説明

血中成分濃度変化測定装置

【課題】血液を用いた補正やキャリブレーションを必要としないで、汗を利用して血中成分の濃度の時間変化の状態を測定する装置を提供する。
【解決手段】測定演算装置30では、第1成分検出部303が収集された汗から汗中の第1成分として汗糖を検出し、濃度算出部307においてその汗糖値が算出される。基準値格納部308は、たとえば空腹時などの、ある時点における汗糖値を基準値として記憶する。比率算出部309は、算出された汗糖値の基準値に対する比率を算出し、表示処理部311においてその比率が表示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は血中成分濃度変化測定装置に関し、特に、汗を利用して血中成分の濃度の時間変化の状態を測定する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
たとえば自己血糖測定装置として、血糖など血液中の成分濃度を測定する装置が市販されている。しかし、これらは、指先などから血液を採取する必要があり、痛みや感染の問題がある。そのため、現在ではまだ商品化されていないものの、血液を必要としない非侵襲の計測装置が研究されている。
【0003】
たとえば、特許第3692751号公報は、非侵襲で血液中の成分濃度を測定する方法として、光を利用する方法を開示している。また、他の方法として、光音響を利用する方法や、インピーダンスを利用する方法などの様々な方法が試されている。これらの非侵襲で血液中の成分濃度を測定する装置では、間接的に血中濃度を推定するため、予め測定値と血液中の成分濃度との関係を求めて推定式(キャリブレーション式)を作成し、測定値から推定式を用いて血糖値などを算出し、表示している。
【0004】
また、近年では、血液中の成分として血糖(グルコース)を測定するセンサであるグルコースセンサを腹部の皮下に留置して、5分間隔などほぼ連続的に血糖濃度を表示する装置も開発されている。この方法でも、直接血液中の成分濃度を測定するのではなく、間質液中の成分濃度を測っている。そのため、使用前には、上述のように自己血糖計などで血糖を測定して校正を行なった上で血糖値を表示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第3692751号公報
【特許文献2】特開2006−87603号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このように、これまでの非侵襲での測定装置では、血糖など血中成分濃度を表示することを目的としているために、血液を使用した測定値の校正や、事前に血液を用いたキャリブレーション式の作成が必要である、という問題がある。つまり、血中成分濃度の測定自体は非侵襲であっても、事前に、少なくとも1回は採血する必要があるため、被測定者に負担を強いる、という問題がある。
【0007】
たとえば、特開2006−87603号公報は、測定装置として、糖代謝能力を表示する装置も開示されているが、この装置でも血糖値に換算し、その値を用いて糖代謝能力を判断しているため、採血が必要である。
【0008】
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであって、血液を用いた補正やキャリブレーションを必要としないで、汗を利用して血中成分の濃度の時間変化の状態を測定する装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明のある局面に従うと、血中成分濃度変化測定装置は、血中濃度の変化と汗中濃度の変化との間に相関のある第1成分の、汗中濃度を測定する第1の測定手段と、基準値を記憶する記憶手段と、測定された第1成分の汗中濃度の、基準値に対する比率を算出する算出手段と、算出された比率を表示するための処理を行なう処理手段とを備える。
【0010】
好ましくは、第1成分の血中濃度の変化と、汗中濃度の変化とは、比例関係である。より好ましくは、第1成分はグルコースである。
【0011】
好ましくは、血中成分濃度変化測定装置は、第1の測定手段に用いられた汗から、第1成分とは異なる第2成分の汗中濃度を測定する第2の測定手段と、第2成分の汗中濃度を用いて第1成分の汗中濃度を補正する補正手段とをさらに備える。
【0012】
好ましくは、処理手段は、算出された比率をランク分けし、ランクに基づく表示のための処理を行なう。
【0013】
好ましくは、第1の測定手段は、第1成分の汗中濃度の測定を、一定の時間間隔で複数回行なう。
【0014】
好ましくは、第1の測定手段は、比率がピークに達するまで測定を繰り返し、処理手段は、ピークに達した比率を表示するための処理を行なう。より好ましくは、処理手段は、第1の測定手段で測定を開始してから、比率がピークに達するまでの時間を表示するための処理を行なう。
【0015】
好ましくは、血中成分濃度変化測定装置は、第1の測定手段での測定結果を、測定時を特定する情報と関連付けて記憶する記憶手段と、ユーザからの入力を受付けるための入力手段とをさらに備え記憶手段は、測定結果と共に、入力手段での入力内容を特定する情報と入力時を特定する情報とを関連付けて記憶する。
【0016】
好ましくは、血中成分濃度変化測定装置は、所定のタイミングで第1の測定手段での測定を促す手段をさらに備える。または、好ましくは、血中成分濃度変化測定装置は、所定のタイミングで第1の測定手段での測定を実行させる制御手段をさらに備える。
【0017】
好ましくは、処理手段は、基準時点からの経過時間に応じたランクに基づく表示のための処理を行なう。
【発明の効果】
【0018】
本発明によると、採血を行なうことなく、汗中成分の濃度変化から血中成分の濃度変化を推測することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】サンプル測定された汗糖値と血糖値との関係を示す図である。
【図2】サンプル測定された汗糖値と血糖値との関係を示す図である。
【図3】サンプル測定された汗糖値と血糖値との関係を示す図である。
【図4】サンプル測定された汗糖値と血糖値との関係を示す図である。
【図5】異なる被測定者での、血糖値の時間変化に対する汗糖値の時間変化の割合の具体例を示す図である。
【図6】本実施の形態にかかる測定装置に含まれる発汗装置の外観の具体例、および測定演算装置の外観の具体例を示す図である。
【図7】発汗装置の構成を示す図である。
【図8】測定演算装置の構成を示す図である。
【図9】発汗装置の機能構成の具体例を示すブロック図である。
【図10】測定演算装置の機能構成の具体例を示すブロック図である。
【図11】発汗装置における発汗動作の流れを示すフローチャートである。
【図12】測定演算装置における測定演算動作の流れを示すフローチャートである。
【図13】表示の具体例を示す図である。
【図14】表示の具体例を示す図である。
【図15】血糖値の時間変化の具体例を示す図である。
【図16】変形例5にかかる測定演算装置の構成を示す図である。
【図17】変形例5にかかる測定演算装置の機能構成の具体例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。
【0021】
発明者らは、図1〜図4にそのうちの一部が示されるような、汗中の糖(以下、汗糖)成分の濃度(以下、汗糖値)と、血中の糖(以下、血糖)の濃度(以下、血糖値)との時間変化のサンプルを多く集め、これらに相関関係があることを発見した。より詳しくは、図1〜図4に示されるように、これらの関係が、ほぼ原点を通る比例関係であることを見出した。また、この関係に示される傾き、つまり、血糖値変化に対する汗糖値変化の割合は、図5に示されるように、被測定者ごとに異なることも見出した。図5は、異なる被測定者A,Bに対して、1日3時間にわたる測定を行なった結果を表わしている。
【0022】
そこで、本実施の形態にかかる血中成分濃度変化測定装置(以下、測定装置と略する)は、汗中成分の濃度変化を利用して血中成分の濃度変化を測定する。なお、以下の説明において、測定対象の成分は糖であるものとするが、他の成分であっても同様である。
【0023】
図6(A)および図6(B)は、本実施の形態にかかる測定装置1の外観の具体例を示す図である。測定装置1は、発汗装置10(図6(A))および測定演算装置30(図6(B))を含んでなり、各々、ベルト2A,2Bで、腕や脚などの測定部位に装着して用いられる。
【0024】
詳しくは、図7(A)を参照して、発汗装置10は、筐体19内部に、陽極である導入電極11および陰極である参照電極13を含み、これらが制御回路15に接続される。筐体19上の、ベルト2Aを用いて測定部位に装着した状態で視認され得る位置、たとえば図6(A)において上方に示された面などに表示器17が配置される。表示器17も制御回路15に接続される。図7(A)は、発汗装置10を図6(A)において上方に示された面から見た模式図である。図7(A)に示される面を筐体19の正面とする。また、筐体19の正面には、図示されていないボタン等の操作部が配置され、操作部も制御回路15に接続される。
【0025】
図7(B)は、図7(A)に矢印Aで示された位置の、発汗装置10の断面の機械構成の模式図である。図7(B)を参照して、導入電極11および参照電極13は、筐体19内部の、筐体19の正面から遠い側の面に近い位置、つまり、ベルト2Aを用いて発汗装置10を測定部位に装着した状態において、測定部位である皮膚100に近い位置に配置される。筐体19の、導入電極11から皮膚100までの間、および参照電極13から皮膚100までの間に、各々、薬剤領域12A,12Bが設けられる。薬剤領域12Aには、たとえばピロカルピン液などの発汗を促進させる薬剤(発汗促進剤)を含有する液を含んだスポンジ41などの皮膚に発汗促進剤を接触させるための手段がセットされる。薬剤領域12Bには緩衝液を含んだスポンジ42などの緩衝手段がセットされる。薬剤領域12A,12Bは、薬剤がそのまま注入される構成であってもよいし、ゲル化された薬剤がセットされる構成であってもよいし、脱脂綿等に吸収された薬剤がセットされる構成であってもよい。薬剤領域12A,12Bの構成は、発汗装置10を測定部位に装着した状態において、薬剤領域12A,12B内にセットされた薬剤が皮膚100に接触すれば、どのような構成であってもよい。
【0026】
制御回路15は、予め電流値を記憶しておく。制御回路15は、操作部から発汗を開始する制御信号が入力されると、その制御信号に従って導入電極11から参照電極13に規定の電流値で直流電流を発生させる。
【0027】
図8(A)を参照して、測定演算装置30は、筐体39内部に、汗中の第1成分として汗糖を検出する第1成分検出器31を含む。第1成分検出器31は制御回路35に接続される。筐体39上の、ベルト2Bを用いて測定部位に装着した状態で視認され得る位置、たとえば図6(B)において上方に示された面などに表示器37が配置され、表示器37も制御回路35に接続される。図8(A)は、測定演算装置30を図6(B)において上方に示された面から見た模式図である。図8(A)に示される面を筐体39の正面とする。また、筐体39の正面には、図示されていないボタン等の操作部が配置され、操作部も制御回路35に接続される。
【0028】
図8(B)は、図8(A)に矢印Bで示された位置の、測定演算装置30の断面の機械構成の模式図である。図8(B)を参照して、筐体39内部の、筐体39の正面から遠い側の面に近い位置、つまり、ベルト2Bを用いて測定演算装置30を測定部位に装着した状態において、測定部位である皮膚100に近い位置に集汗領域32が設けられ、集汗用のスポンジ43などの皮膚100から汗を集める手段がセットされる。集汗領域32は、皮膚100からそのまま集汗される構成であってもよい。測定演算装置30を測定部位に装着した状態において、皮膚100から汗を集めることができれば、どのような構成であってもよい。さらに測定演算装置30の筐体39内には成分検出後の廃液を貯蔵する廃液貯蔵部36が備えられる。集汗領域32から第1成分検出器31を通って廃液貯蔵部36まで、汗を搬送する搬送路34が設けられる。
【0029】
図7,8に示された機械構成は具体例であって、発汗装置10および測定演算装置30の構成は図示された構成には限定されない。測定装置1の構成の他の具体例として、図6(A),6(B)に示された、別個の装置である発汗装置10および測定演算装置30を、1つのベルトに対して付け替えて用いる構成であってもよい。その場合、たとえば制御回路および表示器は発汗装置10および測定演算装置30で共通で用いるようにしてもよい。このような構成にすることで、発汗装置10および測定演算装置30が同一の測定部位に装着されるため、測定演算装置30で、発汗装置10で発汗促進した部分と同じ位置から、効率よく汗が収集される。また、他の構成として、発汗装置10において発汗動作を開始すると、表示器17において、発汗動作を開始してからの経過時間を表示する構成としてもよい。また、図6(A),6(B)に示された、別個の装置である発汗装置10および測定演算装置30が1つの装置として構成されてもよい。
【0030】
図9は、皮膚100から発汗させて収集する、発汗装置10の機能構成の具体例を示すブロック図である。図9に示される各機能は、発汗装置10の制御回路15が所定の制御プログラムを実行することによって実現される機能である。少なくとも一部の機能は、図7(A),(B)に示された機械構成によって実現されてもよい。
【0031】
図9を参照して、発汗装置10の上記機能は、図6(A)および図7(A),(B)には図示されていない操作部からの操作信号の入力を受付ける操作入力部101と、制御部103と、電流発生部105とを含む。
【0032】
制御部103は主に制御回路15から構成されて、操作入力部101から入力された操作信号に基づいて発汗動作を開始する。発汗動作は、制御部103が上記操作信号に基づいて規定値の電流を発生させるための制御信号を電流発生部105に入力することで開始される。電流発生部105も主に制御回路15から構成されて、上記制御信号に従って導入電極11および参照電極13の間に規定値の電流を発生させるための処理を行なう。この処理によって、直流電流が、導入電極11から、発汗促進剤を含有する液であるピロカルピン液を含んだスポンジ41を介して皮膚100を通って参照電極13に向かって流れる。このため、導入電極11の物質であるピロカルピン液が皮下に浸透し、導入されて汗腺に作用する。このような物質の導入方法はイオントフォレシス法と言われる。
【0033】
発汗動作開始から所定時間経過すると、導入電極11付近の汗腺から発汗する。発汗装置10で発汗動作が開始してから一定時間ピロカルピン液を浸透させると、制御部103は、操作入力部101からの発汗動作を終了させる操作信号に従って、電流発生部105に電流の発生を止める制御信号を出力し、発汗動作が終了する。発汗動作は、制御部103が発汗動作の開始から一定時間の経過を検出して電流発生部105に電流の発生を止める制御信号を出力することで終了してもよい。
【0034】
測定演算装置30は、発汗装置10で発汗した汗から、汗中成分として汗糖の濃度変化を測定し、その濃度変化と比例関係にある血中成分の濃度変化を得る。測定演算装置30は、ある時点で測定された値(汗糖値)を基準値として、その後に測定された値(汗糖値)を当該基準値に対する比率を算出して表示する。
【0035】
図10は、発汗装置10で発汗した汗から、汗中成分の濃度として汗糖値を測定し、基準値に対する比率を算出して表示する、測定演算装置30の機能構成の具体例を示すブロック図である。図10に示される各機能は、測定演算装置30の制御回路35が所定の制御プログラムを実行することによって実現される機能である。少なくとも一部の機能は、図8(A),(B)に示された機械構成によって実現されてもよい。なお、図10において実線の矢印は電気信号の流れを示し、点線の矢印は汗の搬送を示している。
【0036】
図10を参照して、測定演算装置30の上記機能は、集汗領域32に収容された汗を搬送する搬送部301、汗中の第1成分として汗糖を検出する第1成分検出部303、第1成分検出部303からの検出信号に基づいて汗糖の濃度を算出する濃度算出部307、上述の基準値とする汗糖値を格納する基準値格納部308、濃度算出部307での算出された汗糖値の基準値に対する比率を算出する比率算出部309、および算出された比率を表示器37に表示するための処理を行なう表示処理部311を含む。
【0037】
搬送部301は、集汗領域32に収容された汗を第1成分検出器31を経て廃液貯蔵部36まで搬送する。測定演算装置30が圧縮空気などの流体を搬送路34に注入することで集汗領域32に収容された汗を搬送する構成である場合、搬送部301は、流体を搬送路34に注入する機構を含んで構成される。具体的には、ポンプ等の機械的な構成を稼動することによって流体を注入する場合には、搬送部301は、上記機械的構成とその構成を稼動させるための制御信号を出力する構成などを含んで構成される。
【0038】
第1成分検出部303は、第1成分検出器31での第1成分である汗糖の検出量に応じた検出信号を濃度算出部307に入力する。濃度算出部307は、所定の演算プログラムに従って、第1成分検出部303から入力された検出信号に基づいて汗糖の濃度である汗糖値を算出する。算出された濃度を示す信号は比率算出部309に入力される。
【0039】
基準値格納部308は、図示しない記憶回路を含み、上述の基準値とする汗糖値を記憶する。基準値格納部308は、図示されないボタン等の操作部での所定の操作によって、当該操作部から入力される値を基準値として記憶してもよいし、濃度算出部307で算出された汗糖値を、図示されないボタン等の操作部での所定の操作によって基準値として記憶してもよい。当該測定装置1が異なる測定者に対して用いられる場合、基準値格納部308は測定者ごとの記憶領域を備えて、測定者ごとの基準値を記憶してもよい。
【0040】
比率算出部309は、所定の演算プログラムに従って基準値格納部308に格納される基準値を読出し、濃度算出部307から入力された汗糖値の基準値に対する比率を算出する。比率算出部309での最も簡単な比率の算出方法として、濃度算出部307から入力された汗糖値を基準値で除する算出方法が挙げられる。比率算出部309で算出された比率は表示処理部311に入力され、表示処理部311において、表示器37に表示させるための処理が行なわれる。
【0041】
図11は発汗装置10における発汗動作の流れを示すフローチャートであり、図12は測定演算装置30における測定演算動作の流れを示すフローチャートである。これらの処理は、各々、制御回路15,35が所定の演算プログラムを実行し、図7,8に示される各部を制御して図9,10に示される機能を発揮させることによって実現される。
【0042】
図11に示される発汗動作は、たとえば、薬剤領域12Aにピロカルピン液などの発汗促進剤を含有する液を含んだスポンジ41を装着し、スポンジ41に接触するように導入電極11を装着してから、皮膚100にスポンジ41が接触するようにベルト2Aを用いて発汗装置10を測定部位に装着した後に操作部で発汗動作開始の動作を行なうことで開始される。操作入力部101において操作部からの操作信号の入力を受付けると、ステップS101で制御部103は、電流発生部105で導入電力11から参照電極13に所定の直流電流を流すための電流を発生させるよう処理を行ない、電極間に所定の電流を流す。そして、発汗動作開始から所定時間の経過を検出すると、または所定時間経過後に操作入力部101において動作終了の操作を示す操作信号の入力を受付けると、ステップS103で制御部103は、電流発生部105での電流の発生を終了し、電極間に流れる電流を切る。
【0043】
以上で、発汗装置10での発汗動作が終了する。その後、被験者は発汗装置10の装着状態を解除してスポンジ41を測定部位である皮膚100から外し、皮膚100を洗浄する。その後、同じ位置に測定演算装置30をベルト2Bを用いて装着する。集汗領域32のスポンジ43には、ピロカルピン液が浸透した皮膚100から発汗した汗が収集される。
【0044】
測定演算装置30における測定演算動作は、測定演算装置30が測定部位に装着された状態、または一定時間装着してスポンジ43に汗が収集された後に装着が解除された状態で操作部において測定演算動作開始の指示がなされることによって開始されてもよいし、収集された汗量が所定量に達したことが検出されたときに開始されてもよいし、第1成分検出部303から汗糖の検出量に応じた検出信号が濃度算出部307に入力されることによって開始されてもよい。図12に示される測定演算装置30における測定演算動作は、第1成分検出部303から汗糖の検出量に応じた検出信号が濃度算出部307に入力されることによって開始され、演算を終了するための操作信号が操作部から入力されることで終了されるものとする。
【0045】
図12を参照して、ステップS301で濃度算出部307は、第1成分検出部303から汗糖の検出量に応じた検出信号を受信すると、検出信号から汗中の汗糖値を算出する。ステップS303で比率算出部309は、ステップS301で算出された汗糖値の基準値に対する比率を算出し、表示部311に入力する。ステップS305で表示部311は、表示器37で結果を表示するための処理を実行する。これにより、ステップS303で算出された、測定された汗糖値の基準値に対する比率が表示される。
【0046】
以上のステップS301〜S303の処理は演算動作を終了させる操作がなされるまで所定の間隔で繰返され、所定の間隔で汗糖値の基準値に対する比率が表示される。操作部から演算動作を終了させる操作信号が入力されると(ステップS305でYES)、測定演算装置30での変換演算動作が終了する。
【0047】
血糖値は、たとえば食事の摂取や運動や投薬などのイベントによって変化し、その変化に相関して汗糖値も変化する。そのため、図13に示されるように、汗糖値の時間変化を表示することで、血糖値の変化状態を知ることができる。
【0048】
しかしながら、図13のように、異なる複数の被測定者(または異なるタイミングで測定した同じ測定者)の血糖値の変化状態を比較しようとする場合、被測定者ごと(または測定するタイミングごと)に基準値が異なるために、図13のように単純に測定された血糖値を比較するのみでは、同じような変化状態であるのか異なる変化状態であるのかを知ることができない。
【0049】
測定装置1の測定演算装置30で上述のような演算がなされることで、図14に示されるように、被測定者ごとに異なる基準値から比率が表示され、その比率の変化が表示される。そのため、図13のような汗糖値の表示による比較では変化状態の同非が把握できない場合であっても、図14のように比率を表示することで、変化状態の同非を把握することができる。
【0050】
さらに、上述のように、基準値を血糖値の範囲が知られている空腹時などの時点における汗糖値としておくことで、当該基準値からの比率に基づいて測定時のおおよその血糖値を、採血することなく推測することができる。すなわち、境界域内(正常値)の人では、空腹時の血糖値は70−100mg/dlである。測定演算装置30において、測定された汗糖値が空腹時の汗糖値である基準値のたとえば2倍であると比率が算出された場合には、その時の血糖値は、140−200mg/dl程度であろうと、空腹時の血糖値である70−100mg/dlからの比率から推測することができる。
【0051】
[変形例1]
変形例1にかかる測定演算装置30では、表示処理部311において、表示器37に比率算出部309で算出された比率に応じた表示をさせるための処理が行なわれる。変形例に1において、表示処理部311はランクに対応した複数のしきい値を記憶し、さらに、ランクに対応した表示態様を記憶する。表示処理部311は、比率算出部309から入力される比率としきい値とを比較して当該比率の満たすランクを決定し、さらに当該ランクに対応した表示態様を、当該比率を表示するための表示態様と決定して、表示のための処理を行なう。
【0052】
基準値を空腹時の汗糖値とした場合の上記しきい値の具体例として、0.5倍、1.5倍、2倍、および2.5倍などが挙げられる。これらのしきい値は、血糖値の範囲の正常値に対する境界値の、空腹時の血糖値に対する比率に相当する。表示処理部311は、比率算出部309から入力された比率とこれらしきい値とを比較し、比率が0.5倍よりも小さい場合には当該比率のランクを「0」とし、0.5倍から1.5倍の間である場合にはランクを「1」とし、1.5倍から2倍の間である場合にはランクを「2」とし、2倍から2.5倍である場合にはランクを「3」とし、2.5倍よりも大きい場合にはランクを「4」と決定する。表示処理部311は、具体例として、ランクに対応した表示態様として、ランク0は白色表示、ランク1は青色表示、ランク2は黄色表示、ランク3はオレンジ色表示、およびランク4は赤色表示、などの、ランクごとの表示色を記憶する。表示処理部311は、比率算出部309から入力された比率の満たすランクに対応した色で、当該比率を表示器37に表示させるための処理を行なう。この場合、表示器37には複数の色で表示するためのLED(Light Emitting Diode)などの機構が備えられる。
【0053】
表示態様は色に限定されず、表示の大きさであってもよい。また、ランクそのものを比率と共に、または比率に替えて表示するようにしてもよい。ランクは、当該ランクを示す0,1,2などの文字や、「高」「低」などの文字や、マーク(画像)であってもよい。また、ランクに対応した位置を示す表示であってもよい。あるいは、ランクに対応した位置に比率を表示してもよい。
【0054】
このように表示することで、測定された汗糖値から推測される血糖値が正常範囲内にあるか否かを容易に把握することができ、早期に医師の診断を受けるなどの対応を取ることが可能となる。
【0055】
[変形例2]
変形例2にかかる発汗装置10の操作部には、血糖値の変動を引き起こす要因となるイベントを特定し入力するためのボタンが含まれる。上記イベントとしては、たとえば、食前であること、食後であること、運動の実施や、投薬、などが該当する。また、上記イベントには、空腹であること、や、気分が優れないこと、などの、被測定者の感じる体調が含まれてもよい。制御部103は図示しないタイマを含み、操作入力部101から上記ボタンの押下を示す操作信号が入力されると、予め規定された時間の計時を開始する。
【0056】
上に説明された例では、制御部103は、操作入力部101から操作部において測定開始の操作がなされたことを示す操作信号が入力された場合に図11に示される発汗動作が開始されるものとしたが、変形例2にかかる発汗装置10では、制御部103は、上記イベントに対応したボタンの押下を示す操作信号が入力された時点を基準時点とし、基準時点から上記予め規定された時間が経過したときに自動的に図11に示す発汗動作を開始するものとする。または、制御部103は、上述の基準時点から上記予め規定された時間が経過したときに、測定を促す表示を表示部17に表示させるための処理を行なって表示してもよい。または、表示に替えて、音声出力や振動などによって、測定を促してもよい。さらに、制御部103は、予め規定した回数、上記基準時点から繰り返し上記予め規定された時間計時し、その都度、自動的に測定を開始、または測定を促す出力を行なってもよい。なお、「予め規定された時間」は、好ましくは2時間である。
【0057】
このように構成することで、たとえば食事の摂取後、一定時間後に自動的に汗糖の測定が行なわれ、測定演算装置30において、所定時間ごとの汗糖値の変化に対応した血糖値の変化を表示させることができる。
【0058】
この場合、測定演算装置30の表示処理部311では、上記イベントの発生からの経過時間ごとに、変形例1に示されたような異なる表示態様で算出された比率を表示するよう処理してもよい。このようにすることで、時間経過に伴う血糖値の変化状態を容易に把握することができる。
【0059】
[変形例3]
変形例3にかかる測定演算装置30では、濃度算出部307は図示しない記憶装置を含み、予め、濃度算出を行なう間隔、または回数を記憶する。濃度算出を行なう間隔、または回数は、予め記憶手段に記憶されているものであってもよいし、操作部の所定の操作によって入力されて記憶されてもよい。つまり、後者の場合、測定演算装置30の操作部には、濃度演算を行なう時間間隔、または回数を入力するためのボタンなどが含まれる。
【0060】
濃度算出部307に含まれる記憶装置が濃度算出を行なう間隔を記憶する場合、濃度算出部307は図示しないタイマを含み、記憶されている時間間隔で濃度算出のための演算を行なう。または、濃度算出部307に含まれる記憶装置が濃度算出を行なう回数を記憶する場合、濃度算出部307は図示しないカウンタを含み、記憶されている回数に達するまで濃度算出のための演算を行ない、その回数に達すると、濃度算出のための演算を終了する。
【0061】
表示処理部311は、比率算出部309から濃度算出部307で連続して算出された複数の濃度についての比率が入力された場合には、入力される比率を連続的に表示させるための処理を行なう。具体的には、所定の時間間隔で測定が行なわれたことを示すように、時系列で比率を表示させる。また、測定順にグラフ表示させてもよい。また、時間を横軸、比率の値を縦軸として、グラフ表示させてもよい。
【0062】
このように構成することで、発汗装置10で収集された汗から、測定演算装置30において、所定時間ごと、または所定回数に達するまで汗糖値を算出するための演算が繰り返され、連続的に算出された汗糖値から、基準値に対する比率の変化が時系列で表示される。これにより、汗糖値の変化状態が容易に把握され、血糖値の変化状態を推測することができる。
【0063】
この場合、好ましくは、測定演算装置30は図示しない記憶装置を含み、濃度算出部307で算出された汗糖の濃度およびまたは比率算出部309で算出された基準値に対する比率を、測定時を特定する情報と関連付けて記憶する。さらに、第2の変形例で説明されたボタンと同様に、測定演算装置30にはイベントを特定し入力するためのボタンが含まれてもよく、その場合、測定演算装置30の記憶装置には、上記汗糖の濃度および/または基準値に対する比率と共に、操作されたボタンに予め対応付けられているイベントを特定する情報に操作時を特定する情報を関連付けて記憶されてもよい。イベントとしては、たとえば、第2の変形例で説明されたように、食前であること、食後であること、運動の実施や、投薬や、空腹であることや、気分が優れないこと、などが該当する。このように記憶されることで、時系列に従って測定結果が記憶されると共に、測定時または測定間のイベントも記憶されるため、診断に有用な測定結果を記憶することができる。
【0064】
[変形例4]
変形例4にかかる測定演算装置30では、比率算出部309は図示しない記憶装置を含み、算出された比率を一時的に格納する。そして、比率算出部309は入力された汗糖値に基づいて基準値に対する比率を算出するごとに、記憶されている前回算出された比率と今回算出された比率とを比較して、さらなる濃度算出の要否を判断する。具体的に、比率算出部309は、今回算出された比率が前回算出された比率よりも大きい場合には、さらなる濃度算出が必要と判断して、濃度算出のための演算を実行させる制御信号を濃度算出部307に入力する。今回算出された比率が前回算出された比率よりも小さい場合には、さらなる濃度算出が不要と判断して、濃度算出のための演算を終了させる制御信号を濃度算出部307に入力するようにしてもよい。変形例4では、濃度算出部307は変形例3と同様に予め演算を行なう時間間隔を記憶し、比率算出部309からの制御信号に従って、上記時間間隔を経て、次の、濃度算出のための演算を実行する。このようにすることで、濃度算出部307において、比率算出部309で算出される比率がピークとなるまで、所定の時間間隔で汗糖値の算出が行なわれる。
【0065】
変形例3と同様に、ピークに達するまで算出された比率を時系列で表示させるための処理を行なう。また、時間を横軸、比率の値を縦軸として、グラフ表示させてもよい。好ましくは、表示処理部311は、比率算出部309から比率が入力されたタイミングや、比率算出部309から測定時刻と対応付けて比率が入力される場合には比率と対応付けられている測定時刻などに基づいて、測定を開始してから算出された比率がピークとなる時間を表示するための処理を行ない、算出された比率と共に、または算出された比率に替えて、測定を開始してからピークに達するまでの時間を表示器37に表示させる。
【0066】
図15に示されるように、食事の摂取などの、血糖値を上昇させる要因となるイベントの発生から血糖値が最も上昇したピークに達するまでの時間は、糖尿病の症状が進む程に遅くなることが知られている。そのため、ピークに達するまでの時間は、糖尿病の進行具合の1つの指標とすることができる。
【0067】
このように構成することで、測定装置1の表示より、糖尿病の進行具合の指標としての血糖値がピークに達するまでの時間を確認することができる。
【0068】
[変形例5]
変形例5にかかる測定演算装置30は、図16に示されるように、さらに、第1成分である測定対象の成分(上の例では糖)以外の、第2成分を検出するための第2成分検出器33を含む。変形例5にかかる測定演算装置30の測定演算機能は、図17に示されるように、さらに第2成分を検出する第2成分検出部305を含む。
【0069】
第2成分は第1成分以外の汗中の成分であって、好ましくは、汗中における濃度変化と血中における濃度変化との間に関連がない、または関連性が所定の相関係数よりも低い成分が該当する。さらにより好ましくは、汗分泌部から皮膚上(汗口)に達するまでの汗管で再吸収される率が所定値よりも小さい物質が該当する。汗管で再吸収される率の大きい物質としては水やナトリウムが挙げられ、第2成分はそのような成分でないことが好ましい。これらの条件を満たす第2成分として、具体的には、第1成分が糖である場合には、たとえば、リジン、グルタミン酸、グルタミン、およびアスパラギン酸等の他のアミノ酸や、カルシウムやカリウムなどが該当し、本実施の形態においては、第2成分はリジンであるものとする。
【0070】
汗中成分の濃度変化の細かな挙動やその機序については、現段階では正確には知られていない。特に発汗初期については糖濃度のみならず他の成分の濃度も、所定時間経過後の濃度よりも高いことが知られている。そのため、汗中成分の濃度変化から血中成分の濃度変化を推測する場合、発汗初期の汗中成分の濃度変化を用いると推測される血中成分の濃度変化に誤差が含まれる可能性が高い。
【0071】
発汗初期に汗中の成分が高濃度となる要因の1つとして、汗腺膜の物質透過特性が発汗初期に一時的に、透過率が高くなる方向に変化している、つまり、発汗初期の汗腺膜の透過能は、初期以降の透過能よりも高いことが考えられる。この説に立つと、第1成分および第2成分共に、発汗初期以降よりも発汗初期に汗腺膜を多く透過するため、さまざまな汗中の成分濃度が高くなる。
【0072】
濃度算出部307はこの性質を利用し、第1成分検出部303および第2成分検出部305からの検出信号に基づいて汗中の第1成分の濃度および第2成分の濃度を同時に測定し、第2成分の濃度変化を利用して、汗腺膜の透過能の影響という、血中濃度とは無関係な測定部位の状態に依存する変化を補正して、第1成分の濃度である汗糖値を補正する。
【0073】
具体的に、濃度算出部307は図示しない記憶装置を含み、予め決められた係数として係数α,βを記憶する。濃度算出部307は、以下の式を用いて、算出された、汗中の第2成分としてのリジンの濃度C1で第1成分としての糖(グルコース)の濃度B1を補正して、補正後の汗糖値Bを得る:
B=B1−(αC1+β)。
【0074】
濃度算出部307は係数α,βを予め記憶する構成に替えて、演算時等に求めてもよい。たとえば、空腹時など比較的血糖値が安定しているときに複数回、汗糖値、汗中リジン濃度、および血糖値を算出して決定してもよい。また、多人数の測定結果から決定してもよい。
【0075】
このような構成とすることで、汗糖値の変化状態から推測される血糖値の変化状態の精度を向上させることができる。
【0076】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0077】
1 測定装置、2A,2B ベルト、10 発汗装置、11 導入電極、12A,12B 薬剤領域、13 参照電極、15 制御回路、17 表示器、19 筐体、30 測定演算装置、31 第1成分検出器、32 集汗領域、33 第2成分検出器、34 搬送路、35 制御回路、36 廃液貯蔵部、37 表示器、39 筐体、41,42,43 スポンジ、100 皮膚、101 操作入力部、103 制御部、105 電流発生部、301 搬送部、303 第1成分検出部、305 第2成分検出部、307 濃度算出部、308 基準値格納部、309 比率演算部、311 表示処理部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
血中濃度の変化と汗中濃度の変化との間に相関のある第1成分の、汗中濃度を測定する第1の測定手段と、
基準値を記憶する記憶手段と、
前記第1成分の汗中濃度の、前記基準値に対する比率を算出する算出手段と、
前記比率を表示するための処理を行なう処理手段とを備える、血中成分濃度変化測定装置。
【請求項2】
前記第1成分の血中濃度の変化と、汗中濃度の変化とは、比例関係である、請求項1に記載の血中成分濃度変化測定装置。
【請求項3】
前記第1成分はグルコースである、請求項2に記載の血中成分濃度変化測定装置。
【請求項4】
前記第1の測定手段に用いられた汗から、前記第1成分とは異なる第2成分の汗中濃度を測定する第2の測定手段と、
前記第2成分の汗中濃度を用いて前記第1成分の汗中濃度を補正する補正手段とをさらに備える、請求項1〜3のいずれかに記載の血中成分濃度変化測定装置。
【請求項5】
前記処理手段は、前記比率をランク分けし、前記ランクに基づく表示のための処理を行なう、請求項1〜4のいずれかに記載の血中成分濃度変化測定装置。
【請求項6】
前記第1の測定手段は、前記第1成分の汗中濃度の測定を、一定の時間間隔で複数回行なう、請求項1〜5のいずれかに記載の血中成分濃度変化測定装置。
【請求項7】
前記第1の測定手段は、前記比率がピークに達するまで前記測定を繰り返し、
前記処理手段は、前記ピークに達した前記比率を表示するための処理を行なう、請求項1〜6のいずれかに記載の血中成分濃度変化測定装置。
【請求項8】
前記処理手段は、前記第1の測定手段で前記測定を開始してから、前記比率が前記ピークに達するまでの時間を表示するための処理を行なう、請求項7に記載の血中成分濃度変化測定装置。
【請求項9】
前記第1の測定手段での測定結果を、測定時を特定する情報と関連付けて記憶する記憶手段と、
ユーザからの入力を受付けるための入力手段とをさらに備え、
前記記憶手段は、前記測定結果と共に、前記入力手段での入力内容を特定する情報と前記入力時を特定する情報とを関連付けて記憶する、請求項1〜8のいずれかに記載の血中成分濃度変化測定装置。
【請求項10】
所定のタイミングで前記第1の測定手段での前記測定を促す手段をさらに備える、請求項1〜9のいずれかに記載の血中成分濃度変化測定装置。
【請求項11】
所定のタイミングで前記第1の測定手段での前記測定を実行させる制御手段をさらに備える、請求項1〜9のいずれかに記載の血中成分濃度変化測定装置。
【請求項12】
前記処理手段は、基準時点からの経過時間に応じたランクに基づく表示のための処理を行なう、請求項1〜11のいずれかに記載の血中成分濃度変化測定装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2010−172588(P2010−172588A)
【公開日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−20461(P2009−20461)
【出願日】平成21年1月30日(2009.1.30)
【出願人】(503246015)オムロンヘルスケア株式会社 (584)
【Fターム(参考)】