説明

薄膜太陽電池およびその製造方法

【課題】
簡易かつ安価に薄膜太陽電池を製造する。
【解決手段】
透明絶縁基板10に、少なくとも透明電極層11、半導体層13および裏面電極層15をその順に形成してなる薄膜太陽電池1であって、透明絶縁基板10の周縁にある透明電極層11から裏面電極層15までが除去され、かつその除去された領域18よりも透明絶縁基板10の内側であってセル列を横切って裏面電極層15から半導体層13までをスリット状に除去したスクライブ線17を有する薄膜太陽電池1とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薄膜太陽電池およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
太陽電池は、太陽光のエネルギーを直接、電気エネルギーに変換する発電装置であり、COの発生が少ないクリーンな発電装置として実用化されている。太陽電池は、厚さの観点で大別すると、バルク系と薄膜系に分けることが出来る。近年、薄膜太陽電池は、使用する材料が少なくコストを抑えることが出来るため、注目を集めている。
【0003】
図9に従来から知られている薄膜太陽電池の代表的な構成を模式的に示す。サブモジュール100は、透明絶縁基板101上に複数のセルを有する。セルは、透明絶縁基板101上に、透明電極層102、半導体層103および裏面電極層104の順に積層した構造を有する。図9に示すように、透明電極層102は複数のパターン105で分離されており、その上に半導体層103が成膜されている。半導体層103も複数のパターン106で分離されている。さらに裏面電極層104が積層され、半導体層103、裏面電極層104は、複数のパターン107で分離されている。この集積型構造により、図9の紙面左右方向に複数のセルが直列接続されたセル列を形成している。
【0004】
このような構造を持つ薄膜太陽電池は、化学的気相成長法(Chemical Vapor Deposition :CVD)および/または物理的気相成長法(Physical Vapor Deposition :PVD)等を利用して各層102,103,104を順に堆積させて製造される。半導体層103の厚さは後述の通り数百nm程度であり、バルク系Si太陽電池のSiウエハの厚さ(200μm程度)と比較すると、原料のSiが少量ですむ、という利点がある。
【0005】
薄膜太陽電池は太陽電池の発電部分とフレームの絶縁をとるために、例えば特許文献1に開示される方法が行われている。特許文献1に開示される技術は、透明絶縁基板の周辺部における透明電極層、半導体層および裏面電極層を研磨等の機械的除去手段により除去すると共に、除去した領域より内側にレーザ加工等の手段により透明電極層、半導体層および裏面電極層を除去するものである。このような加工を施すことによって、研磨等の手段により除去した領域の研磨が不十分でも確実に絶縁できる。
【0006】
【特許文献1】特開2000−150944(要約書、図1、図2等)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、特許文献1に開示される技術には次のような課題がある。透明電極層102、半導体層103および裏面電極層104の光の吸収率は異なり、それぞれレーザ加工に適した波長は異なる。このため、全ての層を同じ波長のレーザで加工することは難しい。そのため、半導体層103、裏面電極層104をグリーンレーザ、透明電極層102を赤外光レーザと、レーザを切り替えるために、独立したレーザ加工工程が必要になり製造コストが高くなる。
【0008】
本発明は、かかる問題を解決すること、すなわち、簡易かつ安価に薄膜太陽電池を製造することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明は、透明絶縁基板に、少なくとも透明電極層、半導体層および裏面電極層をその順に形成してなる薄膜太陽電池であって、透明絶縁基板の周縁にある透明電極層から裏面電極層までが除去され、かつその除去された領域よりも透明絶縁基板の内側であってセル列を横切って裏面電極層から半導体層までをスリット状に除去したスクライブ線を有することを特徴とする薄膜太陽電池としている。このような構成の薄膜太陽電池は、スクライブ線の形成時にレーザ光の波長を変える必要がなく、タクトの短縮と製造コストの低減を図ることが出来る。
【0010】
また、本発明は、透明絶縁基板に、少なくとも透明電極層、半導体層および裏面電極層をその順に形成してなる薄膜太陽電池の製造方法であって、透明電極層、半導体層および裏面電極層の形成後に、透明絶縁基板の縁より内側であってセル列を横切って裏面電極層から半導体層までをスリット状に除去したスクライブ線を形成するスクライブ工程と、そのスクライブ線よりも外側であって、透明絶縁基板の周縁にある透明電極層から裏面電極層までを除去する除去工程とを含む薄膜太陽電池の製造方法としている。このような製造方法の採用により、上述の薄膜太陽電池の作用・効果を得ることが出来る。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、簡易かつ安価に薄膜太陽電池を製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下に、本発明に係る薄膜太陽電池、一例としてアモルファスシリコン型太陽電池の形態について説明する。
【0013】
(1.薄膜太陽電池の構成)
薄膜太陽電池の構成について図面を参照しながら説明する。
【0014】
図1は、本発明の実施の形態に係る薄膜太陽電池1の斜視図(図1(A))および薄膜太陽電池1を、その端面から、最も広い面に対して平行に切ったときの断面を矢印A方向から見た図(図(B))である。ここで、「裏側」とは、太陽光を受光する側と反対側をいう。また、「幅方向」とは、図1(B)に示す断面図における短辺方向を、「長さ方向」とは、図1(B)に示す断面図における長辺方向を、それぞれいう。以後、特に言及しない限り、上記文言の定義は、同様の意味である。
【0015】
薄膜太陽電池1は、ガラス基板(透明絶縁基板の一例)10に、透明電極層11、半導体層および金属製の裏面電極層15を、その順に積層した構造を有している。当該複数の層の内、ガラス基板10から最も離れた位置に積層される裏面電極層15は、半導体層と共に、長さ方向に沿って形成される複数本のパターニング線16によって、幅方向に分離されている。また、裏面電極層15と半導体層は、パターニング線16の長さ方向両端において、パターニング線16とほぼ直交する2本のスリット状のスクライブ線17によって分離されている。分離された複数の裏面電極層15の内、幅方向両端にある裏面電極層15には、当該各裏面電極層15の長さ方向に沿って、各バス電極19が形成されている。
【0016】
図2は、薄膜太陽電池1を、図1においてB−B線で切断したときの左側断面図である。B−B線により切断したときの右側の構造については、左側と同様の構造であることから、その図示を省略する。また、見やすさを考慮して、一部の断面のみをハッチングで示すこととし、図2以降の図面においても同様とする。
【0017】
図2に示すように、ガラス基板10の裏面(図2では紙面上方向)には、複数のパターニング線12によって分離された複数の透明電極層11が形成されている。透明電極層11上には、さらに、半導体層13が積層されている。半導体層13は、シリコンの薄膜であり、透明電極層11側から、p層(p型アモルファスシリコン)、i層(ノンドープアモルファスシリコン)、n層(n型アモルファスシリコン)の順に積層した膜である。
【0018】
積層方向においてパターニング線12と重ならないように形成されると共にパターニング線12と平行に伸びるパターニング線14が、半導体層13を分離している。半導体層13の上には、裏面電極層15が積層されている。積層方向においてパターニング線12,14と重ならないように形成されると共にパターニング線12と平行に伸びるパターニング線16が、裏面電極層15および半導体層13を分離している。パターニング線12,14,16により、複数のセルが直列に接線されて形成される。複数のセルは、長さ方向に複数ならんだセル列を形成する。
【0019】
ガラス基板10の周縁領域18には、機械的除去処理が施されている。その処理の結果、図2に示すように、ガラス基板10の周縁領域18において、ガラス基板10上に積層されている透明電極層11、半導体層13および裏面電極層15は削りとられている。
【0020】
図2において、最も左端に存在する裏面電極層15にはバス電極19が接続されている。バス電極19は、半田21により裏面電極層15および半導体層13を通して透明電極層11に電気的に接続されている。また、バス電極19と裏面電極層15および半導体層13を通した透明電極層11の接続は、導電性のペースト等を用いても良い。バス電極19には、取り出し電極20が半田21により接続されている。取り出し電極20により、電気を外部に送ることができる。さらに、取り出し電極20の端部を除き、ガラス基板10上の積層体は、封止材22により封止されている。
【0021】
図3は、薄膜太陽電池1を、図1においてC−C線で切断したときの左側断面図である。C−C線により切断したときの右側の構造については、左側と同様の構造であることから、その図示を省略する。
【0022】
図3に示すように、透明電極層11の端部であって、周縁領域18よりも内側には、半導体層13および裏面電極層15のみを分離するスクライブ線17が形成されている。スクライブ線17は、セル列に対して直角に、複数のセル列を横切って形成される。スクライブ線17は、透明電極層11を分離していない。
【0023】
(2.薄膜太陽電池の製造方法)
次に、薄膜太陽電池1の製造方法について、図面を参照しながら説明する。
【0024】
図4〜図8は、本実施の形態に係る薄膜太陽電池1の製造工程を示す概略図である。図4、図5、図8は、図1(B)のB−B線で切った断面図の一部であり、図6は、図1(B)のC−C線で切った断面図の一部であり、図7は、図6に示す段階の薄膜太陽電池1の平面図である。図4、図5、図6および図8において、断面に向かって右側の構造については、左側と同様の構造であることから、その図示を省略する。
【0025】
(A)透明電極層付ガラス基板の準備工程
図4(A)に示すように、3〜5mm厚のガラス基板10に、厚さ600〜900nmの透明電極層11を成膜して、透明電極層付ガラス基板を準備する。市場に供給されている太陽電池用に透明電極層を形成した透明電極層付ガラス基板を購入しても良い。
【0026】
(B)第1パターニング工程
次に、透明電極層付ガラス基板に、QスイッチYAGレーザ(波長:1064nm、パルス周波数:10k〜50kHz、出力:数〜十数W)をガラス基板10側から照射して、図4(B)に示すようなパターニング線12を形成する。パターニング線12は幅30〜100μmであり、透明電極層11に対してセル列の直列接続方向にほぼ直交する方向(図4(B)では、紙面の表裏方向)に複数本形成される。このパターニング線12により、透明電極層11は幅方向に向かって5〜10mm幅に分離される。
【0027】
(C)半導体層の成膜工程
図4(C)に示すように、(B)第1パターニング工程に続いて、透明電極層11の上に、半導体層13を成膜する。半導体層13は、前述のように、透明電極層11側から順に、p層、i層、n層のPIN接合を有する層であり、例えば、プラズマCVDにより成膜される。好適には、次のような条件にて、上記の3層を成膜する。
【0028】
温度約200℃、約100Paの減圧下において、水素、モノシラン(SiH)およびジボラン(B)を流入し、膜厚10〜40nmのp層を成膜する。シリコン中にボロンをドープすることによりp型アモルファスシリコンを形成することができる。次に、温度約200℃、約70Paの減圧下において水素およびモノシランを流入し、膜厚200〜400nmのノンドープアモルファスシリコンから成るi層を成膜する。次に、温度約200℃、約100Paの減圧下において、水素、モノシランおよびホスフィン(PH)を流入し、膜厚20〜70nmのn型アモルファスシリコンから成るn層を成膜する。シリコン中にリンをドープすることによりn型アモルファスシリコンを形成することができる。
【0029】
(D)第2パターニング工程
半導体層13を形成したガラス基板10にQスイッチYAGレーザ(波長:532nm、パルス周波数:10k〜50kHz、出力:数W)を照射して、図4(D)に示すような半導体層13を分離するためのパターニング線14を形成する。パターニング線14は、幅30〜120μmであり、半導体層13に対して、セル列の直列接続方向にほぼ直交する方向(図4(D)では、紙面の表裏方向)に複数本形成される。パターニング線14は、透明電極層11のパターンから好適には約50μm離れた位置に形成される。
【0030】
(E)裏面電極層の形成工程
裏面電極層15は銀の薄膜層であり、例えば、マグネトロンスパッタリングに代表されるPVD法により成膜される。具体的には、銀ターゲットを用いて、温度約100〜200℃、約0.1〜1Paの減圧下にて、膜厚200〜300nmの銀の裏面電極層15を成膜する。なお、裏面電極層15の成膜に先立ち、半導体層13の上に、膜厚約10〜100nmの透明導電膜を成膜しても良い。
【0031】
(F)第3パターニング工程
裏面電極層15を形成したガラス基板10に、QスイッチYAGレーザ(波長:532nm、パルス周波数:10k〜50kHz、出力:数W)を照射して、半導体層13と裏面電極層15のパターニング線16を形成する。パターニング線16は線幅30〜120μmであり、パターニング線16は、半導体層13のパターンから好適には約50μm離れた位置に形成される。
【0032】
(G)スクライブ工程
次に、パターニング線16を形成した後のガラス基板10を90度回転させパターニング線16にほぼ直交するように、スクライブ線17を形成する。スクライブ線17は、ガラス基板10の両端からそれぞれ約6〜13mm内側に、図6(A)に示すように、半導体層13,13’および裏面電極層15,15’のみを分離するように形成される。スクライブ線17は、線幅30〜120μmであり、パターニング線16の形成と同様、QスイッチYAGレーザ光(波長:532nm、パルス周波数:10k〜50kHz、出力:数W)をガラス基板10側から照射して形成される。
【0033】
(H)除去工程
図6(B)および図7に示すように、スクライブ線17の形成後、スクライブ線17より数mm程度外方向に離れた位置からガラス基板10の縁までの周縁領域(ガラス基板10の縁から約3〜10mmの領域)18の透明電極層11、半導体層13,13’および裏面電極層15,15’を、機械的な除去手段により除去する。図7では、周縁領域18を斜線で示している。この工程は、スクライブ線17より内側の発電領域と周縁領域18の確実な絶縁性を確保する目的で行われる。このような除去工程を行うと、上記周縁領域18とスクライブ線17に挟まれた部分では、透明電極層11上に少なくとも半導体層13’が島状に残される。ここで、機械的な除去手段とは、ブラスト、研磨(砥石、バフ等を用いた研磨)を含むあらゆる機械的な手段を意味するが、好適には、ガラスビーズ、炭化シリコン等を用いたブラストを用いる。
【0034】
上記のような除去工程を行うと、裏面電極層15’と半導体層13’の膜端面に損傷が生じその影響を受けて、透明電極層11と裏面電極層15’とが短絡する危険性がある。このような状況を防止するために、スクライブ線17を形成すると、短絡の影響がスクライブ線17より内側のモジュールに及ぶことなく正常に機能する。
【0035】
また、半導体層13,13’と裏面電極層15,15’のみを分離し透明電極層11を分離していないスクライブ線17を形成することは、次のようなメリットを有する。透明電極層11、半導体層13,13’および裏面電極層15,15’では、それぞれ、光の吸収率が異なり加工に適した波長も異なる。そのため、レーザを利用して透明電極層11、半導体層13,13’および裏面電極層15,15’を全て分離するためには、半導体層13,13’と裏面電極層15,15’を分離するために可視光のレーザを用いて加工した後に、透明電極層11を分離するために赤外光領域のレーザを用いて加工する必要がある。すなわち、2段階のレーザ加工が必要になる。これに対して、半導体層13,13’および裏面電極層15,15’のみを分離するスクライブ線17を形成する場合には、可視光のレーザを用いて加工するだけで良い。この結果、タクトの短縮および製造コストの低減を図ることができる。
【0036】
(I)電極形成工程
次に、図8(A)に示すように、ガラス基板10の幅方向の両端の裏面電極層15の上部に、光電変換によって発生した電流を外部に取り出すためのバス電極19を、半田21にて固定する。半田21は、バス電極19を、裏面電極層15、半導体層13を通じて透明電極層11まで電気的に接続させる機能を有する。また、バス電極19には、半田21を介して、取り出し電極20が接続される。
【0037】
(J)封止工程
次に、図8(B)に示すように、ガラス基板10上の各層11,13,15および各バス電極19,20を、絶縁性の封止材(例えば、絶縁性の高い樹脂)22により封止する。好適には、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)等の封止材22と、3層構造から成る防水性の高いバックシート(不図示)とを、加温しながら加圧して、封止を行う。その後、ジャンクションボックスとフレームを取り付けて薄膜太陽電池が完成する。
【0038】
(3.その他の実施の形態)
以上、本発明に係る薄膜太陽電池およびその製造方法の好適な実施の形態について説明したが、本発明は、上述の実施の形態に限定されることなく、種々変形を施した形態にて実施可能である。
【0039】
例えば、幅方向に形成されたスクライブ線17に加えて、長さ方向にもスクライブ線17を形成するようにしても良い。また、本発明の薄膜太陽電池を、アモルファスシリコン太陽電池と微結晶シリコン太陽電池とを各一層以上積層したタンデム型太陽電池としても良い。さらに、スクライブ工程と除去工程とを逆順に行っても良い。また、透明絶縁基板として耐熱性の高い透明樹脂を、透明電極層としてITO等を、それぞれ用いても良い。さらに、透明電極層11をレーザで除去するパターニング工程(図4(B))において、周縁領域18の透明電極層11の一部をレーザで除去しても良い。これにより、後の除去工程(図6(B))で密着性の高い透明電極層11の除去が容易になる。
【産業上の利用可能性】
【0040】
本発明は、太陽光発電の分野に利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の実施の形態に係る薄膜太陽電池の斜視図(図1(A))および薄膜太陽電池を、その端面から最も広い面に平行に切ったときの断面を矢印A方向から見た図(図(B))である。
【図2】図1に示す薄膜太陽電池を、図1中のB−B線で切断したときの左側断面図である。
【図3】図1に示す薄膜太陽電池を、図1中のC−C線で切断したときの左側断面図である。
【図4】図1に示す薄膜太陽電池の製造工程を示す概略図であり、(A)〜(D)の順で製造工程が進む様子を示す図である。
【図5】図4に引き続き、図1に示す薄膜太陽電池の製造工程を示す概略図であり、(A)、(B)の順で製造工程が進む様子を示す図である。
【図6】図5に引き続き、図1に示す薄膜太陽電池の製造工程を示す概略図であり、(A)、(B)の順で製造工程が進む様子を示す図である。
【図7】図6に示す段階の薄膜太陽電池の平面図である。
【図8】図6に引き続き、図1に示す薄膜太陽電池の製造工程を示す概略図であり、(A)、(B)の順で製造工程が進む様子を示す図である。
【図9】従来技術を説明するための図である。
【符号の説明】
【0042】
1 薄膜太陽電池
10 ガラス基板(透明絶縁基板)
11 透明電極層(透明電極層)
13 半導体層
15 裏面電極層
17 スクライブ線
18 周縁領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
透明絶縁基板に、少なくとも透明電極層、半導体層および裏面電極層をその順に形成してなる薄膜太陽電池であって、
上記透明絶縁基板の周縁にある上記透明電極層から上記裏面電極層までが除去され、
かつその除去された領域よりも上記透明絶縁基板の内側であってセル列を横切って上記裏面電極層から上記半導体層までをスリット状に除去したスクライブ線を有することを特徴とする薄膜太陽電池。
【請求項2】
透明絶縁基板に、少なくとも透明電極層、半導体層および裏面電極層をその順に形成してなる薄膜太陽電池の製造方法であって、
上記透明電極層、上記半導体層および上記裏面電極層の形成後に、上記透明絶縁基板の縁より内側であってセル列を横切って上記裏面電極層から上記半導体層までをスリット状に除去したスクライブ線を形成するスクライブ工程と、
上記スクライブ線よりも外側であって、上記透明絶縁基板の周縁にある上記透明電極層から上記裏面電極層までを除去する除去工程と、
を含むことを特徴とする薄膜太陽電池の製造方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2009−64855(P2009−64855A)
【公開日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−229728(P2007−229728)
【出願日】平成19年9月5日(2007.9.5)
【出願人】(000231464)株式会社アルバック (1,740)
【Fターム(参考)】