説明

血管形成及び心血管疾患の調節に使用する肝細胞成長因子の新規インヒビター

【課題】ヒトを含む哺乳類の血管形成及び/又は心臓血管新生を刺激又は阻害する製薬的組成物及び方法の提供。
【解決手段】製薬的組成物は、製薬的に許容可能な担体との混合物である、PRO256ポリペプチド、或いはそのアゴニスト又はアンタゴニストを含んでなる組成物であり、これらのポリペプチドをコードする核酸分子、これら核酸配列を含んでなる宿主及びベクター、異種ポリペプチド配列と融合したポリペプチドを含んでなるキメラポリペプチド分子、ポリペプチドと結合する抗体。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
製薬的に許容可能な担体との混合物である、PRO256ポリペプチド、或いはそのアゴニスト又はアンタゴニストを含んでなる組成物。
【請求項2】
(1)製薬的に許容可能な担体との混合物である、(a)PRO256ポリペプチド、(b)PRO256ポリペプチドのアゴニスト、又は(c)PRO256ポリペプチドのアンタゴニストを含んでなる組成物;
(2)前記組成物を含有する容器;及び
(3)心臓血管、内皮、及び血管形成疾患の治療における、前記組成物の使用について言及する前記容器に添付した標識、又は前記容器に包含されている包装挿入物を含んでなる製造品。
【請求項3】
(a)通常はPRO256ポリペプチドによって誘導される細胞応答の誘発に適した条件の下で、細胞とスクリーニングされる被験化合物を接触させること;並びに(b)前記細胞応答の誘導が、前記被験化合物が効果的なアゴニストであることを示している、被験化合物が効果的なアゴニストであるか否かを決定するために前記細胞応答の誘導を測定することを含んでなる、PRO256ポリペプチドのアゴニストを同定する方法。
【請求項4】
通常は前記ポリペプチドによって誘導される細胞応答が細胞増殖の阻害である、請求項3の方法。
【請求項5】
被験化合物とポリペプチドを接触させ、前記ポリペプチドの活性が阻害されるか否かを決定することを可能にならしめるのに十分な時間及び条件の下で、被験化合物とPRO256ポリペプチドを接触させることを含んでなる、PRO256ポリペプチドの活性を阻害する化合物を同定する方法。
【請求項6】
(a)通常は前記ポリペプチドによって誘導される細胞応答の誘発に適した条件の下で、細胞とスクリーニングされる被験化合物を接触させること;並びに(b)被験化合物が効果的なアンタゴニストであるか否かを決定するために前記細胞応答の誘導を測定する段階を含んでなる、PRO256ポリペプチドの活性を阻害する化合物を同定する方法。
【請求項7】
通常は前記ポリペプチドによって誘導される細胞応答が細胞増殖の阻害である、請求項6の方法。
【請求項8】
ポリペプチドを通常は発現する細胞でのPRO256ポリペプチドの発現を阻害する化合物を同定する方法であって、前記ポリペプチドの発現を可能にする適切な条件の下で細胞と被験化合物を接触させ、そして前記ポリペプチドが阻害されるかどうかを決定することを含む方法。
【請求項9】
PRO256ポリペプチドを発現する哺乳動物細胞における、前記ポリペプチドの発現を阻害する化合物。
【請求項10】
前記化合物がアンチセンスオリゴヌクレオチドである、請求項9の化合物。
【請求項11】
PRO256ポリペプチドと特異的に結合する単離された抗体。
【請求項12】
前記抗体が、他の任意のポリペプチド又はポリペプチドエピトープと実質的に結合せずに、前記ポリペプチド又は前記ポリペプチド上のエピトープと特異的に結合する、請求項11の単離された抗体。
【請求項13】
モノクローナル抗体、抗体断片、一本鎖抗体、又はヒト化抗体である、請求項12の抗体。
【請求項14】
PRO256ポリペプチドコード化核酸配列中の変異の存否が、PRO256ポリペプチドコード化核酸配列中の変異に関連する疾患の存在、又は前記疾患に対する感受性を示す、前記ポリペプチドコード化核酸配列での前記変異の存否を確定することを含んでなる、前記ポリペプチドコード化配列中の変異に関連する疾患又は疾患に対する感受性を診断する方法。
【請求項15】
コントロール試料と比較して、被験試料での高い又は低い発現レベルが、哺乳動物における心臓血管、内皮又は血管形成疾患の存在を示す、(a)前記哺乳動物から得られた組織細胞の被験試料、(b)同じ細胞型の既知の正常組織細胞のコントロール試料におけるPRO256ポリペプチドをコードする遺伝子の発現のレベルを分析することを含む、哺乳動物における心臓血管、内皮又は血管形成疾患を診断する方法。
【請求項16】
被験試料中のPRO256ポリペプチドの存否が、哺乳動物における心臓血管、内皮又は血管形成疾患の存在を示す、前記哺乳動物から得た組織細胞の被験試料でのPRO256ポリペプチドの存否を検出することを含む、哺乳動物における心臓血管、内皮又は血管形成疾患を診断する方法。
【請求項17】
抗-PRO256抗体とPRO256ポリペプチドとの複合体の形成が、哺乳動物における心臓血管、内皮又は血管形成疾患を示す、(a)抗-PRO256抗体と哺乳動物から得られた組織細胞の被験試料を接触させ、そして(b)被験試料中での前記抗体とPRO256ポリペプチドの間の複合体の形成を検出することを含んでなる、哺乳動物における心臓血管、内皮又は血管形成疾患を診断する方法。
【請求項18】
PRO256ポリペプチドを含有すると思われる試料と抗-256抗体を接触させ、そして前記抗体と前記試料の成分の結合を確定することを含んでなる、PRO256ポリペプチドの存在を測定する方法。
【請求項19】
抗-PRO256抗体及び適切な挿入物の担体を含んでなる、心臓血管、内皮又は血管形成疾患診断キット。
【請求項20】
哺乳動物へPRO256ポリペプチド、或いはそのアゴニスト又はアンタゴニストの治療的有効量を投与することを含んでなる、哺乳動物における心臓血管、内皮又は血管形成疾患を治療する方法。
【請求項21】
哺乳動物がヒトである、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
ヒトが心臓肥大、外傷、腫瘍の一型、又は加齢性黄斑変性である、請求項20の方法。
【請求項23】
PRO256ポリペプチドを心臓血管、内皮又は血管形成剤とともに投与する、請求項20の方法。
【請求項24】
PRO256ポリペプチドを、化学療法剤、成長阻害剤又は細胞障害性剤との組み合わせで投与する、請求項23の方法。
【請求項25】
PRO256ポリペプチド、或いはそのアゴニスト又はアンタゴニストをコードする核酸分子を哺乳動物へ投与することを含んでなる、哺乳動物における心臓血管、内皮又は血管形成疾患を治療する方法。
【請求項26】
哺乳動物がヒトである、請求項25の方法。
【請求項27】
核酸分子をエキソビボ遺伝子治療を通して投与する、請求項25の方法。
【請求項28】
レトロウイルスベクターがレトロウイルス構造タンパク質と関連している、(1)プロモーター、(2)PRO256ポリペプチド、或いはそのアゴニスト又はアンタゴニストをコードする核酸、並びに(3)ポリペプチドの細胞分泌のためのシグナル配列で基本的に構成されるレトロウイルスベクターを含んでなる組み換えレトロウイルス粒子。
【請求項29】
エキソビボ生産細胞が、組み換えレトロウイルス粒子を生産するために構造タンパク質と関連するレトロウイルスベクターを詰め込んでおり、レトロウイルス構造タンパク質を発現し、そして(1)プロモーター、(2)PRO256ポリペプチド、或いはそのアゴニスト又はアンタゴニストをコードする核酸、並びに(3)ポリペプチドの細胞分泌のためのシグナル配列で基本的に構成されるレトルウイルスベクターをも含む核酸構成分を含んでなるエキソビボ生産細胞。
【請求項30】
哺乳動物での内皮細胞成長が阻害される、前記哺乳動物へPRO256ポリペプチド又はそのアゴニストの治療的有効量を投与することを含んでなる、哺乳動物での内皮細胞成長を阻害する方法。
【請求項31】
哺乳動物での内皮細胞成長が刺激される、前記哺乳動物へPRO256ポリペプチドのアンタゴニストの治療的有効量を投与することを含んでなる、哺乳動物での内皮細胞成長を刺激する方法。
【請求項32】
血管成長が阻害される、哺乳動物へPRO256ポリペプチド又はそのアゴニストの治療的有効量を投与することを含んでなる、哺乳動物での血管成長を阻害する方法。
【請求項33】
血管成長が刺激される、哺乳動物へPRO256ポリペプチドのアンタゴニストの治療的有効量を投与することを含んでなる、哺乳動物での血管成長を刺激する方法。
【請求項34】
プロテアーゼが阻害される、哺乳動物へPRO256ポリペプチド又はそのアゴニストの治療的有効量を投与することを含んでなる、哺乳動物の肝細胞成長因子のプロテアーゼ活性を阻害する方法。
【請求項35】
前記哺乳動物が心臓血管、内皮又は血管新生疾患を有する、請求項34の方法。
【請求項36】
プロテアーゼが刺激される、哺乳動物へPRO256ポリペプチドのアゴニストの治療的有効量を投与することを含んでなる、哺乳動物の肝細胞成長因子アクチベーターのプロテアーゼ活性を刺激する方法。
【請求項37】
前記哺乳動物が心臓血管、内皮又は血管形成疾患を有する、請求項36の方法。
【請求項38】
前記心臓血管、内皮又は血管形成疾患が、末梢血管疾患、肝臓又は腎臓損傷又は再狭窄疾患である、請求項37の方法。
【請求項39】
配列番号:2に示したアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列に対して、少なくとも80%の核酸配列同一性を有する単離された核酸。
【請求項40】
配列番号:1に示したヌクレオチド配列に対して、少なくとも80%の核酸配列同一性を有する単離された核酸。
【請求項41】
ATCC寄託番号209379で寄託したDNAの完全長コード化配列に対して、少なくとも80%の核酸配列同一性を有する単離された核酸。
【請求項42】
請求項39の核酸を含んでなるベクター。
【請求項43】
ベクターで形質転換した宿主細胞によって認識されるコントロール配列と作用可能に連結した請求項42のベクター。
【請求項44】
請求項42のベクターを含んでなる宿主細胞。
【請求項45】
前記細胞がCHO細胞、大腸菌、酵母細胞又はバキュロウィルス感染昆虫細胞である、請求項44の宿主細胞。
【請求項46】
PRO256ポリペプチドの発現に適切な条件の下で請求項44の宿主細胞を培養し、細胞培養から前記ポリペプチドを回収することを含んでなる、PRO256ポリペプチドを生産する方法。
【請求項47】
配列番号:2に示したようなアミノ酸配列に対して、少なくとも80%のアミノ酸配列同一性を有する単離されたポリペプチド。
【請求項48】
ATCC寄託番号2093379で寄託したDNAの完全長コード化配列によってコードされるアミノ酸配列に対して、少なくとも80%のアミノ酸配列同一性を有する単離されたポリペプチド。
【請求項49】
異種アミノ酸配列と融合した請求項47のポリペプチドを含んでなるキメラ分子。
【請求項50】
前記異種アミノ酸配列がエピトープタッグ配列である、請求項49のキメラ分子。
【請求項51】
前記異種アミノ酸配列がイムノグロブリンのFc領域である、請求項49のキメラ分子。
【請求項52】
請求項47のポリペプチドと特異的に結合する抗体。
【請求項53】
(a)その結合するシグナルペプチドを欠く、配列番号:2に示したポリヌクレオチドをコードするヌクレオチド配列;(b)その結合するシグナルペプチドを有する、配列番号:2に示したポリペプチドの細胞外ドメインをコードするヌクレオチド配列;或いは(c)その結合するシグナルペプチドを欠く、配列番号:2に示したポリペプチドの細胞外ドメインをコードするヌクレオチド配列に対して、少なくとも80%の核酸配列同一性を有する単離された核酸。
【請求項54】
(a)その結合シグナルペプチドを欠く、配列番号:2に示したポリペプチド;(b)その結合シグナルペプチドを有する配列番号:2に示したポリペプチドの細胞外ドメイン;或いは(c)その結合シグナルペプチドを欠く、配列番号:2に示したポリペプチドの細胞外ドメインに対して、少なくも80%のアミノ酸配列同一性を有する単離されたポリペプチド。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−246296(P2012−246296A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−160868(P2012−160868)
【出願日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【分割の表示】特願2001−558238(P2001−558238)の分割
【原出願日】平成12年12月19日(2000.12.19)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.UNIX
【出願人】(509012625)ジェネンテック, インコーポレイテッド (357)
【Fターム(参考)】