説明

血管透過性亢進疾患を治療する方法

本発明は、血管透過性亢進疾患(黄斑浮腫を除く)を処置する方法を提供する。この方法は、処置の必要な被検体に、該疾患について該被検体を処置するのに十分な量の血管接着タンパク質−1(VAP−1)インヒビターを投与する工程を含む。この薬剤は、2−アシルアミノチアゾール化合物である。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
血管透過性亢進疾患(黄斑浮腫を除く)を治療する方法であって、該方法は、治療の必要な被検体に、該疾患について該被検体を治療するのに十分な量の血管接着タンパク質−1(VAP−1)インヒビターを投与する工程を含む、方法。
【請求項2】
前記疾患が粘膜における疾患である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記粘膜が、口腔、皮膚、耳鼻または気道の粘膜である、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
請求項1に記載の方法であって、前記疾患が、加齢黄斑変性症、加齢円板状黄斑変性症、類嚢胞黄斑浮腫、眼瞼浮腫、網膜浮腫、糖尿病性網膜症、脈絡網膜症、血管新生黄斑症、血管新生緑内障、ブドウ膜炎、虹彩炎、網膜血管炎、眼内炎、全眼球炎、転移性眼炎、脈絡膜炎、網膜色素上皮炎、結膜炎、毛様体炎、強膜炎、上強膜炎、視神経炎、球後視神経炎、角膜炎、眼瞼炎、滲出性網膜剥離、角膜潰瘍、結膜潰瘍、慢性貨幣状角膜炎、タイゲソン角膜炎、進行性モーレン潰瘍、細菌感染またはウイルス感染によって、および眼科手術によって起こる眼炎症性疾患、眼の物理的な損傷によって起こる眼炎症性疾患、痒み、発赤、浮腫および潰瘍を含む眼炎症性疾患によって起こる症状、紅斑、多形滲出性紅斑、結節性紅斑、環状紅斑、浮腫性硬化症、皮膚炎、脈管神経症性浮腫、喉頭浮腫、声門浮腫、声門下喉頭炎、気管支炎、鼻炎、咽頭炎、副鼻腔炎、喉頭炎または中耳炎である、方法。
【請求項5】
前記VAP−1インヒビターが、以下の式(I)の化合物;またはその誘導体;あるいはそれらの医薬上許容可能な塩である、請求項1に記載の方法:
−NH−X−Y−Z (I)
ここで、Rはアシルであり;
Xは、置換されていてもよいチアゾールから誘導された二価の残基であり;
Yは、結合、低級アルキレン、低級アルケニレンまたは−CONH−であり;そして
Zは、以下の式の基であり:
【化1】


ここで、Rは、式:−A−B−D−Eの基であり;
ここで、Aは、結合、低級アルキレン、−NH−または−SO−であり;
Bは、結合、低級アルキレン、−CO−または−O−であり;
Dは、結合、低級アルキレン、−NH−または−CHNH−であり;そして
Eは、保護されていてもよいアミノ、−N=CH
【化2】


であり;
ここで、Qは、−S−または−NH−であり;そして
は、水素、低級アルキル、低級アルキルチオまたは−NH−Rであり;
ここで、Rは、水素、−NHまたは低級アルキルである。
【請求項6】
式(I)において、Zが、以下の式の基である、請求項5に記載の方法:
【化3】


ここで、Rは、以下の式の基:
【化4】


(ここで、Gは、結合、−NHCOCH−または低級アルキレンであり、そしてRは、水素、−NHまたは低級アルキルである);
−NH;−CHNH;−CHONH;−CHON=CH
【化5】


である。
【請求項7】
式(I)において、Rが、以下の式の基:
【化6】


(ここで、Gは、結合、−NHCOCH−または低級アルキレンであり、そしてRは、水素または低級アルキルである);
−CHNH;−CHONH;−CHON=CH
【化7】


である、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
式(I)において、Rが、アルキルカルボニルであり、そしてXが、メチルスルホニルベンジルにより置換されていてもよいチアゾールから誘導される二価の残基である、請求項5〜7のいずれかに記載の方法。
【請求項9】
前記VAP−1インヒビターが、
N−{4−[2−(4−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}フェニル)エチル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド、
N−[4−(2−{4−[(アミノオキシ)メチル]フェニル}エチル)−1,3−チアゾール−2−イル]アセトアミド、
N−{4−[2−(4−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}フェニル)エチル]−5−[4−(メチルスルホニル)ベンジル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド、
N−{4−[2−(4−{[ヒドラジノ(イミノ)メチル]アミノ}フェニル)エチル]−5−[4−(メチルスルホニル)ベンジル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド、
N−{4−[2−(4−{[ヒドラジノ(イミノ)メチル]アミノ}フェニル)エチル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド、もしくは
N−(4−{2−[4−(2−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}エチル)フェニル]エチル}−1,3−チアゾール−2−イル)アセトアミド;
またはその誘導体;
あるいは、それらの医薬上許容可能な塩である、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記VAP−1インヒビターが、
N−{4−[2−(4−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}フェニル)エチル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド;
またはその誘導体;
あるいは、それらの医薬上許容可能な塩である、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
VAP−1インヒビターを活性成分として含む、血管透過性亢進疾患(黄斑浮腫を除く)の治療のための医薬組成物。
【請求項12】
前記疾患が粘膜における疾患である、請求項11に記載の組成物。
【請求項13】
前記粘膜が、口腔、皮膚、耳鼻または気道の粘膜である、請求項12に記載の組成物。
【請求項14】
請求項11に記載の組成物であって、前記疾患が、加齢黄斑変性症、加齢円板状黄斑変性症、類嚢胞黄斑浮腫、眼瞼浮腫、網膜浮腫、糖尿病性網膜症、脈絡網膜症、血管新生黄斑症、血管新生緑内障、ブドウ膜炎、虹彩炎、網膜血管炎、眼内炎、全眼球炎、転移性眼炎、脈絡膜炎、網膜色素上皮炎、結膜炎、毛様体炎、強膜炎、上強膜炎、視神経炎、球後視神経炎、角膜炎、眼瞼炎、滲出性網膜剥離、角膜潰瘍、結膜潰瘍、慢性貨幣状角膜炎、タイゲソン角膜炎、進行性モーレン潰瘍、細菌感染またはウイルス感染によって、および眼科手術によって起こる眼炎症性疾患、眼の物理的な損傷によって起こる眼炎症性疾患、痒み、発赤、浮腫および潰瘍を含む眼炎症性疾患によって起こる症状、紅斑、多形滲出性紅斑、結節性紅斑、環状紅斑、浮腫性硬化症、皮膚炎、脈管神経症性浮腫、喉頭浮腫、声門浮腫、声門下喉頭炎、気管支炎、鼻炎、咽頭炎、副鼻腔炎、喉頭炎または中耳炎である、組成物。
【請求項15】
前記VAP−1インヒビターが、以下の式(I)の化合物;またはその誘導体;あるいはそれらの医薬上許容可能な塩である、請求項11に記載の組成物:
−NH−X−Y−Z (I)
ここで、Rはアシルであり;
Xは、置換されていてもよいチアゾールから誘導された二価の残基であり;
Yは、結合、低級アルキレン、低級アルケニレンまたは−CONH−であり;そして
Zは、以下の式の基であり:
【化8】


ここで、Rは、式:−A−B−D−Eの基であり;
ここで、Aは、結合、低級アルキレン、−NH−または−SO−であり;
Bは、結合、低級アルキレン、−CO−または−O−であり;
Dは、結合、低級アルキレン、−NH−または−CHNH−であり;そして
Eは、保護されていてもよいアミノ、−N=CH
【化9】


であり;
ここで、Qは、−S−または−NH−であり;そして
は、水素、低級アルキル、低級アルキルチオまたは−NH−Rであり;
ここで、Rは、水素、−NHまたは低級アルキルである。
【請求項16】
式(I)において、Zが、以下の式の基である、請求項15に記載の組成物:
【化10】


ここで、Rは、以下の式の基:
【化11】


(ここで、Gは、結合、−NHCOCH−または低級アルキレンであり、そしてRは、水素、−NHまたは低級アルキルである);
−NH;−CHNH;−CHONH;−CHON=CH
【化12】


である。
【請求項17】
式(I)において、Rが、以下の式の基:
【化13】


(ここで、Gは、結合、−NHCOCH−または低級アルキレンであり、そしてRは、水素または低級アルキルである);
−CHNH;−CHONH;−CHON=CH
【化14】


である、請求項16に記載の組成物。
【請求項18】
式(I)において、Rが、アルキルカルボニルであり、そしてXが、メチルスルホニルベンジルにより置換されていてもよいチアゾールから誘導される二価の残基である、請求項15〜17のいずれかに記載の組成物。
【請求項19】
前記VAP−1インヒビターが、
N−{4−[2−(4−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}フェニル)エチル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド、
N−[4−(2−{4−[(アミノオキシ)メチル]フェニル}エチル)−1,3−チアゾール−2−イル]アセトアミド、
N−{4−[2−(4−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}フェニル)エチル]−5−[4−(メチルスルホニル)ベンジル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド、
N−{4−[2−(4−{[ヒドラジノ(イミノ)メチル]アミノ}フェニル)エチル]−5−[4−(メチルスルホニル)ベンジル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド、
N−{4−[2−(4−{[ヒドラジノ(イミノ)メチル]アミノ}フェニル)エチル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド、もしくは
N−(4−{2−[4−(2−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}エチル)フェニル]エチル}−1,3−チアゾール−2−イル)アセトアミド;
またはその誘導体;
あるいは、それらの医薬上許容可能な塩である、請求項11に記載の組成物。
【請求項20】
前記VAP−1インヒビターが、
N−{4−[2−(4−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}フェニル)エチル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド;
またはその誘導体;
あるいは、それらの医薬上許容可能な塩である、請求項11に記載の組成物。
【請求項21】
血管透過性亢進疾患(黄斑浮腫を除く)の治療のための医薬を製造するためのVAP−1インヒビターの使用。
【請求項22】
前記疾患が粘膜における疾患である、請求項21に記載の使用。
【請求項23】
前記粘膜が、口腔、皮膚、耳鼻または気道の粘膜である、請求項22に記載の使用。
【請求項24】
請求項21に記載の使用であって、前記疾患が、加齢黄斑変性症、加齢円板状黄斑変性症、類嚢胞黄斑浮腫、眼瞼浮腫、網膜浮腫、糖尿病性網膜症、脈絡網膜症、血管新生黄斑症、血管新生緑内障、ブドウ膜炎、虹彩炎、網膜血管炎、眼内炎、全眼球炎、転移性眼炎、脈絡膜炎、網膜色素上皮炎、結膜炎、毛様体炎、強膜炎、上強膜炎、視神経炎、球後視神経炎、角膜炎、眼瞼炎、滲出性網膜剥離、角膜潰瘍、結膜潰瘍、慢性貨幣状角膜炎、タイゲソン角膜炎、進行性モーレン潰瘍、細菌感染またはウイルス感染によって、および眼科手術によって起こる眼炎症性疾患、眼の物理的な損傷によって起こる眼炎症性疾患、痒み、発赤、浮腫および潰瘍を含む眼炎症性疾患によって起こる症状、紅斑、多形滲出性紅斑、結節性紅斑、環状紅斑、浮腫性硬化症、皮膚炎、脈管神経症性浮腫、喉頭浮腫、声門浮腫、声門下喉頭炎、気管支炎、鼻炎、咽頭炎、副鼻腔炎、喉頭炎または中耳炎である、使用。
【請求項25】
前記VAP−1インヒビターが、以下の式(I)の化合物;またはその誘導体;あるいはそれらの医薬上許容可能な塩である、請求項21に記載の使用:
−NH−X−Y−Z (I)
ここで、Rはアシルであり;
Xは、置換されていてもよいチアゾールから誘導された二価の残基であり;
Yは、結合、低級アルキレン、低級アルケニレンまたは−CONH−であり;そして
Zは、以下の式の基であり:
【化15】


ここで、Rは、式:−A−B−D−Eの基であり;
ここで、Aは、結合、低級アルキレン、−NH−または−SO−であり;
Bは、結合、低級アルキレン、−CO−または−O−であり;
Dは、結合、低級アルキレン、−NH−または−CHNH−であり;そして
Eは、保護されていてもよいアミノ、−N=CH
【化16】


であり;
ここで、Qは、−S−または−NH−であり;そして
は、水素、低級アルキル、低級アルキルチオまたは−NH−Rであり;
ここで、Rは、水素、−NHまたは低級アルキルである。
【請求項26】
式(I)において、Zが、以下の式の基である、請求項25に記載の使用:
【化17】


ここで、Rは、以下の式の基:
【化18】


(ここで、Gは、結合、−NHCOCH−または低級アルキレンであり、そしてRは、水素、−NHまたは低級アルキルである);
−NH;−CHNH;−CHONH;−CHON=CH
【化19】


である。
【請求項27】
式(I)において、Rが、以下の式の基:
【化20】


(ここで、Gは、結合、−NHCOCH−または低級アルキレンであり、そしてRは、水素または低級アルキルである);
−CHNH;−CHONH;−CHON=CH
【化21】


である、請求項26に記載の使用。
【請求項28】
式(I)において、Rが、アルキルカルボニルであり、そしてXが、メチルスルホニルベンジルにより置換されていてもよいチアゾールから誘導される二価の残基である、請求項25〜27のいずれかに記載の使用。
【請求項29】
前記VAP−1インヒビターが、
N−{4−[2−(4−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}フェニル)エチル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド、
N−[4−(2−{4−[(アミノオキシ)メチル]フェニル}エチル)−1,3−チアゾール−2−イル]アセトアミド、
N−{4−[2−(4−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}フェニル)エチル]−5−[4−(メチルスルホニル)ベンジル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド、
N−{4−[2−(4−{[ヒドラジノ(イミノ)メチル]アミノ}フェニル)エチル]−5−[4−(メチルスルホニル)ベンジル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド、
N−{4−[2−(4−{[ヒドラジノ(イミノ)メチル]アミノ}フェニル)エチル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド、もしくは
N−(4−{2−[4−(2−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}エチル)フェニル]エチル}−1,3−チアゾール−2−イル)アセトアミド;
またはその誘導体;
あるいは、それらの医薬上許容可能な塩である、請求項21に記載の使用。
【請求項30】
前記VAP−1インヒビターが、
N−{4−[2−(4−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}フェニル)エチル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド;
またはその誘導体;
あるいは、それらの医薬上許容可能な塩である、請求項21に記載の使用。


【公表番号】特表2006−522110(P2006−522110A)
【公表日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−507702(P2006−507702)
【出願日】平成16年3月31日(2004.3.31)
【国際出願番号】PCT/JP2004/004596
【国際公開番号】WO2004/087138
【国際公開日】平成16年10月14日(2004.10.14)
【出願人】(503161648)スキャンポ アーゲー (1)
【出願人】(000006677)アステラス製薬株式会社 (274)
【Fターム(参考)】