説明

薬剤と濃度を高めるポリマーとを含む医薬組成物

【課題】薬剤と濃度を高めるポリマーとを含む医薬組成物を提供する。
【解決手段】(a) 使用環境に投与した時に、薬剤の使用環境中での最も低い溶解度形の平衡濃度を上回る使用環境に溶解される薬剤濃度;および、薬剤の使用環境での最も低い溶解度形の溶解速度を上回る溶解速度の少なくとも1つを生ずる溶解度改良形の薬剤と;
(b) 対照組成物が薬剤の溶解度改良形単独中で1当量である対照組成物によって生ずる薬剤の最高濃度の少なくとも1.25倍である薬剤の使用環境での最高濃度を使用環境への導入後に組成物が生ずるのに十分な量存在する濃度を高めるポリマーとを含み;
その溶解度改良形の薬剤が、ナノ粒子形の薬剤;吸収された薬剤;ナノ懸濁液中の薬剤;薬剤の極低温溶融物;シクロデキストリン/薬剤形;ゼラチン形;軟質ゲル形;自己乳化形;および、3相薬剤形からなる群より選択される組成物。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a) 使用環境に投与した時に、薬剤の使用環境中での最も低い溶解度形の平衡濃度を上回る使用環境に溶解される薬剤濃度;および、薬剤の使用環境での最も低い溶解度形の溶解速度を上回る溶解速度の少なくとも1つを生ずる溶解度改良形の薬剤と;
(b) 対照組成物が薬剤の溶解度改良形単独中で1当量である対照組成物によって生ずる薬剤の最高濃度の少なくとも1.25倍である薬剤の使用環境での最高濃度を使用環境への導入後に組成物が生ずるのに十分な量存在する濃度を高めるポリマーとを含み;
その溶解度改良形の薬剤が、ナノ粒子形の薬剤;吸収された薬剤;ナノ懸濁液中の薬剤;薬剤の極低温溶融物;シクロデキストリン/薬剤形;ゼラチン形;軟質ゲル形;自己乳化形;および、3相薬剤形からなる群より選択される組成物。
【請求項2】
(a) 使用環境に投与した時に、薬剤の使用環境中での最も低い溶解度形の平衡濃度を上回る使用環境に溶解される薬剤濃度;および、薬剤の使用環境での最も低い溶解度形の溶解速度を上回る溶解速度の少なくとも1つを生ずる溶解度改良形の薬剤と;
(b) 濃度を高めるポリマーとを含み;
前記濃度を高めるポリマーが、使用環境への導入後、使用環境への導入時間少なくとも90分および使用環境への導入に続く約270分のいずれの時間についての濃度対時間曲線下の溶解面積で、対照組成物が薬剤の溶解度改良形単独中で1当量である対照組成物によって生ずる曲線下の対応する面積の少なくとも1.25倍である溶解面積を組成物が生ずるのに十分な量存在し;かつ、
その溶解度改良形の薬剤が、ナノ粒子形の薬剤;吸収された薬剤;ナノ懸濁液中の薬剤;薬剤の極低温溶融物;シクロデキストリン/薬剤形;ゼラチン形;軟質ゲル形;自己乳化形;および、3相薬剤形からなる群より選択される組成物。
【請求項3】
(a) 使用環境に投与した時に、薬剤の使用環境中での最も低い溶解度形の平衡濃度を上回る使用環境に溶解される薬剤濃度;および、薬剤の使用環境での最も低い溶解度形の溶解速度を上回る溶解速度の少なくとも1つを生ずる溶解度改良形の薬剤と;
(b) 濃度を高めるポリマーとを含み;
その濃度を高めるポリマーが、使用環境への導入後に、対照組成物が薬剤の溶解度改良形単独中で1当量である対照組成物と比較して相対的な生物学的利用能少なくとも1.25倍を組成物が生ずるのに十分な量存在し;かつ、
その溶解度改良形の薬剤が、ミクロ粒子形の薬剤;ナノ粒子形の薬剤;吸収された薬剤;ナノ懸濁液中の薬剤;薬剤の極低温溶融物;シクロデキストリン/薬剤形;軟質ゲル形;ゼラチン形;自己乳化形;および、3相薬剤形からなる群より選択される組成物。
【請求項4】
溶解度改良形の薬剤がシクロデキストリン/薬剤形である、請求項1、2および3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項5】
薬剤が、〔R−(R’S’)〕−5−クロロ−N−〔2−ヒドロキシ−3−[メトキシメチルアミノ]−3−オキソ−1−(フェニルメチル)プロピル−1H−インドール−2−カルボキサミドおよび5−クロロ−1H−インドール−2−カルボン酸〔(1S)−ベンジル−(2R)−ヒドロキシ−3−((3R,4S)−ジヒドロキシ−ピロリジン−1−イル−)−3−オキシプロピル〕アミド、〔2R,4S〕4−〔(3,5−ビス−トリフルオロメチル−ベンジル)−メトキシカルボニル−アミノ〕−2−エチル−6−トリフルオロメチル−3,4−ジヒドロ−2H−キノリン−1−カルボン酸エチルエステル;もしくは、〔2R,4S〕4−〔アセチル−(3,5−ビス−トリフルオロメチル−ベンジル)−アミノ〕−2−エチル−トリフルオロメチル−3,4−ジヒドロ−2H−キノリン−1−カルボン酸イソプロピルエステルである化合物;または、〔2R,4S〕4−〔(3,5−ビストリフルオロメチル−ベンジル)−メトキシカルボニル−アミノ)〕−2−エチル−6−トリフルオロメチル−3,4−ジヒドロ−2H−キノリン−1−カルボン酸イソプロピルエステルである化合物;および、ジプラシドンを含む、請求項1、2および3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項6】
前記ポリマーが、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートスクシネート、ヒドロキシプロピルメチルセルローススクシネート、ヒドロキシプロピルセルロースアセテートスクシネート、ヒドロキシエチルメチルセルローススクシネート、ヒドロキシエチルセルロースアセテートスクシネート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシエチルメチルセルロースアセテートスクシネート、ヒドロキシエチルメチルセルロースアセテートフタレート、カルボキシエチルセルロース、エチルカルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルエチルセルロース、セルロースアセテートフタレート、メチルセルロースアセテートフタレート、エチルセルロースアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルセルロースアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルセルロースアセテートフタレートスクシネート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートスクシネートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルローススクシネートフタレート、セルロースプロピオネートフタレート、ヒドロキシプロピルセルロースブチレートフタレート、セルロースアセテートトリメリテート、メチルセルロースアセテートトリメリテート、エチルセルロースアセテートトリメリテート、ヒドロキシプロピルセルロースアセテートトリメリテート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートトリメリテート、ヒドロキシプロピルセルロースアセテートトリメリテートスクシネート、セルロースプロピオネートトリメリテート、セルロースブチレートトリメリテート、セルロースアセテートテレフタレート、セルロースアセテートイソフタレート、セルロースアセテートピリジンカルボキシレート、サリチル酸セルロースアセテート、ヒドロキシプロピルサリチル酸セルロースアセテート、エチル安息香酸セルロースアセテート、ヒドロキシプロピルエチル安息香酸セルロースアセテート、エチルフタル酸セルロースアセテート、エチルニコチン酸セルロースアセテートおよびエチルピコリン酸セルロースアセテート;および、それらの中和された形からなる群より選択される、請求項1−請求項3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項7】
前記ポリマーが、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテート、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースアセテートおよびヒドロキシエチルエチルセルロースからなる群より選択される、請求項1、2および3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項8】
前記ポリマーが、カルボン酸官能化されたポリメタクリレート類;カルボン酸官能化されたポリアクリレート類;アミン官能化されたポリアクリレート類;アミン官能化されたポリアクリレート類およびポリメタクリレート類;蛋白質;および、カルボン酸官能化された澱粉からなる群より選択される、請求項1、2および3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項9】
前記ポリマーが、ヒドロキシル、アルキルアシルオキシおよび環式アミドからなる群より選択される少なくとも1つの置換基を有するビニルポリマーおよびコポリマー;少なくとも1つの親水性ヒドロキシ含有繰返し単位および少なくとも1つの疎水性アルキ−またはアリール−含有繰返し単位を有するビニルコポリマー;未加水分解された(ビニルアセテート)形中にそれらの繰返し単位の少なくとも一部を有するポリビニルアルコール;ポリビニルアルコールポリビニルアセテートコポリマー;ポリビニルピロジドン;ポリエチレンポリビニルアルコールコポリマー;および、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックコポリマーからなる群より選択される、請求項1、2および3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項10】
前記ポリマーが、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートスクシネート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、セルロースアセテートフタレート、セルロースアセテートトリメリテート、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルエチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロジドン、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックコポリマーおよびそれらのブレンドからなる群より選択される、請求項1−請求項3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項11】
前記溶解度改良形の薬剤がシクロデキストリン/薬剤形であり、前記薬剤がジプラシドンであり、前記ポリマーが、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートスクシネート、セルロースアセテートフタレートおよびカルボキシメチルエチルセルロースからなる群より選択される、請求項1−請求項3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項12】
溶解度の低い薬剤を投与する方法であって、
(a) 使用環境に投与した時に、薬剤の使用環境中での最も低い溶解度形の平衡濃度を上回る使用環境に溶解される薬剤濃度;および、薬剤の使用環境での最も低い溶解度形の溶解速度を上回る溶解速度の少なくとも1つを生ずる溶解度改良形の薬剤と;
(b) 濃度を高めるポリマーと;
を同時投与する工程を含み;
前記濃度を高めるポリマーが、対照組成物が薬剤の溶解度改良形単独中で1当量である対照組成物によって生ずる薬剤の最高濃度の少なくとも1.25倍である薬剤の使用環境での最高濃度を使用環境への導入後に生ずるのに十分な量、薬剤とともに同時投与される方法。
【請求項13】
溶解度の低い薬剤を投与する方法であって、
(a) 使用環境に投与した時に、薬剤の使用環境中での最も低い溶解度形の平衡濃度を上回る使用環境に溶解される薬剤濃度;および、薬剤の使用環境での最も低い溶解度形の溶解速度を上回る溶解速度の少なくとも1つを生ずる溶解度改良形の薬剤と;
(b) 濃度を高めるポリマーと;
を同時投与する工程を含み;
前記濃度を高めるポリマーが、使用環境への導入後、使用環境への導入時間少なくとも90分および使用環境への導入に続く約270分のいずれの時間についての濃度対時間曲線下の溶解面積で、対照組成物が薬剤の溶解度改良形単独中で1当量である対照組成物によって生ずる曲線下の対応する面積の少なくとも1.25倍である溶解面積を生ずるのに十分な量、薬剤とともに同時投与される方法。
【請求項14】
溶解度の低い薬剤を投与する方法であって、
(a) 使用環境に投与した時に、薬剤の使用環境中での最も低い溶解度形の平衡濃度を上回る使用環境に溶解される薬剤濃度;および、薬剤の使用環境での最も低い溶解度形の溶解速度を上回る溶解速度の少なくとも1つを生ずる溶解度改良形の薬剤と;
(b) 濃度を高めるポリマーと;
を同時投与する工程を含み;
その濃度を高めるポリマーが、使用環境への導入後に、対照組成物が薬剤の溶解度改良形単独中で1当量である対照組成物のそれと比較して相対的な生物学的利用能少なくとも1.25倍を生ずるのに十分な量、薬剤とともに同時投与される方法。
【請求項15】
溶解度改良形の薬剤がCETP阻害剤またはCCR1阻害剤を含む、請求項1,2および3のいずれか1項に記載の組成物。

【公開番号】特開2008−44967(P2008−44967A)
【公開日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−278603(P2007−278603)
【出願日】平成19年10月26日(2007.10.26)
【分割の表示】特願2002−181314(P2002−181314)の分割
【原出願日】平成14年6月21日(2002.6.21)
【出願人】(397067152)ファイザー・プロダクツ・インク (504)
【Fターム(参考)】