説明

蛋白質含有酸性飲食品

【課題】喉ごし、風味および保存安定性に優れる蛋白質含有酸性飲食品およびその製造方法を提供する。
【解決手段】含有する蛋白質の等電点より高いpHを有する蛋白質乳濁液を、高温条件下で該蛋白質の等電点より低いpHに調整することを特徴とする蛋白質含有酸性飲食品の製造方法、該方法により製造される蛋白質含有酸性飲食品、蛋白質、油脂および水溶性多糖類を含有し、かつ分散粒子の平均粒子径が15μm以下である蛋白質含有酸性飲食品、および蛋白質、油脂および水溶性多糖類を含有し、かつ分散粒子の平均粒子径が15μm以下および/または粘度が20センチポアズ以下である蛋白質含有酸性飲料に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、喉ごし、風味および保存安定性に優れる蛋白質含有酸性飲食品に関する。
【背景技術】
【0002】
蛋白質含有酸性飲食品としては、乳を乳酸菌または酵母で発酵して発酵乳とし、これを主原料として果汁、酸性電解質等の酸味料を添加して得られる酸性乳飲料が知られている。しかし、発酵乳は清涼感に乏しい上、発酵乳に電解質または油脂を添加すると凝集をおこし、ざらつき等、喉ごしが悪いものとなる。
喉ごしのよい酸性乳飲料の製造方法として、酸性乳とペクチンおよびカルシウム成分を含む原材料を均質化処理する方法、酸性乳およびペクチンを含む原材料を均質化した後にカルシウムを添加する方法(特許文献1)、高圧ホモゲナイズにより脂肪が安定して分散している脂肪含有濃縮乳酸菌飲料を製造する方法(特許文献2)等が知られている。しかし、これらの方法を用いても喉ごしが充分によい酸性乳飲料は得られていない。
【0003】
また、酸性乳飲料は長期保存が難しく、通常は低温で2週間程度の期間しか流通できない。該酸性乳飲料を常温で長期間流通させるためには、例えば、超高温瞬間滅菌(UHT)またはレトルトにより殺菌処理をするか、酸を添加して発酵乳をpH4.0以下とした後に常温殺菌をする必要があるが、これらの殺菌方法を用いると、通常は凝集をおこしてしまう。
【0004】
発酵乳を主原料としない酸性乳飲料の製造方法としては、安定剤(特許文献3、4等)または糖類(特許文献5)を添加する方法、強酸により蛋白質を可溶化(特許文献6)する方法等が知られている。
しかし、発酵乳を主原料としない酸性乳飲料を製造する場合、乳に含まれる大部分の蛋白質が自身の等電点を通過することになるため、上記方法を用いても、等電点を通過する際に蛋白質が凝集し、好ましい製品を得ることは難しい。
【0005】
このため、発酵乳を主原料とする酸性乳飲料以外には、蛋白質含有酸性飲料はほとんど知られていない。
一方、窒素源を蛋白質とする濃厚流動食等の液体栄養剤の需要が、近年多くなっている。窒素源を蛋白質とする液体栄養剤は、pHが中性域に調整されたものが多いが、pHが中性域に調整された該栄養剤は、油っぽく感じること、風味が悪いことなどの欠点を有する。このため、酸性タイプの液体栄養剤等、蛋白質含有酸性飲食品の開発が望まれている。しかし、蛋白質を高含有した酸性タイプの液体栄養剤を製造する際においても、発酵乳を主原料としない酸性乳飲料の製造時と同様な問題が生じる。特に、ミネラル、水溶性ビタミン等の電解質を添加して栄養を強化した液体栄養剤を製造する場合には、等電点を通過する際に蛋白質の凝集が電解質により促進されるため、酸性タイプの液体栄養剤として好ましい製品を得ることは難しい。
【0006】
また、咀嚼、嚥下機能の低下した高齢者用の栄養補助食品として、蛋白質を含有するゼリー、プリン等の半固体状食品が求められているが、蛋白含有酸性飲料と同様な理由により、酸性タイプでありかつ蛋白質を含有する半固体状食品を製造することは困難である。
【特許文献1】特開平8−56567号公報
【特許文献2】特開昭64−20057号公報
【特許文献3】特公昭48−35470号公報
【特許文献4】特開平8−280366号公報
【特許文献5】特公昭51−38780号公報
【特許文献6】特公昭49−20508号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、喉ごし、風味および保存安定性に優れる蛋白質含有酸性飲食品およびその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、含有する蛋白質の等電点より高いpHを有する蛋白質乳濁液を、高温条件下で該蛋白質の等電点より低いpHに調整することを特徴とする蛋白質含有酸性飲食品の製造方法、該方法により製造される蛋白質含有酸性飲食品、蛋白質、油脂および水溶性多糖類を含有し、かつ分散粒子の平均粒子径が15μm以下である蛋白質含有酸性飲食品、および蛋白質、油脂および水溶性多糖類を含有し、かつ分散粒子の平均粒子径が15μm以下および/または粘度が20センチポアズ(cPs)以下である蛋白質含有酸性飲料に関する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、喉ごし、風味および保存安定性に優れる蛋白質含有酸性飲食品およびその製造方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明において、蛋白質含有酸性飲食品とは、酸性を示しかつ蛋白質を含有する飲食品をいうが、適度な酸味を有するためにはpH2.5〜5.0を示すことが好ましく、清涼感を有するためにはpH2.5〜4.0を示すことがさらに好ましい。蛋白質含有酸性飲食品の蛋白質含有量には特に制限はないが、好適な喉ごしを得るためには、蛋白質の含有量が0.1〜10重量%、特に0.5〜7重量%であることが好ましい。
【0011】
蛋白質含有酸性飲食品としては、牛乳、豆乳等の蛋白質飲料に酸味料等を添加してなる酸性飲料、窒素源が蛋白質でありかつ酸性を示す濃厚流動食等の酸性液体栄養剤等の蛋白質含有酸性飲料、該蛋白質含有酸性飲料と同様な方法により調製した蛋白質乳濁液をゼリー状、ペースト状等に成型してなる蛋白質含有酸性半固体状食品等があげられる。
本発明に用いられる蛋白質としては、飲食品、医薬品に用いられる蛋白質、好ましくは飲食品に用いられる蛋白質であれば、植物蛋白質、動物蛋白質、乳蛋白質等を高含有する天然蛋白質素材、天然蛋白質素材に由来する粗精製蛋白質、精製蛋白質等いずれも用いられる。本発明の蛋白質としては、化学処理、酵素処理、物理処理等により加水分解、アシル化、アルキル化、エステル化、リン酸化、グリコシル化、水酸化、メチル化、酸化、還元等の処理が施された蛋白質、アルカリ金属、アルカリ土類金属等と塩を形成している蛋白質等、いずれも用いられる。本発明の蛋白質としては、大豆蛋白質、グルテン等の小麦蛋白質、トウモロコシ蛋白質、血漿蛋白質、血球蛋白質、卵白蛋白質、卵黄蛋白質、食肉蛋白質、魚肉蛋白質、カゼイン等の乳蛋白質、ホエー蛋白質、コラーゲン、ゼラチン、アルブミン、グロブリン、フィブリン、フィブリノーゲン等があげられる。
【0012】
本発明においては、大豆蛋白質、乳蛋白質、アルブミン、ゼラチン等、等電点がpH3.5〜7.0にある蛋白質が好適に用いられる。また、ホエー蛋白質、卵白蛋白質等、熱変性しやすい蛋白質は、加水分解物、部分加水分解物の形態としたものを用いることが好ましい。
含有する蛋白質の等電点より高いpHを有する蛋白質乳濁液としては、例えば、牛乳、豆乳等の蛋白質飲料があげられる。また、蛋白質を該蛋白質の等電点より高いpHを有する水性媒体中に、好ましくは0.1〜15.0重量%、好ましくは0.5〜10.0重量%となるように溶解または分散して蛋白質溶液を調製し、該溶液に油脂および乳化剤を添加して、撹拌、混合して乳化することにより、蛋白質乳濁液を調製することができる。
【0013】
本発明において、水性媒体とは、水または水を主成分とする溶媒をいう。水を主成分とする溶媒は、水を主成分とする溶媒であればいずれでもよく、蛋白質乳濁液の形成が阻害されない範囲内で、他の成分を含んでいてもよい。
油脂としては、大豆油、コーン油等の植物性油脂、獣脂、乳脂肪等の動物性油脂およびMCT(中鎖脂肪酸トリグリセライド)等があげられるが、一般に食用とされているものであれば、いずれを用いてもよい。
【0014】
蛋白質溶液に油脂を添加する場合、蛋白質含有酸性飲料の食感または乳化安定性の観点から、油脂含量が0.1〜10重量%、特に0.5〜6重量%となるように添加することが好ましい。
乳化剤としては、レシチン、リゾレシチン、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、有機酸モノグリセライド等があげられるが、一般に食用とされているものであれば、いずれを用いてもよい。
【0015】
乳化剤は、用いられる蛋白質溶液、油脂または乳化剤の種類により添加量が異なるが、蛋白質含有酸性飲食品において乳化状態が安定に保つことができる量を添加すればよい。
蛋白質溶液に油脂および乳化剤を添加して、コロイドミル、ホモミキサー、高圧ホモゲナイザー、超高圧ホモゲナイザー等の装置を用いて撹拌、混合して乳化することにより蛋白質乳濁液が得られる。例えば、高圧ホモゲナイザーを用いて撹拌、混合する場合は、100kg/cm2以上で処理すればよい。
【0016】
例えば、蛋白質含有酸性飲食品の蛋白質がカゼインである場合、原料蛋白質としては、カゼインを高含有する天然蛋白質素材、例えば牛乳、山羊乳、羊乳、馬乳等の獣乳、および天然蛋白質素材に由来する粗精製したカゼイン、精製したカゼイン等いずれも用いられる。カゼインは化学処理、酵素処理、物理処理等の処理が施されたもの、塩を形成しているもの等、いずれも用いられる。
【0017】
カゼインの等電点である約pH4.5より高いpHを有するカゼイン乳濁液としては、例えば獣乳があげられる。また、蛋白質乳濁液の調製方法と同じ方法を用いて、原料蛋白質をカゼインの等電点より高いpHを有する水性媒体中に溶解または分散してカゼイン溶液を調製し、該溶液に油脂および乳化剤を添加し、撹拌、混合して乳化することにより、カゼイン乳濁液を調製することができる。
【0018】
蛋白質乳濁液中の蛋白質の含有量は特に限定されないが、蛋白質含有酸性飲食品として好適な喉ごしを得るためには、0.1〜10重量%、特に0.5〜7重量%であることが好ましい。
蛋白質乳濁液中に水溶性多糖類が含まれると、高温条件下で該蛋白質の等電点より低いpHに調整する際に、蛋白質の凝集を抑制する効果が得られるため、高温処理前に蛋白質乳濁液中に水溶性多糖類を添加しておくことが好ましい。
【0019】
水溶性多糖類としては、ペクチンやコーン、米、パーム、ヤシ、綿実、大豆等の種子に由来するヘミセルロース等の水溶性多糖類等があげられる。水溶性多糖類としては蛋白質溶液を乳化する作用に優れかつ酸性における粘度が低いもの、例えば大豆種子由来の水溶性多糖類が好適に用いられる。
水溶性多糖類の添加量はいずれでもよいが、蛋白質乳濁液中の水溶性多糖類含量が0.1〜1.5重量%、特に0.3〜1.2重量%となるように添加することが好ましい。
【0020】
本発明の蛋白質含有酸性飲食品は、種々の電解質を含有することもできるが、蛋白質乳濁液に電解質が多く含まれると、高温条件下で該蛋白質の等電点より低いpHに調整する際に、蛋白質の凝集またはゲル化が生じやすくなる。このため、上記の水を主成分とする溶媒には、電解質をほとんどまたは全く含まないことが好ましい。このため、高温条件下でpHを調整する前には蛋白質乳濁液中には電解質を添加しないことが好ましい。
【0021】
電解質としては、ミネラル、水溶性ビタミン、アミノ酸、核酸等があげられる。
ミネラルとしては、ナトリウム、カルシウム、カリウム、鉄、マグネシウム、マンガン、亜鉛、セレニウム等があげられる。
水溶性ビタミンとしては、アスコルビン酸、チアミン、リボフラビン、ニコチン酸、ビタミンB6 、パントテン酸、葉酸、ビタミンB12、ビオチン、コリン、イノシトール、パラアミノ安息香酸、ナイアシン等があげられる。
【0022】
アミノ酸としては、アスパラギン酸、グルタミン酸、グリシン、スレオニン、メチオニン、チロシン、アルギニン、リジン等があげられる。
核酸としては、イノシン酸、グアニル酸、リボヌクレオチドナトリウム等があげられる。
水溶性多糖類以外の非電解質、例えば糖質、脂溶性ビタミンは、高温条件下でpHを調整する前に蛋白質乳濁液中に添加しておいてもよい。
【0023】
本発明において、糖質とは、水溶性多糖類を除く糖類をいう。糖質としては、デキストリン、澱粉、セルロース、オリゴ糖、二糖類、単糖類、糖アルコール等、一般に食用とされている糖類があげられる。蛋白質乳濁液中に糖質が含まれると、酸味を低減する効果、喉ごしのよさを得るため、糖質を添加することが好ましい。
糖質の添加量はいずれでもよいが、蛋白質乳濁液中の糖質含量が0.5〜30重量%、特に5〜25重量%となるように添加することが好ましい。
【0024】
脂溶性ビタミンとしては、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK等があげられる。
含有する蛋白質の等電点より高いpHを有する蛋白質乳濁液は、加熱した後に高温条件下、好ましくは品温を50〜150℃、さらに好ましくは品温を70℃〜100℃に保持した条件下で、酸味料等を用いて該蛋白質の等電点より低いpHに調整する。高温条件の保持時間は特に制限されないが、通常は5秒間〜30分間である。
【0025】
酸味料としては、オレンジ果汁、ブドウ果汁、リンゴ果汁等の果汁、クエン酸、リンゴ酸、グルコン酸、酒石酸、乳酸、酢酸等の有機酸、塩酸等の無機酸等があげられるが、有機酸、特にクエン酸、リンゴ酸およびグルコン酸が好適に用いられる。
蛋白質乳濁液を含有する蛋白質の等電点より低いpHに調整した後には、該蛋白質乳濁液中に上記の電解質、非電解質、酸味料の他、香料、色素等、いずれの添加物を添加してもよい。添加物を添加した後、コロイドミル、TKホモミキサー、高圧ホモゲナイザー、超高圧ホモゲナイザー等の装置を用いて乳化処理と同様な方法により均質化処理を行うことが好ましい。
【0026】
蛋白質含有酸性飲料は、上記方法により調製した蛋白質乳濁液を、通常の方法を用いて加熱殺菌することにより製造することができる。
蛋白質含有酸性半固体状食品は、蛋白質含有酸性飲料と同様な方法により調製した蛋白質乳濁液にゲル化剤を添加した後に加熱殺菌し、ゲル状のものをそのまま、または必要に応じてゼリー状、プリン状等に成型することにより製造することができる。
【0027】
ゲル化剤としては、一般に食用とされているものであればいずれを用いてもよく、ジェランガム、ローカストビーンガム、グアーガム、キサンタンガム、カラギーナン、コンニャクマンナン、ゼラチン、寒天等があげられるが、ゲル強度の観点から寒天を用いることが好ましい。ゲル化剤の添加量は好みの食感に応じて調整すればよいが、例えば寒天の場合、通常は飲食品の0.1〜1.0重量%となるように添加する。
【0028】
本発明の製造方法によると、蛋白質乳濁液中の蛋白質の凝集が抑制されるため、蛋白質含有酸性飲食品、特にミネラル、ビタミン、アミノ酸、核酸等の電解質を高濃度で含有する蛋白質含有酸性飲食品を好適に製造することができる。
また、本発明の製造方法によると、蛋白質、油脂および水溶性多糖類を含有し、かつ分散粒子の平均粒子径が15μm以下である蛋白質含有酸性飲食品、または蛋白質、油脂および水溶性多糖類を含有し、かつ分散粒子の平均粒子径が15μm以下および/または粘度が20cPs以下である蛋白質含有酸性飲料を製造することができる。
【0029】
該飲食品において、蛋白質、油脂および水溶性多糖類は上記と同義であり、蛋白質の含有量は0.1〜10重量%、好ましくは0.5〜7重量%、油脂の含有量は0.1〜10重量%、好ましくは0.5〜6重量%、水溶性多糖類の含有量は0.1〜1.5重量%、好ましくは0.3〜1.2重量%である。例えば、該飲食品が濃厚流動食である場合は、蛋白質および油脂の含有量はともに1.0重量%以上であることが好ましい。
【0030】
該飲食品には、蛋白質、油脂および水溶性多糖類以外に、電解質、水溶性高分子以外の非電解質、酸味料、ゲル化剤等を含有していてもよい。電解質、水溶性高分子以外の非電解質、酸味料、ゲル化剤は上記と同義である。例えば、該飲食品が濃厚流動食である場合は、水溶性高分子以外の非電解質、特に糖質を6.0重量%以上含有していることが好ましい。また、該飲食品に酸味料を含有する場合は、酸味料が有機酸であることが好ましいが、該飲食品に含まれる有機酸のうち、有機酸中に含まれる乳酸および酢酸の規定度の合計値が有機酸全体の規定度の50%を超えると清涼感が乏しくなるため、50%以下であることが好ましい。
【0031】
分散粒子とはコロイド粒子等、該飲食品中に分散状態で含有されている粒子をいう。分散粒子の平均粒子径は、粒度分布計を用いて測定することができる。なお、蛋白質含有酸性飲食品がゲル化剤の添加されたものである場合、ゲル化剤の融点以上に該飲食品を加熱して融解し、融解物に温水を添加して500倍以上に希釈した後、粒度分布計を用いて測定することができる。
【0032】
蛋白質含有飲料の粘度は、B型粘度計を用いて20℃における粘度として測定することができる。
蛋白質含有飲食品がざらつきを感じさせないためには、分散粒子の平均粒子径が15μm以下であることが好ましく、10μm以下であることがさらに好ましい。
蛋白質含有酸性飲飲食品が蛋白質含有酸性飲料の場合、喉ごしをよくするためには粘度が20cPs以下であることが好ましい。また、蛋白質含有酸性飲食品が蛋白質含有酸性半固形食品の場合、ゲル化剤を添加する前の粘度が20cPs以下であることが好ましい。
【0033】
以下に実施例および比較例を示す。
【実施例1】
【0034】
水にデキストリンを14.6重量%、カゼインナトリウムを3.25重量%、サラダ油を3.2重量%、ポリグリセリン脂肪酸エステルを0.8重量%および大豆水溶性繊維(不二製油株式会社製)を1.2重量%となるように溶解した。得られた溶液にクエン酸を添加してpH6.5に調整し、TKホモミクサー(特殊機化工業株式会社製)を用いて5000rpmで5分間予備乳化した後、高圧ホモゲナイザー(ラニー社製)を用いて300kg/cm2で乳化した。得られた乳濁液を80℃で30分間加熱保持し、加熱保持終了時にクエン酸を添加してpH3.9に調整した。pH調整後、塩化カルシウムを1.47g/L、硫酸マグネシウムを2.06g/Lおよびリン酸水素2カリウムを1.7g/Lとなるように添加し、高圧ホモゲナイザーを用いて300kg/cm2で均質化処理した。均質化処理した乳濁液を100℃、10分間殺菌処理した後、ビンに充填して液体栄養剤を製造した。
【0035】
得られた液体栄養剤および比較例1〜5でそれぞれ得られた液体栄養剤について、粘度を測定し、蛋白質の凝集および喉ごしのざらつき感をそれぞれ評価した。なお、粘度として、B型粘度計(東京計器社製)を用いて20℃における粘度を測定した。蛋白質の凝集は、液体栄養剤を1週間放置後、沈殿物を観察した結果を、−:沈殿物なし、+:沈殿物かすかにあり、++:沈殿物わずかにあり、+++:沈殿物あり、++++:沈殿物目立つほどあり、+++++:沈殿物多大にあり、の6段階評価で表わした。喉ごしのざらつき感は、5名のパネラーによる官能評価により、喉ごしのざらつき感を、−:ざらつきなし、+:ざらつきかすかにあり、++:ざらつきわずかにあり:+++:ざらつきあり、++++:ざらつき目立つほどあり、+++++:ざらつき多大にあり、の6段階評価で表わした。
【0036】
結果を第1表に示す。
【0037】
【表1】

【0038】
第1表に示されるとおり、実施例1で得られた液状栄養剤では、粘度が低く、凝集がなく、かつ喉ごしが優れたものであった。これに対して、等電点を通過させる際に温度を低下させた比較例1、等電点を通過させた後に乳化させた比較例2および3、等電点を通過させる前に一部のミネラルを添加した比較例4および5では粘度が高く、凝集が顕著に認められ、かつ喉ごしが悪いものであった。
比較例1
【0039】
水にデキストリンを14.6重量%、カゼインナトリウムを3.25重量%、サラダ油を3.2重量%、ポリグリセリン脂肪酸エステルを0.8重量%および大豆水溶性繊維を1.2重量%となるように溶解した。得られた溶液にクエン酸を添加してpH6.5に調整し、TKホモミクサーを用いて室温、5000rpmで5分間予備乳化した後、高圧ホモゲナイザーを用いて室温、300kg/cm2で乳化した。得られた乳濁液を80℃で30分間加熱保持し、品温を20℃まで冷却した後にクエン酸を添加して、乳濁液をpH3.9に調整した。pH調整後、塩化カルシウムを1.47g/L、硫酸マグネシウムを2.06g/Lおよびリン酸水素2カリウムを1.7g/Lとなるように添加し、高圧ホモゲナイザーを用いて300kg/cm2で均質化処理した。均質化処理した乳濁液を100℃、10分間殺菌処理した後、ビンに充填して液体栄養剤を製造した。
比較例2
【0040】
水にデキストリンを14.6重量%、カゼインナトリウムを3.25重量%、サラダ油を3.2重量%、ポリグリセリン脂肪酸エステルを0.8重量%および大豆水溶性繊維を1.2重量%となるように溶解した。得られた溶液にクエン酸を添加してpH3.9に調整した。pH調整後、TKホモミクサーを用いて5000rpmで5分間予備乳化した後、高圧ホモゲナイザーを用いて300kg/cm2で乳化した。得られた乳濁液を80℃で30分間加熱保持し、品温を20℃まで冷却した後、塩化カルシウムを1.47g/L、硫酸マグネシウムを2.06g/Lおよびリン酸水素2カリウムを1.7g/Lとなるように添加し、高圧ホモゲナイザーを用いて300kg/cm2で均質化処理した。該溶液を100℃、10分間殺菌処理した後、ビンに充填して液体栄養剤を製造した。
比較例3
【0041】
水にデキストリンを14.6重量%、カゼインナトリウムを3.25重量%、サラダ油を3.2重量%、ポリグリセリン脂肪酸エステルを0.8重量%および大豆水溶性繊維を1.2重量%となるように溶解した。得られた溶液にクエン酸を添加してpH3.9に調整し、TKホモミクサーを用いて、5000rpmで5分間予備乳化した後、高圧ホモゲナイザーを用いて、300kg/cm2で乳化した。得られた乳濁液に塩化カルシウムを1.47g/L、硫酸マグネシウムを2.06g/Lおよびリン酸水素2カリウムを1.7g/Lとなるようにそれぞれ添加した後、高圧ホモゲナイザーを用いて300kg/cm2で均質化処理した。均質化処理した乳濁液を100℃、10分間殺菌処理した後、ビンに充填して液体栄養剤を製造した。
比較例4
【0042】
水にデキストリンを14.6重量%、カゼインナトリウムを3.25重量%、サラダ油を3.2重量%、ポリグリセリン脂肪酸エステルを0.8重量%および大豆水溶性繊維を1.2重量%となるように溶解した。得られた溶液にクエン酸を添加してpH6.5に調整し、TKホモミクサーを用いて5000rpmで5分予備乳化した後、高圧ホモゲナイザーを用いて300kg/cm2で乳化した。得られた乳濁液に塩化カルシウムを1.47g/Lおよび硫酸マグネシウムを2.06g/Lとなるように添加した後、80℃で30分間加熱保持し、加熱保持終了時にクエン酸を添加してpH3.9に調整した。pH調整後、乳濁液にリン酸水素2カリウムを1.7g/Lとなるように添加し、高圧ホモゲナイザーを用いて300kg/cm2で均質化処理した。均質化処理した乳濁液を100℃、10分間殺菌処理した後、ビンに充填して液体栄養剤を製造した。
比較例5
【0043】
水にデキストリンを14.6重量%、カゼインナトリウムを3.25重量%、サラダ油を3.2重量%、ポリグリセリン脂肪酸エステルを0.8重量%および大豆水溶性繊維を1.2重量%となるように溶解した。得られた溶液にクエン酸を添加してpH6.5に調整し、TKホモミクサーを用いて、5000rpmで5分間予備乳化した後、高圧ホモゲナイザーを用いて、300kg/cm2で乳化した。得られた乳濁液に塩化カルシウムを1.47g/Lおよび硫酸マグネシウムを2.06g/Lとなるように添加した後、室温でクエン酸を添加してpH3.9に調整した。pH調整後、リン酸水素2カリウム1.7g/Lを添加し、高圧ホモゲナイザーを用いて300kg/cm2で均質化処理した。均質化処理した乳濁液を100℃、10分間殺菌処理した後、ビンに充填して液体栄養剤を製造した。
【実施例2】
【0044】
水にデキストリンを14.6重量%、カゼインナトリウムを3.25重量%、サラダ油を3.2重量%、ポリグリセリン脂肪酸エステルを0.8重量%および大豆水溶性繊維を1.2重量%となるように溶解した。得られた溶液にクエン酸を添加してpH6.5に調整した。pH調整後、TKホモミクサーを用いて5000rpmで5分間予備乳化した後、高圧ホモゲナイザーを用いて300kg/cm2で乳化した。得られた乳濁液を80℃で30分間加熱保持し、加熱保持終了時にクエン酸を添加してpH3.9に調整した。pH調整後、塩化カルシウムを1.47g/L、硫酸マグネシウムを2.06g/L、リン酸水素2カリウムを1.7g/Lおよび微結晶セルロース(旭化成工業株式会社製)を0.5重量%となるように添加し、高圧ホモゲナイザーを用いて300kg/cm2で均質化処理した。均質化処理した乳濁液を100℃、10分間殺菌処理した後、ビンに充填して液体栄養剤を製造した。
【0045】
得られた液体栄養剤を30℃で半年間保存した後に、乳化安定性および懸濁安定性の評価を行った。乳化安定性は、乳化状態良好、離水およびクリームラインが認められる、オイルオフ、離水およびクリームラインが認められる、の3段階で評価した結果、オイルオフ、離水およびクリームラインのいずれも認められず、乳化状態良好との結果が得られた。懸濁安定性は、液体栄養剤の保存前と保存後とで粘度の変化、保存後の沈殿物の生成の有無で評価したところ、粘度の変化および沈殿物は認めらず、懸濁安定性の優れることが示された。
【実施例3】
【0046】
水にデキストリンを6.6%重量%、グラニュー糖を8.0重量%、カゼインナトリウムを3.25重量%、サラダ油を3.2重量%、ポリグリセリン脂肪酸エステルを0.8重量%、大豆水溶性繊維を1.2重量%となるように溶解した。得られた溶液にクエン酸を添加してpH6.5に調整した。pH調整後、TKホモミクサーを用いて5000rpmで5分間予備乳化した後、高圧ホモゲナイザーを用いて300kg/cm2で乳化した。得られた乳濁液を80℃で30分間加熱保持し、加熱保持終了時にクエン酸を添加してpH3.9に調整した。pH調整後、塩化カルシウムを1.47g/L、硫酸マグネシウムを2.06g/L、リン酸水素2カリウムを1.7g/L、ビタミンミックス1g/L、オレンジフレーバーを0.1重量%およびオレンジ果汁を5重量%となるように添加し、高圧ホモゲナイザーを用いて300kg/cm2で均質化処理した。均質化処理した乳濁液を100℃、10分間殺菌処理した後、ビンに充填して液体栄養剤を製造した。
【0047】
得られた液体栄養剤の味および風味について、5人のパネラーによる官能評価で5点法(5点が最高)により行った。その結果、該液体栄養剤は5点、市販の中性液体栄養剤は3点、市販のヨーグルトは3点という結果が得られた。このように、発酵乳、乳酸菌飲料の味および風味を嗜好しない人も、該液体栄養剤の味および風味がよいとする結果が得られた。
【実施例4】
【0048】
水にデキストリンを7.3重量%、グラニュー糖を7.3重量%、カゼインナトリウムを3.25重量%、サラダ油を3.2重量%、ポリグリセリン脂肪酸エステルを0.8重量%および大豆水溶性繊維を1.2重量%となるように溶解した。得られた溶液にクエン酸を添加してpH6.5に調整した。pH調整後、TKホモミクサーを用いて5000rpmで5分間予備乳化した後、高圧ホモゲナイザーを用いて300kg/cm2で乳化した。得られた乳濁液を80℃で30分間加熱保持し、加熱保持終了時にグルコン酸を添加してpH3.9に調整した。pH調整後、塩化カルシウムを1.47g/L、硫酸マグネシウムを2.06g/L、リン酸水素2カリウムを1.7g/L、オレンジフレーバー(協和香料化学株式会社製)を0.1重量%およびオレンジ果汁を5重量%となるように添加し、さらにカラギーナンを0.9重量%およびローカストビーンガムを0.6%(v/v)となるよう添加し、高圧ホモゲナイザーを用いて300kg/cm2で均質化処理した。均質化処理した乳濁液を100℃、10分間殺菌処理した後、カップに充填して、ゼリー状食品を製造した。
【0049】
得られたゼリー状食品を内径25mm高さ15mmの円筒状に成形し、シャーレ内に敷いたろ紙の上に置き、20℃、60分でろ紙に移行した水分量を測定し、以下の算出式により、該ゼリー状食品の離水率を算出した。
離水率(%)=[テスト後のろ紙重量(g)−テスト前のろ紙重量(g)]/試料重量(g)×100
該ゼリー状食品の離水率は1%であり、ほとんど離水は認められなかった。また、実施例3と同様な方法により該ゼリー状食品は5点、市販のゼリー食品は3点という結果であった。このように、該ゼリー状食品の味および風味はともによいという結果が得られた。
【実施例5】
【0050】
水にデキストリンを4.6重量%、グラニュー糖を10.0重量%、カゼインナトリウムを3.25重量%、サラダ油を3.2重量%、ポリグリセリン脂肪酸エステルを0.8重量%および大豆水溶性繊維を1.2重量%となるように溶解した。得られた溶液にクエン酸を添加してpH6.5に調整した。pH調整後、TKホモミクサーを用いて5000rpmで5分間予備乳化した後、高圧ホモゲナイザーを用いて300kg/cm2で乳化した。得られた乳濁液を80℃で30分加熱保持し、加熱保持終了時にグルコン酸を添加してpH3.9に調整した。pH調整後、塩化カルシウムを1.47g/L、硫酸マグネシウムを2.06g/L、リン酸水素2カリウムを1.7g/L、ビタミンミックス1g/L、グレープフレーバー(協和香料化学株式会社製)を0.1重量%とマスカット果汁を5重量%となるように添加し、さらに寒天を0.2重量%となるように添加し、高圧ホモゲナイザーを用いて300kg/cm2で均質化処理した。均質化処理した乳濁液を100℃、10分間殺菌処理した後、チアパックに充填して、ゼリー状食品を製造した。
【0051】
得られたゼリー状食品について、味および風味を実施例3と同様な方法により、喉ごしのざらつき感を実施例1と同様の方法により、それぞれ評価した。その結果、味および風味については、該ゼリー状食品は5点、市販のゼリー状製品は4点という結果であった。喉ごしのざらつき感については、パネラー全員が、−:ざらつきなし、と評価した。このように、該ゼリー状食品は、風味がよく、喉ごしのざらつき感がないという結果が得られた。
【実施例6】
【0052】
水にデキストリンを14.6重量%、カゼインナトリウムを3.25重量%、サラダ油を3.2重量%、ポリグリセリン脂肪酸エステルを0.8重量%および大豆水溶性繊維を1.2重量%となるように溶解した。得られた溶液にクエン酸を添加してpH6.5に調整し、TKホモミクサーを用いて5000rpmで5分間予備乳化した後、高圧ホモゲナイザーを用いて300kg/cm2で乳化した。得られた乳濁液を40、50、60、70、80℃の各温度で30分間加熱保持し、加熱保持終了時にクエン酸を添加してpH3.9に調整した。pH調整後、塩化カルシウムを1.47g/L、硫酸マグネシウムを2.06g/Lおよびリン酸水素2カリウムを1.7g/Lとなるように添加し、高圧ホモゲナイザーを用いて300kg/cm2で均質化処理した。均質化処理した乳濁液を100℃、10分間殺菌処理した後、ビンに充填して液体栄養剤を製造した。
【0053】
得られた液体栄養剤について、平均粒子径および粘度を測定し、喉ごしのざらつき感、喉ごしの各評価、および両者を併せた総合的評価を行った。
蛋白質含有酸性飲食品に分散粒子の平均粒子径は、粒度分布計[HELOS:シンパテック(Sympatech )社製]を用いて測定した。また、B型粘度計(東京計器社製)を用いて20℃における粘度を測定した。喉ごしのざらつき感、喉ごしの各評価、および両者を併せた総合的評価は、それぞれ5名のパネラーによる官能評価により判定した。なお、喉ごしのざらつき感は実施例1と同様に6段階評価により、喉ごしは悪い、やや悪い、ややよい、よいの4段階評価により、総合評価は最もよいものを5、最も悪いものを1とする1〜5の5段階評価により、それぞれ表わした。
【0054】
結果を第2表に示す。
【0055】
【表2】

【0056】
第2表に示されるとおり、温度が50℃である場合は、粘度が20cPs以下となり、パネラーの嗜好にある程度耐えうるものであった。しかし、温度を70℃以上とすると、粘度は20cPs以下で平均粒子径が10μm以下となり、かつパネラーの評価も好ましいものであった。
【実施例7】
【0057】
酸味料として、クエン酸に代えて第3表に示されるモル比で調整したものを乳濁液に添加する以外は、実施例1と同様な方法により液体栄養剤を調製した。
得られた液体栄養剤について、それぞれ5名のパネラーによる官能評価により清涼感を判定した。なお、清涼感は、清涼感のあるものを5、清涼感が全く感じられないものを1とする1〜5の5段階評価により、それぞれ表わした。
【0058】
結果を第3表に示す。
【0059】
【表3】

【0060】
第3表に示されるとおり、乳酸のモル数が有機酸の総モル数の50%以下となるように調製された酸味料を添加すると清涼感に優れるものが得られた。
【実施例8】
【0061】
水500gに、デキストリンを170g、カゼインナトリウムを36g、大豆油を16g、菜種油を16g、ポリグリセリン脂肪酸エステルを1.8g、大豆水溶性食物繊維を12g添加した。得られた溶液(約pH6.5)を、TKホモミクサーを用いて5000rpmで5分間予備乳化した後、高圧ホモゲナイザーを用いて300kg/cm2で乳化した。得られた乳濁液を80℃で30分間加熱保持し、加熱保持終了時に90%乳酸を4.1gおよび50%グルコン酸を20.3g添加してpH3.9に調整した。pH調整後、塩化カルシウムを1.11g、硫酸マグネシウムを2.06g、リン酸水素2カリウムを2.26gおよびクエン酸鉄ナトリウムを9mg添加し、さらに寒天を2.1g添加した後、水を加えて1L溶液を調製した。得られた溶液を、高圧ホモゲナイザーを用いて300kg/cm2で均質化処理した。均質化処理した乳濁液100℃、10分間殺菌処理した後、チアパックに充填して、pH3.9および分散粒子の平均粒子径が6.9μmであり、かつ下記の配合からなる栄養剤を製造した。
【0062】
デキストリン 17.0%(重量%)
カゼインナトリウム 3.6%
大豆油 1.6%
菜種油 1.6%
ポリグリセリン脂肪酸エステル 0.18%
大豆水溶性食物繊維 1.2%
90%乳酸 0.41%
50%グルコン酸 2.03%
塩化カルシウム 0.111%
硫酸マグネシウム 0.206%
リン酸水素2カリウム 0.226%
クエン酸鉄ナトリウム 0.0009%
寒天 0.21%

【特許請求の範囲】
【請求項1】
蛋白質、油脂および水溶性多糖類を含有し、かつ分散粒子の平均粒子径が15μm以下である蛋白質含有酸性飲食品。
【請求項2】
酸味料を含有する請求項1記載の飲食品。
【請求項3】
酸味料が有機酸である請求項2記載の飲食品。
【請求項4】
有機酸中に含まれる乳酸および酢酸の規定度の合計値が有機酸全体の規定度の50%以下である請求項3記載の飲食品。
【請求項5】
糖質を含有する請求項1〜4のいずれかに記載の飲食品。
【請求項6】
pH2.5〜5.0である請求項1〜5のいずれかに記載の飲食品。
【請求項7】
蛋白質がカゼインである請求項1〜6のいずれかに記載の飲食品。
【請求項8】
pH2.5〜4.0である請求項7記載の飲食品。
【請求項9】
蛋白質、油脂および水溶性多糖類を含有し、かつ分散粒子の平均粒子径が15μm以下および/または粘度が20センチポアズ(cPs)以下である蛋白質含有酸性飲料。
【請求項10】
酸味料を含有する請求項9記載の飲料。
【請求項11】
酸味料が有機酸である請求項10記載の飲料。
【請求項12】
有機酸中に含まれる乳酸および酢酸の規定度の合計値が有機酸全体の規定度の50%以下である請求項11記載の飲料。
【請求項13】
糖質を含有する請求項9〜12のいずれかに記載の飲料。
【請求項14】
pH2.5〜5.0である請求項9〜13のいずれかに記載の飲料。
【請求項15】
蛋白質がカゼインである請求項9〜14のいずれかに記載の飲料。
【請求項16】
pH2.5〜4.0である請求項15記載の飲料。

【公開番号】特開2006−325603(P2006−325603A)
【公開日】平成18年12月7日(2006.12.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−231251(P2006−231251)
【出願日】平成18年8月28日(2006.8.28)
【分割の表示】特願平10−309641の分割
【原出願日】平成10年10月30日(1998.10.30)
【出願人】(000001029)協和醗酵工業株式会社 (276)
【Fターム(参考)】