説明

蓋材、蓋及び密閉容器

【課題】蓋材が容器にヒートシールされた後、蓋材の周縁部が、容器開口部の周縁部の下部に沿うように折り曲げられて用いられる場合、折り曲げられた形状を維持でき、かつシール外観の優れる蓋材を提供する。
【解決手段】ヒートシール性を有する樹脂層(A)と、ポリエステル系樹脂からなる基材層(B)とを含み、前記樹脂層(A)が一方の表層である積層体を含む蓋材であって、前記積層体の曲げ保持角が80°以下であり、かつ170℃における積層体の熱収縮率が10%以下である蓋材。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、蓋材、蓋及び密閉容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、ヨーグルト、プリン、飲料等の食用品を収納する密閉容器は、容器食用品を収納した後、ヒートシール性を有する蓋を容器開口部の周縁部にヒートシールして密封されて用いられている。このような蓋は、容器にヒートシールされた後、意匠性、衛生性の観点から、蓋の周縁部が、容器開口部の周縁部の下部に沿うように折り曲げられて用いられる場合がある。
【0003】
蓋に用いられる蓋材として、例えば特許文献1には、ヒートシール性を有する樹脂フィルムと二軸延伸PETフィルムとを積層した蓋材が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−231228
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載されている蓋材は、容器にヒートシールされた後、蓋材の周縁部が、容器開口部の周縁部の下部に沿うように折り曲げられる場合、折り曲げられた形状を維持できず、開いてしまう場合があり、改良が求められていた。
以上の課題に鑑み、本発明では、蓋材が容器にヒートシールされた後、蓋材の周縁部が、容器開口部の周縁部の下部に沿うように折り曲げられて用いられる場合、折り曲げられた形状を維持でき、かつシール外観の優れる蓋材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、ヒートシール性を有する樹脂層(A)と、ポリエステル系樹脂からなる基材層(B)とを含み、前記樹脂層(A)が一方の表層である積層体を含む蓋材であって、前記積層体の曲げ保持角が80°以下であり、かつ170℃における積層体の熱収縮率が10%以下である蓋材を提供するものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、蓋材が容器にヒートシールされた後、蓋材の周縁部が、容器開口部の周縁部の下部に沿うように折り曲げられて用いられる場合、折り曲げられた形状を維持でき、かつシール外観の優れる蓋材を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の好ましい密閉容器の形態を示した図である。
【図2】本発明の好ましくない密閉容器の形態を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明に係る蓋材は、ヒートシール性を有する樹脂層(A)と、ポリエステル系樹脂からなる基材層(B)とを含み、前記樹脂層(A)が一方の表層である積層体を含む蓋材であって、前記積層体の曲げ保持角が80°以下であり、かつ170℃における積層体の熱収縮率が10%以下である蓋材である。
【0010】
なお、曲げ保持角とは次のような方法により測定された角度をいう。積層体を長さ30mm、幅10mmにサンプルリングし、これを長辺方向の中央で折り返し、23℃、0.031kg/cmの圧力で1分間加圧する。荷重を取り除いた後、3分後のサンプルの折曲がり角度のことをいう。
【0011】
また170℃における熱収縮率とは、次のような方法により測定される。積層体を長さ120mm、幅20mmにサンプリングし、これを170℃で10分間加熱する。加熱前後の長辺方向の長さを測定し、下記式に基づき熱収縮率を算出する。
熱収縮率(%)=((加熱前長さ−加熱後長さ)/加熱前長さ)×100
【0012】
<ヒートシール性を有する樹脂層(A)>
本発明に用いられるヒートシール性を有する樹脂層(A)とは、熱により容器に融着し得る樹脂からなる層であればよく、好ましくは200℃以下の熱により容器に融着しうる樹脂からなる層である。熱により容器に融着し得る樹脂としては、例えば、オレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂等からなる層が挙げられる。オレフィン系樹脂とは、オレフィンの単独重合体または共重合体であり、例えば、エチレンの単独重合体または共重合体(エチレン樹脂と称する)、プロピレンの単独重合体または共重合体(プロピレン樹脂と称する)等が挙げられる。エチレン樹脂としては、例えば、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、エチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−不飽和エステル共重合体等が挙げられる。プロピレン樹脂としては、例えば、プロピレン単独重合体、プロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−α−オレフィン共重合体、プロピレン−エチレン−α−オレフィン三元共重合体等が挙げられる。プロピレン−エチレン共重合体としては、プロピレン−エチレン−ランダム共重合体、プロピレン−エチレン−ブロック共重合体等が挙げられる。
【0013】
エチレンおよび/またはプロピレンと共重合されるα―オレフィンとしては、炭素原子数4〜12のα−オレフィンが挙げられ、例えば、1−ブテン、2−メチル−1−プロペン、1−ペンテン、2−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、2−エチル−1−ブテン、2,3−ジメチル−1−ブテン、2−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、3,3−ジメチル−1−ブテン、1−ヘプテン、メチル−1−ヘキセン、ジメチル−1−ペンテン、エチル−1−ペンテン、トリメチル−1−ブテン、メチルエチル−1−ブテン、1−オクテン、メチル−1−ペンテン、エチル−1−ヘキセン、ジメチル−1−ヘキセン、プロピル−1−ヘプテン、メチルエチル−1−ヘプテン、トリメチル−1−ペンテン、プロピル−1−ペンテン、ジエチル−1−ブテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン等が挙げられる。このうち、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテンが好ましく、共重合特性、経済性の観点から、1−ブテン、1−ヘキセンがより好ましい。
【0014】
エチレンと共重合される不飽和エステルとしては、ビニルエステル化合物や、不飽和カルボン酸エステル化合物等が挙げられる。
ビニルエステル化合物としては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等が挙げられる。
不飽和カルボン酸エステル化合物としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸t−ブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソブチル、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル等が挙げられる。
このうち、エチレンと共重合される不飽和エステルとしては、不飽和カルボン酸エステル化合物であることが好ましく、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチルからなる群から選ばれる不飽和カルボン酸エステル化合物であることが特に好ましい。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることが可能である。
【0015】
スチレン系樹脂としては、ポリスチレン、ゴム変性ポリスチレン、及びこれらの混合物等が挙げられる。ここで、ゴム変性ポリスチレンとは、スチレン系重合体とゴム状重合体から得られる軟質成分粒子が、マトリックスを形成するスチレン系重合体中に分散して存在する樹脂であり、いわゆる耐衝撃性ポリスチレン(High Impact Polystyrene:HIPS)として知られるものである。
【0016】
ポリエステル系樹脂とは、多塩基酸と、多価アルコールとが重縮合されてなる樹脂である。多塩基酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸やアジピン酸などの脂肪族ジカンルボン酸が挙げられる。また、多価アルコールとしては、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ペンタエチレングリコール、2,2−ジメチルトリメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコール等のジオールが挙げられる。前記の多塩基酸と多価アルコールは任意の組合せで用いられる。具体的には、テレフタル酸/エチレングリコール共重合体やテレフタル酸/エチレングリコール/1,4−シクロヘキサンジメタノール三元共重合体、2,6−ナフタレンジカルボン酸/エチレングリコール共重合体、テレフタル酸/1,4−ブタンジオール共重合体などが挙げられる。
【0017】
前記オレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂等のヒートシール性を有する樹脂は、単独で用いてもよく、2種類以上の樹脂の混合物であってもよい。また、必要に応じてワックスや、相溶化剤、酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、抗菌剤、防曇剤、抗ブロッキング剤、滑剤、帯電防止剤等の添加剤を含んでもよい。
【0018】
前記ヒートシール性を有する樹脂層(A)の製造方法は特に限定されず、押出成形法や、ホットラミネート法等により製造することができる。押出成形法としては、例えばTダイキャスト成形法やインフレーション成形法等が挙げられる。押出成形法にて製造する場合、ヒートシール性を有する樹脂層(A)単独の単層フィルムとして製造してもよく、ヒートシール性を有する樹脂層(A)や後述のポリエステル系樹脂からなる基材層(B)に用いられる樹脂とは異なる熱可塑性樹脂からなる層と、ヒートシール性を有する樹脂層(A)とを共押出して多層フィルムとして製造してもよい。ただし、多層フィルムとする場合には、前記ヒートシール性樹脂層(A)は、多層フィルムの少なくとも一方の表層とする。前記ヒートシール性を有する樹脂層(A)の厚みとしては、3μm〜150μmであることが好ましく、5μm〜100μmであることがより好ましい。
【0019】
<ポリエステル系樹脂からなる基材層(B)>
本発明で使用されるポリエステル系樹脂からなる基材層(B)に用いられるポリエステル系樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)や、テレフタル酸とエチレングリコールの縮合単位を主たるエステル単位とし、イソフタル酸、フタル酸、ジフェニル−4,4−ジカルボン酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、ナフタレン−2,7−ジカルボン酸、ナフタレン−1,5−ジカルボン酸、ジフェノキシエタン−4,4−ジカルボン酸、ジフェニルスルホン−4,4−ジカルボン酸、ジフェニルエーテル−4,4−ジカルボン酸、マロン酸、1,1−ジメチルマロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバチン酸、デカメチレンジカルボン酸等の酸成分、1,3−プロパンジオール、テトラメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、ハイドロキノン、ビスフェノールA等のグリコール成分、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール及びこれらの共重合体等を共重合させた共重合PET、または、これらの混合物等から製造されるフィルムが挙げられる。
【0020】
前記ポリエステル系樹脂からなる基材層(B)の製造方法としては、例えば、Tダイキャスト成形法やインフレーション成形法等が挙げられる。このようにして得られたフィルムは未延伸、一軸ないし、二軸方向に延伸されたもの等、いずれも使用することができる。(※易成形PETは、おそらく低配向性の2軸延伸PETだと思われますが・・・)また、その厚さとしては、5〜200μmであることが好ましく、8μm〜150μmであることがより好ましい。前記ポリエステル系樹脂からなる基材層(B)は前記ポリエステル系樹脂からなる単層のフィルムとして製造してもよく、前記ポリエステル系樹脂やヒートシール性を有する樹脂層(A)とは異なる他の熱可塑性樹脂とを共押出して多層フィルムとして製造してもよい。
【0021】
前記ポリエステル系樹脂からなる基材層(B)からなる単層フィルム、または、前記ポリエステル系樹脂からなる基材層(B)と、基材層(B)やヒートシール性を有する樹脂層(A)とは異なる樹脂層との多層フィルムは、蓋材が容器にヒートシールされた後、蓋材の周縁部が、容器開口部の周縁部の下部に沿うように折り曲げられて用いられる場合、折り曲げられた形状を維持しやすいという観点から、前記単層フィルムまたは前記多層フィルムのMD方向(前記単層フィルムまたは前記多層フィルムを製造するときのフィルムの流れ方向)及びTD方向(前記単層フィルムまたは前記多層フィルムを製造するときのフィルムの幅方向)の曲げ保持角が50°未満であることが好ましく、45°以下であることがさらに好ましい。また、ヒートシール外観の観点から、170℃におけるフィルムのMD方向及びTD方向の熱収縮率が10%以下であることが好ましく、8%以下であることがさらに好ましい。
【0022】
<蓋材の製造方法>
本発明の蓋材は、前記ヒートシール性を有する樹脂層(A)を含む単層または多層のフィルムと、前記ポリエステル系樹脂からなる基材層(B)を含む単層または多層のフィルムとをラミネーター等により積層する。ただし、前記ヒートシール性を有する樹脂層(A)、前記ポリエステル系樹脂からなる基材層(B)以外の層を含む場合、ヒートシール性を有する樹脂層(A)は積層体の一方の表層とする。そしてその積層体を所望の形状に打抜く、またはスリットすることで蓋が形成される。また、蓋は、周縁が下向きに折り曲げられていてもよい。
【0023】
さらに、本発明の蓋材は必要に応じて、接着剤層、耐熱保護層、印刷層、ガスバリア層、遮光層等を有していてもよい。接着剤層には、ポリエーテル系やポリエステル系の接着剤等を使用することができる。耐熱保護層には、ナイロン、ポリプロピレン等を使用することができる。ガスバリア層には、ポリ塩化ビニリデン、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物等を使用することができる。遮光層には酸化チタン粒子等を使用することができる。
【0024】
<密封容器>
前記蓋材もしくは蓋を、内容物を充填した容器にヒートシールすることで、密封容器が得られる。また、前記蓋材もしくは蓋は容器にヒートシールされた後、前記蓋材もしくは蓋の周縁部が、容器開口部の周縁部の下部に沿うように折り曲げられることで、衛生性、意匠性に優れた密封容器を得ることができる。折り曲げられた前記蓋材もしくは蓋の周縁部は、容器開口部の周縁部から垂直方向下向きに、または容器側に折り曲げられた形状を維持していることが好ましい。
【実施例】
【0025】
以下、本発明を実施例に基づき説明する。
実施例および比較例の物性は、次の方法に従って評価した。
【0026】
<基材層(B)と、積層体の曲げ保持角測定>
TD方向の曲げ保持角とMD方向の曲げ保持角をそれぞれ測定した。測定する方向を長辺として、長さ30mm、幅10mmのサンプルを切り出した。前記サンプルを長辺方向の中央で折り返し、23℃、0.031kg/cmの圧力で1分間加圧し、荷重を取り除いた後、3分後のサンプルの折曲がり角度を測定した。
【0027】
<基材層(B)と、積層体の熱収縮率>
TD方向の曲げ熱収縮率とMD方向の曲げ熱収縮率をそれぞれ測定した。測定する方向を長辺として、長さ120mm、幅20mmのサンプルを切り出した。前記サンプルを170℃のオーブンで10分間加熱したときの長辺の加熱前後の寸法を測定し、下記式に基づき熱収縮率を算出した。
熱収縮率(%)=((加熱前長さ−加熱後長さ)/加熱前長さ)×100
【0028】
<シール外観>
評価サンプルを直径90mmφの円形に切り出し蓋とした。直径70mmφ(フランジ部(開口部4mm巾)のポリプロピレン製のカップに、前記蓋のシール層がカップフランジ部に接するように重ね、日産工機(株)製 卓上カップシーラーを用いて、シール荷重115kgf、シール時間0.6秒、シール温度170℃でヒートシールした。ヒートシール後、シール部周辺にシワが入り外観不良のものは×、良好のものは○と目視で評価した。
【0029】
<形状の維持>
評価サンプルを直径90mmの円形に切り出し蓋とした。直径70mm(フランジ部(容器開口部の周縁部)4mm巾)のポリプロピレン製のカップに、前記蓋のシール層がカップフランジ部の上面に接するように重ね、日産工機(株)製 卓上カップシーラーを用いて、シール荷重115kgf、シール時間0.6秒、シール温度170℃でヒートシールした。ヒートシール後、フランジ部からカップ外側にはみ出した蓋10mm巾部分をひだ状に折り曲げながら、カップフランジ部の下部に沿うように折り曲げた。その後、折り曲げたひだ状の蓋部が図1のようにカップフランジ部から垂直、又はカップ側に曲げられたまま形状を維持できるものは○、図2のようにフランジ部よりもカップ外側にひだ部が開いてしまうものは×、と目視で評価した。
【0030】
[実施例1]
ヒートシール性樹脂層(A)として、東レフィルム加工(株)製CFフィルム9501G(30μm)を、ポリエステル系樹脂からなる基材層(B)として、表1に示す東洋紡績(株)製ソフトシャインA1597(25μm)とを用いた。脂肪族エステル系コート剤(主剤=三井化学(株)、商品名:タケラックA−525、硬化剤=三井化学(株)、商品名:タケネートA−52、酢酸エチルをそれぞれ10対1対15の質量比で配合し十分に混合したもの)を東洋紡績(株)製ソフトシャインA1597(25μm)にバーコーターNo.16を用いてハンドコートし、東レフィルム加工(株)製CFフィルム9501G(30μm)とMD方向を同一に重ね圧着させた後、40℃のオーブンにて24時間加熱し、積層体を得た。前記積層体の評価結果を表2に示した。
【0031】
[比較例1]
ポリエステル系樹脂からなる基材層(B)として、表1に示すユニチカ(株)製エンブレット標準(25μm)を使用した以外は実施例1と同様にし、積層体を得た。前記積層体の評価結果を表2に示した。
【0032】
[比較例2]
ポリエステル系樹脂からなる基材層(B)として、表1に示すSKC(株)製スカイロールSP55C(19μm)を使用した以外は実施例1と同様にし、積層体を得た。前記積層体の評価結果を表2に示した。
【0033】
【表1】

【0034】
【表2】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヒートシール性を有する樹脂層(A)と、ポリエステル系樹脂からなる基材層(B)とを含み、前記樹脂層(A)が一方の表層である積層体を含む蓋材であって、前記積層体の曲げ保持角が80°以下であり、かつ170℃における積層体の熱収縮率が10%以下である蓋材。
【請求項2】
請求項1に記載の蓋材からなる蓋であって、周縁が下向きに折り曲げられている蓋。
【請求項3】
請求項1に記載の蓋材が容器開口部の周縁部にヒートシールされた後、前記蓋材が前記周縁部の下部に沿うように折り曲げられている密閉容器。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2012−206755(P2012−206755A)
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−74580(P2011−74580)
【出願日】平成23年3月30日(2011.3.30)
【出願人】(000002093)住友化学株式会社 (8,981)
【Fターム(参考)】