説明

薬剤回分量の供与器のためのディスプレイ・デバイス、及び、該ディスプレイ・デバイスの使用法

確実で簡素な様式で薬剤回分量Taの投与を監視するために、本発明は、薬剤回分量Taの供与器のためのディスプレイ・デバイスであって、上記薬剤回分量は規則的に反復される基準投与時刻にて投与することが必要であり、且つ、当該ディスプレイ・デバイスは、ディスプレイ1と、該ディスプレイのための電子式起動手段とを備えて成る、ディスプレイ・デバイスにおいて、上記ディスプレイは、第1の基準投与時刻と現在時刻との間の第1の時的間隔を表示する第1視覚化手段30、40を備えて成り、且つ、上記第1の基準投与時刻は、該第1の基準投与時刻まで何らの薬剤回分量も服用されなかった点において区別されることを特徴とするディスプレイ・デバイスを提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薬剤回分量の供与器のためのディスプレイ・デバイスであって、上記薬剤回分量は規則的に反復される基準投与時刻にて投与することが必要であり、且つ、当該ディスプレイ・デバイスは、ディスプレイと、該ディスプレイのための電子式起動手段とを備えて成るディスプレイ・デバイスに関する。本発明はまた、薬剤回分量、特に、基本的には避妊薬回分量であるホルモン製剤回分量の投与を監視する該ディスプレイ・デバイスの使用法にも関する。
【背景技術】
【0002】
薬剤は、その有効性を保証するために、定期的に、且つ、可及的に所定時刻にて又は所定の時的間隔内に服用されねばならない。故に、薬剤を投与するための喚起を提供する補助器具を作成するための十分な試みが行われてきた。一日当たりで数個の薬剤を服用すべき人々に対する非常に一般的な補助器具は、例えば、朝における投与、真昼における投与、及び、夕方における投与のためなどの、夫々の投与期間に対する薬剤により手動的に充填された数個の区画へと分割されたボックスである。故に、薬剤を服用する対象者は夫々、対応する時刻にて薬剤回分量が既に服用されているか否かを監視し得る。しかし、これらの補助器具は障害に影響され易い、と言うのも、例えば対象者は明らかに、規定された時刻にて、又は、この目的のために意図された期間内に薬剤回分量を服用することを思い出すと共に、最初に複数の薬剤回分量により上記ボックスを実際に充填すべきだからである。
【0003】
故に、薬剤を投与するために、自動的な投与喚起通知を提供することが意図されたディスプレイ装置が開発されてきた。一例として、特許文献1は、一体化されたタイマを備えたピル用ボックスを記述している。該ピル用ボックスは、ピルを収容するための複数の区画を備えて成り、該区画は各々、組み合わされた発光ダイオードを有している。上記タイマは、デジタル表示物、及び、該タイマをプログラムするための操作者用制御ボタンを備えて成る。夫々が事前プログラムされた時刻であって、関連するピル用区画内に収容されたピルが投与されるべきである時刻にて、上記発光ダイオードの内の1つの発光ダイオードが起動されることから、ユーザは、どのピルが服用されるべきかを認識する。音響的及び機械的な信号送信器も配備される。
【0004】
更に、特許文献2は、所謂るピル用時計を記述している。このピル用時計は先ず、デジタル時計と組み合わされたピル用ボックスを有している。その意図は、ユーザが、服用されるべき錠剤を持ち歩くと共に、上記デジタル時計により上記錠剤の投与を喚起されることである。上記ピル用ボックスは、複数の錠剤に対する6個の区画を有している。上記デジタル時計は、実際の時刻に対する1個のデジタル表示物と、上記ピル用ボックスの6個の区画内の錠剤の投与に対する喚起通知を種々のモードで提供する6個の更なるデジタル表示物とを備えている。1つのモードにおいて、上記ピル用時計は、カウントダウン式表示を用い、錠剤を投与するための喚起通知を提供する。ユーザは、音響的な投与喚起通知も提供され得る。上記ピル用時計は、腕時計の様に、腕の上に装着され得る。
【0005】
更に、特許文献3は、避妊ピル用ブリスタに対して接続するための手段を有する装置を開示している。該装置は、月経周期全体に亙る避妊ピルの正しい投与を支援する役割を果たすと共に、非投与段階も考慮することが意図されている。この目的の為に上記装置は、避妊ピルを収容するブリスタが、たとえばクリップ又はポケットにより該装置に対して接続され得ると共に、可能的には、該装置内へのブリスタの挿入及び/又は該装置からのブリスタの取出しに対する検出手段が付加的に配備されるように、設計される。上記ブリスタ内には、錠剤ユニットの充填レベルを監視する検出手段も配置され得る。一例として、錠剤ユニットから避妊ピルを取出すためにブリスタ上の箔体を破断して開くと、タイマが起動され得る。上記装置は、警報信号の開始までに残された時的間隔を表示するデジタル時計の形態のディスプレイを有している。警報信号は、スピーカ、振動器又は発光ダイオード、さもなければ、上記ディスプレイにより発せられ得る。上記ディスプレイは女性ユーザに対し、該ユーザが現在において自身の周期のどの日にいるかも表示する。
【0006】
特許文献4もまた、錠剤ブリスタを挿入するためのプラグ形式の接触細片を備えたコンピュータを備えて成る装置を呈示している。上記錠剤ブリスタは、錠剤が取出されるときに破砕される箔体上の箇所に導体軌条が配置されることから、上記導体軌条は上記箔体が破砕されるときに切離されるように、適切な様式で設計され、上記導体軌条は、上記ブリスタが上記コンピュータにおけるプラグ形式の接触細片内に挿入されたときに、該プラグ形式の接触細片内に配置されたプラグ形式の接点と電気接触される。結果として、1個の錠剤の取出しが、自動的に記録される。上記コンピュータは、現在時刻、及び/又は、1個の錠剤が次に投与されるべき時刻に対するデジタル表示物を有している。錠剤を投与するとの喚起通知は、音響信号又はLEDも提供し得る。複数のLEDの内の第1のLEDは錠剤が服用されるべきことを表す役割を果たし、第2のLEDは投与が未だ早すぎることを表す役割を果たし、且つ、第3のLEDは、既に投与時刻が過ぎたことを表す役割を果たす。
【0007】
更に、特許文献5は、錠剤を供与する装置を開示している。該装置は、ブリスタを収容する役割を果たすと共に、該装置は、上記ブリスタから錠剤を押し出すための押ボタン、及び、投与時刻を設定する手段、及び、投与時刻を表示する手段も有している。上記装置は、事前設定された投与時刻に際し、錠剤を投与するとの喚起通知を提供する。LCDディスプレイ上の警報記号は、この目的に資する。上記装置はまた、錠剤の取出しを自動的に記録もする。
【0008】
上述の各装置は、薬剤回分量の投与時刻に関する自動的な喚起通知を提供するには適しているが、記述された各供与器においては、この目的のために種々の異なる表示器及び警報手段が従事している。個々の場合において、喚起通知は、可能的に最初に失念された、又は、故意に喪失された薬剤回分量の投与に対して反復的に提供される。しかしユーザに対しては、この情報により投与状況の完全な知見が提供されてはいない。たとえば、概略的に、厳密に限定された時刻において薬剤回分量を服用することは必要でない。寧ろ、薬剤回分量は、或る時的間隔内に服用すれば十分である。この目的の為に、特許文献2は警報は反復されることも可能であると述べており、ユーザは警報が何回に亙り且つ如何なる間隔にて反復されるべきかを設定し得るが、該文献は、超過されつつある時刻の実際の許容差に対し、及び、実際に超過されつつある時刻に対し、反復されつつある警報の関係を述べていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】独国特許出願公開第100 35 599号
【特許文献2】独国実用新案出願公開第20 2004 012 232 号
【特許文献3】独国特許出願公開第10 2004 023 641号
【特許文献4】米国特許第5,871,831号
【特許文献5】独国特許出願公開第102 17 929号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上記から進展し、本発明の目的は、供与器内に収容された複数の薬剤回分量を投与するためのディスプレイ・デバイスであって、該ディスプレイ・デバイスにより、公知の不都合が解消されると共に、特に薬剤回分量を投与するときに増進された服薬順守性を確実にすることを意図するディスプレイ・デバイスを提供するに在る。基本的な狙いは、薬剤回分量の投与の現在状況をユーザが迅速かつ容易に識別することを可能にすることである。特に、更なる狙いは、基本的には避妊薬である特にホルモン製剤の投与が、ユーザに対して視覚的に表示されつつある現在の投与状況に関する必要情報により一見して特に高信頼性とされることを確実にすることである。更なる狙いは、不正確な操作の場合においても、また、ユーザが薬剤回分量の服用を失念したとしても、迅速に単純に且つ該ユーザが苦労して文書資料を調べ尽くすこと無く、該ユーザに対して可能的な救済策を提供するに在る。薬剤の投与に関して増進された服薬順守性はまた、例えばユーザが偶発的に一回分より多い薬剤回分量を服用し乍らも、この投与が投与経過記録中に考慮されない場合、又は、薬剤回分量が服用されないが、投与経過記録中には投与が誤って記録された場合における不正確な操作を大いに排除することでも達成されねばならない。更なる狙いは、長期における、すなわち、薬剤が長期間に亙り投与される場合における投与の信頼性も確実にすることである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この目的は、請求項1に係るディスプレイ・デバイスにより、且つ、請求項23に係る上記ディスプレイ・デバイスの使用法によっても達成される。本発明の好適実施例は、従属請求項中に示される。
【0012】
本発明に係るディスプレイ・デバイスは、ユーザによる薬剤回分量の投与の状況を監視する役割を果たす。基本的な意図は、ホルモン製剤、特に詳細には、例えば避妊のためのステロイド・ホルモン製剤の投与の状況を表示することである。但し、更なる意図は、例えばホルモン置換療法のためのホルモン製剤などの、他の薬剤の回分量の投与が簡素で確実な様式で監視されることを可能にすることである。例えば、上記ディスプレイ・デバイスは、全ての長期的な疾病を治療する薬剤回分量の状況を監視すべく使用され得る。上記ディスプレイ・デバイスの使用は、複数の薬剤回分量が、規則的に反復される基準投与時刻にて投与されるべきときに非常に重要である。故に、本発明に係るディスプレイ・デバイスの基本的な意図は、避妊薬の投与の状況を監視する役割を果たすことである。この場合、複数の薬剤回分量が特に1日に一回として規則的な投与処方計画にて服用されねばならず、数日の持続期間から成る投与段階には、数日の持続期間から成る中断段階が常に追随する。もし、規定された投与時刻が守られなければ、所望の避妊作用が生じないこともある。
【0013】
本発明に係る上記目的を達成するために、上記ディスプレイ・デバイスは、ディスプレイと、該ディスプレイに対する電子式起動手段とを有している。本発明に係る手法において、上記ディスプレイ・デバイスは、第1の基準投与時刻と現在時刻との間の第1の時的間隔を表示する第1視覚化手段を備えて成り、上記第1の基準投与時刻は、(それが実際には意図されていたとしても)該第1の基準投与時刻まで何らの薬剤回分量も服用されなかった点において区別される。
【0014】
本発明の意味の範囲内において、基準投与時刻とは、薬剤回分量が理想的に服用されねばならない時刻と理解されるべきであり、すなわち、例えば、各日において例えば7:00又は9:00に又は別の固定時刻にて、薬剤回分量が毎日服用されるべき場合、実質的に全ての場合において、但し適時に薬剤を服用する目的で、薬剤回分量は、上記基準投与時刻を含む所定の時的間隔内に服用されれば十分である。上記投与時的間隔は、例えば、上記基準投与時刻の12時間前の時刻から、例えば、上記基準投与時刻の2時間又は24時間後の時刻まで持続し得る。例えば、1日に一回服用されるべき薬剤回分量の場合、斯かる基準投与時刻及び投与時的間隔は、各日において決定されるものとする。上記基準投与時刻は好適には、特に好適には投与サイクルにおいて、(薬剤供与器から)最初に一回分の薬剤回分量が取出された時刻と、投与に対して規定された反復周期性とから算出される。次に、上記反復周期性から生成された夫々の時的間隔と、上記供与器から一回分の薬剤回分量が最初に取出された時刻とから、夫々の基準投与時刻が算出され、この時刻は再び、一回分の薬剤回分量の最初の投与の時刻と同一である。故に、1日に一回服用されるべき薬剤回分量の場合における基準投与時刻は、この種類の計算方法に依り、各々の場合、供与器からの薬剤回分量の最初の取出しのn×24時間(nは整数)後である。もし、1日に一回服用されるべき薬剤回分量の場合における基準投与時刻のこの計算方法の場合に、例えば第1日目の12:00に第1の薬剤回分量が供与器から取出されることでユーザにより服用された場合、追随する各日のこの時刻(12:00)が基準投与時刻であり、故に、上記第1日目に続く更なる各日の12:00に更なる基準投与時刻が発生し、薬剤回分量に対する意図は、理想的には上記基準投与時刻にて服用されるべきことである。同様に、1日に二回服用されるべき薬剤の場合、例えば7:00において第1回目の取出しが、故に第1の投与が行われ、且つ、その12時間後に第2の投与が行われた場合、基準投与時刻は、追随する各日における7:00及び19:00と計算される。基本的に上記基準投与時刻は、供与器からの薬剤回分量の第1回目の取出しから開始して異なる様にも計算され得:例えば3回などの、最後の実際の複数の投与時刻から基準投与時刻が計算され得る。
【0015】
故に上記ディスプレイ・デバイスは、第1の基準投与時刻、すなわち、薬剤回分量が服用されるべき投与時刻が超過されつつあるが、ユーザは、この第1の基準投与時刻までに偶発的に又は意図的に薬剤回分量の服用を行わないことを示すディスプレイを有する。
【0016】
本発明に係る上記ディスプレイ・デバイスは、超過されつつある上記第1の基準投与時刻を表示する上述の第1視覚化手段を有することから、薬剤の投与状況の総括的な監視が可能であり:超過されつつある時刻の上記ディスプレイによればユーザ又は医師は、投与の欠如を補償する修正的対策を開始し得る。更に、ユーザは、薬剤回分量が服用されるべき時的間隔を自身が認識したなら、投与に対する時的間隔がいつ過ぎ去るかを直ちに識別することもできる。上記時的間隔は当然乍ら、上記視覚化手段において別体的にも表示され得ることから、ユーザは一見して、第1の基準投与時刻が既に超過されたにも関わらず、自身が依然として、適時に、すなわち上記時的間隔内において薬剤回分量を服用し得るか否かを識別し得る。
【0017】
本発明に係るディスプレイ・デバイスは好適には、避妊薬の投与、この場合には特に詳細には、ユーザが所謂る弾力的な投与処方計画に追随する場合に、有用である。避妊薬は典型的には1日に一回服用されるべきであり、習用の投与処方計画の場合、21日の投与段階の間において薬剤回分量は毎日服用され、これは次に、7日間の中断段階により追随される。その後、この投与サイクルが再び反復される。代替策として、投与段階は24日間に亙り持続し、且つ、中断段階は4日間に亙り持続もし得る。また、所謂る弾力的な投与処方計画に従って避妊製剤を服用することも提案されている。この場合、投与段階は少なくとも24日間(強制的な投与段階)、及び、最長で例えば120日間に亙り持続する。上記投与段階の持続期間に関する決断は上記制限内でユーザにより為されるべく委ねられ、すなわち、上記強制的な投与段階が過ぎ去った後、ユーザ自身が、中断段階を開始するか否かを決断し得る。但し上記ユーザはこのことを、最長時間の弾力的段階が過ぎ去る前に、すなわち、引用された場合には120日が過ぎ去る前に、行わねばならない。上記弾力的な投与段階は典型的には、4日間の中断段階により追随される。
【0018】
ユーザが薬剤回分量の服用に失敗したとしても、もし上記投与段階が既に少なくとも24日間に亙り持続しているなら、該ユーザは少なくとも、中断段階への遷移として、投与時的間隔を超過する状況を利用し得る(上記投与段階の満了の前は、中断段階によれば、避妊はもはや保証されない)。特に、第1の基準投与時刻の後における時間超過に対するこの第1の時的間隔は、この場合、上記中断段階における時的間隔として計算され得る。この場合、本発明は、投与段階から中断段階への移行を決断する簡素な手法をユーザに提供する役割も果たし:例えば、上記投与時的間隔が超過されたとしても、ユーザは中断段階を開始することを決断し得ることから、投与における中断の後、規則的投与が正しい様式で再び開始され得る。投与を監視する習用の装置に依れば、このことは、ユーザが最高に可能なレベルの自己管理を以て投与処方計画に対する服薬順守性を理論的に監視するときにのみ、可能である。しかし、このことは、日々の雑事に委ねられる通常的な条件下では容易に可能でない、と言うのも、ユーザは、この場合において時刻が超過されつつある状況を追尾せねばならないからである。
【0019】
故に、超過されつつある第1の基準投与時刻の状況を表示すると、薬剤回分量の投与の場合において、更に高レベルの信頼性が提供され得る。
【0020】
本発明の一好適実施例において、上記ディスプレイは、第2の基準投与時刻と現在時刻との間の第2の時的間隔を表示する第2視覚化手段を付加的に備えて成る。この場合、上記第2の基準投与時刻は、該時刻が所定の投与時的間隔におけるものであり且つ該所定の投与時的間隔においては一回分の薬剤回分量が服用された点において区別される。上記第2の時的間隔は最長で、時系列的に上記第2の基準投与時刻に続く上記第1の基準投与時刻まで持続する。すなわち、上記第2視覚化手段の目盛全体が利用されたとき、薬剤回分量が上記第1の基準投与時刻までに服用されず又は厳密にこの時刻に服用されたなら、上記ディスプレイは、上記第2の基準投与時刻と上記第1の基準投与時刻との間の時的間隔全体に及ぶ。もし、上記第1の基準投与時刻が到達されるときまでに薬剤回分量が服用されなければ、該第1の基準投与時刻からの追随する第1の時的間隔をその後に表示する上記第1視覚化手段が始動される。この場合、上記第2の基準投与時刻と上記第1の基準投与時刻との間において過ぎ去った第2の時的間隔は好適に表示されたままとされるが、該第2の時的間隔は、例えば、第2の基準投与時刻から既に過ぎ去った時的間隔が表示されないが、次の基準投与時刻までに依然として残存する時的間隔は表示される、という場合には消去もされ得る。
【0021】
上記第1の基準投与時刻と同様に、上記第2の基準投与時刻もまた、薬剤回分量が理想的に服用されるべき投与処方計画における時刻を表す。唯一の相違は、薬剤回分量が、第2の基準投与時刻の場合には既に服用され、且つ、第1の基準投与時刻の場合には服用されていない、ということである。この点に関し、各基準投与時刻に対する上述の説明は、此処でも適用される。
【0022】
上記第2視覚化手段によれば、正しい薬剤の投与の場合において最近の薬剤回分量の第2の基準投与時刻から経過した第2の時的間隔が表示される。故にユーザには、正しく追随されつつある投与指示の場合おける薬剤回分量の投与の現在の状況に関する付加的情報が提供され得る。指示されたように実施されつつある投与の場合、ユーザは、最近の第2の基準投与時刻から経過した時的間隔を追尾し得ることから、該ユーザは、次の薬剤の投与動作の準備を行い得る。
【0023】
上記第2視覚化手段は、好適には、投与サイクルにおける上記供与器からの薬剤回分量の第1回目の取出しにより始動される。上記第2の基準投与時刻は、故に上記第1の基準投与時刻も、好適には現在の投与サイクルに対して確定かつ規定される。投与サイクルは、例えば、病気の期間の間における全ての投与プロセスにより確定される。例えばホルモン置換療法のための連続的な投与の場合、投与サイクルは同様に第1回目の取出しにより特徴付けられ、且つ、避妊の場合には、投与段階と、新たな投与が始まる前における中断段階とにより特徴付けられる。故に各基準投与時刻は、投与サイクルにおける供与器からの薬剤回分量の第1回目の取出しにより規定される。
【0024】
上記基準投与時刻は各々、好適には単一の投与サイクルに対して規定されることから、ユーザは、新たなサイクルにおいては各基準投与時刻を再規定し得る。このことは、最初に選択された基準投与時刻がユーザに対して非実用的となり、ユーザがその基準投与時刻の変更を意図したときに、有用である。
【0025】
上記第2の基準投与時刻は、供与器からの薬剤回分量の第1回目の取出しにより規定される一方、当該第1の基準投与時刻は、時系列的に上記第2の基準投与時刻に続く第1の基準投与時刻までに薬剤回分量が服用されないことにより見出される。故にこの場合、上記第1の基準投与時刻が到達されることにより、すなわち、この第1の基準投与時刻までに何らの薬剤回分量が服用されないとき、上記第1視覚化手段が始動される。この場合、上記第1の基準投与時刻の後に経過した第1の時的間隔が、第2の基準投与時刻からの例示された第2の時的間隔に追随する。この場合、上記第1及び第2の視覚化手段は同時に、最近の第2の基準投与時刻からの、すなわち、薬剤回分量が服用されたので正しい投与が行われた所定の投与時的間隔内に当該基準投与時刻が在るということにより特徴付けられる基準投与時刻からの、時的間隔を示す。
【0026】
一回分の薬剤回分量が服用されたとき、新たな第2の基準投与時刻が生成される。もし、この場合に、(薬剤回分量の投与に対する名目的な時的間隔が未だ過ぎ去っていないので)上記第2視覚化手段のみが(前回の)第2の基準投与時刻からの第2の時的間隔を表示するなら、上記第2の時的間隔の表示は消去され且つ新たな第2の時的間隔が表示され、これは、現在時刻と、上記の新たな第2の基準投与時刻との間の時間差を示す。後者の場合、この第2の時的間隔は負であり、すなわち、最初に、現在時刻と、未だ到達されていない上記の新たな第2の基準投与時刻との間の第2の時的間隔が表示される。代替策として、上記第2の時的間隔は、次の基準投与時刻までの時的間隔であって、この場合には未だ過ぎ去っていない時的間隔の形態でも表示され得る。次の基準投与時刻までの上記第2の時的間隔はもはや投与期間ではないことから、未だ過ぎ去っていないこの時的間隔は好適には2つの目盛部分において表示される:先行する基準投与時刻まで残存する時的間隔を示す第1目盛部分、及び、通常の第2の時的間隔に対応する第2目盛部分。故に更なる過程の間において、投与期間の通常の表示を越える領域はそのときに好適には、最初に順次的に切断されると共に、その後においてのみ、通常の領域が順次的に切断される。
【0027】
薬剤回分量の取出しの時点で次の基準投与時刻が既に到達されているので第1の基準投与時刻は生成されていることから、上記第1視覚化手段もまた、この(新たに生成された)第1の基準投与時刻からの第1の時的間隔を表示するなら、上記第1の時的間隔の表示は薬剤回分量の取出しにより消去され、且つ、新たな第2の時的間隔が表示され、これは、現在時刻と、新たな第2の基準投与時刻との間の時間差を示している。この場合、上記薬剤回分量は、何らの薬剤回分量が服用されずに次の基準投与時刻が既に経過した後で初めて服用されたので、上記第2視覚化手段は、上記の新たな第2の基準投与時刻から既に経過した第2の時的間隔を表示する。1つの可能的な方法において、上記第2の基準投与時刻は、前回の第2の基準投与時刻が相当に超過された場合、各々の場合おいて順次的な2度の基準投与時刻間における投与期間の2回分だけシフトされた新たな第2の基準投与時刻に設定され、すなわち、この場合に薬剤の投与は1回だけ中断される。但し、代替策として且つ選好性を以て、上記表示内容は薬剤回分量が取出されたときに一回のみの取出し時的間隔だけシフトされることから、ユーザは、正しい投与周期性を再開するために、更なる一回分の薬剤回分量を取出すことが必要とされる。
【0028】
本発明の更なる好適実施例においては、当該薬剤回分量が、早くとも投与時的間隔内であるときにおいてのみ、薬剤回分量の尚早な取出しの場合に新たな第2の基準投与時刻が生成される。もし、取出し時刻が依然として投与時的間隔の開始前であるなら、該取出しは薬剤の投与としては考慮されず、故に、第2の時的間隔の前回の表示が残存する、と言うのも、この場合に新たな第2の基準投与時刻は生成されないからである。もし、対照的に、上記第2の基準投与時刻が到達される前において上記投与時的間隔以内に薬剤が服用されたなら、新たな第2の基準投与時刻が生成される。この場合、最初に新たな負の第2の時的間隔、すなわち、現在時刻と、後時の新たな第2の基準投与時刻との間における時的間隔が表示される。上記に説明されたように、新たな第2の基準投与時刻は、上記投与時的間隔が過ぎ去った後に薬剤が最初に服用されたときにも生成される。
【0029】
本発明の更なる好適実施例において、上記第1視覚化手段は少なくとも上記ディスプレイの1つの第1表示領域内に配置され、且つ、上記第2視覚化手段は少なくとも1つの第1表示領域内に配置される。
【0030】
上記少なくとも1つの第1表示領域及び上記少なくとも1つの第1表示領域が相互に隣接すれば、特に好適である。
【0031】
上記第1視覚化手段が少なくとも1つの第1インディケータ要素により形成されるならば、同様に好適である。
【0032】
少なくとも2つの第1インディケータ要素が配備され、且つ、上記各第1インディケータ要素は時間が推移するにつれて順次的に投入されるならば、更に好適である。この場合、上記各第1インディケータ要素は時間の推移を、数値表示の形態ではなく、グラフィック的に表す。
【0033】
上記第1インディケータ要素はまた、数値表示物も表し得る。例えば、上記数値表示物は、依然として服用されるべき薬剤回分量の個数を表示し得る。グラフィック的表現を提供する第1インディケータ要素、又は、数値を表示する第1インディケータ要素のいずれか、又は、両方が存在し得る。
【0034】
上記第2視覚化手段が少なくとも1つの第2インディケータ要素により形成されるなら、更に好適である。
【0035】
少なくとも2つの第2インディケータ要素が配備され、且つ、上記各第2インディケータ要素は時間が推移するにつれて順次的に投入され、又は、順次的に切断されるならば、更に好適である。故に上記各第2インディケータ要素は時間の推移を、数値表示の形態ではなく、グラフィック的に表す。上記各インディケータ要素が、時間が推移するにつれて順次的に切断されるなら、全てのインディケータ要素、又は、少なくとも、次の基準投与時刻まで残存する期間に対するインディケータ要素が最初に表示されると共に、その後にこれらは時間が推移するにつれて切断される。
【0036】
上記のグラフィック的な表示は、上記の第1及び第2の時的間隔の迅速で簡素、且つ、誤りの無い識別を提供する。
【0037】
上記少なくとも1つの第1インディケータ要素の各々及び/又は上記少なくとも1つの第2インディケータ要素の各々が、例えばグラフィック的な表示の場合には1時間などの、等しい長さの時的間隔に対応するならば、更に好適である。
【0038】
上記第1及び第2の時的間隔の表示の特に有用な改善は、少なくとも1つの第1リングにおける1個のセグメントを形成する上記少なくとも1つの第1インディケータ要素の各々により、且つ/又は、少なくとも1つの第2リングにおける1個のセグメントを形成する上記少なくとも1つの第2インディケータ要素の各々により、提供される。故に、夫々の時的間隔の時間の推移は、アナログ様式で時刻を表示する時計におけるのと同様に、一見して識別され得る。
【0039】
時間の推移を容易で迅速な様式で識別する機能は、相互に同心的である、上記少なくとも1つの第1インディケータ要素に対する上記少なくとも1つの第1リングと、上記少なくとも1つの第2インディケータ要素に対する上記少なくとも1つの第2リングとにより、更に向上される。もし、例えば、上記第2視覚化手段は外側リングにおけるインディケータ要素を有し且つ上記第1視覚化手段は1つ以上の内側リングにおいてインディケータ要素を有するなら、各リングを形成する夫々のインディケータ要素は、時間が推移するにつれて、外側から内側に向けて各リングを段階的に満たす。代替策として、上記第2インディケータ要素は第1インディケータ要素と共に第1外側リングとしても配置され得ると共に、更なる第2インディケータ要素が、更に内方に配置された更なるリング状に配置され得る。
【0040】
例えば、上記第1及び第2のリングの各々は、夫々の場合に、1日の時的間隔を象徴化し得る。もし各リングが、1個のリングの複数のセグメントから構成されるなら、上記リングのセグメントの各々は1時間を象徴化し得ることから、各々の場合において1つのリングにおいては、リングの24個のセグメントが在る。上記各リングに対する、及び、1個のリングの個々のセグメントに対する夫々の時的間隔が、他の様式で細分され得ることは言うまでもない。上記各インディケータ要素は、実質的に矩形状とされ得るか、又は、他の任意の所望の形状を取り得る。例えば、上記各インディケータ要素は、円形、又は、星形とされ得る。代替策として、当然乍ら、1個のリングの複数のセグメントの代わりに、例えばバー又は矢印などの他のインディケータ表示であって、目盛にて、又は、時間の推移を一見で示す完全に異なる表現にて、段階的に又は連続的にサイズが増大するという表示も使用され得る。数値表示物は、時間の詳細を提供することにより、時間の推移を数値的に表示する。
【0041】
本発明の1つの特に有用な実施例において、上記第1視覚化手段の各第1インディケータ要素及び上記第2視覚化手段の各第2インディケータ要素は各々、過ぎ去った又は依然として過ぎ去るべき時的間隔を象徴化する。上述の実施例におけるのと同様に、これらの第1及び第2のインディケータ要素は、1個の又は1個以上のリングの複数のセグメントの形態で配置され得る。この場合、上記第1視覚化手段に対しては1個のリングの複数のセグメントであって、平坦であるセグメントが使用され得ると共に、上記第2視覚化手段に対しては、1個のリングの複数のセグメントであって、枠のみを表すセグメントが使用され得る。上記第2視覚化手段の各第2インディケータ要素が、上記第1視覚化手段の第1インディケータ要素の平坦な表現に対する囲繞枠の形態で示されるならば、特に有用である。故に、この場合に上記第2視覚化手段の各第2インディケータ要素は、上記第1視覚化手段の各第1インディケータ要素と同一のリング内に配置される。但し、既に上述されたように、上記第1視覚化手段の更なる第1インディケータ要素も当然乍ら配備され得、これらは、上記第2視覚化手段の第2インディケータ要素が無い更なるリング内に配置される。例えば、上記第1インディケータ要素及び第2インディケータ要素は協働して外側リングを形成すると共に、更なる第1インディケータ要素は更なる内側リングを形成する。既に例示されたように、内方にシフトされた上記リング上には、少なくとも幾つかの第2インディケータ要素が可能である。基本的に、各インディケータ要素に対しては、例えば、更に内方に載置された複数のリングなどの他のリングも実現可能である。
【0042】
直前に記述された本発明の更なる有用な改善例において、上記第2視覚化手段の各第2インディケータ要素は、最初に表示された各第2インディケータ要素を順次的に切断することにより、上記第2の基準投与時刻からの時間の推移を表す。すなわち、一回分の薬剤回分量が取出されたので第2の基準投与時刻が確定されたとき、全ての第2インディケータ要素が最初は表示され、すなわち、次の(未だ到達されていない)第2の基準投与時刻までの時的間隔に対するインディケータ要素が示される。但し、もし、上記薬剤回分量が取出されたときに第2の基準投与時刻が既に過ぎ去っていたなら、一回分の薬剤回分量が取出されたときに第2視覚化手段の第2インディケータ要素の全てではなく、次の基準投与時刻まで依然として残存する時的間隔に対応するインディケータ要素のみが表示される。この場合、上記第1視覚化手段の各第1インディケータ要素は、上述の場合と同様に、時間超過が増大するにつれて順次的に表示され得る。故に、上記第2視覚化手段は、一回分の薬剤回分量の取出しの後で最初に直ちに、次の基準投与時刻まで残存する時的間隔を表す一方、上記第1視覚化手段は、次続的な時間超過の場合において、既に生じた時間超過を直ちに表す。
【0043】
更に、上記第1視覚化手段は、第1区画と、該第1区画から空間的に区切られた第2区画であって、所定の第3時刻が超過されたことを表示する役割を果たす第2区画とを備えて成り得る。もし、ユーザが薬剤回分量を服用することなく、上記第1の基準投与時刻が所定の第3時的間隔だけ超過されたなら、不正確な投与は深刻な結果を有し得る。このことは、そのときに、例えば、上記第1区画から空間的に区切られた上記第2区画における異なる(信号)色の第1インディケータ要素における表現により表される。例えば、上記第1及び第2の区画におけるインディケータ要素は各々が1日の時的間隔を表し得ることから、全体として、第1の基準投与時刻が2日だけ超過されたことを示すことが可能である。当然乍ら、基本的に、上記第1の基準投与時刻の超過であって更に短い又は長い時的間隔であるという超過も可能である。
【0044】
本発明の更なる好適実施例においては、上記供与器内に収容された薬剤回分量の個数のための表示物が付加的に配備される。該表示物は、例えば、デジタル式の数値表示物とされ得る。これはユーザに対し薬剤回分量の投与に対する付加的な確実さを提供する、と言うのも、これによればユーザは常に、少なくとも一回分の薬剤回分量が常に利用可能であることを確実とし得るからである。故にユーザは、来るべき旅行に対する適切な準備を行い得る。
【0045】
本発明の更なる好適実施例においては、投与サイクルにおいて既に服用された薬剤回分量の個数に対する表示物が付加的に配備される。この情報も同様に、数値表示物により表示され得る。故にユーザは、薬剤回分量の投与の過程を監視し得る。故に、弾力的な投与処方計画による避妊の場合、ユーザは、24回分の避妊薬の回分量を自身が服用した投与段階(強制的な投与段階)が過ぎ去った後、中断段階をいつ開始すべきかに関する決断を行い得る。このことは、中断段階の開始に関する決断を行うときの制限に関して重要である、と言うのも、中断段階は、強制的な投与段階が開始される前に開始されてはならず、且つ、中断段階は、最も遅くて、例えば合計で120回分の避妊薬回分量が投与された後に開始されるべきだからである。
【0046】
本発明の更なる好適実施例においては、投与における中断に対する表示物が付加的に配備される。これは、この目的に適した記号により実現され得る。故に、避妊薬のユーザに対しては、投与における中断が開始されたこと、及び、現在は何らの薬剤回分量も服用されるべきでないことが示される。上記中断段階は通常は、弾力的な処方計画において4日間に亙り持続する。上記中断段階が過ぎ去った後、新たな投与サイクルにおいて投与段階が再び開始される。この目的の為に、ユーザはこの新たな投与サイクルにおいて第1の薬剤回分量を取出すことから、上記第2視覚化手段をトリガすると共に、新たな基準投与時刻も規定する。
【0047】
上記ディスプレイに対する起動手段は、現在の投与サイクル(強制的な投与段階)において24回分の薬剤回分量が未だ服用されていないなら、中断段階の開始が阻止されるという論理システムも含み得ることは言うまでもない。このことは例えば、投与における中断を表す記号が現れないこと、又は、該記号が線引き抹消されることにより表示され得る。光学的、音響的及び/又は触覚的に認識され得る警告信号も表示され得る。
【0048】
上記薬剤が弾力的な処方計画で投与され得る避妊薬であり且つ当該ユーザがもはや強制的な投与段階には無いというときに、ユーザは投与段階から中断段階へと自発性を以て移行し得ることは別として、上記ディスプレイ・デバイスに対しては、薬剤回分量の最後の投与が最小限度の時的間隔だけ以前に行われたときに中断段階を自動的に開始する対策が為され得る。例えば、上記第2の基準投与時刻が72時間前であったときに、中断段階が自動的に開始されるという対策が為され得る。上記中断段階へと移行することにより、この場合には、上記ディスプレイ上には、現在、中断段階が既に48時間に亙り持続したことを表示することが可能である。この種の自動的な遷移は、ユーザが上記弾力的な投与段階に既に到達したときには容易に可能である。しかし、この自動的な遷移は、本発明の可能的な実施例において、ユーザが依然として強制的段階に在るときにも行われ得る。但しこの場合、高信頼性の避妊作用はもはや提供されない。但し、再び、中断段階への自動的な遷移の目的は、正しい投与処方計画を達成することである。
【0049】
本発明の更なる好適実施例において、投与における中断に対する上記表示物は、投与が中断された日数に対する表示物を含む。一方、この表示物は、デジタル式の数値表示物として形成され得る。
【0050】
本発明の更なる好適実施例において、上記第1視覚化手段又は第2視覚化手段は、投与における中断の間において、2つの基準投与時刻の間に過ぎ去った時的間隔を表示する。これらの基準投与時刻は、上記第1の基準投与時刻及び上記第2の基準投与時刻と同様に、投与サイクルにおいて一回分の薬剤回分量が初めて取出されたときの時刻から計算される時刻であって、投与における中断の期間内におけるという時刻である。故に、投与の中断の間においても時間の推移は追尾され得ることから、ユーザは常に、この段階における中断段階の状況の良好な概要を獲得し得る。
【0051】
好適実施例においては、上記第2の基準投与時刻が、それ以前の2回の投与期間よりも長いが好適には3回の投与期間よりは長くないときに、2回分の薬剤回分量が服用されるべきことがユーザに対して示されるという対策も為され得、すなわち、この場合、ユーザは、自身が今日までに服用することに失敗した全ての(両方の)薬剤回分量を取出す。斯かる場合において、自身が服用に失敗した全ての薬剤回分量を服用することをユーザに許容するために、個々の薬剤回分量の取出しに対応する時的間隔の間において、すなわち、薬剤回分量の毎日の投与の場合における1日に対応する時的間隔の間においてのみ、一回分のみの薬剤回分量が取出されたときに、(上第1視覚化手段による)時間超過の表示物が消去されるという対策が為され得る。故に、一回分のみの薬剤回分量が最初に取出されたときには、残存する時間超過の表示が常に残存するが、これは今や、この薬剤回分量の取出し後において24時間だけ短い。時間超過に対する上記表示物は完全に消去されると共に、上記第2視覚化手段による表示物であって第2の基準投与時刻からの時的間隔を表示するという表示物もまた、第2回目の薬剤回分量も服用されたときにのみ少なくとも部分的に消去される。
【0052】
この種の処置は基本的に、もし上記薬剤が弾力的な投与処方計画において服用されるべき避妊薬であるなら、ユーザが強制的段階に在るとき又は弾力的段階に在るときの両方において提供され得る。48時間までの時間(すなわち第2の基準投与時刻から72時間までの時的間隔)が超過されたなら、好適には、投与段階から中断段階への自動的な遷移は未だ無い。但しもし、第2の基準投与時刻からの時的間隔が72時間以上であり、すなわち、3回分以上の薬剤回分量が服用されるべきであったが服用されてはいないなら、上記ディスプレイは、中断段階への自動的な遷移を実施する。ユーザがこの場合に強制的段階に在るなら、上記ディスプレイは好適には、更なる阻止手段も使用されるべきことを付加的に表示する、と言うのも、これらの条件下では有効な避妊はもはや提供されないからである。斯かる場合、ユーザは、光学的及び/又は音響的及び/又は触覚的な警報信号により警告されると共に、該ユーザに対しては、薬剤回分量の更なる投与に加えて付加的な阻止手段を使用するとの光学的表示が付加的に好適に提供される、という対策が為され得る。
【0053】
確実な避妊がもはや保証されないとき、各々の場合に付加的な避妊対策が必要とされる。確実な避妊は、以下の条件下においてのみ保証される:
最長で7日間の不規則な投与の期間であって、薬剤回分量が服用されなかったこの期間の第1日目の前においては少なくとも7日に亙り薬剤回分量が中断なしで服用されており、且つ、薬剤回分量が服用されなかったこの期間の最後の日が再び、中断なしで薬剤回分量が服用される少なくとも7日の期間により追随される点において特徴付けられる最長で7日間の不規則な投与の期間において、単一の日又は数日において薬剤回分量の投与が喪失された場合。
【0054】
換言すると、各々が少なくとも7日間の規則的な投与による2つの段階の間における数日の不規則な投与による段階は、確実な避妊を提供するために、7日より長く持続してはならない。さもなければ、付加的な避妊対策が取られるべきである。
【0055】
これらの場合、避妊薬中の有効成分の血漿レベルを下げても避妊が妨げられるリスクには繋がらないことが見出されている。
【0056】
但しもし、上述の条件が満足されなければ、付加的な避妊対策が必要とされる。付加的な避妊対策が必要とされる最初の日は、投与が喪失された日であって、中断されない薬剤回分量の投与が7日未満以内である上述の7日間の不規則投与の期間に追随する日である。この時点において、7日間より長い投与喪失期間であって、中断されない薬剤回分量の投与の7日間の期間により該投与喪失期間が中断されずに、投与喪失の最初の日から投与喪失の最後の日まで計算される、7日間より長い投与喪失期間が在る。
【0057】
換言すると、避妊作用を維持するためには、7日間までの連続的な不規則投与の段階に対し、少なくとも7日間の中断されない薬剤回分量の投与の段階が追随すべきである。
【0058】
付加的な避妊対策に対する必要性は、少なくとも7日間の中断されない投与の期間が再び過ぎ去るまで、持続する。
【0059】
上記の規則は、規定された投与処方計画に従い錠剤が服用されるべきである各日(投与段階)において錠剤が服用されないのか、又は、これらの日々が中断段階に起きるのか、すなわち、これらの日々において錠剤が投与処方計画に従って服用されないのかには、依存しない。換言すると、投与処方計画に従い錠剤が服用されるべきでない日々は、投与喪失の日々と同様に処理される。
【0060】
上記ディスプレイ・デバイスは好適には、上述の条件下で、該ディスプレイが各日にて、付加的な避妊対策が必要であるか否かを表示するような様式で設計される。この目的の為に、上記ディスプレイ上には、例えば感嘆記号(「!」)などの、避妊の欠如に対する警告記号が自動的に出現し得る。上記の説明に依れば、この警告記号は以下の条件下で出現する:
a)以下の項目i)〜vi)により特徴付けられる、投与喪失期間が生成されること:
i)投与喪失期間は、少なくとも7日間の中断されない薬剤回分量の投与から成る第1投与期間に追随すること、
ii)投与喪失期間は再び、少なくとも7日間の必須の中断されない薬剤回分量の投与から成る第2投与期間により追随されること、
iii)投与喪失期間における少なくとも1日において、薬剤回分量が服用されないこと、
iv)投与喪失期間に、少なくとも7日間の中断されない投与の期間が含まれないこと、
v)投与喪失期間の最初の日及び最後の日に薬剤回分量が服用されないこと、及び、
vi)投与喪失期間が7日より長く持続すること、
b)上記警告記号が出現する第1日目が、上記投与喪失期間の第8日目である;
c)上記警告記号が出現する最後の日が、上記投与喪失期間に続く第2投与期間であって薬剤回分量の中断されない投与を伴う第2投与期間の第7日目である。
【0061】
本発明の更なる好適実施例において、上記ディスプレイ・デバイスはデジタル式ディスプレイ・デバイスである。特に上記ディスプレイ・デバイスは、LCDディスプレイ・デバイスとされ得る。例えば、OLEDディスプレイが提供され得る。代替策として、他の任意の所望の技術が使用され得る。
【0062】
更に、上記ディスプレイ・デバイスは、例えば、低いバッテリ充電状態に対する記号、音響的警告信号が投入されているのか切断されているのかを表示する記号、ユーザに対して操作指示書を参照することを勧める記号、デジタル式の数値表示物は依然として供与器内に在る薬剤回分量の個数を表示していることを表す記号、低レベルの薬剤回分量が在ることを表す記号、デジタル式の数値表示物は投与サイクルにおいて既に服用された薬剤回分量の個数を表示していることを表す記号、薬剤回分量が服用されたことを確認する記号、及び同様に、ユーザが中断段階の開始を試行しても中断段階は開始されてはならない警告インディケータとしての記号などの、他の機能に対する更なるインディケータ要素も含み得る。これらの記号は各々、連続的な表示物、又は、点滅表示物として表現され得る。上記各記号は好適には上記ディスプレイ・デバイス上に、択一物として、又は、一定の場合には同時に表示される。これに加え、上記ディスプレイ・デバイスは、光学的、音響的及び/又は触覚的に認識され得る更なる警告信号が発せられ得るような様式で設計され得る。
【0063】
上記ディスプレイ・デバイスは、該ディスプレイに対する電子式起動手段を備えて成る。これは、習用の様式にて、プログラムされた又はプログラム可能なマイクロプロセッサ回路とされ得る。
【0064】
上記ディスプレイ・デバイスは好適には、供与器上の操作者用の制御要素により制御される。これらの操作者用の制御要素は、特に、ボタン又は他のセンサとされ得る。一例として、メニュー・ボタン及び確認ボタンが配備され得る。上記メニュー・ボタンは、特定表示又は選択モードを選択する役割を果たす。上記確認ボタンは、特定モードにおいて可能的な選択を行う役割を果たす。
【0065】
上記供与器は、上記ディスプレイに加え、LEDのように更なる光学的なインディケータ要素、及び付加的に、音響的な警報デバイス(スピーカ)及び/又は機械的な警報デバイス(振動器)を備えて成り得る。
【0066】
上記ディスプレイ・デバイスの全てのインディケータ要素は、連続的様式で表示されるか、又は、点滅様式で表示され得る。これに加え、上記各インディケータ要素はまた、例えば黒色などの(可能であれば対比的な)中間色でも表示され得るか、又は、全ての若しくは個別的なインディケータ要素のみが、例えば赤色などの信号色とされ得る。上記供与器及び上記ディスプレイ・デバイスにおける特定の操作者用制御状態の表示の重要性を強調するために、例えば、黒色表現の代わりに、例えば赤色に着色された表現が提供され得るなどの、強調段階が提供され得る。代替策として、又は、累加的に、連続的表示の代わりに点滅表示が選択され得る。
【0067】
上記ディスプレイ・デバイスが薬剤回分量に対する供与器と組み合わされるならば、特に好適である。この場合に上記供与器は、一回分の薬剤回分量の取出しの場合にはユーザが媒介者として作用せずに上記ディスプレイ・デバイスをトリガし得、すなわち、一回分の薬剤回分量が取出されると直ちに、ユーザが該取出しに対する別体的な入力操作を付加的に実施する必要なくして、薬剤回分量の取出しは考慮に入れられる。このトリガ動作は、機械的に、電気機械的に、電子的に、又は、他の一定の様式で実施され得る。特に上記供与器は、操作手段からの吐出ユニットへの力の機械的又は電気機械的な伝達に基づいて薬剤回分量の吐出を許容し得ると共に、例えばスィッチにより、薬剤回分量が取出されつつある場合に、力の機械的又は電気機械的な伝達は上記ディスプレイ・デバイスに対して直接的に作用する対策も為され得ることから、上記取出しは、ユーザによる付加的な操作なしで上記ディスプレイ・デバイスに記録される。自動的にトリガすると、不正確な操作者の制御は相当に阻止され、これにより、ユーザが取出しを上記ディスプレイ・デバイスに不正確に経過記録することが不可能となる。
【0068】
上記薬剤回分量は、習用の供与器におけるのと同様に、錠剤、ピル、被覆された錠剤などの形態で調製され得る。この回分量は基本的に、ブリスタの形態で包装され得る。複数の薬剤回分量は好適にはカートリッジ状に、すなわち列状の配置で包装される。この場合、薬剤回分量は、上記カートリッジにおける軸心方向開口を通して吐出され得る。
【0069】
本発明は、以下に記述される図面を参照して相当に詳細に説明される。各図中に示される実施例及び各図の説明は例示目的に過ぎず、本発明を制限するものでない。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】本発明に係るディスプレイ・デバイスを有する供与器の前面図である。
【図2】上記供与器の背面図である。
【図3】本発明に係る第1実施例における本発明に係るディスプレイ・デバイスのディスプレイの平面図である。
【図4】カートリッジが最初に挿入されてから種々の表示モードとなる前における、本発明に係る第1実施例における本発明に係るディスプレイ・デバイスのディスプレイを示す図である。
【図5】投与サイクルにおいて1個の錠剤が最初に取出された後における、本発明に係る第1実施例における本発明に係るディスプレイ・デバイスのディスプレイを示す図である。
【図6】第2の基準投与時刻が過ぎ去る前における1個の錠剤の取出しの前及び後における、本発明に係る第1実施例における本発明に係るディスプレイ・デバイスのディスプレイを示す図である。
【図7】投与時的間隔の開始前における1個の錠剤の取出しの前及び後における、本発明に係る第1実施例における本発明に係るディスプレイ・デバイスのディスプレイを示す図である。
【図8a】第1の基準投与時刻が超過された後において、音響的警告機能の切換え(投入/切断)を付加的に備えた、本発明に係る第1実施例における本発明に係るディスプレイ・デバイスのディスプレイを示す図である。
【図8b】異なる第1の時的間隔だけ第1の基準投与時刻が超過された後における、本発明に係る第1実施例における本発明に係るディスプレイ・デバイスのディスプレイを示す図である。
【図8c】異なる第1の時的間隔だけ第1の基準投与時刻が超過された後における、本発明に係る第1実施例における本発明に係るディスプレイ・デバイスのディスプレイを示す図である。
【図9】中断段階への遷移が行われたときにおける、本発明に係る第1実施例における本発明に係るディスプレイ・デバイスのディスプレイを示す図である。
【図10】中断段階の間における、本発明に係る第1実施例における本発明に係るディスプレイ・デバイスのディスプレイを示す図である。
【図11a】第1の基準投与時刻が短時間だけ超過された後で投与に対して第2の錠剤を考慮せずに2個の錠剤を取出す前及び後における、本発明に係る第1実施例における本発明に係るディスプレイ・デバイスのディスプレイを示す図である。
【図11b】第1の基準投与時刻が長時間だけ超過された後で投与に対して第2の錠剤を考慮せずに2個の錠剤を取出す前及び後における、本発明に係る第1実施例における本発明に係るディスプレイ・デバイスのディスプレイを示す図である。
【図12a】第1の基準投与時刻が短時間だけ超過された後で投与に対して第2の錠剤も考慮して2個の錠剤を取出す前及び後における、本発明に係る第1実施例における本発明に係るディスプレイ・デバイスのディスプレイを示す図である。
【図12b】第1の基準投与時刻が長時間だけ超過された後で投与に対して第2の錠剤も考慮して2個の錠剤を取出す前及び後における、本発明に係る第1実施例における本発明に係るディスプレイ・デバイスのディスプレイを示す図である。
【図13】弾力的段階から中断段階への自動的な遷移の場合における、本発明に係る第1実施例における本発明に係るディスプレイ・デバイスのディスプレイを示す図である。
【図14】強制的段階から中断段階への自動的な遷移の場合における、本発明に係る第1実施例における本発明に係るディスプレイ・デバイスのディスプレイを示す図である。
【図15】低いバッテリ充電状態の場合における、本発明に係る第1実施例における本発明に係るディスプレイ・デバイスのディスプレイを示す図である。
【図16】代替的な記号表現による、本発明に係る第2実施例における本発明に係るディスプレイ・デバイスのディスプレイを示す図である。
【図17】第2の基準投与時刻以降の時間の推移における種々の過程における、本発明に係る第2実施例における本発明に係るディスプレイ・デバイスのディスプレイを示す図である。
【図18】第1の基準投与時刻以降の時間の推移における種々の過程における、本発明に係る第2実施例における本発明に係るディスプレイ・デバイスのディスプレイを示す図である。
【図19】一期間より多い投与期間が超過された場合の時間の推移における種々の過程における、本発明に係る第2実施例における本発明に係るディスプレイ・デバイスのディスプレイを示す図である。
【図20】1個の錠剤の取出しの前及び後における、本発明に係る第2実施例における本発明に係るディスプレイ・デバイスのディスプレイを示す図である。
【図21】中断段階が開始された後における、本発明に係る第2実施例における本発明に係るディスプレイ・デバイスのディスプレイを示す図である。
【図22】避妊に対する1つの投与処方計画における錠剤の投与及び投与喪失(=投与なし)の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0071】
同一の要素は、同一の参照符号が付される。以下における説明文中にて錠剤が言及される場合、これは薬剤回分量の単純化として行われる。故にこの語句は、ピル、被覆錠剤、カプセル、及び、他の回分量化された固形の投与形態を同様に包含することが意図される。以下において、上記ディスプレイ・デバイスは、避妊薬である複数の薬剤回分量であって、弾力的な投与処方計画により、すなわち、24日間の強制的な投与段階と、それに続く更なる96日までの弾力的な投与段階(合計で最大120日間)、及び、4日間の次続的な中断段階により服用される複数の薬剤回分量に対して使用されるべく示されて記述される。
【0072】
図1は、薬剤に対する供与器Spの前面図を示している。該供与器の下側領域においては、該供与器に対して下方から軸心方向に挿入される薬剤カートリッジKaの下側部分が視認され得る。各薬剤回分量は、底部から吐出される(矢印)。この目的の為に、上記カートリッジは下面上に、側部押ボタンDtにより操作されるイジェクタ機構を有している。
【0073】
供与器Spの前面上には、ディスプレイ1と操作者用制御ボタンMe、Okとを備えたディスプレイ・デバイスも装着される。メニュー・キーMeは上記ディスプレイ上の特定の表示又は選択モードを選択する役割を果たし、且つ、確認キーOkは、上記ディスプレイにより表示された機能の選択を確認する役割を果たす。
【0074】
図2は、供与器Spの背面図を示している。供与器Spのハウジングは、中央で軸心方向にて後面上に窓部Feを備え、該窓部を通し、上記カートリッジ内に収容された錠剤Taの幾つかが視認可能である。ラインの形態のマーカMkも配備され、該マーカは、上記カートリッジが丁度7個の錠剤を収容する充填レベルを表している。故にユーザは、上記供与器内の錠剤の充填レベルを直接的に視覚的に監視もし得る。
【0075】
図3は、リング状に配置された複数のインディケータ要素20の詳細の拡大図と共に、本発明に係るディスプレイ・デバイスのディスプレイ1を示している。この図解は、上記ディスプレイ上における全ての可能的なインディケータ要素及び記号を示す役割を果たすに過ぎない。全ての要素及び記号は、通常は一度には視認可能でなく、表示状況に従ってのみ表示される。
【0076】
上記ディスプレイは好適には、特に好適には照明手段を有し、又は、少なくとも選択的に照明手段を有するLCDディスプレイである。此処に示されたインディケータ要素及び記号は、継続的に表示される必要もない。非作動期間の間において、すなわち、ユーザは上記供与器を操作せず且つ上記ディスプレイ・デバイスは何らかのボタンの押圧により起動されてはいない段階の間において、上記ディスプレイ・デバイスは、各インディケータ要素及び記号が視認可能でない非作動位置へと自動的に切換えられ得る。上記ディスプレイ・デバイスは、例えば、押圧されつつあるボタンにより有効状態へと戻し切換えされ得る。
【0077】
ディスプレイ1のインディケータ要素及び記号の殆どは、背景に対する良好な対比を提供するために、例えば黒色に着色される。但し、幾つかのインディケータ要素及び記号は、異なる様に着色され得る。
【0078】
ディスプレイ1は、各々の場合においてリング状に配置された扇形のインディケータ要素20、30、40を備えている。これらのリングは、相互に同心的に配置される。外側リングにおける各第2インディケータ要素20は、一纏めで考えられたとき、第2視覚化手段を構成する。24個の斯かる扇形の第2インディケータ要素が、1つのリングを形成する。この代表的実施例の場合、24個の第2インディケータ要素は各々が1時間を表すことが意図されることから、全て24個の第2インディケータ要素は24時間を、すなわち1日を象徴化する。各第2インディケータ要素が何処に配置されるかを例示するために、インディケータ枠210が配備され、これらのインディケータ枠もまた、各第2インディケータ要素のインディケータ区画220であって、これらの枠内に配置されたインディケータ区画220が表示されないときでも視認可能である。各第1インディケータ要素30及び40は、一纏めで考えられたとき、第1視覚化手段を構成する。第1インディケータ要素30は黒色に着色され得るが、第1インディケータ要素40は赤色に着色され得る。各々の場合、24個の斯かる扇形の第2インディケータ要素は1つのリングを形成し、第2インディケータ要素の2つのリングが提供される。黒色に着色された第1インディケータ要素30は第1区画(中間リング)に配置され、且つ、赤色に着色された第1インディケータ要素40は第2区画(内側リング)に配置される。上記第2区画は、所定の第3時的間隔が超過されたことを示し、該第3時的間隔は、上記中間リング全体における第1インディケータ要素30の全てにより表されている。全ての第2インディケータ要素30が上記中間リングにおいて完全に表示される時間が超過された後、各第2インディケータ要素40は、時間の推移に従い上記内側リングにおいて順次的に表示される。
【0079】
またディスプレイ1の中央には、モードに依存して異なる意味を有する3桁のデジタル表示物50も在る。該デジタル表示物の左側には、カートリッジに対する記号52が示される。この記号及び上記デジタル表示物が同時に表示されたとき、該デジタル表示物は、依然としてカートリッジ内に在る錠剤の個数を表示する。この記号は、連続的表示としても且つ点滅様式にても表示され得、後者は、カートリッジ内に更なる錠剤が無い場合である。これに加え、上記デジタル表示物の右側には、カレンダーに対する記号54が示される。この記号及び上記デジタル表示物が同時に表示されたとき、該デジタル表示物は、現在の投与サイクルにおいて過ぎ去った日数を表示する。
【0080】
更に、デジタル表示物50の下方には、投与における中断に対する記号60が配置される。この記号が上記デジタル表示物と共に現れるとき、該デジタル表示物は、中断段階において既に過ぎ去った日数を表示している。
【0081】
更に、投与の中断に対する記号60の左側には、種々の状況において特に連続的表示又は点滅様式にて表示される警告/情報記号65が表示される。該警告/情報記号は、此処に示されたディスプレイにおいては、線引き抹消されたものとして、及び、線引き抹消されていないものとしても示され得る。線引き抹消されて表示されたとき、この記号は、中断段階に対する上記記号と共に表示され、且つ、そのときには、中断段階が(未だ)開始されるべきでないことを表す。
【0082】
更に、投与における中断に対する記号60の右側には、例えば、取出された1個の錠剤が投与されたものとして確認されたときに出現する確認記号70が配置される。
【0083】
デジタル表示物50の上方には、音響式警告インディケータが(線引き抹消されずに)起動され、又は、(図中に示されたように線引き抹消されて)起動解除されたことを表示する情報記号80が配置される。頂部右側には、ユーザに対して操作指示書を参照すべきことを指示するメッセージとしての警報記号82が示され、且つ、左側には、低いバッテリ充電状態に関する警告記号84が示される。これらの2つの記号は黒色には着色されず、好適には、これらの表示の警告特性を強調するために赤色又は別の信号色に着色される。これに加え、警報記号82は連続的表示物だけでなく点滅表示物としても生成され得、後者は、強制的な投与段階の間においてユーザが中断段階の開始を試みた場合である。
【0084】
図4は、複数の錠剤が充填されたカートリッジが最初に上記供与器内に挿入される前における最初の瞬間、及び、その後に上記カートリッジが挿入されたときの、本発明に係る上記ディスプレイ・デバイスのディスプレイ1を示している。
【0085】
最初に供与器にカートリッジが挿入される前は、ディスプレイ1上には何らのインディケータ要素も記号も視認可能でない(左側の図解)、と言うのも、この場合、上記供与器は、該供与器内のバッテリが上記ディスプレイ・デバイスに未だ接続されない様に設計されるからである。次に、上記供与器にはカートリッジKaが挿入される(段階1)。結果として、上記供与器及び上記ディスプレイ・デバイスが起動される。ディスプレイ1上には、始動表示が現れる(既定画面)。最初に、上記ディスプレイ上には標準として、音響情報インディケータ80、及び、デジタル表示物50によりデジタル数値表示物を表す2本の水平ダッシュ記号のみが生成される。この図解は、上記ディスプレイの標準的表示である。
【0086】
利用可能なモードは、今や一回だけ又は一回より多く確認されつつあるメニュー・キーMeにより、ディスプレイ1において相次いで表示される:
【0087】
メニュー・キーMeが一回押された後(段階2)、第1レベルにおける第1表示モードが出現し、該第1表示モードにおいては、投与サイクルにおいて既に過ぎた日数が表示される:この過程における標準物として依然として表示されているデジタル表示物50の2本のダッシュ記号に続き、カレンダー記号54が表示される。このことは、この過程において、上記供与器から1個の錠剤が最初に取出される前に、投与サイクルにおいて過ぎ去った日数に対する値が未だ表示され得ないことを象徴化することを意図している。
【0088】
メニュー・キーMeが2回押された後(段階3)、第2レベルにおける第2表示モードが出現し、該第2表示モードにおいては、上記カートリッジ内に依然として収容されている錠剤の個数が表示される:デジタル表示物50に隣接して、カートリッジ記号52が出現する。このカートリッジ記号は、この場合においては、挿入されたカートリッジ内に30個の錠剤が収容されていることを表すことが意図される。上記カートリッジ記号は、点滅様式ではなく、連続的表示で生成される。上記カートリッジ記号は、錠剤の個数が例えば6個(事前設定値)未満に減少したときにのみ、点滅する。この場合、カートリッジ内には数個のみの錠剤が残存していることを表すことが意図された上記カートリッジ記号もまた、上記既定画面上に挿入される。
【0089】
メニュー・キーMeが3回押された後(段階4)、第3レベルにおける第3表示モードが出現し、該第3表示モードにおいては、音響警報モードが投入又は切断され得る。音響情報表示物80の表示に加え、点滅する警告/情報記号65も示される。
【0090】
メニュー・キーMeが4回押された後(段階5)、第4レベルにおける第4表示モードが出現し、該第4表示モードにおいては中断段階が開始又は表示される:ディスプレイ1の底部中央にては、投与における中断に対する記号60が表示される。中央にはデジタル表示物50が配置され、この場合にこれは、中断日数に対する単一のデジタル数の代わりに単一の水平ダッシュ記号を示している。頂部右側には警報記号82が示され且つ底部左側には警告/情報記号65と、線引き抹消されたOK表示とが示される、と言うのも、この場合においてユーザは依然として投与段階の開始時に在るので中断段階を未だ開始し得ないからである。
【0091】
最後に言及された2つのレベル(第3及び第4レベル)は、交換もされ得る。
【0092】
メニュー・キーMeが再度操作された後(段階6)、上記ディスプレイ・デバイスは、上記標準的表示によるモードに復帰する。もし上記メニュー・キーが3秒の期間に亙り操作されなければ、上記ディスプレイ・デバイスは同様に、上記第1ないし第4の表示モードの内の1つのモードから、標準設定の上記モードへと自動的に復帰する。
【0093】
ユーザは今や、上記供与器から1個の錠剤Taを取出し得る(段階7)。取出されつつある上記錠剤により、投与処方計画が開始される。特に、上記第2視覚化手段が先ず始動される:
【0094】
図5は、最初の錠剤が取出された後における上記ディスプレイ・デバイスのディスプレイ1を示している。もし上記錠剤が、例えば7:00に取出されたならば、この時刻は第2の基準投与時刻を表す。上記ディスプレイ上には、上記第2視覚化手段の24個のインディケータ枠210であって各々が1時間を象徴化するインディケータ枠のリングが出現する。図解の底部左側に視認され得るように、第1の錠剤が取出された直後においては、インディケータ枠210のいずれも、インディケータ区画により満たされてはいない。更に、上記ディスプレイ・デバイスは、確認記号70と、音響式警告インディケータに対する情報記号80とを示している。上記確認記号は、1個の錠剤が投与のために好首尾に取出されたことを表している。
【0095】
メニュー・キーMeの反復された操作の後における第1ないし第4のモードにおいては、以下の表示が示される:
【0096】
上記メニュー・キーが一回操作された後(段階2)、第1表示モードが出現し、この表示モードは、現在の投与サイクルにおいて1日が過ぎたことを表している。上記メニュー・キーが2回操作された後(段階3)、上記第2表示モードが出現し、この表示モードは、上記カートリッジ内には依然として29個の錠剤が在ることを表示している。上記メニュー・キーが3回操作された後(段階4)、上記第3表示モードが出現し、この表示モードにおいては上記音響警報モードが投入又は切断され得る。上記メニュー・キーが4回操作された後(段階5)、上記第4表示モードが出現し、この表示モードにおいては中断段階が開始又は表示される。但し、これは現在の段階では可能でない、と言うのも、ユーザは、まさに1個の錠剤の投与の後において依然として強制的な投与段階に在るからである(線引き抹消された警告/情報記号65)。
【0097】
メニュー・キーMeが再度操作された後(段階6)、ディスプレイ1は標準的表示による上記モードに復帰する。時間が推移するにつれ、第1の錠剤が取出されて投与された後、次の2つの表示が出現する:底部中央の図解は、取出しから約1時間が過ぎたことを示している(上記第2視覚化手段の第1のインディケータ枠210がインディケータ区画により満たされている)。底部右側の図解は、取出しから約2時間が過ぎたことを示している(2個のインディケータ枠210がインディケータ区画により満たされている)。
【0098】
一例として図6には、更なる時間の推移が標準的表示において示される。ディスプレイ1の左側の図解においては、最後の第2の基準投与時刻から約13時間が過ぎている。
【0099】
上記1個の錠剤は、必ずしも基準投与時刻に服用される必要はない。該錠剤は、投与時的間隔内に服用されれば十分である。この場合、上記錠剤は、例えば、上記基準投与時刻の前における12時間又は後における2時間の時的間隔内に服用され得る。この場合、1個の錠剤Taは、上記基準投与時刻の前における12時間の投与時的間隔内に服用される(段階7)。故に、ディスプレイ1には、応答して出現する確認記号70が出現する。その際には、次の基準投与時刻までの残存時間が、取出し及び投与の時刻から現在の第2の基準投与時刻までに及んでリング内に位置するインディケータ区画によりインディケータ枠210が最初に満たされてからの「負の時間」(−11時間)の意味で図示される。その後、各インディケータ枠は再び、頂部における第1のインディケータ要素から始まる通常様式で、インディケータ区画により満たされる。
【0100】
もし1個の錠剤Taが尚早に上記供与器から既に取出されたなら、すなわち、上記投与時的間隔の開始前であるなら、異なる手順が追随される。これは、一例として図7に示される。この場合、最後の第2の基準投与時刻からの第2の時的間隔は、11時間のみである。故に、1個の錠剤Taの次続的な取出し(段階7)は、有効な投与としては経過記録されない(上記確認記号は表示されず、上記第2視覚化手段の表示に変化はない)。
【0101】
図8aは、第1の基準投与時刻が超過された後における上記ディスプレイ・デバイスのディスプレイ1を示している(底部左側における図解)。この場合、外側リングにおいては、上記第2視覚化手段の第2インディケータ要素20であって全てが表示された第2インディケータ要素20と、第1の基準投与時刻を5時間だけ超過した第1の時的間隔が過ぎ去った後でユーザが何らの錠剤を服用していないことを象徴化する5個の第1インディケータ要素30と、の両方が示される。メニュー・キーMeの反復的な操作の後でユーザは、該ユーザが投与サイクルの第28日目に在ることを示す第1表示モード(段階2)、カートリッジ内には依然として18個の錠剤が在ることを示す第2表示モード(段階3)、及び、音響情報インディケータ80を投入又は切断する選択肢が在る第3表示モード(段階4)に、順次的に到達する。この場合、上記情報インディケータは投入される、と言うのも、情報記号80は線引き抹消されないからである。「音響式警告インディケータのオフ」という状態、確認キーOkを操作することにより選択される(段階10)。この選択は、上記キーを再び押すことにより取り消され得る。これらの2つの状態を、所望されるだけ何度でも切換えることが可能である。
【0102】
これに加え、この場合に警告/情報記号65は点滅状態で示される。このことは、ユーザがこの投与段階(弾力的な投与段階)において中断段階へと移行し得ることを意味する。
【0103】
超過されつつある第1の基準投与時刻の更なる図解は、図8b及び図8cに示される:図8bは、18時間の超過を示し(第2インディケータ要素20は全て存在し、且つ、18個の第1インディケータ要素30が存在しており)、且つ、図8cは、29時間の超過を示している(第2インディケータ要素20は全て存在し、第1インディケータ要素30は全て存在し、且つ、5個の第1インディケータ要素40が存在している)。図8bにおけるディスプレイはまた、ユーザは投与サイクルの第38日目に在ること、すなわち、弾力的な投与段階に在ることも表している。図8cの場合、ユーザに対しては、第1の基準投与時刻が29時間にも亙り相当に超過されたので操作指示書を参照すべきこと(警報記号82)も勧められる。
【0104】
図9は、中断段階への遷移を示している:
【0105】
底部左側におけるディスプレイ1の図解は、ユーザが第1の基準投与時刻を5時間だけ超過したことを示している。このことは、第1視覚化手段の第1インディケータ要素20の全て、及び、第2視覚化手段の第2インディケータ要素30の内の5個が表示されていることにより識別され得る。メニュー・キーMeの反復的な操作により、上記ディスプレイ・デバイスは第1〜第3表示モード(段階2、3、4、5)を通して第4表示モードへと切換えられる。この表示モードにおいては、投与における中断に対する記号60、警告/情報記号65、及び、デジタル表示物50が表示される。上記警告/情報記号は、中断段階を開始し得ることを表している。これは真実である、と言うのも、ユーザは投与サイクルの第28日目に在るからである(第1表示モードの表示を参照)。確認キーOkを操作することにより、中断段階が開始される(段階9)。そのときにディスプレイ1上のデジタル表示物50は、ユーザが中断段階の第1日目に在ることを表す。
【0106】
中断段階においては、ディスプレイ1において以下の表示が順次的に視認され得る(図10):
【0107】
底部左側に縮小縮尺で図示されたディスプレイ1が標準的表示を以て示されるという投与段階から進展し、第4表示モードはメニュー・キーMeを操作することにより選択される(段階2、3、4、5)。ユーザが中断段階を開始する選択肢を有するという表示が出現する。これは、投与における中断に対する記号60により表される。警告/情報記号65によっても、中断段階を開始し得ることが確認される。これに加え、第2視覚化手段のインディケータ要素20は、この第1日目に5時間が過ぎたことを表す。この期間は、上記第1の基準投与時刻から経過した期間である(上記ディスプレイの大寸の図解に従う該ディスプレイ上の第2視覚化手段の時間表示を参照)。確認キーOkを操作することにより、中断段階への移行が為される(段階9)。今やデジタル表示物50は、ユーザが中断段階の第1日目に在ることを示している。
【0108】
ユーザは、上記中断段階の間においては何らの錠剤も服用しない。ディスプレイ1は、デジタル表示物50と、第2視覚化手段の第2インディケータ要素20とにより、過ぎ去った期間を夫々示している。此処で示される各図解においては、第1日目において上記基準投与時刻から5時間(すなわち合計で5時間)が過ぎ、第2日目において上記基準投与時刻から9時間(すなわち合計で33時間)が過ぎ、第3日目において上記基準投与時刻から13時間(すなわち合計で61時間)が過ぎ、且つ、第4日目において上記基準投与時刻から23時間(すなわち合計で95時間)が過ぎている。次に上記ディスプレイは、直ちに始動表示へと切換わる。もしこの状況において新たな1個の錠剤が服用されるなら、その結果は、図4、図5に関して既に記述されたシーケンスである。対照的に、錠剤が服用されなければ、警報記号82が永続的に出現する(図10における一連の図解における最後の図解)。故にユーザは、操作指示書を参照することが勧められる。ユーザが新たな投与段階を開始することを喚起するために、例えば数秒に亙り音響信号も鳴らされ得、該音響信号は、例えば15分の時的間隔におけるなどの特定の周期性で数回に亙り反復される。
【0109】
数個の錠剤が相次いで短時間で取出されたとき、第2回目の取出し操作は投与としては考慮されない(図11):
【0110】
例えば、もし、第1の基準投与時刻が7時間だけ超過されたときに最初の錠剤Taが服用される(図11a:左側の図解:各第2インディケータ要素20(外側リング)は全て存在し、且つ、7個の第1インディケータ要素30(内側リング)が存在する)ならば(段階7)、上記デバイスは、当該表示に依れば、最後の第2の基準投与時刻から7時間が過ぎたという表示へと移行する(図11a:中央の図解:7個の第2インディケータ要素20の全てが存在している)。この場合、上記取出しは確認記号70により確認される。但し、別の1個の錠剤Taが取出されたとき、これはもはや、投与としては考慮されない(図11a:右側の図解:インディケータ要素20における更なる変化は無く、上記確認記号は表示されない)。
【0111】
別の設定においては、第1の基準投与時刻から30時間が過ぎている(図11b:左側の図解:各第2インディケータ要素20(外側リング)は全て存在し、第1インディケータ要素30(中間リング)は全て存在し、且つ、6個の第1インディケータ要素40(内側リング)が存在する)。この場合、第1の基準投与時刻が相当の程度まで超過されたことを考慮し、警報記号82が挿入される。1個の錠剤Taが取出されたとき(段階7)、上記デバイスは、当該表示に依れば、最後の第2の基準投与時刻から6時間が過ぎたという表示へと移行する(図11b:中央の図解:6個の第2インディケータ要素20の全てが存在している)。上記取出しは確認記号70により確認される。一方、この状況において、ユーザは操作指示書を参照することが勧められる(警報記号82が表示される)。但し、別の1個の錠剤Taが取出されたとき、これはもはや、投与としては考慮されない(図11b:右側の図解:インディケータ要素20における更なる変化は無く、確認記号は無い)。
【0112】
数個の錠剤が取出されたとき、これらの錠剤には異なる基準投与時刻が割当てられ、第2回目の1個の錠剤の取出しは投与として考慮される(図12):
【0113】
例えば、もし、第1の基準投与時刻が15時間だけ超過されたときに最初の錠剤Taが服用される(図12a:左側の図解:各第2インディケータ要素20は全て存在し、且つ、15個の第1インディケータ要素30が存在する)(段階7)ならば、上記デバイスは、当該表示に依れば、最後の第2の基準投与時刻から15時間が過ぎたという表示へと移行する(図12a:中央の図解:15個の第2インディケータ要素20の全てが存在している)。上記取出しは確認記号70により確認される。別の1個の錠剤Taが取出されたとき、これは更なる投与として考慮される、と言うのも、この第2の取出しは、次の基準投与時刻の時的間隔内に行われるからである(時的間隔は、基準投与時刻から9時間を減じた時点で始まる)。この投与は再び、確認記号70により確認される。これに加え、ディスプレイ1は今や、新たな負の第2の時的間隔を先ず示す:図12a、右側の図解は、「基準投与時刻から9時間を減じた」インディケータ要素20から始まり、各第2インディケータ要素20はカウントを開始することを示している。
【0114】
別の設定においては、第1の基準投与時刻から42時間が過ぎている(図12b:左側の図解:各第2インディケータ要素20は全て存在し、第1インディケータ要素30は全て存在し、且つ、18個の第1インディケータ要素40が存在する)。この場合、第1の基準投与時刻が相当の程度まで超過されたことを考慮し、警報記号82が挿入される。1個の錠剤Taが取出されたとき(段階7)、上記デバイスは、当該表示に依れば、最後の第2の基準投与時刻から18時間が過ぎたという表示へと移行する(図12b:中央の図解:18個の第2インディケータ要素20の全てが存在している)。上記取出しは確認記号70により確認される。一方、此処でも、第1の基準投与時刻が相当な程度まで超過されたので、ユーザは操作指示書を参照することが勧められる(警報記号82が表示される)。但し、別の1個の錠剤Taが取出されたとき、これは更なる投与として考慮される、と言うのも、この第2の取出しは、次の基準投与時刻の時的間隔内に行われるからである(時的間隔は、基準投与時刻から12時間を減じた時点で始まる)。この投与は再び、確認記号70により確認される。これに加え、ディスプレイ1は今や、新たな負の第2の時的間隔を先ず示す:図12a、右側の図解は、「基準投与時刻から6時間を減じた」インディケータ要素20から始まり、各第2インディケータ要素20はカウントを開始することを示している。
【0115】
もしユーザが、長い時的間隔に亙り錠剤の服用に失敗したなら、上記ディスプレイ・デバイスは自動的に中断段階を開始する。図13は、上記デバイスが如何にして弾力的段階から中断段階へと移行するかを示している:
【0116】
当該表示に依れば、第1の基準投与時刻は既に47時間前に経過し(大寸の左側の図解:第2インディケータ要素20は全て存在し、第1インディケータ要素30は全て存在し、且つ、23個の第1インディケータ要素40が存在し)、且つ、ユーザは警報記号82により操作指示書を参照することが促されるという表示から進展し、上記デバイスは自動的に、上記第1の図解の右側に示された2時間後の(小寸の)ディスプレイ1に移行し、その後にユーザは今や中断段階に在る。このことは、投与における中断に対する記号60により、且つ、デジタル表示物50が1桁のみを有することで認識され得る。上記デジタル表示物は、ユーザが既に中断段階の第3日目に在ることを表す。これは、錠剤の取出しにおいて、今までの48時間に亙る比較的に長い時間遅延の結果である。図13における更なる各図解は夫々、中断の第4日目(基準投与時刻の5時間後)、中断期間の終了の直後、及び、ユーザが錠剤を取出すことなく更なる時間が過ぎた状況を示している。
【0117】
図14は、ユーザが強制的な投与段階においても錠剤の服用に失敗した場合におけるような中断段階への遷移を示している。いずれにしても錠剤が投与されないことを考慮するとこの状況において避妊は保証されないことから、上記ディスプレイ・デバイスは、投与段階に戻ることをユーザに指示するために中断段階に移行する。この場合、表示内容は、弾力的段階から中断段階への移行が為されるときに出現する表示内容と変わらない。
【0118】
図15は、低いバッテリ充電状態によるディスプレイ1を示している。図15の左側の図解においては、低いバッテリ充電状態に対する警告記号84が示される。上記ディスプレイは、ユーザが投与段階に在ることを示している(中断段階に対する記号が無い)。バッテリの充電状態は、投与サイクルがその終了まで依然として維持され得るように、常に測定される。故にユーザは依然として、中断段階の終了まで、投与段階を維持し得る(中央の図解)。但し、中断段階の終了の後、上記ディスプレイ・デバイスは、標準的な表示に移行せずに、該ディスプレイは切断される(右側の図解)。
【0119】
図16は、本発明に係るディスプレイ・デバイスのディスプレイの第2実施例を示している。3つのリングにおける第1の扇形のインディケータ要素30、40及び第2の扇形のインディケータ要素20の代わりに、此処では2つのリングにおける扇形の第1インディケータ要素のみが視認され得る、と言うのも、この実施例においては両方の種類のインディケータ要素は同時に出現しないからである。第1の種類の第2インディケータ要素30は黒色であるが、第2の種類の第2インディケータ要素40は、相当な時間の超過をユーザに対して表すために赤色に着色される。
【0120】
これに加え、この場合においては、投与における中断に対する記号60、警告/情報記号65、カレンダーに対する記号54、及び、警告インディケータの起動及び起動解除に対する情報記号80の設計態様は、第1実施例の対応記号と異なっている(図3を参照)。確認記号は配備されない。これに加え、各記号の配置は、第1実施例のそれと僅かに異なる。
【0121】
図17は、時間の推移における種々の過程における、ディスプレイ1上の始動表示(既定画面)を示している:(大寸の外側三角形90により象徴化された)第2の基準投与時刻からの時間の推移を表す複数の第2の扇形のインディケータ要素20は各々、1時間を表している。これらのインディケータ要素の各々は、実質的に矩形状の枠で構成される。最初、次の基準投与時刻までの期間全体が依然として利用可能であることをユーザに対して示すために、全てのインディケータ要素が投入される。この場合、図17(a)に依れば、第2の基準投与時刻から既に1時間が経過している。前回の錠剤はこの表示内容が記録される直前に服用されたので、該表示内容は既に、次の基準投与時刻までに23時間のみが残されることを表すために、まさに23個のインディケータ要素を表示している。次の表示内容(図17(b))が記録されたとき、既に6時間が経過していることから、6個のインディケータ要素が同様に切断される。故に、次の基準投与時刻までには18時間のみが残される。図17(c)、(d)及び(e)は夫々、次の基準投与時刻の13時間前、2時間前、及び、1時間前の対応図解を示している。
【0122】
第2の基準投与時刻90に到達する前に次の錠剤が服用されるなら、次の錠剤の投与に対して次の第2の基準投与時刻までに残存する延長時的間隔が表示されねばならない。このことは、上記錠剤の取出しの後、例えば、第2視覚化手段の全ての第2インディケータ要素20、及び更に、例えば、外側リングに関して内方にオフセットされたリング状の更なるインディケータ要素であって24時間を超える残存期間に対応する更なるインディケータ要素が表示されることにより、実現され得る。もし、(図17(d)に従い)例えば第2の基準投与時刻の2時間前に次の錠剤が服用されたなら、錠剤の取出しの後、インディケータ要素20の全ては外側リングにおいて表示されると共に、付加的に、図17(d)に示されたインディケータ要素の箇所に配置されるが内方にオフセットされた更なる2個のインディケータ要素が、リング状に表示される。時間が更に推移するにつれ、これらの2個のインディケータ要素のみがその後に最初に順次的に消去され、且つ、その後においてのみ、第2の基準投与時刻に対するマーカ90の右側に載置された最初のインディケータ要素から開始し、各第1インディケータ要素は1個ずつ切断される。
【0123】
図18は再び、図17に従う時間の推移に亙る種々の過程におけるものであるが、この場合には、錠剤が服用されることなく次の基準投与時刻90が経過した後におけるディスプレイ1上の始動表示(既定画面)を示している。故に、最近の基準投与時刻は、第1の基準投与時刻である。錠剤が服用されることなく、この基準投与時刻に到達した後、各第2インディケータ要素は消去される。第1の基準投与時刻の後において更に時間が推移した後、時間の超過を表す順次的な複数の第1インディケータ要素30が出現する。図18(a)は、第1の基準投与時刻から1時間が経過したことを示している。図18(b)〜(e)は、更なる時間の推移、詳細には第1の基準投与時刻から7時間、12時間、19時間、及び、23時間の推移を示している。これに加え、数値表示物50は、この時点までに1個の錠剤が服用されていないことを表している。更に、(頂部左側に示された波形による)警告インディケータを起動かつ起動解除する改変情報記号80は、上記投与時刻が超過されたことを表している。
【0124】
図19は、第1の基準投与時刻から24時間超が過ぎ去った後における更なる時間の推移を示している。図19(a)は、第1の基準投与時刻から24時間+1時間(=25時間)を示す表示内容を示している。この目的の為に、外側リングにおける第1インディケータ要素30に加え、更に内方に載置されたリングにおいて更なる1個の第1インディケータ要素40が今や示される。この更なるインディケータ要素は好適には、ユーザに対して更なる時間超過を警告するために赤色に着色される。更に、デジタル表示物50は、今や2個の錠剤が服用されていないことを表している。図19(b)及び図19(c)に係る更なる表示内容においては、夫々、第1の基準投与時刻から、24+9時間(=33時間)、及び、24+20時間(=44時間)が経過している。
【0125】
図20は、単一の錠剤が取出される前(図20(a))及び後(図20(b))に生成されるディスプレイ1を示している。図20(a)は、図19(c)における図示内容に対応する。1個の錠剤が取出される前に、上記ディスプレイは、2個の錠剤が未だ服用されていないことを表している。1個の錠剤の取出しの後、上記ディスプレイは今や、依然として1個の錠剤が服用されるべきことを示している。このことは、先ずデジタル表示物50上で、且つ、消去されている第1インディケータ要素40と、部分的に消去されている第1インディケータ要素30とにより、認識され得る。今や、要求された周期性を再び追随するために、1個の更なる錠剤が服用される必要がある。もしこの更なる錠剤が服用されたなら、第1インディケータ要素30も消去されると共に、(この場合には)別の4個の第2インディケータ要素(不図示)が示され、これらは、次の基準投与時刻までの期間を表す。
【0126】
図21は、中断段階が開始された後に生成されたディスプレイ1を示している。この場合には、投与における中断に対する記号60及び警告/情報記号65が出現する。中断段階(図21(a))が開始された直後は、これらの2つの記号のみが表示される。開始後の数時間が過ぎ去った後、上記ディスプレイは、ユーザが中断段階の第1日目に在り、特に4時間が経過したことを付加的に示す(図21(b))。図21(c)は、中断段階の第2日目、特に、開始から24+9時間(=33時間)後に生成されたディスプレイを示している。図21(d)は、開始から24+24+9時間(=57時間)後における中断段階の第3日目における対応ディスプレイを示している。
【0127】
避妊のための錠剤が規則的に服用されなければ、避妊はもはや、一定条件下では確実とされ得ない。この場合、ユーザは付加的な避妊具を使用することが必要である。この要件は、例えば感嘆記号(「!」)によるなど、避妊の欠如に対する警告記号により、ディスプレイ1上に別体的に且つ詳細に表示され得る。この警告記号は、適切な避妊がもはや保証されないときにのみ表示されると共に、該記号は、今や付加的な避妊手段が使用される必要があることをユーザに対して表すことが意図される。錠剤が規則的に服用されなければ、この様な状況が生ずる。このことは、第1には、錠剤が正しく、すなわち規則的に投与された期間、及び、第2には、錠剤が中断を以て投与された期間に依存する。図22は、投与処方計画の過程の間における特定の日に喪失された投与の例(正しい投与:「○」、投与なし:「×」)であって、2つの場合において避妊の欠如状態に繋がる例を示している。故に、この場合には、付加的な避妊対策が必要とされる(他の避妊手段の付加的な使用の必要性)。この目的の為に、上記ディスプレイ上には上記警告記号が表示される:
【0128】
上記図は各々、(第1行において日が与えられて)示された投与処方計画における第17日、第18日、第19日などによる投与カレンダーからの抜粋を示している。夫々の日における1個の錠剤の投与は、第2行において「○」により記録されている。錠剤が服用されなければ、「×」が示される。第3行は、夫々の日において付加的な避妊対策が必要とされるのか(「!」)又はそうでないのか(関連する領域には何らの記入もない)を表している。第1の場合、この警告記号は上記ディスプレイ上に出現する。
【0129】
図22aは、第28日において且つ第36日において再び錠剤の投与が失念された投与の例を示している。この場合には以下の理由により付加的な避妊対策は必要とされない(第3行に記入は無い):不規則な投与の7日の期間(例えば第28日〜第34日の期間)内の単一の日においてのみ錠剤が服用されず、且つ、この日は、錠剤が規則的に服用された7日の期間(第21日〜第27日)により先行されている。更に、錠剤が服用されなかった日(第28日)は、錠剤が規則的に服用された更なる7日の期間(第29日〜第35日)により追随されている。この場合、投与喪失期間は僅かに1日(第28日)である。もしユーザが後日(第36日)に錠剤の服用を再び失念したとしても、上述の理由により、これは今や付加的な避妊対策を取る必要性には繋がらない。投与が喪失された2つの日(第28日及び第36日)の間における7日の期間は、排卵抑制作用を保証する。この理由のために、上記ディスプレイ上の警告記号(「!」)も起動されない。
【0130】
図22bは、第28日において、及び、その後に再び第34日、第35日、第36日及び第37日において錠剤が服用されなかった投与の例を示している。この場合には付加的な避妊対策が必要とされる:少なくとも7日間の中断されない投与の後において錠剤が服用されなかった最初の日(第28日)から計算し、7日間の不規則な投与の期間内の2つの日において、詳細には第28日において且つ第34日において、錠剤が服用されていない。この7日の期間内の最後の日は、中断なしで錠剤が服用される少なくとも7日間の時的間隔により追随されていない、と言うのも、第35日、第36日及び第37日のいずれにおいても錠剤が服用されなかったからである。この場合、喪失された投与期間は10日間である、と言うのも、該期間は第28日から第37日に亙るからである。付加的な避妊対策が必要とされる最初の日は、第28日から始まる上述の7日間の不規則投与に続く第8日目である。この日は第35日である、と言うのも、上記の7日間の不規則投与は第34日に終了するからである。付加的な避妊対策に対する必要性は、少なくとも7日間の中断されない投与の期間が再び過ぎ去するまで持続する。故に、付加的な避妊対策が必要とされる期間は第44日まで持続する、と言うのも、7日間の中断されない投与は第44日において初めて到達されるからである。故に、避妊の欠如に対する警告記号は、第35日〜第44日に亙り起動される。
【0131】
図22cは、第34日、第35日、第36日及び第37日、及び、再び第40日において錠剤が服用されなかった投与の例を示している。この場合、付加的な避妊対策は必要でない:少なくとも7日間の中断されない投与の後において錠剤が服用されなかった最初の日(第34日)から計算し、7日間の投与喪失期間内の5日において、詳細には第34日、第35日、第36日、第37日及び第40日において、錠剤が服用されていない。この7日の投与喪失期間内の最後の日、すなわち第40日は、(第41日から開始する)中断なしで錠剤が服用される少なくとも7日間の時的間隔により追随されている。故に、上記警告記号は起動されない。
【0132】
図22dは、第34日、第35日、第36日及び第37日において、及び、その後に再び第41日において錠剤が服用されなかった投与の例を示している。この場合には付加的な避妊対策が必要とされる:少なくとも7日間の中断されない投与の後において錠剤が服用されなかった最初の日(第34日)から計算し、7日間の不規則な投与の期間内の4つの日において、詳細には第34日において、第35日において、第36日において、且つ、第37日において、錠剤が服用されていない。この不規則投与の7日の期間内の最後の日(第40日)は、中断なしで錠剤が服用される少なくとも7日間の時的間隔により追随されていない、と言うのも、第41日においても錠剤が服用されなかったからである。喪失された投与期間は実際に、8日間である。付加的な避妊対策が必要とされる最初の日は、上述の7日間の不規則投与に続く第8日目である。この日は第41日である、と言うのも、上記の7日間の不規則投与は第40日に終了するからである。付加的な避妊対策に対する必要性は、少なくとも7日間の中断されない投与の期間が再び過ぎ去るまで持続する。故に、付加的な避妊対策が必要とされる期間は第48日まで持続する、と言うのも、7日間の中断されない投与は第48日において初めて到達されるからである。故に、避妊の欠如に対する警告記号は、第41日〜第48日に亙り起動される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
規則的に反復される基準投与時刻にて投与することが必要な薬剤回分量(Ta)の供与器(Sp)のためのディスプレイ・デバイスであって、ディスプレイ(1)と、該ディスプレイのための電子式起動手段とを具備するディスプレイ・デバイスにおいて、
前記ディスプレイが、第1の基準投与時刻と現在時刻との間の第1の時的間隔を表示する第1視覚化手段を有し、且つ、前記第1の基準投与時刻が、該第1の基準投与時刻まで何らの薬剤回分量も服用されなかった点において区別されることを特徴とする薬剤回分量(Ta)の供与器(Sp)のためのディスプレイ・デバイス。
【請求項2】
前記ディスプレイ(1)が、第2の基準投与時刻と現在時刻との間の第2の時的間隔を表示する第2視覚化手段をさらに有し、
前記第2の基準投与時刻が、該第2の基準投与時刻が所定の投与時的間隔におけるものであり且つ該所定の投与時的間隔においては複数の薬剤回分量の内の一回分の薬剤回分量が服用された点において区別され、且つ、
前記第2の時的間隔は最長で、時系列的に前記第2の基準投与時刻に続く前記第1の基準投与時刻まで持続することを特徴とする請求項1に記載の薬剤回分量(Ta)の供与器(Sp)のためのディスプレイ・デバイス。
【請求項3】
前記第2視覚化手段が、投与サイクルにおいて複数の薬剤回分量の内の一回分の薬剤回分量が前記供与器から初めて取出されたことにより開始されることを特徴とする請求項2に記載の薬剤回分量(Ta)の供与器(Sp)のためのディスプレイ・デバイス。
【請求項4】
前記第1視覚化手段が、前記第1の基準投与時刻までに何らの薬剤回分量が服用されなければ、該第1の基準投与時刻が到達されたことにより始動されることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか一項に記載の薬剤回分量(Ta)の供与器(Sp)のためのディスプレイ・デバイス。
【請求項5】
前記第1視覚化手段が少なくとも1つの第1表示領域内に配置され、且つ、前記第2視覚化手段が前記ディスプレイ(1)の少なくとも1つの第2表示領域内に配置されることを特徴とする請求項2乃至5のいずれか一項に記載の薬剤回分量(Ta)の供与器(Sp)のためのディスプレイ・デバイス。
【請求項6】
前記少なくとも1つの第1表示領域及び前記少なくとも1つの第2表示領域が相互に隣接することを特徴とする請求項6に記載の薬剤回分量(Ta)の供与器(Sp)のためのディスプレイ・デバイス。
【請求項7】
前記第1視覚化手段が少なくとも1つの第1インディケータ要素(30、40)により形成されることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の薬剤回分量(Ta)の供与器(Sp)のためのディスプレイ・デバイス。
【請求項8】
少なくとも2つの第1インディケータ要素(30、40)が配備され、且つ、
前記各第1インディケータ要素は時間が経過するにつれて順次的に投入されることを特徴とする請求項7に記載の薬剤回分量(Ta)の供与器(Sp)のためのディスプレイ・デバイス。
【請求項9】
前記第2視覚化手段が少なくとも1つの第2インディケータ要素(20)により形成されることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の薬剤回分量(Ta)の供与器(Sp)のためのディスプレイ・デバイス。
【請求項10】
少なくとも2つの第2インディケータ要素(20)が配備され、且つ、
前記各第2インディケータ要素は時間が経過するにつれて順次的に投入されることを特徴とする請求項9に記載の薬剤回分量(Ta)の供与器(Sp)のためのディスプレイ・デバイス。
【請求項11】
前記少なくとも1つの第1インディケータ要素(30、40)の各々及び/又は前記少なくとも1つの第2インディケータ要素(20)の各々が、等しい長さの時的間隔に対応することを特徴とする請求項7乃至10のいずれか一項に記載の薬剤回分量(Ta)の供与器(Sp)のためのディスプレイ・デバイス。
【請求項12】
前記少なくとも1つの第1インディケータ要素(30、40)の各々及び/又は前記少なくとも1つの第2インディケータ要素(20)の各々が、1時間に対応することを特徴とする請求項11に記載の薬剤回分量(Ta)の供与器(Sp)のためのディスプレイ・デバイス。
【請求項13】
前記少なくとも1つの第1インディケータ要素(30、40)の各々が少なくとも1つの第1リングにおける1個のセグメントを形成し、且つ/又は、前記少なくとも1つの第2インディケータ要素(20)の各々が少なくとも1つの第2リングにおける1個のセグメントを形成することを特徴とする請求項7乃至12のいずれか一項に記載の薬剤回分量(Ta)の供与器(Sp)のためのディスプレイ・デバイス。
【請求項14】
前記少なくとも1つの第1インディケータ要素(30、40)に対する前記少なくとも1つの第1リング、及び、前記少なくとも1つの第2インディケータ要素(20)に対する前記少なくとも1つの第2リングが、相互に同心的であることを特徴とする請求項13に記載の薬剤回分量(Ta)の供与器(Sp)のためのディスプレイ・デバイス。
【請求項15】
前記第1視覚化手段が、第1区画と、該第1区画から空間的に区切られた第2区画であって所定の第3時刻が超過されたことを表示する役割を果たす第2区画と、を有することを特徴とする請求項1乃至14のいずれか一項に記載の薬剤回分量(Ta)の供与器(Sp)のためのディスプレイ・デバイス。
【請求項16】
前記供与器内に収容された薬剤回分量の個数のための表示物(50、52)をさらに具備することを特徴とする請求項1乃至15のいずれか一項に記載の薬剤回分量(Ta)の供与器(Sp)のためのディスプレイ・デバイス。
【請求項17】
投与サイクルにおいて既に服用された薬剤回分量の個数のための表示物(50、54)をさらに具備することを特徴とする請求項1乃至16のいずれか一項に記載の薬剤回分量(Ta)の供与器(Sp)のためのディスプレイ・デバイス。
【請求項18】
投与における中断に対する表示物(60)をさらに具備することを特徴とする請求項1乃至17のいずれか一項に記載の薬剤回分量(Ta)の供与器(Sp)のためのディスプレイ・デバイス。
【請求項19】
投与における中断に対する前記表示物(60)が、投与が中断された日数に対する表示物(50)を含むことを特徴とする請求項18に記載の薬剤回分量(Ta)の供与器(Sp)のためのディスプレイ・デバイス。
【請求項20】
前記第1の視覚化手段又は前記第2の視覚化手段が、投与における中断の間において、2つの基準投与時刻の間に過ぎ去った時的間隔を表示することを特徴とする請求項18又は19に記載の薬剤回分量(Ta)の供与器(Sp)のためのディスプレイ・デバイス。
【請求項21】
前記ディスプレイ(1)が、避妊の欠如に対する警告記号のためのインディケータ要素(82)をさらに有することを特徴とする請求項1乃至20のいずれか一項に記載の薬剤回分量(Ta)の供与器(Sp)のためのディスプレイ・デバイス。
【請求項22】
前記警告記号が、以下の条件a)〜c)、すなわち、
a)以下の項目i)〜vi)、すなわち、
i)投与喪失期間が、少なくとも7日間の中断されない薬剤回分量の投与から成る第1投与期間に追随すること、
ii)投与喪失期間が再び、少なくとも7日間の必須の中断されない薬剤回分量の投与から成る第2投与期間により追随されること、
iii)投与喪失期間における少なくとも1日において、薬剤回分量が服用されないこと、
iv)投与喪失期間に、少なくとも7日間の中断されない投与の期間が含まれないこと、
v)投与喪失期間の最初の日及び最後の日に薬剤回分量が服用されないこと、及び、
vi)投与喪失期間が7日より長く持続すること、
により定義される、少なくとも1日における少なくとも一回の薬剤回分量の投与の失敗が、投与喪失期間に帰着することと、
b)前記警告記号が出現する第1日目が、前記投与喪失期間の第8日目であることと、
c)前記警告記号が出現する最後の日が、前記投与喪失期間に続く第2投与期間であって薬剤回分量の中断されない投与を伴う第2投与期間の第7日目であることと、
が満足されるならば前記ディスプレイ(1)上に表示されることを特徴とする請求項21に記載の薬剤回分量(Ta)の供与器(Sp)のためのディスプレイ・デバイス。
【請求項23】
当該ディスプレイ・デバイスがデジタル式ディスプレイ・デバイスであることを特徴とする請求項1乃至22のいずれか一項に記載の薬剤回分量(Ta)の供与器(Sp)のためのディスプレイ・デバイス。
【請求項24】
当該ディスプレイ・デバイスがLCDディスプレイ・デバイスであることを特徴とする請求項1乃至23のいずれか一項に記載の薬剤回分量(Ta)の供与器(Sp)のためのディスプレイ・デバイス。
【請求項25】
供与器(Sp)からの薬剤回分量(Ta)の投与を監視する請求項1乃至24のいずれか一項に記載のディスプレイ・デバイスの使用法。
【請求項26】
前記薬剤回分量(Ta)がホルモン製剤回分量であることを特徴とする請求項25に記載の使用法。
【請求項27】
前記薬剤回分量(Ta)が避妊薬回分量であることを特徴とする請求項25又は26に記載の使用法。
【請求項28】
前記避妊薬回分量が投与段階において服用され、且つ、
前記投与段階に対しては、投与における中断の段階が追随することを特徴とする請求項27に記載の使用法。
【請求項29】
前記投与段階が、投与における中断の段階により中断されてはならない第1投与期間と、投与における中断の段階により中断されても良い第2投与期間とを有することを特徴とする、請求項28に記載の使用法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8a】
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【図8b】
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【図8c】
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【図9】
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【図10】
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【図11a】
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【図11b】
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【図12a】
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【図12b】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22(a)】
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【図22(b)】
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【図22(c)】
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【図22(d)】
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【公表番号】特表2013−500092(P2013−500092A)
【公表日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−522020(P2012−522020)
【出願日】平成22年7月27日(2010.7.27)
【国際出願番号】PCT/EP2010/004572
【国際公開番号】WO2011/012282
【国際公開日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【出願人】(300049958)バイエル ファーマ アクチエンゲゼルシャフト (357)
【Fターム(参考)】