血小板富化血漿およびこれらの濃縮物を調製する装置および方法
血小板富化血漿分離器アッセンブリが開示されている。アッセンブリは、上板によって上部を閉じられ、かつ底を閉じられた筒状の外壁を備える。中央開口に向かって下方に傾斜された上面を有する底板。内壁の上端は、上記上板から隔てて止まって、当該上端と当該上板との間における環状の赤血球通路を規定する。内壁は、外面を有し、かつその上端からその底に至るまで、当該内壁の中心軸に対して0.2から5度の角度において、半径方向の内向きに傾斜する内面を有する。筒状のデプスフィルタは、外壁の内面と内壁の外面との間に、上記赤血球通路を通って上記内面と連絡して配置される。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
〔関連出願に対する相互参照〕
本願は、2006年7月31日に出願した米国仮特許出願第60/834,550号明細書の利益を主張する。本願は、2005年10月4日に出願した米国仮特許出願第60/723,312号明細書、2005年2月17日に出願した米国仮特許出願第60/654,718号明細書;および2005年2月7日に出願した米国仮特許出願第60/651,050号明細書の利益を主張する、2006年1月30日に出願した継続中の米国特許出願第11/342,749号の一部継続出願である。上述の出願の開示事項は、言及によって本明細書に組み込まれる。
【0002】
〔技術分野〕
本開示事項は、組織封止剤、組織接着剤などとして使用する、傷の治癒特性を有する血小板−血漿濃縮物を調製する装置および方法に関する。濃縮物は、全血におけるフィブリノゲン濃度よりも高い完全に活性な(非変性の)フィブリノゲン濃度および全血における血小板の濃度よりも高い血小板濃度を有する。
【0003】
〔背景技術〕
血液は、分画され得、かつ血液の異なる画分は、異なる医療的要求にとって有用である。重力または遠心力の影響下において、血液は、3つの層に分かれ得る。平衡状態において、上部の低密度層は、血漿と呼ばれる黄淡色の透明な液体である。血漿は、塩、代謝物、ペプチド、および小さな分子(インスリン)から大きな分子(補体成分)までの範囲の多くのタンパク質の水溶液である。
【0004】
底部の高密度層は、酸素輸送に特化した無核の赤血球細胞(赤血球)を含む深紅の粘性液体である。赤色は、赤血球の高い特異的な比重を担うキレートイオンまたはヘムの高濃縮によって与えられる。赤血球からなる全血の相対的な容積は、ヘマクリットと呼ばれ、かつ通常のヒトにおいて、ヘマトクリットは、全血の約30%から約60%(例えば、約37%から約52%)の範囲にあり得る。
【0005】
中間層は、最も小さく、赤血球層の上、および血漿層の下の薄い白色の帯として現れ得;この層は淡黄層と呼ばれる。淡黄層自身は、2つの主な構成要素、有核の白血球(白血球細胞)および無核の血小板と呼ばれるより小さな物体(またはトロンボサイト)を有する。白血球は、免疫を与え、かつ細片の除去に寄与する。血小板は、血管における破裂を密閉して、出血を止め、かつ傷の部位に成長因子および傷治癒因子を運ぶ。より低速の遠心分離またはより短い時間の遠心分離は、血漿からの赤血球および白血球の分離を可能にし、かつより小さな血小板は、血漿に懸濁されて残り、結果として血小板富化血漿(PRP)を生じる。
【0006】
米国特許第5,585,007号明細書には、傷の治癒における利用および組織密閉剤としての利用に関する血漿濃縮物の作製方法について特定している。この特許は、その全体が言及によって本明細書によって組み込まれる。臨床検査センターまたは外科手術見学室における設置用に設計されたこの装置は、組織密閉剤を調製する使い捨てのカートリッジを使用する。装置は、自家組織密閉剤の即座の調製に特に適用可能であった。患者の全血の約50mlから約5mlの手術室における調製は、約15分未満を要求した。調製が、外科的処置の間に手術室において行うことができるので、追従誤差の危険性を低減した。加えられた化学物質は、抗凝固剤(例えば、クエン酸塩)および塩化カルシウムに制限され得る。使い捨てのカートリッジは、腕の手のひらにうまく納まることができ、かつ気密に密閉されて、患者の血液のばくろを低減し、かつ無菌性を確保した。産物の接着強度および抗張力は、沈殿法によって作製されたプールした血液フィブリンの密閉剤に匹敵するか、または優れていた。組織密閉剤が患者の血液から得られる天然の繊維素溶解の阻害剤を高濃度に含有していたので、抗繊維素溶解性剤(例えば、アプロチニン)の使用は、必要ではなかった。
【0007】
この装置は、各実行にとっての分離容器を有する新しい無菌のカートリッジを使用した。装置が十分な電力を伴う通常の医療設備において使用されるために設計されたので、長期利用の構成要素は、長期の耐久性、安全性および信頼性に関して設計され、かつ比較的に重い、従来の遠心分離モータおよび装備品を用いていた。
【0008】
血液から血小板濃縮物を得るための小さい内蔵型の遠心分離装置が、その全体の内容が言及によって本明細書によって組み込まれる、2003年3月21日に出願の同時係属の米国特許出願第10/394,828号明細書に記載されている。この装置は、血液を赤血球、血小板および血漿の層に分離する。装置は、血小板濃縮物としての血小板層(すなわち、最小の血漿量に懸濁された血小板)を選択的に取り出すために使用され得る。
【0009】
血小板富化血漿は、市販のシステムを通して全血から産生されて、結果として変更できる濃度の血小板濃縮物を産生し得る、濃縮化血小板産物である。血小板は、正常な傷の治癒のシグナル伝達カスケードにおいて重要な役割を果たす。活性化された血小板は、強力な成長因子(例えば、血小板由来成長因子(PDGF)、形質転換成長因子‘β−(TGF−β)’、血管内皮細胞成長因子(VEGF)、および上皮成長因子(EGF))の堆積を結果として生じる、それらのα−顆粒の内容物を放出する。PRPは、種々の医療処置にとっての有効性および重要性を証明している、多くの異なる臨床応用に使用されている。例えば、重篤な外側上顆炎(すなわち、‘テニス肘’)にかかっている患者に対するPRPの経皮適用は、肘の機能の改善および痛みの低減を生じた。骨融合の早期の成熟は、血小板濃縮物が腰椎融合の間に使用された場合に、観察された。PRPを用いて処置された慢性糖尿病の足の腫瘍は、標準的な対処を受ける対照群と比較して、増強した治癒率を達成した。S. Bhanot, and J. C Alex, FACIAL PLASTIC SURGERY, 18(1): 27-33 (2002) による研究は、処置にPRPを含めた形成外科にとっての、血腫および血清腫の低下した形成、術後の腫脹、および向上した治癒時間を示した。さらに、口腔外科術の間において、PRPの利用は、埋め込むもの周囲における骨の再形成を向上している。
【0010】
PRPは、患者に対する多くの臨床的利益を証明されている。少なくとも約1,000×103血小板/μLlの濃度は、有用であり得る。同時係属の米国特許出願番号第10/394,828号明細書に記載されているシステムは、基準濃度の約8倍までの血小板を提供でき、かつ通常なヒトの血小板の範囲は、約200×103血小板/μLから約400×103血小板/μLである。これは、約1,600××103血小板/μLから約3,200×103血小板/μLの範囲における非常に有効な濃縮物を意味する。
【0011】
〔要約〕
PRP(血小板富化血漿)分離器アッセンブリは、上板によって上部を閉じられ、かつ底を閉じられた筒状の外壁を備えることができる。上記外壁は内面を有する。筒状の外壁と同軸の筒状の内壁は上端および底を有し得る。上記外壁は中心軸を規定する。上記内壁の底は中心開口を有する傾斜した底板によって閉じられており、上記底板は中心開口に向かって下方に傾斜する上面を有する。上記内壁は中心軸を規定する。上記内壁の底は中心開口を有する傾斜した底板によって閉じられ、上記底板は中心軸に向かって下方に傾斜した上面を有する。上記内壁の上端は、上記上板から隔てて止まって、当該上端と当該上板との間の環状の赤血球通路を規定する。上記内壁は、外面を有し、かつその上端からその底に至るまで、当該内壁の中心軸に対して約0.2から約5度の角度を有して半径方向の内向きに傾斜する内面を有する、筒状の内壁を有する。筒状のデプスフィルタは、上記外壁の内面と上記内壁の外面との間において、上記赤血球通路を通って上記内面と連絡して配置される。
【0012】
上記内壁の上部と上記上板との間の距離は、約0.02から約50mmまで(例えば、約0.02から約10mmまで)であり得る。上記デプスフィルタは、上記内壁の上端を越えて伸びることができる。種々の実施形態に従って、上記上板は底面を有し、かつ上記デプスフィルタは上記底面まで伸びる。
【0013】
傷の治癒にとっての血小板富化血漿の製造に関して、上記デプスフィルタは、患者の血液の約85パーセントまでまたはそれ以上のヘマトクリット値を受容する能力を有し、かつ患者の血液から赤血球を分離した後に残る、血小板富化血漿の大部分を受容しない能力を有する。
【0014】
止血にとっての血小板富化血漿の製造に関して、上記デプスフィルタは、患者の血液の約97パーセントまでまたはそれ以上のヘマトクリット値を受容する能力を有し、かつ患者の血液から赤血球を分離した後に残る、血小板富化血漿の大部分を受容しない能力を有する。
【0015】
すべての適用に関して、上記デプスフィルタは、患者の血液の約99パーセントまでまたはそれ以上のヘマトクリット値を受容する能力を有し、かつ患者の血液から赤血球を分離した後に残る、血小板富化血漿の大部分を受容しない能力を有する。
【0016】
上記デプスフィルタは、患者の血液の約100パーセントまでまたはそれ以上のヘマトクリット値を受容する能力を有し、かつ患者の血液から赤血球を分離した後に残る、血小板富化血漿の大部分を受容しない能力を有する。
【0017】
PRP分離器は、中心軸と同軸の排出管に関する回転を目的として取り付けられ得る。
【0018】
上記分離容器は、上記内壁から半径方向の内向きに、かつ上記底板から上方に伸びている分離板の均整の取れた配置を含み得、上記分離容器は、中心軸についての実質的に無振動な回転に関して均整が取られ得る。
【0019】
PRP分離器−濃縮器アッセンブリは、PRP濃縮器アッセンブリと組み合わせて、上述のPRP分離アッセンブリを備え得る。上記濃縮アッセンブリは、PRP濃縮物受け;筐体に固定され、かつ多成分物質分離アッセンブリの中を通って、上記多成分物質排出物受けまで伸びている同軸の固定静止した排出管;およびPRP濃縮アッセンブリに対して取り付けられ、かつ当該PRP濃縮アッセンブリの上に配置されて、上記排出管に対して回転可能な一体化した分離器−濃縮器のアッセンブリを形成する、PRP分離アッセンブリを有する。
【0020】
PRP分離器−濃縮器は、乾燥ビーズを支持する床、および仕切りを用いて閉じられる少なくとも1つの開口を伴う壁を有する濃縮容器を備え、上記仕切りが上記濃縮容器内に上記乾燥ビーズを維持する大きさである開口を有し、濃縮容器が外壁に対して固定される傾斜床を有する当該外壁に囲まれており、上記傾斜床が、その中心に多成分物質濃縮物受けを備えるPRP濃縮器を備え得る。
【0021】
PRP分離器−濃縮器は、固定管に対して固定されており、かつ当該固定管から外側に伸びており、レーキが直立仕切り支持部から離れて配置される遠心端を有する固定ビーズレーキを含み得る。上記濃縮容器は、1倍より上から3倍までの濃度を有する産物を生成するために十分な水を除去するために十分な乾燥ビーズを収納し得る。
【0022】
血漿、赤血球および血小板を含む血液から血小板富化血漿を分離する方法は、血液試料における赤血球のすべてを受容する能力を有するが、血液試料における血漿のすべてを受容するには不十分な能力を有するデプスフィルタに囲まれ、上端および中心軸を有する内壁であって、当該内壁の内面が当該内壁の中心軸から少なくとも約0.2度から約20度(例えば、約0.2度から約5度)の角度を有する内壁を備える装置を採用する。当該方法は、(a)血液試料の血漿および血小板から赤血球を遠心分離し、かつ上記デプスフィルタの内面に対して赤血球を回収させ、かつ赤血球に上記内面を滑って上らせる速度において、内部円筒をその中心軸について回転させること;(b)上記内部円筒に血小板富化血漿(PRP)を残しつつ、実質的にすべての赤血球が上記内面から流れ出し、かつ上記上端から上記デプスフィルタに流れ込むことを可能にするために十分な時間に渡って回転させ続けること;および(c)血小板富化血漿が上記内部円筒の底にまで流れるように、回転を緩めるか、中断することを包含する。
【0023】
内壁の内面は、分離領域内に放射状に伸びる板によって分割され得、上記板が、分離容器の回転の間に分離領域における血液の実質的に均等な分布を維持して、これによって振動および上記デプスフィルタからの赤血球の排出を低減する。分離容器の回転速度は、分離領域における血液の均等な分布を可能にする割合において、遠心分離速度にまで加速され得る。遠心分離の完了後に、分離容器の回転速度は、分離領域におけるPRPの均等な分布を可能にする割合において、遠心分離速度よりも低い速度にまで減速され得る。上記加速過程および減速過程は、振動および上記デプスフィルタからの赤血球の排出を低減し得る。上記方法は、上記方法に従って血液から血小板富化血漿を分離すること、およびそれから、回転している濃縮容器において乾燥ビーズと上記血小板富化血漿を接触させつつ、上記ビーズがレーキを用いて攪拌されて、血小板富化血漿濃縮物を形成することを含み得る。
【0024】
上記濃縮容器が、上記乾燥ビーズを閉じ込める外部から仕切られた円筒を含む場合に、血小板富化血漿濃縮物は、上記ビーズから血小板富化濃縮物を分離する速度においてその中心軸について上記濃縮容器を回転させることによって上記ビーズから分離され得る。
【0025】
種々の実施形態である、傷の治癒用の血小板富化血症濃縮物を調製する方法によれば、少なくとも85容量パーセントの血液のヘマトクリット値が、上記デプスフィルタによって保持され、かつ赤血球分画後に残り得る赤血球枯渇化の血小板富化血漿が、上記デプスフィルタに保持されない。
【0026】
種々の実施形態である、止血用の血小板富化血症濃縮物を調製する方法によれば、少なくとも97容量パーセントの血液のヘマトクリット値が、上記デプスフィルタによって保持され、かつ赤血球分画後に残り得る赤血球枯渇化の血小板富化血漿が、上記デプスフィルタに保持されない。
【0027】
種々の実施形態である、すべての適用に関する血小板富化血症濃縮物を調製する方法によれば、少なくとも99容量パーセントの血液のヘマトクリット値が、上記デプスフィルタによって保持され、かつ赤血球分画後に残り得る赤血球枯渇化の血小板富化血漿が、上記デプスフィルタに保持されない。
【0028】
種々の実施形態である、すべての適用に関する血小板富化血症濃縮物を調製する方法によれば、約100容量パーセントの血液のヘマトクリット値が、上記デプスフィルタによって保持され、かつ赤血球分画後に残り得る赤血球枯渇化の血小板富化血漿が、上記デプスフィルタに保持されない。
【0029】
止血用の血小板富化血漿を調製する上述の方法において、赤血球分離後に残っている赤血球のない血小板富化血漿の大部分が、任意に上記デプスフィルタに保持されない。
【0030】
血小板富化血漿分離器アッセンブリは、上板によって上部を閉じられ、かつ底を閉じられた筒状の外壁を備えている。上記外壁は、内面を有し;筒状の上記外壁と同軸である筒状の内壁が、上端および底を有する。上記内壁は中心軸を有する。上記内壁の底は、中心開口を有する傾斜した底板によって閉じられ、上記底板が中心開口に向かって下方に傾斜する上面を有する。内壁の上端は、上記上板から隔てて止まって、当該上端と当該上板との間に環状の赤血球通路を規定する。上記内壁は、外面を有し、かつ上記内壁の中心軸に対して約0.2度から約5度の角度において、その上端からその底まで内部に向かって放射上に傾斜する内面を有する。筒状のデプスフィルタは、上記赤血球通路を介して上記内壁と連絡して、上記外壁の内面と上記内壁の外面との間に配置される。上記装置は、PRP濃縮器アッセンブリと組み合わせられ得る。濃縮器アッセンブリは、PRP濃縮物受け;筐体に固定され、かつPRP分離アッセンブリの中を通って、上記PRP排出物受けまで伸びている同軸の固定静止した排出管;およびPRP濃縮アッセンブリに対して取り付けられ、かつ当該PRP濃縮アッセンブリの上に配置されて、上記排出管に対して回転可能な一体化した分離器−濃縮器のアッセンブリを形成する、多成分物質分離アッセンブリを有する。
【0031】
〔図面の簡単な説明〕
図1は、濃縮サブアッセンブリの半分のみに示される乾燥ビーズを伴って、使い捨ての分離および濃縮アッセンブリ、ならびに長期利用の駆動アッセンブリの断面図である。
【0032】
図2は、本発明の分離−濃縮アッセンブリの外部筐体の正面平面図である。
【0033】
図3は、モータアッセンブリ接続部の詳細を示す、図2の外部筐体の斜視図である。
【0034】
図4は、図1に示される分離−濃縮サブアッセンブリの断面図である。
【0035】
図5は、図4に示される分離−濃縮アッセンブリの外部キャップサブアッセンブリの上面図である。
【0036】
図6は、線分6−6に沿って取られた、図5に示される外部キャップの断面図である。
【0037】
図7は、図5に示される外部キャップの分解等角図である。
【0038】
図8は、図4に示される分離−濃縮アッセンブリの上部バケットキャップの上面図である。
【0039】
図9は、線分9−9に沿って取られた、図8に示される上部バケットキャップの断面図である。
【0040】
図10は、試料注入口の分解図である。
【0041】
図11は、図4に示される分離−濃縮アッセンブリの上部バケットサブアッセンブリの上面図である。
【0042】
図12は、線分12−12に沿って取られた、上部バケットアッセンブリの断面図である。
【0043】
図12Aは、図11および12に示される分離−濃縮サブアッセンブリの上部の分解断面図である。
【0044】
図13は、図4に示される分離−濃縮アッセンブリのバルブアッセンブリの正面平面図である。
【0045】
図14は、図13のバルブアッセンブリの等角図である。
【0046】
図15は、中心軸に沿って取られた、図4に示される底部バケットサブアッセンブリの断面図である。
【0047】
図16は、図15に示されるモータ駆動接続部の拡大断面図である。
【0048】
図17は、図4に示される分離−濃縮アッセンブリのバケットサブアッセンブリの正面平面図である。
【0049】
図18は、線分18−18に沿って取られた、図16のバスケットアッセンブリの断面図である。
【0050】
図19は、図4に示される分離−濃縮アッセンブリの攪拌器アッセンブリの上面図である。
【0051】
図20は、線分20−20に沿って取られた、図19の攪拌器アッセンブリの断面図である。
【0052】
図21は、図19および20の攪拌器アッセンブリの等角図である。
【0053】
図22は、本発明のモータ駆動アッセンブリの斜視図である。
【0054】
図23は、線分23−23に沿って取られた、図22のモータ駆動アッセンブリの断面図である。
【0055】
図24は、線分24−24に沿って取られた、モータ駆動アッセンブリの断面図である。
【0056】
図25は、中心軸に沿って取られた、図4の上部バケットアッセンブリおよびバルブアッセンブリの断面図である。
【0057】
図26は、線分26−26に沿って取られた、図21の上部バケットアッセンブリおよびバルブアッセンブリの断面図である。
【0058】
図27は、バルブアッセンブリのアームを伸ばしており、かつバルブを開いている回転上部バケットの遠心分離動作後における、図4の上部バケットアッセンブリおよびバルブアッセンブリの断面図である。
【0059】
図28は、線分28−28に沿って取られた、図27の上部バケットアッセンブリおよびバルブアッセンブリの断面図である。
【0060】
図29は、バルブアッセンブリのアームの回転変位後における、図27の上部バケットアッセンブリおよびバルブアッセンブリの断面図である。
【0061】
図30は、線分30−30に沿って取られた、図29の上部バケットアッセンブリおよびバルブアッセンブリの断面図である。
【0062】
図31は、遠心分離が完了した後における、図29の上部バケットアッセンブリおよびバルブアセンブリの断面図である。
【0063】
図32は、血液が分離容器に導入された後における、図1の分離および濃縮アッセンブリの断面図である。
【0064】
図33は、高速の遠心分離の間に血漿−血小板混合物から分離されるときの、赤血球が図32の分離および濃縮アッセンブリの断面図である。
【0065】
図34は、血小板−血漿画分が濃縮容器に通過した後における、図33の分離および濃縮アッセンブリの断面図である。
【0066】
図35は、ヒドロゲルビーズから血小板−血漿濃縮物を分離するための高速の遠心分離の開始における、図34の分離および濃縮アッセンブリの断面図である。
【0067】
図36は、血小板−血漿濃縮物が血小板−血漿濃縮物受けに回収された後における、図35の分離および濃縮アッセンブリの断面図である。
【0068】
〔詳細な説明〕
装置および方法は、フィブリノゲンレベルが有意に変性されていない、血漿濃縮物における増強された血小板濃度を備えるPRP濃縮物を調製することができる。産物は、向上した血小板濃度によって与えられる治癒特性を有する、ある種の外科処置において使用するための血漿濃縮物の特性および封止剤を組み合わせることができる。
【0069】
図1は、濃縮アッセンブリの半分のみに示される乾燥ビーズを伴った、使い捨ての分離および濃縮アッセンブリ、ならびに長期利用の駆動アッセンブリの断面図である。このアッセンブリの小区分の詳細は、より詳細な図面と共同して本明細書の後段に記載されている。
【0070】
上部筐体2は、図2および3と共同して、本明細書の後段にさらなる詳細について記載されている。
【0071】
モータ駆動サブシステム4は、図22−24と共同して、モータ駆動システムとともに記載されている。
【0072】
上部筐体2に入っている分離システム3は、図4に関してさらなる詳細について記載されている。分離システムは、図5−7に関してさらなる詳細について記載される外部キャップサブアッセンブリ6;図8および9に関してさらなる詳細について記載される上部バケット8;図10に示される試料注入口アッセンブリ;図11および12に関してさらなる詳細について記載される上部バケットキャップサブアッセンブリ10;ならびに図13および14に関してさらなる詳細について記載されるバルブサブアッセンブリ12を備える。
【0073】
濃縮システム11は、図15および26に関してさらなる詳細について記載される下部バケット14および駆動接続部16;図17および18に関してさらなる詳細について記載されるバスケットアッセンブリ18;ならびに図19から21に関してさらなる詳細について記載される攪拌器アッセンブリを備える。
【0074】
図2は、本発明の分離濃縮アッセンブリの外部筐体の正面図であり、図3は、モータアッセンブリ接続部の詳細を示す図2の外部筐体の斜視図である。
【0075】
上部筐体2は、図1に示される無菌の分離および濃縮システムを隔離する。上部筐体2の上部は、血液注入管86ならびにPRP濃縮物排出口62およびキャップ66を有する外部キャップアッセンブリ34を用いて密閉されている。図3を参照すると、下部アッセンブリ接続部は、保持スペーサ46とってのスペーサ受容部44とともに、モータアッセンブリをはめ込むために成型される、動力収納部42を有する。上部筐体2およびそれに収納される分離構成要素は、使い捨てのユニットであり、かつ図1および22から24に示される長期利用の駆動アッセンブリとともに使用され得る。下部アッセンブリは、同軸のモータ駆動受容部48、ならびにモータ駆動アッセンブリの対応するはめ込み突起(図示せず)をはめ込む複数のテーパはめ込み部および締め付けスロット50を備える。
【0076】
図4は、図1に示される分離−濃縮サブアッセンブリの断面図である。外部筐体2は、上部分離サブアッセンブリ3および下部濃縮サブアッセンブリ11を収納している。
【0077】
外部筐体2の上部は、図5−7に関してさらなる詳細について示される外部キャップサブアッセンブリ6を用いて閉じられている。外部キャップサブアッセンブリ6は、上部筐体2に対して自身を固定するために下方に伸びている環状つば58を有する環状キャップ56を備える。濃縮物排出導管60は、板を通って伸び、かつ分離容器64と連絡する、板56の中心において排出導管孔62を通っている(図4)。環状キャップ66は、分離過程の間における無菌密閉を維持するために排出導管60の上端に対してルアー取り付け部70をはめ込む中心受け部68を有する。
【0078】
吸込み孔72は、中心軸から間隔を空けて環状キャップ56に配置される。吸込み孔72は、図4に示される外部注入導管74をはめ込むための大きさに作られる。
【0079】
ルアー取り付け口70は、本発明に係る血小板富化血漿濃縮物を取り出す空のアプリケータシリンジ(applicator syringe)をはめ込むために、備えられる。濃縮物排出導管60の下端は、固定チューブ74の上端を受ける受け部を構成する(図4)。
【0080】
図4に示されるバケットキャップ10は、図8−10に関してさらなる詳細について記載されている。図8は、図4に示される分離−濃縮アッセンブリの上部バケットキャップサブアッセンブリ10の上面図であり、かつ図9は、線分9−9に沿って取られた、図10に示される上部バケットキャップサブアッセンブリの断面図である。キャップアッセンブリ10は、図11および12に関してさらなる詳細について示される上部分離バケット8を閉じる。上部バケットキャップ10は、板76の下端から下方に延びる接続つば78を有する、環状の板76を備える。上板6は、外部筐体2(図4)に固定され、かつ分離および濃縮過程の間において静止している。上部バケットキャップ10は、分離および濃縮過程の間において上部バケット8に対して固定される。
【0081】
環状キャップ10は、環状キャップ10から下方に伸びるバルブアッセンブリ誘導管80と同軸の孔を有する。誘導管80は、誘導管80に対して固定されるバルブアッセンブリ止めつば82を有する。誘導管80の上端は、スリーブ軸受け84を支持する。スリーブ軸受け84は、弱い抵抗性であり、かつ適切な様式において滅菌され得る材料から形成され得る。スリーブ軸受けに使用され得る材料としては、テカピーク(TECAPEEK)(商標)クラシック(Classic)(商標)などといったポリアルキルエーテルケトンが挙げられる。
【0082】
環状キャップ10は、環状キャップ56における孔72と一列に並ぶ試料注入サブアッセンブリ86を有する。
【0083】
図10は、試料注入サブアッセンブリ86の分解図である。試料注入サブアッセンブリ86は、注入管92の上部が環状受け部94を含む、板76にはめ込まれる注入管92を備える。無菌フィルタ96は、管92の通路97の下端に配置され得る。
【0084】
サブアッセンブリ86は、着脱式の注入管98を備える。注入管98は、その上端において、一体化したルアー取り付け部102を有する中心管100を備える。管100の中ほどに、環状の板103が、管100から外側に伸びている。一体化した筒状のつば104は、板13の外縁から下方に伸びる。つば104は、受け部94をはめ込むための大きさに作られる。管100の下端105は、通路97の上端をはめ込むための大きさに作られる。
【0085】
注入管は、出荷および操作の間といった使用の前に、着脱式の注入管98の無菌密閉を提供するためにルアー取り付け部102をはめ込むキャップ106とともに備えられる。
【0086】
静止した環状のキャップ56における孔72を通っている注入管98は、出荷および保存の間における回転に関して分離および濃縮アッセンブリを固定する。患者の血液が注入サブアッセンブリ86を通って上部バケット8(図4)内に導入された後に、注入管98は、取り外され、静止した環状のキャップ6から分離および濃縮アッセンブリ3および11を解き放ち、中心管74についての回転に関してそれらを自由にする。
【0087】
無菌の通気管108は、本明細書の後段にさらなる詳細について記載されているように、血液が導入されているときの分離容器64からの通気を可能にし、かつ血小板富化血漿が濃縮システム11から取り出されているときの空気の移動を可能にするために、環状の板76に対して固定されている。無菌の通気管108における無菌のエアフィルタ110(図9)は、無菌状態を維持している分離容器の内部への微生物の侵入を防ぐ。
【0088】
図4における上部バケットサブアッセンブリは、図11および12に詳細に示される。図11は、図4に示される分離−濃縮アッセンブリの上部バケットサブアッセンブリの上面図であり、かつ図12は、線分12−12に沿って取られた、上部バケットサブアッセンブリの断面図である。上部バケットアッセンブリ10は、上部バケットキャップ10のつば58の内面に対して固定される上端を有する、筒状の外壁112を備える。筒状の外壁112の下端は、分離された血小板−血漿にとっての中央流路118を構成する中央通路を伴った、一体化の傾斜床板116を用いて閉じられる。通路118の内壁面は、図13および14に関して本明細書の後段においてさらなる詳細について記載される、バルブアッセンブリにとってのバルブ座119を構成する。中央通路118から隔てられ、かつ床板116に対して固定されるのは、底にフィルタ122を有する排気カラム120である。カラム120は、本明細書の後段において説明されるように、液体が、中央通路118を通って下方に流れるときの、分離容器内の濃縮サブアッセンブリからの空気の移動を可能にする排気口としての役割を果たす。フィルタ122は、本発明の装置の輸送または操作の間に、排気口を通ってハイドロゲルビーズがバスケットアッセンブリ18から漏れることを防ぐ。中央通路118を囲み、かつ傾斜床板116の上面に対して固定されるのは、それぞれが上部バルブアーム境界表面128を有する、上方に伸びる境界板124である。
【0089】
図12Aを参照すると、分離領域は、底板116の上面から上部リップ137まで伸びている内部円筒135によって、さらに制限され得る。円筒141の内面は、中心軸に対して約0.2度から約5度、および任意に0.2度から2度の傾斜“a”を有し得る。この傾斜は、表面を沿い、かつリップ137を越えてデプスフィルタ138内への赤血球の流れを容易にするために選択され得る。傾斜が小さく選択されるので、赤血球によって捕捉される血小板の分離は、血漿層に懸濁される最大量の小板を残すことを容易にされる。
【0090】
デプスフィルタ138が、底面145から上端137を過ぎて伸びて、上部リップ137および底面145によって規定される開口を完全に遮断することができる。これは、外部円筒3と内部円筒135との間における容積から、血漿に赤血球が戻ることの防止を援助することを与えられ得る。種々の実施形態において、デプスフィルタは、赤血球の完全な捕捉を確実にすることができるように、底板116まで伸びることができる。種々の実施形態において、上端137と下面145との間の空間が十分に小さく、かつ血漿に少量の赤血球が戻る危険性が満たされる場合に、デプスフィルタは省略され得る。
【0091】
放射状に内部に向かって伸びる複数の分離板130は、筒状の外壁112の表面および傾斜した床板116に対して固定される。これらの板の隣接する対のそれぞれは、分離領域132を規定する。板130は、筒状の外壁の周囲において等しい間隔を置いて並べられて、均等なサブアッセンブリを提供する。それらは、向かい合わせの一対の組み合わせ(例えば、図11に示されるような3つの組み合わせの組)であり得る。それぞれの分離板130の上端134は、上端114より下に隔てて並べられて、回転加速段階の間および回転減速段階の間に、それぞれの分離領域132の間における血液の等しい分布のための血液の流出を可能にする。これは、均衡を維持でき、かつ回転するアッセンブリの振動を最小化できる。
【0092】
筒状の外壁の内面136と各分離領域132のそれぞれにおける内部円筒の外面143との間における空間は、開放セル気泡区分またはデプスフィルタ区分138を収納する。気泡区分138は、分離段階の高速遠心分離の間における、赤血球の当該気泡への侵入および続く赤血球の捕捉を可能にする大きさに作られた、孔および通路を有する。孔および通路は、回転が緩やかになるか、または停止し、赤血球のない血小板−血漿懸濁液が開口118を通って下方に流れていくときに、捕捉された赤血球がその後に保持される大きさに作られる。
【0093】
リップ137と上板の下面145との間の距離は、分離段階の間におけるデプスフィルタ138に赤血球のすべてが流入することを可能にする十分な距離である。それは、約0.02mmと約50mmとの間(例えば、約0.02mmから約10mmまで、または赤血球の除去を完了すると同時に最小部の血小板を捕捉するように選択される量を容易にする他の大きさ)であり得る。
【0094】
傾斜した内部円筒の供給は、血漿に残る血小板の比率を増加させることができる。
【0095】
図13は、図4に示される分離−濃縮アッセンブリのバルブアッセンブリ12の正面図であり、かつ図14は、図13のバルブアッセンブリの分解斜視図である。バルブアッセンブリ12は、中心管140、バルブ面142を構成する下端を備える。バルブ面142は、O−環146を受け、かつ保持する環状の受け部144を備える。O−環146の最外面は、バルブ座119(図11および12を参照すればよい)とのはめ込み密閉を形成するための大きさに作られている。
【0096】
バルブアッセンブリ12は、バルブ面142の上にある管140に固定される2つの対抗する遠心分離アーム148を備える。遠心分離アーム148のそれぞれは、管140と接するたわみ部150および剛体アーム部152を有する。剛体アーム部152の先端は、おもり156が剛体アーム部の端部に対して付加的な加重を与えるために固定される、おもり受け部154を備える。バルブアッセンブリの動作は、図25−31に関して本明細書の後段において記載される。
【0097】
図4における下部バケット14は、図15および16において詳細に示される。図15を参照すると、下部バケット14は、筒状の側壁158および傾斜したバケット底160、濃縮された血小板および血漿の濃縮物が集まる血小板−血漿濃縮物受け162を形成する下部を有する。複数のバスケット支持部164は、傾斜したバケット底160の表面から上方に、図17および18に関して本明細書の後段に記載される濃縮バスケットアッセンブリ18を支持する上面166を伸ばす。
【0098】
図16において詳細に示される同軸の駆動受容部168は、バケット底160の底面に対して固定される。駆動接続部受容部168は、適切に構成されるモータ駆動接続部と開放可能に結合するあらゆる構成を有し得る。図15および16に示される構成において、駆動受容部168は、外部円筒170および複数のリッジ(ridge)172
を備え、リッジのそれぞれが、テーパ状の主要なはめ込み面174、接触面176および上板178を有する。上板178は、駆動モータ(図22−24に関して本明細書の後段に記載される)から下部バケット底160まで、およびこれらから濃縮および分離アッセンブリまでトルクを伝え、これらのすべては、単一の回転可能なアッセンブリを形成するためにともに固定されている。
【0099】
図17は、図4に示される分離−濃縮アッセンブリのバスケットアッセンブリ18の正面図であり、かつ図18は、線分18−18に沿って取られた、図17のバスケットアッセンブリの断面図である。バスケットアッセンブリ18は、環状の床板182に対して固定された円筒180を備える。スリップ軸受け184は、固定管74(図4)をはめ込むための環状の板182の軸中心に配置される。スリップ軸受け184は、弱い抵抗性であり、かつ適切な様式において滅菌され得る材料から形成され得、これらの材料は、スリーブ軸受け84を形成する材料と同じであり得るか、または同様のものであり得る。円筒180は、その円周に窓または開口186を有し、窓のそれぞれは、回転時におけるバスケットからの乾燥ビーズ19(図1および4)の漏れを防ぐために十分な小ささに作られているメッシュを有する、微細なふるい188を用いて閉じられるか、または被われている。
【0100】
図19は、図4に示される分離−濃縮アッセンブリの攪拌器アッセンブリの上面図である。図20は、線分20−20に沿って取られた、図18の攪拌器アッセンブリの断面図であり、かつ図21は、図19および20の攪拌器アッセンブリの斜視図である。攪拌器アッセンブリ20は、固定管74に対して固定されるレーキ190を備える。固定管74の上端192は、回転に対して自身を固定する上部キャップアッセンブリ34に対して固定される。固定管74の下端194は、受け部162(図15)からの血小板−血漿濃縮物の取り出し用の引き込み口である。レーキ190は、図4、17および18に示されるような一体化レーキ要素198がバスケットアッセンブリ18の底板182の底に足りない高さまで下方に伸びる、放射状に広がるとげ状突起196を備える。とげ状突起196は、その中心と隣接する分離切り欠き200を有し得る。切り欠き200は、最終的な遠心分離の回転が過剰になっている間に、圧力がレーキ要素198とビーズ19の接触によって生じた場合において、切り欠きの位置においてとげ状突起を弱め、かつとげ状突起196の破損を誘導する。
【0101】
固定管74は、バスケットサブアッセンブリ18のスリーブ軸受け184を通り、かつ上部バケットキャップのスリーブ軸受け84を通って伸び、固定管の周囲における分離および濃縮アッセンブリの自由な回転を可能にしている。固定管74は、外部キャップサブアッセンブリ6および固定の外部筐体2に対して固定される。
【0102】
図4は、図5−20に示される構成要素の包括的な集合である。
【0103】
濃縮する乾燥ヒドロゲルビーズ19は、バスケット18の下半分を満たす(一方の側のみは、窓186およびふるい188(図17および18)が邪魔されずに見えるように、空として示されている)。
【0104】
濃縮する乾燥ヒドロゲルビーズ19は、大量の水および低分子量の溶質を吸収することができると同時に、高分子量の溶質および粒子を排除し、かつ血漿に所望されない混入物を導入しない、不溶性のビーズまたは円盤であり得る。それらは、市販のデキストラノマー(dextranomer)ビーズまたはアクリルアミドビーズ(適切な材料としては、ファルマシアから得られるデブリサン(Debrisan)、およびバイラッドラボラトリーから得られるバイオゲル(BIO−GEL) P(商標)のそれぞれが挙げられる)であり得る。代替可能に、他の濃縮材が使用され得る(例えば、不溶性の不活性ビーズの形態における、セファデックス(SEPHADEX)(商標)の湿気または水の吸収材(ファルマシアから入手可能である)、シリカゲル、ゼオライト、架橋化アガロースなど)。
【0105】
サブアッセンブリに関する図4 図5−21は、バルブアッセンブリ管140が伸び、かつ境界つば82がスリーブ80の底に固定される、スリーブ80による輸送のために固定されるバルブアッセンブリ12を使用する前のアッセンブリを示す。バルブ面142は、座119に対向する位置に示される。これは、装置が輸送または操作の間に逆さにされるか、または揺らされる場合に、バスケット18にビーズを閉じ込め、かつ上部の分離容器64にビーズが漏れるのを防ぐ。
【0106】
アッセンブリは、固定の外部キャップサブアッセンブリ6の孔72における着脱可能な注入管98の位置によって、固定管74の周りの回転に対して、固定される。
【0107】
バスケットアッセンブリ18の円筒180の上端は、傾斜した底116の下面に対して固定され、かつ板182の下面は、支持部164の上端面166(図15)に対して固定される。
【0108】
このように組み立てられた上部の分離サブアッセンブリ3および下部の濃縮サブアッセンブリ11は、固定管74の周りを一体のユニットとして回転する。上部の分離サブアッセンブリは、固定管74が伸びるスリップ軸受け84によって中心管74に配置される。下部の分離サブアッセンブリは、固定管が伸びるスリップ軸受け184によって中心管74に配置される。管74を含むレーキアッセンブリ20は、本明細書の後段にさらなる詳細に関して記載される、分離および濃縮段階における分離および濃縮アッセンブリ3および11の回転の間において、静止状態を維持する。
【0109】
図22は、モータ駆動アッセンブリの斜視図である。図23は、線分23−23に沿って取られた、モータ駆動アッセンブリの断面図であり、図24は、線分24−24に沿って取られた、モータ駆動アッセンブリの断面図である。
【0110】
モータ筐体4の外板202は、モータ218を収納し、かつ制御インターフェイス204および電力接続部206を支持する。分離−濃縮アッセンブリは、モータ接続部210を取り囲む隆起した環状の支持面208に支持される。モータ接続部210は、駆動受容部168(図16)を着脱可能にはめ込む構成を有する。筐体22の底は、支持板212によって閉じられる。システムにとっての制御および電力板214は、筐体外板202の下側に付けられた4つの支柱によって支持される。板214は、装置にとっての制御および電力システムの電気的構成要素を有する従来のプリント回路または等価な板であり、かつその中心にモータ218用の支持部217がある。電気的な構成要素は、制御インターフェイス204および電力接続部206に対して、従来の配線回路(図示せず)によって接続される。4つの支持足220は、支持板212の底に固定され、かつ検査室の面に装置を固定するための摩擦面222を与える。
【0111】
図25−31は、最初の分離過程の間および直後のバルブサブアッセンブリの動作を説明する。血液および血液産物は、それぞれの段階におけるバルブアッセンブリの要素が邪魔されないように、これらの断面図から省略されている。
【0112】
図25は、中心軸に沿って取られた、図4の上部バケットおよびバルブサブアッセンブリの断面図であり、図26は、線分26−26に沿って取られた、図25の上部バケットおよびバルブアッセンブリの断面図である。これは、血液が上部バケット8に最初に導入される場合の図である。バルブサブアッセンブリのアーム148は、中心管140が誘導管80に位置され、かつアームのそれぞれの上端がつば82と接触している、最初の直立した状態にある。バルブ面142は、通路を閉じ、かつ血液の漏れを防ぐ、中心通路118の上端にあるバルブ座119(図12)に位置している。アーム148のたわみ部150は、輸送および操作の間に管74についてのアーム148の回転を防ぐ、境界板124および126の間の通路に位置される。
【0113】
図27は、回転する上部バケットの遠心分離動作が、バルブアッセンブリのアームを伸ばし、かつバルブを開いた後の、図25および26の上部バケットおよびバルブアッセンブリの断面図であり、かつ図28は、線分28−28に沿って取られた、図27の上部バケットおよびバルブアッセンブリの断面図である。所望される容積の患者の血液が、上部バケット8に導入された後に、分離および濃縮アッセンブリは、高速において管74の周りを回転させられ、この回転によって生じる遠心力が、血液を外側に流させる(ここで、血液が、分離板によって分離領域132に等分に分布され得る)。遠心力は、気泡区分138の外面に対して血液を溜め、ここで、より密度の高い物質(例えば、赤血球)が、密度の低い物質(例えば、赤血球のない血漿(低い密度の血小板も含み得る))を残して、優先的に気泡に移動する。
【0114】
遠心分離の力の下に、バルブアーム148は、それらが傾斜した床116に接触するまで、外側に回転する。この動作は、誘導円筒180の上部まで上方にバルブ中心管140を滑らせて、中心通路118からバルブ面142を引き出し、かつ通路118を開くためにバルブ座119と接触しない。また、アーム148が外側に回転し、かつバルブ面142が吊り上げられるので、アーム148の下部のたわみ部150は、境界板124および126の間から上方に動いて、管74についての回転に対してアームを自由にする。液体は遠心力によって気泡区分138に保持されるので、開いた通路118を通って流れない。
【0115】
図29は、バルブアッセンブリのアームの回転変位後における、図27および28の上部バケットおよびバルブアッセンブリの断面図であり、かつ図30は、線分30−30に沿って取られた、図29のバルブ構造の断面図である。アーム148が境界板の間において持ち上げられ、かつ境界板124による束縛から自由になる場合に、回転力は、アーム148を固定管74について回転させる。回転は、アーム148の1つがその回転通路における隣接する分離板130と接触するまで続く。この回転変位は、アーム148の下部のたわみ部150を、境界板124の境界面128の部分の上に配列させる。
【0116】
図31は、遠心分離が完了し、かつ分離および濃縮サブアッセンブリの回転が緩やかになったか、または停止された後の、図29および図30の上部バケットおよびバルブアッセンブリの断面図である。重力の下に、血小板−血漿混合物は、傾斜した床116の底まで流れて、中心通路118の傾斜した表面を下り、かつ濃縮物にとってのバスケットサブアッセンブリまで中心通路118を通っていく。強い遠心作用の解除は、アーム148が上方に跳ね返らせることを可能にし、バルブ面142を心通路118に向かって下方に移動させる。この移動は、1つまたは両方のたわみアーム部150が対向する境界面128と接触するときに、中央通路を、血小板−血漿混合物の流出にとって開いた状態にしたまま、止められる。
【0117】
物質(例えば、全血)の分離段階および濃縮段階を含む装置の動作は、図32−36に関して本明細書の後段において記載される。全血の分離および濃縮が詳細に記載緒されているが、また、他の物質が分離され得、かつ濃縮され得る。
【0118】
図32は、血液202がルアー取り付け部102に固定される円筒から管110を通って、分離アッセンブリ3に導入された後の、図4の分離および濃縮アッセンブリの断面図である。それから、ルアー取り付け部を有する上部管100が、取り除かれ、分離および濃縮アッセンブリ3および11を回転に関して開放する。血液は、上部バケット8の底に流れる。液体の流入によって押しのけられる空気が、排気管108を通って抜ける。バルブ面142は、閉じた位置にあって、バケット8からの血液の漏れを防ぐ。それからシステムの動作が開始され、モータ218は、固定管74の周りを、分離および濃縮アッセンブリをともに回転させる。
【0119】
図33は、赤血球が高速の遠心分離の間において血漿−血小板混合物から分離されるときの、図32の分離および濃縮アッセンブリの断面図である。分離および濃縮アッセンブリが高速に回転するので、血液は、気泡138に送られる。他の血液成分より密度の高い赤血球は、気泡の孔および通路に移動する。バルブアッセンブリは、遠心力がアームの外部端を中心から外側に動かすように、中央通路118におけるバルブ座119から向き合うバルブ面142を持ち上げて、バルブ142を開く。しかし、高速の遠心分離が続けば続くほど、すべての液体が気泡に維持され得る。また、遠心力は、バスケットアッセンブリの外部のふるい188に向かって外側に放射状にヒドロゲルビーズ19を押し出して、レーキ190の要素との接触をなくす。遠心分離は、赤血球の大部分が、気泡に完全に捕捉されるまで続けられる。産物が注入されると、あらゆる赤血球が、形成されたゲル産物を弱め得るので、赤血球の最大の比率の除去が選択され得る。遠心分離の速度は、血漿における血小板の実質的な比率をそのまま残すと同時に、気泡に大部分の赤血球を捕捉しつつ、血小板から赤血球を分離する傾向にある。
【0120】
図34は、図33の分離および濃縮アッセンブリの断面図である。回転が緩められるか、停止された後に、血小板−血漿画分204は、上部バケット8の底にまで流れ、かつ中心通路118を通ってバスケットサブアッセンブリ19に下りて、乾燥ヒドロゲルビーズ19との接触を生じる。これらのビーズは、液体から水を吸収することによって血漿を濃縮する。それから、分離および濃縮アッセンブリは、レーキ190の静止したとげ状突起196を介してそれらを動かすことによってビーズを攪拌しながら、モータ218によって低速において回転させられる。ビーズをかき混ぜることは、血漿とのビーズ表面の最大の接触を確保し、かつ血漿の肥厚化物がビーズの表面に隣接する場合に生じる、ゲルの分極化を低減させる。この乾燥段階は、所望の割合の水が除去され、かつ血漿の所望の濃度が達成されるまで続けられる。
【0121】
図35は、ヒドロゲルビーズからの血小板−血漿濃縮物の高速遠心分離の開始における、図34の分離および濃縮アッセンブリの断面図である。この段階において、ビーズ19から取り出されかつ選択された血小板富化血漿濃縮物206か、または血小板富化血漿濃縮物206の最大の回収が得られる。分離および濃縮アッセンブリは、静止管74の周囲をモータ218によって急速に回転させられて、バスケット18のふるい要素188に対して血小板富化血漿濃縮物およびビーズ19を追いやる遠心力を作りだす。ふるい要素は、遠心力の継続が血小板富化血漿を、ビーズから、そしてふるいを通して流れさせるときに、ビーズの漏れを防ぐ。この高速遠心分離は、血小板富化血漿の選択されたか、または最大の回収は得られるまで続けられる。
【0122】
ヒドロゲルビーズによる水の吸着は、ビーズの容積を増やす、ビーズの直径を大きくすることによって達成される。増加されたビーズの容積が、ふるい表面において閉じ込められるビーズをレーキ190の端部によって引きずる場合、レーキは、分離切り欠き200(図19)に沿って壊れることができ、かつレーキ断片は、ビーズと混合された状態になる。
【0123】
図36は、高速遠心分離が終了し、かつ血小板−血漿濃縮物が血小板−血漿濃縮物受け162に流れた後の、図35の分離および濃縮アッセンブリの断面図である。キャップ66が取り外され、管60の上端においてルアー取り付け部70を露出する。アプリケータシリンジ(図示せず)は、ルアー取り付け部70に固定され得る。血小板富化血漿濃縮物は、管74および60を通って、かつシリンジの中に血小板富化血漿を吸い上げて、アプリケータシリンジのバレルを引っ込めることによって受け部162から取り出される。通気管108は、シリンジによって取り出される液体の容積を交換するために、システムに空気が流れることを可能にして、このようにして、液体の取り出しを妨げる部分的な引圧の生成を防ぐ。
【0124】
濃縮要素に関して、最大の傷の治癒にとって、血小板濃度が最大化され得、かつ高いイオン要素が生じさせられ得る。止血にとって、抗凝血化された血漿濃度を越えて、約3倍から約4倍の血漿濃度が、最も効率的である。約3倍より低い濃度は、不十分なフィブリノゲン濃度を有する。約4倍より高い濃度は、フィブリンゲル構造を干渉する、過剰な度合いの総タンパク質(主にアルブミン)を有する。止血の効率を最大化すると同時に、向上された(とはいえ、おそらく最大よりは低い)傷の治癒能力も提供する調製物を得るために、抗凝血化された血漿濃度を超えて約3倍から約4倍の濃縮範囲が選択され得る。封止活性が所望されない適用にとって、高い濃度が選択され得る。
【0125】
赤血球濃度に関して、通常のヒトのヘマトクリットは、超高速回転の後に測定される、全血に対して約37パーセントから約52パーセントまで変化する。約3倍以上の濃縮を達成するためには、いくらかの赤血球の除去が選択され得る。しかし、濃縮化血漿ゲルの抗張力は、赤血球の混入が増えるに従って減少する。最終的な濃縮物における赤血球の濃度は、効率的な止血特性を提供するために、約3パーセントから約5パーセントより少なくあるべきである。分離および濃縮装置は、システムを用いて技術的に実際的な量の赤血球を除去するために使用され得るが、微量の混入は受容可能である。封止活性が所望されない適用にとって、より高い濃度の赤血球が維持され得る。
【0126】
容積に関して、デプスフィルタおよびビーズの両方は、加工された液体の容積を減少させる。この容積の損失のために、約14パーセントから約17パーセントの容積の収率の止血傷治癒産物が、分離および濃縮装置を用いて平均的な患者の血液から、一般的に得られる。効率的な産物を作製するために、デプスフィルタの容積は、抗凝血化された血液(抗凝結剤を含有する血液)の約50パーセントを保持し、かつPRPの約50パーセントの収率を生じるための選択される。水吸着ユニットにおけるビーズの量は、PRP容積の約67パーセントに等しい水を保持するために選択される。
【0127】
正確さに関して、それぞれのシステムにおけるデプスフィルタおよびビーズの量は、最適な産物を産生するために慎重に選択される。しかし、患者の集団におけるヘマトクリットの度合いが広範であるので、構成要素の適した釣り合いが、決定され得、かつ選択され得る。
【0128】
血液が装置に対して過剰に加えられる場合、保持される容積がデプスフィルタの実際的な容量を超えるので、産物が相当な赤血球の混入を有し、かつ最終産物が選択されたものより少なく濃縮される可能性が非常に高くなる。デプスフィルタによって保持される容積が、処理される血液の総容積の約半分なので、装置に導入される血液の容積が少なすぎる場合に、相当に少ない容積のPRPがビーズに送られ得る。例えば、血液の容積が約25パーセントだけ少ない場合に、これは、所望の容積の約50パーセントがビーズに送られる結果を生じる。ビーズと接触するPRPの容積が33パーセント以上だけ低い場合に、ビーズが目的とするPRP容積の約67パーセント以上の量を吸収し得るので、産物が回収されない。ビーズと接触する容積が約17パーセントだけ少ない場合に、これは所望の濃度の2倍を有する、所望の容積の半分の最終産物を産生し得る(そして従って、止血剤としてほとんど価値がない)。言い換えると、装置に導入される血液の容積における小さな誤差は、最終産物および濃縮要素において大きな誤差に増幅される。
【0129】
システムは、処理される特定の患者の血液のヘマトクリット値に特に合わせて指定され得る。一度最適化された一般的な装置に関して、装置は、固定した容量のデプスフィルタおよび血液、ならびに固定したビーズの水吸収許容量を用いて、平均的な患者の血液について最適化される。
【0130】
導入される血液の容量の不正確さを許容することが選択される場合に、装置は、その内容が言及によって本明細書によって組み込まれる、2005年2月17日に出願の米国仮特許出願第60/654,718号明細書、および2006年1月30日出願の米国特許出願公開第11/342,761号明細書に記載されるような、流出容器を組み込むことができる。
【0131】
〔実施例〕
(標準的なシステム動作)
血液は、本願に示され、かつ記載されるような装置を用いて処理された。
(1)最初の回転は、10秒間に渡って250rpmにおいて続けられた。この回転は、最初の不均衡が過剰な振動を生成しない十分に低いrpmにおいて、ビーズがケージの中に放散されることを可能にする。レーキの外端(最外の歯)が、ビーズを釣り合うためにバスケットの周辺にあるビーズを平らにする。
(2)赤血球が、90秒間に渡る3200rpmの赤血球分離回転を用いて分離され、デプスフィルタに赤血球を閉じ込めた。
(3)PRPが、50rpmまで緩めて、45分間に渡って濃縮されて、濃縮容器にPRPを排出し、かつビーズとPRPを混合した。
(4)それから、PRP濃縮物が、45秒間に渡って3200rpmの最終的な高速回転によってビーズから取り出された。
【0132】
段階間の加速および減速の割合は、振動を低減するために抑えられた。
処理の要素は、以下の通り:
【0133】
【表1】
であった。
【0134】
本明細書における教示は、本質的に単に例示的であり、かつ従って、教示の主旨から逸脱しない変化は、教示の範囲内にあると意図される。当該変化は、教示の精神および範囲からの逸脱とは見做されない。
【図面の簡単な説明】
【0135】
【図1】濃縮サブアッセンブリの半分のみに示される乾燥ビーズを伴って、使い捨ての分離および濃縮アッセンブリ、および長期利用の駆動アッセンブリの断面図である。
【図2】本発明の分離−濃縮アッセンブリの外部筐体の正面平面図である。
【図3】モータアッセンブリ接続部の詳細を示す、図2の外部筐体の斜視図である。
【図4】図1に示される分離−濃縮サブアッセンブリの断面図である。
【図5】図4に示される分離−濃縮アッセンブリの外部キャップサブアッセンブリの上面図である。
【図6】線分6−6に沿って取られた、図5に示される外部キャップの断面図である。
【図7】図5に示される外部キャップの分解等角図である。
【図8】図4に示される分離−濃縮アッセンブリの上部バケットキャップの上面図である。
【図9】線分9−9に沿って取られた、図8に示される上部バケットキャップの断面図である。
【図10】試料注入口の分解図である。
【図11】図4に示される分離−濃縮アッセンブリの上部バケットサブアッセンブリの上面図である。
【図12】線分12−12に沿って取られた、上部バケットアッセンブリの断面図である。
【図12A】図11および12に示される分離−濃縮サブアッセンブリの上部の分解断面図である。
【図13】図4に示される分離−濃縮アッセンブリのバルブアッセンブリの正面平面図である。
【図14】図13のバルブアッセンブリの等角図である。
【図15】中心軸に沿って取られた、図4に示される底部バケットサブアッセンブリの断面図である。
【図16】図15に示されるモータ駆動接続部の拡大断面図である。
【図17】図4に示される分離−濃縮アッセンブリのバケットサブアッセンブリの正面平面図である。
【図18】線分18−18に沿って取られた、図16のバスケットアッセンブリの断面図である。
【図19】図4に示される分離−濃縮アッセンブリの攪拌器アッセンブリの上面図である。
【図20】線分20−20に沿って取られた、図19の攪拌器アッセンブリの断面図である。
【図21】図19および20の攪拌器アッセンブリの等角図である。
【図22】本発明のモータ駆動アッセンブリの斜視図である。
【図23】線分23−23に沿って取られた、図22のモータ駆動アッセンブリの断面図である。
【図24】線分24−24に沿って取られた、モータ駆動アッセンブリの断面図である。
【図25】中心軸に沿って取られた、図4の上部バケットアッセンブリおよびバルブアッセンブリの断面図である。
【図26】線分26−26に沿って取られた、図21の上部バケットアッセンブリおよびバルブアッセンブリの断面図である。
【図27】バルブアッセンブリのアームを伸ばしており、かつバルブを開いている回転上部バケットの遠心分離動作後における、図4の上部バケットアッセンブリおよびバルブアッセンブリの断面図である。
【図28】線分28−28に沿って取られた、図27の上部バケットアッセンブリおよびバルブアッセンブリの断面図である。
【図29】バルブアッセンブリのアームの回転変位後における、図27の上部バケットアッセンブリおよびバルブアッセンブリの断面図である。
【図30】線分30−30に沿って取られた、図29の上部バケットアッセンブリおよびバルブアッセンブリの断面図である。
【図31】遠心分離が完了した後における、図29の上部バケットアッセンブリおよびバルブアセンブリの断面図である。
【図32】血液が分離容器に導入された後における、図1の分離および濃縮アッセンブリの断面図である。
【図33】高速の遠心分離の間に血漿−血小板混合物から分離されるときの、赤血球が図32の分離および濃縮アッセンブリの断面図である。
【図34】血小板−血漿画分が濃縮容器に通過した後における、図33の分離および濃縮アッセンブリの断面図である。
【図35】ヒドロゲルビーズから血小板−血漿濃縮物を分離するための高速の遠心分離の開始における、図34の分離および濃縮アッセンブリの断面図である。
【図36】血小板−血漿濃縮物が血小板−血漿濃縮物受けに回収された後における、図35の分離および濃縮アッセンブリの断面図である。
【発明の詳細な説明】
【0001】
〔関連出願に対する相互参照〕
本願は、2006年7月31日に出願した米国仮特許出願第60/834,550号明細書の利益を主張する。本願は、2005年10月4日に出願した米国仮特許出願第60/723,312号明細書、2005年2月17日に出願した米国仮特許出願第60/654,718号明細書;および2005年2月7日に出願した米国仮特許出願第60/651,050号明細書の利益を主張する、2006年1月30日に出願した継続中の米国特許出願第11/342,749号の一部継続出願である。上述の出願の開示事項は、言及によって本明細書に組み込まれる。
【0002】
〔技術分野〕
本開示事項は、組織封止剤、組織接着剤などとして使用する、傷の治癒特性を有する血小板−血漿濃縮物を調製する装置および方法に関する。濃縮物は、全血におけるフィブリノゲン濃度よりも高い完全に活性な(非変性の)フィブリノゲン濃度および全血における血小板の濃度よりも高い血小板濃度を有する。
【0003】
〔背景技術〕
血液は、分画され得、かつ血液の異なる画分は、異なる医療的要求にとって有用である。重力または遠心力の影響下において、血液は、3つの層に分かれ得る。平衡状態において、上部の低密度層は、血漿と呼ばれる黄淡色の透明な液体である。血漿は、塩、代謝物、ペプチド、および小さな分子(インスリン)から大きな分子(補体成分)までの範囲の多くのタンパク質の水溶液である。
【0004】
底部の高密度層は、酸素輸送に特化した無核の赤血球細胞(赤血球)を含む深紅の粘性液体である。赤色は、赤血球の高い特異的な比重を担うキレートイオンまたはヘムの高濃縮によって与えられる。赤血球からなる全血の相対的な容積は、ヘマクリットと呼ばれ、かつ通常のヒトにおいて、ヘマトクリットは、全血の約30%から約60%(例えば、約37%から約52%)の範囲にあり得る。
【0005】
中間層は、最も小さく、赤血球層の上、および血漿層の下の薄い白色の帯として現れ得;この層は淡黄層と呼ばれる。淡黄層自身は、2つの主な構成要素、有核の白血球(白血球細胞)および無核の血小板と呼ばれるより小さな物体(またはトロンボサイト)を有する。白血球は、免疫を与え、かつ細片の除去に寄与する。血小板は、血管における破裂を密閉して、出血を止め、かつ傷の部位に成長因子および傷治癒因子を運ぶ。より低速の遠心分離またはより短い時間の遠心分離は、血漿からの赤血球および白血球の分離を可能にし、かつより小さな血小板は、血漿に懸濁されて残り、結果として血小板富化血漿(PRP)を生じる。
【0006】
米国特許第5,585,007号明細書には、傷の治癒における利用および組織密閉剤としての利用に関する血漿濃縮物の作製方法について特定している。この特許は、その全体が言及によって本明細書によって組み込まれる。臨床検査センターまたは外科手術見学室における設置用に設計されたこの装置は、組織密閉剤を調製する使い捨てのカートリッジを使用する。装置は、自家組織密閉剤の即座の調製に特に適用可能であった。患者の全血の約50mlから約5mlの手術室における調製は、約15分未満を要求した。調製が、外科的処置の間に手術室において行うことができるので、追従誤差の危険性を低減した。加えられた化学物質は、抗凝固剤(例えば、クエン酸塩)および塩化カルシウムに制限され得る。使い捨てのカートリッジは、腕の手のひらにうまく納まることができ、かつ気密に密閉されて、患者の血液のばくろを低減し、かつ無菌性を確保した。産物の接着強度および抗張力は、沈殿法によって作製されたプールした血液フィブリンの密閉剤に匹敵するか、または優れていた。組織密閉剤が患者の血液から得られる天然の繊維素溶解の阻害剤を高濃度に含有していたので、抗繊維素溶解性剤(例えば、アプロチニン)の使用は、必要ではなかった。
【0007】
この装置は、各実行にとっての分離容器を有する新しい無菌のカートリッジを使用した。装置が十分な電力を伴う通常の医療設備において使用されるために設計されたので、長期利用の構成要素は、長期の耐久性、安全性および信頼性に関して設計され、かつ比較的に重い、従来の遠心分離モータおよび装備品を用いていた。
【0008】
血液から血小板濃縮物を得るための小さい内蔵型の遠心分離装置が、その全体の内容が言及によって本明細書によって組み込まれる、2003年3月21日に出願の同時係属の米国特許出願第10/394,828号明細書に記載されている。この装置は、血液を赤血球、血小板および血漿の層に分離する。装置は、血小板濃縮物としての血小板層(すなわち、最小の血漿量に懸濁された血小板)を選択的に取り出すために使用され得る。
【0009】
血小板富化血漿は、市販のシステムを通して全血から産生されて、結果として変更できる濃度の血小板濃縮物を産生し得る、濃縮化血小板産物である。血小板は、正常な傷の治癒のシグナル伝達カスケードにおいて重要な役割を果たす。活性化された血小板は、強力な成長因子(例えば、血小板由来成長因子(PDGF)、形質転換成長因子‘β−(TGF−β)’、血管内皮細胞成長因子(VEGF)、および上皮成長因子(EGF))の堆積を結果として生じる、それらのα−顆粒の内容物を放出する。PRPは、種々の医療処置にとっての有効性および重要性を証明している、多くの異なる臨床応用に使用されている。例えば、重篤な外側上顆炎(すなわち、‘テニス肘’)にかかっている患者に対するPRPの経皮適用は、肘の機能の改善および痛みの低減を生じた。骨融合の早期の成熟は、血小板濃縮物が腰椎融合の間に使用された場合に、観察された。PRPを用いて処置された慢性糖尿病の足の腫瘍は、標準的な対処を受ける対照群と比較して、増強した治癒率を達成した。S. Bhanot, and J. C Alex, FACIAL PLASTIC SURGERY, 18(1): 27-33 (2002) による研究は、処置にPRPを含めた形成外科にとっての、血腫および血清腫の低下した形成、術後の腫脹、および向上した治癒時間を示した。さらに、口腔外科術の間において、PRPの利用は、埋め込むもの周囲における骨の再形成を向上している。
【0010】
PRPは、患者に対する多くの臨床的利益を証明されている。少なくとも約1,000×103血小板/μLlの濃度は、有用であり得る。同時係属の米国特許出願番号第10/394,828号明細書に記載されているシステムは、基準濃度の約8倍までの血小板を提供でき、かつ通常なヒトの血小板の範囲は、約200×103血小板/μLから約400×103血小板/μLである。これは、約1,600××103血小板/μLから約3,200×103血小板/μLの範囲における非常に有効な濃縮物を意味する。
【0011】
〔要約〕
PRP(血小板富化血漿)分離器アッセンブリは、上板によって上部を閉じられ、かつ底を閉じられた筒状の外壁を備えることができる。上記外壁は内面を有する。筒状の外壁と同軸の筒状の内壁は上端および底を有し得る。上記外壁は中心軸を規定する。上記内壁の底は中心開口を有する傾斜した底板によって閉じられており、上記底板は中心開口に向かって下方に傾斜する上面を有する。上記内壁は中心軸を規定する。上記内壁の底は中心開口を有する傾斜した底板によって閉じられ、上記底板は中心軸に向かって下方に傾斜した上面を有する。上記内壁の上端は、上記上板から隔てて止まって、当該上端と当該上板との間の環状の赤血球通路を規定する。上記内壁は、外面を有し、かつその上端からその底に至るまで、当該内壁の中心軸に対して約0.2から約5度の角度を有して半径方向の内向きに傾斜する内面を有する、筒状の内壁を有する。筒状のデプスフィルタは、上記外壁の内面と上記内壁の外面との間において、上記赤血球通路を通って上記内面と連絡して配置される。
【0012】
上記内壁の上部と上記上板との間の距離は、約0.02から約50mmまで(例えば、約0.02から約10mmまで)であり得る。上記デプスフィルタは、上記内壁の上端を越えて伸びることができる。種々の実施形態に従って、上記上板は底面を有し、かつ上記デプスフィルタは上記底面まで伸びる。
【0013】
傷の治癒にとっての血小板富化血漿の製造に関して、上記デプスフィルタは、患者の血液の約85パーセントまでまたはそれ以上のヘマトクリット値を受容する能力を有し、かつ患者の血液から赤血球を分離した後に残る、血小板富化血漿の大部分を受容しない能力を有する。
【0014】
止血にとっての血小板富化血漿の製造に関して、上記デプスフィルタは、患者の血液の約97パーセントまでまたはそれ以上のヘマトクリット値を受容する能力を有し、かつ患者の血液から赤血球を分離した後に残る、血小板富化血漿の大部分を受容しない能力を有する。
【0015】
すべての適用に関して、上記デプスフィルタは、患者の血液の約99パーセントまでまたはそれ以上のヘマトクリット値を受容する能力を有し、かつ患者の血液から赤血球を分離した後に残る、血小板富化血漿の大部分を受容しない能力を有する。
【0016】
上記デプスフィルタは、患者の血液の約100パーセントまでまたはそれ以上のヘマトクリット値を受容する能力を有し、かつ患者の血液から赤血球を分離した後に残る、血小板富化血漿の大部分を受容しない能力を有する。
【0017】
PRP分離器は、中心軸と同軸の排出管に関する回転を目的として取り付けられ得る。
【0018】
上記分離容器は、上記内壁から半径方向の内向きに、かつ上記底板から上方に伸びている分離板の均整の取れた配置を含み得、上記分離容器は、中心軸についての実質的に無振動な回転に関して均整が取られ得る。
【0019】
PRP分離器−濃縮器アッセンブリは、PRP濃縮器アッセンブリと組み合わせて、上述のPRP分離アッセンブリを備え得る。上記濃縮アッセンブリは、PRP濃縮物受け;筐体に固定され、かつ多成分物質分離アッセンブリの中を通って、上記多成分物質排出物受けまで伸びている同軸の固定静止した排出管;およびPRP濃縮アッセンブリに対して取り付けられ、かつ当該PRP濃縮アッセンブリの上に配置されて、上記排出管に対して回転可能な一体化した分離器−濃縮器のアッセンブリを形成する、PRP分離アッセンブリを有する。
【0020】
PRP分離器−濃縮器は、乾燥ビーズを支持する床、および仕切りを用いて閉じられる少なくとも1つの開口を伴う壁を有する濃縮容器を備え、上記仕切りが上記濃縮容器内に上記乾燥ビーズを維持する大きさである開口を有し、濃縮容器が外壁に対して固定される傾斜床を有する当該外壁に囲まれており、上記傾斜床が、その中心に多成分物質濃縮物受けを備えるPRP濃縮器を備え得る。
【0021】
PRP分離器−濃縮器は、固定管に対して固定されており、かつ当該固定管から外側に伸びており、レーキが直立仕切り支持部から離れて配置される遠心端を有する固定ビーズレーキを含み得る。上記濃縮容器は、1倍より上から3倍までの濃度を有する産物を生成するために十分な水を除去するために十分な乾燥ビーズを収納し得る。
【0022】
血漿、赤血球および血小板を含む血液から血小板富化血漿を分離する方法は、血液試料における赤血球のすべてを受容する能力を有するが、血液試料における血漿のすべてを受容するには不十分な能力を有するデプスフィルタに囲まれ、上端および中心軸を有する内壁であって、当該内壁の内面が当該内壁の中心軸から少なくとも約0.2度から約20度(例えば、約0.2度から約5度)の角度を有する内壁を備える装置を採用する。当該方法は、(a)血液試料の血漿および血小板から赤血球を遠心分離し、かつ上記デプスフィルタの内面に対して赤血球を回収させ、かつ赤血球に上記内面を滑って上らせる速度において、内部円筒をその中心軸について回転させること;(b)上記内部円筒に血小板富化血漿(PRP)を残しつつ、実質的にすべての赤血球が上記内面から流れ出し、かつ上記上端から上記デプスフィルタに流れ込むことを可能にするために十分な時間に渡って回転させ続けること;および(c)血小板富化血漿が上記内部円筒の底にまで流れるように、回転を緩めるか、中断することを包含する。
【0023】
内壁の内面は、分離領域内に放射状に伸びる板によって分割され得、上記板が、分離容器の回転の間に分離領域における血液の実質的に均等な分布を維持して、これによって振動および上記デプスフィルタからの赤血球の排出を低減する。分離容器の回転速度は、分離領域における血液の均等な分布を可能にする割合において、遠心分離速度にまで加速され得る。遠心分離の完了後に、分離容器の回転速度は、分離領域におけるPRPの均等な分布を可能にする割合において、遠心分離速度よりも低い速度にまで減速され得る。上記加速過程および減速過程は、振動および上記デプスフィルタからの赤血球の排出を低減し得る。上記方法は、上記方法に従って血液から血小板富化血漿を分離すること、およびそれから、回転している濃縮容器において乾燥ビーズと上記血小板富化血漿を接触させつつ、上記ビーズがレーキを用いて攪拌されて、血小板富化血漿濃縮物を形成することを含み得る。
【0024】
上記濃縮容器が、上記乾燥ビーズを閉じ込める外部から仕切られた円筒を含む場合に、血小板富化血漿濃縮物は、上記ビーズから血小板富化濃縮物を分離する速度においてその中心軸について上記濃縮容器を回転させることによって上記ビーズから分離され得る。
【0025】
種々の実施形態である、傷の治癒用の血小板富化血症濃縮物を調製する方法によれば、少なくとも85容量パーセントの血液のヘマトクリット値が、上記デプスフィルタによって保持され、かつ赤血球分画後に残り得る赤血球枯渇化の血小板富化血漿が、上記デプスフィルタに保持されない。
【0026】
種々の実施形態である、止血用の血小板富化血症濃縮物を調製する方法によれば、少なくとも97容量パーセントの血液のヘマトクリット値が、上記デプスフィルタによって保持され、かつ赤血球分画後に残り得る赤血球枯渇化の血小板富化血漿が、上記デプスフィルタに保持されない。
【0027】
種々の実施形態である、すべての適用に関する血小板富化血症濃縮物を調製する方法によれば、少なくとも99容量パーセントの血液のヘマトクリット値が、上記デプスフィルタによって保持され、かつ赤血球分画後に残り得る赤血球枯渇化の血小板富化血漿が、上記デプスフィルタに保持されない。
【0028】
種々の実施形態である、すべての適用に関する血小板富化血症濃縮物を調製する方法によれば、約100容量パーセントの血液のヘマトクリット値が、上記デプスフィルタによって保持され、かつ赤血球分画後に残り得る赤血球枯渇化の血小板富化血漿が、上記デプスフィルタに保持されない。
【0029】
止血用の血小板富化血漿を調製する上述の方法において、赤血球分離後に残っている赤血球のない血小板富化血漿の大部分が、任意に上記デプスフィルタに保持されない。
【0030】
血小板富化血漿分離器アッセンブリは、上板によって上部を閉じられ、かつ底を閉じられた筒状の外壁を備えている。上記外壁は、内面を有し;筒状の上記外壁と同軸である筒状の内壁が、上端および底を有する。上記内壁は中心軸を有する。上記内壁の底は、中心開口を有する傾斜した底板によって閉じられ、上記底板が中心開口に向かって下方に傾斜する上面を有する。内壁の上端は、上記上板から隔てて止まって、当該上端と当該上板との間に環状の赤血球通路を規定する。上記内壁は、外面を有し、かつ上記内壁の中心軸に対して約0.2度から約5度の角度において、その上端からその底まで内部に向かって放射上に傾斜する内面を有する。筒状のデプスフィルタは、上記赤血球通路を介して上記内壁と連絡して、上記外壁の内面と上記内壁の外面との間に配置される。上記装置は、PRP濃縮器アッセンブリと組み合わせられ得る。濃縮器アッセンブリは、PRP濃縮物受け;筐体に固定され、かつPRP分離アッセンブリの中を通って、上記PRP排出物受けまで伸びている同軸の固定静止した排出管;およびPRP濃縮アッセンブリに対して取り付けられ、かつ当該PRP濃縮アッセンブリの上に配置されて、上記排出管に対して回転可能な一体化した分離器−濃縮器のアッセンブリを形成する、多成分物質分離アッセンブリを有する。
【0031】
〔図面の簡単な説明〕
図1は、濃縮サブアッセンブリの半分のみに示される乾燥ビーズを伴って、使い捨ての分離および濃縮アッセンブリ、ならびに長期利用の駆動アッセンブリの断面図である。
【0032】
図2は、本発明の分離−濃縮アッセンブリの外部筐体の正面平面図である。
【0033】
図3は、モータアッセンブリ接続部の詳細を示す、図2の外部筐体の斜視図である。
【0034】
図4は、図1に示される分離−濃縮サブアッセンブリの断面図である。
【0035】
図5は、図4に示される分離−濃縮アッセンブリの外部キャップサブアッセンブリの上面図である。
【0036】
図6は、線分6−6に沿って取られた、図5に示される外部キャップの断面図である。
【0037】
図7は、図5に示される外部キャップの分解等角図である。
【0038】
図8は、図4に示される分離−濃縮アッセンブリの上部バケットキャップの上面図である。
【0039】
図9は、線分9−9に沿って取られた、図8に示される上部バケットキャップの断面図である。
【0040】
図10は、試料注入口の分解図である。
【0041】
図11は、図4に示される分離−濃縮アッセンブリの上部バケットサブアッセンブリの上面図である。
【0042】
図12は、線分12−12に沿って取られた、上部バケットアッセンブリの断面図である。
【0043】
図12Aは、図11および12に示される分離−濃縮サブアッセンブリの上部の分解断面図である。
【0044】
図13は、図4に示される分離−濃縮アッセンブリのバルブアッセンブリの正面平面図である。
【0045】
図14は、図13のバルブアッセンブリの等角図である。
【0046】
図15は、中心軸に沿って取られた、図4に示される底部バケットサブアッセンブリの断面図である。
【0047】
図16は、図15に示されるモータ駆動接続部の拡大断面図である。
【0048】
図17は、図4に示される分離−濃縮アッセンブリのバケットサブアッセンブリの正面平面図である。
【0049】
図18は、線分18−18に沿って取られた、図16のバスケットアッセンブリの断面図である。
【0050】
図19は、図4に示される分離−濃縮アッセンブリの攪拌器アッセンブリの上面図である。
【0051】
図20は、線分20−20に沿って取られた、図19の攪拌器アッセンブリの断面図である。
【0052】
図21は、図19および20の攪拌器アッセンブリの等角図である。
【0053】
図22は、本発明のモータ駆動アッセンブリの斜視図である。
【0054】
図23は、線分23−23に沿って取られた、図22のモータ駆動アッセンブリの断面図である。
【0055】
図24は、線分24−24に沿って取られた、モータ駆動アッセンブリの断面図である。
【0056】
図25は、中心軸に沿って取られた、図4の上部バケットアッセンブリおよびバルブアッセンブリの断面図である。
【0057】
図26は、線分26−26に沿って取られた、図21の上部バケットアッセンブリおよびバルブアッセンブリの断面図である。
【0058】
図27は、バルブアッセンブリのアームを伸ばしており、かつバルブを開いている回転上部バケットの遠心分離動作後における、図4の上部バケットアッセンブリおよびバルブアッセンブリの断面図である。
【0059】
図28は、線分28−28に沿って取られた、図27の上部バケットアッセンブリおよびバルブアッセンブリの断面図である。
【0060】
図29は、バルブアッセンブリのアームの回転変位後における、図27の上部バケットアッセンブリおよびバルブアッセンブリの断面図である。
【0061】
図30は、線分30−30に沿って取られた、図29の上部バケットアッセンブリおよびバルブアッセンブリの断面図である。
【0062】
図31は、遠心分離が完了した後における、図29の上部バケットアッセンブリおよびバルブアセンブリの断面図である。
【0063】
図32は、血液が分離容器に導入された後における、図1の分離および濃縮アッセンブリの断面図である。
【0064】
図33は、高速の遠心分離の間に血漿−血小板混合物から分離されるときの、赤血球が図32の分離および濃縮アッセンブリの断面図である。
【0065】
図34は、血小板−血漿画分が濃縮容器に通過した後における、図33の分離および濃縮アッセンブリの断面図である。
【0066】
図35は、ヒドロゲルビーズから血小板−血漿濃縮物を分離するための高速の遠心分離の開始における、図34の分離および濃縮アッセンブリの断面図である。
【0067】
図36は、血小板−血漿濃縮物が血小板−血漿濃縮物受けに回収された後における、図35の分離および濃縮アッセンブリの断面図である。
【0068】
〔詳細な説明〕
装置および方法は、フィブリノゲンレベルが有意に変性されていない、血漿濃縮物における増強された血小板濃度を備えるPRP濃縮物を調製することができる。産物は、向上した血小板濃度によって与えられる治癒特性を有する、ある種の外科処置において使用するための血漿濃縮物の特性および封止剤を組み合わせることができる。
【0069】
図1は、濃縮アッセンブリの半分のみに示される乾燥ビーズを伴った、使い捨ての分離および濃縮アッセンブリ、ならびに長期利用の駆動アッセンブリの断面図である。このアッセンブリの小区分の詳細は、より詳細な図面と共同して本明細書の後段に記載されている。
【0070】
上部筐体2は、図2および3と共同して、本明細書の後段にさらなる詳細について記載されている。
【0071】
モータ駆動サブシステム4は、図22−24と共同して、モータ駆動システムとともに記載されている。
【0072】
上部筐体2に入っている分離システム3は、図4に関してさらなる詳細について記載されている。分離システムは、図5−7に関してさらなる詳細について記載される外部キャップサブアッセンブリ6;図8および9に関してさらなる詳細について記載される上部バケット8;図10に示される試料注入口アッセンブリ;図11および12に関してさらなる詳細について記載される上部バケットキャップサブアッセンブリ10;ならびに図13および14に関してさらなる詳細について記載されるバルブサブアッセンブリ12を備える。
【0073】
濃縮システム11は、図15および26に関してさらなる詳細について記載される下部バケット14および駆動接続部16;図17および18に関してさらなる詳細について記載されるバスケットアッセンブリ18;ならびに図19から21に関してさらなる詳細について記載される攪拌器アッセンブリを備える。
【0074】
図2は、本発明の分離濃縮アッセンブリの外部筐体の正面図であり、図3は、モータアッセンブリ接続部の詳細を示す図2の外部筐体の斜視図である。
【0075】
上部筐体2は、図1に示される無菌の分離および濃縮システムを隔離する。上部筐体2の上部は、血液注入管86ならびにPRP濃縮物排出口62およびキャップ66を有する外部キャップアッセンブリ34を用いて密閉されている。図3を参照すると、下部アッセンブリ接続部は、保持スペーサ46とってのスペーサ受容部44とともに、モータアッセンブリをはめ込むために成型される、動力収納部42を有する。上部筐体2およびそれに収納される分離構成要素は、使い捨てのユニットであり、かつ図1および22から24に示される長期利用の駆動アッセンブリとともに使用され得る。下部アッセンブリは、同軸のモータ駆動受容部48、ならびにモータ駆動アッセンブリの対応するはめ込み突起(図示せず)をはめ込む複数のテーパはめ込み部および締め付けスロット50を備える。
【0076】
図4は、図1に示される分離−濃縮サブアッセンブリの断面図である。外部筐体2は、上部分離サブアッセンブリ3および下部濃縮サブアッセンブリ11を収納している。
【0077】
外部筐体2の上部は、図5−7に関してさらなる詳細について示される外部キャップサブアッセンブリ6を用いて閉じられている。外部キャップサブアッセンブリ6は、上部筐体2に対して自身を固定するために下方に伸びている環状つば58を有する環状キャップ56を備える。濃縮物排出導管60は、板を通って伸び、かつ分離容器64と連絡する、板56の中心において排出導管孔62を通っている(図4)。環状キャップ66は、分離過程の間における無菌密閉を維持するために排出導管60の上端に対してルアー取り付け部70をはめ込む中心受け部68を有する。
【0078】
吸込み孔72は、中心軸から間隔を空けて環状キャップ56に配置される。吸込み孔72は、図4に示される外部注入導管74をはめ込むための大きさに作られる。
【0079】
ルアー取り付け口70は、本発明に係る血小板富化血漿濃縮物を取り出す空のアプリケータシリンジ(applicator syringe)をはめ込むために、備えられる。濃縮物排出導管60の下端は、固定チューブ74の上端を受ける受け部を構成する(図4)。
【0080】
図4に示されるバケットキャップ10は、図8−10に関してさらなる詳細について記載されている。図8は、図4に示される分離−濃縮アッセンブリの上部バケットキャップサブアッセンブリ10の上面図であり、かつ図9は、線分9−9に沿って取られた、図10に示される上部バケットキャップサブアッセンブリの断面図である。キャップアッセンブリ10は、図11および12に関してさらなる詳細について示される上部分離バケット8を閉じる。上部バケットキャップ10は、板76の下端から下方に延びる接続つば78を有する、環状の板76を備える。上板6は、外部筐体2(図4)に固定され、かつ分離および濃縮過程の間において静止している。上部バケットキャップ10は、分離および濃縮過程の間において上部バケット8に対して固定される。
【0081】
環状キャップ10は、環状キャップ10から下方に伸びるバルブアッセンブリ誘導管80と同軸の孔を有する。誘導管80は、誘導管80に対して固定されるバルブアッセンブリ止めつば82を有する。誘導管80の上端は、スリーブ軸受け84を支持する。スリーブ軸受け84は、弱い抵抗性であり、かつ適切な様式において滅菌され得る材料から形成され得る。スリーブ軸受けに使用され得る材料としては、テカピーク(TECAPEEK)(商標)クラシック(Classic)(商標)などといったポリアルキルエーテルケトンが挙げられる。
【0082】
環状キャップ10は、環状キャップ56における孔72と一列に並ぶ試料注入サブアッセンブリ86を有する。
【0083】
図10は、試料注入サブアッセンブリ86の分解図である。試料注入サブアッセンブリ86は、注入管92の上部が環状受け部94を含む、板76にはめ込まれる注入管92を備える。無菌フィルタ96は、管92の通路97の下端に配置され得る。
【0084】
サブアッセンブリ86は、着脱式の注入管98を備える。注入管98は、その上端において、一体化したルアー取り付け部102を有する中心管100を備える。管100の中ほどに、環状の板103が、管100から外側に伸びている。一体化した筒状のつば104は、板13の外縁から下方に伸びる。つば104は、受け部94をはめ込むための大きさに作られる。管100の下端105は、通路97の上端をはめ込むための大きさに作られる。
【0085】
注入管は、出荷および操作の間といった使用の前に、着脱式の注入管98の無菌密閉を提供するためにルアー取り付け部102をはめ込むキャップ106とともに備えられる。
【0086】
静止した環状のキャップ56における孔72を通っている注入管98は、出荷および保存の間における回転に関して分離および濃縮アッセンブリを固定する。患者の血液が注入サブアッセンブリ86を通って上部バケット8(図4)内に導入された後に、注入管98は、取り外され、静止した環状のキャップ6から分離および濃縮アッセンブリ3および11を解き放ち、中心管74についての回転に関してそれらを自由にする。
【0087】
無菌の通気管108は、本明細書の後段にさらなる詳細について記載されているように、血液が導入されているときの分離容器64からの通気を可能にし、かつ血小板富化血漿が濃縮システム11から取り出されているときの空気の移動を可能にするために、環状の板76に対して固定されている。無菌の通気管108における無菌のエアフィルタ110(図9)は、無菌状態を維持している分離容器の内部への微生物の侵入を防ぐ。
【0088】
図4における上部バケットサブアッセンブリは、図11および12に詳細に示される。図11は、図4に示される分離−濃縮アッセンブリの上部バケットサブアッセンブリの上面図であり、かつ図12は、線分12−12に沿って取られた、上部バケットサブアッセンブリの断面図である。上部バケットアッセンブリ10は、上部バケットキャップ10のつば58の内面に対して固定される上端を有する、筒状の外壁112を備える。筒状の外壁112の下端は、分離された血小板−血漿にとっての中央流路118を構成する中央通路を伴った、一体化の傾斜床板116を用いて閉じられる。通路118の内壁面は、図13および14に関して本明細書の後段においてさらなる詳細について記載される、バルブアッセンブリにとってのバルブ座119を構成する。中央通路118から隔てられ、かつ床板116に対して固定されるのは、底にフィルタ122を有する排気カラム120である。カラム120は、本明細書の後段において説明されるように、液体が、中央通路118を通って下方に流れるときの、分離容器内の濃縮サブアッセンブリからの空気の移動を可能にする排気口としての役割を果たす。フィルタ122は、本発明の装置の輸送または操作の間に、排気口を通ってハイドロゲルビーズがバスケットアッセンブリ18から漏れることを防ぐ。中央通路118を囲み、かつ傾斜床板116の上面に対して固定されるのは、それぞれが上部バルブアーム境界表面128を有する、上方に伸びる境界板124である。
【0089】
図12Aを参照すると、分離領域は、底板116の上面から上部リップ137まで伸びている内部円筒135によって、さらに制限され得る。円筒141の内面は、中心軸に対して約0.2度から約5度、および任意に0.2度から2度の傾斜“a”を有し得る。この傾斜は、表面を沿い、かつリップ137を越えてデプスフィルタ138内への赤血球の流れを容易にするために選択され得る。傾斜が小さく選択されるので、赤血球によって捕捉される血小板の分離は、血漿層に懸濁される最大量の小板を残すことを容易にされる。
【0090】
デプスフィルタ138が、底面145から上端137を過ぎて伸びて、上部リップ137および底面145によって規定される開口を完全に遮断することができる。これは、外部円筒3と内部円筒135との間における容積から、血漿に赤血球が戻ることの防止を援助することを与えられ得る。種々の実施形態において、デプスフィルタは、赤血球の完全な捕捉を確実にすることができるように、底板116まで伸びることができる。種々の実施形態において、上端137と下面145との間の空間が十分に小さく、かつ血漿に少量の赤血球が戻る危険性が満たされる場合に、デプスフィルタは省略され得る。
【0091】
放射状に内部に向かって伸びる複数の分離板130は、筒状の外壁112の表面および傾斜した床板116に対して固定される。これらの板の隣接する対のそれぞれは、分離領域132を規定する。板130は、筒状の外壁の周囲において等しい間隔を置いて並べられて、均等なサブアッセンブリを提供する。それらは、向かい合わせの一対の組み合わせ(例えば、図11に示されるような3つの組み合わせの組)であり得る。それぞれの分離板130の上端134は、上端114より下に隔てて並べられて、回転加速段階の間および回転減速段階の間に、それぞれの分離領域132の間における血液の等しい分布のための血液の流出を可能にする。これは、均衡を維持でき、かつ回転するアッセンブリの振動を最小化できる。
【0092】
筒状の外壁の内面136と各分離領域132のそれぞれにおける内部円筒の外面143との間における空間は、開放セル気泡区分またはデプスフィルタ区分138を収納する。気泡区分138は、分離段階の高速遠心分離の間における、赤血球の当該気泡への侵入および続く赤血球の捕捉を可能にする大きさに作られた、孔および通路を有する。孔および通路は、回転が緩やかになるか、または停止し、赤血球のない血小板−血漿懸濁液が開口118を通って下方に流れていくときに、捕捉された赤血球がその後に保持される大きさに作られる。
【0093】
リップ137と上板の下面145との間の距離は、分離段階の間におけるデプスフィルタ138に赤血球のすべてが流入することを可能にする十分な距離である。それは、約0.02mmと約50mmとの間(例えば、約0.02mmから約10mmまで、または赤血球の除去を完了すると同時に最小部の血小板を捕捉するように選択される量を容易にする他の大きさ)であり得る。
【0094】
傾斜した内部円筒の供給は、血漿に残る血小板の比率を増加させることができる。
【0095】
図13は、図4に示される分離−濃縮アッセンブリのバルブアッセンブリ12の正面図であり、かつ図14は、図13のバルブアッセンブリの分解斜視図である。バルブアッセンブリ12は、中心管140、バルブ面142を構成する下端を備える。バルブ面142は、O−環146を受け、かつ保持する環状の受け部144を備える。O−環146の最外面は、バルブ座119(図11および12を参照すればよい)とのはめ込み密閉を形成するための大きさに作られている。
【0096】
バルブアッセンブリ12は、バルブ面142の上にある管140に固定される2つの対抗する遠心分離アーム148を備える。遠心分離アーム148のそれぞれは、管140と接するたわみ部150および剛体アーム部152を有する。剛体アーム部152の先端は、おもり156が剛体アーム部の端部に対して付加的な加重を与えるために固定される、おもり受け部154を備える。バルブアッセンブリの動作は、図25−31に関して本明細書の後段において記載される。
【0097】
図4における下部バケット14は、図15および16において詳細に示される。図15を参照すると、下部バケット14は、筒状の側壁158および傾斜したバケット底160、濃縮された血小板および血漿の濃縮物が集まる血小板−血漿濃縮物受け162を形成する下部を有する。複数のバスケット支持部164は、傾斜したバケット底160の表面から上方に、図17および18に関して本明細書の後段に記載される濃縮バスケットアッセンブリ18を支持する上面166を伸ばす。
【0098】
図16において詳細に示される同軸の駆動受容部168は、バケット底160の底面に対して固定される。駆動接続部受容部168は、適切に構成されるモータ駆動接続部と開放可能に結合するあらゆる構成を有し得る。図15および16に示される構成において、駆動受容部168は、外部円筒170および複数のリッジ(ridge)172
を備え、リッジのそれぞれが、テーパ状の主要なはめ込み面174、接触面176および上板178を有する。上板178は、駆動モータ(図22−24に関して本明細書の後段に記載される)から下部バケット底160まで、およびこれらから濃縮および分離アッセンブリまでトルクを伝え、これらのすべては、単一の回転可能なアッセンブリを形成するためにともに固定されている。
【0099】
図17は、図4に示される分離−濃縮アッセンブリのバスケットアッセンブリ18の正面図であり、かつ図18は、線分18−18に沿って取られた、図17のバスケットアッセンブリの断面図である。バスケットアッセンブリ18は、環状の床板182に対して固定された円筒180を備える。スリップ軸受け184は、固定管74(図4)をはめ込むための環状の板182の軸中心に配置される。スリップ軸受け184は、弱い抵抗性であり、かつ適切な様式において滅菌され得る材料から形成され得、これらの材料は、スリーブ軸受け84を形成する材料と同じであり得るか、または同様のものであり得る。円筒180は、その円周に窓または開口186を有し、窓のそれぞれは、回転時におけるバスケットからの乾燥ビーズ19(図1および4)の漏れを防ぐために十分な小ささに作られているメッシュを有する、微細なふるい188を用いて閉じられるか、または被われている。
【0100】
図19は、図4に示される分離−濃縮アッセンブリの攪拌器アッセンブリの上面図である。図20は、線分20−20に沿って取られた、図18の攪拌器アッセンブリの断面図であり、かつ図21は、図19および20の攪拌器アッセンブリの斜視図である。攪拌器アッセンブリ20は、固定管74に対して固定されるレーキ190を備える。固定管74の上端192は、回転に対して自身を固定する上部キャップアッセンブリ34に対して固定される。固定管74の下端194は、受け部162(図15)からの血小板−血漿濃縮物の取り出し用の引き込み口である。レーキ190は、図4、17および18に示されるような一体化レーキ要素198がバスケットアッセンブリ18の底板182の底に足りない高さまで下方に伸びる、放射状に広がるとげ状突起196を備える。とげ状突起196は、その中心と隣接する分離切り欠き200を有し得る。切り欠き200は、最終的な遠心分離の回転が過剰になっている間に、圧力がレーキ要素198とビーズ19の接触によって生じた場合において、切り欠きの位置においてとげ状突起を弱め、かつとげ状突起196の破損を誘導する。
【0101】
固定管74は、バスケットサブアッセンブリ18のスリーブ軸受け184を通り、かつ上部バケットキャップのスリーブ軸受け84を通って伸び、固定管の周囲における分離および濃縮アッセンブリの自由な回転を可能にしている。固定管74は、外部キャップサブアッセンブリ6および固定の外部筐体2に対して固定される。
【0102】
図4は、図5−20に示される構成要素の包括的な集合である。
【0103】
濃縮する乾燥ヒドロゲルビーズ19は、バスケット18の下半分を満たす(一方の側のみは、窓186およびふるい188(図17および18)が邪魔されずに見えるように、空として示されている)。
【0104】
濃縮する乾燥ヒドロゲルビーズ19は、大量の水および低分子量の溶質を吸収することができると同時に、高分子量の溶質および粒子を排除し、かつ血漿に所望されない混入物を導入しない、不溶性のビーズまたは円盤であり得る。それらは、市販のデキストラノマー(dextranomer)ビーズまたはアクリルアミドビーズ(適切な材料としては、ファルマシアから得られるデブリサン(Debrisan)、およびバイラッドラボラトリーから得られるバイオゲル(BIO−GEL) P(商標)のそれぞれが挙げられる)であり得る。代替可能に、他の濃縮材が使用され得る(例えば、不溶性の不活性ビーズの形態における、セファデックス(SEPHADEX)(商標)の湿気または水の吸収材(ファルマシアから入手可能である)、シリカゲル、ゼオライト、架橋化アガロースなど)。
【0105】
サブアッセンブリに関する図4 図5−21は、バルブアッセンブリ管140が伸び、かつ境界つば82がスリーブ80の底に固定される、スリーブ80による輸送のために固定されるバルブアッセンブリ12を使用する前のアッセンブリを示す。バルブ面142は、座119に対向する位置に示される。これは、装置が輸送または操作の間に逆さにされるか、または揺らされる場合に、バスケット18にビーズを閉じ込め、かつ上部の分離容器64にビーズが漏れるのを防ぐ。
【0106】
アッセンブリは、固定の外部キャップサブアッセンブリ6の孔72における着脱可能な注入管98の位置によって、固定管74の周りの回転に対して、固定される。
【0107】
バスケットアッセンブリ18の円筒180の上端は、傾斜した底116の下面に対して固定され、かつ板182の下面は、支持部164の上端面166(図15)に対して固定される。
【0108】
このように組み立てられた上部の分離サブアッセンブリ3および下部の濃縮サブアッセンブリ11は、固定管74の周りを一体のユニットとして回転する。上部の分離サブアッセンブリは、固定管74が伸びるスリップ軸受け84によって中心管74に配置される。下部の分離サブアッセンブリは、固定管が伸びるスリップ軸受け184によって中心管74に配置される。管74を含むレーキアッセンブリ20は、本明細書の後段にさらなる詳細に関して記載される、分離および濃縮段階における分離および濃縮アッセンブリ3および11の回転の間において、静止状態を維持する。
【0109】
図22は、モータ駆動アッセンブリの斜視図である。図23は、線分23−23に沿って取られた、モータ駆動アッセンブリの断面図であり、図24は、線分24−24に沿って取られた、モータ駆動アッセンブリの断面図である。
【0110】
モータ筐体4の外板202は、モータ218を収納し、かつ制御インターフェイス204および電力接続部206を支持する。分離−濃縮アッセンブリは、モータ接続部210を取り囲む隆起した環状の支持面208に支持される。モータ接続部210は、駆動受容部168(図16)を着脱可能にはめ込む構成を有する。筐体22の底は、支持板212によって閉じられる。システムにとっての制御および電力板214は、筐体外板202の下側に付けられた4つの支柱によって支持される。板214は、装置にとっての制御および電力システムの電気的構成要素を有する従来のプリント回路または等価な板であり、かつその中心にモータ218用の支持部217がある。電気的な構成要素は、制御インターフェイス204および電力接続部206に対して、従来の配線回路(図示せず)によって接続される。4つの支持足220は、支持板212の底に固定され、かつ検査室の面に装置を固定するための摩擦面222を与える。
【0111】
図25−31は、最初の分離過程の間および直後のバルブサブアッセンブリの動作を説明する。血液および血液産物は、それぞれの段階におけるバルブアッセンブリの要素が邪魔されないように、これらの断面図から省略されている。
【0112】
図25は、中心軸に沿って取られた、図4の上部バケットおよびバルブサブアッセンブリの断面図であり、図26は、線分26−26に沿って取られた、図25の上部バケットおよびバルブアッセンブリの断面図である。これは、血液が上部バケット8に最初に導入される場合の図である。バルブサブアッセンブリのアーム148は、中心管140が誘導管80に位置され、かつアームのそれぞれの上端がつば82と接触している、最初の直立した状態にある。バルブ面142は、通路を閉じ、かつ血液の漏れを防ぐ、中心通路118の上端にあるバルブ座119(図12)に位置している。アーム148のたわみ部150は、輸送および操作の間に管74についてのアーム148の回転を防ぐ、境界板124および126の間の通路に位置される。
【0113】
図27は、回転する上部バケットの遠心分離動作が、バルブアッセンブリのアームを伸ばし、かつバルブを開いた後の、図25および26の上部バケットおよびバルブアッセンブリの断面図であり、かつ図28は、線分28−28に沿って取られた、図27の上部バケットおよびバルブアッセンブリの断面図である。所望される容積の患者の血液が、上部バケット8に導入された後に、分離および濃縮アッセンブリは、高速において管74の周りを回転させられ、この回転によって生じる遠心力が、血液を外側に流させる(ここで、血液が、分離板によって分離領域132に等分に分布され得る)。遠心力は、気泡区分138の外面に対して血液を溜め、ここで、より密度の高い物質(例えば、赤血球)が、密度の低い物質(例えば、赤血球のない血漿(低い密度の血小板も含み得る))を残して、優先的に気泡に移動する。
【0114】
遠心分離の力の下に、バルブアーム148は、それらが傾斜した床116に接触するまで、外側に回転する。この動作は、誘導円筒180の上部まで上方にバルブ中心管140を滑らせて、中心通路118からバルブ面142を引き出し、かつ通路118を開くためにバルブ座119と接触しない。また、アーム148が外側に回転し、かつバルブ面142が吊り上げられるので、アーム148の下部のたわみ部150は、境界板124および126の間から上方に動いて、管74についての回転に対してアームを自由にする。液体は遠心力によって気泡区分138に保持されるので、開いた通路118を通って流れない。
【0115】
図29は、バルブアッセンブリのアームの回転変位後における、図27および28の上部バケットおよびバルブアッセンブリの断面図であり、かつ図30は、線分30−30に沿って取られた、図29のバルブ構造の断面図である。アーム148が境界板の間において持ち上げられ、かつ境界板124による束縛から自由になる場合に、回転力は、アーム148を固定管74について回転させる。回転は、アーム148の1つがその回転通路における隣接する分離板130と接触するまで続く。この回転変位は、アーム148の下部のたわみ部150を、境界板124の境界面128の部分の上に配列させる。
【0116】
図31は、遠心分離が完了し、かつ分離および濃縮サブアッセンブリの回転が緩やかになったか、または停止された後の、図29および図30の上部バケットおよびバルブアッセンブリの断面図である。重力の下に、血小板−血漿混合物は、傾斜した床116の底まで流れて、中心通路118の傾斜した表面を下り、かつ濃縮物にとってのバスケットサブアッセンブリまで中心通路118を通っていく。強い遠心作用の解除は、アーム148が上方に跳ね返らせることを可能にし、バルブ面142を心通路118に向かって下方に移動させる。この移動は、1つまたは両方のたわみアーム部150が対向する境界面128と接触するときに、中央通路を、血小板−血漿混合物の流出にとって開いた状態にしたまま、止められる。
【0117】
物質(例えば、全血)の分離段階および濃縮段階を含む装置の動作は、図32−36に関して本明細書の後段において記載される。全血の分離および濃縮が詳細に記載緒されているが、また、他の物質が分離され得、かつ濃縮され得る。
【0118】
図32は、血液202がルアー取り付け部102に固定される円筒から管110を通って、分離アッセンブリ3に導入された後の、図4の分離および濃縮アッセンブリの断面図である。それから、ルアー取り付け部を有する上部管100が、取り除かれ、分離および濃縮アッセンブリ3および11を回転に関して開放する。血液は、上部バケット8の底に流れる。液体の流入によって押しのけられる空気が、排気管108を通って抜ける。バルブ面142は、閉じた位置にあって、バケット8からの血液の漏れを防ぐ。それからシステムの動作が開始され、モータ218は、固定管74の周りを、分離および濃縮アッセンブリをともに回転させる。
【0119】
図33は、赤血球が高速の遠心分離の間において血漿−血小板混合物から分離されるときの、図32の分離および濃縮アッセンブリの断面図である。分離および濃縮アッセンブリが高速に回転するので、血液は、気泡138に送られる。他の血液成分より密度の高い赤血球は、気泡の孔および通路に移動する。バルブアッセンブリは、遠心力がアームの外部端を中心から外側に動かすように、中央通路118におけるバルブ座119から向き合うバルブ面142を持ち上げて、バルブ142を開く。しかし、高速の遠心分離が続けば続くほど、すべての液体が気泡に維持され得る。また、遠心力は、バスケットアッセンブリの外部のふるい188に向かって外側に放射状にヒドロゲルビーズ19を押し出して、レーキ190の要素との接触をなくす。遠心分離は、赤血球の大部分が、気泡に完全に捕捉されるまで続けられる。産物が注入されると、あらゆる赤血球が、形成されたゲル産物を弱め得るので、赤血球の最大の比率の除去が選択され得る。遠心分離の速度は、血漿における血小板の実質的な比率をそのまま残すと同時に、気泡に大部分の赤血球を捕捉しつつ、血小板から赤血球を分離する傾向にある。
【0120】
図34は、図33の分離および濃縮アッセンブリの断面図である。回転が緩められるか、停止された後に、血小板−血漿画分204は、上部バケット8の底にまで流れ、かつ中心通路118を通ってバスケットサブアッセンブリ19に下りて、乾燥ヒドロゲルビーズ19との接触を生じる。これらのビーズは、液体から水を吸収することによって血漿を濃縮する。それから、分離および濃縮アッセンブリは、レーキ190の静止したとげ状突起196を介してそれらを動かすことによってビーズを攪拌しながら、モータ218によって低速において回転させられる。ビーズをかき混ぜることは、血漿とのビーズ表面の最大の接触を確保し、かつ血漿の肥厚化物がビーズの表面に隣接する場合に生じる、ゲルの分極化を低減させる。この乾燥段階は、所望の割合の水が除去され、かつ血漿の所望の濃度が達成されるまで続けられる。
【0121】
図35は、ヒドロゲルビーズからの血小板−血漿濃縮物の高速遠心分離の開始における、図34の分離および濃縮アッセンブリの断面図である。この段階において、ビーズ19から取り出されかつ選択された血小板富化血漿濃縮物206か、または血小板富化血漿濃縮物206の最大の回収が得られる。分離および濃縮アッセンブリは、静止管74の周囲をモータ218によって急速に回転させられて、バスケット18のふるい要素188に対して血小板富化血漿濃縮物およびビーズ19を追いやる遠心力を作りだす。ふるい要素は、遠心力の継続が血小板富化血漿を、ビーズから、そしてふるいを通して流れさせるときに、ビーズの漏れを防ぐ。この高速遠心分離は、血小板富化血漿の選択されたか、または最大の回収は得られるまで続けられる。
【0122】
ヒドロゲルビーズによる水の吸着は、ビーズの容積を増やす、ビーズの直径を大きくすることによって達成される。増加されたビーズの容積が、ふるい表面において閉じ込められるビーズをレーキ190の端部によって引きずる場合、レーキは、分離切り欠き200(図19)に沿って壊れることができ、かつレーキ断片は、ビーズと混合された状態になる。
【0123】
図36は、高速遠心分離が終了し、かつ血小板−血漿濃縮物が血小板−血漿濃縮物受け162に流れた後の、図35の分離および濃縮アッセンブリの断面図である。キャップ66が取り外され、管60の上端においてルアー取り付け部70を露出する。アプリケータシリンジ(図示せず)は、ルアー取り付け部70に固定され得る。血小板富化血漿濃縮物は、管74および60を通って、かつシリンジの中に血小板富化血漿を吸い上げて、アプリケータシリンジのバレルを引っ込めることによって受け部162から取り出される。通気管108は、シリンジによって取り出される液体の容積を交換するために、システムに空気が流れることを可能にして、このようにして、液体の取り出しを妨げる部分的な引圧の生成を防ぐ。
【0124】
濃縮要素に関して、最大の傷の治癒にとって、血小板濃度が最大化され得、かつ高いイオン要素が生じさせられ得る。止血にとって、抗凝血化された血漿濃度を越えて、約3倍から約4倍の血漿濃度が、最も効率的である。約3倍より低い濃度は、不十分なフィブリノゲン濃度を有する。約4倍より高い濃度は、フィブリンゲル構造を干渉する、過剰な度合いの総タンパク質(主にアルブミン)を有する。止血の効率を最大化すると同時に、向上された(とはいえ、おそらく最大よりは低い)傷の治癒能力も提供する調製物を得るために、抗凝血化された血漿濃度を超えて約3倍から約4倍の濃縮範囲が選択され得る。封止活性が所望されない適用にとって、高い濃度が選択され得る。
【0125】
赤血球濃度に関して、通常のヒトのヘマトクリットは、超高速回転の後に測定される、全血に対して約37パーセントから約52パーセントまで変化する。約3倍以上の濃縮を達成するためには、いくらかの赤血球の除去が選択され得る。しかし、濃縮化血漿ゲルの抗張力は、赤血球の混入が増えるに従って減少する。最終的な濃縮物における赤血球の濃度は、効率的な止血特性を提供するために、約3パーセントから約5パーセントより少なくあるべきである。分離および濃縮装置は、システムを用いて技術的に実際的な量の赤血球を除去するために使用され得るが、微量の混入は受容可能である。封止活性が所望されない適用にとって、より高い濃度の赤血球が維持され得る。
【0126】
容積に関して、デプスフィルタおよびビーズの両方は、加工された液体の容積を減少させる。この容積の損失のために、約14パーセントから約17パーセントの容積の収率の止血傷治癒産物が、分離および濃縮装置を用いて平均的な患者の血液から、一般的に得られる。効率的な産物を作製するために、デプスフィルタの容積は、抗凝血化された血液(抗凝結剤を含有する血液)の約50パーセントを保持し、かつPRPの約50パーセントの収率を生じるための選択される。水吸着ユニットにおけるビーズの量は、PRP容積の約67パーセントに等しい水を保持するために選択される。
【0127】
正確さに関して、それぞれのシステムにおけるデプスフィルタおよびビーズの量は、最適な産物を産生するために慎重に選択される。しかし、患者の集団におけるヘマトクリットの度合いが広範であるので、構成要素の適した釣り合いが、決定され得、かつ選択され得る。
【0128】
血液が装置に対して過剰に加えられる場合、保持される容積がデプスフィルタの実際的な容量を超えるので、産物が相当な赤血球の混入を有し、かつ最終産物が選択されたものより少なく濃縮される可能性が非常に高くなる。デプスフィルタによって保持される容積が、処理される血液の総容積の約半分なので、装置に導入される血液の容積が少なすぎる場合に、相当に少ない容積のPRPがビーズに送られ得る。例えば、血液の容積が約25パーセントだけ少ない場合に、これは、所望の容積の約50パーセントがビーズに送られる結果を生じる。ビーズと接触するPRPの容積が33パーセント以上だけ低い場合に、ビーズが目的とするPRP容積の約67パーセント以上の量を吸収し得るので、産物が回収されない。ビーズと接触する容積が約17パーセントだけ少ない場合に、これは所望の濃度の2倍を有する、所望の容積の半分の最終産物を産生し得る(そして従って、止血剤としてほとんど価値がない)。言い換えると、装置に導入される血液の容積における小さな誤差は、最終産物および濃縮要素において大きな誤差に増幅される。
【0129】
システムは、処理される特定の患者の血液のヘマトクリット値に特に合わせて指定され得る。一度最適化された一般的な装置に関して、装置は、固定した容量のデプスフィルタおよび血液、ならびに固定したビーズの水吸収許容量を用いて、平均的な患者の血液について最適化される。
【0130】
導入される血液の容量の不正確さを許容することが選択される場合に、装置は、その内容が言及によって本明細書によって組み込まれる、2005年2月17日に出願の米国仮特許出願第60/654,718号明細書、および2006年1月30日出願の米国特許出願公開第11/342,761号明細書に記載されるような、流出容器を組み込むことができる。
【0131】
〔実施例〕
(標準的なシステム動作)
血液は、本願に示され、かつ記載されるような装置を用いて処理された。
(1)最初の回転は、10秒間に渡って250rpmにおいて続けられた。この回転は、最初の不均衡が過剰な振動を生成しない十分に低いrpmにおいて、ビーズがケージの中に放散されることを可能にする。レーキの外端(最外の歯)が、ビーズを釣り合うためにバスケットの周辺にあるビーズを平らにする。
(2)赤血球が、90秒間に渡る3200rpmの赤血球分離回転を用いて分離され、デプスフィルタに赤血球を閉じ込めた。
(3)PRPが、50rpmまで緩めて、45分間に渡って濃縮されて、濃縮容器にPRPを排出し、かつビーズとPRPを混合した。
(4)それから、PRP濃縮物が、45秒間に渡って3200rpmの最終的な高速回転によってビーズから取り出された。
【0132】
段階間の加速および減速の割合は、振動を低減するために抑えられた。
処理の要素は、以下の通り:
【0133】
【表1】
であった。
【0134】
本明細書における教示は、本質的に単に例示的であり、かつ従って、教示の主旨から逸脱しない変化は、教示の範囲内にあると意図される。当該変化は、教示の精神および範囲からの逸脱とは見做されない。
【図面の簡単な説明】
【0135】
【図1】濃縮サブアッセンブリの半分のみに示される乾燥ビーズを伴って、使い捨ての分離および濃縮アッセンブリ、および長期利用の駆動アッセンブリの断面図である。
【図2】本発明の分離−濃縮アッセンブリの外部筐体の正面平面図である。
【図3】モータアッセンブリ接続部の詳細を示す、図2の外部筐体の斜視図である。
【図4】図1に示される分離−濃縮サブアッセンブリの断面図である。
【図5】図4に示される分離−濃縮アッセンブリの外部キャップサブアッセンブリの上面図である。
【図6】線分6−6に沿って取られた、図5に示される外部キャップの断面図である。
【図7】図5に示される外部キャップの分解等角図である。
【図8】図4に示される分離−濃縮アッセンブリの上部バケットキャップの上面図である。
【図9】線分9−9に沿って取られた、図8に示される上部バケットキャップの断面図である。
【図10】試料注入口の分解図である。
【図11】図4に示される分離−濃縮アッセンブリの上部バケットサブアッセンブリの上面図である。
【図12】線分12−12に沿って取られた、上部バケットアッセンブリの断面図である。
【図12A】図11および12に示される分離−濃縮サブアッセンブリの上部の分解断面図である。
【図13】図4に示される分離−濃縮アッセンブリのバルブアッセンブリの正面平面図である。
【図14】図13のバルブアッセンブリの等角図である。
【図15】中心軸に沿って取られた、図4に示される底部バケットサブアッセンブリの断面図である。
【図16】図15に示されるモータ駆動接続部の拡大断面図である。
【図17】図4に示される分離−濃縮アッセンブリのバケットサブアッセンブリの正面平面図である。
【図18】線分18−18に沿って取られた、図16のバスケットアッセンブリの断面図である。
【図19】図4に示される分離−濃縮アッセンブリの攪拌器アッセンブリの上面図である。
【図20】線分20−20に沿って取られた、図19の攪拌器アッセンブリの断面図である。
【図21】図19および20の攪拌器アッセンブリの等角図である。
【図22】本発明のモータ駆動アッセンブリの斜視図である。
【図23】線分23−23に沿って取られた、図22のモータ駆動アッセンブリの断面図である。
【図24】線分24−24に沿って取られた、モータ駆動アッセンブリの断面図である。
【図25】中心軸に沿って取られた、図4の上部バケットアッセンブリおよびバルブアッセンブリの断面図である。
【図26】線分26−26に沿って取られた、図21の上部バケットアッセンブリおよびバルブアッセンブリの断面図である。
【図27】バルブアッセンブリのアームを伸ばしており、かつバルブを開いている回転上部バケットの遠心分離動作後における、図4の上部バケットアッセンブリおよびバルブアッセンブリの断面図である。
【図28】線分28−28に沿って取られた、図27の上部バケットアッセンブリおよびバルブアッセンブリの断面図である。
【図29】バルブアッセンブリのアームの回転変位後における、図27の上部バケットアッセンブリおよびバルブアッセンブリの断面図である。
【図30】線分30−30に沿って取られた、図29の上部バケットアッセンブリおよびバルブアッセンブリの断面図である。
【図31】遠心分離が完了した後における、図29の上部バケットアッセンブリおよびバルブアセンブリの断面図である。
【図32】血液が分離容器に導入された後における、図1の分離および濃縮アッセンブリの断面図である。
【図33】高速の遠心分離の間に血漿−血小板混合物から分離されるときの、赤血球が図32の分離および濃縮アッセンブリの断面図である。
【図34】血小板−血漿画分が濃縮容器に通過した後における、図33の分離および濃縮アッセンブリの断面図である。
【図35】ヒドロゲルビーズから血小板−血漿濃縮物を分離するための高速の遠心分離の開始における、図34の分離および濃縮アッセンブリの断面図である。
【図36】血小板−血漿濃縮物が血小板−血漿濃縮物受けに回収された後における、図35の分離および濃縮アッセンブリの断面図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
底面を有する上板によって上部を閉じられ、かつ底を閉じられ、内面を有する筒状の外壁;
上記筒状の外壁と同軸であり、かつ上端および底を有する筒状の内壁であって、上記内壁が中心軸を有し、上記内壁の上記底が中心開口を有する傾斜した底板によって閉じられており、上記底板が上記中心開口に向かって下方に傾斜した上面を有し、上記内壁の上記上端が上記上板から隔てて止まって上記上端と上記上板との間における環状の赤血球通路を規定し、外面を有し、かつその上端からその底に至るまで、上記内壁の中心軸に対して約0.2からの角度を有して半径方向の内向きに傾斜する内面を有する筒状の内壁;ならびに
上記外壁の内面と上記内壁の外面との間において、上記赤血球通路を通って上記内面と連絡して配置される筒状デプスフィルタ
を備える多成分物質分離器アッセンブリ。
【請求項2】
上記角度が、約5度未満である請求項1に記載の多成分物質分離器。
【請求項3】
上記デプスフィルタが、上記内壁の上端から上記上板の底面まで少なくとも伸びている請求項1に記載の多成分物質分離器。
【請求項4】
上記上板が、底面を有し、かつ上記デプスフィルタが、当該底面まで伸びている請求項3に記載の多成分物質分離器。
【請求項5】
上記デプスフィルタが、血液試料の少なくとも85%のヘマトクリット値を受容する能力、および血液試料からの赤血球分離後に残る血小板富化血漿の大部分を受容しない能力を有する、傷の治癒に使用する血小板富化濃縮物の製造用の、請求項1に記載の多成分物質分離器。
【請求項6】
上記デプスフィルタが、血液試料の少なくとも97%のヘマトクリット値を受容する能力、および血液試料の赤血球分離後に残る血小板富化血漿の大部分を受容しない能力を有する、止血、治癒および/または鎮痛に使用する血小板富化濃縮物の製造用の、請求項1に記載の多成分物質分離器。
【請求項7】
上記デプスフィルタが、血液試料の少なくとも99%のヘマトクリット値を受容する能力、および血液試料の赤血球分離後に残る血小板富化血漿の大部分を受容しない能力を有する、血小板富化濃縮物の製造用の、請求項1に記載の他成分物質分離器。
【請求項8】
上記デプスフィルタが、血液試料の100%のヘマトクリット値を受容する能力、および血液試料の赤血球分離後に残る血小板富化血漿の大部分を受容しない能力を有する、血小板富化濃縮物の製造用の、請求項1に記載の多成分物質分離器。
【請求項9】
中心軸と同軸の排出管に関する回転を目的として取り付けられている請求項1に記載の多成分物質分離器。
【請求項10】
分離容器が、上記内壁から半径方向の内向きに、かつ上記底板から上方に伸びている分離板の均整の取れた配列物を備え、中心軸についての実質的に無振動な回転にとって均整が取られている請求項1に記載の多成分物質分離器。
【請求項11】
多成分物質濃縮器アッセンブリとの組み合わせにおける、請求項1に記載の多成分物質物質分離アッセンブリを備える多成分物質分離器−濃縮器であって、
濃縮アッセンブリが、
多成分物質排出物受け;
筐体に固定され、かつ多成分物質分離アッセンブリを通って、上記多成分物質排出物受けまで伸びている同軸の固定静止した排出管;および
多成分物質濃縮アッセンブリに対して取り付けられ、かつ当該多成分物質濃縮アッセンブリの上に配置されて、上記排出管に対して回転可能な一体化した分離器−濃縮器のアッセンブリを形成する、多成分物質分離アッセンブリ
を有する多成分物質分離器−濃縮器。
【請求項12】
RPR濃縮器が、乾燥ビーズを支持する床、および仕切りを用いて閉じられる少なくとも1つの開口を伴う壁を有する濃縮容器を備え、上記仕切りが濃縮容器内に上記乾燥ビーズを維持する大きさである開口を有し、外壁に対して固定される傾斜床を有する当該外壁に当該濃縮容器が囲まれており、上記傾斜床が、その中心に多成分物質濃縮物受けを備える請求項11に記載の多成分物質分離器−濃縮器。
【請求項13】
固定ビーズレーキが、固定管に対して固定されており、かつ当該固定管から外側に伸びており、レーキが直立仕切り支持部から離れて配置される遠心端を有する、請求項11に記載の多成分物質分離器−濃縮器。
【請求項14】
濃縮容器が、1倍から3倍までの濃度を有する生産物を収穫物から取り出すために必要とされる水を除去するために十分な量の乾燥ビーズを収納する請求項12に記載の多成分物質分離器−濃縮器。
【請求項15】
血液試料における赤血球のすべてを受容する能力を有するが、血液試料における血漿のすべてを受容するには不十分な能力を有するデプスフィルタに囲まれ、上端および中心軸を有する内壁であって、当該内壁の内面が当該内壁の中心軸から少なくとも約0.2度の角度を有する内壁を備えるシステムを用いて血液試料から血小板富化血漿を分離する方法であって、
以下の工程:
(a)血液試料の血漿および血小板から赤血球を遠心分離し、かつ上記デプスフィルタの内面に対して赤血球を回収させる速度において、内部円筒をその中心軸について回転させること;
(b)上記内部円筒に血小板富化血漿(PRP)を残しつつ、実質的にすべての赤血球が上記内面から流れ出し、かつ上記上端から上記デプスフィルタに流れ込むことを可能にするために十分な時間に渡って回転させ続けること;および
(c)血小板富化血漿が上記内部円筒の底にまで流れるように、回転を緩めるか、中断すること
を包含する方法。
【請求項16】
放射状に伸びる板によって上記内壁の上記内面を分割して、分離領域を形成すること:
分離容器の回転の間に上記板を用いて上記分離領域における血液の分布を均等化することによって、振動および上記デプスフィルタからの赤血球の排出を低減すること
をさらに包含する請求項15に記載の方法。
【請求項17】
分離容器の回転速度が、分離領域における血液の均等な分布を可能にする割合において遠心分離速度まで加速され、かつ遠心分離が完了した後に、上記分離容器の回転速度が、上記分離領域における多成分物質の均等な分布を可能にする割合において遠心分離速度よりも低い速度にまで減速され、これによって振動および上記デプスフィルタからの赤血球の排出を低減する、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
回転する濃縮容器において乾燥ビーズと上記血小板富化血漿を接触されることによって上記血小板富化血漿を濃縮すると同時に、上記ビーズがレーキを用いてかき混ぜられることによって、血小板富化血漿を形成する付加的な工程を含む請求項15に記載の方法。
【請求項19】
上記濃縮容器が、上記乾燥ビーズを閉じ込める外部から仕切られた円筒を備え、かつ血小板富化血漿濃縮物が、上記ビーズから上記血小板富化血漿濃縮物を分離する速度において上記濃縮容器をその中心軸について回転させることによって上記ビーズから分離される請求項18に記載の方法。
【請求項20】
少なくとも85容量パーセントのヘマクリット値の血液が、上記デプスフィルタに保持され、かつ赤血球分離後に残っている赤血球のない血小板富化血漿の大部分が、上記デプスフィルタに保持されない、傷の治癒用の血小板富化血漿濃縮物を調製する請求項15に記載の方法。
【請求項21】
少なくとも97容量パーセントのヘマクリット値の血液が、上記デプスフィルタに保持され、かつ赤血球分離後に残っている赤血球のない血小板富化血漿の大部分が、上記デプスフィルタに保持されない、止血用の血小板富化血漿濃縮物を調製する請求項15に記載の方法。
【請求項22】
少なくとも99容量パーセントのヘマクリット値の血液が、上記デプスフィルタに保持され、かつ赤血球分離後に残っている赤血球のない血小板富化血漿の大部分が、上記デプスフィルタに保持されない、血小板富化血漿濃縮物を調製する請求項15に記載の方法。
【請求項23】
少なくとも100容量パーセントのヘマクリット値の血液が、上記デプスフィルタに保持され、かつ赤血球分離後に残っている赤血球のない血小板富化血漿の大部分が、上記デプスフィルタに保持されない、止血用の血小板富化血漿濃縮物を調製する請求項15に記載の方法。
【請求項24】
赤血球分離後に残っている赤血球のない血小板富化血漿の大部分が上記デプスフィルタによって保持されない、止血用の血小板富化血漿濃縮物を調製する請求項23に記載の方法。
【請求項25】
上端および底を有する側壁、ならびに上記側壁から中心開口まで傾斜している底壁を備え、第1の容量が上記底壁の第1の側面において規定される第1の容器;
上記中心開口に対して閉位置と開位置との間を移動可能に、上記中心開口と結び付けられたバルブアッセンブリ;
上記第1の容器と相対的な位置に配置される第2の容器であって、当該第2の容器が底壁の第2の側面において第2の容量を規定する第2の容器;
上記第1の容器および上記第2の容器の両方を駆動可能な駆動システムを備え、
上記第1の容器内に配置された物質が、上記中心開口を通って上記第2の容器に移動可能であり、
上記バルブアッセンブリは、上記駆動システムが上記第1の容器、上記第2の容器の少なくとも1つ、またはこれらの組み合わせを駆動する場合に、上記閉位置から開位置にまで移動する
多成分物質分離器アッセンブリ。
【請求項26】
上記第1の容器が、中心軸を規定し、
上記側壁の内部が、上記第1の容器の上部から上記底壁まで、少なくとも約0.2度だけ上記中心軸に対して角度が付けられている
請求項25に記載の多成分物質分離器アッセンブリ。
【請求項27】
上記側壁の内部の少なくとも一部に配置される吸収部分をさらに備え;
上記吸収部分は、多成分物質の少なくとも一部を吸収可能である
請求項25に記載の多成分物質分離器アッセンブリ。
【請求項28】
上記第1の容器を閉じることが可能な上板;および
上記上板から隔てて止まって、当該上板と上記側壁との間の通路を規定する上記側壁の上端
をさらに備える請求項25に記載の多成分物質分離器アッセンブリ。
【請求項29】
上記側壁の外部から離れて配置され、かつ上記側壁の上に伸びている外壁;および
上記側壁と上記外壁との間に配置される吸収部材をさらに備え;
上記吸収部材が、通路を通って移動する、上記第1の容器に位置される物質を吸収可能である
請求項28に記載の多成分物質分離器アッセンブリ。
【請求項30】
上記バルブアッセンブリが、
密閉部材から伸びているフレキシブルアーム;および
上記フレキシブルアームから伸びている加重化部材を備え;
上記駆動システムが、上記フレキシブルアーム、上記加重化部材、またはこれらの組み合わせの少なくとも1つを回転させて、閉位置から開位置まで上記密閉部材を移動させる
請求項25に記載の多成分物質分離器アッセンブリ。
【請求項31】
上記駆動システムは、上記第1の容器、上記第2の容器、またはこれらの組み合わせの少なくとも1つを回転させることが可能であり、
上記第1の容器、上記第2の容器、またはこれらの組み合わせの少なくとも1つが回転すると、上記密閉部材が開位置まで移動する
請求項30に記載の多成分物質分離器アッセンブリ。
【請求項32】
上記開位置において上記バルブアッセンブリを維持可能な干渉部分をさらに備える請求項25に記載の多成分物質分離器アッセンブリ。
【請求項33】
上記第2の容器を用いて収納される濃縮システムをさらに備える請求項25に記載の多成分物質分離器アッセンブリ。
【請求項34】
上記濃縮システムが、乾燥材料および上記乾燥材料と多成分物質を混合可能に上記第2の容器に配置される混合器部材を備える請求項33に記載の多成分物質分離器アッセンブリ。
【請求項35】
上記側壁の内面から内部に向かって伸びている複数の分離板をさらに備える請求項25に記載の多成分物質分離器アッセンブリ。
【請求項36】
上記第1および第2の容器の両方が、単一の外壁の内部に形成される請求項25に記載の多成分物質分離器アッセンブリ。
【請求項1】
底面を有する上板によって上部を閉じられ、かつ底を閉じられ、内面を有する筒状の外壁;
上記筒状の外壁と同軸であり、かつ上端および底を有する筒状の内壁であって、上記内壁が中心軸を有し、上記内壁の上記底が中心開口を有する傾斜した底板によって閉じられており、上記底板が上記中心開口に向かって下方に傾斜した上面を有し、上記内壁の上記上端が上記上板から隔てて止まって上記上端と上記上板との間における環状の赤血球通路を規定し、外面を有し、かつその上端からその底に至るまで、上記内壁の中心軸に対して約0.2からの角度を有して半径方向の内向きに傾斜する内面を有する筒状の内壁;ならびに
上記外壁の内面と上記内壁の外面との間において、上記赤血球通路を通って上記内面と連絡して配置される筒状デプスフィルタ
を備える多成分物質分離器アッセンブリ。
【請求項2】
上記角度が、約5度未満である請求項1に記載の多成分物質分離器。
【請求項3】
上記デプスフィルタが、上記内壁の上端から上記上板の底面まで少なくとも伸びている請求項1に記載の多成分物質分離器。
【請求項4】
上記上板が、底面を有し、かつ上記デプスフィルタが、当該底面まで伸びている請求項3に記載の多成分物質分離器。
【請求項5】
上記デプスフィルタが、血液試料の少なくとも85%のヘマトクリット値を受容する能力、および血液試料からの赤血球分離後に残る血小板富化血漿の大部分を受容しない能力を有する、傷の治癒に使用する血小板富化濃縮物の製造用の、請求項1に記載の多成分物質分離器。
【請求項6】
上記デプスフィルタが、血液試料の少なくとも97%のヘマトクリット値を受容する能力、および血液試料の赤血球分離後に残る血小板富化血漿の大部分を受容しない能力を有する、止血、治癒および/または鎮痛に使用する血小板富化濃縮物の製造用の、請求項1に記載の多成分物質分離器。
【請求項7】
上記デプスフィルタが、血液試料の少なくとも99%のヘマトクリット値を受容する能力、および血液試料の赤血球分離後に残る血小板富化血漿の大部分を受容しない能力を有する、血小板富化濃縮物の製造用の、請求項1に記載の他成分物質分離器。
【請求項8】
上記デプスフィルタが、血液試料の100%のヘマトクリット値を受容する能力、および血液試料の赤血球分離後に残る血小板富化血漿の大部分を受容しない能力を有する、血小板富化濃縮物の製造用の、請求項1に記載の多成分物質分離器。
【請求項9】
中心軸と同軸の排出管に関する回転を目的として取り付けられている請求項1に記載の多成分物質分離器。
【請求項10】
分離容器が、上記内壁から半径方向の内向きに、かつ上記底板から上方に伸びている分離板の均整の取れた配列物を備え、中心軸についての実質的に無振動な回転にとって均整が取られている請求項1に記載の多成分物質分離器。
【請求項11】
多成分物質濃縮器アッセンブリとの組み合わせにおける、請求項1に記載の多成分物質物質分離アッセンブリを備える多成分物質分離器−濃縮器であって、
濃縮アッセンブリが、
多成分物質排出物受け;
筐体に固定され、かつ多成分物質分離アッセンブリを通って、上記多成分物質排出物受けまで伸びている同軸の固定静止した排出管;および
多成分物質濃縮アッセンブリに対して取り付けられ、かつ当該多成分物質濃縮アッセンブリの上に配置されて、上記排出管に対して回転可能な一体化した分離器−濃縮器のアッセンブリを形成する、多成分物質分離アッセンブリ
を有する多成分物質分離器−濃縮器。
【請求項12】
RPR濃縮器が、乾燥ビーズを支持する床、および仕切りを用いて閉じられる少なくとも1つの開口を伴う壁を有する濃縮容器を備え、上記仕切りが濃縮容器内に上記乾燥ビーズを維持する大きさである開口を有し、外壁に対して固定される傾斜床を有する当該外壁に当該濃縮容器が囲まれており、上記傾斜床が、その中心に多成分物質濃縮物受けを備える請求項11に記載の多成分物質分離器−濃縮器。
【請求項13】
固定ビーズレーキが、固定管に対して固定されており、かつ当該固定管から外側に伸びており、レーキが直立仕切り支持部から離れて配置される遠心端を有する、請求項11に記載の多成分物質分離器−濃縮器。
【請求項14】
濃縮容器が、1倍から3倍までの濃度を有する生産物を収穫物から取り出すために必要とされる水を除去するために十分な量の乾燥ビーズを収納する請求項12に記載の多成分物質分離器−濃縮器。
【請求項15】
血液試料における赤血球のすべてを受容する能力を有するが、血液試料における血漿のすべてを受容するには不十分な能力を有するデプスフィルタに囲まれ、上端および中心軸を有する内壁であって、当該内壁の内面が当該内壁の中心軸から少なくとも約0.2度の角度を有する内壁を備えるシステムを用いて血液試料から血小板富化血漿を分離する方法であって、
以下の工程:
(a)血液試料の血漿および血小板から赤血球を遠心分離し、かつ上記デプスフィルタの内面に対して赤血球を回収させる速度において、内部円筒をその中心軸について回転させること;
(b)上記内部円筒に血小板富化血漿(PRP)を残しつつ、実質的にすべての赤血球が上記内面から流れ出し、かつ上記上端から上記デプスフィルタに流れ込むことを可能にするために十分な時間に渡って回転させ続けること;および
(c)血小板富化血漿が上記内部円筒の底にまで流れるように、回転を緩めるか、中断すること
を包含する方法。
【請求項16】
放射状に伸びる板によって上記内壁の上記内面を分割して、分離領域を形成すること:
分離容器の回転の間に上記板を用いて上記分離領域における血液の分布を均等化することによって、振動および上記デプスフィルタからの赤血球の排出を低減すること
をさらに包含する請求項15に記載の方法。
【請求項17】
分離容器の回転速度が、分離領域における血液の均等な分布を可能にする割合において遠心分離速度まで加速され、かつ遠心分離が完了した後に、上記分離容器の回転速度が、上記分離領域における多成分物質の均等な分布を可能にする割合において遠心分離速度よりも低い速度にまで減速され、これによって振動および上記デプスフィルタからの赤血球の排出を低減する、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
回転する濃縮容器において乾燥ビーズと上記血小板富化血漿を接触されることによって上記血小板富化血漿を濃縮すると同時に、上記ビーズがレーキを用いてかき混ぜられることによって、血小板富化血漿を形成する付加的な工程を含む請求項15に記載の方法。
【請求項19】
上記濃縮容器が、上記乾燥ビーズを閉じ込める外部から仕切られた円筒を備え、かつ血小板富化血漿濃縮物が、上記ビーズから上記血小板富化血漿濃縮物を分離する速度において上記濃縮容器をその中心軸について回転させることによって上記ビーズから分離される請求項18に記載の方法。
【請求項20】
少なくとも85容量パーセントのヘマクリット値の血液が、上記デプスフィルタに保持され、かつ赤血球分離後に残っている赤血球のない血小板富化血漿の大部分が、上記デプスフィルタに保持されない、傷の治癒用の血小板富化血漿濃縮物を調製する請求項15に記載の方法。
【請求項21】
少なくとも97容量パーセントのヘマクリット値の血液が、上記デプスフィルタに保持され、かつ赤血球分離後に残っている赤血球のない血小板富化血漿の大部分が、上記デプスフィルタに保持されない、止血用の血小板富化血漿濃縮物を調製する請求項15に記載の方法。
【請求項22】
少なくとも99容量パーセントのヘマクリット値の血液が、上記デプスフィルタに保持され、かつ赤血球分離後に残っている赤血球のない血小板富化血漿の大部分が、上記デプスフィルタに保持されない、血小板富化血漿濃縮物を調製する請求項15に記載の方法。
【請求項23】
少なくとも100容量パーセントのヘマクリット値の血液が、上記デプスフィルタに保持され、かつ赤血球分離後に残っている赤血球のない血小板富化血漿の大部分が、上記デプスフィルタに保持されない、止血用の血小板富化血漿濃縮物を調製する請求項15に記載の方法。
【請求項24】
赤血球分離後に残っている赤血球のない血小板富化血漿の大部分が上記デプスフィルタによって保持されない、止血用の血小板富化血漿濃縮物を調製する請求項23に記載の方法。
【請求項25】
上端および底を有する側壁、ならびに上記側壁から中心開口まで傾斜している底壁を備え、第1の容量が上記底壁の第1の側面において規定される第1の容器;
上記中心開口に対して閉位置と開位置との間を移動可能に、上記中心開口と結び付けられたバルブアッセンブリ;
上記第1の容器と相対的な位置に配置される第2の容器であって、当該第2の容器が底壁の第2の側面において第2の容量を規定する第2の容器;
上記第1の容器および上記第2の容器の両方を駆動可能な駆動システムを備え、
上記第1の容器内に配置された物質が、上記中心開口を通って上記第2の容器に移動可能であり、
上記バルブアッセンブリは、上記駆動システムが上記第1の容器、上記第2の容器の少なくとも1つ、またはこれらの組み合わせを駆動する場合に、上記閉位置から開位置にまで移動する
多成分物質分離器アッセンブリ。
【請求項26】
上記第1の容器が、中心軸を規定し、
上記側壁の内部が、上記第1の容器の上部から上記底壁まで、少なくとも約0.2度だけ上記中心軸に対して角度が付けられている
請求項25に記載の多成分物質分離器アッセンブリ。
【請求項27】
上記側壁の内部の少なくとも一部に配置される吸収部分をさらに備え;
上記吸収部分は、多成分物質の少なくとも一部を吸収可能である
請求項25に記載の多成分物質分離器アッセンブリ。
【請求項28】
上記第1の容器を閉じることが可能な上板;および
上記上板から隔てて止まって、当該上板と上記側壁との間の通路を規定する上記側壁の上端
をさらに備える請求項25に記載の多成分物質分離器アッセンブリ。
【請求項29】
上記側壁の外部から離れて配置され、かつ上記側壁の上に伸びている外壁;および
上記側壁と上記外壁との間に配置される吸収部材をさらに備え;
上記吸収部材が、通路を通って移動する、上記第1の容器に位置される物質を吸収可能である
請求項28に記載の多成分物質分離器アッセンブリ。
【請求項30】
上記バルブアッセンブリが、
密閉部材から伸びているフレキシブルアーム;および
上記フレキシブルアームから伸びている加重化部材を備え;
上記駆動システムが、上記フレキシブルアーム、上記加重化部材、またはこれらの組み合わせの少なくとも1つを回転させて、閉位置から開位置まで上記密閉部材を移動させる
請求項25に記載の多成分物質分離器アッセンブリ。
【請求項31】
上記駆動システムは、上記第1の容器、上記第2の容器、またはこれらの組み合わせの少なくとも1つを回転させることが可能であり、
上記第1の容器、上記第2の容器、またはこれらの組み合わせの少なくとも1つが回転すると、上記密閉部材が開位置まで移動する
請求項30に記載の多成分物質分離器アッセンブリ。
【請求項32】
上記開位置において上記バルブアッセンブリを維持可能な干渉部分をさらに備える請求項25に記載の多成分物質分離器アッセンブリ。
【請求項33】
上記第2の容器を用いて収納される濃縮システムをさらに備える請求項25に記載の多成分物質分離器アッセンブリ。
【請求項34】
上記濃縮システムが、乾燥材料および上記乾燥材料と多成分物質を混合可能に上記第2の容器に配置される混合器部材を備える請求項33に記載の多成分物質分離器アッセンブリ。
【請求項35】
上記側壁の内面から内部に向かって伸びている複数の分離板をさらに備える請求項25に記載の多成分物質分離器アッセンブリ。
【請求項36】
上記第1および第2の容器の両方が、単一の外壁の内部に形成される請求項25に記載の多成分物質分離器アッセンブリ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図12A】
【図13】
【図14】
【図15−16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図12A】
【図13】
【図14】
【図15−16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【公表番号】特表2009−545374(P2009−545374A)
【公表日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−522827(P2009−522827)
【出願日】平成19年7月31日(2007.7.31)
【国際出願番号】PCT/US2007/017055
【国際公開番号】WO2008/016574
【国際公開日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【出願人】(507266369)ハヌマン リミテッド ライアビリティ カンパニー (7)
【出願人】(509031224)バイオメット バイオロジックス,リミテッド ライアビリティ カンパニー (2)
【氏名又は名称原語表記】Biomet Biologics,LLC
【住所又は居所原語表記】56 East Bell Drive,Warsaw,Indiana 46582,United States of America
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年7月31日(2007.7.31)
【国際出願番号】PCT/US2007/017055
【国際公開番号】WO2008/016574
【国際公開日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【出願人】(507266369)ハヌマン リミテッド ライアビリティ カンパニー (7)
【出願人】(509031224)バイオメット バイオロジックス,リミテッド ライアビリティ カンパニー (2)
【氏名又は名称原語表記】Biomet Biologics,LLC
【住所又は居所原語表記】56 East Bell Drive,Warsaw,Indiana 46582,United States of America
【Fターム(参考)】
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