説明

蛍光材料

【課題】水熱反応を利用して、蛍光性を有する組成物、特に高分子化合物を主体とする組成物の合成を試み、該組成物を蛍光材料として利用できないかを検討する。
【解決手段】ポリエチレン、ポリスチレン、スチレンのような高分子化合物または高分子化合物の単量体と超臨界状態または亜臨界状態の水とを原料として、水熱反応させて得られる蛍光性組成物を含有する蛍光材料とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紫外光を吸収し、蛍光を発する蛍光性組成物を用いた蛍光材料及び該蛍光性組成物の製造方法に関する技術であり、より詳しくは、該製造方法が水熱反応である技術である。
【背景技術】
【0002】
紫外線領域を吸収し、可視光を発する蛍光材料は蛍光漂白剤や蛍光プローブ、色素レーザー、EL材料など様々な用途に利用されている。とりわけ高分子の蛍光材料は、有機物のなかでも安定であるので、広い範囲への応用が期待されている。現在高分子発光材料としては、ポリ−p−フェニレンやポリフェニレンビニレン等のπ共役型高分子が知られている(例えば特許文献1)。
【特許文献1】特開平3−244630
【0003】
しかし、このようなπ共役型高分子は、化学的安定性が十分でなく、また、製膜微細加工などが容易ではないという問題があり、商業的な実用化までは至っていない。
【0004】
ところで、水や二酸化炭素の臨界状態や亜臨界状態と原料とを反応させる水熱反応を利用した有機合成が研究され始めている(例えば、非特許文献1、特許文献2)。水熱反応を利用すれば、従来では困難とされてきた反応経路による有機合成が可能となるため、近年注目を集め始めている。
【非特許文献1】「高圧力の化学と技術」日本高圧力学会発行 2002 Vol.12 No.3 p191-198
【特許文献2】特開2005−263991号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで我々は、この水熱反応を利用して、蛍光性を有する組成物、特に高分子化合物を主体とする組成物の合成を試み、該組成物が蛍光材料として使用できないかを検討した。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明では、高分子化合物または高分子化合物の単量体と超臨界状態または亜臨界状態の水とを原料として、水熱反応させて得られる蛍光性組成物を含有する蛍光材料とすることを最も主要な手段とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明の蛍光材料に用いられる蛍光性組成物は、高分子化合物を主体とするものと考えられるから、有機材料の加工しやすさと高分子の化学的安定性を有しているので、広い傾向材料用途への応用が可能であると考えられる。
【0008】
また本発明に用いる蛍光性組成物は、蛍光という点を利用できるのみならず、紫外線吸収能も有するので、紫外線吸収剤としても利用できる。
【0009】
また、本発明の蛍光性組成物を製造する水熱反応に、下記詳述する半バッチ方式を用いれば、効率的な量産が可能となり、製造コスト面で有利である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
(蛍光材料)
本発明の蛍光材料は、蛍光性組成物を含有するものである。該蛍光性組成物は、原料となる有機物と、超臨界状態または亜臨界状態の水とを水熱反応させて得られるものである。得られる蛍光性組成物は、具体的にどのような構造を有する組成物であるかは現段階では不明であるが、該組成物の性状から高分子化合物を主体とするものであると思われる。また上記水熱反応で得られる蛍光性組成物は、一次粒子径が0.1〜1.5μm(100〜1500nm)程度の粒子が集合した粉末の様態で得ることができる。なお、一次粒子径は、粉末を懸濁させた状態とし、粒子の集合体をほぐした状態にすると測定できる。
【0011】
(有機物原料)
原料として用いることのできる有機物は、高分子化合物または高分子化合物の単量体である。なかでも現在実験によって実証できている有機物原料は、スチレン、ポリスチレン、ポリエチレン及びポリプロピレンである。このうち、スチレンは水熱反応により重合がなされた上で、または重合が行われながら、蛍光性も獲得したものと思われる。またこれら有意物原料は、混合して使用することもできると考えられる。
【0012】
なかでも、スチレンまたはポリスチレンを原料に用いて、水熱反応を行い得られる蛍光性組成物は、強い蛍光を発することが分かった。これはスチレンまたはポリスチレンにフェニル基のようなアリール基が存在していることに起因していると考えられる。したがって、側鎖にアリール基またはその誘導体基を有する化合物を有機物原料とした場合には、水熱反応させることにより、強い蛍光を有する蛍光性組成物を得ることができると考えられる。
【0013】
有機物原料の性状には特に制限が無く、粉末状でもペレット状でも使用できる。特に後述の半バッチ方法の場合、原料が一旦溶融状態に置かれるため、性状に関する制限は無い。
【0014】
(水熱反応)
本発明の蛍光性組成物は、前記有機物原料に対し、水熱反応を行うことにより得られる組成物である。水熱反応とは、水の超臨界状態または亜臨界状態を利用する反応である。水を超臨界または亜臨界状態にするためには、高い温度と大きな圧力を与える必要とるので、下記のような水熱反応装置が必要となる。超臨界状態または亜臨界状態にある水は、常態の水とは異なり、水素付加反応など直接有機物と様々な反応を行うことは知られており、また超臨界状態または亜臨界状態の水が、酸触媒の替わりになることが知られている。本発明においても、超臨界状態または亜臨界状態の水が、蛍光性組成物生成の特別な触媒として作用していることも考えられる。
【0015】
原料有機物と反応させる水は、亜臨界状態にあることがより好ましい。超臨界状態の水と反応させても、本発明の蛍光性組成物を得ることができるが、本発明以外の反応が競合的に生じ、副生成物が生じやすくなるからである。
【0016】
(水熱反応装置)
本発明の水熱反応に用いる水熱反応装置は、特に制限されるものではなく、例えば、下記に示すバッチ式で反応を行うことも、半バッチ式で行うことも可能である。以下それぞれの方法で用いる装置等を説明する。
【0017】
(バッチ式反応器)
図13A、図13Bにはバッチ式反応器の一例を示す。図に示す反応器1は、制御部2と反応管3とヒーター4を含む釜5、5の部分より成る。反応管3はステンレス(SUS)製であり、円筒状の管30とねじ式のフタ31から成る。反応管3の内容量容積は、5mlである。釜5は、図13A、図13Bに示すように、上下2つのパートから成り、反応管3に密着できる形体のアルミニウムからできており、ヒーターが内蔵されている。温度は反応管3も釜5も500℃まで耐えられるように設計されている。このバッチ式の装置では、温度のコントロールは、可能であるが、内部の圧力は、体積が一定なので物理的に一意的に決まる。
【0018】
本装置を用いて本発明の製造方法を実施する場合は、例えば、反応管3に、水及び原料を入れ、ねじでふたをする。反応管3中には、水、原料、空気が存在する。この反応管3の量は例えば、常温、常圧で水体積(ml)+有機物原料体積(ml)+空気体積(ml)=5mlとなる。
【0019】
従って、この装置では、任意に変えられる独立パラメータとして制限条件はあるが、たとえば反応温度、反応時間、水量、有機物原料体積の4変量を基本パラメータとすることができ、このパラメータを制御して、反応管内で臨界水あるいは亜臨界水などの高温高圧水を作製して、溶融状態の原料を水熱反応させて、本発明の蛍光材料に用いることができる高分子化合物を製造することが可能となる。
【0020】
(半バッチ式反応装置)
図14は本発明にかかる製造方法を実施するための半バッチ式反応装置の一例を示す。この装置は、図14に示すとおり、原料となる有機物を溶融し、反応炉に原料供給装置100と、該原料供給装置100から供給された溶融状態の原料有機物に高圧をかけて、シリンダー201及びプランジャー202を用いて、反応分解槽400に溶融原料を注入する原料高圧注入装置200と、超臨界水を発生しこれを反応分解槽400に供給する超臨界水供給装置300と、原料高圧注入装置200から高圧注入される反応分解槽400内の溶融している原料有機物に、超臨界水供給装置300から供給される超臨界水を高温高圧水熱反応させて、蛍光性高分子を生成させる反応分解槽400と、反応分解槽400から排出した反応分解液を蛍光性高分子と液体に分離する固液分離槽500とを備えている。なお、600は圧力調整流体圧力制御弁につながっている。
【0021】
(半バッチ式装置による製造方法)
従って、上記の半バッチ式装置によれば、従来のバッチ式製造方法と異なり、原料と水とを混合物を注入するのではなく、原料を先に溶融したうえで反応分解槽に注入し、超臨界または亜臨界状態の水と反応させる半連続的な操業が可能となる。その工程は次のとおりである。
【0022】
(1.原料溶融工程)
まず、有機物原料となる高分子化合物または高分子化合物の単量体を原料供給装置100内に投入し、図14記載の矢印方向の出入りにてエアー又は窒素を通気し、その後攪拌しながら有機物を加熱溶融する。
【0023】
(2.超臨界工程)
一方水は、超臨界水供給装置にて、熱及び圧力を与えて、超臨界状態または亜臨界状態にされる。
【0024】
(3.供給工程)
前記原料溶融工程で溶融された有機物原料を、加熱溶融させた状態で300℃、1MPaで原料高圧注入装置200のシリンダー201内に300ccの容量にて加圧供給する。次に、シリンダー201内に供給された有機物原料に対して更にこのシリンダー201内を駆動するプランジャー202によって、300℃、45MPaにて押出して加圧する。次に、この加圧された溶融原料を内径8mm、長さ400mmの反応分解槽400内に注入する。
【0025】
(4.水熱反応工程)
前記供給工程で供給された溶融した有機物原料は、前記超臨界工程で製造された高温高圧の超臨界水を反応分解槽400内に100cc/分、45MPaにて反応分解槽400内に注入していって、反応分解槽400の管内を溶融原料が通過するに伴い、当該溶融原料を水熱反応させる。水熱反応によって得られる反応生成物を300ccの容量にて固液分離槽500で45MPaにて固液分離すれば、本発明の蛍光性組成物を連続的に効率よく製造することが可能となる。
【実施例】
【0026】
(実施例1)
実施例1〜7では、図13A、図13Bに示すバッチ式装置を用いて水熱反応を行った。粒子直径3mmポリスチレンペレット(原料体積0.04ml)と水4mlを混和し、図13A、図13Bに示すバッチ式反応器(AKIKO社製)の反応管30に入れた。反応温度を300℃に設定し、釜5が設定温度になったところで、反応管30を釜5にセットした。これを300℃、7.8MPa(亜臨界状態)にして45分間反応させた。その後減圧、冷却し、反応管30のねじ式のフタを開け、流白色の懸濁液を得た。懸濁液の状態で得られた粒子の平均粒子径を測定したところ、1062nmであった。これを乾燥させると白色粉末の組成物(蛍光組成物)が得られた。更に該粉末状の組成物につき、下記計測、評価を行った。
【0027】
上記蛍光性組成物の紫外〜可視光領域について下記条件で蛍光スペクトルを測定した。
測定装置 分光蛍光光度計 FP−6500(日本分光(株)製)
励起波長 300nm
測定波長 320〜560nm
走査速度 20nm/min.
なお、実施例2以下でのスペクトル測定も同条件で行った。
【0028】
得られた蛍光スペクトルを図1に示す。このときの最大蛍光波長は382nmであった。
次に下記条件で励起させ続けたときの蛍光が時間とともにどのように変化するかを調べた。その結果を図2に示す。
励起波長 280nm
測定波長 408nm
データ取り込み間隔 10秒
図2から、実施例1の蛍光性組成物は、10時間以上励起を続けても、蛍光が消失することなく、むしろ時間とともに蛍光強度が強くなっていることが分かる。
【0029】
(実施例2〜4)
水熱反応の反応温度を250℃(実施例2)、200℃(実施例3)、150℃(実施例4)とした点以外は、実施例1と同様の方法で、蛍光性組成物を得た。懸濁液の状態で得られた粒子の平均粒子径を測定したところ、それぞれ307nm(実施例2)、185nm(実施例3)、213nm(実施例4)であった。得られた蛍光性組成物を乾燥させると、いずれも白色粉末であった。各蛍光性組成物の蛍光スペクトルを図3〜5に示す。最大蛍光波長はそれぞれ388nm(実施例2)、406nm(実施例3)、402nm(実施例4)であった。いずれの場合でも蛍光が認められたが、温度が低くなるに従い、蛍光強度は小さくなった。特に、ポリスチレンのガラス転移温度を下回る実施例4(150℃)で急激に蛍光強度が小さくなっているため、本発明における水熱反応は、原料有機物のガラス転移温度より高い温度で行うことが好ましいと考えられる。
【0030】
(実施例5)
水熱反応の反応温度を400℃(超臨界状態)とした点以外は、実施例1と同様の方法で、乳白色の懸濁液を得た。該懸濁液には、黄色みがかった油状組成物も生成していた。懸濁液の状態で得られた粒子の平均粒子径を測定したところ、197nmであった。該油状組成物を分離した上で、該懸濁液を乾燥させると、白色粉末の組成物(蛍光組成物)が得られた。該蛍光性組成物の蛍光スペクトルを図6に示す。最大蛍光波長は433nmであった。
【0031】
(実施例6)
水熱反応の原料にスチレン(単量体)(和光純薬工業(株)製)を用いた点以外は、実施例1と同様の方法で、蛍光性組成物を得た。得られた蛍光性組成物は白色粉末であり、粉末の性状から、重合されているものと考えられる。実施例6の蛍光性組成物の蛍光スペクトルを図7に示す。最大蛍光波長は382nmであった。また蛍光強度も大きいものであった。なお、ブランクテストとして、単量体スチレンと水の混合物の蛍光スペクトルも測定した。得られたスペクトルを図8に示す。
【0032】
(実施例7)
水熱反応の原料にポリエチレン(和光純薬工業(株)製)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で、蛍光性組成物を得た。懸濁液の状態で得られた粒子の平均粒子径を測定したところ、205nmであった。実施例7の蛍光性組成物の蛍光スペクトルを図9に示す。最大蛍光波長は380nmであった。蛍光強度は、ポリスチレンを原料にした場合に比べると小さいものであった。
【0033】
(実施例8)
水熱反応の原料にポリプロピレン(和光純薬工業(株)製)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で、蛍光性組成物を得た。懸濁液の状態で得られた粒子の平均粒子径を測定したところ、361nmであった。実施例8の蛍光性組成物の蛍光スペクトルを図10に示す。最大蛍光波長は379nmであった。蛍光強度は、ポリスチレンを原料にした場合に比べると小さいものであった。
【0034】
(実施例9)
実施例9では、図14に示す半バッチ式装置を用いて水熱反応を行った。ペレット状ポリスチレンを原料供給装置100内に投入し、矢印方向の出入りにてエアー又は窒素を通気し、その後攪拌しながら該原料ポリスチレン(和光純薬工業(株)製)を280℃に加熱溶融した。一方水は、超臨界水供給装置200にて、温度350℃及び圧力33.5Mpaを与えて、亜臨界状態にした。次に上記溶融したポリスチレンを、加熱溶融させた状態で300℃、1MPaで高圧注入装置200のシリンダー201内に300ccの容量にて加圧供給した。次に、シリンダー201内に供給された原料に対して更にこのシリンダー201内を駆動するプランジャー202によって、300℃、45MPaにて押出して加圧した。次に、この加圧された溶融原料を内径8mm、長さ400mmの反応分解槽400内に注入した。反応分解槽400内に注入された溶融ポリスチレンに対し、超臨界水供給装置200内で製造された温度260℃、亜臨界状態の水を反応分解槽400内に100cc/分、45MPaにて反応分解槽400内に注入していって、反応分解槽400の管内を溶融原料が通過するにしたがい、当該溶融原料を水熱反応させた。得られた蛍光性組成物を300ccの容量にて固液分離槽500で45MPaにて固液分離して、実施例9の蛍光性組成物を得た。懸濁液の状態で得られた粒子の平均粒子径を測定したところ、228nmであった。
【0035】
実施例9の生成物の蛍光スペクトルを図11に示す。最大蛍光波長は398nmであった。また、生成物粒子の可視光による拡大透過画像(図12A)と、同じ画面での紫外線励起による拡大蛍光画像(図12B)を撮影した。図12Aおよび図12Bは、水中に存在する粒子を撮影したため若干流されているが、ほぼ同じ位置に存在する粒子を異なる2つの方法で撮影したものである。両画像を比較すると得られた生成物粒子のほぼ全てが蛍光していることが分かる。
【産業上の利用可能性】
【0036】
本願発明の蛍光材料及び紫外線吸収剤は、安定的な蛍光または紫外線吸収の能力を有するものであり、かつ高分子化合物を主体とするものと考えられるため、加工が容易であり、耐候性に優れる安定的な材料となりうると考えられる。したがって採算性が向上すれば、従来の蛍光材料や紫外線吸収剤の用途にとってかわることができる可能性を有している。また本発明の蛍光性組成物を製造する方法は、上記蛍光材料及び紫外線吸収剤のとなる組成物を効率的に製造できる方法として、産業上利用可能性を有している。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】実施例1の蛍光性組成物の蛍光スペクトルである。
【図2】実施例1の蛍光性組成物の蛍光強度の経時変化を示す図である。
【図3】実施例2の蛍光性組成物の蛍光スペクトルである。
【図4】実施例3の蛍光性組成物の蛍光スペクトルである。
【図5】実施例4の蛍光性組成物の蛍光スペクトルである。
【図6】実施例5の蛍光性組成物の蛍光スペクトルである。
【図7】実施例6の蛍光性組成物の蛍光スペクトルである。
【図8】実施例6の反応前の蛍光スペクトルである。
【図9】実施例7の蛍光性組成物の蛍光スペクトルである。
【図10】実施例8の蛍光性組成物の蛍光スペクトルである。
【図11】実施例9の蛍光性組成物の蛍光スペクトルである。
【図12A】実施例9の蛍光性組成物粒子の可視光による拡大透過画像である。
【図12B】実施例9の蛍光性組成物粒子の紫外光励起による拡大蛍光画像である。
【図13A】本発明にかかる製造方法を実施するためのバッチ式反応器の一例を示し、釜の開閉状態を示す概略側面図である。
【図13B】同概略正面図である
【図14】本発明にかかる製造方法を実施するための半バッチ装置の一例を示す概略図である。
【符号の説明】
【0038】
1 反応器
2 制御部
3 反応管
4 ヒーター
5 釜
100 原料供給装置
200 原料高圧注入装置
300 超臨界水供給装置
400 反応分解槽
500 固液分離槽

【特許請求の範囲】
【請求項1】
高分子化合物または高分子化合物の単量体と超臨界状態または亜臨界状態の水とを原料として、水熱反応させて得られる蛍光性組成物を含有する蛍光材料。
【請求項2】
前記高分子化合物または高分子化合物の単量体が、スチレン、ポリスチレン、ポリエチレン及びポリプロピレンの群から選ばれる1種または2種以上の化合物である請求項1記載の蛍光材料。
【請求項3】
前記高分子化合物または高分子化合物の単量体が、スチレン及びポリスチレンの群から選ばれる1種または2種の化合物である請求項1記載の蛍光材料。
【請求項4】
請求項1記載の蛍光性組成物を含有する紫外線吸収剤。
【請求項5】
高分子化合物または高分子化合物の単量体を溶融する原料溶融工程と、
水に熱及び圧力を与えて超臨界状態または亜臨界状態にする超臨界工程と、
前記原料工程で溶融した原料を反応分解槽に加圧供給する供給工程と、
該溶融した原料が該反応分解槽の館内を通過するに伴い、前記超臨界工程で得られた超臨界状態または亜臨界状態の水を注入し、水熱反応させる水熱反応工程とを少なくとも有する
蛍光性組成物の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図13A】
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【図13B】
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【図14】
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【図12A】
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【図12B】
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【公開番号】特開2007−186669(P2007−186669A)
【公開日】平成19年7月26日(2007.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−241934(P2006−241934)
【出願日】平成18年9月6日(2006.9.6)
【出願人】(505216276)有限会社トス (2)