説明

螺旋階段の取付構造および取付方法

【課題】螺旋階段を現場施工する場合であっても、螺旋階段を建物ユニットに容易かつ強固に取り付けることが可能な螺旋階段の取付構造および取付方法を提供することを目的とする。
【解決手段】下階建物ユニット10aは、螺旋階段20の支柱21の下端部が固定される部位に設けられる第一補強部5を備えており、上階建物ユニット10bは、螺旋階段20の踊り場24が固定される部位に設けられる第二補強部6を備えており、第一補強部5および第二補強部6は、下階建物ユニット10aおよび上階建物ユニット10bをそれぞれ構成する金属製の横架材と、この横架材に固定されるとともに螺旋階段20の支柱21および踊り場24がそれぞれ固定される木製の下地材50,60とを有する。これにより、螺旋階段を、第一補強部および第二補強部の下地材に容易かつ確実に固定でき、横架材によって確実に支持できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユニット建物を構成する建物ユニットに螺旋階段が取り付けられてなる螺旋階段の取付構造および取付方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、柱と床梁と天井梁とを箱型に接合してなる建物ユニットを、建築現場において左右上下に隣接設置することにより構築されるユニット建物が知られている。
近年、ユニット建物に螺旋階段を設置したいという要望があった。そこで、下階建物ユニットの天井部と上階建物ユニットの床部に大きな開口部を形成することによって建物本体に吹抜けを形成し、この吹抜けの位置に螺旋階段を設置する技術が開発されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−169383号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1に記載のユニット建物では、螺旋階段を予め一つの建物ユニットに組み込んでおけるようになっている。しかし、螺旋階段が予め建物ユニットに組み込まれていると、支柱が、建物ユニットの上端部よりも上方に突出してしまう。このため、輸送中には高さ制限に配慮しなければならなかったり、建物ユニットを吊り上げる際には吊りワイヤーと螺旋階段が接触したりする等の問題が生じることが懸念される。
そこで、螺旋階段を予め建物ユニットに組み込まずに、現場で施工する方法を採用したいという要望があるが、螺旋階段を現場で組み込むとなると、予め工場等で行われていた接合作業を行えない場合がある。そして、このように工場等で予め接合作業を行えないとなると、螺旋階段を建物ユニットに接合する作業が複雑化したり、螺旋階段を建物ユニットに強固に接合できない場合がある。
【0005】
本発明の課題は、螺旋階段を現場施工する場合であっても、螺旋階段を建物ユニットに容易かつ強固に取り付けることが可能な螺旋階段の取付構造および取付方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明は、例えば図1〜図6に示すように、上下方向に隣接配置される下階建物ユニット10(10a)および上階建物ユニット10(10b)に、螺旋階段20が取り付けられてなる螺旋階段20の取付構造において、
前記螺旋階段20は、支柱21と、この支柱21に沿って螺旋状に取り付けられた複数の段板23…と、最上段の段板23と上階建物ユニット10(10b)の床部との間に設けられる踊り場24と、を備えており、
前記下階建物ユニット10(10a)は、前記螺旋階段20の支柱21の下端部(例えばベースプレート22)が固定される部位に設けられる第一補強部5を備えており、
前記上階建物ユニット10(10b)は、前記螺旋階段20の踊り場24が固定される部位に設けられる第二補強部6を備えており、
前記第一補強部5および第二補強部6は、前記下階建物ユニット10(10a)および上階建物ユニット10(10b)をそれぞれ構成する金属製の横架材(例えば床根太16および補強材51、床梁13および補強材61)と、
この横架材に固定されるとともに前記螺旋階段20の支柱21および踊り場24がそれぞれ固定される木製の下地材50,60とを有することを特徴とする。
【0007】
請求項1に記載の発明によれば、前記螺旋階段20の支柱21の下端部が固定される部位に設けられた第一補強部5は、前記木製の下地材50を有するので、例えばボルト22a等の止着材によって、前記支柱21の下端部を、前記木製の下地材50に容易かつ確実に固定することができる。さらに、前記下地材50は、前記金属製の横架材に固定されているので、前記下地材50に下端部が固定された前記支柱21を、この横架材によって確実に支持することができる。
また、前記螺旋階段20の踊り場24が固定される部位に設けられた第二補強部6は、前記木製の下地材60を有するので、例えばボルト27a等の止着材によって、前記踊り場24を、前記木製の下地材60に容易かつ確実に固定することができる。さらに、前記下地材60は、前記金属製の横架材に固定されているので、前記下地材60に固定された前記踊り場24を、この横架材によって確実に支持することができる。
そして、このように前記螺旋階段20を、前記第一補強部5および第二補強部6の下地材50,60に容易かつ確実に固定できるとともに、前記横架材によって確実に支持できるので、前記螺旋階段20の建物ユニット10(10a,10b)への取付状態を強固にすることができる。これによって、予め工場等で前記螺旋階段20を建物ユニット10(10a,10b)に接合して組み込んだ状態にしておかなくても、現場で前記螺旋階段20を建物ユニット10(10a,10b)に容易かつ強固に固定することが可能となる。
【0008】
請求項2に記載の発明は、例えば図1〜図4に示すように、請求項1に記載の螺旋階段20の取付構造において、
前記第一補強部5を構成する横架材は、前記下階建物ユニット10aの床部を構成するとともに断面略コ字型に形成された床根太16と、この床根太16よりも大きさが一回り小さい断面略コ字型に形成された補強材51とを備え、これら床根太16と補強材51とが、互いに開口部を対向させるようにして接合されることによって形成されており、
前記第一補強部5を構成する下地材50は、前記床根太16の側面と前記補強材51の側面にそれぞれ固定されており、
前記螺旋階段20の支柱21の下端部は、前記横架材および下地材50の上方に配置されるとともに、前記下地材50に固定されていることを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の発明によれば、前記床根太16と前記補強材51とが、互いに開口部を対向させるようにして接合されることによって、前記横架材を断面略角筒状に形成できる。これによって、前記床根太16の開口部が閉塞された状態となるので、前記補強材51によって前記床根太16を補強できることになる。さらに、前記下地材50が、このような床根太16の側面および補強材51の側面にそれぞれ固定されており、前記支柱21の下端部は、前記横架材および下地材50の上方に配置されているので、前記支柱21を、補強された横架材および下地材50によって、より確実に支持できるとともに、前記支柱21を前記横架材によって支持した状態で、この支柱21の下端部を前記下地材50に固定できる。
これによって、予め工場等で前記螺旋階段20を建物ユニット10(10a,10b)に接合して組み込んだ状態にしておかなくても、現場で前記螺旋階段20の支柱21の下端部を、前記下階建物ユニット10aに、より容易かつ強固に固定することが可能となる。
【0010】
請求項3に記載の発明は、例えば図1,図5,図6に示すように、請求項1または2に記載の螺旋階段20の取付構造において、
前記第二補強部6を構成する横架材は、前記上階建物ユニット10bの床部を構成するとともに断面略コ字型に形成された床梁13と、この床梁13よりも大きさが一回り小さい断面略コ字型に形成されるとともに該床梁13よりも上階建物ユニット10bの内側に位置する補強材61とを備え、これら床梁13と補強材61とが、互いに開口部を対向させるようにして接合されることによって形成されており、
前記第二補強部6を構成する下地材60は、前記補強材61の側面に固定されており、
前記螺旋階段20の踊り場24は、前記下地材60の側方に配置されるとともに該下地材60に固定されていることを特徴とする。
【0011】
請求項3に記載の発明によれば、前記床梁13と前記補強材61とが、互いに開口部を対向させるようにして接合されることによって、前記横架材を断面略角筒状に形成できる。これによって、前記床梁13の開口部が閉塞された状態となるので、前記補強材61によって前記床梁13を補強できることになる。さらに、前記下地材60が、前記補強材61の側面に固定されており、前記踊り場24は、前記下地材60の側方に配置されているので、この下地材60に踊り場24を固定すれば、補強された横架材および下地材60によって、より確実に支持できることになる。
これによって、予め工場等で前記螺旋階段20を建物ユニット10(10a,10b)に接合して組み込んだ状態にしておかなくても、現場で前記螺旋階段20の踊り場24を、前記上階建物ユニット10bに、より容易かつ強固に固定することが可能となる。
【0012】
請求項4に記載の発明は、例えば図1,図5,図6に示すように、請求項3に記載の螺旋階段20の取付構造において、
前記上階建物ユニット10bの床部を構成する床梁13は、長辺床梁13aと、この長辺床梁13aに直交する短辺床梁13bとからなり、
前記補強材61は、これら長辺床梁13aおよび短辺床梁13bの双方に接合されており、
前記踊り場24は、前記長辺床梁13a側の補強材61の側面に固定された下地材60と、前記短辺床梁13b側の補強材61の側面に固定された下地材60のそれぞれに固定されていることを特徴とする。
【0013】
請求項4に記載の発明によれば、前記踊り場24は、前記長辺床梁13a側の補強材61の側面に固定された下地材60と、前記短辺床梁13b側の補強材61の側面に固定された下地材60のそれぞれに固定されているので、例えば前記踊り場24を、前記長辺床梁13a側か短辺床梁13b側のどちらかの下地材60に固定して片持ち支持するよりも確実に支持できる。これによって、前記螺旋階段20の建物ユニット10(10a,10b)への取付状態をより強固にすることができる。
【0014】
請求項5に記載の発明は、例えば図1〜図6に示すように、請求項1〜4のいずれか一項に記載の螺旋階段20の取付構造を施工する際に、前記螺旋階段20を、上下方向に隣接配置される前記下階建物ユニット10(10a)および前記上階建物ユニット10(10b)に取り付ける螺旋階段20の取付方法において、
複数の建物ユニット10…を並設することによって建物1の下階2を形成し、
その後、これら下階2を形成する複数の建物ユニット10…のうち、前記螺旋階段20が取り付けられる前記下階建物ユニット10aの第一補強部5に、前記螺旋階段20の支柱21の下端部(例えばベースプレート22)を固定し、
前記建物1の下階2を形成する複数の建物ユニット10…上に、複数の建物ユニット10…を並設することによって建物1の上階3を形成し、
その後、これら上階3を形成する複数の建物ユニット10…のうち、前記螺旋階段20が取り付けられる前記上階建物ユニット10bの第二補強部6に、前記螺旋階段20の踊り場24を固定することを特徴とする。
【0015】
請求項5に記載の発明によれば、前記第一補強部5は、前記木製の下地材50を有するので、前記支柱21の下端部をこの木製の下地材50に容易かつ確実に固定できる。さらに、前記下地材50は、前記金属製の横架材に固定されているので、前記支柱21をこの横架材によって確実に支持できる。したがって、前記複数の建物ユニット10…を並設することによって建物1の下階2を形成した後に、前記螺旋階段20の支柱21の下端部を、前記下階建物ユニット10aに容易かつ強固に取り付けることができる。また、このように前記螺旋階段20を、前記下階建物ユニット10aに強固に取り付けできるので、前記螺旋階段20を、前記下階建物ユニット10aに立設させた状態で、前記建物1の上階3を形成することができる。
また、前記第二補強部6は、前記木製の下地材60を有するので、前記踊り場24をこの木製の下地材60に容易かつ確実に固定できる。さらに、前記下地材60は、前記金属製の横架材に固定されているので、前記踊り場24をこの横架材によって確実に支持できる。したがって、前記建物1の下階2を形成する複数の建物ユニット10…上に、複数の建物ユニット10…を並設することによって建物1の上階3を形成した後に、前記螺旋階段20の踊り場24を、前記上階建物ユニット10bに容易かつ強固に取り付けることができる。
このように前記螺旋階段20を、前記下階建物ユニット10aに取り付けて立設させた状態で、前記建物1の上階3を形成し、その後、前記螺旋階段20の踊り場24を、前記上階建物ユニット10bに取り付けることができるので、前記螺旋階段20の現場施工が可能となる。そして、予め工場等で前記螺旋階段20を建物ユニット10(10a,10b)に接合して組み込んだ状態にしておかなくても、現場で前記螺旋階段20を建物ユニット10(10a,10b)に容易かつ強固に固定することが可能となる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、螺旋階段の支柱の下端部が固定される部位に設けられた第一補強部は、木製の下地材を有するので、例えばボルト等の止着材によって、支柱の下端部を、木製の下地材に容易かつ確実に固定することができる。さらに、下地材は、金属製の横架材に固定されているので、下地材に下端部が固定された前記支柱を、この横架材によって確実に支持することができる。
また、螺旋階段の踊り場が固定される部位に設けられた第二補強部は、木製の下地材を有するので、例えばボルト等の止着材によって、踊り場を、木製の下地材に容易かつ確実に固定することができる。さらに、下地材は、金属製の横架材に固定されているので、下地材に固定された踊り場を、この横架材によって確実に支持することができる。
そして、このように螺旋階段を、第一補強部および第二補強部の下地材に容易かつ確実に固定できるとともに、横架材によって確実に支持できるので、螺旋階段の建物ユニットへの取付状態を強固にすることができる。これによって、螺旋階段の現場施工が可能となり、予め工場等で螺旋階段を建物ユニットに接合して組み込んだ状態にしておかなくても、現場で螺旋階段を建物ユニットに容易かつ強固に固定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明に係る螺旋階段の取付構造を示す断面図である。
【図2】建物ユニットの一例を示す斜視図である。
【図3】(a)は支柱の下端部を示す平断面図であり、(b)は第一補強部付近を示す部分拡大図である。
【図4】第一補強部を示す斜視図である。
【図5】螺旋階段および第二補強部付近を示す平面図である。
【図6】第二補強部付近を示す部分拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1に示す建物1はユニット建物であり、複数の建物ユニット10(10a,10b)等によって建物本体が構成されており、本実施の形態においては三階建てとされている。そして、建物1内の任意の場所には、建物1の下階2と上階3とを連結する螺旋階段20が設置されている。本実施の形態においては、下階2である建物1の二階と、上階3である建物1の三階とを連結する螺旋階段20が、建物本体の上部に設けられた屋根7の下方で、かつ、下階2の外部側に設けられたバルコニー8の内側に設置されている。
前記螺旋階段20が設置される位置には、この螺旋階段20が設置される位置の下階2側の建物ユニット10の上部に下階側開口部4aが形成されるとともに、上階3側の建物ユニット10の下部に上階側開口部4bが形成されることによって、上下階空間を連続させる吹抜け4が形成されている。前記螺旋階段20は、この吹抜け4を利用して設置されている。
【0019】
ここで、前記建物ユニット10のうち、前記建物1の下階2において螺旋階段20が取り付けられるものを下階建物ユニット10aと称し、前記建物1の上階3において螺旋階段20が取り付けられるものを上階建物ユニット10bと称する。
また、前記建物ユニット10(10a,10b)は、図2に示すように、4本の柱11と、これらの柱11…の上端間どうしを結合する4本の天井梁12…と、柱11…の下端間どうしを結合する4本の床梁13…とを備えている。
【0020】
4本の天井梁12…は、2本の長辺天井梁12a,12aおよび長辺天井梁12aより短い2本の短辺天井梁12b,12bによって構成されている。
4本の床梁13は2本の長辺床梁13a,13aおよび長辺床梁13aより短い2本の短辺床梁13b,13bによって構成されている。
なお、柱11は正方形筒状に形成されており、天井梁12と床梁13は、それぞれ断面コ字型に形成されている。
【0021】
2本の長辺天井梁12a,12aには、複数の天井小梁14が架設されており、該天井小梁14は長辺天井梁12aの長手方向に所定間隔で設けられている。これら天井小梁14の下面には天井板15が固定されている。
【0022】
2本の長辺床梁13a,13aには、複数の床根太16,16aが架設されており、該床根太16,16aは長辺床梁13aの長手方向に所定間隔で設けられている。これら床根太16,16aの上面には床板17が固定されている。
複数の床根太16,16aのうち、一本の床根太16は断面略コ字型に形成された金属製とされており、その他の複数の床根太16a…は木製の角材とされている。
【0023】
なお、柱11の上端部と天井梁12の端部とは柱頭接合部材18によって接合され、柱11の下端部と床梁13の端部とは柱脚接合部材19によって接合されている。
また、このような建物ユニット10(10a,10b)が上下方向や前後左右方向に隣接して配置される場合には、図示しない位置決めピンや連結プレート、ボルト等によって適宜連結される。
また、前記下階側開口部4aは、前記下階建物ユニット10aに対して、この下階建物ユニット10a上部の天井板15の一部を開口させ、その開口の位置の天井小梁14を取り外すか、または最初から取り付けないようにすることによって形成されている。
さらに、前記上階側開口部4bは、前記上階建物ユニット10bに対して、この上階建物ユニット10b下部の床板17の一部を開口させ、その開口の位置の床根太16aを取り外すか、または最初から取り付けないようにすることによって形成されている。
【0024】
建物1の一階は、複数の建物ユニット10…を並設することによって形成されている。
また、前記建物1の一階を形成する複数の建物ユニット10…上に、複数の建物ユニット10…を並設することによって建物1の二階2が形成されている。
また、前記建物1の二階2を形成する複数の建物ユニット10…上に、複数の建物ユニット10…を並設することによって建物1の三階3が形成されている。
なお、各階を形成する複数の建物ユニット10…には、予め、前記天井板15や床板17、壁面材等が取り付けられている。
【0025】
前記螺旋階段20は、上下方向に隣接配置された前記下階建物ユニット10aおよび前記上階建物ユニット10bに取り付けられている。
また、この螺旋階段20は、支柱21と、ベースプレート22と、複数の段板23と、踊り場24とを備えている。
【0026】
前記支柱21は、図1および図3(a)に示すように、上下方向に長尺な鉄骨製の円柱であり、前記下階建物ユニット10aの床板17から、前記吹抜け4を通過し、前記上階建物ユニット10bの床部よりも上方に突出している。
また、この支柱21の下端部には、図3(a),(b)に示すように、前記ベースプレート22が一体的に取り付けられている。このベースプレート22は四角形状に形成されており、四隅に、コーチボルト等のボルト22aを挿通させるボルト孔22bが形成されている。
【0027】
前記複数の段板23…は、図1および図5に示すように、前記支柱21の上下方向に沿って螺旋状に取り付けられている。すなわち、これら複数の段板23…は、前記支柱21の上下方向に沿って、この支柱21の軸を中心として、順次角度をずらしながら放射状に突設されている。
なお、これら複数の段板23…は、前記支柱21に対して溶接されて強固に取り付けられている。
また、これら複数の段板23…に、最下段の段板23から最上段の段板23にかけて螺旋状の手摺り23aが取り付けられている。
【0028】
前記踊り場24は、踊り場本体と、ブラケット25と、手摺り28とを有する。
前記踊り場本体は、床板24aと、根太24bとを備える。
床板24aは、例えばパーティクルボードが採用されており、図1に示すように、前記複数の段板23…のうち最上段に位置する段板23よりも一段上の段として使用され、かつ前記建物1の上階3の床部よりも一段下の段として使用されている。
根太24bは金属製であり、前記床板24aの下面の縁部に取り付けられており、前記床板24aを補強している。また、この根太24bの支柱21側端部は、前記支柱21に溶接されている。
前記手摺り28は、前記床板24aの上面の一方の縁部に設けられており、踊り場24からの落下を防いでいる。
【0029】
前記ブラケット25は、図1,図5,図6に示すように、前記床板24aの下面に複数取り付けられている。すなわち、これら複数のブラケット25…は、前記床板24aの下面のうち、この踊り場24が取り付けられる前記上階建物ユニット10bの長辺床梁13a側の縁部と短辺床梁13b側の縁部とに、互いに間隔をあけて配置されている。
なお、前記根太24bは、前記床板24aの下面のうち、これらブラケット25…が取り付けられていない二辺にそれぞれ取り付けられている。
【0030】
また、このブラケット25は、前記床板24aの下面に取り付けられるブラケット本体26と、このブラケット本体26と一体形成されるとともに前記上階建物ユニット10bの長辺床梁13aと短辺床梁13bとに固定される基端部27とを備える。
ブラケット本体26は、ビス26a等によって前記床板24aに固定されている。また、基端部27は、コーチボルト等のボルト27aによって前記長辺床梁13aおよび短辺床梁13bに固定されている。
【0031】
以上のような螺旋階段20の支柱21のベースプレート22が固定される前記下階建物ユニット10aの部位には、第一補強部5が設けられている。すなわち、前記下階建物ユニット10aは、この第一補強部5を備えている。
また、前記螺旋階段20の踊り場24が固定される前記上階建物ユニット10bの部位には、第二補強部6が設けられている。すなわち、前記上階建物ユニット10bは、この第二補強部6を備えている。
【0032】
前記第一補強部5および第二補強部6は、前記下階建物ユニット10aおよび上階建物ユニット10bをそれぞれ構成する金属製の横架材と、この横架材に固定されるとともに前記螺旋階段20の支柱21および踊り場24がそれぞれ固定される木製の下地材50,60とを有する。
【0033】
前記第一補強部5を構成する横架材は、図1,図3,図4に示すように、前記床根太16と、補強材51とを備える。
前記床根太16は、上述のように前記下階建物ユニット10aの床部を構成するものであり、断面略コ字型に形成されている。
前記補強材51は、前記床根太16と同様の金属製であり、前記床根太16よりも断面の大きさが一回り小さく、かつ断面略コ字型に形成されている。また、本実施の形態の場合の補強材51は、長さが、前記床根太16よりも短く、かつ前記ベースプレート22よりも長くなるように設定されており、このベースプレート22付近の下方に配置される。なお、この補強材51の長さは、前記床根太16と略等しくてもよいものとする。
これら床根太16と補強材51とは、図3(b)に示すように、互いに開口部を対向させるようにして接合されている。すなわち、前記第一補強部5を構成する横架材は、これら床根太16と補強材51とを、互いに開口部を対向させるようにして接合することによって、前記ベースプレート22が配置される場所に対応して部分的に断面略角筒状に形成されている。なお、前記補強材51は、前記床根太16に溶接されて強固に接合されている。
これによって、前記床根太16の開口部が閉塞された状態となるので、前記補強材51によって前記床根太16を補強できることになる。
【0034】
前記第一補強部5を構成する木製の下地材50は角材であり、図1,図3,図4に示すように、前記床根太16の側面と前記補強材51の側面にそれぞれ複数固定されている。
前記床根太16の側面と前記補強材51の側面にそれぞれ接する下地材50,50は接着剤によって接着されている。また、隣接する下地材50,50同士も接着剤によって接着されている。また、ビス等を併用してもよい。
また、この下地材50は、長さが、前記補強材51と略等しくなるように設定されており、前記ベースプレート22付近の下方に配置される。なお、前記補強材51の長さが前記床根太16と略等しい場合には、この下地材50と補強材51とが異なる長さに設定されていてもよい。
【0035】
前記横架材および下地材50…の上面には、図1および図3(b)に示すように、前記床板17が載せられている。前記螺旋階段20の支柱21のベースプレート22は、前記床板17の上面に載せられ、前記横架材および下地材50の上方に配置されるとともに、前記ボルト22aによって前記下地材50に固定されている。
これによって、前記支柱21を、補強された横架材および下地材50によって、より確実に支持できるとともに、前記支柱21を前記横架材によって支持した状態で、この支柱21の下端部を前記下地材50に固定できる。また、前記下地材50は木製であるため、ボルト22aを容易にねじ込める。
以上のようにして、前記螺旋階段20の支柱21の下端部を、前記下階建物ユニット10aに容易かつ強固に固定することが可能となる。
【0036】
前記第二補強部6を構成する横架材は、図1,図5,図6に示すように、前記床梁13と、補強材61とを備える。
前記床梁13は、前記上階建物ユニット10bの床部を構成するものであり、断面略コ字型に形成されている。また、この床梁13は、前記長辺床梁13aと、この長辺床梁13aに直交する前記短辺床梁13bとからなる。
前記補強材61は、前記床梁13と同様の金属製であり、前記床梁13よりも断面の大きさが一回り小さく、かつ断面略コ字型に形成されている。また、この補強材61の長さは短く設定されており、このように長さの短い補強材61が、前記長辺床梁13aの長さ方向に適宜間隔をあけて複数設けられるとともに、前記短辺床梁13bの長さ方向に適宜間隔をあけて複数設けられている。本実施の形態においては、この長さの短い補強材61は、前記長辺床梁13a側に3つ、前記短辺床梁13b側に3つ設けられている。
そして、前記長辺床梁13aおよび短辺床梁13bと、前記複数の補強材61…とは、互いに開口部を対向させるようにして接合されている。すなわち、前記第二補強部6を構成する横架材は、これら長辺床梁13aおよび短辺床梁13bと、前記複数の補強材61…とを、互いに開口部を対向させるようにして接合することによって、部分的に断面略角筒状に形成されている。なお、前記複数の補強材61…は、前記長辺床梁13aおよび短辺床梁13bに溶接されて強固に接合されている。
これによって、前記長辺床梁13aおよび短辺床梁13bの開口部が部分的に閉塞された状態となるので、前記補強材61によって前記長辺床梁13aおよび短辺床梁13bを補強できることになる。
【0037】
前記第二補強部6を構成する下地材60は、図5および図6に示すように、第一下地材60aと、第二下地材60bとからなる。
前記第一下地材60aは板状に形成された合板であり、前記複数の補強材61…間に架設されるとともに、これら複数の補強材61…の側面に固定されている。
前記第二下地材60bは角材状に形成された合板であり、前記第一下地材60aの裏面に固定されるとともに、前記複数の補強材61…のうち隣り合う補強材61,61間に配置されている。
本実施の形態においては、前記第一下地材60aは、前記長辺床梁13aおよび短辺床梁13bそれぞれの3つの補強材61,61,61間に架設されるとともに、これら3つの補強材61,61,61の側面に固定されている。
さらに、前記第二下地材60bは、前記長辺床梁13aおよび短辺床梁13bそれぞれの3つの補強材61,61,61のうち、隣り合う補強材61,61間に配置されるとともに、前記第一下地材60aの裏面に固定されている。つまり、この第二下地材60bは、前記長辺床梁13a側にも2つ設けられ、前記短辺床梁13b側にも2つ設けられている。
前記第一下地材60aは、前記補強材61に対して接着剤によって接着されている。また、第一下地材60aと第二下地材60b同士も接着剤によって接着されている。また、ビス等を併用してもよい。
【0038】
前記螺旋階段20の踊り場24は、前記下地材60の側方に配置されるとともに該下地材60に固定されている。すなわち、前記踊り場24は、前記長辺床梁13a側の3つの補強材61,61,61の側面に固定された第一下地材60aおよび第二下地材60bと、前記短辺床梁13b側の3つの補強材61,61,61の側面に固定された第一下地材60aおよび第二下地材60bのそれぞれに固定されている。
より詳細には、前記踊り場24は、前記床板24aの下面のうち前記長辺床梁13a側の縁部と短辺床梁13b側の縁部とに配置される前記複数のブラケット25…を介して、前記長辺床梁13a側の補強材61の側面に固定された下地材60と、前記短辺床梁13b側の補強材61の側面に固定された下地材60のそれぞれに固定されている。つまり、前記複数のブラケット25…は、前記長辺床梁13a側の第一下地材60aおよび第二下地材60bと、前記短辺床梁13b側の第一下地材60aおよび第二下地材60bとに対応する位置に配置されている。
これによって、前記踊り場24を、前記下地材60に固定すれば、補強された横架材および下地材60によって確実に支持できることになる。また、例えば前記踊り場24を、前記長辺床梁13a側か短辺床梁13b側のどちらかの下地材60に固定して片持ち支持するよりも確実に支持できる。また、前記下地材60は木製であるため、ボルト27aを容易にねじ込める。
以上のようにして、前記螺旋階段20の踊り場24を、前記上階建物ユニット10bに容易かつ強固に固定することが可能となる。
【0039】
なお、図6に示すように、前記下階建物ユニット10aの天井梁12にも金属製の補強材12cが接合されており、この補強材12cによって前記天井梁12を補強できるようになっている。この補強材12cは、図5に示すように、前記第二補強部6の複数の補強材61…が接合される長辺床梁13aおよび短辺床梁13bと、この長辺床梁13aと平行するもう一つの長辺床梁13aとに取り付けられている。各床梁13a,13bに取り付けられる補強材12cは、その長さが不揃いに設定されている。
また、この補強材12cの側面には木製の下地材12dが固定されている。この下地材12dの吹抜け4側面と、前記第二補強部6の下地材60の吹抜け4側面とは面一となっており、これら側面に内壁面材を取り付けできるようになっている。
【0040】
次に、前記螺旋階段20を、上下方向に隣接配置される前記下階建物ユニット10aおよび前記上階建物ユニット10bに取り付ける方法について説明する。
なお、建物1を構成する複数の建物ユニット10…は、現場でクレーン等によって吊り上げられながら、基礎上に積み上げられる。
【0041】
また、前記建物ユニット10には、予め工場等で、前記天井板15や床板17、壁面材等が取り付けられている。その他、予め取り付けできるものは、前記柱11や天井梁12、床梁13に予め取り付けられているものとする。
さらに、前記螺旋階段20も、予め前記支柱21に、前記ベースプレート22と、前記複数の段板23…と、前記踊り場24とが取り付けられている。また、前記手摺り28は、予め前記踊り場24に取り付けられている。
さらに、前記第一補強部5および第二補強部6も、予め工場等で前記下階建物ユニット10aおよび上階建物ユニット10bに設けられているものとする。
【0042】
まず、複数の建物ユニット10…を並設することによって、建物1の一階を形成する。そして、前記建物1の一階を形成する複数の建物ユニット10…上に、複数の建物ユニット10…を並設することによって建物1の二階2を形成する。
この時、前記バルコニー8を形成する建物ユニット10や、前記下階建物ユニット10aが設置される。また、前記下階建物ユニット10aの上部には予め前記下階側開口部4aが形成されている。
【0043】
その後、前記螺旋階段20を吊り上げて、前記下階建物ユニット10aの下階側開口部4aから、この下階建物ユニット10a内に入れ、床板17上に載せる。
続いて、この螺旋階段20を、前記下階建物ユニット10aの床部に設けられた第一補強部5の上方に配置するとともに、周方向の向きを正位置に調整する。そして、前記ベースプレート22を、前記ボルト22aによって前記下地材50…に固定する。この時、前記ベースプレート22を仮固定しておき、踊り場24を前記第二補強部6に固定する際に一緒に本固定を行うようにしてもよい。
前記支柱21の下端部のベースプレート22は、前記第一補強部5に対して容易かつ強固に固定できるので、前記螺旋階段20を、前記下階建物ユニット10aに立設させた状態で、前記建物1の上階3を形成することができる。
【0044】
続いて、前記建物1の下階2を形成する複数の建物ユニット10…上に、複数の建物ユニット10…を並設することによって建物1の上階3を形成する。
この時、前記上階建物ユニット10bは、前記上階側開口部4bに対して前記螺旋階段20を挿入するようにして、前記下階建物ユニット10a上に設置される。
【0045】
その後、前記複数のブラケット25…を、図6に示すように、前記ボルト27aによって前記第二補強部6の下地材60に固定する。なお、これら複数のブラケット25…は、予め工場等で前記第二補強部6に固定しておいてもよい。
続いて、これら上階3を形成する複数の建物ユニット10…のうち、前記螺旋階段20が取り付けられる前記上階建物ユニット10bの第二補強部6に、前記螺旋階段20の踊り場24を固定する。すなわち、この踊り場24の床板24aを、前記複数のブラケット25…のブラケット本体26上面に当接させ、前記ビス26aによって固定する。
前記踊り場24は、建物1の上階3を形成した後に、前記第二補強部6に対して容易かつ強固に固定できるので、前記螺旋階段20の設置は、現場で行うことができる。
以上のようにして、前記螺旋階段20を、上下方向に隣接配置される前記下階建物ユニット10aおよび前記上階建物ユニット10bに取り付けることができる。
【0046】
本実施の形態によれば、前記螺旋階段20の支柱21の下端部が固定される部位に設けられた第一補強部5は、前記木製の下地材50を有するので、前記ボルト22a等の止着材によって、前記支柱21のベースプレート22を、前記木製の下地材50に容易かつ確実に固定することができる。さらに、前記下地材50は、前記金属製の横架材に固定されているので、前記下地材50にベースプレート22が固定された前記支柱21を、この横架材によって確実に支持することができる。
また、前記螺旋階段20の踊り場24が固定される部位に設けられた第二補強部6は、前記木製の下地材60を有するので、前記ボルト27a等の止着材によって、前記踊り場24を、前記木製の下地材60に容易かつ確実に固定することができる。さらに、前記下地材60は、前記金属製の横架材に固定されているので、前記下地材60に固定された前記踊り場24を、この横架材によって確実に支持することができる。
そして、このように前記螺旋階段20を、前記第一補強部5および第二補強部6の下地材50,60に容易かつ確実に固定できるとともに、前記横架材によって確実に支持できるので、前記螺旋階段20の下階建物ユニット10aおよび上階建物ユニット10bへの取付状態を強固にすることができる。これによって、予め工場等で前記螺旋階段20を下階建物ユニット10aに接合して組み込んだ状態にしておかなくても、現場で前記螺旋階段20を下階建物ユニット10aおよび上階建物ユニット10bに容易かつ強固に固定することが可能となる。
【0047】
また、前記螺旋階段20を、前記下階建物ユニット10aと前記上階建物ユニット10bの双方に取り付けることできるので、前記下階建物ユニット10aだけに取り付ける場合に比して、前記下階建物ユニット10aへの負担を軽減できる。
さらに、前記下階建物ユニット10aと、前記上階建物ユニット10bと、前記螺旋階段20とを別々に輸送したり、現場にてクレーン等で吊り上げたりすることができるので、特別な輸送方法や吊り上げ方法を採る必要がなく、建物1の施工性に優れる
【符号の説明】
【0048】
1 建物
4 吹抜け
5 第一補強部
6 第二補強部
10a 下階建物ユニット
10b 上階建物ユニット
13 床梁
13a 長辺床梁
13b 短辺床梁
16 床根太
20 螺旋階段
21 支柱
22 ベースプレート
24 踊り場
25 ブラケット
50 下地材
51 補強材
60 下地材
60a 第一下地材
60b 第二下地材
61 補強材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上下方向に隣接配置される下階建物ユニットおよび上階建物ユニットに、螺旋階段が取り付けられてなる螺旋階段の取付構造において、
前記螺旋階段は、支柱と、この支柱に沿って螺旋状に取り付けられた複数の段板と、最上段の段板と上階建物ユニットの床部との間に設けられる踊り場と、を備えており、
前記下階建物ユニットは、前記螺旋階段の支柱の下端部が固定される部位に設けられる第一補強部を備えており、
前記上階建物ユニットは、前記螺旋階段の踊り場が固定される部位に設けられる第二補強部を備えており、
前記第一補強部および第二補強部は、前記下階建物ユニットおよび上階建物ユニットをそれぞれ構成する金属製の横架材と、
この横架材に固定されるとともに前記螺旋階段の支柱および踊り場がそれぞれ固定される木製の下地材とを有することを特徴とする螺旋階段の取付構造。
【請求項2】
請求項1に記載の螺旋階段の取付構造において、
前記第一補強部を構成する横架材は、前記下階建物ユニットの床部を構成するとともに断面略コ字型に形成された床根太と、この床根太よりも大きさが一回り小さい断面略コ字型に形成された補強材とを備え、これら床根太と補強材とが、互いに開口部を対向させるようにして接合されることによって形成されており、
前記第一補強部を構成する下地材は、前記床根太の側面と前記補強材の側面にそれぞれ固定されており、
前記螺旋階段の支柱の下端部は、前記横架材および下地材の上方に配置されるとともに、前記下地材に固定されていることを特徴とする螺旋階段の取付構造。
【請求項3】
請求項1または2に記載の螺旋階段の取付構造において、
前記第二補強部を構成する横架材は、前記上階建物ユニットの床部を構成するとともに断面略コ字型に形成された床梁と、この床梁よりも大きさが一回り小さい断面略コ字型に形成されるとともに該床梁よりも上階建物ユニットの内側に位置する補強材とを備え、これら床梁と補強材とが、互いに開口部を対向させるようにして接合されることによって形成されており、
前記第二補強部を構成する下地材は、前記補強材の側面に固定されており、
前記螺旋階段の踊り場は、前記下地材の側方に配置されるとともに該下地材に固定されていることを特徴とする螺旋階段の取付構造。
【請求項4】
請求項3に記載の螺旋階段の取付構造において、
前記上階建物ユニットの床部を構成する床梁は、長辺床梁と、この長辺床梁に直交する短辺床梁とからなり、
前記補強材は、これら長辺床梁および短辺床梁の双方に接合されており、
前記踊り場は、前記長辺床梁側の補強材の側面に固定された下地材と、前記短辺床梁側の補強材の側面に固定された下地材のそれぞれに固定されていることを特徴とする螺旋階段の取付構造。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項に記載の螺旋階段の取付構造を施工する際に、前記螺旋階段を、上下方向に隣接配置される前記下階建物ユニットおよび前記上階建物ユニットに取り付ける螺旋階段の取付方法において、
複数の建物ユニットを並設することによって建物の下階を形成し、
その後、これら下階を形成する複数の建物ユニットのうち、前記螺旋階段が取り付けられる前記下階建物ユニットの第一補強部に、前記螺旋階段の支柱の下端部を固定し、
前記建物の下階を形成する複数の建物ユニット上に、複数の建物ユニットを並設することによって建物の上階を形成し、
その後、これら上階を形成する複数の建物ユニットのうち、前記螺旋階段が取り付けられる前記上階建物ユニットの第二補強部に、前記螺旋階段の踊り場を固定することを特徴とする螺旋階段の取付方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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