薬物溶出用医療装置のための抗血栓性被膜
【課題】内腔内医療装置を提供する。
【解決手段】医療装置、特に植え込み可能な医療装置は、生体へのその医療装置の導入に対する生物学的な生体の反応を最小限にするか実質的に無くすために、被覆することが可能である。これらの医療装置は多数の生体適合性の材料により被覆できる。さらに、治療用の薬物、薬剤または配合物を上記の生体適合性の材料と共に混合して、上記の医療装置の少なくとも一部分に固定できる。これらの治療用の薬物、薬剤または配合物はまた、生体への医療装置の導入に対する生物学的な生体の反応をさらに減少させることも可能である。加えて、これらの治療用の薬物、薬剤および/または配合物は、血餅の形成を含む、治癒、を促進させるために利用することも可能である。さらに、送達および位置決めされるまで、上記の薬物、薬剤または配合物を、上記の医療装置の上に保持するために、種々の材料および被膜の方法が利用可能である。
【解決手段】医療装置、特に植え込み可能な医療装置は、生体へのその医療装置の導入に対する生物学的な生体の反応を最小限にするか実質的に無くすために、被覆することが可能である。これらの医療装置は多数の生体適合性の材料により被覆できる。さらに、治療用の薬物、薬剤または配合物を上記の生体適合性の材料と共に混合して、上記の医療装置の少なくとも一部分に固定できる。これらの治療用の薬物、薬剤または配合物はまた、生体への医療装置の導入に対する生物学的な生体の反応をさらに減少させることも可能である。加えて、これらの治療用の薬物、薬剤および/または配合物は、血餅の形成を含む、治癒、を促進させるために利用することも可能である。さらに、送達および位置決めされるまで、上記の薬物、薬剤または配合物を、上記の医療装置の上に保持するために、種々の材料および被膜の方法が利用可能である。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
内腔内医療装置において、
内腔内表面および内腔外表面を有する支持骨格構造と、
前記内腔内表面および内腔外表面に固定されている第1の層であって、少なくとも1種類の第1の治療剤を含有している、第1の層と、
前記第1の層に固定されている第2の層であって、水溶性の高分子材料および非水溶性の高分子材料が組み合わせられた少なくとも1種類の第2の治療剤を含有している、第2の層と、
を備えている、内腔内医療装置。
【請求項2】
請求項1に記載の内腔内医療装置において、
前記支持骨格構造はステントを具備する、内腔内医療装置。
【請求項3】
請求項2に記載の内腔内医療装置において、
前記ステントはバルーンにより拡張可能である、内腔内医療装置。
【請求項4】
請求項2に記載の内腔内医療装置において、
前記ステントは自己拡張式である、内腔内医療装置。
【請求項5】
請求項1に記載の内腔内医療装置において、
前記第1の層は、非水溶性の高分子被膜をさらに含む、内腔内医療装置。
【請求項6】
請求項5に記載の内腔内医療装置において、
前記非水溶性の高分子被膜はエチレン酢酸ビニル共重合体とポリ−n−ブチルメタクリレートとを含有している、内腔内医療装置。
【請求項7】
請求項6に記載の内腔内医療装置において、
前記少なくとも1種類の第1の治療剤はラパマイシンを含有している、内腔内医療装置。
【請求項8】
請求項1に記載の内腔内医療装置において、
前記少なくとも1種類の第2の治療剤は抗血栓薬を含有している、内腔内医療装置。
【請求項9】
請求項8に記載の内腔内医療装置において、
前記抗血栓薬はヘパリンを含む、内腔内医療装置。
【請求項10】
請求項9に記載の内腔内医療装置において、
前記水溶性の高分子材料はポリビニルピロリドンを含む、内腔内医療装置。
【請求項11】
請求項10に記載の内腔内医療装置において、
前記非水溶性の高分子材料はポリ−n−ブチルメタクリレートを含む、内腔内医療装置。
【請求項12】
内腔内医療装置において、
内腔内表面および内腔外表面を有する支持骨格構造と、
前記内腔内表面および内腔外表面に固定されている第1の層であって、少なくとも1種類の第1の治療剤を含有している、第1の層と、
前記第1の層に固定されている拡散層と、
前記拡散層に固定されている第2の層であって、水溶性の高分子材料および非水溶性の高分子材料が組み合わせられた少なくとも1種類の第2の治療剤を含有している、第2の層と、
を備えている、内腔内医療装置。
【請求項13】
請求項12に記載の内腔内医療装置において、
前記第1の層は非水溶性の高分子被膜をさらに含む、内腔内医療装置。
【請求項14】
請求項13に記載の内腔内医療装置において、
前記非水溶性の高分子被膜はエチレン酢酸ビニル共重合体とポリ−n−ブチルメタクリレートとを含む、内腔内医療装置。
【請求項15】
請求項14に記載の内腔内医療装置において、
前記少なくとも1種類の第1の治療剤はラパマイシンを含む、内腔内医療装置。
【請求項16】
請求項12に記載の内腔内医療装置において、
前記拡散層はポリ−n−ブチルメタクリレートを含む、内腔内医療装置。
【請求項17】
請求項12に記載の内腔内医療装置において、
前記少なくとも1種類の第2の治療剤は抗血栓薬を含有している、内腔内医療装置。
【請求項18】
請求項17に記載の内腔内医療装置において、
前記抗血栓薬はヘパリンを含む、内腔内医療装置。
【請求項19】
請求項18に記載の内腔内医療装置において、
前記水溶性の高分子材料はポリビニルピロリドンを含む、内腔内医療装置。
【請求項20】
請求項19に記載の内腔内医療装置において、
前記非水溶性の高分子材料はポリ−n−ブチルメタクリレートを含む、内腔内医療装置。
【請求項21】
医療装置において、
内腔内表面および内腔外表面を有する植え込み可能な構造と、
前記内腔内表面および内腔外表面に固定されている第1の層であって、5〜10μmの範囲内の厚さを有しており、少なくとも1種類の第1の治療剤を含有している、第1の層と、
前記第1の層に固定されている第2の層であって、ほぼ1μmの厚さを有しており、水溶性の高分子材料および非水溶性の高分子材料が組み合わせられた少なくとも1種類の第2の治療剤を含有している、第2の層と、
を備えている、内腔内医療装置。
【請求項22】
医療装置において、
内腔内表面および内腔外表面を有する植え込み可能な構造と、
前記内腔内表面および内腔外表面に固定されている第1の層であって、5〜10μmの範囲内の厚さを有しており、少なくとも1種類の第1の治療剤を含有している、第1の層と、
前記第1の層に固定されている拡散層であって、ほぼ1μmの厚さを有している、拡散層と、
前記拡散層に固定されている第2の層であって、ほぼ1μmの厚さを有しており、水溶性の高分子材料および非水溶性の高分子材料が組み合わせられた少なくとも1種類の第2の治療剤を含有している、第2の層と、
を備えている、内腔内医療装置。
【請求項1】
内腔内医療装置において、
内腔内表面および内腔外表面を有する支持骨格構造と、
前記内腔内表面および内腔外表面に固定されている第1の層であって、少なくとも1種類の第1の治療剤を含有している、第1の層と、
前記第1の層に固定されている第2の層であって、水溶性の高分子材料および非水溶性の高分子材料が組み合わせられた少なくとも1種類の第2の治療剤を含有している、第2の層と、
を備えている、内腔内医療装置。
【請求項2】
請求項1に記載の内腔内医療装置において、
前記支持骨格構造はステントを具備する、内腔内医療装置。
【請求項3】
請求項2に記載の内腔内医療装置において、
前記ステントはバルーンにより拡張可能である、内腔内医療装置。
【請求項4】
請求項2に記載の内腔内医療装置において、
前記ステントは自己拡張式である、内腔内医療装置。
【請求項5】
請求項1に記載の内腔内医療装置において、
前記第1の層は、非水溶性の高分子被膜をさらに含む、内腔内医療装置。
【請求項6】
請求項5に記載の内腔内医療装置において、
前記非水溶性の高分子被膜はエチレン酢酸ビニル共重合体とポリ−n−ブチルメタクリレートとを含有している、内腔内医療装置。
【請求項7】
請求項6に記載の内腔内医療装置において、
前記少なくとも1種類の第1の治療剤はラパマイシンを含有している、内腔内医療装置。
【請求項8】
請求項1に記載の内腔内医療装置において、
前記少なくとも1種類の第2の治療剤は抗血栓薬を含有している、内腔内医療装置。
【請求項9】
請求項8に記載の内腔内医療装置において、
前記抗血栓薬はヘパリンを含む、内腔内医療装置。
【請求項10】
請求項9に記載の内腔内医療装置において、
前記水溶性の高分子材料はポリビニルピロリドンを含む、内腔内医療装置。
【請求項11】
請求項10に記載の内腔内医療装置において、
前記非水溶性の高分子材料はポリ−n−ブチルメタクリレートを含む、内腔内医療装置。
【請求項12】
内腔内医療装置において、
内腔内表面および内腔外表面を有する支持骨格構造と、
前記内腔内表面および内腔外表面に固定されている第1の層であって、少なくとも1種類の第1の治療剤を含有している、第1の層と、
前記第1の層に固定されている拡散層と、
前記拡散層に固定されている第2の層であって、水溶性の高分子材料および非水溶性の高分子材料が組み合わせられた少なくとも1種類の第2の治療剤を含有している、第2の層と、
を備えている、内腔内医療装置。
【請求項13】
請求項12に記載の内腔内医療装置において、
前記第1の層は非水溶性の高分子被膜をさらに含む、内腔内医療装置。
【請求項14】
請求項13に記載の内腔内医療装置において、
前記非水溶性の高分子被膜はエチレン酢酸ビニル共重合体とポリ−n−ブチルメタクリレートとを含む、内腔内医療装置。
【請求項15】
請求項14に記載の内腔内医療装置において、
前記少なくとも1種類の第1の治療剤はラパマイシンを含む、内腔内医療装置。
【請求項16】
請求項12に記載の内腔内医療装置において、
前記拡散層はポリ−n−ブチルメタクリレートを含む、内腔内医療装置。
【請求項17】
請求項12に記載の内腔内医療装置において、
前記少なくとも1種類の第2の治療剤は抗血栓薬を含有している、内腔内医療装置。
【請求項18】
請求項17に記載の内腔内医療装置において、
前記抗血栓薬はヘパリンを含む、内腔内医療装置。
【請求項19】
請求項18に記載の内腔内医療装置において、
前記水溶性の高分子材料はポリビニルピロリドンを含む、内腔内医療装置。
【請求項20】
請求項19に記載の内腔内医療装置において、
前記非水溶性の高分子材料はポリ−n−ブチルメタクリレートを含む、内腔内医療装置。
【請求項21】
医療装置において、
内腔内表面および内腔外表面を有する植え込み可能な構造と、
前記内腔内表面および内腔外表面に固定されている第1の層であって、5〜10μmの範囲内の厚さを有しており、少なくとも1種類の第1の治療剤を含有している、第1の層と、
前記第1の層に固定されている第2の層であって、ほぼ1μmの厚さを有しており、水溶性の高分子材料および非水溶性の高分子材料が組み合わせられた少なくとも1種類の第2の治療剤を含有している、第2の層と、
を備えている、内腔内医療装置。
【請求項22】
医療装置において、
内腔内表面および内腔外表面を有する植え込み可能な構造と、
前記内腔内表面および内腔外表面に固定されている第1の層であって、5〜10μmの範囲内の厚さを有しており、少なくとも1種類の第1の治療剤を含有している、第1の層と、
前記第1の層に固定されている拡散層であって、ほぼ1μmの厚さを有している、拡散層と、
前記拡散層に固定されている第2の層であって、ほぼ1μmの厚さを有しており、水溶性の高分子材料および非水溶性の高分子材料が組み合わせられた少なくとも1種類の第2の治療剤を含有している、第2の層と、
を備えている、内腔内医療装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【図45】
【図46】
【図47】
【図48】
【図49】
【図50】
【図51】
【図52】
【図53】
【図54】
【図55】
【図56】
【図57】
【図58】
【図59】
【図60】
【図61】
【図62】
【図63】
【図64】
【図65】
【図66】
【図67】
【図68】
【図69】
【図70】
【図71】
【図72A】
【図72B】
【図72C】
【図73A】
【図73B】
【図74】
【図75】
【図76】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【図45】
【図46】
【図47】
【図48】
【図49】
【図50】
【図51】
【図52】
【図53】
【図54】
【図55】
【図56】
【図57】
【図58】
【図59】
【図60】
【図61】
【図62】
【図63】
【図64】
【図65】
【図66】
【図67】
【図68】
【図69】
【図70】
【図71】
【図72A】
【図72B】
【図72C】
【図73A】
【図73B】
【図74】
【図75】
【図76】
【公開番号】特開2007−61632(P2007−61632A)
【公開日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2006−233889(P2006−233889)
【出願日】平成18年8月30日(2006.8.30)
【出願人】(597041828)コーディス・コーポレイション (206)
【氏名又は名称原語表記】Cordis Corporation
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−233889(P2006−233889)
【出願日】平成18年8月30日(2006.8.30)
【出願人】(597041828)コーディス・コーポレイション (206)
【氏名又は名称原語表記】Cordis Corporation
【Fターム(参考)】
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