説明

血流中の分析物の光学連続検出のためのシステムおよび方法

【課題】血流中の分析物の存在を連続的に検出して、上昇した分析物濃度の即座の連続的な検出を可能にする、血液分析器を提供する。
【解決手段】分析物について血液をアッセイするための医療分析器であって、血管と流体連絡するように適合された光学バイオセンサであって、これによって、血管からの血液は該バイオセンサと接触し、該バイオセンサは、該血液の分析物と結合するように適合された少なくとも1つの材料を有する、光学バイオセンサ;励起光を該バイオセンサに供給するための発生源;および検出器であって、該検出器は、該バイオセンサの該少なくとも1つの材料と該血液の分析物との結合から生じる、該バイオセンサによる発光の変化を検出し、そして該バイオセンサの少なくとも1つの光学特性の変化を表す連続的な信号を発生させるように適合されている、検出器を備える、医療分析器。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の引用)
本願は、Peter Meyerにより2008年6月27日に出願された、米国仮出願番号61/076,225(発明の名称「SYSTEM AND METHOD FOR OPTICAL CONTINUOUS DETECTION OF AN ANALYTE IN BLOODSTREAM」)の利益を主張する。この米国仮出願の全開示は、本明細書中に参考として援用される。
【0002】
本開示は、血液アッセイを実施するためのシステムおよび方法に関する。特に、本開示は、目的の分析物の存在および/または濃度を検出するために、血液を連続的に監視するように構成されたインビボ光学バイオセンサに関する。
【背景技術】
【0003】
目的の特定の分析物(例えば、タンパク質)を検出するための、種々の型の血液分析器が、当該分野において公知である。連続血液分析器は、この分析物の存在を検出するためのセンサを利用し、そして必要に応じて、この分析物の濃度を決定する。インビトロ方法は、通常、血管から血液サンプルを得、そして引き続いて、このサンプルを分析のために血液分析器に提供するために利用される。
【0004】
臨床状態の迅速な診断は、疾病の重篤を抑制するために重要である。連続血液分析(これは、1つの時点で患者から採取された血液に対してインビトロ分析を実施する)は、目的の血中分析物の濃度が処置時間にわたっておよそ一定である場合(例えば、ウイルス感染)に適切である。しかし、上記型の公知の血液分析器は、それらの全体的な有用性および有効性を損なう大きな欠点を提示する。具体的には、従来の血液分析器は、血流中に存在する目的の分析物の、リアルタイムのデータまたは現時点でのデータを提供することが不可能である。血液中の目的の分析物の濃度が急速に変化すると予測され得る臨床状況(例えば、心筋梗塞)において、従来の血液分析器は、臨床的に意味のある分析物濃度の変化の速度を検出しない。さらに、従来の血液分析器は、血液のサンプルが採取された瞬間の分析物の存在を示し得るのみである点で、制限される。多くの用途において、存在する分析物の量は、生物学的事象の数時間後まで、血流中で高濃度を示さない。従って、患者を誤診断する可能性がある。なぜなら、この診断アッセイにおいて使用される血液は、目的の分析物が臨床的有意性の閾値に達する前に採取されたからである。
【0005】
1つの従来の解決策は、多数のインビトロアッセイを実施して、分析物の上昇した濃度に関して血液を定期的にスクリーニングすることを包含する。しかし、複数のアッセイを実施することは、患者に対して過度に侵襲性である。さらに、この解決策もまた不完全である。なぜなら、生物学的事象の発生が見落とされる可能性があり、または生物学的事象の発生の検出が、首尾よい血液採取の間の時間間隔と同じ時間だけ遅れ得るからである。
【0006】
この特定の問題は、急性心筋梗塞患者の監視の分野において、急速に発生している。心筋梗塞に関連する生化学マーカー(例えば、心臓トロポニン)は、この状態の発生から約3時間〜約8時間で、患者の血流中で検出可能になる。この状態の他の指標(例えば、心電図インジケーター、急性窮迫など)がない場合には、心筋梗塞に関連する身体状態(例えば、胸部の疼痛)を訴える患者は、代表的に、梗塞をこの症状の原因から除外するまでに、12時間まで観察される。従来、心臓マーカーアッセイは、代表的に、最近の梗塞を検出する目的で、6時間〜8時間の間隔で連続的に実施される。アッセイ間の比較的長い時間に起因して、梗塞の生物学的徴候を有する真の梗塞患者は、これらの徴候が検出されるまで何時間も待ち得る。その結果、この患者に治療を施すことが遅れる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従って、血流中の分析物の存在を連続的に検出して、上昇した分析物濃度の即座の連続的な検出を可能にする、血液分析器を提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明は、例えば、以下を提供する:
(項目1)
分析物について血液をアッセイするための医療分析器であって、
血管と流体連絡するように適合された光学バイオセンサであって、これによって、血管からの血液は該バイオセンサと接触し、該バイオセンサは、該血液の分析物と結合するように適合された少なくとも1つの材料を有する、光学バイオセンサ;
励起光を該バイオセンサに供給するための発生源;および
検出器であって、該検出器は、該バイオセンサの該少なくとも1つの材料と該血液の分析物との結合から生じる、該バイオセンサによる発光の変化を検出し、そして該バイオセンサの少なくとも1つの光学特性の変化を表す連続的な信号を発生させるように適合されている、検出器
を備える、医療分析器。
【0009】
(項目2)
モニタをさらに備え、該モニタは、上記検出器により伝送された上記連続的な信号を受信し、そして上記分析物の濃度に対応する視覚表示を提供するように適合されており、上記検出器が、該分析物の濃度に関する計算を実施するためにさらに適合されている、上記項目に記載の医療分析器。
【0010】
(項目3)
アクセス部材をさらに備え、該アクセス部材は、上記血管にアクセスし、そして該アクセス部材の管腔内に配置された上記光学バイオセンサを有し、これによって、血液が該管腔を通って該バイオセンサに接触する、上記項目のうちのいずれかに記載の医療分析器。
【0011】
(項目4)
上記アクセス部材が、上記血管に貫入するように適合された遠位端を備え、これによって、該血管内に少なくとも部分的に配置され、上記バイオセンサが、該アクセス部材の該遠位端内に配置される、上記項目のうちのいずれかに記載の医療分析器。
【0012】
(項目5)
上記遠位端が、侵入ポートおよび出口ポートを備え、該侵入ポートは、上記バイオセンサに接触するために上記アクセス部材の管腔内の血液の侵入を可能にするためのものであり、そして該出口ポートは、該血液を上記血管に戻すためのものである、上記項目のうちのいずれかに記載の医療分析器。
【0013】
(項目6)
上記光学バイオセンサが、光学球形状マイクロ共振器を備え、該光学球形状マイクロ共振器が、上記分析物に結合するように適合された上記少なくとも1つの材料を有する、上記項目のうちのいずれかに記載の医療分析器。
【0014】
(項目7)
上記光学バイオセンサが、光学プリズムを備え、該光学プリズムが、該光学プリズムの基部上に配置された金属層を有し、該金属層が、上記分析物に結合するように適合された上記少なくとも1つの材料を有する、上記項目のうちのいずれかに記載の医療分析器。
【0015】
(項目8)
血液アッセイを実施するためのシステムであって、
血管と流体連絡するように適合された光学バイオセンサであって、これによって、血管からの血液は該バイオセンサと接触し、該バイオセンサは、分析物に結合するように適合された少なくとも1つの材料を有する、光学バイオセンサ;
該少なくとも1つの材料が該分析物と結合することにより生じる、該バイオセンサの少なくとも1つの光学特性の変化を検出するための手段;および
該バイオセンサの該少なくとも1つの光学特性の変化を表す連続信号を、表示モジュールに伝送するための手段、
を備える、システム。
【0016】
(項目9)
上記光学バイオセンサが、光学マイクロ共振器を備え、該光学マイクロ共振器の表面に、少なくとも1つの材料が結合しており、上記分析物が該少なくとも1つの材料に付着して、該マイクロ共振器の光学特性を変化させる、上記項目のうちのいずれかに記載のシステム。
【0017】
(項目10)
上記光学マイクロ共振器が、実質的に球状の形状を有する、上記項目のうちのいずれかに記載のシステム。
【0018】
(項目11)
少なくとも1つの抗体材料が、上記分析物に付着するように適合されており、該分析物が、心臓トロポニン、ミオグロビン、クレアチニンキナーゼ、クレアチンキナーゼアイソザイムMB、アルブミン、ミエロペルオキシダーゼ、C反応性タンパク質、虚血修飾アルブミンおよび脂肪酸結合タンパク質からなる群より選択される、上記項目のうちのいずれかに記載のシステム。
【0019】
(項目12)
上記バイオセンサが、上記血管の管内に導入されるように構成されている、上記項目のうちのいずれかに記載のシステム。
【0020】
(項目13)
アクセス部材をさらに備え、該アクセス部材は、上記血管にアクセスするように構成され、そして上記血液の通過を可能にする少なくとも1つのポートを有し、上記バイオセンサが該アクセス部材の遠位端内に配置される、上記項目のうちのいずれかに記載のシステム。
【0021】
(項目14)
アクセス部材、および該アクセス部材を通して上記血液を採取して該血管から離れた上記バイオセンサと接触させるための手段をさらに備え、該アクセス部材が、上記血管にアクセスするように、および該血液を該血管に戻すように構成されている、上記項目のうちのいずれかに記載のシステム。
【0022】
(項目15)
上記バイオセンサの上記光学特性が、発光強度、位相の遅れおよび時定数からなる群より選択される、上記項目のうちのいずれかに記載のシステム。
【0023】
(項目16)
上記光学バイオセンサが、光学プリズムを備え、該光学プリズムの基部に金属層が配置されており、該金属層は、該金属層の表面に結合した少なくとも1つの抗体材料を有し、上記分析物が該少なくとも1つの抗体材料に付着する、上記項目のうちのいずれかに記載のシステム。
【0024】
(項目1B)
血液アッセイを実施する方法であって、
血管からの血液がバイオセンサに接触するように、光学バイオセンサを血管と流体連絡させて配置させる工程であって、該バイオセンサは、分析物に結合するように適合された少なくとも1つの材料を有する、工程;
該少なくとも1つの材料が該分析物と結合することにより生じる、該バイオセンサの少なくとも1つの光学特性の変化を検出する工程;および
該バイオセンサの該少なくとも1つの光学特性の変化を表す連続信号を、表示モジュールに伝送する工程、
を包含する、方法。
【0025】
(項目2B)
上記光学バイオセンサが、光学マイクロ共振器を備え、該光学マイクロ共振器の表面に、少なくとも1つの材料が結合しており、上記検出する工程の間に、上記分析物が該少なくとも1つの材料に付着して、該マイクロ共振器の光学特性を変化させる、上記項目に記載の方法。
【0026】
(項目3B)
上記光学マイクロ共振器が、実質的に球状の形状を有する、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
【0027】
(項目4B)
少なくとも1つの抗体材料が、上記分析物に付着するように適合されており、該分析物が、心臓トロポニン、ミオグロビン、クレアチニンキナーゼ、クレアチンキナーゼアイソザイムMB、アルブミン、ミエロペルオキシダーゼ、C反応性タンパク質、虚血修飾アルブミンおよび脂肪酸結合タンパク質からなる群より選択される、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
【0028】
(項目5B)
上記配置する工程が、上記バイオセンサを上記血管の管内に導入する工程を包含する、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
【0029】
(項目6B)
アクセス部材を用いて上記血管にアクセスする工程をさらに包含し、該アクセス部材が、上記血液の通過を可能にする少なくとも1つのポートを有し、上記バイオセンサが該アクセス部材の遠位端内に配置される、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
【0030】
(項目7B)
アクセス部材を用いて上記血管にアクセスし、そして該アクセス部材を通して上記血液を採取し、該血管から離れた上記バイオセンサと接触させる工程;および
該血液を該血管に戻す工程、
をさらに包含する、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
【0031】
(項目8B)
上記バイオセンサの上記光学特性が、発光強度、位相の遅れおよび時定数からなる群より選択される、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
【0032】
(項目9B)
上記光学バイオセンサが、光学プリズムを備え、該光学プリズムの基部に金属層が配置されており、該金属層は、該金属層の表面に結合した少なくとも1つの抗体材料を有し、上記検出する工程の間に、上記分析物が該少なくとも1つの抗体材料に付着する、上記項目のうちのいずれかに記載の方法。
【0033】
血液アッセイを実施するための方法は、血管からの血液がバイオセンサと接触するように、光学バイオセンサを血管と流体連絡させて配置する工程を包含する。このバイオセンサは、分析物と結合するように適合された少なくとも1つの材料を備える。この方法はまた、この少なくとも1つの材料と分析物との結合から生じる、バイオセンサの少なくとも1つの光学特性の変化を検出する工程、およびこのバイオセンサの少なくとも1つの光学特性の変化を表す連続的な信号を表示モジュールに伝送して、臨床医によるリアルタイムの分析を提供する工程を包含する。
【0034】
(要旨)
本開示は、分析物の存在および濃度を検出するためのインビボ血液アッセイを実施するための、システムおよび方法に関する。このシステムは、光学バイオセンサを備え、この光学バイオセンサは、目的の分析物に結合するように適合された抗体材料を有する。このバイオセンサは、血管と流体連絡し、その結果、血液が、このバイオセンサと連続的に接触し、そして分析物がこの抗体材料に結合する。励起光がこのバイオセンサに供給され、そしてこのバイオセンサを通過する。このバイオセンサの表面またはその近くの分析物のこの抗体材料への結合に起因して、発光の特定の特性が、この分析物の存在によって影響を受ける。発光の変化が検出器により監視および分析され、次いで、この検出器は、血流中の分析物の濃度を計算する。次いで、これらの計算が、表示のためにモニタに伝送される。
【0035】
本開示の1つの局面によれば、分析物について血液をアッセイするための医療分析器が開示される。この分析器は、血管からの血液がバイオセンサに接触するように血管と流体連絡するように適合された、光学バイオセンサを備える。このバイオセンサは、血液の分析物と結合するように適合された少なくとも1つの材料を備える。この分析器はまた、このバイオセンサに励起光を供給するための励起源、およびこのバイオセンサの少なくとも1つの材料が血液の分析物と結合することによりこのバイオセンサから生じる発光の変化を検出するように適合された検出器を備える。この検出器はまた、このバイオセンサの少なくとも1つの光学特性の変化に関する連続的な信号を発生させて、臨床医によるリアルタイムの分析を提供するように適合される。
【0036】
本開示の別の局面によれば、分析物について血液をアッセイするための医療分析器が開示される。この分析器は、血管からの血液がバイオセンサに接触するように、血管と流体連絡するように適合された光学バイオセンサを備える。このバイオセンサは、血液の分析物に結合するように適合された少なくとも1つの材料を備える。このバイオセンサは、このバイオセンサの少なくとも1つの材料が血液の分析物と結合することから生じる、このバイオセンサの少なくとも1つの光学特性の変化を伝送するように適合される。
【0037】
本開示の別の局面によれば、分析物について血液をアッセイするための医療分析器が開示される。この分析器は、血管からの血液がバイオセンサと接触するように血管と流体連絡するように適合された、光学バイオセンサを備える。このバイオセンサは、血液の分析物と結合するように適合された少なくとも1つの材料を備える。この分析物はまた、このバイオセンサに励起光を供給するための励起源、およびこのバイオセンサの少なくとも1つの材料が血液の分析物と結合することから生じるこのバイオセンサによる発光の変化を検出するように適合された検出器を備える。この検出器はまた、このバイオセンサの少なくとも1つの光学特性の二次時間導関数を表す信号を発生させて、分析物濃度の変化の速度の測定値を分析のために臨床医に提供するように適合される。
【0038】
組織アッセイを実施するための方法もまた、本開示により企図される。この方法は、バイオセンサを患者の組織と流体連絡させて配置され、これによってこの組織をこのバイオセンサに接触させる工程を包含する。このバイオセンサは、分析物と結合するように適合された材料を備える。この方法はまた、少なくとも1つの材料と分析物との結合から生じる、このバイオセンサの少なくとも1つの光学特性の変化を検出する工程、およびこのバイオセンサの少なくとも1つの光学特性の変化を表す連続的な信号を表示モジュールに伝送して、臨床医によるリアルタイムの分析を提供する工程を包含する。
【0039】
血液アッセイを実施する方法もまた、本開示により企図される。この方法は、光学センサを患者の血管と流体連絡させて配置し、これによって、この血管からの血液がこのバイオセンサと接触するようにする工程を包含する。このバイオセンサは、分析物と結合するように適合された材料を備える。この方法はまた、少なくとも1つの材料が分析物と結合することから生じる、このバイオセンサの少なくとも1つの光学特性の変化を検出する工程、およびこのバイオセンサの少なくとも1つの光学特性の変化を表す連続的な信号を表示モジュールに伝送して、臨床医によるリアルタイムの分析を提供する工程を包含する。
【発明の効果】
【0040】
本発明により、血流中の分析物の存在を連続的に検出して、上昇した分析物濃度の即座の連続的な検出を可能にする、血液分析器が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】図1は、血管にアクセスしている本開示による血液分析器の図である。
【図2】図2は、血液分析器のプローブの断面図である。
【図3】図3は、本開示によるプローブ内のバイオセンサを図示する、血液分析器のプローブの侵入端の断面図である。
【図4A】図4Aは、励起光波形および発光波形の図である。
【図4B】図4Bは、励起光波形および発光波形の図である。
【図5】図5は、本開示の別の実施形態によるプローブ内のバイオセンサを図示する、血液分析器のプローブの侵入端の断面図である。
【図6】図6は、本開示による血液アッセイを実施するための方法の流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
本開示の種々の実施形態が、図面を参照しながら本明細書中に記載される。
【0043】
(詳細な説明)
本開示の特定の実施形態が、本明細書中以下で、添付の図面を参照しながら記載される。以下の説明において、周知の機能または構成は、本開示が不必要な細部において不明瞭になることを回避するために、詳細には記載されない。
【0044】
ここで図1〜図3を参照すると、本開示の原理による血液分析器10が図示されている。一般に、血液分析器10は、アクセス部材またはプローブ12、およびプローブ12と電気通信するモニタ14を備える。プローブ12は、近位端16および遠位端18を有する。プローブ12は、任意の管状構造体(例えば、カテーテルまたはカニューレ)であり得、ハウジング20およびその内部に規定される管腔22、ならびに1つ以上のポート24を有する。これらのポートは、このプローブの遠位端18にあり、管腔22への流体アクセスを提供するように適合されている。プローブ12の遠位端18は、血管「V」に挿入されて、血液が、矢印26により図示されるようにこの管腔に流入することを可能にする。遠位端18は、血管「V」への貫入および挿入のために構成され得ることが予測される。あるいは、組織貫入デバイスが、血管「V」内への開口部を作製するために利用され得、この開口部に、プローブ12が後から挿入される。血液は、管腔22に入って管腔22を通り、ポート24を通って流れる。具体的には、静脈循環の一部が血管「V」から逸れ、プローブ12を通過し、そして静脈循環に戻る。エバネッセント波センサと共に使用するための例示的なプローブが、米国特許第5,340,715号および同第5,156,976号に開示されており、これらの米国特許の全内容は、本明細書中に参考として援用される。
【0045】
プローブ12は、管腔22内に配置された光学バイオセンサ28を備え、この光学バイオセンサは、血管「V」を通って流れる血液と流体連絡する。これにより、血液分析器10が、目的の分析物30について血流を連続的に監視することが可能になる。バイオセンサ28は、図3に示されるような光学球形状マイクロ共振器29であっても、図5に示されるようなプリズムであってもよい。球形状マイクロ共振器29は、約200マイクロメートル〜約400マイクロメートルの範囲、好ましくは約300マイクロメートルの直径を有し得、そしてガラスまたは類似の材料から形成され得る。バイオセンサ28は、所定の周波数の励起光に応答して共振するように構成される。
【0046】
光学マイクロ共振器29は、その表面に配置された捕捉剤32を備える。捕捉剤32は、例えば、目的の分析物30と結合するように適合された特異抗体であり得る。目的の分析物としては、心臓トロポニン、ミオグロビン、クレアチニンキナーゼ、クレアチンキナーゼアイソザイムMB、アルブミン、ミエロペルオキシダーゼ、C反応性タンパク質、虚血修飾アルブミンまたは脂肪酸結合タンパク質などが挙げられる。捕捉剤32は、光学マイクロ共振器29の表面に、多数の従来の沈着技術(例えば、共有結合、物理吸着、または適切なキャリアマトリックスへの架橋)を使用して結合され得る。
【0047】
操作中、マイクロ共振器29は、血液と流体連絡する。分析物30が血液中に存在する場合、分析物30は、捕捉剤32と結合して、結合した複合体34を形成する。捕捉剤32が分析物30と連続的に結合して複合体34を形成するにつれて、マイクロ共振器29の表面またはその近くの分析物30の量が増加する。このことは実際に、マイクロ共振器29を囲むエバネッセント場の特性およびそこから発光する光を変化させる。分析物30の濃度は、本明細書中以下で議論されるように、マイクロ共振器29の光学特性の変化を測定することによって、測定され得る。
【0048】
分析の開始前に、プローブ12は、マイクロ共振器29が血液と流体連絡するように血管に挿入される。モニタ14が較正される。光学マイクロ共振器29は、励起源36および検出器38に、それぞれ励起源導波管40および検出器導波管42を介して光学的に結合される。導波管40および42は、マイクロ共振器29にエバネッセンスにより結合された光ファイバーであり得る。これらの光ファイバーは、その遠位端が侵食され得、これらの遠位端は、反射性の被覆材をファイバーから除去することによって、マイクロ共振器29に結合されている。
【0049】
励起源は、励起光(励起光波形41として示される)を、励起源導波管40を介して光学マイクロ共振器29に供給し、バイオセンサ30を励起させ、これによって、バイオセンサ30の周りにエバネッセント場を発生させる。この励起光は、固有振動数(マイクロ共振器29の光学共振を誘導する周波数)でマイクロ共振器29に供給される。この励起光に応答して、マイクロ共振器29は光(発光波形43として示される)を発光させ、この光は、検出器導波管42を通して検出器38に伝送される。発光(例えば、マイクロ共振器29から戻る光)の強度を測定することにより、マイクロ共振器29に結合した抗原の量を決定することが可能になる。
【0050】
第一の実施形態において、励起源36により供給された光は、固定された波長の光であり、そしてこの光源の強度が変調される。この実施形態において、発光波形43と励起光波形41との間の位相の遅れは、マイクロ共振器29の表面特性のみに起因する。このことは、図4Aに示されるような、発光波形43と励起光波形41との間の位相の遅れρ(例えば、差)の測定を可能にする。次いで、この位相の遅れは、結合した抗原の量を決定するために使用される。
【0051】
代替の実施形態において、励起源36からの光はパルス化され、そしていわゆる「信号式時間(ring down time)」(これは、マイクロ共振器の特徴的な時定数である)が、マイクロ共振器29の表面特性を特徴付けるために測定される。信号式時間(これは、各特定の分析物について異なる)とは、図4Bに示されるように、励起光波形41の強度が発光波形43の所定の値(例えば、100%から10%まで)まで減少するまでにかかる時間である。いずれの実施形態においても、検出器38は、マイクロ共振器29に結合した抗原の量を示す信号をモニタ14に伝送する。
【0052】
本明細書全体にわたって、用語「連続」は、連続的に行われ得る測定、または本質的にかもしくは近似的に連続的な測定を生じると充分に考えられる比較的短い時間間隔で断続的に行われ得る測定をいうために使用される。上記実施形態において、励起波形41、および従って、モニタ14へのマイクロ共振器に結合した抗原の量を示す信号は、連続的ではなくむしろパルス化されている。しかし、この実施形態および類似の実施形態において、パルス速度は、臨床医への臨床的に意味のある出力が本質的に連続的になるように選択される。例えば、所定の病理学的状態について、目的の分析物の濃度が臨床検出閾値まで1時間で上昇すると予測される場合、1分間あたり1回の測定値の収集が、連続的または近似的に連続的な臨床測定を提供するために充分であり得る。
【0053】
励起源36および検出器38は、モニタ14への2つ以上のワイヤ(それぞれ、励起ワイヤ44、46および発光ワイヤ48、50)を介してモニタ14に結合される。プローブ12は、その近位端16において、ケーブルを備え、このケーブルは、ワイヤ44、46、48、50を封入している。モニタ14は、入力制御器およびディスプレイ(明白には示さない)を備える。操作中に、励起源36は、励起光をマイクロ共振器29に供給する。分析物30が捕捉剤32に結合して複合体34を形成するにつれて、発光波形の特性が変化する。この変化としては、強度、信号式時定数、および励起光波形41と発光波形43との間の位相の遅れの変化が挙げられる。発光のこれらの変数は、検出器38により記録され、次いで、この検出器がこれらの結果を分析し、そして結合した分析物の量を決定する。
【0054】
検出器38は、分析物30の濃度を発光の変化の関数として計算するように適合された、プログラム可能な命令(例えば、アルゴリズム)を備える。検出器38は、検出器38により測定された発光の変化を変換し、そして分析物30の存在、濃度および/または濃度の変化を決定する。マイクロ共振器29のエバネッセント場または発光の変化は、分析物30が捕捉剤32により捕捉されて複合体34を形成したことを示す。検出器38は、バイオセンサ28のエバネッセント場および/または発光の変化に対応する計算値および/または信号を、モニタ14に伝送する。次いで、モニタ14は、分析物30の濃度に関連するデータを、ディスプレイへの出力のためにフォーマットする。この工程は、分析物30が血流中に存在することを表示する工程(例えば、「analyte detected.(分析物が検出された。)」との文を表示する工程)を包含し得る。
【0055】
検出器38は、分析物30の濃度の変化の時間導関数を計算するように構成されることがさらに企図される。具体的には、マイクロ共振器29の光特性の変化の速度が、分析物30の濃度の決定を可能にする。マイクロ共振器29の光特性の二次時間導関数を求めることにより、分析物30の濃度の変化の速度を計算することが可能になる。プログラム可能な命令を検出器に提供して、導関数の計算を可能にすることは、当業者の知識の範囲内である。血流中の分析物30の濃度に関するデータは、試験結果のより詳細な分析を可能にする。具体的には、分析物30が血流中に存在するか否かを単に出力することとは異なり、分析物30の濃度および分析物30が発生する割合を知ることにより、健康の専門家に、状態(例えば、心筋梗塞)の重篤度を決定するためのツールが提供される。分析物30の検出された濃度または濃度の変化は、血液1リットルあたりのグラム数(例えば、μg/L)として出力され得る。
【0056】
マイクロ共振器29は、連続的に作動し得、ここで励起源36は、励起光をマイクロ共振器29に連続的に供給し、そして検出器38は、発光を連続的に受信する。いくつかの実施形態において、励起源36は、励起光をパルス化し、そして検出器38は、いわゆる「信号式時間」(表面特性に関連するマイクロ共振器29の特徴的な時定数)を測定する。
【0057】
マイクロ共振器29は、全ての抗体が分析物30に結合し、そしてさらなる分析物30が結合し得なくなった時点で、機能することを止める。従って、マイクロ共振器29の機能の持続時間は、患者の血液中の分析物30の濃度と共に変動する。
【0058】
図5は、表面プラズモン共鳴の原理を使用するバイオセンサ28の別の実施形態を示す。この実施形態において、バイオセンサ28は、光学プリズム52を備え、この光学プリズムは、第一の面53、基部54および第二の面55を有する。金属層56が、基部54上に配置される。金属層56は、金属(例えば、金、銅、銀および/またはこれらの組み合わせ)から形成される。誘電材料が金属層56の代わりとして使用され得ることもまた予測される。金属層56は、その付着していない方の表面に配置された捕捉剤32を備える。
【0059】
プリズム52は、励起源36および検出器38に光学的に結合される。励起源36は、単色光を、内部反射を起こすために充分な入射角で、面53を通して供給する。表面プラズモン共鳴に起因して、この励起光は、部分的に面55により反射し、そして部分的に金属層56を通って伝播する。この金属層に沿って進む、生じる電磁エバネッセント波は、金属層56への分析物30の結合によって変化する。これによって、反射光の強度は、エバネッセント波と表面プラズモンとの間でのエネルギー移動により変化する。励起源36は、入射角を変調して表面プラズモン共鳴角を同定し、この角度で、反射光の強度は局所極小になる。
【0060】
検出器38は、面53からの反射光を受信し、この反射光の強度を測定し、そして表面プラズモン共鳴角を決定する。次いで、検出器38は、プリズム52に結合した分析物30の量を示す信号をモニタ14に伝送する。次いで、モニタ14は、分析物30の濃度、濃度の変化の速度を計算する。
【0061】
血液アッセイを実施する方法が、図6に図示されている。工程100において、バイオセンサ28は、血液と流体連絡して配置される。これは、バイオセンサ28をアクセス部材(例えば、プローブ12)内に配置し、次いでこのアクセス部材を血管「V」に挿入することにより、達成され得る。上で議論されたように、プローブ12が血管に挿入されると、血液が管腔22に流入し、これによって、バイオセンサ28が血液と流体連絡して配置される。あるいは、血液は、プローブ12の第一の管腔を通して外部の位置に引き抜かれ、エキソビボの位置でバイオセンサ28を通過し、そしてプローブ12の第二の管腔を通して患者に戻され得ることが想定される。
【0062】
工程102において、励起源36は、励起光をバイオセンサ28(マイクロ共振器29またはプリズム52のいずれか)に伝送する。工程104において、分析物30の濃度および濃度の変化が、検出器38により決定される。検出器38は、バイオセンサ28から戻る光を測定し、そして強度に基づいて、信号式時定数、発光の位相の遅れ、および分析物30の濃度の変化を決定する。上で議論されたように、分析物30の濃度は、バイオセンサ28の表面に配置された捕捉剤32への分析物30の結合が原因であると考えられる。具体的には、検出器38は、バイオセンサ28の光学特性を測定することによって、この濃度を計算する。分析物30の濃度は、バイオセンサ28の光学特性の変化の速度を計算することによって、決定される。分析物30の濃度の変化の速度は、バイオセンサ28の光学特性の二次時間導関数を求めることによって、計算される。
【0063】
工程106において、検出器38は、分析物30の濃度に関する信号をモニタ14のディスプレイに伝送して、臨床医に、分析物30のレベルの連続的な分析を提供する。この信号としては、分析物30が存在することのインジケーター、分析物30の濃度のインジケーター、分析物30の濃度の変化のインジケーター、および分析物30の濃度の変化の速度のインジケーターが挙げられ得るが、これらに限定されない。次いで、臨床医は、この分析物の濃度を、最初に予め決定された臨床閾値と比較して、特定の処置が認可されるか否かを決定する。
【0064】
さらに、モニタ14はまた、分析物濃度の変化の速度を表示するように適合される。臨床医は、分析物濃度の変化の速度を、第二の予め決定された臨床閾値と比較して、特定の処置が認可されるか否かを決定する。モニタ14は、必要に応じて、自動アラームを備え得、臨床医に、分析物濃度が1つ以上の閾値を超えたことを警告し得る。
【0065】
本開示の数個の実施形態が図面に示され、そして/または本明細書中で議論されたが、本開示がこれらに限定されることは意図されない。なぜなら、本開示は、当該分野が許容する程度に広い範囲で開示されていること、および本明細書がそのように読まれることが意図されるからである。例えば、バイオセンサおよび/またはモニタは、他の体液、組織、酵素などに対して評価またはアッセイの実施を行い得ることが予測される。従って、上記説明は、限定と解釈されるべきではなく、単に、特定の実施形態の例示と解釈されるべきである。当業者は、添付の特許請求の範囲の趣旨および範囲内で、他の改変を予測する。
【符号の説明】
【0066】
10 血液分析器
12 プローブ
14 モニタ
16 近位端
18 遠位端
20 ハウジング
22 管腔
24 ポート
28 光学バイオセンサ
30 分析物
32 捕捉剤

【特許請求の範囲】
【請求項1】
分析物について血液をアッセイするための医療分析器であって、
血管と流体連絡するように適合された光学バイオセンサであって、これによって、血管からの血液は該バイオセンサと接触し、該バイオセンサは、該血液の分析物と結合するように適合された少なくとも1つの材料を有する、光学バイオセンサ;
励起光を該バイオセンサに供給するための発生源;および
検出器であって、該検出器は、該バイオセンサの該少なくとも1つの材料と該血液の分析物との結合から生じる、該バイオセンサによる発光の変化を検出し、そして該バイオセンサの少なくとも1つの光学特性の変化を表す連続的な信号を発生させるように適合されている、検出器
を備える、医療分析器。
【請求項2】
モニタをさらに備え、該モニタは、前記検出器により伝送された前記連続的な信号を受信し、そして前記分析物の濃度に対応する視覚表示を提供するように適合されており、前記検出器が、該分析物の濃度に関する計算を実施するためにさらに適合されている、請求項1に記載の医療分析器。
【請求項3】
アクセス部材をさらに備え、該アクセス部材は、前記血管にアクセスし、そして該アクセス部材の管腔内に配置された前記光学バイオセンサを有し、これによって、血液が該管腔を通って該バイオセンサに接触する、請求項1に記載の医療分析器。
【請求項4】
前記アクセス部材が、前記血管に貫入するように適合された遠位端を備え、これによって、該血管内に少なくとも部分的に配置され、前記バイオセンサが、該アクセス部材の該遠位端内に配置される、請求項3に記載の医療分析器。
【請求項5】
前記遠位端が、侵入ポートおよび出口ポートを備え、該侵入ポートは、前記バイオセンサに接触するために前記アクセス部材の管腔内の血液の侵入を可能にするためのものであり、そして該出口ポートは、該血液を前記血管に戻すためのものである、請求項4に記載の医療分析器。
【請求項6】
前記光学バイオセンサが、光学球形状マイクロ共振器を備え、該光学球形状マイクロ共振器が、前記分析物に結合するように適合された前記少なくとも1つの材料を有する、請求項1に記載の医療分析器。
【請求項7】
前記光学バイオセンサが、光学プリズムを備え、該光学プリズムが、該光学プリズムの基部上に配置された金属層を有し、該金属層が、前記分析物に結合するように適合された前記少なくとも1つの材料を有する、請求項1に記載の医療分析器。
【請求項8】
血液アッセイを実施するためのシステムであって、
血管と流体連絡するように適合された光学バイオセンサであって、これによって、血管からの血液は該バイオセンサと接触し、該バイオセンサは、分析物に結合するように適合された少なくとも1つの材料を有する、光学バイオセンサ;
該少なくとも1つの材料が該分析物と結合することにより生じる、該バイオセンサの少なくとも1つの光学特性の変化を検出するための手段;および
該バイオセンサの該少なくとも1つの光学特性の変化を表す連続信号を、表示モジュールに伝送するための手段、
を備える、システム。
【請求項9】
前記光学バイオセンサが、光学マイクロ共振器を備え、該光学マイクロ共振器の表面に、少なくとも1つの材料が結合しており、前記分析物が該少なくとも1つの材料に付着して、該マイクロ共振器の光学特性を変化させる、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記光学マイクロ共振器が、実質的に球状の形状を有する、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
少なくとも1つの抗体材料が、前記分析物に付着するように適合されており、該分析物が、心臓トロポニン、ミオグロビン、クレアチニンキナーゼ、クレアチンキナーゼアイソザイムMB、アルブミン、ミエロペルオキシダーゼ、C反応性タンパク質、虚血修飾アルブミンおよび脂肪酸結合タンパク質からなる群より選択される、請求項8に記載のシステム。
【請求項12】
前記バイオセンサが、前記血管の管内に導入されるように構成されている、請求項8に記載のシステム。
【請求項13】
アクセス部材をさらに備え、該アクセス部材は、前記血管にアクセスするように構成され、そして前記血液の通過を可能にする少なくとも1つのポートを有し、前記バイオセンサが該アクセス部材の遠位端内に配置される、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
アクセス部材、および該アクセス部材を通して前記血液を採取して該血管から離れた前記バイオセンサと接触させるための手段をさらに備え、該アクセス部材が、前記血管にアクセスするように、および該血液を該血管に戻すように構成されている、請求項8に記載のシステム。
【請求項15】
前記バイオセンサの前記光学特性が、発光強度、位相の遅れおよび時定数からなる群より選択される、請求項8に記載のシステム。
【請求項16】
前記光学バイオセンサが、光学プリズムを備え、該光学プリズムの基部に金属層が配置されており、該金属層は、該金属層の表面に結合した少なくとも1つの抗体材料を有し、前記分析物が該少なくとも1つの抗体材料に付着する、請求項8に記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6】
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