説明

薬物評価および局所処置のためのデバイスおよび方法

物質を組織に送達するためのデバイス、システム、およびキットが本明細書に記載される。これらのデバイスは一般に、1つ以上のチャンバ(102)、および各チャンバ内のレザバ(108)を備える。このレザバは、微小投与量の物質を標的組織に局所的に送達し得る。いくつかのバリエーションにおいて、この微小投与量は、初期ヒト研究において、例えば、第I相臨床治験の前に使用されて、標的組織に対するこの物質の影響を評価するか、または薬物動態学的データもしくは代謝データを得る。他のバリエーションにおいて、微小投与量は、医学的状態を局所的に処置するために使用される。なお他のバリエーションにおいて、微小投与量は、構造的または機能的な画像化手順のための造影剤を局所送達するために使用される。これらのデバイスを標的組織に送達するための方法、およびこれらのデバイスを標的組織から回収するための方法もまた、記載される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本願は、2008年8月21日に出願された仮特許出願番号61/090,836の優先権の利益を主張する。この仮特許出願の開示は、その全体が本明細書中に参考として援用される。
【0002】
(分野)
本明細書に、ヒトにおける物質の早期評価のためのデバイス、システム、およびキットが記載される。具体的には、微小投与量の物質を局所送達するデバイスが記載される。標的組織に対するこれらの物質の効果を評価するための方法、ならびにこれらのデバイスを標的組織に送達および回収するための方法もまた、記載される。物質を局所放出して種々の医学的状態の診断を補助するデバイスが、さらに記載される。
【背景技術】
【0003】
(背景)
候補薬物の代謝または効力を理解することは、この薬物が商業化され得るか否かを決定する際に重要である。このような薬物の局面をヒト研究に入る前に調査する現在の方法は、動物モデルおよびインビトロモデルに大いに依存する。従って、薬物を最初にヒトに与える場合、薬物の代謝経路、標的組織および器官に対する影響、薬物動態学などが、モデル研究から予測されたものとかなり異なり得るという懸念事項が存在する。これらの違いのいくつかは、実用的な結果のものではなく、一方で、他のものは、非常に重大であり、その開発プログラムが放棄されなければならない。効力および代謝に関する情報はまた、所定の患者を処置する際に使用するために最適な薬物または薬物組み合わせを決定するために有用である。
【0004】
候補化合物をスクリーニングするために現在利用可能な方法の結果が予測不可能であることを考慮すると、薬物開発は、長く、複雑な、費用がかかる努力である。代表的な開発時間は、10年〜15年であり得る。さらに、新たに市場に出る薬物を開発する費用は、約10億ドル〜20億ドルに達し得る(非特許文献1)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】Di Masi,J.A.ら、The Price of Innovation:New Estimates of Drug Development Costs.J.Hlth.Econ.,第22巻:151−185(2003)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
医学的状態を処置する際の薬物開発の重要性を考慮すると、改善された予測性を有するデバイスが有用である。候補薬物データのプロフィールをヒトにおいて得るためのデバイスが望ましい。特に、標的組織または器官に対する薬物候補の局所効果に関するヒトデータを提供し得るデバイスが、望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(要旨)
物質を組織に送達するためのデバイス、システム、方法およびキットが、本明細書に記載される。これらのデバイスは一般に、1つ以上のチャンバ、および各チャンバ内のレザバを備える。このレザバは、微小投与量の物質を標的組織に局所的に送達し得る。用語「組織」とは、本明細書中で使用される場合、一般に、特定の機能を果たす細胞の群(例えば、体液(例えば、血液、リンパ、および唾液)、ならびに組織の集合物である器官が挙げられる)をいう。「局所(的)」とは、標的組織位置にあるか、またはその標的組織位置に隣接もしくは近接している源からの、標的組織位置への投与または送達を意味する。本明細書中で使用される場合、「微小用量」とは、物質の1つ以上のパラメータ(効力または代謝など)を決定するために組織に局所的に送達される物質の量をいう。いくつかのバリエーションにおいて、微小投与量は、早期ヒト研究(例えば、第I相臨床治験前)において、標的組織に対する物質の効果を評価するため、または薬物動態学的データもしくは代謝データを得るために、使用される。他のバリエーションにおいて、微小投与量は、医学的状態(例えば、がんまたは腫瘍)を局所的に処置するために使用される。なお他のバリエーションにおいて、微小投与量は、構造的画像化手順または機能的画像化手順のための造影剤を局所送達するために使用される。このことを考慮すると、微小投与量は、物質送達の特定の適応症に対して誂えられ得る。このデバイスが複数のチャンバを備える場合、各レザバは、同じ物質を送達しても異なる物質を送達してもよい。物質の組み合わせを有する1つのレザバもまた、想定される。
【0008】
これらのデバイスは、標的組織への送達または標的組織からの回収の、任意の経路のために構成され得る。例えば、これらのデバイスは、経皮手順、最小侵襲性手順または観血手順で組織に移植され得るか、摂取され得るか、あるいは局所的に付けられ得る。これらのデバイスはまた、可撓性、屈曲可能、拡張可能、または押し潰し可能にされ得る。いくつかのバリエーションにおいて、これらのデバイスは、生分解性であるか、または1つ以上の生分解性部分を備える。他のバリエーションにおいて、これらのデバイスは、非生分解性である。
【0009】
本明細書に記載されるデバイスは、マイクロチップとして構成され得る。いくつかのバリエーションにおいて、これらのデバイスは、回収の際に組織を保持するための生検機構を備える。他のバリエーションにおいて、これらのデバイスは、サンプルまたは物質の一般的挙動を、インビボで、好ましくはリアルタイムで評価し得る、アッセイ構成要素を備える。インビトロ方法もまた、得られたサンプル(デバイスのレザバ内に引き込まれたサンプル、またはデバイスの容器内に移動した細胞が挙げられる)を評価するために使用され得る。さらなるバリエーションにおいて、これらのデバイスは、標的組織の1つ以上のパラメータを感知し得る1つ以上のセンサを備える。これらのデバイスは、パラメータまたはアッセイデータを格納するためのメモリ構成要素を備え得、これらのパラメータまたはアッセイデータは、回収後にダウンロードされ得るか、あるいは体外にデータを通信するように構成され得る。別のバリエーションにおいて、これらのデバイスは、データまたは感知されたパラメータに応答して、活性剤を送達するように構成され得る。所望であれば、活性剤を標的組織に送達するタイミングを合わせるために、制御機構が使用され得る。この制御機構はまた、複数のチャンバを有するデバイスのレザバからの物質の送達のタイミングを合わせるために使用され得る。
【0010】
デバイスを送達するためのシステムは、上記デバイスのうちの1つ以上、またはこれらのデバイスの組み合わせを備え得る。デバイスを送達するための展開道具、および/またはデバイスの取り外しのための回収道具もまた、使用され得る。1つのバリエーションにおいて、このシステムは、標的組織内でこのデバイスを可視化するための画像化構成要素を備える。別のバリエーションにおいて、このシステムは、このデバイスからの物質の放出を活性化するためのエネルギー源を備える。本発明のシステムおよびデバイスは、診断手順、治療手順、またはこれらの両方を実施するために使用され得る。
【0011】
本明細書に記載されるキットもまた、1つ以上のデバイス、またはデバイスの組み合わせを有し得る。複数のデバイスが使用される場合、これらのデバイスは、例えばベースステーションまたは携帯型無線通信デバイスを介して、互いに連絡するように構成され得る。任意の数の展開道具または回収道具がまた備えられ得る。キットデバイスは、同じ物質もしくは活性剤、または異なる物質もしくは活性剤を送達し得る。同様に、これらのキットデバイスは、このデバイスが同じ微小用量の物質または異なる微小用量の物質を送達するように、設計され得る。いくつかのバリエーションにおいて、これらのキットは、組織を画像化するため、物質もしくは活性剤を送達するため、または組織をサンプリングするために、デバイスに取り外し可能に固定され得る、1つ以上のポートまたは他のアセンブリを備える。例えば、このポートは、このデバイスの一端において身体内に取り外し可能に固定され、そしてその他端が身体の外側に位置する、カテーテルであり得る。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は、例示的な物質送達デバイスの側面断面図を図示する。
【図2】図2は、組織内への移植のために構成されたレザバを有する、例示的な物質送達デバイスの側面断面図を示す。
【図3】図3は、インビボアッセイ構成要素を有する、例示的な物質送達デバイスの側面断面図を示す。
【図4A】図4A〜図4Cは、例示的な生検デバイスを使用して組織サンプルを得る例示的な方法を図示する。
【図4B】図4A〜図4Cは、例示的な生検デバイスを使用して組織サンプルを得る例示的な方法を図示する。
【図4C】図4A〜図4Cは、例示的な生検デバイスを使用して組織サンプルを得る例示的な方法を図示する。
【図5】図5は、前進可能な組織貫入レザバを有する、例示的な物質送達デバイスの概略図を図示する。
【図6a】図6aは、親ねじおよびプランジャー物質送達、ならびに複数の出口ポートを備える、例示的なレザバの断面図を図示する。
【図6b】図6bは、プランジャーが前進して物質を送達している、図6aのレザバの断面図を図示する。
【図7】図7は、1つの腫瘍に移植された2つのデバイス、およびこれらのデバイスのうちの1つにアクセスする経皮道具を備える、例示的な物質送達システムを図示する。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(詳細な説明)
物質を組織に送達するためのデバイス、システム、およびキットが、本明細書に記載される。これらのデバイスは、1つ以上のチャンバ、および各チャンバ内に少なくとも1つのレザバを備え得る。このレザバは、微小投与量の物質を標的組織に局所送達し得る。この標的組織は、患者の身体内のいずこか(例えば、肝臓、肺、腎臓、前立腺、卵巣、脾臓、リンパ節、甲状腺、膵臓、心臓、骨格筋、腸、喉頭、食道および胃が挙げられる位置)に位置し得る。好ましい実施形態において、この標的組織は、腫瘍組織(腺腫;腺癌;扁平上皮癌;基底細胞癌;小細胞癌;大細胞未分化癌;軟骨肉腫;線維肉腫;およびこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない)である。
【0014】
いくつかのバリエーションにおいて、これらのデバイスは、移植の時点、取り出しの際、またはこれらの間のいずれかの時点で、標的組織のサンプルを得る。すなわち、「生検」する。「サンプル」とは、ヒト身体から得られた組織標本を意味する。他のバリエーションにおいて、これらのデバイスは、アッセイ構成要素を使用して、インビボデータを得ることが可能である。このアッセイ構成要素は、このデバイスに結合されており、そして好ましくは、リアルタイムで情報を集めるように構成される。集められたアッセイ情報は、物質送達を改変するため、および/または別の医学的事象を開始もしくは改変するために、使用され得る。好ましい実施形態において、得られるサンプルは腫瘍細胞であり、そしてこのアッセイは、腫瘍応答に関する情報を提供して、例えば手動でか、半自動的にかまたは自動的に(すなわち、閉ループで)1つ以上の剤の送達を改変する。このアッセイは、標的組織を通る剤の透過の程度を検出するため;標的組織に対する剤の物理化学的効果を検出するため;および組織に対する剤の薬理学的効果を検出するためのうちの1つ以上のために、使用され得る。さらなるバリエーションにおいて、これらのデバイスは、物質の送達後の標的組織の1つ以上のパラメータを感知するためのセンサを備え得る。剤は、応答パラメータの結果として、またはアッセイおよび/もしくはセンサにより得られたデータに応答して、送達され得る。このアッセイは、種々のデータ(例えば、効力(例えば、化学療法効力)に関連するデータ;活性(例えば、腫瘍細胞侵襲性);毒性(例えば、送達される1つ以上の剤に起因する毒性または細胞死に起因する毒性);およびこれらの組み合わせ)を提供するように構成され得る。
【0015】
なおさらなるバリエーションにおいて、これらのデバイスにより送達される物質は、位置マーカー(例えば、造影剤)である。画像マーカー(例えば、放射線標識、放射線不透過性標識、蛍光標識、比色定量標識、色素、酵素標識、GCMSタグ、アビジン、および/またはビオチン)が使用され得る。ここでこれらのデバイスは一般に、画像化様式(例えば、X線、超音波、コンピュータ断層撮影(CT)、磁気共鳴画像化(MRI)、または核画像化)と組み合わせて使用される。造影剤は、標的組織からの構造的情報または機能的情報を得るために、局所送達され得る。このデバイスはまた、増感剤を、単独でかまたは造影剤と組み合わせて送達し得る。増感剤は、放射線に対する組織の感度を(画像化または処置のいずれかのために)増加させ得るか、あるいは組織内の造影剤の対照性または解像度を増加させ得る。送達される物質は、コントロール(例えば、がんの診断においてしばしば使用されるネガティブコントロールおよびポジティブコントロール)を含み得る。送達される物質は、効力インジケータ(例えば、化学療法などのがん処置の効力の指標)を含み得る。効力インジケータとしては、インジケータ色素、ナノ粒子またはナノ構造体を含むインジケータ;およびこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0016】
これらのデバイスは、任意の送達経路のために構成され得る。例えば、この送達デバイスは、移植され得るか、摂取され得るか、または局所的に付けられ得る。取られる形態に依存して、これらのデバイスは、適切な繋留特徴、固定特徴、もしくは接着特徴、あるいはコーティングを備えて、送達を補助するか、または分解もしくは汚染を防止する。送達される物質は、複数の剤(例えば、1つのチャンバもしくはレザバ内に収容された複数の剤)を含み得るか、またはこれらの剤は、送達前に全く混合されずに、単独で保存および送達され得る。
【0017】
(I.デバイス)
本明細書に記載されるデバイスは一般に、1つ以上のチャンバを備える、これらのチャンバは通常、近位端および遠位端を有する。レザバが各チャンバ内に含まれ得る。支持構造体もまた、これらのチャンバの近位端に結合され得る。これらのチャンバは、多数の幾何学的形状で配置され得、例えば、これらのチャンバの軸が相対的に平行であり、これらのチャンバの遠位端が相対的に単一の面内にある。この構成において、これらのチャンバは、矩形または円形のアレイに配置され得る。これらのチャンバは、互いから等しく間隔を空けても、不規則に間隔を空けてもよい。あるいは、これらのチャンバは、これらのチャンバの遠位端が複数の面内に並ぶ、三次元パターンに配置され得る。この三次元パターンにおいて、これらのチャンバの軸は、相対的に平行であっても、互いに対して斜めであってもよい。これらのデバイスは、物質の送達も、実施されるアッセイも、データ収集も(使用される場合)妨害しない、任意の材料から作製され得る。この材料は、生分解性材料であっても非生分解性材料(例えば、ポリマー、金属など)であっても、これらの組み合わせであってもよい。いくつかのバリエーションにおいて、これらのデバイスは、一旦移植されると、このデバイスに対するバイオフィルム形成または炎症または他の異物反応を、防止するかまたは減少させる剤を含む。このような剤は、デバイス自体の材料に組み込まれ得るか、またはこのデバイスもしくはその一部分にコーティングされ得る。他のデバイス改変(ポリマー処理が挙げられる)もまた、このような反応を防止するために使用され得る。
【0018】
このチャンバは、その寸法が標的組織に適しており、物質の適切な微小用量の送達を可能にする限り、様々な設計のものであり得る。例えば、このチャンバは、管状、矩形、正方形などの形状を有するように形成され得る。長さおよび幅を有するように構成される場合、このチャンバは、長さが約1.0mm〜約10mm、約1.0mm〜約5.0mm、または約1.0mm〜約3.0mmであり得る。幅に関して、このチャンバは、約0.1mm〜約5.0mm、約0.1mm〜約3.0mm、約0.1mm〜約1.0mm、または約0.1mm〜約0.5mmの幅であり得る。あるいは、このチャンバは、約0.1mm〜約1.0mm、約0.1mm〜約0.5mm、または約0.1mm〜約0.3mmの体積を有し得る。他のチャンバ寸法が使用されて、例えば、デバイス配置を最適にし得るか、または特定の用途のためにこのデバイスを誂え得る。例えば、これらのチャンバの幅、長さおよび直径は、0.01mm程度に小さくても、10mmより大きくてもよい。これらのチャンバはまた、物質または活性剤を放出し得る別の構成要素またはデバイスを保持するように構成され得る。
【0019】
上記のように、これらのデバイスは、1つ以上のチャンバを備え得る。任意の数のチャンバが使用され得る。例えば、1個〜5個、1個〜10個、1個〜15個、または1個〜20個、あるいはこれより多くのチャンバが、使用され得る。複数のチャンバが使用される場合、これらのチャンバは、互いに直接隣接しても、チャンバ間に空間を有してもよい。いくつかのバリエーションにおいて、これらのチャンバは、互いに連絡するように構成され、例えばその結果、これらのチャンバの内容物が混合され得る。
【0020】
これらのチャンバは、接着剤を使用して互いに取り外し可能に付着され得るか、またはそれらの近位端において支持構造体を介して互いに結合され得る。例えば、この支持構造体は、ウェル、窪み、または他の結合要素を備え得、ここにこれらのチャンバが摩擦ばめされ得るか、スナップばめされ得るか、または他の様式でこの支持構造体に固定され得る。これらのチャンバはまた、成形(例えば、射出成形)によって形成され得る。所望であれば、この支持構造体はまた、ミクロ流体チャネルを備え得る。
【0021】
この支持構造体はまた、1つ以上の分離領域を有するように構成され得る。例えば、使用される材料およびチャンバの数などの要因に依存して、分離領域は、穿孔、増強された可撓性もしくはより低いデュロメーターを有する材料、ヒンジ、接合部などを備え得、これらは、この支持構造体の一部分が分離することを可能にする。これらのチャンバは、例えば、サンプルが異なるインビトロアッセイを使用して実施されるべきである場合、または送達される物質、感知された特定の応答パラメータ、もしくはインビボで実施される特定のアッセイによってチャンバをグループ分けするために、分離させられ得る。いくつかの例において、これらのチャンバは、エッチング、成形、または他の機械加工などのプロセスによって、支持構造体内に形成され得、例えばマイクロチップを形成し得る。
【0022】
これらのチャンバおよび支持構造体は、任意の材料または材料の組み合わせから作製され得る。この材料は一般的に、生体適合性であり、そしてこのデバイスに、標的組織内での所望の滞留時間を提供する。いくつかの例において、非生体適合性材料が使用され得、この材料は、別の材料でコーティングされて、このチャンバおよび支持構造体を生体適合性にする。
【0023】
任意の生分解性ポリマーが使用され得る。例えば、ポリ(ラクチド);ポリ(グリコリド);ポリ(ラクチド−co−グリコリド);ポリ(乳酸);ポリ(グリコール酸);ポリ(乳酸−co−グリコール酸);ポリ(ラクチド)/ポリ(エチレングリコール)コポリマー;ポリ(グリコリド)/ポリ(エチレングリコール)コポリマー;ポリ(ラクチド−co−グリコリド)/ポリ(エチレングリコール)コポリマー;ポリ(乳酸)/ポリ(エチレングリコール)コポリマー;ポリ(グリコール酸)/ポリ(エチレングリコール)コポリマー;ポリ(乳酸−co−グリコール酸)/ポリ(エチレングリコール)コポリマー;ポリ(カプロラクトン);ポリ(カプロラクトン)/ポリ(エチレングリコール)コポリマー;ポリ(オルトエステル);ポリ(ホスファゼン);ポリ(ヒドロキシブチレート)もしくはポリ(ヒドロキシブチレート)を含むコポリマー;ポリ(ラクチド−co−カプロラクトン);ポリカーボネート;ポリエステルアミド;ポリ酸無水物;ポリ(ジオキサノン);ポリ(アルキレンアルキレート);ポリエチレングリコールとポリオルトエステルとのコポリマー;生分解性ポリウレタン;ポリ(アミノ酸);ポリエーテルエステル;ポリアセタール;ポリシアノアクリレート;ポリ(オキシエチレン)/ポリ(オキシプロピレン)コポリマー、あるいはこれらのブレンドまたはコポリマーなどの生分解性ポリマーが使用され得る。生分解性形状記憶ポリマー(例えば、nmemoScience(Aachen,Germany))によって市販されているもの、または米国特許第5,189,110号もしくは米国特許第5,139,832号に記載されるもの)もまた使用され得る。
【0024】
非生分解性ポリマーが、チャンバまたは支持構造体を形成する際に使用される場合、適切な非生分解性ポリマーとしては、ポリ(エチレン酢酸ビニル)、ポリ(酢酸ビニル)、シリコーンポリマー、ポリウレタン、セルロース性ポリマーおよびセルロース誘導体などの多糖類、アシル置換セルロースアセテートおよびその誘導体、ポリ(エチレングリコール)とポリ(ブチレンテレフタレート)とのコポリマー、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニル、ポリ(ビニルイミダゾール)、クロロスルホン化ポリオレフィン、ポリエチレンオキシド、ならびにこれらのコポリマーおよびブレンドが挙げられるが、これらに限定されない。
【0025】
いくつかのバリエーションにおいて、チャンバまたは支持構造体は、金属から作製され得る。適切な金属の例としては、コバルト;クロム;ニッケル;白金;金;銀;金属ケイ素;ステンレス鋼;チタン;タンタル;これらの合金のいずれか(例えば、ニッケル−チタン合金)、およびこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。マグネシウムベースの金属などの生分解性金属もまた使用され得る。
【0026】
各チャンバは通常、レザバを備えるが、必ずしも備えなくてもよい。例えば、これらのチャンバのうちのいくつかは、コントロールとして働き得、これらのチャンバからは物質が送達されない。これらのレザバは、物質を標的組織に所望の様式で所望の微小用量で送達する限り、任意の幾何学的形状で任意の型のものであり得る。例えば、このレザバは、液体、溶液、ゲル、フィルム、層、または粒子の形態で、物質を含み得る。幾つかのバリエーションにおいて、このレザバは、物質を封入するポリマーマトリックスを含む。他のバリエーションにおいて、このレザバは、ポンプ(例えば、浸透圧ポンプ、ミクロ流体ポンプ、または超小型電子ポンプ)を備えるか、あるいはこのデバイスに作動可能に結合されたこのようなポンプを使用して物質を送達する。このレザバは、圧縮可能なブラダーを備え得、この圧縮可能なブラダーは、圧縮されている間に物質を送達するように構成される(例えば、制御可能な弁と流体接続された、連続的に圧縮されるブラダー)。このレザバは、加圧され得(例えば、気体で加圧されるレザバ)、そして1つ以上の弁の開閉のタイミングによって、所望の量の物質が所望の速度で送達されるようにする。このレザバは、シリンダおよびピストンの構成を有し得る(例えば、親ねじおよびプランジャー、または液圧もしくは空気で駆動されるピストン)。
【0027】
レザバからの物質の放出もまた、様々に制御され得る。制御は、マイクロコントローラ、または上に記載された種々の流体送達機構の他の形態の(例えば、機械的)制御により達成され得る。速度は、使用前(例えば、移植前)にポンプにプログラムされ得るか、または使用中に変更され得る(例えば、外部制御装置と通信する移植された送達デバイス)。物質が独立して送達される複数の剤を含むデバイスについては、可変制御が、各剤に対して提供される。あるいは、またはさらに、物質は、生分解性材料から形成されたマトリックス内に保持され得るか、あるいはマトリックスからの拡散もしくはマトリックスの分解によって、または周囲の間質液内への物質の溶解によって、組み込まれた物質を放出する材料に保持され得る。マトリックス中に提供される場合、この物質は、このマトリックス中に均質に分布しても不均質に分布してもよい。
【0028】
マトリックスの選択は、物質の放出の所望の速度に依存し得る。生分解性マトリックスと非生分解性マトリックスとの両方(放出系)が、物質の送達のために使用され得る。適切な放出系としては、ポリマーおよびポリマーマトリックス、非ポリマーマトリックス、または無機物および有機物の賦形剤および希釈剤(例えば、炭酸カルシウムおよび糖であるが、これらに限定されない)が挙げられるが、これらに限定されない。これらの放出系は、天然物であっても合成物であってもよい。いくつかのバリエーションにおいて、この放出系は、放出が望まれる期間(例えば、1日〜1週間、1週間〜1ヶ月、1ヶ月〜3ヶ月、またはそれより長期間)に基づいて選択され得る。他のバリエーションにおいて、放出の持続時間は、数分〜数時間程度に短くあり得る。
【0029】
このレザバはまた、物質を連続的にかまたは不連続的に放出するように構成され得る。1つのバリエーションにおいて、不連続的な放出が望ましい場合、このレザバは、標的組織への物質の1つ以上のパルスを提供するように形成され得る。このパルス化された物質は、1つのレザバから送達されても複数のレザバから送達されてもよい。数層の放出系および/または他の材料を、1つのレザバに組み込んで、1つのレザバからのパルス状送達を達成することもまた想定される。連続的放出が望ましい場合、このレザバは、経時的に分解するか、溶解するか、またはこのレザバからの物質の拡散を可能にする放出系を備え得る。いくつかのバリエーションにおいて、連続的送達または不連続的送達を達成するために、ポンプが使用され得る。送達はまた、遠隔信号によって制御され得る。
【0030】
レザバは、材料がこのレザバに物質の所望の放出速度論を提供する限り、任意の材料から作製され得る。1つのバリエーションにおいて、このレザバは、生分解性材料(例えば、生分解性ポリマー)から形成され得る。本明細書に記載されるレザバにおいて使用するのに適切な生分解性ポリマーとしては、ポリ(ラクチド);ポリ(グリコリド);ポリ(ラクチド−co−グリコリド);ポリ(乳酸);ポリ(グリコール酸);ポリ(乳酸−co−グリコール酸);ポリ(ラクチド)/ポリ(エチレングリコール)コポリマー;ポリ(グリコリド)/ポリ(エチレングリコール)コポリマー;ポリ(ラクチド−co−グリコリド)/ポリ(エチレングリコール)コポリマー;ポリ(乳酸)/ポリ(エチレングリコール)コポリマー;ポリ(グリコール酸)/ポリ(エチレングリコール)コポリマー;ポリ(乳酸−co−グリコール酸)/ポリ(エチレングリコール)コポリマー;ポリ(カプロラクトン);ポリ(カプロラクトン)/ポリ(エチレングリコール)コポリマー;ポリ(オルトエステル);ポリ(ホスファゼン);ポリ(ヒドロキシブチレート)もしくはポリ(ヒドロキシブチレート)を含むコポリマー;ポリ(ラクチド−co−カプロラクトン);ポリカーボネート;ポリエステルアミド;ポリ酸無水物;ポリ(ジオキサノン);ポリ(アルキレンアルキレート);ポリエチレングリコールとポリオルトエステルとのコポリマー;生分解性ポリウレタン;ポリ(アミノ酸);ポリエーテルエステル;ポリアセタール;ポリシアノアクリレート;ポリ(オキシエチレン)/ポリ(オキシプロピレン)コポリマー、あるいはこれらのブレンドまたはコポリマーなどのポリマーが挙げられるが、これらに限定されない。
【0031】
非生分解性ポリマーがレザバを形成する際に使用される場合、適切な非生分解性ポリマーとしては、ポリ(エチレン酢酸ビニル)、ポリ(酢酸ビニル)、シリコーンポリマー、ポリウレタン、セルロース性ポリマーおよびセルロース誘導体などの多糖類、アシル置換セルロースアセテートおよびその誘導体、ポリ(エチレングリコール)とポリ(ブチレンテレフタレート)とのコポリマー、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニル、ポリ(ビニルイミダゾール)、クロロスルホン化ポリオレフィン、ポリエチレンオキシド、ならびにこれらのコポリマーおよびブレンドが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの例において、このレザバは、多孔性である非生分解性ポリマーから作製されて、物質の吸収および/または拡散を可能にする。
【0032】
他のバリエーションにおいて、このレザバは、天然ポリマーを含む。使用され得る代表的な天然ポリマーとしては、タンパク質(例えば、ゼイン、修飾ゼイン、カゼイン、キチン、ゼラチン、グルテン、血清アルブミン、またはコラーゲン);ならびに多糖類(例えば、セルロース、デキストラン、およびポリヒアルロン酸)が挙げられるが、これらに限定されない。多糖類のヒドロゲルまたはゾル−ゲル混合物もまた使用され得る。このレザバもまた、物質の制御された拡散を提供する、多孔性ポリマーで満たされ得る。
【0033】
このレザバは、任意の物質を標的組織に局所送達し得る。この物質は、任意の化合物、分子、薬物、プロドラッグ、タンパク質、ペプチド、遺伝子療法調製物、細胞、診断剤、造影剤、画像化剤など、またはこれらの組み合わせであり得る。このような物質は、結合形態または遊離形態、液体または固体、コロイドまたは他の懸濁物、溶液、粒子(ナノ粒子が挙げられる)、あるいは気体もしくは他の流体の形態であり得る。例えば、この物質は、低分子、DNA、RNA、多糖類、酵素、または放射性化合物であり得る。この物質は、医学的状態の処置について評価される候補化合物、または医学的状態を局所処置する際に使用するための物質(例えば、市販の薬物)であり得る。上記のように、この物質はまた、構造的画像化手順または機能的画像化手順中に使用するための、造影剤または画像化剤であり得る。
【0034】
この物質が候補化合物として評価される場合、この物質は、種々の医学的状態の局所処置(種々の医学的状態の局所治癒が挙げられる)について評価され得る。例えば、この物質は、自己免疫状態、がん、心臓の状態、内分泌の状態、皮膚科学的状態、胃腸の状態、尿生殖器の状態、婦人科学、血液学的状態、感染状態、炎症状態、虚血状態、神経学的状態、産科学的状態、整形外科的状態、増殖性状態、肺の状態、腎臓の状態、ならびに脈管の状態(脳血管状態および末梢血管状態が挙げられる)の処置について評価され得る。
【0035】
上記のことを考慮して、標的組織に局所送達されて評価され得る物質/候補化合物の例示的なカテゴリーとしては、抗炎症物質、抗増殖物質、および化学療法/抗腫瘍物質が挙げられるが、これらに限定されない。抗感染物質の例としては、抗菌剤、抗真菌剤、抗寄生生物剤、抗ウイルス剤、および防腐剤が挙げられるが、これらに限定されない。抗炎症物質の例としては、ステロイド性抗炎症剤および非ステロイド性抗炎症剤が挙げられるが、これらに限定されない。上に列挙されたものに加えて、物質/候補化合物は、ポリペプチド、ポリヌクレオチド(アンチセンスオリゴヌクレオチドが挙げられる)、および天然に存在する低分子化合物または合成低分子化合物であり得る。
【0036】
1つのバリエーションにおいて、標的組織に送達される物質は、約50ダルトンより大きく約2,500ダルトン未満の分子量を有する、天然に存在する低分子化合物または合成低分子化合物である。これらの物質は、タンパク質との構造的相互作用(特に、水素結合)のために必要な官能基を含み得、そして少なくともアミン基、カルボニル基、ヒドロキシル基またはカルボキシル基を含み得る。これらの物質はまた、上記官能基のうちの1つ以上で置換された、環状炭素または複素環式構造および/または芳香族構造もしくはポリ芳香族構造を含み得る。いくつかのバリエーションにおいて、これらの物質は、糖類、脂肪酸、ステロイド、プリン、ピリミジン、これらの誘導体、構造的アナログ、または組み合わせであり得る。
【0037】
この物質がタンパク質である場合、このタンパク質は、ヒトタンパク質、あるいは別の種(すなわち、別の動物種(例えば、齧歯類(例えば、マウスおよびラット);家畜動物(例えば、ウマ、ウシ、イヌ、またはネコ);および霊長類(例えば、サル、またはヒヒ)))由来のホモログまたはタンパク質(もしくはそのフラグメント)であり得る。「ホモログ」とは、対応するヒトタンパク質に対して、少なくとも35%、通常は少なくとも約40%、そしてより通常には少なくとも約60%のアミノ酸配列同一性を有するタンパク質を意味する(配列同一性は、NCBIウェブサイトで利用可能なBLAST Compare Two Sequencesプログラムによって、デフォルト設定を使用して測定され得る)。
【0038】
別のバリエーションにおいて、標的組織部位に送達される物質は、ポリヌクレオチドまたは核酸である。この核酸は、コード配列(例えば、遺伝子、遺伝子フラグメントなど)であり得、これらのコード配列は、発現ベクター中に存在し得、このような発現ベクターは一般に、核酸配列の挿入に備える、プロモーター配列の近くに位置する好都合な制限部位を有する。転写開始領域、標的遺伝子またはそのフラグメント、および転写終止領域を含む、転写カセットが調製され得る。この転写カセットは、種々のベクター(例えば、プラスミド);レトロウイルス(例えば、レンチウイルス);アデノウイルスなどに導入され得、この場合、これらのベクターは、所望の期間にわたって、細胞内に一時的にかまたは安定に維持され得る。
【0039】
他のバリエーションにおいて、この物質は、アンチセンスオリゴヌクレオチドであり、特に、RNAなどのアンチセンス分子を発現するネイティブ核酸または核酸構築物からの化学修飾を有する、合成アンチセンスオリゴヌクレオチドである。このアンチセンス配列は、標的遺伝子のmRNAに対して相補的であり得、そして標的遺伝子産物の発現を阻害し得る。アンチセンス分子は、種々の機構(例えば、翻訳のために利用可能なmRNAの量を減少させること、RNアーゼHの活性化、または立体障害)を介して、遺伝子発現を阻害する。1つまたは組み合わせのアンチセンス分子が、1つの物質として使用され得る。組み合わせが使用される場合、この物質は、複数の異なる配列を含み得る。
【0040】
あるいは、この物質は、二本鎖RNA分子であり得る。RNAi(他に、二本鎖RNA干渉(dsRNAi)または低分子干渉RNA(siRNA)としても公知)は、線虫C.elegansにおいて広範に文書に示されている(Fire,A.ら、Nature,391,806−811,1998)。RNAi分子は、小さいリボ核酸分子(本明細書中で、干渉リボ核酸ともまた称される)、すなわち、オリゴリボヌクレオチドであり得、二重鎖構造(例えば、互いにハイブリダイズしている2つの異なるオリゴリボヌクレオチド、または小さいヘアピン形成を呈して二重鎖構造を生じる1つのリボオリゴヌクレオチド)で存在する。「オリゴリボヌクレオチド」とは一般に、約100ntの長さを超えず、通常は約75ntの長さを超えない、リボ核酸を意味する。しかし、いくつかの例において、この長さは、約70ntより小さくてもよい。RNA剤が、互いにハイブリダイズした2つの異なるリボ核酸の二重鎖構造(例えば、siRNA)である場合、この二重鎖構造の長さは、約15bp〜約30bp、または約15bp〜約29bpの範囲であり得る。このRNA剤が、ヘアピン形成で存在する1つのリボ核酸の二重鎖構造(すなわち、shRNA)である場合、このヘアピンのハイブリダイズした部分の長さは、siRNA型の剤について上に提供された長さと同じであり得るか、または4〜8ヌクレオチドだけ長くあり得る。この例において、RNAi剤の重量は、約5,000ダルトン〜約35,000ダルトンの範囲であり得る。
【0041】
図を参照すると、例示的なデバイスが図1に示されている。このバリエーションにおいて、物質送達デバイス(100)は、近位端(104)および遠位端(106)を有する複数のチャンバ(102)を備える。レザバ(108)が、各チャンバ(102)内にある。レザバ(108)は、チャンバ(102)の近位端(104)に位置するが、他の構成が想定される。例えば、図2に図示されるように、デバイス(200)のチャンバ(202)は、チャンバ(202)の近位端(206)から延びる細長レザバ(204)を備える。これらのチャンバは、例えば、尖った遠位端または針様の遠位端を使用することによって、組織に貫入するように構成され得る。これらのレザバまたはその一部分もまた、貫入部材として同様に構成され得、尖った遠位端を、ほぼ直線状および/または湾曲した幾何学的形状で有する。これらの貫入部材は、使用中に展開されるように(例えば、物質送達デバイスが患者の皮膚に取り付けられた後、または患者内に移植された後に、前進させられるように)構成され得る。あるいは、またはさらに、これらの貫入部材は、任意の時点で(例えば、使用前、外植直前、または外植後に)前進または後退させられるように構成され得る。これらの貫入部材の前進または後退は、画像で案内され得る(例えば、リアルタイム案内、または予め撮影された画像に基づく案内)。これらの貫入部材は中空であり得るか、または1つ以上の管腔を備え得、そして前進または後退を補助するための硬化手段を備える(例えば、前進中に曲がることを防止するため)。好ましい実施形態において、この硬化手段は、溶解性生体適合性物質を備え、図示されないが、好ましくは、デバイスが移植された直後に溶解する塩などの不活性化合物である。あるいは、取り外し可能なマンドレルが、硬さを提供するために、この貫入部材内に備えられ得る。
【0042】
これらの貫入部材は、1つ以上のリニアアクチュエータ(例えば、液圧または空気式のピストン、磁気ドライブ、親ねじ駆動、熱膨張または収縮アセンブリ、ならびに貫入部材を連続的な移動および/または不連続な段階で前進または後退させるように構成された他のリニア起動アセンブリ)によって、駆動され得る。これらの貫入部材は、使用者(例えば、医師または患者)による要求に応じて前進もしくは後退させられ得るか、または自動的に前進もしくは後退させられ得る。この物質送達デバイスは、センサ(例えば、貫入部材上またはその近くのセンサ)を備えて、この貫入部材の動きを検出および/または測定し得る。3つ以上の貫入部材の遠位端は、1つの面内に並んでも複数の面内に並んでもよい。好ましい方法において、これらの貫入部材の遠位端は、展開ありまたはなしで、実質的に一定の幅、厚さまたは直径を有する領域または体積(例えば、腫瘍の長軸によって規定される領域)に存在する。1つ以上の剤の送達後、この規定された領域または体積は、切除されて分析される。効力または他の組織応答の比較が、2つ以上の剤を規定された領域に独立して送達することに基づいて実施される。組織切除は、効力または他の剤関連時間パラメータに関連する時点で実施される。好ましい実施形態において、切除は、剤の送達の開始の2日後〜7日後に実施される。別の好ましい実施形態において、切除は、剤の送達の開始の1週間後〜1年後に実施される。
【0043】
本明細書に記載されるデバイスはまた、インビボで応答パラメータを感知するための1つ以上のセンサを備え得る。任意の型のセンサが使用され得る。例えば、化学センサ、機械的センサ、光学センサ、放射線センサ、温度センサ、またはこれらのセンサの組み合わせが使用され得る。ナノセンサが使用され得る。応答パラメータは、標的組織内のセンサによって感知または測定され得る任意のパラメータであり得、物質に対する標的組織の効果または応答に関連する。これらの応答パラメータとしては、代謝産物または前駆体のレベル;グルコース、酸素、または他の栄養のレベル;サイトカインレベル;pH;または重量オスモル濃度が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかのバリエーションにおいて、これらの応答パラメータは、本質的に構造的であり、そして可視化(例えば、光学センサ)によって得られる。例えば、細胞変化または組織学的/組織病理学的変化の可視化が得られ得る。取り出されたデバイスが標的組織からサンプルを採取する場合、これらのサンプルのさらなるインビトロ特徴付けが行われ得る。ドッキングステーションまたは他のデバイスが、組織サンプルを収集するため、またはサンプルをさらに特徴付ける際の種々のアッセイを実施するために、使用され得る。
【0044】
これらのデバイスはまた、応答パラメータに応答して活性剤を局所送達するように構成され得る。局所送達され得る例示的な活性剤としては、抗感染剤、抗炎症剤、抗増殖剤、および化学療法剤/抗腫瘍剤が挙げられるが、これらに限定されない。抗感染剤の例としては、抗菌剤、抗真菌剤、抗寄生生物剤、抗ウイルス剤、および防腐剤が挙げられるが、これらに限定されない。抗炎症剤の例としては、ステロイド性抗炎症剤および非ステロイド性抗炎症剤が挙げられるが、これらに限定されない。
【0045】
局所送達され得る抗菌剤の例としては、アミノグリコシド;アムフェニコール(amphenicol);アンサマイシン(ansamycin);β−ラクタム;リンコサミド(lincosamide);マクロライド;ニトロフラン;キノロン;スルホンアミド;スルホン;テトラサイクリン;バンコマイシン;およびこれらの誘導体のいずれかまたはこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。1つのバリエーションにおいて、β−ラクタムが、その活性剤である。
【0046】
使用され得るβ−ラクタムとしては、カルバセフェム(carbacephem);カルバペネム;セファロスポリン;セファマイシン;モノバクタム;オキサセフェム(oxacephem);ペニシリン;およびこれらの誘導体が挙げられるが、これらに限定されない。1つのバリエーションにおいて、ペニシリン(およびそれらの対応する塩)が、その活性剤である。
【0047】
本明細書に記載されるデバイスにより局所送達され得るペニシリンとしては、アムジノシリン(amdinocillin)、アムジノシリンピボキシル(amdinocillin pivoxil)、アモキシシリン、アンピシリン、アパルシリン、アスポキシシリン、アジドシリン、アズロシリン、バカンピシリン、ベンジルペニシリン酸(benzylpenicillinic acid)、ベンジルペニシリンナトリウム、カルベニシリン、カリンダシリン、クロメトシリン、クロキサシリン、シクラシリン、ジクロキサシリン、エピシリン、フェンベニシリン、フロキサシリン、ヘタシリン、レナンピシリン、メタンピシリン、メチシリンナトリウム、メズロシリン、ナフシリンナトリウム、オキサシリン、ペナメシリン、ペネタメートヨウ化水素酸塩(penethamate hydroiodide)、ペニシリンGベンタミン(penicillin G benethamine)、ペニシリンGベンザチン、ペニシリンGベンズヒドリルアミン、ペニシリンGカルシウム、ヒドラバミンペニシリンG、ペニシリンGカリウム、プロカインペニシリンG、ペニシリンN、ペニシリンO、ペニシリンV、ベンザチンペニシリンV、ヒドラバミンペニシリンV、ペニメピサイクリン、フェネチシリンカリウム、ピペラシリン、ピバンピシリン、プロピシリン、キナシリン、スルベニシリン、スルタミシリン、タランピシリン、テモシリンおよびチカルシリンが挙げられるが、これらに限定されない。クラブラン酸と組み合わせられたペニシリン(例えば、Augmentin(登録商標)(アモキシシリンとクラブラン酸))もまた使用され得る。
【0048】
局所送達に適した抗真菌剤の例としては、アリルアミン、イミダゾール、ポリエン、チオカルバメート、トリアゾール、およびこれらの任意の誘導体が挙げられるが、これらに限定されない。1つのバリエーションにおいて、イミダゾールが好ましい抗真菌剤である。使用され得る抗寄生生物剤としては、アトバコン(atovaquone)、クリンダマイシン、ダプソン、ヨードキノール、メトロニダゾール、ペンタミジン、プリマキン、ピリメタミン、スルファジアジン、トリメトプリム/スルファメトキサゾール、トリメトレキサート、およびこれらの組み合わせなどの剤が挙げられる。
【0049】
局所送達に適した抗ウイルス剤の例としては、アシクロビル、ファムシクロビル、バラシクロビル、エドクスジン、ガンシクロビル、ホスカルネット(foscamet)、シドビル(cidovir)(ビスチド(vistide))、ビトラサート(vitrasert)、ホルミビルセン(formivirsen)、HPMPA(9−(3−ヒドロキシ−2−ホスホノメトキシプロピル)アデニン)、PMEA(9−(2−ホスホノメトキシエチル)アデニン)、HPMPG(9−(3−ヒドロキシ−2−(ホスホノメトキシ)プロピル)グアニン)、PMEG(9−[2−(ホスホノメトキシ)エチル]グアニン)、HPMPC(1−(2−ホスホノメトキシ−3−ヒドロキシプロピル)−シトシン)、リバビリン、EICAR(5−エチニル−1−β−D−リボフラノシルイミダゾール−4−カルボキサミド)、ピラゾフリン(pyrazofurin)(3−[β−D−リボフラノシル]−4−ヒドロキシピラゾール−5−カルボキサミド)、3−デアザグアニン、GR−92938X(1−β−D−リボフラノシルピラゾール−3,4−ジカルボキサミド)、LY253963(1,3,4−チアジアゾール−2−イル−シアナミド)、RD3−0028(1,4−ジヒドロ−2,3−ベンゾジチイン)、CL387626(4,4’−ビス[4,6−d][3−アミノフェニル−N,N−ビス(2−カルバモイルエチル)−スルホニルイミノ]−1,3,5−トリアジン−2−イルアミノ−ビフェニル−−2−,2’−ジスルホン酸二ナトリウム塩)、BABIM(ビス[5−アミジノ−2−ベンゾイミダゾリル]−メタン)、NIH351、およびこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0050】
局所送達され得る防腐剤としては、アルコール、クロルヘキシドリン(chlorhexidrine)、ヨウ素、トリクロサン、ヘキサクロロフェン、および銀ベースの剤(例えば、塩化銀、酸化銀、銀ナノ粒子)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0051】
これらのデバイスはまた、ステロイド性抗炎症剤(コルチコステロイド)などの抗炎症剤を局所送達し得る。例示的なステロイド性抗炎症剤としては、21−アセトキシプレグネノロン、アルクロメタゾン、アルゲストン、アムシノニド、ベクロメタゾン、ベタメタゾン、ブデソニド、クロロプレドニゾン、クロベタゾール、クロベタゾン、クロコルトロン、クロプレドノール、コルチコステロン、コルチゾン、コルチバゾル、デフラザコルト(deflazacort)、デソニド、デスオキシメタゾン、デキサメタゾン、ジフロラゾン、ジフルコルトロン、ジフルプレドナート、エノキソロン、フルアザコルト、フルクロロニド、フルメタゾン、フルニソリド、フルオシノロンアセトニド、フルオシノニド、フルオコルチンブチル、フルオコルトロン、フルオロメトロン、酢酸フルペロロン、酢酸フルプレドニデン、フルプレドニゾロン、フルランドレノリド、プロピオン酸フルチカゾン、フォルモコルタール、ハルシノニド、プロピオン酸ハロベタゾール(halobetasol propionate)、ハロメタゾン、酢酸ハロプレドン、ヒドロコルタメート、ヒドロコルチゾン、ロテプレドノールエタボネート(loteprednol etabonate)、マジプレドン、メドリゾン、メプレドニゾン、メチルプレドニゾロン、モメタゾンフロエート(mometasone furoate)、パラメタゾン、プレドニカルバート、プレドニゾロン、プレドニゾロン25−ジエチルアミノ−アセテート、リン酸プレドニゾロンナトリウム、プレドニゾン、プレドニバル(prednival)、プレドニリデン、リメキソロン、チキソコルトール、トリアムシノロン、トリアムシノロンアセトニド、トリアムシノロンベネトニド、トリアムシノロンヘキサセトニド、これらの誘導体、およびこれらの組み合わせのうちのいずれかが挙げられるが、これらに限定されない。
【0052】
いくつかのバリエーションにおいて、非ステロイド性抗炎症剤が局所送達される。例えば、使用され得る非ステロイド性抗炎症剤としては、COXインヒビター(COX−1またはCOX非特異的インヒビター)(例えば、サリチル酸誘導体、アスピリン、サリチル酸ナトリウム、三サリチル酸コリンマグネシウム、サルサラート、ジフルニサル、スルファサラジンおよびオルサラジン;パラ−アミノフェノール誘導体(例えば、アセトアミノフェン);インドールおよびインデン酢酸(例えば、インドメタシンおよびスリンダク);ヘテロアリール酢酸(例えば、トルメチン、ジコフェナク(dicofenac)およびケトロラク);アリールプロピオン酸(例えば、イブプロフェン、ナプロキセン、フルルビプロフェン、ケトプロフェン、フェノプロフェンおよびオキサプロジン);アントラニル酸(フェナメート(fenamate))(例えば、メフェナム酸およびメロキシカム);エノール酸(例えば、オキシカム(oxicam)(ピロキシカム、メロキシカム)およびアルカノン(例えば、ナブメトン))ならびに選択的COX−2インヒビター(例えば、ジアリール置換フラノン(例えば、ロフェコキシブ(rofecoxib));ジアリール置換ピラゾール(例えば、セレコキシブ);インドール酢酸(例えば、(エトドラク)およびスルホンアニリド(例えば、ニメスリド))が挙げられるが、これらに限定されない。
【0053】
他のバリエーションにおいて、化学療法剤/抗腫瘍剤が局所送達される。例えば、本明細書に記載されるデバイスにより送達され得る化学療法剤/抗腫瘍剤としては、抗腫瘍剤(例えば、がん化学療法剤、生物学的応答改変剤、脈管形成インヒビター、ホルモンレセプター遮断薬、寒冷療法剤、または新形成もしくは腫瘍形成を破壊もしくは阻害する他の剤)(例えば、アルキル化剤、またはがん細胞のDNAを攻撃することによりがん細胞を直接殺傷する他の剤(例えば、シクロホスファミド、イソホスファミド);ニトロソウレア、または細胞DNA修復のために必要な変化を阻害することによりがん細胞を殺傷する他の剤(例えば、カルムスチン(BCNU)およびロムスチン(CCNU));代謝拮抗物質、および特定の細胞機能(通常、DNA合成)を妨害することによりがん細胞増殖を遮断する他の剤(例えば、6−メルカプトプリンおよび5−フルオロウラシル(5−FU));抗腫瘍抗体、およびDNAと結合またはDNAをインターカレートしてRNA合成を防止することにより働く他の化合物(例えば、ドキソルビシン、ダウノルビシン、エピルビシン、イダルビシン、マイトマイシン−Cおよびブレオマイシン)、植物(ビンカ)アルカロイド、および植物由来の他の抗腫瘍剤(例えば、ビンクリスチンおよびビンブラスチン);ステロイドホルモン;ホルモンインヒビター;ホルモンレセプターアンタゴニスト、およびホルモン応答性がんの増殖に影響を与える他の剤(例えば、タモキシフェン、ハーセプチン(herceptin))、アロマターゼインヒビター(例えば、アミノグルテチミド(aminoglutethamide)およびホルメスタン(formestane))、トリアゾールインヒビター(例えば、レトロゾールおよびアナストロゾール(anastrazole))、ステロイド性インヒビター(例えば、エキセメスタン);抗血管新生タンパク質;低分子;遺伝子療法剤および/または腫瘍の血管新生もしくは脈管形成を阻害する他の剤(例えば、meth−1、meth−2、サリドマイド);ベバシズマブ(bevacizumab)(Avastin)、スクアラミン、エンドスタチン(endostatin)、アンギオスタチン(angiostatin)、Angiozyme、AE−941(Neovastat)、CC−5013(Revimid)、medi−522(Vitaxin)、2−メトキシエストラジオール(2ME2、Panzem)、カルボキシアミドトリアゾール(CAI)、コンブレタスタチン(combretastatin)A4プロドラッグ(CA4P)、SU6668、SU11248、BMS−275291、COL−3、EMD 121974、IMC−1C11、IM862、TNP−470、セレコキシブ(Celebrex)、ロフェコキシブ(rofecoxib)(Vioxx)、インターフェロンα、インターロイキン−12(IL−12)、生物学的応答改変剤(例えば、インターフェロン、カルメット−ゲラン杆菌(BCG)、モノクローナル抗体、インターロイキン2、顆粒球コロニー刺激因子(GCSF)など);PGDFレセプターアンタゴニスト、ハーセプチン、アスパラギナーゼ、ブスルファン、カルボプラチン、シスプラチン、カルムスチン、クロラムブシル、シタラビン、ダカルバジン、エトポシド、フルカルバジン(flucarbazine)、フルロウラシル(flurouracil)、ゲムシタビン、ヒドロキシウレア、イフォスファミド、イリノテカン、ロムスチン、メルファラン、メルカプトプリン、メトトレキサート、チオグアニン、チオテパ、トムデックス(tomudex)、トポテカン、トレオスルファン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ミトアジトロン(mitoazitrone)、オキサリプラチン、プロカルバジン、ストレプトシン(streptocin)、タキソール(taxol)またはパクリタキセル、タキソテール)、このような化合物のアナログ/同種、誘導体が挙げられるが、これらに限定されない。
【0054】
いくつかのバリエーションにおいて、感知された応答パラメータに依存する閉じたフィードバックループが作製される。例えば、デバイスが、悪性腫瘍を処置するため、または化学療法のために使用するのに最適な剤もしくは剤の組み合わせを決定するために、化学療法剤を局所送達するために使用される場合、感知された腫瘍細胞アポトーシスの量に基づいて、低下したレベルまたは上昇したレベルの化学療法剤が、このデバイスから放出され得る。同様に、デバイスが、炎症を処置するために抗炎症剤を局所送達するために使用される場合、標的組織において感知されたサイトカインのレベルに基づいて、低下したレベルまたは上昇したレベルの抗炎症剤が、このデバイスから放出され得る。他のバリエーションにおいて、感知される応答パラメータは、活性剤の全身投与(例えば、静脈内投与)に結び付けられる。
【0055】
本明細書に記載されるデバイスはまた、画像化様式による同定または検出を補助する要素を備え得る。検出に関して、これらのデバイスは、放射線不透過マーカーまたは蛍光マーカーを有し得る。無線周波数タグが、同定目的で使用され得る。いくつかのバリエーションにおいて、これらのデバイスは、外植の際に、特定の効果または応答が標的組織において起こったか否かを示すための視覚インジケータを備える。この視覚インジケータは、このデバイスの全体または一部分の色変化であり得る。
【0056】
物質送達デバイスは、記載される限り、一般に、1つ以上のチャンバ、および各チャンバ内にレザバを備える。これらのレザバは、標的組織への送達のための物質を収容し得る。この一般的構造を考慮して、特定の機能または用途(以下でさらに詳細に述べるような)を有するデバイスが設計され得る。例えば、物質送達デバイスは、マイクロチップ、生検機構、または種々のアッセイ構成要素を備えるように構成され得る。生検機構を有するデバイスは、移植に適し得るが、マイクロチップまたはアッセイ構成要素を備えるデバイスは、移植、摂取、または局所付与のいずれかに適し得る。図3に示されるように、物質送達デバイス(300)は、チャンバ(306)の近位端(304)に結合されたマイクロチップ(302)を備える。アッセイ構成要素が使用される場合、このアッセイ構成要素もまた、これらのチャンバの近位端に結合され得る。
【0057】
(マイクロチップデバイス)
1つのバリエーションにおいて、物質送達デバイスは、マイクロチップを備える。このマイクロチップは、標的組織に物質を局所送達するため、物質送達を制御するためなどに使用され得る。例えば、マイクロチップのレザバの各々は、異なる物質および/または異なる微小投与量の物質を入れられ得、これらは独立して放出され得る。マイクロチップデバイスからの放出は、予めプログラムされたマイクロプロセッサ、遠隔制御、またはセンサによって制御され得る。
【0058】
チャンバの代わりに、このマイクロチップデバイスは、複数のレザバを備え得、これらのレザバは、生体適合性基材にエッチングされるかまたは他の様式で形成され、物質を満たされる。各レザバからの物質の放出は、例えば、レザバからの物質の放出を制御可能に起こす障壁膜または他の制御可能な部材によって、別々に制御され得る。レザバは、異なる薬物を満たされ得、そしてこれらのレザバは、分解するかまたは薬物が経時的にこのレザバから受動的に拡散することを可能にするかのいずれかの材料で、キャップされ得る。このキャッピング材料は、エネルギー源への曝露の際に迅速に腐食するようにか、透過性を変化させるようにか、または他の様式で信号に応答して物質を放出するように、構成され得る。次いで、この物質放出の部位および時間は、遠隔制御装置によってか、一体的に移植されたプログラムされたマイクロプロセッサによってか、移植されるが外側からプログラム可能であるユニットによってか、または他の効果的な配置によって、制御され得る。
【0059】
本発明のマイクロチップデバイスおよび他のデバイスはまた、ポンプ(例えば、ミクロ流体ポンプ、浸透圧ポンプ、または超小型電子ポンプ)を備え得る。一般に、ポンプアセンブリまたは複数のポンプアセンブリは、キャリア流体を流体出口に送達し、そして流体送達経路は、この出口からレザバを通って遠位ポート付き出口へと延び、この遠位ポート付き出口が、標的組織部位に移植される。この構成において、流体送達経路内または流体送達経路と連絡して配置されたレザバは、物質をキャリア流体内に放出し、このキャリア流体が、ポンプアセンブリによって、標的組織部位のポート付き出口の領域において局所圧力勾配を確立するために効果的な速度で送達され、その結果、この物質がこの標的組織部位において組織内に送達される。このキャリアは、例えば、生物学的に不活性もしくは不活発な流体(例えば、生理食塩水)であり得るか、または内因性体液であり得る。代替の実施形態において、複数のポンプアセンブリが、キャリア流体を1つ以上の流体導管および流体出口に送達し、例えば、異なるレザバにより放出される異なる剤と組み合わせるための、異なる型のキャリア流体を、流体導管または出口に送達する。各ポンプアセンブリは、好ましくは、独立して制御可能であり、各剤の送達速度、注入時間および注入量の独立した制御を可能にする。
【0060】
このレザバが加圧されるアセンブリ(例えば、圧力駆動式蛇腹)である場合、このポンプアセンブリは、1つ以上の弁、レストリクター、または物質がレザバから通ることを可能にされる時間および/もしくは速度を調節する他の要素を単に提供することによって、働き得る。あるいは、このポンプは、電気により動力を与えられるアセンブリであり得、電源および制御装置を有する。
【0061】
正確なポンプ構造としては、当該分野において公知である任意の適切な構造が挙げられ、流体送達経路内への流体の提供を調節するために、電気機械的に起動される蠕動または変位汲み上げ機構を有しても、制御弁もしくはレストリクターアセンブリに接続された加圧レザバまたは浸透圧駆動源を有しても、いずれでもよい。いずれの場合においても、圧力により動力を与えられても電気機械的に動力を与えられても、このポンプアセンブリは、正確かつ持続した流体の総体積の流れを、適切な流量で生じるように構成される。
【0062】
制御回路は、タイマー、デマルチプレクサー、マイクロプロセッサ、および入力源(例えば、記憶源、信号受信機、またはバイオセンサ)からなり得る。このタイマーおよびデマルチプレクサー回路は、電極製造中にマイクロチップの表面に設計され、直接組み込まれ得る。このマイクロプロセッサは、一般に、小さいサイズのものであり、低い電力要求を有し、そして記憶源、信号受信機、またはバイオセンサからの出力を、デマルチプレクサーを通して物質送達デバイス上の特定のレザバへの電力の方向付けのためのアドレスに翻訳する能力を有する。マイクロプロセッサへの入力源(例えば、記憶源、信号受信機、またはバイオセンサ)の選択は、送達デバイスの特定の用途、およびこのデバイスの作動が予めプログラムされるか、遠隔手段により制御されるか、その環境からのフィードバックにより制御されるかに依存する。
【0063】
マイクロチップのための電源の選択の基準は、小さいサイズ、充分な電力用量、制御回路に集積される能力、再充電される能力、および再充電が必要となるまでの時間の長さであり得る。数種のリチウムベースの再充電可能なマイクロバッテリが、S.D.JonesおよびJ.R.Akridge,「Development and performance of a rechargeable thin−film solid−state microbattery」、Journal of Polwer Sources,54:63 67(1995);ならびにJ.B.Batesら、「New amorphous thin−film lithium electrolyte and rechargeable microbattery」、IEEE 35th International Power Sources Symposium,337 39(1992)によって記載されている。これらのバッテリは代表的に、ほんの約10μmの厚さであり、そして約1cmの面積を占める。これらのバッテリのうちの1つ以上が、マイクロチップデバイスに直接組み込まれ得る。
【0064】
ここで図5を参照すると、本発明の物質送達デバイスが図示されている。デバイス500は、電子制御装置を囲むハウジング505、無線トランシーバ503におよび電源であるバッテリ502電気的に取り付けられたマイクロコントローラ501を備える。デバイス500は、標的組織の近くに、例えば、ハウジング505の一部分を患者の皮膚に接着剤で付着させることによって、または患者内への移植(例えば、縫合糸および縫合ループ504を使用してハウジング505を標的組織の近くの組織に固定することによる)によって、配置するために構成される。デバイス500は、一連のチャンバ(チャンバ520aを含む)を備える。各チャンバは、移動可能なレザバ(例えば、レザバ550a、550b、550cおよび550d)を備え、これらのレザバをスライド可能に受容する。各レザバは、1つ以上の剤(本願全体にわたって詳細に記載および列挙されるように)を収容し、そしてこれらの1つ以上の剤を標的組織に送達するように構成される。標的組織は、患者の身体内の任意の位置であり得、例えば、器官組織および腫瘍組織であり得る。好ましい方法において、この標的組織は、腫瘍組織と健常組織との両方を含む(例えば、物質が腫瘍組織と健常組織との両方に送達され、そして/またはこれらの組織の両方に対して試験が(例えば、コントロールを含むように)実施される場合)。レザバの代表的な実施形態が、以下に図6aおよび図6bを参照しながら記載される。チャンバ520aおよびレザバ550aは、チャンバ520a内で発生した気体の圧力がレザバ550aを前進させるようにシールを形成するような、サイズおよび構成にされる。封止構成要素(図示されないが好ましくはOリングである)が、レザバ550aとチャンバ520aとの間に備えられて、シールを形成し得る。レザバ550aは、螺旋ワイヤ551aを介してマイクロコントローラ501に取り付けられる。螺旋ワイヤ551aは、レザバ550aの前進(例えば、図5に示されるレザバ550bおよび550cの前進)を受け入れるような構成にされる。レザバ550aは、その遠位端に先端555aを備え、好ましくは、コアリング防止針構成のものであり、管腔が、レザバ550aに収容された1つ以上の剤を、例えばこの先端の遠位端の穴を通して、またはこの先端の側面に沿って位置する側部穴から(図示されないが以下で図6aおよび図6bを参照しながら詳細に記載される)送達するように構成される。チャンバ520aに収容されるシリンダー521aは、好ましくは、気体送達要素(例えば、気体発生器アセンブリ)、または1つ以上の弁により制御される圧縮気体容器である。
【0065】
シリンダー521aは、マイクロコントローラ521に電気的に接続され、その結果、正確な量の気体がシリンダー521により放出されて、レザバ550aおよび先端555aを標的組織内に特異的に前進させ得る。1つ以上のセンサ(図示されないが、好ましくは、光学センサまたは磁気センサである)が、シリンダー550aの動きを検出および/または定量するために配置され得、そしてマイクロコントローラ501に閉ループ運動情報を提供する。これらのチャンバおよびレザバは直線状の構成で示されているが、チャンバの多数の二次元配置および三次元配置(例えば、チャンバおよびレザバの10×10の正方形アレイ)が使用され得る。図5の各レザバは、付随するチャンバ内の圧力を増加させることによって前進するが、他のリニアアクチュエータが使用され得る。好ましい実施形態において、親ねじが回転モータにより駆動され(両方とも図示されない)、この場合、このレザバは、この親ねじに回転可能に取り付けられ、そしてこのレザバは、モータの関連する順方向回転および逆方向回転によって、前進または後退し得る。レザバの前進および後退は、本発明の物質送達デバイスの皮膚付着または移植の前、最中および/または後に実施され得る。本発明の物質送達デバイスの流体送達構成要素および他の可動構成要素は、半導体様の機械(例えば、微小電気機械的システム(MEMS)構成を有するもの)を使用して、構成され得る。MEMSアセンブリおよび構成要素は、モータ、弁、アクチュエータ、および極めて小さい寸法(例えば、本発明の構成要素およびデバイスのために好ましい寸法)で製造され得る他の電気機械的構成要素を備える。
【0066】
ここで図6aおよび図6bを参照すると、本発明のレザバの好ましい実施形態が図示されている。レザバ550は、1つ以上の取り付けられたワイヤを備え、図示されないが好ましくは、1つ以上の電気回路(例えば、図5のマイクロコントローラ501)への接続のためのものである。モータ552(1つ以上の減速歯車アセンブリを備えるステッパモータなどの回転モータ)が、親ねじ554に接続され、その結果、モータ552の回転が親ねじ554を回転させる。モータ552は、1つ以上の回転センサ(例えば、光学エンコーダまたはホール効果運動センサ)を備え得る。プランジャー553が、親ねじ554のねじ山に回転するように取り付けられ、図示されないが、一定のねじピッチ、またはプランジャー553の直線状の前進がモータ552の既知の回転角に基づいて計算され得るような他のねじピッチのものである。プランジャー553は、レザバ550の壁558に対してシールを形成し、その結果、プランジャー553の直線状の前進が、特定量の剤10を標的組織に送達する。プランジャー553は、偏心断面を有し得るか、または壁558と嵌合する1つ以上の切り欠きを備え得、その結果、プランジャー553の回転を防止する。レザバ550の遠位端は、組織に貫入するように構成された尖った遠位先端、ならびに出口ポート557a、557bおよび557c(全て、レザバ550の壁558に収容された剤10に流体接続される)を備える。レザバ550は、1つ以上の流体送達出口ポートの種々の配置を含み得、そしてこれらの出口ポートは、異なる幾何学的形状および/または断面積を有し得る。例えば、第二の出口ポートより遠位にある第一の出口ポートは、より大きい断面積を有し得、これによって、同じ量の剤が各出口ポートを通して送達されるようにする。これらの出口ポートは、等しく間隔を空け得、そして/またはこれらのポートは、螺旋パターンで配向し得る。
【0067】
プランジャー553の後退は、前進を引き起こす方向とは逆の方向でのモータの回転によって、引き起こされる。プランジャー553の後退は、患者からレザバ550内へと流体を抽出するために使用され得る。このような抽出は、レザバ550に材10が入っていない場合(例えば、プランジャー553が完全に前進した後、またはプランジャー550が完全に前進した位置(すなわち、剤が含まれない位置)で提供される場合)に起こり得る。この抽出は、1種以上の体液(血液;リンパ液;尿;精液;大脳脊髄液;間質液;およびこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない)を引き抜くために使用され得る。
【0068】
レザバ550は、第一のセンサである体積検出器523を備え、この体積検出器は、プランジャー553の後ろでレザバ550に一体化され、そして電気回路(図示されないが好ましくは図5のマイクロコントローラ501と類似のもの)に取り付けられる。プランジャー553の前進または後退は、プランジャー553の後ろの体積の変化によって、確認および/または定量され得る。好ましい実施形態において、体積検出器523は、ある範囲の周波数を発生させるかまたは他の様式で(例えば、マイクロコントローラから)提供される回路を備え、この周波数は、体積検出器523のスピーカーによって音声に変換される。体積検出器523のマイクロフォンは、体積検出器523の周りの閉じ込められた空間または空洞内で生じた音を記録し、その結果、共鳴周波数が検出され得る。この共鳴周波数(ヘルムホルツ共鳴)は、閉じ込められた空間の体積に比例する。
【0069】
レザバ550は、その遠位端またはその近くに、センサ556をさらに備え、このセンサは、例えば図5を参照しながら上に記載されたように、レザバ550が標的組織に貫入する際に標的組織内に前進するように構成される。センサ556は、動きを検出するように構成され得る。例えば、レザバ550の動きを検出および/または定量するように構成された光学検出器であり得る。あるいは、またはさらに、センサ556は、ひずみゲージ、加速度計、温度センサ、pHセンサ、化学センサ、機械的センサ、放射線センサおよび/または生理学的センサなどのセンサであり得る。多数の生理学的センサ(例えば、1つ以上の細胞活動を評価するように構成されたセンサ)が使用され得る。
【0070】
(生検デバイス)
別のバリエーションにおいて、物質送達デバイスは、標的組織からの除去の際にサンプルを得るように構成され得る。このサンプルは、任意の器官(例えば、肝臓)または標的部位の標的組織(例えば、がんもしくは腫瘍)からの細胞または組織の一部であり得る。このサンプルはまた、体液サンプル(例えば、血清、血液、血液細胞(例えば、白血球)、血漿、痰、尿、腹水、胸膜液、脳脊髄液、またはリンパ液)であり得る。上記のように、これらのサンプルは、サンプリングポートを使用して得られ得る。
【0071】
これらのデバイスは、任意の型の生検機構を使用してサンプルを得ることができる。1つのバリエーションにおいて、図4Bに示されるように、デバイス(400)は、チャンバ(404)の遠位端(402)を開位置(図4A)から閉位置(図4B)へと移動させる生検機構を有する。このような生検機構としては、ヒンジ、ばね、形状記憶要素、ワイヤ、またはこれらの組み合わせが挙げられ得る。この生検機構は、外部制御装置、圧力変化、温度変化などによって活性化され得るか、または所定期間後に自動的に活性化され得る。さらに、この生検機構は、遠位端に切断縁部を有するチャンバを備え得る。
【0072】
チャンバ(404)の遠位端(402)の閉鎖の際に、サンプル(例えば、組織(406))がチャンバ(404)内に保持され得る。次いで、組織(406)は、応答パラメータの評価のために、種々のインビトロアッセイに供され得る。適切なインビトロアッセイは、当該分野において周知である。例えば、結合アッセイ、分光光度法、ゲル電気泳動、クロマトグラフィーなどが、これらのサンプルを使用して実施され得る。
【0073】
(アッセイデバイス)
他のバリエーションにおいて、これらのデバイスは、標的組織から得られたサンプルをインビボで評価するためのアッセイ構成要素(例えば、図3の要素302を参照のこと)を備える。このアッセイは、上記のように1つ以上のセンサを組み込み得るか、またはサンプルを分析し得る他の要素を組み込み得る。例えば、このアッセイは、抗体、血清タンパク質、酵素、ウイルスタンパク質または細菌タンパク質、コレステロール、グルコース、多糖類、核酸、代謝産物、サイトカイン、腫瘍抗原またはがんマーカー、およびアポトーシスのレベルを検出し得る要素を備え得る。いくつかのバリエーションにおいて、これらのアッセイデバイスは、このアッセイから得られたデータに応答して、活性剤を送達するように構成される。送達され得る活性剤は、上で先に記載されたものと同じである。しかし、このアッセイ構成要素が検出および分析し得るもの、ならびにこのアッセイデータに応答して送達され得る対応する活性剤の具体的な例は、以下にさらに提供される。
【0074】
いくつかのバリエーションにおいて、これらのアッセイデバイスは、種々の型の腫瘍およびがんを監視または局所処置するために使用される。ここで、アッセイ構成要素は、望ましくない増殖を起こしている細胞において過剰発現または過剰活性化される遺伝子またはその産物を検出および分析するように構成され得る。例えば、このアッセイデバイスは、腫瘍内、または腫瘍を含むと疑われる組織内(例えば、生検手順後に残された空洞もしくは空間)に移植され得る。このアッセイ構成要素が、増加した濃度のこのような生物学的分析物または変異した過剰活性化形態のこのような分析物(両方、疾患マーカーである)を検出する場合、このアッセイデバイスは、活性剤(例えば、細胞傷害性剤)を放出するように構成され得る。同様に、細胞傷害性剤は、他の病理学的状態のうちでもとりわけ、新内膜増殖に対応する分析物に応答して、放出され得る。
【0075】
他のバリエーションにおいて、生物学的分析物は、腫瘍特異的抗原であり、これらの抗原は、がん細胞の表面で発現され得るか、またはがん細胞から放出され得る(例えば、腫瘍特異的抗原MUC−1)。ここで、このアッセイデバイスは、MUC−1の検出に応答して、細胞傷害性剤を放出するように構成され得る。
【0076】
なお他のバリエーションにおいて、このアッセイ構成要素は、サンプル中のレセプターチロシンキナーゼ(RTK)の存在を検出する。これらのレセプターは、頻繁に、一般的なヒトがん(例えば、乳がん;肺の扁平上皮細胞がん;膀胱がん;食道がん;胃腸がん(例えば、結腸がん、直腸がんもしくは胃がん);白血病;卵巣がん;気管支がん;および膵臓がん)中に存在する。従って、異常に高レベルのRTK発現または核酸検出を介するシグナル伝達活性もしくはタンパク質活性によるシグナル伝達活性の検出は、疾患マーカーを構成し得、そして活性剤としてのRTKインヒビターまたは細胞傷害性剤の放出を保証し得る。
【0077】
さらなるバリエーションにおいて、アッセイ構成要素は、炎症の指標であり得る分析物(例えば、TNF−α、IL−1、IL−8、IL−2、IL−3、IL−4、GM−CSF、INF−γ、MIF、およびTNF−β)を検出するように構成される。異常に高濃度のこのような分析物の検出は、活性剤としての抗炎症薬または抗体の局所放出を誘発し得る。
【0078】
なおさらなるバリエーションにおいて、このアッセイ構成要素は、微生物による感染の指標であり得る分析物を検出するように構成される。ここで、これらの分析物としては、ウイルスまたは細菌のタンパク質または核酸、あるいはそのフラグメントが挙げられ得る。例えば、細菌毒素(内毒素および外毒素、ならびにTSST−1が挙げられる)、または他の細菌スーパー抗原、あるいはボツリヌス毒素、ジフテリア毒素、炭疽保護抗原、炭疽浮腫因子、および炭疽致死因子など、ならびにウイルスタンパク質(例えば、インフルエンザ赤血球凝集素またはノイラミニダーゼ)などの分析物の検出は、感染を示し得、そして活性剤としての抗感染剤または毒素特異的抗体の局所放出を誘発し得る。
【0079】
別のバリエーションにおいて、アッセイ化合物は、異常な細胞増殖を検出するように、そして抗増殖効果を有する活性剤の局所放出を調整するように、構成される。例えば、シロリムス(sirolimus)(ラパマイシン(rapamycin))またはパクリタキセル(これらは、新内膜過形成中の平滑筋細胞増殖を阻害するのに有効である)が放出され得る。なお別のバリエーションにおいて、5−FU化学療法が、異常な細胞増殖に関連する検出された分析物に応答して、このアッセイデバイスから局所放出される。5−FUベースの化学療法は、5−FU、その誘導体の、単独でかあるいは他の化学療法剤(例えば、ロイコボリン)またはDPDインヒビター(例えば、ウラシル、5−エチニルウラシル、ブロモビニルウラシル、チミン、ベンジルオキシベンジルウラシル(BBU)もしくは5−クロロ−2,4−ジヒドロキシピリジン)と一緒にかの投与を包含し得る。
【0080】
あるいは、遺伝子毒性因子(例えば、DNAアルキル化剤およびDNAインターカレート剤)が送達され得る。例えば、ソラレン、抗腫瘍性抗生物質(アムサクリン;アクチノマイシンA、C、D(あるいは、ダクチノマイシンとして公知)またはF(あるいは、KS4);アザセリン;ブレオマイシン;カルミノマイシン(carminomycin)(カルビシン);ダウノマイシン(ダウノルビシン)、または14−ヒドロキシダウノマイシン(アドリアマイシンもしくはドキソルビシン);マイトマイシンA、BもしくはC;ミトザントロン;プリカマイイシン(ミトラマイシン)などが挙げられるが、これらに限定されない)が送達され得る。局所送達され得、DNAをアルキル化する遺伝子毒性因子の別の一般的なクラスは、ハロエチルニトロソウレアまたはクロロエチルニトロソウレアを含むものである。このクラスの代表的なメンバーとしては、カルムスチン、クロロゾトシン、フォテムスチン、ロムスチン、ニムスチン、ラニムスチンおよびストレプトゾトシンが挙げられるが、これらに限定されない。
【0081】
いくつかの例において、白金配位化合物(例えば、シスプラチンまたはオキサリプラチン)が、単独でかまたは組み合わせで、精巣癌腫、子宮内膜癌腫、頚部癌腫、胃癌腫、扁平上皮細胞がん、副腎皮質癌腫、および小細胞肺癌腫、ならびに髄芽細胞腫および神経芽細胞腫に関連する分析物に応答して送達され得る。
【0082】
検出された腫瘍分析物に応答して局所送達され得る遺伝子毒性因子のなお別の一般的なクラスは、サルファーマスタードおよびナイトロジェンマスタードを含む。これらの化合物は、主として、グアニンのN7原子において共有結合付加体を形成することによって、DNAを損傷する。この広範なクラスの代表的なメンバーとしては、クロラムブシル、シクロホスファミド、イフォスファミド、メルファラン、メクロロエタミン(mechloroethamine)、ノベンビシン(novembicin)、およびトロホスファミドが挙げられる。選択された細胞のゲノム中の特定の配列と共有結合または非共有結合により相互作用するオリゴヌクレオチドまたはそのアナログもまた、1つ以上の規定されたゲノム標的をゲノム病巣の座として選択することが望ましい場合、遺伝子毒性因子として使用され得る。
【0083】
いくつかのバリエーションにおいて、このアッセイ構成要素は,微生物病原体の指標である分析物を検出するように構成される。応答において、このデバイスは、抗菌効果を有する活性剤を局所放出するように構成され得る。例えば、抗生物質または抗ウイルス剤が放出され得る。
【0084】
他のバリエーションにおいて、このアッセイ構成要素は、高血糖症の指標である分析物を検出するように構成され、そしてこのアッセイデバイスは、応答において、血清グルコースレベルを低下させるのに適した活性剤を局所放出するように設計される。例えば、極めて高レベルのグルコースがこのアッセイ構成要素によって検出される場合、このアッセイデバイスは、充分な量のインスリンを放出することにより応答して、血中グルコースレベルを正常化し得る。
【0085】
(パッチデバイス)
これらの物質送達デバイスはまた、パッチとして形成され得る。このパッチは、皮膚へのこのデバイスの局所付与が望ましい場合に有用であり得る。このバリエーションにおいて、物質を収容するレザバは、上にある裏打ち層の下にある層であり得る。このパッチは、1つのレザバを含み得るか、または複数のレザバを含み得る。複数のレザバが使用される場合、これらのレザバは、同じ物質を含んでも異なる物質を含んでもよく、または各レザバは、物質の組み合わせを含んでもよい。これらのパッチはまた、物質の送達を調節する構成要素を含むように構成され得る。例えば、律速膜が、レザバ間に配置されて、物質の放出を調節し得る。速度制御膜を形成するために有用な代表的な材料としては、ポリエチレンおよびポリプロピレンなどのポリオレフィン;ポリアミド;ポリエステル;エチレン−エタクリレートコポリマー;エチレン−酢酸ビニルコポリマー;エチレン−メチル酢酸ビニルコポリマー;エチレン−エチル酢酸ビニルコポリマー;エチレン−プロピル酢酸ビニルコポリマー;ポリイソプレン、ポリアクリロニトリル;エチレン−プロピレンコポリマーなどが挙げられる。
【0086】
いくつかのバリエーションにおいて、これらのレザバは、薬学的に受容可能な接着材料のポリマーマトリックスを備え得、この接着材料は、このパッチを皮膚に固定する役に立つ。例えば、接着材料は、ポリエチレン;ポリシロキサン;ポリイソブチレン;ポリアクリレート;ポリアクリルアミド;ポリウレタン;可塑化エチレン−酢酸ビニルコポリマー;ならびに粘着性ゴム(例えば、ポリイソブテン、ポリブタジエン、ポリスチレン−イソプレンコポリマー、ポリスチレン−ブタジエンコポリマー、およびネオプレン(ポリクロロプレン))が挙げられるが、これらに限定されない感圧性接着剤(PSA)であり得る。
【0087】
裏打ち層は、このパッチの主要な構造要素として機能し得、そしてこのデバイスに、可撓性および特定のバリエーションにおいては閉塞性を提供し得る。この裏打ちは、可撓性エラストマー材料から構成され得、保護カバーとして働いて、このパッチの上表面を通る透過による物質の損失を防止し、そしてこのパッチにある程度の閉塞性を提供し得、その結果、このパッチにより覆われる体表の領域が、使用中に水和される。この裏打ち層のために使用される材料は、このパッチが皮膚の輪郭に従うことを可能にし得、そして関節または他の屈曲部分などの皮膚の領域(これらの領域は通常、機械的ひずみに供される)に快適に装着され得、皮膚とパッチとの可撓性または弾力の違いに起因して皮膚からパッチが外れる可能性がほとんどまたは全くない。裏打ち層として使用される材料は、上記のように閉塞性または透過性のいずれであってもよく、そして合成ポリマー(例えば、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、およびポリエーテルアミド)、天然ポリマー(例えば、セルロース性材料)、またはマクロ孔質の製織材料および不織材料から作製され得る。他のバリエーションにおいて、マイクロチップおよび/またはアッセイ構成要素が、裏打ち層の代わりに提供され得る。あるいは、またはさらに、接着剤は、パッチの皮膚接触表面に不連続な領域で塗布され得、例えば、パッチの下にある患者の皮膚の特定の部分(すなわち、接着剤がない領域)が付着しないままにされる。この不連続な構成は、望ましくない美容効果および他の皮膚効果を回避し得、そして皮膚の動きを受け入れ得、これによって、パッチの望ましくない外れを回避し得る。代替の実施形態において、このパッチは可撓性であるか、またはこのパッチが外れることなく動きを可能にするように構成された1つ以上のヒンジ部分を備える。
【0088】
層状のパッチデバイスが使用される場合、サンプルは、このパッチの皮膚接触層に固定されたかまたは取り外し可能に固定された、微小針を介して得られ得る。これらの微小針は、およそヒトの毛のサイズであり得、そして一体化された微小レザバを有し得る。この微小針は一般に、皮膚に無痛貫入するように構成される。これらの微小針は、シリコンまたは他の適切な金属およびポリマーから構成され得、そして直径が約10μm〜約200μ、約50μm〜約150μm、または約100μmであり得る。いくつかの例において、この微小針は、血液サンプルを得るように設計される。ここで、これらの微小針は、約0.01マイクロリットル〜約1.0マイクロリットル、約0.05マイクロリットル〜約0.5マイクロリットル、または約0.1マイクロリットル〜約0.3マイクロリットルの毛管血液を収集し得る。これらの微小針は、展開可能であり得、患者の皮膚へのパッチの配置後に皮膚を通して注入可能であり得る。これらの微小針は、同時に展開可能であり得るか、または群全体の部分セットで展開可能であり得、そして要求に応じて、特定の時間事象において、および/または分析(例えば、アッセイ分析)が特定の結果を生じたときに、展開され得る。これらの微小針の先端は、1つの面内に配置され得るか、または複数の面内に並び得る。これらの微小針のうちの1つ以上は、真っ直ぐであり得るかまたは湾曲し得る。これらの微小針の直径は、一定であっても変わってもよい。これらの微小針は、腫瘍組織(例えば、皮膚がんまたは患者の皮膚の表皮層の近くの他のがん)内に展開され得る。
【0089】
一般に、本明細書中に開示される微小針を作製する際に使用され得る微小製造プロセスとしては、リソグラフィー;エッチング技術(例えば、湿式化学、乾式、およびフォトレジスト除去);ケイ素の熱酸化;電気めっきおよび無電解めっき;拡散プロセス(例えば、ホウ素、リン、ヒ素、およびアンチモンの拡散);イオン注入;フィルム析出(例えば、エバポレーション(フィラメント、電子線、フラッシュ、ならびに影付けおよび段階被覆)、スパッタリング、化学蒸着(CVD)、エピタキシー(蒸気相、液相、および分子線)、電気めっき、スクリーン印刷、ならびに積層)が挙げられる。あるいは、これらの針は、シリコンウエハに成形され得、次いで、ニッケル、金、チタンまたは他の種々の生体適合性金属での従来のワイヤカット技術を使用してめっきされ得る。別のバリエーションにおいて、これらの針は、バイオポリマーから形作られ得る。
【0090】
(摂取可能デバイス)
摂取可能デバイスは、摂取のために改変された、上に記載されたデバイスのうちの任意のものであり得る。従って、摂取可能なデバイスは、尚早な分解および/または汚染から保護するコーティングまたは他の構成要素を有する、マイクロチップまたはアッセイデバイスであり得る。このデバイスまたはその一部分は、従来の経口剤形に含まれる成分から作製され得る。このような成分は、当業者に公知であるか、または明らかになる(例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences,Mack Publishing Company,Easton,Pa.,第17版、1985;Remington:The Science and Practice of Pharmacy,A.R.Gennaro,(2000)Lippincott,Williams & Wilkinsを参照のこと)。
【0091】
(画像化デバイス)
この物質送達デバイスはまた、画像化デバイスとして使用され得る。この画像化デバイスは、画像化様式により検出され得る造影剤を送達する限り、本明細書中に記載される任意の構成のものであり得る。画像化様式の例としては、X線、CT、MRI、超音波、PET走査、透視検査などが挙げられる。ここで、造影剤は、標的組織に関する構造的情報または機能的情報を得るために使用される。使用され得る造影剤としては、硫酸バリウム、ヨウ素化造影剤、水、ガドリニウム、酸化鉄、および蛍光画像化剤が挙げられるが、これらに限定されない。送達され得る例示的なヨウ素化造影剤としては、ジアトリゾエート、メトリゾエート、イオキサグレート、イオパミドール、イオヘキソール(iohexal)、イオキシラン、イオプロミド、およびイオジキサノールが挙げられるが、これらに限定されない。特定の分析物の存在を示すように活性化され得る造影剤もまた、使用され得る。上記のように、画像化目的で、このデバイスにポートが備えられ得るか、または取り外し可能に固定され得る。
【0092】
(II.システム)
一般に、これらのシステムは、本明細書中に記載されるような物質送達デバイス(例えば、生検デバイス、アッセイデバイス、マイクロチップデバイス、摂取可能デバイス、パッチデバイス、画像化デバイス、またはこれらの組み合わせ)、およびこのデバイスを標的組織に送達するための展開道具を備え得る。任意の展開道具が、このデバイスを送達するために使用され得る。この展開道具の構成は、使用されるデバイスの型、使用される送達経路、および特定の標的組織などの要因に依存し得る。この展開道具は、任意の経路を介してこのデバイスを送達するために設計され得る。例えば、この展開道具は、観血手順、腹腔鏡手順、内視鏡手順、関節鏡手順、皮下手順、およびロボット手順中の送達のために有用な特徴を備え得る。いくつかのバリエーションにおいて、この展開道具は、カテーテル/プッシャーアセンブリを備える。他のバリエーションにおいて、この展開道具は、顎を備える。
【0093】
このシステムはまた、このデバイスを標的組織から取り出すための回収道具を備え得る。これらの回収道具は、取り出しを補助するために、吸引、顎、フック、磁石などを備えるように形成され得る。いくつかのバリエーションにおいて、エネルギー源がこのシステム内に提供されて、レザバ内に収容された物質の放出を活性化する。他のバリエーションにおいて、例えば、画像化デバイスがこのシステムの一部分である場合、先に記載されたような画像化様式が、このシステム内に備えられ得る。さらなる構成要素(例えば、インビトロアッセイ)もまた、このシステムを誂えるために備えられ得る。
【0094】
図7を参照すると、本発明の物質送達システムが図示されている。システム600は、図5の送達デバイス500と類似の構成の、物質送達デバイス500aおよび500bを備え、同じ参照番号は、同じ部品または類似の部品を表わすために使用される。デバイス500aおよび500bの各々は、それぞれマイクロコントローラ501aおよび501bを備え、これらのマイクロコントローラは、それぞれ、無線トランシーバ503aおよび503bからデータを伝送および受信する。無線トランシーバ503aおよび503bはさらに、互いに通信するように構成され、その結果、デバイス500aまたは500bから得られたかまたは生成された情報が互いに伝送され得る。図7の構成において、デバイス500aおよび500bは、1つの腫瘍の部位で、患者の皮膚の下に移植されている。代替の方法において、デバイス500aは、第一の腫瘍内に移植され得、そしてデバイス500bは、同じ患者の異なる腫瘍内に移植され得る。別の代替の方法において、デバイス500aは、腫瘍内に移植され得、そしてデバイス500bは、健常組織内に、例えばコントロールとして働くように移植され得る。デバイス500aおよび500bは、それぞれ内方成長アセンブリ560aおよび560bをさらに備える。内方成長アセンブリ560aおよび560bは、細胞(例えば、がん細胞)が容器内に移動することを可能にするように構成された、容器を備える。好ましい実施形態において、この容器は、生物学的増殖因子(例えば、上皮増殖因子(EGF))でコーティングされるか、または他の様式で含む。多数の増殖因子(コロニー刺激因子(CSF)および1種以上のサイトカイン(例えば、SDF1−α)が挙げられるが、これらに限定されない)が、内方成長アセンブリ560aおよび560bの内部または表面に含まれ得る。各内方成長アセンブリは、異なる内方成長アセンブリと同じ増殖因子または異なる増殖因子を受容し得る。内方成長アセンブリ560aは、デバイス500aに取り外し可能に取り付けられ得るか、または別の構成要素(例えば、連絡手段(例えば、デバイス500aなどの1つ以上の別のデバイスと情報を通信するための有線通信もしくは無線通信)を備える別の移植アセンブリ)であり得る。デバイス500aおよび/またはデバイス500b(本明細書中以下で、簡単にするために、デバイス500aのみ)は、第二の内方成長アセンブリを備え得、例えば、異なる型の細胞を誘引し得る。あるいは、内方成長アセンブリ560bは、異なる細胞を誘引するように構成され得る(例えば、1つの細胞型が、内方成長アセンブリ560aから得られた結果を確認するため、またはそれらの結果と比較するために使用されるハウスキーピング細胞またはコントロール細胞である場合(例えば、内方成長アセンブリ560aががん細胞を誘引するように構成される場合))。
【0095】
内方成長アセンブリは、本明細書中で上に記載されたように、アッセイ機能またはアッセイ構成要素を備え得る。デバイス500aの内方成長アセンブリ560aは、アセンブリ560a内に移動した細胞に基づいてデータを生成するように構成された、アッセイ構成要素561を備える。好ましい実施形態において、アッセイ構成要素561aは、がん細胞の分析を実施して、例えば、がんの侵襲性を評価する。アッセイ構成要素561aにより生成されたデータは、マイクロコントローラにより使用されて、デバイス500aによる1種以上の材の送達を開始し得るか、停止し得るか、または改変し得、例えば、利益が確認されたら治療剤(例えば、化学療法剤)の送達を維持もしくは増加させ、そして/または利益が確認されなければ治療剤の送達を減少させるかもしくは停止する。
【0096】
デバイス500aは、アクセスポート570をさらに備え、このアクセスポートは、再シール可能な膜であるセプタム571を含み、このセプタムは、シールを維持しながら針などの尖った道具で繰り返しアクセスされるように構成される。システム600は、経皮アクセス道具であるシリンジ610をさらに備え、セプタム571を通ってポート571にアクセスしているところが示されている。アクセスポート570は、1種以上の剤を内方成長アセンブリ560a内に送達するため、および/または材料(例えば、移動した細胞)を内方成長アセンブリ560aから取り出すために使用され得る。あるいは、またはさらに、類似のアクセスポートがデバイス500aの別の部分に組み込まれ得るかまたは取り付けられて、例えば、デバイス500aのレザバに剤を添加し得るか、またはデバイス500aから材料を他の様式で添加もしくは除去し得る。
【0097】
システム600のデバイス500aは、各レザバの遠位端に電極をさらに備える。レザバ550a’は、電極580a’を備え、レザバ550a”は、電極580a”を備え、レザバ550a’’’は、電極580a’’’を備え、そしてレザバ550a””は、電極580a””を備える。電極580aの各々は、デバイス500aおよび/または標的組織(図7の図示においては腫瘍)の内部またはその周囲に、例えば、1つ以上の電極580間での電流の送達により、電場を生じさせるように構成される。あるいは、またはさらに、デバイス550bは、1つ以上の電極を備え得、そして電流が、デバイス500aの電極とデバイス500bの電極との間に送達され得る。あるいは、またはさらに、1つ以上の電極は、レザバ550aまたはデバイス500aの異なる位置(例えば、チャンバ520aの表面もしくは内部、またはハウジング505aの表面)に備えられ得る。1つ以上の電極580により送達されるエネルギーは、分析(例えば、デバイス500aのアッセイ構成要素により実施される分析)の結果に基づき得る。電極580は、標的組織(例えば、図7の腫瘍内)に配置され得る。なぜなら、レザバ580”および580’’’が図5を参照しながら記載されたように予め腫瘍内に前進しているからである。電極580により発生する電場は、イオン導入法および/または電気穿孔法(当業者に周知である薬物送達増強手段)を介して、薬物の送達を増強するために使用され得る。発生する電場は、送達される剤の実際の量を改変するための、付加的または代替的な方法であり得る(例えば、デバイス500aが流体を一定速度で送達するが、電極580により発生する電場を改変して、イオン導入法による流体移動または電気穿孔法による細胞取り込みを増強または減少させる場合)。
【0098】
(III.方法)
1)送達および回収
本明細書に記載されるデバイスは、任意の様式で送達され得る。例えば、これらのデバイスは、観血外科手術手順を介してか、または最少侵襲性手順(例えば、腹腔鏡手順、内視鏡手順、関節鏡手順、およびカテーテルベースの手順)によって送達され得る。これらのデバイスはまた、皮下送達されても局所送達されてもよい。ロボットデバイスを使用する送達もまた想定される。これらのデバイスの回収は、同じプロセスを介して行われ得る。標的組織(例えば、腫瘍)の画像が、このデバイスの使用前、使用中、または使用後に実施され得る。好ましい実施形態において、このデバイスは、患者の皮膚に付けられるか、または画像案内の元で患者内に移植される。本発明のデバイスは、1つ以上の貫入部材または前進可能部材(例えば、前進可能なレザバ)を備える。好ましい実施形態において、この貫入部材または前進可能部材は、画像案内(例えば、貫入および/または前進の前または最中に作成された画像)を使用して、組織に貫入または前進する。
【0099】
一般に、微小用量の物質を含むデバイスが、例えば、標的組織内への移植によって、例えば、診断手順および/または治療手順を実施するために、標的組織に送達される。この物質は、薬理学的効果をもたらすために充分な濃度で局所送達される。次いで、標的組織からのサンプル(例えば、組織の生検)が得られる。1つのバリエーションにおいて、このサンプルは、物質を送達するデバイスによって得られる。別のバリエーションにおいて、このサンプルは、皮下生検、観血生検、針吸引などの手順を介して得られる。次いで、サンプル組織が、標的組織に対する物質の影響を評価するための種々のアッセイに供され得る。例えば、このサンプルは、ゲノム、プロテオーム、生化学、および/または組織病理学の特徴付けに供され得る。
【0100】
2)投与
本明細書に記載されるデバイスは、微小投与量の物質を標的組織に送達する。微小投与量は、約0.001μg(以下)〜約1,000μg、または約10,000μg(以上)の物質であり得る。当業者は、微小投与レベルが、使用される特定の物質、標的組織、および/または処置される医学的状態の関数として変わり得ることを、容易に理解する。
【0101】
物質は、制御放出、徐放、遅延放出、またはパルス化様式で送達され得る。送達はまた、任意の期間にわたって行われ得る。例えば、送達は、数分〜数時間、数日〜数週間、数週間〜数ヶ月、または1年以上の期間にわたってさえ、行われ得る。
【0102】
3)医学的状態および標的組織
いくつかの例において、本明細書に記載されるデバイスは、医学的状態の処置について評価される候補化合物である物質を、局所送達するために使用され得る。他の例において、物質自体が、医学的状態を処置するために局所送達される。想定される医学的状態としては、自己免疫状態、がん、心臓の状態、胃腸の状態、尿生殖器の状態、血液学的状態、感染状態、炎症状態、虚血状態、神経学的状態、産科学的状態、整形外科的状態、増殖性状態、肺の状態、および脈管の状態が挙げられるが、これらに限定されない。
【0103】
さらに、これらのデバイスは、人体内の任意の標的組織に送達され得る。標的組織としては、神経組織、肺組織、胃腸組織、泌尿生殖組織、心臓組織、脈管組織、筋肉、骨、皮膚、ならびに任意の流体(例えば、血液またはリンパ)が挙げられ得る。
【0104】
(IV.キット)
キットは、本明細書に記載される1つ以上のデバイス(例えば、1つ以上の生検デバイス、マイクロチップデバイス、アッセイデバイス、摂取可能デバイス、パッチデバイス、または画像化デバイス)を提供し得る。これらのデバイスは、同じ物質または異なる物質を送達するレザバを備え得る。同様に、これらのデバイスは、同じ微小用量または異なる微小用量で物質を送達するレザバを備え得る。任意の数および型の展開道具、回収道具、エネルギー構成要素、および画像化デバイスもまた、備えられ得る。これらのキットはまた、サンプルを評価するためのさらなるインビトロアッセイを含み得る。
【0105】
これらのキットは、これらのキットに含まれるデバイス、道具、および/またはアッセイを使用するための指示書をさらに備え得る。これらの指示書は、キットにおいて種々の形態で存在し得、これらのうちの1つ以上は、キット内に存在し得る。これらの指示書が存在し得る1つの形態は、適切な媒質または基材(例えば、情報が印刷される紙片、キットの包装材、パッケージインサートなど)に印刷された情報としてである。なお別の形態は、コンピュータ読み取り可能媒体(例えば、ディスケット、CDなど)であり、この媒体上に、情報が記録されている。いくつかのバリエーションにおいて、ウェブサイトアドレスが提供され得、情報を得るために、このアドレスにインターネットを介してアクセスし得る。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の組織に物質を送達するためのデバイスであって、
a)近位端および遠位端を有する1つ以上のチャンバ;ならびに
b)該1つ以上のチャンバ内のレザバ、
を備え、該レザバは、標的組織への微小投与量の物質の局所送達のために構成されている、デバイス。
【請求項2】
前記デバイスが、可撓性、屈曲可能、拡張可能、かつ/または押し潰し可能である、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記デバイスが、患者内への移植、患者による摂取または患者への局所付着のために構成されている、請求項1に記載のデバイス。
【請求項4】
前記デバイスが摂取可能であり、そして汚染または分解を防止するように構成されたコーティングをさらに備える、請求項3に記載のデバイス。
【請求項5】
前記デバイスがパッチ構成を有する、請求項1に記載のデバイス。
【請求項6】
接着部分をさらに備え、該接着部分が、前記デバイスを前記患者の皮膚への接着により付着させるように構成されている、請求項5に記載のデバイス。
【請求項7】
前記接着部分が、薬学的に受容可能な接着物質を含有する、請求項6に記載のデバイス。
【請求項8】
前記デバイスが皮膚接触表面を有する、請求項5に記載のデバイス。
【請求項9】
前記物質が、前記皮膚接触表面を通過する、請求項8に記載のデバイス。
【請求項10】
前記接触表面が、皮膚付着位置において、前記患者の皮膚に水和を提供するように構成されている、請求項8に記載のデバイス。
【請求項11】
前記接触表面が、閉塞性もしくは透過性であるか、または閉塞部分と透過性部分との両方を備える、請求項8に記載のデバイス。
【請求項12】
前記接触表面が、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、およびポリエーテルアミドなどの合成ポリマー;セルロース性材料などの天然ポリマー;マクロ孔質の製織材料および不織材料;ならびにこれらの組み合わせからなる群より選択される材料を含有する、請求項8に記載のデバイス。
【請求項13】
前記デバイスが、ヒンジを備え、該ヒンジは、前記患者の皮膚が動く間に前記皮膚接触表面が外れることを防止するように構成されている、請求項8に記載のデバイス。
【請求項14】
前記皮膚接触表面が接着コーティングを備える、請求項8に記載のデバイス。
【請求項15】
前記接着コーティングが、接着剤の不連続なパターンであり、該接着剤の不連続なパターンが、前記患者の皮膚が動く間に前記皮膚接着表面が外れることを防止するように構成されている、請求項14に記載のデバイス。
【請求項16】
前記デバイスが複数の層を備える、請求項5に記載のデバイス。
【請求項17】
前記デバイスが複数の微小針を備える、請求項5に記載のデバイス。
【請求項18】
前記微小針が、直径が10μm〜約200μm、約50μm〜約150μm、または約100μmからなる群より選択される長さを有する、請求項17に記載のデバイス。
【請求項19】
前記微小針が、0.01マイクロリットル〜約1.0マイクロリットル、約0.05マイクロリットル〜約0.5マイクロリットル、または約0.1マイクロリットル〜約0.3マイクロリットルからなる群より選択される体積の毛細血管血液を収集するように構成されている、請求項17に記載のデバイス。
【請求項20】
1つ以上のレザバが遠位端を備え、そして貫入部材が、該レザバの遠位端または前記1つ以上のチャンバの遠位端を構成しており、該貫入部材が、前記皮膚接触表面を通過して前記患者の皮膚に貫入するように構成されている、請求項5に記載のデバイス。
【請求項21】
前記貫入が要求に応じて実施される、請求項20に記載のデバイス。
【請求項22】
前記貫入部材が貫入先端を備える、請求項21に記載のデバイス。
【請求項23】
複数の貫入部材を備え、前記貫入先端が、皮膚への貫入後に1つの面内に並ぶように構成されている、請求項22に記載のデバイス。
【請求項24】
複数の貫入部材を備え、前記貫入先端が、皮膚への貫入後に複数の面内に並ぶように構成されている、請求項22に記載のデバイス。
【請求項25】
前記貫入部材が湾曲した幾何学的形状または直線状の幾何学的形状を有する、請求項21に記載のデバイス。
【請求項26】
複数の貫入部材を備え、第一の貫入部材が湾曲した幾何学的形状を有し、そして第二の貫入部材が直線状の幾何学的形状を有する、請求項25に記載のデバイス。
【請求項27】
前記貫入部材の一部分が腫瘍内に配置されるように構成されている、請求項20に記載のデバイス。
【請求項28】
第二の貫入部材の少なくとも一部分が、健常組織内に配置されるように構成されている、請求項27に記載のデバイス。
【請求項29】
前記デバイスが、患者組織画像化機能を提供するように構成されている、請求項1に記載のデバイス。
【請求項30】
前記デバイスが、硫酸バリウム;ジアトリゾエート、メトリゾエート、イオキサグレート、イオパミドール、イオヘキソール、イオキシラン、イオプロミド、およびイオジキサノールなどのヨウ素化造影剤;水、酸化ガドリニウム、酸化鉄;蛍光画像化剤;分析物特異的活性化可能造影剤;ならびにこれらの組み合わせからなる群より選択される造影剤を備える、請求項29に記載のデバイス。
【請求項31】
前記物質が複数の剤を含有する、請求項1に記載のデバイス。
【請求項32】
前記複数の剤が1つのレザバ内で合わせられている、請求項31に記載のデバイス。
【請求項33】
第一の剤が第一のレザバ内に含まれず、そして第二の剤が第二のレザバ内に含まれない、請求項31に記載のデバイス。
【請求項34】
前記物質が、医学的状態の処置のために評価される候補化合物である、請求項1に記載のデバイス。
【請求項35】
前記候補化合物が、低分子、タンパク質、ペプチド、DNA、RNA、多糖類、酵素、気体、放射性化合物、細胞、ナノ粒子、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項34に記載のデバイス。
【請求項36】
前記医学的状態が、自己免疫状態、がん、心臓の状態、皮膚科学的状態、内分泌の状態、胃腸の状態、尿生殖器の状態、婦人科学的状態、血液学的状態、感染状態、炎症状態、虚血状態、神経学的状態、産科学的状態、整形外科的状態、増殖性状態、肺の状態、腎臓の状態、および脈管の状態からなる群より選択される、請求項34に記載のデバイス。
【請求項37】
前記物質が造影剤である、請求項1に記載のデバイス。
【請求項38】
前記造影剤が、コンピュータ連動断層撮影造影剤、磁気共鳴画像化造影剤、超音波造影剤、またはX線造影剤である、請求項37に記載のデバイス。
【請求項39】
前記物質が、液体;溶液;ゲル;フィルム;層;粒子;およびこれらの組み合わせからなる群より選択される形態である、請求項1に記載のデバイス。
【請求項40】
前記物質が様々に放出される、請求項1に記載のデバイス。
【請求項41】
前記物質が、生分解性マトリックスから形成されたマトリックス、またはマトリックスからの拡散もしくはマトリックスの分解によって該物質を放出するマトリックス中に構成されている、請求項1に記載のデバイス。
【請求項42】
前記物質が、前記マトリックス中に均質または不均質に分布している、請求項41に記載のデバイス。
【請求項43】
前記マトリックスが、生分解性であるか、非生分解性であるか、または生分解性部分と非生分解性部分との両方を備える、請求項41に記載のデバイス。
【請求項44】
前記マトリックスが、ポリマーおよびポリマーマトリックス;非ポリマーマトリックス;炭酸カルシウムおよび糖などの無機物および有機物の賦形剤および希釈剤;ならびにこれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項41に記載のデバイス。
【請求項45】
前記マトリックスが天然放出系または合成放出系を構成する、請求項41に記載のデバイス。
【請求項46】
物質放出の持続時間が、数分〜数時間;1日〜1週間;1週間〜1ヶ月、および1ヶ月〜3ヶ月からなる群より選択される、請求項41に記載のデバイス。
【請求項47】
前記物質が、連続的または不連続的に放出される、請求項1に記載のデバイス。
【請求項48】
前記物質が、抗炎症剤;抗増殖剤;化学療法剤または抗腫瘍剤;およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項1に記載のデバイス。
【請求項49】
前記物質が、抗菌剤;抗真菌剤;駆虫剤;抗ウイルス剤;防腐剤;およびこれらの組み合わせからなる群より選択される抗感染剤を含有する、請求項48に記載のデバイス。
【請求項50】
前記物質が、ステロイド剤;非ステロイド剤;およびこれらの組み合わせからなる群より選択される抗炎症剤を含有する、請求項48に記載のデバイス。
【請求項51】
前記物質が、ポリペプチド;アンチセンスオリゴヌクレオチドなどのポリヌクレオチド;天然に存在する低分子化合物または合成低分子化合物;およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項1に記載のデバイス。
【請求項52】
前記物質が、50ダルトンより大きく約2500ダルトン未満である分子量を有する、請求項1に記載のデバイス。
【請求項53】
前記物質が、アミン基;カルボニル基;ヒドロキシル基および/またはカルボキシル基を含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項54】
前記物質が、サッカリド;脂肪酸;ステロイド;プリン;ピリミジン;これらの誘導体、構造的アナログ、および組み合わせからなる群より選択される、請求項1に記載のデバイス。
【請求項55】
前記物質が、ヒトタンパク質;マウスまたはラットなどの齧歯類などの別の種由来のそのホモログまたはタンパク質またはフラグメント;およびこれらの組み合わせからなる群より選択されるタンパク質である、請求項1に記載のデバイス。
【請求項56】
前記物質が、発現ベクター中に存在し得る遺伝子または遺伝子フラグメントなどの配列をコードする核酸であり、該ベクターは一般に、プロモーター配列の近くに位置する、核酸配列の挿入に備えるために好都合な制限部位を有する、請求項1に記載のデバイス。
【請求項57】
前記物質がアンチセンスオリゴヌクレオチドである、請求項1に記載のデバイス。
【請求項58】
前記アンチセンスオリゴヌクレオチドが合成アンチセンスオリゴヌクレオチドである、請求項57に記載のデバイス。
【請求項59】
前記合成オリゴヌクレオチドが、RNAなどのアンチセンス分子を発現するネイティブ核酸または核酸構築物からの化学修飾を有する、請求項58に記載のデバイス。
【請求項60】
前記物質が二本鎖RNA分子を含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項61】
前記物質がネガティブコントロールおよびポジティブコントロールを含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項62】
第一のレザバが前記ネガティブコントロールを含まず、そして第二のレザバが前記ポジティブコントロールを含まない、請求項61に記載のデバイス。
【請求項63】
前記物質が位置マーカーを含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項64】
前記位置マーカーが、放射性標識;放射線不透過性標識;蛍光標識;比色定量標識;色素;酵素標識;GCMSタグ;アビジン;ビオチン;およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項63に記載のデバイス。
【請求項65】
前記物質が効力インジケータを含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項66】
前記効力インジケータが、ナノ粒子、ナノ構造体;インジケータ色素;およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項65に記載のデバイス。
【請求項67】
前記微小投与量が、約0.001μg〜約100μgの物質である、請求項1に記載のデバイス。
【請求項68】
前記微小投与量が0.001μg未満である、請求項1に記載のデバイス。
【請求項69】
前記微小投与量が、0.001μg〜1000μgである、請求項1に記載のデバイス。
【請求項70】
前記微小投与量が、0.001μg〜10000μgである、請求項1に記載のデバイス。
【請求項71】
前記レザバまたはその一部分が、組織内への移植のために構成されている、請求項1に記載のデバイス。
【請求項72】
前記レザバが、ポリマーマトリックスを備え、該ポリマーマトリックスが、前記物質を封入するか、該物質を吸収するか、または該物質を放出する粒子を含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項73】
前記レザバが、浸透圧ポンプ、ミクロ流体ポンプ、または超小型電子ポンプを備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項74】
前記レザバが、浸透圧ポンプ;ミクロ流体ポンプ;超小型電子ポンプのうちの1つ以上、またはこれらの組み合わせに流体取り付けされている、請求項1に記載のデバイス。
【請求項75】
前記レザバが圧縮可能ブラダーを備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項76】
前記レザバが、シリンダーおよび並進可能なピストンを備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項77】
前記レザバが親ねじをさらに備え、該親ねじが回転すると前記ピストンが並進する、請求項76に記載のデバイス。
【請求項78】
前記レザバが気体発生器をさらに備え、気体の発生が前記ピストンの並進を引き起こす、請求項76に記載のデバイス。
【請求項79】
前記レザバが、圧力源、圧縮可能ハウジング、および弁を備え、前記物質を送達するために該弁が開閉するように構成されている、請求項1に記載のデバイス。
【請求項80】
物質送達の速度が該物質送達中または該物質送達前に調節され得るように、前記デバイスが構成されている、請求項1に記載のデバイス。
【請求項81】
前記物質送達の体積が物質送達中または物質送達前に調節され得るように、前記デバイスが構成されている、請求項1に記載のデバイス。
【請求項82】
前記レザバを通る流体の流れの方向が逆にされ得るように、前記デバイスが構成されている、請求項1に記載のデバイス。
【請求項83】
身体から流体を引き抜くために前記流れが逆にされる、請求項82に記載のデバイス。
【請求項84】
前記体液が血液;リンパ液;尿;精液;大脳脊髄液;間質液;およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項83に記載のデバイス。
【請求項85】
前記デバイスが複数のレザバを備え、各レザバが同じ物質または異なる物質を含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項86】
流体駆動源をさらに備え、そして第一のレザバが該流体駆動源に接続されており、そして第二のレザバが該流体駆動源に接続されている、請求項85に記載のデバイス。
【請求項87】
各レザバが同じ流体を受け取る、請求項86に記載のデバイス。
【請求項88】
第一のレザバに接続された第一の流体駆動源、および第二のレザバに接続された第二の流体駆動源を備える、請求項85に記載のデバイス。
【請求項89】
前記第一の流体駆動源が、前記第二の流体駆動源と同じ速度および同じ量で流体を送達するように構成されている、請求項88に記載のデバイス。
【請求項90】
前記第一の流体駆動源が、前記第二の流体駆動源とは無関係な速度および無関係な量で流体を送達するように構成されている、請求項88に記載のデバイス。
【請求項91】
前記レザバが生分解性材料を含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項92】
前記生分解性材料が、ポリ(ラクチド);ポリ(グリコリド);ポリ(ラクチド−co−グリコリド);ポリ(乳酸);ポリ(グリコール酸);ポリ(乳酸−co−グリコール酸);ポリ(ラクチド)/ポリ(エチレングリコール)コポリマー;ポリ(グリコリド)/ポリ(エチレングリコール)コポリマー;ポリ(ラクチド−co−グリコリド)/ポリ(エチレングリコール)コポリマー;ポリ(乳酸)/ポリ(エチレングリコール)コポリマー;ポリ(グリコール酸)/ポリ(エチレングリコール)コポリマー;ポリ(乳酸−co−グリコール酸)/ポリ(エチレングリコール)コポリマー;ポリ(カプロラクトン);ポリ(カプロラクトン)/ポリ(エチレングリコール)コポリマー;ポリ(オルトエステル);ポリ(ホスファゼン);ポリ(ヒドロキシブチレート)もしくはポリ(ヒドロキシブチレート)を含むコポリマー;ポリ(ラクチド−co−カプロラクトン);ポリカーボネート;ポリエステルアミド;ポリ酸無水物;ポリ(ジオキサノン);ポリ(アルキレンアルキレート);ポリエチレングリコールとポリオルトエステルとのコポリマー;生分解性ポリウレタン;ポリ(アミノ酸);ポリエーテルエステル;ポリアセタール;ポリシアノアクリレート;ポリ(オキシエチレン)/ポリ(オキシプロピレン)コポリマー、あるいはこれらのブレンドまたはコポリマー;およびこれらの組み合わせからなる群より選択されるポリマーである、請求項91に記載のデバイス。
【請求項93】
前記レザバが非生分解性材料を含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項94】
前記非生分解性材料が、ポリ(エチレン酢酸ビニル)、ポリ(酢酸ビニル)、シリコーンポリマー、ポリウレタン、セルロース性ポリマーおよびセルロース誘導体などの多糖類、アシル置換セルロースアセテートおよびその誘導体、ポリ(エチレングリコール)とポリ(ブチレンテレフタレート)とのコポリマー、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニル、ポリ(ビニルイミダゾール)、クロロスルホン化ポリオレフィン、ポリエチレンオキシド、ならびにこれらのコポリマーおよびブレンド;ならびにこれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項93に記載のデバイス。
【請求項95】
前記レザバが多孔性材料を含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項96】
前記多孔性材料が非生分解性である、請求項95に記載のデバイス。
【請求項97】
前記多孔性材料が、前記物質の吸収および/または拡散を可能にするように構成されている、請求項96に記載のデバイス。
【請求項98】
前記レザバが天然ポリマーを含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項99】
前記天然ポリマーが、ゼイン、修飾ゼイン、カゼイン、キチン、ゼラチン、グルテン、血清アルブミン、またはコラーゲンなどのタンパク質;ならびにセルロース、デキストラン、およびポリヒアルロン酸などの多糖類からなる群より選択され、多糖類のヒドロゲルまたはゾル−ゲル混合物もまた使用され得る、請求項98に記載のデバイス。
【請求項100】
前記レザバがキャップをさらに備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項101】
前記キャップが生分解性である、請求項100に記載のデバイス。
【請求項102】
前記キャップが、エネルギーを与えることにより生分解するように構成されている、請求項101に記載のデバイス。
【請求項103】
前記レザバと流体連絡する流体送達経路をさらに備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項104】
前記流体送達経路を通過して前記標的組織に入るキャリア流体をさらに含む、請求項103に記載のデバイス。
【請求項105】
前記キャリア流体を提供するように構成された加圧された源または加圧可能な源をさらに備える、請求項104に記載のデバイス。
【請求項106】
前記源が、蠕動ポンプ、容積型ポンプ、または浸透圧ポンプなどのポンプ;加圧されたレザバ;およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項105に記載のデバイス。
【請求項107】
圧力駆動式蛇腹;弁;レストリクター;圧力調節機;電源;制御装置;およびこれらの組み合わせをさらに備える、請求項105に記載のデバイス。
【請求項108】
前記レザバが前記物質を前記キャリア流体中に放出するように構成されている、請求項104に記載のデバイス。
【請求項109】
前記キャリア流体が生物学的に不活性な流体または生物化学的に不活発な流体である、請求項104に記載のデバイス。
【請求項110】
前記キャリア流体が生理食塩水または内因性体液である、請求項109に記載のデバイス。
【請求項111】
前記レザバが遠位端を有し、そして貫入部材が遠位端を有し、そして該レザバの遠位端またはチャンバの遠位端を構成し、該貫入部材が組織に貫入するように構成されている、請求項1に記載のデバイス。
【請求項112】
前記貫入部材の遠位端が尖っている、請求項111に記載のデバイス。
【請求項113】
前記貫入部材が要求に応じて組織に貫入するように構成されている、請求項111に記載のデバイス。
【請求項114】
前記組織が腫瘍組織である、請求項111に記載のデバイス。
【請求項115】
前記貫入部材が組織内に前進するように、または組織から後退するように構成されている、請求項111に記載のデバイス。
【請求項116】
前記貫入部材が組織を連続的に通過するように構成されている、請求項115に記載のデバイス。
【請求項117】
前記貫入部材の動きを検出するように構成されたセンサをさらに備える、請求項115に記載のデバイス。
【請求項118】
前記貫入部材上またはその近くにセンサをさらに備える、請求項115に記載のデバイス。
【請求項119】
1つの面内に並ぶように構成された3つ以上の貫入部材を備える、請求項111に記載のデバイス。
【請求項120】
複数の面内に並ぶように構成された3つ以上の貫入部材を備える、請求項111に記載のデバイス。
【請求項121】
実質的に一定の幅、厚さまたは直径を有する体積内または領域内に並ぶ3つ以上の貫入部材を備える、請求項111に記載のデバイス。
【請求項122】
前記体積または領域が、前記デバイスによる前記物質の送達後に切除される、請求項121に記載のデバイス。
【請求項123】
前記貫入部材が湾曲しているかまたは実質的に直線状である、請求項111に記載のデバイス。
【請求項124】
少なくとも2つの貫入部材を備え、第一の貫入部材が実質的に直線状であり、そして第二の貫入部材が湾曲している、請求項123に記載のデバイス。
【請求項125】
前記貫入部材が、第一の位置から第二の位置へと移行するように構成されている、請求項111に記載のデバイス。
【請求項126】
前記貫入部材が、移植前;移植中;外植後;またはその組み合わせで、前進または後退するように構成されている、請求項125に記載のデバイス。
【請求項127】
前記貫入部材が、前記デバイスから外向きに前進するように;該デバイスに向かって内向きに後退するように;およびこれらの組み合わせで構成されている、請求項125に記載のデバイス。
【請求項128】
前記デバイスが、前記貫入部材を前進または後退させるように構成された移動アセンブリをさらに備え;該移動アセンブリが、親ねじ;圧力源;磁気駆動アセンブリ;熱駆動エキスパンダーまたはコントラクター;空気力ドライブ;液圧ドライブ;およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項125に記載のデバイス。
【請求項129】
前記貫入部材が、該貫入部材の長さ方向に沿って複数の出口ポートを備える、請求項111に記載のデバイス。
【請求項130】
前記複数の出口ポートが等しく間隔を空けている、請求項129に記載のデバイス。
【請求項131】
前記複数の出口ポートが、組織送達領域を規定し、そして該組織送達領域に沿った任意の位置で、等しい量の前記物質を送達するようなサイズにされている、請求項129に記載のデバイス。
【請求項132】
複数の出口ポートを備える複数の貫入部材を備え、そして第一の貫入部材が、第一のパターンで出口ポートを有し、そして第二の貫入部材が、該第一のパターンとは異なる幾何学的形状を有する第二のパターンで出口ポートを有する、請求項129に記載のデバイス。
【請求項133】
前記複数の出口ポートが螺旋パターンで配置されている、請求項129に記載のデバイス。
【請求項134】
前記貫入部材が、閉塞材料を備え、該閉塞材料は、該貫入部材による組織貫入中に硬さを提供するように構成されている、請求項111に記載のデバイス。
【請求項135】
前記閉塞材料が塩を含む、請求項134に記載のデバイス。
【請求項136】
前記閉塞材料が取り外し可能マンドレルを備える、請求項134に記載のデバイス。
【請求項137】
前記1つ以上のチャンバおよび前記レザバが、生分解性ポリマー、非生分解性ポリマー、金属、金属合金、またはこれらの組み合わせを含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項138】
前記1つ以上のチャンバが、ポリ(ラクチド);ポリ(グリコリド);ポリ(ラクチド−co−グリコリド);ポリ(乳酸);ポリ(グリコール酸);ポリ(乳酸−co−グリコール酸);ポリ(ラクチド)/ポリ(エチレングリコール)コポリマー;ポリ(グリコリド)/ポリ(エチレングリコール)コポリマー;ポリ(ラクチド−co−グリコリド)/ポリ(エチレングリコール)コポリマー;ポリ(乳酸)/ポリ(エチレングリコール)コポリマー;ポリ(グリコール酸)/ポリ(エチレングリコール)コポリマー;ポリ(乳酸−co−グリコール酸)/ポリ(エチレングリコール)コポリマー;ポリ(カプロラクトン);ポリ(カプロラクトン)/ポリ(エチレングリコール)コポリマー;ポリ(オルトエステル);ポリ(ホスファゼン);ポリ(ヒドロキシブチレート)もしくはポリ(ヒドロキシブチレート)を含むコポリマー;ポリ(ラクチド−co−カプロラクトン);ポリカーボネート;ポリエステルアミド;ポリ酸無水物;ポリ(ジオキサノン);ポリ(アルキレンアルキレート);ポリエチレングリコールとポリオルトエステルとのコポリマー;生分解性ポリウレタン;ポリ(アミノ酸);ポリエーテルエステル;ポリアセタール;ポリシアノアクリレート;ポリ(オキシエチレン)/ポリ(オキシプロピレン)コポリマー、あるいはこれらのブレンドまたはコポリマー;およびこれらの組み合わせからなる群より選択される生分解性材料を含む、請求項137に記載のデバイス。
【請求項139】
前記1つ以上のチャンバが生分解性形状記憶ポリマーを含む、請求項137に記載のデバイス。
【請求項140】
前記1つ以上のチャンバが、ポリ(エチレン酢酸ビニル)、ポリ(酢酸ビニル)、シリコーンポリマー、ポリウレタン、セルロース性ポリマーおよびセルロース誘導体などの多糖類、アシル置換セルロースアセテートおよびその誘導体、ポリ(エチレングリコール)とポリ(ブチレンテレフタレート)とのコポリマー、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニル、ポリ(ビニルイミダゾール)、クロロスルホン化ポリオレフィン、ポリエチレンオキシド、これらのコポリマーおよびブレンド;ならびにこれらの組み合わせからなる群より選択される非生分解性ポリマーを含む、請求項137に記載のデバイス。
【請求項141】
前記1つ以上のチャンバが、コバルト;クロム;ニッケル;白金;金;銀;金属ケイ素;ステンレス鋼;チタン;タンタル;ニッケル−チタン合金などのこれらの合金;マグネシウムベースの金属などの生分解性金属;およびこれらの組み合わせからなる群より選択される金属を含む、請求項137に記載のデバイス。
【請求項142】
前記1つ以上のチャンバの前記遠位端が生検機構を含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項143】
前記生検機構が、切断縁部、ヒンジ、ばね、形状記憶要素、ワイヤ、またはこれらの組み合わせを備える、請求項142に記載のデバイス。
【請求項144】
前記1つ以上のチャンバが、1.0mm〜10mmの長さ;1.0mm〜5.0mmの長さ;1.0mm〜3.0mmの長さ;0.1mm〜5.0mmの幅;0.1mm〜3.0mmの幅;0.1mm〜1.0mmの幅;0.1mm〜0.5mmの幅;およびこれらの組み合わせからなる群より選択される寸法を有する、請求項1に記載のデバイス。
【請求項145】
前記1つ以上のチャンバが、0.1mm〜1.0mm;0.1mm〜0.5mm;および0.1mm〜0.3mmからなる群より選択される体積を有する、請求項1に記載のデバイス。
【請求項146】
前記1つ以上のチャンバが、0.01mmに近い幅、長さまたは直径を有する、請求項1に記載のデバイス。
【請求項147】
前記1つ以上のチャンバが、10mmより大きい幅、長さまたは直径を有する、請求項1に記載のデバイス。
【請求項148】
前記デバイスが2つ以上のチャンバを備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項149】
前記デバイスが5つ以上のチャンバを備える、請求項148に記載のデバイス。
【請求項150】
前記デバイスが10以上のチャンバを備える、請求項149に記載のデバイス。
【請求項151】
前記デバイスが15以上のチャンバを備える、請求項150に記載のデバイス。
【請求項152】
前記1つ以上のチャンバが、第二のチャンバと流体連絡する第一のチャンバを備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項153】
前記デバイスが、使用中に前記第一のチャンバの内容物と前記第二のチャンバの内容物とを混合するように構成されている、請求項152に記載のデバイス。
【請求項154】
前記1つ以上のチャンバが、第二のチャンバに取り外し可能に取り付けられる第一のチャンバを備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項155】
前記第一のチャンバと前記第二のチャンバとが接着剤で取り付けられる、請求項154に記載のデバイス。
【請求項156】
前記1つ以上のチャンバが、近位端および遠位端を有する第一のチャンバ;ならびに近位端および遠位端を有する第二のチャンバを備え;そして該第一のチャンバの近位端が、該第二のチャンバの近位端に接続される、請求項1に記載のデバイス。
【請求項157】
前記1つ以上のチャンバが、前記物質を含む第一のチャンバ、およびコントロールとして働くように構成された第二のチャンバを備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項158】
前記1つ以上のチャンバに接続される支持構造体をさらに備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項159】
前記接続が摩擦ばめまたはスナップばめである、請求項158に記載のデバイス。
【請求項160】
前記支持構造体が1つ以上の分離領域を備える、請求項158に記載のデバイス。
【請求項161】
前記分離領域が、穿孔;可撓性部分;低デュロメーター部分;ヒンジ;接合部;およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項160に記載のデバイス。
【請求項162】
前記デバイスが複数のアッセイを実施するように構成されている、請求項160に記載のデバイス。
【請求項163】
支持構造体をさらに備え、前記1つ以上のチャンバが該支持構造体内に形成されている、請求項1に記載のデバイス。
【請求項164】
前記1つ以上のチャンバが、エッチング、成形および/または機械加工により形成されている、請求項163に記載のデバイス。
【請求項165】
前記1つ以上のチャンバが生分解性材料を含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項166】
前記局所送達が遠隔信号によって制御されるように構成されている、請求項1に記載のデバイス。
【請求項167】
前記局所送達が、予めプログラムされたマイクロプロセッサ;遠隔制御;およびセンサ情報のうちの1つ以上によって制御されるように構成されている、請求項1に記載のデバイス。
【請求項168】
前記局所送達が制御可能な部材によって制御されるように構成されている、請求項1に記載のデバイス。
【請求項169】
前記制御可能な部材が障壁膜を備える、請求項168に記載のデバイス。
【請求項170】
前記障壁膜が速度制御膜を備える、請求項169に記載のデバイス。
【請求項171】
前記速度制御膜が、ポリエチレンおよびポリプロピレンなどのポリオレフィン;ポリアミド;ポリエステル;エチレン−エタクリレートコポリマー;エチレン−酢酸ビニルコポリマー;エチレン−メチル酢酸ビニルコポリマー;エチレン−エチル酢酸ビニルコポリマー;エチレン−プロピル酢酸ビニルコポリマー;ポリイソプレン、ポリアクリロニトリル;エチレン−プロピレンコポリマー;およびこれらの組み合わせからなる群より選択される材料からなる、請求項170に記載のデバイス。
【請求項172】
前記標的組織が、中実組織;器官組織;血液リンパ;唾液;神経組織;肺組織;胃腸組織;泌尿生殖組織;心臓組織;脈管組織;筋肉;骨;皮膚;およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項1に記載のデバイス。
【請求項173】
前記1つ以上のチャンバを取り外し可能に固定するための支持構造体をさらに備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項174】
前記支持構造体が、該支持構造体のサイズの調節のための1つ以上の分離領域を備える、請求項173に記載のデバイス。
【請求項175】
画像化様式または無線周波数リーダーによる識別が可能なマーカーをさらに備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項176】
前記マーカーが、放射線不透過性マーカー、放射能マーカー、蛍光マーカー、または無線周波数タグからなる群より選択される、請求項175に記載のデバイス。
【請求項177】
インビボアッセイ構成要素をさらに含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項178】
前記デバイスが、移植されるように構成されており、そして前記インビボアッセイが、該デバイスが移植されている間にリアルタイムの情報を提供する、請求項177に記載のデバイス。
【請求項179】
前記アッセイが腫瘍応答または他の活性をリアルタイムで検出するように構成されている、請求項178に記載のデバイス。
【請求項180】
前記インビボアッセイ構成要素がマイクロチップを含む、請求項177に記載のデバイス。
【請求項181】
前記アッセイが、結合アッセイ;分光光度法;ゲル電気泳動;およびクロマトグラフィーのうちの1つ以上を含む、請求項177に記載のデバイス。
【請求項182】
前記アッセイが、ゲノム;プロテオーム;生化学;組織病理学;およびこれらの組み合わせからなる群より選択される特徴付けを提供するように構成されている、請求項177に記載のデバイス。
【請求項183】
前記アッセイが、抗体;血清タンパク質;酵素;ウイルスタンパク質または細菌タンパク質;コレステロール;グルコース;多糖類;核酸;代謝産物;サイトカイン;腫瘍抗原または癌マーカー;アポトーシス;およびこれらの組み合わせのうちの1つ以上のレベルを検出するように構成されている、請求項177に記載のデバイス。
【請求項184】
前記アッセイが、望ましくない増殖を起こしている細胞の過剰発現または過剰活性を示すなどの遺伝子または遺伝子産物のレベルを検出するように構成されている、請求項177に記載のデバイス。
【請求項185】
前記アッセイが細胞傷害性因子の放出を検出するように構成されている、請求項184に記載のデバイス。
【請求項186】
前記アッセイがRTKの存在を検出するように構成されている、請求項177に記載のデバイス。
【請求項187】
前記アッセイが炎症の存在を検出するように構成されている、請求項177に記載のデバイス。
【請求項188】
前記アッセイが感染の存在を検出するように構成されている、請求項177に記載のデバイス。
【請求項189】
前記アッセイが細菌病原体を示す分析物の存在を検出するように構成されている、請求項177に記載のデバイス。
【請求項190】
前記アッセイが異常な細胞増殖の存在を検出するように構成されており、そして前記デバイスが、抗増殖因子;遺伝子毒性因子;白金配位化合物;またはこれらの組み合わせを放出するように構成されている、請求項177に記載のデバイス。
【請求項191】
前記アッセイが、高血糖症を示す分析物の存在を検出するように構成されており、そして前記デバイスが、血清中グルコースレベルを低下させるための剤を放出するように構成されている、請求項177に記載のデバイス。
【請求項192】
応答パラメータを感知するためのセンサをさらに備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項193】
前記デバイスが、感知された前記応答パラメータに応答して活性剤を送達するように構成されている、請求項192に記載のデバイス。
【請求項194】
前記センサが、化学センサ;機械的センサ;光学センサ;放射線センサ;温度センサ;ナノセンサ;およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項193に記載のデバイス。
【請求項195】
前記応答パラメータが、代謝産物または前駆体のレベル;グルコース、酸素、または他の栄養のレベル;サイトカインレベル;pH;重量オスモル濃度;およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項193に記載のデバイス。
【請求項196】
前記センサが光学センサであり、該光学センサが、細胞の組織学的変化または組織病理学的変化の可視化を提供するように構成されている、請求項193に記載のデバイス。
【請求項197】
前記活性剤が、抗菌剤、抗真菌剤、抗寄生生物剤、抗ウイルス剤、および防腐剤などの抗感染剤;ステロイド性抗炎症剤および非ステロイド性抗炎症剤などの抗炎症剤;抗増殖剤;化学療法剤および抗腫瘍剤;ならびにこれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項193に記載のデバイス。
【請求項198】
前記活性剤が、アミノグリコシド;アムフェニコール;アンサマイシン;β−ラクタム;リンコサミド;マクロライド;ニトロフラン;キノロン;スルホンアミド;スルホン;テトラサイクリン;バンコマイシン;およびこれらの誘導体のいずれかまたはこれらの組み合わせからなる群より選択される抗菌剤である、請求項193に記載のデバイス。
【請求項199】
前記活性剤が、カルバセフェム;カルバペネム;セファロスポリン;セファマイシン;モノバクタム;オキサセフェム;ペニシリン;およびこれらの誘導体またはこれらの組み合わせのいずれかからなる群より選択されるβ−ラクタムである、請求項193に記載のデバイス。
【請求項200】
前記活性剤が、アムジノシリン;アムジノシリンピボキシル;アモキシシリン;アンピシリン;アパルシリン;アスポキシシリン;アジドシリン;アズロシリン;バカンピシリン;ベンジルペニシリン酸;ベンジルペニシリンナトリウム;カルベニシリン;カリンダシリン;クロメトシリン;クロキサシリン;シクラシリン;ジクロキサシリン;エピシリン;フェンベニシリン;フロキサシリン;ヘタシリン;レナンピシリン;メタンピシリン;メチシリンナトリウム;メズロシリン;ナフシリンナトリウム;オキサシリン;ペナメシリン;ペネタメートヨウ化水素酸塩;ペニシリンGベンタミン;ペニシリンGベンザチン;ペニシリンGベンズヒドリルアミン;ペニシリンGカルシウム;ヒドラバミンペニシリンG;ペニシリンGカリウム;プロカインペニシリンG;ペニシリンN;ペニシリンO;ペニシリンV;ベンザチンペニシリンV;ヒドラバミンペニシリンV;ペニメピサイクリン;フェネチシリンカリウム;ピペラシリン;ピバンピシリン;プロピシリン;キナシリン;スルベニシリン;スルタミシリン;タランピシリン;テモシリン;チカルシリン;およびこれらの組み合わせからなる群より選択されるペニシリンである、請求項193に記載のデバイス。
【請求項201】
前記活性剤が、クラブラン酸と組み合わせられたペニシリンを含む、請求項193に記載のデバイス。
【請求項202】
前記活性剤が、アリルアミン、イミダゾール、ポリエン、チオカルバメート、トリアゾール、およびこれらの任意の誘導体からなる群より選択される抗真菌剤であり、1つのバリエーションにおいて、イミダゾールが好ましい抗真菌剤であり、使用され得る防腐剤としては、アトバコン、クリンダマイシン、ダプソン、ヨードキノール、メトロニダゾール、ペンタミジン、プリマキン、ピリメタミン、スルファジアジン、トリメトプリム/スルファメトキサゾール、トリメトレキサート、およびこれらの組み合わせなどの剤が挙げられる、請求項193に記載のデバイス。
【請求項203】
前記活性剤が、アシクロビル、ファムシクロビル、バラシクロビル、エドクスジン、ガンシクロビル、ホスカルネット、シドビル(ビスチド)、ビトラサート、ホルミビルセン、HPMPA(9−(3−ヒドロキシ−2−ホスホノメトキシプロピル)アデニン)、PMEA(9−(2−ホスホノメトキシエチル)アデニン)、HPMPG(9−(3−ヒドロキシ−2−(ホスホノメトキシ)プロピル)グアニン)、PMEG(9−[2−(ホスホノメトキシ)エチル]グアニン)、HPMPC(1−(2−ホスホノメトキシ−3−ヒドロキシプロピル)−シトシン)、リバビリン、EICAR(5−エチニル−1−β−D−リボフラノシルイミダゾール−4−カルボキサミド)、ピラゾフリン(3−[β−D−リボフラノシル]−4−ヒドロキシピラゾール−5−カルボキサミド)、3−デアザグアニン、GR−92938X(1−β−D−リボフラノシルピラゾール−3,4−ジカルボキサミド)、LY253963(1,3,4−チアジアゾール−2−イル−シアナミド)、RD3−0028(1,4−ジヒドロ−2,3−ベンゾジチイン)、CL387626(4,4’−ビス[4,6−d][3−アミノフェニル−N,N−ビス(2−カルバモイルエチル)−スルホニルイミノ]−1,3,5−トリアジン−2−イルアミノ−ビフェニル−−2−,2’−ジスルホン酸二ナトリウム塩)、BABIM、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される抗ウイルス剤である、請求項193に記載のデバイス。
【請求項204】
前記活性剤が、アルコール、クロルヘキシドリン、ヨウ素、トリクロサン、ヘキサクロロフェン、および銀ベースの剤(例えば、塩化銀、酸化銀、銀ナノ粒子)、ならびにこれらの組み合わせからなる群より選択される防腐剤である、請求項193に記載のデバイス。
【請求項205】
前記活性剤が、ステロイド性抗炎症剤(コルチコステロイド)からなる群より選択される抗炎症剤であり、例示的なステロイド性抗炎症剤としては、21−アセトキシプレグネノロン、アルクロメタゾン、アルゲストン、アムシノニド、ベクロメタゾン、ベタメタゾン、ブデソニド、クロロプレドニゾン、クロベタゾール、クロベタゾン、クロコルトロン、クロプレドノール、コルチコステロン、コルチゾン、コルチバゾル、デフラザコルト、デソニド、デスオキシメタゾン、デキサメタゾン、ジフロラゾン、ジフルコルトロン、ジフルプレドナート、エノキソロン、フルアザコルト、フルクロロニド、フルメタゾン、フルニソリド、フルオシノロンアセトニド、フルオシノニド、フルオコルチンブチル、フルオコルトロン、フルオロメトロン、酢酸フルペロロン、酢酸フルプレドニデン、フルプレドニゾロン、フルランドレノリド、プロピオン酸フルチカゾン、フォルモコルタール、ハルシノニド、プロピオン酸ハロベタゾール、ハロメタゾン、酢酸ハロプレドン、ヒドロコルタメート、ヒドロコルチゾン、ロテプレドノールエタボネート、マジプレドン、メドリゾン、メプレドニゾン、メチルプレドニゾロン、モメタゾンフロエート、パラメタゾン、プレドニカルバート、プレドニゾロン、プレドニゾロン25−ジエチルアミノ−アセテート、リン酸プレドニゾロンナトリウム、プレドニゾン、プレドニバル、プレドニリデン、リメキソロン、チキソコルトール、トリアムシノロン、トリアムシノロンアセトニド、トリアムシノロンベネトニド、トリアムシノロンヘキサセトニド、これらの誘導体、およびこれらの組み合わせのうちのいずれかが挙げられるが、これらに限定されない、請求項193に記載のデバイス。
【請求項206】
前記活性剤が、COXインヒビター(例えば、COX−1またはCOX非特異的インヒビター(例えば、サリチル酸誘導体、アスピリン、サリチル酸ナトリウム、三サリチル酸コリンマグネシウム、サルサラート、ジフルニサル、スルファサラジンおよびオルサラジン));パラ−アミノフェノール誘導体(例えば、アセトアミノフェン);インドールおよびインデン酢酸(例えば、インドメタシンおよびスリンダク);ヘテロアリール酢酸(例えば、トルメチン、ジコフェナクおよびケトロラク);アリールプロピオン酸(例えば、イブプロフェン、ナプロキセン、フルルビプロフェン、ケトプロフェン、フェノプロフェンおよびオキサプロジン);アントラニル酸(フェナメート)(例えば、メフェナム酸およびメロキシカム);エノール酸(例えば、オキシカム(例えば、ピロキシカムおよびメロキシカム)およびアルカノン(例えば、ナブメトン))ならびに選択的COX−2インヒビター(例えば、ジアリール置換フラノン(例えば、ロフェコキシブ);ジアリール置換ピラゾール(例えば、セレコキシブ);インドール酢酸(例えば、(エトドラク)およびスルホンアニリド(例えば、ニメスリド));ならびにこれらの組み合わせからなる群より選択される非ステロイド性抗炎症薬である、請求項193に記載のデバイス。
【請求項207】
前記活性剤が、抗腫瘍剤(例えば、がん化学療法剤、生物学的応答改変剤、脈管形成インヒビター、ホルモンレセプター遮断薬、寒冷療法剤、または新形成もしくは腫瘍形成を破壊もしくは阻害する他の剤(例えば、アルキル化剤、またはがん細胞のDNAを攻撃することによりがん細胞を直接殺傷する他の剤(例えば、シクロホスファミド、イソホスファミド);ニトロソウレア、または細胞DNA修復のために必要な変化を阻害することによりがん細胞を殺傷する他の剤(例えば、カルムスチン(BCNU)およびロムスチン(CCNU));代謝拮抗物質、および特定の細胞機能(通常、DNA合成)を妨害することによりがん細胞増殖を遮断する他の剤(例えば、6−メルカプトプリンおよび5−フルオロウラシル(5−FU));抗腫瘍抗体、およびDNAを結合またはインターカレートしてRNA合成を防止することにより働く他の化合物(例えば、ドキソルビシン、ダウノルビシン、エピルビシン、イダルビシン、マイトマイシン−Cおよびブレオマイシン)、植物(ビンカ)アルカロイド、および植物由来の他の抗腫瘍剤(例えば、ビンクリスチンおよびビンブラスチン);ステロイドホルモン;ホルモンインヒビター;ホルモンレセプターアンタゴニスト、およびホルモン応答性がんの増殖に影響を与える他の剤(例えば、タモキシフェン、ハーセプチン)、アロマターゼインヒビター(例えば、アミノグルテチミドおよびホルメスタン)、トリアゾールインヒビター(例えば、レトロゾールおよびアナストロゾール)、ステロイド性インヒビター(例えば、エキセメスタン);抗血管新生タンパク質;低分子;遺伝子療法剤および/または腫瘍の血管新生もしくは脈管形成を阻害する他の剤(例えば、meth−1、meth−2、サリドマイド);ベバシズマブ(Avastin)、スクアラミン、エンドスタチン、アンギオスタチン、Angiozyme、AE−941(Neovastat)、CC−5013(Revimid)、medi−522(Vitaxin)、2−メトキシエストラジオール(2ME2、Panzem)、カルボキシアミドトリアゾール(CAI)、コンブレタスタチンA4プロドラッグ(CA4P)、SU6668、SU11248、BMS−275291、COL−3、EMD 121974、IMC−1C11、IM862、TNP−470、セレコキシブ(Celebrex)、ロフェコキシブ(Vioxx)、インターフェロンα、インターロイキン−12(IL−12)、生物学的応答改変剤(例えば、インターフェロン、カルメット−ゲラン杆菌(BCG)、モノクローナル抗体、インターロイキン2、顆粒球コロニー刺激因子(例えば、GCSF));PGDFレセプターアンタゴニスト、ハーセプチン、アスパラギナーゼ、ブスルファン、カルボプラチン、シスプラチン、カルムスチン、クロラムブシル、シタラビン、ダカルバジン、エトポシド、フルカルバジン、フルロウラシル、ゲムシタビン、ヒドロキシウレア、イフォスファミド、イリノテカン、ロムスチン、メルファラン、メルカプトプリン、メトトレキサート、チオグアニン、チオテパ、トムデックス、トポテカン、トレオスルファン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ミトアジトロン、オキサリプラチン、プロカルバジン、ストレプトシン、タキソールまたはパクリタキセル、タキソテール)、このような化合物のアナログ/同種、誘導体、ならびにこれらの組み合わせからなる群より選択される化学療法剤または抗腫瘍剤である、請求項193に記載のデバイス。
【請求項208】
フィードバックループをさらに備え、前記物質送達が、感知された前記応答パラメータのレベルに依存する、請求項193に記載のデバイス。
【請求項209】
前記活性剤が化学療法剤であり、そして前記デバイスが、前記センサにより感知された細胞アポトーシスの量に基づいて、化学療法剤送達を増加または減少させるように構成されている、請求項208に記載のデバイス。
【請求項210】
前記活性剤が抗炎症剤であり、そして前記デバイスが、前記センサにより感知された前記標的組織内のサイトカインの量に基づいて、抗炎症剤送達を増加または減少させるように構成されている、請求項208に記載のデバイス。
【請求項211】
応答パラメータを通信するための視覚指標をさらに備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項212】
前記標的組織に送達されるように構成された増感剤をさらに含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項213】
前記増感剤が、放射線に対する組織の感受性を増加させるように、造影剤の対照性または解像度を増加させるように;およびこれらの組み合わせで構成されている、請求項212に記載のデバイス。
【請求項214】
前記デバイスを前記患者に取り付けるための固定手段をさらに備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項215】
前記固定手段がアンカーおよび/または接着剤を含む、請求項214に記載のデバイス。
【請求項216】
前記デバイスの少なくとも一部分を覆うコーティングをさらに備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項217】
前記コーティングが、送達の補助;分解の防止;および汚染の防止のうちの1つ以上の機能を実施するように構成されている、請求項216に記載のデバイス。
【請求項218】
転写カセットをさらに備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項219】
前記転写カセットが、転写開始領域、標的遺伝子またはそのフラグメント、および転写終止領域を含む、請求項218に記載のデバイス。
【請求項220】
組織サンプルを収集するように、または組織サンプルをさらに特徴付けるアッセイを実施するように構成された、ドッキングステーションをさらに備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項221】
遠隔制御装置をさらに備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項222】
前記遠隔制御装置が前記物質送達の速度を制御するように構成されている、請求項221に記載のデバイス。
【請求項223】
前記デバイスが移植されるように構成されており、そして前記遠隔制御装置が、移植された該デバイスと通信するように構成されている、請求項221に記載のデバイス。
【請求項224】
マイクロプロセッサをさらに備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項225】
前記マイクロプロセッサが前記物質送達の速度を制御するように構成されている、請求項224に記載のデバイス。
【請求項226】
タイマー;デマルチプレクサー;記憶源;信号受信機;バイオセンサ;および電源のうちの1つ以上をさらに備える、請求項224に記載のデバイス。
【請求項227】
電源をさらに備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項228】
前記電源が充電可能であるように構成されている、請求項227に記載のデバイス。
【請求項229】
組織サンプリングアセンブリをさらに備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項230】
前記組織サンプルが生検である、請求項229に記載のデバイス。
【請求項231】
前記生検アセンブリが、前記デバイスが前記標的組織から取り外されるときにサンプルを収容するように構成されている、請求項229に記載のデバイス。
【請求項232】
前記生検アセンブリが、肝臓などの器官;腫瘍組織;血清;血液;白血球などの血球;血漿;痰;尿;腹水;胸膜液;脳脊髄液;リンパ液およびこれらの組み合わせからなる群より選択されるサンプルを採取するように構成されている、請求項229に記載のデバイス。
【請求項233】
サンプルを得るためのサンプリングポートをさらに備える、請求項229に記載のデバイス。
【請求項234】
前記生検アセンブリが、外部制御装置;圧力変化;温度変化;および期間が経過したときのうちの1つ以上によって活性化されるように構成されている、請求項229に記載のデバイス。
【請求項235】
前記生検アセンブリが、前記1つ以上のチャンバを備え、該1つ以上のチャンバが、該チャンバの遠位端に切断縁部を有する、請求項229に記載のデバイス。
【請求項236】
前記デバイスが移植されるように構成されており、そして移植されるときに前記サンプルを捕捉する、請求項229に記載のデバイス。
【請求項237】
前記サンプルが腫瘍細胞を含む、請求項236に記載のデバイス。
【請求項238】
容器を備える内方成長アセンブリをさらに備え、該容器が、細胞が該容器内に移動することを促進するように構成されている、請求項1に記載のデバイス。
【請求項239】
前記デバイスと前記容器とが、前記患者の身体の別々の位置に移植されるように構成されている、請求項238に記載のデバイス。
【請求項240】
前記容器が前記デバイスにデータを伝送するように構成されている、請求項239に記載のデバイス。
【請求項241】
前記データが無線で伝送される、請求項240に記載のデバイス。
【請求項242】
前記内方成長アセンブリが複数の容器を備える、請求項238に記載のデバイス。
【請求項243】
第一の容器が、第一の型の細胞を誘引するように構成されており、そして第二の容器が、異なる型の細胞を誘引するように構成されている、請求項242に記載のデバイス。
【請求項244】
前記内方成長アセンブリが、がん細胞を誘引するように構成されている、請求項238に記載のデバイス。
【請求項245】
前記内方成長アセンブリが、ハウスキーピング細胞を誘引するようにさらに構成されている、請求項244に記載のデバイス。
【請求項246】
アッセイ構成要素をさらに備え、該アッセイ構成要素は、誘引された前記ハウスキーピング細胞に対して、誘引された前記がん細胞を競合させるように構成されている、請求項245に記載のデバイス。
【請求項247】
経皮アクセス道具、および該経皮道具によりアクセスされるように構成された経皮アクセスポートをさらに備える、請求項238に記載のデバイス。
【請求項248】
前記経皮アクセスポートが、前記経皮アクセス道具によりアクセスされた後に再封止するように構成された封止部材を備える、請求項247に記載のデバイス。
【請求項249】
前記経皮アクセス道具が、前記移動した細胞のうちの少なくとも一部分を前記デバイスから取り出すように構成されている、請求項247に記載のデバイス。
【請求項250】
前記経皮アクセス道具が、前記移動した細胞のうちの少なくとも一部分に剤を添加するように構成されている、請求項247に記載のデバイス。
【請求項251】
前記容器が、前記デバイスに取り外し可能に結合するように構成されている、請求項238に記載のデバイス。
【請求項252】
ハウジングをさらに備え、前記容器が該ハウジング内にある、請求項238に記載のデバイス。
【請求項253】
前記容器内の前記細胞を分析するように構成されたアッセイをさらに含む、請求項238に記載のデバイス。
【請求項254】
前記物質が複数の剤を含み、そして送達される該剤が前記細胞の分析により決定される、請求項253に記載のデバイス。
【請求項255】
エネルギー送達要素をさらに備え、該エネルギー送達要素は、前記細胞の分析に基づいて前記組織にエネルギーを送達するように構成されている、請求項253に記載のデバイス。
【請求項256】
前記デバイスが、前記細胞の分析に基づいて前記物質送達を変化させるように構成されている、請求項253に記載のデバイス。
【請求項257】
前記物質送達の変化が、該物質送達の停止;物質送達の速度の変化;送達される物質の体積または重量の変化からなる群より選択される、請求項256に記載のデバイス。
【請求項258】
前記アッセイ分析ががん細胞挙動の診断である、請求項253に記載のデバイス。
【請求項259】
前記アッセイ分析が、がん細胞の侵襲性の測定である、請求項258に記載のデバイス。
【請求項260】
前記容器内またはその近くに位置する生物学的増殖因子をさらに含む、請求項238に記載のデバイス。
【請求項261】
前記生物学的増殖因子が、上皮増殖因子である、請求項260に記載のデバイス。
【請求項262】
前記物質送達を改変するように構成された電場発生アセンブリをさらに備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項263】
前記電場発生アセンブリが、イオン導入効果;電気穿孔効果;およびこれらの組み合わせからなる群より選択される効果を提供するように構成されている、請求項262に記載のデバイス。
【請求項264】
前記電場が前記物質送達を改変するように構成されている、請求項263に記載のデバイス。
【請求項265】
前記電場発生アセンブリが、前記レザバまたはチャンバと一体的な1つ以上の電極を備える、請求項262に記載のデバイス。
【請求項266】
前記電場発生アセンブリが、第一の電極および第二の電極を備え、そして電流が、該第一の電極から該第二の電極へと流れる、請求項265に記載のデバイス。
【請求項267】
前記第一の電極および前記第二の電極のうちの少なくとも一方が、前記電流が流れるときに組織内にあるように構成されている、請求項266に記載のデバイス。
【請求項268】
前記レザバ内の流体の体積を検出するように構成された体積センサをさらに備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項269】
前記体積センサが、囲まれた空間の体積に関連する共鳴周波数を検出することによって、該囲まれた空間の体積を検出するように構成されている、請求項268に記載のデバイス。
【請求項270】
前記体積センサの少なくとも一部分が、チャンバおよび前記レザバのうちの1つ以上の中に位置する、請求項268に記載のデバイス。
【請求項271】
前記体積センサの少なくとも一部分が、スピーカーまたはマイクロフォンである、請求項270に記載のデバイス。
【請求項272】
データを伝送または受信するように構成された通信要素をさらに備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項273】
前記通信要素が無線トランシーバである、請求項272に記載のデバイス。
【請求項274】
a)微小投与量の物質を標的組織に送達するように構成された物質送達デバイス;および
b)生検デバイス、マイクロチップデバイス、アッセイデバイス、または画像化デバイスを、該標的組織に送達するための展開道具、
を備える、物質を組織に送達するためのシステム。
【請求項275】
前記物質送達デバイスが、生検デバイス、マイクロチップデバイス、アッセイデバイス、および画像化デバイスのうちの1つ以上としてさらに構成されている、請求項274に記載のシステム。
【請求項276】
前記生検デバイス、前記アッセイデバイス、または前記画像化デバイスを前記標的組織から取り外すための回収道具をさらに備える、請求項274に記載のシステム。
【請求項277】
前記物質の放出を活性化するためのエネルギー源をさらに備える、請求項274に記載のシステム。
【請求項278】
前記生検デバイス、前記アッセイデバイス、または前記画像化デバイスの、前記標的組織内での可視化のための画像化構成要素をさらに備える、請求項274に記載のシステム。
【請求項279】
前記デバイスのうちの2つ以上と通信するように構成されたベースステーションをさらに備える、請求項274に記載のシステム。
【請求項280】
物質または活性剤を、組織またはサンプル組織に送達するように構成された1つ以上のポートをさらに備える、請求項274に記載のシステム。
【請求項281】
前記1つ以上のポートが前記デバイスに取り外し可能に固定されている、請求項280に記載のシステム。
【請求項282】
第二の物質送達デバイスをさらに備える、請求項274に記載のシステム。
【請求項283】
第一の物質送達デバイスが無線トランシーバを備え、そして前記第二の物質送達が、該第一の物質送達デバイスの無線トランシーバにデータを送信またはデータを受信するように構成された無線トランシーバを備える、請求項282に記載のシステム。
【請求項284】
前記標的組織が腫瘍組織であり、そして前記第二の物質送達デバイスが、前記第一の物質送達デバイスと同じ腫瘍に物質を送達する、請求項282に記載のシステム。
【請求項285】
前記標的組織が腫瘍組織であり、そして前記第二の物質送達デバイスが、前記第一の物質送達デバイスとは異なる腫瘍に物質を送達する、請求項282に記載のシステム。
【請求項286】
前記第一の物質送達デバイスが第一の内方成長アセンブリを備え、そして前記第二の物質送達デバイスが第二の内方成長アセンブリを備える、請求項282に記載のシステム。
【請求項287】
前記第一の内方成長アセンブリが第一の細胞型を誘引し、そして前記第二の内方成長アセンブリが、該第一の細胞型とは異なる第二の細胞型を誘引する、請求項286に記載のシステム。
【請求項288】
前記第一の細胞型がコントロールである、請求項287に記載のシステム。
【請求項289】
組織に物質を送達するための方法であって、微小投与量の物質を標的組織に局所送達する工程を包含する、方法。
【請求項290】
前記方法が薬物動態学的データまたは代謝データを得る、請求項289に記載の方法。
【請求項291】
デバイスを移植する工程をさらに包含する、請求項289に記載の方法。
【請求項292】
前記移植が、皮下手順;観血外科手術手順;最小侵襲性外科手術手順;ロボット手順;摂取;およびこれらの組み合わせからなる群より選択される手順である、請求項291に記載の方法。
【請求項293】
前記デバイスを患者の皮膚に取り付ける工程をさらに包含する、請求項289に記載の方法。
【請求項294】
前記標的組織が、腫瘍組織;健常組織;および腫瘍組織と健常組織との両方を含む、請求項289に記載の方法。
【請求項295】
前記物質が、前記標的組織に対する候補化合物の効果を評価するために送達される候補化合物である、請求項289に記載の方法。
【請求項296】
前記物質が、候補化合物の薬物動態学、代謝、特異的毒性、または薬理学的用量を評価するために送達される候補化合物である、請求項289に記載の方法。
【請求項297】
前記物質が、医学的状態を局所的に処置するため、または医学的状態の処置のための物質を評価するために送達される、請求項289に記載の方法。
【請求項298】
前記医学的状態ががんである、請求項297に記載の方法。
【請求項299】
前記物質が、制御放出様式、徐放様式、または遅延放出様式で送達される、請求項289に記載の方法。
【請求項300】
前記物質が、構造的画像化様式または機能的画像化様式と組み合わせて送達される、請求項289に記載の方法。
【請求項301】
応答パラメータを感知する工程をさらに包含する、請求項289に記載の方法。
【請求項302】
感知された前記応答パラメータに応答して活性剤を送達する工程をさらに包含する、請求項301に記載の方法。
【請求項303】
化学療法剤が放出され、そして低下または上昇したレベルの該化学療法剤が、感知された腫瘍細胞アポトーシスの量に基づいて前記デバイスから放出され得る、請求項302に記載の方法。
【請求項304】
抗炎症剤が放出され、そして低下または上昇したレベルの該抗炎症剤が、前記標的組織において感知されたサイトカインのレベルに基づいて前記デバイスから放出され得る、請求項302に記載の方法。
【請求項305】
前記標的組織に対してアッセイを実施する工程をさらに包含する、請求項289に記載の方法。
【請求項306】
前記アッセイがインビボアッセイまたはインビトロアッセイを含む、請求項305に記載の方法。
【請求項307】
前記標的組織のサンプルを得る工程をさらに包含する、請求項289に記載の方法。
【請求項308】
前記物質が、複数のレザバを備えるデバイスから送達される、請求項289に記載の方法。
【請求項309】
各レザバが、複数の出口ポートを備える貫入部材を備え、そして前記物質が、該複数の出口ポートを通して送達される、請求項308に記載の方法。
【請求項310】
前記物質がデバイスから送達され、前記方法が、腫瘍を画像化する工程および該デバイスを移植する工程をさらに包含し、該腫瘍の画像化が、該デバイスの移植前、移植中または移植後に実施される、請求項289に記載の方法。
【請求項311】
前記移植する工程が、画像誘導挿入を包含する、請求項310に記載の方法。
【請求項312】
前記物質が、前進可能なレザバを備えるデバイスから送達され、前記方法が、該レザバを組織内に前進させる工程をさらに包含する、請求項289に記載の方法。
【請求項313】
前記物質が複数の剤を含む、請求項289に記載の方法。
【請求項314】
前記複数の剤がネガティブコントロールおよびポジティブコントロールを含む、請求項313に記載の方法。
【請求項315】
効力;活性;および毒性のうちの1つ以上の評価を実施する工程をさらに包含する、請求項289に記載の方法。
【請求項316】
第二の微小投与量の第二の物質を前記組織に送達する工程;該組織を切除する工程;および第一の微小用量の効果と第二の微小用量の効果とを比較する工程をさらに包含する、請求項289に記載の方法。
【請求項317】
前記組織の切除が、前記第一の微小用量および第二の微小用量の送達後の時点で実施され、該持続時間が、剤送達の開始後2日〜7日;剤送達の開始後1週間〜1年からなる群より選択される、請求項316に記載の方法。
【請求項318】
前記標的組織が腫瘍の長軸に沿っている、請求項289に記載の方法。
【請求項319】
前記組織を通る前記物質の透過の程度を検出する工程、該組織に対する該物質の物理化学的効果を検出する工程、および該組織に対する該物質の薬理学的効果を検出する工程をさらに包含する、請求項289に記載の方法。
【請求項320】
前記組織が、腺腫;腺癌;扁平上皮癌;基底細胞癌;小細胞癌;大細胞未分化癌;軟骨肉腫;線維肉腫;およびこれらの組み合わせからなる群より選択される腫瘍組織である、請求項289に記載の方法。
【請求項321】
腫瘍応答をリアルタイムで検出するように構成されたアッセイを実施する工程をさらに包含する、請求項320に記載の方法。
【請求項322】
前記物質が、前記患者に移植されるように構成されたデバイスによって送達され、該デバイスは、組織サンプリングアセンブリを備え、該組織サンプリングアセンブリは、該デバイスが移植されている間に腫瘍細胞を捕捉するように構成されている、請求項320に記載の方法。
【請求項323】
前記標的組織が、肝臓、肺、腎臓、前立腺、卵巣、脾臓、リンパ節、甲状腺、膵臓、心臓、骨格筋、腸、喉頭、食道および胃からなる群より選択される、請求項289に記載の方法。
【請求項324】
前記物質が、少なくとも3つの貫入部材を備えるデバイスによって送達され、該貫入部材が、前記標的組織に貫入するように構成されている、請求項289に記載の方法。
【請求項325】
前記少なくとも3つの貫入部材が、実質的に一定である幅、厚さまたは直径を有する標的組織の体積または領域中に存在する、請求項324に記載の方法。
【請求項326】
前記体積または領域が、前記物質の送達後に切除される、請求項325に記載の方法。
【請求項327】
前記物質が複数の剤を含み、前記方法が、該複数の剤の効果の分析を実施する工程をさらに包含する、請求項326に記載の方法。
【請求項328】
前記物質が少なくとも1つの貫入部材を備えるデバイスによって送達され;前記方法が、腫瘍を画像化する工程、および該腫瘍の画像化に基いて該少なくとも1つの貫入部材を展開する工程をさらに包含する、請求項289に記載の方法。
【請求項329】
前記少なくとも1つの貫入部材が、前記画像化された腫瘍の境界に基づいて、前記少なくとも1つの貫入部材を展開する、請求項328に記載の方法。
【請求項330】
前記方法が治療事象である、請求項289に記載の方法。
【請求項331】
前記方法が診断事象である、請求項289に記載の方法。
【請求項332】
前記方法が治療事象と診断事象との両方である、請求項289に記載の方法。
【請求項333】
前記物質が、移植されるように構成されたデバイスによって送達され、該デバイスは、少なくとも1つの貫入部材を備え、該少なくとも1つの貫入部材が、該デバイスが移植されている間に前進または後退させられるように構成されている、請求項289に記載の方法。
【請求項334】
前記物質が、移植されるように構成されたデバイスによって送達され、該デバイスは、少なくとも1つの貫入部材を備え、該少なくとも1つの貫入部材は、該デバイスが移植される前に前進または後退させられるように構成されている、請求項289に記載の方法。
【請求項335】
前記物質が、移植されるように構成されたデバイスによって送達され、該デバイスは、少なくとも1つの貫入部材を備え、該少なくとも1つの貫入部材は、該デバイスが外植される前に引き抜かれるように構成されている、請求項289に記載の方法。
【請求項336】
組織に物質を送達するためのキットであって、該キットは、1つ以上の生検デバイス、1つ以上のマイクロチップデバイス、1つ以上のアッセイデバイス、1つ以上の画像化デバイス、またはこれらの組み合わせを備え、該デバイスは、標的組織への送達のための微小用量の物質を収容するレザバを有する、キット。
【請求項337】
前記1つ以上の生検デバイス、1つ以上のアッセイデバイス、または1つ以上の画像化デバイスが、複数のレザバを有し、各レザバが異なる物質を収容する、請求項336に記載のキット。
【請求項338】
前記1つ以上の生検デバイス、1つ以上のアッセイデバイス、または1つ以上の画像化デバイスが、複数のレザバを有し、各レザバが微小用量の異なる物質を収容する、請求項336に記載のキット。
【請求項339】
展開道具、回収道具、エネルギー構成要素、またはこれらの組み合わせをさらに備える、請求項336に記載のキット。
【請求項340】
前記展開道具がプッシャーアセンブリを有するカテーテルを備える、請求項339に記載のキット。
【請求項341】
前記展開道具が顎を備える、請求項339に記載のキット。
【請求項342】
前記回収道具が、吸引手段;顎;フック;および磁石のうちの1つ以上を備える、請求項339に記載のキット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図5】
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【図6a】
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【図6b】
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【図7】
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【公表番号】特表2012−500104(P2012−500104A)
【公表日】平成24年1月5日(2012.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−523993(P2011−523993)
【出願日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【国際出願番号】PCT/US2009/054490
【国際公開番号】WO2010/022252
【国際公開日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【出願人】(511162576)ナインポイント メディカル, インコーポレイテッド (1)
【Fターム(参考)】