説明

血液系悪性腫瘍を治療するための方法及び組成物

本発明は、CXCR4アンタゴニスト及び免疫療法剤の組合せを使用する、血液系悪性腫瘍に罹った患者を治療するための方法及び組成物に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、血液系悪性腫瘍を治療する分野にある。特に、本発明は、CXCR4アンタゴニスト及び免疫療法剤の組合せを使用する血液系悪性腫瘍を治療するための方法並びに組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
血液系悪性腫瘍を治療するための普通の方法は、自源性又は異質遺伝子起源のいずれかの造血前駆細胞の移植と組合せた悪性腫瘍細胞を破壊するための免疫療法のセッションである。モノクローナルな抗体は、現段階では癌の遺伝子療法の広く使用されている形態である。その副作用は、主として、化学療法の副作用と比較して、腫瘍細胞を標的とすることが高い特異性であるために比較的軽度である。この治療計画により得られる成功の欠如は、悪性造血細胞又はその前駆体を完全に除去する免疫療法の能力の低下によると信じられる。本発明は、免疫療法をCXCR4アンタゴニストと組合せることによって、この方法を改良する。
【0003】
本発明において有用な化合物は、サイトカインのストロマ細胞由来因子1(SDF−1)とのその相互作用を防止するCXCR4受容体のアンタゴニストであり、これは今やCXCL12と命名されている。多くのこのような薬剤及びこのような薬剤の使用は、当技術において既知である。一つの注目すべき薬剤は、モゾビル(登録商標)(プレリキサホル)の活性成分である1,1’−[1,4−フェニレン−ビス−(メチレン)−ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン(更にそのコード名、AMD3100によっても知られる)であり、これは、末梢血のための造血幹細胞を、非ホジキンスリンパ腫(NHL)及び多発性骨髄腫(MM)を持つ患者における収集及びその後の自家移植のために動員するために、顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)との組合せで使用するためにFDAによって認可されている。このCXCR4アンタゴニスト及び他のCXCR4アンタゴニストは、例えば、米国特許第5,021,409号;6,001,826号;5,583,131号;5,698,546号;5,817,807号;6,506,770号;6,756,391号;7,160,872号;6,872,714号;7,414,065号;6,667,320号及び7,022,717号;米国特許出願公開2007/0043012及び2007/0060591;並びにPCT出願公開WO92/016494;WO93/012096;WO95/018808;WO00/002870及びWO01/044229中に開示され、これらの全ては、本明細書中に参考文献として援用される。
【0004】
ケモカイン受容体CXCR4及びその天然のリガンドSDF−1/CXCL12は、造血の過程において重要であるように見受けられる(一般的な概説に対しては、Maekawa,T.,et al.,Internal Med.(2000)39:90−
100;Nagasawa,T.,et al.,Int.J.Hematol.(2000)72:408−411を参照されたい)。例えば、CXCR4又はSDF−1/CXCL12ノックアウトマウスは、造血欠陥を示す(Ma,Q.,et al.,Proc.Natl.Acad.Sci USA(1998)95:9448−9453)。SDF−1/CXCL12は、これらの細胞が、幹細胞(即ち、CD34である細胞)であるか、又は前駆細胞(特別な刺激に反応して規定された種類のコロニーの形成をもたらす)であるかに関わらず、CXCR4受容体を保有する細胞の位置決め及び分化を制御することが可能であるように見受けられる。
【0005】
骨髄の微小環境内で、SDF−1/CXCL12は、未成熟の及び成熟した造血細胞のために強力な化学誘因物質として作用し、そして従って白血病性前駆細胞及び白血病細胞におけるCXCR4の発現は、骨髄の微小環境へのこれらのホーミングのために寄与することができるように見受けられる。上昇したCXCR4レベルは、B細胞性慢性リンパ球性白血病(B−CLL)を持つ患者の白血病細胞において検出される(Mohle,R.,et al.,Leukemia(1999)13:1954−1959)。更に慢性リンパ球性白血病(CLL)における血液由来付着性ナース様細胞によるSDF−1/CXCL12の自己分泌は、白血病性B細胞を、自発的アポトーシスから保護するように見受けられる(Burger,J. A.,et al.,Blood(2000)96:2655−2663)。Mohle,et al.,supra;Voermans,C.,et al.,Leukemia(2002)16:650−657;Bradstock,K.F.,et al.,Leukemia(2000)14:882−888;Dialynas,D.P.,et al.,Stem Cells(2001)19:443−452;Shen,W.,et al.,Exp.Hematol.(2001)29:1439−1447によれば、T−ALLを持つ患者からの白血病細胞又はAMLを持つ患者の白血病性細胞において、向上したレベルは検出されていない。然しながら、Rombouts,E.J.,et al.,Blood(2004)104:550−557;Fukuda,S.,et al.,Blood(2005)105:3117−3126によって報告されているように、CXCR4の発現レベルは、各種のAML間で変化するように見受けられる。更に、CXCR4は、他の因子が関係することができるが、前B−ALL及びAML細胞の骨髄へのホーミング及び生着を仲介することが報告されている(Shen,et al.,supra;Tavor,S.,et al.,Cancer Res.(2004)64:2817−2824)。
【0006】
In vitroの状況において、AMD3100が、SDF−1/CXCL12誘導の前B−ALL細胞の骨髄ストローマ層への化走作用を遮断し、そしてビンクリスチン及びデキサメタゾンの細胞毒性並びに抗増殖性効果を向上することが示された(Juarez,J.,et al.,Leukemia(2003)17:1294−1300)。この結果と一致して、もう一つのin vitroの研究において、両方とも強力なCXCR4アンタゴニストであるAMD3465及びポリペプチドRCP168が、ストローマと共培養された一次CLL細胞ジャーカット細胞において、そしてflt3変異を持つAML細胞のサブセットにおいて、化学療法誘発のアポトーシスを有意に向上することが見出された(Zeng,Z.,et al.,Mol.Cancer Ther.(2006)5:3113−3121)。
【0007】
AMLのマウスモデルにおける最近のin vivoの研究において、化学療法と組合せたAMD3100又はAMD3465の白血病のマウスへの投与が、化学療法単独で治療されたマウスと比較して、減少した腫瘍の負荷及び改良された全体的な生存をもたらすことが見いだされた(Nervi,B.,et al.,Blood,pre−published online Dec.2,2008,doi:10.1182/blood−2008−06−162123;Zeng,Z.,et al.,Blood,prepublished online Oct.27,2008,doi:10.1182/blood−2008−05−158311)。小規模なin vivoのヒトの研究は、AMD3100及びG−CSFの組合せが、G−CSF単独ではCD34+の不分な流動を有していなかったAMLを持つ患者の循環系への白血病細胞の大量の流動を生じることを示した(Andreeff,M.,et al.,Blood ASH Meeting Abstracts(2006)108:Abstract 568)。これらの研究は、SDF−1/CXCL12及びCXCR4の相互作用が、白血病細胞の微小環境中の調節に関係し、そしてこのような相互作用が、化学療法剤に暴露された化学療法後の残留AMLの抵抗性において役割を演じることを示す。
【0008】
本出願人等は、以前にAMD3100のようなある種のCXCR4アンタゴニストが、白血球の数を増加する効果を有することを見出し、そしてPCT出願公開WO00/045814中で開示している。本出願人等は、更にこれらのアンタゴニストが、骨髄から血液循環系への前駆細胞及び/又は幹細胞を動員する効果を有することを見出し、そしてPCT出願公開WO03/011277中で開示している。CXCR4アンタゴニストのある種の使用は、米国特許出願公開2007/0043012号及び2007/0060591号;並びにPCT出願公開WO08/019371中に開示され、これらの全ては、本明細書中に参考文献として援用される。本出願人と同一出願人による米国特許出願公開2007/0043012号は、骨髄の微小環境からそして循環血液中への、そして化学療法による治療の前、又はその最中、或いはその後の、前白血病細胞及び白血病細胞の放出及び/又は急速な動員による標準的な化学療法剤の効果を増強するための、CXCR4アンタゴニストの使用を開示している。米国特許出願公開2007/0043012号は、本発明中で開示される免疫療法剤について具体的に記述していない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】米国特許第5,021,409号;
【特許文献2】米国特許第6,001,826号;
【特許文献3】米国特許第5,583,131号;
【特許文献4】米国特許第5,698,546号;
【特許文献5】米国特許第5,817,807号;
【特許文献6】米国特許第6,506,770号;
【特許文献7】米国特許第6,756,391号;
【特許文献8】米国特許第7,160,872号;
【特許文献9】米国特許第6,872,714号;
【特許文献10】米国特許第7,414,065号;
【特許文献11】米国特許第6,667,320号;
【特許文献12】米国特許第7,022,717号;
【特許文献13】米国特許出願公開2007/0043012;
【特許文献14】米国特許出願公開2007/0060591;
【特許文献15】PCT出願公開WO92/016494;
【特許文献16】PCT出願公開WO93/012096;
【特許文献17】PCT出願公開WO95/018808;
【特許文献18】PCT出願公開WO00/002870;
【特許文献19】PCT出願公開WO01/044229;
【特許文献20】PCT出願公開WO03/011277;
【特許文献21】米国特許出願公開2007/0043012号;
【特許文献22】米国特許出願公開2007/0060591号;
【特許文献23】PCT出願公開WO08/019371。
【非特許文献】
【0010】
【非特許文献1】Maekawa, T.,et al.,Internal Med.(2000)39:90−100;
【非特許文献2】Nagasawa,T.,et al.,Int.J.Hematol.(2000)72:408−411;
【非特許文献3】Ma,Q.,et al.,Proc.Natl.Acad.Sci USA(1998)95:9448−9453;
【非特許文献4】Mohle,R.,et al.,Leukemia(1999)13:1954−1959;
【非特許文献5】Burger,J. A.,et al.,Blood(2000)96:2655−2663);
【非特許文献6】Voermans,C.,et al.,Leukemia(2002)16:650−657;
【非特許文献7】Bradstock,K.F.,et al.,Leukemia(2000)14:882−888;
【非特許文献8】Dialynas,D.P.,et al.,Stem Cells(2001)19:443−452;
【非特許文献9】Shen,W.,et al.,Exp.Hematol.(2001)29:1439−1447;
【非特許文献10】Rombouts,E.J.,et al.,Blood(2004)104:550−557;
【非特許文献11】Fukuda,S.,et al.,Blood(2005)105:3117−3126;
【非特許文献12】Tavor,S.,et al.,Cancer Res.(2004)64:2817−2824;
【非特許文献13】Juarez,J.,et al.,Leukemia(2003)17:1294−1300;
【非特許文献14】Zeng,Z.,et al.,Mol.Cancer Ther.(2006)5:3113−3121;
【非特許文献15】Nervi,B.,et al.,Blood,pre−published online Dec.2,2008,doi:10.1182/blood−2008−06−162123;
【非特許文献16】Zeng,Z.,et al.,Blood,prepublished online Oct.27,2008,doi:10.1182/blood−2008−05−158311;
【非特許文献17】Andreeff,M.,et al.,Blood ASH Meeting Abstracts(2006)108:Abstract 568。
【発明の概要】
【0011】
現時点で、血液系悪性腫瘍の別の又は改良された治療法に対する要求がある。本発明は、免疫療法剤と組合せたCXCR4受容体のアンタゴニストの使用によってこのような要求に対処し、そして驚くべきことに本明細書中に与えられるデータによって証明されるように、CXCR4アンタゴニストの免疫療法剤との組合せが潜在的に臨床的有意性があることがが見いだされている。更に、本出願人等は、CXCR4アンタゴニストの投与が、低投与量のCXCR4アンタゴニストが、大きい潜在的な治療的利益を伴う限り、これらの発見に関係していることを見出している。
【0012】
上記の文書の引用は、前記のもののいずれもが適切な従来の技術であるとしての承認であることを意図するものではない。これらの文書の内容に関する日付又は表明に関する全ての記述は、本出願人等にとって入手可能な情報に基づき、そしてこれらの文書の日付又は内容の正確さに関する何らかの承認をも構成せず、そしてこれらの文書中に記載されたいずれもの理論又は仮説によって束縛されることを意図していない。更に、本出願中で言及される全ての文書は、その全てが参考文献として本明細書中に援用される。
【0013】
発明の開示
一つの側面において、本発明は、血液系悪性腫瘍に罹った患者を治療するための方法に関し、これは、治療的に有効な量の以下に定義されるとおりのCXCR4アンタゴニストを、例えば治療的抗体のような免疫療法剤と組合せて投与することを含んでなる。CXCR4アンタゴニストは、免疫療法計画が行われる前に、その最中に、及び/又はその後に投与される。
【0014】
ある態様において、CXCR4アンタゴニストは、以下の式:
Z−リンカー−Z’ (1)
の化合物或いは医薬的に受容可能なその塩又はプロドラッグを含んでなり、
式中、Zは、その2−8個が窒素原子である9−32個の環のメンバーを含有する環式ポリアミンであり、前記窒素原子は、少なくとも2個の炭素原子によって互いに分離され、そしてここにおいて、前記複素環は、窒素以外の更なる異種原子を所望により含有することができ、及び/又は更なる環系に縮合していることができ;
Z’は、上記Zによって定義されるとおりの形態に具体化することができるか、又は別の方法として以下の式:
−N(R)−(CR−X
のものであることができ、
式中、それぞれのRは、独立にH、或いは直鎖、分枝鎖又は環式アルキル(1−6C)であり、nは、1又は2であり、そしてXは、複素芳香族環を含む芳香族環であるか、或いはメルカプタンであり、
或いはZ’は、以下の式:
−Ar(Y)
のものであることができ、
式中、Arは、芳香族又は複素芳香族環部分であり、そしてそれぞれのYは、独立に非干渉性置換基であり、そしてjは、0−3であり;そして
“リンカー”は、単結合、アルキレン(1−6C)であるか、又はアリール、縮合アリール、アルキレン鎖に含有された酸素原子を含んでなることができ、或いはケト基又は窒素若しくは硫黄原子を含有することができる。
【0015】
ある態様において、CXCR4アンタゴニストは、以下の式:
Z−リンカー−Z’ (1)
の化合物或いは医薬的に受容可能なその塩又はプロドラッグを含んでなり、
式中、Zは、その2−8個が窒素原子である9−32個の環のメンバーを含有する環式ポリアミンであり、前記窒素原子は、少なくとも2個の炭素原子によって互いに分離され、そしてここにおいて、前記複素環は、所望により窒素以外の更なる異種原子を含有することができ、及び/又は更なる環系に縮合していることができ;
Z’は、上記Zによって定義されるとおりの形態に具体化することができるか、又は別の方法として以下の式:
−N(R)−(CR−X
のものであることができ、
式中、それぞれのRは、独立にH、或いは直鎖、分枝鎖又は環式アルキル(1−6C)であり、nは、1又は2であり、そしてXは、芳香族複素環を含む芳香族環であるか、或いはメルカプタンであり;そして
“リンカー”は、単結合、アルキレン(1−6C)であるか、又はアリール、縮合アリール、アルキレン鎖に含有された酸素原子を含んでなることができ、或いはケト基又は窒素若しくは硫黄原子を含有することができる。
【0016】
もう一つの側面において、本発明は、血液系悪性腫瘍に罹った患者を治療するための方法に関し、これは、治療的に有効な量の以下に定義されるとおりのCXCR4アンタゴニストを低投与量で投与することを含んでなる。ある態様において、低投与量のCXCR4アンタゴニストは、本明細書中で開示される免疫療法剤と組合せて投与される。このような組合せ治療の態様において、CXCR4アンタゴニストは、免疫療法が行われる前、その最中、及び/又はその後に投与することができる。
【0017】
ある態様において、CXCR4アンタゴニストは、以下の式:
Z−リンカー−Z’ (1)
の化合物或いは医薬的に受容可能なその塩又はプロドラッグを含んでなり、
式中、Zは、その2−8個が窒素原子である9−32個の環のメンバーを含有する環式ポリアミンであり、前記窒素原子は、少なくとも2個の炭素原子によって互いに分離され、そしてここにおいて、前記複素環は、所望により窒素以外の更なる異種原子を含有することができ、及び/又は更なる環系に縮合していることができ;
Z’は、上記Zによって定義されるとおりの形態に具体化することができるか、又は別の方法として以下の式:
−N(R)−(CR−X
のものであることができ、
式中、それぞれのRは、独立にH、或いは直鎖、分枝鎖又は環式アルキル(1−6C)であり、nは、1又は2であり、そしてXは、芳香族複素環を含む芳香族環であるか、或いはメルカプタンであり、
“リンカー”は、単結合、アルキレン(1−6C)であるか、又はアリール、縮合アリール、アルキレン鎖に含有された酸素原子を含んでなることができ、或いはケト基又は窒素若しくは硫黄原子を含有することができる。
【0018】
もう一つの側面において、本発明は、本発明の方法において使用するための単位剤形中のCXCR4アンタゴニストを含んでなる医薬的又は獣医学的組成物に関する。ある態様において、この組成物は、CXCR4アンタゴニスト及び免疫療法剤、並びに適した医薬的又は獣医学的に受容可能な賦形剤を含んでなる。ある態様において、CXCR4アンタゴニストは、式(1)の化合物を含んでなる。ある他の態様において、CXCR4アンタゴニストは、本明細書中で開示されるものである。
【0019】
本発明において有用である低分子CXCR4アンタゴニストは、全て本明細書中に参考文献として援用される、米国特許第5,021,409号;6,001,826号;5,583,131号;5,698,546号;5,817,807号;6,506,770号;6,756,391号;7,160,872号;6,872,714号;7,414,065号;6,667,320号及び7,022,717号;米国特許出願公開2007/0043012号及び2007/0060591;並びにPCT出願公開WO 92/016494;WO 93/012096;WO 95/018808;WO 00/002870及びWO 01/044229中に開示されている。
【0020】
他の態様において、ペプチド基材アンタゴニストを使用することができる。これらは、PCT出願公開WO01/85196;WO00/09152及びWO99/47158中に記載されている。そのリガンドと相互作用するCXCR4のアンタゴニストとしての抗体の使用は、WO99/50461中に開示されている。他のペプチド基材化合物は、T22(Murakami,T.,et al.,J.Exp.Med.(1997)186:1389−1393);T134(Arakaki,R.,et al.,J.Virol.(1999)73:1719−1723;T140(Tamamura,H.,et al.,Biochem.Biophys.Res.Comm.(1998)253:877−882)並びにその類似体TC14012及びTN14003(Tamamura,H.,et al.,Bioorg.Med.Chem.Lett.(2001)11:1897−1902;Mori,T.,et al.,Mol.Cancer Ther.(2004)3:29−37;Burger,M.,et al.,Blood(2005)106:1824−1830);ALX40−4C(Doranz,B.J.,et al.,J.Exp.Med.(1997)186:1395−1400;Donzella,G.A.,Nat.Med.(1998)4:72−77;Doranz,B.J.,et al.,AIDS Res.Hum.Retrovir.(2001)17:475−486);RCP168(Zeng,Z.,et al.,Mol.Cancer Ther.(2006)5:3113−3121);CTCE−0021(Pelus,L.M.,et al.,Exp.Hematol.(2005)33:295−307);CTCE−0214(Zhong,R.,et al.,Exp.Hematol.(2004)32:470−475);CTCE−9908(Kim,S.Y.,et al.,AACR Meeting Abstracts(2005)Abstract 256);KRH−1120(Yamamoto,N.,et al.,J.AIDS Res.(2000)2:453−460);KRH−1636(Ichiyama,K.,et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA(2003)100:4185−4190);KRH−2731(Murakami T.,et al.,Abstracts of the 11th Conference on Retroviruses and Opportunistic Infections(2004)Abstract 541)等を含む。これらの物質の調製のための方法に関して、これらは、例えばJ.Exp.Med.(1997)186:1189−1191中に、いずれもの慣用的な改変と共に見出すことができる。これらの刊行物の全ては、本明細書中にその全てが参考文献として援用される。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】図1は、播種性Rajiリンパ腫細胞を保有する重症複合免疫不全(SCID)マウスにおけるAMD3465のin vivoの治療効力を例示する。AMD3465は、試験されたそれぞれの濃度において播種性Raji腫瘍モデルにおける生存数を有意に増加し、より低濃度においてより強力な効果が観察された。
【図2】図2は、播種性Rajiリンパ腫細胞を保有する重症複合免疫不全(SCID)マウスにおけるキャンパス(登録商標)(アレムツズマブ)との組合せたAMD3465のin vivoの治療効力を例示する。5mg/kgのAMD3465及びキャンパス(登録商標)(アレムツズマブ)の組合せは、単独のキャンパス(登録商標)(アレムツズマブ)と比較して、播種性Raji腫瘍モデルにおける生存数を有意に増加した。
【図3】図3は、播種性Rajiリンパ腫細胞を保有する重症複合免疫不全(SCID)マウスにおけるリツキサン(登録商標)(リツキシマブ)との組合せたAMD3100のin vivoの治療効力を例示する。1.0mg/kgのAMD3100及びリツキサン(登録商標)(リツキシマブ)の組合せは、単独のリツキサン(登録商標)(リツキシマブ)と比較して、播種性Raji腫瘍モデルにおける生存数を有意に増加した。
【図4】図4は、播種性B104リンパ腫細胞を保有する重症複合免疫不全(SCID)マウスにおけるキャンパス(登録商標)(アレムツズマブ)との組合せたAMD3465のin vivoの治療効力を例示する。AMD3465及びキャンパス(登録商標)(アレムツズマブ)の組合せは、試験されたAMD3465の両方の濃度において、単独のキャンパス(登録商標)(アレムツズマブ)と比較して、播種性B104腫瘍モデルにおける生存数を有意に増加した。
【図5】図5は、播種性B104リンパ腫細胞を保有する重症複合免疫不全(SCID)マウスにおけるキャンパス(登録商標)(アレムツズマブ)との組合せたAMD3465のもう一つのin vivoの治療効力の例示である。5.0mg/kgのAMD3465及びキャンパス(登録商標)(アレムツズマブ)の組合せは、単独のキャンパス(登録商標)(アレムツズマブ)と比較して、播種性B104腫瘍モデルにおける生存数を有意に増加した。
【発明を実施するための形態】
【0022】
他に定義しない限り、本明細書中で使用される技術、注記の全ての用語及び他の科学的用語又は専門用語は、本発明が属する技術の当業者によって普通に理解される意味を有することを意図している。幾つかの場合、明確さ及び/又は容易な参照のために、普通に理解される意味を持つ用語が本明細書中で定義され、そしてこのような定義が本明細書中に含まれることは、必ずしも、当技術において一般的に理解されるものに対する実質的な差を表すものと解釈されるべきではない。本明細書中に記載され又は言及される多くの技術及び方法は、当業者によって十分に理解され、そして慣用的な技術を使用して普通に使用される。適当な場合、商業的に入手可能なキット及び試薬の使用を含む方法は、他に注記しない限り、一般的に製造業者の定義したプロトコル及び/又はパラメーターによって行った。
【0023】
本明細書中に与えられる一般的方法の考察は、例示的な目的のみのためであることを意図している。他の代わりの方法及び態様は、本開示の検討により、当業者にとって明白となるものである。
【0024】
本明細書中で使用される場合、“一つ”又は“一つの”は、“少なくとも一つの”又は“一つ又はそれより多い”を意味する。
接続詞“又は”によって連結された品目の群は、その群内で相互の排他性を要すると読まれるべきではなく、むしろ他に明確に記述されない限り、“及び/又は”と読まれるべきである。
【0025】
本明細書中で使用される場合、用語“治療”又は“治療すること”は、症状、疾患又は疾病の症候が、寛解され又は他の方法で有利に変更されるいずれもの方法を指す。血液系悪性腫瘍を治療する状況において、血液系悪性腫瘍は、発病、再発又は難治性であることができる。症状、疾患又は疾病の完全な根絶は必要としない。特定の疾患の症候の寛解は、本発明の治療組成物の投与、又は対応する方法及び組合せ療法に起因する又はそれに伴う、永久的又は一時的を問わない症候のいずれもの減少を指す。治療は、更に本明細書中に開示される方法による組成物の医薬的使用も包含する。
【0026】
本明細書中で使用する場合、用語“患者”は、特異的な種又は試料の種類に制約されない。例えば、用語“患者”は、患者を、そしてしばしばヒトの患者を指すことができる。然しながら、この用語は、ヒトに制約されるものではなく、そして従って各種の哺乳動物種を包含する。
【0027】
用語“罹った”は、これが疾病又は疾患に関連する場合、指定された疾病又は疾患を有する又はそれによって直接影響された患者を指す。
本明細書中で使用する場合、用語“血液系悪性腫瘍”は、血液細胞、リンパ節及び/又は骨髄に影響するいずれもの種類の癌を指し、このような癌が発病、再発又は難治性であるかは問わない。本明細書中で使用する場合、用語“前悪性細胞”は、悪性造血又は骨髄系細胞を形成することができる細胞を指す。悪性造血又は骨髄性細胞は、白血病、リンパ腫及び骨髄腫の症状を特徴づけるものである。血液系悪性腫瘍の三つの主要な分類は、白血病、リンパ腫及び骨髄腫である。白血病は、骨髄及び血液の癌である。白血病の主要な種類は、リンパ球と呼ばれる白血球細胞の増加に関係するリンパ球性白血病、及び顆粒球と呼ばれる白血球細胞の増加に関係する骨髄性白血病(更に骨髄性又は骨髄球性白血病としても知られる)である。白血病は、急性又は慢性であることができる。急性の形態の白血病は急速に進行し、一方慢性の形態の白血病は緩慢に進行し、異なった方法の診断及び治療に導く。白血病の例は、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病(CML)、慢性リンパ球性白血病(CLL)、及び毛様細胞白血病(HCL)を含む。リンパ腫は、リンパ系において起こる癌の群に対する一般的用語である。二つの主要な種類のリンパ腫は、リンパ節の一つの群からもう一つへ規則正しい方法で広がるホジキンリンパ腫(HL);及びリンパ系を通って規則正しくない方法で広がる非ホジキンリンパ腫(NHL)である。更に多発性骨髄腫としても知られる骨髄腫は、形質細胞の癌である。骨髄腫において、細胞は過成長し、骨髄に位置する腫瘍を形成する。骨髄は、骨の中心に見出されるスポンジ状の組織であり、ここで赤血球細胞、白血球細胞、及び血小板が製造される。
【0028】
本明細書中で使用される場合、用語“投与”又は“投与すること”は、患者に本発明の組成物を提供するいずれもの適した方法を指す。本発明が、いずれかの特定な投与の様式に制約されることは意図していない。ある態様において、本発明の化合物及び医薬組成物は、非経口経路によって、例えば筋肉内、腹腔内、静脈内、大槽内又は皮下注射又は注入によって投与される。医薬組成物は、それぞれの投与の経路のために適当な適した投与量単位製剤に処方することができる。
【0029】
本明細書中で使用される場合、用語、化合物の“有効な量”又は“治療的に有効な量”は、殆どの患者又は個体に所望の治療的又は予防的効果を得るために、非毒性の、しかし十分な量の化合物を指す。血液系悪性腫瘍の治療の状況において、非毒性の量は、必ずしも毒性薬剤が使用されないことを意味せず、むしろ患者又は個体に所望の治療的又は予防的効果を提供するために許容される、そして十分な量の投与を意味する。薬理学的に活性な化合物の有効な量は、投与の経路、並びに薬物又は薬理学的に活性な薬剤が投与される個体の年齢、体重及び性別によって変化することができる。本開示の利益を与えられた当業者は、異なった投与の経路に対して本明細書中で更に開示される単位投与量の範囲内の投与後の化合物の、代謝、生体利用率、及び血漿レベルに影響する他の因子を考慮することによって、適当な有効な量を容易に決定することができる。
【0030】
用語“免疫療法”又は“免疫療法的”は、一般的に疾病を治療又は治癒する患者の免疫系を動員或いは操作することを目的とするいずれもの治療方法を指す。本明細書中で使用する場合、用語“免疫療法”又は“免疫療法的”は、具体的には腫瘍毒性薬剤又はベヒクルとしての抗体のような免疫分子を使用する受動的治療戦略を指す。
【0031】
本明細書中で使用する場合、用語“抗体”は、目的の特異的抗原に対して特異的結合を示す単クローン性及び多クローン性抗体、全抗体、抗体断片、並びに抗体細断片を指す最も広い意味で使用される。従って、“抗体”は、いずれもの群の全免疫グロブリン、例えば、IgG、IgM、IgA、IgD、IgEであることができる。“抗体”は、天然に存在するもの、又は慣用的な融合細胞技術によって製造された単クローン性抗体及び/又はその機能性断片のような人工物であることができる。本発明の抗体は、単クローン性及び多クローン性抗体、並びに抗原結合領域及び/又は一つ又はそれより多いこれらの抗体の相補性決定領域を含有する断片を含んでなる。抗体のように作用し、そして特異的抗原に特異的に結合する抗体断片又は細断片を含む与えられた分子の能力は、当技術において既知の結合アッセイ、例えば結合の相手としての目標の抗原を使用することによって決定することができる。
【0032】
本明細書中で使用する場合、用語“単クローン性抗体”又は“mAb”は、実質的に均一な抗体の集団から得られる、即ち集団を含んでなる抗体が、微量で存在する可能な天然に存在する変異を除き同一である抗体を指す。本明細書中で使用する場合、“単クローン性抗体”又は“mAb”は、更に単クローン性抗体の機能性断片を指す。本明細書中で使用される場合、“単クローン性抗体”又は“mAb”は、種特異的用語ではない。例えば、“単クローン性抗体”は、純粋なヒトの抗体、純粋なマウスの抗体、又はその一部分がヒトの抗体断片で置換されたマウスの抗体であることができる。mAbのどの程度がヒトであるかによって、後者は“キメラの”又は“ヒト化された”抗体と呼ぶことができる。
【0033】
先に記述したように、一つの側面において、本発明は、血液系悪性腫瘍に罹った患者を治療するための、治療的に有効な量のCXCR4アンタゴニストの、例えば治療的抗体のような免疫療法剤と組合せた使用に関する。
【0034】
もう一つの側面において、本発明は、血液系悪性腫瘍に罹った患者を治療するための方法に関し、これは、治療的に有効な量の以下に定義する通りのCXCR4アンタゴニストを、低投与量で投与することを含んでなる。ある態様において、低投与量のCXCR4アンタゴニストは、本明細書中で開示される免疫療法剤との組合せで投与される。このような組合せ療法の態様において、CXCR4アンタゴニストは、免疫療法計画が行われる前に、それの最中に、及び/又はその後に投与することができる。
【0035】
前述の側面のある態様において、CXCR4アンタゴニストは、以下の式:
Z−リンカー−Z’ (1)
の化合物であり、
式中、Zは、その2−8個が窒素原子である9−32個の環のメンバーを含有する環式ポリアミンであり、前記窒素原子は、少なくとも2個の炭素原子によって互いに分離され、そしてここにおいて、前記複素環は、所望により窒素以外の更なる異種原子を含有することができ、及び/又は更なる環系に縮合していることができ;
Z’は、上記Zによって定義されるとおりの形態に具体化することができるか、又は別の方法として以下の式:
−N(R)−(CR−X
のものであることができ、
式中、それぞれのRは、独立にH、或いは直鎖、分枝鎖又は環式アルキル(1−6C)であり、
nは、1又は2であり、そして
Xは、芳香族複素環を含む芳香族環であるか、或いはメルカプタンであるか;
或いはZ’は、以下の式:
−Ar(Y)
のものであることができ、
式中、Arは、芳香族又は芳香族複素環部分であり、そしてそれぞれのYは、独立に非干渉性置換基であり、そしてjは、0−3であり;そして
“リンカー”は、単結合、アルキレン(1−6C)であるか、又はアリール、縮合アリール、アルキレン鎖に含有された酸素原子を含んでなることができ、或いはケト基又は窒素若しくは硫黄原子を含有することができる。
【0036】
式(1)の化合物の具体的な形態は、以下で考察される。
式(1)の化合物において、Z及びZ’のある態様は、3−5個の窒素原子を含む9−24個のCを有する環式ポリアミン部分、例えば、1,5,9,13−テトラアザシクロヘキサデカン;1,5,8,11,14−ペンタアザシクロヘキサデカン;1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;1,4,7−トリアザシクロテトラデカン;1,5,9−トリアザシクロドデカン;1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン;等であり、更なる芳香族、又は芳香族複素環に縮合した及び/又は環に組込まれた窒素以外の異種原子を含有するような環式ポリアミンを含む。環式ポリアミンが、縮合した更なる環系及び/又は一つ又はそれより多い更なる異種原子を含有するZ及びZ’の態様は、例えば、3,7,11,17−テトラアザビシクロ(13.3.1)ヘプタデカ−1(17)、13,15−トリエン;4,7,10,17−テトラアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ−1(17)、13,15−トリエン;4,7,10−トリアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ−1(17)、13,15−トリエン;及び4,10−ジアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ−1(17)、13,15−トリエンを含む。これらの及びその他の関連する態様は、本明細書中に参考文献として援用される、米国特許第5,698,546号及びPCT出願公開WO01/44229中に記載されている。
【0037】
リンカー部分の態様は、リンカーが単結合であるもの、又はリンカーが、二つのアルキレン、好ましくはメチレン部分によって囲まれた芳香族部分を含むものを含む。連結基は、1,3−フェニレン、2,6−ピリジン、3,5−ピリジン、2,5−チオフェン、4,4’−(2,2’−ビピリミジン);2,9−(1,10−フェナントロリン)等のメチレンで囲まれた形態を含む。特に好ましいリンカーは、1,4−フェニレン−ビス−(メチレン)である。
【0038】
ある態様において、化合物は、Z及びZ’が両方とも環式ポリアミンである式(1)のものを含む。ある他の態様において、Z及びZ’は同一である。更なる態様において、Zは、10−24個のメンバーを含有し、そして4個の窒素原子を含有する環式ポリアミンである。幾つかの具体的態様において、Z及びZ’は、両方とも1,4,8,11−テトラアゾシクロテトラデカンである。式(1)の化合物のある態様は、米国特許第5,021,409号及び6,001,826号中に記載された態様である2,2’−ビサイクラム及び6,6’−ビサイクラムを、そして特に米国特許第5,583,131号中に記載され、そして本明細書中で時にAMD3100と呼ばれる1,1’−[1,4−フェニレン−ビス(メチレン)]−ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカンを含む。
【0039】
Z’が、Zで定義したような環式ポリアミン以外である場合、ある態様は、本明細書中に参考文献として援用される、米国特許第5,817,807号;6,506,770号;6,756,391号;7,160,872号;6,872,714号;7,414,065号;6,667,320号及び7,022,717号中に記載されている。ある他の態様において、Zは、1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカンであり、リンカーは、1,3−又は1,4−フェニレン−ビス(アルキレン)、特に1,4−フェニレン−ビス(メチレン)であり、そしてZ’は、Xがピリジンである−NR(CR−Xであり、そして特にここにおいて、Z’は、NHCHCH−ピリジンである。更なる態様において、化合物は、本明細書中で時にAMD3465と呼ばれる、N−[1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカニル−(1,4−フェニレン−ビス−(メチレン)]−2−アミノアルキルピリジンである。
【0040】
ある態様において、CXCR4アンタゴニストは、制約されるものではないが、直鎖ペプチド、環式ペプチド、天然のアミノ酸、非天然のアミノ酸、及びペプチド模倣化合物を含む。このような化合物の例は、T22(Murakami,T.,et al.,J.Exp.Med.(1997)186:1389−1393);T134(Arakaki,R.,et al.,J.Virol.(1999)73:1719−1723;T140(Tamamura,H.,et al.,Biochem.Biophys.Res.Comm.(1998)253:877−882)並びにその類似体TC14012及びTN14003(Tamamura,H.,et al.,Bioorg.Med.Chem.Lett.(2001)11:1897−1902;Mori,T.,et al.,Mol.Cancer Ther.(2004)3:29−37;Burger,M.,et al.,Blood(2005)106:1824−1830);ALX40−4C(Doranz,B.J.,et al.,J.Exp.Med.(1997)186:1395−1400;Donzella,G.A.,Nat.Med.(1998)4:72−77;Doranz,B.J.,et al.,AIDS Res.Hum.Retrovir.(2001)17:475−486);RCP168(Zeng,Z.,et al.,Mol.Cancer Ther.(2006)5:3113−3121);CTCE−0021(Pelus,L.M.,et al.,Exp.Hematol.(2005)33:295−307);CTCE−0214及びCTCE−9908(Zhong,R.,et al.,Exp.Hematol.(2004)32:470−475;Kim,S.Y.,et al.,AACR Meeting Abstracts(2005)Abstract 256;PCT出願公開WO01/76615及びWO01/85196;米国特許出願公開2007/0160574及び関連する出願);KRH−1120(Yamamoto,N.,et al.,J.AIDS Res.(2000)2:453−460);KRH−1636(Ichiyama,K.,et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA(2003)100:4185−4190);KRH−2731/CS−3955(Murakami T.,et al.,Abstracts of the 11th Conference on Retroviruses and Opportunistic Infections(2004)Abstract 541;PCT出願公開WO06/095542及びWO02/094261);及びPCT出願公開WO99/47158;WO99/50461;WO00/09152;WO01/94420;及びWO03/090512中に記載されているCXCR4アンタゴニストを含む。
【0041】
ある他の態様において、CXCR4アンタゴニストは、米国特許第7,423,007号及び米国特許出願公開2004/0171552中に記載されているCXCR4アンタゴニストを含むBKT140;AVR118;米国特許第7,399,776号及び米国特許出願公開2006/0160860及び2008/0058382中に記載されているCXCR4アンタゴニストを含むTG−0054;MSX−122;或いはPCT出願公開WO2008/104090中に記載されているCXCR4アンタゴニストを含むPOL−6326/POL−2438/POL−3026である。ある態様において、アンタゴニストは、単クローン性抗体、又はその免疫反応性な断片のような抗体であることができる。全ての前述の文書の内容は、全ての目的のための参考文献として本明細書中に援用される。
【0042】
本明細書中に開示したCXCR4アンタゴニストのあるものを合成するための方法は、上記の米国特許及び出願、並びに米国特許第6,489,472号、PCT出願公開WO02/026721、並びに本明細書中に記述されるある種の他の文書中に記載され、これらは、参考文献として本明細書中に援用される。更なる適したCXCR4アンタゴニストは、付属書A中に記載されている。
【0043】
本発明の化合物は、プロドラッグの形態、即ち、患者への投与後に本発明の化合物を放出する保護された形態で調製することができる。典型的には、保護基は、血流のような体液中で加水分解され、こうして活性化合物を放出するか、或いはin vivoで酸化又は還元されて、活性化合物を放出する。プロドラッグの考察は、Smith and Williams Introduction to the Principles of Drug Design,Smith,H.J.;Wright,2nd ed.,London(1988)中に見出される。
【0044】
アミンである本発明において有用な化合物は、その酸付加塩又はその金属錯体の形態で投与又は調製することができる。適した酸付加塩は、HCl、HBr、硫酸、リン酸等を含む生体適合性である無機酸、並びに酢酸、プロピオン酸、酪酸等のような有機酸、並びにシュウ酸、グルタル酸、アジピン酸等のような一つより多いカルボキシル基を含有する酸の塩を含む。典型的には、生理学的pHにおいて、本発明の化合物は、酸付加塩の形態であるものである。
【0045】
カルボン酸又は他の形態で酸性である本発明において有用な化合物は、生理学的に適合性である無機又は有機塩基から形成される塩の形態で投与又は調製することができる。従って、これらの化合物は、適宜に、そのナトリウム、カリウム、カルシウム、又はマグネシウム塩の形態で調製することができるか、或いはカフェイン又はエチルアミンのような有機塩基との塩であることができる。これらの化合物は、更に金属錯体の形態であることもできる。
【0046】
精製された形態として調製された場合、化合物は、更に水和物又は他の溶媒和物として結晶化することもできる。本発明において使用されるキラル中心を含有するこれらの形態の化合物は、光学的に純粋であることができるか、或いはラセミ混合物又は変化する光学的純度の混合物を含む立体異性体の混合物を含有することができる。
【0047】
CXCR4アンタゴニストは、当技術において公知の普通に理解される製剤技術を使用して動物の患者への投与のために処方することができる。投与の特定の様式及び本発明において有用な化合物のために適した製剤は、Remington’s The Science and Practice of Pharmacy,21st edition,Lippincott Williams & Wilkins,Hagerstown,MD中に見出すことができる。
【0048】
CXCR4アンタゴニストは、静脈注射、皮下又は腹腔内注射、等のような注射によって投与することができる。更なる非経口投与の経路は、筋肉内及び関節内注射を含む。静脈内又は非経口投与のために、化合物は、必要に応じて賦形剤と共に適した液体の形態に処方される。組成物は、リポソーム又は他の適した担体を含有することができる。静脈内注射のために、溶液は、ハンクス液のような標準的な調製液を使用して等張にされる。
【0049】
注射の他に、他の投与の経路も更に使用することができる。化合物は、錠剤、カプセル、シロップ、粉末、又は経口投与のために適した他の形態に処方することができる。適した賦形剤を使用することによって、これらの化合物は、更に座薬又は鼻腔内噴霧剤を使用して粘膜を経由して投与することもできる。経皮投与も更に適した浸透剤を使用し、そして放出の速度を制御することによって行うこともできる。
【0050】
選択される製剤及び投与の経路は、個々の患者、患者の治療される症状の特質、そして一般的に、担当医の判断によって適合されるものである。
CXCR4アンタゴニストは、静脈内又は経皮投与のような、一回のボーラス投与、時間をかけた一回投与、或いは多数回投与として投与することができる。CXCR4アンタゴニストのために適した投与量の範囲は、これらの考慮によって変化するが、しかし一般的に、化合物は、約0.1μg/kg−10mg/kg体重の範囲で投与され;好ましくは範囲は、約1μg/kg−500μg/kgから1mg/kg体重までである。従って、典型的な70kgの体重のヒトの患者において、投与量の範囲は、約7μgないし約700mg、好ましくは約70μgないし約70mgである。ある態様において、CXCR4アンタゴニストは、0.1mg/kg、0.2mg/kg、0.3mg/kg、0.4mg/kg、0.5mg/kg、0.6mg/kg、0.7mg/kg、0.8mg/kg、0.9mg/kg及び1mg/kgの“低投与量”の医薬製剤で投与又は調製される。ある他の態様において、CXCR4アンタゴニストの投与量は、2mg/kg、3mg/kg、4mg/kg、5mg/kg、6mg/kg、7mg/kg、8mg/kg、9mg/kg及び10mg/kgのように、1mg/kgより大きい。投与量は、化合物が経口又は経皮投与される場合、例えば静脈内投与と比較して高い。
【0051】
CXCR4アンタゴニストとの組合せにおける広い範囲の免疫療法剤の使用は、本発明によって熟慮されている。このような免疫療法剤は、制約されるものではないが、キャンパス(登録商標)(アレムツズマブ)、リツキサン(登録商標)(リツキシマブ)、マイロターグ(登録商標)(ゲムツズマブオゾガマイシン)、ゼバリン(登録商標)(イブリツモマブチウキセタン)及びベキサール(登録商標)(トシツモマブ)を含む。ある態様において、免疫療法剤は、非抱合型、又は“ネイキッド”である。FDAが認可したネイキッド抗体の例は、キャンパス(登録商標)(アレムツズマブ)及びリツキサン(登録商標)(リツキシマブ)を含む。
【0052】
キャンパス(登録商標)(アレムツズマブ、Genzyme,Cambridge,MA)は、正常な及び悪性のB並びにTリンパ球、天然のキラー(NK)細胞、単球、マクロファージ、並びにオスの生殖器系の組織の表面に発現する、21−28kDa細胞の表面の糖タンパク質CD52に向けられたヒト化IgG1カッパ単クローン性抗体である。アレムツズマブは、B細胞性慢性リンパ球性白血病(B−CLL)の治療のために単一の薬剤として指示される。アレムツズマブを使用する組成物及び方法は、米国特許第5,545,403号;5,545,405号;5,654,403;及び5,846,534号,並びに6,569,430号中に詳細に開示され、これらの全ては、本明細書中に参考文献としてその全てが援用される。
【0053】
リツキサン(登録商標)(リツキシマブ、Biogen Idec,Cambridge,MA及びGenentech,South San Francisco,CA)は、正常な及び悪性のBリンパ球の表面に見出されるCD20抗原に向けられたキメラのマウス/ヒトIgG1カッパ単クローン性抗体である。リツキシマブは、再発又は難治性の、低悪性度又は濾胞性のCD20陽性B細胞性非ホジキンリンパ腫(NHL)、及び第一線の化学療法後の非進行性の低悪性度のCD−20陽性B細胞性NHLのための単一の薬剤として指示される。リツキシマブは、更に以前に未治療の濾胞性CD20陽性B細胞性NHL、及び以前に未治療のびまん性大細胞型B細胞性CD20陽性NHLのために各種の化学療法計画との組合せで指示される。
【0054】
ネーキッド抗体と対照的に、抱合型抗体(更に“タグ付けされた”、“標識された”、又は“付加された”抗体としても知られる)は、各種の薬物、毒素又は放射性物質と結合する。この状況の抗体は、これらの物質を直接癌細胞に運んでいく放出ベヒクルとして使用され、これは、身体の他の部分の健康な細胞への損傷を減少する。“標識”の特質によるが、抱合型抗体は、放射能標識された(放射性同位体)、化学標識された(化学療法薬物)、又は免疫毒素(細菌性又は植物性毒素)と呼ばれる。FDAが認可した放射能標識抗体は、ゼバリン(登録商標)(イブリツモマブチウキセタン)及びベキサール(登録商標)(トシツモマブ)を含む。現時点で、FDAが認可した唯一の免疫毒素は、マイロターグ(登録商標)(ゲムツズマブオゾガマイシン)である。
【0055】
ゼバリン(登録商標)(イブリツモマブチウキセタン、Cell Therapeutics,Seattle,WA)は、CD20に向けられた放射能標識されたマウスIgG1カッパ単クローン性抗体である。抗体イブリツモマブは、放射性同位体(イットリウム−90又はインジューム−111のいずれか)がキレート化されているキレート剤のチウキセタンと併せて使用される。イブリツモマブチウキセタンは、リツキシマブ抵抗性の濾胞性NHLを持つ患者を含む再発又は難治性の低悪性度或いは濾胞性B細胞性非ホジキンリンパ腫(NHL)のために指示される。イブリツモマブチウキセタン治療計画は、再発又は難治性のリツキシマブ未経験の低悪性度及び濾胞性NHLの治療のためにも更に認可されている。
【0056】
ベキサール(登録商標)(トシツモマブ、GlaxoSmithKline,Research Triangle Park,NC)は、CD20抗原に向けられたマウスIgG2aラムダ単クーロン性抗体である。ヨウ素I−131トシツモマブは、放射性ヨウ素同位体(I131)で標識されたトシツモマブである。トシツモマブ/ヨウ素I−131トシツモマブ治療計画は、再発又は難治性のCD20陽性低悪性度濾胞性非ホジキンリンパ腫(NHL)、又は急成長形態に転換された濾胞性NHLのために指示される。トシツモマブ/ヨウ素I0131トシツモマブは、化学療法のリツキシマブ、又はその組み合わせを受けた患者のために認可されている。
【0057】
マイロターグ(登録商標)(ゲムツズマブオゾガマイシン、Wyeth,Madison,NJ)は、細菌Micromonospora echinosporaのcalichensis亜種の発酵から単離された細胞毒性の抗腫瘍性抗生物質カリチアマイシンと併せたヒト化IgG4カッパ単クローン性抗体である。ゲムツズマブオゾガマイシンの抗体部分は、白血病細胞芽及び骨髄単球系統の未成熟な正常細胞の表面に見出されるが、正常な造血性幹細胞には見いだされないシアル酸依存性付着タンパク質であるCD33抗原に特異的に結合する。ゲムツズマブオゾガマイシンは、60歳又はそれより上の年齢の最初の再発のCD33急性骨髄性白血病(AML)を持つ、そして他の細胞毒性化学療法のための候補として考慮されていない患者の治療のために指示される。
【0058】
先に記述したように、AMD3100及びAMD3465は、CXCR4ケモカイン受容体の代表的アンタゴニストである(Gerlach,et al.,J.Biol.Chem.(2001)276:14153−14160;Hatse,S.,et al.,Biochem.Pharmacol.(2005)70:752−61)。従って、ある態様において、AMD3100及びAMD3465は、血液系悪性腫瘍に罹った患者を治療するために、例えば、キャンパス(登録商標)(アレムツズマブ)、リツキサン(登録商標)(リツキシマブ)、マイロターグ(登録商標)(ゲムツズマブオゾガマイシン)、ゼバリン(登録商標)(イブリツモマブチウキセタン)、又はベキサール(登録商標)(トシツモマブ)のような一つ又はそれより多い免疫療法剤(類)と併せて使用することができる。
【0059】
広い範囲の免疫療法プロトコルを使用することができ、多くのこのようなプロトコルは、同時又は直列投与される薬物の組合せを含む。CXCR4アンタゴニストは、同時又は直列プロトコル中の各種の時点で投与することができる。ある態様において、CXCR4アンタゴニストは、免疫療法剤の最初の投与の数時間前に投与することができ、これは数日にわたって繰り返される。ある他の態様において、CXCR4アンタゴニストは、免疫療法剤の投与の前、その最中、又はその後、毎日投与することができる。このようなプロトコル中で、前述の薬剤の各種の組合せを使用することができ、そしてCXCR4投与の時期選択及び頻度は、通常の技術の日常的最適化に依存する。投与量レベル及び投与の様式は、相互依存的である。例えば皮下投与される場合、投与量レベルは、50μg/kg−1mg/kg、好ましくは200μg/kg−500μg/kgの範囲である。
【0060】
ある態様において、本発明の方法は、更に他の動員剤、免疫調節剤、或いは他の栄養的に又は治療的に利益のある薬剤の投与を含んでなることができる。更なる因子(類)を、CXCR4アンタゴニストの投与と、同一組成物中で、異なった組成物中で、しかし同時に、又は直列プロトコルで投与することができる。更なる因子中で含めることができるものは、ニューポジェン(登録商標)(フィルグラスチム)、GRANOCYTE(登録商標)/ノイトロジン(登録商標)(レノグラスチム)及びSTEMGEN(登録商標)(アンセスチム)のような組換えG−CSF、NEULASTA(登録商標)(ペグフィルグラスチム)のような組換えG−CSFの共有結合性抱合体、LEUKINE(登録商標)(サルグラモスチム)、及びLEUCOMAX(登録商標)(モルグラモスチン)のような顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)、インターロイキン−1(IL−1)、インターロイキン−3(IL−3)、インターロイキン−8(IL−8)、PIXY−321(GM−CSF/IL−3融合タンパク質)、REVIMIDTM(CC−5013)、ACTIMIDTM(CC−4047)、マクロファージ炎症性タンパク質、幹細胞因子及びトロンボポエチンである。ある態様において、本発明で開示される方法は、更に一つ又はそれより多い抗生物質、ビタミン、ハーブ抽出物、抗炎症剤、栄養剤、解熱剤、鎮痛剤、シクロホスファミド等の投与を含んでなる。
【0061】
本発明の方法に好ましく反応するものである患者は、一般的にヒトの患者を含む医学及び獣医学的患者を含む。他の患者間で本発明の方法が有用であるものは、実験用マウス、ウサギ、又はラットのような標準的な研究用齧歯類動物の他に、ネコ、イヌ、大型動物、ニワトリのような鳥類、等である。一般的に血液系又は骨髄性悪性腫瘍を示すいずれもの患者は、本発明の方法から利益を得るものである。ある態様において、治療の患者は、更に骨髄移植を受けることができる。
【0062】
更なる側面において、本発明は、本発明の方法において使用するための単位剤形のCXCR4アンタゴニストを含んでなる医薬的又は獣医学的組成物に関する。組成物は、CXCR4アンタゴニストを、例えば、療法的抗体のような免疫療法剤、及び適した医薬的又は獣医学的に受容可能な賦形剤と共に含んでなる。
【0063】
投与の特定の様式及び本発明において有用な化合物のために適する処方は、Remington’s The Science and Practice of Pharmacy,21st edition,Lippincott Williams & Wilkins,Hagerstown,MD中に見出すことができる。
【0064】
ある態様において、医薬的又は獣医学的組成物は、先に記載したとおりの式(1)のCXCR4アンタゴニストを含んでなることができる。幾つかの具体的な態様において、医薬的又は獣医学的組成物は、1,1’−[1,4−フェニレン−ビス−(メチレン)−ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン(AMD3100)及びN−[1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカニル−(1,4−フェニレン−ビス−(メチレン)]−2−アミノエチル−2−ピリジン(AMD3465)を含んでなることができる。
【0065】
ある態様において、免疫療法剤は、ヒト単クローン性抗体、マウス単クローン性抗体、キメラの単クローン性抗体、ヒト化単クローン性抗体又はこれらの組合せを含んでなることができる。
【0066】
ある態様において、免疫療法剤は、非抱合性抗体、放射能標識抗体、化学標識抗体、免疫毒素(即ち、毒素標識抗体)又はこれらの組合せを含んでなることができる。
ある態様において、免疫療法剤は、キャンパス(登録商標)(アレムツズマブ)、リツキサン(登録商標)(リツキシマブ)、マイロターグ(登録商標)(ゲムツズマブオゾガマイシン)、ゼバリン(登録商標)(イブリツモマブチウキセタン)、ベキサール(登録商標)(トシツモマブ)又はこれらの組合せを含んでなることができる。
【0067】
幾つかの具体的な態様において、AMD3100及びAMD3465は、キャンパス(登録商標)(アレムツズマブ)、リツキサン(登録商標)(リツキシマブ)、マイロターグ(登録商標)(ゲムツズマブオゾガマイシン)、ゼバリン(登録商標)(イブリツモマブチウキセタン)、ベキサール(登録商標)(トシツモマブ)又はこれらの組合せと併せて使用することができる。
【0068】
これまで本発明を一般的に説明してきたが、これは、例示として提供され、そして規定しない限り、本発明を制約することを意図していない以下の実施例を参照して更に容易に理解されるものである。
【実施例】
【0069】
実施例1
びまん性Rajiリンパ腫モデルにおけるAMD3465の効力
CXCR4アンタゴニストのAMD3465のin vivoの治療効力を、重症複合免疫不全(SCID)マウスのリンパ腫モデルで研究した。生後4ないし6週間のSCIDマウスの四つの群(それぞれ8匹のマウス)に、2×10のRaji B細胞性リンパ腫細胞を静脈内に注射した。Raji細胞系は、バーキットリンパ腫を持つ患者から誘導された十分に特徴づけされたヒトB細胞性リンパ芽腫系(CXCR4、CD19、CD20、CD22、CD52)である(American Tissue and Cell Collection,Manassas,VAから入手可能)。注射後7日目に開始して、四つの群の三つにAMD3465を、毎日(月曜−金曜日の投与計画)0.1mg/kg、0.5mg/kg、又は1mg/kg体重で皮下に投与した。対照群は、何のAMD3465も受けなかった。実験の設定を表1に要約する。それぞれの群の平均生存数を図1に示すようにカプラン・マイヤー法によって推定した。
【0070】
【表1】

【0071】
図1に示すように、単独のAMD3465は、それぞれの試験された濃度において、びまん性Rajiリンパ腫モデルの平均生存数を有意に増加し、低濃度において驚くほど強力な効果が観察された(逆向きの用量−反応性)。
【0072】
実施例2
びまん性Rajiリンパ腫モデルにおけるAMD3465と組合せたキャンパス(登録商標)(アレムツズマブ)の効力
CXCR4アンタゴニストのAMD3465と組合せたキャンパス(登録商標)(アレムツズマブ)のin vivoの治療効力を、重症複合免疫不全(SCID)マウスのリンパ腫モデルで、実質的に先に記載したように研究した。生後4ないし6週間のSCIDマウスの四つの群(それぞれ8匹のマウス)に、2×10のRaji B細胞性リンパ腫細胞を静脈内に注射した。注射後7日目に開始して、一つの群にキャンパス(登録商標)(アレムツズマブ)を、週毎に10mg/kgで投与し;第2の群にAMD3465を、毎日(月曜−金曜日の投与計画)0.5mg/kgで投与し;そして第3の群にキャンパス(登録商標)(アレムツズマブ)を週毎に10mg/kgで、そしてAMD3465を毎日(月曜−金曜日の投与計画)0.5mg/kg体重で投与した。対照群は、いずれのAMD3465又はキャンパス(登録商標)(アレムツズマブ)も受けなかった。実験の設定を表2に要約する。それぞれの群の平均生存数を図2に示すようにカプラン・マイヤー法によって推定した。
【0073】
【表2】

【0074】
図2に示すように、5.0mg/kgのAMD3465及びキャンパス(登録商標)(アレムツズマブ)の組合せは、単独のキャンパス(登録商標)(アレムツズマブ)と比較して、びまん性Rajiリンパ腫モデルの平均生存数を有意に増加した。実施例1において観察された逆向きのAMD3465の用量−反応と一致して、5.0mg/kgの単独のAMD3465による処置は、平均生存数に有意な影響を有しなかった。
【0075】
実施例3
びまん性Rajiリンパ腫モデルにおけるAMD3100と組合せたリツキサン(登録商標)(リツキシマブ)の効力
CXCR4アンタゴニストのAMD3100と組合せたリツキサン(登録商標)(リツキシマブ)のin vivoの治療効力を、重症複合免疫不全(SCID)マウスのリンパ腫モデルで、実質的に先に記載したように研究した。生後4ないし6週間のSCIDマウスの四つの群(それぞれ8匹のマウス)に、2×10のRaji B細胞性リンパ腫細胞を静脈内に注射した。注射後7日目に開始して、一つの群にリツキサン(登録商標)(リツキシマブ)を、毎週2回(月曜及び金曜日の投与計画)10mg/kgで投与し;第2の群にAMD3100を、毎週3回(月曜、水曜、金曜日の投与計画)1.0mg/kgで投与し;そして第3の群にリツキサン(登録商標)(リツキシマブ)を毎週2回(月曜及び金曜日の投与計画)10mg/kgで、そしてAMD3100を毎週3回(月曜、水曜、金曜日の投与計画)1.0mg/kg体重で投与した。対照群は、いずれのAMD3100又はリツキサン(登録商標)(リツキシマブ)も受けなかった。実験の設定を表3に要約する。
【0076】
【表3】

【0077】
図3に示すように、1.0mg/kgのAMD3100及びリツキサン(登録商標)(リツキシマブ)の組合せは、単独のリツキサン(登録商標)(リツキシマブ)と比較して、びまん性Rajiリンパ腫モデルの生存数を有意に増加した。
【0078】
実施例4
びまん性B104リンパ腫モデルにおけるAMD3465と組合せたキャンパス(登録商標)(アレムツズマブ)の効力
CXCR4アンタゴニストのAMD3465の治療効力を、別の重症複合免疫不全(SCID)マウスのリンパ腫モデルで研究した。生後4ないし6週間のSCIDマウスの五つの群(それぞれ8匹のマウス)に、1×10のB104 B細胞性リンパ腫細胞を静脈内に注射した。B104細胞系は、更に高いレベルのCXCR4、CD20及びCD52も発現するヒトB細胞リンパ腫系である(Japanese Collection of Research Bioresources(医薬基盤研究所・生物資源研究部・生物資源細胞バンク),Osaka,Japanから入手可能)。注射後7日目に開始して、一つの群にキャンパス(登録商標)(アレムツズマブ)を、週毎に10mg/kgで投与し;第2の群にAMD3465を、毎週3回(月曜、水曜、金曜日の投与計画)5.0mg/kgで投与し;第3の群にキャンパス(登録商標)(アレムツズマブ)を週毎に10mg/kgで、そしてAMD3465を毎週3回(月曜、水曜、金曜日の投与計画)1.0mg/kgで投与し;そして第4の群にキャンパス(登録商標)(アレムツズマブ)を週毎に10mg/kgで、そしてAMD3465を毎週3回(月曜、水曜、金曜日の投与計画)5.0mg/kg体重で投与した。対照群は、いずれのAMD3465又はキャンパス(登録商標)(アレムツズマブ)も受けなかった。処置は42日目に終了した。実験の設定を表4に要約する。それぞれの群の平均生存数を図4に示すようにカプラン・マイヤー法によって推定した。
【0079】
【表4】

【0080】
図4に示すように、AMD3465及びキャンパス(登録商標)(アレムツズマブ)の組合せは、単独のキャンパス(登録商標)(アレムツズマブ)と比較して、試験された両方のAMD3465の濃度において、びまん性B104腫瘍モデルの生存数を有意に増加した。実施例2の結果と一致して、5.0mg/kgの単独のAMD3465による処置は、平均生存数に有意な影響を有しなかった。
【0081】
実施例5
びまん性B104リンパ腫モデルにおけるAMD3465と組合せたキャンパス(登録商標)(アレムツズマブ)の効力−別の計画
この実施例は、びまん性B104リンパ腫細胞を保有する重症複合免疫不全(SCID)マウスのリンパ腫モデルにおけるキャンパス(登録商標)(アレムツズマブ)と組合せたAMD3465のin vivoの治療効果のもう一つの証明を記載する。生後4ないし6週間のSCIDマウスの四つの群(それぞれ8匹のマウス)に、1×10のB104 B細胞性リンパ腫細胞を静脈内に注射した。注射後10日目に開始して、一つの群にキャンパス(登録商標)(アレムツズマブ)を、週毎に10mg/kgで投与し;第2の群にAMD3465を、毎日(月曜−金曜日の投与計画)5.0mg/kgで投与し;そして第3の群にキャンパス(登録商標)(アレムツズマブ)を週毎に10mg/kgで、そしてAMD3465を毎日(月曜−金曜日の投与計画)5.0mg/kg体重で投与した。対照群は、いずれのAMD3465又はキャンパス(登録商標)(アレムツズマブ)も受けなかった。実験の設定を表5に要約する。
【0082】
【表5】

【0083】
図5に示すように、5.0mg/kgのAMD3465及びキャンパス(登録商標)(アレムツズマブ)の組合せは、単独のキャンパス(登録商標)(アレムツズマブ)と比較して、びまん性B104腫瘍モデルの生存数を有意に増加した。実施例2及び4の結果と一致して、5.0mg/kgの単独のAMD3465による処置は、平均生存数に有意な影響を有しなかった。
【0084】
実施例1−5に記載した結果は、血液系悪性腫瘍の治療における免疫療法剤と組合せたCXCR4アンタゴニストに対する潜在的役割が存在することを強く示唆している。
付属書A
式1の代表的なCXCR4アンタゴニストは、以下の式(1A):
V−CR−Ar−CRNR−(CR−Ar (1A)
の化合物を含み、
式中、Vは、2個又はそれより多い所望により置換されていてもよい炭素原子によって互いに間隔をあけられた2−4個の所望により置換されていてもよいアミンの窒素原子を含有する9−24員の置換された複素環であり、そしてこの複素環は、縮合芳香族又は複素芳香族環を所望により含んでなることができ、そしてここにおいて、
(a)前記複素環は、少なくとも一つのO又はSを含有し、前記O又はSは、いずれもの隣接する異種原子から少なくとも2個の炭素原子によって間隔をあけられ、そしてここにおいて、前記Sは、所望により酸化されていてもよく、又は
(b)前記環の少なくとも一つの炭素原子は、電子求引性置換基によって置換され、或いは
(c)(a)及び(b)の両方であり;
そしてここにおいて、それぞれのRは、独立にH、或いは1−6Cを含有する直鎖、分枝鎖又は環式アルキルであり;
xは、0−4であり;
Arは、非置換の又は置換された芳香族或いは複素芳香族部分であり;そして
Arは、非置換の又は置換された芳香族或いは複素環基である。
【0085】
式1のもう一つの態様において、CXCR4アンタゴニストは、以下の式:
V−CH−Ar−CHNR−CH−Ar
を有し、
式中、Vは、式(1A)において定義したとおりの複素環であり、そしてここにおいて:
(a)前記複素環は、ハロ又は=Oで置換され;又は
(b)前記複素環は、O又はSを含有し;或いは
(c)(a)及び(b)の両方であり;
そしてここにおいて、Arは、非置換の1,3−又は1,4−フェニレンであり、Rは、H、メチル又はエチルであり、そしてArは、非置換のフェニル又はピリジニルである。xの好ましい態様は、0−2及び1−2である。
【0086】
複素環Vは、複素環中に、3個のN及び少なくとも一つのフルオロ置換基によって置換された少なくとも一つの炭素原子を含有することができる。R部分は、独立に水素又はメチルであることができる。(CR基の数は、0−4、0−2、又は1−2であることができる。Ar部分は、1,3−又は1,4−フェニレンであることができる。Ar部分は、フェニル又はピリジルであることができる。複素環Vは、12−16員の複素環であることができ、或いはO又はSを環のメンバーとして含有することができる。複素環Vは、更に酸化された硫黄を環のメンバーとして含有することもできる。一つの例において、複素環V中の少なくとも一つの炭素は、=Oによって置換されている。
【0087】
式(1A)の化合物及びこのような化合物を合成する方法は、本明細書中に参考文献として援用される、PCT出願公開WO01/44229並びに米国特許第6,667,320号及び7,022,717号中に記載されている。
【0088】
以下の式(1B):
V−CR−Ar−CR−N(R)−(CR−R (1B)
を有する化合物に関連して、
式中、Vは、所望により置換されていてもよい1,4,8,11−テトラアザシクロテトラ−デカニル、4,7,10,17−テトラアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ−1(17),13,15−トリエニル、1,4,7−トリアザシクロテトラ−デカニル、4,7,10−トリアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ−1(17),13,15−トリエニル、1,7−ジアザシクロテトラデカニル、又は4,10−ジアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ−1(17),13,15−トリエニル系であり;
ないしRは、同一又は異なっていることができ、そして水素或いは直鎖、分枝鎖又は環式C1−6アルキルから独立に選択され;
は、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、イミダゾリル、チオフェン−イル、チオフェニル、アミノベンジル、ピペリジニル、プリン、ピペラジニル、フェニルピペラジニル、又はメルカプタンであり;
Arは、一つ又は多数の位置でアルキル、アリール、アミノ、アルコキシ、ヒドロキシ、ハロゲン、カルボキシル及び/又はカルボキシアミドで所望により置換されていてもよいフェニレン環であり;そして
xは、1又は2である。
【0089】
上記式(1B)において、V部分は、ヒドロキシル、アルコキシ、チオール、チオアルキル、ハロゲン、ニトロ、カルボキシ、アミド、スルホン酸、及び/又はリン酸基によって所望により置換されていることができる。
【0090】
式(1B)の化合物、医薬的に受容可能な塩又はその金属錯体、及びこのような化合物を合成する方法は、本明細書中に参考文献として援用される、PCT出願公開WO00/02870及び米国特許第5,817,807号中に記載されている。
【0091】
他のCXCR4アンタゴニストは、以下の式(1C):
−CR10−Ar (1C)
のものであり、
式中、Vは、所望により置換されていてもよい1,4,8,11−テトラアザシクロテトラ−デカニル又は4,7,10,17−テトラアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ−1(17),13,15−トリエニル系であり;
及びR10は、同一又は異なっていることができ、そして独立に水素或いは直鎖、分枝鎖又は環式C1−6アルキルから選択され;
Arは、それぞれ一つ又は多数の位置で電子供与性又は電子求引性基及び/又は芳香族及び複素環基、並びにこれらのアルキル誘導体で所望により置換されていてもよい芳香族又は複素環式環、並びに酸付加塩及び金属錯体である。
【0092】
上記の式(1C)において、Arは、アルキル、アリール、アミノ、アルコキシ、ヒドロキシ、ハロゲン、カルボキシル及び/又はカルボキシアミドで所望により置換されていることができる。特別な例において、Arは、アルコキシ、アルキル、又はハロゲンで所望により置換されていてもよい。
【0093】
式(1C)を有する化合物、及びそれを合成する方法は、本明細書中に参考文献として援用されるPCT出願公開WO00/02870並びに米国特許第6,506,770号;6,756,391号;7,160,872号;6,872,714号;及び7,414,065号中に記載されている。
【0094】
他のCXCR4アンタゴニストは、以下の式(1D):
V−R−A−R’−W (1D)
のものであり、
式中、V及びWは、独立に9ないし32個の環のメンバー及び環中に互いに2個又はそれより多い炭素原子によって間隔をあけられた3ないし8個のアミンの窒素を有する環式ポリアミン部分であり、そしてそれに縮合した一つ又はそれより多い芳香族又は複素芳香族環を有し、
V及びWが、これに縮合した一つ又はそれより多い芳香族又は複素芳香族部分を有する場合、Aは、環に組込まれた窒素以外の更なる異種原子を含むか又は含まない芳香族又は複素芳香族部分であり、或いはV及びWが、環に組込まれた窒素以外の異種原子を含有する場合、Aは、それに縮合した一つ又はそれより多い芳香族又は複素芳香族部分を有しない芳香族又は複素芳香族部分であり、
そして、R及びR’は、それぞれ置換された又は非置換のアルキレン鎖、又は異種原子を含有する鎖であり、これは、環式ポリアミン及びA部分に間隔を保たせる。
【0095】
上記の式(1D)において、R及びR’は、それぞれメチレンであることができる。一つの例において、Aは、1,3−又は1,4−フェニレンである。もう一つの例において、それぞれのV及びWは、環中に炭素及び窒素原子のみを含有する非置換の又は置換された三環式又は二環式環系である。一つの環式環系は、3ないし6個のアミンの窒素原子を有する10ないし20員のポリアミン環系であることができ、そして環系又は複数の系は、縮合ベンジル又はピリジニル環系である。
【0096】
式(1D)を有する化合物、及びこのような化合物を合成する方法は、本明細書中に参考文献として援用される、米国特許第5,698,546号中に記載されている。
他のCXCR4アンタゴニストは、以下の式(1E):
Z−R−A−R’−Y (1E)
のものであり、
式中、Z及びYは、10ないし15個の環のメンバー、及び環中に互いに2個又はそれより多い炭素原子によって間隔をあけられた3ないし6個のアミンの窒素を有し、前記アミンの窒素のみが環の異種原子である、同一の環式ポリアミン部分であり、
Aは、キノリン以外の芳香族又は複素芳香族部分であり、
R及びR’は、それぞれZ及びY中の窒素原子に連結したメチレンであり、アミンの窒素は、他の方法では置換されていない。
【0097】
上記式(1E)において、それぞれの部分Z及びYは、環中に14個の環のメンバー及び4個のアミンの窒素を有することができる。式(1E)を有する化合物、及びこのような化合物を合成する方法は、本明細書中に参考文献として援用される、米国特許第5,583,131号中に記載されている。
【0098】
CXCR4アンタゴニストは、以下の式(1F):
Z−(A)−Y (1F)
のものであることができ、
式中、Z及びYは、独立に環中に9ないし32個の環のメンバー及び3ないし8個のアミンの窒素原子を有する環式ポリアミン部分であり、
Aは、連結原子又は基であり、そしてnは0又は1ないし6の整数である。
【0099】
上記の式(1F)において、それぞれのZ及びY部分は、10ないし24個の環のメンバー、又は12ないし18個の環のメンバーを有することができる。それぞれのZ及びY部分は、更に環中に4ないし6個のアミンの窒素原子を有することもできる。一つの例において、nは、0である。もう一つの例において、Aは、メチレンである。
【0100】
式(1F)を有する化合物、及びこのような化合物を合成する方法は、本明細書中に参考文献として援用される、米国特許第5,021,409号及び6,001,826号中に記載されている。
【0101】
具体的な態様において、式(1)の化合物は:
3,3’−ビス−1,5,9,13−テトラアザシクロヘキサデカン;
3,3’−ビス−1,5,8,11,14−ペンタアザシクロヘキサデカン;
5,5’−ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
2,5’−ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
2,6’−ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
メチレン(又はポリメチレン)ジ1−N−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
11,11’−(1,2−エタンジイル)ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
11,11’−(1,2−プロパンジイル)ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
11,11’−(1,2−ブタンジイル)ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
11,11’−(1,2−ペンタンジイル)ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
11,11’−(1,2−ヘキサンジイル)ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1,1’−[1,3−フェニレン−ビス(メチレン)]−ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1,1’−[1,4−フェニレン−ビス(メチレン)]−ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1,1’−[3,3’−ビフェニレン−ビス−(メチレン)]−ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
11,11’−[1,4−フェニレン−ビス−(メチレン)]−ビス−1,4,7,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1,11’−[1,4−フェニレン−ビス(メチレン)]−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1,1’−[2,6−ピリジン−ビス−(メチレン)]−ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1,1−[3,5−ピリジン−ビス−(メチレン)]−ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1,1’−[2,5−チオフェン−ビス−(メチレン)]−ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1,1’−[4,4’−(2,2’−ビピリジン)−ビス−(メチレン)]−ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1,1’−[2,9−(1,10−フェナントロリン)−ビス−(メチレン)]−ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1,1’−[1,3−フェニレン−ビス−(メチレン)]−ビス−1,4,7,10−テトラアザシクロテトラデカン;
1,1’−[1,4−フェニレン−ビス−(メチレン)]−ビス−1,4,7,10−テトラアザシクロテトラデカン;
1,1’−[5−ニトロ−1,3−フェニレンビス(メチレン)]ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1,1’−[2,4,5,6−テトラクロロ−1,3−フェニレンイス(メチレン)]ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1,1’−[2,3,5,6−テトラフルオロ−1,4−フェニレンビス(メチレン)]ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1,1’−[1,4−ナフチレン−ビス−(メチレン)]ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1,1’−[1,3−フェニレンビス−(メチレン)]ビス−1,5,9−トリアザシクロドデカン;
1,1’−[1,4−フェニレン−ビス−(メチレン)]−1,5,9−トリアザシクロドデカン;
1,1’−[2,5−ジメチル−1,4−フェニレンビス−(メチレン)]−ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1,1’−[2,5−ジクロロ−1,4−フェニレンビス−(メチレン)]−ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1,1’−[2−ブロモ−1,4−フェニレンビス−(メチレン)]−ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1,1’−[6−フェニル−2,4−ピリジンビス−(メチレン)]−ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
7,7’−[1,4−フェニレン−ビス(メチレン)]ビス−3,7,11,17−テトラアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ−1(17),13,15−トリエン;
7,7’−[1,4−フェニレン−ビス(メチレン)]ビス[15−クロロ−3,7,11,17−テトラアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ−1(17),13,15−トリエン];
7,7’−[1,4−フェニレン−ビス(メチレン)]ビス[15−メトキシ−3,7,11,17−テトラアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ−1(17),13,15−トリエン];
7,7’−[1,4−フェニレン−ビス(メチレン)]ビス−3,7,11,17−テトラアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ−13,16−トリエン−15−オン;
7,7’−[1,4−フェニレン−ビス(メチレン)]ビス−4,7,10,17−テトラアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ−1(17),13,15−トリエン;
8,8’−[1,4−フェニレン−ビス(メチレン)]ビス−4,8,12,19−テトラアザビシクロ[15.3.1]ノナデカ−1(19),15,17−トリエン;
6,6’−[1,4−フェニレン−ビス(メチレン)]ビス−3,6,9,15−テトラアザビシクロ[11.3.1]ペンタデカ−1(15),11,13−トリエン;
6,6’−[1,3−フェニレン−ビス(メチレン)]ビス−3,6,9,15−テトラアザビシクロ[11.3.1]ペンタデカ−1(15),11,13−トリエン;
17,17’−[1,4−フェニレン−ビス(メチレン)]ビス−3,6,14,17,23,24−ヘキサアザトリシクロ[17.3.1.18,12]テトラコサ−1(23),8,10,12(24),19,21−ヘキサエン;
N−[1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカニル−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノ−メチル)ピリジン;
N−[1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカニル−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−N−メチル−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカニル−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−4−(アミノ−メチル)ピリジン;
N−[1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカニル−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−3−(アミノ−メチル)ピリジン;
N−[1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカニル−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−(2−アミノ−メチル−5−メチル)ピラジン;
N−[1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカニル−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノ−エチル)ピリジン;
N−[1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカニル−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノ−メチル)チオフェン;
N−[1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカニル−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノ−エチル)メルカプタン;
N−[1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカニル−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−アミノ−ベンジルアミン;
N−[1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカニル−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−4−アミノ−ベンジルアミン;
N−[1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカニル−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−4−(アミノ−エチル)イミダゾール;
N−[1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカニル−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−ベンジルアミン;
N−[1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカニル−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−プリン;
N−[1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカニル−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−4−フェニルピペラジン;
1−[2,6−ジメトキシピリド−4−イル(メチレン)]−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1−[2クロロピリド−4−イル(メチレン)]−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1−[2,6−ジメチルピリド−4−イル(メチレン)]−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1−[2−メチルピリド−4−イル(メチレン)]−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1−[2,6−ジクロロピリド−4−イル(メチレン)]−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1−[2−クロロピリド−5−イル(メチレン)]−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
7−[4−メチルフェニル(メチレン)]−4,7,10,17−テトラアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ−1(17),13,15−トリエン;
N−[4−(1,4,7−トリアザシクロテトラ−デカニル)−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[1−(1,4,7−トリアザシクロテトラ−デカニル)−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[7−(4,7,10,17−テトラアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ−1(17),13,15−トリエニル)−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[7−(4,7,10−トリアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ−1(17),13,15−トリエニル)−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[4−[4,7,10−トリアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ−1(17),13,15−トリエニル]−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[4−[4,7,10,17−テトラアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ−1(17),13,15−トリエニル]−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[3−(3,6,17−トリアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ−1(17),13,15−トリエニル)−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[3−(3,6,17−トリアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ−1(17),13,15−トリエニル)−1,3−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[4−(4,7,17−トリアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ−1(17),13,15−トリエニル)−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[7−(4,7,17−トリアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ−1(17),13,15−トリエニル)−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[6−(3,6,9−トリアザビシクロ[11.3.1]ペンタデカ−1(15),11,13−トリエニル)−1,3−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[4−(1,7−ジアザシクロテトラデカニル)−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[7−(4,10−ジアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ−1(17),13,15−トリエニル)−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[7−(4,10,17−トリアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ−1(17),13,15−トリエニル)−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[4−(11−フルオロ−1,4,7−トリアザシクロテトラデカニル)−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[4−(11,11−ジフルオロ−1,4,7−トリアザシクロテトラデカニル)−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[4−(1,4,7−トリアザシクロテトラデカン−2−オニル)−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[12−(5−オキサ−1,9−ジアザシクロテトラデカニル)−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[4−(11−オキサ−1,4,7−トリアザシクロテトラデカニル)−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[4−(11−チア−1,4,7−トリアザシクロテトラデカニル)−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[4−(11−スルホキソ−1,4,7−トリアザシクロテトラデカニル)−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[4−(11−スルホノ−1,4,7−トリアザシクロテトラデカニル)−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;及び
N−[4−(3−カルボキソ−1,4,7−トリアザシクロテトラデカニル)−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
又は医薬的に受容可能なこれらの塩;
から選択される。
【0102】
前述の詳細な説明及び付属する実施例は、単に例示的なものであり、そして本発明の範囲に対する制約と解釈されるべきではないことは理解されることである。本明細書中で言及された米国特許及び刊行物は、本明細書中に参考文献として援用される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
血液系悪性腫瘍の治療のための医薬の製造における免疫療法剤との組合せにおける治療的に有効な量のCXCR4アンタゴニストの使用であって、前記CXCR4アンタゴニストは、以下の式:
Z−リンカー−Z’ (1)
の化合物又は医薬的に受容可能な塩或いはこれらのプロドラッグを含んでなり、
式中、Zは、その2−8個が窒素原子である9−32個の環のメンバーを含有する環式ポリアミンであり、前記窒素原子は、少なくとも2個の炭素原子によって互いに分離され、そしてここにおいて、前記複素環は、窒素以外の更なる異種原子を所望により含有することができ、及び/又は更なる環系に縮合していることができ;
Z’は、上記Zによって定義されるとおりの形態に具体化することができるか、又は別の方法として以下の式:
−N(R)−(CR−X
のものであることができ、
式中、それぞれのRは、独立にH、或いは直鎖、分枝鎖又は環式アルキル(1−6C)であり、nは、1又は2であり、そしてXは、複素芳香族環を含む芳香族環であるか、或いはメルカプタンであり、
或いはZ’は、以下の式:
−Ar(Y)
のものであることができ、
式中、Arは、芳香族又は複素芳香族環部分であり、そしてそれぞれのYは、独立に非干渉性置換基であり、そしてjは、0−3であり;そして
“リンカー”は、単結合、アルキレン(1−6C)であるか、又はアリール、縮合アリール、アルキレン鎖に含有された酸素原子を含んでなることができ、或いはケト基又は窒素若しくは硫黄原子を含有することができる、前記使用。
【請求項2】
Z及びZ’が、両方とも環式ポリアミンである、請求項1に記載の使用。
【請求項3】
Z及びZ’が、同一である、請求項1に記載の使用。
【請求項4】
Zが、10−24個のメンバーを含有し、そして4個の窒素原子を含有する環式ポリアミンである、請求項1に記載の使用。
【請求項5】
Z及びZ’が、両方とも1,4,8,11−テトラアゾシクロテトラデカンである、請求項1に記載の使用。
【請求項6】
前記リンカーが、二つのメチレン部分で囲まれた芳香族環を含んでなる、請求項1に記載の使用。
【請求項7】
前記リンカーが、1,4−フェニレン−ビス−メチレンである、請求項6に記載の使用。
【請求項8】
前記式(1)の化合物が、1,1’−[1,4−フェニレン−ビス−(メチレン)−ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン又は医薬的に受容可能なその塩である、請求項7に記載の使用。
【請求項9】
前記式(1)の化合物が、酸付加塩の形態である、請求項1に記載の使用。
【請求項10】
前記酸付加塩が、塩酸塩である、請求項9に記載の使用。
【請求項11】
Z’が、以下の式:
−N(R)−(CR−X
のものであり、
式中、それぞれのR、N及びXは、請求項1において定義したとおりである、請求項1に記載の使用。
【請求項12】
前記リンカーが、二つのメチレン部分によって囲まれた芳香族環を含んでなる、請求項11に記載の使用。
【請求項13】
前記リンカーが、1,4−フェニレン−ビス−メチレンである、請求項12に記載の使用。
【請求項14】
それぞれのRがHであり、nが2であり、そしてXが置換された又は非置換のピリジルである、請求項11に記載の使用。
【請求項15】
Z’が、2−アミノメチル−ピリジンである、請求項11に記載の使用。
【請求項16】
前記式(1)の化合物が、N−[1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカニル−(1,4−フェニレン−ビス−(メチレン)]−2−アミノエチル−2−ピリジン又は医薬的に受容可能なその塩である、請求項15に記載の使用。
【請求項17】
前記式(1)の化合物が:
3,3’−ビス−1,5,9,13−テトラアザシクロヘキサデカン;
3,3’−ビス−1,5,8,11,14−ペンタアザシクロヘキサデカン;
5,5’−ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
2,5’−ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
2,6’−ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
メチレン(又はポリメチレン)ジ1−N−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
11,11’−(1,2−エタンジイル)ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
11,11’−(1,2−プロパンジイル)ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
11,11’−(1,2−ブタンジイル)ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
11,11’−(1,2−ペンタンジイル)ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
11,11’−(1,2−ヘキサンジイル)ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1,1’−[1,3−フェニレン−ビス(メチレン)]−ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1,1’−[1,4−フェニレン−ビス(メチレン)]−ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1,1’−[3,3’−ビフェニレン−ビス−(メチレン)]−ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
11,11’−[1,4−フェニレン−ビス−(メチレン)]−ビス−1,4,7,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1,11’−[1,4−フェニレン−ビス(メチレン)]−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1,1’−[2,6−ピリジン−ビス−(メチレン)]−ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1,1−[3,5−ピリジン−ビス−(メチレン)]−ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1,1’−[2,5−チオフェン−ビス−(メチレン)]−ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1,1’−[4,4’−(2,2’−ビピリジン)−ビス−(メチレン)]−ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1,1’−[2,9−(1,10−フェナントロリン)−ビス−(メチレン)]−ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1,1’−[1,3−フェニレン−ビス−(メチレン)]−ビス−1,4,7,10−テトラアザシクロテトラデカン;
1,1’−[1,4−フェニレン−ビス−(メチレン)]−ビス−1,4,7,10−テトラアザシクロテトラデカン;
1,1’−[5−ニトロ−1,3−フェニレンビス(メチレン)]ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1,1’−[2,4,5,6−テトラクロロ−1,3−フェニレンイス(メチレン)]ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1,1’−[2,3,5,6−テトラフルオロ−1,4−フェニレンビス(メチレン)]ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1,1’−[1,4−ナフチレン−ビス−(メチレン)]ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1,1’−[1,3−フェニレンビス−(メチレン)]ビス−1,5,9−トリアザシクロドデカン;
1,1’−[1,4−フェニレン−ビス−(メチレン)]−1,5,9−トリアザシクロドデカン;
1,1’−[2,5−ジメチル−1,4−フェニレンビス−(メチレン)]−ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1,1’−[2,5−ジクロロ−1,4−フェニレンビス−(メチレン)]−ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1,1’−[2−ブロモ−1,4−フェニレンビス−(メチレン)]−ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1,1’−[6−フェニル−2,4−ピリジンビス−(メチレン)]−ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
7,7’−[1,4−フェニレン−ビス(メチレン)]ビス−3,7,11,17−テトラアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ−1(17),13,15−トリエン;
7,7’−[1,4−フェニレン−ビス(メチレン)]ビス[15−クロロ−3,7,11,17−テトラアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ−1(17),13,15−トリエン];
7,7’−[1,4−フェニレン−ビス(メチレン)]ビス[15−メトキシ−3,7,11,17−テトラアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ−1(17),13,15−トリエン];
7,7’−[1,4−フェニレン−ビス(メチレン)]ビス−3,7,11,17−テトラアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ−13,16−トリエン−15−オン;
7,7’−[1,4−フェニレン−ビス(メチレン)]ビス−4,7,10,17−テトラアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ−1(17),13,15−トリエン;
8,8’−[1,4−フェニレン−ビス(メチレン)]ビス−4,8,12,19−テトラアザビシクロ[15.3.1]ノナデカ−1(19),15,17−トリエン;
6,6’−[1,4−フェニレン−ビス(メチレン)]ビス−3,6,9,15−テトラアザビシクロ[11.3.1]ペンタデカ−1(15),11,13−トリエン;
6,6’−[1,3−フェニレン−ビス(メチレン)]ビス−3,6,9,15−テトラアザビシクロ[11.3.1]ペンタデカ−1(15),11,13−トリエン;
17,17’−[1,4−フェニレン−ビス(メチレン)]ビス−3,6,14,17,23,24−ヘキサアザトリシクロ[17.3.1.18,12]テトラコサ−1(23),8,10,12(24),19,21−ヘキサエン;
N−[1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカニル−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノ−メチル)ピリジン;
N−[1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカニル−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−N−メチル−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカニル−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−4−(アミノ−メチル)ピリジン;
N−[1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカニル−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−3−(アミノ−メチル)ピリジン;
N−[1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカニル−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−(2−アミノ−メチル−5−メチル)ピラジン;
N−[1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカニル−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノ−エチル)ピリジン;
N−[1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカニル−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノ−メチル)チオフェン;
N−[1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカニル−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノ−エチル)メルカプタン;
N−[1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカニル−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−アミノ−ベンジルアミン;
N−[1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカニル−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−4−アミノ−ベンジルアミン;
N−[1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカニル−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−4−(アミノ−エチル)イミダゾール;
N−[1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカニル−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−ベンジルアミン;
N−[1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカニル−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−プリン;
N−[1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカニル−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−4−フェニルピペラジン;
1−[2,6−ジメトキシピリド−4−イル(メチレン)]−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1−[2クロロピリド−4−イル(メチレン)]−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1−[2,6−ジメチルピリド−4−イル(メチレン)]−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1−[2−メチルピリド−4−イル(メチレン)]−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1−[2,6−ジクロロピリド−4−イル(メチレン)]−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1−[2−クロロピリド−5−イル(メチレン)]−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
7−[4−メチルフェニル(メチレン)]−4,7,10,17−テトラアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ−1(17),13,15−トリエン;
N−[4−(1,4,7−トリアザシクロテトラ−デカニル)−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[1−(1,4,7−トリアザシクロテトラ−デカニル)−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[7−(4,7,10,17−テトラアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ−1(17),13,15−トリエニル)−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[7−(4,7,10−トリアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ−1(17),13,15−トリエニル)−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[4−[4,7,10−トリアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ−1(17),13,15−トリエニル]−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[4−[4,7,10,17−テトラアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ−1(17),13,15−トリエニル]−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[3−(3,6,17−トリアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ−1(17),13,15−トリエニル)−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[3−(3,6,17−トリアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ−1(17),13,15−トリエニル)−1,3−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[4−(4,7,17−トリアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ−1(17),13,15−トリエニル)−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[7−(4,7,17−トリアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ−1(17),13,15−トリエニル)−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[6−(3,6,9−トリアザビシクロ[11.3.1]ペンタデカ−1(15),11,13−トリエニル)−1,3−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[4−(1,7−ジアザシクロテトラデカニル)−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[7−(4,10−ジアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ−1(17),13,15−トリエニル)−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[7−(4,10,17−トリアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ−1(17),13,15−トリエニル)−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[4−(11−フルオロ−1,4,7−トリアザシクロテトラデカニル)−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[4−(11,11−ジフルオロ−1,4,7−トリアザシクロテトラデカニル)−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[4−(1,4,7−トリアザシクロテトラデカン−2−オニル)−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[12−(5−オキサ−1,9−ジアザシクロテトラデカニル)−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[4−(11−オキサ−1,4,7−トリアザシクロテトラデカニル)−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[4−(11−チア−1,4,7−トリアザシクロテトラデカニル)−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[4−(11−スルホキソ−1,4,7−トリアザシクロテトラデカニル)−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[4−(11−スルホノ−1,4,7−トリアザシクロテトラデカニル)−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;及び
N−[4−(3−カルボキソ−1,4,7−トリアザシクロテトラデカニル)−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
又は医薬的に受容可能なこれらの塩;
から選択される、請求項1に記載の使用。
【請求項18】
前記免疫療法剤が、ヒト単クローン性抗体、マウス単クローン性抗体、キメラの単クローン性抗体、ヒト化単クローン性抗体及びこれらの組合せからなる群から選択される、請求項1に記載の使用。
【請求項19】
前記免疫療法剤が、非抱合性抗体、放射能標識抗体、化学標識抗体、免疫毒素、及びこれらの組合せからなる群から選択される、請求項1に記載の使用。
【請求項20】
前記免疫療法剤が、アレムツズマブ、リツキシマブ、ゲムツズマブ、オゾガマイシン、イブリツモマブチウキセタン、トシツモマブ及びこれらの組合せからなる群から選択される、請求項1に記載の使用。
【請求項21】
前記式(1)の化合物が、1,1’−[1,4−フェニレン−ビス−(メチレン)−ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン又は医薬的に受容可能なその塩及びN−[1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカニル−(1,4−フェニレン−ビス−(メチレン)]−2−アミノエチル−2−ピリジン又は医薬的に受容可能なその塩から選択される、請求項20に記載の使用。
【請求項22】
前記血液系悪性腫瘍が、急性リンパ芽球性白血病、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、慢性リンパ球性白血病、毛様細胞白血病、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、多発性骨髄腫及びこれらの組合せからなる群から選択される、請求項1から21のいずれか1項に記載の使用。
【請求項23】
前記医薬が、顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)との組合せで投与される、請求項1から21のいずれか1項に記載の使用。
【請求項24】
血液系悪性腫瘍を治療するための医薬組成物であって、治療的に有効な量のCXCR4アンタゴニスト及び治療的に有効な量の免疫療法剤を単位剤形中に含んでなる、前記医薬組成物。
【請求項25】
前記CXCR4アンタゴニストが、以下の式:
Z−リンカー−Z’ (1)
の化合物又は医薬的に受容可能な塩或いはこれらのプロドラッグを含んでなり、
式中、Zは、その2−8個が窒素原子である9−32個の環のメンバーを含有する環式ポリアミンであり、前記窒素原子は、少なくとも2個の炭素原子によって互いに分離され、そしてここにおいて、前記複素環は、窒素以外の更なる異種原子を所望により含有することができ、及び/又は更なる環系に縮合していることができ;
Z’は、上記Zによって定義されるとおりの形態に具体化することができるか、又は別の方法として以下の式:
−N(R)−(CR−X
のものであることができ、
式中、それぞれのRは、独立にH、或いは直鎖、分枝鎖又は環式アルキル(1−6C)であり、nは、1又は2であり、そしてXは、複素芳香族環を含む芳香族環であるか、或いはメルカプタンであり、
或いはZ’は、以下の式:
−Ar(Y)
のものであることができ、
式中、Arは、芳香族又は複素芳香族環部分であり、そしてそれぞれのYは、独立に非干渉性置換基であり、そしてjは、0−3であり;そして
“リンカー”は、単結合、アルキレン(1−6C)であるか、又はアリール、縮合アリール、アルキレン鎖に含有された酸素原子を含んでなることができ、或いはケト基又は窒素若しくは硫黄原子を含有することができる、請求項24に記載の医薬組成物。
【請求項26】
前記式(1)の化合物が:
3,3’−ビス−1,5,9,13−テトラアザシクロヘキサデカン;
3,3’−ビス−1,5,8,11,14−ペンタアザシクロヘキサデカン;
5,5’−ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
2,5’−ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
2,6’−ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
メチレン(又はポリメチレン)ジ1−N−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
11,11’−(1,2−エタンジイル)ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
11,11’−(1,2−プロパンジイル)ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
11,11’−(1,2−ブタンジイル)ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
11,11’−(1,2−ペンタンジイル)ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
11,11’−(1,2−ヘキサンジイル)ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1,1’−[1,3−フェニレン−ビス(メチレン)]−ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1,1’−[1,4−フェニレン−ビス(メチレン)]−ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1,1’−[3,3’−ビフェニレン−ビス−(メチレン)]−ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
11,11’−[1,4−フェニレン−ビス−(メチレン)]−ビス−1,4,7,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1,11’−[1,4−フェニレン−ビス(メチレン)]−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1,1’−[2,6−ピリジン−ビス−(メチレン)]−ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1,1−[3,5−ピリジン−ビス−(メチレン)]−ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1,1’−[2,5−チオフェン−ビス−(メチレン)]−ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1,1’−[4,4’−(2,2’−ビピリジン)−ビス−(メチレン)]−ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1,1’−[2,9−(1,10−フェナントロリン)−ビス−(メチレン)]−ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1,1’−[1,3−フェニレン−ビス−(メチレン)]−ビス−1,4,7,10−テトラアザシクロテトラデカン;
1,1’−[1,4−フェニレン−ビス−(メチレン)]−ビス−1,4,7,10−テトラアザシクロテトラデカン;
1,1’−[5−ニトロ−1,3−フェニレンビス(メチレン)]ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1,1’−[2,4,5,6−テトラクロロ−1,3−フェニレンイス(メチレン)]ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1,1’−[2,3,5,6−テトラフルオロ−1,4−フェニレンビス(メチレン)]ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1,1’−[1,4−ナフチレン−ビス−(メチレン)]ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1,1’−[1,3−フェニレンビス−(メチレン)]ビス−1,5,9−トリアザシクロドデカン;
1,1’−[1,4−フェニレン−ビス−(メチレン)]−1,5,9−トリアザシクロドデカン;
1,1’−[2,5−ジメチル−1,4−フェニレンビス−(メチレン)]−ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1,1’−[2,5−ジクロロ−1,4−フェニレンビス−(メチレン)]−ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1,1’−[2−ブロモ−1,4−フェニレンビス−(メチレン)]−ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1,1’−[6−フェニル−2,4−ピリジンビス−(メチレン)]−ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
7,7’−[1,4−フェニレン−ビス(メチレン)]ビス−3,7,11,17−テトラアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ−1(17),13,15−トリエン;
7,7’−[1,4−フェニレン−ビス(メチレン)]ビス[15−クロロ−3,7,11,17−テトラアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ−1(17),13,15−トリエン];
7,7’−[1,4−フェニレン−ビス(メチレン)]ビス[15−メトキシ−3,7,11,17−テトラアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ−1(17),13,15−トリエン];
7,7’−[1,4−フェニレン−ビス(メチレン)]ビス−3,7,11,17−テトラアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ−13,16−トリエン−15−オン;
7,7’−[1,4−フェニレン−ビス(メチレン)]ビス−4,7,10,17−テトラアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ−1(17),13,15−トリエン;
8,8’−[1,4−フェニレン−ビス(メチレン)]ビス−4,8,12,19−テトラアザビシクロ[15.3.1]ノナデカ−1(19),15,17−トリエン;
6,6’−[1,4−フェニレン−ビス(メチレン)]ビス−3,6,9,15−テトラアザビシクロ[11.3.1]ペンタデカ−1(15),11,13−トリエン;
6,6’−[1,3−フェニレン−ビス(メチレン)]ビス−3,6,9,15−テトラアザビシクロ[11.3.1]ペンタデカ−1(15),11,13−トリエン;
17,17’−[1,4−フェニレン−ビス(メチレン)]ビス−3,6,14,17,23,24−ヘキサアザトリシクロ[17.3.1.18,12]テトラコサ−1(23),8,10,12(24),19,21−ヘキサエン;
N−[1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカニル−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノ−メチル)ピリジン;
N−[1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカニル−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−N−メチル−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカニル−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−4−(アミノ−メチル)ピリジン;
N−[1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカニル−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−3−(アミノ−メチル)ピリジン;
N−[1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカニル−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−(2−アミノ−メチル−5−メチル)ピラジン;
N−[1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカニル−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノ−エチル)ピリジン;
N−[1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカニル−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノ−メチル)チオフェン;
N−[1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカニル−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノ−エチル)メルカプタン;
N−[1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカニル−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−アミノ−ベンジルアミン;
N−[1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカニル−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−4−アミノ−ベンジルアミン;
N−[1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカニル−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−4−(アミノ−エチル)イミダゾール;
N−[1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカニル−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−ベンジルアミン;
N−[1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカニル−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−プリン;
N−[1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカニル−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−4−フェニルピペラジン;
1−[2,6−ジメトキシピリド−4−イル(メチレン)]−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1−[2クロロピリド−4−イル(メチレン)]−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1−[2,6−ジメチルピリド−4−イル(メチレン)]−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1−[2−メチルピリド−4−イル(メチレン)]−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1−[2,6−ジクロロピリド−4−イル(メチレン)]−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1−[2−クロロピリド−5−イル(メチレン)]−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
7−[4−メチルフェニル(メチレン)]−4,7,10,17−テトラアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ−1(17),13,15−トリエン;
N−[4−(1,4,7−トリアザシクロテトラ−デカニル)−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[1−(1,4,7−トリアザシクロテトラ−デカニル)−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[7−(4,7,10,17−テトラアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ−1(17),13,15−トリエニル)−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[7−(4,7,10−トリアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ−1(17),13,15−トリエニル)−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[4−[4,7,10−トリアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ−1(17),13,15−トリエニル]−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[4−[4,7,10,17−テトラアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ−1(17),13,15−トリエニル]−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[3−(3,6,17−トリアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ−1(17),13,15−トリエニル)−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[3−(3,6,17−トリアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ−1(17),13,15−トリエニル)−1,3−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[4−(4,7,17−トリアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ−1(17),13,15−トリエニル)−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[7−(4,7,17−トリアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ−1(17),13,15−トリエニル)−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[6−(3,6,9−トリアザビシクロ[11.3.1]ペンタデカ−1(15),11,13−トリエニル)−1,3−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[4−(1,7−ジアザシクロテトラデカニル)−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[7−(4,10−ジアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ−1(17),13,15−トリエニル)−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[7−(4,10,17−トリアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ−1(17),13,15−トリエニル)−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[4−(11−フルオロ−1,4,7−トリアザシクロテトラデカニル)−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[4−(11,11−ジフルオロ−1,4,7−トリアザシクロテトラデカニル)−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[4−(1,4,7−トリアザシクロテトラデカン−2−オニル)−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[12−(5−オキサ−1,9−ジアザシクロテトラデカニル)−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[4−(11−オキサ−1,4,7−トリアザシクロテトラデカニル)−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[4−(11−チア−1,4,7−トリアザシクロテトラデカニル)−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[4−(11−スルホキソ−1,4,7−トリアザシクロテトラデカニル)−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[4−(11−スルホノ−1,4,7−トリアザシクロテトラデカニル)−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;及び
N−[4−(3−カルボキソ−1,4,7−トリアザシクロテトラデカニル)−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
又は医薬的に受容可能なこれらの塩;
から選択される、請求項25に記載の医薬組成物。
【請求項27】
前記免疫療法剤が、ヒト単クローン性抗体、マウス単クローン性抗体、キメラの単クローン性抗体、ヒト化単クローン性抗体及びこれらの組合せからなる群から選択される、請求項24に記載の医薬組成物。
【請求項28】
前記免疫療法剤が、非抱合性抗体、放射能標識抗体、化学標識抗体、免疫毒素、及びこれらの組合せからなる群から選択される、請求項24に記載の医薬組成物。
【請求項29】
前記免疫療法剤が、アレムツズマブ、リツキシマブ、ゲムツズマブ、オゾガマイシン、イブリツモマブチウキセタン、トシツモマブ及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項24に記載の医薬組成物。
【請求項30】
前記式(1)の化合物が、1,1’−[1,4−フェニレン−ビス−(メチレン)−ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン又は医薬的に受容可能なその塩及びN−[1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカニル−(1,4−フェニレン−ビス−(メチレン)]−2−アミノエチル−2−ピリジン又は医薬的に受容可能なその塩から選択される、請求項29に記載の医薬組成物。
【請求項31】
低投与量の以下の式:
Z−リンカー−Z’ (1)
の化合物又は医薬的に受容可能な塩或いはこれらのプロドラッグ;及び医薬的に受容可能な賦形剤を含んでなり、
式中、Zは、その2−8個が窒素原子である9−32個の環のメンバーを含有する環式ポリアミンであり、前記窒素原子は、少なくとも2個の炭素原子によって互いに分離され、そしてここにおいて、前記複素環は、窒素以外の更なる異種原子を所望により含有することができ、及び/又は更なる環系に縮合していることができ;
Z’は、上記Zによって定義されるとおりの形態に具体化することができるか、又は別の方法として以下の式:
−N(R)−(CR−X
のものであることができ、
式中、それぞれのRは、独立にH、或いは直鎖、分枝鎖又は環式アルキル(1−6C)であり、nは、1又は2であり、そしてXは、複素芳香族環を含む芳香族環であるか、或いはメルカプタンであり;そして
“リンカー”は、単結合、アルキレン(1−6C)であるか、又はアリール、縮合アリール、アルキレン鎖に含有された酸素原子を含んでなることができ、或いはケト基又は窒素若しくは硫黄原子を含有することができる、血液性悪性腫瘍を治療するための医薬組成物。
【請求項32】
Z及びZ’が、両方とも環式ポリアミンである、請求項31に記載の医薬組成物。
【請求項33】
Z及びZ’が、同一である、請求項31に記載の医薬組成物。
【請求項34】
Zが、10−24個のメンバーを含有し、そして4個の窒素原子を含有する環式ポリアミンである、請求項31に記載の医薬組成物。
【請求項35】
Z及びZ’が、両方とも1,4,8,11−テトラアゾシクロテトラデカンである、請求項31に記載の医薬組成物。
【請求項36】
前記リンカーが、二つのメチレン部分で囲まれた芳香族環を含んでなる、請求項31に記載の医薬組成物。
【請求項37】
前記リンカーが、1,4−フェニレン−ビス−メチレンである、請求項36に記載の医薬組成物。
【請求項38】
前記式(1)の化合物が、1,1’−[1,4−フェニレン−ビス−(メチレン)−ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン又は医薬的に受容可能なその塩である、請求項37に記載の医薬組成物。
【請求項39】
前記式(1)の化合物が、酸付加塩の形態である、請求項31に記載の医薬組成物。
【請求項40】
前記酸付加塩が、塩酸塩である、請求項39に記載の医薬組成物。
【請求項41】
Z’が、以下の式:
−N(R)−(CR−X
のものであり、式中、R、N及びXが、請求項1において定義したとおりである、請求項31に記載の医薬組成物。
【請求項42】
前記リンカーが、二つのメチレン部分によって囲まれた芳香族環を含んでなる、請求項41に記載の医薬組成物。
【請求項43】
前記リンカーが、1,4−フェニレン−ビス−メチレンである、請求項42に記載の医薬組成物。
【請求項44】
それぞれのRがHであり、nが2であり、そしてXが置換された又は非置換のピリジルである、請求項41に記載の医薬組成物。
【請求項45】
Z’が、2−アミノメチル−ピリジンである、請求項42に記載の医薬組成物。
【請求項46】
前記式(1)の化合物が、N−[1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカニル−(1,4−フェニレン−ビス−(メチレン)]−2−アミノエチル−2−ピリジン又は医薬的に受容可能なその塩である、請求項45に記載の医薬組成物。
【請求項47】
前記式(1)の化合物が:
3,3’−ビス−1,5,9,13−テトラアザシクロヘキサデカン;
3,3’−ビス−1,5,8,11,14−ペンタアザシクロヘキサデカン;
5,5’−ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
2,5’−ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
2,6’−ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
メチレン(又はポリメチレン)ジ1−N−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
11,11’−(1,2−エタンジイル)ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
11,11’−(1,2−プロパンジイル)ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
11,11’−(1,2−ブタンジイル)ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
11,11’−(1,2−ペンタンジイル)ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
11,11’−(1,2−ヘキサンジイル)ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1,1’−[1,3−フェニレン−ビス(メチレン)]−ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1,1’−[1,4−フェニレン−ビス(メチレン)]−ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1,1’−[3,3’−ビフェニレン−ビス−(メチレン)]−ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
11,11’−[1,4−フェニレン−ビス−(メチレン)]−ビス−1,4,7,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1,11’−[1,4−フェニレン−ビス(メチレン)]−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1,1’−[2,6−ピリジン−ビス−(メチレン)]−ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1,1−[3,5−ピリジン−ビス−(メチレン)]−ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1,1’−[2,5−チオフェン−ビス−(メチレン)]−ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1,1’−[4,4’−(2,2’−ビピリジン)−ビス−(メチレン)]−ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1,1’−[2,9−(1,10−フェナントロリン)−ビス−(メチレン)]−ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1,1’−[1,3−フェニレン−ビス−(メチレン)]−ビス−1,4,7,10−テトラアザシクロテトラデカン;
1,1’−[1,4−フェニレン−ビス−(メチレン)]−ビス−1,4,7,10−テトラアザシクロテトラデカン;
1,1’−[5−ニトロ−1,3−フェニレンビス(メチレン)]ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1,1’−[2,4,5,6−テトラクロロ−1,3−フェニレンイス(メチレン)]ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1,1’−[2,3,5,6−テトラフルオロ−1,4−フェニレンビス(メチレン)]ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1,1’−[1,4−ナフチレン−ビス−(メチレン)]ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1,1’−[1,3−フェニレンビス−(メチレン)]ビス−1,5,9−トリアザシクロドデカン;
1,1’−[1,4−フェニレン−ビス−(メチレン)]−1,5,9−トリアザシクロドデカン;
1,1’−[2,5−ジメチル−1,4−フェニレンビス−(メチレン)]−ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1,1’−[2,5−ジクロロ−1,4−フェニレンビス−(メチレン)]−ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1,1’−[2−ブロモ−1,4−フェニレンビス−(メチレン)]−ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1,1’−[6−フェニル−2,4−ピリジンビス−(メチレン)]−ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
7,7’−[1,4−フェニレン−ビス(メチレン)]ビス−3,7,11,17−テトラアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ−1(17),13,15−トリエン;
7,7’−[1,4−フェニレン−ビス(メチレン)]ビス[15−クロロ−3,7,11,17−テトラアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ−1(17),13,15−トリエン];
7,7’−[1,4−フェニレン−ビス(メチレン)]ビス[15−メトキシ−3,7,11,17−テトラアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ−1(17),13,15−トリエン];
7,7’−[1,4−フェニレン−ビス(メチレン)]ビス−3,7,11,17−テトラアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ−13,16−トリエン−15−オン;
7,7’−[1,4−フェニレン−ビス(メチレン)]ビス−4,7,10,17−テトラアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ−1(17),13,15−トリエン;
8,8’−[1,4−フェニレン−ビス(メチレン)]ビス−4,8,12,19−テトラアザビシクロ[15.3.1]ノナデカ−1(19),15,17−トリエン;
6,6’−[1,4−フェニレン−ビス(メチレン)]ビス−3,6,9,15−テトラアザビシクロ[11.3.1]ペンタデカ−1(15),11,13−トリエン;
6,6’−[1,3−フェニレン−ビス(メチレン)]ビス−3,6,9,15−テトラアザビシクロ[11.3.1]ペンタデカ−1(15),11,13−トリエン;
17,17’−[1,4−フェニレン−ビス(メチレン)]ビス−3,6,14,17,23,24−ヘキサアザトリシクロ[17.3.1.18,12]テトラコサ−1(23),8,10,12(24),19,21−ヘキサエン;
N−[1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカニル−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノ−メチル)ピリジン;
N−[1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカニル−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−N−メチル−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカニル−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−4−(アミノ−メチル)ピリジン;
N−[1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカニル−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−3−(アミノ−メチル)ピリジン;
N−[1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカニル−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−(2−アミノ−メチル−5−メチル)ピラジン;
N−[1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカニル−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノ−エチル)ピリジン;
N−[1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカニル−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノ−メチル)チオフェン;
N−[1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカニル−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノ−エチル)メルカプタン;
N−[1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカニル−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−アミノ−ベンジルアミン;
N−[1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカニル−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−4−アミノ−ベンジルアミン;
N−[1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカニル−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−4−(アミノ−エチル)イミダゾール;
N−[1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカニル−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−ベンジルアミン;
N−[1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカニル−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−プリン;
N−[1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカニル−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−4−フェニルピペラジン;
1−[2,6−ジメトキシピリド−4−イル(メチレン)]−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1−[2クロロピリド−4−イル(メチレン)]−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1−[2,6−ジメチルピリド−4−イル(メチレン)]−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1−[2−メチルピリド−4−イル(メチレン)]−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1−[2,6−ジクロロピリド−4−イル(メチレン)]−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
1−[2−クロロピリド−5−イル(メチレン)]−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン;
7−[4−メチルフェニル(メチレン)]−4,7,10,17−テトラアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ−1(17),13,15−トリエン;
N−[4−(1,4,7−トリアザシクロテトラ−デカニル)−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[1−(1,4,7−トリアザシクロテトラ−デカニル)−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[7−(4,7,10,17−テトラアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ−1(17),13,15−トリエニル)−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[7−(4,7,10−トリアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ−1(17),13,15−トリエニル)−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[4−[4,7,10−トリアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ−1(17),13,15−トリエニル]−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[4−[4,7,10,17−テトラアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ−1(17),13,15−トリエニル]−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[3−(3,6,17−トリアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ−1(17),13,15−トリエニル)−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[3−(3,6,17−トリアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ−1(17),13,15−トリエニル)−1,3−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[4−(4,7,17−トリアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ−1(17),13,15−トリエニル)−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[7−(4,7,17−トリアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ−1(17),13,15−トリエニル)−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[6−(3,6,9−トリアザビシクロ[11.3.1]ペンタデカ−1(15),11,13−トリエニル)−1,3−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[4−(1,7−ジアザシクロテトラデカニル)−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[7−(4,10−ジアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ−1(17),13,15−トリエニル)−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[7−(4,10,17−トリアザビシクロ[13.3.1]ヘプタデカ−1(17),13,15−トリエニル)−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[4−(11−フルオロ−1,4,7−トリアザシクロテトラデカニル)−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[4−(11,11−ジフルオロ−1,4,7−トリアザシクロテトラデカニル)−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[4−(1,4,7−トリアザシクロテトラデカン−2−オニル)−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[12−(5−オキサ−1,9−ジアザシクロテトラデカニル)−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[4−(11−オキサ−1,4,7−トリアザシクロテトラデカニル)−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[4−(11−チア−1,4,7−トリアザシクロテトラデカニル)−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[4−(11−スルホキソ−1,4,7−トリアザシクロテトラデカニル)−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
N−[4−(11−スルホノ−1,4,7−トリアザシクロテトラデカニル)−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;及び
N−[4−(3−カルボキソ−1,4,7−トリアザシクロテトラデカニル)−1,4−フェニレンビス(メチレン)]−2−(アミノメチル)ピリジン;
又は医薬的に受容可能なこれらの塩;
から選択される、請求項31に記載の医薬組成物。
【請求項48】
更にヒト単クローン性抗体、マウス単クローン性抗体、キメラの単クローン性抗体、ヒト化単クローン性抗体及びこれらの組合せからなる群から選択される免疫療法剤を含んでなる、請求項31に記載の医薬組成物。
【請求項49】
更に非抱合性抗体、放射能標識抗体、化学標識抗体、免疫毒素及びこれらの組合せからなる群から選択される免疫療法剤を含んでなる、請求項31に記載の医薬組成物。
【請求項50】
更にアレムツズマブ、リツキシマブ、ゲムツズマブ、オゾガマイシン、イブリツモマブチウキセタン、トシツモマブ及びこれらの組合せからなる群から選択される免疫療法剤を含んでなる、請求項31に記載の医薬組成物。
【請求項51】
前記式(1)の化合物が、1,1’−[1,4−フェニレン−ビス−(メチレン)−ビス−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン又は医薬的に受容可能なその塩及びN−[1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカニル−(1,4−フェニレン−ビス−(メチレン)]−2−アミノエチル−2−ピリジン又は医薬的に受容可能なその塩から選択される、請求項50に記載の医薬組成物。
【請求項52】
CXCR4アンタゴニストの低い投与量が、0.1mg/kg、0.2mg/kg、0.3mg/kg、0.4mg/kg、0.5mg/kg、0.6mg/kg、0.7mg/kg、0.8mg/kg、0.9mg/kg及び1mg/kgからなる群から選択される、請求項31から51のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項53】
前記血液系悪性腫瘍が、急性リンパ芽球性白血病、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、慢性リンパ球性白血病、毛様細胞白血病、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、多発性骨髄腫及びこれらの組合せからなる群から選択される、請求項31から51のいずれか1項に記載の医薬組成物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2012−516353(P2012−516353A)
【公表日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−548302(P2011−548302)
【出願日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【国際出願番号】PCT/US2010/022420
【国際公開番号】WO2010/088398
【国際公開日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【出願人】(391018536)ジェンザイム・コーポレーション (13)
【氏名又は名称原語表記】GENZYME CORPORATION
【Fターム(参考)】