説明

蓄電池充放電制御装置、電力制御システムおよび蓄電池充放電制御方法

【課題】蓄電池を適切なタイミングで放電・充電させることにより、系統電圧の電圧上昇を抑制しつつ分散電源の余剰電力を充電可能とする。
【解決手段】蓄電池充放電制御装置10は、電力系統から入力される交流電力を直流電力に整流し、整流後の直流電力を負荷へ出力するAC/DCコンバータ12と、蓄電池11と、電力系統30の系統電圧を検出し記録する系統電圧検出手段15と、記録された系統電圧から、系統電圧が予め定められた閾値を次に超える時刻である次の系統電圧閾値超過時刻、および、当該次の系統電圧閾値超過時刻から系統電圧が閾値を超えている期間の長さである次の系統電圧閾値超過時間を予測する系統電圧予測手段14と、次の系統電圧閾値超過時刻および次の系統電圧閾値超過時間に基づいて、蓄電池11から負荷20への放電および電力系統30から蓄電池11への充電を制御する充放電制御手段13と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、蓄電池の充放電制御に関する発明であり、より詳しくは、蓄電池充放電制御装置、電力制御システムおよび蓄電池充放電制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、太陽光発電装置等の分散電源による電力系統への売電が増えつつある中で、分散電源による系統電圧の上昇によって、分散電源から電力系統への逆潮流ができなくなり、分散電源による発電電力が無駄になってしまうという問題がある。系統電圧は、低圧需要家の受電電圧が電気事業法で101±6Vと定められているものの、分散電源による逆潮流が増えると上限値の107Vを逸脱する可能性が出てくる。電圧上昇抑制策としては、系統電圧が上限値(107V)を超えた場合、分散電源による逆潮流の力率を進相力率にして進相無効電力を供給することによって系統電圧の上昇を抑えるが、逆潮流の力率が限界値を超えると、逆潮流ができなくなる。特に太陽光発電の場合は、各分散電源による逆潮流のタイミングが一致する可能性が高い。このため、各需要家が蓄電池を備え、逆潮流のタイミングを分散させることにより系統電圧の上昇抑制策につながり、余剰電力の発生を抑えることができる。
【0003】
下記の特許文献1には、系統電圧を検出し、系統電圧が上昇している際には、太陽光発電の発電電力を蓄電池に蓄電させる構成が開示されている。このような蓄電池を各分散電源に導入することで、各分散電源から電力系統への逆潮流のタイミングをずらすことができ、電力系統の品質保持や余剰電力の発生抑制を実現することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−180467号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、分散電源の発電電力を蓄電池に充電するためには、予め蓄電池をある程度放電させておく必要があり、特許文献1の発明には、系統電圧の上昇を予測しながら蓄電池の充放電制御を行う構成までは記載されていない。
【0006】
また、現状では、太陽光発電装置を備えた一般の家庭に蓄電池を設置することはコスト的に難しい点もあるが、通信設備等では蓄電池を備えているため、この蓄電池を有効に活用し、分散電源の余剰電力を充電させることが有効であると考えられる。ところが、通信設備用の蓄電池は停電用に常備されているため、通常は満充電状態で運用されており、放電する機会はほとんど無い。
【0007】
本発明は、上記課題を解決するために成されたものであり、蓄電池を適切なタイミングで放電・充電させることによって、系統電圧の電圧上昇を抑制しつつ分散電源の余剰電力を充電可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る蓄電池充放電制御装置は、電力系統から入力される交流電力を直流電力に整流し、整流後の直流電力を負荷へ出力するAC/DCコンバータと、蓄電池と、前記電力系統の系統電圧を検出し記録する系統電圧検出手段と、前記系統電圧検出手段により記録された系統電圧から、系統電圧が予め定められた閾値を次に超える時刻である次の系統電圧閾値超過時刻、および、前記次の系統電圧閾値超過時刻から系統電圧が前記閾値を超えている期間の長さである次の系統電圧閾値超過時間を予測する系統電圧予測手段と、前記系統電圧予測手段により予測された次の系統電圧閾値超過時刻および次の系統電圧閾値超過時間に基づいて、前記蓄電池から前記負荷への放電および前記電力系統から前記蓄電池への充電を制御する充放電制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0009】
上記蓄電池充放電制御装置では、系統電圧検出手段が電力系統の系統電圧を検出して記録しておき、系統電圧予測手段が、系統電圧検出手段により記録された系統電圧から、系統電圧が予め定められた閾値を次に超える時刻である「次の系統電圧閾値超過時刻」、および、当該次の系統電圧閾値超過時刻から系統電圧が前記閾値を超えている期間の長さである「次の系統電圧閾値超過時間」を予測する。そして、充放電制御手段が、予測された「次の系統電圧閾値超過時刻」および「次の系統電圧閾値超過時間」に基づいて、蓄電池から負荷への放電および電力系統から蓄電池への充電を制御する。
【0010】
なお、充放電制御手段は、系統電圧閾値超過時刻から系統電圧閾値超過時間だけ遡った時刻、又は、当該系統電圧閾値超過時間だけ遡った時刻から更に所定時間だけ遡った時刻に、蓄電池を負荷に接続して蓄電池から負荷への放電を開始してもよい。
【0011】
また、系統電圧予測手段は、過去に記録された系統電圧閾値超過時刻と系統電圧閾値超過時間と曜日情報等から、次の系統電圧閾値超過時刻および次の系統電圧閾値超過時間を予測してもよい。
【0012】
上記のような蓄電池充放電制御装置に係る発明は、電力系統と蓄電池充放電制御装置と負荷とを含んで構成される電力制御システムに係る発明、および、蓄電池充放電制御装置によって実行される蓄電池充放電制御方法に係る発明として捉えることができ、以下のように記述することができる。以下の電力制御システムに係る発明や蓄電池充放電制御方法に係る発明も、蓄電池充放電制御装置に係る発明と同様の作用・効果を奏する。
【0013】
本発明に係る電力制御システムは、電力系統と蓄電池充放電制御装置と負荷とを含んで構成される電力制御システムであって、前記蓄電池充放電制御装置は、前記電力系統から入力される交流電力を直流電力に整流し、整流後の直流電力を前記負荷へ出力するAC/DCコンバータと、蓄電池と、前記電力系統の系統電圧を検出し記録する系統電圧検出手段と、前記系統電圧検出手段により記録された系統電圧から、系統電圧が予め定められた閾値を次に超える時刻である次の系統電圧閾値超過時刻、および、前記次の系統電圧閾値超過時刻から系統電圧が前記閾値を超えている期間の長さである次の系統電圧閾値超過時間を予測する系統電圧予測手段と、前記系統電圧予測手段により予測された次の系統電圧閾値超過時刻および次の系統電圧閾値超過時間に基づいて、前記蓄電池から前記負荷への放電および前記電力系統から前記蓄電池への充電を制御する充放電制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0014】
本発明に係る蓄電池充放電制御方法は、電力系統から入力される交流電力を直流電力に整流し整流後の直流電力を負荷へ出力するAC/DCコンバータと、蓄電池と、を備える蓄電池充放電制御装置、によって実行される蓄電池充放電制御方法であって、前記電力系統の系統電圧を検出し記録する系統電圧検出ステップと、前記系統電圧検出ステップにて記録された系統電圧から、系統電圧が予め定められた閾値を次に超える時刻である次の系統電圧閾値超過時刻、および、前記次の系統電圧閾値超過時刻から系統電圧が前記閾値を超えている期間の長さである次の系統電圧閾値超過時間を予測する系統電圧予測ステップと、前記系統電圧予測ステップにて予測された次の系統電圧閾値超過時刻および次の系統電圧閾値超過時間に基づいて、前記蓄電池から前記負荷への放電および前記電力系統から前記蓄電池への充電を制御する充放電制御ステップと、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、蓄電池を適切なタイミングで放電・充電させることによって、系統電圧の電圧上昇を抑制しつつ分散電源の余剰電力を充電することができる。例えば、分散電源の発電によって電力系統の電圧が上昇し余剰電力が発生した場合に、例えば通信設備内の蓄電池に余剰電力を充電できるようになり、太陽光発電装置等の分散電源が発電できなくなる事態を抑制でき、分散電源の電力を有効に利用できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】発明の実施形態に係る電力制御システムの機能ブロック図である。
【図2】系統電圧の時系列変化の一例を示す図である。
【図3】蓄電池充放電制御装置により実行される処理内容を示すフロー図である。
【図4】蓄電池充放電制御装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照しながら、本発明に係る実施形態を説明する。
【0018】
図1には、蓄電池充放電制御装置10を含んだ電力制御システム1の機能ブロック図を示す。この図1に示すように、電力制御システム1は、電力系統30と蓄電池充放電制御装置10と直流負荷20とを含んで構成される。このうち蓄電池充放電制御装置10は、蓄電池11、AC/DCコンバータ(整流器)12、充放電制御手段13、系統電圧予測手段14、および系統電圧検出手段15を備える。
【0019】
このうちAC/DCコンバータ12は、電力系統30から入力される交流電力を直流電力に整流し、整流後の直流電力を蓄電池11又は直流負荷20へ出力する。
【0020】
系統電圧検出手段15は、電力系統30の系統電圧を検出し、検出結果を図示しない内蔵メモリに記録する。即ち、電力系統30の電圧値の変化は各配電網によって様々であるため、系統電圧検出手段15は、時系列的な系統電圧の検出結果を内蔵メモリに記録する。
【0021】
系統電圧予測手段14は、系統電圧検出手段15により記録された時系列的な系統電圧の検出結果を読み出し、得られた時系列的な系統電圧の検出結果から、系統電圧が予め定められた閾値を次に超える時刻である「次の系統電圧閾値超過時刻T」、および、当該次の系統電圧閾値超過時刻から系統電圧が上記の閾値を超えている期間の長さである「次の系統電圧閾値超過時間T3」を予測する。
【0022】
充放電制御手段13は、系統電圧予測手段14により予測された「次の系統電圧閾値超過時刻T」および「次の系統電圧閾値超過時間T3」に基づいて、例えば後述する処理によって、蓄電池11から直流負荷20への放電および電力系統30から蓄電池11への充電を制御する。制御の詳細については、図3を用いて後述する。
【0023】
図4には、蓄電池充放電制御装置10のハードウェア構成の一例を示す。蓄電池充放電制御装置10は、ハードウェア構成として、CPU10Aと、RAM10Bと、ROM10Cと、入力デバイスであるキーボードやマウス等の入力部10Dと、外部装置との通信を行う通信部10Eと、補助記憶部10Fと、出力デバイスであるディスプレイやプリンタ等の出力部10Gとを備える。前述した蓄電池充放電制御装置10の各機能ブロックの機能は、RAM10B等に所定のプログラムを読み込ませ、CPU10Aの制御の下で入力部10D、通信部10E、出力部10Gを動作させ、補助記憶部10F等に対しデータの読み書きを行うことで実現される。
【0024】
ところで、蓄電池充放電制御装置10は、例えば、太陽光発電装置などの分散電源の内部に設けられてもよいし、通信設備の内部に設けられてもよい。もし、蓄電池充放電制御装置10が太陽光発電装置などの分散電源の内部に設けられた構成であれば、上記のAC/DCコンバータ12を双方向インバータにより構成することで、AC/DCコンバータ12に逆流防止ダイオードを介して接続された太陽光発電部(太陽電池)から、電力系統30への逆潮流が可能な構成とすることが望ましい。
【0025】
さて、図2には、系統電圧の時系列変化の一例を示す。太陽光発電装置などの分散電源が多い場合、系統電圧が上昇するのは一日のうちで昼間になるため、系統電圧閾値超過時刻Tは昼間になり、周期的な特徴を持つことが多い。図2に示すように、系統電圧の閾値は例えば106Vに設定され、系統電圧予測手段14は、系統電圧検出手段15により記録された時系列的な系統電圧の検出結果から、系統電圧が閾値(106V)を超えた系統電圧閾値超過時刻と、当該系統電圧閾値超過時刻から系統電圧が閾値(106V)を超えている期間の長さ(系統電圧閾値超過時間)とを求め、得られた結果を図示しない内蔵メモリに記録する。そして、系統電圧予測手段14は、このような系統電圧の時系列変化の特徴に基づいて、次の系統電圧閾値超過時刻と次の系統電圧閾値超過時間とを予測する。
【0026】
例えば、系統電圧予測手段14は、過去数回分の系統電圧閾値超過時刻を平均することで次の系統電圧閾値超過時刻を算出し、過去数回分の系統電圧閾値超過時間を平均することで次の系統電圧閾値超過時間を算出してもよい。
【0027】
充放電制御手段13は、系統電圧予測手段14によって記録された予測結果(次の系統電圧閾値超過時刻Tおよび次の系統電圧閾値超過時間T3)を読み出し、「次の系統電圧閾値超過時刻T」を開始時刻とし、そこから「次の系統電圧閾値超過時間T3」に相当する期間だけ蓄電池11への充電ができるように、事前準備として、蓄電池11を直流負荷20に接続することで蓄電池11からの放電を行う。例えば、充放電制御手段13は、予測された「次の系統電圧閾値超過時刻T」から「次の系統電圧閾値超過時間T3」だけ遡った時刻(T−T3)に、蓄電池11を直流負荷20に接続して蓄電池11から直流負荷20への放電を開始する。また別の例として、充放電制御手段13は、余裕を持たせるべく、上記の時刻(T−T3)より少し早い時刻(即ち、時刻(T−T3)より更に所定時間だけ遡った時刻)に、蓄電池11を直流負荷20に接続して蓄電池11から直流負荷20への放電を開始してもよい。
【0028】
充放電制御手段13は、このような事前準備(蓄電池11から直流負荷20への放電)の後、系統電圧が系統電圧閾値を超えたとき、電力系統30からの電力で蓄電池11を充電するように制御する。
【0029】
次に、図3を用いて、蓄電池充放電制御装置により実行される処理内容を説明する。図3の処理の前提として、系統電圧検出手段15は、電力系統30の系統電圧を検出・記録し、系統電圧予測手段14は、系統電圧検出手段15により記録された時系列的な系統電圧の検出結果から、系統電圧が閾値(ここでは図2に示すように106V)を超えた系統電圧閾値超過時刻と、当該系統電圧閾値超過時刻から系統電圧が閾値(106V)を超えている期間の長さ(系統電圧閾値超過時間)とを求め、得られた結果を内蔵メモリに記録しているとする。
【0030】
まず、各日の所定時刻(例えば午前0時)に、系統電圧予測手段14は、次の系統電圧閾値超過時刻Tと次の系統電圧閾値超過時間T3とを予測する(図3のステップS1)。ここで例えば、系統電圧予測手段14は、過去数回分の系統電圧閾値超過時刻を平均することで次の系統電圧閾値超過時刻を算出し、過去数回分の系統電圧閾値超過時間を平均することで次の系統電圧閾値超過時間を算出してもよい。即ち、図2に示すように、過去2回分の系統電圧閾値超過時間T1、T2を加算平均することで、次の系統電圧閾値超過時間T3を算出してもよい。
【0031】
その後、現在時刻が、次の系統電圧閾値超過時刻Tから次の系統電圧閾値超過時間T3だけ遡った時刻(T−T3)になるまで待機し(ステップS2、S3)、現在時刻が時刻(T−T3)になったら(ステップS3で肯定判定)、充放電制御手段13は、蓄電池11を直流負荷20に接続して蓄電池11から直流負荷20への放電を開始する(ステップS4)。このとき別の例として、充放電制御手段13は、余裕を持たせるべく、上記の時刻(T−T3)より少し早い時刻(即ち、時刻(T−T3)より更に所定時間だけ遡った時刻)に、蓄電池11を直流負荷20に接続して蓄電池11から直流負荷20への放電を開始してもよい。
【0032】
その後、充放電制御手段13は、系統電圧検出手段15により検出される系統電圧が系統電圧閾値(106V)を超えたか否かを監視する(ステップS5、S6)。そして、系統電圧が系統電圧閾値(106V)を超えたら(ステップS6で肯定判定)、充放電制御手段13は、電力系統30からの電力で蓄電池11を充電するように制御する(ステップS7、S8)。また、直流負荷20についても電力系統30から電力が供給されるように制御する。
【0033】
そして、蓄電池11への充電が完了したら(ステップS8で肯定判定)、図3の処理を終了する。なお、図3では省略したが、充放電制御手段13は、蓄電池11への充電中における系統電圧を監視し、系統電圧が下がりすぎた場合には、充電完了を待たずに充電を終了させた方が望ましい。
【0034】
以上説明した発明の実施形態によれば、蓄電池を適切なタイミングで放電・充電させることによって、系統電圧の電圧上昇を抑制しつつ分散電源の余剰電力を充電することができる。例えば、分散電源の発電によって電力系統の電圧が上昇し余剰電力が発生した場合に、通信設備の蓄電池に余剰電力を充電できるようになり、太陽光発電装置等の分散電源が発電できなくなる事態を抑制でき、分散電源の電力を有効に利用できるようになる。
【符号の説明】
【0035】
1…電力制御システム、10…蓄電池充放電制御装置、10A…CPU、10B…RAM、10C…ROM、10D…入力部、10E…通信部、10F…補助記憶部、10G…出力部、11…蓄電池、12…AC/DCコンバータ、13…充放電制御手段、14…系統電圧予測手段、15…系統電圧検出手段、20…直流負荷、30…電力系統。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力系統から入力される交流電力を直流電力に整流し、整流後の直流電力を負荷へ出力するAC/DCコンバータと、
蓄電池と、
前記電力系統の系統電圧を検出し記録する系統電圧検出手段と、
前記系統電圧検出手段により記録された系統電圧から、系統電圧が予め定められた閾値を次に超える時刻である次の系統電圧閾値超過時刻、および、前記次の系統電圧閾値超過時刻から系統電圧が前記閾値を超えている期間の長さである次の系統電圧閾値超過時間を予測する系統電圧予測手段と、
前記系統電圧予測手段により予測された次の系統電圧閾値超過時刻および次の系統電圧閾値超過時間に基づいて、前記蓄電池から前記負荷への放電および前記電力系統から前記蓄電池への充電を制御する充放電制御手段と、
を備える蓄電池充放電制御装置。
【請求項2】
前記充放電制御手段は、
前記次の系統電圧閾値超過時刻から前記次の系統電圧閾値超過時間だけ遡った時刻、又は、当該次の系統電圧閾値超過時間だけ遡った時刻から更に所定時間だけ遡った時刻に、前記蓄電池を前記負荷に接続して前記蓄電池から前記負荷への放電を開始する、
ことを特徴とする請求項1に記載の蓄電池充放電制御装置。
【請求項3】
電力系統と蓄電池充放電制御装置と負荷とを含んで構成される電力制御システムであって、
前記蓄電池充放電制御装置は、
前記電力系統から入力される交流電力を直流電力に整流し、整流後の直流電力を前記負荷へ出力するAC/DCコンバータと、
蓄電池と、
前記電力系統の系統電圧を検出し記録する系統電圧検出手段と、
前記系統電圧検出手段により記録された系統電圧から、系統電圧が予め定められた閾値を次に超える時刻である次の系統電圧閾値超過時刻、および、前記次の系統電圧閾値超過時刻から系統電圧が前記閾値を超えている期間の長さである次の系統電圧閾値超過時間を予測する系統電圧予測手段と、
前記系統電圧予測手段により予測された次の系統電圧閾値超過時刻および次の系統電圧閾値超過時間に基づいて、前記蓄電池から前記負荷への放電および前記電力系統から前記蓄電池への充電を制御する充放電制御手段と、
を備える、
ことを特徴とする電力制御システム。
【請求項4】
電力系統から入力される交流電力を直流電力に整流し整流後の直流電力を負荷へ出力するAC/DCコンバータと、蓄電池と、を備える蓄電池充放電制御装置、によって実行される蓄電池充放電制御方法であって、
前記電力系統の系統電圧を検出し記録する系統電圧検出ステップと、
前記系統電圧検出ステップにて記録された系統電圧から、系統電圧が予め定められた閾値を次に超える時刻である次の系統電圧閾値超過時刻、および、前記次の系統電圧閾値超過時刻から系統電圧が前記閾値を超えている期間の長さである次の系統電圧閾値超過時間を予測する系統電圧予測ステップと、
前記系統電圧予測ステップにて予測された次の系統電圧閾値超過時刻および次の系統電圧閾値超過時間に基づいて、前記蓄電池から前記負荷への放電および前記電力系統から前記蓄電池への充電を制御する充放電制御ステップと、
を備える蓄電池充放電制御方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2013−5584(P2013−5584A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−134149(P2011−134149)
【出願日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【Fターム(参考)】