説明

薄鋼板波板張りパイプハウスの保温構成

【目的】 薄鋼板波板張りパイプハウスの保温構成は、消費エネルギーが少ない温室または低温室および定温室、LED等の照明および立体レンズの採光を設けた園芸栽培や養殖、または低温保存等に設ける多目的利用の環境型パイプハウスであり、コージェネレーションシステムや農業用トリジェネレーションシステムを設けるパイプハウスの保温構成である。
【構成】1・パイプの脚部地中にリップみぞ形鋼等の鋼材を設け、構面を設けた主管の脚部および間隔に補強鋼板を鋼材に設ける。
2・屋根および肩部に曲げ加工を設けた薄鋼板波板を設ける。
3・吹付け発泡樹脂と薄鋼板波板には空間を設けた空気流動の通気路を設け、発泡樹脂表面には水性系合成樹脂塗装を設ける。
4・トップライト等には多面体や円筒多角形状の立体レンズ、または真空層を設けた立体レンズの採光を設け、地中に雨水利用の吸水管等の排水材を設ける。
5・パイプハウスに太陽電池または燃料電池を設ける。

【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】
【0001】
薄鋼板波板張りパイプハウスの保温構成は、消費エネルギーが少ない温室または低温室および定温室、LED等の照明および立体レンズの採光を設けた園芸栽培や養殖、または低温保存等に設ける多目的利用の環境型パイプハウスであり、コージェネレーションシステムや農業用トリジェネレーションシステム等を設けるパイプハウスの保温構成である。
【背景技術】
【0002】
従来のパイプハウスは、フィルムで覆いを設けるものであり、保温性には内張りカーテンや内張りフィルム等を設ける構成が主流であった。
【発明が解決しようとする課題点】
【0003】
パイプハウスに設けたフィルムの覆いは、強風による破れ、雨や雪たるみ等による破れが破損の主たる要因であり、保温性に劣り、積雪によるパイプハウスの破壊等があり、冬季における降雪地および寒冷地等での栽培等には欠点があった。
したがって、強風等での破損および破壊が少なく、パイプハウスの保温性向上を重視、および照明やレンズの採光を設けた降雪地および寒冷地等での栽培等が可能となるパイプハウス、農業用トリジェネレーションシステムやコージェネレーションシステムを設ける消費エネルギーの少ない薄鋼板波板張り保温パイプハウスを開発しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
外力によるパイプハウスの沈下と倒壊を防ぐ。
1・パイプハウスの脚部に鋼材(軽量形リップみぞ形鋼等)および間隔を設けた補強鋼板を設ける。
2・補強鋼板は構面を設けた主管の間隔に設ける。
パイプハウスの曲げ薄鋼板波板。
1・パイプハウスの屋根および肩部に設ける薄鋼板波板を、薄鋼板波板曲げ加工機(特願2007−158053)を用いて曲げ加工する。
2・曲げ加工を設けた薄鋼板波板を屋根および肩部に設ける。
パイプハウスの吹付け発泡樹脂。
1・主管および妻柱管にフィルムおよび寒冷紗等の吹付けネットを設ける。
2・吹付け発泡(現場発泡)による発泡樹脂を地中より設ける。
薄鋼板波板と発泡樹脂
1・薄鋼板波板と吹付け発泡樹脂とには空間を設ける。
2・設けた空間は、温度上昇を抑える空気流動の通気路である。
発泡樹脂の劣化と表面保護。
1・発泡樹脂の表面に水性系合成樹脂塗料の塗装を設ける。
2・透明系の塗料および塗装を除く。
パイプハウスの採光。
1・トップライト等に多面体構成または多角形の連結を持つ円筒構成の立体レンズの採光を設ける。
2・多面体または円筒構成を複層に設け、この複層を真空層に設けた立体レンズを採光に設ける。
パイプハウスの雨水利用。
1・桁行方向薄鋼板波板に接し、吸水管等の合成樹脂排水材を地中に設ける。
2・雨水排水を集水および濾過しタンク等に設ける。
パイプハウスの電源および冷暖房等。
1・太陽電池または燃料電池を設ける。
【作用】
【0005】
パイプハウスの脚部地下に設けた鋼材および補強鋼板は、外力によるパイプハウスの沈下と倒壊を防ぐものである。また、パイプハウスの屋根および肩部に設ける薄鋼板波板は曲げ加工を設けた薄鋼板波板を設けるのである。
主管および妻柱管にフィルムや寒冷紗等の吹付けネットを設け、吹付け発泡による発泡樹脂の保温材を設けるのである。この保温材と薄鋼板波板とには空間を設けた温度上昇を抑える通気路を設けるのであり、発泡樹脂には表面保護と劣化を防ぐ水性系合成樹脂塗装を設けるのである。
パイプハウスのトップライト(天窓)等には立体レンズを設けた採光やLED等の照明を設け、雨水利用には地中に吸水管等の合成樹脂排水材を設けた利用であり、太陽電池または燃料電池を設けたコージェネレーションシステムや農業用トリジェネレーションシステムを設ける消費エネルギーの少ない環境型のパイプハウスの保温構成である。
【実施例1】
【0006】
請求項1の実施例について説明する。
外力によるパイプハウスの沈下と倒壊において、パイプハウスの脚部地中に設けた鋼材および構面を設けた主管の間隔に補強鋼板を設けた構成。
主管および妻柱管の脚部に設けた鋼材には、軽量形リップみぞ形鋼またはみぞ形鋼等を設けるのであり、補強鋼板の間隔は構面を設けた主管の間隔に設けるのである。構面を設けた主管の荷重処理不足に補強鋼板を設けるのであり、間隔を設けて主管に構面を設けるのである。脚部に設けた鋼材および補強鋼板はパイプハウスの沈下を防ぐためであり、主管には外力に抵抗するように三角に組立てられた骨組み(トラス構造)の構面を設けて倒壊を防ぐのである。
したがって、主管および妻柱管の脚部に鋼材を設け、構面を設けた主管の間隔に補強鋼板を地中の鋼材に設けて外力によるパイプハウスの沈下および倒壊を防ぐ構成である。
【実施例2】
【0007】
請求項2の実施例について説明する。
パイプハウスの屋根および肩部に設ける薄鋼板波板において、薄鋼板波板曲げ加工機を設けた曲げ薄鋼板波板を屋根および肩部に設けた構成。
屋根および肩部に設ける薄鋼板波板は曲げを必要とするのであり、特に肩部に設ける薄鋼板波板は重要である。この薄鋼板波板の曲げ加工に薄鋼板波板曲げ加工機(特願2007−158053)を用いて曲げ、パイプハウスの屋根および肩部等に曲げ薄鋼板波板を設けるのである。
したがって、屋根および肩部の曲がりに設けた曲げ薄鋼板波板をパイプハウスに設けた構成である。
【実施例3】
【0008】
請求項3の実施例について説明する。
パイプハウスの保温において、主管および妻柱管にフィルムおよび寒冷紗等の吹付けネットを設け、吹付け発泡による発泡樹脂を地中より設けた構成。
室内側の主管および妻柱管にフィルムおよび寒冷紗等の吹付けネットを設けて、吹付け発泡による発泡樹脂を地中より設けたパイプハウスの保温構成であり、薄鋼板波板等への付着を防ぐためにフィルムを設けるのである。吹付け発泡による発泡樹脂を寒冷紗等の吹付けネットに設け、フィルムおよび寒冷紗等の吹付けネットはパッカー等を用いて主管および妻柱管に設けるのである。また、地中より吹付け発泡樹脂を設けて地中(屋内と屋外)の熱伝導を遮断し、屋内の保温を保つのである。したがって、パイプハウスの室内側に発泡樹脂を設けた保温構成である。
【実施例4】
【0009】
請求項4の実施例について説明する。
薄鋼板波板と発泡樹脂において、パイプハウスに設けた薄鋼板波板と吹付け発泡樹脂とには空間を設け、温度上昇を抑える空気流動の通気路を設けた構成。
薄鋼板波板と吹付け発泡樹脂とには空間を設けた通気路を設けるのであり、この通気路は温度上昇を抑える空気流動の通気路である。自然換気または機械換気方式を設けた通気路でもある。この通気路は陽射による温度上昇を抑え、吹付け発泡樹脂の変形および劣化を防ぐものである。また、吹付け発泡樹脂にフィルム(実施例3に記述)を設けることにより空気流動による劣化を防ぐのである。
したがって、薄鋼板波板と吹付け発泡樹脂とには通気路を設けて発泡樹脂の変形および劣化を防ぐ構成である。
【実施例5】
【0010】
請求項5の実施例について説明する。
発泡樹脂の劣化および表面保護において、吹付け発泡樹脂または発泡樹脂板の表面に水性系合成樹脂塗料を用いた塗装を設けた構成。
吹付け発泡樹脂または発泡樹脂板は陽射し等の紫外線により劣化するのである。この劣化防止に塗装を設けるのであり、設けた塗装は表面保護となるのである。塗料には水性系合成樹脂(透明を除く)を設け、厚塗り塗装を発泡樹脂に設けて紫外線を遮断するのである。
したがって、パイプハウスに設けた発泡樹脂に、水性系合成樹脂塗料を設けた厚塗り塗装を設けて発泡樹脂の表面保護および劣化防止である。
【実施例6】
【0011】
請求項6の実施例について説明する。
パイプハウスのトップライト等に設ける採光において、多面体構成の立体レンズを設けた構成。
トップライト(天窓)等に設ける立体レンズは、凸レンズまたは凹レンズに設けた多面体構成の立体レンズである。この多面体構成の立体レンズは、球面と多面体の組合せからなるレンズ構成であり、外面に球面および内面に多面体を設けると凸レンズ構成の多面体レンズとなり、外面に多面体および内面に球面を設けると凹レンズ構成の多面体レンズとなるのである。また、平面の多面を設けると平レンズ構成になり、球面または曲面を多面に設けると両レンズまたはメニスカスレンズ構成になるのである。
屋外側に集光作用の凸レンズ構成を設け、屋内側には拡散作用の凹レンズ構成を設けるのである。
したがって、屋外には太陽光線集光形の凸レンズ構成の多面体立体レンズを設け、屋内側には拡散形の凹レンズ構成の多面体立体レンズまたは単レンズを設けた立体レンズを、トップライト等の採光に設けるのである。
【実施例7】
【0012】
実施例6に記述の多面体の構成は、五角形12個および六角形20個の32面体であり、炭素原子の数であるC60を基本とした多面体構成である。
なお、炭素原子のフラーレンC60の多面体レンズ構成は、ミリ波による自動車(ITS)の車載レーダー等に使用と「96アントレプレナー国際コンベンション」1996年11月29日に発表した。主催:V&E−NET実行委員会、日本経済新聞社であり、文部省、通商産業省、郵政省、労働省、自治省、科学技術庁の後援であった。
【実施例8】
【0013】
請求項7の実施例について説明する。
立体レンズの採光において、筒状となる多角形の連結を持つ円筒構成のレンズを設けた構成。
凸レンズまたは凹レンズに設けた円筒構成の立体レンズを採光に設けるのである。この円筒構成の立体レンズは、円筒と筒状となる多角形の連結(連結多角形の円筒)の組合せからなるレンズ構成であり、外面に円筒および内面に連結多角形の円筒を設けると凸レンズ構成の連結多角形円筒レンズとなり、外面に連結多角形の円筒および内面に円筒を設けると凹レンズ構成の連結多角形円筒レンズとなるのである。また、平面の連結多角形を設けると平レンズ構成になり、球面または曲面を連結多角形に設けると両レンズまたはメニスカスレンズ構成になるのである。
屋外側に集光作用の凸レンズ構成を設け、屋内側には拡散作用の凹レンズ構成を設けるのである。
したがって、屋外には太陽光線集光形の凸レンズ構成の連結多角形円筒レンズを設け、屋内側には拡散形の凹レンズ構成の連結多角形円筒レンズまたは単レンズを設けた立体レンズを、トップライト等の採光に設けるのである。
【実施例9】
【0014】
実施例8に記述の連結多角形の円筒は六角形を連結に設けた構成であり、カーボンナノチューブの六角形を基本とした連結多角形の円筒構成である。
また、連結多角形の円筒構成の両端には、実施例6に記述の多面体構成を設けるものである。
【実施例10】
【0015】
請求項8の実施例について説明する。
請求項6および請求項7の立体レンズにおいて、多面体構成または円筒構成を複層に設け、複層を真空層に設けた構成。
実施例6および実施例8に記述の多面体構成または円筒構成を複層に設け、この複層を真空層に設けるのである。ハウスの保温性向上には採光用立体レンズ構成に真空層を設け、屋内と屋外温度遮断および太陽熱を遮断するものであり、真空層を設けることにより太陽熱を遮断して太陽光線を屋内に採り入れるのである。また、屋内と屋外温度の遮断により保温性の向上になるのである。
したがって、多面体または円筒構成を複層に設け、この複層を真空層に設けた立体レンズをトップライト等に設けた彩光である。
【実施例11】
【0016】
請求項9の実施例について説明する。
雨水利用において、パイプハウスの桁行方向薄鋼板波板面に接し、吸水管等の排水材を地中に設けた構成。
桁行方向薄鋼板波板に接し、地中に吸水管等の合成樹脂排水材を設けて雨水を集水および濾過し、園芸栽培等に利用をするものである。この地中に設けた合成樹脂排水材の上部には浸透性良好な砂利等を設け、雨水を集水する構成であり、濾過した雨水をタンク等に設けて利用するものである。
【実施例12】
【0017】
請求項10の実施例について説明する。
パイプハウスの照明および排熱利用など温度湿度の調整等に太陽電池または燃料電池を設けた構成。
太陽電池は柔軟なシート状を設けるものであり、燃料電池は排熱を暖房等に設けたコージェネレーションシステムや農業用トリジェネレーションシステムを設け、照明にはLED等の照明を設けた構成である。
【0018】
保温性向上により、薪および廃材を燃料に設けたストーブ等にも適応したハウスであり、消費エネルギーが少ない薄鋼板波板張りパイプハウスの保温構成である。
【0019】
薄鋼板波板張りパイプハウスの保温構成に関する登録および出願。
1・(実願平 4− 48966) 園芸用パイプハウスの保温構造。
実用新案登録 第2521638号
2・(特願平 9−161782) 園芸用の保温ハウス。
3・(特願2001−123607) 保温ハウスの構成。
4・(特願2002−226723) パイプハウスの保温構成。
5・(特願2005− 25671) 波板張りパイプハウスの保温構成。
6・(特願2006−228448) 薄鋼板波板の曲げ加工。
7・(特願2007−158053) 薄鋼板波板の曲げ加工機。
レンズに関する登録および出願。
1・(実願平 7− 4549) 照明用の多面体球とグローブ。
実用新案登録 第3027824号
2・(特願平 8−270400) 多面体アンテナ。
3・(特願平 8−351748) 多面体構成のアンテナ。
【0020】
本出願の参考文献。
1・地中押し込み式パイプハウス安全構造指針: 社団法人 日本施設園芸協会。
2・日本発ナノカーボン革命「技術立国ニッポン」の逆襲がナノチューブで始まる: 著作 武末高裕: 株式会社 日本実業出版社。
【発明の効果】
【0021】
パイプハウスに薄鋼板波板を設け、保温性には吹付け発泡による発泡樹脂を地中より設けたパイプハウスは、温室から低温室までの多用途に設けることができるパイプハウスであり、立体レンズの採光を設けた園芸栽培または養殖や低温保存等の多目的利用のパイプハウスである。また、コージェネレーションシステムや農業用トリジェネレーションシステムにも適応の保温パイプハウスであり、保温性の向上により消費エネルギーが少ない環境型の薄鋼板波板張りパイプハウスの保温構成である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外力によるパイプハウスの沈下と倒壊において、パイプハウスの脚部地中に設けた鋼材および構面を設けた主管の間隔に補強鋼板を設けたことを特徴とした薄鋼板波板張りパイプハウスの保温構成。
【請求項2】
パイプハウスの屋根および肩部に設ける薄鋼板波板において、薄鋼板波板曲げ加工機を設けた曲げ薄鋼板波板を屋根および肩部に設けたことを特徴とした薄鋼板波板張りパイプハウスの保温構成。
【請求項3】
パイプハウスの保温において、主管および妻柱管にフィルムおよび寒冷紗等の吹付けネットを設け、吹付け発泡による発泡樹脂を地中より設けたことを特徴とした薄鋼板波板張りパイプハウスの保温構成。
【請求項4】
薄鋼板波板と発泡樹脂において、パイプハウスに設けた薄鋼板波板と吹付け発泡樹脂とには空間を設け、温度上昇を抑える空気流動の通気路を設けたことを特徴とした薄鋼板波板張りパイプハウスの保温構成。
【請求項5】
発泡樹脂の劣化および表面保護において、吹付け発泡樹脂または発泡樹脂板の表面に水性系合成樹脂塗料を用いた塗装を設けたことを特徴とした薄鋼板波板張りパイプハウスの保温構成。
【請求項6】
パイプハウスのトップライト等に設ける採光において、多面体構成の立体レンズを設けたことを特徴とした薄鋼板波板張りパイプハウスの保温構成。
【請求項7】
立体レンズの採光において、筒状となる多角形の連結を持つ円筒構成のレンズを設けたことを特徴とした薄鋼板波板張りパイプハウスの保温構成。
【請求項8】
請求項6および請求項7に記載の立体レンズの採光において、多面体構成または円筒構成を複層に設け、複層を真空層に設けたことを特徴とした薄鋼板波板張りパイプハウスの保温構成。
【請求項9】
雨水利用において、パイプハウスの桁行方向薄鋼板波板に接し、吸水管等の排水材を地中に設けたことを特徴とした薄鋼板波板張りパイプハウスの保温構成。
【請求項10】
パイプハウスの照明および排熱利用など温度湿度の調整等に、太陽電池または燃料電池を設けたことを特徴とした薄鋼板波板張りパイプハウスの保温構成。

【公開番号】特開2009−153511(P2009−153511A)
【公開日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−341935(P2007−341935)
【出願日】平成19年12月25日(2007.12.25)
【出願人】(591260199)
【Fターム(参考)】