓄電池載置部を所望の前記蓄電池収納部に対応する位置に位置決めさせ、前記蓄電池載置部と前記蓄電池収納部との間で前記蓄電池を移し替え可能にした
ことを特徴とする蓄電池充電装置。
【請求項9】
請求項2または3に記載された蓄電池の使用電力量を精算するための蓄電池の使用電力量精算装置であって、
使用された電力量である使用電力量データを前記蓄電池から受信するデータ受信部と、
受信された前記使用電力量データから前記蓄電池の使用電力量に対応する精算額を演算する演算部と、
演算された前記使用電力量精算額を表示する表示部とを備えている
ことを特徴とする蓄電池の使用電力量精算装置。
【請求項10】
請求項9に記載された蓄電池の使用電力量精算装置において、
ICカード及び/又は磁気カード内の情報データを読み取るカードリーダー部(812)を備え、
前記使用電力量精算額をカードによる決済ができるようにした
ことを特徴とする蓄電池の使用電力量精算装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2013−69691(P2013−69691A)
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−237080(P2012−237080)
【出願日】平成24年10月26日(2012.10.26)
【分割の表示】特願2009−509275(P2009−509275)の分割
【原出願日】平成20年4月2日(2008.4.2)
【出願人】(507107419)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年10月26日(2012.10.26)
【分割の表示】特願2009−509275(P2009−509275)の分割
【原出願日】平成20年4月2日(2008.4.2)
【出願人】(507107419)
【Fターム(参考)】
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