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薬物置換療法のためのブプレノルフィンウェハー
説明

薬物置換療法のためのブプレノルフィンウェハー

【課題】薬物置換療法で流用および/または乱用し難く、痛みを治療するためのオピオイド活性剤ブプレノルフィンの経口医薬剤形の提供。
【解決手段】オピオイド活性剤ブプレノルフィンまたは医薬的に許容されるその塩を含む経口医薬剤形であって、経口、好ましくは舌下施用した直後に、ブプレノルフィンまたは前記医薬的に許容されるその塩を放出する経口医薬剤形。該剤形は、経口、好ましくは舌下施用した後2分未満でブプレノルフィンまたは前記医薬的に許容されるその塩の実質的に全てを放出するものであることが好ましい。該剤形は、粘膜接着性のフィルム様またはウェハー様の形状を有するものであることが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ブプレノルフィンを含む経口医薬剤形であって、経口、好ましくは舌下施用
した直後にブプレノルフィンを放出する剤形に関する。本発明は、ヒト若しくは動物の痛
みを治療するため、または薬物依存性のあるヒト被験体の薬物置換療法のためのそのよう
な剤形の使用にも関する。
【背景技術】
【0002】
特発的理由、癌、またはリウマチや関節炎などのその他の疾患に起因すると考えられる
慢性痛は、典型的には強力なオピオイドで治療する。
【0003】
ここ数十年間にわたり、患者の慢性痛を治療するための強力なオピオイドの使用に関す
る医学界での偏見は、著しく減少してきた。これらの偏見の多くは、オピオイドに固有の
特徴のいくつかに起因していた。
【0004】
オピオイドは、痛みの治療に有用であることが常に知られていたが、その多幸感を引き
起こす働きから見て、中毒になり易い可能性も示す。したがって、オピオイドが、薬物探
索行動を有する健康なヒト被験体に摂取された場合、精神的並びに身体的依存をもたらす
可能性がある。
【0005】
しかし、オピオイドのこれらの通常では望ましくない特徴は、麻薬中毒者のための薬物
置換療法など、あるシナリオにおいて重要になる。ヘロインなどの、違法薬物の絶え間な
い摂取に依存している麻薬中毒者(「ジャンキー」)による、違法薬物乱用の基本的な問
題の1つとは、彼らを耽溺させる資金が提供されるよう十分な金を調達するために、その
ような中毒者によって行使される乱用薬物関連の犯罪行動である。薬物を買うための金を
調達するという中毒者に対する絶え間ないプレッシャー、および同時に生ずる犯罪行動は
、効率的で長時間継続する退薬および薬物からの離脱を妨げる主な要因であることが、徐
々に認識されつつある。
【0006】
したがって、ストリートヘロインなどの違法薬物の代わりに、医師の徹底的な管理下で
麻薬中毒者に処方薬を摂取させるプログラムが、米国および西欧諸国で開発された。
【0007】
したがって薬物置換理論の目的は、まず、禁断症状が予防されるように合法薬物を投与
することによって、中毒者が規則的な生活をすることができるようにすることであり、し
かしそれは、その合法的な特徴により、医師による処方によって前述の薬物関連犯罪行動
が引き起こされなくなる。薬物中毒の治療における第2および/または代替のステップで
は、置換薬物の用量を徐々に減少させることによって、薬物に対する薬物中毒者の依存性
をゆっくりと低下させることができ、または退薬プログラムの治療場所が利用可能になる
までの時間を克服することができる。
【0008】
薬物置換療法プログラムで使用される標準薬物は、長い間、メタドンであった。しかし
近年、置換療法の置換薬物として、その他のオピオイドの可能性が認識されてきた。その
目的に特に適した薬物は、混合オピオイド作動薬/拮抗薬であるオピオイドブプレノルフ
ィンである。
【0009】
現在、ブプレノルフィン製剤は、舌下投与用の錠剤の形で、薬物置換プログラムで投与
される。舌下投与のために錠剤が処方される理由の1つは、これがブフレノルフィンを投
与する好ましい経路だからである。さらに、患者がそのような錠剤を嚥下した場合、その
錠剤は、多幸感を引き起こす作用をもたらすことがない。
【0010】
薬物置換療法のための舌下錠剤の一例は、製剤Subutex(登録商標)(Esse
x Pharmaによりドイツで販売されている)である。
【0011】
それにも関わらず、薬物中毒者は、依然として、監督医療従事者の注意が他の行動に向
けられているときに錠剤を口から取り出すことによって、これらの舌下ブプレノルフィン
錠剤を避けようとすることがある。後に、その錠剤を販売することができ、または活性剤
ブプレノルフィンを非経口的に用いるために単離/抽出することができる。
【0012】
この潜在的な乱用の可能性を防ぐことを目標とした、別のブプレノルフィン製剤が、最
近、米国で行政的に承認を得た(Suboxone(登録商標))。Suboxone(
登録商標)製剤は、塩酸ブプレノルフィンと、オピオイド拮抗薬である塩酸ナロキソン二
水和物とを含む。ナロキソンを存在させるのは、ブプレノルフィンの非経口的乱用を予防
しようとするものであるが、これは例えば、オピオイド依存性中毒者にブプレノルフィン
およびナロキソンを非経口的に同時投与することにより、重篤な禁断症状が生じないこと
による。
【0013】
しかし依然として、上述の薬物置換療法で使用することができる、ブプレノルフィンの
その他の流用(diversion)および/または耐乱用剤形が求められている。さらに、薬物置
換療法に製剤を使用する場合には、流用および/または耐乱用性であり、また製剤が患者
の痛みを緩和するのに投与される場合には、効率的な鎮静ももたらすことができる、ブプ
レノルフィン製剤を利用可能にすることが望まれている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明の目的は、薬物置換療法で流用および/または乱用し難い、活性剤ブプレノルフ
ィンの経口医薬剤形を提供することである。本発明の別の目的は、薬物置換療法および/
または痛みの治療で使用することができる、活性剤ブプレノルフィンの経口剤形を提供す
ることである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
一実施形態において、本発明は、少なくともブプレノルフィンまたは医薬的に許容され
るその塩を含む経口医薬剤形であって、経口、好ましくは舌下施用した直後に、ブプレノ
ルフィンまたは前記医薬的に許容されるその塩を放出する剤形に関する。しかし、以下に
述べる本発明およびその様々な実施形態は、ブプレノルフィンの場合のように、その好ま
しい投与経路が経口、好ましくは舌下である任意のオピオイドまたは鎮静薬にまで及んで
よいことが理解される。
【0016】
経口、好ましくは舌下施用後の、ブプレノルフィンまたは医薬的に許容されるその塩の
即座の放出は、ブプレノルフィンまたは前記医薬的に許容されるその塩の実質的に全てが
、3分未満、好ましくは2分未満または1分未満で放出されることを意味する。さらによ
り好ましくは、ブプレノルフィンまたは前記医薬的に許容されるその塩の実質的に全てが
、剤形の経口、好ましくは舌下施用後の30秒、20秒、10秒未満、またはさらに5秒
未満で放出される。好ましい実施形態の1つでは、これらの経口剤形は、約0.1mgか
ら約16mgの間のブプレノルフィン、または等量の医薬的に許容されるその塩を含む。
【0017】
さらに好ましい実施形態では、これらの経口医薬剤形は、0.4mgの用量の塩酸ブプ
レノルフィンが投与される場合、1.5ng/mlから約2.25ng/mlの間の平均
maxを実現する。8mgの用量のブプレノルフィンHClを投与する場合、Cmax
は、典型的には約2.5から3.5ng/mlの間になり、16mgの用量の塩酸ブプレ
ノルフィンが投与される場合、Cmaxは、好ましくは5.5から6.5ng/mlの間
になる。
【0018】
本発明のさらに別の好ましい実施形態は、上述の特徴および/または約45から約90
分の平均Tmaxをもたらすことができる、経口医薬剤形に関する。
【0019】
特に好ましい実施形態では、剤形はさらに、オピオイド拮抗薬、好ましくはナロキソン
、または医薬的に許容されるその塩を含む。
【0020】
さらに別の好ましい実施形態では、医薬剤形は、ブプレノルフィンおよびオピオイド拮
抗薬、好ましくはナロキソンを、約1:1から約10:1の重量比で含む。
【0021】
本発明の一実施形態は、前述の特徴のいくつかまたは全てを有することができ、かつフ
ィルム様またはウェハー様の形状を有する経口医薬剤形にも関する。
【0022】
別の実施形態は、前述の剤形を製造する方法に関する。
【0023】
本発明の実施形態は、ヒトまたは動物の痛みを治療するため、および/または薬物依存
性のあるヒト被験体の薬物置換療法のための薬剤の製造における、前述の経口、好ましく
は舌下の医薬剤形の使用にも関する。
【0024】
本発明の一態様は、薬物依存性のあるヒト被験体の薬物置換療法の方法であって、それ
を必要とする薬物依存性のある被験体に、前述の経口医薬剤形を投与する方法にも関する

【発明を実施するための形態】
【0025】
従来技術より、舌下錠剤は、Subutex(登録商標)またはSuboxone(登
録商標)という商標で知られており、そのどちらも、薬物置換療法のための活性剤である
塩酸ブプレノルフィンを含んでいる。
【0026】
薬物置換療法のための、特にブプレノルフィンの適切性は、ブプレノルフィンの非常に
長い排出半減期に鑑み(約20から37時間と報告されている)早くから認識されており
、そのため投与頻度を減少させることが可能である。その結果、薬物置換療法に参加して
いる薬物中毒者は、置換プログラムを監督する医療機関または医療従事者にそれほど頻繁
に報告する必要がない。
【0027】
さらに、ブプレノルフィンの舌下吸収には、ブプレノルフィンの錠剤を嚥下することに
よる乱用が生じ難くなるという利点がある。Subutex(登録商標)およびSubo
xone(登録商標)製剤の形で現在販売されている錠剤は、共に舌下投与のためのもの
であり、典型的には5分から10分の間に崩壊する。しかし、その時間以内に、薬物中毒
者は錠剤を避け、その後錠剤を路上で販売しまたは錠剤から得た活性剤を単離することが
できる。
【0028】
これらの問題を削減しまたは排除するために、本発明は、活性剤ブプレノルフィンを含
み、かつ薬物の経口、好ましくは舌下投与直後にブプレノルフィンを放出する、経口医薬
剤形を提供する。
【0029】
本発明の文脈において「ブプレノルフィン」という用語に言及する場合、この用語は、
遊離塩基並びに任意の医薬的に許容されるその塩、例えば塩酸塩、硫酸塩、重硫酸塩、酒
石酸塩、硝酸塩、クエン酸塩、重酒石酸塩、リン酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、臭化
水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、フマル酸塩、およびコハク酸塩などを指すことが理解される

【0030】
ブプレノルフィンの、特に好ましい医薬的に許容される塩は、塩酸ブプレノルフィンで
ある。
【0031】
例えばフィルム様またはウェハー様の形で、ブプレノルフィンまたは医薬的に許容され
るその塩を含む医薬剤形を提供することによって、剤形の経口、好ましくは舌下投与後に
活性剤を即座に放出することが可能になり、したがって、薬物置換療法プログラムに参加
している薬物中毒者による、錠剤の違法流用から生ずるタイプの乱用が、防止されるべき
である。
【0032】
本発明の文脈において、即座の放出とは、実質的に全ての量のブプレノルフィンまたは
それぞれ医薬的に許容されるその塩が、5分未満に放出されることを意味する。好ましく
は、ブプレノルフィンまたはその医薬的に許容されるその塩の実質的に全ては、4分未満
、3分未満、2分未満、より好ましくは1分未満で放出される。
【0033】
特に好ましい実施形態において、即座の放出とは、ブプレノルフィンまたはそれぞれ医
薬的に許容されるその塩の実質的に全てが、30秒未満、20秒未満、または10秒未満
で放出される状況を指す。さらにより好ましい実施形態では、「即座の放出」という用語
は、ブプレノルフィンの実質的に全てが、5秒未満または3秒未満で剤形から放出される
ことを意味する。
【0034】
「実質的に全て」という用語は、薬物の約95%が放出されことを意味する。
【0035】
本発明の文脈における「約」という用語は、表示値から10%、好ましくは5%の偏差
を示す。
【0036】
薬物のそのような効率的放出は、舌下錠剤で実現することが難しく、それは一般に、錠
剤が溶けるのにまたは崩壊するのにより長い時間を必要とするからである。
【0037】
その他の医薬的に活性な化合物に関して、高速溶解または素早く崩壊する剤形は、口の
粘膜唾液、特に舌下粘膜と接触したときに数秒以内で崩壊するものが知られている。
【0038】
これらの医薬剤形および配合の原理は、当業者に周知であり、以下により詳細に記述す
る。
【0039】
投薬量に関し、本発明による医薬組成物は、典型的には約0.1mgから約16mgの
間のブプレノルフィンまたは医薬的に許容されるその塩、例えば塩酸ブプレノルフィンな
どを含む。好ましい投薬量は、プブレノルフィンまたは医薬的に許容されるその塩が、約
0.4mgから約12mgの間、または約2mgから約8mgの間の範囲内になる。
【0040】
本発明による経口医薬剤形は、4mgの用量の塩酸ブプレノルフィンが投与される場合
、約1.5から2.5ng/mlのCmaxを提供するというさらなる特徴を有すること
ができる。4mgの用量の塩酸ブプレノルフィンが投与される場合の好ましいCmax
、約1.7ng/mlから2ng/mlの間でよい。
【0041】
8mgの用量の塩酸ブプレノルフィンが投与される場合、Cmaxは、約2.5から3
.5ng/mlの間でよい。好ましい実施形態では、8mgの用量の塩酸ブプレノルフィ
ンが投与される場合、Cmaxは約2.75ng/mlから3.25ng/mlの間でよ
い。
【0042】
16mgの用量の塩酸ブプレノルフィンが投与される場合、Cmaxは、好ましくは約
5から7ng/mlの範囲内でよい。好ましい実施形態では、16mgの塩酸ブプレノル
フィンが投与される場合、Cmaxは約5.5から6.5ng/mlの間でよい。
【0043】
AUC0〜48(即ち、投与後48時間の曲線下の面積)は、塩酸ブプレノルフィン4
mgを投与した場合、約10から15時間×ng/mlの範囲内でよい。好ましい実施形
態では、AUC0〜48は、約12から13時間×ng/mlでよい。8mgの塩酸ブプ
レノルフィンが投与される場合、AUC0〜48は、約15から25時間×ng/mlの
範囲内でよい。好ましい実施形態では、この場合のAUC0〜48は、約20から22時
間×ng/mlの間でよい。16mgの塩酸ブプレノルフィンが投与される場合、AUC
0〜48は、25から40時間×ng/mlの範囲内でよい。好ましい実施形態では、こ
の場合のAUC0〜48は、約30から35時間×ng/mlの範囲内でよい。
【0044】
そのような製剤の平均Tmax値は、約45から約90分になることが好ましい。
【0045】
前述の薬物動態パラメータCmaxおよびAUC0〜48は、8名から約24名の患者
のグループで血漿濃度を測定することによって得られる平均値であることが理解される。
これらの患者は、薬物置換プログラムに一般的である、組み入れ基準および除外基準に従
って選択される。そのような患者は、典型的には平均体重および白色人種由来のものにな
ると理解される。
【0046】
本発明による医薬剤形は、1日当たりの最大投薬量がブプレノルフィン32mgである
ように投与される。患者が置換療法に登録されると、その初期投薬量は、ブプレノルフィ
ンが典型的には2mgから4mgの間になる。この製剤は、1日1回、2日ごと、好まし
くは3日ごとに、またはさらに少ない頻度で投与することができる。
【0047】
好ましい実施形態では、本発明の経口剤形は、オピオイド拮抗薬をさらに含む。そのよ
うな拮抗薬は、ナルトレキソン、ナロキソン、ナルメフェン、ナロルフィン、ナルブフィ
ン、ナロキソンアジネン、メチルナルトレキソン、ケチルシクラゾシン、ノルビナルトル
フィミン、ナルトリンドール、6−β−ナロキソール、および6−β−ナルトレキソール
、または医薬的に許容されるその塩を含む群から選択することができる。
【0048】
特に好ましい拮抗薬には、ナルトレキソン、ナルメフェン、およびナロキソンが含まれ
る。拮抗薬としては、ナロキソンおよびその塩酸塩が特に好ましい。
【0049】
本発明の文脈において、オピオイド拮抗薬について言及する場合、この用語は遊離塩基
を指すだけではなく、医薬的に許容されるその塩、例えばブプレノルフィンに関して述べ
たようなものも指すことが理解される。
【0050】
特に好ましい拮抗薬はナロキソンである。ナロキソン塩の中で、塩酸ナロキソン二水和
物は、塩酸ブプレノルフィンと組み合わせたときに特に好ましいと考えられる。
【0051】
本発明による医薬剤形は、ブプレノルフィンと、好ましくはナロキソンである拮抗薬と
を、1:1から10:1の重量比で含む。2:1から8:1の重量比が好ましいと考えら
れ、4:1の重量比が特に好ましい。
【0052】
したがって、本発明による経口剤形が、例えば2mgの塩酸ブプレノルフィンを含む場
合、約0.5mgのナロキソンを含む。剤形が0.4mgの塩酸ブプレノルフィンを含む
場合、0.1mgのナロキソンを含むことになり、また剤形が8mgの塩酸ブプレノルフ
ィンを含む場合、例えば2mgの塩酸ナロキソンを含む。
【0053】
したがって、特に好ましい実施形態は、ブプレノルイフィン、好ましくは塩酸ブプレノ
ルフィン、およびナロキソン、好ましくは塩酸ナロキソンを含む経口剤形であって、この
剤形を舌下施用してから1分未満、好ましくは30秒未満、より好ましくは10秒未満で
前記活性剤を放出する剤形に関する。さらに、この剤形は、前述の薬物動態パラメータC
maxおよびAUC0〜48の好ましい値を提供することができる。
【0054】
したがって当業者なら、実際に、十分な量のブプレノルフィン、好ましくは十分な量の
ナロキソンの組込みを可能にし、かつそれと同時に活性剤が即座に放出されるよう十分に
素早く崩壊する経口剤形が確実に使用されるようにしなければならない。
【0055】
一実施形態では、剤形として、非ゼラチンフィルム材料、例えば変性セルロース材料の
フィルムを使用することができる。この場合、ブプレノルフィンおよび任意選択でナロキ
ソンなどのオピオイド拮抗薬をフィルムマトリックスに組み込み、このように調製された
フィルムを経口的に投与することができる。
【0056】
本発明のこの態様によれば、活性成分を、親水性の有機系に溶解して、均質な溶液また
は分散液を形成することができる。次いで溶液または分散液を、非ゼラチンポリマーフィ
ルム、例えば乾燥セルロースエーテルフィルムの1つまたは複数の面に付着させ、活性成
分および/または液体担体相を、この「乾燥」フィルムの表面を通して移送して、新しい
フィルム組成物をもたらすことができる。
【0057】
フィルム基材は、組込みプロセスの直後、完全に無傷のままにすることができ、または
比較的物理的に変化していない状態にすることができる。しかし、任意のサイズまたは形
状の単位剤形に変換することができる。あるいはフィルム基材は、組込みプロセス中に、
部分的にまたは完全に液化しまたは溶解することができるが、それにも関わらず、硬化し
た後に、最後に単一の個別のフィルムが形成される。本発明のこの態様によるフィルムは
、活性剤の即時放出をもたらすために、通常なら口内に投与した後に、例えば舌下投与し
た後に、意図される放出部位で分解する、典型的には1種または複数の可溶性ポリマーで
構成される。適切なセルロースエーテルフィルムのベースには、例えば、ヒドロキシプロ
ピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロ
キシエチルメチルセルロース(HEMC)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、メ
チルセルロース(MC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、および前述の材料の
全ての塩および誘導体が含まれる。フィルムを形成するのに特に適切なセルロースエーテ
ルは、HPMCである。
【0058】
着色剤、乳化剤、保湿剤、およびブロッキング防止剤を含めた任意選択の成分を、添加
することができる。
【0059】
利用可能なセルロースエーテルをベースにしたフィルムを得たら、次のステップでは、
活性成分を液体の形で付着させてフィルムを形成する。フィルム基材表面に液体を付着さ
せる適切な手段には、押出し、ローラ塗布、流し込み、噴霧、ブラシ塗布、またはホイッ
ピング(whipping)が含まれる。そのようなフィルムの調製のさらなる詳細は、例えば、参
照により本明細書に組み込まれるWO 2005/079750 A2から得ることがで
きる。
【0060】
ブプレノルフィンおよび好ましくはナロキソンの前述の医薬剤形を提供するための、別
の可能性ある技術については、WO 03/030883に記載されている。本発明のこ
の後者の実施形態において、薄膜薬物送達組成物は、(i)流動性の水溶性フィルム形成
マトリックスと、(ii)その内部に均一に配置された活性剤とを含む。任意選択で、矯
味剤をコーティングすることができ、または活性剤に密接に結合させて、活性剤の矯味を
行うことができる。流動性の水溶性フィルム形成マトリックスは、活性剤と一緒になって
、厚さが約380ミクロン未満、例えば厚さが約250ミクロン未満の乾燥フィルムに形
成することが可能である。
【0061】
マトリックスは、セルロース材料、ゴム、タンパク質、デンプン、グルカン、およびこ
れらの組合せでよい。例えば、既に述べたメチルセルロース、HMC、HEC、HC、H
PC、HPMC、HMPC、アラビアゴム、キサンタンゴムなどを使用することができる
。フィルムは標準的な技術に従って調製され、活性剤は、WO 03/030883に記
載されているように、その表面および内部に配置される。
【0062】
さらに別の興味ある技術は、それが高速放出経口剤形について述べている限り、やはり
参照により本明細書に組み込まれるWO 99/17744に記載されている、即時放出
薬物送達形態に関する。当業者なら、WO 99/17744のプロセスおよび剤形を使
用して、ブプレノルフィンおよび好ましくはナロキセンも含む前述の医薬剤形を得ること
ができることを理解するであろう。
【0063】
当然ながら、経口投与の後、例えば舌下で唾液に接触すると崩壊する、高速崩壊錠剤を
使用することもできる。そのような高速崩壊錠剤は、WO 99/44580に記載され
ており、当業者に周知である。
【0064】
ブプレノルフィンおよび好ましくはナロキソンなどのオピオイド拮抗薬の経口剤形を提
供するために、本発明の目的で使用することができる、高速放出剤形に関する特に興味あ
る技術は、WO 96/26720から得ることができる。
【0065】
その内部には、活性剤セレギリンを、例えば舌下投与に使用することができる高速放出
剤形にどのように配合するのかが記載されている。WO 96/26720は、「高速分
散剤形」について詳細に述べており、この用語は、米国特許第5120549号、米国特
許第5079018号、WO 93/12769、米国特許第5298261号、および
WO 91/04757に記載されている全てのタイプの剤形を包含するものである。
【0066】
活性剤セレギリンの場合のWO 96/26720のように、本発明は特に、英国特許
第1548022号に記載されている高速分散剤形、即ち、活性成分と、活性成分に不活
性な水溶性または水分散性担体との網状構造を含み、この網状構造が、固体状態の組成物
から溶媒を昇華することによって得られたものであり、さらにこの組成物が活性成分と担
体を溶媒に溶かした溶液とを含む、固体高速分散剤形を使用することを企図している。
【0067】
本発明によるそのような組成物は、口腔内、特に舌下に置かれた場合、1から10秒以
内に、特に2から8秒以内に崩壊することが好ましい。
【0068】
組成物は、好ましくは、活性剤の他にマトリックス形成剤および2次成分を含有する。
【0069】
本発明のこの態様で使用するのに適切なマトリックス形成剤には、動物または植物タン
パク質、例えばゼラチン、デキストリン、および大豆など、小麦およびオオバコの種子タ
ンパク質、アカシア、グアール、寒天、およびキサンタンなどのゴム、多糖、アルギネー
ト、カルボキシメチルセルロース、カラゲナン、デキストラン、ペクチン、ポリビニルピ
ロリドンなどの合成ポリマー、およびゼラチン−アカシア複合体などのポリペプチド/タ
ンパク質または多糖複合体から得られた材料が含まれる。
【0070】
本発明で使用するのに適したその他のマトリックス形成剤には、マンニトール、デキス
トロース、ラクトース、ガラクトース、およびトレハロースなどの糖;シクロデキストリ
ンなどの環状糖;リン酸ナトリウム、塩化ナトリウム、およびケイ酸アルミニウムなどの
無機塩;グリシン、L−アラニン、L−アスパラギン酸、L−グルタミン酸、L−ヒドロ
キシプロリン、L−イソロイシン、L−ロイシン、およびL−フェニルアラニンなどの、
2から12個の炭素原子を有するアミノ酸が含まれる。
【0071】
1種または複数のマトリックス形成剤は、凝固前に溶液または懸濁液に組み込むことが
できる。マトリックス形成剤は、界面活性剤に加えて、または界面活性剤を排除した状態
で、存在させることができる。マトリックスを形成する他に、マトリックス形成剤は、溶
液または懸濁液中の任意の活性成分の分散の維持を、助けることができる。
【0072】
保存剤、酸化防止剤、界面活性剤、粘度増強剤、着色剤、香料、pH調節剤、甘味料、
または矯味剤などの2次成分も、組成物中に組み込むことができる。適切な着色剤には、
赤、黒、および黄色の鉄酸化物が含まれる。適切な香料には、ミント、ラズベリー、甘草
、オレンジ、レモン、グレープフルーツ、カラメル、バニラ、チェリー、およびブドウの
香り、並びにこれらの組合せが含まれる。適切なpH調節剤には、クエン酸、酒石酸、リ
ン酸、塩酸、およびマレイン酸が含まれる。適切な甘味料には、アスパルテームおよびタ
ウマチンが含まれる。適切な矯味剤には、重炭酸ナトリウム、イオン交換樹脂、シクロデ
キストリン含有化合物、吸着質、または微小カプセル封入した活性剤が含まれる。
【0073】
ブプレノルフィンおよび好ましくはナロキソンなどのオピオイド拮抗薬を含有する、そ
のような高速分散剤形は、本明細書にその全体が組み込まれているGB 1548022
BまたはWO 96/26720、特に後者の実施例1に記載されているものと、同様に
得ることができる。
【0074】
本発明の特に好ましい実施形態は、WO 03/070227 A1に記載されている
ラインに沿って生成される剤形に関する。
【0075】
この従来技術の参考文献は、矯味のフィルム型またはウェハー型医薬製剤について述べ
ている。本発明による剤形は、好ましくは、唯一の任意選択の特徴である矯味性を有する
、そのようなフィルム型またはウェハー型医薬製剤でよいことが理解される。
【0076】
フィルム型またはウェハー型構造を有する平らな活性剤担体は、様々な利点をもたらす
。表面積に比べて厚さが薄い結果、そのような剤形が例えば口腔内の粘膜に施用された場
合、ごく短い拡散経路が生ずる。これは、典型的には活性剤の非常に素早い放出をもたら
し、その後、活性剤がこの経路を介して吸収可能である場合は、迅速に、効率的に、かつ
直接的に、口腔粘膜、特に舌下で吸収することができる。したがってブプレノルフィンの
場合、そのような非常に平らなフィルム型またはウェハー型の剤形は、活性成分の即時放
出をもたらすことが可能であり、それによって従来技術の製剤が遭遇していた乱用の問題
を最小限に抑えることができるので、非常に望ましい。
【0077】
平らな活性剤担体は、種々の目的で開発されてきた。この文脈における基本的な従来技
術の参考文献の1つは、DE 27 46 414であり、活性剤、結合剤、および追加
の賦形剤を加工して、フィルム型ストランド(strand)の形をとる剤形を得る。
【0078】
WO 03/070227 A1に記載されているウェハー型医薬剤形の利点の1つは
、均質な厚さ、密度、および幅に照らして、活性剤の量とストランドの特定の一部の長さ
との間に直接相関関係があることである。したがって、ウェハー様の剤形を、適切に寸法
決めされた小片に単に切断することにより、ある単位投薬量を容易に得ることができる。
【0079】
本発明による、そのようなフィルム型またはウェハー型の剤形は、少なくとも1種のマ
トリックス形成ポリマーから形成されたマトリックスを含み、そこに、ブプレノルフィン
および好ましくはナロキソンなどのオピオイド拮抗薬が溶解しまたは均質に分散すること
を特徴とする。
【0080】
本発明による医薬剤形の、素早く崩壊するマトリックスは、その基本的な物質の1種と
して、水溶性ポリマーまたはそのようなポリマーの混合物を含む。好ましくは、フィルム
を形成することができかつ水溶性である、合成または部分合成ポリマー、または天然に生
ずるバイオポリマーが使用される。この目的に特に適しているものは、セルロース誘導体
、ポリビニルアルコール、ポリアクリレート、およびポリビニルピロリドンを含む群から
選択することのできるポリマーである。
【0081】
セルロース誘導体の中で、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセ
ルロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒド
ロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、およびヒドロキシプロピルメチルセルロ
ースを使用することができる。また、植物または微生物から得られた水溶性多糖も使用す
ることができる。好ましい多糖には、プルラン、トランタン、アルギネート、デキストリ
ン、およびペクチンが含まれる。
【0082】
タンパク質、好ましくはゼラチン、またはその他のゲル形成タンパク質を使用すること
もできる。デンプンおよびデンプン誘導体、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、アラビア
ゴム、プルラン、アクリレート、特にpolyox 10、polyox 80、pol
yox 205、polyox 301、polyox 750を中心とするポリエチレ
ンオキシド、またはメチルビニルエーテルとマレイン酸無水物とのコポリマーを使用する
こともできる。
【0083】
当業者なら、ブプレノルフィンおよび任意選択のナロキソンなどのオピオイド拮抗薬が
即座に放出される程度は、選択されたマトリックス形成ポリマーのタイプに一部依存する
ことが理解されよう。例えば、マトリックス形成ポリマーとしてポリビニルアルコールを
使用する剤形は、マトリックス形成ポリマーとしてHPMCを使用する剤形よりも速く崩
壊することができる。崩壊時間は、適切な量で種々のポリマーの組合せを混合することに
より、調節することができる。
【0084】
当業者なら、水をマトリックス中に「引き込み」、次いで剤形を個々に押し出すことが
できる崩壊剤も承知している。したがって、そのような崩壊剤は、崩壊時間を調節するの
に使用することもできる。
【0085】
ブプレノルフィンを、口の粘膜、特に舌下に吸収させるため、一実施形態において剤形
は、活性剤の吸収を高める薬剤、即ち、いわゆる透過促進剤をさらに使用することができ
る。
【0086】
そのような透過促進剤は、プロパンジオール、デキスパンテノール、およびオレイン酸
を含む群から選択することができる。透過促進剤は、飽和または不飽和脂肪酸、炭化水素
、直鎖状または分枝状脂肪アルコール、ジメチルスルホキシド、プロピレングリコール、
デカノール、ドデカノール、2−オクチルドデカノール、グリセリン、エタノール、また
はその他のアルコールを含む群から選択することもできる。
【0087】
好ましい実施形態によれば、本発明のフィルム型またはウェハー型経口剤形は、唾液の
存在下で、例えば1秒から3分以内、または5秒から1分以内、または5秒から30秒以
内に崩壊することができる。
【0088】
本発明による経口剤形の崩壊時間は、欧州薬局方第4版2002年に従って測定される

【0089】
活性剤ブプレノルフィンが舌下投与される本発明の場合、本発明による剤形はさらに、
それぞれの粘膜との接着を媒介する賦形剤を含むことができる。そのような粘膜接着物質
の例は、例えば、ポリアクリル酸、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセル
ロース、メチルセルロース、アルギン酸、ゼラチン、およびアラビアゴムである。
【0090】
本発明によるフィルム型またはウェハー型剤形の厚さは、典型的には5μmから10m
m、30μmから2mm、または0.1mmから1mmの間でよい。剤形は、丸く、卵形
、楕円形でもよく、または三角形、四角形、または多角形を有してもよい。典型的には、
本発明による医薬剤形の表面は、平らである。
【0091】
上述のように、本発明のこの態様の剤形のフィルム型またはウェハー型マトリックスは
、少なくとも1種のマトリックス形成ポリマーを含む。マトリックス形成ポリマーは、マ
トリックスの本質的な成分である。
【0092】
マトリックス中のポリマーの量は、約3重量%から約98重量%の間、好ましくは7か
ら80重量%の間、さらにより好ましくは20から50重量%の間でよく、この重量%は
、剤形の全重量に対するものである。
【0093】
粘膜接着性並びに崩壊性は、かなりの程度まで、マトリックス形成ポリマーのタイプ並
びに剤形で使用されるポリマーの相対量によって決定される。
【0094】
マトリックス形成ポリマー、ブプレノルフィン、および任意選択のオピオイド拮抗薬の
他に、さらなる賦形剤をマトリックス中に存在させてもよい。
【0095】
これらの追加の賦形剤は、SiO、着色剤および顔料(TiOなど)、崩壊剤、特
に水を引き付けるもの(Aerosilなど)、乳化剤、可塑剤、甘味料、または保存剤
などの充填剤でもよい。さらに、安定化剤や酸化防止剤などの補助賦形剤を添加してもよ
い。
【0096】
矯味効果を得る場合、本発明のこの態様による剤形はさらに、唾液と接触すると二酸化
炭素を発生させる二酸化炭素形成剤を含むことができる。そのようなカーボネートは、発
泡性製剤から従来技術で周知であり、例えば、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭
酸水素カリウム、または炭酸カリウムが含まれる。COの発生を増大させるために、例
えばリン酸二水素ナトリウムまたはリン酸水素二ナトリウム、酒石酸ナトリウム、アスコ
ルビン酸ナトリウムなどの酸性成分を添加することができる。当然ながら、クエン酸、酒
石酸、アジピン酸、アスコルビン酸、酢酸、乳酸などを使用することもできる。
【0097】
したがって、本発明の1つの好ましい実施形態は、ブプレノルフィンおよび任意選択の
ナロキソンなどのオピオイド拮抗薬を含む、上述のフィルム型またはウェハー型のフィル
ムの経口剤形に関し、この経口剤形は、ブプレノフィンおよび任意選択の拮抗薬の量、薬
物動態パラメータCmaxおよびAUC0〜48、剤形からの活性剤の即時放出に関して
上述の特徴を有するものである。当業者なら、上述の情報を基にして、そのようなフィル
ム型またはウェハー型剤形をどのように生成するかがわかるであろう。これは、一般的な
フィルムコーティング技術、押出し法、噴霧乾燥などによって実現することができる。よ
り詳細な内容は、WO 03/070227から得ることができる。
【0098】
当業者なら、舌下投与によって活性剤の即時放出を可能にするその他の剤形がわかり、
したがって、そのような製剤技術をブプレノルフィンおよび好ましくはナロキセンである
任意選択のオピオイド拮抗薬に適用することができる。
【0099】
その他の実施形態では、本発明は、薬物置換療法用の薬剤を製造するための、ブプレノ
ルフィンおよび好ましくはナロキソンである任意選択のオピオイド拮抗薬を含む前述の医
薬剤形の、いずれかの使用に関する。上述の医薬剤形は、当然ながら、痛みを治療するた
めの薬剤の製造に使用してもよい。したがって剤形は、製剤の経口、好ましくは舌下投与
によって素早い痛みの軽減を得るために、オピオイドナイーブな患者またはオピオイドに
依存していない患者に使用することができる。
【0100】
薬物置換療法について考える限り、ブプレノルフィンおよび任意選択のナロキソンの前
述の量および薬物動態パラメータの効果は、医薬製剤Subutex(登録商標)および
Suboxone(登録商標)からわかる。したがって、本発明の創意に富む製剤による
薬物置換療法では、同じ効力が得られることが強く想定される。
【0101】
本発明による製剤の利点の1つは、ブプレノルフィンの即時放出に鑑み、特にフィルム
型およびウェハー型の剤形が舌下投与中に唾液に接触したとき即座に崩壊するならば、薬
物中毒者が剤形を違法に流用する機会を減らすことであることがわかる。ナロキソンなど
のオピオイド拮抗薬が剤形に含まれる場合、素早く崩壊する剤形から活性剤を溶出するこ
とによるそのような剤形の非経口的乱用は、著しく減少することがさらに確実になる。
【0102】
さらに別の実施形態では、本発明は、患者に経口、好ましくは舌下投与したときに、ブ
プレノルフィンおよび好ましくはナロキソンである任意選択のオピオイド拮抗薬を即座に
放出する上述の医薬製剤を投与することによる、薬物中毒者における薬物置換療法の方法
に関する。
【0103】
本発明の一実施形態は、患者に経口、好ましくは舌下投与したときに、ブプレノルフィ
ンおよび好ましくはナロキソンである任意選択のオピオイド拮抗薬を即座に放出する上述
の医薬製剤を投与することによって、痛みを治療する方法にも関する。
【0104】
本発明について、その好ましい実施形態のいくつかを参照しながら述べてきた。しかし
この記述は、本発明の範囲をいかなる方法によっても限定するものではない。本発明の精
神から逸脱しないその他の実施形態は、前述の説明および後続の特許請求の範囲によって
同様に包含されかつ対処されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくともブプレノルフィンまたは医薬的に許容されるその塩を含む経口医薬剤形であ
って、経口、好ましくは舌下施用した直後に、ブプレノルフィンまたは前記医薬的に許容
されるその塩を放出する経口医薬剤形。
【請求項2】
経口、好ましくは舌下施用した後2分未満、好ましくは1分未満、より好ましくは30
秒未満でブプレノルフィンまたは前記医薬的に許容されるその塩の実質的に全てを放出す
る、請求項1に記載の経口医薬剤形。
【請求項3】
約0.1mgから約12mgの間、好ましくは約0.4mgから約10mgの間、また
は約2mgから約8mgの間のブプレノルフィン、または等量の医薬的に許容されるその
塩を含む、請求項1または2に記載の経口医薬剤形。
【請求項4】
0.4mg投与される場合には約1.5ng/mlから約2.25ng/mlの間の平
均Cmaxを、8mgが投与される場合には約2.5ng/mlから約3.5ng/ml
の間の平均Cmaxを、または16mgが投与される場合には約5.5ng/mlから約
6.5ng/mlの間の平均Cmaxを実現する、請求項1から3のいずれかに記載の経
口医薬剤形。
【請求項5】
約45から約90分の平均Tmaxが投与後に得られる、請求項1から4のいずれかに
記載の経口医薬剤形。
【請求項6】
オピオイド拮抗薬、好ましくはナロキソン、または医薬的に許容されるその塩をさらに
含む、請求項1から5のいずれかに記載の経口医薬剤形。
【請求項7】
ブプレノルフィンまたは医薬的に許容されるその塩、およびナロキソンまたは医薬的に
許容されるその塩を、約1:1から約10:1の重量比で、好ましくは約2:1から約8
:1の重量比で、より好ましくは約4:1の重量比で含む、請求項6に記載の経口医薬剤
形。
【請求項8】
粘膜接着性のフィルム様またはウェハー様の形状を有する、請求項1から7のいずれか
に記載の経口医薬剤形。
【請求項9】
痛みを治療するための薬剤の製造における、請求項1から8のいずれかに記載の経口医
薬剤形の使用。
【請求項10】
薬物置換療法のための薬剤の製造における、請求項1から8のいずれかに記載の経口医
薬剤形の使用。

【公開番号】特開2013−79265(P2013−79265A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−273780(P2012−273780)
【出願日】平成24年12月14日(2012.12.14)
【分割の表示】特願2009−526094(P2009−526094)の分割
【原出願日】平成19年8月29日(2007.8.29)
【出願人】(599108792)ユーロ−セルティーク エス.エイ. (134)
【Fターム(参考)】