説明

街路灯

【課題】所望の照度及び配光を得ることができるLED光源を備える街路灯を提供する。
【解決手段】灯具本体2と、地面から立設され灯具本体2を支持するポール3と、を有する街路灯10であって、灯具本体2は、ポール3に支持される環状光源20と、この環状光源20の中央に配置される中央光源10と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、LED光源を備えた街路灯に関する。
【背景技術】
【0002】
近年のLED光源の高出力化、長寿命化に伴い、LED光源を光源に採用した照明器具が普及しつつある。光源を納めた灯具本体を屋外に立設したポールに支持して地面を照明する街路灯においても例外ではなく、光源にLED光源を採用したLED街路灯が各種提案されている(例えば、特許文献1参照)。
光源にLED光源を採用したLED街路灯では、例えば蛍光形水銀ランプと同等の明るさを得るためには、多数のLED光源を灯具に取り付ける必要があるとともに、LED光源からの熱を放熱させる必要があり、灯具が大型化し、意匠性に制限があった。そのため、器具本体を枠状に形成し、少ない数のLED光源で広範囲の配光を得ることで灯具のコンパクト化を図るLED照明器具が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−218182号公報
【特許文献2】特開2010−170954号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、広範囲の配光を得るために、LED光源がポールから径方向の外側に離れた位置に設けられるため、ポール近傍では最低限の照度を確保することができず暗くなってしまう等、蛍光形水銀ランプと同等の配光を得ることができなかった。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、所望の照度及び配光を得ることができるLED光源を備える街路灯を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明は、灯具本体と、地面から立設され前記灯具本体を支持するポールと、を有する街路灯であって、前記灯具本体は、前記ポールに支持される環状光源と、この環状光源の中央に配置される中央光源と、を備えることを特徴とする。
【0006】
また、本発明は、上記街路灯において、前記ポールの頂部から複数の脚を延ばして前記環状光源を略水平に支持し、前記環状光源から環状中央に向けて複数のアームを延ばして前記中央光源を支持したことを特徴とする。
【0007】
また、本発明は、上記街路灯において、前記中央光源と、前記環状光源の間に、前記中央光源の発光と、前記環状光源の発光とを分離する大きさの隙間を設けたことを特徴とする。
【0008】
また、本発明は、上記街路灯において、前記ポールから延びる電線を前記環状光源から延びる前記アームを通して前記中央光源に配線したことを特徴とする。
【0009】
また、本発明は、上記街路灯において、前記中央光源と、前記環状光源と、を選択的に点灯可能としたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、灯具本体と、地面から立設され前記灯具本体を支持するポールと、を有する街路灯であって、前記灯具本体は、前記ポールに支持される環状光源と、この環状光源の中央に配置される中央光源と、を備えるため、中央光源の発光でポールの近傍を、環状光源の発光で広範囲を照らすなど、LED光源を用いて所望の照度及び配光を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施形態に係る街路灯の構成を示す図である。
【図2】街路灯の点灯パターンを示す図である。
【図3】街路灯の平面視図である。
【図4】灯具本体の全てのグローブを外した状態の下面図である。
【図5】環状光源のグローブの一部を外した状態の灯具本体の下面図である。
【図6】環状光源の断面図である。
【図7】環状光源のLEDユニットを示す分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明において、上下等の方向は設置状態に対応する方向である。
図1は、本構成に係る街路灯1の構成を示すであり、図1(A)は上面斜視図、図1(B)は下面斜視図である。街路灯1は、灯具本体2が、屋外の地面に立設されるポール3の頂部3Aに当該ポール3と同軸に固定されて備えられる。灯具本体2は、ポール3の頂部3Aに挿入固定される筒状の取付金具4を備え、この取付金具4に設けた三脚5に光源6を支持している。光源6は、三脚5に支持された平面視円環上の環状光源(第2の光源)20と、この環状光源20の中央に3本のアーム30を介して支持された中央光源(第1の光源)10と、を備える。
【0013】
街路灯1は、図2に示すように、中央光源10と、環状光源20と、を選択的に点灯させることができ、例えば、図2(A)に示したように、中央光源10、及び、環状光源20の両方を点灯させる点灯パターンA、或いは、図2(B)に示したように、中央光源10のみを点灯させる点灯パターンBを、時間や季節等に応じて使い分けることができる。街路灯1は、図2に示した点灯パターン以外にも様々な点灯パターンで点灯可能に構成され、中央光源10と、環状光源20との調光を別々に制御することも可能である。この構成によれば、街路灯1は、中央光源10と、環状光源20と、の点灯、減光、消灯を別々に制御することで、多くの明るさのバリエーションを備えることができ、周囲の明るさ、時間帯、使用用途に対応させて用いることができる。これにより、深夜など人の往来が少ない時間帯には、中央光源10と、環状光源20と、の点灯、減光、消灯を各々制御して明るさを落とし、省エネルギー化を図ることができる。
【0014】
また、中央光源10と、環状光源20の点灯、減光、消灯を別々に制御することができるため、万が一に一方の光源が故障などによって点灯しなくなった場合でも、他方の光源を正常に点灯させて用いることができる。
また、街路灯1は、中央光源10と環状光源20の2つの光源の光色を、電球色、白色、青色、緑色等の任意の光色にそれぞれ変えることができ、街路灯1の設置場所や使用用途に対応させて用いることができる。
【0015】
以下、街路灯1の構成について詳述する。
街路灯1は、図1に示すように、ポール3に灯具本体2を支持し、灯具本体2の光源6を点灯させて地面を照射する。ポール3は、図示は省略したが、灯具本体2に光源を点灯する電力を供給する安定器などを備えるとともに、中空に形成されて、灯具本体2に電力を供給する電線が、このポール3の中空部を介して灯具本体2に配線される。灯具本体2は、光源6を支持する三脚5、及び、中央光源10を支持するアーム30共に、アルミ合金などを用いて、鋳造によって中空形状に形成され、ポール3の中空部を介して灯具本体2に配線される電線は、三脚5、及び、アーム30の内部を通って、環状光源20、及び、中央光源10に配線される。この構成によれば、電線を街路灯1の外側からは見えないように意匠性を損なうことなく、配線させることができる。
【0016】
中央光源10は、図3に示すように、ポール3の軸心を中心とする平面視円形状の光源であり、環状光源20は、中央光源10の周囲を囲む平面視円環状の光源である。光源6は、中央光源10と、環状光源20との間に隙間Sを備える。隙間Sは、中央光源10、及び、環状光源20を共に点灯させたときに、中央光源10の発光と、環状光源20の発光と、が分離して見える程度の大きさに構成されている。この隙間Sは、街路灯1の寸法に応じて10mm〜120mmの間で適宜の大きさに形成される。また、光源6は、隙間Sと、環状光源20の外周/内周間の幅Wと、の比率が1:2以上開くように構成されている。
【0017】
中央光源10は、図1に示すように、円錐台形状の第1光源支持体11と、この第1光源支持体11に固定されて下方に延びる逆円錐台形状の第1グローブ12と、を備える。第1光源支持体11は、放熱性に優れたアルミ合金などを用いて、鋳造などによって形成され、下底が開放する中空形状に形成されている。第1光源支持体11の上底11Aには、下面、つまり第1光源支持体11の内側に、詳細は後述するLEDユニット13が熱的に接続されて固定されている。また、第1光源支持体11は、下底11Bの縁に周方向に沿って略垂直に下方に垂れる覆部16を備える。
【0018】
第1グローブ12は、強度性に優れたポリカーボネート樹脂等から形成され、上底が第1光源支持体11の下底と略同径に形成されるとともに、上底が開放する中空形状に形成される。また、第1グローブ12は、側面の傾斜角度が、三脚5の各脚の開き角度と略同じ角度に形成されている。第1グローブ12の内側には、図示は省略したが、円錐面に沿ってボス部が複数設けられる。中央光源10は、第1光源支持体11にLEDユニット13を支持させて固定し、第1光源支持体11を、覆部16で第1グローブ12の上底の縁を囲むようにして、第1グローブ12に被せて構成される。この構成によれば、雨水などが第1光源支持体11と、第1グローブ12との間から中央光源10の内部に入り込むのを覆部16で覆って防止することができる。
【0019】
第1光源支持体11の円錐面には、第1グローブ12の内側に形成された不図示のボス部に対応する位置に、ねじ孔19が設けられる。第1光源支持体11と、第1グローブ12とは、このねじ孔19及び、ボス部に第1光源支持体11の上方から通されるねじ18で固定される。この構成によれば、ねじ18は、第1光源支持体11の上方からねじ孔19を介して、第1グローブ12の内側に形成されたボス部に螺合されるため、灯具本体2をポール3に支持した状態で、第1光源支持体11と、第1グローブ12とを固定するボス部17、ねじ18、ねじ孔19等の固定構造が、図1(B)に示すように、地面から見えることがなく、街路灯1の意匠性を損なうことがない。
【0020】
環状光源20は、ポール3の軸心を中心とする環状の光源であり、リング体21と、このリング体21に着脱自在に設けられる第2グローブ22と、を備える。環状光源20は、ポール3の頂部3Aから延びる複数の脚(三脚)5で、略水平に支持される。各脚5は、ポール3の軸心から所定の開き角度で、環状光源20の外周側に向かって延びる。
リング体21は、環状光源20の上部側を形成し、放熱性に優れたアルミ合金などを用いて、鋳造などによって形成される。リング体21の下面には、詳細は後述する第2LEDユニット28が熱的に接続されて固定されている。
【0021】
リング体21には、図1(A)に示すように、三脚5をリング体21の上方から固定するねじ26が通されるねじ孔が形成されている。リング体21の内周側23には、複数の放熱フィン24がルーレット状に設けられる。放熱フィン24は、環状光源20の下側、或いは、外周側からは、見えないように構成されている。この構成によれば、環状光源20が備える後述の第2LEDユニットから発する熱を、放熱フィン24を介して放熱させることができる。また、放熱フィン24は、図1(B)に示すように、環状光源20の下側、或いは、外周側からは見えない構成としたため、放熱フィン24を外側にむき出しの状態で備えても、街路灯1の意匠性を損なうことがない。
【0022】
また、放熱フィン24は、リング体21の上面の内周側23に設けられており、中央光源10と、環状光源20との間には隙間Sが設けられているため、隙間Sから、中央光源10と、環状光源20との間に風が通り、これにより、隙間Sを通った風で放熱フィン24から効率良く熱を放熱させることができる。
また、リング体21の内周側23からは、上述のアーム30が互いに等間隔に環状中央に向かって延びている。リング体21の外周側、及び、内周側の縁には、略垂直に下方に垂れる被部25が設けられる。
【0023】
第2グローブ22は、環状光源20の下部側を形成し、強度性に優れたポリカーボネート樹脂等から形成される。第2グローブ22は、三脚5の各脚の間に取り付け可能に少なくとも3つのグローブ部材22A,22B,22Cに分割されている。各グローブ部材22A,22B,22Cは、上端部がリング体21の被部25の内側に配置されて、三脚5の各脚の間にそれぞれ固定される。また、第2グローブ22は、図1(A)に示すように、リング体21の上方からねじ27で固定可能に構成されている。この構成によれば、第2グローブ22の上端を被部25で覆うことができるため、リング体21と、第2グローブ22の間の隙間から雨水などが環状光源20の内部に侵入するのを防止することができる。また、第2グローブ22をリング体21に固定するねじ27等の固定構造を環状光源20の下方からは見えないようにすることができ、街路灯1の意匠性を損なうことがない。
【0024】
図4は、第1グローブ12,及び、第2グローブ22を取り外した状態の灯具本体2の下面図である。図4に示すように、中央光源10の第1光源支持体11の下面には、LEDユニット13が固定されている。LEDユニット13は、円板状の回路基板であるLED基板14の上に略同心円状に等距離間隔で4つのLED15が配置されている。なお、このLED基板14上に配置するLED15の数、及び配列は、必要な照度が確保され、また照度ムラが生じないような配列であれば任意の配列とすることができる。LED15は、LED取付治具15AによってLED基板14に固定される。中央光源10は、このように、反射鏡を用いず、LED15から放射される直射光及び拡散光で、街路灯1周囲を照らす。例えば、深夜など人の往来が少ない時間帯等に街路灯1の明るさを落として省エネルギー性を高める場合には、中央光源10のみを発光させることができ、中央光源10は、発光面が大きいため、調光時でも街路灯1の周囲の明るさをキープすることができる。
【0025】
環状光源20のリング体21の下面21Aには、三脚5が固定されている。三脚5は、リング体21と同様に放熱性に優れたアルミ合金の鋳造等で形成され、三脚5の不図示の取付面は、リング体21の下面21Aに当接させて取り付けられている。また、下面21Aには、第2LEDユニット28が固定されている。第2LEDユニット28は、3つに分割されており、各LEDユニット28A,28B,28Cは、それぞれ三脚5の各脚間に配置される。なお、第2グローブ22は、図5に示すように、各グローブ部材22A,22B,22Cがそれぞれ別々に着脱自在に設けられ、各LEDユニット28A,28B,28Cのメンテナンス時には、グローブ部材22A,22B,22Cのうち、対応するグローブだけを取り外して作業を行うことができる。
【0026】
図6、図7は、環状光源20および環状光源20のLEDユニット28を示す図であり、以下に、図6、図7を用いて環状光源20の構成について詳述する。
環状光源20は、断面ひし型形状に形成される。これにより、環状光源20が受ける風圧荷重の軽減と、軽量化を図ることができる。また、表面についた雨や塵埃などが流れやすくなるため、汚れを防止することができる。
リング体21は、断面三角形に形成され、下面21Aが、水平面に対して略平行に形成される。また、リング体21の内周側23には、上述した放熱フィン24がリング体21に一体に設けられている。
【0027】
下面21Aには、第2LEDユニット28が取り付けられる。第2LEDユニット28は、後述するLED基板31が、水平面に略平行な下面21Aに水平に熱的に接続されて取り付けられる。第2LEDユニット28は、直下に光を放射するLED32を備える。第2LEDユニット28からの発熱は、LED基板31を介してリング体21に伝熱され、リング体21の表面から外気に放熱される。リング体21には、上述のように、放熱フィン24が設けられているため、放熱性が向上され、第2LEDユニット28からの発熱を、リング体21から効率よく放熱させることができる。さらに、この放熱フィン24は、断面ひし形の環状光源20の上部内周側23に設けられるため、放熱フィン24は、街路灯1からの距離にかかわらず、街路からは見えないように配置することができ、意匠性を損なうことなく、環状光源20の放熱性を高めることができる。
【0028】
各LEDユニット28A,28B,28Cは、リング体21の形状に沿った板状の回路基板であるLED基板31の上に周方向に等距離間隔で4つのLED32が配置されている。なお、このLED基板31上に配置するLED32の数、及び配列は、必要な照度が確保され、また照度ムラが生じないような配列であれば任意の配列とすることができる。LED32は、接着シート32AによってLED基板31に接着されると共に、LED取付治具34によってLED基板31に固定される。
【0029】
LED取付治具34は、略矩形に形成されて、略中央には、LED32が配置される開口を備える。LED取付治具34には、2本の脚部34Aが設けられ、各脚部34Aは、互いに対角線上に設けられる。LED基板31には、予めこの脚部34Aに対応する位置に孔37が設けられ、脚部34Aを孔37に挿入してLED32をLED基板31に固定する。また、LED基板31には、各LED32に個々に設けられる反射鏡35が取り付けられる。
【0030】
反射鏡35は、LED32から直下に放射される光を環状光源20の径方向に向けて照射する。反射鏡35は、LED32が放射する光を水平方向H、及び、水平方向Hから下側に所定の範囲αに照射するように構成されている。環状光源20は、このように、反射鏡35を用いて、LED32から放射される光を任意の方向に直接照射し、街路灯1の比較的遠くを狙って照らす。
反射鏡35は、LED32が放射する光を所定の方向に照射する反射体35Aと、反射体35Aを狙った位置に配置して、LED基板31に固定する取付部35Bと、を一体に備える。取付部35Bには、LED基板31に対して反射鏡35の位置決めを行う位置決めピン35Cが設けられる。位置決めピン35Cは、図示は省略するが、先端にフック等が形成されており、反射鏡35は、この位置決めピン35Cを、LED基板31に予め設けられた反射鏡固定孔38に挿入することで、スナップフィットによってLED基板31に固定される。反射鏡35は、スナップフィットによってLED基板31に固定される構成の他に、ねじで固定される等、別の方法で固定される構成であっても良い。
【0031】
反射鏡35は、LED32から直下に放射される光を環状光源20の径方向に向けて照射する第1のポジション38Aの他に、この第1のポジション38Aから時計回り、或いは、半時計回りに略90度水平方向にずらした第2のポジション38B,或いは、第3のポジション38Cに取り付け可能に構成されている。LED基板31には、各ポジション38A,38B,38Cに対応する位置に、反射鏡固定孔38が設けられている。このように、反射鏡35は、LED32を中心に首を振るようにして、異なる3つのポジション38A,38B,38Cに固定することができる。そのため、反射鏡35の位置決めピン35Cを、LED32から放射される光を向けたい方向に合わせて所定の反射鏡固定孔38に差し込むだけで、複数の反射鏡35のそれぞれ向きを任意の方向に向けることができ、街路灯1の配光を簡単に変えることができる。
【0032】
以上説明したように、本発明を適用した実施形態によれば、灯具本体2と、地面から立設され灯具本体2を支持するポール3と、を有する街路灯10であって、灯具本体2は、ポール3に支持される環状光源20と、この環状光源20の中央に配置される中央光源10と、を備える。これにより、例えば、中央光源10の発光でポール3の近傍を、環状光源20の発光で広範囲を照らすことができ、所望の照度及び配光を得ることができる。
【0033】
また、本発明を適用した実施形態によれば、ポール3の頂部から複数の脚5を延ばして環状光源20を略水平に支持し、環状光源20から環状中央に向けて複数のアーム30を延ばして中央光源10を支持したため、ポール3の頂部から、外側に広がった状態で取り付けられる環状光源20をポール3に複数の脚5で安定して支持することができ、環状光源20の風圧荷重に対する強度を高めることができる。また、中央光源10を、環状光源20から環状中央に向けて延ばした複数のアーム30で支持するため、中央光源10をポール3から離して、環状光源20に安定して支持することができる。
【0034】
また、本発明を適用した実施形態によれば、中央光源10と、環状光源20の間に、中央光源10の発光と、環状光源20の発光とを分離する大きさの隙間Sを設けたため、風をこの隙間Sを通して流す事ができ、光源6に係る風荷重を低減させることができる。また、中央光源10、及び、環状光源20を点灯させた際には、中央光源10からの発光と、環状光源20からの発光と、が分離し、中央光源10があたかも空中に浮いているかのように見えるため、街路灯1の点灯時の意匠性を向上することができる。
【0035】
また、本発明を適用した実施形態によれば、ポール3から延びる電線を環状光源20から延びるアーム30を通して中央光源10に配線したため、中央光源10と、環状光源20との間に隙間Sを設けても、中央光源10への電線を、街路灯1の外側からは見えないように配線することができ、街路灯1の意匠性を損なうことがない。
【0036】
また、本発明を適用した実施形態によれば、中央光源10と、環状光源20と、を選択的に点灯可能としたため、例えば時間帯に応じて、中央光源10と、環状光源20との点灯パターンを変えることができる。そのため、例えば深夜などの人の往来が少ない時間には、中央光源10のみを点灯させる等で、街路灯1の明るさを落とすことができ、街路灯1の省エネルギー性を向上することができる。
【0037】
以上、実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。本実施形態では、中央光源10は、平面視円形状の光源であり、環状光源20は、中央光源10を囲む平面視円環状の光源である構成としたが、これに限らず、中央光源10、環状光源20の形状については、円形/円環状の他に、各々が別の形状、或いは、同一の形状の三角形や四角形等の多角形/角環状に形成されていても良い。
【符号の説明】
【0038】
1 街路灯
2 灯具本体
3 ポール
6 光源
10 中央光源
20 環状光源
30 アーム
S 隙間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
灯具本体と、地面から立設され前記灯具本体を支持するポールと、を有する街路灯であって、
前記灯具本体は、前記ポールに支持される環状光源と、この環状光源の中央に配置される中央光源と、を備えることを特徴とする街路灯。
【請求項2】
前記ポールの頂部から複数の脚を延ばして前記環状光源を略水平に支持し、前記環状光源から環状中央に向けて複数のアームを延ばして前記中央光源を支持したことを特徴とする請求項1に記載の街路灯。
【請求項3】
前記中央光源と、前記環状光源の間に、前記中央光源の発光と、前記環状光源の発光とを分離する大きさの隙間を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の街路灯。
【請求項4】
前記ポールから延びる電線を前記環状光源から延びる前記アームを通して前記中央光源に配線したことを特徴とする請求項2または3に記載の街路灯。
【請求項5】
前記中央光源と、前記環状光源と、を選択的に点灯可能としたことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の街路灯。

【図1】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図2】
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【公開番号】特開2013−58397(P2013−58397A)
【公開日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−196210(P2011−196210)
【出願日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 〔刊行物名〕 展示商品を掲載したカタログ 〔公開者名〕 岩崎電気株式会社 〔発行年月日〕 平成23年3月8日 〔博覧会名〕 ライティング・フェア2011(第10回国際照明総合展) 〔主催者名〕 社団法人日本照明器具工業会、株式会社日本経済新聞社 〔開催日〕 平成23年3月8日から3月11日
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第3項適用申請有り 
【出願人】(000000192)岩崎電気株式会社 (533)
【Fターム(参考)】