説明

薬液供給ユニット及びそれを有する基板処理装置

【課題】フォトレジストを除去するための溶液を均一に混合して定量を基板に提供する。
【解決手段】薬液供給ユニットは本体、第1供給管、第2供給管、及び回転防止部材を含む。本体は薬液を受け入れる円形断面を有する内部空間及び内部空間と連結されて薬液を下方に吐き出す吐出口を有する。第1供給管は本体の側面に備わって内部空間と接線形態で連結され、第1薬液が内部空間に沿って回転するように第1薬液を内部空間に供給する。第2供給管は本体を貫通して本体の中心側と隣接する端部を有し、第1薬液と混合するように第2薬液を内部空間に供給する。回転防止部材は吐出口に配置し、第1薬液と第2薬液の混合薬液が回転しながら吐き出すことを防ぐために混合薬液の回転を減少させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は薬液供給ユニット及びそれを有する基板処理装置に関し、より詳細には、フォトレジストを除去するための薬液供給ユニット及びそれを有する基板処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、半導体写真工程において、基板はフォトレジストコーティング、露光、現象、エッチング、及びフォトレジスト除去のような工程が順次に行う。前記フォトレジストをマスクとして露光、現象、及びエッチングを遂行した後、前記フォトレジストを除去する。
【0003】
一般的に、前記フォトレジストを除去するために多様な薬液が使われ、前記薬液は薬液噴射ユニットを通じて前記基板に提供される。一例として、前記薬液は硫酸と過酸化水素の混合溶液であり、前記薬液は前記薬液噴射ユニットで混合することができる。
【0004】
前記硫酸と前記過酸化水素の混合時、渦流を利用するために前記硫酸及び過酸化水素を前記薬液噴射ユニット内で回転させる。しかし、前記硫酸と過酸化水素の比重差によって前記硫酸と前記過酸化水素の混合が円滑にならない。また、前記硫酸の比重と遠心力により前記過酸化水素を前記薬液噴射ユニット内部に供給しにくい。
【0005】
前記過酸化水素が前記薬液噴射ユニット内部に供給されても前記硫酸と前記過酸化水素の混合時、沸騰によって気泡が発生する。前記気泡によって前記薬液噴射ユニットの内部圧力が上昇して前記混合溶液が吐き出され、前記混合溶液が吐き出された後、前記薬液噴射ユニットの内部圧力が減少する。従って、前記混合薬液の吐出量は一定していない。また、前記気泡が前記混合溶液のように吐出される。従って、前記薬液の吐出量を正確に制御することがが困難である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明はフォトレジストを除去するための溶液を均一に混合して定量を基板に提供する薬液供給ユニットを提供する。
【0007】
本発明は前記薬液供給ユニットを有する基板処理装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る薬液供給ユニットは、薬液を受け入れる円形断面を有する内部空間及び前記内部空間と連結されて前記薬液を下方に吐き出す吐出口を有する本体と、前記本体の側面に備わって前記内部空間と接線形態で連結され、第1薬液が前記内部空間に沿って回転するように前記第1薬液を前記内部空間に供給する第1供給管及び前記本体を貫通して前記本体の中心軸と隣接する端部を有し、前記第1薬液と混合するように第2薬液を前記内部空間に供給する第2供給管を含むことができる。
【0009】
本発明の一実施形態によると、前記薬液供給ユニットは前記吐出口に配置され、前記第1薬液と前記第2薬液の混合薬液が回転しながら吐き出されることを防ぐために前記混合薬液の回転を減少させる回転防止部材をさらに含むことができる。
【0010】
本発明の一実施形態によると、前記回転防止部材は複数の貫通ホールを有するプレートであることができる。
【0011】
本発明の一実施形態によると、前記薬液供給ユニットは前記吐出口と連結され、前記混合薬液が互いに離隔するように吐き出す分岐管をさらに含むことができる。
【0012】
本発明の一実施形態によると、前記第1薬液と前記第2薬液の混合薬液が回転しながら吐き出されることを防ぐために前記吐出口は複数個からなることができる。
【0013】
本発明の一実施形態によると、前記本体は、前記内部空間と連結され、前記第1薬液と前記第2薬液の混合時に発生する気泡を前記内部空間から上方に排気する排気口をさらに含むことができる。
【0014】
本発明の一実施形態によると、前記第1薬液の比重が前記第2薬液の比重より大きいことができる。
【0015】
本発明の一実施形態によると、前記第1薬液は硫酸であり、前記第2薬液は過酸化水素であることができる。
【0016】
本発明の一実施形態によると、前記第1供給管を通じて供給される第1薬液の供給位置が前記第2供給管を通じて供給される第2薬液の供給位置と同じであるか、または、高いことができる。
【0017】
本発明の一実施形態によると、前記第1供給管の断面積が前記第2供給管の断面積より大きいことができる。
【0018】
本発明に係る基板処理装置は、フォトレジスト膜が形成された基板を支持する支持ユニット及び前記支持ユニットの上方に配置され、前記基板に向かって前記フォトレジスト膜を除去するための薬液を供給する薬液供給ユニットを含み、前記薬液供給ユニットは薬液を受け入れる円形断面を有する内部空間及び前記内部空間と連結されて前記薬液を下方に吐き出す吐出口を有する本体と、前記本体の側面に備わって前記内部空間と接線形態で連結され、第1薬液が前記内部空間に沿って回転するように前記第1薬液を前記内部空間に供給する第1供給管及び前記本体を貫通して前記本体の中心軸と隣接する端部を有し、前記第1薬液と混合するように第2薬液を前記内部空間に供給する第2供給管を含むことができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明に係る薬液供給ユニットは、過酸化水素を本体の内部空間まで延伸された供給管を通じて供給するので、前記過酸化水素が前記内部空間に沿って回転する硫酸の比重と遠心力の影響を少なく受けながら供給されることができる。
【0020】
また、前記硫酸と過酸化水素の比重差及び前記硫酸と前記供給管との衝突によって発生する渦流により前記硫酸と過酸化水素は均一に混合することができる。
【0021】
そして、前記薬液供給ユニットは、排気口を通じて前記硫酸と過酸化水素の混合時に発生する気泡を外部に排気する。前記薬液供給ユニットは、吐出口を通じて前記硫酸と過酸化水素との混合溶液のみを基板に供給することができる。従って、前記混合溶液の吐出量を正確に調節することができる。
【0022】
前記薬液供給ユニットは、回転防止部材を利用して前記混合薬液を回転していない状態で吐き出すので、前記混合薬液の飛散を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の一実施形態に係る薬液供給ユニットを説明するための側面断面図である。
【図2】図1に示した薬液供給ユニットを説明するための平面断面図である。
【図3】図1に示した吐出口の他の例を説明するための拡大断面図である。
【図4】本発明の他の実施形態に係る薬液供給ユニットを説明するための側面断面図である。
【図5】本発明のまた他の実施形態に係る薬液供給ユニットを説明するための側面断面図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る基板処理装置を説明するための断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態に係る薬液供給ユニット及びそれを有する基板処理装置に対して詳細に説明する。本発明は多様に変更することができ、多様な形態を有することができ、特定実施形態を図面に例示して本明細書に詳細に説明する。しかし、これは本発明を特定な開示形態に限定するのではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれる全ての変更、均等物、乃至代替物を含むことと理解すべきである。各図面を説明しながら類似な参照符号を類似な構成要素に対して付与した。本明細書の各図面において、構成要素及び/または、構造物のサイズは本発明の明確性を期するために実際より拡大して示した。
【0025】
第1、第2等の用語は、多様な構成要素を説明するために使用されることができるが、前記構成要素は、前記用語によって限定されてはいけない。前記用語は、1つの構成要素を他の構成要素から区別する目的としてのみ使用される。例えば、本発明の権利範囲から逸脱せずに第1構成要素は第2構成要素と命名することができ、類似に第2構成要素も第1構成要素と命名することができる。
【0026】
本明細書で使用した用語は、ただ特定な実施例を説明するために使用されたことであって、本発明を限定しようとする意図ではない。単数の表現は、文脈上明確に異なるように意味しない限り、複数の表現を含む。本出願において、「含む」又は「有する」等の用語は、明細書上に記載された特徴、数字、工程、動作、構成要素、部分品、又はこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとすることで、1つ又はそれ以上の他の特徴、数字、工程、動作、構成要素、部分品、又はこれらを組み合わせたものの存在または付加可能性を予め排除しないことと理解すべきである。
【0027】
異なると定義しない限り、技術的或いは科学的用語を含み、本明細書中において使用される全ての用語は本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、一般的に理解するのと同一の意味を有する。一般的に使用される辞書において定義する用語と同じ用語は関連技術の文脈上に有する意味と一致する意味を有するものと理解するべきで、本明細書において明白に定義しない限り、理想的或いは形式的な意味として解釈してはならない。
【0028】
図1は本発明の一実施形態に係る薬液供給ユニットを説明するための側面断面図であり、図2は図1に示した薬液供給ユニットを説明するための平面断面図である。
【0029】
図1及び図2を参照すると、前記薬液供給ユニット100は基板を処理するための薬液を前記基板に提供するためのものであり、本体110、第1供給管120、第2供給管130、及び回転防止部材140を有する。
【0030】
前記本体110は前記薬液を混合するための内部空間112を有する。前記内部空間1
12は断面が円形を有する。一例として、前記内部空間112は円錐形態を有することができる。この時、前記内部空間112は前記本体の下方に向かって段々断面積が小さくなる。他の例として、前記内部空間112は円筒形態を有することができる。即ち、前記内部空間112は一定する断面積を有することができる。
【0031】
前記本体110は下部に前記内部空間112と連結される吐出口114を有する。前記吐出口114は前記内部空間112の薬液を下方に吐き出す。
【0032】
前記吐出口114の断面積は、前記内部空間112の断面積より小さいことが望ましい。従って、前記薬液は前記吐出口114を通り過ぎながら速度が増加して外部に吐き出されることができる。
【0033】
前記本体110は上部に前記内部空間112と連結される排気口116を有する。前記排気口116は、前記内部空間112の気泡を外部に排気する。前記気泡は前記薬液より軽いので上昇して前記排気口116を通じて自然排気される。
【0034】
前記第1供給管120は前記本体110の側面に備わり、前記内部空間112と接線形態で連結される。前記第1供給管120は第1薬液を前記内部空間112に供給する。
【0035】
前記内部空間112の断面が円形を有し、前記第1供給管120が前記内部空間112と接線形態で連結されるので、前記第1供給管120から供給された第1薬液は前記内部空間112に沿って回転する。
【0036】
前記第2供給管130は前記本体110を貫通して前記内部空間112まで延長する。即ち、前記第2供給管130が前記本体110の内壁から前記内部空間112に向かって突出する。前記第2供給管130が前記内部空間112から上下方向の中心軸まで延長されるか、または、前記中心軸と前記本体110の内壁との間まで延長されることができる。従って、前記第2供給管130の端部が、前記内部空間112で上下方向の中心軸と隣接する。一例として、図1及び図2に示したように前記第2供給管130は前記本体110の側面を貫通することができる。他の例として、前記第2供給管130は前記本体110の上面を貫通することもできる。
【0037】
前記第2供給管130は第2薬液を前記内部空間112に供給する。この時、前記第1薬液の比重が前記第2薬液の比重と同一であるか、または、大きいことができる。一例として、前記第1薬液は硫酸(HSO)であり、前記第2薬液は過酸化水素(H)であることができる。この場合、前記第1薬液と前記第2薬液の混合薬液は、SPM(Sulfuric acid Peroxide Mixture:Sulfuric acid/Peroxide)である。
【0038】
前記第1薬液は硫酸であり、前記第2薬液は過酸化水素である場合、前記第1薬液と前記第2薬液が前記内部空間112で混合する時、化学反応によって沸騰が起きる。前記沸騰によって前記内部空間112に気泡が発生する。前記気泡は前記混合薬液より軽いので、前記内部空間112の上部に移動して前記排気口116を通じて自然排気される。従って、前記内部空間112の前記気泡を容易に排気することができる。
【0039】
前記気泡が前記排気口116を通じて排出されるので、前記気泡による前記内部空間112の圧力変化を防ぐことができる。従って、前記吐出口114を通じて一定流量の混合溶液を排出することができる。
【0040】
また、前記気泡が前記吐出口114でない前記排気口116を通じて排気されるので、
前記吐出口114を通じて前記混合薬液のみを吐き出すことができる。従って、前記吐出口114を通じて吐き出される混合薬液の量を正確に制御することができる。
【0041】
前記第1供給管120を通じて供給される第1薬液の供給位置と前記第2供給管130を通じて供給される第2薬液の供給位置は、同じ高さであることができる。前記第2供給管130が前記本体110の側面を貫通する場合、前記第1供給管120と前記第2供給管130は、互いに平行するように配置するか、または、互いに直交するように配置するか、或いは、互いに平行することも互いに直交することもないように配置することができる。
【0042】
前記第2供給管130が、前記本体110を貫通して前記内部空間112まで延伸しなし場合、前記第1薬液の比重と遠心力により前記第2薬液の供給が遮断されることができる。また、前記第2供給管130が前記本体110と接線形態で連結する場合、前記第2薬液が前記本体110の内壁部位に供給される。前記第1薬液の遠心力により前記第2薬液が前記本体110の内壁に沿って回転するので、前記第2薬液が前記第1薬液と容易に混合しない。
【0043】
しかし、前記第2薬液は前記第2供給管130を通じて前記内部空間112の中心軸または前記中心軸と前記本体110の内壁との間に供給される。従って、前記第1薬液の比重と遠心力の影響をほとんど受けずに前記第2薬液を前記内部空間112に供給することができる。また、回転する前記第1薬液の遠心力によって前記第2薬液が前記本体110の内壁に移動しながら前記第1薬液と容易に混合されることができる。
【0044】
そして、前記第2薬液は回転しながら前記第2供給管130と衝突する。前記第2薬液と前記第2供給管130との衝突によって渦流が発生し、前記渦流によって前記第2薬液と前記第1薬液はさらによく混合することができる。
【0045】
一方、前記第1供給管120の断面積と前記第2供給管130の断面積が同一であることもあるが、前記第2供給管130の断面積が前記第1供給管120の断面積より小さいこともある。例えば、前記第2供給管130の断面積と前記第1供給管120の断面積の比は、約1:4であることができる。前記第2供給管130の断面積が前記第1供給管1
20の断面積より小さい場合、前記第2薬液の供給圧力が前記第1薬液の供給圧力より高いことができる。従って、前記第2薬液の比重が前記第1薬液の比重より小さく、前記第2薬液の供給量が前記第1薬液の供給量より少なくても前記第2薬液を前記第1薬液の間に容易に投入することができる。
【0046】
また、前記内部空間112が円錐形の場合、前記内部空間112の断面積が下部に行くほど小さくなる。従って、前記内部空間112の下部に行くほど前記第1薬液と前記第2薬液の回転速度は速くなる。従って、前記第1薬液と前記第2薬液がさらに均一に混合することができる。
【0047】
前記第1薬液と前記第2薬液の混合薬液が回転しながら前記吐出口114を通じて排出される場合、前記混合薬液が飛散されることができる。前記回転防止部材140は前記吐出口114に配置される。前記回転防止部材140は前記吐出口114を通じて排出される前記混合薬液の回転を減少させて前記混合薬液の飛散を防ぐ。
【0048】
一例として、図1及び図2と共に前記回転防止部材140は複数の貫通ホールを有するプレートであることができる。前記貫通ホールは前記吐出口114より小さい断面積を有するので、前記混合薬液が前記貫通ホールを通過するために前記プレートと衝突しながら前記混合薬液の回転が減少することができる。
【0049】
図示はしていないが、前記回転防止部材は前記吐出口114の内壁に沿って行き違うように配置される複数の平板であることができる。前記平板は前記混合薬液の吐出方向と垂直するか、または、前記混合溶液の吐出方向と一定する傾斜を有するように配置されることができる。従って、前記混合薬液が前記吐出口114を通り過ぎながら前記平板と衝突して前記混合薬液の回転が減少することができる。
【0050】
図3は図1に示した吐出口の他の例を説明するための拡大断面図である。
【0051】
図3を参照すると、前記回転防止部材140が備わらずに、前記吐出口114は一つではなく、複数個からなることができる。この時、前記各吐出口114の断面積は前記内部空間112の断面積に比べて非常に小さい。従って、前記混合薬液が前記内部空間112から前記吐出口114に流入される時、前記混合溶液が前記吐出口114を形成する本体110と衝突して前記混合薬液の回転が減少することができる。
【0052】
上述のように、前記薬液供給ユニット100は、前記第2薬液が前記第1薬液の遠心力の影響を少なく受けるので、前記第2薬液を前記内部空間112に簡単に供給することができる。従って、前記第1薬液と前記第2薬液が均一に混合することができる。また、前記薬液供給ユニット100は前記混合薬液を回転していない状態で前記吐出口114を通じて吐き出すので、前記混合薬液の飛散を防ぐことができる。
【0053】
図4は本発明の他の実施形態に係る薬液供給ユニットを説明するための側面断面図である。
【0054】
図4を参照すると、前記薬液供給ユニット200は本体210、第1供給管220、第2供給管230、回転防止部材240、及び分岐管250を有する。
【0055】
前記分岐管250を除けば、前記本体210、第1供給管220、第2供給管230、及び回転防止部材240に関する具体的な説明は図1〜図3を参照して説明した本体110、第1供給管120、第2供給管130、及び回転防止部材140に関する説明と実質的に同一である。
【0056】
前記分岐管250は前記本体210の吐出口214と連結し、複数個に分岐される。この時、前記分岐管250の直径は前記吐出口214の直径と同一であることができる。
【0057】
前記回転防止部材240を通り過ぎながら混合薬液の回転が完全に減少しなくても前記分岐管250を通り過ぎながら前記混合薬液の回転がもう一度減少することができる。従って、前記混合薬液の回転を防ぐことができる。
【0058】
また、前記分岐管250を通じて前記混合薬液を互いに異なる部位に吐き出すことができる。即ち、前記混合薬液が前記分岐管250を通じて離隔して吐出される。よって、前記混合薬液をより広い面積に均一に供給することができる。従って、前記混合薬液を利用した基板の処理効率を向上させることができる。
【0059】
前記薬液供給ユニット200は第1薬液と第2薬液を均一に混合することができる。また、前記薬液供給ユニット200は前記混合薬液を回転していない状態で吐き出すので、前記混合薬液の飛散を防ぐことができ、前記分岐管250を通じて前記混合薬液を広い面積に提供することができる。
【0060】
図5は本発明のまた他の実施形態に係る薬液供給ユニットを説明するための側面断面図
である。
【0061】
図5を参照すると、前記薬液供給ユニット300は、本体310、第1供給管320、第2供給管330、及び回転防止部材340を有する。
【0062】
前記第1供給管320を通じて供給される第1薬液の供給位置と前記第2供給管330を通じて供給される第2薬液の供給位置を除けば、前記本体310、第1供給管320、第2供給管330、及び回転防止部材340に関する具体的な説明は、図1〜図3を参照して説明した本体110、第1供給管120、第2供給管130、及び回転防止部材140に関する説明と実質的に同一である。
【0063】
前記第1供給管320を通じて供給される第1薬液の供給位置が第2供給管330を通じて供給される第2薬液の供給位置より高い。この時、前記第1供給管320を通じて供給される前記第1薬液の比重が、前記第2供給管330を通じて供給される前記第2薬液の比重より大きい。一例として、前記第1薬液は硫酸(HSO)であり、前記第2薬液は過酸化水素(H)であることができる。従って、前記比重の大きい第1薬液が前記内部空間312の下部に移動し、前記比重が小さい第2薬液が内部空間312の上部に移動しながら前記第1薬液と前記第2薬液が均一に混合することができる。
【0064】
一方、前記第1供給管320を通じて供給される前記第1薬液の比重が前記第2供給管330を通じて供給される前記第2薬液の比重より小さい場合、相対的に比重の小さい第1薬液が、前記内部空間312の上部に位置して相対的に比重の大きい第2薬液が前記内部空間312の下部に位置する。前記第1薬液と前記第2薬液の配置が安定的であるので、前記第1薬液と前記第2薬液が均一に混合されない。
【0065】
前記薬液供給ユニット300は、前記第2薬液が前記第1薬液の比重と遠心力の影響を少なく受けるので、前記第2薬液を前記内部空間312に簡単に供給することができる。前記第1薬液と前記第2薬液の供給位置が異なるので、前記第1薬液と前記第2薬液が均一に混合することができる。また、前記薬液供給ユニット100は前記混合薬液を回転していない状態で前記吐出口114を通じて吐き出すので、前記混合薬液の飛散を防ぐことができる。
【0066】
図6は本発明の一実施形態に係る基板処理装置を説明するための断面図である。
【0067】
図6を参照すると、前記基板処理装置400は支持ユニット410、薬液供給ユニット420、及び遮断ユニット430を含む。
【0068】
前記支持ユニット410は回転可能に配置し、上面に前記基板Sを固定する。前記支持ユニット410の例としては、機械チャック、静電チャック、真空チャックなどを挙げることができる。一例として、前記支持ユニット410は円板形態を有することができる。
【0069】
一方、駆動ユニット(図示せず)は前記支持ユニット410と連結し、前記支持ユニット410を回転させるための駆動力を提供する。
【0070】
前記薬液供給ユニット420は前記支持ユニット410の上方に配置し、前記基板Sに向かって薬液を供給する。一例として、前記薬液は前記基板S上に形成された膜を除去することができる。前記膜はフォトレジスト膜であることができる。他の例として、前記薬液は前記基板S上の異質物を除去することができる。
【0071】
前記薬液供給ユニット420は、内部空間422a、吐出口422b、及び排気口422
cを有する本体422、第1供給管424、第2供給管426、及び回転防止部材428
を含む。前記薬液供給ユニット420に関する具体的な説明は、図1〜図3を参照して説明した薬液供給ユニット100と実質的に同一であるので省略する。他の例として、前記薬液供給ユニット420に、図4に示した薬液供給ユニット200または図5に示した薬液供給ユニット300が採用されることもできる。
【0072】
前記薬液供給ユニット420は、前記基板Sに均一に混合された混合薬液を飛散することなく供給し、前記基板Sに供給される薬液の量を正確に制御することができる。従って、前記基板S上のフォトレジスト膜や異質物を均一に除去することができる。
【0073】
前記遮断ユニット430は、前記支持ユニット410の側面を包むように配置し、回転する基板Sから飛散される薬液を遮断する。一例として、前記遮断ユニット430は内部中央に前記支持ユニット410が挿入される空間を有する環形の筒形状を有する。
【0074】
前記遮断ユニット430は底面432と側面434を有する。前記遮断ユニット430により遮断された薬液は前記側面434に沿って前記底面432に保存される。排出管436は前記底面432に備わる。前記底面432の薬液は前記排出管436を通じて排出される。前記排出管436は薬液回収ユニット(図示せず)と連結され、外部に排出された薬液は再使用されることができる。
【0075】
前記基板処理装置400は、第1薬液と第2薬液を均一に混合して前記基板Sに正確な量を提供するので、前記基板Sのフォトレジスト膜または異質物を均一に除去することができる。
【0076】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特徴請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【産業上の利用可能性】
【0077】
上述のように、本発明に係る薬液供給ユニットは硫酸と過酸化水素が均一に混合された混合溶液を提供することができる。また、前記薬液供給ユニットは、前記混合薬液の飛散を防ぎ、前記混合溶液の吐出量を正確に調節することができる。従って、前記薬液供給ユニットを利用してエッチング工程、洗浄工程などの基板処理工程を正確に遂行することができ、前記基板処理工程の信頼性を向上させることができる。
【符号の説明】
【0078】
100 薬液供給ユニット
110 本体
112 内部空間
114 吐出口
116 排気口
120 第1供給管
130 第2供給管
140 回転防止部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
薬液を受け入れる円形断面を有する内部空間及び前記内部空間と連結されて前記薬液を下方に吐き出す吐出口を有する本体と、
前記本体の側面に備わって前記内部空間と接線形態で連結され、第1薬液が前記内部空間に沿って回転するように前記第1薬液を前記内部空間に供給する第1供給管と、
前記本体を貫通して前記本体の中心軸と隣接する端部を有し、前記第1薬液と混合するように第2薬液を前記内部空間に供給する第2供給管と、を含むことを特徴とする薬液供給ユニット。
【請求項2】
前記吐出口に配置され、前記第1薬液と前記第2薬液の混合薬液が回転しながら吐出されることを防ぐために前記混合薬液の回転を減少させる回転防止部材をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の薬液供給ユニット。
【請求項3】
前記回転防止部材は複数の貫通ホールを有するプレートであることを特徴とする請求項2に記載の薬液供給ユニット。
【請求項4】
前記吐出口と連結され、前記混合薬液が互いに離隔するように吐き出す分岐管をさらに含むことを特徴とする請求項2に記載の薬液供給ユニット。
【請求項5】
前記第1薬液と前記第2薬液の混合薬液が回転しながら吐き出すことを防ぐために前記吐出口は複数個からなることを特徴とする請求項1に記載の薬液供給ユニット。
【請求項6】
前記本体は前記内部空間と連結され、前記第1薬液と前記第2薬液の混合時に発生する気泡を前記内部空間から上方に排気する排気口をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の薬液供給ユニット。
【請求項7】
前記第1薬液の比重が前記第2薬液の比重より大きいことを特徴とする請求項1に記載の薬液供給ユニット。
【請求項8】
前記第1薬液は硫酸であり、前記第2薬液は過酸化水素であることを特徴とする請求項7に記載の薬液供給ユニット。
【請求項9】
前記第1供給管を通じて供給される第1薬液の供給位置が前記第2供給管を通じて供給される第2薬液の供給位置と同じであるか、または、高いことを特徴とする請求項7に記載の薬液供給ユニット。
【請求項10】
前記第1供給管の断面積が前記第2供給管の断面積より大きいことを特徴とする請求項7に記載の薬液供給ユニット。
【請求項11】
フォトレジスト膜が形成された基板を支持する支持ユニットと、
前記支持ユニットの上方に配置され、前記基板に向かって前記フォトレジスト膜を除去するための薬液を供給する薬液供給ユニットと、を含み、
前記薬液供給ユニットは、
前記薬液を受け入れる円筒形の内部空間及び前記内部空間と連結されて前記薬液を下方に吐き出す吐出口を有する本体と、
前記本体の側面に備わって前記内部空間と接線形態で連結され、第1薬液が前記内部空間に沿って回転するように前記第1薬液を前記内部空間に供給する第1供給管と、
前記本体を貫通して前記本体の中心軸と隣接する端部を有し、前記第1薬液と混合するように第2薬液を前記内部空間に供給する第2供給管と、を含むことを特徴とする基板処
理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−192996(P2011−192996A)
【公開日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−54052(P2011−54052)
【出願日】平成23年3月11日(2011.3.11)
【出願人】(598123150)セメス株式会社 (76)
【氏名又は名称原語表記】SEMES CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】#278,Mosi−ri,Jiksan−eup,Seobuk−gu,Cheonan−si,Chungcheongnam−do,Republic of Korea
【Fターム(参考)】