説明

蓄電池収納兼用基礎ブロック

【課題】 土中に埋設するもので、大きさや形状が規格されていないため、現場に合わせた施工を行う必要がある。また、太陽光パネルとの一体ではないため、特に屋外の設置には別途施工が必要となる。地面上に設置する小型タイプの屋外灯であり、大容量のバッテリーを収納する機能は有していない。
【解決手段】 本発明は上記目的を達成するため、地中に埋設あるいは地上に設置する基礎ブロック本体内に複数の蓄電池を出し入れする収納空洞部を設けると共に、2つ以上の基礎ブロック本体上部に太陽光パネルを載置する取付枠を立設してなること。基礎ブロック本体に、防水機構蓋を設けてなることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、企画化された基礎ブロック本体内に蓄電池を設けてなる蓄電池収納兼用基礎ブロックに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の技術として、電力を貯蔵する蓄電池を備える蓄電システムにおいて、蓄電池を土中に設置したことを特徴とする蓄電システムがある。(特許文献1参照)
【0003】
また、別の従来技術として、屋外に設置される屋外灯において、設置場所から立設される支柱と、該支柱の上部に配置され、太陽光を受けて発電するソーラーパネルと、前記支柱の上部に配置され、前記ソーラーパネルが発電した電力を充電したバッテリを利用して点灯する照明部と、を備え、前記照明部は、前記支柱の上部から屈曲部を介して斜め上方に指向させた照明灯部に設けられ、前記ソーラーパネルは、2体一組でパネルユニットとなすように、傾斜状態で前記支柱を中心として、該支柱の立設方向と直交する方向の両側に対称状に並列配置され、このパネルユニットを、前記支柱の上部から上方延設される補助支柱を軸心として回転変位自在に連結させ、前記パネルユニットの下端を、自身の回転変位時に連結させ、前記パネルユニットの下端を、自身の回転変位時前記照明灯部と非接触となすようにしたことを特徴とする屋外灯がある。(特許文献2参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】 特開2001−211556号公報
【特許文献2】 特開2009−218086号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記前者の場合、土中に埋設するもので、大きさや形状が規格されていないため、現場に合わせた施工を行う必要がある。
また、太陽光パネルとの一体ではないため、特に屋外の設置には別途施工が必要となる。
【0006】
上記後者の場合、地面上に設置する小型タイプの屋外灯であり、大容量のバッテリーを収納する機能は有していない。
【0007】
本発明は、このような従来の構成が有していた問題を解決するものであり、2つ以上の基礎ブロック本体内に複数の蓄電池を入れ、上部に取付枠を設けることにより、地中においても地上においても施工することができると共に、特に蓄電池重量によりコンクリート量を削減し、コスト低減することができる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は上記目的を達成するため、地中に埋設あるいは地上に設置する基礎ブロック本体内に、複数の蓄電池を出し入れする収納空洞部を設けると共に、2つ以上の基礎ブロック本体上部に太陽光パネルを載置する取付枠を立設してなること。基礎ブロック本体に、防水機構蓋を設けてなること。
【発明の効果】
【0009】
1)、防水機構蓋を設けることにより、地中に埋設することもできるし、地上に設置することができる。
2)、基礎ブロック本体空洞部に複数の蓄電池を出し入れ自在に設けることにより、蓄電池重量によりコンクリート量を低減させることができコストダウンとなる。
3)、2つ以上の基礎ブロック本体にて構成するため、太陽光パネルの量によって3つでも4つでもよく、必要に合わせて設定できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】 本発明の一実施例を示す蓄電池収納兼用基礎ブロックの一部縦断側面図。
【図2】 本発明の一実施例を示す蓄電池収納兼用基礎ブロックの一部縦断正面図。
【図3】 本発明の一実施例を示す蓄電池収納兼用基礎ブロックの防水機構蓋の要部拡大図。
【図4】 本発明の一実施例を示す蓄電池収納兼用基礎ブロックの使用状態の側面図。
【図5】 本発明の一実施例を示す蓄電池収納兼用基礎ブロックの使用状態の正面図。
【図6】 本発明の一実施例を示す蓄電池収納兼用基礎ブロックの別の使用状態の正面図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
1は、蓄電池収納兼用基礎ブロックである。
2は、一定の形状に成形されたコンクリート製による長方立方体の基礎ブロック本体で 、内部に補強用の鉄筋を配筋(図示せず)し、両側に後述する取付枠を支持する支持 部2aを突設し、後述する蓋を取り付けるためのホールアンカーHAを埋設してなる と共に、中央長手方向に蓄電池を出し入れする収納空洞部2bを形成してある。
3は、防水機構蓋で、強化プラスチック製の蓋3aと蓋3aの下面外周に設けてなるゴ ムパッキン3bとからなり、ボルトB(ワッシャーW)をホールアンカーHAに螺設 して固定するものである。
4は、上記支持部2aに立設してなる太陽光パネルを取り付けるステンレス製等による 取付枠で、支柱4aの上部に枠4bを形設してなる。
【0012】
上記蓄電池収納兼用基礎ブロック1の使用例について述べる。
公園内にある噴水やトイレ、街路灯等の設備電源として施設するもので、公園内の所要位置に穴ANを掘り、基礎枠石KSを載設し、その上方より基礎ブロック本体2を挿入して施工する。
次に、収納空洞部2b内に必要数の蓄電池BTを入れる。
その後、防水機構蓋3を置く(固定する)。
つづいて、枠4b上に必要個数の太陽光パネルTPを配設するものである。
なお、施工後においては、各太陽光パネルTP‐‐‐‐と各設備とを配線し、使用するものである。(図示せず)
【0013】
つぎに、他の使用例について説明する。
太陽光パネル設置型基礎ブロック1を、例えばビルの屋上のOZに設置する場合、所要位置に基礎ブロック本体2を設置する。
その他は、上記と同様な手順とする。
【0014】
なお、上記実施例において、基礎ブロック本体の大きさや数は必要に応じて決めればよい。
取付枠においても大きさや材質等、必要に応じて決めればよい。
【符号の説明】
【0018】
1――――蓄電池収納兼用基礎ブロック
2――――基礎ブロック本体
3――――防水機構蓋
4――――枠
KS―――基礎枠石
BT―――蓄電池
TP―――太陽光パネル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
地中に埋設あるいは地上に設置する基礎ブロック本体内に、複数の蓄電池を出し入れする収納空洞部を設けると共に、2つ以上の基礎ブロック本体上部に太陽光パネルを載置する取付枠を立設してなることを特徴とする電源装置の蓄電池収納兼用基礎ブロック。
【請求項2】
基礎ブロック本体に、防水機構蓋を設けてなることを特徴とする請求項1記載の蓄電池収納兼用基礎ブロック。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−20924(P2013−20924A)
【公開日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−169640(P2011−169640)
【出願日】平成23年7月13日(2011.7.13)
【出願人】(511188462)株式会社西日本エイテック (1)
【Fターム(参考)】