説明

街路樹の横に広がる根による縁石・敷石の浮き上がり防止方法。

【課題】本発明は、大樹となった街路樹による歩道のレンガ・縁石の盛り上がりを解消・防止する手段を提供するものである。
【解決手段】本発明は、街路樹の根による敷石・縁石浮き上がり防止方法において、街路樹の真下に空洞を形成し、街路樹の自重により前記空洞分街路樹を沈下させ、街路樹の横に広がる根による縁石の浮き上がり防止方法である。街路樹の真下に空洞を形成することで樹木の自重を利用して樹木を下方に下げ、根の盛り上がりを低下させるものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、街路樹の根による縁石・敷石の浮き上がり防止技術に属する。
【背景技術】
【0002】
街路樹はヒートアイランド防止、日陰の提供など市民生活に欠かせない。街路樹が小さいうちは樹木保護盤(特開平11−286984、特開平6−49807)で保護するため、樹木の根は歩道のレンガなどより低い位置に存在する。街路樹はまだ小さいうちは問題ないが、大きく成長すると狭い余裕のない道路、歩道ではその根が盛り上がり歩道のレンガ、縁石などを浮き上がらせ特に夜間などその盛り上がりが見え難いため歩行者の妨げとなる。広い歩道であればその弊害は無視しうるが、都市部においては広い歩道を設けることは難しくその対策が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−286984
【特許文献2】特開平6−49807
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、街路樹による歩道の敷石・縁石の盛り上がりを解消・防止する手段を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、街路樹の根による縁石・敷石の浮き上がり防止方法において、街路樹の真下に空洞を形成し、街路樹の自重により前記空洞分街路樹を沈下させ、街路樹の横に広がる根による縁石・敷石の浮き上がり防止方法である。街路樹の真下に空洞を形成することで樹木の自重を利用して樹木を下方に下げ、根の盛り上がりを解消あるいは防止するものである。
【発明の効果】
【0006】
本発明は、街路樹の真下に空洞を形成するため、街路樹の自重により前記空洞分街路樹を沈下させることができる。そのため街路樹の横に広がる根による縁石の浮き上がりを解消又は予防することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】は、本発明の街路樹の下に空洞を形成した概念図を示す。
【図2】は、空洞を形成する手段の例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明を図により詳細に説明する。
図1は、街路樹の下に空洞を形成した概念図を示す。図1aは、空洞を形成した状態を示し、図1bは空洞により樹木が自重で沈下した状態を示している。
図に示すように、樹木の下に空洞を形成すれば、自然にその自重で樹木は徐々に沈下する。それに伴い樹木の根により盛り上がった歩道のレンガや縁石は元の位置に戻る。
【0009】
空洞の形成は街路樹の枝ぶりなど考慮し、樹木の重心の位置をさだめ形成する。街路樹が傾かないよう、少しずつ沈下させることが好ましい。
【0010】
空洞の形成方法は、図2に示すような鋼製のさや管内に取り付けたビット付き推進機を駆動させ、街路樹の下まで掘削する。高圧水を吹き込み、掘削土は泥水として吸引装置を使用して排出することで空洞部を形成することができる。既存の技術で実施可能である。
【0011】
あるいは高圧水を根本に吹付け泥水を吸引しながら街路樹の下に空洞部を形成することでもよい。あるいは街路樹の周囲に垂直な孔を掘削し、その底部より街路樹の底部中心に向け高圧水を吹き込み、高圧水で崩した泥土を泥水として吸引排出する。いずれも既存の技術で実施可能である。
【産業上の利用可能性】
【0012】
大樹となった街路樹による歩道のレンガ・敷石の盛り上がり、あるいは縁石の盛り上がりを解消することができる。
【符号の説明】
【0013】
1 街路樹
2 空洞
3 敷石・縁石
4 掘削機

【特許請求の範囲】
【請求項1】
街路樹の根による縁石・敷石の浮き上がり防止方法において、街路樹の真下に空洞を形成し、街路樹の自重により前記空洞分街路樹を沈下させ、街路樹の横に広がる根による縁石・敷石の浮き上がり防止方法。

【図1】
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【図2】
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