説明

薬物の代謝及び毒性を評価するためのトランスジェニック動物

本発明は、トランスジェニック非ヒト動物、該動物由来の組織又は細胞、及びその作出方法に関する。本発明のトランスジェニック非ヒト動物、或いは該動物由来の組織又は細胞により、相同内在性非ヒト動物タンパク質に代わって薬物代謝に関与すると共に、該動物に導入されたヒト遺伝子の発現の調節がヒトにおいてin vivoで見られるものと一層同様になされるように該遺伝子を制御することに関与するヒトタンパク質を発現することが可能な系が得られる。本発明の一様相は、ヒトPXR遺伝子のイントロン6及び/又はイントロン7の少なくとも一部を含むヒトDNA配列の使用に関する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
転写因子PXR(即ち、プレグナンX受容体)をコードする少なくとも1個のヒトDNA配列を含む非ヒト動物、該動物由来の組織又は細胞であって、前記ヒトDNA配列は、ヒトPXR遺伝子のイントロン6及び/又はイントロン7の少なくとも一部を含む非ヒト動物、該動物由来の組織又は細胞。
【請求項2】
前記ヒトDNA配列は、ヒトPXR遺伝子のイントロン4、5、6及び/又は7の少なくとも一部を含む、請求項1に記載の非ヒト動物、組織又は細胞。
【請求項3】
前記ヒトDNA配列において、ヒトPXR遺伝子のエクソン4とエクソン8との間のイントロン−エクソン構造が維持されている、先の請求項のいずれかに記載の非ヒト動物、組織又は細胞。
【請求項4】
前記ヒトDNA配列は、ヒトPXR遺伝子のイントロン2、イントロン3及び/又はイントロン8の少なくとも一部を更に含む、先の請求項のいずれかに記載の非ヒト動物、組織又は細胞。
【請求項5】
前記ヒトDNA配列において、ヒトPXR遺伝子のエクソン2とエクソン9との間のイントロン−エクソン構造が維持されている、先の請求項のいずれかに記載の非ヒト動物、組織又は細胞。
【請求項6】
前記ヒトDNA配列は、配列番号2の配列又は配列番号3の配列と少なくとも70%同一である配列を含む、請求項1に記載の非ヒト動物、組織又は細胞。
【請求項7】
前記ヒトDNA配列はマウスPXR遺伝子座に挿入されて、ヒトPXRの発現がマウスPXRプロモーターの制御下にあるようになっている、先の請求項のいずれかに記載の非ヒト動物、組織又は細胞。
【請求項8】
次のヒトDNA配列、即ち、
(i)更なる転写因子、
(ii)第1相薬物代謝酵素、
(iii)第2相薬物代謝酵素、及び/又は
(iv)薬物輸送タンパク質をコードするヒトDNA配列のいずれか一以上の少なくとも1個を更に含む、先の請求項のいずれかに記載の非ヒト動物、組織又は細胞。
【請求項9】
前記少なくとも1個の更なる転写因子は、CAR、AhR及び/又はPPARαの一以上である、請求項8に記載の非ヒト動物、組織又は細胞。
【請求項10】
前記動物、組織又は細胞はCARをコードするヒトDNA配列を含み、該ヒトDNA配列は、ヒトCAR遺伝子のイントロン2、イントロン3、イントロン4、イントロン5、イントロン6、イントロン7及び/又はイントロン8の少なくとも一部を含み、及び/又は、必要に応じて、前記ヒトDNA配列はエクソン2とエクソン9との間のイントロン−エクソン構造を保持しており、及び/又は、必要に応じて、前記ヒトDNA配列は配列番号4の配列と少なくとも70%同一であり、及び/又は、必要に応じて、前記ヒトDNA配列はマウスCAR遺伝子座に挿入されて、ヒトCARの発現がマウスCARプロモーターの制御下にあるようになっている、請求項9に記載の非ヒト動物、組織又は細胞。
【請求項11】
前記動物、組織又は細胞はAhRをコードするヒトDNA配列を含み、該ヒトDNA配列はヒトAhR遺伝子の少なくともエクソン3〜11を含み、及び/又は、該ヒトDNA配列はマウスAhR遺伝子座に挿入されて、ヒトAhRの発現がマウスAhRプロモーターの制御下にあるようになっている、請求項9又は10のいずれか1項に記載の非ヒト動物、組織又は細胞。
【請求項12】
前記動物、組織又は細胞はPPARαをコードするヒトDNA配列を含み、該ヒトDNA配列は、ヒトPPARα遺伝子のイントロン5及び/又はイントロン6の少なくとも一部を含み、また、必要に応じて、該ヒトDNA配列において、ヒトPPARα遺伝子のエクソン3とエクソン8との間のイントロン−エクソン構造が保持されており、及び/又は、該ヒトDNA配列はマウスPPARα遺伝子座に挿入されて、ヒトPPARαの発現がマウスPPARαプロモーターの制御下にあるようになっている、請求項9〜11のいずれか1項に記載の非ヒト動物、組織又は細胞。
【請求項13】
前記少なくとも1個の第1相薬物代謝酵素は、必要に応じてCYP1A、CYP3A、CYP2B、CYP2C、CYP2D及びCYP2Eアイソフォームから成る群から選択され、必要に応じてCYP1A1、CYP1A2、CYP3A4、CYP3A5、CYP3A9、CYP2C8、CYP2C9、CYP2B6、CYP2B10、CYP2C19、CYP2D6、CYP2E1の一以上から選択されるシトクロムP450アイソフォームであり、及び/又は、前記第1相薬物代謝酵素をコードするヒトDNA配列は、必要に応じてCYP3Aクラスター、CYP2Dクラスター、CYP2Cクラスター及び/又はCYP1Aクラスターから選択されるシトクロムP450遺伝子クラスターを含む、請求項8〜12のいずれか1項に記載の非ヒト動物、組織又は細胞。
【請求項14】
前記少なくとも1個の第2相薬物代謝酵素は、グルクロニルトランスフェラーゼ、UGT1A遺伝子、UGT1A遺伝子クラスター、グルタチオントランスフェラーゼ、グルタチオンS−トランスフェラーゼ(GST)、スルホニルトランスフェラーゼ及び/又はアセチルトランスフェラーゼである、請求項8〜13のいずれか1項に記載の非ヒト動物、組織又は細胞。
【請求項15】
前記少なくとも1個の薬物輸送タンパク質は、多剤耐性タンパク質(MDR)、MDR1、MDR1a、MDR1b、多剤耐性関連タンパク質(MRP)、MRP1、MRP2、有機アニオン輸送ポリペプチド(OATP)及び/又はBCRP(膜貫通ABC型半輸送体ABCG2)である、請求項8〜14のいずれか1項に記載の非ヒト動物、組織又は細胞。
【請求項16】
PXRをコードするヒトDNA配列を含み、CARの内在性遺伝子が無効化されている非ヒト動物、該動物由来の組織又は細胞。
【請求項17】
CARをコードするヒトDNA配列を含み、PXRの内在性遺伝子が無効化されている非ヒト動物、該動物由来の組織又は細胞であって、前記ヒトCARをコードするDNA配列は、必要に応じて請求項10に記載のように定義されている非ヒト動物、該動物由来の組織又は細胞。
【請求項18】
PXR及びCARの両方の内在性遺伝子が無効化されている非ヒト動物、該動物由来の組織又は細胞。
【請求項19】
(i)転写因子PXRをコードするヒトDNA配列と、
(ii)転写因子CARをコードするヒトDNA配列と、
(iii)転写因子AhRをコードするヒトDNA配列と、
(iv)転写因子PPARαをコードするヒトDNA配列とを含む非ヒト動物、該動物由来の組織又は細胞。
【請求項20】
前記転写因子PXRをコードするヒトDNA配列は、請求項1〜7のいずれか1項に記載のように定義されており、及び/又は、前記ヒトCARをコードするDNA配列は、請求項10に記載のように定義されており、及び/又は、前記ヒトAhRをコードするDNA配列は、請求項11に記載のように定義されており、及び/又は、前記転写因子PPARαをコードするヒトDNA配列は、請求項12に記載のように定義されている、請求項19に記載の非ヒト動物、組織又は細胞。
【請求項21】
(i)必要に応じて請求項13に記載の一以上の第1相薬物代謝酵素又は一以上のシトクロムP450遺伝子クラスター、及び/又は
(ii)必要に応じて請求項14に記載の一以上の第2相薬物代謝酵素、及び/又は
(iii)必要に応じて請求項15に記載の一以上の薬物輸送タンパク質をコードする一以上のヒトDNA配列を更に含む、請求項19又は20のいずれか1項に記載の非ヒト動物、組織又は細胞。
【請求項22】
(i)転写因子PXRをコードするヒトDNA配列と、
(ii)CYP3A4をコードするヒトDNA配列を含む非ヒト動物、該動物由来の組織又は細胞。
【請求項23】
CYP3A4と等価な内在性遺伝子が無効化されている、請求項22に記載の非ヒト動物、組織又は細胞。
【請求項24】
該動物はマウスであり、前記CYP3A4と等価な内在性遺伝子はCyp3a11である、請求項23に記載の非ヒト動物、組織又は細胞。
【請求項25】
CYP3A4をコードするヒトDNA配列は非ヒト動物の等価遺伝子の内在性プロモーターの制御下にある、請求項22〜24のいずれか1項に記載の非ヒト動物、組織又は細胞。
【請求項26】
該動物はマウスであり、CYP3A4をコードするヒトDNA配列はマウスCyp3a11遺伝子座に挿入されて、CYP3A4をコードするヒトDNA配列の発現がマウスCyp3a11プロモーターの制御下にあるようになっている、請求項22〜25のいずれか1項に記載の非ヒト動物、組織又は細胞。
【請求項27】
該動物はマウスであり、CYP3A4をコードするヒトDNA配列はマウスCyp3a25遺伝子座に挿入されて、CYP3A4をコードするヒトDNA配列の発現がヒトCYP3A4プロモーターの制御下、又は必要に応じてマウスCyp3a25プロモーターの制御下にあるようになっている、請求項22〜25のいずれか1項に記載の非ヒト動物、組織又は細胞。
【請求項28】
CYP3A4をコードするヒトDNA配列はヒトCYP3A4プロモーターの制御下にある、請求項22〜24のいずれか1項に記載の非ヒト動物、組織又は細胞。
【請求項29】
CYP3A4をコードするヒトDNA配列はマウスRosa26遺伝子座に挿入されて、ヒトCYP3A4の発現がヒトCYP3A4プロモーターの制御下にあるようになっている、請求項22〜24のいずれか1項に記載の非ヒト動物、組織又は細胞。
【請求項30】
CYP3A4をコードするヒトDNA配列はマウスCyp3aクラスターに挿入されて、ヒトCYP3A4の発現がヒトCYP3A4プロモーターの制御下にあるようになっている、請求項22〜24のいずれか1項に記載の非ヒト動物、組織又は細胞。
【請求項31】
ヒトCYP3A4をコードするヒトDNA配列はヒトCYP3A4遺伝子のイントロン1の少なくとも一部を含む、請求項22〜30のいずれか1項に記載の非ヒト動物、該動物由来の組織又は細胞。
【請求項32】
(i)必要に応じて請求項10に記載のCAR、必要に応じて請求項11に記載のAhR、及び必要に応じて請求項12に記載のPPARαから成る群から必要に応じて選択される一以上の更なる転写因子、及び/又は
(ii)必要に応じて請求項13に記載の一以上の更なる第1相薬物代謝酵素又は一以上のシトクロムP450遺伝子クラスター、及び/又は
(iii)必要に応じて請求項14に記載の一以上の第2相薬物代謝酵素、及び/又は
(iv)必要に応じて請求項15に記載の一以上の薬物輸送タンパク質をコードする一以上のヒトDNA配列を更に含む、請求項22〜31のいずれか1項に記載の非ヒト動物、組織又は細胞。
【請求項33】
(i)CYP2C9をコードするヒトDNA配列、及び
(ii)転写因子PXRをコードするヒトDNA配列、及び/又は
(iii)転写因子CARをコードするヒトDNA配列を含む非ヒト動物、該動物由来の組織又は細胞。
【請求項34】
CYP2C9をコードするヒトDNA配列は12kbのヒトCYP2C9プロモーターの制御下にあり、及び/又は、前記CYP2C9をコードするDNA配列はヒトCYP2C9遺伝子のイントロン4の少なくとも一部を含み、及び/又は、前記CYP2C9をコードするDNA配列はマウスRosa26遺伝子座又はマウスCyp2cクラスターに挿入されている、請求項33に記載の非ヒト動物、組織又は細胞。
【請求項35】
該動物はマウスであり、CYP2C9をコードするヒトDNA配列はマウスCyp2c55遺伝子座に挿入されて、CYP2C9をコードするヒトDNA配列の発現がヒトCYP2C9の制御下、又は必要に応じてマウスCyp2c55プロモーターの制御下にあるようになっている、請求項33又は34のいずれか1項に記載の非ヒト動物、組織又は細胞。
【請求項36】
(i)CYP2D6をコードするヒトDNA配列、及び
(ii)転写因子PXRをコードするヒトDNA配列、及び/又は
(iii)転写因子CARをコードするヒトDNA配列を含む非ヒト動物、該動物由来の組織又は細胞。
【請求項37】
CYP2D6をコードするDNA配列はヒトCYP2D6プロモーターの制御下にあり、及び/又は、前記CYP2D6をコードするDNA配列はマウスCyp2dクラスターに挿入されている、請求項36に記載の非ヒト動物、組織又は細胞。
【請求項38】
(i)CYP1A1をコードするヒトDNA配列と、
(ii)CYP1A2をコードするヒトDNA配列を含む非ヒト動物、該動物由来の組織又は細胞。
【請求項39】
前記ヒトDNA配列はマウスCyp1aクラスターに挿入されており、ヒトCYP1A1の発現がヒトCYP1A1プロモーターの制御下にあり、ヒトCYP1A2の発現がヒトCYP1A2プロモーターの制御下にあるようになっている、請求項38に記載の非ヒト動物、組織又は細胞。
【請求項40】
(i)転写因子PXRをコードするヒトDNA配列と、
(ii)転写因子CARをコードするヒトDNA配列と、
(iii)CYP3A遺伝子クラスターをコードするヒトDNA配列とを含む非ヒト動物、該動物由来の組織又は細胞。
【請求項41】
ヒトCYP3AクラスターをコードするヒトDNA配列はマウスCyp3aクラスターに挿入されており、ヒトCYP3Aクラスターの発現がヒトCYP3Aプロモーターの制御下にあるようになっている、請求項40に記載の非ヒト動物、組織又は細胞。
【請求項42】
(i)転写因子PXRをコードするヒトDNA配列と、
(ii)転写因子CARをコードするヒトDNA配列と、
(iii)CYP2C遺伝子クラスターをコードするヒトDNA配列とを含む非ヒト動物、該動物由来の組織又は細胞。
【請求項43】
CYP2Dクラスターがヒト化された非ヒト動物、該動物由来の組織又は細胞。
【請求項44】
CYP2Cクラスターがヒト化された非ヒト動物、該動物由来の組織又は細胞。
【請求項45】
CYP1Aクラスターがヒト化された非ヒト動物、該動物由来の組織又は細胞。
【請求項46】
(i)必要に応じて請求項1〜7のいずれか1項に記載のPXR、必要に応じて請求項10に記載のCAR、必要に応じて請求項11に記載のAhR、及び必要に応じて請求項12に記載のPPARαから成る群から必要に応じて選択される一以上の転写因子、及び/又は
(ii)必要に応じて請求項13に記載の一以上の第1相薬物代謝酵素及び/又は一以上の更なるシトクロムP450遺伝子クラスター、及び/又は
(iii)必要に応じて請求項14に記載の一以上の第2相薬物代謝酵素、及び/又は
(iv)必要に応じて請求項15に記載の一以上の薬物輸送タンパク質をコードする一以上のヒトDNA配列を更に含む、請求項43〜45のいずれか1項に記載の非ヒト動物、組織又は細胞。
【請求項47】
必要に応じて請求項11に記載の転写因子AhRをコードするヒトDNA配列を更に含む、請求項45に記載の非ヒト動物、組織又は細胞。
【請求項48】
Cyp3a11の内在性遺伝子が無効化されているマウス、該マウス由来の組織又は細胞。
【請求項49】
Cyp1a1の内在性遺伝子及び/又はCyp1a2の内在性遺伝子が無効化されているマウス、該マウス由来の組織又は細胞。
【請求項50】
内在性CYP3Aクラスターが無効化されている非ヒト動物、該動物由来の組織又は細胞。
【請求項51】
(i)必要に応じて請求項1〜7のいずれか1項に記載のPXR、必要に応じて請求項10に記載のCAR、必要に応じて請求項11に記載のAhR、及び必要に応じて請求項12に記載のPPARαから成る群から必要に応じて選択される一以上の転写因子、及び/又は
(ii)必要に応じて請求項13に記載の一以上の第1相薬物代謝酵素又は一以上のシトクロムP450遺伝子クラスター、及び/又は
(iii)必要に応じて請求項14に記載の一以上の第2相薬物代謝酵素、及び/又は
(iv)必要に応じて請求項15に記載の一以上の薬物輸送タンパク質をコードする一以上のヒトDNA配列を更に含む、請求項17、18、38、39又は48〜50のいずれか1項に記載の非ヒト動物、組織又は細胞。
【請求項52】
ヒトUGT1クラスターをコードするヒトDNA配列を含む非ヒト動物、該動物由来の組織又は細胞であって、前記ヒトDNA配列はマウスUgt1クラスターに挿入されて、必要に応じてヒトUGT1クラスターの発現がヒトUGT1プロモーターの制御下にあるようになっている、非ヒト動物、該動物由来の組織又は細胞。
【請求項53】
(i)必要に応じて請求項1〜7のいずれか1項に記載のPXR、必要に応じて請求項10に記載のCAR、必要に応じて請求項11に記載のAhR、及び必要に応じて請求項12に記載のPPARαから成る群から必要に応じて選択される一以上の転写因子、及び/又は
(ii)必要に応じて請求項13に記載の一以上の第1相薬物代謝酵素又は一以上のシトクロムP450遺伝子クラスター、及び/又は
(iii)必要に応じて請求項14に記載の一以上の更なる第2相薬物代謝酵素、及び/又は
(iv)必要に応じて請求項15に記載の一以上の薬物輸送タンパク質をコードする一以上のヒトDNA配列を更に含む、請求項52に記載の非ヒト動物、組織又は細胞。
【請求項54】
(i)転写因子PXRをコードするヒトDNA配列と、
(ii)薬物輸送体MRP2をコードするヒトDNA配列を含む非ヒト動物、該動物由来の組織又は細胞。
【請求項55】
前記薬物輸送体MRP2をコードするヒトDNA配列の発現は非ヒト動物の内在性プロモーターの制御下にある、請求項54に記載の非ヒト動物、組織又は細胞。
【請求項56】
前記動物はマウスであり、前記MRP2をコードするDNA配列は必要に応じてマウスMrp2遺伝子座に挿入されて、ヒトMRP2の発現がマウスMrp2プロモーターの制御下にあるようになっている、請求項55に記載の非ヒト動物、組織又は細胞。
【請求項57】
(i)転写因子CARをコードするヒトDNA配列、及び/又は
(ii)薬物輸送体MDR1aをコードするヒトDNA配列、及び/又は
(iii)薬物輸送体MDR1bをコードするヒトDNA配列を更に含む、請求項52又は55のいずれか1項に記載の非ヒト動物、組織又は細胞。
【請求項58】
薬物輸送タンパク質MDR1をコードするヒトDNA配列を含み、ヒトPXR及びヒトCARをコードする一以上の更なるヒトDNA配列を必要に応じて更に含む非ヒト動物、該動物由来の組織又は細胞であって、前記MDR1をコードするDNA配列は必要に応じてマウスMdr1a遺伝子座に挿入されて、ヒトMDR1の発現がマウスMdr1aプロモーターの制御下にあるようになっている非ヒト動物、該動物由来の組織又は細胞。
【請求項59】
薬物輸送タンパク質MDR1をコードするヒトDNA配列を含み、ヒトPXR及びヒトCARをコードする一以上の更なるヒトDNA配列を必要に応じて更に含む非ヒト動物、該動物由来の組織又は細胞であって、前記MDR1をコードするDNA配列は必要に応じてマウスMdr1b遺伝子座に挿入されて、ヒトMDR1の発現がマウスMdr1bプロモーターの制御下にあるようになっている非ヒト動物、該動物由来の組織又は細胞。
【請求項60】
薬物輸送タンパク質MDR1aをコードするヒトDNA配列を含み、ヒトPXR、ヒトCAR及び/又はヒトMDR1bをコードする一以上の更なるヒトDNA配列を必要に応じて更に含む非ヒト動物、該動物由来の組織又は細胞。
【請求項61】
薬物輸送タンパク質MDR1bをコードするヒトDNA配列を含み、ヒトPXR、ヒトCAR及び/又はヒトMDR1aをコードする一以上の更なるヒトDNA配列を必要に応じて更に含む非ヒト動物、該動物由来の組織又は細胞。
【請求項62】
ヒトPXR及び/又はヒトCARをコードするヒトDNA配列を含み、MDR1a及び/又はMDR1bの内在性遺伝子が無効化されている非ヒト動物、該動物由来の組織又は細胞。
【請求項63】
(i)必要に応じて請求項10に記載のCAR、必要に応じて請求項11に記載のAhR、及び/又は必要に応じて請求項12に記載のPPARαから成る群から必要に応じて選択される一以上の更なる転写因子、及び/又は
(ii)必要に応じて請求項13に記載の一以上の第1相薬物代謝酵素、及び/又は必要に応じて請求項13に記載の一以上のシトクロムP450遺伝子クラスター、及び/又は
(iii)必要に応じて請求項14に記載の一以上の第2相薬物代謝酵素、及び/又は
(iv)必要に応じて請求項15に記載の一以上の更なる薬物輸送タンパク質をコードする一以上のヒトDNA配列を更に含む、請求項16、52又は58〜62のいずれか1項に記載の非ヒト動物、組織又は細胞。
【請求項64】
内在性プロモーターの制御下でPXRをコードするヒトDNA配列を含み、その等価内在性マウスPXR遺伝子が必要に応じて無効化されているトランスジェニックマウス、該マウス由来の組織又は細胞であって、
(i)対応する野生型マウス、該マウス由来の組織又は細胞に比べて、シトクロムP450の発現及び/又は活性のリファンピシン介在による誘導に対する感受性が高く、及び/又は
(ii)対応する野生型マウス、該マウス由来の組織又は細胞に比べて、シトクロムP450の発現及び/又は活性のデキサメタゾン介在、プレグネノロン−16αカルボニトリル介在又はクロトリマゾール介在による誘導に対する感受性が低い、トランスジェニックマウス、該マウス由来の組織又は細胞。
【請求項65】
シトクロムP450はCyp3a酵素である、請求項64に記載のトランスジェニックマウス、該マウス由来の組織又は細胞。
【請求項66】
内在性プロモーターの制御下でCARをコードするヒトDNA配列を含み、その等価内在性マウスCAR遺伝子が必要に応じて無効化されているトランスジェニックマウス、該マウス由来の組織又は細胞であって、
(i)対応する野生型マウス、該マウス由来の組織又は細胞に比べて、シトクロムP450の発現及び/又は活性のCITCO介在による誘導に対する感受性が高く、及び/又は
(ii)対応する野生型マウス、該マウス由来の組織又は細胞に比べて、シトクロムP450の発現及び/又は活性のTCPOBOP介在による誘導に対する感受性が低い、トランスジェニックマウス、該マウス由来の組織又は細胞。
【請求項67】
シトクロムP450はCyp2b酵素である、請求項66に記載のトランスジェニックマウス、該マウス由来の組織又は細胞。
【請求項68】
内在性プロモーターの制御下でPXR及びCARをコードするヒトDNA配列を含み、その等価内在性PXR遺伝子及びCAR遺伝子が必要に応じて無効化されているトランスジェニックマウス、該マウス由来の組織又は細胞であって、
(i)対応する野生型マウス、該マウス由来の組織又は細胞に比べて、シトクロムP450の発現及び/又は活性のリファンピシン介在による誘導に対する感受性が高いか、又は、
(ii)対応する野生型マウス、該マウス由来の組織又は細胞に比べて、シトクロムP450の発現及び/又は活性のデキサメタゾン介在、プレグネノロン−16αカルボニトリル介在又はクロトリマゾール介在による誘導に対する感受性が低く、
且つ、
(iii)対応する野生型マウス、該マウス由来の組織又は細胞に比べて、シトクロムP450の発現及び/又は活性のCITCO介在による誘導に対する感受性が高いか、又は、
(iv)対応する野生型マウス、該マウス由来の組織又は細胞に比べて、シトクロムP450の発現及び/又は活性のTCPOBOP介在による誘導に対する感受性が低い、トランスジェニックマウス、該マウス由来の組織又は細胞。
【請求項69】
(i)及び(ii)に記載のシトクロムP450はCyp3a酵素であり、(iii)及び(iv)に記載のシトクロムP450はCyp2b酵素である、請求項68に記載のトランスジェニックマウス、該マウス由来の組織又は細胞。
【請求項70】
内在性プロモーターの制御下でPXRをコードするヒトDNA配列を含み、その等価内在性PXR遺伝子が必要に応じて無効化されているトランスジェニックマウス、該マウス由来の組織又は細胞であって、対応する野生型マウスに比べて、デキサメタゾン介在による肝毒性が高いトランスジェニックマウス、該マウス由来の組織又は細胞。
【請求項71】
ヒトCYP3A4プロモーター配列の制御下のレポーター遺伝子配列を含む非ヒト動物、該動物由来の組織又は細胞であって、
(i)転写因子PXRをコードするヒトDNA配列、及び/又は
(ii)転写因子CARをコードするヒトDNA配列を更に含む非ヒト動物、該動物由来の組織又は細胞。
【請求項72】
前記動物はマウスであり、前記レポーター遺伝子及びヒトCYP3A4プロモーター配列はマウスゲノムにランダムに組み込まれている、請求項64に記載の非ヒト動物、組織又は細胞。
【請求項73】
マウスCyp3a11プロモーター配列の制御下のレポーター遺伝子配列を含むトランスジェニックマウス、該マウス由来の組織又は細胞であって、レポーター遺伝子はマウスCyp3a11遺伝子座に挿入されており、前記マウス、組織又は細胞は、
(i)転写因子PXRをコードするヒトDNA配列、及び/又は
(ii)転写因子CARをコードするヒトDNA配列を必要に応じて更に含むトランスジェニックマウス、該マウス由来の組織又は細胞。
【請求項74】
ヒトCYP2B6プロモーター配列の制御下のレポーター遺伝子配列を含む非ヒト動物、該動物由来の組織又は細胞であって、レポーター遺伝子及びヒトCYP2B6プロモーター配列は非ヒト動物、組織又は細胞の内在性等価遺伝子の遺伝子座に必要に応じて挿入されており、前記非ヒト動物、組織又は細胞は、
(i)転写因子PXRをコードするヒトDNA配列、及び/又は
(ii)転写因子CARをコードするヒトDNA配列を必要に応じて更に含む非ヒト動物、該動物由来の組織又は細胞。
【請求項75】
前記動物はマウスであり、前記レポーター遺伝子及びヒトCYP2B6プロモーター配列はマウスCyp2b6遺伝子座において挿入されている、請求項74に記載の非ヒト動物、組織又は細胞。
【請求項76】
ヒトCYP2D6プロモーター配列の制御下のレポーター遺伝子配列を含む非ヒト動物、該動物由来の組織又は細胞であって、レポーター遺伝子及びヒトCYP2D6プロモーター配列は非ヒト動物、組織又は細胞の内在性等価遺伝子の遺伝子座に必要に応じて挿入されており、前記非ヒト動物、組織又は細胞は、
(i)転写因子PXRをコードするヒトDNA配列、及び/又は
(ii)転写因子CARをコードするヒトDNA配列を必要に応じて更に含む非ヒト動物、該動物由来の組織又は細胞。
【請求項77】
前記動物はマウスであり、前記レポーター遺伝子及びヒトCYP2D6プロモーター配列はマウスCyp2d6遺伝子座において挿入されている、請求項76に記載の非ヒト動物、組織又は細胞。
【請求項78】
ヒトMDR1プロモーター配列の制御下のレポーター遺伝子配列を含む非ヒト動物、該動物由来の組織又は細胞であって、レポーター遺伝子及びヒトMDR1プロモーター配列はマウスRosa26遺伝子座に必要に応じて挿入されており、前記非ヒト動物、組織又は細胞は、
(i)転写因子PXRをコードするヒトDNA配列、及び/又は
(ii)転写因子CARをコードするヒトDNA配列を必要に応じて更に含む非ヒト動物、該動物由来の組織又は細胞。
【請求項79】
ヒトMDR1プロモーター配列の制御下のレポーター遺伝子配列を含む非ヒト動物、該動物由来の組織又は細胞であって、
(i)転写因子PXRをコードするヒトDNA配列、及び/又は
(ii)転写因子CARをコードするヒトDNA配列を必要に応じて更に含む非ヒト動物、該動物由来の組織又は細胞。
【請求項80】
前記動物はマウスであり、前記レポーター遺伝子及びヒトMDR1プロモーター配列はマウスRosa26遺伝子座に挿入されている、請求項79に記載の非ヒト動物、組織又は細胞。
【請求項81】
前記ヒトMDR1プロモーター配列は上流プロモーター配列及び下流プロモーター配列の両方を含む、請求項79〜80のいずれか1項に記載の非ヒト動物、組織又は細胞。
【請求項82】
必要に応じて請求項72に記載のヒトCYP3A4プロモーター配列の制御下のレポーター遺伝子配列を更に含む、請求項79〜81のいずれか1項に記載の非ヒト動物、組織又は細胞。
【請求項83】
(i)必要に応じて請求項74又は75のいずれか1項に記載のヒトCYP2B6プロモーター配列の制御下のレポーター遺伝子配列と、
(ii)必要に応じて請求項76又は77のいずれか1項に記載のヒトCYP2D6プロモーター配列の制御下のレポーター遺伝子配列を更に含む、請求項82に記載の非ヒト動物、組織又は細胞。
【請求項84】
(i)必要に応じて請求項11に記載のAhR、及び必要に応じて請求項12に記載のPPARαから成る群から必要に応じて選択される一以上の更なる転写因子、及び/又は
(ii)必要に応じて請求項13に記載の一以上の更なる第1相薬物代謝酵素又は一以上の更なるシトクロムP450遺伝子クラスター、及び/又は
(iii)必要に応じて請求項14に記載の一以上の第2相薬物代謝酵素、及び/又は
(iv)必要に応じて請求項15に記載の一以上の薬物輸送タンパク質をコードする一以上のヒトDNA配列を更に含む、請求項33〜35、41、42又は64〜83のいずれか1項に記載の非ヒト動物、組織又は細胞。
【請求項85】
前記転写因子PXRをコードするヒトDNA配列は請求項1〜7のいずれか1項に記載のように定義されている、請求項16、19、22〜32、33〜42、52〜63又は64〜84のいずれか1項に記載の非ヒト動物、組織又は細胞。
【請求項86】
前記転写因子CARをコードするヒトDNA配列は請求項10に記載のように定義されている、請求項17、19、33〜42、57〜62又は64〜84のいずれか1項に記載の非ヒト動物、組織又は細胞。
【請求項87】
内在性等価遺伝子のいずれか1種が無効化されている、先の請求項のいずれか1項に記載の非ヒト動物、組織又は細胞。
【請求項88】
内在性等価遺伝子のいずれか1種が無効化されていない、先の請求項のいずれか1項に記載の非ヒト動物、組織又は細胞。
【請求項89】
CYP3Aクラスター、CYP2Cクラスター、CYP2Dクラスター又はCYP1Aクラスターの一以上は、少なくとも1個のヒトシトクロムP450酵素をコードするDNA配列で置換されている、先の請求項のいずれか1項に記載の非ヒト動物、組織又は細胞。
【請求項90】
前記ヒトDNA配列の一以上は全ヒトゲノム遺伝子配列である、先の請求項のいずれか1項に記載の非ヒト動物、組織又は細胞。
【請求項91】
前記ヒトDNA配列の一以上は部分ヒトゲノム遺伝子配列である、先の請求項のいずれか1項に記載の非ヒト動物、組織又は細胞。
【請求項92】
前記ヒトDNA配列の一以上はcDNAである、先の請求項のいずれか1項に記載の非ヒト動物、組織又は細胞。
【請求項93】
非ヒト動物は、必要に応じてラット又はマウスであるげっ歯動物、又は非ヒト霊長類である、先の請求項のいずれか1項に記載の非ヒト動物、組織又は細胞。
【請求項94】
前記ヒトDNA配列の一以上の発現は、対応するヒトプロモーターの制御下にある、先の請求項のいずれか1項に記載の非ヒト動物、組織又は細胞。
【請求項95】
前記ヒトDNA配列の一以上の発現は、非ヒト動物又はマウスの対応する内在性プロモーターの制御下にある、先の請求項のいずれか1項に記載の非ヒト動物、組織又は細胞。
【請求項96】
生体異物の代謝又は毒性を調べるための方法であって、
(i)内在性調節配列の制御下で薬物代謝に関与するタンパク質をコードするヒトDNA配列を含み、必要に応じてその内在性等価遺伝子が無効化されている非ヒト動物、該動物由来の組織又は細胞と、
(ii)内在性等価遺伝子は無効化されているが、薬物代謝に関与するタンパク質をコードするヒトDNA配列を含まない対応する非ヒト動物、該動物由来の組織又は細胞と、
(iii)必要に応じて、対応する野生型非ヒト動物、該動物由来の組織又は細胞とを用いることを含む方法。
【請求項97】
(i)内在性調節配列の制御下で薬物代謝に関与する異なるタンパク質をコードする2以上、3以上、4以上又は5以上のヒトDNA配列をそれぞれ含む2以上、3以上、4以上又は5以上の非ヒト動物、該動物由来の組織又は細胞であって、その各々において、必要に応じてその内在性等価遺伝子が無効化されている非ヒト動物、組織又は細胞と、
(ii)内在性等価遺伝子は無効化されているが、関連する薬物代謝タンパク質をコードするヒトDNA配列を含まない2以上、3以上、4以上又は5以上の対応する非ヒト動物、該動物由来の組織又は細胞と、
(iii)必要に応じて、対応する野生型非ヒト動物、該動物由来の組織又は細胞とを用いることを含む、請求項96に記載の方法。
【請求項98】
生体異物の代謝又は毒性を調べるための方法であって、
(i)内在性ヒト調節配列の制御下で薬物代謝に関与するタンパク質をコードするヒトDNA配列を含み、必要に応じてその内在性等価遺伝子が無効化されている第1の非ヒト動物、該動物由来の組織又は細胞と、
(ii)内在性非ヒト動物調節配列の制御下で薬物代謝に関与するタンパク質をコードするヒトDNA配列を含み、必要に応じてその内在性等価遺伝子が無効化されている第2の非ヒト動物、該動物由来の組織又は細胞と、
(iii)必要に応じて、内在性等価遺伝子は無効化されているが、薬物代謝に関与するタンパク質をコードするヒトDNA配列を含まない対応する非ヒト動物、該動物由来の組織又は細胞と、
(iv)必要に応じて、対応する野生型非ヒト動物、該動物由来の組織又は細胞とを用いることを含む方法。
【請求項99】
生体異物の代謝又は毒性を調べるための方法であって、少なくとも3種の非ヒト動物、該動物由来の組織又は細胞を用いることを含む方法において、非ヒト動物、組織又は細胞の各々の種は、薬物代謝に関与するタンパク質のアミノ酸配列又は発現に影響を及ぼす異なる遺伝子改変を含む方法。
【請求項100】
配列番号1、配列番号2、配列番号3又は配列番号4に示す核酸分子に対しその全長に亘って少なくとも70%同一であるDNA配列を含むか、又はこのような核酸分子と相補的なDNA配列を含むトランスジェニック非ヒト動物、該動物由来の組織又は細胞。
【請求項101】
DNA配列は内在性等価遺伝子の遺伝子座において安定的に組み込まれている、請求項100に記載のトランスジェニック非ヒト動物、組織又は細胞。
【請求項102】
配列番号1、配列番号2、配列番号3又は配列番号4に示す核酸分子に対しその全長に亘って少なくとも70%同一であるDNA配列を含むか、又はこのような核酸分子と相補的なDNA配列を含み、更に、内在性等価遺伝子の遺伝子座における5’及び3’領域と相同である5’及び3’フランキング核酸配列を含み、更に必要に応じて、内在性等価遺伝子の遺伝子座内へのヒトDNA配列の組み込み後に該配列の条件的欠失を可能とする核酸配列要素を含む核酸ターゲティングベクター。
【請求項103】
請求項102に記載の核酸ターゲティングベクターを含む非ヒト動物、該動物由来の組織又は細胞。
【請求項104】
生体異物の代謝又は毒性を調べるための方法であって、
(i)転写産物及び/又は翻訳産物のアッセイによってその発現が簡便に測定できるDNA配列と作用的に連結した第1の内在性調節配列(例えば、マウスプロモーターやヒトプロモーター)を含む第1の非ヒト動物、該動物由来の組織又は細胞と、
(ii)転写産物及び/又は翻訳産物のアッセイによってその発現が簡便に測定できるDNA配列と作用的に連結した前記第1の内在性調節配列とは異なる第2の内在性調節配列(例えば、マウスプロモーターやヒトプロモーター)を含む第2の非ヒト動物、該動物由来の組織又は細胞を用いることを含む方法において、
(iii)第1及び第2の内在性調節配列は、薬物代謝に関与するタンパク質をコードする遺伝子に通常関連する調節配列である方法。
【請求項105】
生体異物の代謝又は毒性を調べるための方法であって、少なくとも3種の非ヒト動物、該動物由来の組織又は細胞を用いることを含む方法において、非ヒト動物、組織又は細胞の各々の種は、転写産物及び/又は翻訳産物のアッセイによってその発現が簡便に測定できるDNA配列と作用的に連結した異なる内在性調節配列を含み、且つ、各内在性調節配列は、薬物代謝に関与するタンパク質をコードする遺伝子に通常関連する調節配列である方法。
【請求項106】
転写産物及び/又は翻訳産物のアッセイによってその発現が簡便に測定できるDNA配列は、異なる非ヒト動物、組織又は細胞において同一である、請求項104又は105のいずれか1項に記載の方法。
【請求項107】
異なる種の非ヒト動物に対して同一薬物を同用量で投与することと、異なる動物間における該薬物の代謝又は毒性について比較することを含む、請求項104〜106のいずれかに記載の方法。
【請求項108】
生体異物の代謝又は毒性を調べるための方法であって、2種以上の非ヒト動物、該動物由来の組織又は細胞に薬物化合物を投与することを含む方法において、各非ヒト動物、組織又は細胞は、内在性調節配列の制御下で薬物代謝に関与するタンパク質をコードするヒトDNA配列を含み、必要に応じてその内在性等価因子が無効化されている方法。
【請求項109】
異なる非ヒト動物、組織又は細胞について得られた実験結果を比較する工程を更に含む、請求項108に記載の方法。
【請求項110】
必要に応じてマウス、該マウス由来の組織又は細胞である、トランスジェニック非ヒト動物、該動物由来の組織又は細胞であって、次の遺伝子型:
huPXR/huCAR;huPXR/huCAR/huAhR;huPXR/huCAR/huPPARα;huPXR/huCAR/huAhR/huPPARα;
koPXR/huCAR;huPXR/koCAR;koPXR/koCAR;koPXR/koCAR/koAhR;koPXR/koCAR/koPPARα;koPXR/koCAR/koAhR/koPPARα;
huCYP2C9/huPXR;huCYP2D6;huCYP2D6/huPXR;huCYP3A4/huPXR;huCYP3Aクラスター;huCYP3Aクラスター/huPXR:huCYP3Aクラスター/huPXR/huCAR;huCYP3A4/huPXR/huCAR;huCYP2Cクラスター;huPXR/huCYP2Cクラスター;huCYP2Cクラスター/huPXR/huCAR;huCYP1A1/huCYP1A2;huCYP2D6;koCyp1Aクラスター;huCYP1A1/huCYP1A2/huAhR;huCYP1A1/CYP1A2/huPXR/huCAR;huCYP2D6/huPXR/huCAR;koCyp2dクラスター;huCYP3Aクラスター/huCYP2Cクラスター/huCYP2D6/huPXR/huCAR;
koCyp3a11/huPXR;huCYP3A4/koCyp3a11/huPXR;koCyp3aクラスター/huPXR;koCyp2cクラスター/huPXR;huCYP3A4/koCyp3a11/huPXR/huCAR;huCYP3A4/koCyp3aクラスター/huPXR/huCAR;huCYP2C9/huPXR/huCAR;huCYP2C9/huPXR/huCAR/koCyp2cクラスター;koCyp3aクラスター/koCyp2cクラスター/koCyp2dクラスター;huPXR/huCAR/koCyp3aクラスター/koCyp2cクラスター/koCyp2dクラスター;
huUGT/huPXR/huCAR;huUGT1/huPXR/huCAR;
huMDR1/mdr1a-/-/huPXR;huMDR1/mdr1b-/-/huPXR;huMDR1/mdr1a-/-/mdr1b-/-/huPXR;huMRP2/huPXR;huMRP2/huPXR/huCAR;huMRP2/ huMDR1/mdr1a-/-/mdr1b-/-/huPXR/huCAR;huCYP3Aクラスター/huMDR1/mdr1a-/-/mdr1b-/-/huPXR/huCAR;huCYP3Aクラスター/huMDR1/mdr1a-/-/mdr1b-/-/huUGT/huMRP2/huPXR/huCAR;huCYP3Aクラスター/huCYP2Cクラスター/huMDR1/mdr1a-/-/mdr1b-/-/huPXR/huCAR;huUGT/huMRP2/huPXR/huCAR;huMDR1/mdr1a-/-/mdr1b-/-/huPXR/huCAR;huMRP2/huPXR/huCAR;huPXR/huCAR/huMDR1a/b;huMDR1a;huMDR1b;huMDR1a/huMDR1b(即ち、huMDR1a/b);
huPXR/huCAR/koMDR1a/b;
rCYP2B6/huCAR;rCyp3a11/huPXR;rCyp3a11/huPXR;rCYP3A4/huPXR;rCYP2C9/huPXR;rCYP2D6/huPXR;rCYP2C19/huPXR;rCYP3A4/huPXR/huCAR;rCYP2C9/huPXR/huCAR;rCYP2D6/huPXR/huCAR;rCYP2C19/huPXR/huCAR;rCYP2B6/huPXR/huCAR;rCYP3A4/huCYP2B6/huPXR/huCAR;rCYP3A4/huCYP2C9/huPXR/huCAR;rCYP2D6/huCYP2C19/huPXR/huCAR;rCYP3A4/huCYP2C9/huCYP2D6/huCYP2C19/huPXR/huCAR;rCYP3A4/huCYP2D6/huPXR/huCAR;rCYP2B6/huMDR1/mdr1a-/-/ mdr1b-/-/huPXR/huCAR;rCYP3A4/huCYP2C9/huCYP2B6/huMDR1/mdr1a-/-/mdr1b-/-/huPXR/huCAR;rCYP3A4/huCYP2B6/MDR1/huPXR/huCAR;rCYP3A4/huCYP2D6/huCYP2B6/huMDR1/mdr1a-/-/mdr1b-/-/huPXR/huCAR;huPXR/rCYP3A4;rCyp3a11;huPXR/huCAR/rCYP3A4;hCAR/rCYP2B6;huPXR/huCAR/rCYP2B6;huPXR/huCAR/rCYP2D6;hPXR/rCYP2D6;
rMDR1/huPXR;rMDR1/huPXR/huCAR;rMDR1;huPXR/huCAR/rMDR1;huPXR/huCAR/rCYP2B6/r2D6/r3A4/rMDR1から成る群から選択される遺伝子型を有するトランスジェニック非ヒト動物、該動物由来の組織又は細胞。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16A】
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【図16B】
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【図16C】
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【図16D】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図50】
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【図51】
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【図52】
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【図53】
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【図54】
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【図55】
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【図56】
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【図57】
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【図58】
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【図59】
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【図60】
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【図61】
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【図62】
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【図63】
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【図64】
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【図65】
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【図66】
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【図67】
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【図68】
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【図69】
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【図70】
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【図71】
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【図72A】
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【図72B】
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【図72C】
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【図73】
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【図74A】
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【図74B】
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【図74C】
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【図75A】
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【図75B】
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【図75C】
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【図76】
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【図77】
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【図78】
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【図79】
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【図80】
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【図81】
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【図82】
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【図83】
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【図84】
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【図85】
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【図86】
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【図87】
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【図88】
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【図89】
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【図90】
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【図91】
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【図92】
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【図93】
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【図94】
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【図95】
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【図96】
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【図97】
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【図98】
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【図99】
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【図100】
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【図101】
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【図102】
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【図103】
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【図104】
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【図105】
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【図106】
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【図107】
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【図108】
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【図109】
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【図110】
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【図111】
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【図112】
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【図113】
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【図114】
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【図115】
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【図116】
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【図117】
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【図118A】
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【図118B】
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【図118C】
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【図119A】
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【図119B】
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【図119C】
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【図120A】
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【図120B】
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【図120C】
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【図121】
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【図122】
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【図123】
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【図124】
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【図125】
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【図126】
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【図127】
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【図128】
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【図129】
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【図130A】
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【図130B】
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【図130C】
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【図130D】
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【図130E】
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【図131A】
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【図131B】
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【公表番号】特表2010−528644(P2010−528644A)
【公表日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−510871(P2010−510871)
【出願日】平成20年6月4日(2008.6.4)
【国際出願番号】PCT/GB2008/001897
【国際公開番号】WO2008/149080
【国際公開日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【出願人】(507194084)アイティーアイ・スコットランド・リミテッド (30)
【Fターム(参考)】