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蔗糖脂肪酸エステル濃縮物混合物の製造方法及びそれによって得られる蔗糖脂肪酸エステル濃縮混合物
説明

蔗糖脂肪酸エステル濃縮物混合物の製造方法及びそれによって得られる蔗糖脂肪酸エステル濃縮混合物

【課題】改質された蔗糖脂肪酸エステル混合物の製造方法及びそれによって得られる蔗糖脂肪酸エステル混合物を提供すること。
【解決手段】蔗糖脂肪酸エステル混合物原料をリパーゼの存在下で加水分解して、エステル化度6〜8の蔗糖脂肪酸エステルの含有割合を増加させることを特徴とする、改質蔗糖脂肪酸エステル混合物の製造方法、及びエステル化度6〜8の蔗糖脂肪酸エステルを65質量%以上の割合で含有する蔗糖脂肪酸エステル混合物を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、改質された蔗糖脂肪酸エステル混合物の製造方法及びそれによって得られる蔗糖脂肪酸エステル混合物に関する。具体的には、本発明は、蔗糖脂肪酸エステル混合物原料をリパーゼの存在下で加水分解して、全蔗糖脂肪酸エステルに対するエステル化度6〜8の蔗糖脂肪酸エステルの含有割合を増加させることを特徴とする、改質された蔗糖脂肪酸エステル混合物の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
蔗糖脂肪酸エステルは、蔗糖の分子内に含まれる8個の水酸基のうち、任意の水酸基を脂肪酸でエステル化したものである。蔗糖脂肪酸エステルのエステル化度は、エステル化された水酸基の数によって決まり、例えば、エステル化度6の蔗糖脂肪酸エステルは、6個の水酸基がエステル化されたものをいう。蔗糖脂肪酸エステルは、良好な安全性と生分解性を有するため、従来から界面活性剤、乳化剤、食品添加物、化粧品材料等として利用されてきた。
蔗糖脂肪酸エステルは、通常、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルホルムアミド(DMF)等を溶媒とし、K2CO3のようなアルカリを触媒とし、脂肪酸メチルのような脂肪酸アルキルとエステル交換して製造される(特許文献1及び2参照)。ここで、蔗糖脂肪酸エステルのエステル化度を調節できれば、蔗糖脂肪酸エステルのHLB(親水親油バランス)をコントロールすることができ、時には親油性を高めてw/o型エマルションの乳化剤として用いたり、時には親水性を高めてo/w型エマルションの乳化剤として用いたりすることができる。
ここで、蔗糖脂肪酸エステルのエステル化度を下げる方法としては、メチルエチルケトンのような特定の反応溶媒を使用する方法があった(特許文献3)。しかし、ある特定のエステル化度の蔗糖脂肪酸エステルを増加すると共に、別の特定のエステル化度の蔗糖脂肪酸エステルを減少させる方法は知られていない。また、このようにエステル化度を調節する技術として、酵素を用いて調節する方法は知られていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−17588号公報
【特許文献2】特開2006−69920号公報
【特許文献3】特開2006−169237号公報
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】「シュガーエステル物語」、第一工業製薬株式会社発行、昭和59年、20〜49頁
【非特許文献2】F. H. Mattson及びR.A.Volpenhein, "Hydrolysis of fully esterified alcohols containing from on to eight hydroxyl groups by the lipolytic enzymes of rat pancreatic juice," Journal of lipid research Vol. 13, (1972), pp. 325-328
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、蔗糖脂肪酸エステル混合物原料をリパーゼの存在下で加水分解して、全蔗糖脂肪酸エステルに対するエステル化度6〜8の蔗糖脂肪酸エステルの含有割合を増加させることを特徴とする、改質蔗糖脂肪酸エステル混合物の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、又、上記製造方法により得ることができる、全蔗糖脂肪酸エステルに対するエステル化度6〜8の蔗糖脂肪酸エステルを65質量%以上の割合で含有する蔗糖脂肪酸エステル混合物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記課題を達成するため、蔗糖脂肪酸エステル混合物原料をリパーゼの存在下で加水分解することにより、全蔗糖脂肪酸エステルに対するエステル化度6〜8の蔗糖脂肪酸エステルの含有割合を増加させることができることを見出し、本発明に至った。即ち、本発明は、
1.蔗糖脂肪酸エステル混合物原料をリパーゼの存在下で加水分解して、エステル化度6〜8の蔗糖脂肪酸エステルの含有割合を増加させることを特徴とする、改質蔗糖脂肪酸エステル混合物の製造方法に関する。
2.[前記改質蔗糖脂肪酸エステル混合物に含まれる全蔗糖脂肪酸エステルに対するエステル化度6〜8の蔗糖脂肪酸エステルの質量割合]/[前記蔗糖脂肪酸エステル混合物原料に含まれる全蔗糖脂肪酸エステルに対するエステル化度6〜8の蔗糖脂肪酸エステルの質量割合]の割合が104/100以上である、上記1に記載の方法に関する。
3.[前記改質蔗糖脂肪酸エステル混合物に含まれる全蔗糖脂肪酸エステルに対するエステル化度4〜5の蔗糖脂肪酸エステルの質量割合]/[前記蔗糖脂肪酸エステル混合物原料に含まれる全蔗糖脂肪酸エステルに対するエステル化度4〜5の蔗糖脂肪酸エステルの質量割合]の割合が、95/100以下である、上記1又は2に記載の方法に関する。
4.前記リパーゼが、キャンディダ ルゴサ(Candida rugosa)由来のリパーゼ、リゾプス オリザエ(Rhizopus oryzae)由来のリパーゼ、サーモマイセス ラヌゲノウス(Thermomyces lanuginosus)由来のリパーゼから選ばれる1種以上である、上記1〜3のいずれか1項に記載の方法に関する。
5.前記改質蔗糖脂肪酸エステル混合物が、全蔗糖脂肪酸エステルに対するエステル化度6〜8の蔗糖脂肪酸エステルを65質量%以上、及び、エステル化度4〜5の蔗糖脂肪酸エステルを30質量%以下含む、上記1〜4のいずれか1項に記載の方法に関する。
6.前記蔗糖脂肪酸エステル混合物原料のHLB値が3以下である、上記1〜5のいずれか1項に記載の方法に関する。
7.前記全蔗糖脂肪酸エステルの構成脂肪酸が、炭素数が14〜22の直鎖飽和脂肪族カルボン酸である、上記1〜6のいずれか1項に記載の方法に関する。
8.上記1〜7のいずれか1項記載の方法により得ることができる、全蔗糖脂肪酸エステルに対するエステル化度6〜8の蔗糖脂肪酸エステルを65質量%以上の割合で含有する改質蔗糖脂肪酸エステル混合物に関する。
9.全蔗糖脂肪酸エステルに対するエステル化度6の蔗糖脂肪酸エステルを15質量%以上、エステル化度5の蔗糖脂肪酸エステルを15質量%以下含む、上記8に記載の改質蔗糖脂肪酸エステル混合物に関する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、蔗糖脂肪酸エステル混合物原料をリパーゼの存在下で加水分解することにより、全蔗糖脂肪酸エステルに対するエステル化度6〜8の蔗糖脂肪酸エステルの含有割合を増加させることができる。エステル化度6〜8の蔗糖脂肪酸エステルの含有割合は、加水分解の前後で、[前記改質蔗糖脂肪酸エステル混合物に含まれる全蔗糖脂肪酸エステルに対するエステル化度6〜8の蔗糖脂肪酸エステルの質量割合]/[前記蔗糖脂肪酸エステル混合物原料に含まれる全蔗糖脂肪酸エステルに対するエステル化度6〜8の蔗糖脂肪酸エステルの質量割合]の割合が少なくとも104/100、好ましくは少なくとも105/100程度増加させることが可能である。また、エステル化度の低いエステル化度4〜5の蔗糖脂肪酸エステルの含有割合を減少することができる。具体的には、本発明の方法により、[前記改質蔗糖脂肪酸エステル混合物に含まれる全蔗糖脂肪酸エステルに対するエステル化度4〜5の蔗糖脂肪酸エステルの質量割合]/[前記蔗糖脂肪酸エステル混合物原料に含まれる全蔗糖脂肪酸エステルに対するエステル化度4〜5の蔗糖脂肪酸エステルの質量割合]の割合を、95/100以下とすることができる。本発明の方法により、全蔗糖脂肪酸エステルに対するエステル化度6〜8の蔗糖脂肪酸エステルを65質量%以上の割合で含有する蔗糖脂肪酸エステル混合物、好ましくは、エステル化度6の蔗糖脂肪酸エステルを15質量%以上、エステル化度5の蔗糖脂肪酸エステルを15質量%以下含む蔗糖脂肪酸エステル混合物を得ることができる。このようにして得られた蔗糖脂肪酸エステル混合物は、良好な界面活性剤として、乳化用途、食品への吸油阻害用途、油脂の結晶調整効果など好適に用いることができる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
<改質蔗糖脂肪酸エステル混合物の製造方法>
<蔗糖脂肪酸エステル混合物原料>
蔗糖脂肪酸エステル混合物原料は、本発明の改質蔗糖脂肪酸エステル混合物の製造方法の原料として用いられる、エステル化度の異なる複数の蔗糖脂肪酸エステルを含む混合物である。蔗糖脂肪酸エステルは、8個ある蔗糖のヒドロキシル基に1〜8個の任意の脂肪酸が結合したエステルである。結合した脂肪酸(即ち、構成脂肪酸)の数によって、蔗糖脂肪酸エステルは、1置換体(モノエステル)から8置換体(オクタエステル)まで存在する。蔗糖脂肪酸エステルのエステル化度は、この構成脂肪酸の数を示すものであり、1置換体はエステル化度1、8置換体はエステル化度8と表現される。
ここで、上記構成脂肪酸としては、脂肪族カルボン酸が挙げられる。脂肪族カルボン酸としては、炭素数が2〜22、好ましくは8〜22、更に好ましくは14〜22の脂肪族カルボン酸の直鎖飽和脂肪族カルボン酸、直鎖不飽和脂肪族カルボン酸、分岐鎖飽和脂肪族カルボン酸及びこれらの混合物を用いることができる。例としては、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、パルミトオレイン酸、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、リノレン酸、エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸、アラキドン酸、エルカ酸、酢酸、イソ酪酸等が挙げられるがこれに限定するものではない。好ましくは、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、エルカ酸である。
本発明では、前記全蔗糖脂肪酸エステルの構成脂肪酸が、炭素数が14〜22の直鎖飽和脂肪族カルボン酸であることが、特に好ましい。最も好ましくは、ステアリン酸、パルミチン酸、ベヘン酸などの直鎖飽和脂肪族カルボン酸である。なお、この場合、炭素数が14〜22の直鎖飽和脂肪族カルボン酸以外の構成脂肪酸も含むこともできるが、炭素数が14〜22の直鎖飽和脂肪族カルボン酸以外の構成脂肪酸は50質量%未満が好ましく、0〜40質量%がより好ましく、0〜10質量%がさらに好ましく、0〜5質量%が最も好ましい。
【0009】
本発明の蔗糖脂肪酸エステル混合物原料は、蔗糖脂肪酸エステル混合物の全蔗糖脂肪酸エステルに対し、エステル化度6〜8の蔗糖脂肪酸エステルを70質量%以下の割合、好ましくは68質量%未満、より好ましくは50〜67質量%、さらに好ましくは60〜67質量%、最も好ましくは60〜65質量%で含有することが好ましい。また、本発明の蔗糖脂肪酸エステル混合物原料は、蔗糖脂肪酸エステル混合物の全蔗糖脂肪酸エステルに対し、エステル化度4〜5の蔗糖脂肪酸エステルを15質量%以上の割合、好ましくは20〜50質量%、より好ましくは25〜40質量%、最も好ましくは25〜35質量%の割合で含有することが好ましい。本発明の蔗糖脂肪酸エステル混合物原料の好適なエステル組成は、蔗糖脂肪酸エステル混合物の全蔗糖脂肪酸エステルに対し、エステル化度1の蔗糖脂肪酸エステルを、0〜20質量%、好ましくは、0〜5質量%;エステル化度2の蔗糖脂肪酸エステルを、0〜20質量%、好ましくは、0〜5質量%;エステル化度3の蔗糖脂肪酸エステルを、0〜30質量%、好ましくは、0〜10質量%;エステル化度4の蔗糖脂肪酸エステルを、2〜30質量%、好ましくは、5〜20質量%;エステル化度5の蔗糖脂肪酸エステルを、10〜50質量%、好ましくは、10〜30質量%;エステル化度6の蔗糖脂肪酸エステルを、10〜50質量%、好ましくは、15〜35質量%;エステル化度7の蔗糖脂肪酸エステルを、15〜50質量%、好ましくは、20〜35質量%;エステル化度8の蔗糖脂肪酸エステルを、3〜35質量%、好ましくは、5〜20質量%である(但し、各蔗糖脂肪酸エステルの質量%の合計が100質量%となるように調整される)。
【0010】
<HLB値>
HLBとは、Hydrophile Lypophile Balanceの略であって、乳化剤が親水性か親油性かを知る指標となるもので、0〜20の値をとる。HLB値が小さい程、親油性が強いことを示す。本発明においてはGriffinの算出法を用いる。Griffinの算出法は、
グリフィン式:HLB=20×{(親水部分の分子量)/(全分子量)}
からHLBの値を算出する方法を言う。式中、親水部分とは、蔗糖脂肪酸エステル分子全体から、構成脂肪酸の炭化水素鎖を除いた部分を言う。
本発明において、蔗糖脂肪酸エステル混合物原料のHLB値は、例えば3以下、好ましくは0〜2、より好ましくは0〜1である。
【0011】
<リパーゼ>
本発明において使用できるリパーゼとしては、リポプロテインリパーゼ、モノアシルグリセロリパーゼ、ジアシルグリセロリパーゼ、トリアシルグリセロリパーゼ、ガラクトリパーゼ、フォスフォリパーゼ等が挙げられる。これらのうち、トリアシルグリセロリパーゼが好ましい。
これらのリパーゼを産生する微生物としては、細菌、酵母、糸状菌、放線菌等特に限定されるものではないが、アルカリゲネス属(Alcaligenes sp.)、シュードモナス属(Pseudomonas sp.)、アスロバクター属(Arthrobacter sp.)、スタフィロコッカス属(Staphylococcus sp.)、トルロプシス属(Torulopsis sp.)、エスチエリシア属(Escherichia sp.)、マイコトルラ属(Mycotorula sp.)、プロピオニバクテリウム属(Propionibacterum sp.)、クロモバクテリウム属(Chromobacterum sp.)、キサントモナス属(Xanthomonas sp.)、ラクトバチルス属(Lactobacillus sp.)、クロストリデイウム属(Clostridium sp.)、キャンディダ属(Candida sp.)、ジオトリカム属(Geotrichum sp.)、サッカロマイコプシス属(Sacchromycopsis sp.)、ノカルデイア属(Nocardia sp.)、フザリウム属(Fuzarium sp.)、アスペルギルス属(Aspergillus sp.)、リゾムコール属(Rhizomucor sp.)、ムコール属(Mucor sp.)、サーモマイセス属(Thermomyces sp.)リゾプス属(Rhizopus sp.)、ペニシリウム属(Penicillium sp.)、フィコマイセス属(Phycomyces sp.)、プチニア属(Puccinia sp.)、バチルス属(Bacillus sp.)、ストレプトマイセス属(Streptmyces sp.)、などが挙げられる。
本発明では、これらのうち、アルカリゲネス属、シュードモナス属、キャンディダ属、アスペルギルス属、リゾムコール属、ムコール属、サーモマイセス属、リゾプス属又はペニシリウム属由来のリパーゼが好ましい。中でも、アルカリゲネス属のAlcaligenes sp.由来のリパーゼ、キャンディダ属のキャンディダ ルゴサ(Candida rugosa)由来のリパーゼ、アスペルギルス属のアスペルギルス ニガー(Aspergillus niger)由来のリパーゼ、リゾムコール属のリゾムコール ミーヘイ(Rhizomucor miehei)由来のリパーゼ、サーモマイセス属のサーモマイセス ラヌゲノウス(Thermomyces lanuginosus)由来のリパーゼ、リゾプス属のリゾプス デレマー(Rhizopus delemar)由来のリパーゼ、及びリゾプス属のリゾプス オリザエ(Rhizopus oryzae)由来のリパーゼがより好ましい。キャンディダ ルゴサ(Candida rugosa)由来のリパーゼ、リゾプス オリザエ(Rhizopus oryzae)由来のリパーゼ、サーモマイセス ラヌゲノウス(Thermomyces lanuginosus)由来のリパーゼが特に好ましい。
本発明で使用するリパーゼは、位置特異性を有していても有していなくてもよい。位置特異性を有している場合、1,3−特異性であるのが好ましい。
本発明で使用するリパーゼとしては、培養し、リパーゼの培地成分等を含有したリパーゼ含有水性液体を乾燥して得られたものでもよいが、これらを含有していないもの、つまり実質的にリパーゼ自体から構成されるものが好ましい。本発明で使用できるリパーゼとしては、リパーゼ含有水性液体、もしくはリパーゼを含有する粉末を使用することができる。例えば、リパーゼの培養後、菌体を除去して製造されたリパーゼ含有水性液体、固定化したもの、もしくはさらに粉末化したものがより好ましい。
【0012】
リパーゼ含有水性液体としては、菌体を除去したリパーゼ培養液、精製培養液、これらから得たリパーゼ粉末を再度水に溶解・分散させたもの、市販のリパーゼ粉末を再度水に溶解・分散させたもの、市販の液状リパーゼ等が挙げられる。さらに、リパーゼ活性をより高めるために塩類等の低分子成分を除去したものがより好ましく、また、粉末性状をより高めるために糖等の低分子成分を除去したものがより好ましい。
【0013】
固定化リパーゼは、リパーゼをシリカ、セライト、珪藻土、パーライト、ポリビニールアルコール、陰イオン交換樹脂、フェノール吸着樹脂、疎水性担体、陽イオン交換樹脂、キレート樹脂等の担体に固定化したものを用いることができる。このような固定化リパーゼとしては、特に限定するものではないが、例えば、サーモマイセス ラヌゲノウス(Thermomyces lanuginosus)由来のノボザイムズジャパン株式会社の商品リポザイムTLIMが挙げられる。固定化リパーゼは、そのまま使用するか、又は該固定化リパーゼを粉砕したものを使用することができる。
【0014】
粉末リパーゼは、リパーゼ含有水性液体をスプレードライ、フリーズドライ、溶剤沈澱後の乾燥などの方法で乾燥、粉末化したものであり、特に限定するものではないが、例えば、キャンディダ ルゴサ(Candida rugosa)由来の、天野エンザイム株式会社の商品:リパーゼAY「アマノ」50G、リゾプス オリザエ(Rhizopus oryzae)由来のリパーゼDF「アマノ」15等を用いることができる。
【0015】
<加水分解>
リパーゼを用いた本発明の蔗糖脂肪酸エステル混合物原料の加水分解反応としては、通常用いられる加水分解反応を使用することができる。具体的には、例えば、原料となる蔗糖脂肪酸エステル混合物に水及び任意に溶媒を加え、さらに所定量のリパーゼを加えることにより加水分解反応を行う。ここで、水は、蔗糖脂肪酸エステル混合物原料1gに対し、例えば、1〜50g、好ましくは、5〜25g、より好ましくは10〜20g加えられる。溶媒としては、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルホルムアミド(DMF)、メチルエチルケトン、イソオクタン、アセトン、キシレン、トルエン、ヘキサン、クロロホルム、クロロベンゼン等を用いることができる。溶媒は、蔗糖脂肪酸エステル混合原量がある程度溶解できる量があればよく、また、DMSO、DMF、ケトン系、アルコール系のものが蔗糖脂肪酸エステルも水も溶解するので好ましい。溶媒は、蔗糖脂肪酸エステル混合物原料1gに対し、例えば、0.5〜30g、好ましくは、1〜20g、より好ましくは3〜10g加えられる。リパーゼは、上述したリパーゼ及び任意に助剤を用いることができる。リパーゼは、例えば、10000U/mLの酵素濃度のリパーゼを、1〜30mL、好ましくは2〜20mL、より好ましくは3〜15mL加えられる。
【0016】
加水分解反応は、例えば、常圧下、室温(20℃)〜80℃、好ましくは30〜70℃、より好ましくは40〜60℃の温度で、例えば1〜48時間、好ましくは6〜36時間、より好ましくは12〜24時間、任意に攪拌しながら行われる。また、加水分解反応は、リパーゼを加えずに攪拌する予備攪拌工程、及びその後リパーゼを加えて加水分解反応を行う反応工程を含んでもよい。予備攪拌工程は、例えば5〜60分、好ましくは10〜50分、より好ましくは20〜40分継続する。反応工程は、例えば、上記所定量のリパーゼを1度に投入してもよいが、所定量のリパーゼを2〜30回、好ましくは3〜20回、より好ましくは5〜15回に分けて投入してもよい。リパーゼを投入する時期は、上記予備攪拌工程終了直後の他、第1回リパーゼ投入から1〜2時間おきに投入してもよい。
【0017】
<改質蔗糖脂肪酸エステル混合物>
上述のようにして加水分解を行うことにより、加水分解を行う前と比べて、エステル化度6〜8の蔗糖脂肪酸エステルの含有割合が増加した、好ましくは、1〜20質量%、より好ましくは、2〜15質量%増加した、改質蔗糖脂肪酸エステル混合物が得られる。本発明の改質蔗糖脂肪酸エステル混合物は、改質蔗糖脂肪酸エステル混合物の全蔗糖脂肪酸エステルに対し、エステル化度6〜8の蔗糖脂肪酸エステルを65質量%以上の割合、好ましくは65質量%超100質量%未満、より好ましくは68〜90質量%、さらに好ましくは68〜80質量%で含有することが好ましい。また、本発明の改質蔗糖脂肪酸エステル混合物は、改質蔗糖脂肪酸エステル混合物の全蔗糖脂肪酸エステルに対し、エステル化度4〜5の蔗糖脂肪酸エステルを30質量%以下の割合、好ましくは1〜25質量%、より好ましくは5〜25質量%、さらに好ましくは5〜15質量%の割合で含有することが好ましい。本発明の改質蔗糖脂肪酸エステル混合物の好適なエステル組成は、改質蔗糖脂肪酸エステル混合物の全蔗糖脂肪酸エステルに対し、エステル化度1の蔗糖脂肪酸エステルを、0〜5質量%、好ましくは、0〜3質量%;エステル化度2の蔗糖脂肪酸エステルを、0〜10質量%、好ましくは、0〜5質量%;エステル化度3の蔗糖脂肪酸エステルを、0〜15質量%、好ましくは、0〜10質量%;エステル化度4の蔗糖脂肪酸エステルを、0〜20質量%、好ましくは、2〜15質量%;エステル化度5の蔗糖脂肪酸エステルを、0〜15質量%、好ましくは、5〜15質量%;エステル化度6の蔗糖脂肪酸エステルを、15〜35質量%、好ましくは、17〜30質量%;エステル化度7の蔗糖脂肪酸エステルを、20〜50質量%、好ましくは、25〜45質量%;エステル化度8の蔗糖脂肪酸エステルを、5〜35質量%、好ましくは、10〜30質量%である(但し、各蔗糖脂肪酸エステルの質量%の合計が100質量%となるように調整される)。
また、改質蔗糖脂肪酸エステル混合物は、食品、飲料、化粧品、洗剤用途などで、乳化剤、結晶調整剤、消泡剤、離型剤等として用いることができる。
【0018】
<加水分解前後の蔗糖脂肪酸エステルの含有割合>
本発明のリパーゼを用いた加水分解反応により、エステル化度6〜8の蔗糖脂肪酸エステルの含有割合が増加した、改質蔗糖脂肪酸エステル混合物が得られる。エステル化度6〜8の蔗糖脂肪酸エステルの含有割合は、加水分解前後の蔗糖脂肪酸エステルに含まれる特定のエステル化度の蔗糖脂肪酸エステルの質量の割合で確認することができる。すなわち、[前記改質蔗糖脂肪酸エステル混合物に含まれるエステル化度6〜8の蔗糖脂肪酸エステルの質量]/[前記蔗糖脂肪酸エステル混合物原料に含まれるエステル化度6〜8の蔗糖脂肪酸エステルの質量]の割合が、例えば、104/100以上、好ましくは、104/100〜200/100、より好ましくは、105/100〜200/100もしくは106/100〜200/100、さらに好ましくは108/100〜150/100であることが適当である。
本発明のリパーゼを用いた加水分解反応により、エステル化度4〜5の蔗糖脂肪酸エステルの含有割合が減少した、改質蔗糖脂肪酸エステル混合物が得られる。エステル化度4〜5の蔗糖脂肪酸エステルの含有割合は、加水分解前後の蔗糖脂肪酸エステルに含まれる特定のエステル化度の蔗糖脂肪酸エステルの質量の割合で確認することができる。すなわち、[前記改質蔗糖脂肪酸エステル混合物に含まれるエステル化度4〜5の蔗糖脂肪酸エステルの質量]/[前記蔗糖脂肪酸エステル混合物原料に含まれるエステル化度4〜5の蔗糖脂肪酸エステルの質量]の割合が、例えば、95/100以下、好ましくは、10/100〜85/100、より好ましくは、30/100〜75/100、さらに好ましくは40/100〜70/100もしくは40/100〜65/100であることが適当である。
【実施例】
【0019】
次に本発明を参考例及び実施例により詳細に説明する。
[評価方法]
・エステル組成
蔗糖脂肪酸エステル混合物に含まれるエステルの組成分析を、高速液体クロマトグラフィーを用いて行った。具体的にはGPCカラム及びODSカラムを使用した。各カラムを用いた分析条件を以下に示す。
【0020】
GPCカラム分析条件
検出器:Shodex示差屈折計RI−74
カラム(カラム1とカラム2の2本連結):(カラム1)PL−gel(ポリマー・ラボラトリー社製)粒子サイズ5μm 孔径10nm 300mm×7.5mm、(カラム2)PL−gel(ポリマー・ラボラトリー社製)粒子サイズ5μm 孔径50nm 300mm×7.5mm
カラム温度:30℃
溶離液:特級テトラヒドロフラン(安定剤含有)
流速:0.6mL/分
注入量:10μL
分析時間:43分

ODSカラム分析条件
検出器 Shodex示差屈折計RI−74
カラム:ZORBAX Eclipse PlusC18(アジレント・テクノロジー株式会社製)粒子サイズ3.5μm 150mm×4.6mm
カラム温度:25℃
溶離液:特級テトラヒドロフラン(安定剤含有):特級メタノール=55:45
流速:0.8mL/分
注入量:10μL
分析時間:16分
【0021】
はじめにGPCカラムを使用し、エステル化度1、2、3及びエステル化度4以上の蔗糖脂肪酸エステルの組成を測定した。次にODSカラムを使用し、エステル化度4,5,6,7及び8の蔗糖脂肪酸エステルの組成割合を測定した。先のGPCカラムの測定結果とODSカラムの組成割合結果から、エステル化度1〜8の各組成を算出した。
【0022】
・酸価の測定
日本油化学協会編「基準油脂分析試験法 2.3.1−1996 酸価」に準拠して測定した。
【0023】
[蔗糖脂肪酸エステル混合物の製造方法]
[実施例1]
リパーゼとして、1,3−特異性を有さない粉体リパーゼであるリパーゼAY「アマノ」50G(天野エンザイム株式会社製、以下、リパーゼAYと言う:キャンディダ ルゴサ由来)を用いた。このリパーゼAYを水に溶解し、10,000U/mLの酵素濃度を有するリパーゼ溶液を調製した。蔗糖脂肪酸エステル混合物原料としては、リョートーシュガーエステル S−070(HLB=0、三菱化学フーズ株式会社製)を準備した。このS−070蔗糖脂肪酸エステル混合物原料を、80g容量のサンプル瓶に2g加え、さらに溶媒として特級イソオクタン12g及び水25gを加えた。サンプル瓶を50℃の温浴に浸し、30分間スターラーで攪拌した。その後、先に調製したリパーゼ溶液1mL添加し、加水分解反応を開始した。この最初のリパーゼ溶液の添加から2時間後、3、4、5、6、7、9、11、13、15、17、19及び21時間後に再度リパーゼ溶液を1mLずつ添加した。上記最初のリパーゼ溶液添加から22時間後に反応終了とし、改質蔗糖脂肪酸エステル混合物を得た。
【0024】
[実施例2]
リパーゼとして、1,3−特異性を有する粉体リパーゼであるリパーゼDF「アマノ」15(天野エンザイム株式会社製、以下、リパーゼDFと言う:リゾプス オリザエ由来)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で改質蔗糖脂肪酸エステル混合物を得た。
【0025】
[実施例3]
リパーゼとして、1,3−特異性を有する固定化リパーゼであるリポザイムTLIM(ノボザイムズジャパン株式会社製、以下、TLIMと言う:サーモマイセス ラヌゲノウス由来)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で改質蔗糖脂肪酸エステル混合物を得た。リポザイムTLIMは粉砕機を用いて粉砕したものを使用した。
【0026】
・サンプル調製法
加水分解反応の前、途中、後の蔗糖脂肪酸エステル混合物に含まれる特定のエステル化度を有する蔗糖脂肪酸エステルの反応液を、最初のリパーゼ溶液の添加から2、9、17、20及び22時間後に1mLサンプリングし、1.5mL容遠心分離用チューブに入れ、12000回転で3分間遠心分離した。遠心分離後得られた上清(イソオクタン層)400μLを採取し、溶媒を取り除き、その酸価を測定した。実験1および実験2の酸価の経時変化を以下のグラフで示す。
【0027】
図1

【0028】
図1中、縦軸は酸価を表し、加水分解反応による脂肪酸の発生の程度(酸価が増加するとエステルの加水分解が進み、脂肪酸が発生する)を示すものであり、横軸は時間を示す。AYは実施例1で使用するリパーゼAYであり、DFは実施例2で使用するリパーゼDFである。この図1の結果から、リパーゼAY及びDFとも、反応開始(最初にリパーゼを投入したとき)から少なくとも20時間後には加水分解反応が終了していることが分かる。
【0029】
実施例1、2及び3で得られた改質蔗糖脂肪酸エステル混合物を含む反応物を50mLの遠心分離用チューブに入れ、3000回転、5分間遠心分離した。遠心分離器としてはベックマン社製 GS−6KRを利用した。遠心分離後、得られた上清(イソオクタン層)を採取し、エバポレーターにより溶媒を取り除き、さらに真空減圧(0.5〜1Pa)によりさらに溶媒を取り除き、改質蔗糖脂肪酸エステル混合物を単離した。また、参考例1として加水分解前のリョートーシュガーエステル S−070(三菱化学フーズ株式会社製)を用いた。これらの実施例1、2及び3の改質蔗糖脂肪酸エステル混合物、参考例1の蔗糖脂肪酸エステル混合物を上述したHPLC分析に供し、含まれる蔗糖脂肪酸エステルの種類を分析した。その結果を以下の表1及び図2に示す。
【0030】
表1

*表中、参考例及び実施例の数値はエステル化度1〜8の全蔗糖脂肪酸エステルの混合物の合計質量に対する質量%(エステル濃度)である。
【0031】
図2

【0032】
ここで、実施例1、2及び3の[前記改質蔗糖脂肪酸エステル混合物に含まれる全蔗糖脂肪酸エステルに対するエステル化度6〜8の蔗糖脂肪酸エステルの質量割合]/[前記蔗糖脂肪酸エステル混合物原料に含まれる全蔗糖脂肪酸エステルに対するエステル化度6〜8の蔗糖脂肪酸エステルの質量割合]は、それぞれ123/100(実施例1)、114/100(実施例2)、106/100(実施例3)であった。また、実施例1、2及び3の[前記改質蔗糖脂肪酸エステル混合物に含まれる全蔗糖脂肪酸エステルに対するエステル化度4〜5の蔗糖脂肪酸エステルの質量割合]/[前記蔗糖脂肪酸エステル混合物原料に含まれる全蔗糖脂肪酸エステルに対するエステル化度4〜5の蔗糖脂肪酸エステルの質量割合]は、それぞれ42/100(実施例1)、68/100(実施例2)、71/100(実施例3)であった。このように、実施例1、2及び32とも、蔗糖脂肪酸エステル混合物原料をリパーゼの存在下で加水分解することにより、全蔗糖脂肪酸エステルに対するエステル化度6〜8の蔗糖脂肪酸エステルの含有割合を増加させ、かつ、全蔗糖脂肪酸エステルに対するエステル化度4〜5の蔗糖脂肪酸エステルの含有割合を減少させることができた。
【0033】
[実施例4]
実施例1と同様に製造した改質蔗糖脂肪酸エステル混合物(含まれる蔗糖脂肪酸エステルの種類を表2に示す)を、50℃で精製大豆油(「日清大豆サラダ油」日清オイリオグループ株式会社製)に、当該精製大豆油の全質量に対して1質量%の割合で添加し、混合して、改質蔗糖脂肪酸エステル含有油脂を得た。家庭用のフライパンに、得られた改質蔗糖脂肪酸エステル含有油脂30gを入れ、輪切りにしたナス(厚さ約4mm、切断面の直径約4cm)を炒めた。ナスの吸油率は、下記式により求めた。同操作を10回行い、10回の平均値を求めた。
吸油率(質量%)=(実験に使用した油の質量(g)−残った油の質量(g))/(実験に使用した油の質量(g))×100
【0034】
表2

*表中、参考例及び実施例の数値はエステル化度1〜8の全蔗糖脂肪酸エステルの混合物の合計質量に対する質量%(エステル濃度)である。
【0035】
[参考例2]
改質蔗糖脂肪酸エステル含有油脂の代わりに上記精製大豆油のみを用いたこと以外は、実施例4と同様にして、輪切りにしたナスを炒め、ナスの吸油率(平均値)を求めた。
【0036】
表3


改質蔗糖脂肪酸エステル含有油脂は、精製大豆油に比べて、油脂の吸油率が低かった。つまり、本発明に従う改質蔗糖脂肪酸エステル混合物を含有する油脂は、調理対象物への油脂の染み込みが少なく良好であった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
蔗糖脂肪酸エステル混合物原料をリパーゼの存在下で加水分解して、エステル化度6〜8の蔗糖脂肪酸エステルの含有割合を増加させることを特徴とする、改質蔗糖脂肪酸エステル混合物の製造方法。
【請求項2】
[前記改質蔗糖脂肪酸エステル混合物に含まれる全蔗糖脂肪酸エステルに対するエステル化度6〜8の蔗糖脂肪酸エステルの質量割合]/[前記蔗糖脂肪酸エステル混合物原料に含まれる全蔗糖脂肪酸エステルに対するエステル化度6〜8の蔗糖脂肪酸エステルの質量割合]の割合が104/100以上である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
[前記改質蔗糖脂肪酸エステル混合物に含まれる全蔗糖脂肪酸エステルに対するエステル化度4〜5の蔗糖脂肪酸エステルの質量割合]/[前記蔗糖脂肪酸エステル混合物原料に含まれる全蔗糖脂肪酸エステルに対するエステル化度4〜5の蔗糖脂肪酸エステルの質量割合]の割合が、95/100以下である、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記リパーゼが、キャンディダ ルゴサ(Candida rugosa)由来のリパーゼ、リゾプス オリザエ(Rhizopus oryzae)由来のリパーゼ、サーモマイセス ラヌゲノウス(Thermomyces lanuginosus)由来のリパーゼから選ばれる1種以上である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記改質蔗糖脂肪酸エステル混合物が、全蔗糖脂肪酸エステルに対するエステル化度6〜8の蔗糖脂肪酸エステルを65質量%以上、及び、エステル化度4〜5の蔗糖脂肪酸エステルを30質量%以下含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記蔗糖脂肪酸エステル混合物原料のHLB値が3以下である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記全蔗糖脂肪酸エステルの構成脂肪酸が、炭素数が14〜22の直鎖飽和脂肪族カルボン酸である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか1項記載の方法により得ることができる、全蔗糖脂肪酸エステルに対するエステル化度6〜8の蔗糖脂肪酸エステルを65質量%以上の割合で含有する改質蔗糖脂肪酸エステル混合物。
【請求項9】
全蔗糖脂肪酸エステルに対するエステル化度6の蔗糖脂肪酸エステルを15質量%以上、エステル化度5の蔗糖脂肪酸エステルを15質量%以下含む、請求項8に記載の改質蔗糖脂肪酸エステル混合物。

【公開番号】特開2013−99315(P2013−99315A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−74000(P2012−74000)
【出願日】平成24年3月28日(2012.3.28)
【出願人】(000227009)日清オイリオグループ株式会社 (251)
【Fターム(参考)】