説明

血清善玉コレステロール増加促進用医薬品又は食品

【課題】血清善玉コレステロール(HDL−Co)の増加を促進させ、血清中のHDL−Coと悪玉コレステロール(LDL−Co)のバランスを改善する、安全性の高い食品由来成分を有効成分とする医薬品、食品等を提供する。
【解決手段】ベタインを0.25〜0.8w/w%、大豆又は大豆加工品を20〜99w/w%添加又は含有してなる医薬品又は食品をヒトや動物に投与(給与)することで、血清HDL−Coの増加促進、及び、血清中のLDL−Co/HDL−Co比の低減をすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヒト又は動物の血清善玉コレステロールの増加促進、血清中の悪玉コレステロール/善玉コレステロール比低減などを目的とする医薬品、食品、及びその方法等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
コレステロール(以下Coという)は人体に必要な物質であり、肝臓等の体内で作られるが、食物からも50%弱を小腸より摂取している。その役割は多岐に及び、細胞作成の成分、細胞の強度保持、胆汁酸の原料や種々のステロイド、特に性ホルモン、副腎皮質ホルモンの前駆体等として重要である。また、血液中のCoは水に馴染むリン脂質や、タンパク質に包まれたリポ蛋白として運搬される。
【0003】
Coは肝臓の70〜80%を構成する肝細胞で作成されるが、肝細胞の種々の働きは、Coの合成の他、胆汁酸やリン脂質の合成、蛋白質の合成と貯蔵、炭水化物の変換、並びに、内生及び外生物質の解毒、変性、排出等に関与する。また、胆汁の生成と分泌を促進する働きも持つ。
【0004】
Coの体内の流れは2つあり、1)肝臓から末消細胞へのCoの流れ、2)末消細胞から肝臓へのCoの流れがある。まず、肝臓で合成されたトリグリセライド(TG)が肝臓から分泌されたTG豊富な超低密度リポタンパク(VLDL)として血液中に放出され、血漿中で中間密度リポタンパク(IDL)、低密度リポタンパク(LDL)へと代謝されていく。LDLはLDL受容体を介して末梢細胞に取り込まれて末梢細胞に必要なCoを供給する。
【0005】
末梢細胞では不必要となったCoを分解することができないため、分解することのできる肝臓まで送られる。この過程で高密度リポタンパク(HDL)が中心的役割を担う。肝臓又は腸管から分泌された新生HDL(脂質の少ないアポA−1)は末梢細胞表面に接着し、ABCA1(ATP結合輸送膜蛋白)などの細胞内Co搬出膜蛋白を介して遊離Coを引き抜き、HDL上でレシチンコレステロールアシルトランスフエラーゼ(LCAT)の作用でエステル化し、Coエステル(CE)として内部に保持しHDL3にモデリング後、次第にCE豊富な大きなサイズのHDL2に成熟する。HDL2中のCEはCE転送タンパク(CETP)の作用により、VLDL、IDL、LDLなどのTG豊富なリポ蛋白内のTGと交換・転送される。TG豊富なHDL2は肝性リバーゼにより消化され、小さなサイズのHDL3へ戻り、一部のアポA−1は血中に遊離しリサイクルされる。一方、この成熟HDLのCEは肝臓のHDL受容体(SR−B1)等により肝臓に取り込まれる。また、CEを転送されたVLDL、IDL,LDLについても、肝臓の受容体に取り込まれるか、末梢細胞で再利用される。肝臓内では、Coは胆汁酸に変換するか、Coをそのまま胆汁中に分泌してCoを調節している。
【0006】
このようなCoの代謝を調節する機能を一例とする、健康機能性を有すると考えられる食品のひとつとして大豆食品(大豆含有食品)が知られている。大豆には多くの栄養成分、機能性成分が凝縮されており、大豆蛋白質の他、脂質、炭水化物、食物繊維、カリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、ビタミンE、ビタミンB1、葉酸等が含まれバランスのとれた食品である。世界の長寿大国になった日本は、この大豆を食生活に取入れ、長い間摂取してきた事がその要因の1つと考えられる。
【0007】
大豆の持つ機能性物質のひとつとして大豆レシチンがあるが、これは総Coを低下させる作用があることが知られている。そして、オリゴ糖はピフィズス菌を増殖する作用がある。さらに、大豆サポニンは、抗酸化作用及びCoなどの血中脂質の低下が期待できる。また、イソフラボンは、骨粗しょう症の予防や更年期の不調を改善すると言われている。さらには、大豆関連ペプチドを使用した生成物が総Co及びLDL−Coを低下させること(特許文献1)や、脱脂大豆を原料として、組織化処理をした素材が血中LDL−Co/HDL−Co比を低減させること(特許文献2)なども知られている。
【0008】
一方、ベタイン(トリメチルグリシン、グリシンベタイン、無水ベタインとも言う)は、多くの生物体内に存在し、野菜、キノコ、たこ、イカ等に含まれている。特に、北海道で栽培されている甜菜(ビート)中には多量に含まれており、ビート糖蜜等から工業的に抽出されている(ビートベタインともいう)。このベタインの利用は、主に食品添加物として使用され、うま味を増す効果や味をまろやかにする効果がある。また、化粧品の保湿剤としても用いられている。
【0009】
そして、ベタインは生体内でメチル基供与体として働くことから、高ホモシステイン血症(動脈硬化の危険因子とされる)の治療に用いることが提唱されている。さらには、DNAシークエンジングなどで助剤として用いられ、反応が正常に進行するために使われている。なお、ベタイン投与は、健全な成人では血中LDL−Co及びTGを増加させることが知られている(非特許文献1)。
【0010】
しかし、上述の大豆食品のような血中Co低減組成物はいくつかあるが、これらはHDL−CoとLDL−Coの両方を低下させてしまい結果的に総Coが低下してしまうという問題や、充分な効果が発揮されないなどの問題がある。そして、動脈硬化因子のひとつであるホモシステイン低減作用を示すベタインは、動脈硬化因子のひとつであるLDL−Coを増加させてしまう恐れもある。Co自体は、前述したように体にとって重要な物質でなくてはならないものであり、動脈硬化や高血圧、心筋梗塞等を起こす要因の1つは血液中のLDL−Co含量が過剰になることであって、血液中のCoの中身を改善すること(HDL−CoとLDL−Coのバランスを改善すること)が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特表2010−503704号公報
【特許文献2】特開2009−280517号公報
【非特許文献】
【0012】
【非特許文献1】PLos Medicine,2005,Vol2,issue5,e135
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明は、血清善玉コレステロール(HDL−Co)の増加を促進させ、血清中のHDL−Coと悪玉コレステロール(LDL−Co)のバランスを改善する、安全性の高い食品由来成分を有効成分とする医薬品、食品等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するため、本発明者らは鋭意研究の結果、安全性が高く食経験豊富な成分として大豆とベタインに着目した。そして、大豆とベタインを所定の割合で組み合わせたものをヒトや動物に投与(給与)した場合にCoが血清中でどのような挙動を示すか検討を重ねた結果、これが効果的に血清HDL−Coの増加促進、及び、血清中のLDL−Co/HDL−Co比を低減することを見出し、本発明を完成した。
【0015】
すなわち、本発明の実施形態は次のとおりである。
(1)ベタインを0.25〜0.8w/w%、大豆又は大豆加工品を20〜99w/w%添加又は含有してなることを特徴とする、ヒト又は動物の血清善玉コレステロール(HDL−コレステロール)の増加促進、及び、血清中の悪玉コレステロール(LDL−コレステロール)/善玉コレステロール(HDL−コレステロール)比(LDL/HDL比)低減用医薬品。
(2)血清中のLDL−コレステロール濃度に影響を与えないことを特徴とする(1)に記載の医薬品。
(3)大豆又は大豆加工品を20〜99w/w%含むものに、ベタインを0.25〜0.8w/w%添加することを特徴とする、ヒト又は動物の血清HDL−コレステロールの増加促進、及び、血清中のLDL−コレステロール/HDL−コレステロール比(LDL/HDL比)低減用医薬品の製造方法。
(4)ベタインを0.25〜0.8w/w%、大豆又は大豆加工品を20〜99w/w%添加又は含有してなり、ヒト又は動物の血清HDL−コレステロールの増加を促進、及び、血清中のLDL−コレステロール/HDL−コレステロール比(LDL/HDL比)を低減することを特徴とする大豆含有食品。
(5)大豆又は大豆加工品を20〜99w/w%含むものに、ベタインを0.25〜0.8w/w%添加することを特徴とする、ヒト又は動物の血清HDL−コレステロールの増加を促進、及び、血清中のLDL−コレステロール/HDL−コレステロール比(LDL/HDL比)を低減する大豆含有食品の製造方法。
(6)ヒトを除く動物に、ベタインを0.25〜0.8w/w%、大豆又は大豆加工品を20〜99w/w%添加又は含有してなる医薬品又は食品を投与することを特徴とする、ヒトを除く動物の血清HDL−コレステロールの増加促進、及び、血清中のLDL−コレステロール/HDL−コレステロール比(LDL/HDL比)低減方法。
(7)血清中のLDL−コレステロール濃度に影響を与えないことを特徴とする(6)に記載の方法。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、安全性の高い食品由来成分の投与又は給与をするだけで、効率的に血清HDL−Coの増加促進、及び、血清中のLDL/HDL比の低減を図ることができる。そして、本発明は血清中のLDL−Co濃度に影響を与えずほぼ現状に水準にとどめ、したがって、血清中の総Co濃度を低減しない(むしろ増加させる)ことも特徴である。また、同時に、ベタイン単独摂取の場合と同様に、血清中のホモシステイン濃度を低減することができるのも特徴である。これにより、本発明品を摂取することにより動脈硬化や高血圧、心筋梗塞等の予防・治療を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】大豆とベタインの組み合わせが血清コレステロールに与える影響を示すグラフである。上段左が血清総コレステロール(血清T−Co)濃度、下段左が血清善玉コレステロール(血清HDL)濃度、下段右が血清悪玉コレステロール(血清LDL)濃度を示す。また、SOYは大豆を意味する。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明においては、大豆又は大豆加工食品とベタインを有効成分として併用する。ベタインは、多くの植物や動物から抽出されたもの、又は生合成物から抽出した天然由来のものを使用することができる。特に、ビート(甜菜)から常法により抽出、精製したものを用いるのが好ましいが、ビート由来のベタインに限定されるものではない。形態も液状、粉末状、顆粒状、ペースト状等どのようなものでも使用することができ、特に限定されるものではない。なお、ベタインの食経験は古くより豊富であり、安全性の高い天然成分といえる。
【0019】
大豆又は大豆加工食品は、大豆そのものだけでなく豆乳、納豆、豆腐、味噌、醤油、煮豆、酢大豆なども含まれ、大豆を原料とするものであれば特に限定されない。また、大豆そのものを乾燥した乾燥大豆、大豆パウダー(大豆粉)や、ペースト化されたもの等も包含される。なお、大豆に含まれる成分の大半が除去又は喪失していないものが好ましい。
【0020】
これら有効成分の配合量としては、大豆又は大豆加工品を20〜99(好ましくは25〜80、更に好ましくは30〜50)w/w%、ベタインを0.25〜0.8(好ましくは0.3〜0.5)w/w%とする。大豆又は大豆加工品は、主原料(最も配合量が高い原料)とするのが好ましい。ベタインは、0.25w/w%未満であれば目的とする効果が充分に得られず、0.8w/w%以上では(ヒトの場合は)ベタインの味が強くなり嗜好性の問題が生じる場合がある。
【0021】
大豆又は大豆加工品とベタインの配合方法(添加方法)については、これらを単に混合・攪拌する方法や、大豆加工品の製造工程のいずれかにおいてベタインを添加する方法、あるいはその逆の方法(ベタイン製造工程中に大豆又は大豆加工品を添加する方法)などが例示されるが、両者が均一に混合できる方法であれば特に限定はされない。
【0022】
このようにして、本発明に係る医薬品又は大豆含有食品は構成されるが、本発明ではこれをヒト又はヒトを除く動物に経口投与(給与)を行う。投与(給与)量は、例えばヒトにおいては、1日あたりベタインとして3〜20g/60kg(体重)、好ましくは3〜12g/60kg(体重)が適量であるが、20〜30g/60kg・day程度まで増やしても安全性は全く問題なく、その有効性も維持される。ヒトを除く動物においては、ヒトへの投与量から所定の換算を行って投与量を設定すればよい。
【0023】
これにより、安全性の高い食品由来成分である大豆又は大豆加工品(あるいは、大豆及び大豆加工品)とベタインの投与又は給与をするだけで、血清総Co濃度を低減させることなく血清HDL−Coの増加促進、及び、血清中のLDL/HDL比の低減、血清ホモシステイン濃度の低減などを図ることができる。そして、体内に必要なCoを維持したまま、動脈硬化因子を限定的(特異的)に低減させ、高血圧、心筋梗塞等の予防・治療を図ることができる。
【0024】
以下、本発明の実施例について述べるが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
【実施例1】
【0025】
大豆とベタインを併用したものを投与することにより、血清HDL−コレステロール濃度に与える影響を確認するため、以下の試験を行った。
【0026】
7週齢のWistar系雄ラット(体重約150g、日本SLC浜松)12匹を、室温22±1℃、12時間の明暗サイクル(明期7:00〜19:00)に保たれた飼育室で、ステンレス製ケージを用い個別飼育した。ラット搬入後、7日間AIN−93G飼料組成に準じた精製飼料(Normal/C diet)を与え、飼育環境に順応させた後、2群に分け、表1に示す飼料(ベタイン無添加の大豆含有飼料、又は、ベタイン添加大豆含有飼料)を4週間与えた。飼料および飲料水は自由に摂取させ、体重・飼料摂取量は毎日測定した。試験終了前、3日間糞を採取した。試験最終日に断頭により頚部より血液を採取し、採取した血液を1400×g、15分、4℃で遠心分離し、血漿を得た。血漿は測定まで−50℃で保存した。血液採取後、直ちに肝臓を摘出し、総重量を測定した後、−50℃で保存した。
【0027】
【表1】

【0028】
肝臓総脂質の定量は、Folchらの方法に従って行った。すなわち、肝臓を約1g正確にはかり、20mLのクロロホルム:メタノール=2:1溶液で脂質を抽出後、重量法により測定した。肝臓総コレステロール・トリグリセライド濃度の測定は、上記の肝臓脂質抽出液を50μlとり、溶媒を除去後、10%トリトンX含有2−プロパノールを200μ1加えてよく撹持した後、マイクロプレートに分注し、市販の臨床用キット(コレステロールE−テストワコ一、トリグリセライドE−テストワコー)を用いて測定した。
【0029】
血清脂質分析は、総コレステロール、HDL−コレステロール、トリグリセライド、グルコース、尿酸濃度はそれぞれ酵素法に基づく市販のキット(コレステロールE−テストワコー、トリグリセライドE−テストワコ一、HDL−コレステロールE−テストワコー、尿酸C−テストワコー)を用いて測定した。LDL−コレステロール濃度は、総コレステロールからHDL−コレステロールを差し引くことにより求めた。血清ホモシステイン濃度はHPLC法で測定した。動脈硬化の指標としてlog(TG/HDL−cholesterol)値を算出した。
【0030】
糞中胆汁酸の測定は、採取した糞を凍結乾燥後に粉砕し、クロロホルム:メタノール=1:1溶液にて抽出後、Sheltawy and Losowskyの方法に従って測定した。また、統計処理としては、実験結果は各群の平均値±標準誤差で表した。各データの統計処理は、二元分散分析法を用いて行い、p<0.05を有意とした。
【0031】
結果を表2及び図1に示した。まず、体重増加量及び飼料摂取量は、ベタイン添加による差は無かった。肝臓重量もベタイン添加により増加しなかった。肝臓総脂質、肝臓総コレステロール濃度、肝臓トリグリセリド濃度も有意な差は認められなかった。
しかし、ベタイン添加大豆含有飼料摂取群は、ベタイン無添加の大豆含有飼料摂取群と比較して有意に血清総コレステロール濃度の上昇をもたらし、その上昇の内訳は、HDL−コレステロール濃度は有意に上昇したが、LDL−コレステロール濃度は微増に留まった。また、血清ホモシステイン濃度も、ベタイン添加により有意に減少した。なお、糞中胆汁酸排泄量は、ベタインの添加により差は認められなかった。
【0032】
【表2】

【実施例2】
【0033】
乾燥重量として大豆を概ね20〜90w/w%含有する各種大豆食品(豆乳、納豆、豆腐、味噌、醤油、煮豆、酢大豆)にベタインを0.25〜0.5w/w%添加し、ベタイン含有大豆食品を製造した。
【実施例3】
【0034】
大豆パウダー(乾燥粉末)60w/w%、ベタイン0.5w/w%、結晶セルロース29.5w/w%、乳清カルシウム8w/w%、グリセリン脂肪酸エステル2w/w%を混合し、粒重量10gに打錠して錠剤を得た。
【0035】
得られた錠剤は、1日あたり6〜24錠の処方でヒトに投与することで所望の効果が得られる。また、24〜40錠/日程度の摂取を行っても、安全性には全く問題がなく、その効果もより好ましい。
【0036】
本発明を要約すれば、以下の通りである。
【0037】
本発明は、血清善玉コレステロール(HDL−Co)の増加を促進させ、血清中のHDL−Coと悪玉コレステロール(LDL−Co)のバランスを改善する、安全性の高い食品由来成分を有効成分とする医薬品、食品等の提供を目的とする。
【0038】
そして、ベタインを0.25〜0.8w/w%、大豆又は大豆加工品を20〜99w/w%添加又は含有してなる医薬品又は食品をヒトや動物に投与(給与)することで、血清HDL−Coの増加促進、及び、血清中のLDL−Co/HDL−Co比の低減をすることができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベタインを0.25〜0.8w/w%、大豆又は大豆加工品を20〜99w/w%添加又は含有してなることを特徴とする、ヒト又は動物の血清善玉コレステロール(HDL−コレステロール)の増加促進、及び、血清中の悪玉コレステロール(LDL−コレステロール)/善玉コレステロール(HDL−コレステロール)比低減用医薬品。
【請求項2】
血清中のLDL−コレステロール濃度に影響を与えないことを特徴とする請求項1に記載の医薬品。
【請求項3】
大豆又は大豆加工品を20〜99w/w%含むものに、ベタインを0.25〜0.8w/w%添加することを特徴とする、ヒト又は動物の血清HDL−コレステロールの増加促進、及び、血清中のLDL−コレステロール/HDL−コレステロール比低減用医薬品の製造方法。
【請求項4】
ベタインを0.25〜0.8w/w%、大豆又は大豆加工品を20〜99w/w%添加又は含有してなり、ヒト又は動物の血清HDL−コレステロールの増加を促進、及び、血清中のLDL−コレステロール/HDL−コレステロール比を低減することを特徴とする大豆含有食品。
【請求項5】
大豆又は大豆加工品を20〜99w/w%含むものに、ベタインを0.25〜0.8w/w%添加することを特徴とする、ヒト又は動物の血清HDL−コレステロールの増加を促進、及び、血清中のLDL−コレステロール/HDL−コレステロール比を低減する大豆含有食品の製造方法。
【請求項6】
ヒトを除く動物に、ベタインを0.25〜0.8w/w%、大豆又は大豆加工品を20〜99w/w%添加又は含有してなる医薬品又は食品を投与することを特徴とする、ヒトを除く動物の血清HDL−コレステロールの増加促進、及び、血清中のLDL−コレステロール/HDL−コレステロール比低減方法。
【請求項7】
血清中のLDL−コレステロール濃度に影響を与えないことを特徴とする請求項6に記載の方法。

【図1】
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【公開番号】特開2012−214415(P2012−214415A)
【公開日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−81040(P2011−81040)
【出願日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【出願人】(596075417)財団法人十勝圏振興機構 (20)
【出願人】(000231981)日本甜菜製糖株式会社 (58)
【Fターム(参考)】