薬液揮散容器、及びこれを支持する薬液揮散装置
【課題】薬液を確実に揮散させて芳香効果を得ることができ、且つ薬液の残量を容易に把握することができる薬液揮散容器を提供する。
【解決手段】薬液揮散容器1は、薬液が封入され、外力によって開封可能な内容器12と、前記内容器を収容し、少なくとも一部にガス透過性を有する揮散領域を有する外容器11と、を備え、前記外容器は、前記内容器を収容する第1収容部115と、当該第1収容部と連通し前記内容器から流出した薬液が収容される第2収容部116と、を備え、前記第1収容部が前記第2収容部よりも高い位置に配置されるように構成されている。
【解決手段】薬液揮散容器1は、薬液が封入され、外力によって開封可能な内容器12と、前記内容器を収容し、少なくとも一部にガス透過性を有する揮散領域を有する外容器11と、を備え、前記外容器は、前記内容器を収容する第1収容部115と、当該第1収容部と連通し前記内容器から流出した薬液が収容される第2収容部116と、を備え、前記第1収容部が前記第2収容部よりも高い位置に配置されるように構成されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薬液揮散容器、及びこれを支持する薬液揮散装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、芳香剤等の薬液を収容する種々の容器が提案されている。例えば、特許文献1には、液密性で且つガス不透過性の袋状の内容器に薬液を収納し、さらにこの内容器をガス透過性の袋状の外容器に収容した薬液揮散容器が開示されている。この容器は、次のように使用される。まず、外容器に外力を加えることで、内部に収容された内容器の内圧を上昇させ、その一部を破断させる。こうして、この破断箇所から薬液が外容器に流れ出る。外容器はガス透過性であるので、外容器内の薬液は外部に揮散し、芳香効果を得ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開昭63−184040号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、上記のような容器では、外容器において、内容器が収容されている箇所と同じ箇所に、内容器から薬液が流出するため、一旦、内容器から流出した薬液が内容器に戻るおそれがある。このように薬液が内容器に戻ると、すべての薬液が揮散されず、十分な芳香効果を得られない可能性がある。また、次のような問題もある。例えば、内容器及び外容器は、いずれも透明に形成されていた場合、薬液が内容器にあるのか、或いは外容器にあるのかが外部からは視認しづらいという問題がある。そして、薬液が内容器に残ったり、一旦流れ出た薬液が内容器に戻ると揮散されないため、薬液が内容器にある場合には、その薬液の量を見ても、薬液が使い切られるまでどの程度の時間を要するかが予測し難くなっている。したがって、上記のように構成された容器では、薬液の残量が正確に把握できないという問題がある。
【0005】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、薬液を確実に揮散させて芳香効果を得ることができ、且つ薬液の残量を容易に把握することができる薬液揮散容器及びこれを備えた薬液揮散装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る薬液揮散容器は、薬液が封入され、外力によって開封可能な内容器と、前記内容器を収容し、少なくとも一部にガス透過性を有する揮散領域を有する可撓性のある外容器と、を備え、前記外容器は、前記内容器を収容する第1収容部と、当該第1収容部と連通し前記内容器から流出した薬液が収容される第2収容部と、を備え、前記第1収容部が前記第2収容部よりも高い位置に配置されるように構成されている。
【0007】
この構成によれば、第1収容部に配置された内容器から薬液が流れ出すと、これが下方の第2収容部に流れるように構成されている。すなわち、外容器において、内容器の配置されている位置とは異なる位置に薬液が流れ出るようになっているため、一旦、内容器から流れ出た薬液が内容器に戻るのを防止することができる。したがって、薬液を外容器から確実に揮散させることができる。また、薬液は、内容器から流れ出て第2収容部へ移動するため、第2収容部の薬液の残量を見れば、薬液が使い切られるまでに要する時間を予測することができる。したがって、薬液の残量を容易に把握することができる。なお、本発明で対象とする薬液は液体に限定されず、流動性があれば、ゲル状、ゾル状、またはクリーム状のものも含まれる。
【0008】
上記薬液揮散容器においては、外容器の第2収容部側に、外力によって破断する開口部を形成することができる。これにより、内容器から流れ出た薬液が直接的に第2収容部に向かうため、内容器の薬液を確実に第2収容部に移動させることができる。
【0009】
また、上記薬液揮散容器においては、外容器内に、内容器が第1収容部から第2収容部へ移動するのを規制する規制手段をさらに設けることができる。
【0010】
上記薬液揮散容器においては、外容器に開口を設け、当該開口を封止するガス透過性シートをさらに備えることができる。そして、このガス透過性シートが配置されている領域が本発明の揮散領域を構成する。
【0011】
外容器の開口は、第1収容部から第2収容部に亘って形成することができる。これにより、内容器から流れ出た薬液が貯留される第2収容部のみならず、第1収容部からも薬液を揮散させることができる。その結果、より多くの薬液を外部へ揮散させて芳香効果を得ることができる。
【0012】
また、上記薬液揮散容器においては、外容器の内部側に、ガス透過性シートに沿って設けられ、薬液をガス透過性シートの面方向に拡散する拡散手段をさらに設けることができる。これにより、例えば、第2収容部の薬液を拡散手段を介して、第1収容部側にも移動させることができ、ここからガス透過性シートを介して外部に揮散させることができる。したがって、薬液をより広い範囲から揮散させることができる。
【0013】
拡散手段は、種々の態様で構成することができる。例えば、拡散部材として、面方向への薬液の拡散が可能な、紙、木、不織布、陶器等の多孔質焼結体、プラスチック、金属などを、シート状、網状、または棒状に加工した種々の部材を使用することができる。あるいは、ガス透過性シート自体に、面方向に延びる溝やエンボスを設けることで、拡散手段とすることもできる。
【0014】
また、上記薬液揮散容器においては、第2収容部の表面に、当該第2収容部の内部空間側に凸の窪みを形成することができる。このような窪みを形成すると、第1収容部が押圧されたときに、その内部の空気が第2収容部に流れ込み、窪みを内側から押して外部に突出させることができる。すなわち、この窪みが、第1収容部を押圧したときの空気の逃げ場を構成するため、第1収容部を押圧しやすくすることができる。なお、この窪みは、曲面で形成することもできるし、または平面の組み合わせで構成することもできる。あるいは曲面と平面との組み合わせで構成することもできる。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係る薬液揮散容器によれば、薬液を確実に揮散させて芳香効果を得ることができ、且つ薬液の残量を容易に把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明に係る薬液揮散容器の一実施形態を示す斜視図である。
【図2】図1の正面図(a)及び側面図(b)である。
【図3】図1の薬液揮散容器を支持する支持台の正面図(a)、側面図(b)及び背面図(c)である。
【図4】図1の薬液揮散容器を支持台に挿入する際の使用説明図である。
【図5】図1の薬液揮散容器の使用中の状態を示す正面図である。
【図6】図1の薬液揮散容器の他の例を示す正面図(a)及び側面図(b)である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明に係る薬液揮散容器の一実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1はこの薬液揮散容器の斜視図、図2は図1の正面図(a)及び側面図(b)である。なお、以下では、説明の便宜上、図2(a)の左右を幅方向、図2(a)の上下を上下方向、図2(b)の左を後側(または背面側)、右を前側とし、これを基準として他の図面でも説明を行う。
【0018】
本実施形態に係る薬液揮散容器は、後述する支持台に配置され、薬液揮散装置として使用される。まず、薬液揮散容器について詳細に説明し、その後、支持台について説明する。図1〜図3に示すように、本実施形態に係る薬液揮散容器1は、外容器11と、この外容器11の内部に収容される矩形状の内容器12とで構成されている。内容器12は、透明のフィルムで袋状に形成されており、ガス及び液体を透過しない公知の樹脂材料で形成されている。そして、内容器12の中には、芳香成分を有する着色された薬液が封入されている。この薬液は、公知の揮発性香料などを使用することができる。内容器12の一端部には、ヒートシールによって熱融着された開口部121が形成されており、外力を加えて、内容器12の内圧を増大させることで、破断するように構成されている。特に、開口部121の中央は、ヒートシールの幅が狭くなっており、外力によって破断しやすくなっている。
【0019】
外容器11は、前面側に凸部を有し透明の可撓性を有する樹脂材料で形成された容器本体111と、この凸部の背面側を覆う不織布112及びガス透過性シート113とを備えており、凸部と不織布112との間に収容部である空間が形成されている。容器本体111の凸部は、上下方向に延びる矩形状に形成されており、上下方向の中央付近に一対の仕切り部114が設けられている。そして、これら仕切り部114を挟んで、凸部の上部に第1収容部115、凸部の下部に第2収容部116が形成されており、第1収容部115に内容器12が配置されている。なお、仕切り部114は凸部の中で窪んでいる箇所であり、これによって凸部を2つの領域に仕切っている。各仕切り部114は、凸部の両側から幅方向に中央側にそれぞれ延びており、幅方向の中央には仕切り部が形成されていない。その結果、第1収容部115と第2収容部116を連通する連通部117が形成されている。各仕切り部114の上端面は、連通部117に向かって下方へ傾斜しており、後述するように薬液を第2収容部116に向かって流れやすくしている。また、連通部117の左右の幅は、内容器12の幅よりも小さくなっており、これによって、内容器12が連通部117から第2収容部116に移動するのを防止している。なお、凸部の背面側においてガス透過性シート113によって塞がれる箇所が本発明における外容器11の開口を構成し、ガス透過性シート113において、この開口を覆う領域が本発明の揮散領域を構成する。また、上記仕切り部114が本発明の規制手段を構成する。
【0020】
また、外容器11の凸部、つまり第1及び第2収容部115,116の周囲には、仕切り部114を含むフランジ部118が形成されており、フランジ部118の外形は、全体として正面視長方形状に形成されている。そして、このフランジ部118の背面には、不織布112及びガス透過性シート113がこの順で配置されており、両収容部115,116を覆うようになっている(図2(b)の拡大図参照)。すなわち、不織布112及びガス透過性シート113は、外容器11の外形とほぼ同じ大きさに形成されており、フランジ部118に対して熱融着されることで、固定されている。なお、不織布112及びガス透過性シート113は、公知のものを利用することができる。例えば、不織布112は、拡散手段として、例えば毛管現象により薬液を面方向に拡散できる材料であれば特には限定されない。一方、ガス透過性シート113は、薬液の芳香成分を透過させることができ、且つ、香料が当該シートを透過する透過速度が、当該シートを透過した香料が揮散する揮散速度以下である材質のシートとすることができる。このようなガス透過性シート113としては、例えば、特開2007−169467号公報に記載の揮散成分徐放用フィルム、特表2008−545591号公報に記載の膜などを採用することができ、当該技術分野では公知である。なお、ガス透過性シート113自体に拡散性能を持たせることもでき、その場合は、例えば、特表2008−545591号公報に記載の高密度ポリオレフィン/微粉シリカ膜を採用することができる。また、上記ガス透過性シート113は、1種の素材からなる単層のシートであってもよく、また同一又は異なる素材からなる2以上の層が積層されたシートであってもよい。
【0021】
次に、上記薬液揮散容器を支持する支持台について、図3を参照しつつ説明する。図3は、支持台の正面図(a)、側面図(b)及び背面図(c)である。
【0022】
同図に示すように、支持台2は、正面視台形状に形成されており、内部には薬液揮散容器1を収容するための収容空間が形成されている。支持台2の上部には開口21が形成されており、この開口21から収容空間へ薬液揮散容器1を挿入できるようになっている。また、支持台2の前面の下部には、収容空間に連結する窓部20が設けられており、この窓部20を介して、収容空間にある薬液揮散容器1の第2収容部116を視認できるようになっている。一方、支持台2の背面には、収容された薬液揮散容器1の第1収容部115と対向する位置に円形状の貫通孔22が形成されており、収容空間と連通している。そして、貫通孔22には、円形の押圧部材23が配置されており、支持部材24によって貫通孔22に吊り下げられている。これにより、押圧部材23を支持台2の背面側から押し込むと、押圧部材23は支持部材24を中心に揺動し、収容空間内の薬液揮散容器1の第1収容部115を押圧するように構成されている。一方、収容空間において、押圧部材23と対向する位置には、背面側に開口するカップ状の受け部25が配置されている。この受け部25は、押圧部材23よりも大径に形成されており、収容空間に押し込まれた押圧部材23を受け入れるようになっている。そして、開口21から挿入された薬液揮散容器1は、押圧部材23と受け部25との間に挟まれるようになっている。また、支持台2の背面の下部には、柄模様を構成する複数のスリット26が形成されており、このスリット26を介して、薬液揮散容器1から揮散した薬液が外部に放出される。また、図示を省略するが、支持台2の他の位置にも、収容空間と連通する開口を形成することができる。
【0023】
続いて、上記のように構成された薬液揮散容器の使用方法について、図4及び図5も参照しつつ説明する。まず、図4に示すように、薬液揮散容器1を支持台2の上部の開口21から挿入し、薬液揮散容器1を支持台2内に配置する。この状態で、押圧部材23を収容空間側に押し込むと、第1収容部115が押圧部材23と受け部25によって挟まれる。このとき、押圧部材23は、受け部25よりも径が小さいため、押し込まれた押圧部材23は、受け部25内に入り込むように押し込まれる。これにより、押圧部材23に作用する力が受け部25の中に集中するように、第1収容部115が押し込まれ、第1収容部115の内部にある内容器12も同時に押圧される。こうして、内容器12の内圧が上昇し、開口部121が破断する。このとき、図5に示すように、内容器12の開口部121は、内容器12の下端部に設けられているため、開口部121の破断により、内部の薬液は、重力にしたがって開口部121から流れ出し、第1収容部115から第2収容部116へと流れ出す。また、第1収容部115の薬液は仕切り部114の傾斜によっても、下方への流出が助長される。こうして、第2収容部116へ移動した薬液は支持台2の窓部20から視認可能となる。また、第2収容部116の薬液は、不織布112を介してガス透過性シート113から外部へ揮散し、支持台2のスリット26から外部に放出されて芳香効果を奏する。さらに、第2収容部116の薬液は、不織布112に沿って毛管現象により面方向に拡散し、第1収容部115側へも移動していく。こうして、薬液は、第1収容部115側からもガス透過性シート113を介して外部に揮散していく。
【0024】
以上のように、本実施形態では、第1収容部115に配置された内容器12から薬液が流れ出すと、これが下方の第2収容部116に流れるように構成されている。すなわち、外容器11において、内容器12の配置されている位置とは異なる位置に薬液が流れ出るようになっているため、一旦、内容器12から流れ出た薬液が内容器12に戻るのを防止することができる。したがって、薬液を外容器11から確実に揮散させることができる。また、薬液は、内容器12から流れ出て第2収容部116へ移動するため、第2収容部116の薬液の残量を見れば、薬液が使い切られるまでに要する時間を予測することができる。したがって、薬液の残量を容易に把握することができる。
【0025】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。例えば、上記実施形態では、仕切り部114によって内容器12が第1収容部115内に保持されて、第2収容部への移動を規制しているが、内容器12を第1収容部115に保持することもできるのであれば、その手段は特には限定されない。例えば、第1収容部115を内容器12に合わせた形状にするほか、接着剤などの固定手段を使用することもでき、これを本発明の規制手段とすることができる。
【0026】
また、内容器に対して効果的に外力を作用させるため、次のように構成することができる。例えば、図6に示すように、外容器11の第2収容部116を構成する凸部に若干の窪み119を設ける。この窪み119は、断面円弧状に構成することもできるが、この例では背面側に傾斜する複数の平面を組み合わせて窪み119を形成している。このような窪み119を形成すると、第1収容部115が押圧されたときに、内部の空気が第2収容部116に流れ込み、窪み119を内側から押して外部に突出させることができる。例えば、窪み119が形成されていないと、第1収容部115を押圧したときの空気の逃げ場がなくなり、空気抵抗によって第1収容部115を十分に押圧できない可能性がある。したがって、窪み119を設けることで、第1収容部115を押圧しやすくなり、内容器12に圧力を伝達しやすくなる。また、内容器12の開口部121を破断させやすくするには、開口部121とは反対側の位置に外力を作用させればよく、上記実施形態では、押圧部材23を内容器12の上部に押し当てるようにすればよい。
【0027】
上記実施形態では、不織布112をガス透過性シート113に重ねて薬液を拡散するように構成しているが、拡散手段としては、面方向への薬液の拡散が可能であれば、不織布以外にも、例えば、紙、木、陶器等の多孔質焼結体、プラスチック、金属などを、シート状、網状、または棒状に加工したものなど、種々の部材を使用することができる。また、部材を設けることなく、ガス透過性シート113自体に、面方向に延びる溝やエンボスを設けることで、薬液を拡散させることもできる。また、不織布等の拡散手段を設けないこともできる。あるいは、ガス透過性シート113として拡散性を有する材料を使用してもよい。また、外容器11において、薬液が揮散する揮散領域は、上記のように外容器11の背面全体にガス透過性シート113を設けて構成する以外に、他の箇所に設けることもできるが、できるだけ広い範囲に設けられていることが好ましい。
【符号の説明】
【0028】
1 薬液揮散容器
11 外容器
112 不織布
113 ガス透過性シート
114 仕切り部(規制手段)
115 第1収容部
116 第2収容部
121 開口部
2 支持台
【技術分野】
【0001】
本発明は、薬液揮散容器、及びこれを支持する薬液揮散装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、芳香剤等の薬液を収容する種々の容器が提案されている。例えば、特許文献1には、液密性で且つガス不透過性の袋状の内容器に薬液を収納し、さらにこの内容器をガス透過性の袋状の外容器に収容した薬液揮散容器が開示されている。この容器は、次のように使用される。まず、外容器に外力を加えることで、内部に収容された内容器の内圧を上昇させ、その一部を破断させる。こうして、この破断箇所から薬液が外容器に流れ出る。外容器はガス透過性であるので、外容器内の薬液は外部に揮散し、芳香効果を得ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開昭63−184040号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、上記のような容器では、外容器において、内容器が収容されている箇所と同じ箇所に、内容器から薬液が流出するため、一旦、内容器から流出した薬液が内容器に戻るおそれがある。このように薬液が内容器に戻ると、すべての薬液が揮散されず、十分な芳香効果を得られない可能性がある。また、次のような問題もある。例えば、内容器及び外容器は、いずれも透明に形成されていた場合、薬液が内容器にあるのか、或いは外容器にあるのかが外部からは視認しづらいという問題がある。そして、薬液が内容器に残ったり、一旦流れ出た薬液が内容器に戻ると揮散されないため、薬液が内容器にある場合には、その薬液の量を見ても、薬液が使い切られるまでどの程度の時間を要するかが予測し難くなっている。したがって、上記のように構成された容器では、薬液の残量が正確に把握できないという問題がある。
【0005】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、薬液を確実に揮散させて芳香効果を得ることができ、且つ薬液の残量を容易に把握することができる薬液揮散容器及びこれを備えた薬液揮散装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る薬液揮散容器は、薬液が封入され、外力によって開封可能な内容器と、前記内容器を収容し、少なくとも一部にガス透過性を有する揮散領域を有する可撓性のある外容器と、を備え、前記外容器は、前記内容器を収容する第1収容部と、当該第1収容部と連通し前記内容器から流出した薬液が収容される第2収容部と、を備え、前記第1収容部が前記第2収容部よりも高い位置に配置されるように構成されている。
【0007】
この構成によれば、第1収容部に配置された内容器から薬液が流れ出すと、これが下方の第2収容部に流れるように構成されている。すなわち、外容器において、内容器の配置されている位置とは異なる位置に薬液が流れ出るようになっているため、一旦、内容器から流れ出た薬液が内容器に戻るのを防止することができる。したがって、薬液を外容器から確実に揮散させることができる。また、薬液は、内容器から流れ出て第2収容部へ移動するため、第2収容部の薬液の残量を見れば、薬液が使い切られるまでに要する時間を予測することができる。したがって、薬液の残量を容易に把握することができる。なお、本発明で対象とする薬液は液体に限定されず、流動性があれば、ゲル状、ゾル状、またはクリーム状のものも含まれる。
【0008】
上記薬液揮散容器においては、外容器の第2収容部側に、外力によって破断する開口部を形成することができる。これにより、内容器から流れ出た薬液が直接的に第2収容部に向かうため、内容器の薬液を確実に第2収容部に移動させることができる。
【0009】
また、上記薬液揮散容器においては、外容器内に、内容器が第1収容部から第2収容部へ移動するのを規制する規制手段をさらに設けることができる。
【0010】
上記薬液揮散容器においては、外容器に開口を設け、当該開口を封止するガス透過性シートをさらに備えることができる。そして、このガス透過性シートが配置されている領域が本発明の揮散領域を構成する。
【0011】
外容器の開口は、第1収容部から第2収容部に亘って形成することができる。これにより、内容器から流れ出た薬液が貯留される第2収容部のみならず、第1収容部からも薬液を揮散させることができる。その結果、より多くの薬液を外部へ揮散させて芳香効果を得ることができる。
【0012】
また、上記薬液揮散容器においては、外容器の内部側に、ガス透過性シートに沿って設けられ、薬液をガス透過性シートの面方向に拡散する拡散手段をさらに設けることができる。これにより、例えば、第2収容部の薬液を拡散手段を介して、第1収容部側にも移動させることができ、ここからガス透過性シートを介して外部に揮散させることができる。したがって、薬液をより広い範囲から揮散させることができる。
【0013】
拡散手段は、種々の態様で構成することができる。例えば、拡散部材として、面方向への薬液の拡散が可能な、紙、木、不織布、陶器等の多孔質焼結体、プラスチック、金属などを、シート状、網状、または棒状に加工した種々の部材を使用することができる。あるいは、ガス透過性シート自体に、面方向に延びる溝やエンボスを設けることで、拡散手段とすることもできる。
【0014】
また、上記薬液揮散容器においては、第2収容部の表面に、当該第2収容部の内部空間側に凸の窪みを形成することができる。このような窪みを形成すると、第1収容部が押圧されたときに、その内部の空気が第2収容部に流れ込み、窪みを内側から押して外部に突出させることができる。すなわち、この窪みが、第1収容部を押圧したときの空気の逃げ場を構成するため、第1収容部を押圧しやすくすることができる。なお、この窪みは、曲面で形成することもできるし、または平面の組み合わせで構成することもできる。あるいは曲面と平面との組み合わせで構成することもできる。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係る薬液揮散容器によれば、薬液を確実に揮散させて芳香効果を得ることができ、且つ薬液の残量を容易に把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明に係る薬液揮散容器の一実施形態を示す斜視図である。
【図2】図1の正面図(a)及び側面図(b)である。
【図3】図1の薬液揮散容器を支持する支持台の正面図(a)、側面図(b)及び背面図(c)である。
【図4】図1の薬液揮散容器を支持台に挿入する際の使用説明図である。
【図5】図1の薬液揮散容器の使用中の状態を示す正面図である。
【図6】図1の薬液揮散容器の他の例を示す正面図(a)及び側面図(b)である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明に係る薬液揮散容器の一実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1はこの薬液揮散容器の斜視図、図2は図1の正面図(a)及び側面図(b)である。なお、以下では、説明の便宜上、図2(a)の左右を幅方向、図2(a)の上下を上下方向、図2(b)の左を後側(または背面側)、右を前側とし、これを基準として他の図面でも説明を行う。
【0018】
本実施形態に係る薬液揮散容器は、後述する支持台に配置され、薬液揮散装置として使用される。まず、薬液揮散容器について詳細に説明し、その後、支持台について説明する。図1〜図3に示すように、本実施形態に係る薬液揮散容器1は、外容器11と、この外容器11の内部に収容される矩形状の内容器12とで構成されている。内容器12は、透明のフィルムで袋状に形成されており、ガス及び液体を透過しない公知の樹脂材料で形成されている。そして、内容器12の中には、芳香成分を有する着色された薬液が封入されている。この薬液は、公知の揮発性香料などを使用することができる。内容器12の一端部には、ヒートシールによって熱融着された開口部121が形成されており、外力を加えて、内容器12の内圧を増大させることで、破断するように構成されている。特に、開口部121の中央は、ヒートシールの幅が狭くなっており、外力によって破断しやすくなっている。
【0019】
外容器11は、前面側に凸部を有し透明の可撓性を有する樹脂材料で形成された容器本体111と、この凸部の背面側を覆う不織布112及びガス透過性シート113とを備えており、凸部と不織布112との間に収容部である空間が形成されている。容器本体111の凸部は、上下方向に延びる矩形状に形成されており、上下方向の中央付近に一対の仕切り部114が設けられている。そして、これら仕切り部114を挟んで、凸部の上部に第1収容部115、凸部の下部に第2収容部116が形成されており、第1収容部115に内容器12が配置されている。なお、仕切り部114は凸部の中で窪んでいる箇所であり、これによって凸部を2つの領域に仕切っている。各仕切り部114は、凸部の両側から幅方向に中央側にそれぞれ延びており、幅方向の中央には仕切り部が形成されていない。その結果、第1収容部115と第2収容部116を連通する連通部117が形成されている。各仕切り部114の上端面は、連通部117に向かって下方へ傾斜しており、後述するように薬液を第2収容部116に向かって流れやすくしている。また、連通部117の左右の幅は、内容器12の幅よりも小さくなっており、これによって、内容器12が連通部117から第2収容部116に移動するのを防止している。なお、凸部の背面側においてガス透過性シート113によって塞がれる箇所が本発明における外容器11の開口を構成し、ガス透過性シート113において、この開口を覆う領域が本発明の揮散領域を構成する。また、上記仕切り部114が本発明の規制手段を構成する。
【0020】
また、外容器11の凸部、つまり第1及び第2収容部115,116の周囲には、仕切り部114を含むフランジ部118が形成されており、フランジ部118の外形は、全体として正面視長方形状に形成されている。そして、このフランジ部118の背面には、不織布112及びガス透過性シート113がこの順で配置されており、両収容部115,116を覆うようになっている(図2(b)の拡大図参照)。すなわち、不織布112及びガス透過性シート113は、外容器11の外形とほぼ同じ大きさに形成されており、フランジ部118に対して熱融着されることで、固定されている。なお、不織布112及びガス透過性シート113は、公知のものを利用することができる。例えば、不織布112は、拡散手段として、例えば毛管現象により薬液を面方向に拡散できる材料であれば特には限定されない。一方、ガス透過性シート113は、薬液の芳香成分を透過させることができ、且つ、香料が当該シートを透過する透過速度が、当該シートを透過した香料が揮散する揮散速度以下である材質のシートとすることができる。このようなガス透過性シート113としては、例えば、特開2007−169467号公報に記載の揮散成分徐放用フィルム、特表2008−545591号公報に記載の膜などを採用することができ、当該技術分野では公知である。なお、ガス透過性シート113自体に拡散性能を持たせることもでき、その場合は、例えば、特表2008−545591号公報に記載の高密度ポリオレフィン/微粉シリカ膜を採用することができる。また、上記ガス透過性シート113は、1種の素材からなる単層のシートであってもよく、また同一又は異なる素材からなる2以上の層が積層されたシートであってもよい。
【0021】
次に、上記薬液揮散容器を支持する支持台について、図3を参照しつつ説明する。図3は、支持台の正面図(a)、側面図(b)及び背面図(c)である。
【0022】
同図に示すように、支持台2は、正面視台形状に形成されており、内部には薬液揮散容器1を収容するための収容空間が形成されている。支持台2の上部には開口21が形成されており、この開口21から収容空間へ薬液揮散容器1を挿入できるようになっている。また、支持台2の前面の下部には、収容空間に連結する窓部20が設けられており、この窓部20を介して、収容空間にある薬液揮散容器1の第2収容部116を視認できるようになっている。一方、支持台2の背面には、収容された薬液揮散容器1の第1収容部115と対向する位置に円形状の貫通孔22が形成されており、収容空間と連通している。そして、貫通孔22には、円形の押圧部材23が配置されており、支持部材24によって貫通孔22に吊り下げられている。これにより、押圧部材23を支持台2の背面側から押し込むと、押圧部材23は支持部材24を中心に揺動し、収容空間内の薬液揮散容器1の第1収容部115を押圧するように構成されている。一方、収容空間において、押圧部材23と対向する位置には、背面側に開口するカップ状の受け部25が配置されている。この受け部25は、押圧部材23よりも大径に形成されており、収容空間に押し込まれた押圧部材23を受け入れるようになっている。そして、開口21から挿入された薬液揮散容器1は、押圧部材23と受け部25との間に挟まれるようになっている。また、支持台2の背面の下部には、柄模様を構成する複数のスリット26が形成されており、このスリット26を介して、薬液揮散容器1から揮散した薬液が外部に放出される。また、図示を省略するが、支持台2の他の位置にも、収容空間と連通する開口を形成することができる。
【0023】
続いて、上記のように構成された薬液揮散容器の使用方法について、図4及び図5も参照しつつ説明する。まず、図4に示すように、薬液揮散容器1を支持台2の上部の開口21から挿入し、薬液揮散容器1を支持台2内に配置する。この状態で、押圧部材23を収容空間側に押し込むと、第1収容部115が押圧部材23と受け部25によって挟まれる。このとき、押圧部材23は、受け部25よりも径が小さいため、押し込まれた押圧部材23は、受け部25内に入り込むように押し込まれる。これにより、押圧部材23に作用する力が受け部25の中に集中するように、第1収容部115が押し込まれ、第1収容部115の内部にある内容器12も同時に押圧される。こうして、内容器12の内圧が上昇し、開口部121が破断する。このとき、図5に示すように、内容器12の開口部121は、内容器12の下端部に設けられているため、開口部121の破断により、内部の薬液は、重力にしたがって開口部121から流れ出し、第1収容部115から第2収容部116へと流れ出す。また、第1収容部115の薬液は仕切り部114の傾斜によっても、下方への流出が助長される。こうして、第2収容部116へ移動した薬液は支持台2の窓部20から視認可能となる。また、第2収容部116の薬液は、不織布112を介してガス透過性シート113から外部へ揮散し、支持台2のスリット26から外部に放出されて芳香効果を奏する。さらに、第2収容部116の薬液は、不織布112に沿って毛管現象により面方向に拡散し、第1収容部115側へも移動していく。こうして、薬液は、第1収容部115側からもガス透過性シート113を介して外部に揮散していく。
【0024】
以上のように、本実施形態では、第1収容部115に配置された内容器12から薬液が流れ出すと、これが下方の第2収容部116に流れるように構成されている。すなわち、外容器11において、内容器12の配置されている位置とは異なる位置に薬液が流れ出るようになっているため、一旦、内容器12から流れ出た薬液が内容器12に戻るのを防止することができる。したがって、薬液を外容器11から確実に揮散させることができる。また、薬液は、内容器12から流れ出て第2収容部116へ移動するため、第2収容部116の薬液の残量を見れば、薬液が使い切られるまでに要する時間を予測することができる。したがって、薬液の残量を容易に把握することができる。
【0025】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。例えば、上記実施形態では、仕切り部114によって内容器12が第1収容部115内に保持されて、第2収容部への移動を規制しているが、内容器12を第1収容部115に保持することもできるのであれば、その手段は特には限定されない。例えば、第1収容部115を内容器12に合わせた形状にするほか、接着剤などの固定手段を使用することもでき、これを本発明の規制手段とすることができる。
【0026】
また、内容器に対して効果的に外力を作用させるため、次のように構成することができる。例えば、図6に示すように、外容器11の第2収容部116を構成する凸部に若干の窪み119を設ける。この窪み119は、断面円弧状に構成することもできるが、この例では背面側に傾斜する複数の平面を組み合わせて窪み119を形成している。このような窪み119を形成すると、第1収容部115が押圧されたときに、内部の空気が第2収容部116に流れ込み、窪み119を内側から押して外部に突出させることができる。例えば、窪み119が形成されていないと、第1収容部115を押圧したときの空気の逃げ場がなくなり、空気抵抗によって第1収容部115を十分に押圧できない可能性がある。したがって、窪み119を設けることで、第1収容部115を押圧しやすくなり、内容器12に圧力を伝達しやすくなる。また、内容器12の開口部121を破断させやすくするには、開口部121とは反対側の位置に外力を作用させればよく、上記実施形態では、押圧部材23を内容器12の上部に押し当てるようにすればよい。
【0027】
上記実施形態では、不織布112をガス透過性シート113に重ねて薬液を拡散するように構成しているが、拡散手段としては、面方向への薬液の拡散が可能であれば、不織布以外にも、例えば、紙、木、陶器等の多孔質焼結体、プラスチック、金属などを、シート状、網状、または棒状に加工したものなど、種々の部材を使用することができる。また、部材を設けることなく、ガス透過性シート113自体に、面方向に延びる溝やエンボスを設けることで、薬液を拡散させることもできる。また、不織布等の拡散手段を設けないこともできる。あるいは、ガス透過性シート113として拡散性を有する材料を使用してもよい。また、外容器11において、薬液が揮散する揮散領域は、上記のように外容器11の背面全体にガス透過性シート113を設けて構成する以外に、他の箇所に設けることもできるが、できるだけ広い範囲に設けられていることが好ましい。
【符号の説明】
【0028】
1 薬液揮散容器
11 外容器
112 不織布
113 ガス透過性シート
114 仕切り部(規制手段)
115 第1収容部
116 第2収容部
121 開口部
2 支持台
【特許請求の範囲】
【請求項1】
薬液が封入され、外力によって開封可能な内容器と、
前記内容器を収容し、少なくとも一部にガス透過性を有する揮散領域を有する可撓性のある外容器と、
を備え、
前記外容器は、前記内容器を収容する第1収容部と、当該第1収容部と連通し前記内容器から流出した薬液が収容される第2収容部と、を備え、前記第1収容部が前記第2収容部よりも高い位置に配置されるように構成されている、薬液揮散容器。
【請求項2】
前記内容器には、前記第2収容部側に、外力によって破断する開口部が形成されている、請求項1に記載の薬液揮散容器。
【請求項3】
前記外容器に設けられ、前記内容器が前記第1収容部から第2収容部へ移動するのを規制する規制手段をさらに備えている、請求項1または2に記載の薬液揮散容器。
【請求項4】
前記外容器は開口を有し、当該開口を封止するガス透過性シートをさらに備えており、当該ガス透過性シートの配置されている領域が、前記揮散領域を構成する、請求項1から3のいずれかに記載の薬液揮散容器。
【請求項5】
前記開口が、前記第1収容部から第2収容部に亘って形成されている、請求項4に記載の薬液揮散容器。
【請求項6】
前記外容器の内部側に、前記ガス透過性シートに沿って設けられ、前記薬液を前記ガス透過性シートの面方向に拡散する拡散手段をさらに備えている、請求項4または5に記載の薬液揮散容器。
【請求項7】
前記拡散手段が不織布で構成されている、請求項6に記載の薬液揮散容器。
【請求項8】
請求項1から7のいずれかに記載の薬液揮散容器と、
前記薬液揮散容器を、前記第1収容部が第2収容部よりも高い位置に配置されるように支持する支持台と
を備えている、薬液揮散装置。
【請求項1】
薬液が封入され、外力によって開封可能な内容器と、
前記内容器を収容し、少なくとも一部にガス透過性を有する揮散領域を有する可撓性のある外容器と、
を備え、
前記外容器は、前記内容器を収容する第1収容部と、当該第1収容部と連通し前記内容器から流出した薬液が収容される第2収容部と、を備え、前記第1収容部が前記第2収容部よりも高い位置に配置されるように構成されている、薬液揮散容器。
【請求項2】
前記内容器には、前記第2収容部側に、外力によって破断する開口部が形成されている、請求項1に記載の薬液揮散容器。
【請求項3】
前記外容器に設けられ、前記内容器が前記第1収容部から第2収容部へ移動するのを規制する規制手段をさらに備えている、請求項1または2に記載の薬液揮散容器。
【請求項4】
前記外容器は開口を有し、当該開口を封止するガス透過性シートをさらに備えており、当該ガス透過性シートの配置されている領域が、前記揮散領域を構成する、請求項1から3のいずれかに記載の薬液揮散容器。
【請求項5】
前記開口が、前記第1収容部から第2収容部に亘って形成されている、請求項4に記載の薬液揮散容器。
【請求項6】
前記外容器の内部側に、前記ガス透過性シートに沿って設けられ、前記薬液を前記ガス透過性シートの面方向に拡散する拡散手段をさらに備えている、請求項4または5に記載の薬液揮散容器。
【請求項7】
前記拡散手段が不織布で構成されている、請求項6に記載の薬液揮散容器。
【請求項8】
請求項1から7のいずれかに記載の薬液揮散容器と、
前記薬液揮散容器を、前記第1収容部が第2収容部よりも高い位置に配置されるように支持する支持台と
を備えている、薬液揮散装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【公開番号】特開2013−78348(P2013−78348A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−218406(P2011−218406)
【出願日】平成23年9月30日(2011.9.30)
【出願人】(000186588)小林製薬株式会社 (518)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年9月30日(2011.9.30)
【出願人】(000186588)小林製薬株式会社 (518)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]