薬剤を製造するための装置及び方法
【課題】薬剤製品又は薬剤類似製品を製造するためのより効率的な方法を提供する。
【解決手段】本発明は、薬剤製品を製造する方法に関する。この方法は、複数の担持基材を準備する過程と、複数の担持基材の各々に対して投与量分の活性剤を準備する過程と、複数の担持基材をある方向に移動させる過程と、複数の担持基材の上記方向への移動を継続しつつ、複数の担持基材の各々に投与量分の活性剤を分配する過程とを有する。投与量分の活性剤を分配する過程は、加圧下で行ってもよい。また、投与量分の活性剤を分配する過程は、容積移送式ポンプにより行ってもよい。
【解決手段】本発明は、薬剤製品を製造する方法に関する。この方法は、複数の担持基材を準備する過程と、複数の担持基材の各々に対して投与量分の活性剤を準備する過程と、複数の担持基材をある方向に移動させる過程と、複数の担持基材の上記方向への移動を継続しつつ、複数の担持基材の各々に投与量分の活性剤を分配する過程とを有する。投与量分の活性剤を分配する過程は、加圧下で行ってもよい。また、投与量分の活性剤を分配する過程は、容積移送式ポンプにより行ってもよい。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薬剤製品(pharmaceutical product)及び薬剤類似製品(pharmaceutical-like product)の製造に関するものである。より特定すれば、本発明は、薬剤製品及び薬剤類似製品を製造するための装置及び方法と、その結果として得られる製品とに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の錠剤の製造方法は、湿式造粒法又は直接圧縮法を用いて、錠剤の材料に活性材料を添加するようにしている。材料を混合して均質性を実現した後、それぞれが必要とされる投与量分の活性材料を有することが意図されている錠剤が製造される。従来のこのタイプの回分式(バッチ式)の製造技術は、その非効率性と不正確性とに起因する種々の欠点を有している。
【0003】
従来の回分式の製造手法は、活性材料を均質に混合し、その回分生産物における錠剤の各々に活性材料を均等に分布させようと努力している。その回分生産物中で活性材料が均等に分布せず、例えば容認できない濃度のものが生じた場合、この回分生産物における活性材料の非均質な分布は、すべての錠剤を容認できないものとするであろう。さらに、不適切な混合は、その他の材料についても、個々の錠剤だけではなくその回分生産物全体について不適切な分布を生じさせるであろう。
【0004】
また、薬剤製品を製造する従来の装置は、設置面積が大きくなるといった欠点を有する。これらの装置は、処理過程の異なる段階を取り扱う、多数の異なるユニットに分けることができる。個々のユニットを用いると、例えば、製品を異なる装置の間で移動させることが必要となり、処理過程でより多くの労力及び時間を必要とする。
【0005】
さらに、薬剤製品は、通常、処理過程の次の段階のための装置が使用可能となるまで待機させなければならないので、何日間も貯蔵される。この遅れは、製造工程時間を増加させ、製造コストを上昇させる。
【0006】
従来の装置及び技術はまた、該装置が異なる製品を製造することができるとしても、製造すべき製品の切り替えに、長時間及び労力を必要とする。また、異なる薬剤製品を製造するためのこのタイプの従来の装置は、前回の製品の材料が次回の回分生産物を汚染するのを避けるために、各部品の完全な洗浄を必要とする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
薬剤製品及び薬剤類似製品のための従来の品質管理方法は、回分式のサンプリング技術を用いている。回分式のサンプリングは、製品が製造された後において湿式化学(wet chemistry)を用いるなどして、製品の回分生産物から採取したサンプルを検査する。現在の回分式のサンプリング技術は、例えば品質、濃度及び一貫性(consistency)などといった最終製品の種々の特性のための頻繁かつランダムな回分式のサンプリングを用いている。しかしながら、これらの回分式のサンプリング技術は、それらが非効率的でありかつ不正確であるので、種々の欠点をもつ。
【0008】
回分式のサンプリングでは、特定の回分生産物におけるすべての製品特性は、正常に分布し、かつ、回分生産物からサンプリングされた製品の特性と同一であるか又は非常に近似しているものと仮定している。選択されたサンプルが要求される許容範囲(公差)に合致しないときには、回分生産物の全部を廃棄するか、又は、追加のサンプリング及び検査のための再処理を行うことになるであろう。選択された容認できないサンプルが、その回分生産物中の他の容認できる製品と同一の特性を有していない場合は、容認できる製品は、拒絶されたサンプルとともに廃棄され、又は、少なくともよりコストの高い検査を行うことが必要となる。処理過程における誤差又は不具合がランダムであるか、非循環性であるか、又は非線形の特性をもつものであるときは、回分式のサンプリングはとくに不正確なものとなるであろう。回分式のサンプリングを用いる結果、上記製造処理過程におけるこのような誤差又は不具合が、認容できない回分生産の製品の一部分のみに生じても、回分生産物の全部が廃棄され、あるいはその再検査が行われる結果となる。
【0009】
回分式のサンプリングのもう1つの重大な欠点は、選択されたサンプルが要求される許容範囲に合致するものの、回分生産物の一部は実際には容認できず、この事実は検査されたサンプル中にはあらわれないということである。このような状況においては、この品質制御方法における品質的な欠陥のため、容認できない製品が消費者に提供されるおそれがある。
【0010】
回分式のサンプリング技術におけるさらなる欠点は、検査が処理過程の最後に行われ、その製造過程及びその種々の段階において行うべき正しい動作のための情報は、たとえ存在するとしても、ほとんど存在しないに等しいということである。回分式のサンプリング技術は、サンプリングされた製品に対する全体的な情報を提供することはできるが、例えば不適切な投与量分の薬剤の発生あるいは有害な加熱などといった不具合が、処理過程のどの地点(時点)で生じるか又はどの段階で生じるかを示さない。
【0011】
回分式のサンプリング技術におけるもう1つの欠点は、サンプリングが製造処理過程においてオフラインで実施され、製造処理過程について時間を費やし、かつ、労働集約的であるということである。特定の製品に対してより厳しい基準が適用され、このため回分式のサンプリング技術が検査のためのサンプルを多く用いる場合は、時間及び労務に関するコストが上昇する。
【0012】
したがって、従来の装置及び技術における上記の製造上及び品質制御上の欠点を低減又は解消することができる、薬剤製品及び薬剤類似製品を製造するための装置及び方法が必要である。
【0013】
本発明の1つの目的は、薬剤製品及び薬剤類似製品を製造するためのより効率的な方法及び/又は装置を提供することである。
【0014】
本発明のもう1つの目的は、リアルタイムで処理過程を監視することができる上記タイプの方法及び/又は装置を提供することである。
【0015】
本発明のさらにもう1つの目的は、リアルタイムのフィードバックと処理過程及び製品品質の制御とを行うことができる上記タイプの方法及び/又は装置を提供することである。
【0016】
本発明のさらなる目的は、製造される各製品の監視を行うことができる上記タイプの方法及び/又は装置を提供することである。
【0017】
本発明のさらにもう1つの目的は、オフラインの品質制御検査を最小化又は除去するとともに、製品のリアルタイムの供給を促進することができる上記タイプの方法及び/又は装置を提供することである。
【0018】
本発明のさらにもう1つの目的は、不正確な投与量分の薬剤を含む製品を生じさせない上記タイプの方法及び/又は装置を提供することである。
【0019】
本発明のさらにもう1つの目的は、異なる製品の製造への切り替えを迅速化することができる上記タイプの方法及び/又は装置を提供することである。
【0020】
本発明のさらにもう1つの目的は、賦形剤(excipient)の、活性薬剤ないしは活性的な薬剤材料(API)との相互作用を低減することにより安定性を向上させることができる上記タイプの方法及び/又は装置を提供することである。
【0021】
本発明のさらにもう1つの目的は、処理過程の分析技術を用いて、薬剤製品の製造を改善することができる処理方法及び/又は装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0022】
上記及びその他の目的並びに本発明の利点は、それぞれ、担持基材と投与量分(1回投与量分)のAPIとを有する薬剤製品を製造するための装置によって実現される。この装置は、投与量分のAPIを担持基材の各々に分配する分配モジュールを有している。
【0023】
もう1つの実施態様は、各薬剤製品がそれぞれ担持基材と投与量分の薬剤とを有する薬剤製品を製造するための装置(apparatus)又は設備(machine)を提供する。この装置は、分配モジュールと、保持部と、コンベア部とを有している。保持部は、担持基材の各々を保持する。コンベア部は、該装置に沿って保持部を移動させる。分配モジュールは、投与量分の薬剤を担持基材の各々に分配する。分配モジュールが投与量分の薬剤を担持基材の各々に分配する際に、保持部は該装置に沿って連続的に移動する。
【0024】
もう1つの実施態様は、それぞれが担持基材と投与量分(1回投与量分)の活性剤を有する回分量(1回分量)の薬剤製品を製造するための装置を提供する。この装置は5mgより少ない投与量分の薬剤に対して、5%相対標準偏差(RSD)より小さい、好ましくは2%RSDより小さい、回分生産物に対する内容物均質性でもって、投与量分の薬剤を担持基材の各々に分配する分配モジュールを有している。また、この分配モジュールは、10mgより少ない投与量分の薬剤に対して、2%RSDより小さい、回分生産物に対する内容物均質性でもって、投与量分の薬剤を担持基材の各々に分配する。
【0025】
もう1つの実施態様は、薬剤製品を製造する方法を提供する。この方法は、これに限定される訳ではないが、複数の担持基材を準備する過程と、複数の担持基材の各々に対して投与量分の活性剤を準備する過程と、複数の担持基材の各々に投与量分の活性剤を分配する過程とを含んでいる。
【0026】
もう1つの実施態様は、これに限定される訳ではないが、複数の担持基材を準備する過程と、複数の担持基材の各々に対して投与量分の活性剤を準備する過程と、複数の担持基材をある方向に移動させる過程と、複数の担持基材の所望の方向への移動を継続しつつ、複数の担持基材の各々に投与量分の活性剤を分配する過程とを含んでいる、薬剤製品を製造する方法を提供する。
【0027】
もう1つの実施態様は、これに限定される訳ではないが、複数の担持基材を準備する過程と、複数の担持基材の各々に対して投与量分の活性剤を準備する過程と、複数の担持基材の各々に投与量分の活性剤を分配する過程とを含んでいて、投与量分の活性剤が5mgより少ない場合は、回分量に対する内容物の均質性を5%相対標準偏差(RSD)より小さくし、好ましくは2%RSDより小さくし、及び/又は、投与量分の活性剤が10mgより少ない場合は、回分量に対する内容物の均質性を2%RSDより小さくするようにした、薬剤製品の回分量を製造する方法を提供する。
【0028】
もう1つの実施態様は、これに限定される訳ではないが、複数の担持基材を準備する過程と、複数の担持基材の各々に対して投与量分の活性剤を準備する過程と、連続処理プロセスを用いて、複数の担持基材と投与量分の活性剤とから薬剤製品を製造する過程と、連続処理プロセスの実行時に薬剤製品に対して品質制御を行う過程とを含んでいる、薬剤製品を製造する方法を提供する。
【0029】
もう1つの実施態様は、活性剤と、活性剤を保持するための担持基材とを含んでいる薬剤製品を提供する。担持基材による活性剤の吸収は実質的に存在しない。
【0030】
もう1つの実施態様は、活性剤と、活性剤を保持するための担持基材とを含んでいる薬剤製品を提供する。担持基材は、第1の凹部が形成された第1の表面を有している。活性剤は、実質的に第1の凹部内に存在する。
【0031】
分配モジュールは、加圧下で投与量分の薬剤を分配するようになっていてもよい。この装置はまた、担持基材の各々を保持する保持部を有するとともに、分配モジュールが保持部に対して移動することができるようになっていてもよい。
【0032】
この装置はまた、保持部を該装置に沿って移動させるコンベアを有していてもよい。分配モジュールが投与量分の薬剤を担持基材の各々に分配する際に、保持部が該装置に沿って連続的に移動することができる。分配モジュールは、X字状の経路に沿って移動するようになっていてもよい。
【0033】
この装置はまた、担持基材の各々について投与量分の薬剤から溶媒を蒸発させ又は乾燥させる乾燥システムを有していてもよい。乾燥システムが担持基材の各々について投与量分の薬剤を乾燥させる際に、保持部が該装置に沿って連続的に移動するようになっていてもよい。乾燥システムは、担持基材の各々に対して熱及び空気流を供給して投与量分の薬剤を乾燥させる炉(オーブン)を有していてもよい。乾燥システムは、加熱された空気、赤外線加熱又はマイクロ波加熱を用いて投与量分の薬剤を乾燥させるようになっていてもよい。
【0034】
この装置はまた、担持基材の各々について投与量分の薬剤にこれを覆うコーティングを施すコーティングシステムを有していてもよい。このコーティングシステムは、担持基材の各々にコーティングを施す第1のパッド印刷装置又はスプレー装置(吹き付け装置)を有していてもよい。コーティングシステムが担持基材の各々にコーティングを施す際に、保持部が該装置に沿って連続的に移動するようになっていてもよい。この装置はまた、担持基材の各々についてコーティングを乾燥させるコーティング乾燥機を有していてもよい。コーティング乾燥機が担持基材の各々についてコーティングを乾燥させる際に、保持部が該装置に沿って連続的に移動するようになっていてもよい。
【0035】
この装置はまた、投与量分の薬剤が供給された錠剤の表面にこれを覆うコーティングを局所的に行うための間欠的な小体積の霧化スプレー装置(霧化吹き付け装置)を用いてもよい。このスプレー装置は、コーティング材料を間欠的に供給するための容量ポンプを用いてもよい。微細なスプレーを生成するために、2流体型の空気・液体霧化スプレー装置を用いてもよい。これに代えて、微細なスプレーを生成するために、超音波スプレー装置又はインクジェット装置を用いてもよい。
【0036】
この装置はまた、担持基材の各々に対して識別マーカーを付与する第2のパッド印刷装置を有していてもよい。第2のパッド印刷装置が担持基材の各々に対して識別マーカーを付与する際に、保持部が該装置に沿って連続的に移動するようになっていてもよい。この装置はまた、担持基材の各々について識別マーカーを乾燥させるインキ乾燥機を有していてもよい。インキ乾燥機が担持基材の各々について識別マーカーを乾燥させる際に、保持部が該装置に沿って連続的に移動するようになっていてもよい。識別マーカーの付与はまた、レーザマーキング、インクジェット又は輪転グラビアにより実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の好ましい実施の形態に係る薬剤製造装置の斜視図である。
【図2】図1に示す薬剤製造装置の自動化機構の構成部品を示す模式図である。
【図2a】図1に示す薬剤製造装置の分配モジュールの連続した移動の1つの経路を示す図である。
【図2b】図1に示す薬剤製造装置の分配モジュールの連続した移動のもう1つの経路を示す図である。
【図2c】図1に示す薬剤製造装置の分配アセンブリの斜視図である。
【図2d】図2cに示す分配アセンブリの斜視断面図である。
【図2e】図2cに示す分配アセンブリのポンプモジュールの斜視図である。
【図2f】図2cに示す分配アセンブリのモータモジュールの斜視図である。
【図2g】図1に示す薬剤製造装置のノズルのもう1つの実施例の斜視断面図である。
【図2h】図1に示す薬剤製造装置の分配アセンブリのもう1つの実施例を示す模式図である。
【図2i】図2hに示す分配アセンブリから分配することができる液滴の範囲を示す模式図である。
【図2j】複数のノズル又は孔を備えた、図2hに示す分配アセンブリの模式図である。
【図3】図1に示す薬剤製造装置によって製造された薬剤製品の平面図である。
【図4】図1に示す薬剤製造装置によって分配された投与量分の液滴の高速ビデオ画像である。
【図5】図1に示す薬剤製造装置によって実施される処理過程を示す処理流れ図である。
【図6】300個の錠剤を処理する場合において、ビデオ画像処理によって測定された投与量分の液滴の寸法の測定結果を示すグラフである。
【図6a】ビデオ画像化、高性能液体クロマトグラフィ及び重量測定によって行われた、投与量分の液滴の寸法の測定結果を比較して示す図である。
【図6b】ビデオ画像処理に基づく体積測定による薬剤含量と、高性能液体クロマトグラフィにより測定された薬剤含量とを比較して示すグラフである。
【図6c】1mgの投与量分薬剤に対して、高性能液体クロマトグラフィによって測定された活性剤の量と、ビデオ画像化によって予測される活性剤の量とを比較して示すグラフである。
【図6d】2mgの投与量分薬剤に対して、高性能液体クロマトグラフィによって測定された活性剤の量と、ビデオ画像化によって予測される活性剤の量と比較して示すグラフである。
【図6e】4mgの投与量分薬剤に対して、高性能液体クロマトグラフィによって測定された活性剤の量とビデオ画像化によって予測される活性剤の量とを比較して示すグラフである。
【図7】図1に示す薬剤製造装置によって処理される際の、投与量分の液滴を伴った担持錠剤の近赤外線化学画像を示す図である。
【図7a】図1に示す薬剤製造装置によって処理される際の、投与量分の液滴を伴った担持錠剤の代替的な近赤外線化学画像を示す図である。
【図7b】図1に示す薬剤製造装置によって処理される際の、投与量分の液滴を伴った担持錠剤のUVによって誘起された蛍光の化学画像を示す図である。
【図7c】HPCのみが存在し画像処理が存在しない場合における、担持錠剤のルミネッセンス画像を示す図である。
【図7d】活性剤と、画像処理及びHPCとが存在する場合における、担持錠剤のルミネッセンス画像を示す図である。
【図8】本発明の代替的な実施の形態に係る薬剤製造装置の斜視図である。
【図8a】本発明のもう1つの代替的な実施の形態に係る薬剤製造装置の斜視図である。
【図8b】代替的な実施の形態に係る分光法分析システムの模式図である。
【図8c】図8bに示す分光法分析システムのための制御装置の一例を示す模式図である。
【図8d】図8bに示す分光法分析システムのための移動装置の組み立て斜視図である。
【図8e】図8bに示す分光法分析システムのためのサンプル台の上面平面図である。
【図8f】図8eに示すサンプル台の側面断面図である。
【図8g】図8eに示すサンプル台の側面部分断面図であり、サンプル台の複数の容器のうちの1つのものにおける薬剤サンプル配置形態を示している。
【図8h】図8eに示すサンプル台の底面平面図である。
【図8i】図8eに示すサンプル台の部分的な側面図である。
【図8j】図8bに示す分光法分析システムのための位置決め台の側面図である。
【図8k】図8jに示す位置決め台の部分的な前面図である。
【図8l】図8bに示す分光法分析システムのための移動システムの基部の部分的な上面平面図である。
【図8m】図8lに示す基部の部分的な側面図である。
【図8n】図8dに示す移動システムアセンブリの側面部分断面図である。
【図8o】表示装置又は表示手段が連結された、図8bに示す分光法分析システムの模式図である。
【図9】図8に示す薬剤製造装置を構成する部品の模式図である。
【図10】図8に示す薬剤製造装置を構成する部品の相互間の通信系統を示す模式図である。
【図11】本発明の好ましい実施の形態に係る担持錠剤の平面図である。
【図12】投与量分の液滴を伴った、図11の12−12線に沿って切断された、図11に示す担持錠剤の断面図である。
【図13】本発明の代替的な実施の形態に係る担持錠剤の平面図である。
【図14】投与量分の液滴を伴った、図13の14−14線に沿って切断された、図13に示す担持錠剤の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
その他の及びさらなる目的並びに本発明の特徴及び利点は添付の図面を参照することにより、理解されるであろう。
【0039】
添付の図面、とくに図1〜図3に示すように、本発明の好ましい実施の形態に係る製薬装置(薬剤を製造する装置)ないしは製薬設備(薬剤を製造するマシン)は、参照番号10で包括的に示されている。製薬設備10は、後でより詳しく説明するように、薬剤製品3000、好ましくは回分量(1バッチ分)の薬剤製品3000を製造するために動作的(機能的)に接続された複数の部品(構成部分)を有している。回分量の薬剤製品3000は、多量の製品であり、例えば、一定時間にわたる1回若しくは複数回の稼働、又は、一定回数の稼働などといった所定の製造サイクルを実施して製造されたものである。製薬設備10は、直線状又は実質的に直線状に配置された種々の部品を有している。しかしながら、本発明は、種々の部品に対して、例えば、円形の経路又は矩形の経路などといった、その他の配置及び位置決めを行うことも想定している(意図している)。
【0040】
製薬設備10の部品のこのような配置及び位置決め(配置)は、設置場所を節約するために設置面積(footprint)を小さくするともに、操作を迅速化することができる、より効率的で人間工学的な設備を実現するものである。製薬設備10は、空間を鉛直方向に有効利用するとともに、例えば製薬設備によって実施される処理過程において重力を用いることを可能にすることより操作を迅速化するために、異なる高さのものとされ、又は、互いに積み重ねられた複数の部品を有していてもよい。
【0041】
製薬設備10は、ローディングシステム100と、保持システム200と、コンベアシステム300と、薬物分配システム400と、コーティングシステム600と、印刷システム(プリントシステム)700と、製品受入・排除システム800と、制御システム900とを有している。これらの各システム100〜900は、互いに動作的に接続されて包装(パッケージ)の準備が整った薬剤製品3000を効率的かつ人間工学的に製造するとともに、それぞれリアルタイムの監視を行い、好ましくはリアルタイムのフィードバックにより調整又は制御を行う。
【0042】
製薬設備10は、薬剤製品3000を供給する。この薬剤製品3000は、図3に示すように、担持錠剤(タブレット)又はその他の基材1000と投与量分(1回投与量分)の液体薬剤2000とを結合させたものである。後でより詳しく説明するように、投与量分の液体薬剤2000は、担持錠剤1000に分配された投与量分の液滴2100(図4参照)の形態であり、薬物分配システム400によって分配される。投与量分の液体薬剤2000は種々の物性を有している可能性があり、例えば、低粘度のもの、高粘度のもの、溶液又は懸濁液である可能性がある。したがって、本明細書においては、液体との語は、純然たる液体に限定することは意図していないということを理解すべきである。
【0043】
投与量分の液体薬剤2000は、活性体(active)、活性剤(active agent)又は治療用活性剤(therapeutic active agent)を有し、製薬設備10によって担持錠剤1000に分配することができる。活性体、活性剤又は治療用活性剤との語は、これらに限定される訳ではないが、本明細書に記載されているような、薬物(drugs)、タンパク質、ペプチド、核酸、栄養剤を含むものである。これらの語は、薬学的に受け入れ可能な薬剤、生物活性剤、活性剤、治療用薬剤、治療用タンパク質、診断用の薬剤又は本明細書に規定されている薬物を含み、医療品製造管理及び品質管理基準(Good Manufacturing Practice)についての欧州連合の手引き書に係るガイドラインに準拠するものである。このような物質は、診断、治療、緩和(mitigation)、処置若しくは病気の予防、又は、身体の構造及び機能に影響を与えるものであって、薬学的活性又はその他の直接的効果を生じさせることが意図されている。この物質はまた、造影剤及び/又は放射性標識化合物などの診断用薬剤を含んでいる。これらの使用は、ほ乳類において可能であり、又は人間において可能である。薬理学的活性(pharmacological activity)は、予防薬であってもよく、また病気状態の治療に対するものであってもよい。ここで、薬剤は、小分子治療薬(small molecule therapeutics)のほか、ペプチド及びタンパク質を含む。本明細書に記載された薬学的組成は、任意選択が可能なもの(オプション)として、1つ又は複数の薬学的に受け入れ可能な活性剤、生物活性剤、活性剤、治療用薬剤、治療用タンパク質、診断用薬剤、又は、薬物若しくはその内部に分布されている組成物を含んでいる。
【0044】
さらに、本発明は、特定の活性剤、製剤(formulations)、又は、結果として得られる薬剤製品若しくは薬剤類似製品の使用に限定することは意図されていないということを理解すべきである。投与量分の液体の薬剤2000は溶液又は懸濁液であってもよい。結果として得られる薬剤製品若しくは薬剤類似製品は、即時の放出(immediate release)、緩速な放出又は制御された放出であってもよい。投与量分の液体薬剤2000は、水系(aqueous)のもの、非水系(non-aqueous)のもの、又は、これらの混合物であってもよい。非水系の溶液又は懸濁液は、これらに限定される訳ではないが、有機溶媒、高圧ガス(propellants)、液化ガス及び揮発性シリコン(volatile silicons)を含む。薬剤製品又は薬剤類似製品との語もまた、本発明を限定することを意図しているものではない。本発明は、製薬設備10によって分配するのに適したあらゆる活性剤及び/又は活性剤の組み合わせを用いることを想定している。
【0045】
投与量分の液滴2100は、好ましくは、担持錠剤1000の外表面1100に、又は、実質的に該外表面1100に沿って膜(フィルム)2200を形成する(図12参照)。後で説明するように、投与量分の液体薬剤2000は、好ましくは、加熱されて過剰な量の液体が蒸発させられ、活性剤は膜2200内に捕獲される。担持錠剤1000、投与量分の液体薬剤2000及び結果として得られる薬剤製品3000に対しては、リアルタイムの監視とフィードバックと調整とが行われ、品質制御の向上が図られる。
【0046】
図1に示す好ましい実施の形態においては、ローディングシステム100は、ローディングシュート120に連結されたローディングコンテナ又はホッパ110を有している。ホッパ110は、好ましくは、移動可能であり、これにより担持錠剤1000をホッパ110にロード(供給)することができ、この後ホッパ110をローディングシュート120と連携させて移動させることができる。ローディングシュート120は、保持システム200及びコンベアシステム300に連結されている。これにより担持錠剤1000を、コンベアシステム300により製薬設備10を通し、ないしはこれに沿って移動させ、該担持錠剤1000をホッパ110から保持システム200に移動させることができる。
【0047】
ホッパ110及びローディングシュート120は、例えば、駆動された輪(wheel)若しくは楔型部材(wedge)、駆動されたベルト又は重力などの種々の装置及び方法を用いており、担持錠剤1000の各々を保持システム200内の指定された位置に移動させることができる。製薬設備10においては、ローディングシステム100の一部分は、好ましくは、コンベアシステム300の一部分の上方に配置され、機械的なローディング装置と連携させて重力を利用する。
【0048】
好ましい実施の形態においては、保持システム200は、担持錠剤1000の各々を保持することを可能にする寸法及び形状を有する錠剤置き場220を伴った複数の保持部又は保持トレー210を有している。好ましくは、保持トレー210の各々が矩形であり、錠剤置き場220は、等間隔で離間した行及び列の形態に配列されている。後で説明するように、この配列は、投与量分の液滴2100を担持錠剤1000に添加する際に、分配システム400の操作を迅速化する。しかしながら、本発明は、担持錠剤1000の各々及び結果として生じる薬剤製品3000を製薬設備10に沿って移動させる際に、これらを固定する(secure)ためのその他の構造及び方法を用いることも想定(意図)している。
【0049】
好ましくは、保持トレー210の各々が、30個の錠剤置き場220を有する行を2つ有している。しかしながら、これに代わる寸法、容量及び形状を有する保持トレー210及び錠剤置き場220を用いて、前記と異なる形状及び/又は寸法の担持錠剤1000を収容し、効率を高めるようにしてもよい。
【0050】
保持システム200は、錠剤置き場220の各々に個々の担持錠剤1000を指定することにより、担持錠剤1000を追跡する(track)。これは、製薬設備10が、担持錠剤1000、投与量分の液滴2100及び薬剤製品3000の各々について種々のリアルタイムの監視、フィードバック及び調整の活動(activities)を行って、錠剤、液滴又は結果として得られる製品が特定の薬剤製品に対して指定された品質制御基準に合致するか否かの決定を行うことを可能にする。製薬設備10によって実施される処理過程全体について、担持錠剤1000、投与量分の液滴2100及び/又は薬剤製品3000の各々の追跡(トラッキング)は、処理過程の実施時における受入(容認)及び排除(拒絶)を可能にする。本発明はまた、リアルタイムの監視に基づいて、受入・排除システム800により除去するための容認できない錠剤の追跡も想定している。
【0051】
担持錠剤1000の各々に対する保持システム200により、種々の追跡方法又は識別方法を用いることができる。好ましい実施の形態に係る製薬設備10においては、保持トレー210は、制御システム900に対して情報及び識別を提供するために走査(スキャン)することができるバーコード230を有している。これはまた、処理過程全体について、個々の担持錠剤1000、投与量分の液滴2100及び/又は薬剤製品3000を追跡及び監視するために用いることができる。後でより詳しく説明するように、処理過程全体について編集された(compiled)データは、制御システム900によって蓄積される。これらのデータは、回分式のサンプリングを用いる従来の品質制御方法とは対照的に、個々の担持錠剤1000、投与量分の液滴2100及び/又は薬剤製品3000に基づいている。
【0052】
実施の形態に係る製薬設備10においては、保持システム200は担持錠剤1000の各々を位置決めし、その結果、分配システム400は、投与量分の液滴2100を、保持トレー210とは背向している外側の表面1100に添加することができる(図11参照)。本発明は、分配システム400もまた投与量分の液滴2100を、担持錠剤1000の背向している外側の表面1200に添加することを想定している(図12参照)。これは、より大きい容量の投与量分の液体薬剤2000が、担持錠剤1000によって担持されることを可能にするとともに(外側の表面1100及び表面1200の両方について)、より均一で対称な(均整のとれた)薬剤製品3000を提供することを可能にする。
【0053】
担持錠剤1000の両側での薬注(dosing)はまた、例えば、異なる投与量分の液体薬剤2000が両立せず、これらを一緒にして液体の形態に混合することができない場合、又は、異なる投与量分の液体薬剤2000が互いの頂部に積層することができない場合に、異なる投与量分の液体薬剤2000、例えば異なる活性剤を単一の錠剤に分配することを可能にする。本発明は、分配システム400が、背向する外側の表面1100と表面1200とに、及び/又は、両表面に供給(堆積)することにより、1つ又は複数の異なる投与量分の液体薬剤2000を担持錠剤1000に積層により添加することを意図している。
【0054】
製薬設備10はまた、異なる投与量分の液体薬剤2000の各々を添加するために、分配システム400により、任意の回数だけ、担持錠剤1000を再処理するのに用いることができる。製薬設備10は、異なる投与量分の液体薬剤2000の各々を担持錠剤1000に添加する、直列に接続された追加の分配システム400を有していてもよい。
【0055】
前記のものに代えて、保持システム200は、担持錠剤の両側に対してアクセスする分配システム400を設けることにより、担持錠剤1000の両側に投与量分の液体薬剤2000(又は異なる投与量分の液体の薬剤)を供給するようにしてもよい。このような代替的な分配方法の例は、これに限定する訳ではないが、反転保持トレー210を設け、これにより担持錠剤1000各々を第2の保持トレー210に移動させるようにしているものである。その結果、背向する外側の表面1200は、第2の保持トレーと背向する。又は、それらの周囲又は外側の周縁部のまわりで、担持錠剤の各々を保持する保持トレーを用い、これにより外側の表面1100及び表面1200の両方に同時にアクセスすることが可能となる。
【0056】
担持錠剤1000又はそれらの保持トレー210の各々の反転又は逆転は、処理過程の終端付近で行うことができる。その結果、背向する外側の表面1200は同一の部品によって再処理され、又は、部品の第2の集合を製薬設備10に付加して、背向する外側の表面に関して処理過程を続行することができる。さらに、担持錠剤1000又はそれらの保持トレー210の各々の反転は、保持システム200により行うことができ、これにより背向している外側の表面1200において、例えば薬剤製品3000の両側にコーティング又は印刷などといった他の操作又は処理過程を実施することを可能にする。
【0057】
コンベアシステム300は、製薬設備10の種々の段階又はシステムを介する、製薬設備10に沿っての保持トレー210の移動を生じさせる。好ましい実施の形態に係る製薬設備10においては、コンベアシステム300は、実質的に水平方向の経路に沿っての保持トレー210の移動を生じさせる。しかしながら、本発明は、空間的な経済性や重力の利用やその他の理由により移動方向の提示又は要求がある場合は、保持トレー210を、例えば鉛直方向の経路などといった、その他の方向の経路で移動させることも意図している。
【0058】
コンベアシステム300は、駆動コンベア310を有している。駆動コンベア310は、図1に示す制御システム900によって制御され、好ましくは可変速のものである。保持トレー210は、好ましくは、駆動コンベア310に取り外し可能に接続される。保持トレー210は、担持錠剤1000、投与量分の液滴2100及び/又は薬剤製品3000の分配及び監視を正確に行うために、駆動コンベア310に固定して接続され、これにより、錠剤置き場220の各々は、駆動コンベアに関して一定に維持される。好ましい実施の形態に係る製薬設備10おいては、駆動コンベア310は、製薬設備10の長手方向と交差する(横切る)循環式コンベアであり、より好ましくは、直列のリアルタイムの連携システム駆動ユニットである。しかしながら、本発明は、例えば、平行駆動チェーンやトラック(tracks)やベルトや輪などといった、保持トレーを取り外し可能に接続することができるその他のタイプ及び手法の保持トレー210の移動も想定している。
【0059】
本発明はまた、駆動コンベア310に動作的に接続することができる、互いにピボット旋回可能に結合されてベルト状の構造又はトレーベルトを形成する多数の又は一連の保持トレー210を用いることも想定している。製薬設備10は、異なる寸法及び/又は形状の担持錠剤1000を収容するための、異なる寸法及び/又は形状の錠剤置き場220を備えた複数のトレーベルトを有していてもよい。このトレーベルトは、背向する端部で接続してループを形成することができる、ある長さの線状の保持トレー210である。異なる薬剤製品3000に対して保持トレー210が取り替えられるようになっている場合、トレーベルトは、駆動コンベア310に沿って供給され、製薬設備10に沿ってベルトを形成するように背向する端部同士が固定(締結)される。駆動コンベア310に対する第2のトレーベルトの接続を促進するために、好ましく、第1のトレーベルトが駆動コンベアに沿ってかつこれとは離れて駆動される際に、第2のトレーベルトを、除去されている第1のトレーベルトの端部に接続してもよい。
【0060】
本発明はまた、任意の数の駆動コンベア310を用いることも想定している。例えば、製薬設備10の異なるシステムは、例えば処理過程の終端で薬剤製品3000をより迅速に除去するために、駆動コンベアの速度の独立した制御を可能にする独立した駆動コンベア310を有していてもよい。このような代替的な実施の形態においては、制御システム900は、好ましくは、種々の独立した駆動コンベア310を制御し、これらの移動を調整する(調和させる)ことができるものである。
【0061】
好ましい実施の形態においては、分配システム400は、担持錠剤1000の各々に対して投与量分の液体薬剤2000の添加を行い、リアルタイムの監視とフィードバックと調整とを行う。投与量分の液体薬剤2000を分配するために、分配システム400は、駆動コンベア310の上方においてこれと交差する横方向に隔てられているとともに、駆動コンベアに関して長手方向(縦方向)に移動することができる構台(ガントリー)410を有している。速度及び位置を含む構台410の移動は、制御システム900によって制御される。
【0062】
構台410は、これに移動可能に接続された分配モジュール420を有している。分配モジュール420は、駆動コンベア310と交差して横方向に伸びる、構台410の長手方向の軸(縦軸)に沿って移動することができる。速度及び位置を含む分配モジュール420の移動もまた、制御システム900によって制御される。
【0063】
構台410の移動に基づいて、かつ構台に関するそれ自体の移動に基づいて、分配モジュール420は、駆動コンベア310と保持トレー210とに関してX軸及びY軸に沿って移動することができる。さらに、本発明は、駆動コンベア310と保持トレー210とに関して、Z軸に沿って、構台410、分配モジュール420及び/又はこれらの両方が移動することを想定している。分配モジュール420の移動は、保持トレー210上の錠剤位置220に配列されている担持錠剤1000の各々に、投与量分の液滴2100を正確に分配することを可能にする。制御システム900はまた、分配モジュール420及び構台410の移動を調整して、異なる寸法及び形状の保持トレー210を収容することができるとともに、保持トレー上に異なる配列の錠剤位置220を収容することができる。
【0064】
X軸及びY軸(要望があればZ軸も)に沿って分配モジュール420を移動させるために構台410を用いることは、担持錠剤1000の各々について、分配モジュールの正確な配列と円滑な移動とを実現する。これは、とくに、投与量分の液滴2100が分配されている際に駆動コンベア310が分配システム400を経由して保持トレー210を移動させ続ける好ましい実施の形態に係る製薬設備10において重要である。分配段階(ステップ)における担持錠剤1000の各々の製薬設備10に沿っての連続移動は、製造処理過程の高速化を生じさせる。さらに、保持トレー210及び担持錠剤1000の円滑な連続移動は間欠的(indexing)又は非連続な移動を介しての担持錠剤への分配とは対照的に、製薬設備10及びその部品、とくに駆動コンベア310における摩耗及び破損を低減する。分配モジュール420は、好ましくは、X字状の経路で移動し、担持錠剤1000の各々に正確に分配を行う。図2a及び図2bに示すように、X字状の経路の寸法及び形状は、錠剤置き場220の間隔と分配速度とに依存する。さらに、分配モジュール420は、好ましくは分配時に担持錠剤1000の連続移動を可能にする交互の経路に沿って移動することができるということを、当業者は理解すべきである。
【0065】
担持錠剤1000の各々についての分配モジュール420の配列の正確さ、及び、モジュールの移動の効率は、直交座標系におけるモジュール及び構台410の移動の制御、及び、保持トレー210に沿っての錠剤位置220の直交配列を用いることにより、向上する。しかしながら、本発明は、例えば複数軸のロボットアームを用いる場合及び/又は異なる座標系に沿って移動させる場合などにおいて、駆動コンベア310が分配システム400を介して移動し続ける際に、担持錠剤1000の各々に関して分配モジュール420を移動させるために用いられるその他の構造及び方法を用いることも想定している。
【0066】
好ましい実施の形態に係る製薬設備10においては、分配システム400は、構台410に接続された1対の分配モジュール420を有している。1つより多い分配モジュール420を用いることは、投与量分の液体薬剤2000を分配する上において、速度及び効率を高める。さらに、1つより多い分配モジュール420を用いることは、例えば、分配システムを介して担持錠剤を再処理することにより、背向する外側の表面1100及び表面1200の上において、又は層状化する上において、分配システム400が、モジュールの洗浄又は交換を行うことなく、担持錠剤1000に異なる投与量分の液体薬剤2000を添加することを可能にする。
【0067】
分配モジュール420は、担持錠剤1000に、所望の量の活性剤を分配する。好ましい実施の形態に係る製薬設備10においては、分配モジュール420は、ポンプ425と、フローセル430(flow cell)と、分配ヘッド435(dispensing head)とを有している。本発明は、例えば1対の分配ヘッド435と流体をやり取りするように接続されたフローセル430及びポンプ425、及び/又は、任意の数の分配モジュールのための複数の部品又はこれらの組み合わせなどといった、複式(2重式)の部品を有する単一の分配モジュール420を想定している。
【0068】
ポンプ425は、投与量分の液体薬剤の供給源440に接続されている。好ましい実施の形態に係る製薬設備10においては、投与量分の液体薬剤の供給源440は、取り外し可能に接続することができる導管447を介してポンプ425に接続された移動可能なコンテナ445である。これにより、投与量分の液体薬剤2000を迅速かつ効率的に置き換えることができる。
【0069】
本発明は、投与量分の液体薬剤の供給源に容易に挿入又は接続することができる、取り替え可能なカートリッジ、コンテナ又はキャニスタ(図示せず)を備えた投与量分の液体薬剤の供給源440を用いることを想定している。少量の投与量分の液体薬剤のみを分配するようになっている低投与量の設備では、取り替え可能なカートリッジ、コンテナ又はキャニスタを備えた投与量分の液体薬剤の供給源440は、とくに、製薬設備10の操作を迅速化するのに有利である。
【0070】
ポンプ425は、好ましくは、分配ヘッド435に、1つの投与量分の薬剤液滴2100を分配させる定量型の容積式ポンプである(図2c〜図2f参照)。この定量型の容積式ポンプ425は、制御システム900によって制御され、所望の寸法の1つの投与量分の薬剤液滴2100の正確な分配と分配制御とを促進する。これにより、適切な投与量分の活性剤が担持錠剤1000に添加される。しかしながら、本発明は、例えば、担持錠剤1000に投与量分の薬剤を分配する際に、同一の度合いの正確さ及び速度で薬剤を供給することができる分配モジュールに接続された時間制約ポンプ(time-pressure pump)又は往復動ピストンポンプなどといった、その他のタイプのポンプを用いることも想定している。
【0071】
図2e及び図2fに示すように、ポンプ425は、モータモジュール4250とピストンモジュール4280とを有している。モータモジュール4250は、モータ4255と、接続ポート4260と、調整機構4265とを有している。ピストンモジュール4280は、ピストン組立体4285とシリンダ4290とを有している。ピストンモジュール4260が接続ポート4260を介してモータモジュール4250に動作的に接続されている場合は、ピストン組立体4285のピストンは駆動され、該ピストンに対する往復運動及び回転運動の両方を行う。ピストンの行程(ストローク)の大きさは、調整機構4265によって手動で調整することができる。本発明は、本明細書で説明しているように、リアルタイムの監視、フィードバック及び制御を用いることにより、調整を自動的に行うことも想定している。
【0072】
ポンプ425は、制御システム900によって制御され、選択された錠剤位置220にスキップすることができる。この錠剤位置220においては、その中に収容されている担持錠剤1000は、放出するように指定されている。製薬設備10は、担持錠剤1000が前記の分配処理過程を経る前に、該担持錠剤1000の検査を行う。好ましい実施の形態においては、錠剤の検査は、制御システム900による検査のための担持錠剤1000の各々の画像を生成するビデオカメラ426及び構台組立体(図示せず)によって実施される。
【0073】
担持錠剤の状態を決定するとともに、担持錠剤を錠剤位置220に適切に位置決めすることを確実化する代替的な検査装置及び検査方法も用いることができる。ポンプ425による選択的な分配は、すでに薬剤製品3000の要求される許容範囲(公差)に合致しないと思われ、又は投与量分の薬剤液滴2100を受け取るための適切な位置に存在しないと思われる、どの担持錠剤1000についても投与量分の液体薬剤2000を浪費することがないので、効率を高める。
【0074】
ポンプ425は、フローセル430に接続されている。フローセル430は、分配ヘッド435介して分配されることになっているコンテナ445内に収容されている液体中の活性剤の濃度を決定する。このフローセル430は、投与量分の薬剤液滴2100のリアルタイムの監視に用いられる。この濃度情報は、制御システム900に供給される。
【0075】
分配ヘッド435は分配ノズル450(図2d参照)を有している。この分配ノズル450を介して、加圧された定量の投与量分の液体薬剤2000が分配され、投与量分の薬剤液滴2100を形成する。投与量分の薬剤液滴2100は、担持錠剤1000の外側の表面1100に分配される。
【0076】
ノズル450は、正確な量で、分配されている投与量分の液体薬剤2000を生成する。投与量分の液体薬剤2000は、好ましくは、ノズル450につながるチューブを介して液体をポンプ輸送する非常に精密な容量式ピストンポンプ425によって分配される。
液体の組成、粘度、ノズル450のオリフィス寸法及び構成材料を適切に選択することは、形成された液滴の再現性に対する重要及び/又は臨界的なパラメータである。
【0077】
ノズル450はまた、液体溶媒の組成/形成(composition/formulation)及び表面張力を補償することにより投与量分の薬剤液滴2100の形成及び分散を促進するために、疎水性の材料で形成することができ、及び/又は、疎水性のコーティングを施すことができる。
【0078】
図2gに示す代替的な実施の形態においては、ノズル450は内部プランジャ4510を有している。この内部プランジャ4510は、正確な量の投与量分の液体薬剤2000が、ポンプ425の加圧の下で分配室4520に入ることを可能にするように待避させられている(retracted)。好ましくは、プランジャ4510は、ばね4530又はその他の付勢装置によってばね荷重がかけられ、空気の圧力により、例えばソレノイド駆動の圧力源などにより、待避させることができる。投与量分の液体薬剤2000は、プランジャ4510の待避の結果として分配される。自動制御の下では、プランジャ4510が開放位置にある時間、投与量分の液体薬剤の容器内に保持されている圧力、及び、媒体の組成は、形成された液滴の再現性に対する重要及び/又は臨界的なパラメータである。
【0079】
室4520は、好ましくは、選択的にシール(密封)され、これにより室と、該室内に収容されている投与量分の液体薬剤2000とが、加圧下に維持される。放出過程を迅速化するためにヒータ4540を利用してもよい。ノズル450は、ミクロ調整器4550(micro-adjuster)又はその他の調整機構、手動式又は自動式の調整機構(例えば、リアルタイムの監視、フィードバック及び制御を伴った制御システム900によって制御される)を有していてもよい。これにより、分配室4520を出ることが可能となる投与量分の液体薬剤2000の量の調整が行われる。ノズル4560は、投与量分の液体薬剤2000の分配をさらに促進する、共軸の空気排出部4560(co-axial air exhaust)であってもよい。
【0080】
分配システム400は、ポンプ及びノズルの組立体を用いて、投与量分の薬剤液滴2100を形成し分配する。これは、前記のとおり成分が正確であり、かつそれらの挙動(activity)をリアルタイムの監視を実施する能力を有するので有利である。また、分配システム400は、ノズル450を用いることにより、球形又は実質的に球形の投与量分の薬剤液滴2100を生成し、はね散り及びしぶきの発生を低減又は防止する。
【0081】
良好に形成された形状を有する球形の液滴の形成を促進するために、投与量分の液体薬剤2000は、例えばヒドロキシプロピルセルロースなどのポリマ等の添加剤を含んでいてもよい。本発明はまた、活性剤と組み合わせられたその他の添加剤を用いることも想定している。例えば、フィルム2200の形成を促進するためのフィルム形成要素(film former)、又は、例えば化学画像化の代替物(surrogate for chemical imaging)などの本明細書に記載されている画像化技術で用いられるマーカー材料(marker ingredient)などを用いることも想定している。
【0082】
例えばポリマなどの1つ又は複数の添加剤は、投与量分の液体薬剤2000を錠剤に固定する能力を高め又は改善する。ポリマ又はその他のこのような添加剤はまた、所望の表面張力及び/又は粘度を伴った投与量分の液体薬剤2000を生成することができる。その結果、分配システム400によって1つの液滴が分配される。これは、後でより詳しく説明するように、投与量分の液体薬剤の量及び液滴の測定の制御を促進する。このような添加剤の具体例としては、これらに限定される訳ではないが、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カラギーナン(カッパ、イオタ又はラムダ)、ゼラチン、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシド、プルラン、及び/又は、アクリル共重合体(例えば、EUDRAGIT(登録商標)、グレードRL、RS、E、L、S、FS30D)、又はこれらの任意のものの組み合わせが挙げられる。
【0083】
分配システム400、並びに、担持錠剤1000に分配される投与量分の液体薬剤2000及び投与量分の薬剤液滴2100の使用は、製薬設備10が配置された製造施設又は製造場所が中心となって投与量分の液体薬剤を処理する、例えば液化することができるといった、従来のシステム又は方法を超える利点を生じさせる。これは、現場外の製造及び供給を除去するなどして製造工程を低減し、また製造に要する時間を低減してコストを低減する。OHC4化合物が用いられている場合、これは、とくに、作業者による化合物の取り扱いを低減する上において有利である。
【0084】
分配システム400は、代替的に、投与量分の薬剤液滴2100を形成して分配するためのノズルプレート組立体4600(nozzle-plate assembly)を有していてもよい(図2h〜図2jに模式的に示された部分)。この組立体4600は、貫通する孔又はノズル開口部4620を備えたプレート4610を有している。矢印4630で示すように、プレート4610は、投与量分の液体薬剤2000の供給部に関して移動することができる。このような移動は、これに限定される訳ではないが、分配を起こさせるためのプレート4610の振動を含んでいる。プレート4610が投与量分の液体薬剤2000の供給部に向かって選択的に移動させられるときに、投与量分の液体薬剤2000がノズル開口部4620を介して分配される。
【0085】
図2iに示すように、ノズル開口部4620の寸法は、投与量分の薬剤液滴2100が異なる寸法又は体積の範囲となるように、調整又は変更することができる。プレート4610の非常に小さい開口部の寸法を正確に形成する能力及び組立体4600の分配力学構造(dispensing dynamics)は、非常に少量の、好ましくは1ピコリットル程度の投与量分の液体薬剤2000を分配することを可能にする。図2jに示すように、プレート4610に複数(多数)のノズル開口部4620を設けて、列単位で分配を行うことができるようにしてもよい。
【0086】
ノズルプレート組立体4600は、投与量分の液体薬剤2000と接触する材料がより低減されるように部品を最小化するのが有利である。狭い通路が存在せず、かつ、その設計仕様が空気の取り込みに対して不感性であるので、組立体4600の分配操作は信頼性が高い。プレート4610の移動による分配は、組立体4600の搭載(load)を容易にするとともに、その洗浄を容易にする。投与量分の液体薬剤2000の供給部に対する死空間は、平坦な又は実質的に平坦な形状のプレート4610により最小化され、又は除去される。
【0087】
さらに、本発明は、例えば薬剤がインクカートリッジ内に搭載される場合は、パッド印刷装置を用いるなどといった、担持錠剤1000に投与量分の液体薬剤2000を分配するためのその他の構造及び方法を用いることも想定している。
【0088】
分配システム400は、担持錠剤1000に添加されるべき投与量分の薬剤液滴2100の各々をリアルタイムで監視する投与量検査システム460を有している。好ましい実施の形態に係る製薬設備10においては、投与量検査システム460は、投与量分の薬剤液滴2100の高速画像化技術を用いて、液滴の体積を決定する。投与量検査システム460は、構台410に接続され、かつ、投与量分の薬剤液滴2100の各々の高速画像470(図4参照)を撮影することができる高速デジタルカメラ465を有している。好ましい実施の形態に係る製薬設備10においては、2つの分配モジュール420の各々に対応する2つの高速デジタルカメラ465が用いられる。
【0089】
図1〜図4に示すように、投与量分の薬剤液滴2100の画像470は、好ましくは、投与量分の薬剤液滴がノズル450を離れた後であって、かつ、担持錠剤1000と接触する前において、飛行中に撮影される。製薬設備10は、カメラ465を起動させるレーザ検出器を用いて、高速で飛行する投与量分の薬剤液滴2100の画像470を獲得(取得)する(一般的には図2d参照)。しかしながら、本発明は、カメラ465を起動するとともに画像470を獲得するためのその他の起動装置(トリガ装置)及び起動方法を用いることも想定している。
【0090】
制御システム900は、画像470を用いて、投与量分の薬剤液滴2100の各々の体積を計算する。計算された投与量分の薬剤液滴2100の体積は、フローセル430から得られた濃度とともに、担持錠剤1000に分配されている投与量分の活性剤を決定するのに用いられる。許容範囲に合致しないすべての投与量分の活性剤は、制御システム900によってエラーコードが付けられる。その結果、この特定の投与量分の薬剤液滴2100を有する担持錠剤1000を排除することができる。
【0091】
薬剤製品3000においてより高い投与量分の活性剤を必要とする場合は、分配モジュール420は、複数(多数)の投与量分の薬剤液滴2100又は投与量分の液体薬剤2000の流れ(stream)を分配してもよい。投与量検査システム460はまた、投与量分の液体薬剤2000の流れの画像を獲得する能力を有し、これに基づいて薬剤の体積及び投与量の計算を行うことができる。
【0092】
分配システム400は、担持錠剤1000について投与量分の薬剤液滴2100の乾燥を行う乾燥システム475を有している。好ましい実施の形態に係る製薬設備10においては、乾燥システム475は、炉(オーブン)480と、乾燥モニタ又は炉センサ482(詳しくは図示せず)を有している。炉480は、投与量分の薬剤液滴2100と担持錠剤1000とに熱及び空気流を供給する。その結果、担持錠剤の外側の表面1100又は担持錠剤の外側の表面に実質的に沿ってフィルム2200が形成される。炉センサ482は、投与量分の薬剤液滴2100及び担持錠剤1000の各々の乾燥状態を監視し、薬剤製品3000が要求される許容範囲に合致することを確実にする。投与量分の液体薬剤2000の加熱又は乾燥は、過剰な量の液体を蒸発させ、活性剤をフィルム2200に獲得させる。乾燥システム475の乾燥処理過程は、投与量分の液体薬剤2000を担持錠剤1000で「空気乾燥」させるのとは対照的に、例えば溶媒状のメタノールなどといった、薬剤製品からある賦形剤(excipients)の低減又は除去(蒸発により)が望ましい場合は、とくに有利である。
【0093】
例えば5mg又は10mgなどといった、より高い投与量分の薬剤の薬剤製品に対しては、乾燥システム475は、互いの頂部に分配される際に投与量分の液体薬剤2000の層を乾燥させることができ、及び/又は、担持錠剤1000の背向する側部で投与量分の液体薬剤を乾燥させることができる。これは、より大きい体積の投与量分の液体薬剤2000を担持錠剤1000に担持させることを可能にする。
【0094】
例えば、温度、空気流量、湿度などの乾燥状態(乾燥条件)は炉センサ482によって監視され、炉480に沿って状態の変化を獲得するために複数(多数)のこのようなセンサが用いられる。センサによって集められたデータは、各保持トレー220中の投与量分の薬剤液滴2100及び担持錠剤1000の性質を評価するために制御システム900に供給される。
【0095】
好ましい実施の形態においては、乾燥状態は保持トレー220全体で監視され、要求される許容範囲に合致しない炉の状態によって影響を受けている保持トレーに基づいて、個々の担持錠剤1000及びこれに含まれている投与量分の薬剤液滴2100に対してエラーコードを指定することができる。代替的に、炉480内の重要な地点に、より多くのセンサ482を配置することにより、トレーの乾燥状態を部分的に監視するようにしてもよい。さらに、本発明は、乾燥処理過程に関連するその他の状態(条件)又は基準、例えば、特定の薬剤製品3000にとってより重要である状態(条件)などを監視することも想定している。
【0096】
本発明はまた、赤外線(IR)炉である炉480、及び/又は、IR加熱、対流加熱、伝導加熱及び/又はマイクロ波加熱の組み合わせを用いる炉480も想定している。乾燥システム475は、例えば担持錠剤1000の表面温度、又はIR放射などといった状態量を検出するための乾燥センサ備えていてもよい。乾燥システム475はまた、例えば炉480に入る、保持トレー210によって起動される光電管(フォトセル)などといった、炉を作動させるためのセンサを備えていてもよい。
【0097】
分配システム400は、担持錠剤1000にすでに添加され、そして乾燥させられた、投与量分の液体薬剤2000に対してリアルタイムの監視、フィードバック及び調整を行う投与量確認システム500を有している。とくに、投与量確認システム500は、担持錠剤1000における投与量分の液体薬剤2000の位置決めと、担持錠剤に収容されている液体の量とを監視する。好ましくは、投与量確認システム500はまた、担持錠剤1000における投与量分の液体薬剤2000の分布及び活性剤の型も監視することができる。さらに、投与量確認システム500は、例えば担持錠剤1000上に存在する汚染物特定(確認)するなどしてその他の物質を監視するとともに、このようなその他の物質の量を監視してもよい。
【0098】
投与量確認システム500によって得られたデータは制御システム900に供給される。制御システム900は、薬剤製品3000の要求される許容範囲に合致しない個々の担持錠剤1000及びこれらの投与量分の液体薬剤2000に対してエラーコードを指定する。
【0099】
好ましい実施の形態に係る製薬設備10おいては、投与量確認システム500は、担持錠剤1000の各々の画像525を獲得する1対の電荷結合素子(CCD)カメラ520を備えた構台510(前記の構台410に類似する)を有している。この画像525は、担持錠剤1000に関して投与量分の液体薬剤2000の位置を決定するために制御システム900に供給される。
【0100】
投与量確認システム500はまた、担持錠剤1000における投与量分の液体薬剤2000の量、タイプ及び/又は分布を決定するために用いられるプローブ(探針)530(図2参照)を有している。好ましい実施の形態に係る製薬設備10おいては、プローブ530は、近赤外線(NIR)化学画像化技術又はUV誘起蛍光化学画像化技術を用いて、担持錠剤1000上に存在する液体薬剤2000の量を決定する。
【0101】
プローブ530は、保持トレー210内の担持錠剤1000の各々についてNIR化学的画像化を実施する部品、例えば光ファイバ、焦点面アレイ(FPA)検出器、及び/又は、電荷結合素子(CCD)検出器などを有している。さらに、NIR化学的画像化のための波長選択器として液晶可変フィルタ(liquid crystal tunable filter)を用いてもよい。このような部品を互いに組み合わせて又は代替的に用いることは、担持錠剤1000の表面の近傍で又はこれに沿って活性剤を位置決めすることにより促進される。
【0102】
NIR化学的画像化は、投与量分の液体薬剤の量の正確な測定のために、担持錠剤1000の上側表面1100と投与量分の液体薬剤とへの良好な透過を生じさせる。この技術は、フィルム2200が担持錠剤1000の上側表面1100の上に位置する場合、又は、実質的に担持錠剤1000の上側表面に位置する場合、好ましい薬注段階のためにとくに有用である。
【0103】
好ましい実施の形態に係る製薬設備10においては、プローブ530は、焦点面アレイ検出器を用いて、サンプル領域内のあらゆる点から信号を獲得する。サンプル領域は、好ましくは、保持トレー210の全体を含む。その結果、担持錠剤1000の全てが同時に測定され、この処理過程の効率がさらに改善される。焦点面アレイ検出器は、サンプル領域に対して全ての周波数で同時にスペクトルの情報を獲得することができる。プローブ530は、活性剤の量、剤形及び/又は分布について迅速かつ非破壊的に投与量分の液体薬剤2000を測定することができるとともに、担持錠剤1000に含有されているその他の物質の監視又は検出を行うことができる。
【0104】
本発明は、担持錠剤1000についての特定の単数又は複数の投与量分の液体薬剤2000の存在、タイプ及び/又は量を決定するためのその他の方法及び装置を用いることも想定している。例えば、ラマン及びUV反射を利用する化学的画像化及び/又は分光法分析、及び種々のその他のタイプの画像化、化学的画像化及び/又は分光法分析などを用いることも想定している。また、例えば、UV/可視光吸収、蛍光、レーザにより誘起された蛍光、ルミネッセンス、フォトルミネッセンス、テラヘルツ及び中IRなどを用いることも想定している。本発明は、薬剤製品3000の分析のための化学的画像化及び/又は分光法分析の使用を促進する種々の装置又は部品を使用することも想定している。例えば、レーザ(例えば、パルスレーザ)、ビームスプリッタ、水蒸気が存在しない環境(例えば、窒素封止(nitrogen shroud))、光学遅延(例えば、可変光学遅延)、アンテナ、及び/又は、半導体を使用することも想定している。本発明は、室温ソリッドステート検出器及び/又はパルス時間ゲート技術及び部品を使用することも想定している。本発明は、非電離性、非侵襲性、非破壊性及び/又は低電力要求の、薬剤製品3000を分析するための技術を用いることも想定している。
【0105】
本発明は、投与量分の液体薬剤2000及び担持錠剤1000の分析を可能にする電磁スペクトルの任意の領域を用いるともに、特定のタイプの分光法分析を用いる上において励起を起こさせるための種々の技術及び励起源を用いることも想定している。本発明はまた、投与量分の液体薬剤2000及び担持錠剤1000の化学的画像化を用いることを可能にするデジタル画像化のためのその他の技術及び部品を用いることも想定している。さらに、投与量確認システム500はあらゆるスペクトル範囲において代用検出(surrogate detection)を用いることも想定しているということを理解すべきである。
【0106】
製薬設備10のコーティングシステム600は、起こりうる摩耗及びこれに起因する活性剤の損失を防止するために、投与量分の液体薬剤2000にコーティング2300(図12参照)を施す。コーティング2300はシール剤(シーラント)であってもよい。コーティング2300は、投与量分の液体薬剤2000を隠すことにより、薬剤製品3000の外観を一様にする。コーティング材は、担持錠剤1000の色によく似た色のものを用いてもよいが、その他の色のものを用いてもよい。例えば、異なる広告映像を生じさせるために、対照的な色のものを用いてもよい。コーティング2300と担持錠剤1000との間の色の小さな相違は、コーティングの周囲を担持錠剤の縁部に一致させることにより消す(accounted for)ことができる
【0107】
コーティングシステム600は、好ましくは、パッド印刷装置610と、コーティング材源620と、コーティング乾燥機630とを有する。パッド印刷装置610は、コーティングを担持錠剤1000の上側表面1100に移動させる。パッド印刷装置610は、コーティングの浪費、例えば過剰な吹きかけを生じさせることなく、コーティングを担持錠剤に移動させるので、有利である。
【0108】
好ましい実施の形態に係る製薬設備10においては、パッド印刷装置610は、製薬設備10に接続され、又はこれと隣り合って配置され、各往復行程でもって錠剤の配列に印刷を行う。パッド印刷装置610は、構台615又はその他の同様の装置に移動可能に接続して、保持トレー220に関するパッド印刷装置610の移動を促進するようにしてもよい。パッド印刷装置610によってコーティング2300が施されているときに、保持トレー220は移動し続ける。しかしながら、本発明は、錠剤位置220の各々に関してパッド印刷装置610を位置決めするためのその他の装置及び方法を用いて、これによりコーティング2300を正確に行うことも想定している。
【0109】
パッド印刷装置610は、コーティング材源620に取り外し可能に接続されている。好ましい実施の形態に係る製薬設備10においては、コーティング材源620は、取り外し可能に接続することができる導管627を介してパッド印刷装置610に接続された移動可能なコンテナ625である。これにより、コーティング材を迅速かつ効率的に交換することができる。
【0110】
代替的に、スプレー装置又はインクジェット装置(図示せず)を用いて、担持錠剤1000にコーティングをスプレーするようにしてもよい。スプレー装置はまた、構台615に移動可能に接続して、錠剤位置220の各々を通り過ぎるようにしてもよい。本発明は、投与量分の液体薬剤2000を覆うコーティング2300を担持錠剤1000に施すその他の装置及び方法、例えば超音波噴霧器(アトマイザ)などを用いることも想定している。投与量分の薬剤が供給されてしまっている場合は、コーティングシステム600は、間欠的な低容量噴霧スプレーを用いて、担持錠剤1000の表面にコーティング2300を局所的に施してもよい。スプレー装置は、容積ポンプを用いて、間欠的にコーティング材料を供給するようにしてもよい。空気−液体の2流体噴霧スプレーを用いて、微細なスプレーを生成するようにしてもよい。
【0111】
層内に又は背向する側に担持錠剤1000を薬注する場合について前記したとおり、コーティングシステムは、単数又は複数の投与量分の液体薬剤2000がどのように担持錠剤に添加されたかに応じて、例えば両側に添加されたか層間に添加されたかに応じて、必要なコーティングを施してもよい。これは、薬剤製品3000に対して体積が大きい投与量分の薬剤を用いること、例えば5mg又は10mgを超える投与量分の薬剤を用いることを容易にする。
【0112】
コーティング乾燥機630は、担持錠剤1000に施されたコーティング2300と投与量分の液体薬剤2000とを乾燥させる。コーティング乾燥機630は、好ましくは、炉640と、炉センサ650(詳しくは図示していない)とを有している。炉640は、コーティング230に熱と空気流とを供給する。炉センサ650は、前記の炉センサ482と同様に、コーティング2300の乾燥状態を監視し、薬剤製品3000が要求される許容範囲内に合致することを確実化する。
【0113】
製薬設備10の印刷システム700は、コーティング2300に識別マーカーを付与する。この印刷システムは、好ましくは、マーカーを担持錠剤1000のコーティング2300に移動させるパッド印刷装置710と、識別マーカーの各々の画像730を獲得して画像の質を点検する(verify)1対のビデオカメラ720を有している。容認(受入)できない錠剤は、制御システム900によって特定され、この後システム800によって排除されるであろう。
【0114】
好ましい実施の形態に係る製薬設備10においては、パッド印刷装置710及びカメラ720は、構台735に移動可能に接続され(構台410、510及び615と同様に)、識別マーカーが付与されている際に移動し続ける保持トレー210に関してパッド印刷装置の移動を促進する。しかしながら、本発明は、錠剤置き場220の各々に関して識別マーカーを正確に付与するために、パッド印刷装置710又はこれに代わる装置、例えばレーザマーキング装置、インクジェット装置又は輪転グラビア装置などを位置決めするためのその他の装置及び/又は方法を用いることも想定している。各マーカー画像730は、検査のための制御システム900のために設けられ、印刷された識別マーカーが薬剤製品3000の要求される許容範囲に合致するかどうかを決定する。また、本発明は、インク乾燥機(図示せず)、例えば、識別マーカーに熱及び/又は空気流を供給してこれを乾燥させる炉などを有する製薬設備10も想定している。とくに指定されたところを除けば、カメラはビデオ/デジタル記録装置を意味する。
【0115】
受入・排除システム800は、品質制御のためのリアルタイムの監視と調整とを受けた薬剤製品3000を提供し、各製品が要求される許容範囲に合致することを確実化する。製薬設備10による処理過程の種々の段階で連続的に実施されているリアルタイムの監視に基づいて、制御システム900は、すべての薬剤製品3000についてそれぞれ容認できるか拒絶されるかを指定する。
【0116】
容認できる薬剤製品3000は、好ましくは制御システム900によって選択的に制御された圧力の下で、供給領域(詳しくは示していない)を通る一方、拒絶された製品は、好ましくは重力により廃物領域に落下させられる。しかしながら、本発明は、すでに制御システムによって拒絶すべきであると指定された製品から、制御システム900によって容認できると指定される薬剤製品3000を分離するその他の構造及び方法も想定している。
【0117】
制御システム900は、製薬設備10の種々の段階及びシステムを調整する(coordinate)とともに同期させる。好ましい実施の形態においては、制御システム900は、製薬設備10の異なるシステムを制御する複数(多数)のマイクロプロセッサ910を有する分散型のプロセス制御システムである。マイクロプロセッサは、好ましくは、ワークステーション920を通って調整される。しかしながら、本発明は、中央の及び局所的な制御を含むその他のタイプのシステム、例えば複数のマイクロプロセッサ910のうちの1つによって制御されている同様のシステム又はすべてのシステムを制御する単一のマイクロプロセッサ910も想定している。
【0118】
マイクロプロセッサ910及びワークステーション920は、好ましくはイーサネット(登録商標)スイッチ935を用いるネットワーク930を介して、互いに通信を行うようになっている。これは、製薬設備10によって実施されている処理過程のリアルタイムの監視、フィードバック及び調整を可能にする。本発明は、例えば配線(hardwiring)などといった通信のためのその他の構造及び方法を用いることも想定している。制御システム900はまた、保管用の(archive)マイクロプロセッサ又はヒストリアン940(historian)も有している。このヒストリアン940は、製薬設備10によって処理されるすべての薬剤製品3000の各々のために編集(コンパイル)された大量のデータを集中的に格納するのに用いられる。しかしながら、本発明は、例えば編集したデータを個々に格納するマイクロプロセッサ910などといった処理データを格納するその他の方法も想定している。
【0119】
制御システム900は、好ましくは、データ、データの一部、データの要約及び/又はデータに基づく計算及び結論を表示する単数又は複数のモニタ950を有している。これにより、作業者は、行っている処理過程の監視及び/又は調整を行うことができる。より好ましくは、モニタ950は、種々のマイクロプロセッサ910及び/又はワークステーション920を用いることにより、データ、データの一部、データの要約、データに基づく計算、及びデータに基づく結論を選択的に表示することができる。好ましくは、制御システム900は、全ての薬剤製品3000のためのデータを記録する。これらのデータは、時間、錠剤の初期状態、投与量分の液滴の体積、投与量分の液滴の濃度、炉の温度、炉の湿度、炉の空気流量、錠剤における投与量分の薬剤の配置、投与量分の薬剤の量及びその受容性を含む。
【0120】
製薬設備10の操作は、図5中のフローチャートに示されている。処理過程5000は、各段階の間で連続であり、包装(パッケージ)の準備ができた薬剤製品3000を提供する。コスト及び時間を節約することができるといった利点に加えて、処理過程5000は、作業者が薬剤製品3000の種々の薬剤、活性剤及び不活性剤と接触するのを最小にする。これは、起こりうる汚染を低減するとともに、有害である可能性がある活性剤又はその他の物質、例えば労働災害分類4(OHC4)の化合物を取り扱う上において作業者の安全を確保する。
【0121】
作業者が薬剤製品3000と接触することを最小限にし、又は除去するといった製薬設備10の能力は(後で説明するように、包装段階の追加を含む)、従来の処理過程及び設備を超える大きな利点を生じさせる。このような従来の処理過程は、例えばOHC4の薬物が製造されている場合は、作業者による特別な取り扱い及びほこりを閉じ込める装置などといった、特別の安全装置(safety feature)を必要とする。従来の設備及び処理過程における作業者による特別の取り扱い及び特別な安全装置は、製造コストを上昇させるとともに、製品の製造のための時間を増加させる。製薬設備10は、自動化され、リアルタイムの制御が行われ、フィードバックが行われ及び/又は調整が行われるので、このようなコスト回避するとともに、製造時間を短縮する。本発明はまた、酸化性の劣化を低減又は除去するために、窒素に富む雰囲気中で製薬設備10を用いることも想定している。これは、処理過程5000において作業者の介入の必要性を無くすことにより促進される。
【0122】
図5は、それぞれ、担持錠剤1000と投与量分の液体薬剤2000とを製造するために、処理過程6000及び7000と組み合わせた処理過程5000を示している。処理過程5000は担持錠剤1000と投与量分の液体薬剤2000とを用いることを必要とする。しかしながら、担持錠剤1000及び投与量分の液体薬剤2000は、他の施設で製造し、製薬設備10に供給することができる。また、他の処理過程を、図5に示すものとは異なる担持錠剤1000及び投与量分の液体薬剤2000を製造するために用いることができる。
【0123】
材料供給ステップ5100は、担持錠剤1000が製薬設備10内を通って進み投与量分の液体薬剤2000、コーティング2300及び識別マーカーの正確な分配を確実化する際に、確実に位置決めされた状態を保つ担持錠剤1000の配列を提供する。材料供給ステップ5100は、前記のとおり、ローディングシステム、保持システム及びコンベアシステム100〜300によって実施され、制御システム900によってリアルタイムの監視、フィードバック及び調整が行われる。
【0124】
材料供給ステップ5100は、複数の因子、例えば投与量分の液滴2100を分配するのに必要とされる時間量又は投与量分の液体薬剤2000に必要とされる乾燥時間などに基づく駆動コンベア310の速度の調整を含む。好ましい実施の形態においては、駆動コンベア310の速度は、製薬設備10におけるその他のすべての移動の位置決め及び速度を指示する。例えば、駆動コンベアの速度に基づいて構台410、510及び615の同期を指示する。しかしながら、本発明は、処理過程5000の種々の分配ステップに正確さを与える、その他の部品の移動又はその他の因子に基づく(based off)システムの同期も想定している。
【0125】
本発明はまた、担持錠剤1000に分配された投与量分の液体薬剤2000の位置のリアルタイムの監視に基づいてコンベアシステム300の速度を調整することも想定している。前記のとおり、投与量確認システム500は、担持錠剤1000における投与量分の液体薬剤2000の位置の各々の画像525を獲得する。制御システム900は、例えば、投与量分の液体薬剤2000の位置決めが同一方向において常に中心からずれている場合は、このデータに基づいてこの後の保持トレー220に関して駆動コンベア310の速度を調整することができる。また、材料供給ステップ5100は、担持錠剤1000の品質、例えば小片状となった錠剤又は破損した錠剤などのリアルタイムの監視を含む。これにより、除去すべき担持錠剤を指定して、特定の担持錠剤に投与量分の液滴2100を分配することを防止することができる。
【0126】
薬注ステップ5200は、分配システム400によって、とくには分配モジュール420の対によって実施される。制御システム900は、定量ポンプ425に同期されたパルスを印加し、投与量分の液滴2100の加圧された分配を駆動する。しかしながら、本発明は、薬注のために分配モジュール420を駆動するその他の信号及び技術を用いることも想定している。
【0127】
薬注ステップ5200の較正(calibration)は、分配モジュール420の精度を監視する秤量セル455(詳しくは図示していない)によって行われる。操作時においては、構台410は、秤量セル455の上方に位置決めされる。そして、予め設定された数の投与量分の液滴2100が重量測定のために秤量セルに分配される。このデータは、分配された投与量分の液滴2100の画像470の各々から収集されたデータと比較される。この後、制御システム900は、予め設定された数の投与量分の液滴2100についての体積と重量の比較に基づいて分配システム400を較正する(calibrate)。
【0128】
投与量検査ステップ5250は、分配システム400によって、とくに投与量検査システム460によって実施される。投与量検査システム460は、担持錠剤1000に投与量分の液滴2100を添加する前に、投与量分の液滴2100の定量的測定を行って、要求される量の活性剤を含有していない液滴を受け入れている錠剤を拒絶することを可能にする。
【0129】
投与量検査ステップ5250を較正するために、ビジョンレチクル(図示せず)と較正された体積部(図示せず)とが設けられている。ビジョンレチクル(vision reticle)は、ビデオカメラ465を起動して投与量分の液滴2100の画像470を獲得することができる場合に、位置の決定を可能にする。較正された体積部は、投与量検査システム460の較正を可能にする。操作時においては、構台410は、ビジョンレチクル(視覚レチクル)の上方に位置決めされる。較正された体積部は、投与量検査システム460によって放出され検出される。そして、制御システム900は、(画像470からの)較正された体積部を、投与量検査システムの較正のために、既知の較正された体積部と比較する。この較正の連続処理(シーケンス)は、定期的に、例えば15分毎に、又はすでに処理された錠剤が所定の数となる毎に実行するときに設定することができ、及び/又は、定期的又はその他の基準により設定することができる。
【0130】
本発明は、前記の較正技術に基づいて、薬注ステップ5200及び投与量検査ステップ5250のリアルタイムの調整も想定している。これらの較正ステップは、保持トレー220の間に介在させることができる。そして、制御システム900は、較正値と測定値の間の相違に基づいて、分配システム400を調整することができ、例えば、画像体積の較正の調整を行うことができる。さらに、本発明は、投与量検査ステップ5250によって獲得されたリアルタイムの監視データに基づいて薬注ステップ5200のリアルタイムの調整を行うことも想定している。例えば、ポンプ425のピストンの行程を調整して、過大な体積部又は過小な体積部有する投与量分の液滴2100を獲得する(account for)ことも想定している。
【0131】
投与量分の液滴2100の体積を決定するための前記の高速ビデオ画像化方法は、比較器として重量分析を用いる高性能液体クロマトグラフィ法と比較された。図6〜図6eに示すように、画像470を用いた結果のサンプル及び体積を決定するために画像に実施されるアルゴリズムは、投与量分の液滴2100が分配されている際に、投与量分の液滴2100の体積の正確な決定が行われたことを示している。
【0132】
代替的に、投与量検査システム460は、リアルタイムの監視及びフィードバック制御のための光学的形状測定を利用することができる。光学的形状測定を実施するために投与量検査システム460によって利用される部品、例えばレーザ及びカメラなどは、当業者に知られている。光学的形状測定の技術は、分配システム400が投与量分の液滴2100ではなく流れを分配している場合は、より大きい体積、例えば10マイクロリットルより大きい投与量分の液体薬剤2000に対してとくに有用である。
【0133】
光学的形状測定の技術に対して、投与量検査システム460は、担持錠剤1000の第1の輪郭形状(profile)を獲得するために、投与量分の液体薬剤2000の分配に先立って、担持錠剤1000の第1の走査(スキャン)を実施する。この後、投与量分の液体薬剤2000を伴った担持錠剤1000の第2の輪郭形状を獲得するために、投与量検査システム460によって第2の走査が実施される。第1の輪郭形状と第2の輪郭形状の相違は、担持錠剤1000にすでに分配された投与量分の液体薬剤2000の体積の測定を結果を与える。さらに、本発明は、投与量分の液体薬剤2000が担持錠剤1000の上ですでに乾燥させられた後に、担持錠剤1000の光学的形状測定を用いることも想定している。また、第1の輪郭形状は、処理過程を迅速化するとともに2つの走査の必要性をなくすために、同一の担持錠剤1000に対して予め決定された値に基づいて求めるようにしてもよい。
【0134】
乾燥ステップ5300及び乾燥空気準備ステップ5325は、乾燥システム475によって実施され、保持トレー220が炉480を通って移動する際に、担持錠剤1000において投与量分の液滴2100の乾燥を行う。保持トレー220の受け入れ又は拒絶のために、種々の乾燥条件が監視される。本発明は、乾燥システム475のリアルタイムの調整に用いられるべき乾燥条件、例えば制御システム900によって調整される温度、空気流速及び/又は湿度、リアルタイムの監視も想定している。なお、この監視は、上記条件の異常の検出に基づいている。
【0135】
投与量確認ステップ5350は、投与量確認システム500によって実施され、ビデオ画像525及び近赤外線化学画像化を用いることにより、担持錠剤1000の上に存在する投与量分の液体薬剤2000の位置、タイプ、分布及び量のリアルタイムの監視を行う。図7及び図7aに、NIR化学画像化方法の結果のサンプルを示す。
【0136】
焦点面アレイ検出器の各画素に対して固有の(unique)スペクトルが収集される。これは、空間分解スペクトル及び波長依存画像の両方で構成されている個々の担持錠剤データを生成する結果となる。図7及び図7aに代替的に示すように、出力は、一連の空間分解スペクトル(画像の各地点に対するもの)又は一連の波長依存画像としてみることができる。各担持錠剤1000に存在する投与量分の液体薬剤2000の量は、投与量分の液体薬剤の生成された画像の相対的な寸法と個々の画素の強度とに基づいて、制御システム900によって決定することができる。
【0137】
しかしながら、前記のとおり、活性剤の量を分析するために、NIR化学画像化に代えてその他の方法を用いてもよい。例えば、図7bは、保持トレー210全体にUV光の励起を生じさせることにより放射が生じさせられた場合における、蛍光から生成された画像を示している。担持錠剤1000及びこれらの投与量分の液体薬剤2000の各々を画像化するために可視スペクトルCCDカメラが用いられた。投与量分の液体薬剤2000の領域と個々の画素におけるそれらのグレースケール強度とに基づいて、制御システム900により、各投与量分の液体薬剤2000の量を決定することができる。図7cは、HPCのみが存在し画像処理が存在しない担持錠剤のルミネッセンス画像を示している。これとは対照的に、図7dは、活性剤及びHPCが存在しかつ画像処理が存在する場合における担持錠剤のルミネッセンス画像を示している。
【0138】
本発明はまた、コンベアシステム300及び分配システム400に対して、リアルタイムのフィードバック及び調整を行うためにリアルタイムの監視を用いることも想定している。例えば、担持錠剤1000において投与量分の液滴2100のより良好な位置決めを行うために速度を調整し、あるいは、投与量分の液滴2100の体積を増加又は減少させ、ひいては担持錠剤において最終的には乾燥させられる活性剤の量を増加又は減少させるために、ポンプ425及び/又はノズル450を調整することも想定している。
【0139】
担持錠剤1000との接触の前及び後の両方において、投与量分の液滴2100のリアルタイムの監視を用いることはまた、処理過程の実施時に生じるあらゆる損失(losses)をより有効に行う(account for)ことを可能にする。例えば、限定される訳ではないが、投与量確認ステップ5350が、投与量検査ステップ5250によって指示された量よりもはるかに少ない投与量分の薬剤しか存在しないことを示している場合、薬注ステップ5200及び乾燥ステップ5300を、これらの損失の原因を解明する(account for)ために分析することができる。
【0140】
コーティングステップ5400は、コーティングシステム600によって実施され、パッド印刷装置610又はその他の分配装置を用いることにより、投与量分の液体薬剤2000にコーティング2300を施す。図5は、コーティングを生成するための処理過程8000と組み合わせた処理過程5000を示している。処理過程5000は、コーティング2300のための上塗り(over coat)を用いている、しかし、コーティングは、他の施設で製造して製薬設備10に供給することができる。また、処理過程8000に示すステップとは異なるその他の処理過程を用いてコーティングを生成してもよい。
【0141】
コーティング乾燥ステップ5500及び乾燥空気準備ステップ5525は、コーティング乾燥機630によって実施され、投与量分の液体薬剤2000にすでに施されたコーティング2300の乾燥を行う。分配システム400乾燥システム475に関する前記のリアルタイムの監視、フィードバック及び調整と同様に、コーティング乾燥ステップ5500は、コーティング2300の乾燥のリアルタイムの制御を行うことができる。
【0142】
コーティング検査ステップ5550は、印刷システム700のカメラ720によって獲得された画像730に基づいて実施される。代替的に、印刷システム700によって用いられる部品及び制御と同様に、保持トレー210がコーティング乾燥機630を通り抜けた後に、製薬設備10に沿う別の画像検査段階を設けてもよい。コーティング検査ステップ5550は、各薬剤製品3000受け入れ又は拒絶を行うために、投与量分の液体薬剤2000に施されたコーティング2300のリアルタイムの監視を用いる。本発明はまた、コーティングシステム600、とくにパッド印刷装置610又はその他の分配装置のリアルタイムのフィードバック及び調整、例えば、速度、位置決め、量及び/又は圧力のフィードバック及び調整を用いることも想定している。
【0143】
印刷ステップ5600及びインク分配ステップ5625は、印刷システム700によって実施され、もう1つのパッド印刷装置又はその他の分配装置を用いることにより、コーティング2300の上の識別マーカーを付与する。
【0144】
印刷検査ステップ5650もまた、印刷システム700のカメラ720によって獲得された画像730に基づいて実施され、識別マーカーの正確な位置決め及び明瞭化を行う。印刷検査ステップ5650は、各薬剤製品3000受け入れ又は拒絶を行うために、コーティング2300に付与された識別マーカーのリアルタイムの監視を用いる。本発明はまた、印刷システム700、とくにパッド印刷装置710又はその他の分配装置のリアルタイムのフィードバック及び調整、例えば、速度、位置決め、量及び/又は圧力のフィードバック及び調整を用いることも想定している。
【0145】
配送ステップ5700は、受入・排除システム800によって実施され、包装の準備が整い、かつリアルタイムの監視、フィードバック及び調整が行われて製品の各々が要求される許容範囲に合致していることが確実化された薬剤製品3000を提供する。すべての薬剤製品3000はそれぞれ受け入れ可能かそれとも排除すべきかが指定されている。したがって、制御システム900は、選択され/受け入れられた薬剤製品を受け入れる。
【0146】
排除ステップ5800はまた、受入・排除システム800によって実施され、製薬設備10のリアルタイムの監視、フィードバック及び調整によって処理過程で得られたデータに基づいて、要求される許容範囲に合致しない薬剤製品3000を排除する。
【0147】
図8〜図10は、本発明のもう1つの実施の形態に係る、包括的に参照番号20が付された製薬装置ないしは製薬設備を示している。製薬設備20は、図1に示す好ましい実施の形態に係る前記の種々の部品と同様でありかつ同様の参照番号が付された種々の部品、すなわちコンベアシステム300、薬物分配システム400、制御システム900などを有している。製薬設備20は、好ましい実施の形態をスケールダウン(縮小)したものであるが、処理段階においてリアルタイムの監視を行う。これらのシステム300、400及び900の各々は、互いに動作的に接続され、それぞれリアルタイムの監視がなされ、好ましくはリアルタイムのフィードバック及び調整もなされた薬剤製品3000を効率的かつ人間工学的に処理する。
【0148】
保持トレー210は、担持錠剤1000が製薬設備20に対して降下を始める部位において、駆動コンベア310の上に手動で配置される。各保持トレー210は、該トレー上のバーコード230及びスキャナ235を用いることにより特定される。保持トレー210は、製薬設備20に沿って移動し続け、分配システム400に至る。分配システム400では、構台410に取り付けられた分配モジュール420が、担持錠剤1000の各々に投与量分の液滴2100を分配する。ビデオカメラ465は、分配されている各投与量分の液滴2100の画像を撮影し、この画像とフローセル430で獲得された濃度データとを関連させて用いて、分配されている活性剤の量のリアルタイムの監視が行われる。
【0149】
炉480を通り抜けた後、投与量分の薬剤2000は乾燥させられ、担持錠剤1000の外側の表面1100に、又は実質的に外側の表面1100に沿って形成されたフィルム2200となる。そして、担持錠剤1000の各々について、投与量分の薬剤2000の位置及び量のリアルタイムの監視が行われる。構台510に取り付けられたビデオカメラ520(図9参照)は、各担持錠剤1000及びその上の各投与量分の薬剤2000の画像525を獲得する。この画像525は、投与量分の薬剤の配置及び量を得るために、制御システム900によって処理される。
【0150】
NIR又はUVにより惹起された蛍光の下で、カメラ520は、薬注及び乾燥を行った後に残っている堆積スポット(堆積部位)の画像525を獲得する。画像解析ソフトウエアは、グレースケールを用いて、画素の数と画素の相対強度とを表にし、背後に残っている乾燥されたスポットの画像を現像する。大きい投与量分の薬剤は、より大きい被覆領域又はより高い強度のグレースケールを生じさせるであろう。この情報に基づいて、錠剤における投与量分の薬剤が決定される。
【0151】
この後、保持トレー210は、駆動コンベア310から手動で除去される。データは、投与量分の液滴、投与量分の薬剤の位置、投与量分の薬剤の量、及び乾燥状態に関して、薬剤製品3000毎に編集(コンパイル)される。このデータは、各薬剤製品が受け入れ可能であるか排除すべきかの指定を行うために、制御システム900によって用いられる。製薬設備20は、個々の担持錠剤1000の特定を行うために、製薬設備の異なる段階で個別のスキャナ235を用いる。
【0152】
図8aに、本発明の第2の代替的な実施の形態に係る、包括的に参照番号20’が付された製薬装置ないしは製薬設備を示す。図8〜図10に関して説明した前記の実施の形態と同様に、製薬設備20’は、図1に示す好ましい実施の形態に係る製薬設備10をスケールダウンしたものである。製薬設備20’は、製薬設備10及び20と同様の特徴を多く有している。そして、これらの特徴、すなわちコンベアシステム300及び薬物分配システム400などには、同様の参照番号が付されている。製薬設備20’は、製薬設備20の特徴を含み、さらに構台510を有し、投与量確認システム500と容易に結合して用いることができるので、本発明のモジュール性(modularity)を例示している。
【0153】
図8b〜図8oは、包括的に参照番号8020が付された、分光法検出システムないしは装置のための、代替的かつ典型的な実施の形態を模式的に示す図である。分光法検出システム20は、一般に、少なくとも1つの放射線伝達システム8022と、第1の制御システム8024とを備えている。放射線伝達システム8022は、少なくとも1つの薬剤サンプル8010に入射放射線(例えば、入射放射線パルス)を供給又は伝達し、サンプル8010から放射される放射線を検出する。図8bに示すように、第1の制御システム8024は、好ましくは、励起線8023aを介して、放射線伝達システム8022(又は光プローブ)に、所望の波長の光又は入射放射線を供給するための光源8026を備えている。また、第1の制御システム8024は、放射線伝達システム8022によって検出された放出放射線を分析するための分析器8028を備えている。放射線伝達システム8022は、集合線8023b(collection line)を介して、分析器8028と通信を行うようになっている。さらに、第1の制御システム8024は、後でサンプル8010において検出された放出放射線と比較するために、選択された(又は所望の)活性剤(actives)の放射特性を格納するための格納システム又は記憶システム8027を備えている。好ましくは、励起線8023a及び集合線8023bは、単一の光通信線(例えば、光ファイバケーブル)内に収容されている。
【0154】
この代替的な実施の形態によれば、光源8026は、少なくとも1つの入射放射線パルスを生成し供給するように構成されている。より好ましくは、光源8026は、複数の入射放射線パルスを生成し供給するように構成されている。さらに、後で詳しく説明するように、分光法検出システム8020は、好ましくは、線8023dを介して、第1の制御システム8024(ひいては、光源8026、分析器8028及び記憶システム8027)及び伝達システムと通信を行う第2の制御(又は同期)システム8029を備えている。これは、(i)各サンプル8010を光プローブ8022に近接して位置決めし、(ii)移動システム8030の上のサンプル8010の移動を、少なくとも入射放射線生成システムと同期させるためであり、より好ましくは、入射放射線の伝達及びサンプ8010からの放出放射線の検出のためである(図8c参照)。
【0155】
図8bに示すように、第2の制御システム8029は、好ましくは、第1の制御システム8024の下位システム又は部品(一部)である。このようにせず、第2の制御システム8029は、別の部品であってもよい。放射線伝達システム8022は、薬剤サンプル8010への光の伝達及びそこからの放出放射線の受け入れを達成するために用いられる種々のタイプのもの、例えば従来の光プローブ(例えば、n−アラウンド−1(n-around-1)光ファイバプローブ)などであってもよい。好ましくは、光プローブ8022によって生成される入射放射線は、紫外線−可視光のスペクトル領域の光(又はそのパルス)を含んでいる。かくして、この光は、好ましくは、ほぼ200〜800nmの範囲の波長を有している。1つの代替的な実施の形態においては、光は、ほぼ225〜600nmの範囲の波長を有している。さらに、もう1つの代替的な実施の形態においては、光は、ほぼ300〜450nmの範囲の波長を有している。光の波長は、好ましくは、活性的な仕様のもの(active specific)、すなわち、選択された活性剤のスペクトル特性又は反射特性に基づくものである。
【0156】
図8bに示す分光法検出システム8020は、1つの光プローブ8022とこれに関連する励起線8023a及び集合線8023bとを示しているが、この代替的な実施の形態の範囲内において、複数の光プローブとこれに関連する線とを容易に用いることができるということが理解されるであろう。前記のとおり、薬剤サンプル(又は、複数の薬剤サンプルの各々)によって放射された放出放射線は、放射線伝達システム又は光プローブ8022によって検出される。そして、各薬剤サンプルの放射特性を示す少なくとも1つの信号が分析器8028に送信される。この後、放出放射線を、選択された活性剤(actives)の格納されている放射特性と比較して、少なくとも、各サンプルの中又は上に含有されている活性剤の存在及び正体(identity)、又は、各サンプルの中又は上に含有されている活性剤の不存在を決定する。検出された活性剤の濃度はまた、既知の手法(formulation)、例えば、ここに参照のために組み入れられている下記の文献に開示された手法により決定することができる。
マサートその他(Massart et al.)「計量化学:教科書(Chemomertrics: a Textbook)」、科学及び技術におけるデータの取り扱い(Data Handling in Science and Technology)、第2巻、1988年
【0157】
図8dは、分光法検出システム8020とともに用いることができる包括的に参照番号8030で示された、代替的な実施の形態に係る移動システムを示している。図8dに示すように、移動システム8030は、サンプルテーブル8032と、位置決めテーブル8040(position table)と、基部8050とを備えている。
【0158】
図8e〜図8gに示すように、サンプルテーブル8032は、その頂面に、少なくとも1つの、より好ましくは複数の、凹部を備えたレセプタクル(又はホルダ)を備えている。各レセプタクル8034(容器)は各薬剤サンプル8010を受け入れるように構成されている。図8h及び図8iに示すように、サンプルテーブル8032は、さらに、その底面に、少なくとも2つの実質的に平行な「T字形」のスロット8036を備えている。これらのスロット8036は、位置決めテーブルの軌道8042(図8d参照)を滑動可能に受け入れるように構成されている。
【0159】
この代替的な実施の形態によれば、サンプルテーブル8032は、所望の数のレセプタクル8034収容するように種々の寸法のものを備えていてもよい。図示しているように、1つの代替的な実施の形態においては、サンプルテーブル8032は、長さがほぼ16mmであり、幅がほぼ9mmであり、200個のレセプタクル8034を収容している。サンプルテーブル8032は、好ましくは、不活性な材料、例えば、テフロン(登録商標)、ステンレススチール、被覆アルミニウムなどで形成され、光の伝播との干渉の可能性、及びレセプタクル8034内に収容されているサンプル8010からの放射される光との干渉の可能性を実質的に低減する。代替的な実施の形態においては、サンプルテーブル8032は、軽量の基部(例えば、アルミニウム)と、基部の上に固定された不活性な材料で構成された頂部レセプタクル部(頂面に形成されたレセプタクル8034を有する)とを有する2部品部材(two-piece member)を備えている。
【0160】
図8d及び図8jに、移動システム8030の位置決めテーブル8040を示す。図8jに示すように、位置決めテーブル8040は、好ましくは該位置決めテーブル8040の頂面と交差して伸びる少なくとも2つの「T字形」の軌道8042を備えている。この代替的な実施の形態によれば、位置決めテーブルの軌道8042は、サンプルテーブルのスロット8036を通ってその中に滑動して入るように形成され位置決めされている。
【0161】
図8kに示すように、位置決めテーブル8040も、同様に、その底面に、基部の軌道8052を滑動可能に受け入れるように構成された、2つの実質的に平行な「T字形」のスロットを備えている(図8d、図8l及び図8m参照)。位置決めテーブル8040及び基部8050は、アルミニウム及びABSなどの種々の軽量の材料で構成することができる。好ましくは、位置決めテーブル8040及び基部8050はアルミニウムで構成される。
【0162】
図8d及び図8nに示すように、本発明によれば、サンプルテーブルのスロット8036と位置決めテーブルの軌道8042の滑動可能な係合は、矢印X及び矢印X’で示す方向の(すなわち、サンプルの経路「SP1」)、サンプルテーブル8032の実質的に直線状の移動を達成する。位置決めテーブルのスロット8044と基部の軌道8052の滑動可能な係合は、矢印Y及び矢印Y’で示す方向の(すなわち、サンプルの経路「SP2」)、位置決めテーブル8040の実質的に直線状の移動を達成する。当業者であれば理解できるであろうが、本発明の範囲内で種々の従来のシステムを用いて、移動システム8030、ひいてはサンプル8010の上記の移動を行わせることができる。代替的な好ましい実施の形態においては、1対の電動式のシャフト又はねじ8060a、8060bが設けられる。
【0163】
図8dに示すように、第1のシャフト8060aは、好ましくは、サンプルテーブル8032と連結され、X’方向及びX方向の推進力を生じさせる。第2のシャフト8060bは、好ましくは、位置決めテーブル8040と連結され、Y’方向及びY方向の推進力を生じさせる。当業者であればさらに理解できるであろうが、本発明の範囲内で種々の代替的な移動システムを用いることができる。このようなシステムとしては、単一のサンプルの経路を備えている従来のコンベアが挙げられる。前記のとおり、分光法検出システム8020は、さらに、本発明に係る移動システム8030と同期する(in synchrony)ように構成されている。代替的な好ましい実施の形態においては、分光法検出システム8020は、第1の制御システム8024及び移動システム8030と通信を行う、第2の制御システム8029を備えている。第2の制御システム8029は、少なくとも次の機能を実行するように構成ないしは調整されている。
(i) 移動システム8030によって、単数又は複数のサンプル8010の位置決めを制御する。
(ii) 各サンプル8010を光プローブ8022に近接するよう位置決めする(すなわち、照明位置)。
(iii) 移動システム8030による単数又は複数のサンプル8010の移動を、少なくとも本発明に係る入射放射線生成システム(すなわち、光源8026)と同期させる。より好ましくは、各サンプルの経路(すなわち、SP1、SP2)を横切る際に、各サンプル8010かたの放出放射線の検出及び照明と同期させる。
上記の同期させられたサンプルの移動、照明、検出及び分析は、好ましくは1〜5サンプル/秒の範囲内で最小の速度(又は速さ)で、より好ましくはほぼ1サンプル/秒で実施される。かくして、本発明に係る方法及びシステムは、高速で正確な薬剤の剤形(formulation)、とくに当該技術分野で例をみない薬物の被験サンプル(drug candidate sample)の現場分析を行う。
【0164】
図8oに示すように、分光法検出システム8020は、好ましくは、表示システムを備えている。この表示システムは、サンプルのID、システム及び試験のパラメータ、そして最も重要なものである上記の分光法分析システム又は分光法分析方法によって取得された結果、例えばサンプル中に存在すると予測される活性剤の存在、正体及び濃度を視覚的に表示する。図8oに示すように、代替的な1つの実施の形態においては、表示システムは、少なくとも1つのモニタ8065を備えている。このモニタ8065は、線8023cを介して、第2の制御システム8029、ひいては第1の制御システム8024と通信を行う。代替的なもう1つの実施の形態においては、表示システムは、連結されたモニタ8072を有する少なくとも1つのコンピュータシステム又はPC8070を備えている。当業者であればさらに理解できるであろうが、さらにコンピュータシステム8070を、オペレータが第1及び/又は第2の制御システム8024、8029を直接制御するように構成し、プログラムを組むことができる。代替的なさらにもう1つの実施の形態においては、表示システムは、少なくとも1つのモニタ8065と、少なくとも1つのコンピュータシステム8070とを備えている。
【0165】
かくして、本発明の1つの代替的な実施の形態に係る、薬剤サンプル中における活性剤の存在を現場で決定するための方法は、次の過程を含んでいる。
少なくとも1つの薬剤サンプルを準備する過程。
少なくとも1つのサンプル経路に沿って薬剤サンプルを移動させる過程。
ほぼ200〜800nmの範囲内の波長を有する少なくとも1つの入射放射線パルスを生成する過程。
サンプルがプローブ8022の近傍に移動したときに(すなわち、照明位置)、薬剤サンプルに放射線パルスを照射する過程。
薬剤サンプルから放射された放出放射線を検出する過程。
検出された放出放射線を、選択された活性剤の格納されている放射線の特性と比較して、少なくとも活性剤の存在又は不存在を決定する過程。
【0166】
代替的なさらにもう1つの実施の形態においては、薬剤サンプル中における活性剤の存在を現場で決定するための方法は、次の過程を含んでいる。
複数の薬剤サンプルを準備する過程。
少なくとも1つのサンプル経路に沿って複数の薬剤サンプルを移動させる過程。
それぞれが200〜800nmの範囲内の波長を有する複数の入射放射線パルスを生成する過程。
照明位置に移動させられたときに、複数の薬剤サンプルの各々に、複数の入射放射線パルスのうちの少なくとも1つを照射する過程。
複数の薬剤サンプルの各々から放射された放出放射線を検出する過程。
複数の薬剤サンプルの各々から放射された放出放射線を、予め決定された活性剤の格納されている放射線の特性と比較して、活性剤の存在又は不存在を決定する過程。
代替的なさらなる実施の形態においては、上記の方法は、少なくとも薬剤サンプルを移動させるステップを、入射放射線パルスを生成するステップと同期させるステップを含んでいる。
【0167】
図11と図12とは、第1の実施の形態に係る担持錠剤1000と、製薬設備10によって処理された後に結果的に得られる薬剤製品3000とを示している。担持錠剤1000は、好ましくは、外側の表面に沿って集中的に配置された凹部又は容器部1150を有している。容器部1150は、投与量分の液滴2100を分配後に保持し(land)、その流出を防止するための凹部(basin)である。容器部1150は、投与量分の液体薬剤2000を保持するのに十分な容積を有している。投与量分の液体薬剤2000の粘度に応じて、容器部1150の容積を、投与量分の液体薬剤の体積よりも小さくしてもよく(粘度が、投与量分の液体薬剤が容器部の開放端で湾曲することを可能にする場合)、あるいは、投与量分の液体薬剤の体積と同一とするか又はやや大きくしてもよい。
【0168】
容器部1150は、好ましくは、液体がはね散るのを最小にし、又は防止するために、滑らかな凹状となっている。しかしながら、本発明は、投与量分の液滴を担持錠剤1000に添加するのを促進するために、容器部1150の形状、寸法及び位置が上記のものとは異なるものを用いることも想定している。本発明はまた、投与量分の液滴が高粘度である場合、又は投与量分の薬剤が担持錠剤1000から滑り落ちるのを防止する強い表面張力が存在する場合は、容器部を有しない外側の表面とすることも想定している。
【0169】
担持錠剤1000は、好ましくは、外表面1100及びこれと背向する外表面1200の両方に形成された容器部1150を有している。これは、ローディング段階の実施時に、担持錠剤1000を適切な方向に向ける必要をなくさせる。担持錠剤1000はまた、プレコートを行って吸収を防止し、これによりフィルム2200が外表面1100に、又は実質的に外表面1100に沿って維持されるようにしてもよい。しかしながら、担持錠剤1000による吸収が生じない、ある種の投与量分の液体薬剤2000及び担持錠剤1000に対しては、これは必要ではない。
【0170】
好ましい実施の形態に係る薬剤製品3000は、外表面1100に、又は実質的に外表面1100に沿って投与量分の液体薬剤を有している。これは、活性剤が担持錠剤1000の構造を損傷することを防止する。これはまた、リアルタイムの監視行う種々の方法、例えば担持錠剤をある深さまでは分析する能力は有するものの、担持錠剤全体にわたって分析する能力は有しないNIR化学画像化を用いることを容易にする。しかしながら、本発明は、担持錠剤1000が投与量分の薬剤は吸収するが不安定化されない場合、例えば大抵はコーティングが行われず従来の圧縮された錠剤に比べて硬度が低い経口崩壊性の錠剤などの場合は、投与量分の液体薬剤2000を担持錠剤1000の基材に分配することも想定している。担持錠剤1000の構造を損傷しない活性剤、例えば担持錠剤の一部を溶解させる活性剤に対しては、このタイプの分配で十分である。さらに、本発明は、担持錠剤の外表面にフィルムを形成する一方、担持錠剤1000の基材内への活性剤の吸収を組み合わせることも想定している。
【0171】
図13と図14とは、第2の実施の形態に係る担持錠剤9000と、製薬設備10によって処理された後に結果的に得られる薬剤製品3010とを示している。担持錠剤9000は、好ましくは、外表面9100に沿って集中的に配置された凹部又は容器部9150を有している。容器部9150は、投与量分の液滴2100を分配後に保持し(land)、その流出を防止するための凹部(basin)である。さらに、容器部9150を囲むために第2の容器部(図示せず)を用いてもよい。この第2の容器部は、コーティングを分配後に保持し(land)、その流出を防止するとともにより均一な外観を生じさせるための凹部(basin)である。
【0172】
上記のものとは異なる寸法及び形状の担持錠剤1000及び9000を用いることができるということを理解すべきである。例えば、限定される訳ではないが、製薬設備10、20及び20’は、投与量分の液体薬剤2000を、該薬剤を保持するのに用いられる、ゼラチン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)又は射出成形されたポリマカプセルのシェルに分配してもよい。
【0173】
さらに、製薬設備10、20及び20’に関して説明したシステム及び又は部品は、ある種の薬剤製品のために利用することは必ずしも必要とされないということを理解すべきである。例えば、限定される訳ではないが、ビタミン又は化粧品である薬剤製品は、より強力な(powerful)活性剤と比べて、全ての基準に対して同一の厳格な品質制御を必要としない。このような場合、制御システム900は、リアルタイムの監視活動を行うことは必要とはされない。さらに、制御システム900は、あるシステムを用いないことにより、他のシステムを同期させるであろう。これは、例えば担持錠剤1000及び投与量分の液体薬剤2000の乾燥が最小限であるか又は必要とされない場合は、処理過程の効率を最大限に高めることができ、その他の活動を大幅に迅速化することができる。
【0174】
本発明は、製薬設備10、20、20’並びにその種々の部品及びシステムがモジュール式の組立品であることを想定している。これは、製薬設備10、20、20’が、選択された不必要な部品を除去することによって、特定の薬剤製品3000に対してのみ必要とされる活動を実施し、時間を節約することを可能にする。例えば、コーティングを施さない場合は、保持トレー220がコーティング用の乾燥炉630を通るのを回避することができる。
【0175】
本発明は、製薬設備10、20、20’の種々の活動を行う異なる部品が互換性を備えることを想定している。例えば、NIR化学画像化を実施するプローブ530を、その他のタイプの分析を実施するその他のプローブ、例えばラマン、UV反射率、蛍光及び/又はテラヘルツを利用する分光法分析及び化学画像化などと取り換えることを想定している。製薬設備10、20、20’は、特定の薬剤製品3000に対して最も効果的で正確なタイプの分析、ひいてはこのような分析を実施する部品を利用してもよい。本発明はまた、制御システム900が、特定の薬剤製品3000に対して、どのようなタイプの分析及びこれに対応する部品を用いるべきかを指示することも想定している。
【0176】
さらに、本発明は、包装ステップを含む処理過程5000を用い、これにより、とくに薬剤製品3000のリアルタイムの提供が利用される場合に、最終的に薬剤製品3000の出荷を容易にするといった結果を得ることを想定している。製薬設備10、20、20’の設計仕様及びモジュール性は、処理過程5000に包装ステップを付加することを容易にする。
【0177】
製薬設備10、20、20’はまた、従来の設備に対して同様の調整を行う場合に比べて非常に短時間で、異なる薬剤製品3000に製造品目を変更する能力を有する。異なる薬剤製品3000への製品の変更を行うための製薬設備10、20、20’の洗浄は、迅速に取り外すことができる分配モジュール420の洗浄を必要とするだけである。分配モジュール420は、時間がかかる修理ではなく取り換えを行うことが可能であるので、比較的低コストである。
【0178】
製薬設備10、20、20’及び処理過程5000は、製造ステップと品質制御ステップとに基づいて、薬剤製品3000を製造する上における効率を改善する。処理過程5000の連続処理方式は、例えば湿式化学などの品質制御テストを実施することを必要とせずに、直接の包装が非常に容易である薬剤製品3000を迅速かつ効率的に製造する。また、製薬設備10、20、20’は、従来の装置及び技術のように製造を停止することなく、処理過程5000を連続的に実施することができる。
【0179】
本発明に係るリアルタイムの監視、フィードバック及び調整は、不必要な製造ステップ(例えば、排除される担持錠剤への分配)を生じさせず、薬剤製品3000の各々の個々の特性(物性)に基づいて品質管理を行わせる。本発明は、コストの点で有効(有利)である。なぜなら、従来の製品のサンプリング方法のように非常に多数の不良錠剤を有する回分量の製品を全部廃棄するのではなく、制御システム900によって特定された不良の薬剤製品300を廃棄するだけですむからである。
【0180】
処理過程5000は、小投与量分の薬剤、例えば活性剤が5mgより少ない薬剤の製造にとくに有効(有利)である。処理過程5000は、正確な量の活性剤の供給を行い、これにより投与量が少ない場合、例えば1μ〜1000μの場合にとくに有利である。しかしながら、製薬設備10、20、20’及び処理過程5000は、より多い量の投与量、例えば5mgより多い投与量で薬剤と、薬剤類似製品、例えばビタミンを製造することができる。
【0181】
処理過程5000によって実施される分配は、各回分量について、均一な成分で製品に投与量分の活性剤を分配する結果となる。この成分の均一性は、相対標準偏差(RSD)が5%より小さいのが好ましく、RSDが3%より小さいのがより好ましく、RSDが2%より小さいのが最も好ましい。処理過程5000による活性剤の分配における精度は、投与量の範囲を上回るものである。処理過程5000、及び結果として得られる分配の精度の利点は、従来の製造処理過程と比べて、とくに投与量が少ない場合に顕著となる。
【0182】
本発明は、投与量分の液体薬剤2000と組み合わせて、コーティング及び/又は添加剤を用いることも想定している。これは、胃腸(GI)の経路に沿って薬剤製品の解放速度を制御することを目的としている。前記のとおり、複数の活性剤を担持錠剤1000に分配する場合、例えば担持錠剤1000の背向する両側に活性剤を分配し、又は層状化して分配する場合は、コーティング及び/又は添加剤を用いることにより、異なる活性剤の解放を制御して、GI経路に沿って所望の領域で解放が起こるようにすることができる。
【0183】
本発明は、製薬設備10、20、20’の個々のシステム又はこれらの組み合わせを、他の装置と組み合わせて用い、処理過程5000において説明した1つ又は複数のステップを行うことも想定している。例えば、限定され訳ではないが、分配モジュール420(ポンプ425、フローセル430及び分配ヘッド435を含む)及び投与量検査システム460を、ブリスタ充填設備(blister filling machine:図示せず)と動作的に接続してもよい。
【0184】
分配モジュール420及び投与量検査システム460をブリスタ充填設備と組み合わせることは、ブリスタ包装の熱成形されたポケットに保持されている錠剤が分配モジュールから投与量分の液体薬剤2000を受け入れることを可能にする。製薬設備10、20、20’に関してすでに説明したリアルタイムの監視、フィードバック及び制御と同様に、ブリスタ包装、とくに各錠剤に関しての分配モジュール420の位置決めは、正確な分配が行われるように調整される。
【0185】
さらに、分配モジュール420と投与量検査システム460とブリスタ充填設備とを組み合わせることは、すべての錠剤のそれぞれについての品質制御の評価(assessment)を行うことになるであろう。ブリスタ包装の1つ又は複数の錠剤が、要求される許容範囲に合致していないことが発見された場合、ブリスタ包装全体が排除されることになる。錠剤の排除率が非常に低い分配モジュール420の正確さにより、これは商業的に利用可能な製造方法ということができる。このようにせず、排除すべき錠剤をブリスタ包装から除去し、受け入れ可能な錠剤の容器から取り出した他の錠剤を代わりに入れてもよい。
【0186】
さらに、当業者は、リアルタイムの監視及び/又はフィードバックの程度(degree)は、製造される特定の製品に依存して、及び/又は、その他の因子に基づいて変更することができるということを理解すべきである。例えば、限定される訳ではないが、製薬設備10、20、20’は、投与量分の液滴2100が担持錠剤1000に正確に分配されたか否かを検出するために高速の画像化利用するだけでもよい。好ましくは、投与量検査システム460の体積計算(volume calculation)はまた、投与量分の液滴2100中の投与量分の液体薬剤2000の量を計算するために利用することができる。しかしながら、従来の品質管理技術の使用はまた、回分式のサンプリングなども想定している。また、本発明は、従来の品質管理技術、例えば製薬設備10、20、20’について本明細書で説明しているリアルタイムの監視及び/又はフィードバックと並行して回分式のサンプリングを用いることも想定している。
【0187】
さらに、当業者は、薬剤製品及び薬剤類似製品を製造するために、例えば製薬設備10、20、20’について本明細書で説明している種々の装置、技術及び/又はシステムを、それ自体で利用することができ、製薬設備10、20、20’の1つ又は複数のその他のシステムと組み合わせて利用することができ、又は、従来の装置と組み合わせて利用することができるということを理解すべきである。例えば、しかし限定される訳ではないが、投与量検査システム460の体積計算及び高速の画像化に続いて、結果的に得られる薬剤製品3000の品質制御のための従来の回分式のサンプリング技術を利用してもよい。
【0188】
投与量検査システム460の体積計算及び映像画像化は、薬剤製品3000のための多目的のリアルタイムの監視及びフィードバック制御をもたらす。このタイプの品質管理は、投与量分の液体薬剤2000における活性剤の特定の構造(formulation)に依存しない。これは、このような依存性をもつ化学画像化のある種の形態とは対照的である。
【0189】
本発明は、接触法及び非接触法の両方を含む、製薬設備10、20、20’のリアルタイムの監視及び/又はフィードバック制御のためのその他の技術を用いることも想定している。代替的な非接触式の監視技術は、分配の前後における電気容量の変化の測定と、磁気に起因して投与量分の液体薬剤2000によって生成される電場の測定と、例えばピエゾ抵抗圧力センサなどを利用する微小電気機械システムとを含んでいる。1つの代替的な接触式の監視技術は、投与量分の液体薬剤2000の電気伝導度の測定を含んでいる。本発明は、これらの代替的な接触式及び非接触式の技術を、投与量検査システム460及び投与量確認システム600の一方又は両方の代わりに用いることも想定している。さらに、このような代替的な技術が、処理されている薬剤製品を適切に監視することができる場合は、希望があればこのようなシステムの一方又は両方と組み合わせて用いることも想定している。
【0190】
本明細書においては、「第1」、「第2」、「第3」、「第4」、「上側」、「下側」及びこれらに類似する語句は、種々の構成要素を修正するために用いられているということにも注目すべきである。これらの修正は、とくにことわらない限り、修正された構成要素に対して、空間的、連続的(sequential)又は階層的な順序を意味するものではない。
【0191】
本明細書では、1つ又は複数の典型的な実施の形態を用いて本発明を説明しているが、当業者は、本発明の範囲を逸脱することなく、種々の変形を行うことができ、かつその構成要素をその等価物と置き換えることができるということを理解すべきである。さらに、本発明の範囲を逸脱することなく、特定の事情(situation)及び材料を本明細書の開示事項の教示に適合するように多くの修正を行うことができる。それゆえ、本発明は、最良の形態が想定されているここに開示された特定の実施の形態によって限定されるものではなく、添付の特許請求の範囲の範囲内に属するすべての実施態様を含むものであることが意図されている。
【0192】
(1) それぞれが担持基材及び投与量分の薬剤を有している薬剤製品を製造するための装置であって、
上記各担持基材に上記投与量分の薬剤を分配する分配モジュールを備えていて、
上記分配モジュールが加圧下で上記投与量分の薬剤を分配するようになっている装置。
(2) 上記分配モジュールが容積移送式ポンプを有している、(1)の装置。
(3) 上記各担持基材を保持する保持部材をさらに備えていて、
上記分配モジュールが上記保持部材に対して移動する、(1)の装置。
(4) 該装置に沿って上記保持部材を移動させるコンベアをさらに備えている、(3)の装置。
(5) 上記分配モジュールが上記各担持基材に上記投与量分の薬剤を分配する際に、上記保持部材が該装置に沿って移動し続ける、(4)の装置。
(6) 上記分配モジュールがX字状の経路に沿って移動する、(4)の装置。
(7) 上記各担持基材の上記投与量分の薬剤を乾燥させる乾燥システムをさらに備えている、(1)の装置。
(8) 上記担各持基材を保持する保持部材をさらに備えていて、
上記乾燥システムが上記各担持基材の上記投与量分の薬剤を乾燥させる際に、上記保持部材が該装置に沿って移動し続ける、(7)の装置。
(9) 上記乾燥システムが、上記各担持基材に熱及び空気流を供給して上記投与量分の薬剤を乾燥させる炉を有している、(8)の装置。
(10) 上記乾燥システムが赤外線照射により上記投与量分の薬剤を乾燥させる、(8)の装置。
(11) 上記各担持基材の投与量分の薬剤にコーティングを施すコーティングシステムをさらに備えている、(1)の装置。
(12) 上記コーティングシステムが、上記各担持基材に上記コーティングを施す第1のパッド印刷装置を有している、(11)の装置。
(13) 上記コーティングシステムが、上記各担持基材に上記コーティングをスプレーするスプレー装置を有している、(11)の装置。
(14) 上記担各持基材を保持する保持部材をさらに備えていて、
上記コーティングシステムが上記各担持基材にコーティングを施す際に、上記保持部材が該装置に沿って移動し続ける、(12)の装置。
(15) 上記各担持基材の上記コーティングを乾燥させるコーティング乾燥機をさらに備えている、(12)の装置。
(16) 上記担各持基材を保持する保持部材をさらに備えていて、
上記コーティング乾燥機が上記各担持基材のコーティングを乾燥させる際に、上記保持部材が該装置に沿って移動し続ける、(15)の装置。
(17) 上記各担持基材に識別マーカーを付与するマーキング装置をさらに備えていて、
上記マーキング装置が、第2のパッド印刷装置とレーザマーカーとインクジェット装置と輪転グラビア装置とで構成されるグループから選択されたものである、(1)の装置。
(18) 上記担各持基材を保持する保持部材をさらに備えていて、
上記マーキング装置が上記各担持基材に上記識別マーカーを付与する際に、上記保持部材が該装置に沿って移動し続ける、(17)の装置。
(19) 上記各担持基材の上記識別マーカーを乾燥させるインキ乾燥機をさらに備えている、(17)の装置。
(20) 上記担各持基材を保持する保持部材をさらに備えていて、
上記インキ乾燥機が上記各担持基材の上記識別マーカーを乾燥させる際に、上記保持部材が該装置に沿って移動し続ける、(19)の装置。
(21) それぞれが担持基材及び投与量分の薬剤を有している薬剤製品を製造するための装置であって、
分配モジュールと、
上記各担持基材を保持する保持部材と、
該装置に沿って上記保持部材を移動させるコンベアとを備えていて、
上記分配モジュールが、上記各担持基材に上記投与量分の薬剤を分配し、
上記分配モジュールが上記各担持基材に上記投与量分の薬剤を分配する際に、上記保持部材が該装置に沿って移動し続ける装置。
(22) 上記分配モジュールが、上記各担持基材に上記投与量分の薬剤を分配するときに、上記保持部材と上記コンベアとに対して移動する、(21)の装置。
(23) 上記分配モジュールがX字状の経路に沿って移動する、(22)の装置。
(24) 上記分配モジュールが加圧下で上記投与量分の薬剤を分配する、(22)の装置。
(25) 上記分配モジュールが容積移送式ポンプを有している、(21)の装置。
(26) 上記各担持基材の投与量分の薬剤を乾燥させる乾燥システムをさらに備えている、(21)の装置。
(27) 上記乾燥システムが上記各担持基材の投与量分の薬剤を乾燥させる際に、上記保持部材が該装置に沿って移動し続ける、(26)の装置。
(28) 上記乾燥システムが、上記各担持基材に熱及び空気流を供給して上記投与量分の薬剤を乾燥させる炉を備えている、(27)の装置。
(29) 上記乾燥システムが赤外線照射により上記投与量分の薬剤を乾燥させる、(27)の装置。
(30) 上記各担持基材の投与量分の薬剤にコーティングを施すコーティングシステムをさらに備えている、(21)の装置。
(31) 上記コーティングシステムが上記各担持基材に上記コーティングを施すコーティング装置を備えていて、
上記コーティング装置が、第1のパッド印刷装置と噴霧装置とで構成されるグループから選択されたものである、(30)の装置。
(32) 上記コーティングシステムが上記各担持基材に上記コーティングを施す際に、上記保持部材が該装置に沿って移動し続ける、(30)の装置。
(33) 上記各担持基材の上記コーティングを乾燥させるコーティング乾燥機をさらに備えている、(30)の装置。
(34) 上記コーティング乾燥機が上記各担持基材の上記コーティングを乾燥させる際に、上記保持部材が該装置に沿って移動し続ける、(33)の装置。
(35) 上記各担持基材に識別マーカーを付与するマーキング装置をさらに備えていて、
上記マーキング装置が、第2のパッド印刷装置とレーザマーカーとインクジェット装置と輪転グラビア装置とで構成されるグループから選択されたものである、(21)の装置。
(36) 上記マーキング装置が上記各担持基材に上記識別マーカーを付与する際に、上記保持部材が該装置に沿って移動し続ける、(35)の装置。
(37) 上記各担持基材の上記識別マーカーを乾燥させるインキ乾燥機をさらに備えている、(35)の装置。
(38) 上記インキ乾燥機が上記各担持基材の上記識別マーカーを乾燥させる際に、上記保持部材が該装置に沿って移動し続ける、(37)の装置。
(39) それぞれが担持基材及び投与量分の活性剤を有している薬剤製品の回分量を製造するための装置であって、
上記各担持基材に上記投与量分の活性剤を分配する分配モジュールを備えていて、
上記投与量分の活性剤が5mgより少ない場合には、上記回分量に対する内容物の均質性が5%RSDより小さくなり、
上記投与量分の活性剤が10mgより少ない場合には、上記回分量に対する内容物の均質性が2%RSDより小さくなるように構成された装置。
(40) 上記分配モジュールが加圧下で上記投与量分の活性剤を分配する、(39)の装置。
(41) 上記分配モジュールが容積移送式ポンプを有している、(39)の装置。
(42) 上記各担持基材を保持する保持部材をさらに備えていて、
上記分配モジュールが上記保持部材に対して移動する、(39)の装置。
(43) 該装置に沿って上記保持部材を移動させるコンベアをさらに備えている、(42)の装置。
(44) 上記分配モジュールが上記各担持基材に上記投与量分の活性剤を分配する際に、上記保持部材が該装置に沿って移動し続ける、(43)の装置。
(45) 上記分配モジュールがX字状の経路に沿って移動する、(43)の装置。
(46) 上記各担持基材の投与量分の活性剤を乾燥させる乾燥システムをさらに備えている、(39)の装置。
(47) 上記担各持基材を保持する保持部材をさらに備えていて、
上記乾燥システムが上記各担持基材の投与量分の活性剤を乾燥させる際に、上記保持部材が該装置に沿って移動し続ける、(46)の装置。
(48) 上記乾燥システムが、上記各担持基材に熱及び空気流を供給して上記投与量分の活性剤を乾燥させる炉を備えている、(47)の装置。
(49) 上記乾燥システムが赤外線照射により上記投与量分の活性剤を乾燥させる、(47)の装置。
(50) 上記各担持基材の投与量分の活性剤にコーティングを施すコーティングシステムをさらに備えている、(39)の装置。
(51) 上記コーティングシステムが上記各担持基材に上記コーティングを施すコーティング装置を備えていて、
上記コーティング装置が、第1のパッド印刷装置と噴霧装置とで構成されるグループから選択されたものである、(50)の装置。
(52) 上記担各持基材を保持する保持部材をさらに備えていて、
上記コーティングシステムが上記各担持基材に上記コーティングを施す際に、上記保持部材が該装置に沿って移動し続ける、(50)の装置。
(53) 上記各担持基材の上記コーティングを乾燥させるコーティング乾燥機をさらに備えている、(50)の装置。
(54) 上記担各持基材を保持する保持部材をさらに備えていて、
上記コーティング乾燥機が上記各担持基材の上記コーティングを乾燥させる際に、上記保持部材が該装置に沿って移動し続ける、(53)の装置。
(55) 上記各担持基材に識別マーカーを付与するマーキング装置をさらに備えていて、
上記マーキング装置が、第2のパッド印刷装置とレーザマーカーとインクジェット装置と輪転グラビア装置とで構成されるグループから選択されたものである、(39)の装置。
(56) 上記担各持基材を保持する保持部材をさらに備えていて、
上記マーキング装置が上記各担持基材に上記識別マーカーを付与する際に、上記保持部材が該装置に沿って移動し続ける、(55)の装置。
(57) 上記各担持基材の上記識別マーカーを乾燥させるインキ乾燥機をさらに備えている、(55)の装置。
(58) 上記担各持基材を保持する保持部材をさらに備えていて、
上記インキ乾燥機が上記各担持基材の上記識別マーカーを乾燥させる際に、上記保持部材が該装置に沿って移動し続ける、(57)の装置。
(59) 薬剤製品を製造する方法であって、
複数の担持基材を準備する過程と、
上記複数の担持基材の各々に対して投与量分の活性剤を準備する過程と、
加圧下で、上記複数の担持基材の各々に上記投与量分の活性剤を分配する過程とを含んでいる方法。
(60) 上記投与量分の活性剤の分配を容積移送式ポンプにより行う、(59)の方法。
(61) 上記複数の担持基材の各々の移動を継続しつつ、上記投与量分の活性剤の分配を行う、(59)の方法。
(62) X字状の経路に沿って移動する分配モジュールにより、上記投与量分の活性剤の分配を実行する、(61)の方法。
(63) 上記複数の担持基材の各々の上記投与量分の活性剤を乾燥させる過程をさらに含んでいる、(60)の方法。
(64) 上記複数の担持基材の各々の上記投与量分の活性剤にコーティングを施す過程をさらに含んでいる、(59)の方法。
(65) 上記複数の担持基材の各々に識別マーカーを付与する過程をさらに含んでいる、(59)の方法。
(66) 薬剤製品を製造する方法であって、
複数の担持基材を準備する過程と、
上記複数の担持基材の各々に対して投与量分の活性剤を準備する過程と、
上記複数の担持基材をある方向に移動させる過程と、
上記複数の担持基材の上記方向への移動を継続しつつ、上記複数の担持基材の各々に上記投与量分の活性剤を分配する過程とを含んでいる方法。
(67) 上記投与量分の活性剤の分配を加圧下で行う、(66)の方法。
(68) 上記投与量分の活性剤の分配を容積移送式ポンプにより行う、(66)の方法。
(69) X字状の経路に沿って移動する分配モジュールにより、上記投与量分の活性剤の分配を実行する、(66)の方法。
(70) 上記複数の担持基材の各々の上記投与量分の活性剤を乾燥させる過程をさらに含んでいる、(66)の方法。
(71) 上記複数の担持基材の各々の上記投与量分の活性剤にコーティングを施す過程をさらに含んでいる、(66)の方法。
(72) 上記複数の担持基材の各々に識別マーカーを付与する過程をさらに含んでいる、(66)の方法。
(73) 薬剤製品の回分量を製造する方法であって、
複数の担持基材を準備する過程と、
上記複数の担持基材の各々に対して投与量分の活性剤を準備する過程と、
上記複数の担持基材の各々に上記投与量分の活性剤を分配する過程とを含んでいて、
上記投与量分の活性剤が5mgより少ない場合は、上記回分量に対する内容物の均質性を5%RSDより小さくし、
また、上記投与量分の活性剤が10mgより少ない場合は、上記回分量に対する内容物の均質性を2%RSDより小さくするようにした方法。
(74) 上記投与量分の活性剤の分配を加圧下で行う、(73)の方法。
(75) 上記投与量分の活性剤の分配を容積移送式ポンプにより行う、(73)の方法。
(76) 上記複数の担持基材の各々の移動を継続しつつ、上記投与量分の活性剤の分配を行う、(73)の方法。
(77) X字状の経路に沿って移動する分配モジュールにより、上記投与量分の活性剤の分配を実行する、(73)の方法。
(78) 上記複数の担持基材の各々の上記投与量分の活性剤を乾燥させる過程をさらに含んでいる、(73)の方法。
(79) 上記複数の担持基材の各々の上記投与量分の活性剤にコーティングを施す過程をさらに含んでいる、(73)の方法。
(80) 上記複数の担持基材の各々に識別マーカーを付与する過程をさらに含んでいる、(73)の方法。
(81) 薬剤製品を製造する方法であって、
複数の担持基材を準備する過程と、
上記複数の担持基材の各々に対して投与量分の活性剤を準備する過程と、
連続処理プロセスを用いて、上記複数の担持基材と上記投与量分の活性剤とから上記薬剤製品を製造する過程と、
上記連続処理プロセスの実行時に、上記薬剤製品に対して品質制御を行う過程とを含んでいる方法。
(82) 加圧下で、上記複数の担持基材の各々に上記投与量分の活性剤を分配する過程をさらに含んでいる、(81)の方法。
(83) 容積移送式ポンプにより、上記複数の担持基材の各々に上記投与量分の活性剤を分配する過程をさらに含んでいる、(81)の方法
(84) 上記複数の担持基材の各々の上記投与量分の活性剤を乾燥させる過程をさらに含んでいる、(81)の方法。
(85) 上記複数の担持基材の各々の上記投与量分の活性剤にコーティングを施す過程をさらに含んでいる、(81)の方法。
(86) 上記複数の担持基材の各々に識別マーカーを付与する過程をさらに含んでいる、(81)の方法。
(87) 上記薬剤製品を回分量で製造し、
上記投与量分の活性剤が5mgより少ない場合は、上記回分量に対する内容物の均質性を5%RSDより小さくする、(81)の方法。
(88) 上記薬剤製品を回分量で製造し、
上記投与量分の活性剤が10mgより少ない場合は、上記回分量に対する内容物の均質性を2%RSDより小さくする、(81)の方法。
(89) それぞれが担持基材及び投与量分の活性剤を有している薬剤製品を製造するための装置であって、
上記担持基材の各々に上記投与量分の活性剤を分配するための分配システムと、
上記薬剤製品の各々に対して、上記投与量分の活性剤の第1の量を決定するための投与量分薬剤監視システムとを備えている装置。
(90) 上記投与量分薬剤監視システムが、上記分配システムによって上記担持基材の各々に添加されている上記投与量分の活性剤の第2の量を決定するための投与量検査システムを備えている、(89)の装置。
(91) 上記投与量検査システムが上記投与量分の活性剤の第2の量を決定する際に、上記担持基材の各々が該装置に沿って継続的に移動する、(90)の装置。
(92) 上記分配システムが、上記投与量分の活性剤を液滴として分配する、(90)の装置。
(93) 上記投与量検査システムが、カメラ又は映像記録装置と、フローセルとを備えている、(92)の装置。
(94) 上記投与量検査システムが、上記カメラ又は映像記録装置に動作的に接続されたトリガ装置をさらに備えていて、
上記トリガ装置が、上記カメラ又は映像記録装置を起動して、飛行中の上記液滴の第1の画像を獲得する、(93)の装置。
(95) 上記担持基材の各々を保持するための保持部材と、該装置に沿って上記保持部材を移動させるためのコンベアとをさらに備えていて、
上記投与量検査システムが上記投与量分の活性剤の第2の量を決定する際に、上記保持部材が該装置に沿って継続的に移動する、(94)の装置。
(96) 上記投与量検査システムが、飛行中の上記液滴の第1の画像を獲得するとともに、
少なくとも部分的に上記第1の画像に基づいて、上記担持基材の各々に添加されている上記投与量分の活性剤の上記第2の量を決定する、(92)の装置。
(97) 上記投与量分薬剤監視システムが、上記分配システムによって上記担持基材の各々に添加された上記投与量分の活性剤の上記第1の量を決定するための投与量確認システムを含んでいて、
上記投与量確認システムが、上記担持基材の各々に分光法分析を実施して、上記投与量分の活性剤の上記第1の量を決定する、(89)の装置。
(98) 上記分光法分析が、基本的には、近赤外線と、中赤外線と、紫外線/可視光線と、蛍光と、レーザにより誘起された蛍光と、ラマンと、テラヘルツと、これらを任意に組み合わせたものとで構成されるグループから選択されたものによるものである、(97)の装置。
(99) 上記投与量確認システムが、上記担持基材の各々の第2の画像を獲得するための第2のカメラ又は映像記録装置を有していて、
上記投与量確認システムが、上記第2の画像に基づいて、上記担持基材の各々の上記投与量分の活性剤の量又は投与量分の活性剤の位置を決定する、(97)の装置。
(100) 上記第2のカメラ又は映像記録装置が上記第2の画像を獲得する際に、上記担持基材の各々が該装置に沿って移動を継続する、(99)の装置。
(101) 乾燥監視装置を有する乾燥システムをさらに備えていて、
上記乾燥システムが、上記担持基材の各々の上記投与量分の活性剤を乾燥させ、
上記乾燥監視装置が上記担持基材のための乾燥状態を獲得する、(89)の装置。
(102)
上記乾燥状態が、基本的には、温度と、空気の流速と、湿度と、放射と、製品の表面温度と、これらを任意に組み合わせたものとで構成されるグループから選択されたものである、(101)の装置。
(103) 上記担持基材の各々に識別マーカーを付与するための印刷システムと、
検査のために上記識別マーカーの第3の画像を獲得するための第3のカメラ又は映像記録装置とをさらに備えている、(89)の装置。
(104) 上記第3のカメラ又は映像記録装置が上記第3の画像を獲得する際に、上記担持基材の各々が該装置に沿って移動を継続する、(103)の装置。
(105) 保持部材と、コンベアと、第4のカメラ又は映像記録装置とをさらに備えていて、
上記保持部材が、上記担持基材の各々を保持し、
上記コンベアが、該装置に沿って上記保持部材を移動させ、
上記第4のカメラ又は映像記録装置が、検査のために上記担持基材の各々の第4の画像を獲得し、
上記第4の画像が、上記分配システムが上記担持基材の各々に上記投与量分の活性剤を添加する前に獲得されるようになっている、(89)の装置。
(106) それぞれが担持基材及び投与量分の活性剤を有している薬剤製品を製造する製薬設備のための監視システムであって、
上記製薬設備に動作的に接続された投与量検査システムを備えていて、
上記投与量検査システムが、上記製薬設備によって上記担持基材の各々に添加されている上記投与量分の活性剤の量を決定するようになっている監視システム。
(107) 上記製薬設備が、上記投与量分の活性剤の液滴を上記担持基材の各々に分配するようになっていて、
上記投与量検査システムが、飛行中の上記液滴の画像を獲得し、
かつ、上記投与量検査システムが、少なくとも部分的に上記画像に基づいて、上記担持基材の各々に添加されている上記投与量分の活性剤の量を決定するようになっている、(106)のシステム
(108) 上記投与量検査システムが、カメラ又は映像記録装置と、フローセルと、トリガ装置とを備えていて、
上記トリガ装置が、上記カメラ又は映像記録装置に動作的に接続され、
かつ、上記トリガ装置が、上記カメラ又は映像記録装置を起動して、飛行中の上記液滴の画像を獲得する、(107)のシステム。
(109) 上記担持基材の各々が上記製薬設備に沿って移動し続ける際に、上記カメラ又は映像記録装置が上記画像を獲得するようになっている、(108)のシステム。
(110) それぞれが担持基材及び投与量分の活性剤を有している薬剤製品を製造するための装置であって、
上記担持基材の各々に上記投与量分の活性剤を添加する分配システムと、
上記分配システムのリアルタイムの監視を行って、上記薬剤製品に対する上記投与量分の活性剤の第1の量を決定する投与量確認システムとを備えている装置。
(111) 上記分配システムのリアルタイムの監視を行って、上記担持基材の各々に添加されている上記投与量分の活性剤の第2の量を決定する投与量検査システムをさらに備えている、(110)の装置。
(112) 少なくとも部分的に上記リアルタイムの監視に基づいて、上記分配システムのリアルタイムの制御を行うための制御システムをさらに備えている、(111)の装置。
(113) 上記リアルタイムの制御が、上記担持基材の各々に添加されている上記投与量分の活性剤の第2の量を調整する動作を含んでいる、(112)の装置。
(114) 上記リアルタイムの制御が、上記担持基材の各々に添加された上記投与量分の活性剤の位置を調整する動作を含んでいる、(112)の装置。
(115) 薬剤製品を製造する方法であって、
複数の担持基材を準備する過程と、
上記複数の担持基材の各々に対して投与量分の活性剤を準備する過程と、
上記複数の担持基材の各々に上記投与量分の活性剤を添加する過程と、
上記複数の担持基材の各々によって担持されている上記投与量分の活性剤の第1の量を決定する過程と、
上記複数の担持基材と上記投与量分の活性剤との各組み合わせから、上記薬剤製品を生成する過程とを含んでいる方法。
(116) 上記投与量分の活性剤の添加に先立って、上記複数の担持基材の各々に添加されている上記投与量分の活性剤の第2の量を決定する過程をさらに含んでいる、(115)の方法。
(117) 上記複数の担持基材の各々に上記投与量分の活性剤を添加しながら、上記複数の担持基材を連続的に移動させる過程をさらに含んでいる、(115)の方法。
(118) 上記複数の担持基材の各々に添加されている上記投与量分の活性剤の第2の量を決定しながら、上記複数の担持基材を連続的に移動させる過程をさらに含んでいる、(117)の方法。
(119) 上記複数の担持基材の各々に添加されている上記投与量分の活性剤の液滴の第1の画像を獲得する過程と、
少なくとも部分的に上記第1の画像に基づいて、上記複数の担持基材の各々に添加されている上記投与量分の活性剤の第2の量を決定する過程とをさらに含んでいる、(116)の方法。
(120) 上記第1の画像を飛行中に撮影する、(119)の方法。
(121) 上記複数の担持基材の各々に分光法分析を実施して、上記薬剤製品の各々に対する上記投与量分の活性剤の上記第1の量を決定する過程をさらに含んでいる、(116)の方法。
(122) 上記分光法が、基本的には、近赤外線と、中赤外線と、紫外線/可視光線と、蛍光と、レーザにより誘起された蛍光と、ラマンと、テラヘルツと、これらを任意に組み合わせたものとで構成されるグループから選択されたものを用いる、(121)の方法。
(123) 上記複数の担持基材の各々の第2の画像を獲得する過程と、
上記第2の画像に基づいて、上記複数の担持基材の各々について、上記投与量分の活性剤の位置を決定する過程とをさらに含んでいる、(115)の方法。
(124) 上記複数の担持基材の各々の上記第2の画像を獲得しながら、上記複数の担持基材の各々を連続的に移動させる過程をさらに含んでいる、(123)の方法。
(125) 上記複数の担持基材に対する乾燥条件を監視する過程をさらに含んでいる、(115)の方法。
(126) 上記複数の担持基材の各々に識別マーカーを印刷する過程と、上記複数の担持基材の各々の第3の画像を獲得する過程と、上記第3の画像に基づいて上記識別マーカーを検査する過程とをさらに含んでいる、(115)の方法。
(127) 上記複数の担持基材の各々の上記第3の画像を獲得しながら、上記複数の担持基材の各々を連続的に移動させる過程をさらに含んでいる、(126)の方法。
(128) 上記複数の担持基材の各々に上記投与量分の活性剤を添加する前に、上記複数の担持基材の各々の第4の画像を獲得する過程と、
上記第4の画像に基づいて、上記複数の担持基材の各々を検査する過程とをさらに含んでいる、(115)の方法。
(129) 製薬設備のための品質制御を行う方法であって、
上記製薬設備によって処理される複数の担持基材の各々に添加されている投与量分の活性剤の量を決定する過程とを含んでいる方法。
(130) 上記製薬設備によって上記複数の担持基材の各々に添加されている上記投与量分の活性剤の液滴の画像を獲得する過程と、
少なくとも部分的に上記画像に基づいて、上記複数の担持基材の各々に添加されている上記投与量分の活性剤の量を決定する過程とをさらに含んでいる、(129)の方法。
(131) 上記画像を飛行中に撮影する、(130)の方法。
(132) 上記複数の担持基材の各々が上記製薬設備に沿って移動し続ける際に、上記画像を獲得する、(131)の方法。
(133) 薬剤製品を製造する方法であって、
複数の担持基材を準備する過程と、
上記複数の担持基材の各々に対して投与量分の活性剤を準備する過程と、
上記複数の担持基材の各々に上記投与量分の活性剤を添加する過程と、
上記投与量分の活性剤の添加のリアルタイムの監視を行って、上記薬剤製品に対する上記投与量分の活性剤の第1の量を決定する過程とを含んでいる方法。
(134) 上記投与量分の活性剤の添加のリアルタイムの監視を行って、上記複数の担持基材の各々に添加されている上記投与量分の活性剤の第2の量を決定する過程を含んでいる、(133)の方法。
(135) 少なくとも部分的に上記リアルタイムの監視に基づいて、上記投与量分の活性剤の上記添加のリアルタイムの制御を行う過程をさらに含んでいる、(134)の方法。
(136) 上記リアルタイムの制御が、上記複数の担持基材の各々に添加されている上記投与量分の活性剤の第2の量を調整する過程を含んでいる、(135)の方法。
(137) 上記リアルタイムの制御が、上記複数の担持基材の各々に添加された上記投与量分の活性剤の位置を調整する過程を含んでいる、(136)の方法。
(138) それぞれが担持基材及び投与量分の活性剤を有している薬剤製品を製造する製薬設備のための監視システムであって、
上記製薬設備に動作的に接続された投与量確認システムを備えていて、
上記投与量確認システムが、上記製薬設備によって上記担持基材の各々に添加された上記投与量分の活性剤の量を決定するようになっていて、
上記投与量確認システムが、上記担持基材の各々に光学的形状測定を実施して、上記投与量分の活性剤の量を決定するようになっている監視システム。
(139) 上記投与量確認システムが、上記担持基材の各々を上記製薬設備に沿って移動させ続けながら、上記光学的形状測定を実施する、(138)のシステム。
(140) それぞれが担持基材及び投与量分の活性剤を有している薬剤製品を製造する製薬設備であって、
上記担持基材に上記投与量分の活性剤を添加するための分配システムと、
上記担持基材の各々に添加された上記投与量分の活性剤の量を決定するための投与量確認システムとを備えていて、
上記投与量確認システムが、上記担持基材の各々に光学的形状測定を実施して、上記投与量分の活性剤の量を決定するようになっている製薬設備。
(141) 上記投与量確認システムが、上記担持基材の各々を該製薬設備に沿って移動させ続けながら、上記光学的形状測定を実施する、(140)の製薬設備。
(142) 製薬設備のための品質制御を行う方法であって、
上記製薬設備によって処理されている薬剤製品について光学的形状測定を実施する過程と、
上記光学的形状測定に基づいて、上記製薬設備によって上記複数の担持基材の各々に添加された投与量分の活性剤の量を決定する過程とを含んでいる方法。
(143) 上記複数の担持基材の各々を上記製薬設備に沿って移動させ続けながら、上記光学的形状測定を実施する、(142)の方法。
(144) 活性剤と、
第1の凹部を有するとともに上記活性剤を保持するための担持基材とを含んでいる薬剤製品であって、
上記活性剤が実質的に上記第1の凹部内に配置され、上記担持基材による上記活性剤の吸収が実質的に存在しない薬剤製品。
(145) 上記活性剤が、上記担持基材上のフィルム内に形成されている、(144)の薬剤製品。
(146) 上記活性剤が、上記担持基材上のポリマーフィルム内に閉じ込められている、(144)の薬剤製品。
(147) 上記活性剤が、上記担持基材上に層状化された複数のフィルム内に形成された複数の活性剤である、(144)の薬剤製品。
(148) 上記活性剤が、第1及び第2の活性剤であり、
上記担持基材が、互いに背向し、それぞれ、第1及び第2の凹部を有する第1及び第2の表面を有し、
上記第1の活性剤が、実質的に上記第1の凹部内の第1のフィルム内に形成され、
上記第2の活性剤が、実質的に上記第2の凹部内の第2のフィルム内に形成されている、(144)の薬剤製品。
(149) 上記第1の凹部が実質的になめらかな凹面状である、(144)の薬剤製品。
(150) 上記第1及び第2の凹部が、実質的に互いに等しい体積部を画成している、(148)の薬剤製品。
(151) 上記第1及び第2の凹部が実質的になめらかな凹面状である、(148)の薬剤製品。
(152) 活性剤と、
上記活性剤を保持するための担持基材であって、その内部に形成された第1の凹部を備えた第1の表面を有する担持基材とを含んでいる薬剤製品であって、
上記活性剤が、少なくとも部分的に上記第1の凹部内に配置され、
かつ、上記活性剤が、フィルム内に形成されている薬剤製品。
(153) 上記担持基材による上記活性剤の吸収が実質的に存在しない、(152)の薬剤製品。
(154) 上記活性剤がポリマーフィルム内に閉じ込められている、(153)の薬剤製品。
(155) 上記活性剤が、上記第1の表面上に層状化された複数のフィルム内に形成された複数の活性剤である、(152)の薬剤製品。
(156) 上記担持基材が、上記第1の表面に背向する第2の表面を有し、
かつ、上記第2の表面が、その内部に形成された第2の凹部を有する、(152)の薬剤製品。
(157) 上記第1及び第2の凹部が実質的になめらかな凹面状である、(156)の薬剤製品。
(158) 上記第1及び第2の凹部が、実質的に互いに等しい体積部を画成している、(157)の薬剤製品。
(159) 上記活性剤が、第1及び第2の活性剤であり、
上記担持基材が、上記第1の表面に背向するとともに、その中に形成された第2の凹部を有する第2の表面を有し、
上記第1の活性剤が、実質的に上記第1の凹部内に配置され、
かつ、上記第2の活性剤が、実質的に上記第2の凹部内に配置されている、(152)の薬剤製品。
(160) それぞれ投与量分の活性剤を有する複数の担持基材を含んでいる回分量の薬剤製品であって、
上記投与量分の活性剤が5mgより少ない場合は、上記回分量の薬剤に対する内容物の均質性が5%RSDより小さい回分量の薬剤製品。
(161) 上記複数の担持基材の各々が第1の表面を有し、
かつ、上記活性剤が、上記第1の表面上に配置されたフィルム内に形成されている、(160)の回分量の薬剤製品。
(162) 上記担持基材が第1の凹部を有し、
かつ、上記活性剤が、実質的に上記第1の凹部内に配置されている、(161)の回分量の薬剤製品。
(163) それぞれ投与量分の活性剤を有する複数の担持基材を含んでいる回分量の薬剤製品であって、
上記投与量分の活性剤が10mgより少ない場合は、上記回分量の薬剤に対する内容物の均質性が2%RSDより小さい回分量の薬剤製品。
(164) 上記複数の担持基材の各々が第1の表面を有し、
かつ、上記活性剤が、上記第1の表面上に配置されたフィルム内に形成されている、(163)の回分量の薬剤製品。
(165) 上記担持基材が第1の凹部を有し、
かつ、上記活性剤が、実質的に上記第1の凹部内に配置されている、(163)の回分量の薬剤製品。
(166) 患者に活性剤を供給する方法であって、
上記活性剤を保持する担持基材を準備する過程を含んでいて、
上記担持基材による上記活性剤の吸収を実質的に存在させず、
かつ、上記活性剤を、上記担持基材の第1の表面上のポリマーフィルム内に閉じ込めるようにした方法。
(167) 上記担持基材に凹部を形成する過程と、上記凹部内に上記活性剤を配置する過程とをさらに含んでいる、(166)の方法。
(168) 回分量の薬剤製品を製造する方法であって、
5mgより少ない投与量分の活性剤でもって各薬剤製品を形成する過程を含んでいて、
上記回分量の薬剤製品に対する内容物の均質性が5%RSDより小さくなっている方法。
(169) 上記活性剤を保持する担持基材を準備する過程をさらに含んでいて、
上記担持基材による上記活性剤の吸収を実質的に存在させない、(168)の方法。
(170) 上記担持基材の第1の表面上に配置されたフィルム内に上記活性剤を形成して、上記活性剤を保持する過程をさらに含んでいる、(169)の方法。
(171) 上記担持基材に凹部を形成する過程と、上記凹部内に上記活性剤を配置する過程とをさらに含んでいる、(169)の方法。
(172) 回分量の薬剤製品を製造する方法であって、
10mgより少ない投与量分の活性剤でもって各薬剤製品を形成する過程を含んでいて、
上記回分量の薬剤製品に対する内容物の均質性が2%RSDより小さくなっている方法。
(173) 上記活性剤を保持する担持基材を準備する過程をさらに含んでいて、
上記担持基材による上記活性剤の吸収を実質的に存在させない、(172)の方法。
(174) 上記担持基材の第1の表面上に配置されたフィルム内に上記活性剤を形成して、上記活性剤を保持する過程をさらに含んでいる、(173)の方法。
(175) 上記担持基材に凹部を形成する過程と、上記凹部内に上記活性剤を配置する過程とをさらに含んでいる、(173)の方法。
(176) 加圧下で、複数の担持基材の各々に、投与量分の活性剤を分配する過程を含んでいる方法によって形成された薬剤製品。
(177) 上記投与量分の活性剤が、熱及び空気流を供給する乾燥システムによって、上記複数の担持基材の各々で乾燥させられている、(176)の薬剤製品。
(178) 上記複数の担持基材の各々の投与量分の活性剤が被膜で覆われている、(176)の薬剤製品。
(179) 上記投与量分の活性剤が、少なくとも部分的に、上記複数の担持基材の各々の基材中に吸収されている、(176)の薬剤製品。
(180) 上記複数の担持基材の各々が、その上に付与された識別マーカーを有している、(176)の薬剤製品。
(181) 10mgより少ない上記投与量分の活性剤に対しては、2%RSDより小さい内容物の均質性を有する回分量を有している、(176)の薬剤製品。
(182) 5mgより少ない上記投与量分の活性剤に対しては、5%RSDより小さい内容物の均質性を有する回分量を有している、(176)の薬剤製品。
(183) それぞれが担持基材及び投与量分の活性剤を有している薬剤製品を製造する製薬設備のための監視システムであって、
上記製薬設備に動作的に接続された投与量確認システムを備えていて、
上記投与量確認システムが、上記製薬設備によって上記担持基材の各々に添加された上記投与量分の活性剤の量を決定するようになっていて、
上記投与量確認システムが、上記担持基材の各々に分光法分析を実施して、上記投与量分の活性剤の量を決定するようになっている監視システム。
(184) 上記投与量確認システムが、上記担持基材の各々を上記製薬設備に沿って移動させ続けながら、上記分光法分析を実施する、(183)の監視システム。
(185) 上記分光法が、基本的には、近赤外線と、中赤外線と、紫外線/可視光線と、蛍光と、レーザにより誘起された蛍光と、ラマンと、テラヘルツと、光ルミネッセンスと、これらを任意に組み合わせたものとで構成されるグループから選択されたものを用いる、(183)の監視システム。
(186) 上記分光法分析を用いて化学的画像化を実施するための焦点面アレイ検出器をさらに備えている、(183)の監視システム。
(187) 上記投与量確認システムが、上記担持基材の各々の画像を獲得するためのカメラ又は映像記録装置を有していて、
上記投与量確認システムが、上記画像に基づいて、上記担持基材の各々の上記投与量分の活性剤の位置を決定する、(183)の監視システム。
(188) 上記担持基材の各々が上記製薬設備に沿って移動し続ける際に、上記カメラ又は映像記録装置が上記画像を獲得する、(187)の監視システム。
(189) それぞれが担持基材及び投与量分の活性剤を有している1つ又は複数の薬剤製品を製造する製薬設備のための監視システムであって、
上記製薬設備に動作的に接続された投与量確認システムを備えていて、
上記投与量確認システムが、上記薬剤製品に添加された上記投与量分の活性剤の量を決定するようになっていて、
上記投与量確認システムが、少なくとも1つの上記薬剤製品に近赤外線分光法分析を実施して、上記投与量分の活性剤の量を決定するようになっている監視システム。
(190) 上記投与量確認システムが、上記担持基材の各々を上記製薬設備に沿って移動させ続けながら、上記近赤外線分光法分析を実施する、(189)の監視システム。
(191) 上記近赤外線分光法分析を用いて化学的画像化を実施するための焦点面アレイ検出器をさらに備えている、(189)の監視システム。
(192) 上記投与量確認システムが、上記少なくとも1つの薬剤製品の画像を獲得するためのカメラ又は映像記録装置を有していて、
上記投与量確認システムが、上記画像に基づいて、上記投与量分の活性剤の位置を決定する、(189)の監視システム。
(193) 上記少なくとも1つの薬剤製品が上記製薬設備に沿って移動し続ける際に、上記カメラ又は映像記録装置が上記画像を獲得する、(192)の監視システム。
(194) それぞれが担持基材及び投与量分の活性剤を有している1つ又は複数の薬剤製品を製造する製薬設備のための監視システムであって、
上記製薬設備に動作的に接続された投与量確認システムを備えていて、
上記投与量確認システムが、上記薬剤製品に添加された上記投与量分の活性剤の量を決定するようになっていて、
上記投与量確認システムが、少なくとも1つの上記薬剤製品に中赤外線分光法分析を実施して、上記投与量分の活性剤の量を決定するようになっている監視システム。
(195) 上記投与量確認システムが、上記担持基材の各々を上記製薬設備に沿って移動させ続けながら、上記中赤外線分光法分析を実施する、(194)の監視システム。
(196) 上記中赤外線分光法分析を用いて化学的画像化を実施するための焦点面アレイ検出器をさらに備えている、(194)の監視システム。
(197) 上記投与量確認システムが、上記少なくとも1つの薬剤製品の画像を獲得するためのビデオカメラを有していて、
上記投与量確認システムが、上記画像に基づいて、上記投与量分の活性剤の位置を決定する、(194)の監視システム。
(198) 上記少なくとも1つの薬剤製品が上記製薬設備に沿って移動し続ける際に、上記ビデオカメラが上記画像を獲得する、(197)の監視システム。
(199) それぞれが担持基材及び投与量分の活性剤を有している1つ又は複数の薬剤製品を製造する製薬設備のための監視システムであって、
上記製薬設備に動作的に接続された投与量確認システムを備えていて、
上記投与量確認システムが、上記薬剤製品に添加された上記投与量分の活性剤の量を決定するようになっていて、
上記投与量確認システムが、少なくとも1つの上記薬剤製品にUV又は可視光の分光法分析を実施して、上記投与量分の活性剤の量を決定するようになっている監視システム。
(200) 上記投与量確認システムが、上記担持基材の各々を上記製薬設備に沿って移動させ続けながら、上記UV又は可視光の分光法分析を実施する、(199)の監視システム。
(201) 上記UV又は可視光の分光法分析を用いて化学的画像化を実施するための焦点面アレイ検出器をさらに備えている、(199)の監視システム。
(202) 上記投与量確認システムが、上記少なくとも1つの薬剤製品の画像を獲得するためのカメラ又は映像記録装置を有していて、
上記投与量確認システムが、上記画像に基づいて、上記投与量分の活性剤の位置を決定する、(199)の監視システム。
(203) 上記少なくとも1つの薬剤製品が上記製薬設備に沿って移動し続ける際に、上記カメラ又は映像記録装置が上記画像を獲得する、(202)の監視システム。
(204) それぞれが担持基材及び投与量分の活性剤を有している薬剤製品を製造する製薬設備のための監視システムであって、
上記製薬設備に動作的に接続された投与量確認システムを備えていて、
上記投与量確認システムが、上記薬剤製品に添加された上記投与量分の活性剤の量を決定するようになっていて、
上記投与量確認システムが、少なくとも1つの上記薬剤製品に蛍光分光法分析を実施して、上記投与量分の活性剤の量を決定するようになっている監視システム。
(205) 上記投与量確認システムが、上記担持基材の各々を上記製薬設備に沿って移動させ続けながら、上記蛍光分光法分析を実施する、(204)の監視システム。
(206) 上記蛍光分光法分析を用いて化学的画像化を実施するための焦点面アレイ検出器をさらに備えている、(204)の監視システム。
(207) 上記投与量確認システムが、上記少なくとも1つの薬剤製品の画像を獲得するためのカメラ又は映像記録装置を有していて、
上記投与量確認システムが、上記画像に基づいて、上記投与量分の活性剤の位置を決定する、(204)の監視システム。
(208) 上記少なくとも1つの薬剤製品が上記製薬設備に沿って移動し続ける際に、上記カメラ又は映像記録装置が上記画像を獲得する、(207)の監視システム。
(209) それぞれが担持基材及び投与量分の活性剤を有している1つ又は複数の薬剤製品を製造する製薬設備のための監視システムであって、
上記製薬設備に動作的に接続された投与量確認システムを備えていて、
上記投与量確認システムが、上記薬剤製品に添加された上記投与量分の活性剤の量を決定するようになっていて、
上記投与量確認システムが、少なくとも1つの上記薬剤製品にレーザに誘起された蛍光の分光法分析を実施して、上記投与量分の活性剤の量を決定するようになっている監視システム。
(210) 上記投与量確認システムが、上記担持基材の各々を上記製薬設備に沿って移動させ続けながら、上記レーザに誘起された蛍光の分光法分析を実施する、(209)の監視システム。
(211) 上記レーザに誘起された蛍光の分光法分析を用いて化学的画像化を実施するための焦点面アレイ検出器をさらに備えている、(209)の監視システム。
(212) 上記投与量確認システムが、上記少なくとも1つの薬剤製品の画像を獲得するためのカメラ又は映像記録装置を有していて、
上記投与量確認システムが、上記画像に基づいて、上記投与量分の活性剤の位置を決定する、(209)の監視システム。
(213) 上記少なくとも1つの薬剤製品が上記製薬設備に沿って移動し続ける際に、上記カメラ又は映像記録装置が上記画像を獲得する、(212)のの監視システム。
(214) それぞれが担持基材及び投与量分の活性剤を有している薬剤製品を製造する製薬設備のための監視システムであって、
上記製薬設備に動作的に接続された投与量確認システムを備えていて、
上記投与量確認システムが、上記薬剤製品に添加された上記投与量分の薬剤の量を決定するようになっていて、
上記投与量確認システムが、少なくとも1つの上記薬剤製品にラマン分光法分析を実施して、上記投与量分の活性剤の量を決定するようになっている監視システム。
(215) 上記投与量確認システムが、上記担持基材の各々を上記製薬設備に沿って移動させ続けながら、上記ラマン分光法分析を実施する、(214)の監視システム。
(216) 上記ラマン分光法分析を用いて化学的画像化を実施するための焦点面アレイ検出器をさらに備えている、(214)の監視システム。
(217) 上記投与量確認システムが、上記少なくとも1つの薬剤製品の画像を獲得するためのカメラ又は映像記録装置を有していて、
上記投与量確認システムが、上記画像に基づいて、上記投与量分の活性剤の位置を決定する、(214)の監視システム。
(218) 上記少なくとも1つの薬剤製品が上記製薬設備に沿って移動し続ける際に、上記カメラ又は映像記録装置が上記画像を獲得する、(217)の監視システム。
(219) それぞれが担持基材及び投与量分の活性剤を有している薬剤製品を製造する製薬設備のための監視システムであって、
上記製薬設備に動作的に接続された投与量確認システムを備えていて、
上記投与量確認システムが、上記薬剤製品に添加された上記投与量分の活性剤の量を決定するようになっていて、
上記投与量確認システムが、少なくとも1つの上記薬剤製品にテラヘルツ分光法分析を実施して、上記投与量分の活性剤の量を決定するようになっている監視システム。
(220) 上記投与量確認システムが、上記担持基材の各々を上記製薬設備に沿って移動させ続けながら、上記テラヘルツ分光法分析を実施する、(219)の監視システム。
(221) 上記テラヘルツ分光法分析を用いて化学的画像化を実施するための焦点面アレイ検出器をさらに備えている、(219)の監視システム。
(222) 上記投与量確認システムが、上記少なくとも1つの薬剤製品の画像を獲得するためのカメラ又は映像記録装置を有していて、
上記投与量確認システムが、上記画像に基づいて、上記投与量分の活性剤の位置を決定する、(219)の監視システム。
(223) 上記少なくとも1つの薬剤製品が上記製薬設備に沿って移動し続ける際に、上記カメラ又は映像記録装置が上記画像を獲得する、(222)の監視システム。
(224) それぞれが担持基材及び投与量分の活性剤を有している薬剤製品を製造する製薬設備のための監視システムであって、
上記製薬設備に動作的に接続された投与量確認システムを備えていて、
上記投与量確認システムが、上記薬剤製品に添加された上記投与量分の活性剤の量を決定するようになっていて、
上記投与量確認システムが、少なくとも1つの上記薬剤製品に光ルミネッセンス分光法分析を実施して、上記投与量分の活性剤の量を決定するようになっている監視システム。
(225) 上記投与量確認システムが、上記担持基材の各々を上記製薬設備に沿って移動させ続けながら、上記光ルミネッセンス分光法分析を実施する、(224)の監視システム。
(226) 上記光ルミネッセンス分光法分析を用いて化学的画像化を実施するための焦点面アレイ検出器をさらに備えている、(224)の監視システム。
(227) 上記投与量確認システムが、上記少なくとも1つの薬剤製品の画像を獲得するためのカメラ又は映像記録装置を有していて、
上記投与量確認システムが、上記画像に基づいて、上記投与量分の活性剤の位置を決定する、(224)の監視システム。
(228) 上記少なくとも1つの薬剤製品が上記製薬設備に沿って移動し続ける際に、上記カメラ又は映像記録装置が上記画像を獲得する、(227)の監視システム。
(229) それぞれが担持基材及び投与量分の活性剤を有している1つ又は複数の薬剤製品を製造する製薬設備であって、
上記担持基材に上記投与量分の活性剤を添加するための分配システムと、
上記担持基材の各々に添加された上記投与量分の活性剤の量を決定するための投与量確認システムとを備えていて、
上記投与量確認システムが、上記担持基材の各々に分光法分析を実施して、上記投与量分の活性剤の量を決定するようになっている製薬設備。
(230) 上記投与量確認システムが、上記担持基材の各々を該製薬設備に沿って移動させ続けながら、上記分光法分析を実施する、(229)の製薬設備。
(231) 上記分光法が、基本的には、近赤外線と、中赤外線と、紫外線/可視光線と、蛍光と、レーザにより誘起された蛍光と、ラマンと、テラヘルツと、光ルミネッセンスと、これらを任意に組み合わせたものとで構成されるグループから選択されたものを用いる、(229)の製薬設備。
(232) 上記分光法分析を用いて化学的画像化を実施するための焦点面アレイ検出器をさらに備えている、(229)の製薬設備。
(233) 上記投与量確認システムが、上記担持基材の各々の画像を獲得するためのカメラ又は映像記録装置を有していて、
上記投与量確認システムが、上記画像に基づいて、上記担持基材の各々の上記投与量分の活性剤の位置を決定する、(229)の製薬設備。
(234) 上記担持基材の各々が該製薬設備に沿って移動し続ける際に、上記カメラ又は映像記録装置が上記画像を獲得する、(233)の製薬設備。
(235) それぞれが担持基材及び投与量分の活性剤を有している1つ又は複数の薬剤製品を製造する製薬設備であって、
上記担持基材に上記投与量分の活性剤を添加するための分配システムと、
上記薬剤製品に添加された上記投与量分の活性剤の量を決定するための投与量確認システムとを備えていて、
上記投与量確認システムが、少なくとも1つの上記薬剤製品に近赤外線分光法分析を実施して、上記投与量分の薬剤の量を決定するようになっている製薬設備。
(236) 上記投与量確認システムが、上記担持基材の各々を該製薬設備に沿って移動させ続けながら、上記近赤外線分光法分析を実施する、(235)の製薬設備。
(237) 上記近赤外線分光法分析を用いて化学的画像化を実施するための焦点面アレイ検出器をさらに備えている、(235)の製薬設備。
(238) 上記投与量確認システムが、上記少なくとも1つの薬剤製品の画像を獲得するためのカメラ又は映像記録装置を有していて、
上記投与量確認システムが、上記画像に基づいて、上記投与量分の活性剤の位置を決定する、(235)の製薬設備。
(239) 上記少なくとも1つの薬剤製品が該製薬設備に沿って移動し続ける際に、上記カメラ又は映像記録装置が上記画像を獲得する、(238)の製薬設備。
(240) それぞれが担持基材及び投与量分の活性剤を有している1つ又は複数の薬剤製品を製造する製薬設備であって、
上記担持基材に上記投与量分の活性剤を添加するための分配システムと、
上記薬剤製品に添加された上記投与量分の活性剤の量を決定するための投与量確認システムとを備えていて、
上記投与量確認システムが、少なくとも1つの上記薬剤製品に中赤外線分光法分析を実施して、上記投与量分の活性剤の量を決定するようになっている製薬設備。
(241) 上記投与量確認システムが、上記担持基材の各々を該製薬設備に沿って移動させ続けながら、上記中赤外線分光法分析を実施する、(240)の製薬設備。
(242) 上記中赤外線分光法分析を用いて化学的画像化を実施するための焦点面アレイ検出器をさらに備えている、(240)の製薬設備。
(243) 上記投与量確認システムが、上記少なくとも1つの薬剤製品の画像を獲得するためのカメラ又は映像記録装置を有していて、
上記投与量確認システムが、上記画像に基づいて、上記投与量分の活性剤の位置を決定する、(240)の製薬設備。
(244) 上記少なくとも1つの薬剤製品が該製薬設備に沿って移動し続ける際に、上記カメラ又は映像記録装置が上記画像を獲得する、(243)の製薬設備。
(245) それぞれが担持基材及び投与量分の活性剤を有している1つ又は複数の薬剤製品を製造する製薬設備であって、
上記担持基材に上記投与量分の活性剤を添加するための分配システムと、
上記薬剤製品に添加された上記投与量分の活性剤の量を決定するための投与量確認システムとを備えていて、
上記投与量確認システムが、少なくとも1つの上記薬剤製品にUV又は可視光の分光法分析を実施して、上記投与量分の活性剤の量を決定するようになっている製薬設備。
(246) 上記投与量確認システムが、上記担持基材の各々を該製薬設備に沿って移動させ続けながら、上記UV又は可視光の分光法分析を実施する、(245)の製薬設備。
(247) 上記UV又は可視光の分光法分析を用いて化学的画像化を実施するための焦点面アレイ検出器をさらに備えている、(245)の製薬設備。
(248) 上記投与量確認システムが、上記少なくとも1つの薬剤製品の画像を獲得するためのカメラ又は映像記録装置を有していて、
上記投与量確認システムが、上記画像に基づいて、上記投与量分の活性剤の位置を決定する、(245)の製薬設備。
(249) 上記少なくとも1つの薬剤製品が該製薬設備に沿って移動し続ける際に、上記カメラ又は映像記録装置が上記画像を獲得する、(248)の製薬設備。
(250) それぞれが担持基材及び投与量分の活性剤を有している1つ又は複数の薬剤製品を製造する製薬設備であって、
上記担持基材に上記投与量分の活性剤を添加するための分配システムと、
上記薬剤製品に添加された上記投与量分の活性剤の量を決定するための投与量確認システムとを備えていて、
上記投与量確認システムが、少なくとも1つの上記薬剤製品に蛍光分光法分析を実施して、上記投与量分の活性剤の量を決定するようになっている製薬設備。
(251) 上記投与量確認システムが、上記担持基材の各々を該製薬設備に沿って移動させ続けながら、上記蛍光分光法分析を実施する、(250)の製薬設備。
(252) 上記蛍光分光法分析を用いて化学的画像化を実施するための焦点面アレイ検出器をさらに備えている、(250)の製薬設備。
(253) 上記投与量確認システムが、上記少なくとも1つの薬剤製品の画像を獲得するためのカメラ又は映像記録装置を有していて、
上記投与量確認システムが、上記画像に基づいて、上記投与量分の活性剤の位置を決定する、(250)の製薬設備。
(254) 上記少なくとも1つの薬剤製品が該製薬設備に沿って移動し続ける際に、上記カメラ又は映像記録装置が上記画像を獲得する、(253)の製薬設備。
(255) それぞれが担持基材及び投与量分の活性剤を有している1つ又は複数の薬剤製品を製造する製薬設備であって、
上記担持基材に上記投与量分の活性剤を添加するための分配システムと、
上記薬剤製品に添加された上記投与量分の活性剤の量を決定するための投与量確認システムとを備えていて、
上記投与量確認システムが、少なくとも1つの上記薬剤製品にレーザにより誘起された蛍光の分光法分析を実施して、上記投与量分の活性剤の量を決定するようになっている製薬設備。
(256) 上記投与量確認システムが、上記担持基材の各々を該製薬設備に沿って移動させ続けながら、上記レーザにより誘起された蛍光の分光法分析を実施する、(255)の製薬設備。
(257) 上記レーザにより誘起された蛍光の分光法分析を用いて化学的画像化を実施するための焦点面アレイ検出器をさらに備えている、(255)の製薬設備。
(258) 上記投与量確認システムが、上記少なくとも1つの薬剤製品の画像を獲得するためのカメラ又は映像記録装置を有していて、
上記投与量確認システムが、上記画像に基づいて、上記投与量分の活性剤の位置を決定する、(255)の製薬設備。
(259) 上記少なくとも1つの薬剤製品が該製薬設備に沿って移動し続ける際に、上記カメラ又は映像記録装置が上記画像を獲得する、(258)の製薬設備。
(260) それぞれが担持基材及び投与量分の活性剤を有している1つ又は複数の薬剤製品を製造する製薬設備であって、
上記担持基材に上記投与量分の活性剤を添加するための分配システムと、
上記薬剤製品に添加された上記投与量分の活性剤の量を決定するための投与量確認システムとを備えていて、
上記投与量確認システムが、少なくとも1つの上記薬剤製品にラマン分光法分析を実施して、上記投与量分の活性剤の量を決定するようになっている製薬設備。
(261) 上記投与量確認システムが、上記担持基材の各々を該製薬設備に沿って移動させ続けながら、上記ラマン分光法分析を実施する、(260)の製薬設備。
(262) 上記ラマン分光法分析を用いて化学的画像化を実施するための焦点面アレイ検出器をさらに備えている、(260)の製薬設備。
(263) 上記投与量確認システムが、上記少なくとも1つの薬剤製品の画像を獲得するためのカメラ又は映像記録装置を有していて、
上記投与量確認システムが、上記画像に基づいて、上記投与量分の活性剤の位置を決定する、(260)の製薬設備。
(264) 上記少なくとも1つの薬剤製品が該製薬設備に沿って移動し続ける際に、上記カメラ又は映像記録装置が上記画像を獲得する、(263)の製薬設備。
(265) それぞれが担持基材及び投与量分の活性剤を有している1つ又は複数の薬剤製品を製造する製薬設備であって、
上記担持基材に上記投与量分の活性剤を添加するための分配システムと、
上記薬剤製品に添加された上記投与量分の活性剤の量を決定するための投与量確認システムとを備えていて、
上記投与量確認システムが、少なくとも1つの上記薬剤製品にテラヘルツ分光法分析を実施して、上記投与量分の活性剤の量を決定するようになっている製薬設備。
(266) 上記投与量確認システムが、上記担持基材の各々を該製薬設備に沿って移動させ続けながら、上記テラヘルツ分光法分析を実施する、(265)の製薬設備。
(267) 上記テラヘルツ分光法分析を用いて化学的画像化を実施するための焦点面アレイ検出器をさらに備えている、(265)の製薬設備。
(268) 上記投与量確認システムが、上記少なくとも1つの薬剤製品の画像を獲得するためのカメラ又は映像記録装置を有していて、
上記投与量確認システムが、上記画像に基づいて、上記投与量分の活性剤の位置を決定する、(265)の製薬設備。
(269) 上記少なくとも1つの薬剤製品が該製薬設備に沿って移動し続ける際に、上記カメラ又は映像記録装置が上記画像を獲得する、(268)の製薬設備。
(270) それぞれが担持基材及び投与量分の活性剤を有している1つ又は複数の薬剤製品を製造する製薬設備であって、
上記担持基材に上記投与量分の活性剤を添加するための分配システムと、
上記薬剤製品に添加された上記投与量分の活性剤の量を決定するための投与量確認システムとを備えていて、
上記投与量確認システムが、少なくとも1つの上記薬剤製品に光ルミネッセンス分光法分析を実施して、上記投与量分の活性剤の量を決定するようになっている製薬設備。
(271) 上記投与量確認システムが、上記担持基材の各々を該製薬設備に沿って移動させ続けながら、上記光ルミネッセンス分光法分析を実施する、(270)の製薬設備。
(272) 上記光ルミネッセンス分光法分析を用いて化学的画像化を実施するための焦点面アレイ検出器をさらに備えている、(270)の製薬設備。
(273) 上記投与量確認システムが、上記少なくとも1つの薬剤製品の画像を獲得するためのカメラ又は映像記録装置を有していて、
上記投与量確認システムが、上記画像に基づいて、上記投与量分の活性剤の位置を決定する、(270)の製薬設備。
(274) 上記少なくとも1つの薬剤製品が該製薬設備に沿って移動し続ける際に、上記カメラ又は映像記録装置が上記画像を獲得する、(273)の製薬設備。
(275) 製薬設備のための品質制御を行う方法であって、
上記製薬設備によって処理されている各薬剤製品について分光法分析を実施する過程と、
上記分光法分析に基づいて、上記製薬設備によって上記複数の担持基材の各々に添加された投与量分の活性剤の量を決定する過程とを含んでいる方法。
(276) 上記分光法が、基本的には、近赤外線と、中赤外線と、紫外線/可視光線と、蛍光と、レーザにより誘起された蛍光と、ラマンと、テラヘルツと、光ルミネッセンスと、これらを任意に組み合わせたものとで構成されるグループから選択されたものを用いる、(275)の方法。
(277) 上記担持基材の各々を上記製薬設備に沿って移動させ続けながら、上記分光法分析を実施する、(275)の方法。
(278) 焦点面アレイ検出器でもって、上記分光法分析を用いて、化学的画像化を実施する過程をさらに含んでいる、(275)の方法。
(279) 上記複数の担持基材の各々の画像を獲得する過程と、上記画像に基づいて上記複数の担持基材の各々についての上記投与量分の活性剤の位置を決定する過程とをさらに含んでいる、(275)の方法。
(280) 上記複数の担持基材の各々を上記製薬設備に沿って移動し続けさせる際に上記画像を獲得する、(279)の方法。
(281) 製薬設備のための品質制御を行う方法であって、
上記製薬設備によって処理されている少なくとも1つの薬剤製品について近赤外線分光法分析を実施する過程と、
上記近赤外線分光法分析に基づいて、上記製薬設備によって上記少なくとも1つの薬剤製品に添加された投与量分の活性剤の量を決定する過程とを含んでいる方法。
(282) 上記少なくとも1つの薬剤製品を上記製薬設備に沿って移動させ続けながら、上記近赤外線分光法分析を実施する、(281)の方法。
(283) 焦点面アレイ検出器でもって、上記近赤外線分光法分析を用いて、化学的画像化を実施する過程をさらに含んでいる、(281)の方法。
(284) 上記少なくとも1つの薬剤製品の画像を獲得する過程と、上記画像に基づいて上記少なくとも1つの薬剤製品についての上記投与量分の活性剤の位置を決定する過程とをさらに含んでいる、(281)の方法。
(285) 上記少なくとも1つの薬剤製品を上記製薬設備に沿って移動し続けさせる際に上記画像を獲得する、(284)の方法。
(286) 製薬設備のための品質制御を行う方法であって、
上記製薬設備によって処理されている少なくとも1つの薬剤製品について中赤外線分光法分析を実施する過程と、
上記中赤外線分光法分析に基づいて、上記製薬設備によって上記少なくとも1つの薬剤製品に添加された投与量分の活性剤の量を決定する過程とを含んでいる方法。
(287) 上記少なくとも1つの薬剤製品を上記製薬設備に沿って移動させ続けながら、上記中赤外線分光法分析を実施する、(286)の方法。
(288) 焦点面アレイ検出器でもって、上記中赤外線分光法分析を用いて、化学的画像化を実施する過程をさらに含んでいる、(286)の方法。
(289) 上記少なくとも1つの薬剤製品の画像を獲得する過程と、上記画像に基づいて上記少なくとも1つの薬剤製品についての上記投与量分の活性剤の位置を決定する過程とをさらに含んでいる、(286)の方法。
(290) 上記少なくとも1つの薬剤製品を上記製薬設備に沿って移動し続けさせる際に上記画像を獲得する、(289)の方法。
(291) 製薬設備のための品質制御を行う方法であって、
上記製薬設備によって処理されている少なくとも1つの薬剤製品についてUV又は可視光の分光法分析を実施する過程と、
上記UV又は可視光の分光法分析に基づいて、上記製薬設備によって上記少なくとも1つの薬剤製品に添加された投与量分の活性剤の量を決定する過程とを含んでいる方法。
(292) 上記少なくとも1つの薬剤製品を上記製薬設備に沿って移動させ続けながら、上記UV又は可視光の分光法分析を実施する、(291)の方法。
(293) 焦点面アレイ検出器でもって、上記UV又は可視光の分光法分析を用いて、化学的画像化を実施する過程をさらに含んでいる、(291)の方法。
(294) 上記少なくとも1つの薬剤製品の画像を獲得する過程と、上記画像に基づいて上記少なくとも1つの薬剤製品についての上記投与量分の活性剤の位置を決定する過程とをさらに含んでいる、(291)の方法。
(295) 上記少なくとも1つの薬剤製品を上記製薬設備に沿って移動し続けさせる際に上記画像を獲得する、(294)の方法。
(296) 製薬設備のための品質制御を行う方法であって、
上記製薬設備によって処理されている少なくとも1つの薬剤製品について蛍光分光法分析を実施する過程と、
上記蛍光分光法分析に基づいて、上記製薬設備によって上記少なくとも1つの薬剤製品に添加された投与量分の活性剤の量を決定する過程とを含んでいる方法。
(297) 上記少なくとも1つの薬剤製品を上記製薬設備に沿って移動させ続けながら、上記蛍光分光法分析を実施する、(296)の方法。
(298) 焦点面アレイ検出器でもって、上記蛍光分光法分析を用いて、化学的画像化を実施する過程をさらに含んでいる、(296)の方法。
(299) 上記少なくとも1つの薬剤製品の画像を獲得する過程と、上記画像に基づいて上記少なくとも1つの薬剤製品についての上記投与量分の活性剤の位置を決定する過程とをさらに含んでいる、(296)の方法。
(300) 上記少なくとも1つの薬剤製品を上記製薬設備に沿って移動し続けさせる際に上記画像を獲得する、(299)の方法。
(301) 製薬設備のための品質制御を行う方法であって、
上記製薬設備によって処理されている少なくとも1つの薬剤製品についてレーザにより誘起された蛍光の分光法分析を実施する過程と、
上記レーザにより誘起された蛍光の分光法分析に基づいて、上記製薬設備によって上記少なくとも1つの薬剤製品に添加された投与量分の活性剤の量を決定する過程とを含んでいる方法。
(302) 上記少なくとも1つの薬剤製品を上記製薬設備に沿って移動させ続けながら、上記レーザにより誘起された蛍光の分光法分析を実施する、(301)の方法。
(303) 焦点面アレイ検出器でもって、上記レーザにより誘起された蛍光の分光法分析を用いて、化学的画像化を実施する過程をさらに含んでいる、(301)の方法。
(304) 上記少なくとも1つの薬剤製品の画像を獲得する過程と、上記画像に基づいて上記少なくとも1つの薬剤製品についての上記投与量分の活性剤の位置を決定する過程とをさらに含んでいる、(301)の方法。
(305) 上記少なくとも1つの薬剤製品を上記製薬設備に沿って移動し続けさせる際に上記画像を獲得する、(304)の方法。
(306) 製薬設備のための品質制御を行う方法であって、
上記製薬設備によって処理されている少なくとも1つの薬剤製品についてラマン分光法分析を実施する過程と、
上記ラマン分光法分析に基づいて、上記製薬設備によって上記少なくとも1つの薬剤製品に添加された投与量分の活性剤の量を決定する過程とを含んでいる方法。
(307) 上記少なくとも1つの薬剤製品を上記製薬設備に沿って移動させ続けながら、上記ラマン分光法分析を実施する、(306)の方法。
(308) 焦点面アレイ検出器でもって、上記ラマン分光法分析を用いて、化学的画像化を実施する過程をさらに含んでいる、(306)の方法。
(309) 上記少なくとも1つの薬剤製品の画像を獲得する過程と、上記画像に基づいて上記少なくとも1つの薬剤製品についての上記投与量分の活性剤の位置を決定する過程とをさらに含んでいる、(306)の方法。
(310) 上記少なくとも1つの薬剤製品を上記製薬設備に沿って移動し続けさせる際に上記画像を獲得する、(309)の方法。
(311) 製薬設備のための品質制御を行う方法であって、
上記製薬設備によって処理されている少なくとも1つの薬剤製品についてテラヘルツ分光法分析を実施する過程と、
上記テラヘルツ分光法分析に基づいて、上記製薬設備によって上記少なくとも1つの薬剤製品に添加された投与量分の活性剤の量を決定する過程とを含んでいる方法。
(312) 上記少なくとも1つの薬剤製品を上記製薬設備に沿って移動させ続けながら、上記テラヘルツ分光法分析を実施する、(311)の方法。
(313) 焦点面アレイ検出器でもって、上記テラヘルツ分光法分析を用いて、化学的画像化を実施する過程をさらに含んでいる、(311)の方法。
(314) 上記少なくとも1つの薬剤製品の画像を獲得する過程と、上記画像に基づいて上記少なくとも1つの薬剤製品についての上記投与量分の活性剤の位置を決定する過程とをさらに含んでいる、(311)の方法。
(315) 上記少なくとも1つの薬剤製品を上記製薬設備に沿って移動し続けさせる際に上記画像を獲得する、(314)の方法。
(316) 製薬設備のための品質制御を行う方法であって、
上記製薬設備によって処理されている少なくとも1つの薬剤製品について光ルミネッセンス分光法分析を実施する過程と、
上記光ルミネッセンス分光法分析に基づいて、上記製薬設備によって上記少なくとも1つの薬剤製品に添加された投与量分の活性剤の量を決定する過程とを含んでいる方法。
(317) 上記少なくとも1つの薬剤製品を上記製薬設備に沿って移動させ続けながら、上記光ルミネッセンス分光法分析を実施する、(315)の方法。
(318) 焦点面アレイ検出器でもって、上記光ルミネッセンス分光法分析を用いて、化学的画像化を実施する過程をさらに含んでいる、(316)の方法。
(319) 上記少なくとも1つの薬剤製品の画像を獲得する過程と、上記画像に基づいて上記少なくとも1つの薬剤製品についての上記投与量分の活性剤の位置を決定する過程とをさらに含んでいる、(316)の方法。
(320) 上記少なくとも1つの薬剤製品を上記製薬設備に沿って移動し続けさせる際に上記画像を獲得する、(319)の方法。
(321) それぞれが担持基材及び投与量分の活性剤を有している1つ又は複数の薬剤製品を製造する製薬設備のための監視システムであって、
上記製薬設備に動作的に接続された投与量確認システムを備えていて、
上記投与量確認システムが、上記製薬設備によって上記担持基材の各々に添加された上記投与量の活性薬剤の量を決定するようになっていて、
上記投与量確認システムが、上記担持基材の各々に光学的形状測定を実施して、上記投与量分の活性剤の量を決定するようになっている監視システム。
(322) 上記投与量確認システムが、上記担持基材の各々を上記製薬設備に沿って移動させ続けながら、上記光学的形状測定を実施する、(321)の監視システム。
(323) それぞれが担持基材及び投与量分の活性剤を有している1つ又は複数の薬剤製品を製造する製薬設備であって、
上記担持基材に上記投与量分の活性剤を添加するための分配システムと、
上記担持基材の各々に添加された上記投与量分の活性剤の量を決定するための投与量確認システムとを備えていて、
上記投与量確認システムが、上記担持基材の各々に光学的形状測定を実施して、上記投与量分の活性剤の量を決定するようになっている製薬設備。
(324) 上記投与量確認システムが、上記担持基材の各々を該製薬設備に沿って移動させ続けながら、上記光学的形状測定を実施する、(323)の製薬設備。
(325) 製薬設備のための品質制御を行う方法であって、
上記製薬設備によって処理されている各薬剤製品について光学的形状測定を実施する過程と、
上記光学的形状測定に基づいて、上記製薬設備によって複数の担持基材の各々に添加された投与量分の活性剤の量を決定する過程とを含んでいる方法。
(326) 上記複数の担持基材の各々を上記製薬設備に沿って移動させ続けながら、上記光学的形状測定を実施する、(325)の方法。
(327) それぞれが担持基材及び投与量分の薬剤を有している1つ又は複数の薬剤製品を製造するための装置であって、
上記担持基材の各々に上記投与量分の薬剤を分配する分配モジュールを備えていて、
上記分配モジュールが、該分配モジュールの移動によって上記投与量分の薬剤を分配するようになっている装置。
(328) 上記分配モジュールの上記移動が上記分配モジュールの振動である、(327)の装置。
【符号の説明】
【0193】
10 機械、100 ローディングシステム、110 ホッパ、120 ローディングシュート、200 保持システム、300 コンベアシステム、400 分配システム、500 回分確認システム、700 印刷システム、800 受入・排除システム、900 制御システム、
【技術分野】
【0001】
本発明は、薬剤製品(pharmaceutical product)及び薬剤類似製品(pharmaceutical-like product)の製造に関するものである。より特定すれば、本発明は、薬剤製品及び薬剤類似製品を製造するための装置及び方法と、その結果として得られる製品とに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の錠剤の製造方法は、湿式造粒法又は直接圧縮法を用いて、錠剤の材料に活性材料を添加するようにしている。材料を混合して均質性を実現した後、それぞれが必要とされる投与量分の活性材料を有することが意図されている錠剤が製造される。従来のこのタイプの回分式(バッチ式)の製造技術は、その非効率性と不正確性とに起因する種々の欠点を有している。
【0003】
従来の回分式の製造手法は、活性材料を均質に混合し、その回分生産物における錠剤の各々に活性材料を均等に分布させようと努力している。その回分生産物中で活性材料が均等に分布せず、例えば容認できない濃度のものが生じた場合、この回分生産物における活性材料の非均質な分布は、すべての錠剤を容認できないものとするであろう。さらに、不適切な混合は、その他の材料についても、個々の錠剤だけではなくその回分生産物全体について不適切な分布を生じさせるであろう。
【0004】
また、薬剤製品を製造する従来の装置は、設置面積が大きくなるといった欠点を有する。これらの装置は、処理過程の異なる段階を取り扱う、多数の異なるユニットに分けることができる。個々のユニットを用いると、例えば、製品を異なる装置の間で移動させることが必要となり、処理過程でより多くの労力及び時間を必要とする。
【0005】
さらに、薬剤製品は、通常、処理過程の次の段階のための装置が使用可能となるまで待機させなければならないので、何日間も貯蔵される。この遅れは、製造工程時間を増加させ、製造コストを上昇させる。
【0006】
従来の装置及び技術はまた、該装置が異なる製品を製造することができるとしても、製造すべき製品の切り替えに、長時間及び労力を必要とする。また、異なる薬剤製品を製造するためのこのタイプの従来の装置は、前回の製品の材料が次回の回分生産物を汚染するのを避けるために、各部品の完全な洗浄を必要とする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
薬剤製品及び薬剤類似製品のための従来の品質管理方法は、回分式のサンプリング技術を用いている。回分式のサンプリングは、製品が製造された後において湿式化学(wet chemistry)を用いるなどして、製品の回分生産物から採取したサンプルを検査する。現在の回分式のサンプリング技術は、例えば品質、濃度及び一貫性(consistency)などといった最終製品の種々の特性のための頻繁かつランダムな回分式のサンプリングを用いている。しかしながら、これらの回分式のサンプリング技術は、それらが非効率的でありかつ不正確であるので、種々の欠点をもつ。
【0008】
回分式のサンプリングでは、特定の回分生産物におけるすべての製品特性は、正常に分布し、かつ、回分生産物からサンプリングされた製品の特性と同一であるか又は非常に近似しているものと仮定している。選択されたサンプルが要求される許容範囲(公差)に合致しないときには、回分生産物の全部を廃棄するか、又は、追加のサンプリング及び検査のための再処理を行うことになるであろう。選択された容認できないサンプルが、その回分生産物中の他の容認できる製品と同一の特性を有していない場合は、容認できる製品は、拒絶されたサンプルとともに廃棄され、又は、少なくともよりコストの高い検査を行うことが必要となる。処理過程における誤差又は不具合がランダムであるか、非循環性であるか、又は非線形の特性をもつものであるときは、回分式のサンプリングはとくに不正確なものとなるであろう。回分式のサンプリングを用いる結果、上記製造処理過程におけるこのような誤差又は不具合が、認容できない回分生産の製品の一部分のみに生じても、回分生産物の全部が廃棄され、あるいはその再検査が行われる結果となる。
【0009】
回分式のサンプリングのもう1つの重大な欠点は、選択されたサンプルが要求される許容範囲に合致するものの、回分生産物の一部は実際には容認できず、この事実は検査されたサンプル中にはあらわれないということである。このような状況においては、この品質制御方法における品質的な欠陥のため、容認できない製品が消費者に提供されるおそれがある。
【0010】
回分式のサンプリング技術におけるさらなる欠点は、検査が処理過程の最後に行われ、その製造過程及びその種々の段階において行うべき正しい動作のための情報は、たとえ存在するとしても、ほとんど存在しないに等しいということである。回分式のサンプリング技術は、サンプリングされた製品に対する全体的な情報を提供することはできるが、例えば不適切な投与量分の薬剤の発生あるいは有害な加熱などといった不具合が、処理過程のどの地点(時点)で生じるか又はどの段階で生じるかを示さない。
【0011】
回分式のサンプリング技術におけるもう1つの欠点は、サンプリングが製造処理過程においてオフラインで実施され、製造処理過程について時間を費やし、かつ、労働集約的であるということである。特定の製品に対してより厳しい基準が適用され、このため回分式のサンプリング技術が検査のためのサンプルを多く用いる場合は、時間及び労務に関するコストが上昇する。
【0012】
したがって、従来の装置及び技術における上記の製造上及び品質制御上の欠点を低減又は解消することができる、薬剤製品及び薬剤類似製品を製造するための装置及び方法が必要である。
【0013】
本発明の1つの目的は、薬剤製品及び薬剤類似製品を製造するためのより効率的な方法及び/又は装置を提供することである。
【0014】
本発明のもう1つの目的は、リアルタイムで処理過程を監視することができる上記タイプの方法及び/又は装置を提供することである。
【0015】
本発明のさらにもう1つの目的は、リアルタイムのフィードバックと処理過程及び製品品質の制御とを行うことができる上記タイプの方法及び/又は装置を提供することである。
【0016】
本発明のさらなる目的は、製造される各製品の監視を行うことができる上記タイプの方法及び/又は装置を提供することである。
【0017】
本発明のさらにもう1つの目的は、オフラインの品質制御検査を最小化又は除去するとともに、製品のリアルタイムの供給を促進することができる上記タイプの方法及び/又は装置を提供することである。
【0018】
本発明のさらにもう1つの目的は、不正確な投与量分の薬剤を含む製品を生じさせない上記タイプの方法及び/又は装置を提供することである。
【0019】
本発明のさらにもう1つの目的は、異なる製品の製造への切り替えを迅速化することができる上記タイプの方法及び/又は装置を提供することである。
【0020】
本発明のさらにもう1つの目的は、賦形剤(excipient)の、活性薬剤ないしは活性的な薬剤材料(API)との相互作用を低減することにより安定性を向上させることができる上記タイプの方法及び/又は装置を提供することである。
【0021】
本発明のさらにもう1つの目的は、処理過程の分析技術を用いて、薬剤製品の製造を改善することができる処理方法及び/又は装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0022】
上記及びその他の目的並びに本発明の利点は、それぞれ、担持基材と投与量分(1回投与量分)のAPIとを有する薬剤製品を製造するための装置によって実現される。この装置は、投与量分のAPIを担持基材の各々に分配する分配モジュールを有している。
【0023】
もう1つの実施態様は、各薬剤製品がそれぞれ担持基材と投与量分の薬剤とを有する薬剤製品を製造するための装置(apparatus)又は設備(machine)を提供する。この装置は、分配モジュールと、保持部と、コンベア部とを有している。保持部は、担持基材の各々を保持する。コンベア部は、該装置に沿って保持部を移動させる。分配モジュールは、投与量分の薬剤を担持基材の各々に分配する。分配モジュールが投与量分の薬剤を担持基材の各々に分配する際に、保持部は該装置に沿って連続的に移動する。
【0024】
もう1つの実施態様は、それぞれが担持基材と投与量分(1回投与量分)の活性剤を有する回分量(1回分量)の薬剤製品を製造するための装置を提供する。この装置は5mgより少ない投与量分の薬剤に対して、5%相対標準偏差(RSD)より小さい、好ましくは2%RSDより小さい、回分生産物に対する内容物均質性でもって、投与量分の薬剤を担持基材の各々に分配する分配モジュールを有している。また、この分配モジュールは、10mgより少ない投与量分の薬剤に対して、2%RSDより小さい、回分生産物に対する内容物均質性でもって、投与量分の薬剤を担持基材の各々に分配する。
【0025】
もう1つの実施態様は、薬剤製品を製造する方法を提供する。この方法は、これに限定される訳ではないが、複数の担持基材を準備する過程と、複数の担持基材の各々に対して投与量分の活性剤を準備する過程と、複数の担持基材の各々に投与量分の活性剤を分配する過程とを含んでいる。
【0026】
もう1つの実施態様は、これに限定される訳ではないが、複数の担持基材を準備する過程と、複数の担持基材の各々に対して投与量分の活性剤を準備する過程と、複数の担持基材をある方向に移動させる過程と、複数の担持基材の所望の方向への移動を継続しつつ、複数の担持基材の各々に投与量分の活性剤を分配する過程とを含んでいる、薬剤製品を製造する方法を提供する。
【0027】
もう1つの実施態様は、これに限定される訳ではないが、複数の担持基材を準備する過程と、複数の担持基材の各々に対して投与量分の活性剤を準備する過程と、複数の担持基材の各々に投与量分の活性剤を分配する過程とを含んでいて、投与量分の活性剤が5mgより少ない場合は、回分量に対する内容物の均質性を5%相対標準偏差(RSD)より小さくし、好ましくは2%RSDより小さくし、及び/又は、投与量分の活性剤が10mgより少ない場合は、回分量に対する内容物の均質性を2%RSDより小さくするようにした、薬剤製品の回分量を製造する方法を提供する。
【0028】
もう1つの実施態様は、これに限定される訳ではないが、複数の担持基材を準備する過程と、複数の担持基材の各々に対して投与量分の活性剤を準備する過程と、連続処理プロセスを用いて、複数の担持基材と投与量分の活性剤とから薬剤製品を製造する過程と、連続処理プロセスの実行時に薬剤製品に対して品質制御を行う過程とを含んでいる、薬剤製品を製造する方法を提供する。
【0029】
もう1つの実施態様は、活性剤と、活性剤を保持するための担持基材とを含んでいる薬剤製品を提供する。担持基材による活性剤の吸収は実質的に存在しない。
【0030】
もう1つの実施態様は、活性剤と、活性剤を保持するための担持基材とを含んでいる薬剤製品を提供する。担持基材は、第1の凹部が形成された第1の表面を有している。活性剤は、実質的に第1の凹部内に存在する。
【0031】
分配モジュールは、加圧下で投与量分の薬剤を分配するようになっていてもよい。この装置はまた、担持基材の各々を保持する保持部を有するとともに、分配モジュールが保持部に対して移動することができるようになっていてもよい。
【0032】
この装置はまた、保持部を該装置に沿って移動させるコンベアを有していてもよい。分配モジュールが投与量分の薬剤を担持基材の各々に分配する際に、保持部が該装置に沿って連続的に移動することができる。分配モジュールは、X字状の経路に沿って移動するようになっていてもよい。
【0033】
この装置はまた、担持基材の各々について投与量分の薬剤から溶媒を蒸発させ又は乾燥させる乾燥システムを有していてもよい。乾燥システムが担持基材の各々について投与量分の薬剤を乾燥させる際に、保持部が該装置に沿って連続的に移動するようになっていてもよい。乾燥システムは、担持基材の各々に対して熱及び空気流を供給して投与量分の薬剤を乾燥させる炉(オーブン)を有していてもよい。乾燥システムは、加熱された空気、赤外線加熱又はマイクロ波加熱を用いて投与量分の薬剤を乾燥させるようになっていてもよい。
【0034】
この装置はまた、担持基材の各々について投与量分の薬剤にこれを覆うコーティングを施すコーティングシステムを有していてもよい。このコーティングシステムは、担持基材の各々にコーティングを施す第1のパッド印刷装置又はスプレー装置(吹き付け装置)を有していてもよい。コーティングシステムが担持基材の各々にコーティングを施す際に、保持部が該装置に沿って連続的に移動するようになっていてもよい。この装置はまた、担持基材の各々についてコーティングを乾燥させるコーティング乾燥機を有していてもよい。コーティング乾燥機が担持基材の各々についてコーティングを乾燥させる際に、保持部が該装置に沿って連続的に移動するようになっていてもよい。
【0035】
この装置はまた、投与量分の薬剤が供給された錠剤の表面にこれを覆うコーティングを局所的に行うための間欠的な小体積の霧化スプレー装置(霧化吹き付け装置)を用いてもよい。このスプレー装置は、コーティング材料を間欠的に供給するための容量ポンプを用いてもよい。微細なスプレーを生成するために、2流体型の空気・液体霧化スプレー装置を用いてもよい。これに代えて、微細なスプレーを生成するために、超音波スプレー装置又はインクジェット装置を用いてもよい。
【0036】
この装置はまた、担持基材の各々に対して識別マーカーを付与する第2のパッド印刷装置を有していてもよい。第2のパッド印刷装置が担持基材の各々に対して識別マーカーを付与する際に、保持部が該装置に沿って連続的に移動するようになっていてもよい。この装置はまた、担持基材の各々について識別マーカーを乾燥させるインキ乾燥機を有していてもよい。インキ乾燥機が担持基材の各々について識別マーカーを乾燥させる際に、保持部が該装置に沿って連続的に移動するようになっていてもよい。識別マーカーの付与はまた、レーザマーキング、インクジェット又は輪転グラビアにより実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の好ましい実施の形態に係る薬剤製造装置の斜視図である。
【図2】図1に示す薬剤製造装置の自動化機構の構成部品を示す模式図である。
【図2a】図1に示す薬剤製造装置の分配モジュールの連続した移動の1つの経路を示す図である。
【図2b】図1に示す薬剤製造装置の分配モジュールの連続した移動のもう1つの経路を示す図である。
【図2c】図1に示す薬剤製造装置の分配アセンブリの斜視図である。
【図2d】図2cに示す分配アセンブリの斜視断面図である。
【図2e】図2cに示す分配アセンブリのポンプモジュールの斜視図である。
【図2f】図2cに示す分配アセンブリのモータモジュールの斜視図である。
【図2g】図1に示す薬剤製造装置のノズルのもう1つの実施例の斜視断面図である。
【図2h】図1に示す薬剤製造装置の分配アセンブリのもう1つの実施例を示す模式図である。
【図2i】図2hに示す分配アセンブリから分配することができる液滴の範囲を示す模式図である。
【図2j】複数のノズル又は孔を備えた、図2hに示す分配アセンブリの模式図である。
【図3】図1に示す薬剤製造装置によって製造された薬剤製品の平面図である。
【図4】図1に示す薬剤製造装置によって分配された投与量分の液滴の高速ビデオ画像である。
【図5】図1に示す薬剤製造装置によって実施される処理過程を示す処理流れ図である。
【図6】300個の錠剤を処理する場合において、ビデオ画像処理によって測定された投与量分の液滴の寸法の測定結果を示すグラフである。
【図6a】ビデオ画像化、高性能液体クロマトグラフィ及び重量測定によって行われた、投与量分の液滴の寸法の測定結果を比較して示す図である。
【図6b】ビデオ画像処理に基づく体積測定による薬剤含量と、高性能液体クロマトグラフィにより測定された薬剤含量とを比較して示すグラフである。
【図6c】1mgの投与量分薬剤に対して、高性能液体クロマトグラフィによって測定された活性剤の量と、ビデオ画像化によって予測される活性剤の量とを比較して示すグラフである。
【図6d】2mgの投与量分薬剤に対して、高性能液体クロマトグラフィによって測定された活性剤の量と、ビデオ画像化によって予測される活性剤の量と比較して示すグラフである。
【図6e】4mgの投与量分薬剤に対して、高性能液体クロマトグラフィによって測定された活性剤の量とビデオ画像化によって予測される活性剤の量とを比較して示すグラフである。
【図7】図1に示す薬剤製造装置によって処理される際の、投与量分の液滴を伴った担持錠剤の近赤外線化学画像を示す図である。
【図7a】図1に示す薬剤製造装置によって処理される際の、投与量分の液滴を伴った担持錠剤の代替的な近赤外線化学画像を示す図である。
【図7b】図1に示す薬剤製造装置によって処理される際の、投与量分の液滴を伴った担持錠剤のUVによって誘起された蛍光の化学画像を示す図である。
【図7c】HPCのみが存在し画像処理が存在しない場合における、担持錠剤のルミネッセンス画像を示す図である。
【図7d】活性剤と、画像処理及びHPCとが存在する場合における、担持錠剤のルミネッセンス画像を示す図である。
【図8】本発明の代替的な実施の形態に係る薬剤製造装置の斜視図である。
【図8a】本発明のもう1つの代替的な実施の形態に係る薬剤製造装置の斜視図である。
【図8b】代替的な実施の形態に係る分光法分析システムの模式図である。
【図8c】図8bに示す分光法分析システムのための制御装置の一例を示す模式図である。
【図8d】図8bに示す分光法分析システムのための移動装置の組み立て斜視図である。
【図8e】図8bに示す分光法分析システムのためのサンプル台の上面平面図である。
【図8f】図8eに示すサンプル台の側面断面図である。
【図8g】図8eに示すサンプル台の側面部分断面図であり、サンプル台の複数の容器のうちの1つのものにおける薬剤サンプル配置形態を示している。
【図8h】図8eに示すサンプル台の底面平面図である。
【図8i】図8eに示すサンプル台の部分的な側面図である。
【図8j】図8bに示す分光法分析システムのための位置決め台の側面図である。
【図8k】図8jに示す位置決め台の部分的な前面図である。
【図8l】図8bに示す分光法分析システムのための移動システムの基部の部分的な上面平面図である。
【図8m】図8lに示す基部の部分的な側面図である。
【図8n】図8dに示す移動システムアセンブリの側面部分断面図である。
【図8o】表示装置又は表示手段が連結された、図8bに示す分光法分析システムの模式図である。
【図9】図8に示す薬剤製造装置を構成する部品の模式図である。
【図10】図8に示す薬剤製造装置を構成する部品の相互間の通信系統を示す模式図である。
【図11】本発明の好ましい実施の形態に係る担持錠剤の平面図である。
【図12】投与量分の液滴を伴った、図11の12−12線に沿って切断された、図11に示す担持錠剤の断面図である。
【図13】本発明の代替的な実施の形態に係る担持錠剤の平面図である。
【図14】投与量分の液滴を伴った、図13の14−14線に沿って切断された、図13に示す担持錠剤の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
その他の及びさらなる目的並びに本発明の特徴及び利点は添付の図面を参照することにより、理解されるであろう。
【0039】
添付の図面、とくに図1〜図3に示すように、本発明の好ましい実施の形態に係る製薬装置(薬剤を製造する装置)ないしは製薬設備(薬剤を製造するマシン)は、参照番号10で包括的に示されている。製薬設備10は、後でより詳しく説明するように、薬剤製品3000、好ましくは回分量(1バッチ分)の薬剤製品3000を製造するために動作的(機能的)に接続された複数の部品(構成部分)を有している。回分量の薬剤製品3000は、多量の製品であり、例えば、一定時間にわたる1回若しくは複数回の稼働、又は、一定回数の稼働などといった所定の製造サイクルを実施して製造されたものである。製薬設備10は、直線状又は実質的に直線状に配置された種々の部品を有している。しかしながら、本発明は、種々の部品に対して、例えば、円形の経路又は矩形の経路などといった、その他の配置及び位置決めを行うことも想定している(意図している)。
【0040】
製薬設備10の部品のこのような配置及び位置決め(配置)は、設置場所を節約するために設置面積(footprint)を小さくするともに、操作を迅速化することができる、より効率的で人間工学的な設備を実現するものである。製薬設備10は、空間を鉛直方向に有効利用するとともに、例えば製薬設備によって実施される処理過程において重力を用いることを可能にすることより操作を迅速化するために、異なる高さのものとされ、又は、互いに積み重ねられた複数の部品を有していてもよい。
【0041】
製薬設備10は、ローディングシステム100と、保持システム200と、コンベアシステム300と、薬物分配システム400と、コーティングシステム600と、印刷システム(プリントシステム)700と、製品受入・排除システム800と、制御システム900とを有している。これらの各システム100〜900は、互いに動作的に接続されて包装(パッケージ)の準備が整った薬剤製品3000を効率的かつ人間工学的に製造するとともに、それぞれリアルタイムの監視を行い、好ましくはリアルタイムのフィードバックにより調整又は制御を行う。
【0042】
製薬設備10は、薬剤製品3000を供給する。この薬剤製品3000は、図3に示すように、担持錠剤(タブレット)又はその他の基材1000と投与量分(1回投与量分)の液体薬剤2000とを結合させたものである。後でより詳しく説明するように、投与量分の液体薬剤2000は、担持錠剤1000に分配された投与量分の液滴2100(図4参照)の形態であり、薬物分配システム400によって分配される。投与量分の液体薬剤2000は種々の物性を有している可能性があり、例えば、低粘度のもの、高粘度のもの、溶液又は懸濁液である可能性がある。したがって、本明細書においては、液体との語は、純然たる液体に限定することは意図していないということを理解すべきである。
【0043】
投与量分の液体薬剤2000は、活性体(active)、活性剤(active agent)又は治療用活性剤(therapeutic active agent)を有し、製薬設備10によって担持錠剤1000に分配することができる。活性体、活性剤又は治療用活性剤との語は、これらに限定される訳ではないが、本明細書に記載されているような、薬物(drugs)、タンパク質、ペプチド、核酸、栄養剤を含むものである。これらの語は、薬学的に受け入れ可能な薬剤、生物活性剤、活性剤、治療用薬剤、治療用タンパク質、診断用の薬剤又は本明細書に規定されている薬物を含み、医療品製造管理及び品質管理基準(Good Manufacturing Practice)についての欧州連合の手引き書に係るガイドラインに準拠するものである。このような物質は、診断、治療、緩和(mitigation)、処置若しくは病気の予防、又は、身体の構造及び機能に影響を与えるものであって、薬学的活性又はその他の直接的効果を生じさせることが意図されている。この物質はまた、造影剤及び/又は放射性標識化合物などの診断用薬剤を含んでいる。これらの使用は、ほ乳類において可能であり、又は人間において可能である。薬理学的活性(pharmacological activity)は、予防薬であってもよく、また病気状態の治療に対するものであってもよい。ここで、薬剤は、小分子治療薬(small molecule therapeutics)のほか、ペプチド及びタンパク質を含む。本明細書に記載された薬学的組成は、任意選択が可能なもの(オプション)として、1つ又は複数の薬学的に受け入れ可能な活性剤、生物活性剤、活性剤、治療用薬剤、治療用タンパク質、診断用薬剤、又は、薬物若しくはその内部に分布されている組成物を含んでいる。
【0044】
さらに、本発明は、特定の活性剤、製剤(formulations)、又は、結果として得られる薬剤製品若しくは薬剤類似製品の使用に限定することは意図されていないということを理解すべきである。投与量分の液体の薬剤2000は溶液又は懸濁液であってもよい。結果として得られる薬剤製品若しくは薬剤類似製品は、即時の放出(immediate release)、緩速な放出又は制御された放出であってもよい。投与量分の液体薬剤2000は、水系(aqueous)のもの、非水系(non-aqueous)のもの、又は、これらの混合物であってもよい。非水系の溶液又は懸濁液は、これらに限定される訳ではないが、有機溶媒、高圧ガス(propellants)、液化ガス及び揮発性シリコン(volatile silicons)を含む。薬剤製品又は薬剤類似製品との語もまた、本発明を限定することを意図しているものではない。本発明は、製薬設備10によって分配するのに適したあらゆる活性剤及び/又は活性剤の組み合わせを用いることを想定している。
【0045】
投与量分の液滴2100は、好ましくは、担持錠剤1000の外表面1100に、又は、実質的に該外表面1100に沿って膜(フィルム)2200を形成する(図12参照)。後で説明するように、投与量分の液体薬剤2000は、好ましくは、加熱されて過剰な量の液体が蒸発させられ、活性剤は膜2200内に捕獲される。担持錠剤1000、投与量分の液体薬剤2000及び結果として得られる薬剤製品3000に対しては、リアルタイムの監視とフィードバックと調整とが行われ、品質制御の向上が図られる。
【0046】
図1に示す好ましい実施の形態においては、ローディングシステム100は、ローディングシュート120に連結されたローディングコンテナ又はホッパ110を有している。ホッパ110は、好ましくは、移動可能であり、これにより担持錠剤1000をホッパ110にロード(供給)することができ、この後ホッパ110をローディングシュート120と連携させて移動させることができる。ローディングシュート120は、保持システム200及びコンベアシステム300に連結されている。これにより担持錠剤1000を、コンベアシステム300により製薬設備10を通し、ないしはこれに沿って移動させ、該担持錠剤1000をホッパ110から保持システム200に移動させることができる。
【0047】
ホッパ110及びローディングシュート120は、例えば、駆動された輪(wheel)若しくは楔型部材(wedge)、駆動されたベルト又は重力などの種々の装置及び方法を用いており、担持錠剤1000の各々を保持システム200内の指定された位置に移動させることができる。製薬設備10においては、ローディングシステム100の一部分は、好ましくは、コンベアシステム300の一部分の上方に配置され、機械的なローディング装置と連携させて重力を利用する。
【0048】
好ましい実施の形態においては、保持システム200は、担持錠剤1000の各々を保持することを可能にする寸法及び形状を有する錠剤置き場220を伴った複数の保持部又は保持トレー210を有している。好ましくは、保持トレー210の各々が矩形であり、錠剤置き場220は、等間隔で離間した行及び列の形態に配列されている。後で説明するように、この配列は、投与量分の液滴2100を担持錠剤1000に添加する際に、分配システム400の操作を迅速化する。しかしながら、本発明は、担持錠剤1000の各々及び結果として生じる薬剤製品3000を製薬設備10に沿って移動させる際に、これらを固定する(secure)ためのその他の構造及び方法を用いることも想定(意図)している。
【0049】
好ましくは、保持トレー210の各々が、30個の錠剤置き場220を有する行を2つ有している。しかしながら、これに代わる寸法、容量及び形状を有する保持トレー210及び錠剤置き場220を用いて、前記と異なる形状及び/又は寸法の担持錠剤1000を収容し、効率を高めるようにしてもよい。
【0050】
保持システム200は、錠剤置き場220の各々に個々の担持錠剤1000を指定することにより、担持錠剤1000を追跡する(track)。これは、製薬設備10が、担持錠剤1000、投与量分の液滴2100及び薬剤製品3000の各々について種々のリアルタイムの監視、フィードバック及び調整の活動(activities)を行って、錠剤、液滴又は結果として得られる製品が特定の薬剤製品に対して指定された品質制御基準に合致するか否かの決定を行うことを可能にする。製薬設備10によって実施される処理過程全体について、担持錠剤1000、投与量分の液滴2100及び/又は薬剤製品3000の各々の追跡(トラッキング)は、処理過程の実施時における受入(容認)及び排除(拒絶)を可能にする。本発明はまた、リアルタイムの監視に基づいて、受入・排除システム800により除去するための容認できない錠剤の追跡も想定している。
【0051】
担持錠剤1000の各々に対する保持システム200により、種々の追跡方法又は識別方法を用いることができる。好ましい実施の形態に係る製薬設備10においては、保持トレー210は、制御システム900に対して情報及び識別を提供するために走査(スキャン)することができるバーコード230を有している。これはまた、処理過程全体について、個々の担持錠剤1000、投与量分の液滴2100及び/又は薬剤製品3000を追跡及び監視するために用いることができる。後でより詳しく説明するように、処理過程全体について編集された(compiled)データは、制御システム900によって蓄積される。これらのデータは、回分式のサンプリングを用いる従来の品質制御方法とは対照的に、個々の担持錠剤1000、投与量分の液滴2100及び/又は薬剤製品3000に基づいている。
【0052】
実施の形態に係る製薬設備10においては、保持システム200は担持錠剤1000の各々を位置決めし、その結果、分配システム400は、投与量分の液滴2100を、保持トレー210とは背向している外側の表面1100に添加することができる(図11参照)。本発明は、分配システム400もまた投与量分の液滴2100を、担持錠剤1000の背向している外側の表面1200に添加することを想定している(図12参照)。これは、より大きい容量の投与量分の液体薬剤2000が、担持錠剤1000によって担持されることを可能にするとともに(外側の表面1100及び表面1200の両方について)、より均一で対称な(均整のとれた)薬剤製品3000を提供することを可能にする。
【0053】
担持錠剤1000の両側での薬注(dosing)はまた、例えば、異なる投与量分の液体薬剤2000が両立せず、これらを一緒にして液体の形態に混合することができない場合、又は、異なる投与量分の液体薬剤2000が互いの頂部に積層することができない場合に、異なる投与量分の液体薬剤2000、例えば異なる活性剤を単一の錠剤に分配することを可能にする。本発明は、分配システム400が、背向する外側の表面1100と表面1200とに、及び/又は、両表面に供給(堆積)することにより、1つ又は複数の異なる投与量分の液体薬剤2000を担持錠剤1000に積層により添加することを意図している。
【0054】
製薬設備10はまた、異なる投与量分の液体薬剤2000の各々を添加するために、分配システム400により、任意の回数だけ、担持錠剤1000を再処理するのに用いることができる。製薬設備10は、異なる投与量分の液体薬剤2000の各々を担持錠剤1000に添加する、直列に接続された追加の分配システム400を有していてもよい。
【0055】
前記のものに代えて、保持システム200は、担持錠剤の両側に対してアクセスする分配システム400を設けることにより、担持錠剤1000の両側に投与量分の液体薬剤2000(又は異なる投与量分の液体の薬剤)を供給するようにしてもよい。このような代替的な分配方法の例は、これに限定する訳ではないが、反転保持トレー210を設け、これにより担持錠剤1000各々を第2の保持トレー210に移動させるようにしているものである。その結果、背向する外側の表面1200は、第2の保持トレーと背向する。又は、それらの周囲又は外側の周縁部のまわりで、担持錠剤の各々を保持する保持トレーを用い、これにより外側の表面1100及び表面1200の両方に同時にアクセスすることが可能となる。
【0056】
担持錠剤1000又はそれらの保持トレー210の各々の反転又は逆転は、処理過程の終端付近で行うことができる。その結果、背向する外側の表面1200は同一の部品によって再処理され、又は、部品の第2の集合を製薬設備10に付加して、背向する外側の表面に関して処理過程を続行することができる。さらに、担持錠剤1000又はそれらの保持トレー210の各々の反転は、保持システム200により行うことができ、これにより背向している外側の表面1200において、例えば薬剤製品3000の両側にコーティング又は印刷などといった他の操作又は処理過程を実施することを可能にする。
【0057】
コンベアシステム300は、製薬設備10の種々の段階又はシステムを介する、製薬設備10に沿っての保持トレー210の移動を生じさせる。好ましい実施の形態に係る製薬設備10においては、コンベアシステム300は、実質的に水平方向の経路に沿っての保持トレー210の移動を生じさせる。しかしながら、本発明は、空間的な経済性や重力の利用やその他の理由により移動方向の提示又は要求がある場合は、保持トレー210を、例えば鉛直方向の経路などといった、その他の方向の経路で移動させることも意図している。
【0058】
コンベアシステム300は、駆動コンベア310を有している。駆動コンベア310は、図1に示す制御システム900によって制御され、好ましくは可変速のものである。保持トレー210は、好ましくは、駆動コンベア310に取り外し可能に接続される。保持トレー210は、担持錠剤1000、投与量分の液滴2100及び/又は薬剤製品3000の分配及び監視を正確に行うために、駆動コンベア310に固定して接続され、これにより、錠剤置き場220の各々は、駆動コンベアに関して一定に維持される。好ましい実施の形態に係る製薬設備10おいては、駆動コンベア310は、製薬設備10の長手方向と交差する(横切る)循環式コンベアであり、より好ましくは、直列のリアルタイムの連携システム駆動ユニットである。しかしながら、本発明は、例えば、平行駆動チェーンやトラック(tracks)やベルトや輪などといった、保持トレーを取り外し可能に接続することができるその他のタイプ及び手法の保持トレー210の移動も想定している。
【0059】
本発明はまた、駆動コンベア310に動作的に接続することができる、互いにピボット旋回可能に結合されてベルト状の構造又はトレーベルトを形成する多数の又は一連の保持トレー210を用いることも想定している。製薬設備10は、異なる寸法及び/又は形状の担持錠剤1000を収容するための、異なる寸法及び/又は形状の錠剤置き場220を備えた複数のトレーベルトを有していてもよい。このトレーベルトは、背向する端部で接続してループを形成することができる、ある長さの線状の保持トレー210である。異なる薬剤製品3000に対して保持トレー210が取り替えられるようになっている場合、トレーベルトは、駆動コンベア310に沿って供給され、製薬設備10に沿ってベルトを形成するように背向する端部同士が固定(締結)される。駆動コンベア310に対する第2のトレーベルトの接続を促進するために、好ましく、第1のトレーベルトが駆動コンベアに沿ってかつこれとは離れて駆動される際に、第2のトレーベルトを、除去されている第1のトレーベルトの端部に接続してもよい。
【0060】
本発明はまた、任意の数の駆動コンベア310を用いることも想定している。例えば、製薬設備10の異なるシステムは、例えば処理過程の終端で薬剤製品3000をより迅速に除去するために、駆動コンベアの速度の独立した制御を可能にする独立した駆動コンベア310を有していてもよい。このような代替的な実施の形態においては、制御システム900は、好ましくは、種々の独立した駆動コンベア310を制御し、これらの移動を調整する(調和させる)ことができるものである。
【0061】
好ましい実施の形態においては、分配システム400は、担持錠剤1000の各々に対して投与量分の液体薬剤2000の添加を行い、リアルタイムの監視とフィードバックと調整とを行う。投与量分の液体薬剤2000を分配するために、分配システム400は、駆動コンベア310の上方においてこれと交差する横方向に隔てられているとともに、駆動コンベアに関して長手方向(縦方向)に移動することができる構台(ガントリー)410を有している。速度及び位置を含む構台410の移動は、制御システム900によって制御される。
【0062】
構台410は、これに移動可能に接続された分配モジュール420を有している。分配モジュール420は、駆動コンベア310と交差して横方向に伸びる、構台410の長手方向の軸(縦軸)に沿って移動することができる。速度及び位置を含む分配モジュール420の移動もまた、制御システム900によって制御される。
【0063】
構台410の移動に基づいて、かつ構台に関するそれ自体の移動に基づいて、分配モジュール420は、駆動コンベア310と保持トレー210とに関してX軸及びY軸に沿って移動することができる。さらに、本発明は、駆動コンベア310と保持トレー210とに関して、Z軸に沿って、構台410、分配モジュール420及び/又はこれらの両方が移動することを想定している。分配モジュール420の移動は、保持トレー210上の錠剤位置220に配列されている担持錠剤1000の各々に、投与量分の液滴2100を正確に分配することを可能にする。制御システム900はまた、分配モジュール420及び構台410の移動を調整して、異なる寸法及び形状の保持トレー210を収容することができるとともに、保持トレー上に異なる配列の錠剤位置220を収容することができる。
【0064】
X軸及びY軸(要望があればZ軸も)に沿って分配モジュール420を移動させるために構台410を用いることは、担持錠剤1000の各々について、分配モジュールの正確な配列と円滑な移動とを実現する。これは、とくに、投与量分の液滴2100が分配されている際に駆動コンベア310が分配システム400を経由して保持トレー210を移動させ続ける好ましい実施の形態に係る製薬設備10において重要である。分配段階(ステップ)における担持錠剤1000の各々の製薬設備10に沿っての連続移動は、製造処理過程の高速化を生じさせる。さらに、保持トレー210及び担持錠剤1000の円滑な連続移動は間欠的(indexing)又は非連続な移動を介しての担持錠剤への分配とは対照的に、製薬設備10及びその部品、とくに駆動コンベア310における摩耗及び破損を低減する。分配モジュール420は、好ましくは、X字状の経路で移動し、担持錠剤1000の各々に正確に分配を行う。図2a及び図2bに示すように、X字状の経路の寸法及び形状は、錠剤置き場220の間隔と分配速度とに依存する。さらに、分配モジュール420は、好ましくは分配時に担持錠剤1000の連続移動を可能にする交互の経路に沿って移動することができるということを、当業者は理解すべきである。
【0065】
担持錠剤1000の各々についての分配モジュール420の配列の正確さ、及び、モジュールの移動の効率は、直交座標系におけるモジュール及び構台410の移動の制御、及び、保持トレー210に沿っての錠剤位置220の直交配列を用いることにより、向上する。しかしながら、本発明は、例えば複数軸のロボットアームを用いる場合及び/又は異なる座標系に沿って移動させる場合などにおいて、駆動コンベア310が分配システム400を介して移動し続ける際に、担持錠剤1000の各々に関して分配モジュール420を移動させるために用いられるその他の構造及び方法を用いることも想定している。
【0066】
好ましい実施の形態に係る製薬設備10においては、分配システム400は、構台410に接続された1対の分配モジュール420を有している。1つより多い分配モジュール420を用いることは、投与量分の液体薬剤2000を分配する上において、速度及び効率を高める。さらに、1つより多い分配モジュール420を用いることは、例えば、分配システムを介して担持錠剤を再処理することにより、背向する外側の表面1100及び表面1200の上において、又は層状化する上において、分配システム400が、モジュールの洗浄又は交換を行うことなく、担持錠剤1000に異なる投与量分の液体薬剤2000を添加することを可能にする。
【0067】
分配モジュール420は、担持錠剤1000に、所望の量の活性剤を分配する。好ましい実施の形態に係る製薬設備10においては、分配モジュール420は、ポンプ425と、フローセル430(flow cell)と、分配ヘッド435(dispensing head)とを有している。本発明は、例えば1対の分配ヘッド435と流体をやり取りするように接続されたフローセル430及びポンプ425、及び/又は、任意の数の分配モジュールのための複数の部品又はこれらの組み合わせなどといった、複式(2重式)の部品を有する単一の分配モジュール420を想定している。
【0068】
ポンプ425は、投与量分の液体薬剤の供給源440に接続されている。好ましい実施の形態に係る製薬設備10においては、投与量分の液体薬剤の供給源440は、取り外し可能に接続することができる導管447を介してポンプ425に接続された移動可能なコンテナ445である。これにより、投与量分の液体薬剤2000を迅速かつ効率的に置き換えることができる。
【0069】
本発明は、投与量分の液体薬剤の供給源に容易に挿入又は接続することができる、取り替え可能なカートリッジ、コンテナ又はキャニスタ(図示せず)を備えた投与量分の液体薬剤の供給源440を用いることを想定している。少量の投与量分の液体薬剤のみを分配するようになっている低投与量の設備では、取り替え可能なカートリッジ、コンテナ又はキャニスタを備えた投与量分の液体薬剤の供給源440は、とくに、製薬設備10の操作を迅速化するのに有利である。
【0070】
ポンプ425は、好ましくは、分配ヘッド435に、1つの投与量分の薬剤液滴2100を分配させる定量型の容積式ポンプである(図2c〜図2f参照)。この定量型の容積式ポンプ425は、制御システム900によって制御され、所望の寸法の1つの投与量分の薬剤液滴2100の正確な分配と分配制御とを促進する。これにより、適切な投与量分の活性剤が担持錠剤1000に添加される。しかしながら、本発明は、例えば、担持錠剤1000に投与量分の薬剤を分配する際に、同一の度合いの正確さ及び速度で薬剤を供給することができる分配モジュールに接続された時間制約ポンプ(time-pressure pump)又は往復動ピストンポンプなどといった、その他のタイプのポンプを用いることも想定している。
【0071】
図2e及び図2fに示すように、ポンプ425は、モータモジュール4250とピストンモジュール4280とを有している。モータモジュール4250は、モータ4255と、接続ポート4260と、調整機構4265とを有している。ピストンモジュール4280は、ピストン組立体4285とシリンダ4290とを有している。ピストンモジュール4260が接続ポート4260を介してモータモジュール4250に動作的に接続されている場合は、ピストン組立体4285のピストンは駆動され、該ピストンに対する往復運動及び回転運動の両方を行う。ピストンの行程(ストローク)の大きさは、調整機構4265によって手動で調整することができる。本発明は、本明細書で説明しているように、リアルタイムの監視、フィードバック及び制御を用いることにより、調整を自動的に行うことも想定している。
【0072】
ポンプ425は、制御システム900によって制御され、選択された錠剤位置220にスキップすることができる。この錠剤位置220においては、その中に収容されている担持錠剤1000は、放出するように指定されている。製薬設備10は、担持錠剤1000が前記の分配処理過程を経る前に、該担持錠剤1000の検査を行う。好ましい実施の形態においては、錠剤の検査は、制御システム900による検査のための担持錠剤1000の各々の画像を生成するビデオカメラ426及び構台組立体(図示せず)によって実施される。
【0073】
担持錠剤の状態を決定するとともに、担持錠剤を錠剤位置220に適切に位置決めすることを確実化する代替的な検査装置及び検査方法も用いることができる。ポンプ425による選択的な分配は、すでに薬剤製品3000の要求される許容範囲(公差)に合致しないと思われ、又は投与量分の薬剤液滴2100を受け取るための適切な位置に存在しないと思われる、どの担持錠剤1000についても投与量分の液体薬剤2000を浪費することがないので、効率を高める。
【0074】
ポンプ425は、フローセル430に接続されている。フローセル430は、分配ヘッド435介して分配されることになっているコンテナ445内に収容されている液体中の活性剤の濃度を決定する。このフローセル430は、投与量分の薬剤液滴2100のリアルタイムの監視に用いられる。この濃度情報は、制御システム900に供給される。
【0075】
分配ヘッド435は分配ノズル450(図2d参照)を有している。この分配ノズル450を介して、加圧された定量の投与量分の液体薬剤2000が分配され、投与量分の薬剤液滴2100を形成する。投与量分の薬剤液滴2100は、担持錠剤1000の外側の表面1100に分配される。
【0076】
ノズル450は、正確な量で、分配されている投与量分の液体薬剤2000を生成する。投与量分の液体薬剤2000は、好ましくは、ノズル450につながるチューブを介して液体をポンプ輸送する非常に精密な容量式ピストンポンプ425によって分配される。
液体の組成、粘度、ノズル450のオリフィス寸法及び構成材料を適切に選択することは、形成された液滴の再現性に対する重要及び/又は臨界的なパラメータである。
【0077】
ノズル450はまた、液体溶媒の組成/形成(composition/formulation)及び表面張力を補償することにより投与量分の薬剤液滴2100の形成及び分散を促進するために、疎水性の材料で形成することができ、及び/又は、疎水性のコーティングを施すことができる。
【0078】
図2gに示す代替的な実施の形態においては、ノズル450は内部プランジャ4510を有している。この内部プランジャ4510は、正確な量の投与量分の液体薬剤2000が、ポンプ425の加圧の下で分配室4520に入ることを可能にするように待避させられている(retracted)。好ましくは、プランジャ4510は、ばね4530又はその他の付勢装置によってばね荷重がかけられ、空気の圧力により、例えばソレノイド駆動の圧力源などにより、待避させることができる。投与量分の液体薬剤2000は、プランジャ4510の待避の結果として分配される。自動制御の下では、プランジャ4510が開放位置にある時間、投与量分の液体薬剤の容器内に保持されている圧力、及び、媒体の組成は、形成された液滴の再現性に対する重要及び/又は臨界的なパラメータである。
【0079】
室4520は、好ましくは、選択的にシール(密封)され、これにより室と、該室内に収容されている投与量分の液体薬剤2000とが、加圧下に維持される。放出過程を迅速化するためにヒータ4540を利用してもよい。ノズル450は、ミクロ調整器4550(micro-adjuster)又はその他の調整機構、手動式又は自動式の調整機構(例えば、リアルタイムの監視、フィードバック及び制御を伴った制御システム900によって制御される)を有していてもよい。これにより、分配室4520を出ることが可能となる投与量分の液体薬剤2000の量の調整が行われる。ノズル4560は、投与量分の液体薬剤2000の分配をさらに促進する、共軸の空気排出部4560(co-axial air exhaust)であってもよい。
【0080】
分配システム400は、ポンプ及びノズルの組立体を用いて、投与量分の薬剤液滴2100を形成し分配する。これは、前記のとおり成分が正確であり、かつそれらの挙動(activity)をリアルタイムの監視を実施する能力を有するので有利である。また、分配システム400は、ノズル450を用いることにより、球形又は実質的に球形の投与量分の薬剤液滴2100を生成し、はね散り及びしぶきの発生を低減又は防止する。
【0081】
良好に形成された形状を有する球形の液滴の形成を促進するために、投与量分の液体薬剤2000は、例えばヒドロキシプロピルセルロースなどのポリマ等の添加剤を含んでいてもよい。本発明はまた、活性剤と組み合わせられたその他の添加剤を用いることも想定している。例えば、フィルム2200の形成を促進するためのフィルム形成要素(film former)、又は、例えば化学画像化の代替物(surrogate for chemical imaging)などの本明細書に記載されている画像化技術で用いられるマーカー材料(marker ingredient)などを用いることも想定している。
【0082】
例えばポリマなどの1つ又は複数の添加剤は、投与量分の液体薬剤2000を錠剤に固定する能力を高め又は改善する。ポリマ又はその他のこのような添加剤はまた、所望の表面張力及び/又は粘度を伴った投与量分の液体薬剤2000を生成することができる。その結果、分配システム400によって1つの液滴が分配される。これは、後でより詳しく説明するように、投与量分の液体薬剤の量及び液滴の測定の制御を促進する。このような添加剤の具体例としては、これらに限定される訳ではないが、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カラギーナン(カッパ、イオタ又はラムダ)、ゼラチン、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシド、プルラン、及び/又は、アクリル共重合体(例えば、EUDRAGIT(登録商標)、グレードRL、RS、E、L、S、FS30D)、又はこれらの任意のものの組み合わせが挙げられる。
【0083】
分配システム400、並びに、担持錠剤1000に分配される投与量分の液体薬剤2000及び投与量分の薬剤液滴2100の使用は、製薬設備10が配置された製造施設又は製造場所が中心となって投与量分の液体薬剤を処理する、例えば液化することができるといった、従来のシステム又は方法を超える利点を生じさせる。これは、現場外の製造及び供給を除去するなどして製造工程を低減し、また製造に要する時間を低減してコストを低減する。OHC4化合物が用いられている場合、これは、とくに、作業者による化合物の取り扱いを低減する上において有利である。
【0084】
分配システム400は、代替的に、投与量分の薬剤液滴2100を形成して分配するためのノズルプレート組立体4600(nozzle-plate assembly)を有していてもよい(図2h〜図2jに模式的に示された部分)。この組立体4600は、貫通する孔又はノズル開口部4620を備えたプレート4610を有している。矢印4630で示すように、プレート4610は、投与量分の液体薬剤2000の供給部に関して移動することができる。このような移動は、これに限定される訳ではないが、分配を起こさせるためのプレート4610の振動を含んでいる。プレート4610が投与量分の液体薬剤2000の供給部に向かって選択的に移動させられるときに、投与量分の液体薬剤2000がノズル開口部4620を介して分配される。
【0085】
図2iに示すように、ノズル開口部4620の寸法は、投与量分の薬剤液滴2100が異なる寸法又は体積の範囲となるように、調整又は変更することができる。プレート4610の非常に小さい開口部の寸法を正確に形成する能力及び組立体4600の分配力学構造(dispensing dynamics)は、非常に少量の、好ましくは1ピコリットル程度の投与量分の液体薬剤2000を分配することを可能にする。図2jに示すように、プレート4610に複数(多数)のノズル開口部4620を設けて、列単位で分配を行うことができるようにしてもよい。
【0086】
ノズルプレート組立体4600は、投与量分の液体薬剤2000と接触する材料がより低減されるように部品を最小化するのが有利である。狭い通路が存在せず、かつ、その設計仕様が空気の取り込みに対して不感性であるので、組立体4600の分配操作は信頼性が高い。プレート4610の移動による分配は、組立体4600の搭載(load)を容易にするとともに、その洗浄を容易にする。投与量分の液体薬剤2000の供給部に対する死空間は、平坦な又は実質的に平坦な形状のプレート4610により最小化され、又は除去される。
【0087】
さらに、本発明は、例えば薬剤がインクカートリッジ内に搭載される場合は、パッド印刷装置を用いるなどといった、担持錠剤1000に投与量分の液体薬剤2000を分配するためのその他の構造及び方法を用いることも想定している。
【0088】
分配システム400は、担持錠剤1000に添加されるべき投与量分の薬剤液滴2100の各々をリアルタイムで監視する投与量検査システム460を有している。好ましい実施の形態に係る製薬設備10においては、投与量検査システム460は、投与量分の薬剤液滴2100の高速画像化技術を用いて、液滴の体積を決定する。投与量検査システム460は、構台410に接続され、かつ、投与量分の薬剤液滴2100の各々の高速画像470(図4参照)を撮影することができる高速デジタルカメラ465を有している。好ましい実施の形態に係る製薬設備10においては、2つの分配モジュール420の各々に対応する2つの高速デジタルカメラ465が用いられる。
【0089】
図1〜図4に示すように、投与量分の薬剤液滴2100の画像470は、好ましくは、投与量分の薬剤液滴がノズル450を離れた後であって、かつ、担持錠剤1000と接触する前において、飛行中に撮影される。製薬設備10は、カメラ465を起動させるレーザ検出器を用いて、高速で飛行する投与量分の薬剤液滴2100の画像470を獲得(取得)する(一般的には図2d参照)。しかしながら、本発明は、カメラ465を起動するとともに画像470を獲得するためのその他の起動装置(トリガ装置)及び起動方法を用いることも想定している。
【0090】
制御システム900は、画像470を用いて、投与量分の薬剤液滴2100の各々の体積を計算する。計算された投与量分の薬剤液滴2100の体積は、フローセル430から得られた濃度とともに、担持錠剤1000に分配されている投与量分の活性剤を決定するのに用いられる。許容範囲に合致しないすべての投与量分の活性剤は、制御システム900によってエラーコードが付けられる。その結果、この特定の投与量分の薬剤液滴2100を有する担持錠剤1000を排除することができる。
【0091】
薬剤製品3000においてより高い投与量分の活性剤を必要とする場合は、分配モジュール420は、複数(多数)の投与量分の薬剤液滴2100又は投与量分の液体薬剤2000の流れ(stream)を分配してもよい。投与量検査システム460はまた、投与量分の液体薬剤2000の流れの画像を獲得する能力を有し、これに基づいて薬剤の体積及び投与量の計算を行うことができる。
【0092】
分配システム400は、担持錠剤1000について投与量分の薬剤液滴2100の乾燥を行う乾燥システム475を有している。好ましい実施の形態に係る製薬設備10においては、乾燥システム475は、炉(オーブン)480と、乾燥モニタ又は炉センサ482(詳しくは図示せず)を有している。炉480は、投与量分の薬剤液滴2100と担持錠剤1000とに熱及び空気流を供給する。その結果、担持錠剤の外側の表面1100又は担持錠剤の外側の表面に実質的に沿ってフィルム2200が形成される。炉センサ482は、投与量分の薬剤液滴2100及び担持錠剤1000の各々の乾燥状態を監視し、薬剤製品3000が要求される許容範囲に合致することを確実にする。投与量分の液体薬剤2000の加熱又は乾燥は、過剰な量の液体を蒸発させ、活性剤をフィルム2200に獲得させる。乾燥システム475の乾燥処理過程は、投与量分の液体薬剤2000を担持錠剤1000で「空気乾燥」させるのとは対照的に、例えば溶媒状のメタノールなどといった、薬剤製品からある賦形剤(excipients)の低減又は除去(蒸発により)が望ましい場合は、とくに有利である。
【0093】
例えば5mg又は10mgなどといった、より高い投与量分の薬剤の薬剤製品に対しては、乾燥システム475は、互いの頂部に分配される際に投与量分の液体薬剤2000の層を乾燥させることができ、及び/又は、担持錠剤1000の背向する側部で投与量分の液体薬剤を乾燥させることができる。これは、より大きい体積の投与量分の液体薬剤2000を担持錠剤1000に担持させることを可能にする。
【0094】
例えば、温度、空気流量、湿度などの乾燥状態(乾燥条件)は炉センサ482によって監視され、炉480に沿って状態の変化を獲得するために複数(多数)のこのようなセンサが用いられる。センサによって集められたデータは、各保持トレー220中の投与量分の薬剤液滴2100及び担持錠剤1000の性質を評価するために制御システム900に供給される。
【0095】
好ましい実施の形態においては、乾燥状態は保持トレー220全体で監視され、要求される許容範囲に合致しない炉の状態によって影響を受けている保持トレーに基づいて、個々の担持錠剤1000及びこれに含まれている投与量分の薬剤液滴2100に対してエラーコードを指定することができる。代替的に、炉480内の重要な地点に、より多くのセンサ482を配置することにより、トレーの乾燥状態を部分的に監視するようにしてもよい。さらに、本発明は、乾燥処理過程に関連するその他の状態(条件)又は基準、例えば、特定の薬剤製品3000にとってより重要である状態(条件)などを監視することも想定している。
【0096】
本発明はまた、赤外線(IR)炉である炉480、及び/又は、IR加熱、対流加熱、伝導加熱及び/又はマイクロ波加熱の組み合わせを用いる炉480も想定している。乾燥システム475は、例えば担持錠剤1000の表面温度、又はIR放射などといった状態量を検出するための乾燥センサ備えていてもよい。乾燥システム475はまた、例えば炉480に入る、保持トレー210によって起動される光電管(フォトセル)などといった、炉を作動させるためのセンサを備えていてもよい。
【0097】
分配システム400は、担持錠剤1000にすでに添加され、そして乾燥させられた、投与量分の液体薬剤2000に対してリアルタイムの監視、フィードバック及び調整を行う投与量確認システム500を有している。とくに、投与量確認システム500は、担持錠剤1000における投与量分の液体薬剤2000の位置決めと、担持錠剤に収容されている液体の量とを監視する。好ましくは、投与量確認システム500はまた、担持錠剤1000における投与量分の液体薬剤2000の分布及び活性剤の型も監視することができる。さらに、投与量確認システム500は、例えば担持錠剤1000上に存在する汚染物特定(確認)するなどしてその他の物質を監視するとともに、このようなその他の物質の量を監視してもよい。
【0098】
投与量確認システム500によって得られたデータは制御システム900に供給される。制御システム900は、薬剤製品3000の要求される許容範囲に合致しない個々の担持錠剤1000及びこれらの投与量分の液体薬剤2000に対してエラーコードを指定する。
【0099】
好ましい実施の形態に係る製薬設備10おいては、投与量確認システム500は、担持錠剤1000の各々の画像525を獲得する1対の電荷結合素子(CCD)カメラ520を備えた構台510(前記の構台410に類似する)を有している。この画像525は、担持錠剤1000に関して投与量分の液体薬剤2000の位置を決定するために制御システム900に供給される。
【0100】
投与量確認システム500はまた、担持錠剤1000における投与量分の液体薬剤2000の量、タイプ及び/又は分布を決定するために用いられるプローブ(探針)530(図2参照)を有している。好ましい実施の形態に係る製薬設備10おいては、プローブ530は、近赤外線(NIR)化学画像化技術又はUV誘起蛍光化学画像化技術を用いて、担持錠剤1000上に存在する液体薬剤2000の量を決定する。
【0101】
プローブ530は、保持トレー210内の担持錠剤1000の各々についてNIR化学的画像化を実施する部品、例えば光ファイバ、焦点面アレイ(FPA)検出器、及び/又は、電荷結合素子(CCD)検出器などを有している。さらに、NIR化学的画像化のための波長選択器として液晶可変フィルタ(liquid crystal tunable filter)を用いてもよい。このような部品を互いに組み合わせて又は代替的に用いることは、担持錠剤1000の表面の近傍で又はこれに沿って活性剤を位置決めすることにより促進される。
【0102】
NIR化学的画像化は、投与量分の液体薬剤の量の正確な測定のために、担持錠剤1000の上側表面1100と投与量分の液体薬剤とへの良好な透過を生じさせる。この技術は、フィルム2200が担持錠剤1000の上側表面1100の上に位置する場合、又は、実質的に担持錠剤1000の上側表面に位置する場合、好ましい薬注段階のためにとくに有用である。
【0103】
好ましい実施の形態に係る製薬設備10においては、プローブ530は、焦点面アレイ検出器を用いて、サンプル領域内のあらゆる点から信号を獲得する。サンプル領域は、好ましくは、保持トレー210の全体を含む。その結果、担持錠剤1000の全てが同時に測定され、この処理過程の効率がさらに改善される。焦点面アレイ検出器は、サンプル領域に対して全ての周波数で同時にスペクトルの情報を獲得することができる。プローブ530は、活性剤の量、剤形及び/又は分布について迅速かつ非破壊的に投与量分の液体薬剤2000を測定することができるとともに、担持錠剤1000に含有されているその他の物質の監視又は検出を行うことができる。
【0104】
本発明は、担持錠剤1000についての特定の単数又は複数の投与量分の液体薬剤2000の存在、タイプ及び/又は量を決定するためのその他の方法及び装置を用いることも想定している。例えば、ラマン及びUV反射を利用する化学的画像化及び/又は分光法分析、及び種々のその他のタイプの画像化、化学的画像化及び/又は分光法分析などを用いることも想定している。また、例えば、UV/可視光吸収、蛍光、レーザにより誘起された蛍光、ルミネッセンス、フォトルミネッセンス、テラヘルツ及び中IRなどを用いることも想定している。本発明は、薬剤製品3000の分析のための化学的画像化及び/又は分光法分析の使用を促進する種々の装置又は部品を使用することも想定している。例えば、レーザ(例えば、パルスレーザ)、ビームスプリッタ、水蒸気が存在しない環境(例えば、窒素封止(nitrogen shroud))、光学遅延(例えば、可変光学遅延)、アンテナ、及び/又は、半導体を使用することも想定している。本発明は、室温ソリッドステート検出器及び/又はパルス時間ゲート技術及び部品を使用することも想定している。本発明は、非電離性、非侵襲性、非破壊性及び/又は低電力要求の、薬剤製品3000を分析するための技術を用いることも想定している。
【0105】
本発明は、投与量分の液体薬剤2000及び担持錠剤1000の分析を可能にする電磁スペクトルの任意の領域を用いるともに、特定のタイプの分光法分析を用いる上において励起を起こさせるための種々の技術及び励起源を用いることも想定している。本発明はまた、投与量分の液体薬剤2000及び担持錠剤1000の化学的画像化を用いることを可能にするデジタル画像化のためのその他の技術及び部品を用いることも想定している。さらに、投与量確認システム500はあらゆるスペクトル範囲において代用検出(surrogate detection)を用いることも想定しているということを理解すべきである。
【0106】
製薬設備10のコーティングシステム600は、起こりうる摩耗及びこれに起因する活性剤の損失を防止するために、投与量分の液体薬剤2000にコーティング2300(図12参照)を施す。コーティング2300はシール剤(シーラント)であってもよい。コーティング2300は、投与量分の液体薬剤2000を隠すことにより、薬剤製品3000の外観を一様にする。コーティング材は、担持錠剤1000の色によく似た色のものを用いてもよいが、その他の色のものを用いてもよい。例えば、異なる広告映像を生じさせるために、対照的な色のものを用いてもよい。コーティング2300と担持錠剤1000との間の色の小さな相違は、コーティングの周囲を担持錠剤の縁部に一致させることにより消す(accounted for)ことができる
【0107】
コーティングシステム600は、好ましくは、パッド印刷装置610と、コーティング材源620と、コーティング乾燥機630とを有する。パッド印刷装置610は、コーティングを担持錠剤1000の上側表面1100に移動させる。パッド印刷装置610は、コーティングの浪費、例えば過剰な吹きかけを生じさせることなく、コーティングを担持錠剤に移動させるので、有利である。
【0108】
好ましい実施の形態に係る製薬設備10においては、パッド印刷装置610は、製薬設備10に接続され、又はこれと隣り合って配置され、各往復行程でもって錠剤の配列に印刷を行う。パッド印刷装置610は、構台615又はその他の同様の装置に移動可能に接続して、保持トレー220に関するパッド印刷装置610の移動を促進するようにしてもよい。パッド印刷装置610によってコーティング2300が施されているときに、保持トレー220は移動し続ける。しかしながら、本発明は、錠剤位置220の各々に関してパッド印刷装置610を位置決めするためのその他の装置及び方法を用いて、これによりコーティング2300を正確に行うことも想定している。
【0109】
パッド印刷装置610は、コーティング材源620に取り外し可能に接続されている。好ましい実施の形態に係る製薬設備10においては、コーティング材源620は、取り外し可能に接続することができる導管627を介してパッド印刷装置610に接続された移動可能なコンテナ625である。これにより、コーティング材を迅速かつ効率的に交換することができる。
【0110】
代替的に、スプレー装置又はインクジェット装置(図示せず)を用いて、担持錠剤1000にコーティングをスプレーするようにしてもよい。スプレー装置はまた、構台615に移動可能に接続して、錠剤位置220の各々を通り過ぎるようにしてもよい。本発明は、投与量分の液体薬剤2000を覆うコーティング2300を担持錠剤1000に施すその他の装置及び方法、例えば超音波噴霧器(アトマイザ)などを用いることも想定している。投与量分の薬剤が供給されてしまっている場合は、コーティングシステム600は、間欠的な低容量噴霧スプレーを用いて、担持錠剤1000の表面にコーティング2300を局所的に施してもよい。スプレー装置は、容積ポンプを用いて、間欠的にコーティング材料を供給するようにしてもよい。空気−液体の2流体噴霧スプレーを用いて、微細なスプレーを生成するようにしてもよい。
【0111】
層内に又は背向する側に担持錠剤1000を薬注する場合について前記したとおり、コーティングシステムは、単数又は複数の投与量分の液体薬剤2000がどのように担持錠剤に添加されたかに応じて、例えば両側に添加されたか層間に添加されたかに応じて、必要なコーティングを施してもよい。これは、薬剤製品3000に対して体積が大きい投与量分の薬剤を用いること、例えば5mg又は10mgを超える投与量分の薬剤を用いることを容易にする。
【0112】
コーティング乾燥機630は、担持錠剤1000に施されたコーティング2300と投与量分の液体薬剤2000とを乾燥させる。コーティング乾燥機630は、好ましくは、炉640と、炉センサ650(詳しくは図示していない)とを有している。炉640は、コーティング230に熱と空気流とを供給する。炉センサ650は、前記の炉センサ482と同様に、コーティング2300の乾燥状態を監視し、薬剤製品3000が要求される許容範囲内に合致することを確実化する。
【0113】
製薬設備10の印刷システム700は、コーティング2300に識別マーカーを付与する。この印刷システムは、好ましくは、マーカーを担持錠剤1000のコーティング2300に移動させるパッド印刷装置710と、識別マーカーの各々の画像730を獲得して画像の質を点検する(verify)1対のビデオカメラ720を有している。容認(受入)できない錠剤は、制御システム900によって特定され、この後システム800によって排除されるであろう。
【0114】
好ましい実施の形態に係る製薬設備10においては、パッド印刷装置710及びカメラ720は、構台735に移動可能に接続され(構台410、510及び615と同様に)、識別マーカーが付与されている際に移動し続ける保持トレー210に関してパッド印刷装置の移動を促進する。しかしながら、本発明は、錠剤置き場220の各々に関して識別マーカーを正確に付与するために、パッド印刷装置710又はこれに代わる装置、例えばレーザマーキング装置、インクジェット装置又は輪転グラビア装置などを位置決めするためのその他の装置及び/又は方法を用いることも想定している。各マーカー画像730は、検査のための制御システム900のために設けられ、印刷された識別マーカーが薬剤製品3000の要求される許容範囲に合致するかどうかを決定する。また、本発明は、インク乾燥機(図示せず)、例えば、識別マーカーに熱及び/又は空気流を供給してこれを乾燥させる炉などを有する製薬設備10も想定している。とくに指定されたところを除けば、カメラはビデオ/デジタル記録装置を意味する。
【0115】
受入・排除システム800は、品質制御のためのリアルタイムの監視と調整とを受けた薬剤製品3000を提供し、各製品が要求される許容範囲に合致することを確実化する。製薬設備10による処理過程の種々の段階で連続的に実施されているリアルタイムの監視に基づいて、制御システム900は、すべての薬剤製品3000についてそれぞれ容認できるか拒絶されるかを指定する。
【0116】
容認できる薬剤製品3000は、好ましくは制御システム900によって選択的に制御された圧力の下で、供給領域(詳しくは示していない)を通る一方、拒絶された製品は、好ましくは重力により廃物領域に落下させられる。しかしながら、本発明は、すでに制御システムによって拒絶すべきであると指定された製品から、制御システム900によって容認できると指定される薬剤製品3000を分離するその他の構造及び方法も想定している。
【0117】
制御システム900は、製薬設備10の種々の段階及びシステムを調整する(coordinate)とともに同期させる。好ましい実施の形態においては、制御システム900は、製薬設備10の異なるシステムを制御する複数(多数)のマイクロプロセッサ910を有する分散型のプロセス制御システムである。マイクロプロセッサは、好ましくは、ワークステーション920を通って調整される。しかしながら、本発明は、中央の及び局所的な制御を含むその他のタイプのシステム、例えば複数のマイクロプロセッサ910のうちの1つによって制御されている同様のシステム又はすべてのシステムを制御する単一のマイクロプロセッサ910も想定している。
【0118】
マイクロプロセッサ910及びワークステーション920は、好ましくはイーサネット(登録商標)スイッチ935を用いるネットワーク930を介して、互いに通信を行うようになっている。これは、製薬設備10によって実施されている処理過程のリアルタイムの監視、フィードバック及び調整を可能にする。本発明は、例えば配線(hardwiring)などといった通信のためのその他の構造及び方法を用いることも想定している。制御システム900はまた、保管用の(archive)マイクロプロセッサ又はヒストリアン940(historian)も有している。このヒストリアン940は、製薬設備10によって処理されるすべての薬剤製品3000の各々のために編集(コンパイル)された大量のデータを集中的に格納するのに用いられる。しかしながら、本発明は、例えば編集したデータを個々に格納するマイクロプロセッサ910などといった処理データを格納するその他の方法も想定している。
【0119】
制御システム900は、好ましくは、データ、データの一部、データの要約及び/又はデータに基づく計算及び結論を表示する単数又は複数のモニタ950を有している。これにより、作業者は、行っている処理過程の監視及び/又は調整を行うことができる。より好ましくは、モニタ950は、種々のマイクロプロセッサ910及び/又はワークステーション920を用いることにより、データ、データの一部、データの要約、データに基づく計算、及びデータに基づく結論を選択的に表示することができる。好ましくは、制御システム900は、全ての薬剤製品3000のためのデータを記録する。これらのデータは、時間、錠剤の初期状態、投与量分の液滴の体積、投与量分の液滴の濃度、炉の温度、炉の湿度、炉の空気流量、錠剤における投与量分の薬剤の配置、投与量分の薬剤の量及びその受容性を含む。
【0120】
製薬設備10の操作は、図5中のフローチャートに示されている。処理過程5000は、各段階の間で連続であり、包装(パッケージ)の準備ができた薬剤製品3000を提供する。コスト及び時間を節約することができるといった利点に加えて、処理過程5000は、作業者が薬剤製品3000の種々の薬剤、活性剤及び不活性剤と接触するのを最小にする。これは、起こりうる汚染を低減するとともに、有害である可能性がある活性剤又はその他の物質、例えば労働災害分類4(OHC4)の化合物を取り扱う上において作業者の安全を確保する。
【0121】
作業者が薬剤製品3000と接触することを最小限にし、又は除去するといった製薬設備10の能力は(後で説明するように、包装段階の追加を含む)、従来の処理過程及び設備を超える大きな利点を生じさせる。このような従来の処理過程は、例えばOHC4の薬物が製造されている場合は、作業者による特別な取り扱い及びほこりを閉じ込める装置などといった、特別の安全装置(safety feature)を必要とする。従来の設備及び処理過程における作業者による特別の取り扱い及び特別な安全装置は、製造コストを上昇させるとともに、製品の製造のための時間を増加させる。製薬設備10は、自動化され、リアルタイムの制御が行われ、フィードバックが行われ及び/又は調整が行われるので、このようなコスト回避するとともに、製造時間を短縮する。本発明はまた、酸化性の劣化を低減又は除去するために、窒素に富む雰囲気中で製薬設備10を用いることも想定している。これは、処理過程5000において作業者の介入の必要性を無くすことにより促進される。
【0122】
図5は、それぞれ、担持錠剤1000と投与量分の液体薬剤2000とを製造するために、処理過程6000及び7000と組み合わせた処理過程5000を示している。処理過程5000は担持錠剤1000と投与量分の液体薬剤2000とを用いることを必要とする。しかしながら、担持錠剤1000及び投与量分の液体薬剤2000は、他の施設で製造し、製薬設備10に供給することができる。また、他の処理過程を、図5に示すものとは異なる担持錠剤1000及び投与量分の液体薬剤2000を製造するために用いることができる。
【0123】
材料供給ステップ5100は、担持錠剤1000が製薬設備10内を通って進み投与量分の液体薬剤2000、コーティング2300及び識別マーカーの正確な分配を確実化する際に、確実に位置決めされた状態を保つ担持錠剤1000の配列を提供する。材料供給ステップ5100は、前記のとおり、ローディングシステム、保持システム及びコンベアシステム100〜300によって実施され、制御システム900によってリアルタイムの監視、フィードバック及び調整が行われる。
【0124】
材料供給ステップ5100は、複数の因子、例えば投与量分の液滴2100を分配するのに必要とされる時間量又は投与量分の液体薬剤2000に必要とされる乾燥時間などに基づく駆動コンベア310の速度の調整を含む。好ましい実施の形態においては、駆動コンベア310の速度は、製薬設備10におけるその他のすべての移動の位置決め及び速度を指示する。例えば、駆動コンベアの速度に基づいて構台410、510及び615の同期を指示する。しかしながら、本発明は、処理過程5000の種々の分配ステップに正確さを与える、その他の部品の移動又はその他の因子に基づく(based off)システムの同期も想定している。
【0125】
本発明はまた、担持錠剤1000に分配された投与量分の液体薬剤2000の位置のリアルタイムの監視に基づいてコンベアシステム300の速度を調整することも想定している。前記のとおり、投与量確認システム500は、担持錠剤1000における投与量分の液体薬剤2000の位置の各々の画像525を獲得する。制御システム900は、例えば、投与量分の液体薬剤2000の位置決めが同一方向において常に中心からずれている場合は、このデータに基づいてこの後の保持トレー220に関して駆動コンベア310の速度を調整することができる。また、材料供給ステップ5100は、担持錠剤1000の品質、例えば小片状となった錠剤又は破損した錠剤などのリアルタイムの監視を含む。これにより、除去すべき担持錠剤を指定して、特定の担持錠剤に投与量分の液滴2100を分配することを防止することができる。
【0126】
薬注ステップ5200は、分配システム400によって、とくには分配モジュール420の対によって実施される。制御システム900は、定量ポンプ425に同期されたパルスを印加し、投与量分の液滴2100の加圧された分配を駆動する。しかしながら、本発明は、薬注のために分配モジュール420を駆動するその他の信号及び技術を用いることも想定している。
【0127】
薬注ステップ5200の較正(calibration)は、分配モジュール420の精度を監視する秤量セル455(詳しくは図示していない)によって行われる。操作時においては、構台410は、秤量セル455の上方に位置決めされる。そして、予め設定された数の投与量分の液滴2100が重量測定のために秤量セルに分配される。このデータは、分配された投与量分の液滴2100の画像470の各々から収集されたデータと比較される。この後、制御システム900は、予め設定された数の投与量分の液滴2100についての体積と重量の比較に基づいて分配システム400を較正する(calibrate)。
【0128】
投与量検査ステップ5250は、分配システム400によって、とくに投与量検査システム460によって実施される。投与量検査システム460は、担持錠剤1000に投与量分の液滴2100を添加する前に、投与量分の液滴2100の定量的測定を行って、要求される量の活性剤を含有していない液滴を受け入れている錠剤を拒絶することを可能にする。
【0129】
投与量検査ステップ5250を較正するために、ビジョンレチクル(図示せず)と較正された体積部(図示せず)とが設けられている。ビジョンレチクル(vision reticle)は、ビデオカメラ465を起動して投与量分の液滴2100の画像470を獲得することができる場合に、位置の決定を可能にする。較正された体積部は、投与量検査システム460の較正を可能にする。操作時においては、構台410は、ビジョンレチクル(視覚レチクル)の上方に位置決めされる。較正された体積部は、投与量検査システム460によって放出され検出される。そして、制御システム900は、(画像470からの)較正された体積部を、投与量検査システムの較正のために、既知の較正された体積部と比較する。この較正の連続処理(シーケンス)は、定期的に、例えば15分毎に、又はすでに処理された錠剤が所定の数となる毎に実行するときに設定することができ、及び/又は、定期的又はその他の基準により設定することができる。
【0130】
本発明は、前記の較正技術に基づいて、薬注ステップ5200及び投与量検査ステップ5250のリアルタイムの調整も想定している。これらの較正ステップは、保持トレー220の間に介在させることができる。そして、制御システム900は、較正値と測定値の間の相違に基づいて、分配システム400を調整することができ、例えば、画像体積の較正の調整を行うことができる。さらに、本発明は、投与量検査ステップ5250によって獲得されたリアルタイムの監視データに基づいて薬注ステップ5200のリアルタイムの調整を行うことも想定している。例えば、ポンプ425のピストンの行程を調整して、過大な体積部又は過小な体積部有する投与量分の液滴2100を獲得する(account for)ことも想定している。
【0131】
投与量分の液滴2100の体積を決定するための前記の高速ビデオ画像化方法は、比較器として重量分析を用いる高性能液体クロマトグラフィ法と比較された。図6〜図6eに示すように、画像470を用いた結果のサンプル及び体積を決定するために画像に実施されるアルゴリズムは、投与量分の液滴2100が分配されている際に、投与量分の液滴2100の体積の正確な決定が行われたことを示している。
【0132】
代替的に、投与量検査システム460は、リアルタイムの監視及びフィードバック制御のための光学的形状測定を利用することができる。光学的形状測定を実施するために投与量検査システム460によって利用される部品、例えばレーザ及びカメラなどは、当業者に知られている。光学的形状測定の技術は、分配システム400が投与量分の液滴2100ではなく流れを分配している場合は、より大きい体積、例えば10マイクロリットルより大きい投与量分の液体薬剤2000に対してとくに有用である。
【0133】
光学的形状測定の技術に対して、投与量検査システム460は、担持錠剤1000の第1の輪郭形状(profile)を獲得するために、投与量分の液体薬剤2000の分配に先立って、担持錠剤1000の第1の走査(スキャン)を実施する。この後、投与量分の液体薬剤2000を伴った担持錠剤1000の第2の輪郭形状を獲得するために、投与量検査システム460によって第2の走査が実施される。第1の輪郭形状と第2の輪郭形状の相違は、担持錠剤1000にすでに分配された投与量分の液体薬剤2000の体積の測定を結果を与える。さらに、本発明は、投与量分の液体薬剤2000が担持錠剤1000の上ですでに乾燥させられた後に、担持錠剤1000の光学的形状測定を用いることも想定している。また、第1の輪郭形状は、処理過程を迅速化するとともに2つの走査の必要性をなくすために、同一の担持錠剤1000に対して予め決定された値に基づいて求めるようにしてもよい。
【0134】
乾燥ステップ5300及び乾燥空気準備ステップ5325は、乾燥システム475によって実施され、保持トレー220が炉480を通って移動する際に、担持錠剤1000において投与量分の液滴2100の乾燥を行う。保持トレー220の受け入れ又は拒絶のために、種々の乾燥条件が監視される。本発明は、乾燥システム475のリアルタイムの調整に用いられるべき乾燥条件、例えば制御システム900によって調整される温度、空気流速及び/又は湿度、リアルタイムの監視も想定している。なお、この監視は、上記条件の異常の検出に基づいている。
【0135】
投与量確認ステップ5350は、投与量確認システム500によって実施され、ビデオ画像525及び近赤外線化学画像化を用いることにより、担持錠剤1000の上に存在する投与量分の液体薬剤2000の位置、タイプ、分布及び量のリアルタイムの監視を行う。図7及び図7aに、NIR化学画像化方法の結果のサンプルを示す。
【0136】
焦点面アレイ検出器の各画素に対して固有の(unique)スペクトルが収集される。これは、空間分解スペクトル及び波長依存画像の両方で構成されている個々の担持錠剤データを生成する結果となる。図7及び図7aに代替的に示すように、出力は、一連の空間分解スペクトル(画像の各地点に対するもの)又は一連の波長依存画像としてみることができる。各担持錠剤1000に存在する投与量分の液体薬剤2000の量は、投与量分の液体薬剤の生成された画像の相対的な寸法と個々の画素の強度とに基づいて、制御システム900によって決定することができる。
【0137】
しかしながら、前記のとおり、活性剤の量を分析するために、NIR化学画像化に代えてその他の方法を用いてもよい。例えば、図7bは、保持トレー210全体にUV光の励起を生じさせることにより放射が生じさせられた場合における、蛍光から生成された画像を示している。担持錠剤1000及びこれらの投与量分の液体薬剤2000の各々を画像化するために可視スペクトルCCDカメラが用いられた。投与量分の液体薬剤2000の領域と個々の画素におけるそれらのグレースケール強度とに基づいて、制御システム900により、各投与量分の液体薬剤2000の量を決定することができる。図7cは、HPCのみが存在し画像処理が存在しない担持錠剤のルミネッセンス画像を示している。これとは対照的に、図7dは、活性剤及びHPCが存在しかつ画像処理が存在する場合における担持錠剤のルミネッセンス画像を示している。
【0138】
本発明はまた、コンベアシステム300及び分配システム400に対して、リアルタイムのフィードバック及び調整を行うためにリアルタイムの監視を用いることも想定している。例えば、担持錠剤1000において投与量分の液滴2100のより良好な位置決めを行うために速度を調整し、あるいは、投与量分の液滴2100の体積を増加又は減少させ、ひいては担持錠剤において最終的には乾燥させられる活性剤の量を増加又は減少させるために、ポンプ425及び/又はノズル450を調整することも想定している。
【0139】
担持錠剤1000との接触の前及び後の両方において、投与量分の液滴2100のリアルタイムの監視を用いることはまた、処理過程の実施時に生じるあらゆる損失(losses)をより有効に行う(account for)ことを可能にする。例えば、限定される訳ではないが、投与量確認ステップ5350が、投与量検査ステップ5250によって指示された量よりもはるかに少ない投与量分の薬剤しか存在しないことを示している場合、薬注ステップ5200及び乾燥ステップ5300を、これらの損失の原因を解明する(account for)ために分析することができる。
【0140】
コーティングステップ5400は、コーティングシステム600によって実施され、パッド印刷装置610又はその他の分配装置を用いることにより、投与量分の液体薬剤2000にコーティング2300を施す。図5は、コーティングを生成するための処理過程8000と組み合わせた処理過程5000を示している。処理過程5000は、コーティング2300のための上塗り(over coat)を用いている、しかし、コーティングは、他の施設で製造して製薬設備10に供給することができる。また、処理過程8000に示すステップとは異なるその他の処理過程を用いてコーティングを生成してもよい。
【0141】
コーティング乾燥ステップ5500及び乾燥空気準備ステップ5525は、コーティング乾燥機630によって実施され、投与量分の液体薬剤2000にすでに施されたコーティング2300の乾燥を行う。分配システム400乾燥システム475に関する前記のリアルタイムの監視、フィードバック及び調整と同様に、コーティング乾燥ステップ5500は、コーティング2300の乾燥のリアルタイムの制御を行うことができる。
【0142】
コーティング検査ステップ5550は、印刷システム700のカメラ720によって獲得された画像730に基づいて実施される。代替的に、印刷システム700によって用いられる部品及び制御と同様に、保持トレー210がコーティング乾燥機630を通り抜けた後に、製薬設備10に沿う別の画像検査段階を設けてもよい。コーティング検査ステップ5550は、各薬剤製品3000受け入れ又は拒絶を行うために、投与量分の液体薬剤2000に施されたコーティング2300のリアルタイムの監視を用いる。本発明はまた、コーティングシステム600、とくにパッド印刷装置610又はその他の分配装置のリアルタイムのフィードバック及び調整、例えば、速度、位置決め、量及び/又は圧力のフィードバック及び調整を用いることも想定している。
【0143】
印刷ステップ5600及びインク分配ステップ5625は、印刷システム700によって実施され、もう1つのパッド印刷装置又はその他の分配装置を用いることにより、コーティング2300の上の識別マーカーを付与する。
【0144】
印刷検査ステップ5650もまた、印刷システム700のカメラ720によって獲得された画像730に基づいて実施され、識別マーカーの正確な位置決め及び明瞭化を行う。印刷検査ステップ5650は、各薬剤製品3000受け入れ又は拒絶を行うために、コーティング2300に付与された識別マーカーのリアルタイムの監視を用いる。本発明はまた、印刷システム700、とくにパッド印刷装置710又はその他の分配装置のリアルタイムのフィードバック及び調整、例えば、速度、位置決め、量及び/又は圧力のフィードバック及び調整を用いることも想定している。
【0145】
配送ステップ5700は、受入・排除システム800によって実施され、包装の準備が整い、かつリアルタイムの監視、フィードバック及び調整が行われて製品の各々が要求される許容範囲に合致していることが確実化された薬剤製品3000を提供する。すべての薬剤製品3000はそれぞれ受け入れ可能かそれとも排除すべきかが指定されている。したがって、制御システム900は、選択され/受け入れられた薬剤製品を受け入れる。
【0146】
排除ステップ5800はまた、受入・排除システム800によって実施され、製薬設備10のリアルタイムの監視、フィードバック及び調整によって処理過程で得られたデータに基づいて、要求される許容範囲に合致しない薬剤製品3000を排除する。
【0147】
図8〜図10は、本発明のもう1つの実施の形態に係る、包括的に参照番号20が付された製薬装置ないしは製薬設備を示している。製薬設備20は、図1に示す好ましい実施の形態に係る前記の種々の部品と同様でありかつ同様の参照番号が付された種々の部品、すなわちコンベアシステム300、薬物分配システム400、制御システム900などを有している。製薬設備20は、好ましい実施の形態をスケールダウン(縮小)したものであるが、処理段階においてリアルタイムの監視を行う。これらのシステム300、400及び900の各々は、互いに動作的に接続され、それぞれリアルタイムの監視がなされ、好ましくはリアルタイムのフィードバック及び調整もなされた薬剤製品3000を効率的かつ人間工学的に処理する。
【0148】
保持トレー210は、担持錠剤1000が製薬設備20に対して降下を始める部位において、駆動コンベア310の上に手動で配置される。各保持トレー210は、該トレー上のバーコード230及びスキャナ235を用いることにより特定される。保持トレー210は、製薬設備20に沿って移動し続け、分配システム400に至る。分配システム400では、構台410に取り付けられた分配モジュール420が、担持錠剤1000の各々に投与量分の液滴2100を分配する。ビデオカメラ465は、分配されている各投与量分の液滴2100の画像を撮影し、この画像とフローセル430で獲得された濃度データとを関連させて用いて、分配されている活性剤の量のリアルタイムの監視が行われる。
【0149】
炉480を通り抜けた後、投与量分の薬剤2000は乾燥させられ、担持錠剤1000の外側の表面1100に、又は実質的に外側の表面1100に沿って形成されたフィルム2200となる。そして、担持錠剤1000の各々について、投与量分の薬剤2000の位置及び量のリアルタイムの監視が行われる。構台510に取り付けられたビデオカメラ520(図9参照)は、各担持錠剤1000及びその上の各投与量分の薬剤2000の画像525を獲得する。この画像525は、投与量分の薬剤の配置及び量を得るために、制御システム900によって処理される。
【0150】
NIR又はUVにより惹起された蛍光の下で、カメラ520は、薬注及び乾燥を行った後に残っている堆積スポット(堆積部位)の画像525を獲得する。画像解析ソフトウエアは、グレースケールを用いて、画素の数と画素の相対強度とを表にし、背後に残っている乾燥されたスポットの画像を現像する。大きい投与量分の薬剤は、より大きい被覆領域又はより高い強度のグレースケールを生じさせるであろう。この情報に基づいて、錠剤における投与量分の薬剤が決定される。
【0151】
この後、保持トレー210は、駆動コンベア310から手動で除去される。データは、投与量分の液滴、投与量分の薬剤の位置、投与量分の薬剤の量、及び乾燥状態に関して、薬剤製品3000毎に編集(コンパイル)される。このデータは、各薬剤製品が受け入れ可能であるか排除すべきかの指定を行うために、制御システム900によって用いられる。製薬設備20は、個々の担持錠剤1000の特定を行うために、製薬設備の異なる段階で個別のスキャナ235を用いる。
【0152】
図8aに、本発明の第2の代替的な実施の形態に係る、包括的に参照番号20’が付された製薬装置ないしは製薬設備を示す。図8〜図10に関して説明した前記の実施の形態と同様に、製薬設備20’は、図1に示す好ましい実施の形態に係る製薬設備10をスケールダウンしたものである。製薬設備20’は、製薬設備10及び20と同様の特徴を多く有している。そして、これらの特徴、すなわちコンベアシステム300及び薬物分配システム400などには、同様の参照番号が付されている。製薬設備20’は、製薬設備20の特徴を含み、さらに構台510を有し、投与量確認システム500と容易に結合して用いることができるので、本発明のモジュール性(modularity)を例示している。
【0153】
図8b〜図8oは、包括的に参照番号8020が付された、分光法検出システムないしは装置のための、代替的かつ典型的な実施の形態を模式的に示す図である。分光法検出システム20は、一般に、少なくとも1つの放射線伝達システム8022と、第1の制御システム8024とを備えている。放射線伝達システム8022は、少なくとも1つの薬剤サンプル8010に入射放射線(例えば、入射放射線パルス)を供給又は伝達し、サンプル8010から放射される放射線を検出する。図8bに示すように、第1の制御システム8024は、好ましくは、励起線8023aを介して、放射線伝達システム8022(又は光プローブ)に、所望の波長の光又は入射放射線を供給するための光源8026を備えている。また、第1の制御システム8024は、放射線伝達システム8022によって検出された放出放射線を分析するための分析器8028を備えている。放射線伝達システム8022は、集合線8023b(collection line)を介して、分析器8028と通信を行うようになっている。さらに、第1の制御システム8024は、後でサンプル8010において検出された放出放射線と比較するために、選択された(又は所望の)活性剤(actives)の放射特性を格納するための格納システム又は記憶システム8027を備えている。好ましくは、励起線8023a及び集合線8023bは、単一の光通信線(例えば、光ファイバケーブル)内に収容されている。
【0154】
この代替的な実施の形態によれば、光源8026は、少なくとも1つの入射放射線パルスを生成し供給するように構成されている。より好ましくは、光源8026は、複数の入射放射線パルスを生成し供給するように構成されている。さらに、後で詳しく説明するように、分光法検出システム8020は、好ましくは、線8023dを介して、第1の制御システム8024(ひいては、光源8026、分析器8028及び記憶システム8027)及び伝達システムと通信を行う第2の制御(又は同期)システム8029を備えている。これは、(i)各サンプル8010を光プローブ8022に近接して位置決めし、(ii)移動システム8030の上のサンプル8010の移動を、少なくとも入射放射線生成システムと同期させるためであり、より好ましくは、入射放射線の伝達及びサンプ8010からの放出放射線の検出のためである(図8c参照)。
【0155】
図8bに示すように、第2の制御システム8029は、好ましくは、第1の制御システム8024の下位システム又は部品(一部)である。このようにせず、第2の制御システム8029は、別の部品であってもよい。放射線伝達システム8022は、薬剤サンプル8010への光の伝達及びそこからの放出放射線の受け入れを達成するために用いられる種々のタイプのもの、例えば従来の光プローブ(例えば、n−アラウンド−1(n-around-1)光ファイバプローブ)などであってもよい。好ましくは、光プローブ8022によって生成される入射放射線は、紫外線−可視光のスペクトル領域の光(又はそのパルス)を含んでいる。かくして、この光は、好ましくは、ほぼ200〜800nmの範囲の波長を有している。1つの代替的な実施の形態においては、光は、ほぼ225〜600nmの範囲の波長を有している。さらに、もう1つの代替的な実施の形態においては、光は、ほぼ300〜450nmの範囲の波長を有している。光の波長は、好ましくは、活性的な仕様のもの(active specific)、すなわち、選択された活性剤のスペクトル特性又は反射特性に基づくものである。
【0156】
図8bに示す分光法検出システム8020は、1つの光プローブ8022とこれに関連する励起線8023a及び集合線8023bとを示しているが、この代替的な実施の形態の範囲内において、複数の光プローブとこれに関連する線とを容易に用いることができるということが理解されるであろう。前記のとおり、薬剤サンプル(又は、複数の薬剤サンプルの各々)によって放射された放出放射線は、放射線伝達システム又は光プローブ8022によって検出される。そして、各薬剤サンプルの放射特性を示す少なくとも1つの信号が分析器8028に送信される。この後、放出放射線を、選択された活性剤(actives)の格納されている放射特性と比較して、少なくとも、各サンプルの中又は上に含有されている活性剤の存在及び正体(identity)、又は、各サンプルの中又は上に含有されている活性剤の不存在を決定する。検出された活性剤の濃度はまた、既知の手法(formulation)、例えば、ここに参照のために組み入れられている下記の文献に開示された手法により決定することができる。
マサートその他(Massart et al.)「計量化学:教科書(Chemomertrics: a Textbook)」、科学及び技術におけるデータの取り扱い(Data Handling in Science and Technology)、第2巻、1988年
【0157】
図8dは、分光法検出システム8020とともに用いることができる包括的に参照番号8030で示された、代替的な実施の形態に係る移動システムを示している。図8dに示すように、移動システム8030は、サンプルテーブル8032と、位置決めテーブル8040(position table)と、基部8050とを備えている。
【0158】
図8e〜図8gに示すように、サンプルテーブル8032は、その頂面に、少なくとも1つの、より好ましくは複数の、凹部を備えたレセプタクル(又はホルダ)を備えている。各レセプタクル8034(容器)は各薬剤サンプル8010を受け入れるように構成されている。図8h及び図8iに示すように、サンプルテーブル8032は、さらに、その底面に、少なくとも2つの実質的に平行な「T字形」のスロット8036を備えている。これらのスロット8036は、位置決めテーブルの軌道8042(図8d参照)を滑動可能に受け入れるように構成されている。
【0159】
この代替的な実施の形態によれば、サンプルテーブル8032は、所望の数のレセプタクル8034収容するように種々の寸法のものを備えていてもよい。図示しているように、1つの代替的な実施の形態においては、サンプルテーブル8032は、長さがほぼ16mmであり、幅がほぼ9mmであり、200個のレセプタクル8034を収容している。サンプルテーブル8032は、好ましくは、不活性な材料、例えば、テフロン(登録商標)、ステンレススチール、被覆アルミニウムなどで形成され、光の伝播との干渉の可能性、及びレセプタクル8034内に収容されているサンプル8010からの放射される光との干渉の可能性を実質的に低減する。代替的な実施の形態においては、サンプルテーブル8032は、軽量の基部(例えば、アルミニウム)と、基部の上に固定された不活性な材料で構成された頂部レセプタクル部(頂面に形成されたレセプタクル8034を有する)とを有する2部品部材(two-piece member)を備えている。
【0160】
図8d及び図8jに、移動システム8030の位置決めテーブル8040を示す。図8jに示すように、位置決めテーブル8040は、好ましくは該位置決めテーブル8040の頂面と交差して伸びる少なくとも2つの「T字形」の軌道8042を備えている。この代替的な実施の形態によれば、位置決めテーブルの軌道8042は、サンプルテーブルのスロット8036を通ってその中に滑動して入るように形成され位置決めされている。
【0161】
図8kに示すように、位置決めテーブル8040も、同様に、その底面に、基部の軌道8052を滑動可能に受け入れるように構成された、2つの実質的に平行な「T字形」のスロットを備えている(図8d、図8l及び図8m参照)。位置決めテーブル8040及び基部8050は、アルミニウム及びABSなどの種々の軽量の材料で構成することができる。好ましくは、位置決めテーブル8040及び基部8050はアルミニウムで構成される。
【0162】
図8d及び図8nに示すように、本発明によれば、サンプルテーブルのスロット8036と位置決めテーブルの軌道8042の滑動可能な係合は、矢印X及び矢印X’で示す方向の(すなわち、サンプルの経路「SP1」)、サンプルテーブル8032の実質的に直線状の移動を達成する。位置決めテーブルのスロット8044と基部の軌道8052の滑動可能な係合は、矢印Y及び矢印Y’で示す方向の(すなわち、サンプルの経路「SP2」)、位置決めテーブル8040の実質的に直線状の移動を達成する。当業者であれば理解できるであろうが、本発明の範囲内で種々の従来のシステムを用いて、移動システム8030、ひいてはサンプル8010の上記の移動を行わせることができる。代替的な好ましい実施の形態においては、1対の電動式のシャフト又はねじ8060a、8060bが設けられる。
【0163】
図8dに示すように、第1のシャフト8060aは、好ましくは、サンプルテーブル8032と連結され、X’方向及びX方向の推進力を生じさせる。第2のシャフト8060bは、好ましくは、位置決めテーブル8040と連結され、Y’方向及びY方向の推進力を生じさせる。当業者であればさらに理解できるであろうが、本発明の範囲内で種々の代替的な移動システムを用いることができる。このようなシステムとしては、単一のサンプルの経路を備えている従来のコンベアが挙げられる。前記のとおり、分光法検出システム8020は、さらに、本発明に係る移動システム8030と同期する(in synchrony)ように構成されている。代替的な好ましい実施の形態においては、分光法検出システム8020は、第1の制御システム8024及び移動システム8030と通信を行う、第2の制御システム8029を備えている。第2の制御システム8029は、少なくとも次の機能を実行するように構成ないしは調整されている。
(i) 移動システム8030によって、単数又は複数のサンプル8010の位置決めを制御する。
(ii) 各サンプル8010を光プローブ8022に近接するよう位置決めする(すなわち、照明位置)。
(iii) 移動システム8030による単数又は複数のサンプル8010の移動を、少なくとも本発明に係る入射放射線生成システム(すなわち、光源8026)と同期させる。より好ましくは、各サンプルの経路(すなわち、SP1、SP2)を横切る際に、各サンプル8010かたの放出放射線の検出及び照明と同期させる。
上記の同期させられたサンプルの移動、照明、検出及び分析は、好ましくは1〜5サンプル/秒の範囲内で最小の速度(又は速さ)で、より好ましくはほぼ1サンプル/秒で実施される。かくして、本発明に係る方法及びシステムは、高速で正確な薬剤の剤形(formulation)、とくに当該技術分野で例をみない薬物の被験サンプル(drug candidate sample)の現場分析を行う。
【0164】
図8oに示すように、分光法検出システム8020は、好ましくは、表示システムを備えている。この表示システムは、サンプルのID、システム及び試験のパラメータ、そして最も重要なものである上記の分光法分析システム又は分光法分析方法によって取得された結果、例えばサンプル中に存在すると予測される活性剤の存在、正体及び濃度を視覚的に表示する。図8oに示すように、代替的な1つの実施の形態においては、表示システムは、少なくとも1つのモニタ8065を備えている。このモニタ8065は、線8023cを介して、第2の制御システム8029、ひいては第1の制御システム8024と通信を行う。代替的なもう1つの実施の形態においては、表示システムは、連結されたモニタ8072を有する少なくとも1つのコンピュータシステム又はPC8070を備えている。当業者であればさらに理解できるであろうが、さらにコンピュータシステム8070を、オペレータが第1及び/又は第2の制御システム8024、8029を直接制御するように構成し、プログラムを組むことができる。代替的なさらにもう1つの実施の形態においては、表示システムは、少なくとも1つのモニタ8065と、少なくとも1つのコンピュータシステム8070とを備えている。
【0165】
かくして、本発明の1つの代替的な実施の形態に係る、薬剤サンプル中における活性剤の存在を現場で決定するための方法は、次の過程を含んでいる。
少なくとも1つの薬剤サンプルを準備する過程。
少なくとも1つのサンプル経路に沿って薬剤サンプルを移動させる過程。
ほぼ200〜800nmの範囲内の波長を有する少なくとも1つの入射放射線パルスを生成する過程。
サンプルがプローブ8022の近傍に移動したときに(すなわち、照明位置)、薬剤サンプルに放射線パルスを照射する過程。
薬剤サンプルから放射された放出放射線を検出する過程。
検出された放出放射線を、選択された活性剤の格納されている放射線の特性と比較して、少なくとも活性剤の存在又は不存在を決定する過程。
【0166】
代替的なさらにもう1つの実施の形態においては、薬剤サンプル中における活性剤の存在を現場で決定するための方法は、次の過程を含んでいる。
複数の薬剤サンプルを準備する過程。
少なくとも1つのサンプル経路に沿って複数の薬剤サンプルを移動させる過程。
それぞれが200〜800nmの範囲内の波長を有する複数の入射放射線パルスを生成する過程。
照明位置に移動させられたときに、複数の薬剤サンプルの各々に、複数の入射放射線パルスのうちの少なくとも1つを照射する過程。
複数の薬剤サンプルの各々から放射された放出放射線を検出する過程。
複数の薬剤サンプルの各々から放射された放出放射線を、予め決定された活性剤の格納されている放射線の特性と比較して、活性剤の存在又は不存在を決定する過程。
代替的なさらなる実施の形態においては、上記の方法は、少なくとも薬剤サンプルを移動させるステップを、入射放射線パルスを生成するステップと同期させるステップを含んでいる。
【0167】
図11と図12とは、第1の実施の形態に係る担持錠剤1000と、製薬設備10によって処理された後に結果的に得られる薬剤製品3000とを示している。担持錠剤1000は、好ましくは、外側の表面に沿って集中的に配置された凹部又は容器部1150を有している。容器部1150は、投与量分の液滴2100を分配後に保持し(land)、その流出を防止するための凹部(basin)である。容器部1150は、投与量分の液体薬剤2000を保持するのに十分な容積を有している。投与量分の液体薬剤2000の粘度に応じて、容器部1150の容積を、投与量分の液体薬剤の体積よりも小さくしてもよく(粘度が、投与量分の液体薬剤が容器部の開放端で湾曲することを可能にする場合)、あるいは、投与量分の液体薬剤の体積と同一とするか又はやや大きくしてもよい。
【0168】
容器部1150は、好ましくは、液体がはね散るのを最小にし、又は防止するために、滑らかな凹状となっている。しかしながら、本発明は、投与量分の液滴を担持錠剤1000に添加するのを促進するために、容器部1150の形状、寸法及び位置が上記のものとは異なるものを用いることも想定している。本発明はまた、投与量分の液滴が高粘度である場合、又は投与量分の薬剤が担持錠剤1000から滑り落ちるのを防止する強い表面張力が存在する場合は、容器部を有しない外側の表面とすることも想定している。
【0169】
担持錠剤1000は、好ましくは、外表面1100及びこれと背向する外表面1200の両方に形成された容器部1150を有している。これは、ローディング段階の実施時に、担持錠剤1000を適切な方向に向ける必要をなくさせる。担持錠剤1000はまた、プレコートを行って吸収を防止し、これによりフィルム2200が外表面1100に、又は実質的に外表面1100に沿って維持されるようにしてもよい。しかしながら、担持錠剤1000による吸収が生じない、ある種の投与量分の液体薬剤2000及び担持錠剤1000に対しては、これは必要ではない。
【0170】
好ましい実施の形態に係る薬剤製品3000は、外表面1100に、又は実質的に外表面1100に沿って投与量分の液体薬剤を有している。これは、活性剤が担持錠剤1000の構造を損傷することを防止する。これはまた、リアルタイムの監視行う種々の方法、例えば担持錠剤をある深さまでは分析する能力は有するものの、担持錠剤全体にわたって分析する能力は有しないNIR化学画像化を用いることを容易にする。しかしながら、本発明は、担持錠剤1000が投与量分の薬剤は吸収するが不安定化されない場合、例えば大抵はコーティングが行われず従来の圧縮された錠剤に比べて硬度が低い経口崩壊性の錠剤などの場合は、投与量分の液体薬剤2000を担持錠剤1000の基材に分配することも想定している。担持錠剤1000の構造を損傷しない活性剤、例えば担持錠剤の一部を溶解させる活性剤に対しては、このタイプの分配で十分である。さらに、本発明は、担持錠剤の外表面にフィルムを形成する一方、担持錠剤1000の基材内への活性剤の吸収を組み合わせることも想定している。
【0171】
図13と図14とは、第2の実施の形態に係る担持錠剤9000と、製薬設備10によって処理された後に結果的に得られる薬剤製品3010とを示している。担持錠剤9000は、好ましくは、外表面9100に沿って集中的に配置された凹部又は容器部9150を有している。容器部9150は、投与量分の液滴2100を分配後に保持し(land)、その流出を防止するための凹部(basin)である。さらに、容器部9150を囲むために第2の容器部(図示せず)を用いてもよい。この第2の容器部は、コーティングを分配後に保持し(land)、その流出を防止するとともにより均一な外観を生じさせるための凹部(basin)である。
【0172】
上記のものとは異なる寸法及び形状の担持錠剤1000及び9000を用いることができるということを理解すべきである。例えば、限定される訳ではないが、製薬設備10、20及び20’は、投与量分の液体薬剤2000を、該薬剤を保持するのに用いられる、ゼラチン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)又は射出成形されたポリマカプセルのシェルに分配してもよい。
【0173】
さらに、製薬設備10、20及び20’に関して説明したシステム及び又は部品は、ある種の薬剤製品のために利用することは必ずしも必要とされないということを理解すべきである。例えば、限定される訳ではないが、ビタミン又は化粧品である薬剤製品は、より強力な(powerful)活性剤と比べて、全ての基準に対して同一の厳格な品質制御を必要としない。このような場合、制御システム900は、リアルタイムの監視活動を行うことは必要とはされない。さらに、制御システム900は、あるシステムを用いないことにより、他のシステムを同期させるであろう。これは、例えば担持錠剤1000及び投与量分の液体薬剤2000の乾燥が最小限であるか又は必要とされない場合は、処理過程の効率を最大限に高めることができ、その他の活動を大幅に迅速化することができる。
【0174】
本発明は、製薬設備10、20、20’並びにその種々の部品及びシステムがモジュール式の組立品であることを想定している。これは、製薬設備10、20、20’が、選択された不必要な部品を除去することによって、特定の薬剤製品3000に対してのみ必要とされる活動を実施し、時間を節約することを可能にする。例えば、コーティングを施さない場合は、保持トレー220がコーティング用の乾燥炉630を通るのを回避することができる。
【0175】
本発明は、製薬設備10、20、20’の種々の活動を行う異なる部品が互換性を備えることを想定している。例えば、NIR化学画像化を実施するプローブ530を、その他のタイプの分析を実施するその他のプローブ、例えばラマン、UV反射率、蛍光及び/又はテラヘルツを利用する分光法分析及び化学画像化などと取り換えることを想定している。製薬設備10、20、20’は、特定の薬剤製品3000に対して最も効果的で正確なタイプの分析、ひいてはこのような分析を実施する部品を利用してもよい。本発明はまた、制御システム900が、特定の薬剤製品3000に対して、どのようなタイプの分析及びこれに対応する部品を用いるべきかを指示することも想定している。
【0176】
さらに、本発明は、包装ステップを含む処理過程5000を用い、これにより、とくに薬剤製品3000のリアルタイムの提供が利用される場合に、最終的に薬剤製品3000の出荷を容易にするといった結果を得ることを想定している。製薬設備10、20、20’の設計仕様及びモジュール性は、処理過程5000に包装ステップを付加することを容易にする。
【0177】
製薬設備10、20、20’はまた、従来の設備に対して同様の調整を行う場合に比べて非常に短時間で、異なる薬剤製品3000に製造品目を変更する能力を有する。異なる薬剤製品3000への製品の変更を行うための製薬設備10、20、20’の洗浄は、迅速に取り外すことができる分配モジュール420の洗浄を必要とするだけである。分配モジュール420は、時間がかかる修理ではなく取り換えを行うことが可能であるので、比較的低コストである。
【0178】
製薬設備10、20、20’及び処理過程5000は、製造ステップと品質制御ステップとに基づいて、薬剤製品3000を製造する上における効率を改善する。処理過程5000の連続処理方式は、例えば湿式化学などの品質制御テストを実施することを必要とせずに、直接の包装が非常に容易である薬剤製品3000を迅速かつ効率的に製造する。また、製薬設備10、20、20’は、従来の装置及び技術のように製造を停止することなく、処理過程5000を連続的に実施することができる。
【0179】
本発明に係るリアルタイムの監視、フィードバック及び調整は、不必要な製造ステップ(例えば、排除される担持錠剤への分配)を生じさせず、薬剤製品3000の各々の個々の特性(物性)に基づいて品質管理を行わせる。本発明は、コストの点で有効(有利)である。なぜなら、従来の製品のサンプリング方法のように非常に多数の不良錠剤を有する回分量の製品を全部廃棄するのではなく、制御システム900によって特定された不良の薬剤製品300を廃棄するだけですむからである。
【0180】
処理過程5000は、小投与量分の薬剤、例えば活性剤が5mgより少ない薬剤の製造にとくに有効(有利)である。処理過程5000は、正確な量の活性剤の供給を行い、これにより投与量が少ない場合、例えば1μ〜1000μの場合にとくに有利である。しかしながら、製薬設備10、20、20’及び処理過程5000は、より多い量の投与量、例えば5mgより多い投与量で薬剤と、薬剤類似製品、例えばビタミンを製造することができる。
【0181】
処理過程5000によって実施される分配は、各回分量について、均一な成分で製品に投与量分の活性剤を分配する結果となる。この成分の均一性は、相対標準偏差(RSD)が5%より小さいのが好ましく、RSDが3%より小さいのがより好ましく、RSDが2%より小さいのが最も好ましい。処理過程5000による活性剤の分配における精度は、投与量の範囲を上回るものである。処理過程5000、及び結果として得られる分配の精度の利点は、従来の製造処理過程と比べて、とくに投与量が少ない場合に顕著となる。
【0182】
本発明は、投与量分の液体薬剤2000と組み合わせて、コーティング及び/又は添加剤を用いることも想定している。これは、胃腸(GI)の経路に沿って薬剤製品の解放速度を制御することを目的としている。前記のとおり、複数の活性剤を担持錠剤1000に分配する場合、例えば担持錠剤1000の背向する両側に活性剤を分配し、又は層状化して分配する場合は、コーティング及び/又は添加剤を用いることにより、異なる活性剤の解放を制御して、GI経路に沿って所望の領域で解放が起こるようにすることができる。
【0183】
本発明は、製薬設備10、20、20’の個々のシステム又はこれらの組み合わせを、他の装置と組み合わせて用い、処理過程5000において説明した1つ又は複数のステップを行うことも想定している。例えば、限定され訳ではないが、分配モジュール420(ポンプ425、フローセル430及び分配ヘッド435を含む)及び投与量検査システム460を、ブリスタ充填設備(blister filling machine:図示せず)と動作的に接続してもよい。
【0184】
分配モジュール420及び投与量検査システム460をブリスタ充填設備と組み合わせることは、ブリスタ包装の熱成形されたポケットに保持されている錠剤が分配モジュールから投与量分の液体薬剤2000を受け入れることを可能にする。製薬設備10、20、20’に関してすでに説明したリアルタイムの監視、フィードバック及び制御と同様に、ブリスタ包装、とくに各錠剤に関しての分配モジュール420の位置決めは、正確な分配が行われるように調整される。
【0185】
さらに、分配モジュール420と投与量検査システム460とブリスタ充填設備とを組み合わせることは、すべての錠剤のそれぞれについての品質制御の評価(assessment)を行うことになるであろう。ブリスタ包装の1つ又は複数の錠剤が、要求される許容範囲に合致していないことが発見された場合、ブリスタ包装全体が排除されることになる。錠剤の排除率が非常に低い分配モジュール420の正確さにより、これは商業的に利用可能な製造方法ということができる。このようにせず、排除すべき錠剤をブリスタ包装から除去し、受け入れ可能な錠剤の容器から取り出した他の錠剤を代わりに入れてもよい。
【0186】
さらに、当業者は、リアルタイムの監視及び/又はフィードバックの程度(degree)は、製造される特定の製品に依存して、及び/又は、その他の因子に基づいて変更することができるということを理解すべきである。例えば、限定される訳ではないが、製薬設備10、20、20’は、投与量分の液滴2100が担持錠剤1000に正確に分配されたか否かを検出するために高速の画像化利用するだけでもよい。好ましくは、投与量検査システム460の体積計算(volume calculation)はまた、投与量分の液滴2100中の投与量分の液体薬剤2000の量を計算するために利用することができる。しかしながら、従来の品質管理技術の使用はまた、回分式のサンプリングなども想定している。また、本発明は、従来の品質管理技術、例えば製薬設備10、20、20’について本明細書で説明しているリアルタイムの監視及び/又はフィードバックと並行して回分式のサンプリングを用いることも想定している。
【0187】
さらに、当業者は、薬剤製品及び薬剤類似製品を製造するために、例えば製薬設備10、20、20’について本明細書で説明している種々の装置、技術及び/又はシステムを、それ自体で利用することができ、製薬設備10、20、20’の1つ又は複数のその他のシステムと組み合わせて利用することができ、又は、従来の装置と組み合わせて利用することができるということを理解すべきである。例えば、しかし限定される訳ではないが、投与量検査システム460の体積計算及び高速の画像化に続いて、結果的に得られる薬剤製品3000の品質制御のための従来の回分式のサンプリング技術を利用してもよい。
【0188】
投与量検査システム460の体積計算及び映像画像化は、薬剤製品3000のための多目的のリアルタイムの監視及びフィードバック制御をもたらす。このタイプの品質管理は、投与量分の液体薬剤2000における活性剤の特定の構造(formulation)に依存しない。これは、このような依存性をもつ化学画像化のある種の形態とは対照的である。
【0189】
本発明は、接触法及び非接触法の両方を含む、製薬設備10、20、20’のリアルタイムの監視及び/又はフィードバック制御のためのその他の技術を用いることも想定している。代替的な非接触式の監視技術は、分配の前後における電気容量の変化の測定と、磁気に起因して投与量分の液体薬剤2000によって生成される電場の測定と、例えばピエゾ抵抗圧力センサなどを利用する微小電気機械システムとを含んでいる。1つの代替的な接触式の監視技術は、投与量分の液体薬剤2000の電気伝導度の測定を含んでいる。本発明は、これらの代替的な接触式及び非接触式の技術を、投与量検査システム460及び投与量確認システム600の一方又は両方の代わりに用いることも想定している。さらに、このような代替的な技術が、処理されている薬剤製品を適切に監視することができる場合は、希望があればこのようなシステムの一方又は両方と組み合わせて用いることも想定している。
【0190】
本明細書においては、「第1」、「第2」、「第3」、「第4」、「上側」、「下側」及びこれらに類似する語句は、種々の構成要素を修正するために用いられているということにも注目すべきである。これらの修正は、とくにことわらない限り、修正された構成要素に対して、空間的、連続的(sequential)又は階層的な順序を意味するものではない。
【0191】
本明細書では、1つ又は複数の典型的な実施の形態を用いて本発明を説明しているが、当業者は、本発明の範囲を逸脱することなく、種々の変形を行うことができ、かつその構成要素をその等価物と置き換えることができるということを理解すべきである。さらに、本発明の範囲を逸脱することなく、特定の事情(situation)及び材料を本明細書の開示事項の教示に適合するように多くの修正を行うことができる。それゆえ、本発明は、最良の形態が想定されているここに開示された特定の実施の形態によって限定されるものではなく、添付の特許請求の範囲の範囲内に属するすべての実施態様を含むものであることが意図されている。
【0192】
(1) それぞれが担持基材及び投与量分の薬剤を有している薬剤製品を製造するための装置であって、
上記各担持基材に上記投与量分の薬剤を分配する分配モジュールを備えていて、
上記分配モジュールが加圧下で上記投与量分の薬剤を分配するようになっている装置。
(2) 上記分配モジュールが容積移送式ポンプを有している、(1)の装置。
(3) 上記各担持基材を保持する保持部材をさらに備えていて、
上記分配モジュールが上記保持部材に対して移動する、(1)の装置。
(4) 該装置に沿って上記保持部材を移動させるコンベアをさらに備えている、(3)の装置。
(5) 上記分配モジュールが上記各担持基材に上記投与量分の薬剤を分配する際に、上記保持部材が該装置に沿って移動し続ける、(4)の装置。
(6) 上記分配モジュールがX字状の経路に沿って移動する、(4)の装置。
(7) 上記各担持基材の上記投与量分の薬剤を乾燥させる乾燥システムをさらに備えている、(1)の装置。
(8) 上記担各持基材を保持する保持部材をさらに備えていて、
上記乾燥システムが上記各担持基材の上記投与量分の薬剤を乾燥させる際に、上記保持部材が該装置に沿って移動し続ける、(7)の装置。
(9) 上記乾燥システムが、上記各担持基材に熱及び空気流を供給して上記投与量分の薬剤を乾燥させる炉を有している、(8)の装置。
(10) 上記乾燥システムが赤外線照射により上記投与量分の薬剤を乾燥させる、(8)の装置。
(11) 上記各担持基材の投与量分の薬剤にコーティングを施すコーティングシステムをさらに備えている、(1)の装置。
(12) 上記コーティングシステムが、上記各担持基材に上記コーティングを施す第1のパッド印刷装置を有している、(11)の装置。
(13) 上記コーティングシステムが、上記各担持基材に上記コーティングをスプレーするスプレー装置を有している、(11)の装置。
(14) 上記担各持基材を保持する保持部材をさらに備えていて、
上記コーティングシステムが上記各担持基材にコーティングを施す際に、上記保持部材が該装置に沿って移動し続ける、(12)の装置。
(15) 上記各担持基材の上記コーティングを乾燥させるコーティング乾燥機をさらに備えている、(12)の装置。
(16) 上記担各持基材を保持する保持部材をさらに備えていて、
上記コーティング乾燥機が上記各担持基材のコーティングを乾燥させる際に、上記保持部材が該装置に沿って移動し続ける、(15)の装置。
(17) 上記各担持基材に識別マーカーを付与するマーキング装置をさらに備えていて、
上記マーキング装置が、第2のパッド印刷装置とレーザマーカーとインクジェット装置と輪転グラビア装置とで構成されるグループから選択されたものである、(1)の装置。
(18) 上記担各持基材を保持する保持部材をさらに備えていて、
上記マーキング装置が上記各担持基材に上記識別マーカーを付与する際に、上記保持部材が該装置に沿って移動し続ける、(17)の装置。
(19) 上記各担持基材の上記識別マーカーを乾燥させるインキ乾燥機をさらに備えている、(17)の装置。
(20) 上記担各持基材を保持する保持部材をさらに備えていて、
上記インキ乾燥機が上記各担持基材の上記識別マーカーを乾燥させる際に、上記保持部材が該装置に沿って移動し続ける、(19)の装置。
(21) それぞれが担持基材及び投与量分の薬剤を有している薬剤製品を製造するための装置であって、
分配モジュールと、
上記各担持基材を保持する保持部材と、
該装置に沿って上記保持部材を移動させるコンベアとを備えていて、
上記分配モジュールが、上記各担持基材に上記投与量分の薬剤を分配し、
上記分配モジュールが上記各担持基材に上記投与量分の薬剤を分配する際に、上記保持部材が該装置に沿って移動し続ける装置。
(22) 上記分配モジュールが、上記各担持基材に上記投与量分の薬剤を分配するときに、上記保持部材と上記コンベアとに対して移動する、(21)の装置。
(23) 上記分配モジュールがX字状の経路に沿って移動する、(22)の装置。
(24) 上記分配モジュールが加圧下で上記投与量分の薬剤を分配する、(22)の装置。
(25) 上記分配モジュールが容積移送式ポンプを有している、(21)の装置。
(26) 上記各担持基材の投与量分の薬剤を乾燥させる乾燥システムをさらに備えている、(21)の装置。
(27) 上記乾燥システムが上記各担持基材の投与量分の薬剤を乾燥させる際に、上記保持部材が該装置に沿って移動し続ける、(26)の装置。
(28) 上記乾燥システムが、上記各担持基材に熱及び空気流を供給して上記投与量分の薬剤を乾燥させる炉を備えている、(27)の装置。
(29) 上記乾燥システムが赤外線照射により上記投与量分の薬剤を乾燥させる、(27)の装置。
(30) 上記各担持基材の投与量分の薬剤にコーティングを施すコーティングシステムをさらに備えている、(21)の装置。
(31) 上記コーティングシステムが上記各担持基材に上記コーティングを施すコーティング装置を備えていて、
上記コーティング装置が、第1のパッド印刷装置と噴霧装置とで構成されるグループから選択されたものである、(30)の装置。
(32) 上記コーティングシステムが上記各担持基材に上記コーティングを施す際に、上記保持部材が該装置に沿って移動し続ける、(30)の装置。
(33) 上記各担持基材の上記コーティングを乾燥させるコーティング乾燥機をさらに備えている、(30)の装置。
(34) 上記コーティング乾燥機が上記各担持基材の上記コーティングを乾燥させる際に、上記保持部材が該装置に沿って移動し続ける、(33)の装置。
(35) 上記各担持基材に識別マーカーを付与するマーキング装置をさらに備えていて、
上記マーキング装置が、第2のパッド印刷装置とレーザマーカーとインクジェット装置と輪転グラビア装置とで構成されるグループから選択されたものである、(21)の装置。
(36) 上記マーキング装置が上記各担持基材に上記識別マーカーを付与する際に、上記保持部材が該装置に沿って移動し続ける、(35)の装置。
(37) 上記各担持基材の上記識別マーカーを乾燥させるインキ乾燥機をさらに備えている、(35)の装置。
(38) 上記インキ乾燥機が上記各担持基材の上記識別マーカーを乾燥させる際に、上記保持部材が該装置に沿って移動し続ける、(37)の装置。
(39) それぞれが担持基材及び投与量分の活性剤を有している薬剤製品の回分量を製造するための装置であって、
上記各担持基材に上記投与量分の活性剤を分配する分配モジュールを備えていて、
上記投与量分の活性剤が5mgより少ない場合には、上記回分量に対する内容物の均質性が5%RSDより小さくなり、
上記投与量分の活性剤が10mgより少ない場合には、上記回分量に対する内容物の均質性が2%RSDより小さくなるように構成された装置。
(40) 上記分配モジュールが加圧下で上記投与量分の活性剤を分配する、(39)の装置。
(41) 上記分配モジュールが容積移送式ポンプを有している、(39)の装置。
(42) 上記各担持基材を保持する保持部材をさらに備えていて、
上記分配モジュールが上記保持部材に対して移動する、(39)の装置。
(43) 該装置に沿って上記保持部材を移動させるコンベアをさらに備えている、(42)の装置。
(44) 上記分配モジュールが上記各担持基材に上記投与量分の活性剤を分配する際に、上記保持部材が該装置に沿って移動し続ける、(43)の装置。
(45) 上記分配モジュールがX字状の経路に沿って移動する、(43)の装置。
(46) 上記各担持基材の投与量分の活性剤を乾燥させる乾燥システムをさらに備えている、(39)の装置。
(47) 上記担各持基材を保持する保持部材をさらに備えていて、
上記乾燥システムが上記各担持基材の投与量分の活性剤を乾燥させる際に、上記保持部材が該装置に沿って移動し続ける、(46)の装置。
(48) 上記乾燥システムが、上記各担持基材に熱及び空気流を供給して上記投与量分の活性剤を乾燥させる炉を備えている、(47)の装置。
(49) 上記乾燥システムが赤外線照射により上記投与量分の活性剤を乾燥させる、(47)の装置。
(50) 上記各担持基材の投与量分の活性剤にコーティングを施すコーティングシステムをさらに備えている、(39)の装置。
(51) 上記コーティングシステムが上記各担持基材に上記コーティングを施すコーティング装置を備えていて、
上記コーティング装置が、第1のパッド印刷装置と噴霧装置とで構成されるグループから選択されたものである、(50)の装置。
(52) 上記担各持基材を保持する保持部材をさらに備えていて、
上記コーティングシステムが上記各担持基材に上記コーティングを施す際に、上記保持部材が該装置に沿って移動し続ける、(50)の装置。
(53) 上記各担持基材の上記コーティングを乾燥させるコーティング乾燥機をさらに備えている、(50)の装置。
(54) 上記担各持基材を保持する保持部材をさらに備えていて、
上記コーティング乾燥機が上記各担持基材の上記コーティングを乾燥させる際に、上記保持部材が該装置に沿って移動し続ける、(53)の装置。
(55) 上記各担持基材に識別マーカーを付与するマーキング装置をさらに備えていて、
上記マーキング装置が、第2のパッド印刷装置とレーザマーカーとインクジェット装置と輪転グラビア装置とで構成されるグループから選択されたものである、(39)の装置。
(56) 上記担各持基材を保持する保持部材をさらに備えていて、
上記マーキング装置が上記各担持基材に上記識別マーカーを付与する際に、上記保持部材が該装置に沿って移動し続ける、(55)の装置。
(57) 上記各担持基材の上記識別マーカーを乾燥させるインキ乾燥機をさらに備えている、(55)の装置。
(58) 上記担各持基材を保持する保持部材をさらに備えていて、
上記インキ乾燥機が上記各担持基材の上記識別マーカーを乾燥させる際に、上記保持部材が該装置に沿って移動し続ける、(57)の装置。
(59) 薬剤製品を製造する方法であって、
複数の担持基材を準備する過程と、
上記複数の担持基材の各々に対して投与量分の活性剤を準備する過程と、
加圧下で、上記複数の担持基材の各々に上記投与量分の活性剤を分配する過程とを含んでいる方法。
(60) 上記投与量分の活性剤の分配を容積移送式ポンプにより行う、(59)の方法。
(61) 上記複数の担持基材の各々の移動を継続しつつ、上記投与量分の活性剤の分配を行う、(59)の方法。
(62) X字状の経路に沿って移動する分配モジュールにより、上記投与量分の活性剤の分配を実行する、(61)の方法。
(63) 上記複数の担持基材の各々の上記投与量分の活性剤を乾燥させる過程をさらに含んでいる、(60)の方法。
(64) 上記複数の担持基材の各々の上記投与量分の活性剤にコーティングを施す過程をさらに含んでいる、(59)の方法。
(65) 上記複数の担持基材の各々に識別マーカーを付与する過程をさらに含んでいる、(59)の方法。
(66) 薬剤製品を製造する方法であって、
複数の担持基材を準備する過程と、
上記複数の担持基材の各々に対して投与量分の活性剤を準備する過程と、
上記複数の担持基材をある方向に移動させる過程と、
上記複数の担持基材の上記方向への移動を継続しつつ、上記複数の担持基材の各々に上記投与量分の活性剤を分配する過程とを含んでいる方法。
(67) 上記投与量分の活性剤の分配を加圧下で行う、(66)の方法。
(68) 上記投与量分の活性剤の分配を容積移送式ポンプにより行う、(66)の方法。
(69) X字状の経路に沿って移動する分配モジュールにより、上記投与量分の活性剤の分配を実行する、(66)の方法。
(70) 上記複数の担持基材の各々の上記投与量分の活性剤を乾燥させる過程をさらに含んでいる、(66)の方法。
(71) 上記複数の担持基材の各々の上記投与量分の活性剤にコーティングを施す過程をさらに含んでいる、(66)の方法。
(72) 上記複数の担持基材の各々に識別マーカーを付与する過程をさらに含んでいる、(66)の方法。
(73) 薬剤製品の回分量を製造する方法であって、
複数の担持基材を準備する過程と、
上記複数の担持基材の各々に対して投与量分の活性剤を準備する過程と、
上記複数の担持基材の各々に上記投与量分の活性剤を分配する過程とを含んでいて、
上記投与量分の活性剤が5mgより少ない場合は、上記回分量に対する内容物の均質性を5%RSDより小さくし、
また、上記投与量分の活性剤が10mgより少ない場合は、上記回分量に対する内容物の均質性を2%RSDより小さくするようにした方法。
(74) 上記投与量分の活性剤の分配を加圧下で行う、(73)の方法。
(75) 上記投与量分の活性剤の分配を容積移送式ポンプにより行う、(73)の方法。
(76) 上記複数の担持基材の各々の移動を継続しつつ、上記投与量分の活性剤の分配を行う、(73)の方法。
(77) X字状の経路に沿って移動する分配モジュールにより、上記投与量分の活性剤の分配を実行する、(73)の方法。
(78) 上記複数の担持基材の各々の上記投与量分の活性剤を乾燥させる過程をさらに含んでいる、(73)の方法。
(79) 上記複数の担持基材の各々の上記投与量分の活性剤にコーティングを施す過程をさらに含んでいる、(73)の方法。
(80) 上記複数の担持基材の各々に識別マーカーを付与する過程をさらに含んでいる、(73)の方法。
(81) 薬剤製品を製造する方法であって、
複数の担持基材を準備する過程と、
上記複数の担持基材の各々に対して投与量分の活性剤を準備する過程と、
連続処理プロセスを用いて、上記複数の担持基材と上記投与量分の活性剤とから上記薬剤製品を製造する過程と、
上記連続処理プロセスの実行時に、上記薬剤製品に対して品質制御を行う過程とを含んでいる方法。
(82) 加圧下で、上記複数の担持基材の各々に上記投与量分の活性剤を分配する過程をさらに含んでいる、(81)の方法。
(83) 容積移送式ポンプにより、上記複数の担持基材の各々に上記投与量分の活性剤を分配する過程をさらに含んでいる、(81)の方法
(84) 上記複数の担持基材の各々の上記投与量分の活性剤を乾燥させる過程をさらに含んでいる、(81)の方法。
(85) 上記複数の担持基材の各々の上記投与量分の活性剤にコーティングを施す過程をさらに含んでいる、(81)の方法。
(86) 上記複数の担持基材の各々に識別マーカーを付与する過程をさらに含んでいる、(81)の方法。
(87) 上記薬剤製品を回分量で製造し、
上記投与量分の活性剤が5mgより少ない場合は、上記回分量に対する内容物の均質性を5%RSDより小さくする、(81)の方法。
(88) 上記薬剤製品を回分量で製造し、
上記投与量分の活性剤が10mgより少ない場合は、上記回分量に対する内容物の均質性を2%RSDより小さくする、(81)の方法。
(89) それぞれが担持基材及び投与量分の活性剤を有している薬剤製品を製造するための装置であって、
上記担持基材の各々に上記投与量分の活性剤を分配するための分配システムと、
上記薬剤製品の各々に対して、上記投与量分の活性剤の第1の量を決定するための投与量分薬剤監視システムとを備えている装置。
(90) 上記投与量分薬剤監視システムが、上記分配システムによって上記担持基材の各々に添加されている上記投与量分の活性剤の第2の量を決定するための投与量検査システムを備えている、(89)の装置。
(91) 上記投与量検査システムが上記投与量分の活性剤の第2の量を決定する際に、上記担持基材の各々が該装置に沿って継続的に移動する、(90)の装置。
(92) 上記分配システムが、上記投与量分の活性剤を液滴として分配する、(90)の装置。
(93) 上記投与量検査システムが、カメラ又は映像記録装置と、フローセルとを備えている、(92)の装置。
(94) 上記投与量検査システムが、上記カメラ又は映像記録装置に動作的に接続されたトリガ装置をさらに備えていて、
上記トリガ装置が、上記カメラ又は映像記録装置を起動して、飛行中の上記液滴の第1の画像を獲得する、(93)の装置。
(95) 上記担持基材の各々を保持するための保持部材と、該装置に沿って上記保持部材を移動させるためのコンベアとをさらに備えていて、
上記投与量検査システムが上記投与量分の活性剤の第2の量を決定する際に、上記保持部材が該装置に沿って継続的に移動する、(94)の装置。
(96) 上記投与量検査システムが、飛行中の上記液滴の第1の画像を獲得するとともに、
少なくとも部分的に上記第1の画像に基づいて、上記担持基材の各々に添加されている上記投与量分の活性剤の上記第2の量を決定する、(92)の装置。
(97) 上記投与量分薬剤監視システムが、上記分配システムによって上記担持基材の各々に添加された上記投与量分の活性剤の上記第1の量を決定するための投与量確認システムを含んでいて、
上記投与量確認システムが、上記担持基材の各々に分光法分析を実施して、上記投与量分の活性剤の上記第1の量を決定する、(89)の装置。
(98) 上記分光法分析が、基本的には、近赤外線と、中赤外線と、紫外線/可視光線と、蛍光と、レーザにより誘起された蛍光と、ラマンと、テラヘルツと、これらを任意に組み合わせたものとで構成されるグループから選択されたものによるものである、(97)の装置。
(99) 上記投与量確認システムが、上記担持基材の各々の第2の画像を獲得するための第2のカメラ又は映像記録装置を有していて、
上記投与量確認システムが、上記第2の画像に基づいて、上記担持基材の各々の上記投与量分の活性剤の量又は投与量分の活性剤の位置を決定する、(97)の装置。
(100) 上記第2のカメラ又は映像記録装置が上記第2の画像を獲得する際に、上記担持基材の各々が該装置に沿って移動を継続する、(99)の装置。
(101) 乾燥監視装置を有する乾燥システムをさらに備えていて、
上記乾燥システムが、上記担持基材の各々の上記投与量分の活性剤を乾燥させ、
上記乾燥監視装置が上記担持基材のための乾燥状態を獲得する、(89)の装置。
(102)
上記乾燥状態が、基本的には、温度と、空気の流速と、湿度と、放射と、製品の表面温度と、これらを任意に組み合わせたものとで構成されるグループから選択されたものである、(101)の装置。
(103) 上記担持基材の各々に識別マーカーを付与するための印刷システムと、
検査のために上記識別マーカーの第3の画像を獲得するための第3のカメラ又は映像記録装置とをさらに備えている、(89)の装置。
(104) 上記第3のカメラ又は映像記録装置が上記第3の画像を獲得する際に、上記担持基材の各々が該装置に沿って移動を継続する、(103)の装置。
(105) 保持部材と、コンベアと、第4のカメラ又は映像記録装置とをさらに備えていて、
上記保持部材が、上記担持基材の各々を保持し、
上記コンベアが、該装置に沿って上記保持部材を移動させ、
上記第4のカメラ又は映像記録装置が、検査のために上記担持基材の各々の第4の画像を獲得し、
上記第4の画像が、上記分配システムが上記担持基材の各々に上記投与量分の活性剤を添加する前に獲得されるようになっている、(89)の装置。
(106) それぞれが担持基材及び投与量分の活性剤を有している薬剤製品を製造する製薬設備のための監視システムであって、
上記製薬設備に動作的に接続された投与量検査システムを備えていて、
上記投与量検査システムが、上記製薬設備によって上記担持基材の各々に添加されている上記投与量分の活性剤の量を決定するようになっている監視システム。
(107) 上記製薬設備が、上記投与量分の活性剤の液滴を上記担持基材の各々に分配するようになっていて、
上記投与量検査システムが、飛行中の上記液滴の画像を獲得し、
かつ、上記投与量検査システムが、少なくとも部分的に上記画像に基づいて、上記担持基材の各々に添加されている上記投与量分の活性剤の量を決定するようになっている、(106)のシステム
(108) 上記投与量検査システムが、カメラ又は映像記録装置と、フローセルと、トリガ装置とを備えていて、
上記トリガ装置が、上記カメラ又は映像記録装置に動作的に接続され、
かつ、上記トリガ装置が、上記カメラ又は映像記録装置を起動して、飛行中の上記液滴の画像を獲得する、(107)のシステム。
(109) 上記担持基材の各々が上記製薬設備に沿って移動し続ける際に、上記カメラ又は映像記録装置が上記画像を獲得するようになっている、(108)のシステム。
(110) それぞれが担持基材及び投与量分の活性剤を有している薬剤製品を製造するための装置であって、
上記担持基材の各々に上記投与量分の活性剤を添加する分配システムと、
上記分配システムのリアルタイムの監視を行って、上記薬剤製品に対する上記投与量分の活性剤の第1の量を決定する投与量確認システムとを備えている装置。
(111) 上記分配システムのリアルタイムの監視を行って、上記担持基材の各々に添加されている上記投与量分の活性剤の第2の量を決定する投与量検査システムをさらに備えている、(110)の装置。
(112) 少なくとも部分的に上記リアルタイムの監視に基づいて、上記分配システムのリアルタイムの制御を行うための制御システムをさらに備えている、(111)の装置。
(113) 上記リアルタイムの制御が、上記担持基材の各々に添加されている上記投与量分の活性剤の第2の量を調整する動作を含んでいる、(112)の装置。
(114) 上記リアルタイムの制御が、上記担持基材の各々に添加された上記投与量分の活性剤の位置を調整する動作を含んでいる、(112)の装置。
(115) 薬剤製品を製造する方法であって、
複数の担持基材を準備する過程と、
上記複数の担持基材の各々に対して投与量分の活性剤を準備する過程と、
上記複数の担持基材の各々に上記投与量分の活性剤を添加する過程と、
上記複数の担持基材の各々によって担持されている上記投与量分の活性剤の第1の量を決定する過程と、
上記複数の担持基材と上記投与量分の活性剤との各組み合わせから、上記薬剤製品を生成する過程とを含んでいる方法。
(116) 上記投与量分の活性剤の添加に先立って、上記複数の担持基材の各々に添加されている上記投与量分の活性剤の第2の量を決定する過程をさらに含んでいる、(115)の方法。
(117) 上記複数の担持基材の各々に上記投与量分の活性剤を添加しながら、上記複数の担持基材を連続的に移動させる過程をさらに含んでいる、(115)の方法。
(118) 上記複数の担持基材の各々に添加されている上記投与量分の活性剤の第2の量を決定しながら、上記複数の担持基材を連続的に移動させる過程をさらに含んでいる、(117)の方法。
(119) 上記複数の担持基材の各々に添加されている上記投与量分の活性剤の液滴の第1の画像を獲得する過程と、
少なくとも部分的に上記第1の画像に基づいて、上記複数の担持基材の各々に添加されている上記投与量分の活性剤の第2の量を決定する過程とをさらに含んでいる、(116)の方法。
(120) 上記第1の画像を飛行中に撮影する、(119)の方法。
(121) 上記複数の担持基材の各々に分光法分析を実施して、上記薬剤製品の各々に対する上記投与量分の活性剤の上記第1の量を決定する過程をさらに含んでいる、(116)の方法。
(122) 上記分光法が、基本的には、近赤外線と、中赤外線と、紫外線/可視光線と、蛍光と、レーザにより誘起された蛍光と、ラマンと、テラヘルツと、これらを任意に組み合わせたものとで構成されるグループから選択されたものを用いる、(121)の方法。
(123) 上記複数の担持基材の各々の第2の画像を獲得する過程と、
上記第2の画像に基づいて、上記複数の担持基材の各々について、上記投与量分の活性剤の位置を決定する過程とをさらに含んでいる、(115)の方法。
(124) 上記複数の担持基材の各々の上記第2の画像を獲得しながら、上記複数の担持基材の各々を連続的に移動させる過程をさらに含んでいる、(123)の方法。
(125) 上記複数の担持基材に対する乾燥条件を監視する過程をさらに含んでいる、(115)の方法。
(126) 上記複数の担持基材の各々に識別マーカーを印刷する過程と、上記複数の担持基材の各々の第3の画像を獲得する過程と、上記第3の画像に基づいて上記識別マーカーを検査する過程とをさらに含んでいる、(115)の方法。
(127) 上記複数の担持基材の各々の上記第3の画像を獲得しながら、上記複数の担持基材の各々を連続的に移動させる過程をさらに含んでいる、(126)の方法。
(128) 上記複数の担持基材の各々に上記投与量分の活性剤を添加する前に、上記複数の担持基材の各々の第4の画像を獲得する過程と、
上記第4の画像に基づいて、上記複数の担持基材の各々を検査する過程とをさらに含んでいる、(115)の方法。
(129) 製薬設備のための品質制御を行う方法であって、
上記製薬設備によって処理される複数の担持基材の各々に添加されている投与量分の活性剤の量を決定する過程とを含んでいる方法。
(130) 上記製薬設備によって上記複数の担持基材の各々に添加されている上記投与量分の活性剤の液滴の画像を獲得する過程と、
少なくとも部分的に上記画像に基づいて、上記複数の担持基材の各々に添加されている上記投与量分の活性剤の量を決定する過程とをさらに含んでいる、(129)の方法。
(131) 上記画像を飛行中に撮影する、(130)の方法。
(132) 上記複数の担持基材の各々が上記製薬設備に沿って移動し続ける際に、上記画像を獲得する、(131)の方法。
(133) 薬剤製品を製造する方法であって、
複数の担持基材を準備する過程と、
上記複数の担持基材の各々に対して投与量分の活性剤を準備する過程と、
上記複数の担持基材の各々に上記投与量分の活性剤を添加する過程と、
上記投与量分の活性剤の添加のリアルタイムの監視を行って、上記薬剤製品に対する上記投与量分の活性剤の第1の量を決定する過程とを含んでいる方法。
(134) 上記投与量分の活性剤の添加のリアルタイムの監視を行って、上記複数の担持基材の各々に添加されている上記投与量分の活性剤の第2の量を決定する過程を含んでいる、(133)の方法。
(135) 少なくとも部分的に上記リアルタイムの監視に基づいて、上記投与量分の活性剤の上記添加のリアルタイムの制御を行う過程をさらに含んでいる、(134)の方法。
(136) 上記リアルタイムの制御が、上記複数の担持基材の各々に添加されている上記投与量分の活性剤の第2の量を調整する過程を含んでいる、(135)の方法。
(137) 上記リアルタイムの制御が、上記複数の担持基材の各々に添加された上記投与量分の活性剤の位置を調整する過程を含んでいる、(136)の方法。
(138) それぞれが担持基材及び投与量分の活性剤を有している薬剤製品を製造する製薬設備のための監視システムであって、
上記製薬設備に動作的に接続された投与量確認システムを備えていて、
上記投与量確認システムが、上記製薬設備によって上記担持基材の各々に添加された上記投与量分の活性剤の量を決定するようになっていて、
上記投与量確認システムが、上記担持基材の各々に光学的形状測定を実施して、上記投与量分の活性剤の量を決定するようになっている監視システム。
(139) 上記投与量確認システムが、上記担持基材の各々を上記製薬設備に沿って移動させ続けながら、上記光学的形状測定を実施する、(138)のシステム。
(140) それぞれが担持基材及び投与量分の活性剤を有している薬剤製品を製造する製薬設備であって、
上記担持基材に上記投与量分の活性剤を添加するための分配システムと、
上記担持基材の各々に添加された上記投与量分の活性剤の量を決定するための投与量確認システムとを備えていて、
上記投与量確認システムが、上記担持基材の各々に光学的形状測定を実施して、上記投与量分の活性剤の量を決定するようになっている製薬設備。
(141) 上記投与量確認システムが、上記担持基材の各々を該製薬設備に沿って移動させ続けながら、上記光学的形状測定を実施する、(140)の製薬設備。
(142) 製薬設備のための品質制御を行う方法であって、
上記製薬設備によって処理されている薬剤製品について光学的形状測定を実施する過程と、
上記光学的形状測定に基づいて、上記製薬設備によって上記複数の担持基材の各々に添加された投与量分の活性剤の量を決定する過程とを含んでいる方法。
(143) 上記複数の担持基材の各々を上記製薬設備に沿って移動させ続けながら、上記光学的形状測定を実施する、(142)の方法。
(144) 活性剤と、
第1の凹部を有するとともに上記活性剤を保持するための担持基材とを含んでいる薬剤製品であって、
上記活性剤が実質的に上記第1の凹部内に配置され、上記担持基材による上記活性剤の吸収が実質的に存在しない薬剤製品。
(145) 上記活性剤が、上記担持基材上のフィルム内に形成されている、(144)の薬剤製品。
(146) 上記活性剤が、上記担持基材上のポリマーフィルム内に閉じ込められている、(144)の薬剤製品。
(147) 上記活性剤が、上記担持基材上に層状化された複数のフィルム内に形成された複数の活性剤である、(144)の薬剤製品。
(148) 上記活性剤が、第1及び第2の活性剤であり、
上記担持基材が、互いに背向し、それぞれ、第1及び第2の凹部を有する第1及び第2の表面を有し、
上記第1の活性剤が、実質的に上記第1の凹部内の第1のフィルム内に形成され、
上記第2の活性剤が、実質的に上記第2の凹部内の第2のフィルム内に形成されている、(144)の薬剤製品。
(149) 上記第1の凹部が実質的になめらかな凹面状である、(144)の薬剤製品。
(150) 上記第1及び第2の凹部が、実質的に互いに等しい体積部を画成している、(148)の薬剤製品。
(151) 上記第1及び第2の凹部が実質的になめらかな凹面状である、(148)の薬剤製品。
(152) 活性剤と、
上記活性剤を保持するための担持基材であって、その内部に形成された第1の凹部を備えた第1の表面を有する担持基材とを含んでいる薬剤製品であって、
上記活性剤が、少なくとも部分的に上記第1の凹部内に配置され、
かつ、上記活性剤が、フィルム内に形成されている薬剤製品。
(153) 上記担持基材による上記活性剤の吸収が実質的に存在しない、(152)の薬剤製品。
(154) 上記活性剤がポリマーフィルム内に閉じ込められている、(153)の薬剤製品。
(155) 上記活性剤が、上記第1の表面上に層状化された複数のフィルム内に形成された複数の活性剤である、(152)の薬剤製品。
(156) 上記担持基材が、上記第1の表面に背向する第2の表面を有し、
かつ、上記第2の表面が、その内部に形成された第2の凹部を有する、(152)の薬剤製品。
(157) 上記第1及び第2の凹部が実質的になめらかな凹面状である、(156)の薬剤製品。
(158) 上記第1及び第2の凹部が、実質的に互いに等しい体積部を画成している、(157)の薬剤製品。
(159) 上記活性剤が、第1及び第2の活性剤であり、
上記担持基材が、上記第1の表面に背向するとともに、その中に形成された第2の凹部を有する第2の表面を有し、
上記第1の活性剤が、実質的に上記第1の凹部内に配置され、
かつ、上記第2の活性剤が、実質的に上記第2の凹部内に配置されている、(152)の薬剤製品。
(160) それぞれ投与量分の活性剤を有する複数の担持基材を含んでいる回分量の薬剤製品であって、
上記投与量分の活性剤が5mgより少ない場合は、上記回分量の薬剤に対する内容物の均質性が5%RSDより小さい回分量の薬剤製品。
(161) 上記複数の担持基材の各々が第1の表面を有し、
かつ、上記活性剤が、上記第1の表面上に配置されたフィルム内に形成されている、(160)の回分量の薬剤製品。
(162) 上記担持基材が第1の凹部を有し、
かつ、上記活性剤が、実質的に上記第1の凹部内に配置されている、(161)の回分量の薬剤製品。
(163) それぞれ投与量分の活性剤を有する複数の担持基材を含んでいる回分量の薬剤製品であって、
上記投与量分の活性剤が10mgより少ない場合は、上記回分量の薬剤に対する内容物の均質性が2%RSDより小さい回分量の薬剤製品。
(164) 上記複数の担持基材の各々が第1の表面を有し、
かつ、上記活性剤が、上記第1の表面上に配置されたフィルム内に形成されている、(163)の回分量の薬剤製品。
(165) 上記担持基材が第1の凹部を有し、
かつ、上記活性剤が、実質的に上記第1の凹部内に配置されている、(163)の回分量の薬剤製品。
(166) 患者に活性剤を供給する方法であって、
上記活性剤を保持する担持基材を準備する過程を含んでいて、
上記担持基材による上記活性剤の吸収を実質的に存在させず、
かつ、上記活性剤を、上記担持基材の第1の表面上のポリマーフィルム内に閉じ込めるようにした方法。
(167) 上記担持基材に凹部を形成する過程と、上記凹部内に上記活性剤を配置する過程とをさらに含んでいる、(166)の方法。
(168) 回分量の薬剤製品を製造する方法であって、
5mgより少ない投与量分の活性剤でもって各薬剤製品を形成する過程を含んでいて、
上記回分量の薬剤製品に対する内容物の均質性が5%RSDより小さくなっている方法。
(169) 上記活性剤を保持する担持基材を準備する過程をさらに含んでいて、
上記担持基材による上記活性剤の吸収を実質的に存在させない、(168)の方法。
(170) 上記担持基材の第1の表面上に配置されたフィルム内に上記活性剤を形成して、上記活性剤を保持する過程をさらに含んでいる、(169)の方法。
(171) 上記担持基材に凹部を形成する過程と、上記凹部内に上記活性剤を配置する過程とをさらに含んでいる、(169)の方法。
(172) 回分量の薬剤製品を製造する方法であって、
10mgより少ない投与量分の活性剤でもって各薬剤製品を形成する過程を含んでいて、
上記回分量の薬剤製品に対する内容物の均質性が2%RSDより小さくなっている方法。
(173) 上記活性剤を保持する担持基材を準備する過程をさらに含んでいて、
上記担持基材による上記活性剤の吸収を実質的に存在させない、(172)の方法。
(174) 上記担持基材の第1の表面上に配置されたフィルム内に上記活性剤を形成して、上記活性剤を保持する過程をさらに含んでいる、(173)の方法。
(175) 上記担持基材に凹部を形成する過程と、上記凹部内に上記活性剤を配置する過程とをさらに含んでいる、(173)の方法。
(176) 加圧下で、複数の担持基材の各々に、投与量分の活性剤を分配する過程を含んでいる方法によって形成された薬剤製品。
(177) 上記投与量分の活性剤が、熱及び空気流を供給する乾燥システムによって、上記複数の担持基材の各々で乾燥させられている、(176)の薬剤製品。
(178) 上記複数の担持基材の各々の投与量分の活性剤が被膜で覆われている、(176)の薬剤製品。
(179) 上記投与量分の活性剤が、少なくとも部分的に、上記複数の担持基材の各々の基材中に吸収されている、(176)の薬剤製品。
(180) 上記複数の担持基材の各々が、その上に付与された識別マーカーを有している、(176)の薬剤製品。
(181) 10mgより少ない上記投与量分の活性剤に対しては、2%RSDより小さい内容物の均質性を有する回分量を有している、(176)の薬剤製品。
(182) 5mgより少ない上記投与量分の活性剤に対しては、5%RSDより小さい内容物の均質性を有する回分量を有している、(176)の薬剤製品。
(183) それぞれが担持基材及び投与量分の活性剤を有している薬剤製品を製造する製薬設備のための監視システムであって、
上記製薬設備に動作的に接続された投与量確認システムを備えていて、
上記投与量確認システムが、上記製薬設備によって上記担持基材の各々に添加された上記投与量分の活性剤の量を決定するようになっていて、
上記投与量確認システムが、上記担持基材の各々に分光法分析を実施して、上記投与量分の活性剤の量を決定するようになっている監視システム。
(184) 上記投与量確認システムが、上記担持基材の各々を上記製薬設備に沿って移動させ続けながら、上記分光法分析を実施する、(183)の監視システム。
(185) 上記分光法が、基本的には、近赤外線と、中赤外線と、紫外線/可視光線と、蛍光と、レーザにより誘起された蛍光と、ラマンと、テラヘルツと、光ルミネッセンスと、これらを任意に組み合わせたものとで構成されるグループから選択されたものを用いる、(183)の監視システム。
(186) 上記分光法分析を用いて化学的画像化を実施するための焦点面アレイ検出器をさらに備えている、(183)の監視システム。
(187) 上記投与量確認システムが、上記担持基材の各々の画像を獲得するためのカメラ又は映像記録装置を有していて、
上記投与量確認システムが、上記画像に基づいて、上記担持基材の各々の上記投与量分の活性剤の位置を決定する、(183)の監視システム。
(188) 上記担持基材の各々が上記製薬設備に沿って移動し続ける際に、上記カメラ又は映像記録装置が上記画像を獲得する、(187)の監視システム。
(189) それぞれが担持基材及び投与量分の活性剤を有している1つ又は複数の薬剤製品を製造する製薬設備のための監視システムであって、
上記製薬設備に動作的に接続された投与量確認システムを備えていて、
上記投与量確認システムが、上記薬剤製品に添加された上記投与量分の活性剤の量を決定するようになっていて、
上記投与量確認システムが、少なくとも1つの上記薬剤製品に近赤外線分光法分析を実施して、上記投与量分の活性剤の量を決定するようになっている監視システム。
(190) 上記投与量確認システムが、上記担持基材の各々を上記製薬設備に沿って移動させ続けながら、上記近赤外線分光法分析を実施する、(189)の監視システム。
(191) 上記近赤外線分光法分析を用いて化学的画像化を実施するための焦点面アレイ検出器をさらに備えている、(189)の監視システム。
(192) 上記投与量確認システムが、上記少なくとも1つの薬剤製品の画像を獲得するためのカメラ又は映像記録装置を有していて、
上記投与量確認システムが、上記画像に基づいて、上記投与量分の活性剤の位置を決定する、(189)の監視システム。
(193) 上記少なくとも1つの薬剤製品が上記製薬設備に沿って移動し続ける際に、上記カメラ又は映像記録装置が上記画像を獲得する、(192)の監視システム。
(194) それぞれが担持基材及び投与量分の活性剤を有している1つ又は複数の薬剤製品を製造する製薬設備のための監視システムであって、
上記製薬設備に動作的に接続された投与量確認システムを備えていて、
上記投与量確認システムが、上記薬剤製品に添加された上記投与量分の活性剤の量を決定するようになっていて、
上記投与量確認システムが、少なくとも1つの上記薬剤製品に中赤外線分光法分析を実施して、上記投与量分の活性剤の量を決定するようになっている監視システム。
(195) 上記投与量確認システムが、上記担持基材の各々を上記製薬設備に沿って移動させ続けながら、上記中赤外線分光法分析を実施する、(194)の監視システム。
(196) 上記中赤外線分光法分析を用いて化学的画像化を実施するための焦点面アレイ検出器をさらに備えている、(194)の監視システム。
(197) 上記投与量確認システムが、上記少なくとも1つの薬剤製品の画像を獲得するためのビデオカメラを有していて、
上記投与量確認システムが、上記画像に基づいて、上記投与量分の活性剤の位置を決定する、(194)の監視システム。
(198) 上記少なくとも1つの薬剤製品が上記製薬設備に沿って移動し続ける際に、上記ビデオカメラが上記画像を獲得する、(197)の監視システム。
(199) それぞれが担持基材及び投与量分の活性剤を有している1つ又は複数の薬剤製品を製造する製薬設備のための監視システムであって、
上記製薬設備に動作的に接続された投与量確認システムを備えていて、
上記投与量確認システムが、上記薬剤製品に添加された上記投与量分の活性剤の量を決定するようになっていて、
上記投与量確認システムが、少なくとも1つの上記薬剤製品にUV又は可視光の分光法分析を実施して、上記投与量分の活性剤の量を決定するようになっている監視システム。
(200) 上記投与量確認システムが、上記担持基材の各々を上記製薬設備に沿って移動させ続けながら、上記UV又は可視光の分光法分析を実施する、(199)の監視システム。
(201) 上記UV又は可視光の分光法分析を用いて化学的画像化を実施するための焦点面アレイ検出器をさらに備えている、(199)の監視システム。
(202) 上記投与量確認システムが、上記少なくとも1つの薬剤製品の画像を獲得するためのカメラ又は映像記録装置を有していて、
上記投与量確認システムが、上記画像に基づいて、上記投与量分の活性剤の位置を決定する、(199)の監視システム。
(203) 上記少なくとも1つの薬剤製品が上記製薬設備に沿って移動し続ける際に、上記カメラ又は映像記録装置が上記画像を獲得する、(202)の監視システム。
(204) それぞれが担持基材及び投与量分の活性剤を有している薬剤製品を製造する製薬設備のための監視システムであって、
上記製薬設備に動作的に接続された投与量確認システムを備えていて、
上記投与量確認システムが、上記薬剤製品に添加された上記投与量分の活性剤の量を決定するようになっていて、
上記投与量確認システムが、少なくとも1つの上記薬剤製品に蛍光分光法分析を実施して、上記投与量分の活性剤の量を決定するようになっている監視システム。
(205) 上記投与量確認システムが、上記担持基材の各々を上記製薬設備に沿って移動させ続けながら、上記蛍光分光法分析を実施する、(204)の監視システム。
(206) 上記蛍光分光法分析を用いて化学的画像化を実施するための焦点面アレイ検出器をさらに備えている、(204)の監視システム。
(207) 上記投与量確認システムが、上記少なくとも1つの薬剤製品の画像を獲得するためのカメラ又は映像記録装置を有していて、
上記投与量確認システムが、上記画像に基づいて、上記投与量分の活性剤の位置を決定する、(204)の監視システム。
(208) 上記少なくとも1つの薬剤製品が上記製薬設備に沿って移動し続ける際に、上記カメラ又は映像記録装置が上記画像を獲得する、(207)の監視システム。
(209) それぞれが担持基材及び投与量分の活性剤を有している1つ又は複数の薬剤製品を製造する製薬設備のための監視システムであって、
上記製薬設備に動作的に接続された投与量確認システムを備えていて、
上記投与量確認システムが、上記薬剤製品に添加された上記投与量分の活性剤の量を決定するようになっていて、
上記投与量確認システムが、少なくとも1つの上記薬剤製品にレーザに誘起された蛍光の分光法分析を実施して、上記投与量分の活性剤の量を決定するようになっている監視システム。
(210) 上記投与量確認システムが、上記担持基材の各々を上記製薬設備に沿って移動させ続けながら、上記レーザに誘起された蛍光の分光法分析を実施する、(209)の監視システム。
(211) 上記レーザに誘起された蛍光の分光法分析を用いて化学的画像化を実施するための焦点面アレイ検出器をさらに備えている、(209)の監視システム。
(212) 上記投与量確認システムが、上記少なくとも1つの薬剤製品の画像を獲得するためのカメラ又は映像記録装置を有していて、
上記投与量確認システムが、上記画像に基づいて、上記投与量分の活性剤の位置を決定する、(209)の監視システム。
(213) 上記少なくとも1つの薬剤製品が上記製薬設備に沿って移動し続ける際に、上記カメラ又は映像記録装置が上記画像を獲得する、(212)のの監視システム。
(214) それぞれが担持基材及び投与量分の活性剤を有している薬剤製品を製造する製薬設備のための監視システムであって、
上記製薬設備に動作的に接続された投与量確認システムを備えていて、
上記投与量確認システムが、上記薬剤製品に添加された上記投与量分の薬剤の量を決定するようになっていて、
上記投与量確認システムが、少なくとも1つの上記薬剤製品にラマン分光法分析を実施して、上記投与量分の活性剤の量を決定するようになっている監視システム。
(215) 上記投与量確認システムが、上記担持基材の各々を上記製薬設備に沿って移動させ続けながら、上記ラマン分光法分析を実施する、(214)の監視システム。
(216) 上記ラマン分光法分析を用いて化学的画像化を実施するための焦点面アレイ検出器をさらに備えている、(214)の監視システム。
(217) 上記投与量確認システムが、上記少なくとも1つの薬剤製品の画像を獲得するためのカメラ又は映像記録装置を有していて、
上記投与量確認システムが、上記画像に基づいて、上記投与量分の活性剤の位置を決定する、(214)の監視システム。
(218) 上記少なくとも1つの薬剤製品が上記製薬設備に沿って移動し続ける際に、上記カメラ又は映像記録装置が上記画像を獲得する、(217)の監視システム。
(219) それぞれが担持基材及び投与量分の活性剤を有している薬剤製品を製造する製薬設備のための監視システムであって、
上記製薬設備に動作的に接続された投与量確認システムを備えていて、
上記投与量確認システムが、上記薬剤製品に添加された上記投与量分の活性剤の量を決定するようになっていて、
上記投与量確認システムが、少なくとも1つの上記薬剤製品にテラヘルツ分光法分析を実施して、上記投与量分の活性剤の量を決定するようになっている監視システム。
(220) 上記投与量確認システムが、上記担持基材の各々を上記製薬設備に沿って移動させ続けながら、上記テラヘルツ分光法分析を実施する、(219)の監視システム。
(221) 上記テラヘルツ分光法分析を用いて化学的画像化を実施するための焦点面アレイ検出器をさらに備えている、(219)の監視システム。
(222) 上記投与量確認システムが、上記少なくとも1つの薬剤製品の画像を獲得するためのカメラ又は映像記録装置を有していて、
上記投与量確認システムが、上記画像に基づいて、上記投与量分の活性剤の位置を決定する、(219)の監視システム。
(223) 上記少なくとも1つの薬剤製品が上記製薬設備に沿って移動し続ける際に、上記カメラ又は映像記録装置が上記画像を獲得する、(222)の監視システム。
(224) それぞれが担持基材及び投与量分の活性剤を有している薬剤製品を製造する製薬設備のための監視システムであって、
上記製薬設備に動作的に接続された投与量確認システムを備えていて、
上記投与量確認システムが、上記薬剤製品に添加された上記投与量分の活性剤の量を決定するようになっていて、
上記投与量確認システムが、少なくとも1つの上記薬剤製品に光ルミネッセンス分光法分析を実施して、上記投与量分の活性剤の量を決定するようになっている監視システム。
(225) 上記投与量確認システムが、上記担持基材の各々を上記製薬設備に沿って移動させ続けながら、上記光ルミネッセンス分光法分析を実施する、(224)の監視システム。
(226) 上記光ルミネッセンス分光法分析を用いて化学的画像化を実施するための焦点面アレイ検出器をさらに備えている、(224)の監視システム。
(227) 上記投与量確認システムが、上記少なくとも1つの薬剤製品の画像を獲得するためのカメラ又は映像記録装置を有していて、
上記投与量確認システムが、上記画像に基づいて、上記投与量分の活性剤の位置を決定する、(224)の監視システム。
(228) 上記少なくとも1つの薬剤製品が上記製薬設備に沿って移動し続ける際に、上記カメラ又は映像記録装置が上記画像を獲得する、(227)の監視システム。
(229) それぞれが担持基材及び投与量分の活性剤を有している1つ又は複数の薬剤製品を製造する製薬設備であって、
上記担持基材に上記投与量分の活性剤を添加するための分配システムと、
上記担持基材の各々に添加された上記投与量分の活性剤の量を決定するための投与量確認システムとを備えていて、
上記投与量確認システムが、上記担持基材の各々に分光法分析を実施して、上記投与量分の活性剤の量を決定するようになっている製薬設備。
(230) 上記投与量確認システムが、上記担持基材の各々を該製薬設備に沿って移動させ続けながら、上記分光法分析を実施する、(229)の製薬設備。
(231) 上記分光法が、基本的には、近赤外線と、中赤外線と、紫外線/可視光線と、蛍光と、レーザにより誘起された蛍光と、ラマンと、テラヘルツと、光ルミネッセンスと、これらを任意に組み合わせたものとで構成されるグループから選択されたものを用いる、(229)の製薬設備。
(232) 上記分光法分析を用いて化学的画像化を実施するための焦点面アレイ検出器をさらに備えている、(229)の製薬設備。
(233) 上記投与量確認システムが、上記担持基材の各々の画像を獲得するためのカメラ又は映像記録装置を有していて、
上記投与量確認システムが、上記画像に基づいて、上記担持基材の各々の上記投与量分の活性剤の位置を決定する、(229)の製薬設備。
(234) 上記担持基材の各々が該製薬設備に沿って移動し続ける際に、上記カメラ又は映像記録装置が上記画像を獲得する、(233)の製薬設備。
(235) それぞれが担持基材及び投与量分の活性剤を有している1つ又は複数の薬剤製品を製造する製薬設備であって、
上記担持基材に上記投与量分の活性剤を添加するための分配システムと、
上記薬剤製品に添加された上記投与量分の活性剤の量を決定するための投与量確認システムとを備えていて、
上記投与量確認システムが、少なくとも1つの上記薬剤製品に近赤外線分光法分析を実施して、上記投与量分の薬剤の量を決定するようになっている製薬設備。
(236) 上記投与量確認システムが、上記担持基材の各々を該製薬設備に沿って移動させ続けながら、上記近赤外線分光法分析を実施する、(235)の製薬設備。
(237) 上記近赤外線分光法分析を用いて化学的画像化を実施するための焦点面アレイ検出器をさらに備えている、(235)の製薬設備。
(238) 上記投与量確認システムが、上記少なくとも1つの薬剤製品の画像を獲得するためのカメラ又は映像記録装置を有していて、
上記投与量確認システムが、上記画像に基づいて、上記投与量分の活性剤の位置を決定する、(235)の製薬設備。
(239) 上記少なくとも1つの薬剤製品が該製薬設備に沿って移動し続ける際に、上記カメラ又は映像記録装置が上記画像を獲得する、(238)の製薬設備。
(240) それぞれが担持基材及び投与量分の活性剤を有している1つ又は複数の薬剤製品を製造する製薬設備であって、
上記担持基材に上記投与量分の活性剤を添加するための分配システムと、
上記薬剤製品に添加された上記投与量分の活性剤の量を決定するための投与量確認システムとを備えていて、
上記投与量確認システムが、少なくとも1つの上記薬剤製品に中赤外線分光法分析を実施して、上記投与量分の活性剤の量を決定するようになっている製薬設備。
(241) 上記投与量確認システムが、上記担持基材の各々を該製薬設備に沿って移動させ続けながら、上記中赤外線分光法分析を実施する、(240)の製薬設備。
(242) 上記中赤外線分光法分析を用いて化学的画像化を実施するための焦点面アレイ検出器をさらに備えている、(240)の製薬設備。
(243) 上記投与量確認システムが、上記少なくとも1つの薬剤製品の画像を獲得するためのカメラ又は映像記録装置を有していて、
上記投与量確認システムが、上記画像に基づいて、上記投与量分の活性剤の位置を決定する、(240)の製薬設備。
(244) 上記少なくとも1つの薬剤製品が該製薬設備に沿って移動し続ける際に、上記カメラ又は映像記録装置が上記画像を獲得する、(243)の製薬設備。
(245) それぞれが担持基材及び投与量分の活性剤を有している1つ又は複数の薬剤製品を製造する製薬設備であって、
上記担持基材に上記投与量分の活性剤を添加するための分配システムと、
上記薬剤製品に添加された上記投与量分の活性剤の量を決定するための投与量確認システムとを備えていて、
上記投与量確認システムが、少なくとも1つの上記薬剤製品にUV又は可視光の分光法分析を実施して、上記投与量分の活性剤の量を決定するようになっている製薬設備。
(246) 上記投与量確認システムが、上記担持基材の各々を該製薬設備に沿って移動させ続けながら、上記UV又は可視光の分光法分析を実施する、(245)の製薬設備。
(247) 上記UV又は可視光の分光法分析を用いて化学的画像化を実施するための焦点面アレイ検出器をさらに備えている、(245)の製薬設備。
(248) 上記投与量確認システムが、上記少なくとも1つの薬剤製品の画像を獲得するためのカメラ又は映像記録装置を有していて、
上記投与量確認システムが、上記画像に基づいて、上記投与量分の活性剤の位置を決定する、(245)の製薬設備。
(249) 上記少なくとも1つの薬剤製品が該製薬設備に沿って移動し続ける際に、上記カメラ又は映像記録装置が上記画像を獲得する、(248)の製薬設備。
(250) それぞれが担持基材及び投与量分の活性剤を有している1つ又は複数の薬剤製品を製造する製薬設備であって、
上記担持基材に上記投与量分の活性剤を添加するための分配システムと、
上記薬剤製品に添加された上記投与量分の活性剤の量を決定するための投与量確認システムとを備えていて、
上記投与量確認システムが、少なくとも1つの上記薬剤製品に蛍光分光法分析を実施して、上記投与量分の活性剤の量を決定するようになっている製薬設備。
(251) 上記投与量確認システムが、上記担持基材の各々を該製薬設備に沿って移動させ続けながら、上記蛍光分光法分析を実施する、(250)の製薬設備。
(252) 上記蛍光分光法分析を用いて化学的画像化を実施するための焦点面アレイ検出器をさらに備えている、(250)の製薬設備。
(253) 上記投与量確認システムが、上記少なくとも1つの薬剤製品の画像を獲得するためのカメラ又は映像記録装置を有していて、
上記投与量確認システムが、上記画像に基づいて、上記投与量分の活性剤の位置を決定する、(250)の製薬設備。
(254) 上記少なくとも1つの薬剤製品が該製薬設備に沿って移動し続ける際に、上記カメラ又は映像記録装置が上記画像を獲得する、(253)の製薬設備。
(255) それぞれが担持基材及び投与量分の活性剤を有している1つ又は複数の薬剤製品を製造する製薬設備であって、
上記担持基材に上記投与量分の活性剤を添加するための分配システムと、
上記薬剤製品に添加された上記投与量分の活性剤の量を決定するための投与量確認システムとを備えていて、
上記投与量確認システムが、少なくとも1つの上記薬剤製品にレーザにより誘起された蛍光の分光法分析を実施して、上記投与量分の活性剤の量を決定するようになっている製薬設備。
(256) 上記投与量確認システムが、上記担持基材の各々を該製薬設備に沿って移動させ続けながら、上記レーザにより誘起された蛍光の分光法分析を実施する、(255)の製薬設備。
(257) 上記レーザにより誘起された蛍光の分光法分析を用いて化学的画像化を実施するための焦点面アレイ検出器をさらに備えている、(255)の製薬設備。
(258) 上記投与量確認システムが、上記少なくとも1つの薬剤製品の画像を獲得するためのカメラ又は映像記録装置を有していて、
上記投与量確認システムが、上記画像に基づいて、上記投与量分の活性剤の位置を決定する、(255)の製薬設備。
(259) 上記少なくとも1つの薬剤製品が該製薬設備に沿って移動し続ける際に、上記カメラ又は映像記録装置が上記画像を獲得する、(258)の製薬設備。
(260) それぞれが担持基材及び投与量分の活性剤を有している1つ又は複数の薬剤製品を製造する製薬設備であって、
上記担持基材に上記投与量分の活性剤を添加するための分配システムと、
上記薬剤製品に添加された上記投与量分の活性剤の量を決定するための投与量確認システムとを備えていて、
上記投与量確認システムが、少なくとも1つの上記薬剤製品にラマン分光法分析を実施して、上記投与量分の活性剤の量を決定するようになっている製薬設備。
(261) 上記投与量確認システムが、上記担持基材の各々を該製薬設備に沿って移動させ続けながら、上記ラマン分光法分析を実施する、(260)の製薬設備。
(262) 上記ラマン分光法分析を用いて化学的画像化を実施するための焦点面アレイ検出器をさらに備えている、(260)の製薬設備。
(263) 上記投与量確認システムが、上記少なくとも1つの薬剤製品の画像を獲得するためのカメラ又は映像記録装置を有していて、
上記投与量確認システムが、上記画像に基づいて、上記投与量分の活性剤の位置を決定する、(260)の製薬設備。
(264) 上記少なくとも1つの薬剤製品が該製薬設備に沿って移動し続ける際に、上記カメラ又は映像記録装置が上記画像を獲得する、(263)の製薬設備。
(265) それぞれが担持基材及び投与量分の活性剤を有している1つ又は複数の薬剤製品を製造する製薬設備であって、
上記担持基材に上記投与量分の活性剤を添加するための分配システムと、
上記薬剤製品に添加された上記投与量分の活性剤の量を決定するための投与量確認システムとを備えていて、
上記投与量確認システムが、少なくとも1つの上記薬剤製品にテラヘルツ分光法分析を実施して、上記投与量分の活性剤の量を決定するようになっている製薬設備。
(266) 上記投与量確認システムが、上記担持基材の各々を該製薬設備に沿って移動させ続けながら、上記テラヘルツ分光法分析を実施する、(265)の製薬設備。
(267) 上記テラヘルツ分光法分析を用いて化学的画像化を実施するための焦点面アレイ検出器をさらに備えている、(265)の製薬設備。
(268) 上記投与量確認システムが、上記少なくとも1つの薬剤製品の画像を獲得するためのカメラ又は映像記録装置を有していて、
上記投与量確認システムが、上記画像に基づいて、上記投与量分の活性剤の位置を決定する、(265)の製薬設備。
(269) 上記少なくとも1つの薬剤製品が該製薬設備に沿って移動し続ける際に、上記カメラ又は映像記録装置が上記画像を獲得する、(268)の製薬設備。
(270) それぞれが担持基材及び投与量分の活性剤を有している1つ又は複数の薬剤製品を製造する製薬設備であって、
上記担持基材に上記投与量分の活性剤を添加するための分配システムと、
上記薬剤製品に添加された上記投与量分の活性剤の量を決定するための投与量確認システムとを備えていて、
上記投与量確認システムが、少なくとも1つの上記薬剤製品に光ルミネッセンス分光法分析を実施して、上記投与量分の活性剤の量を決定するようになっている製薬設備。
(271) 上記投与量確認システムが、上記担持基材の各々を該製薬設備に沿って移動させ続けながら、上記光ルミネッセンス分光法分析を実施する、(270)の製薬設備。
(272) 上記光ルミネッセンス分光法分析を用いて化学的画像化を実施するための焦点面アレイ検出器をさらに備えている、(270)の製薬設備。
(273) 上記投与量確認システムが、上記少なくとも1つの薬剤製品の画像を獲得するためのカメラ又は映像記録装置を有していて、
上記投与量確認システムが、上記画像に基づいて、上記投与量分の活性剤の位置を決定する、(270)の製薬設備。
(274) 上記少なくとも1つの薬剤製品が該製薬設備に沿って移動し続ける際に、上記カメラ又は映像記録装置が上記画像を獲得する、(273)の製薬設備。
(275) 製薬設備のための品質制御を行う方法であって、
上記製薬設備によって処理されている各薬剤製品について分光法分析を実施する過程と、
上記分光法分析に基づいて、上記製薬設備によって上記複数の担持基材の各々に添加された投与量分の活性剤の量を決定する過程とを含んでいる方法。
(276) 上記分光法が、基本的には、近赤外線と、中赤外線と、紫外線/可視光線と、蛍光と、レーザにより誘起された蛍光と、ラマンと、テラヘルツと、光ルミネッセンスと、これらを任意に組み合わせたものとで構成されるグループから選択されたものを用いる、(275)の方法。
(277) 上記担持基材の各々を上記製薬設備に沿って移動させ続けながら、上記分光法分析を実施する、(275)の方法。
(278) 焦点面アレイ検出器でもって、上記分光法分析を用いて、化学的画像化を実施する過程をさらに含んでいる、(275)の方法。
(279) 上記複数の担持基材の各々の画像を獲得する過程と、上記画像に基づいて上記複数の担持基材の各々についての上記投与量分の活性剤の位置を決定する過程とをさらに含んでいる、(275)の方法。
(280) 上記複数の担持基材の各々を上記製薬設備に沿って移動し続けさせる際に上記画像を獲得する、(279)の方法。
(281) 製薬設備のための品質制御を行う方法であって、
上記製薬設備によって処理されている少なくとも1つの薬剤製品について近赤外線分光法分析を実施する過程と、
上記近赤外線分光法分析に基づいて、上記製薬設備によって上記少なくとも1つの薬剤製品に添加された投与量分の活性剤の量を決定する過程とを含んでいる方法。
(282) 上記少なくとも1つの薬剤製品を上記製薬設備に沿って移動させ続けながら、上記近赤外線分光法分析を実施する、(281)の方法。
(283) 焦点面アレイ検出器でもって、上記近赤外線分光法分析を用いて、化学的画像化を実施する過程をさらに含んでいる、(281)の方法。
(284) 上記少なくとも1つの薬剤製品の画像を獲得する過程と、上記画像に基づいて上記少なくとも1つの薬剤製品についての上記投与量分の活性剤の位置を決定する過程とをさらに含んでいる、(281)の方法。
(285) 上記少なくとも1つの薬剤製品を上記製薬設備に沿って移動し続けさせる際に上記画像を獲得する、(284)の方法。
(286) 製薬設備のための品質制御を行う方法であって、
上記製薬設備によって処理されている少なくとも1つの薬剤製品について中赤外線分光法分析を実施する過程と、
上記中赤外線分光法分析に基づいて、上記製薬設備によって上記少なくとも1つの薬剤製品に添加された投与量分の活性剤の量を決定する過程とを含んでいる方法。
(287) 上記少なくとも1つの薬剤製品を上記製薬設備に沿って移動させ続けながら、上記中赤外線分光法分析を実施する、(286)の方法。
(288) 焦点面アレイ検出器でもって、上記中赤外線分光法分析を用いて、化学的画像化を実施する過程をさらに含んでいる、(286)の方法。
(289) 上記少なくとも1つの薬剤製品の画像を獲得する過程と、上記画像に基づいて上記少なくとも1つの薬剤製品についての上記投与量分の活性剤の位置を決定する過程とをさらに含んでいる、(286)の方法。
(290) 上記少なくとも1つの薬剤製品を上記製薬設備に沿って移動し続けさせる際に上記画像を獲得する、(289)の方法。
(291) 製薬設備のための品質制御を行う方法であって、
上記製薬設備によって処理されている少なくとも1つの薬剤製品についてUV又は可視光の分光法分析を実施する過程と、
上記UV又は可視光の分光法分析に基づいて、上記製薬設備によって上記少なくとも1つの薬剤製品に添加された投与量分の活性剤の量を決定する過程とを含んでいる方法。
(292) 上記少なくとも1つの薬剤製品を上記製薬設備に沿って移動させ続けながら、上記UV又は可視光の分光法分析を実施する、(291)の方法。
(293) 焦点面アレイ検出器でもって、上記UV又は可視光の分光法分析を用いて、化学的画像化を実施する過程をさらに含んでいる、(291)の方法。
(294) 上記少なくとも1つの薬剤製品の画像を獲得する過程と、上記画像に基づいて上記少なくとも1つの薬剤製品についての上記投与量分の活性剤の位置を決定する過程とをさらに含んでいる、(291)の方法。
(295) 上記少なくとも1つの薬剤製品を上記製薬設備に沿って移動し続けさせる際に上記画像を獲得する、(294)の方法。
(296) 製薬設備のための品質制御を行う方法であって、
上記製薬設備によって処理されている少なくとも1つの薬剤製品について蛍光分光法分析を実施する過程と、
上記蛍光分光法分析に基づいて、上記製薬設備によって上記少なくとも1つの薬剤製品に添加された投与量分の活性剤の量を決定する過程とを含んでいる方法。
(297) 上記少なくとも1つの薬剤製品を上記製薬設備に沿って移動させ続けながら、上記蛍光分光法分析を実施する、(296)の方法。
(298) 焦点面アレイ検出器でもって、上記蛍光分光法分析を用いて、化学的画像化を実施する過程をさらに含んでいる、(296)の方法。
(299) 上記少なくとも1つの薬剤製品の画像を獲得する過程と、上記画像に基づいて上記少なくとも1つの薬剤製品についての上記投与量分の活性剤の位置を決定する過程とをさらに含んでいる、(296)の方法。
(300) 上記少なくとも1つの薬剤製品を上記製薬設備に沿って移動し続けさせる際に上記画像を獲得する、(299)の方法。
(301) 製薬設備のための品質制御を行う方法であって、
上記製薬設備によって処理されている少なくとも1つの薬剤製品についてレーザにより誘起された蛍光の分光法分析を実施する過程と、
上記レーザにより誘起された蛍光の分光法分析に基づいて、上記製薬設備によって上記少なくとも1つの薬剤製品に添加された投与量分の活性剤の量を決定する過程とを含んでいる方法。
(302) 上記少なくとも1つの薬剤製品を上記製薬設備に沿って移動させ続けながら、上記レーザにより誘起された蛍光の分光法分析を実施する、(301)の方法。
(303) 焦点面アレイ検出器でもって、上記レーザにより誘起された蛍光の分光法分析を用いて、化学的画像化を実施する過程をさらに含んでいる、(301)の方法。
(304) 上記少なくとも1つの薬剤製品の画像を獲得する過程と、上記画像に基づいて上記少なくとも1つの薬剤製品についての上記投与量分の活性剤の位置を決定する過程とをさらに含んでいる、(301)の方法。
(305) 上記少なくとも1つの薬剤製品を上記製薬設備に沿って移動し続けさせる際に上記画像を獲得する、(304)の方法。
(306) 製薬設備のための品質制御を行う方法であって、
上記製薬設備によって処理されている少なくとも1つの薬剤製品についてラマン分光法分析を実施する過程と、
上記ラマン分光法分析に基づいて、上記製薬設備によって上記少なくとも1つの薬剤製品に添加された投与量分の活性剤の量を決定する過程とを含んでいる方法。
(307) 上記少なくとも1つの薬剤製品を上記製薬設備に沿って移動させ続けながら、上記ラマン分光法分析を実施する、(306)の方法。
(308) 焦点面アレイ検出器でもって、上記ラマン分光法分析を用いて、化学的画像化を実施する過程をさらに含んでいる、(306)の方法。
(309) 上記少なくとも1つの薬剤製品の画像を獲得する過程と、上記画像に基づいて上記少なくとも1つの薬剤製品についての上記投与量分の活性剤の位置を決定する過程とをさらに含んでいる、(306)の方法。
(310) 上記少なくとも1つの薬剤製品を上記製薬設備に沿って移動し続けさせる際に上記画像を獲得する、(309)の方法。
(311) 製薬設備のための品質制御を行う方法であって、
上記製薬設備によって処理されている少なくとも1つの薬剤製品についてテラヘルツ分光法分析を実施する過程と、
上記テラヘルツ分光法分析に基づいて、上記製薬設備によって上記少なくとも1つの薬剤製品に添加された投与量分の活性剤の量を決定する過程とを含んでいる方法。
(312) 上記少なくとも1つの薬剤製品を上記製薬設備に沿って移動させ続けながら、上記テラヘルツ分光法分析を実施する、(311)の方法。
(313) 焦点面アレイ検出器でもって、上記テラヘルツ分光法分析を用いて、化学的画像化を実施する過程をさらに含んでいる、(311)の方法。
(314) 上記少なくとも1つの薬剤製品の画像を獲得する過程と、上記画像に基づいて上記少なくとも1つの薬剤製品についての上記投与量分の活性剤の位置を決定する過程とをさらに含んでいる、(311)の方法。
(315) 上記少なくとも1つの薬剤製品を上記製薬設備に沿って移動し続けさせる際に上記画像を獲得する、(314)の方法。
(316) 製薬設備のための品質制御を行う方法であって、
上記製薬設備によって処理されている少なくとも1つの薬剤製品について光ルミネッセンス分光法分析を実施する過程と、
上記光ルミネッセンス分光法分析に基づいて、上記製薬設備によって上記少なくとも1つの薬剤製品に添加された投与量分の活性剤の量を決定する過程とを含んでいる方法。
(317) 上記少なくとも1つの薬剤製品を上記製薬設備に沿って移動させ続けながら、上記光ルミネッセンス分光法分析を実施する、(315)の方法。
(318) 焦点面アレイ検出器でもって、上記光ルミネッセンス分光法分析を用いて、化学的画像化を実施する過程をさらに含んでいる、(316)の方法。
(319) 上記少なくとも1つの薬剤製品の画像を獲得する過程と、上記画像に基づいて上記少なくとも1つの薬剤製品についての上記投与量分の活性剤の位置を決定する過程とをさらに含んでいる、(316)の方法。
(320) 上記少なくとも1つの薬剤製品を上記製薬設備に沿って移動し続けさせる際に上記画像を獲得する、(319)の方法。
(321) それぞれが担持基材及び投与量分の活性剤を有している1つ又は複数の薬剤製品を製造する製薬設備のための監視システムであって、
上記製薬設備に動作的に接続された投与量確認システムを備えていて、
上記投与量確認システムが、上記製薬設備によって上記担持基材の各々に添加された上記投与量の活性薬剤の量を決定するようになっていて、
上記投与量確認システムが、上記担持基材の各々に光学的形状測定を実施して、上記投与量分の活性剤の量を決定するようになっている監視システム。
(322) 上記投与量確認システムが、上記担持基材の各々を上記製薬設備に沿って移動させ続けながら、上記光学的形状測定を実施する、(321)の監視システム。
(323) それぞれが担持基材及び投与量分の活性剤を有している1つ又は複数の薬剤製品を製造する製薬設備であって、
上記担持基材に上記投与量分の活性剤を添加するための分配システムと、
上記担持基材の各々に添加された上記投与量分の活性剤の量を決定するための投与量確認システムとを備えていて、
上記投与量確認システムが、上記担持基材の各々に光学的形状測定を実施して、上記投与量分の活性剤の量を決定するようになっている製薬設備。
(324) 上記投与量確認システムが、上記担持基材の各々を該製薬設備に沿って移動させ続けながら、上記光学的形状測定を実施する、(323)の製薬設備。
(325) 製薬設備のための品質制御を行う方法であって、
上記製薬設備によって処理されている各薬剤製品について光学的形状測定を実施する過程と、
上記光学的形状測定に基づいて、上記製薬設備によって複数の担持基材の各々に添加された投与量分の活性剤の量を決定する過程とを含んでいる方法。
(326) 上記複数の担持基材の各々を上記製薬設備に沿って移動させ続けながら、上記光学的形状測定を実施する、(325)の方法。
(327) それぞれが担持基材及び投与量分の薬剤を有している1つ又は複数の薬剤製品を製造するための装置であって、
上記担持基材の各々に上記投与量分の薬剤を分配する分配モジュールを備えていて、
上記分配モジュールが、該分配モジュールの移動によって上記投与量分の薬剤を分配するようになっている装置。
(328) 上記分配モジュールの上記移動が上記分配モジュールの振動である、(327)の装置。
【符号の説明】
【0193】
10 機械、100 ローディングシステム、110 ホッパ、120 ローディングシュート、200 保持システム、300 コンベアシステム、400 分配システム、500 回分確認システム、700 印刷システム、800 受入・排除システム、900 制御システム、
【特許請求の範囲】
【請求項1】
薬剤製品を製造する方法であって、
複数の担持基材を準備する過程と、
上記複数の担持基材の各々に対して投与量分の活性剤を準備する過程と、
上記複数の担持基材をある方向に移動させる過程と、
上記複数の担持基材の上記方向への移動を継続しつつ、上記複数の担持基材の各々に上記投与量分の活性剤を分配する過程とを有する方法。
【請求項2】
上記複数の担持基材の上記方向への移動を継続しつつ、上記薬剤製品のための品質制御を行う過程をさらに有する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
上記投与量分の活性剤の分配を加圧下で行う、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
上記複数の担持基材の各々への上記投与量分の活性剤の上記分配を、容積移送式ポンプにより行う、請求項1〜3のいずれか1つに記載の方法。
【請求項5】
上記複数の担持基材の各々への上記投与量分の活性剤の上記分配を、振動により行う、請求項1〜3のいずれか1つに記載の方法。
【請求項6】
上記複数の担持基材の各々の上の上記投与量分の活性剤を乾燥させる過程をさらに有する、請求項1〜5のいずれか1つに記載の方法。
【請求項7】
上記複数の担持基材の乾燥状態を監視する過程をさらに有する、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
上記複数の担持基材の各々の上の上記投与量分の活性剤にコーティングを施す過程をさらに有する、請求項1〜7のいずれか1つに記載の方法。
【請求項9】
上記複数の担持基材の各々に識別マーカーを付与する過程をさらに有する、請求項1〜8のいずれか1つに記載の方法。
【請求項10】
上記薬剤製品を回分量で製造し、
上記投与量分の活性剤が5mgより少ない場合は、上記回分量に対する内容物均質性を5%RSDより小さくし、
上記投与量分の活性剤が10mgより少ない場合は、上記回分量に対する内容物の均質性を2%RSDより小さくする、請求項1〜9のいずれか1つに記載の方法。
【請求項11】
X字状の経路に沿って移動する分配モジュールにより、上記投与量分の活性剤の分配する過程を実施する、請求項1〜10のいずれか1つに記載の方法。
【請求項12】
上記投与量分の活性剤が液体であり、
該方法が、分配された上記液体の温度を変化させて、上記複数の担持基材の各々の上で活性剤の形成を促進する過程をさらに有する、請求項1〜11のいずれか1つに記載の方法。
【請求項13】
上記複数の担持基材の各々によって担持されている上記投与量分の活性剤の量を決定する過程と、
上記複数の担持基材の各々によって担持されている上記投与量分の活性剤の上記量を決定しながら、上記複数の担持基材を上記方向に連続的に移動させる過程とをさらに有する、請求項1〜12のいずれか1つに記載の方法。
【請求項14】
上記複数の担持基材の各々に分光法分析を実施して、上記複数の担持基材の各々によって担持されている上記投与量分の活性剤の上記量を決定する過程をさらに含んでいる、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
上記分光法分析が、基本的には、近赤外線と、中赤外線と、紫外線/可視光線と、蛍光と、レーザにより誘起された蛍光と、ラマンと、テラヘルツと、これらを任意に組み合わせたものとで構成されるグループから選択されたものを用いる、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
焦点面アレイ検出器を備えた分光器を用いて、化学画像化を実施する過程をさらに有する、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
光学的形状測定を用いて、上記複数の担持基材の各々によって担持されている上記投与量分の活性剤の上記量を決定する過程と、
上記光学的形状測定を実施しながら、上記複数の担持基材を上記方向に連続的に移動させる過程とをさらに有する、請求項13に記載の方法。
【請求項18】
上記投与量分の活性剤を分配する前に、上記複数の担持基材の各々の上に分配されるべき上記投与量分の活性剤の量を決定する過程と、
上記複数の担持基材の各々の上に分配されるべき上記投与量分の活性剤の上記量を決定しながら、上記複数の担持基材を上記方向に連続的に移動させる過程とをさらに有する、請求項1〜17のいずれか1つに記載の方法。
【請求項19】
上記複数の担持基材の各々の上に分配されるべき上記投与量分の活性剤の液滴の画像を、上記液滴の飛行中に撮影して獲得する過程と、
上記複数の担持基材の各々の上に分配されるべき上記投与量分の活性剤の上記量を、少なくとも部分的に上記液滴の画像に基づいて決定する過程とをさらに有する、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
上記投与量分の活性剤が担持基材上に分配された後において、上記複数の担持基材の各々の第1の画像を獲得する過程と、
上記第1の画像に基づいて、上記複数の担持基材の各々の上の上記投与量分の活性剤の位置を決定する過程と、
上記第1の画像を獲得しながら、上記複数の担持基材を上記方向に連続的に移動させる過程とをさらに有する、請求項1〜19のいずれか1つに記載の方法。
【請求項21】
上記複数の担持基材の各々に上記投与量分の活性剤を分配する前に、上記複数の担持基材の各々の第2の画像を獲得する過程と、
上記第2の画像に基づいて、上記複数の担持基材の各々を検査する過程とをさらに有する、請求項1〜20のいずれか1つに記載の方法。
【請求項22】
上記投与量分の活性剤の上記分配のリアルタイムの監視を行って、上記複数の担持基材の各々に分配されるべき上記投与量分の活性剤の上記量を決定する過程をさらに有する、請求項18に記載の方法。
【請求項23】
少なくとも部分的に上記リアルタイムの監視に基づいて、上記複数の担持基材の各々に分配されるべき上記投与量分の活性剤の上記量を調整する過程をさらに有する、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
少なくとも部分的に上記リアルタイムの監視に基づいて、上記複数の担持基材の各々に分配されるべき上記投与量分の活性剤の位置を調整する過程をさらに有する、請求項22に記載の方法。
【請求項1】
薬剤製品を製造する方法であって、
複数の担持基材を準備する過程と、
上記複数の担持基材の各々に対して投与量分の活性剤を準備する過程と、
上記複数の担持基材をある方向に移動させる過程と、
上記複数の担持基材の上記方向への移動を継続しつつ、上記複数の担持基材の各々に上記投与量分の活性剤を分配する過程とを有する方法。
【請求項2】
上記複数の担持基材の上記方向への移動を継続しつつ、上記薬剤製品のための品質制御を行う過程をさらに有する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
上記投与量分の活性剤の分配を加圧下で行う、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
上記複数の担持基材の各々への上記投与量分の活性剤の上記分配を、容積移送式ポンプにより行う、請求項1〜3のいずれか1つに記載の方法。
【請求項5】
上記複数の担持基材の各々への上記投与量分の活性剤の上記分配を、振動により行う、請求項1〜3のいずれか1つに記載の方法。
【請求項6】
上記複数の担持基材の各々の上の上記投与量分の活性剤を乾燥させる過程をさらに有する、請求項1〜5のいずれか1つに記載の方法。
【請求項7】
上記複数の担持基材の乾燥状態を監視する過程をさらに有する、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
上記複数の担持基材の各々の上の上記投与量分の活性剤にコーティングを施す過程をさらに有する、請求項1〜7のいずれか1つに記載の方法。
【請求項9】
上記複数の担持基材の各々に識別マーカーを付与する過程をさらに有する、請求項1〜8のいずれか1つに記載の方法。
【請求項10】
上記薬剤製品を回分量で製造し、
上記投与量分の活性剤が5mgより少ない場合は、上記回分量に対する内容物均質性を5%RSDより小さくし、
上記投与量分の活性剤が10mgより少ない場合は、上記回分量に対する内容物の均質性を2%RSDより小さくする、請求項1〜9のいずれか1つに記載の方法。
【請求項11】
X字状の経路に沿って移動する分配モジュールにより、上記投与量分の活性剤の分配する過程を実施する、請求項1〜10のいずれか1つに記載の方法。
【請求項12】
上記投与量分の活性剤が液体であり、
該方法が、分配された上記液体の温度を変化させて、上記複数の担持基材の各々の上で活性剤の形成を促進する過程をさらに有する、請求項1〜11のいずれか1つに記載の方法。
【請求項13】
上記複数の担持基材の各々によって担持されている上記投与量分の活性剤の量を決定する過程と、
上記複数の担持基材の各々によって担持されている上記投与量分の活性剤の上記量を決定しながら、上記複数の担持基材を上記方向に連続的に移動させる過程とをさらに有する、請求項1〜12のいずれか1つに記載の方法。
【請求項14】
上記複数の担持基材の各々に分光法分析を実施して、上記複数の担持基材の各々によって担持されている上記投与量分の活性剤の上記量を決定する過程をさらに含んでいる、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
上記分光法分析が、基本的には、近赤外線と、中赤外線と、紫外線/可視光線と、蛍光と、レーザにより誘起された蛍光と、ラマンと、テラヘルツと、これらを任意に組み合わせたものとで構成されるグループから選択されたものを用いる、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
焦点面アレイ検出器を備えた分光器を用いて、化学画像化を実施する過程をさらに有する、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
光学的形状測定を用いて、上記複数の担持基材の各々によって担持されている上記投与量分の活性剤の上記量を決定する過程と、
上記光学的形状測定を実施しながら、上記複数の担持基材を上記方向に連続的に移動させる過程とをさらに有する、請求項13に記載の方法。
【請求項18】
上記投与量分の活性剤を分配する前に、上記複数の担持基材の各々の上に分配されるべき上記投与量分の活性剤の量を決定する過程と、
上記複数の担持基材の各々の上に分配されるべき上記投与量分の活性剤の上記量を決定しながら、上記複数の担持基材を上記方向に連続的に移動させる過程とをさらに有する、請求項1〜17のいずれか1つに記載の方法。
【請求項19】
上記複数の担持基材の各々の上に分配されるべき上記投与量分の活性剤の液滴の画像を、上記液滴の飛行中に撮影して獲得する過程と、
上記複数の担持基材の各々の上に分配されるべき上記投与量分の活性剤の上記量を、少なくとも部分的に上記液滴の画像に基づいて決定する過程とをさらに有する、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
上記投与量分の活性剤が担持基材上に分配された後において、上記複数の担持基材の各々の第1の画像を獲得する過程と、
上記第1の画像に基づいて、上記複数の担持基材の各々の上の上記投与量分の活性剤の位置を決定する過程と、
上記第1の画像を獲得しながら、上記複数の担持基材を上記方向に連続的に移動させる過程とをさらに有する、請求項1〜19のいずれか1つに記載の方法。
【請求項21】
上記複数の担持基材の各々に上記投与量分の活性剤を分配する前に、上記複数の担持基材の各々の第2の画像を獲得する過程と、
上記第2の画像に基づいて、上記複数の担持基材の各々を検査する過程とをさらに有する、請求項1〜20のいずれか1つに記載の方法。
【請求項22】
上記投与量分の活性剤の上記分配のリアルタイムの監視を行って、上記複数の担持基材の各々に分配されるべき上記投与量分の活性剤の上記量を決定する過程をさらに有する、請求項18に記載の方法。
【請求項23】
少なくとも部分的に上記リアルタイムの監視に基づいて、上記複数の担持基材の各々に分配されるべき上記投与量分の活性剤の上記量を調整する過程をさらに有する、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
少なくとも部分的に上記リアルタイムの監視に基づいて、上記複数の担持基材の各々に分配されるべき上記投与量分の活性剤の位置を調整する過程をさらに有する、請求項22に記載の方法。
【図1】
【図2】
【図2a】
【図2b】
【図2c】
【図2d】
【図2e】
【図2f】
【図2g】
【図2h】
【図2i】
【図2j】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図6a】
【図6b】
【図6c】
【図6d】
【図6e】
【図7】
【図7a】
【図7b】
【図7c】
【図7d】
【図8】
【図8a】
【図8b】
【図8c】
【図8d】
【図8e】
【図8f】
【図8g】
【図8h】
【図8i】
【図8j】
【図8k】
【図8l】
【図8m】
【図8n】
【図8o】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図2a】
【図2b】
【図2c】
【図2d】
【図2e】
【図2f】
【図2g】
【図2h】
【図2i】
【図2j】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図6a】
【図6b】
【図6c】
【図6d】
【図6e】
【図7】
【図7a】
【図7b】
【図7c】
【図7d】
【図8】
【図8a】
【図8b】
【図8c】
【図8d】
【図8e】
【図8f】
【図8g】
【図8h】
【図8i】
【図8j】
【図8k】
【図8l】
【図8m】
【図8n】
【図8o】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2011−235111(P2011−235111A)
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−131299(P2011−131299)
【出願日】平成23年6月13日(2011.6.13)
【分割の表示】特願2007−527727(P2007−527727)の分割
【原出願日】平成17年6月9日(2005.6.9)
【出願人】(591002957)グラクソスミスクライン・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー (341)
【氏名又は名称原語表記】GlaxoSmithKline LLC
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−131299(P2011−131299)
【出願日】平成23年6月13日(2011.6.13)
【分割の表示】特願2007−527727(P2007−527727)の分割
【原出願日】平成17年6月9日(2005.6.9)
【出願人】(591002957)グラクソスミスクライン・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー (341)
【氏名又は名称原語表記】GlaxoSmithKline LLC
【Fターム(参考)】
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