薄膜トランジスタ表示板の製造方法およびこれに使用されるネガティブフォトレジスト組成物
【課題】パターンの不良が減少した薄膜トランジスタ表示板の製造方法およびこれに使用されるネガティブフォトレジスト組成物を提供する。
【解決手段】基板上に導電性物質からなる導電膜を形成する段階と、導電膜上にネガティブフォトレジスト組成物からなるエッチングパターンを形成する段階と、エッチングパターンをエッチングマスクとして利用して導電膜をエッチングし、導電膜パターンを形成する段階とを含み、ネガティブフォトレジスト組成物は、アルカリ現像液に溶解性を有するヒドロキシル基を含有するノボラック樹脂10〜50重量部、第1光酸発生剤(特定構造のスルホニルオキシイミド化合物)0.5〜10重量部、第2光酸発生剤(第1光酸発生剤とは構造の異なる特定構造のスルホニルオキシイミド化合物)0.5〜10重量部、架橋結合剤1〜20重量部および溶媒10〜90重量部を含む。
【解決手段】基板上に導電性物質からなる導電膜を形成する段階と、導電膜上にネガティブフォトレジスト組成物からなるエッチングパターンを形成する段階と、エッチングパターンをエッチングマスクとして利用して導電膜をエッチングし、導電膜パターンを形成する段階とを含み、ネガティブフォトレジスト組成物は、アルカリ現像液に溶解性を有するヒドロキシル基を含有するノボラック樹脂10〜50重量部、第1光酸発生剤(特定構造のスルホニルオキシイミド化合物)0.5〜10重量部、第2光酸発生剤(第1光酸発生剤とは構造の異なる特定構造のスルホニルオキシイミド化合物)0.5〜10重量部、架橋結合剤1〜20重量部および溶媒10〜90重量部を含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薄膜トランジスタ表示板の製造方法およびこれに使用されるネガティブフォトレジスト組成物に関するものであって、より詳細には、パターン不良の発生を減少できる薄膜トランジスタ表示板の製造方法およびこれに使用されるネガティブフォトレジスト組成物に関するものである。
【背景技術】
【0002】
薄膜トランジスタ表示板は、多数の電極パターンおよび絶縁膜パターンなどを含む。絶縁基板上に導電膜を形成し、導電膜上にフォトレジストを形成してパターニングした後、フォトレジストをマスクとして利用して導電膜をパターニングすることによって薄膜トランジスタ表示板の電極パターンを形成する。
【0003】
薄膜トランジスタ表示板を製造する際に、従来のフォトレジストとしてポジティブフォトレジストが使用されるが、フォトレジストが厚く形成される場合やパーティクルが流入する場合、現象性が低下してパターン不良が発生する。
【0004】
特に、薄膜トランジスタ表示板の電極パターンが微細パターンである場合、フォトレジストの現象性が低下して電極パターンに開放(open)または短絡(short)が発生し得る。これに、ポジティブフォトレジストの代わりに、ネガティブフォトレジストを利用する方法が研究されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許公開第2000-330282号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ネガティブフォトレジストを用いた場合には、露光工程後に熱処理(PEB:Post Exposure Baking)工程が要求される。
【0007】
薄膜トランジスタ表示板の大型化傾向につれネガティブフォトレジストの耐熱性と均一性に対する要求が増加している。
【0008】
本発明が解決しようとする課題は、パターン不良の発生を減少できる薄膜トランジスタ表示板の製造方法を提供するものである。
【0009】
本発明が解決しようとする他の課題は、耐熱性および均一性が向上したネガティブフォトレジスト組成物を提供するものである。
【0010】
本発明が解決しようとする課題は、以上で言及した課題に制限されず、言及されていない他の課題は次の記載から当業者に明確に理解できるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記解決しようとする課題を達成するための本発明の一実施形態による薄膜トランジスタ表示板の製造方法は、基板上に導電性物質からなる導電膜を形成する段階と、前記導電膜上にネガティブフォトレジスト組成物からなるエッチングパターンを形成する段階、および前記エッチングパターンをエッチングマスクとして利用して前記導電膜をエッチングし、導電膜パターンを形成する段階を含み、前記ネガティブフォトレジスト組成物は、アルカリ現像液に溶解性を有するヒドロキシル基を含有するノボラック樹脂10〜50重量部、下記化学式1で表示される第1光酸発生剤0.5〜10重量部、下記化学式2で表示される第2光酸発生剤0.5〜10重量部、架橋結合剤1〜20重量部および溶媒10〜90重量部を含み得る。
【0012】
【化1】
【0013】
【化2】
【0014】
前記解決しようとする他の課題を達成するための本発明の一実施形態によるネガティブフォトレジスト組成物は、アルカリ現像液に溶解性を有するヒドロキシル基を含有するノボラック樹脂10〜50重量部と、下記化学式1で表示される第1光酸発生剤0.5〜10重量部と、下記化学式2で表示される第2光酸発生剤0.5〜10重量部と、架橋結合剤1〜20重量部、および溶媒10〜90重量部を含み得る。
【0015】
【化3】
【0016】
【化4】
【0017】
その他実施形態の具体的な内容は詳細な説明および図面に含まれている。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】図1は、本発明の第1実施形態による方法で製造された薄膜トランジスタ表示板のレイアウト図である。
【図2】図2は、図1に示すA部分を拡大した図である。
【図3】図3は、図2に示すA−A’線に沿って切断した断面図である。
【図4】図4は、本発明の第1実施形態による薄膜トランジスタ表示板の製造方法を工程段階別に示す断面図である。
【図5】図5は、本発明の第1実施形態による薄膜トランジスタ表示板の製造方法を工程段階別に示す断面図である。
【図6】図6は、本発明の第1実施形態による薄膜トランジスタ表示板の製造方法を工程段階別に示す断面図である。
【図7】図7は、本発明の第1実施形態による薄膜トランジスタ表示板の製造方法を工程段階別に示す断面図である。
【図8】図8は、本発明の第1実施形態による薄膜トランジスタ表示板の製造方法を工程段階別に示す断面図である。
【図9】図9は、本発明の第1実施形態による薄膜トランジスタ表示板の製造方法を工程段階別に示す断面図である。
【図10】図10は、本発明の第1実施形態による薄膜トランジスタ表示板の製造方法を工程段階別に示す断面図である。
【図11】図11は、本発明の第1実施形態による薄膜トランジスタ表示板の製造方法を工程段階別に示す断面図である。
【図12A】図12Aは、実施形態によるネガティブフォトレジスト組成物で形成されたフォトレジストパターンを示す図である。
【図12B】図12Bは、実施形態によるネガティブフォトレジスト組成物で形成されたフォトレジストパターンを示す図である。
【図12C】図12Cは、実施形態によるネガティブフォトレジスト組成物で形成されたフォトレジストパターンを示す図である。
【図13A】図13Aは、比較例1によるフォトレジスト組成物で形成されたフォトレジストパターンを示す図である。
【図13B】図13Bは、比較例1によるフォトレジスト組成物で形成されたフォトレジストパターンを示す図である。
【図13C】図13Cは、比較例1によるフォトレジスト組成物で形成されたフォトレジストパターンを示す図である。
【図14A】図14Aは、比較例2によるフォトレジスト組成物で形成されたフォトレジストパターンを示す図である。
【図14B】図14Bは、比較例2によるフォトレジスト組成物で形成されたフォトレジストパターンを示す図である。
【図14C】図14Cは、比較例2によるフォトレジスト組成物で形成されたフォトレジストパターンを示す図である。
【図15A】図15Aは、比較例3によるフォトレジスト組成物で形成されたフォトレジストパターンを示す図である。
【図15B】図15Bは、比較例3によるフォトレジスト組成物で形成されたフォトレジストパターンを示す図である。
【図15C】図15Cは、比較例3によるフォトレジスト組成物で形成されたフォトレジストパターンを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の利点、特徴、およびそれらを達成する方法は、添付した図面と共に詳細に後述する実施形態を参照することにより明確になるであろう。しかし、本発明は以下に開示する実施形態に限定されるものではなく、異なる多様な形態で具現することができ、本実施形態の記載は本発明の開示を完全にし、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に発明の範疇を開示するためのものであって、本発明は請求項の範囲によってのみ定義される。図面において、層と領域の大きさおよび相対的な大きさは説明を明瞭にするため誇張されたものであり得る。
【0020】
素子(elements)または層が、異なる素子または層「上(on)」と記載しているものは、他の素子または層の真上のみならず、中間に他の層または他の素子を介在した場合をすべて含む。反面、素子が「直接の上(directly on)」、「真上」と記載しているものは、中間に他の素子または層を介在しないものを示す。明細書全体にかけて同一参照符号は同一構成要素を指すものとする。「および/または」は言及されたアイテムの各々および1つ以上のすべての組合せを含む。
【0021】
空間的に相対的な用語である「下(below)」、「下(beneath)」、「下部(lower)」、「上(above)」、「上部(upper)」等は、図面に図示されているように、1つの素子または構成要素と異なる素子または構成要素との相関関係を容易に記述するために使用され得る。空間的に相対的な用語は図面に図示されている方向に加えて、使用時または動作時素子の互いに異なる方向を含む用語として理解されなければならない。
【0022】
本明細書で記述する実施形態は、本発明の理想的な概略図である平面図および断面図を参照して説明する。したがって、製造技術および/または許容誤差などによって例示図の形態が変形され得る。本発明の実施形態は図示する特定形態に制限されるものではなく、製造工程によって生成される形態の変化も含むものである。したがって、図面に例示する領域は概略的な属性を有し、図面に例示する領域の形態は素子の領域の特定形態を例示するためであり、発明の範疇を制限するためのものではない。
【0023】
以下、図1〜図11を参照して本発明の第1実施形態による薄膜トランジスタ表示板の製造方法について詳細に説明する。
【0024】
図1は、本発明の第1実施形態による方法で製造された薄膜トランジスタ表示板のレイアウト図である。図2は、図1に示すA部分を拡大した図である。図3は、図2に示すA−A’線に沿って切断した断面図である。図4〜図11は、本発明の第1実施形態による薄膜トランジスタ表示板の製造方法を工程段階別に示す断面図である。
【0025】
先ず、図1から図3を参照すると、本発明の第1実施形態により製造された薄膜トランジスタ表示板は、マトリックス形状で配列された多数の画素および各画素別に設けられた多数の薄膜トランジスタを含む。画素の行方向には、画素の境界に沿って延長された多数のゲート配線22が配列されており、画素の列方向には、画素の境界に沿って延長された多数のデータ配線62が配列されている。ゲート配線22とデータ配線62が交差する領域には、ゲート電極24、ソース電極65およびドレーン電極66を含む薄膜トランジスタが形成されている。
【0026】
本実施形態の薄膜トランジスタ表示板は、絶縁基板10上にカラーフィルタ131が形成され、カラーフィルタ131上にゲート配線などの薄膜トランジスタアレイが形成されたAOC(Array On Color filter)構造、または、薄膜トランジスタアレイ上にカラーフィルタ131が形成されたCOA(Color filter On Array)構造であり得るが、薄膜トランジスタ表示板の構造がこれに限定されるものではない。以下、AOC構造の薄膜トランジスタ表示板を例にあげて説明する。
【0027】
AOC構造の薄膜トランジスタ表示板は、絶縁基板10の真上にブラックマトリックス121が形成されている。ブラックマトリックス121の間の画素領域には、赤、緑、青のカラーフィルタ131が順に配列されている。このようなカラーフィルタ131の上には、これらの段差を平坦化するためのオーバーコート層136が形成され得る。
【0028】
オーバーコート層136の上には、ゲート線22、ゲート電極26およびストレージ配線28を含むゲート配線、ゲート絶縁膜30、半導体層40、オーミックコンタクト層55、56、およびデータ線62、ソース電極65およびドレーン電極66を含むデータ配線が形成されている。データ配線の上部には、コンタクトホール76を備える保護膜70が形成されており、保護膜70の上部には画素電極パターン(84,85)が配置される。
【0029】
画素電極パターン(84,85)は、透明導電性物質、例えばITOまたはIZOで構成することができる。本実施形態の画素電極パターン(84,85)は、多数の微細電極84と微細電極84との間に形成された微細スリット85で構成される。具体的に本実施形態の画素電極パターン(84,85)は、例えば画素領域を4等分する十字形状の主骨格、この主骨格から画素領域の外周側に向かう斜線で形成された多数の微細電極84、および多数の微細電極84の間には配置された多数の微細スリット85からなる。斜線方向で形成された多数の微細電極84は後述する偏光板の透過軸に対して約45°の角度で形成することができる。すなわち、微細電極84は、偏光板の透過軸に対して約45°の角度を有し、画素領域の中心から互いに異なる4方向で形成される。これに伴い液晶表示装置に駆動電源印加時液晶(図示せず)は互いに異なる4方向に配向される。
【0030】
微細電極84の幅は、均一にすることができ、また、画素領域の中心部と外周部とで異なる幅とすることもできる。たとえば、画素電極パターン(84,85)の中心部すなわち、微細電極84が十字形状の主骨格と接する地点と、画素領域の外周部とで、微細電極84の幅を同一とするか、あるいは異なる幅とするかは適宜変更することができる。微細電極84の幅が画素領域全体にかけて同一の場合、微細スリット85の幅(w1)を2〜5μmとすることができる。図示していないが、本実施形態の薄膜トランジスタ表示板の上部に配置される共通電極表示板は、パターニングされていない共通電極を含み得る。したがって、画素電極パターン(84,85)が液晶(図示せず)の配向を調節し、微細スリット85の幅(w1)が5μmを超える場合、液晶の応答速度が低下し得る。また、露光機の解像度の制限を受けて微細スリット85の幅(w1)を2μm未満に調節することは難しいこともある。
【0031】
図4および図11を参照すると、薄膜トランジスタ表示板を製造するために先ず、絶縁基板10を提供する。
【0032】
絶縁基板10は、ソーダ石灰ガラス(soda lime glass)またはホウケイ酸ガラスなどのガラス基板または例えばポリエーテルスルホンおよびポリカーボネートなどのプラスチックからなる。また、絶縁基板10は例えばポリイミドなどからなる可撓性基板(flexible substrate)であり得る。
【0033】
絶縁基板10は、1つの液晶表示装置に利用される単位薄膜トランジスタ表示板に対応するサイズとすることができるが、1つの絶縁基板10で多数の薄膜トランジスタ表示板が製造される大型基板とすることもできる。ここで、大型基板とは、横および縦の長さが2m以上であるものを意味する。絶縁基板10が大型化するほど、エッチングに利用されるフォトレジストパターンの熱的安全性および現象均一性が要求されるが、これについては後述する。
【0034】
続いて、絶縁基板10の上にクロム(Cr)、またはクロム酸化物(CrOx)などの不透明物質を蒸着してパターニングし、ブラックマトリックス121を形成する。次いで、ブラックマトリックス121の上部およびブラックマトリックス121によって露出された絶縁基板10の前面に例えば感光性レジストを塗布して露光および現像し、赤、緑および青カラーフィルタ131を形成する。次いで、ブラックマトリックス121およびカラーフィルタ131上にオーバーコート層136を形成する。
【0035】
続いて、オーバーコート層136上にゲート配線用導電膜20を積層した後、これをパターニングして、ゲート線22、ゲート電極26、ストレージ配線28を含むゲート配線を形成する。ゲート配線の形成時に利用されるフォトレジストパターン200として、本発明の第2実施形態によるネガティブフォトレジスト組成物を利用することもできる。フォトレジストパターン200については後述する。
【0036】
ここで、ゲート線22、ゲート電極26、およびストレージ配線28を含むゲート配線を形成するために、例えばスパッタリング法(sputtering)を利用して導電膜20を形成することができる。スパッタリングは、200℃以下の低温工程で行い、次いで、これら導電膜20の上にフォトレジストパターン200を形成して、これをエッチングマスクとして利用して、導電膜20を湿式エッチングまたは乾式エッチングしてパターニングする。湿式エッチングの場合、リン酸、硝酸、酢酸などのエッチング液を使用することができる。
【0037】
ゲート配線は、アルミニウム(Al)とアルミニウム合金などアルミニウム系金属、銀(Ag)と銀合金など銀系金属、銅(Cu)と銅合金など銅系金属、モリブデン(Mo)とモリブデン合金などモリブデン系金属、クロム(Cr)、チタニウム(Ti)、タンタル(Ta)などで形成することができる。また、ゲート配線は物理的性質が異なる2つの導電膜(図示せず)を含む多重膜構造とすることができる。このうち1つの導電膜は、ゲート配線の信号遅延や電圧の降下を減らすことができるように、比抵抗(resistivity)の低い金属、例えばアルミニウム系金属、銀系金属、銅系金属などを用いることができる。他の導電膜は、他の物質、特に酸化亜鉛(ZnO)、ITO(indium tin oxide)およびIZO(indium zinc oxide)との接触特性が優秀な物質、例えばモリブデン系金属、クロム、チタニウム、タンタルなどを用いることができる。このような組合せの良い例としては、クロムの下部膜とアルミニウムの上部膜およびアルミニウムの下部膜とモリブデンの上部膜を挙げることができる。ただし、本発明はこれに限定されず、ゲート配線は多様な複数の金属と導電体で形成される。
【0038】
続いて、図5を参照すると、化学気相蒸着法またはスパッタリング(sputtering)法を利用して絶縁基板10およびゲート配線の上に窒化ケイ素(SiNx)または酸化ケイ素などからなるゲート絶縁膜30を形成する。
【0039】
続いて、図6を参照すると、例えば、化学気相蒸着法またはスパッタリング法を利用して、ゲート絶縁膜30の上に水素化非晶質ケイ素または多結晶ケイ素などを蒸着して、アクティブ層40を形成する。以後、アクティブ層40の上に例えば、化学気相蒸着法またはスパッタリング法を利用して、シリサイドまたはn型不純物が高濃度でドーピングされたn+水素化非晶質ケイ素を積層してオーム層50を形成する。
【0040】
以後、アクティブ層40とオーム層50の上にフォトレジストパターン201を形成して、これをエッチングマスクとして利用してアクティブ層40とオーム層50をパターニングする。これによって、アクティブ層パターン(図7に示す44参照)とオーム層パターン(図7に示す54参照)が形成される。アクティブ層パターン44における「アクティブ」とは、駆動電流の印加時電気的特性を有するようになる活性物質を意味し、半導体および金属酸化物などをすべて含む。
【0041】
アクティブ層パターン44およびオーム層パターン54形成に利用されるエッチングは、各々別途の湿式エッチングまたは乾式エッチングを利用することができる。湿式エッチングの場合、フッ酸(HF)、硫酸、塩酸およびこれらの組合せに脱イオン水を混合したエッチング液を使用することができる。乾式エッチングの場合、フッ素系列のエッチングガス、例えばCHF3、CF4などを使用することができる。具体的にフッ素系列のエッチングガスにArまたはHeが含まれたエッチングガスを使用することができる。
【0042】
続いて、図7および8を参照すると、例えば、化学気相蒸着法またはスパッタリング法を利用して、Ni、Co、Ti、Ag、Cu、Mo、Al、Be、Nb、Au、Fe、Se、またはTaなどで形成された単一膜または多重膜からなるデータ配線用導電膜60を蒸着する。多重膜の例としては、Ta/Al、Ta/Al、Ni/Al、Co/Al、Mo(Mo合金)/Cuなどのような二重膜またはTi/Al/Ti、Ta/Al/Ta、Ti/Al/TiN、Ta/Al/TaN、Ni/Al/Ni、Co/Al/Coなどのような三重膜を例示することができる。続いて、データ配線用導電膜60の上にフォトレジストパターン202を形成して、フォトレジストパターン202をエッチングマスクとして利用して、データ配線用導電膜60をエッチングし、データ配線62、65、66を形成する。このようなエッチングは湿式エッチングまたは乾式エッチングを利用することができる。湿式エッチングの場合、燐酸、硝酸および酢酸の混合液、フッ酸(HF)および脱イオン水(deionized water)の混合液などのエッチング液を使用することができる。このとき、データ配線用導電膜60をエッチングするフォトレジストパターン202を使用して、オーム層パターン54をエッチングして分離させる。これによって、ソース電極65とドレーン電極66とがオーバーラップするように、オーミックコンタクト層パターン55、56が形成される。
【0043】
前述したエッチングによってデータ配線62、65、66は、縦方向に形成されてゲート線22と交差して画素を定義するデータ線62と、データ線62から枝(branch)形態で分枝されてアクティブ層パターン44の上部まで延長されているソース電極65と、ソース電極65に分離しており、ゲート電極26または薄膜トランジスタのチャネル部を中心にソース電極65と対向するようにアクティブ層パターン44の上部に形成されているドレーン電極66を含む。
【0044】
図9を参照すると、アクティブ層パターン4およびデータ配線(62,65,66,67)の上に保護膜70を形成する。続いて、保護膜70にフォトレジストパターン203を形成してこれを利用したエッチング工程によりドレーン電極66を露出させるコンタクトホール76を形成する。
【0045】
続いて、図10を参照すると、例えばITO、IZOなどのような透明導電体または反射性導電体からなる画素電極用導電膜80を形成する。画素電極用導電膜80は例えばスパッタリングを利用して蒸着することができる。
【0046】
続いて、図11を参照すると、スプレー法、ダイレクトロールコーター法、回転塗布法などを利用してネガティブフォトレジスト組成物を画素電極用導電膜80上に塗布することができる。
【0047】
続いて、塗布されたネガティブフォトレジスト組成物を110〜130℃の温度で、2〜7分間フリーベイクしてネガティブフォトレジスト組成物に含まれている溶媒を除去する。これによって、フォトレジスト膜が形成される。以後、フォトレジスト膜が所定のパターン形状を有するように、例えば、可視光線、紫外線、遠紫外線、電子線、X線などの光をフォトレジスト膜に照射する。これによって、光が照射された部分のフォトレジスト膜は架橋を形成して硬化する。以後、フォトレジスト膜を現像する前に熱処理(PEB:post exposure bake)をする。熱処理は130〜140℃の温度で100〜200秒間行われ得る。
【0048】
続いて、アルカリ現像液を利用して、本実施形態のフォトレジスト膜を現像してパターン以外の部分を除去する。この場合、現像液はアルカリ水溶液、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウムなどの無機アルカリ類と、エチルアミン、n−プロピルアミンなどの1級アミン類と、ジエチルアミン、n−プロピルアミンなどの2級アミン類と、トリメチルアミン、メチルジエチルアミン、ジメチルエチルアミン、トリエチルアミンなどの3級アミン類と、ジメチルエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどのアルコールアミン類と、またはテトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシドなどの4級アンモニウム塩の水溶液などを使用することができる。現像液は、アルカリ性化合物を0.1〜10重量部の濃度で溶解させて使用することができ、メタノール、エタノールなどのような水溶性有機溶媒および界面活性剤を適正量添加することもできる。
【0049】
続いて、図11を参照すると、フォトレジスト膜を超純水で30〜90秒間洗浄して必要のない部分を完全に除去して乾燥し、エッチングパターン204を形成することができる。エッチングパターン200は、紫外線などの光を照射した後、パターンをオーブンなどの加熱装置によって100〜250℃の温度で1〜30分間加熱処理をすることができる。
【0050】
本実施形態の薄膜トランジスタ表示板の製造に使用されるネガティブフォトレジスト組成物は、アルカリ現像液に溶解性を有するヒドロキシル基を含有するノボラック樹脂10〜50重量部、化学式1で表示される第1光酸発生剤0.5〜10重量部、化学式2で表示される第2光酸発生剤0.5〜10重量部、架橋結合剤1〜20重量部および溶媒10〜90重量部を含む。ネガティブフォトレジスト組成物については以後の実施形態で詳細に説明する。
【0051】
【化5】
【0052】
【化6】
【0053】
前述したような組成物によるエッチングパターン204の塗布の厚さ(d1)は1〜2μmとすることができる。エッチングパターン204の塗布の厚さ(d1)が2μmを超過する場合、露光量および現象時間が増加することとなり、パターン形状が逆テーパー(reverse taper)を有する可能性がある。エッチングパターン204の塗布の厚さ(d1)が1μm未満である場合、フォトレジスト組成物が塗布されない部分が残る可能性があり、パターニングの不良をもたらすことがある。本実施形態のようにネガティブフォトレジスト組成物を利用してフォトレジスト膜を形成せず、ポジティブフォトレジスト組成物を利用してフォトレジスト膜を形成する場合、塗布の厚さが5μm以上の厚い部分が多数発生してパターン形状が均一でない場合もある。
【0054】
続いて、図2および図3を参照すると、エッチングパターン204をエッチングマスクとして利用して画素電極用導電膜80をエッチングして画素電極パターン(84,85)を形成する。
【0055】
本実施形態のようなネガティブフォトレジスト組成物を利用することによって、フォトレジスト膜の耐熱性および現象性が向上し、微細電極84を含む画素電極パターン(84,85)を正確に形成することができる。
【0056】
画素電極パターン(84,85)を形成した以後、ストリッパーを利用してエッチングパターン204を除去する。これによって、本発明の第1実施形態により薄膜トランジスタ表示板が完成される。
【0057】
以下、本発明の第2実施形態によるネガティブフォトレジスト組成物について説明する。
【0058】
本実施形態のネガティブフォトレジスト組成物は、アルカリ現像液に溶解性を有するヒドロキシル基を含有するノボラック樹脂10〜50重量部、化学式1で表示される第1光酸発生剤0.5〜10重量部、化学式2で表示される第2光酸発生剤0.5〜10重量部、架橋結合剤1〜20重量部および残量の溶媒を含む。
【0059】
【化7】
【0060】
【化8】
【0061】
アルカリ現像液に溶解性を持つノボラック樹脂は、水性アルカリ現像液などのアルカリ溶液に可溶性であり、水には不溶性であり得る。ノボラック樹脂は、架橋結合剤の存在下で架橋結合を形成することができ、架橋結合した後にはアルカリ性媒質に不溶性になって架橋結合された部分はアルカリ現像液によって除去されない。
【0062】
ノボラック樹脂は、酸性触媒の存在下でフェノール類をアルデヒド類またはケトン類と反応させて収得することができる。
【0063】
フェノール類は、フェノール、オルトクレゾール、メタクレゾール、パラクレゾール、2,3−ジメチルフェノール、3,4−ジメチルフェノール、3,5−ジメチルフェノール、2,4−ジメチルフェノール、2,6−ジメチルフェノール、2,3,6−トリメチルフェノール、2−t−ブチルフェノール、3−t−ブチルフェノール、4−t−ブチルフェノール、2−メチルレゾルシノール、4−メチルレゾルシノール、5−メチルレゾルシノール、4−t−ブチルカテコール、2−メトキシフェノール、3−メトキシフェノール、2−プロピルフェノール、3−プロピルフェノール、4−プロピルフェノール、2−イソプロピルフェノール、2−メトキシ−5−メチルフェノール、2−t−ブチル−5−メチルフェノール、チモールおよびイソチモールからなる群から選択された少なくとも1つとすることができる。
【0064】
アルデヒド類は、ホルムアルデヒド、ホルマリン、パラホルムアルデヒド、トリオキサン、アセトアルデヒド、プロピルアルデヒド、ベンズアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、а−フェニルプロピルアルデヒド、в−フェニルプロピルアルデヒド、O−ヒドロキシベンズアルデヒド、m−ヒドロキシベンズアルデヒド、p−ヒドロキシベンズアルデヒド、O−クロロベンズアルデヒド、m−クロロベンズアルデヒド、p−クロロベンズアルデヒド、O−メチルベンズアルデヒド、m−メチルベンズアルデヒド、p−メチルベンズアルデヒド、p−エチルベンズアルデヒド、p−n−ブチルベンズアルデヒドおよびテレフタルアルデヒド酸からなる群から選択された少なくとも1つとすることができる。
【0065】
ケトン類は、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトンおよびジフェニルケトンからなる群から選択された少なくとも1つとすることができる。
【0066】
フェノール類としてメタクレゾールとパラクレゾールを30:70ないし60:40の混合比率とし、触媒存在下でフェノール類とアルデヒドまたはケトンを縮合反応させたノボラック樹脂を使用することができる。このようなノボラック樹脂はネガティブフォトレジストの感度を制御するのに容易である。
【0067】
GPC(Gel Permeation Chromatography)により測定したノボラック樹脂の単分散ポリスチレンの換算重量平均分子量は、1000〜10000であり、好ましくは2000〜8000とすることができる。ノボラック樹脂の重量平均分子量が、1000未満である場合、露光部の架橋反応が起こっても分子量の増大効果が小さく、アルカリ現像液に簡単に溶解されるが、重量平均分子量が10000を超過する場合、露光部と未露光部のアルカリ現像液に対する溶解度の差異が小さくなって良好なフォトレジストパターンを得難い場合がある。
【0068】
本発明のネガティブフォトレジスト組成物はノボラック樹脂の10〜50重量部を含む。
【0069】
ノボラック樹脂の含量が10重量部未満である場合、ネガティブフォトレジスト組成物の粘度があまりにも低く、所望する厚さを有するフォトレジスト膜を形成し難いこともあり得、スリットコーティング用として使用することができない。ノボラック樹脂の含量が50重量部を超過する場合、ネガティブフォトレジスト組成物の粘度があまりにも高く均一の厚さを有するフォトレジスト膜でスピンコーティングし難いこともある。
【0070】
本実施形態のネガティブフォトレジスト組成物に含まれる第1光酸発生剤および第2光酸発生剤は、活性光線に露光時ノボラック樹脂が架橋結合できるように酸を形成する化合物である。第1光酸発生剤は化学式1の化合物であって、耐熱性が優秀である。第2光酸発生剤は化学式2の化合物であって、透過度が高く、感度がはやい。
【0071】
第1光酸発生剤の含量が0.5重量部未満であれば、耐熱性が弱く、熱処理工程(PEB:Post Exposure Bake)時に、フォトレジストパターンが流失され易く、10重量部を超過すると、耐熱性が強いため熱処理工程マージン(margin)が不良になり、フォトレジストパターンのプロファイルが逆テーパー(taper)を示し得る。
【0072】
第2光酸発生剤の含量が0.5重量部未満であれば、感度が顕著に低下し、パターン形成時に露光エネルギーが過多に使用され、10重量部を超過すれば、感度が過度に高まり、露光マージンが低下して現象性が低下するおそれがある。
【0073】
本実施形態のネガティブフォトレジスト組成物中、架橋結合剤は酸の存在下でノボラック樹脂を架橋結合させる。この酸は第1光酸発生剤および第2光酸発生剤を露光して形成されたものである。この架橋結合剤は、ノボラック樹脂が露光された部分でアルカリ現像液に不溶性に変化させて露光工程によって発生した酸によってノボラック樹脂のパターンを形成する役割をする。
【0074】
架橋結合剤は、アルコキシメチル化アミノ樹脂、アルキルエーテル化メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、アルキルエーテル化ベンゾグアナミン樹脂、ユリア樹脂、アルキルエーテル化ユリア樹脂、ウレタン−ホルムアルデヒド樹脂、レゾール型フェノールホルムアルデヒド樹脂、アルキルエーテル化レゾール型フェノールホルムアルデヒド樹脂およびエポキシ樹脂からなる群から選択された少なくとも一つである。このうち、アルコキシメチル化アミノ樹脂はアルコキシメチル化尿素樹脂、アルコキシメチル化メラミン樹脂、アルコキシメチル化ウロン樹脂、アルコキシメチル化グリコールウリル樹脂、メトキシメチル化アミノ樹脂、エトキシメチル化アミノ樹脂、n−ブトキシメチル化アミノおよびヘキサメトキシメチルメラミン樹脂からなる群から選択された少なくとも1つである。特に、解像度の側面を考慮すると、架橋結合剤としてヘキサメトキシメチルメラミン樹脂などのメトキシメチル化アミノ樹脂を選択することが有利である。
【0075】
本実施形態のネガティブフォトレジスト組成物は架橋結合剤を0.1〜20重量部含む。架橋結合剤の含量が0.1重量部未満である場合、架橋反応が十分に行われ難くなり、アルカリ現像液を利用する現像液のフォトレジストパターンの残膜率が顕著に低下するか、フォトレジストパターンの膨潤などの変形が生じるおそれがあり、架橋結合剤の含量が10重量部を超過する場合、解像度が低下する恐れがあり、熱処理工程に対するマージンが低下し、絶縁基板との耐剥離性が顕著に高まってエッチング工程において問題になり得る。
【0076】
フォトレジストパターンの耐熱性を向上させる観点から、第1光酸発生剤および第2光酸発生剤と架橋結合剤の混合比率は、1:2ないし1:20に設定することが有利である。2つの混合比率がこの範囲内にあることによって、フォトレジストパターンの良好な解像度、耐熱性および耐剥離性を得ることができる。
【0077】
本実施形態のネガティブフォトレジスト組成物は拡散抑制剤がさらに含まれ得る。散防止剤は酸の拡散防止とフォトレジストパターンの直進性および均一性の確保を目的として添加することができる。拡散抑制剤は、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリオクチルアミン、n−オクチルアミン、トリメチルスルホニウムヒドロキシドおよびトリフェニルスルホニウムヒドロキシドからなる群から選択された少なくとも1つである。
【0078】
本実施形態のパターン形成用ネガティブフォトレジスト組成物に使用される溶媒は平坦性とコーティングのしみが生じないようにして均一なパターンプロファイル(pattern profile)を形成する。
【0079】
溶媒は、メタノール、エタノールなどのアルコール類と、テトラヒドロフランなどのエーテル類と、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルなどのグリコールエーテル類と、メチルセルソルブアセテート、エチルセルソルブアセテートなどのエチレングリコールアルキルエーテルアセテート類と、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテルなどのジエチレングリコール類と、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールエチルエーテル、プロピレングリコールプロピルエーテル、プロピレングリコールブチルエーテルなどのプロピレングリコールモノアルキルエーテル類と、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールブチルエーテルアセテートなどのプロピレングリコールアルキルエーテルアセテート類と、プロピレングリコールメチルエーテルプロピオナート、プロピレングリコールエチルエーテルプロピオナート、プロピレングリコールプロピルエーテルプロピオナート、プロピレングリコールブチルエーテルプロピオナートなどのプロピレングリコールアルキルエーテルアセテート類と、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類と、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、4−ヒドロキシ4−メチル2−ペンタノンなどのケトン類などがある。
【0080】
溶解性、フォトレジスト組成物の各成分との反応性および塗布膜の形成の容易性の観点から、溶媒はプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、乳酸エチル、2−メトキシエチルアセテートおよびプロピレングリコールモノメチルエーテルからなる群から選択された少なくとも1つであり得る。また、このような観点から本発明のネガティブフォトレジスト組成物のうち溶媒は10〜90重量部が含まれ得る。
【0081】
前述した成分を含む本発明のネガティブフォトレジスト組成物は必要に応じて選択的に光増感剤、界面活性剤、または接着促進剤{せっちゃく そくしん ざい}の追加を含み得る。
【0082】
以下、下記実験例を参照して本発明によって製造した薄膜トランジスタ表示板の導電膜パターンとネガティブフォトレジスト組成物の特性を説明する。ただし、下記の実験例は本発明を例示するためのものであって、本発明がこれに限定されるものではない。
【0083】
(実施例)
m−クレゾール/p−クレゾール40/60の混合比でホルムアルデヒドと脱水縮合して得られた重量平均分子量4000のノボラック樹脂30重量部と、m−クレゾール/p−クレゾール60/40の重量平均分子量6000のノボラック樹脂70重量部を加えたノボラック樹脂100重量部に対して、架橋結合剤としてヘキサメトキシメラミ(Cymel−370)5重量部、光酸発生剤として、化学式1の化合物である第1光酸発生剤(CGI−NIT)2重量部、化学式2の化合物である第2光酸発生剤(PAG−108)1.5重量部、拡散抑制剤としてトリオクチルアミンを1重量部、溶媒としてプロピレングリコールメチルエーテルプロピオナート400重量部の混合物を添加してネガティブフォトレジスト組成物を製造した。
【0084】
(比較例1)
光酸発生剤として化学式2の化合物である第2光酸発生剤(PAG−108)が単独で3.5重量部が使用された点を除いて、実施例1と同じ方法でネガティブフォトレジスト組成物を製造した。
【0085】
(比較例2)
光酸発生剤として化学式1の化合物である第1光酸発生剤(CGI−NIT)が単独で3.5重量部が使用された点を除いて、実施例1と同じ方法でネガティブフォトレジスト組成物を製造した。
【0086】
(比較例3)
光酸発生剤としてハロゲン含有のトリアジン系(STR−1710)が3.5重量部使用された点を除いて、実施例1と同じ方法でネガティブフォトレジスト組成物を製造した。
(実験例)
1)感度測定
感度はネガティブフォトレジスト組成物がコーティングされた基板をフリーベイクした後、光エネルギーに反応させて光酸発生剤の酸を発生させた後、PEBしてパターンを形成するのに必要なエネルギーを測定した。感度はその数値が小さいほどフォトレジストパターン形成時光エネルギーの消費も少ない。また、その数値が小さいほど、その反応がはやい感度を示す。
【0087】
2)パターンプロファイルの観察
PEBしてフォトレジストパターンを形成した後、追加ハードベイクを行う前にパターンプロファイルが正テーパーであるかまたは逆テーパーであるかを観察した。
【0088】
3)耐熱性の評価
テーパー角度が実質的に直角であるフォトレジストパターンを温度が130℃、140℃であるホットプレート上で150secの時間だけ、熱処理を行った。熱処理後にも、フォトレジストパターンのプロファイルが維持されるかどうかを現象後、熱処理前のフォトレジストパターンプロファイルと比較した。
【0089】
実験例による結果は表1に示す。
【0090】
【表1】
【0091】
一方、図12A〜図12Cは、実施形態によるネガティブフォトレジスト組成物で形成されたフォトレジストパターンを示す図である。図13A〜図13Cは、比較例1によるフォトレジスト組成物で形成されたフォトレジストパターンを示す図である。図14A〜14Cは、比較例2によるフォトレジスト組成物で形成されたフォトレジストパターンを示す図である。図15A〜図15Cは、比較例3によるフォトレジスト組成物で形成されたフォトレジストパターンを示す図である。参考までに、図12A、13A、14A、および15Aは、現象後、熱処理前のフォトレジストパターンを示す図である。図12B、13B、14B、および15Bは、130℃でハードベイクを行った後のフォトレジストパターンを示す図である。図12C、13C、14C、および15Cは、140℃でハードベイクを行った後のフォトレジストパターンを示す図である。
【0092】
表1および図12A〜図12Cを参照すると、本発明の第2実施形態によるネガティブフォトレジスト組成物は感度が38mJ/μm2であり、現象後フォトレジストパターンのプロファイルは正テーパーを示し、130℃、140℃のハードベイク工程後にもフォトレジストパターンのプロファイルおよびパターンサイズが良好に維持されて耐熱性が優秀であることがわかる。
【0093】
一方、表1および図13A〜13Cを参照すると、比較例1のフォトレジスト組成物は130℃、140℃のハードベイク工程後、フォトレジストパターンのプロファイルおよびパターンサイズが維持されず耐熱性が不良である。表1および図14A〜14Cを参照すると、比較例2のフォトレジスト組成物は感度数値が最も大きく、現象後フォトレジストパターンのプロファイルが逆テーパーを示す。表1および図15A〜15Cを参照すると、比較例3のフォトレジスト組成物はフォトレジストパターンのプロファイルが逆テーパーを示し、耐熱性が不良であることがわかる。
【0094】
前述したように、本発明によるネガティブフォトレジスト組成物は感度が優秀で、かつ耐熱性が優秀で、フォトレジストパターンのプロファイルを正テーパーで具現できる長所がある。したがって、本発明によるネガティブフォトレジスト組成物は高解像度パターンを容易に実現することができ、液晶表示装置の製造時マイクロスリットパターンの形成を容易にすることができる。
【0095】
以上添付された図面を参照して本発明の実施形態について説明したが、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者は、本発明がその技術的思想や必須の特徴を変更しない範囲で他の具体的な形態で実施され得ることを理解することができる。したがって、上記実施形態はすべての面で例示的なものであり、限定的でないものと理解しなければならない。
【技術分野】
【0001】
本発明は、薄膜トランジスタ表示板の製造方法およびこれに使用されるネガティブフォトレジスト組成物に関するものであって、より詳細には、パターン不良の発生を減少できる薄膜トランジスタ表示板の製造方法およびこれに使用されるネガティブフォトレジスト組成物に関するものである。
【背景技術】
【0002】
薄膜トランジスタ表示板は、多数の電極パターンおよび絶縁膜パターンなどを含む。絶縁基板上に導電膜を形成し、導電膜上にフォトレジストを形成してパターニングした後、フォトレジストをマスクとして利用して導電膜をパターニングすることによって薄膜トランジスタ表示板の電極パターンを形成する。
【0003】
薄膜トランジスタ表示板を製造する際に、従来のフォトレジストとしてポジティブフォトレジストが使用されるが、フォトレジストが厚く形成される場合やパーティクルが流入する場合、現象性が低下してパターン不良が発生する。
【0004】
特に、薄膜トランジスタ表示板の電極パターンが微細パターンである場合、フォトレジストの現象性が低下して電極パターンに開放(open)または短絡(short)が発生し得る。これに、ポジティブフォトレジストの代わりに、ネガティブフォトレジストを利用する方法が研究されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許公開第2000-330282号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ネガティブフォトレジストを用いた場合には、露光工程後に熱処理(PEB:Post Exposure Baking)工程が要求される。
【0007】
薄膜トランジスタ表示板の大型化傾向につれネガティブフォトレジストの耐熱性と均一性に対する要求が増加している。
【0008】
本発明が解決しようとする課題は、パターン不良の発生を減少できる薄膜トランジスタ表示板の製造方法を提供するものである。
【0009】
本発明が解決しようとする他の課題は、耐熱性および均一性が向上したネガティブフォトレジスト組成物を提供するものである。
【0010】
本発明が解決しようとする課題は、以上で言及した課題に制限されず、言及されていない他の課題は次の記載から当業者に明確に理解できるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記解決しようとする課題を達成するための本発明の一実施形態による薄膜トランジスタ表示板の製造方法は、基板上に導電性物質からなる導電膜を形成する段階と、前記導電膜上にネガティブフォトレジスト組成物からなるエッチングパターンを形成する段階、および前記エッチングパターンをエッチングマスクとして利用して前記導電膜をエッチングし、導電膜パターンを形成する段階を含み、前記ネガティブフォトレジスト組成物は、アルカリ現像液に溶解性を有するヒドロキシル基を含有するノボラック樹脂10〜50重量部、下記化学式1で表示される第1光酸発生剤0.5〜10重量部、下記化学式2で表示される第2光酸発生剤0.5〜10重量部、架橋結合剤1〜20重量部および溶媒10〜90重量部を含み得る。
【0012】
【化1】
【0013】
【化2】
【0014】
前記解決しようとする他の課題を達成するための本発明の一実施形態によるネガティブフォトレジスト組成物は、アルカリ現像液に溶解性を有するヒドロキシル基を含有するノボラック樹脂10〜50重量部と、下記化学式1で表示される第1光酸発生剤0.5〜10重量部と、下記化学式2で表示される第2光酸発生剤0.5〜10重量部と、架橋結合剤1〜20重量部、および溶媒10〜90重量部を含み得る。
【0015】
【化3】
【0016】
【化4】
【0017】
その他実施形態の具体的な内容は詳細な説明および図面に含まれている。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】図1は、本発明の第1実施形態による方法で製造された薄膜トランジスタ表示板のレイアウト図である。
【図2】図2は、図1に示すA部分を拡大した図である。
【図3】図3は、図2に示すA−A’線に沿って切断した断面図である。
【図4】図4は、本発明の第1実施形態による薄膜トランジスタ表示板の製造方法を工程段階別に示す断面図である。
【図5】図5は、本発明の第1実施形態による薄膜トランジスタ表示板の製造方法を工程段階別に示す断面図である。
【図6】図6は、本発明の第1実施形態による薄膜トランジスタ表示板の製造方法を工程段階別に示す断面図である。
【図7】図7は、本発明の第1実施形態による薄膜トランジスタ表示板の製造方法を工程段階別に示す断面図である。
【図8】図8は、本発明の第1実施形態による薄膜トランジスタ表示板の製造方法を工程段階別に示す断面図である。
【図9】図9は、本発明の第1実施形態による薄膜トランジスタ表示板の製造方法を工程段階別に示す断面図である。
【図10】図10は、本発明の第1実施形態による薄膜トランジスタ表示板の製造方法を工程段階別に示す断面図である。
【図11】図11は、本発明の第1実施形態による薄膜トランジスタ表示板の製造方法を工程段階別に示す断面図である。
【図12A】図12Aは、実施形態によるネガティブフォトレジスト組成物で形成されたフォトレジストパターンを示す図である。
【図12B】図12Bは、実施形態によるネガティブフォトレジスト組成物で形成されたフォトレジストパターンを示す図である。
【図12C】図12Cは、実施形態によるネガティブフォトレジスト組成物で形成されたフォトレジストパターンを示す図である。
【図13A】図13Aは、比較例1によるフォトレジスト組成物で形成されたフォトレジストパターンを示す図である。
【図13B】図13Bは、比較例1によるフォトレジスト組成物で形成されたフォトレジストパターンを示す図である。
【図13C】図13Cは、比較例1によるフォトレジスト組成物で形成されたフォトレジストパターンを示す図である。
【図14A】図14Aは、比較例2によるフォトレジスト組成物で形成されたフォトレジストパターンを示す図である。
【図14B】図14Bは、比較例2によるフォトレジスト組成物で形成されたフォトレジストパターンを示す図である。
【図14C】図14Cは、比較例2によるフォトレジスト組成物で形成されたフォトレジストパターンを示す図である。
【図15A】図15Aは、比較例3によるフォトレジスト組成物で形成されたフォトレジストパターンを示す図である。
【図15B】図15Bは、比較例3によるフォトレジスト組成物で形成されたフォトレジストパターンを示す図である。
【図15C】図15Cは、比較例3によるフォトレジスト組成物で形成されたフォトレジストパターンを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の利点、特徴、およびそれらを達成する方法は、添付した図面と共に詳細に後述する実施形態を参照することにより明確になるであろう。しかし、本発明は以下に開示する実施形態に限定されるものではなく、異なる多様な形態で具現することができ、本実施形態の記載は本発明の開示を完全にし、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に発明の範疇を開示するためのものであって、本発明は請求項の範囲によってのみ定義される。図面において、層と領域の大きさおよび相対的な大きさは説明を明瞭にするため誇張されたものであり得る。
【0020】
素子(elements)または層が、異なる素子または層「上(on)」と記載しているものは、他の素子または層の真上のみならず、中間に他の層または他の素子を介在した場合をすべて含む。反面、素子が「直接の上(directly on)」、「真上」と記載しているものは、中間に他の素子または層を介在しないものを示す。明細書全体にかけて同一参照符号は同一構成要素を指すものとする。「および/または」は言及されたアイテムの各々および1つ以上のすべての組合せを含む。
【0021】
空間的に相対的な用語である「下(below)」、「下(beneath)」、「下部(lower)」、「上(above)」、「上部(upper)」等は、図面に図示されているように、1つの素子または構成要素と異なる素子または構成要素との相関関係を容易に記述するために使用され得る。空間的に相対的な用語は図面に図示されている方向に加えて、使用時または動作時素子の互いに異なる方向を含む用語として理解されなければならない。
【0022】
本明細書で記述する実施形態は、本発明の理想的な概略図である平面図および断面図を参照して説明する。したがって、製造技術および/または許容誤差などによって例示図の形態が変形され得る。本発明の実施形態は図示する特定形態に制限されるものではなく、製造工程によって生成される形態の変化も含むものである。したがって、図面に例示する領域は概略的な属性を有し、図面に例示する領域の形態は素子の領域の特定形態を例示するためであり、発明の範疇を制限するためのものではない。
【0023】
以下、図1〜図11を参照して本発明の第1実施形態による薄膜トランジスタ表示板の製造方法について詳細に説明する。
【0024】
図1は、本発明の第1実施形態による方法で製造された薄膜トランジスタ表示板のレイアウト図である。図2は、図1に示すA部分を拡大した図である。図3は、図2に示すA−A’線に沿って切断した断面図である。図4〜図11は、本発明の第1実施形態による薄膜トランジスタ表示板の製造方法を工程段階別に示す断面図である。
【0025】
先ず、図1から図3を参照すると、本発明の第1実施形態により製造された薄膜トランジスタ表示板は、マトリックス形状で配列された多数の画素および各画素別に設けられた多数の薄膜トランジスタを含む。画素の行方向には、画素の境界に沿って延長された多数のゲート配線22が配列されており、画素の列方向には、画素の境界に沿って延長された多数のデータ配線62が配列されている。ゲート配線22とデータ配線62が交差する領域には、ゲート電極24、ソース電極65およびドレーン電極66を含む薄膜トランジスタが形成されている。
【0026】
本実施形態の薄膜トランジスタ表示板は、絶縁基板10上にカラーフィルタ131が形成され、カラーフィルタ131上にゲート配線などの薄膜トランジスタアレイが形成されたAOC(Array On Color filter)構造、または、薄膜トランジスタアレイ上にカラーフィルタ131が形成されたCOA(Color filter On Array)構造であり得るが、薄膜トランジスタ表示板の構造がこれに限定されるものではない。以下、AOC構造の薄膜トランジスタ表示板を例にあげて説明する。
【0027】
AOC構造の薄膜トランジスタ表示板は、絶縁基板10の真上にブラックマトリックス121が形成されている。ブラックマトリックス121の間の画素領域には、赤、緑、青のカラーフィルタ131が順に配列されている。このようなカラーフィルタ131の上には、これらの段差を平坦化するためのオーバーコート層136が形成され得る。
【0028】
オーバーコート層136の上には、ゲート線22、ゲート電極26およびストレージ配線28を含むゲート配線、ゲート絶縁膜30、半導体層40、オーミックコンタクト層55、56、およびデータ線62、ソース電極65およびドレーン電極66を含むデータ配線が形成されている。データ配線の上部には、コンタクトホール76を備える保護膜70が形成されており、保護膜70の上部には画素電極パターン(84,85)が配置される。
【0029】
画素電極パターン(84,85)は、透明導電性物質、例えばITOまたはIZOで構成することができる。本実施形態の画素電極パターン(84,85)は、多数の微細電極84と微細電極84との間に形成された微細スリット85で構成される。具体的に本実施形態の画素電極パターン(84,85)は、例えば画素領域を4等分する十字形状の主骨格、この主骨格から画素領域の外周側に向かう斜線で形成された多数の微細電極84、および多数の微細電極84の間には配置された多数の微細スリット85からなる。斜線方向で形成された多数の微細電極84は後述する偏光板の透過軸に対して約45°の角度で形成することができる。すなわち、微細電極84は、偏光板の透過軸に対して約45°の角度を有し、画素領域の中心から互いに異なる4方向で形成される。これに伴い液晶表示装置に駆動電源印加時液晶(図示せず)は互いに異なる4方向に配向される。
【0030】
微細電極84の幅は、均一にすることができ、また、画素領域の中心部と外周部とで異なる幅とすることもできる。たとえば、画素電極パターン(84,85)の中心部すなわち、微細電極84が十字形状の主骨格と接する地点と、画素領域の外周部とで、微細電極84の幅を同一とするか、あるいは異なる幅とするかは適宜変更することができる。微細電極84の幅が画素領域全体にかけて同一の場合、微細スリット85の幅(w1)を2〜5μmとすることができる。図示していないが、本実施形態の薄膜トランジスタ表示板の上部に配置される共通電極表示板は、パターニングされていない共通電極を含み得る。したがって、画素電極パターン(84,85)が液晶(図示せず)の配向を調節し、微細スリット85の幅(w1)が5μmを超える場合、液晶の応答速度が低下し得る。また、露光機の解像度の制限を受けて微細スリット85の幅(w1)を2μm未満に調節することは難しいこともある。
【0031】
図4および図11を参照すると、薄膜トランジスタ表示板を製造するために先ず、絶縁基板10を提供する。
【0032】
絶縁基板10は、ソーダ石灰ガラス(soda lime glass)またはホウケイ酸ガラスなどのガラス基板または例えばポリエーテルスルホンおよびポリカーボネートなどのプラスチックからなる。また、絶縁基板10は例えばポリイミドなどからなる可撓性基板(flexible substrate)であり得る。
【0033】
絶縁基板10は、1つの液晶表示装置に利用される単位薄膜トランジスタ表示板に対応するサイズとすることができるが、1つの絶縁基板10で多数の薄膜トランジスタ表示板が製造される大型基板とすることもできる。ここで、大型基板とは、横および縦の長さが2m以上であるものを意味する。絶縁基板10が大型化するほど、エッチングに利用されるフォトレジストパターンの熱的安全性および現象均一性が要求されるが、これについては後述する。
【0034】
続いて、絶縁基板10の上にクロム(Cr)、またはクロム酸化物(CrOx)などの不透明物質を蒸着してパターニングし、ブラックマトリックス121を形成する。次いで、ブラックマトリックス121の上部およびブラックマトリックス121によって露出された絶縁基板10の前面に例えば感光性レジストを塗布して露光および現像し、赤、緑および青カラーフィルタ131を形成する。次いで、ブラックマトリックス121およびカラーフィルタ131上にオーバーコート層136を形成する。
【0035】
続いて、オーバーコート層136上にゲート配線用導電膜20を積層した後、これをパターニングして、ゲート線22、ゲート電極26、ストレージ配線28を含むゲート配線を形成する。ゲート配線の形成時に利用されるフォトレジストパターン200として、本発明の第2実施形態によるネガティブフォトレジスト組成物を利用することもできる。フォトレジストパターン200については後述する。
【0036】
ここで、ゲート線22、ゲート電極26、およびストレージ配線28を含むゲート配線を形成するために、例えばスパッタリング法(sputtering)を利用して導電膜20を形成することができる。スパッタリングは、200℃以下の低温工程で行い、次いで、これら導電膜20の上にフォトレジストパターン200を形成して、これをエッチングマスクとして利用して、導電膜20を湿式エッチングまたは乾式エッチングしてパターニングする。湿式エッチングの場合、リン酸、硝酸、酢酸などのエッチング液を使用することができる。
【0037】
ゲート配線は、アルミニウム(Al)とアルミニウム合金などアルミニウム系金属、銀(Ag)と銀合金など銀系金属、銅(Cu)と銅合金など銅系金属、モリブデン(Mo)とモリブデン合金などモリブデン系金属、クロム(Cr)、チタニウム(Ti)、タンタル(Ta)などで形成することができる。また、ゲート配線は物理的性質が異なる2つの導電膜(図示せず)を含む多重膜構造とすることができる。このうち1つの導電膜は、ゲート配線の信号遅延や電圧の降下を減らすことができるように、比抵抗(resistivity)の低い金属、例えばアルミニウム系金属、銀系金属、銅系金属などを用いることができる。他の導電膜は、他の物質、特に酸化亜鉛(ZnO)、ITO(indium tin oxide)およびIZO(indium zinc oxide)との接触特性が優秀な物質、例えばモリブデン系金属、クロム、チタニウム、タンタルなどを用いることができる。このような組合せの良い例としては、クロムの下部膜とアルミニウムの上部膜およびアルミニウムの下部膜とモリブデンの上部膜を挙げることができる。ただし、本発明はこれに限定されず、ゲート配線は多様な複数の金属と導電体で形成される。
【0038】
続いて、図5を参照すると、化学気相蒸着法またはスパッタリング(sputtering)法を利用して絶縁基板10およびゲート配線の上に窒化ケイ素(SiNx)または酸化ケイ素などからなるゲート絶縁膜30を形成する。
【0039】
続いて、図6を参照すると、例えば、化学気相蒸着法またはスパッタリング法を利用して、ゲート絶縁膜30の上に水素化非晶質ケイ素または多結晶ケイ素などを蒸着して、アクティブ層40を形成する。以後、アクティブ層40の上に例えば、化学気相蒸着法またはスパッタリング法を利用して、シリサイドまたはn型不純物が高濃度でドーピングされたn+水素化非晶質ケイ素を積層してオーム層50を形成する。
【0040】
以後、アクティブ層40とオーム層50の上にフォトレジストパターン201を形成して、これをエッチングマスクとして利用してアクティブ層40とオーム層50をパターニングする。これによって、アクティブ層パターン(図7に示す44参照)とオーム層パターン(図7に示す54参照)が形成される。アクティブ層パターン44における「アクティブ」とは、駆動電流の印加時電気的特性を有するようになる活性物質を意味し、半導体および金属酸化物などをすべて含む。
【0041】
アクティブ層パターン44およびオーム層パターン54形成に利用されるエッチングは、各々別途の湿式エッチングまたは乾式エッチングを利用することができる。湿式エッチングの場合、フッ酸(HF)、硫酸、塩酸およびこれらの組合せに脱イオン水を混合したエッチング液を使用することができる。乾式エッチングの場合、フッ素系列のエッチングガス、例えばCHF3、CF4などを使用することができる。具体的にフッ素系列のエッチングガスにArまたはHeが含まれたエッチングガスを使用することができる。
【0042】
続いて、図7および8を参照すると、例えば、化学気相蒸着法またはスパッタリング法を利用して、Ni、Co、Ti、Ag、Cu、Mo、Al、Be、Nb、Au、Fe、Se、またはTaなどで形成された単一膜または多重膜からなるデータ配線用導電膜60を蒸着する。多重膜の例としては、Ta/Al、Ta/Al、Ni/Al、Co/Al、Mo(Mo合金)/Cuなどのような二重膜またはTi/Al/Ti、Ta/Al/Ta、Ti/Al/TiN、Ta/Al/TaN、Ni/Al/Ni、Co/Al/Coなどのような三重膜を例示することができる。続いて、データ配線用導電膜60の上にフォトレジストパターン202を形成して、フォトレジストパターン202をエッチングマスクとして利用して、データ配線用導電膜60をエッチングし、データ配線62、65、66を形成する。このようなエッチングは湿式エッチングまたは乾式エッチングを利用することができる。湿式エッチングの場合、燐酸、硝酸および酢酸の混合液、フッ酸(HF)および脱イオン水(deionized water)の混合液などのエッチング液を使用することができる。このとき、データ配線用導電膜60をエッチングするフォトレジストパターン202を使用して、オーム層パターン54をエッチングして分離させる。これによって、ソース電極65とドレーン電極66とがオーバーラップするように、オーミックコンタクト層パターン55、56が形成される。
【0043】
前述したエッチングによってデータ配線62、65、66は、縦方向に形成されてゲート線22と交差して画素を定義するデータ線62と、データ線62から枝(branch)形態で分枝されてアクティブ層パターン44の上部まで延長されているソース電極65と、ソース電極65に分離しており、ゲート電極26または薄膜トランジスタのチャネル部を中心にソース電極65と対向するようにアクティブ層パターン44の上部に形成されているドレーン電極66を含む。
【0044】
図9を参照すると、アクティブ層パターン4およびデータ配線(62,65,66,67)の上に保護膜70を形成する。続いて、保護膜70にフォトレジストパターン203を形成してこれを利用したエッチング工程によりドレーン電極66を露出させるコンタクトホール76を形成する。
【0045】
続いて、図10を参照すると、例えばITO、IZOなどのような透明導電体または反射性導電体からなる画素電極用導電膜80を形成する。画素電極用導電膜80は例えばスパッタリングを利用して蒸着することができる。
【0046】
続いて、図11を参照すると、スプレー法、ダイレクトロールコーター法、回転塗布法などを利用してネガティブフォトレジスト組成物を画素電極用導電膜80上に塗布することができる。
【0047】
続いて、塗布されたネガティブフォトレジスト組成物を110〜130℃の温度で、2〜7分間フリーベイクしてネガティブフォトレジスト組成物に含まれている溶媒を除去する。これによって、フォトレジスト膜が形成される。以後、フォトレジスト膜が所定のパターン形状を有するように、例えば、可視光線、紫外線、遠紫外線、電子線、X線などの光をフォトレジスト膜に照射する。これによって、光が照射された部分のフォトレジスト膜は架橋を形成して硬化する。以後、フォトレジスト膜を現像する前に熱処理(PEB:post exposure bake)をする。熱処理は130〜140℃の温度で100〜200秒間行われ得る。
【0048】
続いて、アルカリ現像液を利用して、本実施形態のフォトレジスト膜を現像してパターン以外の部分を除去する。この場合、現像液はアルカリ水溶液、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウムなどの無機アルカリ類と、エチルアミン、n−プロピルアミンなどの1級アミン類と、ジエチルアミン、n−プロピルアミンなどの2級アミン類と、トリメチルアミン、メチルジエチルアミン、ジメチルエチルアミン、トリエチルアミンなどの3級アミン類と、ジメチルエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどのアルコールアミン類と、またはテトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシドなどの4級アンモニウム塩の水溶液などを使用することができる。現像液は、アルカリ性化合物を0.1〜10重量部の濃度で溶解させて使用することができ、メタノール、エタノールなどのような水溶性有機溶媒および界面活性剤を適正量添加することもできる。
【0049】
続いて、図11を参照すると、フォトレジスト膜を超純水で30〜90秒間洗浄して必要のない部分を完全に除去して乾燥し、エッチングパターン204を形成することができる。エッチングパターン200は、紫外線などの光を照射した後、パターンをオーブンなどの加熱装置によって100〜250℃の温度で1〜30分間加熱処理をすることができる。
【0050】
本実施形態の薄膜トランジスタ表示板の製造に使用されるネガティブフォトレジスト組成物は、アルカリ現像液に溶解性を有するヒドロキシル基を含有するノボラック樹脂10〜50重量部、化学式1で表示される第1光酸発生剤0.5〜10重量部、化学式2で表示される第2光酸発生剤0.5〜10重量部、架橋結合剤1〜20重量部および溶媒10〜90重量部を含む。ネガティブフォトレジスト組成物については以後の実施形態で詳細に説明する。
【0051】
【化5】
【0052】
【化6】
【0053】
前述したような組成物によるエッチングパターン204の塗布の厚さ(d1)は1〜2μmとすることができる。エッチングパターン204の塗布の厚さ(d1)が2μmを超過する場合、露光量および現象時間が増加することとなり、パターン形状が逆テーパー(reverse taper)を有する可能性がある。エッチングパターン204の塗布の厚さ(d1)が1μm未満である場合、フォトレジスト組成物が塗布されない部分が残る可能性があり、パターニングの不良をもたらすことがある。本実施形態のようにネガティブフォトレジスト組成物を利用してフォトレジスト膜を形成せず、ポジティブフォトレジスト組成物を利用してフォトレジスト膜を形成する場合、塗布の厚さが5μm以上の厚い部分が多数発生してパターン形状が均一でない場合もある。
【0054】
続いて、図2および図3を参照すると、エッチングパターン204をエッチングマスクとして利用して画素電極用導電膜80をエッチングして画素電極パターン(84,85)を形成する。
【0055】
本実施形態のようなネガティブフォトレジスト組成物を利用することによって、フォトレジスト膜の耐熱性および現象性が向上し、微細電極84を含む画素電極パターン(84,85)を正確に形成することができる。
【0056】
画素電極パターン(84,85)を形成した以後、ストリッパーを利用してエッチングパターン204を除去する。これによって、本発明の第1実施形態により薄膜トランジスタ表示板が完成される。
【0057】
以下、本発明の第2実施形態によるネガティブフォトレジスト組成物について説明する。
【0058】
本実施形態のネガティブフォトレジスト組成物は、アルカリ現像液に溶解性を有するヒドロキシル基を含有するノボラック樹脂10〜50重量部、化学式1で表示される第1光酸発生剤0.5〜10重量部、化学式2で表示される第2光酸発生剤0.5〜10重量部、架橋結合剤1〜20重量部および残量の溶媒を含む。
【0059】
【化7】
【0060】
【化8】
【0061】
アルカリ現像液に溶解性を持つノボラック樹脂は、水性アルカリ現像液などのアルカリ溶液に可溶性であり、水には不溶性であり得る。ノボラック樹脂は、架橋結合剤の存在下で架橋結合を形成することができ、架橋結合した後にはアルカリ性媒質に不溶性になって架橋結合された部分はアルカリ現像液によって除去されない。
【0062】
ノボラック樹脂は、酸性触媒の存在下でフェノール類をアルデヒド類またはケトン類と反応させて収得することができる。
【0063】
フェノール類は、フェノール、オルトクレゾール、メタクレゾール、パラクレゾール、2,3−ジメチルフェノール、3,4−ジメチルフェノール、3,5−ジメチルフェノール、2,4−ジメチルフェノール、2,6−ジメチルフェノール、2,3,6−トリメチルフェノール、2−t−ブチルフェノール、3−t−ブチルフェノール、4−t−ブチルフェノール、2−メチルレゾルシノール、4−メチルレゾルシノール、5−メチルレゾルシノール、4−t−ブチルカテコール、2−メトキシフェノール、3−メトキシフェノール、2−プロピルフェノール、3−プロピルフェノール、4−プロピルフェノール、2−イソプロピルフェノール、2−メトキシ−5−メチルフェノール、2−t−ブチル−5−メチルフェノール、チモールおよびイソチモールからなる群から選択された少なくとも1つとすることができる。
【0064】
アルデヒド類は、ホルムアルデヒド、ホルマリン、パラホルムアルデヒド、トリオキサン、アセトアルデヒド、プロピルアルデヒド、ベンズアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、а−フェニルプロピルアルデヒド、в−フェニルプロピルアルデヒド、O−ヒドロキシベンズアルデヒド、m−ヒドロキシベンズアルデヒド、p−ヒドロキシベンズアルデヒド、O−クロロベンズアルデヒド、m−クロロベンズアルデヒド、p−クロロベンズアルデヒド、O−メチルベンズアルデヒド、m−メチルベンズアルデヒド、p−メチルベンズアルデヒド、p−エチルベンズアルデヒド、p−n−ブチルベンズアルデヒドおよびテレフタルアルデヒド酸からなる群から選択された少なくとも1つとすることができる。
【0065】
ケトン類は、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトンおよびジフェニルケトンからなる群から選択された少なくとも1つとすることができる。
【0066】
フェノール類としてメタクレゾールとパラクレゾールを30:70ないし60:40の混合比率とし、触媒存在下でフェノール類とアルデヒドまたはケトンを縮合反応させたノボラック樹脂を使用することができる。このようなノボラック樹脂はネガティブフォトレジストの感度を制御するのに容易である。
【0067】
GPC(Gel Permeation Chromatography)により測定したノボラック樹脂の単分散ポリスチレンの換算重量平均分子量は、1000〜10000であり、好ましくは2000〜8000とすることができる。ノボラック樹脂の重量平均分子量が、1000未満である場合、露光部の架橋反応が起こっても分子量の増大効果が小さく、アルカリ現像液に簡単に溶解されるが、重量平均分子量が10000を超過する場合、露光部と未露光部のアルカリ現像液に対する溶解度の差異が小さくなって良好なフォトレジストパターンを得難い場合がある。
【0068】
本発明のネガティブフォトレジスト組成物はノボラック樹脂の10〜50重量部を含む。
【0069】
ノボラック樹脂の含量が10重量部未満である場合、ネガティブフォトレジスト組成物の粘度があまりにも低く、所望する厚さを有するフォトレジスト膜を形成し難いこともあり得、スリットコーティング用として使用することができない。ノボラック樹脂の含量が50重量部を超過する場合、ネガティブフォトレジスト組成物の粘度があまりにも高く均一の厚さを有するフォトレジスト膜でスピンコーティングし難いこともある。
【0070】
本実施形態のネガティブフォトレジスト組成物に含まれる第1光酸発生剤および第2光酸発生剤は、活性光線に露光時ノボラック樹脂が架橋結合できるように酸を形成する化合物である。第1光酸発生剤は化学式1の化合物であって、耐熱性が優秀である。第2光酸発生剤は化学式2の化合物であって、透過度が高く、感度がはやい。
【0071】
第1光酸発生剤の含量が0.5重量部未満であれば、耐熱性が弱く、熱処理工程(PEB:Post Exposure Bake)時に、フォトレジストパターンが流失され易く、10重量部を超過すると、耐熱性が強いため熱処理工程マージン(margin)が不良になり、フォトレジストパターンのプロファイルが逆テーパー(taper)を示し得る。
【0072】
第2光酸発生剤の含量が0.5重量部未満であれば、感度が顕著に低下し、パターン形成時に露光エネルギーが過多に使用され、10重量部を超過すれば、感度が過度に高まり、露光マージンが低下して現象性が低下するおそれがある。
【0073】
本実施形態のネガティブフォトレジスト組成物中、架橋結合剤は酸の存在下でノボラック樹脂を架橋結合させる。この酸は第1光酸発生剤および第2光酸発生剤を露光して形成されたものである。この架橋結合剤は、ノボラック樹脂が露光された部分でアルカリ現像液に不溶性に変化させて露光工程によって発生した酸によってノボラック樹脂のパターンを形成する役割をする。
【0074】
架橋結合剤は、アルコキシメチル化アミノ樹脂、アルキルエーテル化メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、アルキルエーテル化ベンゾグアナミン樹脂、ユリア樹脂、アルキルエーテル化ユリア樹脂、ウレタン−ホルムアルデヒド樹脂、レゾール型フェノールホルムアルデヒド樹脂、アルキルエーテル化レゾール型フェノールホルムアルデヒド樹脂およびエポキシ樹脂からなる群から選択された少なくとも一つである。このうち、アルコキシメチル化アミノ樹脂はアルコキシメチル化尿素樹脂、アルコキシメチル化メラミン樹脂、アルコキシメチル化ウロン樹脂、アルコキシメチル化グリコールウリル樹脂、メトキシメチル化アミノ樹脂、エトキシメチル化アミノ樹脂、n−ブトキシメチル化アミノおよびヘキサメトキシメチルメラミン樹脂からなる群から選択された少なくとも1つである。特に、解像度の側面を考慮すると、架橋結合剤としてヘキサメトキシメチルメラミン樹脂などのメトキシメチル化アミノ樹脂を選択することが有利である。
【0075】
本実施形態のネガティブフォトレジスト組成物は架橋結合剤を0.1〜20重量部含む。架橋結合剤の含量が0.1重量部未満である場合、架橋反応が十分に行われ難くなり、アルカリ現像液を利用する現像液のフォトレジストパターンの残膜率が顕著に低下するか、フォトレジストパターンの膨潤などの変形が生じるおそれがあり、架橋結合剤の含量が10重量部を超過する場合、解像度が低下する恐れがあり、熱処理工程に対するマージンが低下し、絶縁基板との耐剥離性が顕著に高まってエッチング工程において問題になり得る。
【0076】
フォトレジストパターンの耐熱性を向上させる観点から、第1光酸発生剤および第2光酸発生剤と架橋結合剤の混合比率は、1:2ないし1:20に設定することが有利である。2つの混合比率がこの範囲内にあることによって、フォトレジストパターンの良好な解像度、耐熱性および耐剥離性を得ることができる。
【0077】
本実施形態のネガティブフォトレジスト組成物は拡散抑制剤がさらに含まれ得る。散防止剤は酸の拡散防止とフォトレジストパターンの直進性および均一性の確保を目的として添加することができる。拡散抑制剤は、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリオクチルアミン、n−オクチルアミン、トリメチルスルホニウムヒドロキシドおよびトリフェニルスルホニウムヒドロキシドからなる群から選択された少なくとも1つである。
【0078】
本実施形態のパターン形成用ネガティブフォトレジスト組成物に使用される溶媒は平坦性とコーティングのしみが生じないようにして均一なパターンプロファイル(pattern profile)を形成する。
【0079】
溶媒は、メタノール、エタノールなどのアルコール類と、テトラヒドロフランなどのエーテル類と、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルなどのグリコールエーテル類と、メチルセルソルブアセテート、エチルセルソルブアセテートなどのエチレングリコールアルキルエーテルアセテート類と、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテルなどのジエチレングリコール類と、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールエチルエーテル、プロピレングリコールプロピルエーテル、プロピレングリコールブチルエーテルなどのプロピレングリコールモノアルキルエーテル類と、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールブチルエーテルアセテートなどのプロピレングリコールアルキルエーテルアセテート類と、プロピレングリコールメチルエーテルプロピオナート、プロピレングリコールエチルエーテルプロピオナート、プロピレングリコールプロピルエーテルプロピオナート、プロピレングリコールブチルエーテルプロピオナートなどのプロピレングリコールアルキルエーテルアセテート類と、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類と、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、4−ヒドロキシ4−メチル2−ペンタノンなどのケトン類などがある。
【0080】
溶解性、フォトレジスト組成物の各成分との反応性および塗布膜の形成の容易性の観点から、溶媒はプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、乳酸エチル、2−メトキシエチルアセテートおよびプロピレングリコールモノメチルエーテルからなる群から選択された少なくとも1つであり得る。また、このような観点から本発明のネガティブフォトレジスト組成物のうち溶媒は10〜90重量部が含まれ得る。
【0081】
前述した成分を含む本発明のネガティブフォトレジスト組成物は必要に応じて選択的に光増感剤、界面活性剤、または接着促進剤{せっちゃく そくしん ざい}の追加を含み得る。
【0082】
以下、下記実験例を参照して本発明によって製造した薄膜トランジスタ表示板の導電膜パターンとネガティブフォトレジスト組成物の特性を説明する。ただし、下記の実験例は本発明を例示するためのものであって、本発明がこれに限定されるものではない。
【0083】
(実施例)
m−クレゾール/p−クレゾール40/60の混合比でホルムアルデヒドと脱水縮合して得られた重量平均分子量4000のノボラック樹脂30重量部と、m−クレゾール/p−クレゾール60/40の重量平均分子量6000のノボラック樹脂70重量部を加えたノボラック樹脂100重量部に対して、架橋結合剤としてヘキサメトキシメラミ(Cymel−370)5重量部、光酸発生剤として、化学式1の化合物である第1光酸発生剤(CGI−NIT)2重量部、化学式2の化合物である第2光酸発生剤(PAG−108)1.5重量部、拡散抑制剤としてトリオクチルアミンを1重量部、溶媒としてプロピレングリコールメチルエーテルプロピオナート400重量部の混合物を添加してネガティブフォトレジスト組成物を製造した。
【0084】
(比較例1)
光酸発生剤として化学式2の化合物である第2光酸発生剤(PAG−108)が単独で3.5重量部が使用された点を除いて、実施例1と同じ方法でネガティブフォトレジスト組成物を製造した。
【0085】
(比較例2)
光酸発生剤として化学式1の化合物である第1光酸発生剤(CGI−NIT)が単独で3.5重量部が使用された点を除いて、実施例1と同じ方法でネガティブフォトレジスト組成物を製造した。
【0086】
(比較例3)
光酸発生剤としてハロゲン含有のトリアジン系(STR−1710)が3.5重量部使用された点を除いて、実施例1と同じ方法でネガティブフォトレジスト組成物を製造した。
(実験例)
1)感度測定
感度はネガティブフォトレジスト組成物がコーティングされた基板をフリーベイクした後、光エネルギーに反応させて光酸発生剤の酸を発生させた後、PEBしてパターンを形成するのに必要なエネルギーを測定した。感度はその数値が小さいほどフォトレジストパターン形成時光エネルギーの消費も少ない。また、その数値が小さいほど、その反応がはやい感度を示す。
【0087】
2)パターンプロファイルの観察
PEBしてフォトレジストパターンを形成した後、追加ハードベイクを行う前にパターンプロファイルが正テーパーであるかまたは逆テーパーであるかを観察した。
【0088】
3)耐熱性の評価
テーパー角度が実質的に直角であるフォトレジストパターンを温度が130℃、140℃であるホットプレート上で150secの時間だけ、熱処理を行った。熱処理後にも、フォトレジストパターンのプロファイルが維持されるかどうかを現象後、熱処理前のフォトレジストパターンプロファイルと比較した。
【0089】
実験例による結果は表1に示す。
【0090】
【表1】
【0091】
一方、図12A〜図12Cは、実施形態によるネガティブフォトレジスト組成物で形成されたフォトレジストパターンを示す図である。図13A〜図13Cは、比較例1によるフォトレジスト組成物で形成されたフォトレジストパターンを示す図である。図14A〜14Cは、比較例2によるフォトレジスト組成物で形成されたフォトレジストパターンを示す図である。図15A〜図15Cは、比較例3によるフォトレジスト組成物で形成されたフォトレジストパターンを示す図である。参考までに、図12A、13A、14A、および15Aは、現象後、熱処理前のフォトレジストパターンを示す図である。図12B、13B、14B、および15Bは、130℃でハードベイクを行った後のフォトレジストパターンを示す図である。図12C、13C、14C、および15Cは、140℃でハードベイクを行った後のフォトレジストパターンを示す図である。
【0092】
表1および図12A〜図12Cを参照すると、本発明の第2実施形態によるネガティブフォトレジスト組成物は感度が38mJ/μm2であり、現象後フォトレジストパターンのプロファイルは正テーパーを示し、130℃、140℃のハードベイク工程後にもフォトレジストパターンのプロファイルおよびパターンサイズが良好に維持されて耐熱性が優秀であることがわかる。
【0093】
一方、表1および図13A〜13Cを参照すると、比較例1のフォトレジスト組成物は130℃、140℃のハードベイク工程後、フォトレジストパターンのプロファイルおよびパターンサイズが維持されず耐熱性が不良である。表1および図14A〜14Cを参照すると、比較例2のフォトレジスト組成物は感度数値が最も大きく、現象後フォトレジストパターンのプロファイルが逆テーパーを示す。表1および図15A〜15Cを参照すると、比較例3のフォトレジスト組成物はフォトレジストパターンのプロファイルが逆テーパーを示し、耐熱性が不良であることがわかる。
【0094】
前述したように、本発明によるネガティブフォトレジスト組成物は感度が優秀で、かつ耐熱性が優秀で、フォトレジストパターンのプロファイルを正テーパーで具現できる長所がある。したがって、本発明によるネガティブフォトレジスト組成物は高解像度パターンを容易に実現することができ、液晶表示装置の製造時マイクロスリットパターンの形成を容易にすることができる。
【0095】
以上添付された図面を参照して本発明の実施形態について説明したが、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者は、本発明がその技術的思想や必須の特徴を変更しない範囲で他の具体的な形態で実施され得ることを理解することができる。したがって、上記実施形態はすべての面で例示的なものであり、限定的でないものと理解しなければならない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上に導電性物質からなる導電膜を形成する段階と、
前記導電膜上にネガティブフォトレジスト組成物からなるエッチングパターンを形成する段階と、
前記エッチングパターンをエッチングマスクとして利用して前記導電膜をエッチングし、導電膜パターンを形成する段階と、
を含み、前記ネガティブフォトレジスト組成物は、
アルカリ現像液に溶解性を有するヒドロキシル基を含有するノボラック樹脂10〜50重量部、下記化学式1
【化1】
で表示される第1光酸発生剤0.5〜10重量部、下記化学式2
【化2】
で表示される第2光酸発生剤0.5〜10重量部、架橋結合剤1〜20重量部および溶媒10〜90重量部を含む薄膜トランジスタ表示板の製造方法。
【請求項2】
前記エッチングパターンの塗布厚さは1〜2μmである請求項1に記載の薄膜トランジスタ表示板の製造方法。
【請求項3】
前記導電膜パターンは、透明導電性物質からなる画素電極パターンである請求項1に記載の薄膜トランジスタ表示板の製造方法。
【請求項4】
前記画素電極パターンは、多数の微細電極および前記微細電極の間に形成された多数の微細スリットからなる請求項3に記載の薄膜トランジスタ表示板の製造方法。
【請求項5】
前記微細スリットの幅は、2〜5μmである請求項4に記載の薄膜トランジスタ表示板の製造方法。
【請求項6】
前記導電膜パターンは、ゲート配線またはデータ配線である請求項1に記載の薄膜トランジスタ表示板の製造方法。
【請求項7】
アルカリ現像液に溶解性を有するヒドロキシル基を含有するノボラック樹脂10〜50重量部と、
下記化学式1
【化3】
で表示される第1光酸発生剤0.5〜10重量部と、
下記化学式2
【化4】
で表示される第2光酸発生剤0.5〜10重量部と、
架橋結合剤1〜20重量部と、
溶媒10〜90重量部と、
を含むネガティブフォトレジスト組成物。
【請求項8】
前記ノボラック樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量が1000〜10000である請求項7に記載のネガティブフォトレジスト組成物。
【請求項9】
前記ノボラック樹脂は、フェノール類をアルデヒド類またはケトン類と反応させて形成された請求項7に記載のネガティブフォトレジスト組成物。
【請求項10】
前記フェノール類は、フェノール、オルトクレゾール、メタクレゾール、パラクレゾール、2,3−ジメチルフェノール、3,4−ジメチルフェノール、3,5−ジメチルフェノール、2,4−ジメチルフェノール、2,6−ジメチルフェノール、2,3,6−トリメチルフェノール、2−t−ブチルフェノール、3−t−ブチルフェノール、4−t−ブチルフェノール、2−メチルレゾルシノール、4−メチルレゾルシノール、5−メチルレゾルシノール、4−t−ブチルカテコール、2−メトキシフェノール、3−メトキシフェノール、2−プロピルフェノール、3−プロピルフェノール、4−プロピルフェノール、2−イソプロピルフェノール、2−メトキシ−5−メチルフェノール、2−t−ブチル−5−メチルフェノール、チモールおよびイソチモールからなる群から選択された少なくとも1つである請求項9に記載のネガティブフォトレジスト組成物。
【請求項11】
前記ノボラック樹脂の形成時、前記メタクレゾールと前記パラクレゾールの混合比率は30:70〜60:40である請求項10に記載のネガティブフォトレジスト組成物。
【請求項12】
前記アルデヒド類は、ホルムアルデヒド、ホルマリン、パラホルムアルデヒド、トリオキサン、アセトアルデヒド、プロピルアルデヒド、ベンズアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、а−フェニルプロピルアルデヒド、в−フェニルプロピルアルデヒド、O−ヒドロキシベンズアルデヒド、m−ヒドロキシベンズアルデヒド、p−ヒドロキシベンズアルデヒド、O−クロロベンズアルデヒド、m−クロロベンズアルデヒド、p−クロロベンズアルデヒド、O−メチルベンズアルデヒド、m−メチルベンズアルデヒド、p−メチルベンズアルデヒド、p−エチルベンズアルデヒド、p−n−ブチルベンズアルデヒドおよびテレフタル酸アルデヒドからなる群から選択された少なくとも1つである請求項9に記載のネガティブフォトレジスト組成物。
【請求項13】
前記ケトン類は、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトンおよびジフェニルケトンからなる群から選択された少なくとも1つである請求項9に記載のネガティブフォトレジスト組成物。
【請求項14】
前記架橋結合剤は、アルコキシメチル化アミノ樹脂、アルキルエーテル化メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、アルキルエーテル化ベンゾグアナミン樹脂、ユリア樹脂、アルキルエーテル化ユリア樹脂、ウレタン−ホルムアルデヒド樹脂、レゾール型フェノールホルムアルデヒド樹脂、アルキルエーテル化レゾール型フェノールホルムアルデヒド樹脂およびエポキシ樹脂からなる群から選択された少なくとも1つである請求項7に記載のネガティブフォトレジスト組成物。
【請求項15】
前記アルコキシメチル化アミノ樹脂は、アルコキシメチル化尿素樹脂、アルコキシメチル化メラミン樹脂、アルコキシメチル化ウロン樹脂、アルコキシメチル化グリコールウリル樹脂、メトキシメチル化アミノ樹脂、エトキシメチル化アミノ樹脂、n−ブトキシメチル化アミノおよびヘキサメトキシメチルメラミン樹脂からなる群から選択された少なくとも1つである請求項14に記載のネガティブフォトレジスト組成物。
【請求項16】
前記第1光酸発生剤および第2光酸発生剤と前記架橋結合剤の混合比率は1:2〜1:20である請求項7に記載のネガティブフォトレジスト組成物。
【請求項17】
拡散抑制剤をさらに含み、前記拡散抑制剤は、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリオクチルアミン、n−オクチルアミン、トリメチルスルホニウムヒドロキシドおよびトリフェニルスルホニウムヒドロキシドからなる群から選択された少なくとも1つである請求項7に記載のネガティブフォトレジスト組成物。
【請求項18】
前記溶媒は、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、乳酸エチル、2−メトキシエチルアセテート、プロピレングリコールメチルエーテルプロピオナートおよびプロピレングリコールモノメチルエーテルからなる群から選択された少なくとも1つである請求項7に記載のネガティブフォトレジスト組成物。
【請求項1】
基板上に導電性物質からなる導電膜を形成する段階と、
前記導電膜上にネガティブフォトレジスト組成物からなるエッチングパターンを形成する段階と、
前記エッチングパターンをエッチングマスクとして利用して前記導電膜をエッチングし、導電膜パターンを形成する段階と、
を含み、前記ネガティブフォトレジスト組成物は、
アルカリ現像液に溶解性を有するヒドロキシル基を含有するノボラック樹脂10〜50重量部、下記化学式1
【化1】
で表示される第1光酸発生剤0.5〜10重量部、下記化学式2
【化2】
で表示される第2光酸発生剤0.5〜10重量部、架橋結合剤1〜20重量部および溶媒10〜90重量部を含む薄膜トランジスタ表示板の製造方法。
【請求項2】
前記エッチングパターンの塗布厚さは1〜2μmである請求項1に記載の薄膜トランジスタ表示板の製造方法。
【請求項3】
前記導電膜パターンは、透明導電性物質からなる画素電極パターンである請求項1に記載の薄膜トランジスタ表示板の製造方法。
【請求項4】
前記画素電極パターンは、多数の微細電極および前記微細電極の間に形成された多数の微細スリットからなる請求項3に記載の薄膜トランジスタ表示板の製造方法。
【請求項5】
前記微細スリットの幅は、2〜5μmである請求項4に記載の薄膜トランジスタ表示板の製造方法。
【請求項6】
前記導電膜パターンは、ゲート配線またはデータ配線である請求項1に記載の薄膜トランジスタ表示板の製造方法。
【請求項7】
アルカリ現像液に溶解性を有するヒドロキシル基を含有するノボラック樹脂10〜50重量部と、
下記化学式1
【化3】
で表示される第1光酸発生剤0.5〜10重量部と、
下記化学式2
【化4】
で表示される第2光酸発生剤0.5〜10重量部と、
架橋結合剤1〜20重量部と、
溶媒10〜90重量部と、
を含むネガティブフォトレジスト組成物。
【請求項8】
前記ノボラック樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量が1000〜10000である請求項7に記載のネガティブフォトレジスト組成物。
【請求項9】
前記ノボラック樹脂は、フェノール類をアルデヒド類またはケトン類と反応させて形成された請求項7に記載のネガティブフォトレジスト組成物。
【請求項10】
前記フェノール類は、フェノール、オルトクレゾール、メタクレゾール、パラクレゾール、2,3−ジメチルフェノール、3,4−ジメチルフェノール、3,5−ジメチルフェノール、2,4−ジメチルフェノール、2,6−ジメチルフェノール、2,3,6−トリメチルフェノール、2−t−ブチルフェノール、3−t−ブチルフェノール、4−t−ブチルフェノール、2−メチルレゾルシノール、4−メチルレゾルシノール、5−メチルレゾルシノール、4−t−ブチルカテコール、2−メトキシフェノール、3−メトキシフェノール、2−プロピルフェノール、3−プロピルフェノール、4−プロピルフェノール、2−イソプロピルフェノール、2−メトキシ−5−メチルフェノール、2−t−ブチル−5−メチルフェノール、チモールおよびイソチモールからなる群から選択された少なくとも1つである請求項9に記載のネガティブフォトレジスト組成物。
【請求項11】
前記ノボラック樹脂の形成時、前記メタクレゾールと前記パラクレゾールの混合比率は30:70〜60:40である請求項10に記載のネガティブフォトレジスト組成物。
【請求項12】
前記アルデヒド類は、ホルムアルデヒド、ホルマリン、パラホルムアルデヒド、トリオキサン、アセトアルデヒド、プロピルアルデヒド、ベンズアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、а−フェニルプロピルアルデヒド、в−フェニルプロピルアルデヒド、O−ヒドロキシベンズアルデヒド、m−ヒドロキシベンズアルデヒド、p−ヒドロキシベンズアルデヒド、O−クロロベンズアルデヒド、m−クロロベンズアルデヒド、p−クロロベンズアルデヒド、O−メチルベンズアルデヒド、m−メチルベンズアルデヒド、p−メチルベンズアルデヒド、p−エチルベンズアルデヒド、p−n−ブチルベンズアルデヒドおよびテレフタル酸アルデヒドからなる群から選択された少なくとも1つである請求項9に記載のネガティブフォトレジスト組成物。
【請求項13】
前記ケトン類は、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトンおよびジフェニルケトンからなる群から選択された少なくとも1つである請求項9に記載のネガティブフォトレジスト組成物。
【請求項14】
前記架橋結合剤は、アルコキシメチル化アミノ樹脂、アルキルエーテル化メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、アルキルエーテル化ベンゾグアナミン樹脂、ユリア樹脂、アルキルエーテル化ユリア樹脂、ウレタン−ホルムアルデヒド樹脂、レゾール型フェノールホルムアルデヒド樹脂、アルキルエーテル化レゾール型フェノールホルムアルデヒド樹脂およびエポキシ樹脂からなる群から選択された少なくとも1つである請求項7に記載のネガティブフォトレジスト組成物。
【請求項15】
前記アルコキシメチル化アミノ樹脂は、アルコキシメチル化尿素樹脂、アルコキシメチル化メラミン樹脂、アルコキシメチル化ウロン樹脂、アルコキシメチル化グリコールウリル樹脂、メトキシメチル化アミノ樹脂、エトキシメチル化アミノ樹脂、n−ブトキシメチル化アミノおよびヘキサメトキシメチルメラミン樹脂からなる群から選択された少なくとも1つである請求項14に記載のネガティブフォトレジスト組成物。
【請求項16】
前記第1光酸発生剤および第2光酸発生剤と前記架橋結合剤の混合比率は1:2〜1:20である請求項7に記載のネガティブフォトレジスト組成物。
【請求項17】
拡散抑制剤をさらに含み、前記拡散抑制剤は、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリオクチルアミン、n−オクチルアミン、トリメチルスルホニウムヒドロキシドおよびトリフェニルスルホニウムヒドロキシドからなる群から選択された少なくとも1つである請求項7に記載のネガティブフォトレジスト組成物。
【請求項18】
前記溶媒は、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、乳酸エチル、2−メトキシエチルアセテート、プロピレングリコールメチルエーテルプロピオナートおよびプロピレングリコールモノメチルエーテルからなる群から選択された少なくとも1つである請求項7に記載のネガティブフォトレジスト組成物。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12A】
【図12B】
【図12C】
【図13A】
【図13B】
【図13C】
【図14A】
【図14B】
【図14C】
【図15A】
【図15B】
【図15C】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12A】
【図12B】
【図12C】
【図13A】
【図13B】
【図13C】
【図14A】
【図14B】
【図14C】
【図15A】
【図15B】
【図15C】
【公開番号】特開2010−191423(P2010−191423A)
【公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−28723(P2010−28723)
【出願日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】SAMSUNG ELECTRONICS CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】416,Maetan−dong,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do 442−742(KR)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】SAMSUNG ELECTRONICS CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】416,Maetan−dong,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do 442−742(KR)
【Fターム(参考)】
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