血液酸化抑制器具
【課題】流体活性体を用い、人体の血液の酸化ストレスを抑制することができ、小型軽量小型で安価な血液酸化抑制器具を提供する。
【解決手段】指を挿入する指挿入穴1が形成され、指挿入穴1の周囲に複数個配設された流体活性体2A、2B、2Cを有し、流体活性体2A、2B、2Cは、エポキシ樹脂5でカバー10に一体的に固定されており、カバー10は、ほぼ直角に伸びた直線部11、12と、両直線部11、12の端部を円弧状に結んだ円弧部13とから形成され、流体活性体2A、2B、2Cは、円弧部13の両端より電磁波収束体4側を指挿入穴1に向けて配設された流体活性体2A、2Bと、両直線部11、12の隅部より電磁波収束体4側を指挿入穴1に向けて配設された流体活性体2Cとの3個1組を少なくとも有する。
【解決手段】指を挿入する指挿入穴1が形成され、指挿入穴1の周囲に複数個配設された流体活性体2A、2B、2Cを有し、流体活性体2A、2B、2Cは、エポキシ樹脂5でカバー10に一体的に固定されており、カバー10は、ほぼ直角に伸びた直線部11、12と、両直線部11、12の端部を円弧状に結んだ円弧部13とから形成され、流体活性体2A、2B、2Cは、円弧部13の両端より電磁波収束体4側を指挿入穴1に向けて配設された流体活性体2A、2Bと、両直線部11、12の隅部より電磁波収束体4側を指挿入穴1に向けて配設された流体活性体2Cとの3個1組を少なくとも有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は血液酸化抑制器具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、流体活性化装置として、特許文献1が知られている。この装置は、パイプに流れる流体を活性化させるために、パイプの外周に配設される流体活性体を備えている。この流体活性体、複種類の金属酸化物の粉末を高温で焼結させた黒体放射焼結体と、この黒体放射焼結体より放射される電磁波を一定の波長に収束させる電磁波収束体とからなり、前記電磁波収束体は、6個以上の磁石をN極とS極が互いに交互に配置して積層され、これらの積層された磁石を貫通する電磁波通過穴が形成されている。
【特許文献1】特許第3952477号(特開2006−68621号)公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記従来技術は、あくまでも流体の活性化の問題点を解決することを課題としており、人体の血液に対する効果は全く予想していない。本発明者らは共同チームを結成し、後記するように人体の血液に対しても効果を有するか実験を行なった結果、電磁波照射によって酸化ストレスを低下及び除去させることができ、酸化ストレス起因の疾病に効果を奏し、不眠症などの治療に応用できることが判明した。
【0004】
本発明の課題は、流体活性体を用い、人体の血液の酸化ストレスを抑制することができ、小型軽量小型で安価な血液酸化抑制器具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するための本発明の請求項1は、指を挿入する指挿入穴が形成され、この指挿入穴の周囲に複数個配設された流体活性体を有し、前記流体活性体は、エポキシ樹脂でカバーに一体的に固定されており、前記カバーは、ほぼ直角に伸びた直線部と、両直線部の端部を円弧状に結んだ円弧部とから形成され、前記流体活性体は、円弧部の両端より電磁波収束体側を前記指挿入穴に向けて配設された流体活性体と、両直線部の隅部より電磁波収束体側を前記指挿入穴に向けて配設された流体活性体との3個1組を少なくとも有することを特徴とする。
【0006】
上記課題を解決するための本発明の請求項2は、請求項1において、指を挿入する指挿入穴が形成され、この電磁波収束体側を前記指挿入穴に向けて指挿入穴の周囲に複数個配設された流体活性体を有し、前記流体活性体は、エポキシ樹脂でカバーに一体的に固定されており、前記カバーは、ほぼ四角形状よりなり、前記流体活性体は、前記カバーの四隅より電磁波収束体側を前記指挿入穴に向けて配設された4個1組を少なくとも有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
親指又は人指し指を指挿入穴に挿入すると、指の血管に対して3個又は4個の流体活性体のいずれかの特定のレーザー的電磁波が照射される。これにより、血液中の酸化ストレスを低下及び除去し、酸化ストレス起因の疾病に効果を奏し不眠症などが治療がされる。また指挿入型で流体活性体を設けた簡単な構造であるので、小型軽量で安価に製作できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明の血液酸化抑制器具の一実施の形態を図1乃至図3により説明する。血液酸化抑制器具は、小型軽量で安価に製作し、家庭で使用できるように指挿入型とした。
【0009】
指を挿入する指挿入穴1の周囲には、3個1組の流体活性体2A、2B、2Cが4組配設されている。流体活性体2A、2B、2Cは特許文献1の構成よりなっている。即ち、流体活性体2A、2B、2Cは、黒体放射焼結体3と、この黒体放射焼結体3より発生した電磁波を特定の波長に収束させる電磁波収束体4よりなっている。そして、電磁波収束体4側が指挿入穴1になるように配設されている。
【0010】
流体活性体2A、2B、2Cは、エポキシ樹脂5でカバー10に一体的に固定されている。カバー10はほぼ直角に伸びた直線部11、12と、この両直線部11、12の端部を円弧状に結んだ円弧状13とからなっており、直線部12は支持板14に固定されている。なお、支持板14は無くても良い。前記指挿入穴1は円弧部13の端部を結ぶ線上の中央部に形成されている。また流体活性体2A、2Bは、円弧状13の端部を結ぶ線上で指挿入穴1に向けて配設され、流体活性体2Cは直線部11、12の隅部より指挿入穴1に向けて配設されている。
【0011】
次に作用について説明する。親指又は人指し指を指挿入穴1に挿入する。3個の流体活性体2A、2B、2Cがほぼ90度の間隔で配設されているので、指の血管に対して流体活性体2A、2B、2Cのいずれかの特定のレーザー的電磁波が照射される。これにより、血液中の酸化ストレスを低下及び除去し、酸化ストレス起因の疾病に効果を奏し不眠症などが治療がされる。また指挿入型で流体活性体2A、2B、2Cを設けた簡単な構造であるので、小型軽量で安価に製作できる。
【0012】
図4は本発明の血液酸化抑制器具の他の実施の形態を示す。なお、上記実施の形態と同じ又は相当部材には同一符号を付して説明する。本実施の形態は、4個1組の流体活性体2A、2B、2C、2Dを設けた場合を示す。カバー10は四角形状よりなり、流体活性体2A、2B、2C、2Dは、カバー10の四隅より指挿入穴1に向けて配設されている。このように構成しても前記と同様の効果が得られる。
【0013】
なお、上記実施の形態は、3個又は4個1組の流体活性体を4組設けた場合について説明したが、組数は1組以上であればよく、特に限定されない。
【0014】
次に本実施の形態の血液酸化抑制器具が人及び動物の酸化ストレスを除去し、酸化ストレス起因の疾病に効果を奏して不眠症などの治療に応用できることを実証する実験結果を以下に述べる。以下の実験において、「Yubi−MR」とは、本実施の形態の図1乃至図3に示す血液酸化抑制器具で、3個の流体活性体2A、2B、2Cを1組設けたものを指す。「動物用Yubi−MR」とは、日本システム企画株式会社の製品名「パイプテクター」を使用した器具で、特許文献1(特許第3952477号)の請求項4のように構成した流体活性化装置を指す。「ダミー装置」とは、ウイグラー磁石だけを装着したもので、「動物用Yubi−MR」と対比するために製作した。
【0015】
また「BAP」とは、「biological antioxidant potential」の略称で、「抗酸化力」を意味する。「dROM」とは、「Diacron
reactive oxygen metabolites」の略称で、「酸化ストレス」を意味する。なお、BAP及びdROMは、ウイスマー社のFRAS4(Free Radical Analytical System4)により測定した。
【0016】
実験者:山本 正雅は、奥羽大学薬学部准教授、米原 典史は、奥羽大学薬学部教授、小池 勇一は、奥羽大学薬学部教授である。
実験場所:奥羽大学・薬学部・生化学部門研究室
【0017】
実験1:人の血液を用いた実験
実験者:山本 正雅、小池 勇一
実験日:平成21年11月10日〜平成22年2月7日
対象者:9人の健常人(20〜58歳、男性4人、女性5人)のBAP、dROMを測定した。
採血方法とYubi−MRの照射:翼状針21Gを用いて肘静脈より、注射筒(2.5m)にヘパリン10μl(1000単位/ml)を含ませ1.5mlの採血を行い、これを処理前血液とした。Yubi−MRの照射は、肘静脈に翼状針を装着したまま同側の人指し指をYubi−MRの指挿入穴に挿入し、10分間安静に保ち照射した。その後、1.5mlの血液を脱血し、それに続く1.5mlの血液を同様にヘパリン採血した。これを照射後血液とした。なお、この測定は、Yubi−MRの特許出願前の実験であるので、測定対象者には秘密を保持するように伝えて行なった。
【0018】
結果:表1は、9人のYubi−MR照射前後のBAPとdROMの変化を示し、図5は、9人のBAP/dROM比のYubi−MR照射前後の変化を示す。表1及び図5より明らかなように、BAP値はYubi−MR照射前後で全く変化はないが、dROM値は有意(5%以下の危険率)にYubi−MR照射後に減少することが判った。
考察:Yubi−MR照射は、BAP値に変化を与えず、dROM値を減少させる効果がある。これは、Yubi−MRによる還元作用による効果であると考えられた。
【0019】
【表1】
【0020】
実験2:マウスの血液を用いた実験
実験者:山本 正雅、米原 典史、小池 勇一
実験日:平成21年10月22日〜平成22年2月7日
動物:マウス(10週令、オス2匹)を用いた。
装置:動物用Yubi−MRは、直径5.6cm、長さ20.5cmに装着可能な形式で、0.001dBVの強度の電磁波を放射できるものを使用。
方法:マウスを動物用Yubi−MRのパイプに入れ、束縛せずに1分間、自由に行動させた。その後、エーテル麻酔下に心臓より採血した。
【0021】
結果:図6は、動物用Yubi−MRのマウスへのBAP/dROM比に及ぼす影響を示す。図6より明らかなように、マウスではBAP/dROM比は14〜26を示し、人でのBAP/dROM比は6〜13と値が異なっていたが、動物用Yubi−MRによる照射では、人の場合と同様にBAP/dROMの増加が認められた。しかし、マウスの数が2匹と少ないので、数を増やして確認する必要がある。
考察:人指し指へのYubi−MR照射の場合と同様に、マウスの全身への動物用Yubi−MRによる照射でもBAP/dROM比を増加させる効果があることが明らかになった。
【0022】
実験3:動物用Yubi−MRのマウスの行動に及ぼす影響
実験者:山本 正雅、米原 典史、小池 勇一
実験日:平成21年5月26日〜平成22年2月7日
動物:8匹のマウスを用いた。
装置:動物用Yubi−MRは、直径5.6cm、長さ20.5cmに装着可能な形式で、0.001dBVの強度の電磁波を放射できるものを使用。またダミー装置も用いた。
測定:8個の動物ケージの真上に赤外線を感知するセンサーを取付け、マウスが行動した時(動いた時)にポイントがコンピュータに積算される実験動物運動量測定システム(Muromachi Kikai Co製)を用い、行動量を1分毎に積算し、24時間集計した。解析には17時間12分までの値を要した。
方法:動物用Yubi−MRを装着したパイプ(直径5.6cm、長さ20.5cm)の中に、マウスを1分間、10分間、30分間放置した後、取り出し、それぞれのケージに移し行動量を観察した。照射時間と計測時間の条件は表2のように実験を行なった。実験番号の付いたシリーズの実験は5日間行い、1匹のマウスの行動量は5回(5日分)の繰り返しの運動量のデータから得られた。
【0023】
結果:動物用Yubi−MRを1分〜30分間照射したマウスとダミー装置を置いたマウスの行動量を比較した。表3は動物用Yubi−MRとダミー装置の照射によるマウス行動量の抑制を示し、図7は動物用Yubi−MRとダミー装置の照射時間と行動量の関係を示し、図8は動物用Yubi−MRとマグネット照射によるマウスの行動量の積分値の比較を示す。表3に示すように、動物用Yubi−MR照射で有意にダミー装置照射より行動量の低下が認められた(p=0.035)。この動物用Yubi−MRによる行動の低下は、図7より明らかなように、照射時間を30分から1分に短縮しても観察できた。また図8に示すように、照射時間を1分間とした時、24時間までの行動量(n=4)の積分曲線は、動物用Yubi−MRによる影響がマウスの行動する特定の時間に集中しているわけではなく、動物用Yubi−MR照射直後から行動量の低下が起きていることが判った。
【0024】
考察:マウスの全身に動物用Yubi−MRを照射すると、ダミー装置の照射に比べ行動量の減少が見られる。この効果は照射直後から見られ、照射時間を30分から1分に短縮しても観察できた。ダミー装置ではこのような効果が認められないことから、動物用Yubi−MRから出ている電磁波による効果であると考えられる。
【0025】
【表2】
【0026】
【表3】
【0027】
実験4:動物用Yubi−MRによる行動量の減弱効果の回復
実験者:山本 正雅、米原 典史、小池 勇一
実験日:平成21年11月9日〜平成22年2月7日
目的:動物用Yubi−MRの作用で行動量が減少したマウスに対して動物用Yubi−MR及びダミー装置によるマグネット照射に変えた時、行動量が回復するか否かを検討した。
方法:マウス番号NO.1−4の4匹に動物用Yubi−MRを1分間照射し、行動量の減弱を確認したマウスを第2週目にダミー装置を1分間照射し、マウス番号NO.5−8(4匹)のダミー装置を照射したマウス4匹に動物用Yubi−MRを照射した。
運動停止時間の測定:実験動物運動量測定システム(Muromachi Kikai Co製)を用いマウスの運動量を1分単位で測定し、24時間モニターした。1分間の計測中全く運動量が無かった場合を1ポイントとして変換し、エクセルを使ってモニターした24時間値を算出した。
【0028】
結果:図9に示すように、動物用Yubi−MR照射により運動停止時間が延長したマウスは、マグネット照射に変更すると回復する傾向にある。縦軸はマウス(n=4の合計とSE(標準誤差)を示す)が24時間当たり運動を停止した時間(分単位)を示してある。また図10は別の実験で、動物用Yubi−MR照射による運動量の減少の回復を示す。縦軸は1匹当たりの運動量(point)を示し、横軸は時間を表している。即ち、動物用Yubi−MR照射により運動量が減少したことを確認した。マウス(n=4)を2日間休息させ、動物用Yubi−MRを照射せず行動量を更に5日間測定した。動物用Yubi−MR照射の停止と共にマウスの行動量の増加が認められ、1日〜5日後には回復することが判った。
【0029】
考察:動物用Yubi−MRの効果がどれくらい継続するのか、或いは動物用Yubi−MR照射を止めたら、行動量の回復は認められるかなどの疑問に答えるためにこの実験を行なった。動物用Yubi−MR照射をした後、2日間の無処理で飼育し、3日目から5日間、無処理で行動量を測定すると行動の回復が認められた。この結果から、動物用Yubi−MR照射を中止すると速やかに行動の回復が起きるものと考えられた。
【0030】
実験5:動物用Yubi−MRの行動周期に及ぼす影響
実験者:山本 正雅、米原 典史、小池 勇一
実験日:平成21年5月26日〜平成22年2月7日
目的:実験1〜3で動物用Yubi−MRにはマウスの行動量を抑制する効果があることが示唆された。そこで、動物用Yubi−MRは行動周期を変化させるか否かを検討した。
方法:行動量のデータを用いてフーリエ変換し行動の周波数の変化を調べた。
結果:図11はマグネット照射による時系列の周波数変化を示し、図12は動物用Yubi−MR照射による時系列の周波数変化を示す。図11及び図12において、横軸の単位は「時」で、縦軸は行動力を表すので、「ポイント」を示す。
図13はマグネット照射によるPeriodgramを示し、図14は動物用Yubi−MR照射によるPeriodgramを示す。
考察:図11と図12、図13と図14を比較して周波数解析をした結果、著しい周波数の変化は認められなかった。それ故、本研究で見られた動物用Yubi−MRの照射により、マウスの行動量が減少するという減少は行動のパターン(周波数)を変えず、行動量そのものを低下させていると考えられた。
【0031】
総括:Yubi−MRは動物用Yubi−MRが持つ特別な電磁波の照射能力を持っている。この能力は浄水中の鉄イオンの除去、錆止め効果として既にその価値が著しく定着している。その原理は、おそらく黒体放射による電磁波が水分子に作用し、NMRの効果をもってこれをイオン化することに起因するのであろう。このようなパワフルな還元効果は水中の鉄イオンだけでなく、生体中の酸化物質にも電子を与え還元できることを物語っている。本研究では、そこに注目し、血液の酸化ストレスに及ぼす影響を観察した。その結果、驚くべきことに、僅か10分間の人指し指への照射で酸化ストレス値を有意に低下させることができるということが判った。おそらく、動物用Yubi−MRで見られる同じ機序(メカニズム・仕組み)で血中の酸化物質を還元したのであろう。この効果は動物実験でも同じ作用が見られ、BAP/dROM値の上昇により確認できた。
【0032】
Yubi−MRは物理的現象を利用し、生体の酸化ストレスを低下できる新しい装置である。またこの成果は電磁波(特殊な波)を使用すれば、酸化ストレスを低下できるという事実も有している。酸化ストレスを除去することは、生体にとってどのようなメリットがあるかを調べる目的で、動物の行動に及ぼす影響を観察した。この実験をするには、磁石の影響を考慮しなければいけない。何故ならば、黒体放射からの波を増幅しかつフィルターをかけるためにウイグラー磁石が使われる。生物には磁場の影響があるとされる報告があり、出来る限り磁石の影響を排除することを試みた。動物実験に当たり、以下に列記するいくつかの問題があった。(1)照射時間の検討、(2)動物の体の照射場所の検討、(3)実験開始時間の設定
【0033】
磁束密度をYubi−MRと同一に合わせたダミー装置を対照に用いてYubi−MRの効果を検討した。その結果、Yubi−MRの1分照射はダミー装置に比べ明らかにマウスの行動量が抑制されることが明らかになった。このYubi−MRの効果は一時的で照射を止めると、行動量が増加するということも明らかになった。そして、Yubi−MRの作用は生物の周期を変化させるような大きな変化ではないことが判った。
【0034】
我々生物は36億年もの間に進化し、酸素を得て物質を酸化することによりエネルギーを得てきた。初期の酸素の無い地球から、酸素のある地球に変化したことにより、莫大なエネルギーを利用できる生命体が誕生することになった。その恩恵は現在の地球の生物の数が物語っている。その反面、酸化ストレスが体に蓄積し老化現象を引き起こしたり、動脈硬化を促進させたり、癌の発生率を上げたり死期を早める結果になる。これをいくらかでも低下させることができれば、生物の延命効果があると考えるのは当然である。このような観点から、ここで提示したYubi−MRは、生物に還元力を賦与し、血液の酸化を抑制する生物学的に意義のある装置ではないだろうか。Yubi−MRの安全性を高め、生物学的効果を示し市場へ普及するように開発されることが期待される。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の血液酸化抑制器具の一実施の形態を示す正面図である。
【図2】図1の平面図である。
【図3】図1のA−A線断面図である。
【図4】本発明の血液酸化抑制器具の他の実施の形態を示す正面図である。
【図5】健常人ドナーのBAP/dROM比のYubi−MRの照射前後の変化を示す図である。
【図6】動物用Yubi−MRのマウスへのBAP/dROM比に及ぼす影響を示す図である。
【図7】動物用Yubi−MRとダミー装置の照射時間と行動量との関係を示す図である。
【図8】動物用Yubi−MRとダミー装置の照射によるマウスの行動量の積分値の比較を示す図である。
【図9】動物用Yubi−MRの照射後のマウス対するダミー装置の照射による回復を示す図である。
【図10】動物用Yubi−MRの照射後による運動量の減少回復を示す図である。
【図11】ダミー装置の照射による時系列の周波数変化を示す図である。
【図12】動物用Yubi−MRの照射による時系列の周波数変化を示す図である。
【図13】ダミー装置の照射によるPeriodgramを示す図である。
【図14】動物用Yubi−MRの照射によるPeriodgramを示す図である。
【符号の説明】
【0036】
1 指挿入穴
2A、2B、2C、2D 流体活性体
3 102
4 電磁波収束体
5 エポキシ樹脂
10 カバー
11、12 直線部
13 円弧状
【技術分野】
【0001】
本発明は血液酸化抑制器具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、流体活性化装置として、特許文献1が知られている。この装置は、パイプに流れる流体を活性化させるために、パイプの外周に配設される流体活性体を備えている。この流体活性体、複種類の金属酸化物の粉末を高温で焼結させた黒体放射焼結体と、この黒体放射焼結体より放射される電磁波を一定の波長に収束させる電磁波収束体とからなり、前記電磁波収束体は、6個以上の磁石をN極とS極が互いに交互に配置して積層され、これらの積層された磁石を貫通する電磁波通過穴が形成されている。
【特許文献1】特許第3952477号(特開2006−68621号)公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記従来技術は、あくまでも流体の活性化の問題点を解決することを課題としており、人体の血液に対する効果は全く予想していない。本発明者らは共同チームを結成し、後記するように人体の血液に対しても効果を有するか実験を行なった結果、電磁波照射によって酸化ストレスを低下及び除去させることができ、酸化ストレス起因の疾病に効果を奏し、不眠症などの治療に応用できることが判明した。
【0004】
本発明の課題は、流体活性体を用い、人体の血液の酸化ストレスを抑制することができ、小型軽量小型で安価な血液酸化抑制器具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するための本発明の請求項1は、指を挿入する指挿入穴が形成され、この指挿入穴の周囲に複数個配設された流体活性体を有し、前記流体活性体は、エポキシ樹脂でカバーに一体的に固定されており、前記カバーは、ほぼ直角に伸びた直線部と、両直線部の端部を円弧状に結んだ円弧部とから形成され、前記流体活性体は、円弧部の両端より電磁波収束体側を前記指挿入穴に向けて配設された流体活性体と、両直線部の隅部より電磁波収束体側を前記指挿入穴に向けて配設された流体活性体との3個1組を少なくとも有することを特徴とする。
【0006】
上記課題を解決するための本発明の請求項2は、請求項1において、指を挿入する指挿入穴が形成され、この電磁波収束体側を前記指挿入穴に向けて指挿入穴の周囲に複数個配設された流体活性体を有し、前記流体活性体は、エポキシ樹脂でカバーに一体的に固定されており、前記カバーは、ほぼ四角形状よりなり、前記流体活性体は、前記カバーの四隅より電磁波収束体側を前記指挿入穴に向けて配設された4個1組を少なくとも有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
親指又は人指し指を指挿入穴に挿入すると、指の血管に対して3個又は4個の流体活性体のいずれかの特定のレーザー的電磁波が照射される。これにより、血液中の酸化ストレスを低下及び除去し、酸化ストレス起因の疾病に効果を奏し不眠症などが治療がされる。また指挿入型で流体活性体を設けた簡単な構造であるので、小型軽量で安価に製作できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明の血液酸化抑制器具の一実施の形態を図1乃至図3により説明する。血液酸化抑制器具は、小型軽量で安価に製作し、家庭で使用できるように指挿入型とした。
【0009】
指を挿入する指挿入穴1の周囲には、3個1組の流体活性体2A、2B、2Cが4組配設されている。流体活性体2A、2B、2Cは特許文献1の構成よりなっている。即ち、流体活性体2A、2B、2Cは、黒体放射焼結体3と、この黒体放射焼結体3より発生した電磁波を特定の波長に収束させる電磁波収束体4よりなっている。そして、電磁波収束体4側が指挿入穴1になるように配設されている。
【0010】
流体活性体2A、2B、2Cは、エポキシ樹脂5でカバー10に一体的に固定されている。カバー10はほぼ直角に伸びた直線部11、12と、この両直線部11、12の端部を円弧状に結んだ円弧状13とからなっており、直線部12は支持板14に固定されている。なお、支持板14は無くても良い。前記指挿入穴1は円弧部13の端部を結ぶ線上の中央部に形成されている。また流体活性体2A、2Bは、円弧状13の端部を結ぶ線上で指挿入穴1に向けて配設され、流体活性体2Cは直線部11、12の隅部より指挿入穴1に向けて配設されている。
【0011】
次に作用について説明する。親指又は人指し指を指挿入穴1に挿入する。3個の流体活性体2A、2B、2Cがほぼ90度の間隔で配設されているので、指の血管に対して流体活性体2A、2B、2Cのいずれかの特定のレーザー的電磁波が照射される。これにより、血液中の酸化ストレスを低下及び除去し、酸化ストレス起因の疾病に効果を奏し不眠症などが治療がされる。また指挿入型で流体活性体2A、2B、2Cを設けた簡単な構造であるので、小型軽量で安価に製作できる。
【0012】
図4は本発明の血液酸化抑制器具の他の実施の形態を示す。なお、上記実施の形態と同じ又は相当部材には同一符号を付して説明する。本実施の形態は、4個1組の流体活性体2A、2B、2C、2Dを設けた場合を示す。カバー10は四角形状よりなり、流体活性体2A、2B、2C、2Dは、カバー10の四隅より指挿入穴1に向けて配設されている。このように構成しても前記と同様の効果が得られる。
【0013】
なお、上記実施の形態は、3個又は4個1組の流体活性体を4組設けた場合について説明したが、組数は1組以上であればよく、特に限定されない。
【0014】
次に本実施の形態の血液酸化抑制器具が人及び動物の酸化ストレスを除去し、酸化ストレス起因の疾病に効果を奏して不眠症などの治療に応用できることを実証する実験結果を以下に述べる。以下の実験において、「Yubi−MR」とは、本実施の形態の図1乃至図3に示す血液酸化抑制器具で、3個の流体活性体2A、2B、2Cを1組設けたものを指す。「動物用Yubi−MR」とは、日本システム企画株式会社の製品名「パイプテクター」を使用した器具で、特許文献1(特許第3952477号)の請求項4のように構成した流体活性化装置を指す。「ダミー装置」とは、ウイグラー磁石だけを装着したもので、「動物用Yubi−MR」と対比するために製作した。
【0015】
また「BAP」とは、「biological antioxidant potential」の略称で、「抗酸化力」を意味する。「dROM」とは、「Diacron
reactive oxygen metabolites」の略称で、「酸化ストレス」を意味する。なお、BAP及びdROMは、ウイスマー社のFRAS4(Free Radical Analytical System4)により測定した。
【0016】
実験者:山本 正雅は、奥羽大学薬学部准教授、米原 典史は、奥羽大学薬学部教授、小池 勇一は、奥羽大学薬学部教授である。
実験場所:奥羽大学・薬学部・生化学部門研究室
【0017】
実験1:人の血液を用いた実験
実験者:山本 正雅、小池 勇一
実験日:平成21年11月10日〜平成22年2月7日
対象者:9人の健常人(20〜58歳、男性4人、女性5人)のBAP、dROMを測定した。
採血方法とYubi−MRの照射:翼状針21Gを用いて肘静脈より、注射筒(2.5m)にヘパリン10μl(1000単位/ml)を含ませ1.5mlの採血を行い、これを処理前血液とした。Yubi−MRの照射は、肘静脈に翼状針を装着したまま同側の人指し指をYubi−MRの指挿入穴に挿入し、10分間安静に保ち照射した。その後、1.5mlの血液を脱血し、それに続く1.5mlの血液を同様にヘパリン採血した。これを照射後血液とした。なお、この測定は、Yubi−MRの特許出願前の実験であるので、測定対象者には秘密を保持するように伝えて行なった。
【0018】
結果:表1は、9人のYubi−MR照射前後のBAPとdROMの変化を示し、図5は、9人のBAP/dROM比のYubi−MR照射前後の変化を示す。表1及び図5より明らかなように、BAP値はYubi−MR照射前後で全く変化はないが、dROM値は有意(5%以下の危険率)にYubi−MR照射後に減少することが判った。
考察:Yubi−MR照射は、BAP値に変化を与えず、dROM値を減少させる効果がある。これは、Yubi−MRによる還元作用による効果であると考えられた。
【0019】
【表1】
【0020】
実験2:マウスの血液を用いた実験
実験者:山本 正雅、米原 典史、小池 勇一
実験日:平成21年10月22日〜平成22年2月7日
動物:マウス(10週令、オス2匹)を用いた。
装置:動物用Yubi−MRは、直径5.6cm、長さ20.5cmに装着可能な形式で、0.001dBVの強度の電磁波を放射できるものを使用。
方法:マウスを動物用Yubi−MRのパイプに入れ、束縛せずに1分間、自由に行動させた。その後、エーテル麻酔下に心臓より採血した。
【0021】
結果:図6は、動物用Yubi−MRのマウスへのBAP/dROM比に及ぼす影響を示す。図6より明らかなように、マウスではBAP/dROM比は14〜26を示し、人でのBAP/dROM比は6〜13と値が異なっていたが、動物用Yubi−MRによる照射では、人の場合と同様にBAP/dROMの増加が認められた。しかし、マウスの数が2匹と少ないので、数を増やして確認する必要がある。
考察:人指し指へのYubi−MR照射の場合と同様に、マウスの全身への動物用Yubi−MRによる照射でもBAP/dROM比を増加させる効果があることが明らかになった。
【0022】
実験3:動物用Yubi−MRのマウスの行動に及ぼす影響
実験者:山本 正雅、米原 典史、小池 勇一
実験日:平成21年5月26日〜平成22年2月7日
動物:8匹のマウスを用いた。
装置:動物用Yubi−MRは、直径5.6cm、長さ20.5cmに装着可能な形式で、0.001dBVの強度の電磁波を放射できるものを使用。またダミー装置も用いた。
測定:8個の動物ケージの真上に赤外線を感知するセンサーを取付け、マウスが行動した時(動いた時)にポイントがコンピュータに積算される実験動物運動量測定システム(Muromachi Kikai Co製)を用い、行動量を1分毎に積算し、24時間集計した。解析には17時間12分までの値を要した。
方法:動物用Yubi−MRを装着したパイプ(直径5.6cm、長さ20.5cm)の中に、マウスを1分間、10分間、30分間放置した後、取り出し、それぞれのケージに移し行動量を観察した。照射時間と計測時間の条件は表2のように実験を行なった。実験番号の付いたシリーズの実験は5日間行い、1匹のマウスの行動量は5回(5日分)の繰り返しの運動量のデータから得られた。
【0023】
結果:動物用Yubi−MRを1分〜30分間照射したマウスとダミー装置を置いたマウスの行動量を比較した。表3は動物用Yubi−MRとダミー装置の照射によるマウス行動量の抑制を示し、図7は動物用Yubi−MRとダミー装置の照射時間と行動量の関係を示し、図8は動物用Yubi−MRとマグネット照射によるマウスの行動量の積分値の比較を示す。表3に示すように、動物用Yubi−MR照射で有意にダミー装置照射より行動量の低下が認められた(p=0.035)。この動物用Yubi−MRによる行動の低下は、図7より明らかなように、照射時間を30分から1分に短縮しても観察できた。また図8に示すように、照射時間を1分間とした時、24時間までの行動量(n=4)の積分曲線は、動物用Yubi−MRによる影響がマウスの行動する特定の時間に集中しているわけではなく、動物用Yubi−MR照射直後から行動量の低下が起きていることが判った。
【0024】
考察:マウスの全身に動物用Yubi−MRを照射すると、ダミー装置の照射に比べ行動量の減少が見られる。この効果は照射直後から見られ、照射時間を30分から1分に短縮しても観察できた。ダミー装置ではこのような効果が認められないことから、動物用Yubi−MRから出ている電磁波による効果であると考えられる。
【0025】
【表2】
【0026】
【表3】
【0027】
実験4:動物用Yubi−MRによる行動量の減弱効果の回復
実験者:山本 正雅、米原 典史、小池 勇一
実験日:平成21年11月9日〜平成22年2月7日
目的:動物用Yubi−MRの作用で行動量が減少したマウスに対して動物用Yubi−MR及びダミー装置によるマグネット照射に変えた時、行動量が回復するか否かを検討した。
方法:マウス番号NO.1−4の4匹に動物用Yubi−MRを1分間照射し、行動量の減弱を確認したマウスを第2週目にダミー装置を1分間照射し、マウス番号NO.5−8(4匹)のダミー装置を照射したマウス4匹に動物用Yubi−MRを照射した。
運動停止時間の測定:実験動物運動量測定システム(Muromachi Kikai Co製)を用いマウスの運動量を1分単位で測定し、24時間モニターした。1分間の計測中全く運動量が無かった場合を1ポイントとして変換し、エクセルを使ってモニターした24時間値を算出した。
【0028】
結果:図9に示すように、動物用Yubi−MR照射により運動停止時間が延長したマウスは、マグネット照射に変更すると回復する傾向にある。縦軸はマウス(n=4の合計とSE(標準誤差)を示す)が24時間当たり運動を停止した時間(分単位)を示してある。また図10は別の実験で、動物用Yubi−MR照射による運動量の減少の回復を示す。縦軸は1匹当たりの運動量(point)を示し、横軸は時間を表している。即ち、動物用Yubi−MR照射により運動量が減少したことを確認した。マウス(n=4)を2日間休息させ、動物用Yubi−MRを照射せず行動量を更に5日間測定した。動物用Yubi−MR照射の停止と共にマウスの行動量の増加が認められ、1日〜5日後には回復することが判った。
【0029】
考察:動物用Yubi−MRの効果がどれくらい継続するのか、或いは動物用Yubi−MR照射を止めたら、行動量の回復は認められるかなどの疑問に答えるためにこの実験を行なった。動物用Yubi−MR照射をした後、2日間の無処理で飼育し、3日目から5日間、無処理で行動量を測定すると行動の回復が認められた。この結果から、動物用Yubi−MR照射を中止すると速やかに行動の回復が起きるものと考えられた。
【0030】
実験5:動物用Yubi−MRの行動周期に及ぼす影響
実験者:山本 正雅、米原 典史、小池 勇一
実験日:平成21年5月26日〜平成22年2月7日
目的:実験1〜3で動物用Yubi−MRにはマウスの行動量を抑制する効果があることが示唆された。そこで、動物用Yubi−MRは行動周期を変化させるか否かを検討した。
方法:行動量のデータを用いてフーリエ変換し行動の周波数の変化を調べた。
結果:図11はマグネット照射による時系列の周波数変化を示し、図12は動物用Yubi−MR照射による時系列の周波数変化を示す。図11及び図12において、横軸の単位は「時」で、縦軸は行動力を表すので、「ポイント」を示す。
図13はマグネット照射によるPeriodgramを示し、図14は動物用Yubi−MR照射によるPeriodgramを示す。
考察:図11と図12、図13と図14を比較して周波数解析をした結果、著しい周波数の変化は認められなかった。それ故、本研究で見られた動物用Yubi−MRの照射により、マウスの行動量が減少するという減少は行動のパターン(周波数)を変えず、行動量そのものを低下させていると考えられた。
【0031】
総括:Yubi−MRは動物用Yubi−MRが持つ特別な電磁波の照射能力を持っている。この能力は浄水中の鉄イオンの除去、錆止め効果として既にその価値が著しく定着している。その原理は、おそらく黒体放射による電磁波が水分子に作用し、NMRの効果をもってこれをイオン化することに起因するのであろう。このようなパワフルな還元効果は水中の鉄イオンだけでなく、生体中の酸化物質にも電子を与え還元できることを物語っている。本研究では、そこに注目し、血液の酸化ストレスに及ぼす影響を観察した。その結果、驚くべきことに、僅か10分間の人指し指への照射で酸化ストレス値を有意に低下させることができるということが判った。おそらく、動物用Yubi−MRで見られる同じ機序(メカニズム・仕組み)で血中の酸化物質を還元したのであろう。この効果は動物実験でも同じ作用が見られ、BAP/dROM値の上昇により確認できた。
【0032】
Yubi−MRは物理的現象を利用し、生体の酸化ストレスを低下できる新しい装置である。またこの成果は電磁波(特殊な波)を使用すれば、酸化ストレスを低下できるという事実も有している。酸化ストレスを除去することは、生体にとってどのようなメリットがあるかを調べる目的で、動物の行動に及ぼす影響を観察した。この実験をするには、磁石の影響を考慮しなければいけない。何故ならば、黒体放射からの波を増幅しかつフィルターをかけるためにウイグラー磁石が使われる。生物には磁場の影響があるとされる報告があり、出来る限り磁石の影響を排除することを試みた。動物実験に当たり、以下に列記するいくつかの問題があった。(1)照射時間の検討、(2)動物の体の照射場所の検討、(3)実験開始時間の設定
【0033】
磁束密度をYubi−MRと同一に合わせたダミー装置を対照に用いてYubi−MRの効果を検討した。その結果、Yubi−MRの1分照射はダミー装置に比べ明らかにマウスの行動量が抑制されることが明らかになった。このYubi−MRの効果は一時的で照射を止めると、行動量が増加するということも明らかになった。そして、Yubi−MRの作用は生物の周期を変化させるような大きな変化ではないことが判った。
【0034】
我々生物は36億年もの間に進化し、酸素を得て物質を酸化することによりエネルギーを得てきた。初期の酸素の無い地球から、酸素のある地球に変化したことにより、莫大なエネルギーを利用できる生命体が誕生することになった。その恩恵は現在の地球の生物の数が物語っている。その反面、酸化ストレスが体に蓄積し老化現象を引き起こしたり、動脈硬化を促進させたり、癌の発生率を上げたり死期を早める結果になる。これをいくらかでも低下させることができれば、生物の延命効果があると考えるのは当然である。このような観点から、ここで提示したYubi−MRは、生物に還元力を賦与し、血液の酸化を抑制する生物学的に意義のある装置ではないだろうか。Yubi−MRの安全性を高め、生物学的効果を示し市場へ普及するように開発されることが期待される。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の血液酸化抑制器具の一実施の形態を示す正面図である。
【図2】図1の平面図である。
【図3】図1のA−A線断面図である。
【図4】本発明の血液酸化抑制器具の他の実施の形態を示す正面図である。
【図5】健常人ドナーのBAP/dROM比のYubi−MRの照射前後の変化を示す図である。
【図6】動物用Yubi−MRのマウスへのBAP/dROM比に及ぼす影響を示す図である。
【図7】動物用Yubi−MRとダミー装置の照射時間と行動量との関係を示す図である。
【図8】動物用Yubi−MRとダミー装置の照射によるマウスの行動量の積分値の比較を示す図である。
【図9】動物用Yubi−MRの照射後のマウス対するダミー装置の照射による回復を示す図である。
【図10】動物用Yubi−MRの照射後による運動量の減少回復を示す図である。
【図11】ダミー装置の照射による時系列の周波数変化を示す図である。
【図12】動物用Yubi−MRの照射による時系列の周波数変化を示す図である。
【図13】ダミー装置の照射によるPeriodgramを示す図である。
【図14】動物用Yubi−MRの照射によるPeriodgramを示す図である。
【符号の説明】
【0036】
1 指挿入穴
2A、2B、2C、2D 流体活性体
3 102
4 電磁波収束体
5 エポキシ樹脂
10 カバー
11、12 直線部
13 円弧状
【特許請求の範囲】
【請求項1】
指を挿入する指挿入穴が形成され、この指挿入穴の周囲に複数個配設された流体活性体を有し、前記流体活性体は、エポキシ樹脂でカバーに一体的に固定されており、前記カバーは、ほぼ直角に伸びた直線部と、両直線部の端部を円弧状に結んだ円弧部とから形成され、前記流体活性体は、円弧部の両端より電磁波収束体側を前記指挿入穴に向けて配設された流体活性体と、両直線部の隅部より電磁波収束体側を前記指挿入穴に向けて配設された流体活性体との3個1組を少なくとも有することを特徴とする血液酸化抑制器具。
【請求項2】
指を挿入する指挿入穴が形成され、この電磁波収束体側を前記指挿入穴に向けて指挿入穴の周囲に複数個配設された流体活性体を有し、前記流体活性体は、エポキシ樹脂でカバーに一体的に固定されており、前記カバーは、ほぼ四角形状よりなり、前記流体活性体は、前記カバーの四隅より電磁波収束体側を前記指挿入穴に向けて配設された4個1組を少なくとも有することを特徴とする血液酸化抑制器具。
【請求項1】
指を挿入する指挿入穴が形成され、この指挿入穴の周囲に複数個配設された流体活性体を有し、前記流体活性体は、エポキシ樹脂でカバーに一体的に固定されており、前記カバーは、ほぼ直角に伸びた直線部と、両直線部の端部を円弧状に結んだ円弧部とから形成され、前記流体活性体は、円弧部の両端より電磁波収束体側を前記指挿入穴に向けて配設された流体活性体と、両直線部の隅部より電磁波収束体側を前記指挿入穴に向けて配設された流体活性体との3個1組を少なくとも有することを特徴とする血液酸化抑制器具。
【請求項2】
指を挿入する指挿入穴が形成され、この電磁波収束体側を前記指挿入穴に向けて指挿入穴の周囲に複数個配設された流体活性体を有し、前記流体活性体は、エポキシ樹脂でカバーに一体的に固定されており、前記カバーは、ほぼ四角形状よりなり、前記流体活性体は、前記カバーの四隅より電磁波収束体側を前記指挿入穴に向けて配設された4個1組を少なくとも有することを特徴とする血液酸化抑制器具。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2011−255094(P2011−255094A)
【公開日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−134233(P2010−134233)
【出願日】平成22年6月11日(2010.6.11)
【出願人】(598030238)日本システム企画株式会社 (16)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年6月11日(2010.6.11)
【出願人】(598030238)日本システム企画株式会社 (16)
【Fターム(参考)】
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