説明

血管形成を促進する甲状腺ホルモンアナログ

血管形成に関する状態を有する被験体を処置する方法であって、被験体における血管形成を助長または阻害するために、甲状腺ホルモンのポリマー形態、またはそのアンタゴニストの有効量を投与することを含む方法が開示される。甲状腺ホルモンのポリマー形態、または甲状腺ホルモンアナログの組成物も開示される。本発明により処置される疾患としては、閉塞性血管疾患、冠動脈疾患、勃起不全、心筋梗塞、虚血、脳卒中、末梢動脈血管障害、および創傷が挙げられ得る。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
血管形成を助長することによって処置の影響を受けやすい状態を処置する方法であって、それを必要とする被験体に、該被験体の血管形成を助長するのに有効な量の甲状腺ホルモン、甲状腺ホルモンアナログ、またはそのポリマー形態を投与することを含む方法。
【請求項2】
血管形成を助長することによる処置の影響を受けやすい前記状態が、閉塞性血管疾患、冠動脈疾患、勃起不全、心筋梗塞、虚血、脳卒中、末梢動脈血管障害、および創傷から成る群より選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記甲状腺ホルモンまたはアナログがポリビニルアルコール、アクリル酸エチレンコポリマー、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリ乳酸、およびアガロースから成る群より選択される構成要素にコンジュゲートされる、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記甲状腺ホルモンアナログがレボチロキシン(T4)、トリヨードチロニン(T3)、3,5−ジメチル−4−(4’−ヒドロキシ(hydroy)−3’−イソプロピルベンジル)−フェノキシ酢酸(GC−1)、または3,5−ジヨードチロプロピオン酸(DITPA)である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記甲状腺ホルモン、甲状腺ホルモンアナログ、またはそのポリマー形態の投与方式が非経口、経口、経直腸、局所、またはそれらの組合せである、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記非経口投与が皮下、腹腔内、筋肉内、静脈内、またはそれらの組合せである、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記甲状腺ホルモン、甲状腺ホルモンアナログ、またはそのポリマー形態が微粒子、リポソーム、またはポリマー内にカプセル化されるか、あるいは包含される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記ポリマーがポリグリコリド、ポリラクチド、またはそのコポリマーである、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記リポソームまたは微粒子が約200nm未満のサイズを有する、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記リポソームまたは微粒子が静脈内投与される、請求項7に記載の方法。
【請求項11】
前記リポソームまたは微粒子が虚血組織を包囲する毛細血管床に入れられる、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記甲状腺ホルモン、甲状腺ホルモンアナログ、またはそのポリマー形態がカテーテルによって投与される、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記甲状腺ホルモン、甲状腺ホルモンアナログ、またはそのポリマー形態が、前記カテーテルによって血管の内側に塗布されるポリマー系内に存在する、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記甲状腺ホルモン、甲状腺ホルモンアナログ、またはそのポリマー形態が成長因子、血管拡張薬、抗凝固薬、およびそれらの組合せから成る群より選択される1つ以上の化合物と同時投与される、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記成長因子が形質転換成長因子アルファ(TGFα)、形質転換成長因子ベータ(TGFβ)、塩基性線維芽細胞成長因子、血管内皮成長因子、上皮成長因子,神経成長因子、血小板由来成長因子、および血管透過性因子から成る群より選択される、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記血管拡張薬がアデノシン、アデノシン誘導体、またはそれらの組合せである、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記抗凝固薬がヘパリン、ヘパリン誘導体、抗因子Xa、抗トロンビン、アスピリン、クロピドグレル、またはそれらの組合せである、請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記甲状腺ホルモン、甲状腺ホルモンアナログ、またはそのポリマー形態が、前記成長因子、血管拡張薬、抗凝固薬、またはそれらの組合せを投与する前または後に、ボーラス注射として投与される、請求項14に記載の方法。
【請求項19】
医療器具に沿って、またはその周囲で血管形成を助長する方法であって、該器具を患者に挿入する前に甲状腺ホルモン、甲状腺ホルモンアナログ、またはそのポリマー形態によって該器具をコーティングすることを含む方法。
【請求項20】
前記コーティング工程が前記器具を成長因子、血管拡張薬、抗凝固薬、またはそれらの組合せによってコーティングすることをさらに含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記医療器具がステント、カテーテル、カニューレ、または電極である、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
血管形成を阻害することによる処置の影響を受けやすい状態を処置する方法であって、それを必要とする被験体に、該被験体での血管形成を阻害するのに有効な量の抗血管形成剤を投与することを含む方法。
【請求項23】
血管形成を阻害することによる処置の影響を受けやすい前記状態が原発性または転移性腫瘍、グリオーマ、乳癌、および糖尿病網膜症から成る群より選択される、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記抗血管形成剤がテトラヨードチロ酢酸(TETRAC)、トリヨードチロ酢酸(TRIAC)、モノクローナル抗体LM609、XT199、またはそれらの組合せである、請求項22に記載の方法。
【請求項25】
前記抗血管形成剤の投与方式が非経口、経口、経直腸、局所、またはそれらの組合せである、請求項22に記載の方法。
【請求項26】
前記抗血管形成剤が1つ以上の他の抗血管形成療法または化学療法剤と同時投与される、請求項22に記載の方法。
【請求項27】
前記抗血管形成剤が細胞表面にて作用する、請求項22に記載の方法。
【請求項28】
前記甲状腺ホルモンまたはそのアナログを含む血管形成剤。
【請求項29】
前記ポリマーにコンジュゲートされた甲状腺ホルモンまたはそのアナログを含む血管形成剤。
【請求項30】
前記アナログが図20、表A〜Dに列挙された化合物から選択される、請求項29に記載の血管形成剤。
【請求項31】
前記甲状腺ホルモンアナログがレボチロキシン(T4)、トリヨードチロニン(T3)、3,5−ジメチル−4−(4’−ヒドロキシ(hydroy)−3’−イソプロピルベンジル)−フェノキシ酢酸(GC−1)、または3,5−ジヨードチロプロピオン酸(DITPA)である、請求項29に記載の血管形成剤。
【請求項32】
前記ポリマーがポリビニルアルコール、アクリル酸エチレンコポリマー、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリ乳酸、またはアガロースである、請求項29に記載の血管形成剤。
【請求項33】
前記コンジュゲーションが共有結合または非共有結合を介する、請求項29に記載の血管形成剤。
【請求項34】
前記共有結合がエステル結合または無水物結合である、請求項33に記載の血管形成剤。
【請求項35】
製薬的に許容される担体中に請求項29に記載の血管形成剤を含む製薬調剤物。
【請求項36】
1つ以上の製薬的に許容される賦形剤をさらに含む、請求項35に記載の製薬調剤物。
【請求項37】
前記薬剤が微粒子、リポソーム、またはポリマーにカプセル化されるか、または含まれている、請求項35に記載の製薬調剤物。
【請求項38】
前記リポソームまたは微粒子が200nm未満のサイズを有する、請求項37に記載の製薬調剤物。
【請求項39】
前記調剤物が非経口、経口、経直腸、または局所投与方式、またはそれらの組合せを有する、請求項35に記載の製薬調剤物。
【請求項40】
前記調剤物がそれを必要とする被験体に成長因子、血管拡張薬、抗凝固薬、およびそれらの組合せから成る群より選択される1つ以上の化合物と共に同時投与される、請求項35に記載の製薬調剤物。
【請求項41】
1つ以上の甲状腺ホルモンアナログの治療有効量を含む、神経変性疾患または障害を処置するための製薬組成物。
【請求項42】
前記甲状腺ホルモンアナログがT3、DITPA、またはGC−1である、請求項41に記載の製薬組成物。
【請求項43】
前記甲状腺ホルモンアナログがポリマーコンジュゲートされている、請求項41に記載の製薬組成物。
【請求項44】
前記ポリマーがポリビニルアルコール、ポリ乳酸、アクリル酸無水物、ポリエチレングリコール、セルロース、およびデンドリマーから成る群より選択される、請求項43に記載の製薬組成物。
【請求項45】
前記甲状腺ホルモンアナログがナノ粒子にコンジュゲートされている、請求項41に記載の製薬組成物。
【請求項46】
前記組成物が血管形成誘発因子、神経成長因子、神経形成因子、抗炎症剤、抗酸化剤、またはそれらの組合せをさらに含む、請求項41に記載の製薬組成物。
【請求項47】
前記血管形成誘発因子がFGFまたはVEGFである、請求項46に記載の製薬組成物。
【請求項48】
前記抗酸化剤がビタミンC、ビタミンE、レスベラトロル様化合物、またはそれらの組合せである、請求項46に記載の製薬組成物。
【請求項49】
前記抗炎症剤が非ステロイド性化合物、インスリン増感剤、およびプロテソームインヒビタから成る群より選択される化合物である、請求項46に記載の製薬組成物。
【請求項50】
前記組成物が製薬的に許容される賦形剤をさらに含む、請求項41に記載の製薬組成物。
【請求項51】
前記治療有効量が1〜100mgの投薬量である、請求項41に記載の製薬組成物。
【請求項52】
前記神経変性疾患または障害が運動ニューロン欠陥、筋萎縮性側索硬化症、多発性硬化症、脊髄損傷、脱髄疾患、ミエロパシーから成る群より選択される、請求項41に記載の製薬組成物。
【請求項53】
神経変性疾患または障害を処置する方法であって、それを必要とする被験体に1つ以上の甲状腺ホルモンアナログを含む製薬組成物の製薬的有効量を投与することを含む方法。
【請求項54】
前記製薬組成物が神経成長因子、神経形成因子、抗酸化剤、抗炎症剤、またはそれらの組合せと同時投与される、請求項53に記載の方法。
【請求項55】
末梢神経系または中枢神経系の損傷した神経路を修復する方法であって、それを必要とする被験体に1つ以上の甲状腺ホルモンアナログを含む製薬組成物の製薬的有効量を投与することを含む方法。
【請求項56】
トランスチレチンに結合する標識甲状腺ホルモンアナログを含む、神経変性疾患を診断するための造影剤。
【請求項57】
前記薬剤が血液脳関門を通過する、請求項56に記載の造影剤。
【請求項58】
前記甲状腺ホルモンアナログがT3、T4、DITPA、GC−1から成る群より選択される、請求項56に記載の造影剤。
【請求項59】
前記甲状腺ホルモンアナログがポリマーコンジュゲートされている、請求項56に記載の造影剤。
【請求項60】
前記甲状腺ホルモンアナログがデンドリマーにコンジュゲートされている、請求項56に記載の造影剤。
【請求項61】
前記神経変性疾患がアルツハイマー病である、請求項56に記載の造影剤。
【請求項62】
前記薬剤がアミロイドフィブリルの形成を阻害する請求項61に記載の造影剤。
【請求項63】
前記薬剤が陽電子放出断層撮影、単光子放出コンピュータ断層撮影、または磁気共鳴撮像によって撮像される、請求項56に記載の造影剤。
【請求項64】
前記甲状腺ホルモンアナログがレチノイン酸、ハロゲン化スチルベストロール、またはそのアナログにコンジュゲートされる、請求項56に記載の造影剤。
【請求項65】
アルツハイマー病を診断する方法であって、アルツハイマー病を有することが疑われる、またはアルツハイマー病のリスクに瀕した被験体にトランスチレチンに結合する標識甲状腺ホルモンアナログを含む造影剤を投与する工程と、陽電子放出断層撮影、単光子放出コンピュータ断層撮影、または磁気共鳴撮像から成る群より選択される脳撮像技法を使用して、該被験体の脳内での造影剤の分布を示す少なくとも1枚の画像を形成する工程とを含む方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16AB】
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【図16C】
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【図16D】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20AB】
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【図20CD】
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【図21】
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【図22】
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【図23A】
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【図23B】
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【図23C】
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【図23D】
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【図23E】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【公表番号】特表2008−513461(P2008−513461A)
【公表日】平成20年5月1日(2008.5.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−532435(P2007−532435)
【出願日】平成17年9月15日(2005.9.15)
【国際出願番号】PCT/US2005/032813
【国際公開番号】WO2006/031922
【国際公開日】平成18年3月23日(2006.3.23)
【出願人】(506087026)オードウェイ リサーチ インスティテュート (4)
【出願人】(507083847)アルバニー カレッジ オブ ファーマシー (3)
【Fターム(参考)】