説明

薄膜堆積量計測装置

【課題】厚みが大きく、表面の凹凸の大きい薄膜の堆積量を、β線を用いて真空中で測定可能な装置を提供する。
【解決手段】チャンバーと、前記チャンバーを排気するための真空ポンプと、基板上に堆積した薄膜にβ線を照射するβ線源と、照射したβ線の後方散乱を検出する放射線検出器と、前記チャンバー内に配置され、前記検出器の出力信号を増幅する回路と、前記チャンバー内に配置され、前記回路を収容し、前記回路周囲を大気圧に保持する容器と、前記容器内に前記チャンバーの外から冷却ガスを供給する配管とを備える薄膜堆積量計測装置とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、真空中での薄膜堆積量の計測装置に関する。本発明はまた、真空薄膜堆積装置に関する。
【背景技術】
【0002】
真空中で堆積される薄膜は、電子デバイス、機械的特性のための表面改質、装飾等様々な分野で利用されている。これらの分野においては、その薄膜の堆積量を高精度に計測し、制御することが要求される用途がある。このような高精度が要求される用途においては、通常、基板及び堆積膜の表面が平坦で、堆積膜が薄い(〜1μm程度)場合が多かった。
【0003】
近年、携帯機器の小型化及び多機能化が進み、これに伴って携帯機器の電源としての電池の高容量化が切望されている。現在リチウム二次電池に主に使用されている負極活物質である炭素の理論容量は372mAh/gである。そこで、炭素よりも高容量化が可能な活物質が各種検討されている。中でも、理論容量が4200mAh/gであるシリコンが有望視されており、シリコンを含む材料が数多く検討されている。
【0004】
シリコンを用いた高容量負極を作製する場合、結着剤等の活物質以外の成分を含まないようにするため、真空中で薄膜を堆積させることで負極を形成する技術が盛んに研究開発されている。この場合、シリコンを含む薄膜の堆積量が多い(厚み数μm以上)場合が多く、さらに堆積膜と基板との密着強度を改善したり、堆積膜に隙間を形成して充電時の膨張応力を緩和するために、平坦でない基板を利用することが多いため、堆積膜表面も凹凸が大きくなる場合がある。従って、シリコンを含む薄膜の堆積によって負極を形成する技術の研究開発において、厚みが大きく、表面の凹凸の大きい薄膜の堆積量を、真空中で高精度で測定可能な技術が要求されている。
【0005】
薄膜の堆積量の測定方法は多数存在する。例えば、光(透過、干渉、偏光など)を利用した測定法が知られており、真空中での測定も可能であるが、基板及び堆積膜が平坦で薄い(〜1μm程度)場合のみ高精度で測定が可能であり、堆積膜が厚い(数μm以上)場合及び表面が平坦でない場合には、高精度での測定が困難であった。
【0006】
一方、厚みが大きく、表面の凹凸の大きい薄膜の堆積量は、大気中では、β線、磁気、渦電流、超音波等を用いて測定することが可能である(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特公平6−23650号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、これらを用いた薄膜の堆積量の測定方法は、真空中では、原理的な問題、プローブに内蔵されるデバイスの動作の問題等が生じるため、真空中での測定に適応するのが困難であった。
【0009】
そこで本発明は、厚みが大きく、表面の凹凸の大きい薄膜の堆積量を、β線を用いて真空中で測定可能な装置を提供することを目的とする。本発明はまた、当該装置を利用した真空薄膜堆積装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、チャンバーと、
前記チャンバーを排気するための真空ポンプと、
基板上に堆積した薄膜にβ線を照射するβ線源と、
照射したβ線の後方散乱を検出する放射線検出器と、
前記チャンバー内に配置され、前記検出器の出力信号を増幅する回路と、
前記チャンバー内に配置され、前記回路を収容し、前記回路周囲を大気圧に保持する容器と、
前記容器内に前記チャンバーの外から冷却ガスを供給する配管と
を備える薄膜堆積量計測装置である。
【0011】
本発明はまた、上記薄膜堆積量計測装置のチャンバー内に、基板上に薄膜を堆積する手段を設けてなる真空薄膜堆積装置である。
【発明の効果】
【0012】
本発明の薄膜堆積量計測装置によれば、厚みが大きく、表面の凹凸の大きい薄膜の堆積量を、β線を用いて真空中で高精度で測定可能である。本発明の真空薄膜堆積装置によれば、堆積膜が厚い場合やその表面に凹凸がある場合でも、堆積量を高精度で計測及び制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施の形態1における真空蒸着装置100の概略構造図
【図2】真空蒸着装置100の測定ロール7の周囲における、基板幅方向の概略構造図
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0015】
(実施の形態1)
<真空蒸着装置100の構成>
図1に、本発明の真空薄膜堆積装置の一実施形態である真空蒸着装置100の概略構造図を示す。真空蒸着装置100は、本発明の薄膜堆積量計測装置を利用するものであるため、本発明の薄膜堆積量計測装置の構成例も、真空蒸着装置100において示される。
【0016】
図1に示すように、本発明の実施の形態1における真空蒸着装置100は、チャンバー1と、真空ポンプ2と、蒸発源3と、巻き出しロール5と、搬送ロール6と、測定ロール7と、巻き取りロール8と、成膜用開口部9と、β線後方散乱検出プローブ10と、β線検出器用信号ケーブル11と、耐圧容器12と、プリアンプ13と、導入フランジ14と、電力供給ケーブル15と、信号ケーブル16と、β線測定器本体17と、冷却水循環用配管18と、冷却空気循環用配管19とで構成されており、これに基板4がセットされている。
【0017】
チャンバー1は、内部を真空状態とし得る耐圧構造を有し、真空ポンプ2は、チャンバー1を排気するためのものである。
【0018】
蒸発源3は、基板4及び成膜用開口部9の下に配置されている。蒸発源3には蒸着材料(例、シリコン等)が入れられる。蒸着材料は、抵抗加熱装置、誘導加熱装置、電子ビーム加熱装置などの加熱装置(図示せず)により加熱することで蒸発させることができる。蒸発した材料が直進し、成膜用開口部9を通過して基板4上に堆積することで成膜が行われる。蒸発源3及び当該加熱装置が、基板上に薄膜を堆積する手段(蒸着手段)を構成している。当該手段は、薄膜堆積量計測装置を利用して真空薄膜堆積装置(真空蒸着装置)を構成する際に付加される手段である。なお、本装置では、蒸発源3には耐熱性のあるカーボンの坩堝を使用し、加熱装置には電子ビーム加熱装置を使用している。
【0019】
使用する基板4には、例えば、リチウム二次電池用負極用集電体を使用する。例えば、電解銅箔等の金属箔が使用できる。
【0020】
巻き出しロール5と、搬送ロール6と、測定ロール7と、巻き取りロール8は、チャンバー内で基板を搬送する搬送系を構成している。測定ロール7上にある基板4に堆積した薄膜に対しβ線が照射される。このように搬送系を設けることによって、基板4に連続して堆積する薄膜の厚さを、連続して測定することができる。測定ロール7上にある基板4に堆積した薄膜に対しβ線を照射する場合には、基板4は、測定ロールと接しているため、測定ロール7に表面粗度が小さく真円度の高いロールを用いれば、β線源及び検出器と基板4との距離が一定に保たれるという利点を有する。
【0021】
図2に、真空蒸着装置100の測定ロール7の周囲における、基板幅方向の概略構造図を示す。
【0022】
直径Dの測定ロール7に基板23が巻きついて走行し、基板23上には薄膜24が堆積している。β線後方散乱検出プローブ10は、測定ロール7の近傍に配置されており、β線後方散乱検出プローブ10には、基板23上に堆積した薄膜24にβ線を照射するβ線源20、照射したβ線の後方散乱を検出する放射線検出器21、及び遮光フィルム22が内蔵されている。β線源20の核種としては、β線を放出するものがいずれも使用できるが、本装置では放射能3.7MBqの147Pm密封β線源(直径8mm)を使用している。放射線検出器21には、真空中で動作可能で、β線が検出できるものならいずれも使用でき、固体素子放射線検出器が好適であり、本装置では検出領域が1cm角のシリコンPINフォトダイオード検出器を用いている。フォトダイオード検出器は、室温で動作可能(極低温の冷却不要)で、消費電力が極めて小さいため、真空中での動作に特に適している。また、PINフォトダイオード等の半導体検出器は、β線等の放射線以外に光も検出してしまうため、検出器21の表面を遮光フィルム22で覆うことによって、余分な信号の出力を防止している。この遮光フィルムは、光を遮蔽しつつ、β線の透過損失を最小限にする必要がある。このようなフィルムとしては、金属箔、金属を蒸着した樹脂フィルム等が使用できる。本実施の形態では、厚さ5μmのアルミ箔を使用している。
【0023】
検出器21の出力パルス信号は、β線検出器用信号ケーブル11を通してプリアンプ13に入力される。プリアンプ13は、検出器21の出力信号を増幅する回路を含んでいる。プリアンプ13に入力された出力パルス信号は、増幅され、信号ケーブル16を通してβ線測定器本体17に入力される。出力パルス信号は、β線測定器本体17によりさらに増幅された後、単位時間あたりのパルス信号の数がカウントされる。プリアンプ13への電力供給は、β線測定器本体17から電力供給ケーブル15を通して行われる。
【0024】
プローブ10は、β線源20から放出されたβ線が、薄膜24で後方散乱されずにプローブ10内部で散乱されて検出器21に入射することが無いように、β線源20及び検出器21がそれぞれ囲われている構造を有している。
【0025】
β線源20(照射口)の中央と堆積した薄膜24上のβ線照射中心点(測定点25)とを結ぶ直線、及び検出器21(検出口)の中央と測定点25とを結ぶ直線が、いずれも、前記堆積した薄膜表面に対する測定点25からの鉛直線に対して同じ角度θをなすように、β線源20及び検出器21が配置されている。当該角度θは、小さい方が好ましく、例えば、35°以下が好ましい。当該角度θが小さいほど、堆積した薄膜表面の粗さが大きくなっても精度よく測定を行うことができる。ただし、角度θが小さすぎると、β線源及び検出器を内蔵するβ線後方散乱検出プローブの製造が困難になるとともに、散乱の検出効率を保つことが困難になることから、15°以上が好ましい。
【0026】
β線源20(照射口)の中央から測定点25までの距離、及び検出器21(検出口)の中央から測定点25までの距離は、共にRと等しくなっている。
【0027】
測定ロールの直径Dは、測定精度の観点から、β線源20の中央から測定点25までの距離と、検出器21の中央から測定点25までの距離の双方の3倍以上であることが好ましい。
【0028】
β線源20及び検出器21を冷却する手段として、β線後方散乱検出プローブ10には、冷却水循環用配管18が接続されており、冷却水循環用配管18を流れる冷却水によってβ線源20及び検出器21の温度上昇が抑制され、室温程度に保持される。これは、検出器21の温度が上昇すると、出力信号に熱雑音が混入して、正確な測定が出来なくなることがあるためである。
【0029】
また、温度上昇がなくても、検出器21から出力される電気信号は微弱であるため、その信号にノイズが混入され、正確に測定できないことがある。そのため、プリアンプ13を検出器21のできるだけ近くに配置し、β線検出器用信号ケーブル11をできるだけ短くする必要がある。しかし、プリアンプを検出器21の近くに配置するためにそのままチャンバーに入れて、周囲を真空にすると、発熱や圧力変化の影響で、検出器21の出力信号を増幅する回路が正常に動作しないことがある。そこで、本装置は、当該回路を収容し、当該回路周囲を大気圧に保持する容器(耐圧容器)12と、チャンバーの外から冷却ガスを供給する配管(冷却空気循環用配管)19を有している。プリアンプ13を収容している耐圧容器12に、冷却空気循環用配管19を通して空気を循環させることにより、当該回路周囲が大気圧に保持されるとともに、温度上昇が抑制される。
【0030】
β線検出器用信号ケーブル11をさらに短くするため、β線後方散乱検出プローブ10と耐圧容器12を一体構造にしてもよい。
【0031】
<真空蒸着装置100の動作>
次に、本発明の実施の形態1における真空蒸着装置100の動作について説明する。
【0032】
まず、真空ポンプ2により、チャンバー内を真空蒸着可能な程度にまで減圧し、基板4を走行させる。巻き出しロール5から巻き出された長尺の基板4を、搬送ロール6、測定ロール7、搬送ロール6の順に導き、最終的に巻き取りロール8で巻き取る。
【0033】
蒸発源3に蒸着材料としてシリコンを入れ、電子ビーム加熱で蒸発源3の温度を上昇させてシリコンを蒸発させる。成膜速度は、通常、1〜100nm/秒である、形成される膜厚は、1〜20μmとなる。
【0034】
β線後方散乱検出プローブ10では、未蒸着部の基板表面と、蒸着後の堆積膜表面からの単位時間あたりの後方散乱収量を測定する。測定中は、冷却水循環用配管18を通して冷却水を循環させ、冷却空気循環用配管19を通して空気を循環させる。
【0035】
以上のように、本発明の実施の形態1における真空蒸着装置100では、β線後方散乱法による計測が真空中でも可能である。さらにβ線源、検出器等の配置を最適化することによって、堆積膜が厚い場合及び表面に凹凸がある場合も、堆積量の測定精度を上げることができる。
【0036】
以下、実施例として、上述の真空蒸着装置100を用いて堆積量計測を行った結果を示すが、本発明は、これら実施例に限定されるものではない。
【0037】
<真空蒸着装置100での堆積量計測>
基板4には、厚さ20μmの圧延銅箔又は厚さ35μmの電解銅箔を用いた。測定点25からβ線源20及び検出器21の距離Rは共に2cmであり、角度θが30°、35°、40°又は45°の4種類のβ線後方散乱検出プローブ10を使用した。また、測定ロール7は、直径Dが2cm又は6cmのものを使用した。
【0038】
真空中、基板4を走行させ、厚さ10μmのシリコン薄膜を堆積しながら、10秒ごとにβ線後方散乱収量を1条件につき100回測定し、平均値及び標準偏差を求めた。
【0039】
また、基板表面及び成膜した表面をレーザー顕微鏡で観察し、算術平均粗さRa(JIS B0601−1994)を求めた。
【0040】
表1に成膜前の基板の測定結果を示す。表面の凹凸の影響で圧延銅箔より電解銅箔の方のRaが大きくなっている。β線後方散乱収量も、表面の凹凸の影響で、電解銅箔の方の標準偏差が大きくなっており、θが大きくなるほど、電解銅箔における標準偏差が大きくなっている。
【0041】
【表1】

【0042】
表2に成膜後の測定結果を示す。堆積膜表面は基板の凹凸の影響をほぼ引き継いでおり、圧延銅箔上より電解銅箔上の堆積膜表面のRaが大きくなっている。β線後方散乱収量の未成膜部に対する比率は堆積厚みに対応し、変化が飽和する厚み(この条件では〜15μm)までは、ほぼ直線的に変化する。β線後方散乱収量の標準偏差は、表面凹凸の影響で、電解銅箔上の方が大きくなっており、また、θが大きくなるほど、電解銅箔上における標準偏差が大きくなっている。
【0043】
【表2】

【0044】
リチウムイオン電池用負極に利用するシリコン薄膜を、銅箔基板(集電体)に堆積する場合、界面での密着強度を確保するために、電解銅箔等の様に表面が凹凸になっている基板を用いることが多い。そのような場合、β線後方散乱収量の測定ばらつきが平坦な基板の場合より大きくなることが不可避である。
【0045】
実施例1〜6のように堆積厚みが10μmのとき、基板に対するβ線後方散乱収量の低下率が約30%になるため、低下率1%のばらつきは、堆積厚み約0.3μmのばらつきに相当する。リチウムイオン電池用負極として使用するシリコン薄膜では、5%以内のばらつきに収めることが好ましい。5%以内のばらつきに収めるためには、表2の場合には、β線後方散乱収量の標準偏差/基板平均を1.5%以内にする必要がある。このため、θを35°以内にすることが好ましいことがわかる。
【0046】
表3に測定ロール7の直径Dを変化(6→2cm)させた場合の成膜後の測定結果を示す。Dが小さくなると、β線後方散乱収量が減少するとともに、標準偏差/基板平均も大きくなっている。これは、Dが小さくなると、曲率半径の小さい面にβ線を照射して測定を行うことになるため、θが大きくなるのと同様の効果が出るためである。このような効果による堆積量計測精度の低下を防止するためには、DがRの3倍以上であることが好ましいことがわかる。
【0047】
【表3】

【0048】
なお、本発明は、その意図および本質的な特徴から逸脱しない限り、他の実施形態に適用しうる。この明細書に開示されている実施形態は、あらゆる点で説明的なものであって、これに限定されない。例えば、薄膜の堆積は、上記の実施態様では蒸着を例に挙げて説明したが、化学気相堆積法、スパッタリング法等により行うこともできる。
【産業上の利用可能性】
【0049】
本発明の薄膜堆積量計測装置によれば、厚みが大きく、表面の凹凸の大きい薄膜の堆積量を真空中で測定することができる、従って、真空蒸着しながら堆積厚みを高精度に計測し、制御することが可能であり、特に、リチウム二次電池用負極薄膜の製造において有用である。
【符号の説明】
【0050】
1 チャンバー
2 真空ポンプ
3 蒸発源
4 基板
5 巻き出しロール
6 搬送ロール
7 測定ロール
8 巻き取りロール
9 成膜用開口部
10 β線後方散乱検出プローブ
11 β線検出器用信号ケーブル
12 耐圧容器
13 プリアンプ
14 導入フランジ
15 電力供給ケーブル
16 信号ケーブル
17 β線測定器本体
18 冷却水循環用配管
19 冷却空気循環用配管
20 β線源
21 検出器
22 遮光フィルム
23 基板
24 薄膜
25 測定点

【特許請求の範囲】
【請求項1】
チャンバーと、
前記チャンバーを排気するための真空ポンプと、
基板上に堆積した薄膜にβ線を照射するβ線源と、
照射したβ線の後方散乱を検出する放射線検出器と、
前記チャンバー内に配置され、前記検出器の出力信号を増幅する回路と、
前記チャンバー内に配置され、前記回路を収容し、前記回路周囲を大気圧に保持する容器と、
前記容器内に前記チャンバーの外から冷却ガスを供給する配管と
を備える薄膜堆積量計測装置。
【請求項2】
前記検出器が固体素子検出器である請求項1に記載の薄膜堆積量計測装置。
【請求項3】
前記検出器がフォトダイオード検出器である請求項1又は2に記載の薄膜堆積量計測装置。
【請求項4】
前記β線源及び前記検出器を冷却する手段をさらに備える請求項1〜3のいずれか1項に記載の薄膜堆積量計測装置。
【請求項5】
前記β線源の中央と前記堆積した薄膜上のβ線照射中心点とを結ぶ直線、及び前記検出器の中央と前記β線照射中心点とを結ぶ直線が、いずれも、前記堆積した薄膜表面に対するβ線照射中心点からの鉛直線に対して、35°以内の傾きをなす請求項1〜4のいずれか1項に記載の薄膜堆積量計測装置。
【請求項6】
前記チャンバー内で基板を搬送する搬送系をさらに備え、
前記搬送系は、複数のロールを含み、前記複数のロールのうちの1つのロール(測定ロール)上にある基板に堆積した薄膜に対しβ線を照射する請求項1〜5のいずれか1項に記載の薄膜堆積量計測装置。
【請求項7】
前記測定ロールの直径が、前記β線源の中央と前記堆積した薄膜上のβ線照射中心点との距離と、前記検出器の中央と前記β線照射中心点との距離の双方の3倍以上である請求項6に記載の薄膜堆積量計測装置。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか1項に記載の薄膜堆積量計測装置のチャンバー内に、基板上に薄膜を堆積する手段を設けてなる真空薄膜堆積装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2012−13653(P2012−13653A)
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−153138(P2010−153138)
【出願日】平成22年7月5日(2010.7.5)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】