説明

蓋体

【課題】 仮止め又は本止めを間違うことなく行うことができる蓋体を得る。
【解決手段】 脚片26、28の幅方向の両端部から規制突起42が突出させ、脚片26、28を開口部12の切欠き部18内へ挿通させると、脚片26、28の規制突起42が切欠き部18の周縁部に当接して、脚片26が移動規制されるようにすることで、ホールカバー14の仮止め時に、脚片26、28の基部側に位置する爪部40を開口部12のフランジ16に間違って係合させる(本止め)ことがないようにしている。また、脚片26、28に変形部44を設けることで、規制突起42を爪部40の移動軌跡上から退避させることができる。このため、ホールカバー14をバンパー10に再度取り付ける際、ホールカバー14が誤って仮止め状態で取付いてしまうということを防止することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のバンパー等に形成された開口部を閉塞する蓋体に関する。
【背景技術】
【0002】
車両には牽引フックが必須であり、特に乗用車においてはデザイン上の観点から見映えを良くするため、牽引フックはバンパーによって外観上は見えないようになっている。このため、ボディパネル側に設けられた牽引フックの位置に対面するバンパーの部位には開口部を設け、該開口部を通じて牽引用のワイヤー等を牽引フックに引っ掛けることができるようにしている。そして、この開口部は、通常は牽引フックカバーによって閉塞されている。
【0003】
特許文献1では、牽引フックカバーをバンパーから取外すことなく、開閉することができ、かつバンパーに仮止め可能に取り付けて、バンパーに仮止めされた状態でバンパーと一体に塗装可能としている。
【0004】
具体的には、牽引フックの開口部の対向する縁部からそれぞれ内側へ向かって張り出したフランジに挿通孔を穿設する。一方、牽引フックカバーの一方側には、挿通孔に挿通する支持片を設けると共に、他方側には挿通孔に挿通し係止爪と仮止め爪とを有する係止片を設けている。
【0005】
そして、支持片が挿通孔内へ挿通された状態で、係止爪又は仮止め爪の何れか一方を挿通孔に係止させることで、牽引フックカバーの表面とバンパーの表面とを面一の状態(いわゆる本止め)にしたり、または牽引フックカバーの表面をバンパーの表面から浮かせた状態(いわゆる仮止め)にしたりすることができる。
【0006】
しかしながら、この従来の牽引フックカバーの取付構造では、牽引フックカバーを取外した後に再度取付ける場合、開口部から牽引フックカバーが浮いた状態(仮止め爪と挿通孔が係合する)で取り付けられてしまうおそれがある。
【特許文献1】特開平10−329629号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は上記事実を考慮して、仮止め又は本止めを間違うことなく行うことができる蓋体を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、車両の塗装面に形成された開口部を閉塞する蓋体において、前記開口部を覆う蓋部と、前記蓋部に設けられ、蓋部の上面と前記塗装面とが略面一の状態で前記開口部の周縁部と係合する第1係合部と、前記蓋部に設けられ、蓋部の上面が前記塗装面から所定の間隔をおいて前記開口部の周縁部と係合し、前記第1係合部が開口部の周縁部と係合するとき、開口縁の周縁部と係合する位置にいない第2係合部と、を有することを特徴とする。
【0009】
請求項1に記載の発明では、蓋体には、車両の開口部の周縁部と係合する第1係合部と第2係合部を設けており、第1係合部は蓋部の上面と塗装面とが略面一の状態で開口部の周縁部と係合する(本止め状態)。
【0010】
一方、第2係合部は蓋部の上面が塗装面から所定の間隔をおいて開口部の周縁部と係合し(仮止め状態)、第1係合部が開口部の周縁部と係合するとき開口縁の周縁部と係合する位置にいない状態となる。
【0011】
つまり、第1係合部を開口部の周縁部に係合させる(本止め)とき、間違って第2係合部を開口縁の周縁部に係合させるということはなく、蓋体を本止めしたつもりで誤って蓋体が仮止めされるという恐れはない。
【0012】
また、第2係合部が開口部の周縁部と係合した状態で、蓋部の上面が塗装面から所定の間隔をおいた位置、つまり蓋体が塗装面から浮いた状態となるため、この状態で、蓋体及び車両を塗装することで、蓋体を開口部に本止めした状態で、蓋体と開口部との隙間部分に相当する箇所まできれいに塗装を施すことができる。また、バンパーと蓋体とを一体に塗装することで、バンパーと蓋体との色調の違いをなくすことができる。
【0013】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の蓋体において、前記第1係合部及び前記第2係合部が前記蓋部から延出する脚片に設けられ、第2係合部が第1係合部よりも前記脚片の先端側に位置することを特徴とする。
【0014】
請求項2に記載の発明では、第1係合部と第2係合部を蓋部から延出する脚片に設けることで、第1係合部と第2係合部を別々に設けた場合と比較して、蓋体の形状を単純化することができ、蓋体を容易に成形することができる。
【0015】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の蓋体において、前記第1係合部と前記第2係合部の間に、薄肉の変形部が設けられたことを特徴とする。
【0016】
請求項3に記載の発明では、第1係合部と第2係合部の間に、薄肉の変形部又は切断部を設けることで、蓋体の本止めの際、変形部を変形させ、第2係合部を内側にするように脚片を折曲げるだけで、第2係合部を開口縁の周縁部と係合しない位置にすることができるため、作業が容易である。また、脚片を折曲げると切断部が切断されるようにしても良い。
【0017】
これにより、塗装終了後に、蓋体を一旦取外し、第2係合部を変形させ又は切断することで、蓋体の再度の取付けに際して、蓋体が誤って仮止め状態で取付いてしまうということを防ぐことができる。
【0018】
請求項4に記載の発明は、請求項2又は3に記載の蓋体において、前記開口部の周縁部と前記第2係合部が係合したとき、開口部の周縁部に当たり蓋体の開口部側への移動を規制する規制部が、前記第1係合部と前記第2係合部の間に設けられたことを特徴とする。
【0019】
請求項4に記載の発明では、前記第1係合部と前記第2係合部の間に規制部を設け、開口部の周縁部と第2係合部が係合した(仮止め)とき、規制部が開口部の周縁部に当たるため、蓋体は開口部の奥方への移動が規制される。このため、第2係合部の奥方(脚片の基部側)に位置する第1係合部を開口部の周縁部に間違って係合させる(本止め)ことがないようにしている。
【0020】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の何れか1項に記載の蓋体において、前記第2係合部が前記開口部の周縁部と係合している状態では、前記蓋部の外周縁の全周に亘って前記塗装面と同一間隔離間していることを特徴とする。
【0021】
請求項5に記載の発明では、第2係合部が開口部の周縁部と係合している(仮止め)状態において、蓋部の外周縁の全周に亘って塗装面との離間距離を同一にすることで、開口部周りの塗装面が蓋体の影になって塗装ムラが生じるということがないようにしている。
【0022】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5の何れか1項に記載の蓋体において、前記開口部はバンパー又はルーフキャリアブラケットに形成され車両外部とのアクセス用の孔であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0023】
本発明は、上記構成としたので、請求項1及び6に記載の発明では、第1係合部を開口部の周縁部に係合させるとき、間違って第2係合部を開口縁の周縁部に係合させるということはなく、蓋体を本止めしたつもりで誤って蓋体が仮止めされるという恐れはない。また、第2係合部が開口部の周縁部と係合した状態で、蓋部の上面が塗装面から所定の間隔をおいた位置、つまり蓋体が塗装面から浮いた状態となるため、この状態で、蓋体及び車両を塗装することで、蓋体を開口部に本止めした状態で、蓋体と開口部との隙間部分に相当する箇所まできれいに塗装を施すことができる。また、バンパーと蓋体とを一体に塗装することで、バンパーと蓋体との色調の違いをなくすことができる。
【0024】
請求項2に記載の発明では、第1係合部と第2係合部を別々に設けた場合と比較して、蓋体の形状を単純化することができ、蓋体を容易に成形することができる。
【0025】
請求項3に記載の発明では、蓋体の本止めの際、変形部を変形させ、第2係合部を内側にするように脚片を折曲げるだけで、第2係合部を開口縁の周縁部と係合しない位置にすることができるため、作業が容易である。また、塗装終了後に、蓋体を一旦取外し、第2係合部を変形させ又は切断することで、蓋体の再度の取付けに際して、蓋体が誤って仮止め状態で取付いてしまうということを防ぐことができる。
【0026】
請求項4に記載の発明では、第2係合部の奥方(脚片の基部側)に位置する第1係合部を開口部の周縁部に間違って係合させる(本止め)ことがないようにしている。
【0027】
請求項5に記載の発明では、開口部周りの塗装面が蓋体の影になって塗装ムラが生じるということがないようにしている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態に係る蓋体について説明する。
【0029】
図1に示すように、車両のボディパネルには牽引用のフック(図示省略)が設けられており、バンパー10によって外観上は見えないようになっている。バンパー10のフックに対面する位置には、外部からのアクセス用として開口部12が設けられており、この開口部12を通じて、牽引用のワイヤー等をフックに引っ掛けることができるようにしている。そして、この開口部12は通常、蓋体としてのホールカバー14によって閉塞される。
【0030】
ここで、図2に示すように、開口部12は略円形状に形成されており、バンパー10の内面側の周縁部からは開口部12の略全周に亘ってフランジ16が張り出している。
【0031】
フランジ16の互いに対向する位置には、一対の切欠き部18(便宜上、一方の切欠き部18のみ図示)が切り欠かれており、フランジ16の他の部分よりも張出し量が少なくなっている。また、一方の切欠き部18の近傍には、フランジ16の他の部分よりも大きく張り出す係止部20が設けられており、中央部には係止孔22が貫通している。
【0032】
次に、ホールカバー14について説明する。
【0033】
図2に示すように、ホールカバー14は円板状の蓋部24を備えており、開口部12の内径寸法と略同一の外径寸法を有し、開口部12へ嵌め込み可能となっている。蓋部24の下面の外縁側には、互いに対向する一対の脚片26、28が蓋部24の下面から垂下している。この脚片26、28が開口部12の切欠き部18内へ挿通される。
【0034】
また、蓋部24の下面の外縁部からは、脚片26側から脚片28に架けて、蓋部24の肉厚よりも若干低いリブ30が垂下している。脚片28とリブ30は一体となっており、脚片28の強度を強化すると共に、蓋部24の剛性を向上させ、変形を防止している。
【0035】
一方、脚片26とリブ30は分断されており、脚片26とリブ30の間には、脚片26よりも細長い係止棒32が垂下している。この係止棒32の先端部には、矢印状のアンカー部34が形成されており、弾性変形可能となっている。このアンカー部34は、開口部12の周縁部に形成された係止部20の係止孔22に係止可能となっている。
【0036】
アンカー部34を係止孔22へ挿通するとき、アンカー部34を弾性変形させ、先端を縮径させた状態で係止孔22内へ挿通し、係止孔22を通過するとアンカー部34が復元し、係止孔22の周縁部に係止されることとなる。
【0037】
また、脚片26、28には、先端部から順番に爪部36、38、40がそれぞれ突出しており、各爪部36、38、40の位置は、脚片26と脚片28とで、蓋部24の下面からの位置が等しくなっている。
【0038】
爪部36と爪部38の間には、脚片26の幅方向の両端部から規制突起42が突出している。この規制突起42同士の端面の離間距離は、開口部12の切欠き部18の幅寸法よりも大きくなっており、切欠き部18内を挿通不能となっている(図4参照)。
【0039】
また、爪部36と爪部38の間は、開口部12のフランジ16の略肉厚分とされており、図3(A)に示すように、フランジ16の切欠き部18内へ脚片26、28を挿通したとき、爪部40、或いは爪部38と爪部36の間で、フランジ16に係止され、脚片26、28をフランジ16に係止させることができる。
【0040】
このように、爪部38と爪部36の間で、脚片26、28をフランジ16に係止させた場合、ホールカバー14の蓋部24の上面がバンパー10の塗装面(上面)から所定の間隔をおいた状態でホールカバー14がバンパー10に取り付けられる(いわゆる仮止め状態)。
【0041】
一方、図2に示すように、爪部38と爪部40の間には、薄肉の変形部44が設けられており、折曲げ可能となっている。爪部40を切欠き部18内へ挿通させるためには、規制突起42を越えて脚片26、28をさらに開口部12の奥方へ移動させる必要がある。
【0042】
このため、爪部38及び爪部40を内側へ向けて変形部44を折曲げ、爪部40の移動軌跡上から規制突起42を退避させることで初めて爪部40を切欠き部18内へ挿通させることができる。
【0043】
そして、図3(B)に示すように、爪部40によって、脚片26、28をフランジ16に係止させることができ、この状態で、ホールカバー14の蓋部24の上面とバンパー10の塗装面とが略面一となり、ホールカバー14がバンパー10に取り付けられる(いわゆる本止め状態)。
【0044】
次に、本発明の実施の形態に係る蓋体の取付構造について説明する。
【0045】
図2に示すホールカバー14の係止棒32のアンカー部34を開口部12のフランジ16に設けられた係止部20の係止孔22内へ挿通し、係止させる。これにより、ホールカバー14はアンカー部34を介してバンパー10と一体になり、図1に示すように、ホールカバー14を開口部12から取外してもホールカバー14自体がバンパー10から外れないようにしている。
【0046】
次に、図3(A)に示すように、脚片26、28を開口部12の切欠き部18内へ挿通させると、図4に示すように、脚片26、28の規制突起42が切欠き部18の周縁部に当接して、脚片26、28が移動規制される。この状態で、爪部36と爪部38の間で脚片26、28がフランジ16に係止される(仮止め)。
【0047】
このような仮止め状態では、蓋部24の上面がバンパー10の塗装面から所定の間隔(例えば、約5〜15mm)をおいた状態でホールカバー14がバンパー10に取り付けられるため、ホールカバー14はバンパー10から浮いた状態となる。
【0048】
この状態で、ホールカバー14及びバンパー10を塗装した後、ホールカバー14をバンパー10から一旦取外し、爪部36、38を内側へ向けて変形部44を折曲げ、脚片26、28を変形させる。これにより、規制突起42は爪部40の移動軌跡上から退避することとなる。
【0049】
このため、ホールカバー14をバンパー10に再度取り付ける際、脚片26、28をフランジ16の切欠き部18へ挿入すると、図3(B)に示すように、脚片26、28の爪部40がフランジ16に係止され、爪部40によって脚片26、28がフランジ16に係止される(本止め)。この状態で、ホールカバー14の蓋部24の上面とバンパー10の塗装面とが略面一となる。
【0050】
次に、本発明の実施の形態に係る蓋体の作用について説明する。
【0051】
図3(A)、(B)及び図4に示すように、バンパー10に対してホールカバー14を仮止め状態(図3(A)及び図4参照)或いは本止め状態(図3(B)参照)に取り付けることができる。ホールカバー14の仮止め状態では、ホールカバー14の蓋部24の上面が、バンパー10の塗装面から所定の間隔をおいた状態でホールカバー14がバンパー10に取り付けられるため、ホールカバー14はバンパー10から浮いた状態となる。
【0052】
この状態で、ホールカバー14及びバンパー10を塗装することで、ホールカバー14をバンパー10に本止めした状態で、ホールカバー14とバンパー10との隙間部分に相当する箇所まできれいに塗装を施すことができる。また、バンパー10とホールカバー14とを一体に塗装することで、バンパー10とホールカバー14との色調の違いをなくすことができる。
【0053】
ここで、脚片26、28の爪部36と爪部38の間に、脚片26、28の幅方向の両端部から規制突起42が突出させ、この規制突起42同士の端面の離間距離を、開口部12の切欠き部18の幅寸法よりも大きくして、切欠き部18内を挿通不能とすることで、脚片26、28を開口部12の切欠き部18内へ挿通させると、脚片26、28の規制突起42が切欠き部18の周縁部に当接して、脚片26が移動規制される。
【0054】
このため、ホールカバー14の仮止め時に、脚片26、28の基部側に位置する爪部40を開口部12のフランジ16に間違って係合させる(本止め)ことがないようにしている。
【0055】
また、脚片26、28に変形部44を設け、爪部36、38を内側へ向けて変形部44を折曲げ、脚片26、28を変形させることで、規制突起42を爪部40の移動軌跡上から退避させることができる。このため、ホールカバー14をバンパー10に再度取り付ける際、ホールカバー14が誤って仮止め状態で取付いてしまうということを防止することができる。
【0056】
以上のようにして、ホールカバー14をバンパー10に取り付ける際に、仮止め又は本止めを間違うことなく行うことができるようにしている。
【0057】
また、本発明では、変形部44を変形させ爪部38及び爪部40を内側にするように脚片26、28を折曲げるだけで、爪部38及び爪部40を開口部12のフランジ16と係合しない位置にすることができるため、作業が容易である。
【0058】
なお、ここでは、脚片26、28に変形部44を設けたが、変形部44の代わりに、切断部を設け、脚片26、28を折曲げると脚片26、28が切断されるようにしても良い。
【0059】
また、本発明では、脚片26、28に、仮止め用の爪部36、38及び本止め用の爪部40を設けることで、爪部36、38と爪部40を別々に設けた場合と比較して、ホールカバー14の形状を単純化することができ、ホールカバー14を容易に成形することができる。
【0060】
さらに、脚片26、28に設けた爪部36、38、40の位置は、脚片26と脚片28とで、蓋部24の下面からの位置を等しくし、ホールカバー14の仮止めの状態において、ホールカバー14の外周縁の全周に亘ってバンパー10の塗装面との離間距離が同一となるようにしている。これにより、開口部12周りの塗装面がホールカバー14の影になって塗装ムラが生じるということがないようにしている。
【0061】
なお、本形態はあくまでも一実施例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において適宜変更可能であることは言うまでもない。
【0062】
例えば、本形態では、牽引用フックに外部からアクセスするためにバンパー10に形成された開口部12を閉塞するためのホールカバー14について説明したが、車両の塗装面に形成された開口部を閉塞させるカバーであれば良いため、これに限るものではない。
【0063】
一例として、図5に示すように、スキーキャリアなどを取付けるためのルーフキャリアブラケット46をルーフパネル48に取り付けるため、該ルーフパネル48に形成された開口部50を閉塞するホールカバー52に適用させても良い。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明の実施の形態に係る蓋体を示す説明図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る蓋体の取付構造を示す分解斜視図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る蓋体の取付構造を示す断面図であり、(A)は蓋体の仮止めの状態を示し、(B)は蓋体の本止めの状態を示している。
【図4】本発明の実施の形態に係る蓋体の仮止めの状態を示す斜視図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る蓋体の他の例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0065】
12 開口部
14 ホールカバー
24 蓋部
26 脚片
28 脚片
36 爪部(第2係合部)
38 爪部(第2係合部)
40 爪部(第1係合部)
42 規制突起(規制部)
44 変形部
50 開口部
52 ホールカバー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の塗装面に形成された開口部を閉塞する蓋体において、
前記開口部を覆う蓋部と、
前記蓋部に設けられ、蓋部の上面と前記塗装面とが略面一の状態で前記開口部の周縁部と係合する第1係合部と、
前記蓋部に設けられ、蓋部の上面が前記塗装面から所定の間隔をおいて前記開口部の周縁部と係合し、前記第1係合部が開口部の周縁部と係合するとき、開口縁の周縁部と係合する位置にいない第2係合部と、
を有することを特徴とする蓋体。
【請求項2】
前記第1係合部及び前記第2係合部が前記蓋部から延出する脚片に設けられ、第2係合部が第1係合部よりも前記脚片の先端側に位置することを特徴とする請求項1に記載の蓋体。
【請求項3】
前記第1係合部と前記第2係合部の間に、薄肉の変形部又は切断部が設けられたことを特徴とする請求項2に記載の蓋体。
【請求項4】
前記開口部の周縁部と前記第2係合部が係合したとき、開口部の周縁部に当たり蓋体の開口部側への移動を規制する規制部が、前記第1係合部と前記第2係合部の間に設けられたことを特徴とする請求項2又は3に記載の蓋体。
【請求項5】
前記第2係合部が前記開口部の周縁部と係合している状態では、前記蓋体の外周縁の全周に亘って前記塗装面と同一間隔離間していることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の蓋体。
【請求項6】
前記開口部はバンパー又はルーフキャリアブラケットに形成され車両外部とのアクセス用の孔であることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の蓋体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−188082(P2006−188082A)
【公開日】平成18年7月20日(2006.7.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−381732(P2004−381732)
【出願日】平成16年12月28日(2004.12.28)
【出願人】(000135209)株式会社ニフコ (972)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】