説明

蝶番

【課題】 羽根を旋回する力の効率を向上し、かつ、簡易な構造を有することによって、部品点数を比較的に少なくすることのできる蝶番の提供。
【解決手段】 枢軸Pと、枢軸Pを中心として旋回可能な第1及び第2羽根3,4と、枢軸P方向へ延びるナックル管15とを含む蝶番2。第1羽根3が、枢軸Pの周り方向に起伏する第1カム面25を有し、第2羽根4が、第1カム面25の形状に対応した第2カム面29を備えてナックル管15内において枢軸P方向へ移動可能なスライド部19を有しており、スライド部19の第2カム面29が、ナックル管15内に配置されたばね部材16によって第1カム面25に向って付勢されており、ナックル管15の内面と、スライド部19のナックル管15の内面と当接する部位とが、断面角状を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、蝶番に関し、特に、容器等の蓋の開閉に使用される蝶番に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、一対の羽根を所要の角度に開角させた状態のまま静止可能な蝶番は公知である。たとえば、特許文献1には、旋回羽根と固定羽根とからなる一対の羽根と、枢軸の方向に移動可能なスライド部を有するナックル管とを含み、羽根が枢軸を中心として所要角度に旋回可能である蝶番が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−205202号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示の蝶番によれば、キャビネットの蓋に取り付けられた旋回羽根を、本体に固定された固定羽根に対して所要の角度に開角した状態で静止することができる。これにより、蓋を開いた状態において、蓋を手で押さえておく必要がないので、作業者の両手はフリーな状態となり、荷物の取り出し作業などをスムーズに行うことができる。
【0005】
しかし、スライド部が、円筒状のナックル管内においてガイドピンを介して枢軸方向へ移動するので、羽根を旋回させようとする力の効率が悪く、また、ガイドピンには、それをせん断しようとする力が作用するので、負荷に耐え得るように、ガイドピン及びスライド部を金属部材などの比較的に強度の高い材料で形成する必要がある。
【0006】
本発明の課題は、前記従来技術の改良であって、羽根を旋回する力の効率を向上し、かつ、部品点数を比較的に少なくすることのできる蝶番を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するために、本発明は、枢軸と、前記枢軸の方向へ延びるナックル管を有し、前記枢軸を中心として旋回可能な第1及び第2羽根とを含む蝶番の改良に関わる。
【0008】
本発明の特徴とするところは、前記第1羽根が、前記枢軸の周り方向に起伏する第1カム面を有し、前記第2羽根が、前記第1カム面の形状に対応した第2カム面を備えて前記ナックル管内において前記枢軸の方向へ摺動可能なスライド部を有しており、前記スライド部の前記第2カム面が、前記ナックル管内に配置されたばね部材によって前記第1カム面に向って付勢されており、前記ナックル管の内面と、前記スライド部の前記ナックル管の内面と当接する部位とが、断面角状を有していることことにある。
【0009】
本発明は、前記特徴とする構成のほかに、以下の好ましい実施の形態を含む。
(1)前記第1カム面が、前記第1羽根とは別体の部材から形成されており、前記別体の部材が、前記第1羽根の外端部に嵌合されている。
(2)前記スライド部と、前記第1羽根における前記第1カム面を形成する部位とが、プラスチック部材で形成されている。
【発明の効果】
【0010】
本発明では、ナックル管の内面と、スライド部のナックル管の内面と当接する部位とが、断面角状を有していることから、それらが平面状に当接し、羽根を旋回しようとする力をそのままスライド部に作用させることができる。また、構造をより簡易にすることによって、部品点数を比較的に少なくすることができ、かつ、外形の凹凸する部位が減り、見た目にも好ましい外観を有している。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】蝶番の使用状態を示す図。
【図2】蝶番の内部の構造を示す斜視図。
【図3】蝶番の一部破断分解斜視図。
【図4】(a)蓋部の一部破断斜視図。(b)図3のIV−IV線断面図。
【図5】(a)スライド部の一部破断斜視図。(b)図2のV−V線断面図。
【図6】カム機構の斜視図。
【図7】(a)蓋が閉じた状態における蝶番の斜視図。(b)蓋が閉じた状態における蝶番内部の一部拡大図。
【図8】(a)蓋が開いた状態における蝶番の斜視図。(b)蓋が開いた状態における蝶番内部の一部拡大図。
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0012】
図1は、キャビネット1に取り付けられた蝶番2の斜視図、図2は、蝶番2の内部の状態を示した斜視図、図3は、蝶番2の一部破断分解斜視図である。なお、図2では、蝶番2の内部の状態が分かるように蝶番2の外形を仮想線で表している。蝶番2は、枢軸Pと直交する、その幅寸法を2分する中心線(図示せず)に関して対称に形成されており、各構成部材の説明において、対称となるものについては、その一方についてのみ説明する。また、旋回羽根4の開角度とは、図1において仮想線で示す、蓋1bが閉じた状態を基準(開角度0°)として、旋回羽根4が固定羽根3に対して開角する所要の角度をいう。
【0013】
図1及び2に示すとおり、蝶番2は、枢軸Pと、キャビネット1の本体1aに固定された固定羽根3と、キャビネット1の蓋1bに旋回可能に取り付けられた旋回羽根4とからなる一対の羽根3,4を含む。
【0014】
蓋1bは、作業者が取手5を持ってそれを閉じた状態(破線で示した位置)から矢印Xの方向へ旋回させて、90°の位置(実線で示す位置)になるまでに手を離すと、蝶番の作用及び蓋1bの自重によって、自動的に閉じる。一方、90°の位置から、蓋1bをさらに矢印Xの方向へ旋回させた後に手を離すと、蓋1bは、本体1aの背面に向って倒れる。
【0015】
固定羽根3は、キャビネット1の本体1aに固定される平板状の固定部6と、固定部6と一体に形成された又は分離可能に結合された、断面四角形状の一対の第1中空部7と第2中空部8とを有する。固定部6には、固定羽根3を蓋1bにビスを介して固定するためのビス孔9a,9bが形成されている。
【0016】
旋回羽根4は、キャビネット1の蓋1bに固定される、平板状の旋回可能な可動部10と、可動部10と一体的に形成された又は分離可能に結合された、断面四角形状の第3中空部11とを有する。旋回部10には、蝶番2をキャビネット1の蓋1bにビスを介して固定するためのビス孔12a,12bが形成されている。
【0017】
固定羽根3の第1及び第2中空部7,8の外面には、凹状部13,13が形成されており、その内面には、枢軸Pへ向かって凸となる突起14,14が形成されている。第1及び第2中空部7,8と、第3中空部11との中空部の内面積及びその形状は、ほぼ同じであって、蝶番2の組立状態において、旋回羽根3の第3中空部11は、固定羽根3の第1中空部7と第2中空部8との間に位置しており、枢軸Pの方向へ一連に延びるこれらの中空部7,11,8によって、ナックル管15が形成されている。
【0018】
ナックル管15の内部には、枢軸P方向へ延び、枢軸Pの方向に弾性収縮可能なコイル状のばね部材16と、ばね部材16の中心を貫通して枢軸Pの方向へ延びる円棒状のピン部材17とが挿入されている。また、ナックル管15の両端側、すなわち、第1中空部7と第2中空部8の内部には、それぞれ、第1及び第2中空部7,8の外端縁に嵌着された蓋部18が配置されており、また、第3中空部11の内部には、蓋部18と対向し、かつ、ナックル管15内を枢軸Pの方向へ摺動可能なスライド部19とが配置されている。蓋部18とスライド部19とはカム機構を形成しており、2つのカム機構が、ナックル管15内において対称に設けられている。
【0019】
図4(a)は、蓋部18の一部破断斜視図、図4(b)は、図3のIV−IV線断面図、図5(a)は、スライド部19の一部破断斜視図、図5(b)は、図2のV−V線断面図、図6は、カム機構の斜視図である。図4(b)では、蓋部18を仮想線で示している。
【0020】
図4(a)に示すとおり、蓋部18は、蓋部18を第1及び第2中空部7,8の外端縁に嵌着するための略四角形状のフランジ21と、フランジ21の一方の面から突出して、ナックル管15内部に挿入される断面四角形状の第1台座部22と、第1台座部22から突出する略円柱状の第1突出部23とを有する。第1台座部22は、ナックル管15の内周縁とほぼ同等の大きさを有し、ナックル管15に挿入された状態において、その外周面は、ナックル管15の内周面に摺動不能に当接している。また、第1台座部22の外面には、第1及び第2中空部10,11の内面に形成された突起14,14を嵌合するための溝24a,24bが形成されている。
【0021】
図4(b)に示すとおり、蝶番10の組立状態において、突起14,14が溝24a,24bに嵌合されている。これらの嵌合と、ナックル管15に対する抜け止めとなるフランジ21の嵌合とによって、蓋部18は第1及び第2中空部7,8に安定的に嵌着されるので、外部からの衝撃等によって、蓋部18が不用意に外れることはない。また、蓋部18を第1及び第2中空部7,8の外端縁に指で押し当てて嵌着させることができるので、特別な工具等を用いることなく、蝶番2を組み立てることができる。
【0022】
再び、図4(a)を参照すると、蓋部18の第1突出部23の表面には、起伏形状を有する第1カム面25が形成されており、その中心には、第1台座部22の底面まで延びる、ピン部材17の一端部を挿入して固定するための有底孔26が形成されている。有底孔26の内径は、ピン部材17をナックル管15内で回転不能かつ安定的に保持するために、ピン部材17の径とほぼ同等若しくはそれよりも僅かに大きくなっている。
【0023】
第1カム面25は、平坦状の頂部25aと、頂部25aと対向する位置にある谷部25bと、頂部25aの両側から谷部25bの両側へ向かって、内方へ傾斜しながら滑らかなカーブを描く第1及び第2傾斜部25c,25dとを有する。
【0024】
図5(a)に示すとおり、スライド部19は、ナックル管15の内面と同形状の外形を有する断面四角形状の第2台座部27と、第2台座部27の一方の面から突出する略円柱状の第2突出部28とを有する。第2突出部28の表面には、蓋部18の第1カム面25の形状に対応した起伏形状を有する第2カム面29が形成されている。また、スライド部19の中心には、枢軸Pの方向へ延びる、ピン部材17を挿通するための挿通孔30が形成されている。
【0025】
図5(b)に示すとおり、第2台座部27は、ナックル管15(第3中空部11)の内面形状とほぼ同等の大きさを有し、ナックル管15に挿入された状態において、その外周面全体は、ナックル管15の内周面に摺動可能に当接している。スライド部19の第2台座部27は、その外周面全体がナックル管15(第3中空部11)の内周面に当接しているので、旋回羽根4とともに旋回し、旋回羽根4を旋回する力をそのままスライド部19に作用させることができる。
【0026】
第2カム面29は、平坦状の頂部29aと、頂部29aと対向する位置にある谷部29bと、頂部29aの両側から谷部29bの両側へ向かって、内方へ傾斜しながら滑らかなカーブを描いて延びる第1及び第2傾斜部29c,29dとを有する。
【0027】
図6に示すとおり、第1カム面25と第2カム面29とは、それらが互いに密着し得るような鏡面形状を有している。第1カム面25と第2カム面29とが密着した状態では、第1カム面25の頂部25aと第2カム面29の谷部29b、第1カム面25の谷部25bと第2カム面29の頂部29aとがそれぞれ当接し、第1カム面25の第1及び第2傾斜部25c,25dが第2カム面29の第1及び第2傾斜部29c,29dと当接した状態となっている。
【0028】
再び、図2を参照すると、蝶番2の組立状態において、ピン部材17は、スライド部19の第2突出部28の挿通孔30に挿通されている。また、その両端部が、蓋部18の第1突出部23の有底孔26に挿入されており、ピン部材17は、ナックル管15内において挿抜不能及び回転不能に保持されている。ピン部材17は、蓋部18とスライド部19とに挿入されているので、後記のように、第1中空部7と第2中空部8とに配置された各スライド部19,19が、それぞれ、蓋部18と摺動しながら枢軸Pを中心として旋回しても、各カム機構どうしの回転軸がずれることはない。また、ナックル管15内において、ばね部材17の両端部は、スライド部19における、第2台座部27の第2突出部28が突出する面の反対側の面に当接しており、ばね部材16は、スライド部19を枢軸Pの方向の外方へ常時付勢している。
【0029】
このような構成を有する蝶番2において、旋回羽根4を枢軸Pを中心として旋回する方向、すなわち、図1におけるキャビネット1の蓋1bを開ける方向Xに旋回羽根4の旋回部10を旋回すると、第3中空部11の内周面に当接する、スライド部19も共に旋回する。スライド部19が旋回すると、スライド部19の第2カム面29が蓋部18の第1カム面25と摺動しながらその径方向へ回転し、スライド部19が、ばね部材16の付勢に抗して枢軸Pの方向の内方へ移動する。
【0030】
一方、蓋1bを閉じたとき、すなわち旋回羽根4を図1の矢印Yの方向へ向かって旋回させたときには、スライド部19の第2カム面29が蓋部18の第1カム面25上において蓋1bを開くときの方向とは逆の方向に回転し、スライド部19は、ばね部材16の付勢によって枢軸Pの方向の外方、すなわち、蓋部18に向って移動する。
【0031】
前述のとおり、スライド部19は断面四角形状を有するので、旋回羽根4とともに旋回するが、それ自体がナックル管15内で回転してしまうことはない。したがって、円筒状のナックル管内に円筒状のスライド部が配置された従来の蝶番とは異なり、スライド部の台座部の回転を阻止し、かつ、軸方向への移動を案内するためのピン部材(ガイドピン)が不要である。
【0032】
また、従来の蝶番では、ガイドピンにそれをせん断しようとする力が負荷されていたので、ガイドピン及びスライド部並びにそれを受ける蓋部を比較的に強度の高い部材、たとえば、金属部材で形成する必要があるが、本発明では、ガイドピンが不要であるので、スライド部19と蓋部18とをプラスチック部材などの比較的に強度の低い、かつ、安価な材料で形成することができる。
【0033】
図7(a)は、蓋が閉じた状態における蝶番の斜視図、図7(b)は、蓋が閉じた状態における蝶番内部の一部拡大図、図8(a)は、蓋1bが90°開いた状態における蝶番の斜視図、図8(b)は、蓋1bが90°開いた状態における蝶番内部に一部拡大図である。なお、図7(b)及び図8(b)では、説明の便宜上、ナックル管15を省略している。
【0034】
図7(a)の蓋1bが閉じている状態、すなわち、旋回羽根4の開角度が0°の状態では、図7(b)に示すとおり、スライド部19の第2カム面29の頂部29aが、蓋部18の第1傾斜部25cの略中間部位に位置している。この状態において、ナックル管15内のばね部材16によって、スライド部19は枢軸Pの方向の外方へ付勢されている。キャビネット1の蓋1bには、蝶番2によって、それを閉じようとする方向Yに力が作用しているので、蓋1bが外部衝撃等によって徒に開いてしまうことはない。
【0035】
蓋1bを開くために蓋1bを持ち上げたとき、すなわち、ばね部材16の付勢に抗して旋回羽根4を枢軸Pを中心として旋回させたときには、スライド部19の第2カム面29の頂部29aが、蓋部18の第1傾斜面25の第1傾斜部25cの略中間部位からその頂部25aに向って径方向へ摺動する。この状態において、作業者が蓋1bから手を離したときには、ばね部材16の付勢力と蓋1bの自重とによって、蓋1bには閉じようとする方向Yの力が作用し、蓋1bが自動的に閉じる。
【0036】
図8(a)に示すとおり、旋回羽根4を90°旋回したときには、第2カム面29の平坦状の頂部29aが第1カム面25の平坦状の頂部25aに当接した状態となる。このとき、第1カム面25の頂部25aと第2カム面29の頂部29aとが平坦状に形成されているので、第1カム面の頂部の移動が一時的に停止する。
【0037】
さらに、旋回羽根4を展開して開角度を90°以上に拡げていくと、第2カム面29の頂部29aは、第1カム面25の第2傾斜面25dに向って移動し、第2カム面29の第2傾斜部29dが第1カム面25の第2傾斜面25dをその径方向に摺動する。このとき、蓋1bには、静止した状態からさらにX方向に向かう力が作用し、また、その力に蓋1bの自重が加えられるので、旋回羽根4の開角度が90°を少し超えた時点で、蓋1bは、勢いよく後方へ移動する。したがって、蓋1bをそれが閉じた状態から比較的に大きな力で持ち上げた場合には、いきおい、蓋1bの上面が本体1aの背面に衝突してしまうおそれがあるが、前記のように、第1カム面25の頂部25aと第2カム面29の頂部29aとが平坦状に形成されていることによって、蓋1bが一時停止するので、衝突による衝撃を軽減することができる。
【0038】
なお、本実施形態では、旋回羽根4が所要の位置で静止するように調整されていないが、その開角度が0°〜90°の位置で静止するように第1及び第2カム面の形状を調整してもよいし、複数の位置で静止するように調整してもよい。また、本発明の効果を奏する限りにおいては、第1及び第2カム面25,29のいずれか一方のみが、本実施形態のような起伏形状を有していてもよい。
【0039】
さらに、本実施形態では、スライド部19の第2台座部27を断面四角形状に形成することによって、それをナックル管15の内面と平面状に当接させているが、同様の効果を奏する限りにおいては、ナックル管15の内面形状に対応した他の角状であってもよい。また、ナックル管15の外形は、内面形状とは異なる、円筒状などであってもよい。
【0040】
蝶番2は、その構成から当然に、旋回羽根4のみならず固定羽根3も枢軸Pを中心として旋回可能である。よって、固定羽根3をキャビネット1の蓋1bに取り付け、旋回羽根4を本体1aに取り付けることによって、固定羽根3を旋回させてもよい。
【符号の説明】
【0041】
2 蝶番
3 固定羽根(第1羽根)
4 旋回羽根(第2羽根)
15 ナックル管
16 ばね部材
18 蓋部
19 スライド部
25 第1カム面
29 第2カム面
P 枢軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
枢軸と、前記枢軸の方向へ延びるナックル管を有し、前記枢軸を中心として旋回可能な第1及び第2羽根とを含む蝶番において、
前記第1羽根が、前記枢軸の周り方向に起伏する第1カム面を有し、前記第2羽根が、前記第1カム面の形状に対応した第2カム面を備えて前記ナックル管内において前記枢軸の方向へ摺動可能なスライド部を有しており、前記スライド部の前記第2カム面が、前記ナックル管内に配置されたばね部材によって前記第1カム面に向って付勢されており、
前記ナックル管の内面と、前記スライド部の前記ナックル管の内面と当接する部位とが、断面角状を有していることを特徴とする前記蝶番。
【請求項2】
前記第1カム面が、前記第1羽根とは別体の部材から形成されており、前記別体の部材が、前記第1羽根の外端部に嵌合されている請求項1記載の蝶番。
【請求項3】
前記スライド部と、前記第1羽根における前記第1カム面を形成する部位とが、プラスチック部材で形成されている請求項1又は2記載の蝶番。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2010−222794(P2010−222794A)
【公開日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−68810(P2009−68810)
【出願日】平成21年3月19日(2009.3.19)
【出願人】(000152169)株式会社栃木屋 (50)
【Fターム(参考)】