説明

血液産物移送システム

【課題】血液産物が、より良い効率と速さで、より小さい直径の管状物を通って容易に流れることを可能にする、改善された血液産物移送システムを提供する。
【解決手段】血液貯蔵バッグ20と処理バッグ32との間の血液産物の移送のためのシステム。このシステムは、1つ以上の血液貯蔵バッグ20をその中で支持するための気密閉じ込めチャンバー10を備える。扉28は、チャンバー10への出入りのために提供され、そして管状物が血液貯蔵バッグ20からチャンバー10を出ることを可能にする気密治具26を備える。流体ポンプ12は、閉じ込めチャンバー10内で、加圧か、または減圧のいずれかを確立するために気密チャンバー10に連結される。コントローラーは、空気ポンプ12を制御し、次いで、血液産物の移送を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、米国仮出願第60/322,387号(2001年9月14日出願)の35.U.S.C.§119(e)下で利益を主張し、その全体の内容が本明細書中で参考として援用される。
【0002】
(発明の背景)
(発明の分野)
本発明は、一般的に、流体産物移送システムに関し、そしてより具体的には、血液貯蔵バッグと処理バッグとの間、またはその反対の間で血液産物を移送するためのシステムに関する。本発明の原理は、遠心分離処理システムまたは他の体外の血液処理システムに適用され得る。
【背景技術】
【0003】
(先行技術)
現行の血液処理システムにおいて、一般的に、柔軟な血液貯蔵バッグから処理デバイス(例えば、遠心分離機)へ血液産物を移送するための2つの技術がある。これら2つの技術は、連結した管状物内に血液の流れを生成するために現在使用されている重力ポンプおよび蠕動ポンプを備える。
【0004】
重力技術に関して、血液貯蔵バッグは、代表的に、処理バッグより高い位置に配置され、そして血液は、重力によってバッグからより低く配置された遠心分離機へ流れる。そのバッグが十分に高い位置に配置され、管状物の直径が十分に広く、かつ管状物の長さが流体の流れを速めるのに十分に短い場合、この重力技術は、適する。管状物の内径が狭いいくつかの適用については、管状物の長さは、比較的長い。従って、合理的な排出時間を提供するために必要な高さは、重力技術を非実用的なものにする。
【0005】
この重力技術の欠陥は、管状物の大きさが、十分な流れを可能にするような十分な内径でなければならず、さもなければ、特に、血小板が流体の一部である場合、流体が凝固し得、したがって、流れを妨害し得る。さらに、管状物の内径が十分でない場合は、血液関連成分は比較的粘性が高いので、このことは、血液産物が非常に遅く流れることを引き起こし得る。重力技術の別の欠陥は、それらの位置が逆転しない限り、血液が1つの方向、実質的に血液貯蔵バッグから処理デバイスへの方向にのみ流れることを可能にすることである。
【0006】
血液産物を処理デバイス(例えば、遠心分離機)へ移送させるための第2の技術は、ポンプ(例えば、蠕動ポンプ)の使用である。これらのポンプは、流れの点において機能的であるが、血液産物、特に赤血球細胞に損傷を引き起こし得ることがそれらの欠点である。蠕動ポンプのローラーホイールは、血液が流れる管状物の非常に小さい領域にかなりの量の圧力をかける傾向にあり、それによってローラーに接しているいくつかの赤血球細胞を破壊する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
(発明の要旨)
従って、血液産物が、より良い効率と速さで、より小さい直径の管状物を通って容易に流れることを可能にする、改善された血液産物移送システムを提供することが、本発明の目的である。
【0008】
本発明の別の目的は、赤血球または血液産物の他の任意の成分が、いかなる損傷影響も受けないようにし、滅菌された閉(鎖)環境に維持するように、操作する血液産物移送システムを提供することである。
【0009】
本発明の前述の目的および他の目的、特徴および利点を達成するために、血液貯蔵バッグと処理バッグ(通常、遠心分離処理バッグ)との間に血液産物を移送するためのシステムが提供される。このシステムは、チャンバー内、少なくとも1つの血液貯蔵バッグおよび通常複数のそのようなバッグを支持するために、好ましくはその上部で支持される手段を提供される気密閉じ込めチャンバーから構成される。好ましい方向においては、血液貯蔵バッグは、その底部にある血液貯蔵バッグの管状物端とともに、垂直の位置で支持される。気密閉じ込めチャンバーは、分配モジュールを経由して処理モジュールに連結するために、血液貯蔵バッグから管状物がチャンバーから出ることを可能にする、気密治具例えば、を備える扉が提供される。流体ポンプは、血液産物を移送するために、1つの場合は、加圧下に血液貯蔵バッグから処理バッグへ移送するために、他の場合は、減圧を使用して、処理バッグから血液貯蔵バッグへ流体を戻すために、チャンバー内を加圧するか、またはチャンバー内を減圧するかのいずれかを確立するため、気密閉じ込めチャンバーに連結される。コントローラーは、少なくとも流体ポンプを制御し、次いで、血液産物の移送を制御するために、使用される。
【0010】
上で示したように、気密閉じ込めチャンバーは、複数の貯蔵バッグを支持するためのものであり得る。これらのバッグは、折りたたまれた管状物または血液貯蔵バッグを介して障害を生じさせることなく、加圧または減圧によって血液産物が流れることを可能にする位置に配置される。この流体ポンプは、チャンバーへ圧力を供給するかまたはチャンバーに対して減圧させるかのいずれかのための圧縮機を有する空気ポンプを備え得る。制御ソレノイド回路は、1つの状態では加圧操作および別の状態では減圧操作を選択するために提供され得る。これらの1つの状態または別の状態は、相互に排他的である。
【0011】
本発明の他の局面に従って、気密閉じ込めチャンバーは、チャンバーへ加圧かまたは減圧のいずれかを連結する流体制御回路を備え得る。この実施形態においては、チャンバー内のいくつかのバッグが、第1の時間間隔の間、圧力に供され、そして他のバッグは、第2の時間間隔の間、減圧に供される。
【0012】
本発明の別の実施形態に従って、一方のチャンバーが、減圧源に連結するためであり、他方のチャンバーが、圧力源に連結するためである、1対の気密閉じ込めチャンバーであり得る。これは、一方のチャンバーに圧力のみおよび他方のチャンバーに減圧のみを指示するための、ポンプとチャンバーとの間に連結された空気制御回路を備え得る。各チャンバーは、扉を備え得る。そのチャンバーは、共通の隔壁によって分離され得る。
【0013】
本発明のなお別の実施形態に従って、1対のポンプおよびそれぞれのチャンバーに関連するポンプを有する1対の関連するチャンバーが提供され得る。この実施形態においては、減圧のみが、一方のチャンバーに連結され、そして加圧のみが、他方のチャンバーに連結される。このチャンバーは、分離され得、そして各チャンバーは、それ自体に出入り扉を有する。
例えば、本発明は、以下の項目を提供する。
(項目1)
血液貯蔵バッグと処理バッグとの間のいずれかの方向へ血液産物を移送するためのシステムであって、該システムは、以下:
気密閉じ込めチャンバー;
該チャンバーの底部の該血液貯蔵バッグの管状物端を有する、垂直の位置で少なくとも1つの血液貯蔵バッグを支持するための該チャンバー内のハンガー;
気密治具を備える該気密閉じ込めチャンバーへの扉であって、該扉は、該血液貯蔵バッグからの管状物が該チャンバーを出ることを可能にする、扉;
該気密閉じ込めチャンバーに結合した流体ポンプであって、該ポンプは、該気密閉じ込めチャンバー内の加圧および減圧のうちの1つを設定して、該血液貯蔵バッグと処理バッグとの間のいずれかの方向に血液産物を移送するためのポンプ;および
少なくとも該空気ポンプを制御し,次いで、該血液産物の移送を制御するためのコントローラー
を備える、システム。
(項目2)
項目1に記載のシステムであって、前記ハンガーが、複数の血液貯蔵バッグを支持する、システム。
(項目3)
項目2に記載のシステムであって、前記処理バッグが、遠心分離処理バッグである、システム。
(項目4)
項目3に記載のシステムであって、ここで前記バッグが、折りたたまれた管状物または血液貯蔵バッグを介して障害を生じさせることなく、加圧または減圧によって血液産物が流れることを可能にする位置に配置される、システム。
(項目5)
項目1に記載のシステムであって、ここで前記流体ポンプが、前記チャンバーへの加圧を供給するかまたは前記チャンバーに対して減圧させるかのいずれかのための圧縮機を有する空気ポンプを備える、システム。
(項目6)
項目5に記載のシステムであって、該システムは、1つの状態である加圧操作および別の状態である減圧操作を選択するための制御ソレノイド回路を備える、システム。
(項目7)
項目6に記載のシステムであって、前記1つの状態および別の状態が、相互に排他的である、システム。
(項目8)
項目1に記載のシステムであって、前記チャンバーが、複数の血液産物バッグを備え、そして該チャンバーに対して加圧かまたは減圧のいずれかの1つの場合にのみ連結される流体制御回路をさらに備える、システム。
(項目9)
項目8に記載のシステムであって、前記チャンバー内の前記バッグのいくつかが、第1の時間間隔の間、加圧に供され、そして該バッグの他のバッグは、第2の時間間隔の間、減圧に供される、システム。
(項目10)
項目1に記載のシステムであって、該システムは1対の気密閉じ込めチャンバーを備え、一方は、減圧源を受け入れるための気密閉じ込めチャンバーであり、そして他方は、加圧源を受け入れるための他のチャンバーである、システム。
(項目11)
項目10に記載のシステムであって、一方のチャンバーに加圧のみおよび他方のチャンバーに減圧のみを指示するための、前記ポンプと前記チャンバーとの間に連結された空気制御回路を備える、システム。
(項目12)
各チャンバー上に扉を備える、項目11に記載のシステム。
(項目13)
項目12に記載のシステムであって、前記チャンバーが、隔壁によって分離されている、システム。
(項目14)
項目10に記載のシステムであって、各チャンバーに対して1対のポンプを備える、システム。
(項目15)
項目14に記載のシステムであって、減圧のみが、一方のチャンバーに連結され、加圧のみが他方のチャンバーに連結される、システム。
(項目16)
項目15に記載のシステムであって、前記チャンバーが分離され、そして各チャンバーがそれ自体の出入り扉を有する、システム。
(項目17)
血液産物を操作するための遠心分離処理システムであって、該システムは、以下:
少なくとも1つの処理バッグを備える、処理モジュール;
貯蔵モジュールであって、該モジュールは、その底部の該血液貯蔵バッグの管状物端を有する、垂直の位置で少なくとも1つの血液産物貯蔵バッグを支持するための気密閉じ込めチャンバー、該チャンバーへの出入り扉および該気密閉じ込めチャンバーに連結された流体ポンプであって、該ポンプは、該チャンバー内の加圧および減圧のうちの1つを設定して、該血液貯蔵バッグと該処理バッグとの間のいずれかの方向に血液産物を移送するための、ポンプ、を備える貯蔵モジュール;および
血液産物の移送を制御するための制御モジュール、
を備える、システム。
(項目18)
項目17に記載のシステムであって、前記処理バッグが、遠心分離処理バッグである、システム。
(項目19)
項目18に記載のシステムであって、ここで前記バッグが、折りたたまれた管状物または血液貯蔵バッグを介して障害を生じさせることなく、加圧または減圧によって血液産物が流れることを可能にする位置に配置される、システム。
(項目20)
項目17に記載のシステムであって、ここで前記流体ポンプが、前記チャンバーへ圧力を供給するかまたは前記チャンバーに対して減圧させるかのいずれかのための圧縮機を有する空気ポンプを備える、システム。
(項目21)
項目20に記載のシステムであって、該システムは、1つの状態である加圧操作および別の状態である減圧操作を選択するための制御ソレノイド回路を備える、システム。
(項目22)
項目17に記載のシステムであって、前記チャンバーが、複数の血液産物バッグを備え、そして該チャンバーに対して加圧かまたは減圧のいずれかの1つの場合にのみ連結される流体制御回路をさらに備える、システム。
(項目23)
項目22に記載のシステムであって、前記チャンバー内の前記バッグのいくつかが、第1の時間間隔の間、加圧に供され、そして該バッグの他のバッグは、第2の時間間隔の間、減圧に供される、システム。
(項目24)
項目17に記載のシステムであって、該システムは1対の気密閉じ込めチャンバーを備え、一方は、減圧源を受け入れるための気密閉じ込めチャンバーであり、そして他方は、加圧源を受け入れるための気密閉じ込めチャンバーである、システム。
(項目25)
項目24に記載のシステムであって、一方のチャンバーに加圧のみおよび他方のチャンバーに減圧のみを指示するための、前記ポンプと前記チャンバーとの間に連結された空気制御回路を備える、システム。
(項目26)
項目24に記載のシステムであって、各チャンバーに対して1対のポンプを備える、システム。
(項目27)
項目26に記載のシステムであって、減圧のみが、一方のチャンバーに連結され、加圧のみが他方のチャンバーに連結される、システム。
(項目28)
項目27に記載のシステムであって、前記チャンバーが分離され、そして各チャンバーがそれ自体に出入り扉を有する、システム。
(項目29)
血液貯蔵バッグと処理バッグとの間のいずれかの方向へ血液産物を移送する方法であって、該方法は、以下の工程:
気密閉じ込めチャンバー内に該血液貯蔵バッグを配置する工程であって、該血液貯蔵バッグが、垂直の位置につるしてある工程;
該気密閉じ込めチャンバーにポンプを連結させる工程;
該気密閉じ込めへ該ポンプによって減圧または加圧のいずれかを提供し、該血液貯蔵バッグと該処理バッグとの間のいずれかの方向への血液産物の移送を可能にする工程、
を包含する、方法。
(項目30)
項目29に記載の方法であって、ここで前記バッグが、折りたたまれた管状物または血液貯蔵バッグを介して障害を生じさせることなく、加圧または減圧によって血液産物が流れることを可能にする位置に配置される、方法。
(項目31)
項目29に記載の方法であって、該方法は、1つの状態である加圧操作および別の状態である減圧操作を選択するための前記ポンプの制御する工程を包含する、方法。
(項目32)
項目31に記載の方法であって、前記1つの状態および別の状態が、相互に排他的である、方法。
(項目33)
項目29に記載の方法であって、該方法は、前記チャンバー内に複数の貯蔵バッグを配置する工程、および該チャンバーへ加圧または減圧のいずれかの1つの場合にのみ連結される流体制御回路を提供する工程を包含する、方法。
(項目34)
項目33に記載の方法であって、前記チャンバー内の前記バッグのいくつかが、第1の時間間隔の間、加圧に供され、そして該バッグの他のバッグは、第2の時間間隔の間、減圧に供される、方法。
(項目35)
項目29に記載の方法であって、該方法は、1対の気密閉じ込めチャンバーを含み、一方は、減圧源を受け入れるための気密閉じ込めチャンバーであり、そして他方は、加圧源を受け入れるための気密閉じ込めチャンバーである、方法。
(項目36)
項目35に記載の方法であって、一方のチャンバーに加圧のみおよび他方のチャンバーに減圧のみを指示するための、前記ポンプと該チャンバーとの間に連結された空気制御回路を含む、方法。
(項目37)
項目36に記載の方法であって、前記チャンバーが、隔壁によって分離されている、方法。
(項目38)
項目36に記載の方法であって、各チャンバーに対して1対のポンプを含む、方法。
【図面の簡単な説明】
【0014】
本発明の多くの他の目的、特徴および利点は、添付の図面とあわせて考慮される場合、以上の詳細な説明を読むことで明らかになるはずである:
【図1】図1は、本発明の血液産物移送装置が使用され得るシステムを示すシステム組立分解図である;
【図2】図2は、本発明の空気チャンバーの透視図である;
【図3】図3は、加圧および減圧それぞれについての交互の操作を示す、流体ポンプ、チャンバーおよび空気供給源を示す模式図である;
【図4】図4は、複数の血液産物貯蔵バッグを有する単一のポンプを使用する本発明の実施形態を示すシステム組立分解図である;
【図5】図5は、単一のポンプを使用する本発明の別の実施形態のシステム組立分解図であるが、ここでチャンバーは、交互に空の状態と満たされた状態であり得る血液貯蔵バッグを備え得る;
【図6】図6は、気密閉じ込めチャンバーが、単一のポンプを有する2つの分離チャンバーに分離される本発明のなお別の実施形態のシステム組立分解図である;
【図7】図7は、分離閉じ込めチャンバーおよび分離ポンプを使用する本発明のなお別の実施形態のシステム組立分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
(発明の詳細な説明)
本明細書において以降、議論される図面は、血液産物バッグまたは他の任意の流体バッグを保存するためのチャンバーを示し、ここでその流体は、蠕動ポンプの使用または重力の必要なしに駆動または移送されるべきである。本発明の1つの実施形態においては、例えば、遠心分離機(例えば遠心分離処理バッグ)へ血液産物を急送する目的で、圧力のみが、閉じ込めチャンバー内に適用され得る。別の実施形態において、本発明に従って、チャンバーは、そのチャンバー内の血液処理バッグから血液産物貯蔵バッグへ血液産物を移送するために減圧下で操作され得る。
従って、本発明は、血液関連処理のために遠心分離機へおよび/または遠心分離機から血液または血液関連産物流体の流れを促進する加圧チャンバーおよび/または減圧チャンバーである、機械的デバイスを本質的に記載する。血液産物は、医薬産業において標準的な血液かまたは付属の封止された管状物を有する移送バッグ中に含まれ得る。血液関連産物としては、任意の組み合わせもしくは別々で、そしてそれらが含まれるバッグの容量までの任意の量の、血小板、血漿、赤血球細胞が挙げられ得る。本発明の目的のために、用語「血液産物」としては、処置したまたは未処置の血液に関連した流体、温かい血液または冷たい血液、保存された血液または新鮮な血液、生理学的溶液(生理食塩水、栄養液および/または抗凝固性溶液が挙げられるが、これらに限定されない)で希釈された血液、1つ以上の血液成分(例えば、濃縮血小板、血小板が豊富な血漿、新鮮な凍結血漿、血漿、血漿誘導体(例えば、寒冷沈降物、充填された赤血球細胞または軟膜))および血液または血液成分から誘導された類似産物これらが挙げられ得るが、これらに必ずしも限定されない。
【0016】
本発明の1つの目的は、1つの滅菌された柔軟な血液バッグまたは複数の滅菌された柔軟な血液バッグから1つの遠心分離滅菌処理バッグまたは複数の遠心分離滅菌処理バッグへ血液産物流体の流れを生じさせることである。本発明のこの局面に対して、空気圧は、血液産物バッグを備えるチャンバー内に使用される。第2の目的は、1つの遠心分離滅菌処理バッグまたは複数の遠心分離滅菌処理バッグから1つの滅菌された柔軟な血液バッグまたは複数の滅菌された柔軟な血液バッグへ血液産物流体の流れを生じさせることである。これを達成するために、減圧が、血液産物バッグを備えるチャンバー内で使用される。
【0017】
図1を参照すると、これは、少なくとも1つの血液貯蔵バッグと遠心分離処理バッグとの間で血液産物の移送を可能にするためのデバイスを具体化する細胞処理システムのシステム組立分解図である。図1に示される多くの構成要素は、本明細書中で詳細を記載しない。しかし、システムの流体管理部分のより包括的な記載については、2001年1月16日に譲渡された、Barryら、米国特許第6,175,420号に参照がなされる。遠心分離機自体に関するさらなる記載については、1997年9月9日に譲渡された、Jorgensenに対する、米国特許第5,665,048号も参照され得る。米国特許第5,665,048号および同第6,175,420号の両方は、本明細書中でその全体が参考として援用される。
【0018】
図1は、本発明に従った減圧/加圧チャンバー10および管状物14を経由して気密閉じ込めチャンバー10に連結する付属ポンプ12を示す。図1はまた、16に空気源を示す。チャンバー10内に、一連の血液産物貯蔵バッグ20が模式的に示される。これらの各バッグは、各バッグに付属する留めループ24を用いてハンガー22によって支持される。各バッグからの個々の線または管状物は、気密治具26を経由し、チャンバーの壁を通過して連結する。図1は、チャンバー10の底部にあるこの治具を図解する。しかし、本明細書で後にさらに詳しく記載される実施形態においては、その治具は、例えば、図2にあるように、扉の端および扉の中間あたりに通常提供される。図1はまた、チャンバー10への扉28も示す。
【0019】
図1では、遠心分離処理バッグ32と関連し得る遠心分離機30もまた示される。複数の流体管理カセット42および蠕動ポンプ44を備える分配セクション40もまた示される。カセット42はまた、生理食塩水源または生理食塩水バッグ45および試薬区画46に連結される。流体管理カセットに関する廃棄物バッグ48もまた示される。
【0020】
図1に具体的に図解されていないが、システムの一部として考慮されるものは、コンピュターコントローラーである。しかし、これは、本明細書で後に記載される本発明の他の実施形態において示される。これは、本発明に従って、とりわけ空気ポンプの操作を制御するプロセッサーコントロール50として記載される。
【0021】
本発明の加圧/減圧チャンバーのさらなる詳細についての適用の図2に参照がなされ得る。上で示したように、本発明の概念は、貯蔵チャンバー内の単一バッグのみの使用でさえ実施され得る。しかし、多くのバッグが、デバイスチャンバーに配置され得、そのバッグの数は、遠心分離の処理能力(例えば、それが単一デバイスかまたはNユニットデバイスであるか)に依存する。チャンバー10は、処理するためのチャンバー内への出入りを可能にし、かつそのチャンバー内にバッグを配置することを可能にする気密扉28を備える。気密扉28はまた、血液バッグからの管状物がチャンバーを出ることを可能にするための隣接する気密治具26を有し、その結果、これらの管状物の端部は、遠心分離処理管状物に滅菌的につながれ得る。これは、チャンバー内の種々の長さの管状物26Aおよびチャンバーの外側の管状物26Bによって図2および4に図解される。気密管状物治具26は、チャンバーのバッグ容量に関する最大数の管状物を可能にする。血液バッグおよび管状物が分離されていないまたは切断されていないので、滅菌環境を提供するためのデバイスには関心がない。チャンバー内には、1つ以上のハンガーがあり、単一のバッグまたは複数のバッグを取りつけるためのハンガー22で、図1で模式的に図解されるこれらバッグ20は、好ましくは垂直に取りつけられ、その結果、加圧下では、血液産物が遠心分離機に取り出されるまで、加圧の適用では、管状物は折りたたまれないか、または締め付けられない。
【0022】
チャンバー10を備える本発明のデバイスは、加圧または減圧の勾配レベル(実質的に、無加圧または無減圧から、加圧または減圧への勾配)を、任意の時間間隔で提供する能力を有する。デバイスチャンバー10は、好ましくは図2に図解されるように、使用者によってまたは大気圧の状態に加圧または減圧を解放するための遠心分離処理によって制御され得る解放バルブ21を有する。また、チャンバーへの気密扉28は、好ましくは、チャンバーが加圧でも減圧でもない限り、扉を開くことができないことを保証するための安全掛け金のような安全な機構を有する。
【0023】
本発明に従って、デバイスのチャンバー10はまた、チャンバーの壁に取り付けられ得る圧力解放バルブを有する。この圧力解放バルブは、加圧または減圧が、デバイスチャンバーの限界を超えないことを保証する。図2に示されるような本発明のデバイスは、操作者によって手動で制御される自立装置として構築され得るか、または処理全体を駆動するシステムによって自動的に駆動され得る。
【0024】
気密閉じ込めチャンバーは、大きい加圧または減圧に耐え得る材料によって構成される。チャンバーの容積は、十分に大きいので、チャンバーの上部を横切って走るバッグハンガーによって垂直に吊るされる1つ以上の柔軟な血液バッグ(または血液移送バッグ)を備え得る。チャンバーの扉は、好ましくは透明な窓の形態であり、チャンバーへの視界を可能にするようなレクサンまたはいくつかの他の強固な透明な材料から作製される。前に示したように、チャンバーへの扉は、気密であり、そしてチャンバー内に柔軟な血液バッグを配置するための通路を提供する。その扉は、治具(例えば、柔軟なバッグまたは移送バッグからチャンバーの外側へ管状物が、チャンバーを出ることを可能にする治具26を有し、ここでその管状物が遠心分離の処理バッグへ滅菌されたドックで取りつけられ得る。
【0025】
また図面に示されるように、チャンバー10は、外部ポンプ12に連結された空気ホース14に結合される。ポンプ12は、チャンバーに空気加圧か、または減圧のいずれかを提供する。チャンバーは、加圧または減圧の読み取りが、コンピュータープロセッサーによってなされるか、または好ましくは処理されることを可能にする、加圧/減圧変換器を有する。圧力を生み出すために空気をチャンバーへ送りこむかまたは、あるいは、減圧を生み出すためにチャンバーから空気を引くことを可能にする、スイッチ機構が、ポンプに関連する。
【0026】
チャンバー連動機構、チャンバー解放バルブ、チャンバー変換器、空気ポンプおよび空気の流れを制御するために必要とされる他のソレノイドは、処理全体を制御する、より大型のコンピューターシステム自体の一部であるコンピュータープロセッサーによってすべて制御される。この遠心分離システムは、加圧および/または減圧チャンバーを搭載する処理および搭載しない処理を容易にする使用者インターフェースを有する。
【0027】
ここで、図面へのさらなる参照とともに、図2は、チャンバー10への扉28を図示する。また、ハンガー22が、図2に図示され、ハンガー22から支持される少なくとも1つの血液産物貯蔵バッグ20を示す。図2に示される管状物の数は、3つすべてのバッグからの管状物に関連して、チャンバー内に3つまでのバッグが存在し得る。また、バッグに結合する管状物26Aが、管状物26Bに対してチャンバーの外側へ連結されることを可能にする管状物治具26が図示される。管状物26Aおよび26Bは、同じ途切れない管状物であり得る。
【0028】
また、図2を参照して、チャンバー10およびチャンバー10から空気ポンプ12へ連結する管状物14が図示される。本明細書中で以降、さらに詳しく記載されるように、減圧か、または加圧のいずれかの操作を選択するために制御されるソレノイド80Aおよび80Bもまた図2に図示される。減圧制御バルブ82Aおよび加圧制御バルブおよび82Bもまた、図2に図示される。
【0029】
図2では、チャンバー解放バルブ21もまた、示される。チャンバー内で生じる加圧または減圧を読み取るためのゲージ15もまた、示される。
【0030】
図3は、ソレノイド80Aおよび80Bとともにポンプ12、チャンバー10および空気源16を示す模式図である。管状物ライン83A、84Aおよび85Aは、ソレノイド80Aに連結する。管状物ライン83B、84Bおよび85Bは、ソレノイド80Bに連結する。
【0031】
加圧操作に対して、管状物ライン83Aと85Aとの間に流体通路が存在するようにソレノイド80Aは操作される。同様に、管状物ライン83Bと85Bとの間に流体通路が存在するようにソレノイド80Bは操作される。このソレノイドの状態は、スイッチ11によって制御される。この位置のソレノイドでは、空気吸気口16から、ソレノイド80Aを経由して、ポンプ12を介して、そしてソレノイド80Bを経由するチャンバー10への直接通路が存在する。これによりチャンバー10内が加圧される。この様式の操作において、管状物84Aおよび84Bは、本質的に不通である。
【0032】
減圧操作に対して、ソレノイド80Aおよび80Bは、スイッチ11の制御下で、交互の位置に切り替えられる。スイッチ11は、手動で操作され得るか、または全体の処理システムから制御される電気スイッチであり得る。減圧状態の操作において、管状物83Aおよび83Bは、遮断され、そしてポンプの流入側は、ソレノイド80Bおよび管状物84Bならびに85Bを経由してチャンバー10に連結する。同様に、ポンプの排出側は、ソレノイド80Aおよび管状物84Aならびに85Aを経由して空気源16に連結する。
【0033】
柔軟な血液産物バッグからいくつかの遠心分離処理のための遠心分離機に血液産物を送達するために、使用者は、チャンバーの方へ扉を開き、バッグハンガーにバッグを吊るし、バッグからチャンバーの扉の一部である特別な管状物治具へと管状物を送り、扉を閉じ、滅菌されたドックを有する遠心分離処理バッグ管状物に管状物端を装着させ、次いでポンプおよび遠心分離処理を制御するコンピューターシステムを起動する。このコンピューターシステムは、使用者からか、またはいくつかの確立されたソフトウェアプロトコルのいずれかによって得られるチャンバー内の正しい圧力レベルを維持することを担う。一旦、血液産物が完全に遠心分離機へ送達されると、ポンプは、停止し、解放バルブは、圧力を逃がすように作動する。
【0034】
遠心分離処理バッグから柔軟な血液産物バッグに血液産物を送達するために、使用者は、チャンバーの方へ扉を開き、バッグハンガーにバッグを吊るし、バッグからチャンバーの扉の一部である特別な管状物治具へと管状物を送り、扉を閉じ、滅菌されたドックを有する遠心分離処理バッグ管状物に管状物端を装着し、次いでポンプおよび遠心分離処理を制御するコンピューターシステムを、すでに動作中または作動中でない場合は、起動する。このコンピューターシステムは、使用者か、またはいくつかの確立されたソフトウェアプロトコルいずれかによって得られるチャンバー内の正しい圧力レベルを維持することを担う。一旦、血液産物がチャンバー内の柔軟な血液産物バッグへ送達されると、ポンプは、停止し、解放バルブは、減圧を逃がすように作動する。
【0035】
ここで、図4〜7に図示されるように本発明の実施形態を分離するように、参照が、なされ得る。1つの実施形態において、単一の加圧/減圧チャンバーおよび単一のポンプデバイスを提供され得る。別の実施形態は、2つの加圧/減圧チャンバーデバイスを含み得る。なお別の実施形態では、分離したポンプもまた提供され得る。
【0036】
ここで、図4を参照して、単一ポンプ12および単一チャンバー10が示される。図4はまた、ポンプ12に連結する制御ライン52を有するプロセッサーコントロール50を示す。処理機コントロール50に結合する、加圧操作かまたは減圧操作のいずれかを選択するために手動で制御されるかまたはコンピュターコントロールスイッチのいずれかであるスイッチを有する図3に図示されるようなソレノイド配置であり得る。図4は、チャンバー10内に吊るされた一連の血液産物バグ20を図示する。また、扉28および気密治具26も図示される。加圧の適用に対して、チャンバーは、各バッグの外表面全体について均等に分配される圧力を使用して、滅菌された血液バッグの内容物を空にするために本質的に使用される。そのバッグは、好ましくは、垂直に吊るされるだけでなく、他の位置にも吊るされ得、その結果、各バッグから排気管状物へ入る傾向にある気泡が存在しないことが図4に注記される。適用された圧力は、バッグから血液産物を分配する効果的かつ正確な方法を提供する。
【0037】
図5に図示される本発明の別の実施形態に参照が、なされる。この実施形態において、2つの分離した一連のバッグが提供されることを示している。これは、3つのバッグ20Aおよび3つのバッグ20Bを備える。このバッグ20Aは、加圧の適用で空であり、そしてバッグ20Bは、減圧の使用で満たされ得る。再度、チャンバー10に加圧か、または減圧かのいずれかを適用するためのポンプを制御するための、プロセッサーコントロール50およびポンプ12へのコントロールライン52が図5に示される。
【0038】
図5の実施形態に従う操作の順序において、バッグ20A内の血液産物は、遠心分離への加圧の使用によって移送され得る。その後、チャンバー10への減圧の適用によって、処理バッグからのいくらかの所定の血液産物は、バッグ20Bへ移送され得る。
【0039】
ここで参照は、本発明のなおさらなる実施形態について図6になされる。この実施形態は、1つの単一のチャンバー10内の気密閉じ込めチャンバー10Aおよび10Bを備える。これらのチャンバー10Aおよび10Bは、防壁または隔壁17によって分離される。各チャンバー内には、ハンガーが存在することが図示される。チャンバー20A内の一連のバッグ60は、1つのハンガーから吊るされる。他方では、チャンバー10において、チャンバー内のハンガーから吊るされる一連のバッグ62が存在する。図6にはまた、分離扉28Aおよび28Bならびにそれぞれの気密治具26Aおよび26Bが図示される。
【0040】
図6において、2つのラインまたは管状物14Aおよび14Bへポンプの排出物を分離するためのソレノイド64に結合し得る単一ポンプ12が図示される。この配置は、チャンバー10Aのような1つのチャンバーにおける加圧およびチャンバー10Bのような第2のチャンバーにおける減圧を提供し得る。
【0041】
図6の実施形態の1つのバージョンに従って、ソレノイド64は、操作の第1の順序の間は、チャンバー10Aへの加圧および操作の第2の順序の間は、チャンバー10Bへの減圧を提供するように操作され得る。あるいは、ソレノイド64での連結は、ポンプの流入端および排出端の両方が、管状物14Aおよび14Bに連結するように提供され得、その結果、加圧および減圧が、各チャンバー10Aおよび10Bにおいて連続して生じる。このように、1つのチャンバーは、加圧を使用して空にされるべきバッグを備え、そして第2のチャンバーは、減圧を使用して満たされるべきバッグを備える。
【0042】
ここで、参照はまた、図7に図示される本発明のなおさらなる実施形態になされる。この実施形態は、ここでこの実施形態は、2つの分離チャンバー10Cおよび110Dを使用する。これらの各々は、それぞれ扉28Aおよび28Bならびに気密治具26Aおよび26Bを有する。このチャンバー10Cは、ハウジングバッグ70用であり、そして加圧チャンバーとして考慮される。チャンバー10Dは、ハウジングバッグ72を収容し、減圧チャンバーとしてみなされる。図7において、ポンプ12Aは、管状物13Aを経由してチャンバー10Cへ加圧を提供するように操作される。あるいは、ポンプ12Bは、管状物13Bを通って減圧するように操作され、その結果、チャンバー10Dは、減圧下になる。処理機コントロール50は、ポンプ12Aおよび12Bの両方に連結すると考慮されるコントロールライン52を備えることが図7に図示される。このコントロールは、各チャンバーに結合したポンプが存在する図7のバージョンをより簡単にする。図4〜7に記載された、上記の実施形態は、切替機構を必要とし、その結果、切替は、チャンバー内の減圧と加圧との間で起こり得る。図7の説明においては、そのようなポンプとチャンバーとの間の切替は必要としない。
【0043】
本発明のいくつかの実施形態を記載したが、前記のものは、単なる実例であり、限定ではなく、例として存在しただけであることは、当業者に明らかである。多くの改変および他の実施形態は、当業者の範囲であり、添付の特許請求の範囲およびそれらの等価物によって規定されるような本発明の範囲内に入るように企図される。本願を通して引用されるすべての参考文献、発行された特許、および公開された特許出願の内容は、本明細書で参考として援用される。これら特許、出願および他の文献における適切な構成部分、処理および方法が、本発明およびその実施形態のために選択され得る。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の血液貯蔵バッグと処理バッグとの間のいずれかの方向へ血液産物を移送する方法であって、該方法は、以下の工程:
第1の気密閉じ込めチャンバー内に該複数の血液貯蔵バッグを配置する工程であって、該複数の血液貯蔵バッグが、垂直の位置につるしてある工程;
第2の気密閉じ込めチャンバー内に該処理バッグを配置する工程であって、該処理バッグが、垂直の位置につるしてある工程;
該第1の気密閉じ込めチャンバーおよび該第2の気密閉じ込めチャンバーにポンプを連結させる工程;
該ポンプによって、操作の第1の順序の間に該第1の気密閉じ込めチャンバーに加圧または減圧の一方を提供し、操作の第2の順序の間に該第2の気密閉じ込めチャンバーに加圧または減圧の他方を提供し、該複数の血液貯蔵バッグと該処理バッグとの間のいずれかの方向への血液産物の移送を可能にする工程であって、該第1の気密閉じ込めチャンバーにおいて加圧が提供される場合、該第2の気密閉じ込めチャンバーにおいては減圧が提供されるか、または、該第1の気密閉じ込めチャンバーにおいて減圧が提供される場合、該第2の気密閉じ込めチャンバーにおいては加圧が提供される、工程
を包含する、方法。
【請求項2】
請求項に記載の方法であって、ここで前記複数の血液貯蔵バッグが、折りたたまれた管状物または血液貯蔵バッグを介して障害を生じさせることなく、加圧または減圧によって血液産物が流れることを可能にする位置に配置される、方法。
【請求項3】
請求項に記載の方法であって、該方法は、1つの状態である加圧操作および別の状態である減圧操作を選択するための前記ポンプの制御する工程を包含する、方法。
【請求項4】
請求項に記載の方法であって、前記1つの状態および別の状態が、相互に排他的である、方法。
【請求項5】
請求項に記載の方法であって、該方法は、前記チャンバーへ加圧または減圧のいずれかの1つの場合に前記複数の血液貯蔵バッグのうちの1つにのみ連結される流体制御回路を提供する工程を包含する、方法。
【請求項6】
請求項に記載の方法であって、前記チャンバー内の前記複数の血液貯蔵バッグのいくつかが、第1の時間間隔の間、加圧に供され、そして該複数の血液貯蔵バッグの他のバッグは、第2の時間間隔の間、減圧に供される、方法。
【請求項7】
請求項に記載の方法であって、該方法は、前記第1および第2の気密閉じ込めチャンバーを含み、一方は、減圧源を受け入れるための気密閉じ込めチャンバーであり、そして他方は、加圧源を受け入れるための気密閉じ込めチャンバーである、方法。
【請求項8】
請求項に記載の方法であって、一方のチャンバーに加圧のみおよび他方のチャンバーに減圧のみを指示するための、前記ポンプと該チャンバーとの間に連結された空気制御回路を含む、方法。
【請求項9】
請求項に記載の方法であって、前記チャンバーが、隔壁によって分離されている、方法。
【請求項10】
請求項に記載の方法であって、1対のポンプを含み、1つが各チャンバーに対するものである、方法。
【請求項11】
実質的に本明細書中に記載される、血液を移送するための方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−210425(P2012−210425A)
【公開日】平成24年11月1日(2012.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−133041(P2012−133041)
【出願日】平成24年6月12日(2012.6.12)
【分割の表示】特願2009−154215(P2009−154215)の分割
【原出願日】平成14年8月29日(2002.8.29)
【出願人】(502152621)ベリコ メディカル,インコーポレイテッド (6)
【Fターム(参考)】