説明

衛星移動通信システムにおける送信予約方法

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ランダムアクセス方式と予約方式とを併用した衛星移動通信システムにおける送信予約方法に関する。
【0002】
【従来の技術】衛星を介して移動局と基地局との間で通信を行う移動体衛星通信システムにおける制御信号の通信方式として、以下説明するランダムアクセス方式と予約方式とを併用したものが知られている。
【0003】まず、通信を行おうとする移動局は、ガードビットを長く取ったショートバーストを上り制御チャネルを介して送信する。ここで、上り制御チャネルには、通常、複数の移動局がアサインされており、上り制御チャネルの使用を巡って各移動局間で競合が生じる可能性がある。そこで、このような競合関係を調整すべく、上り制御チャネルを使用した送信の可否を示すI/B(Idol/Busy)フラグを含んだ衝突制御ビットが、基地局から下り制御チャネルを介して各移動局に送られる。各移動局は、この下り制御チャネルを介して送られてくる衝突制御ビットを常時監視している。そして、衝突制御ビット内のI/BフラグがI(送信許可)のときのみショートバーストの送信を行うとともにタイマによる計時を開始する。
【0004】基地局は、このショートバーストを受信すると、部分エコー信号(Partial Echo Signal;以下、PE信号という。)を移動局に送り返す。以上で移動局から基地局へのショートバーストの送信が終了する。移動局から基地局への送信情報がショートバーストの中で完結している場合は、これを以て移動局から基地局への送信が終了する。
【0005】さて、衝突制御ビット内のI/BフラグがI(送信許可)であるときに、複数の移動局から同時にショートバーストが送信される、ということがしばしば起こり得る。
【0006】この場合、基地局では複数の移動局からの信号が衝突した状態で受信が行われるため、受信したショートバースト信号のCRCチェックにおいてエラーが発生することとなる。そこで、このような場合には、基地局側では、各移動局からのショートバーストを受信しなかったものとして扱う。
【0007】一方、移動局は、ショートバーストの送信以後、タイマによる計時を行っている。そして、ショートバーストの送信後、上記PE信号が基地局から受信されることなく、このタイマがタイムアウトとなると、移動局では、ショートバーストの送信が失敗したものと判断し、ショートバーストの再送を行う。
【0008】以上が、移動局側から送信する情報が1個のショートバーストの中で完結している場合における移動局および基地局間の通信の概要である。
【0009】これに対し、移動局から基地局への送信情報が長く、1個のショートバーストの中だけでは完結しないような場合がある。この場合、基地局は、ショートバーストを送ってきた移動局が後続の情報を送るべく上り制御チャネルを使用する旨の予約を行い、その旨の個別指定情報を表すPE信号を含んだ衝突制御ビットを下り制御チャネルを介して移動局に送る。移動局は、このPE信号を受け取ると、上り制御チャネルを介し、後続の情報を含むロングバーストを送信する。以上が予約方式による移動局から基地局への通信の概要である。
【0010】図8は以上説明した衛星移動通信システムにおける上り制御チャネルの予約手順の詳細な具体例を示すタイムチャートである。この衛星移動通信システムでは、基地局と移動局との間の通信は時分割制御により行われる。各移動局は、時間軸を一定時間長に分割した各ユニットを利用し、上り制御チャネルを介して基地局に送信を行うことができる。また、基地局も、各ユニットを利用し、下り制御チャネルを介して各移動局に送信を行うことができる。
【0011】図8に示す例では、移動局AおよびBが基地局との間で上り制御チャネルの予約を行っている。なお、この例では、各移動局と基地局の間の伝送遅延を4フレーム(1フレームは1ユニット相当の時間長である。)としている。
【0012】図8において、基地局への送信要求が発生した移動局Aは、ユニット番号<0>のユニットにおいて、下り制御チャネルを介して衝突制御ビットを受信すると、この衝突制御ビットにおけるI/Bフラグの内容を判定する。この例ではI/BフラグがI(送信許可)であることから、移動局Aは、ユニット番号<2>のユニットにおいてショートバースト1/6Aを送信する。そして、移動局Aは、このショートバースト後、無線回線接続失敗タイマによる計時を開始する。
【0013】基地局は、この移動局Aからのショートバースト1/6Aを4フレーム遅延したユニット番号<6>のユニットにおいて受信する。そして、基地局は、この受信したショートバースト1/6A内のデータから当該ショートバーストに続くロングバーストが存在することを検知すると、この後続のロングバーストに対応した個数のPE信号PEA1〜PEA5を送信し、移動局Aによるロングバーストの送信予約管理を行う。
【0014】一方、移動局Aは、上述した通り、ショートバーストの送信以後、無線回線接続失敗タイマによる計時を行っている。
【0015】仮に移動局Aが、この無線回線接続失敗タイマがタイムアウトする迄に自局宛のPE信号を受信しなかった場合は、「無線回線接続失敗」と認識し、自立的にPE信号の受信待ち処理を終了し、再度、ショートバーストを送信する再送処理を行うことになる。
【0016】しかし、この例では、基地局から下り制御チャネルを介し移動局AにPE信号PEA1〜PEA5が送信され、最初のPE信号PEA1がタイムアウト前のユニット番号<12>のユニットにおいて移動局Aに受信される。
【0017】よって、移動局Aは無線回線接続失敗タイマを停止させ、ユニット番号<14>のユニットにおいてロングバースト2/6Aを送信する。
【0018】また、この例では、移動局Aは、自局宛てのPE信号PEA1〜PEA5を連続して受信するため、ロングバースト2/6Aに続き、ロングバースト3/6A〜6/6Aを連続して送信することになる。
【0019】一方、基地局はPE信号による上り制御チャネルの予約管理に基づき、移動局Aからのロングバーストを指定ユニット(ユニット番号<18>〜<22>)で待つことになる。
【0020】さて、本システムでは、基地局と移動局間の伝送遅延が大きいため、移動局がショートバーストを送信した後、基地局がPE信号によるロングバーストの送信予約管理を行うまでに時間がかかる。また、その間、基地局から送信される衝突制御ビットのI/BフラグはIを維持し続ける。このため、図8に示す例では、移動局Aがショートバーストを送信した後、基地局がPE信号によるロングバーストの送信予約管理を行うまでの期間内に、他の移動局Bがショートバースト1/5Bを送信している。
【0021】この場合、基地局は、移動局Bからのショートバースト1/5Bを受信した後、移動局Aの場合と同様、PE信号の生成および送信予約管理を行う。そして、基地局は、移動局A宛てのPE信号を5ユニットに亙って送信した後、移動局B宛てのPE信号を送信する。この場合、基地局は、移動局Aからのロングバーストの受信後に移動局Bからのロングバーストが受信されるよう移動局Bがロングバーストを送信する契機となるPE信号の送出を行うユニット番号を決定する。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従来の衛星移動通信システムでは、トラヒックが増加し、基地局における移動局の管理数が増加した場合あるいは移動局から送信されるロングバースト数が多い場合に、基地局が複数の移動局からのショートバーストを短時間のうちに相次いで受信し、後からショートバーストを送ってきた移動局に対して基地局からPE信号を送信するのが遅くなり、当該移動局が「無線回線接続失敗」と認識して再送処理に移行してしまい、上り制御チャネルのトラヒックが益々増加してしまうという問題があった。
【0023】また、このように基地局にショートバーストを送信した移動局が上記理由で再送処理に移行すると、全ての移動局が上り制御チャネルを利用することができない送信不可能フレームが発生してしまい、上り制御チャネルの伝送能力が低下するという問題があった。
【0024】以下、図8を参照し、この問題について具体的に説明する。まず、図8に示すように、基地局が、移動局Aからのショートバースト1/6Aをユニット番号<6>のユニットで受信し、移動局Bからのショートバースト1/5Bをユニット番号<7>のユニットで受信したとする。
【0025】ここで、基地局におけるPE信号の生成及び送信予約管理はショートバースト受信の早い順に行われる。従って、図8に示す例では、移動局Aに対するPE信号の送信完了後、移動局Bに対するPE信号の送信が行われる。
【0026】この場合において、移動局Bの無線回線接続失敗タイマの設定時間が例えば10フレーム相当であるとすると、基地局からのPE信号が届くユニット番号<17>のユニット迄に移動局Bの無線回線接続失敗タイマはタイムアウトしており、移動局Bは既にPE信号の受信待ち処理を終了している。
【0027】しかし、基地局は、移動局Bからのショートバースト受信時には、このように移動局Bが再送処理へ移行することを予測することができかったため、移動局Bによるロングバーストの送信の予約を既に行っており、移動局Bに対してPE信号PEB1〜4を既に送信してしまっている。
【0028】このようにして移動局Bに対する予約が行われ、PE信号PEB1〜PEB4が送信されると、送信要求がある他の移動局および再送処理によりショートバースト送信待ち状態になった移動局B自身も送信は許可されず、送信不許可フレーム32が発生することになるのである。
【0029】この発明は以上説明した事情に鑑みてなされたものであり、トラフィックが増加しているときにおいても、移動局が無駄にショートバーストの再送処理に移行するのを防止することが可能な衛星移動通信システムにおける送信予約方法を提供することを目的としている。
【0030】
【課題を解決するための手段】この発明は、移動局がロンスバーストの送信許可を求めるショートバーストを基地局に送信するとともに無線回線接続失敗タイマによる計時を開始し、基地局はこのショートバーストを送ってきた移動局によるロングバーストの送信の許可する場合に部分エコーを当該移動局に送ってロングバーストの送信を求め、移動局はショートバーストを送信してから前記無線回線接続失敗タイマがタイムアウトする前に前記部分エコーを受信した場合にはロングバーストの送信を行い、タイムアウトする前に部分エコー信号を受信しない場合にはロングバーストの送信許可を求めるショートバーストの再送信を行う衛星移動通信システムにおける送信予約方法において、基地局は、前記ショートバーストを送ってきた移動局に対してロングバーストの送信を許可する場合に、各移動局からのショートバーストのトラヒックと、ショートバーストから認識されるロングバースト数に基づき、通常の送信予約管理に従って部分エコーの送信を行った場合に、当該移動局が当該部分エコーを受信する前に当該移動局の前記無線回線接続失敗タイマがタイムアウトするか否かを判定し、タイムアウトすると認められる場合には、ロングバーストの送信を許可している各移動局に対して1ユニットずつ部分エコー信号を送信する処理を行うことを特徴とする衛星移動通信システムにおける送信予約方法を要旨とする。
【0031】本発明によれば、トラヒック増加時における移動局の無線回線接続失敗を防ぎ、接続失敗時に移動局が再送処理を行うことによるトラヒック増加を抑え、また上り制御チャネルの送信予約による伝送能力低下を防ぐことができる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照し、本発明の実施の形態について説明する。図1はこの発明の一実施形態である衛星移動通信システムの構成を示すブロック図である。この衛星移動通信システムは、基地局1と、衛星2と、移動局3とにより構成されている。基地局1から出力される情報は、下り制御チャネル4を使用することにより、衛星2経由で複数の移動局3に送信される。一方、各移動局から出力される情報は、上り制御チャネル5を使用することにより、衛星2経由で基地局1に送信される。
【0033】下り制御チャネル4を使用した基地局1から各移動局3への送信は連続的に行われており、各移動局3は、下り制御チャネル4を介して送られてくる全情報を受信している。
【0034】上り制御チャネル5は、移動局3が基地局1に対して送信する必要があるときのみ使用される。従って、上り制御チャネル5を使用した送信は常時行われるとは限らず、基地局1における上り制御チャネル5の受信はバースト受信となる。
【0035】また、上り制御チャネル5は、複数の移動局3が共有している。このため、各々の移動局3は、下り制御チャネル4を介して送られてくる衝突制御ビットのI/Bフラグにより、上り制御チャネル5の使用可否を判断している。
【0036】次に、図2は、下り制御チャネル4を介して送られてくる衝突制御ビット6の構成を示すものである。この衝突制御ビット6は、I/Bフラグ7、PE信号8、TA(タイムアライメント制御値)9、CRC10により構成されている。ここで、I/Bフラグ7は、上り制御チャネル5の使用許可/禁止を示す情報である。また、PE信号8はI/Bフラグ7によって上り制御チャネル5に予約された移動局3の個別指定情報を示している。基地局1は、移動局3のロングバーストの送信予約管理を行っており、ある移動局3について送信予約を行った場合には、その移動局3の個別指定情報を示すPE信号8を送信するのである。そして、衝突制御ビット6内のI/Bフラグ7がB(Busy)状態の場合は、このPE信号8により送信予約の通知を受けた特定の移動局3のみが上り制御チャネル5を介して送信することができるのである。
【0037】次に、図3は、本実施形態における基地局1の構成を示すブロック図である。図3に示すように、基地局1は、送受信制御部11と、移動局3との無線インタフェースである無線部12とによって構成されている。
【0038】送受信制御部11は、復調器13と、CPU15と、変調器16と、PE信号格納バッファ17と、PE送信ユニット格納バッファ18と、累積PEユニット予約バッファ19と、これらの各要素を結ぶデータバス14とにより構成されている。
【0039】ここで、無線部12は、移動局3から上り制御チャネル5を介して受信される信号を受信する手段である。また、復調器13は、この無線部12により受信した信号を復調する手段である。この復調により得られた受信データは、データバス14を介してCPU(Central Processing Unit)15に取り込まれる。変調器16は、CPU15から出力される移動局3宛ての送信データの変調処理を行う手段である。この変調器16による変調を受けた信号は、無線部12から下位制御チャネル4を介して移動局3に送信される。PE信号格納バッファ17、PE送信ユニット格納バッファ18および累積PEユニット予約バッファ19は、送受信制御部11が上り制御チャネル予約処理を行う場合に使用される記憶手段である。
【0040】次に、本実施形態の動作について説明する。本実施形態の特徴は、基地局1によって行われる上り制御チャネルの予約処理にある。図4はこの上り制御チャネルの予約処理の具体例を示すものである。まず、本実施形態の理解を容易にするために、この図4に示す具体例を参照し、上り制御チャネルの予約処理の概要について説明する。
【0041】図4に示す例においては、6ユニット構成のロングバースト送信を要求する移動局Aがショートバースト1/6Aを送信し、1ユニット遅れで5ユニット構成のデータ送信を要求する移動局Bがショートバースト1/5Bを送信している。また、移動局3と基地局1間の伝送遅延量は4ユニットで、移動局3は無線回線接続失敗タイマ20のタイマ値を「ショートバースト送信後10ユニット」としている。また、基地局1と移動局3の無線フレームのタイミング構成は、基地局1からの送信フレーム21が基準となっており、基地局1では送信フレーム21を構成するときに受信フレーム22を構成する。移動局3は基地局1からの送信フレーム21を受信し、これを基準に自局の送信フレーム23を構成することになる。
【0042】図4に示す例において、基地局1は、ユニット番号<6>のユニットにおいて移動局Aからのショートバースト1/6Aを受信し、ユニット番号<8>のユニットにおいて下り制御チャネル4を介して移動局A宛てのPE信号の送信を開始し、ロングバーストの送信を連続で行うように要求している。しかし、移動局Aからのショートバースト1/6Aを受信したユニットの次のユニットにおいて、基地局1は、移動局Bのショートバースト1/5Bを受信している。本実施形態では、この移動局Bからのショートバースト1/5Bについて、次のような対処を行うのである。
【0043】まず、基地局1は、移動局AへのPE信号の送信予約数と伝送遅延とに基づき、通常処理によるPE信号の送信予約管理を行った場合にPE信号が移動局Bによって受信されるのが早いか、それとも移動局Bの無線回線接続失敗タイマがタイムアウトするのが早いかを判定する。
【0044】そして、PE信号が移動局Bによって受信されるよりも前に、移動局Bの無線回線接続失敗タイマがタイムアウトするしてしまうと認められる場合、基地局1は、移動局AのPE信号の送信予約管理後に移動局Bおよび移動局Aに対して1ユニットずつ交互にPE信号を送信する処理を動作させるのである。
【0045】この処理により、各移動局は、タイムアウト前に自局に対するPE信号を受信することが可能になり、接続失敗が起きなくなる。よって、再送処理になることもなくなり、基地局の予約管理に従いロングバーストを送信することができるのである。以上が本実施形態における上り制御チャネルの予約処理の概要である。
【0046】本実施形態における上り制御チャネルの予約処理は、基地局1の送受信制御部11による制御の下で行われる。図5はこの送受信制御部11により行われる上り制御チャネル予約処理を示すフローチャートである。この図5に示す上り制御チャネル予約処理は、受信処理および送信処理により構成されている。送受信制御部11は、1ユニット時間内にこれらの受信処理および送信処理を実行するものである。
【0047】また、図5に示す上り制御チャネルの予約処理では、移動局3に対するPE信号の送信が行われるが、このPE信号の送信管理は、図3に示すPE信号格納バッファ17およびPE送信ユニット格納バッファ18をダブルバッファとして用いることにより実行される。図6はこのダブルバッファを用いたPE信号の送信管理の方法を示すものである。本実施形態では、図6(a)に示すように、CPU15がデータバス14を使ってバッファへデータを書き込むアドレスをライトポインタ26により指定し、バッファからデータを読み込むアドレスをリードポインタ27により指定し、各ポインタの更新はPE信号格納バッファ17とPE送信ユニット格納バッファ18において同期して行うようにしているのである。
【0048】次に、図5に示すフローチャートに従い、必要に応じて図4および図6を参照しつつ、本実施形態における上り制御チャネルの予約処理の詳細について説明する。
【0049】まず、送受信制御部11におけるCPU15は、ショートバーストを受信すると(ステップS1)、このショートバースト内のデータにより、移動局3からのロングバースト送信要求が存在するかどうかを検出する(ステップS2)。そして、ロングバースト送信要求が存在する場合には、移動局3の個別指定情報であるPE信号を生成する(ステップS3)。
【0050】図4に示す例では、移動局Aは、ユニット番号<0>の受信データより下り制御チャネル4のI/Bフラグを検出することにより、基地局1への送信許可を認識しユニット番号<2>でショートバースト24の送信を行っており、送信されたショートバースト1/6Aは4ユニットの伝送遅延後、ユニット番号<6>で基地局1に受信されている。
【0051】従って、この図4に示す例の場合、ユニット番号<6>における受信処理では、CPU15が受信データより、「ショートバースト1/6Aは、第1ユニットであり、この第1ユニットには5個の後続ユニットが存在している」旨を検出し、移動局Aに送信するPE信号を生成するのである。
【0052】次に、CPU15は、この生成したPE信号の移動局3への送信に備え、PE信号格納バッファ17に保管する(ステップS4)。ここで、基地局1は、移動局3に対して送信を許可するロングバースト数分のPE信号8を送信する必要がある。そこで、CPU15は、ロングバースト数(すなわち、後続ユニット数)をPE送信ユニット格納バッファ18に保管する(ステップS5)。このステップS4およびS5の実行時において、PE信号格納バッファ17およびPE送信ユニット格納バッファ18の書き込みアドレスはライトポインタ26により与えられる。
【0053】図6(b)は、このPE信号およびロングバースト数の書込みの様子を示している。上述した通り、図4に示す例の場合には、ユニット番号<6>における受信処理において、移動局Aからのショートバースト1/6Aが受信され(ステップS1)、かつ、「このショートバースト1/6Aが第1ユニットであり、この第1ユニットには5個の後続ユニットが存在している」旨が検知される(上記ステップS2)。従って、その後のステップS4では、図6(b)に示すように、PE信号格納バッファ17におけるライトポインタ26によって指定されるアドレスに対し、移動局Aを表す個別指定情報がPE信号として書き込まれ、ステップS5では、PE送信ユニット格納バッファ18におけるライトポインタ26によって指定されるアドレスに対し、後続ユニット数(ロングバースト数)「5ユニット」が書き込まれるのである。
【0054】このPE信号およびロングバースト数の書き込みが終わると、図6(c)に示すように、ライトポインタ26は更新される。これにより、その後、他の移動局3からロングバーストの送信許可を要求するショートバーストが受信されたときには、PE信号格納バッファ17およびPE送信ユニット格納バッファ18の次アドレスに同様のデータ書き込みが行われることとなる。以上が受信処理の詳細である。
【0055】次に送信処理について説明する。なお、図5R>5では、本実施形態の特徴と関係のない処理については図示が省略されている。従って、これらの処理については説明を省略する。
【0056】既に説明した受信処理を終えると、やがて送信処理のステップS11に進むことになる。このステップS11では、累積送信予約数が最大予約数よりも小さいか否かの判定を行う。さらに詳述すると、本実施形態では、図3におけるPE送信ユニット格納バッファ18に保管されているロングバースト数の合計値、すなわち、現時点以降、各移動局3に送信すべきPE信号の総数(以下、累計PE送信予約数という。)が累積PEユニット予約バッファ19に格納されるようになっている。このステップS11においてCPU15は、この累積PEユニット予約バッファ19に格納された累計PE送信予約数が所定の上限値である最大予約数よりも小さいか否かを判定するのである。ここで使用される最大予約数とは、移動局3の無線回線接続失敗タイマ値(10ユニット)から上り/下りの伝送遅延時間(4ユニット×2=8ユニット)を除いた時間であり、2ユニットである。すなわち、このステップS11では、移動局からの無線回線接続要求であるショートバーストのトラヒックと、ショートバーストにより認識されるロングバースト数とから、移動局がショートバースト送信後に移動局自身が開始する無線回線接続失敗タイマがタイムアウトする迄に下り制御チャネルによる自局宛部分エコー信号を受信することが不可能であるか否かを判断するのである。
【0057】図4に示す例では、ユニット番号<6>のユニットにおいてショートバースト1/6Aを受信する以前にショートバーストの受信は存在していない。従って、ユニット番号<6>のユニットにおける累積PE送信予約数は「0」となっている。
【0058】このように、累積PE送信予約数が最大予約数より小さい場合には、通常の送信予約管理を行っても移動局側で無線回線接続失敗タイマのタイムアウトは起こらないので、ステップS11からステップS12に進む。次にステップS12に進むと、上述した受信処理のステップS2において検知したロングバースト数(後続ユニット数)を累計PE送信予約数に加え、その加算結果を新たな累計PE送信予約数として累積PEユニット予約バッファ19に書込む。
【0059】次にCPU15は、後続ユニット確認処理を実行する(ステップS13)。この後続ユニット確認処理においては、後続ユニットが存在するか否か、すなわち、リードポインタ27が示すPE送信ユニット格納バッファ18内のアドレスに記憶された後続ユニット数が「0ユニット」よりも大きいか否かを判断する。図6(c)に示す例では、該当するアドレスに「5ユニット」が格納されていることから、CPU15は「後続ユニット有り」を認識することとなる。
【0060】そして、後続ユニットがある場合には、CPU15は、I/BフラグをB(送信禁止)とし、衝突制御ビットに設定する。また、CPU15は、リードポインタ27によって指定されたPE信号格納バッファ17内のアドレスからPE信号を読み出して衝突制御ビットに設定する(以上、ステップS16)。図6(c)に示す例の場合、リードポインタ27が示すPE信号格納バッファ17内のアドレスには、移動局Aに対応したPE信号が格納されている。従って、この例の場合には、B(送信禁止)を表すI/Bフラグと、移動局Aに対応したPE信号が衝突制御ビットに設定されることとなる。
【0061】次にステップS17に進むと、リードポインタ27によって指定されたPE送信ユニット格納バッファ18内のアドレスに格納された後続ユニット数を1だけデクリメントする。図6(c)に示す例では、後続ユニット数が「5ユニット」から「4ユニット」に減少する訳である。
【0062】次にステップS18に進むと、後続ユニット数が0でないか否かを判断する。そして、後続ユニット数が0でない場合には、既に作成された衝突制御ビットを用いて移動局3宛ての信号を組み立て(ステップS31)、下り制御チャネル4を介して各移動局3へ送信するためのデータ送信処理を行う(ステップS32)。
【0063】この結果、B(送信禁止)を表すI/Bフラグと移動局Aに対応したPE信号PEA1とを含む衝突制御ビットが、2フレーム後のユニット番号<8>のユニットにおいて下り制御チャネル4を介して送信されるのである(図4参照)。
【0064】なお、仮にステップS13において後続ユニットが「0ユニット」となっていた場合には、ステップS13からステップS14に進むこととなる。この場合、I/BフラグとしてI(送信許可)を衝突制御ビットに設定する(ステップS14)。次いでリードポインタ27をインクリメントし(ステップS15)、I/Bフラグの設定された衝突制御ビットを用いて移動局3宛ての信号を組み立てる(ステップS31)。この組み立てた信号を下り制御チャネル4を介して各移動局3へ送信し、送信処理を終了する。その後、次のユニットへの移行により、再び受信処理を行うこととなる。
【0065】さて、図4に示す例では、基地局1は、ユニット番号<7>のユニットにおいて、移動局Bからのショートバースト1/5Bを受信している。
【0066】この例の場合、ユニット番号<7>のユニットにおける受信処理では、移動局Aと同様にPE信号および後続ユニット数の書き込みを行うが(ステップS4およびS5)、図6(c)に示すように移動局Aからのショートバースト1/6Aの受信処理時にPE信号格納バッファ17およびPE送信ユニット格納バッファ18のライトポインタ26を更新している。このため、移動局Bに対応したPE信号および移動局Bが送信許可を求めている後続ユニット数は、PE信号格納バッファ17およびPE送信ユニット格納バッファ18の各々において、移動局Aに対応したPE信号および後続ユニット数が格納された各アドレスの次のアドレスに書き込まれることになる。
【0067】次にユニット番号<7>のユニットにおける送信処理について説明する。ユニット番号<7>のユニットにおいては、累積PE送信予約数に移動局Aの残りユニット数が書き込まれており、この値は、最大予約数より大きい。従って、送信処理では、ステップS11からステップS21へと進むこととなる。
【0068】次にステップS21に進むと、上述した受信処理のステップS2において検知したロングバースト数(後続ユニット数)を累計PE送信予約数に加え、その加算結果を新たな累計PE送信予約数として累積PEユニット予約バッファ19に書込む。この場合、移動局Bからのショートバースト1/5Bにより送信許可が求められた後続ユニット数が累計PE送信予約数に加えられることとなる。
【0069】次にステップS22に進むと、ステップS13と同様な後続ユニット確認処理を実行する。ここで、ユニット番号<7>のユニットにおいては、移動局Aに対応したPE信号および後続ユニット数が格納されたアドレスがリードポインタ27によって指定しており、後続ユニット数は「4」となっている。従って、ステップS21の後続ユニット確認処理においては、後続ユニット有りと判定される。このため、ステップS22からステップS24に進み、衝突制御ビットに対し、I/BフラグとしてBに設定し、移動局Aに対応したPE信号を設定する。
【0070】次にステップS25に進むと、リードポインタ27によって指定されたPE送信ユニット信号格納バッファ18内のアドレスに格納された後続ユニット数を1だけデクリメントする。
【0071】その後、リードポインタ27をインクリメントすることにより(ステップS26)、移動局Bに対応したPE信号および移動局B宛ての後続ユニット数の格納されたアドレスを指定した後、ステップS24において作成された衝突制御ビットを用いて信号組立処理を行い(ステップS31)、ユニット番号<9>のユニットにおいて下り制御チャネル4を介して送信する。このようにして移動局A宛てのPE信号PEA2が送信されるのである。
【0072】次にユニット番号<8>のユニットにおいては、ショートバーストの受信が存在しないため、受信処理ではPE生成等の処理は行わない。
【0073】そして、送信処理においては、前回と同様、累積PE送信予約数が最大予約数より大きいため、ステップS21に進むこととなる。
【0074】ただし、前回(ユニット番号<7>)の送信処理のステップS26においてリードポインタ27をインクリメントしているため、今回のステップS22〜S25の各処理の対象は、移動局Bに対応した情報となる。
【0075】すなわち、ステップS22に進むと、後続ユニット確認処理を実行するが、ユニット番号<8>のユニットにおいては、移動局Bに対応したPE信号および後続ユニット数が格納されたアドレスがリードポインタ27によって指定されており、後続ユニット数は「4」となっている。従って、ステップS22の後続ユニット確認処理においては、後続ユニット有りと判定される。このため、ステップS22からステップS24に進み、衝突制御ビットに対し、I/BフラグとしてBに設定し、移動局Bに対応したPE信号を設定する。
【0076】次にステップS25に進むと、リードポインタ27によって指定されたPE送信ユニット信号格納バッファ18内のアドレスに格納された移動局B対応の後続ユニット数を1だけデクリメントし、「3」とする。
【0077】その後、リードポインタ27をインクリメントし(ステップS26)、衝突制御ビットを用いて信号組立処理を行い(ステップS31)、ユニット番号<10>のユニットにおいて下り制御チャネル4を介して送信する。このようにして移動局B宛てのPE信号PEB1が送信されるのである。
【0078】以上のように、累積PE送信予約数が最大予約数を越える場合においては、移動局AへのPE信号の送信予約中でも移動局BへのPE信号の送信が可能になる。
【0079】次に、ユニット番号<9>のユニットでの処理について説明する。このユニットにおける送信処理においては、前回の送信処理でリードポインタ27がインクリメントされているため、PE送信ユニット格納バッファ18の指定アドレスには後続ユニット数は書き込まれていない。
【0080】このため、ステップS22の後続ユニット確認処理において後続ユニットなしの判定がなされ、リードポインタ27をインクリメントしつつ、PE送信ユニット格納バッファ18内において0ユニットでない後続ユニット数を検索することとなる(ステップS22およびS23)。この処理により、移動局Aに対応したPE信号および後続ユニット数が格納されているPE信号格納バッファ17およびPE送信ユニット格納バッファ18の各アドレスにリードポインタ27が戻ることになる。
【0081】この結果、ユニット番号<10>のユニットにおいて移動局B宛てのPE信号PEB1を送信したのに続き、ユニット番号<11>のユニットにおいて移動局A宛てのPE信号PEA3を送信することとなる(ステップS32)。
【0082】このように、累積PE送信予約数が最大予約数を越える場合には、下り制御チャネル4を介し、移動局Aおよび移動局Bに対して交互にPE信号が送信されるため、移動局Bにおいては、従来と異なり、無線回線接続失敗タイマがタイムアウトする前にPE信号PEB1が受信され、ロングバースト送信処理を行うことが可能になる。また、基地局においては、PE信号によるロングバースト予約管理に基づいたロングバーストの受信待ちを行うため、両者の認識は一致する。
【0083】以上説明したように、本実施形態によれば、フィールドのトラヒックが増加し、累積PE送信予約数が増加したときには、ユニット毎にPE信号を1ユニットずつ選択して送信し、移動局の無線回線接続失敗タイマのタイムアウト前にPE信号を受信させることが可能であり、またトラヒックが減少すると通常の処理に戻すことが可能である。
【0084】B.第2の実施形態図7はこの発明の第2の実施形態における基地局1の構成を示すブロック図である。この基地局1では、送受信制御部11内に最大予約数格納バッファ35が設けられている。本発明において、最大予約数は、移動局3のトラヒックおよびロングバーストの送信要求数に依存するため、システムサービス開始後の状況により理想値が決定する。そのため、最大予約数を基地局1が固定値として所有した場合、CPU15のソフトウエアの交換により対応しなければならないという問題がある。そこで、本実施形態では、上位装置からの指示で送受信制御部11の最大予約数格納バッファに指定値を格納し、CPU15は送信処理においては最大予約数格納バッファ35内の値を読み込んで使用する。
【0085】本実施形態によれば、送受信制御部11に設けられた最大予約数格納バッファ35に対し、サービス開始以降に最大予約数を設定し、CPU15が送信処理時にこの最大予約数を認識することができるため、移動局3の加入者増加による最大予約数の変更時にCPU15のファイル交換なしに対応できるという新たな効果が得られる。
【0086】
【発明の効果】既に説明したように、移動局は、ショートバースト送信後に「無線回線接続失敗タイマ」を作動させるが、この「無線回線接続失敗タイマ」がタイムアウトする迄に、下り制御チャネルを介してPE信号を受信しなかった場合には再送処理を行うこととなる。ここで、各移動局がショートバーストを頻繁に基地局に送ったり、ショートバーストにより送信許可を求めるロングバースト数が長かったりする等によりトラヒックが増加すると、移動局によってはPE信号の受信が遅れて「無線回線接続失敗タイマ」がタイムアウトし、再送処理を行うこととなる。しかしながら、本発明によれば、トラヒックが増加したときには、基地局でロングバースト送信予約管理をしている各移動局に対して1ユニットずつ交互にPE信号を送信するようにしている。従って、本発明によれば、トラフィックが増加したときでも、移動局の無線回線接続失敗タイマのタイムアウトを防ぎ、移動局の無線回線接続失敗による再送処理を発生させず、再送処理発生による上り制御チャネルのトラヒック増を抑えることができる。また、このように上り制御チャネルによる再送処理を抑制することができることから、上り制御チャネルの送信不可能ユニットの発生をなくすことができ、上り制御チャネルの伝送能力の低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の第1の実施形態である移動通信システムの構成を示す図である。
【図2】 同実施形態における下り制御チャネルの衝突制御ビットの構成を示す図である。
【図3】 同実施形態における送受信制御部の構成を示すブロック図である。
【図4】 同実施形態における上り制御チャネルの予約方法を示すタイムチャートである。
【図5】 同実施形態におけるダブルバッファによるPE信号の送信管理を説明する図である。
【図6】 同実施形態における上り制御チャネルの予約処理の手順を示すフローチャートである。
【図7】 この発明の第2の実施形態における送受信制御部の構成を示すブロック図である。
【図8】 従来の移動体通信システムにおける上り制御チャネルの予約方法を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
1 基地局
2 衛星
3 移動局
4 下り制御チャネル
5 上り制御チャネル
6 衝突制御ビット
7 送信許可/禁止フラグ
8 PE(部分エコー)信号
9 タイムアライメント
10 CRC
11 送受信制御部
12 無線部
13 復調器
14 データバス
15 CPU
16 変調器
17 PE信号格納バッファ
18 PE送信ユニット格納バッファ
19 累積PE送信予約バッファ
35 最大予約数格納バッファ

【特許請求の範囲】
【請求項1】 移動局がロンスバーストの送信許可を求めるショートバーストを基地局に送信するとともに無線回線接続失敗タイマによる計時を開始し、基地局はこのショートバーストを送ってきた移動局によるロングバーストの送信の許可する場合に部分エコーを当該移動局に送ってロングバーストの送信を求め、移動局はショートバーストを送信してから前記無線回線接続失敗タイマがタイムアウトする前に前記部分エコーを受信した場合にはロングバーストの送信を行い、タイムアウトする前に部分エコー信号を受信しない場合にはロングバーストの送信許可を求めるショートバーストの再送信を行う衛星移動通信システムにおける送信予約方法において、基地局は、前記ショートバーストを送ってきた移動局に対してロングバーストの送信を許可する場合に、各移動局からのショートバーストのトラヒックと、ショートバーストから認識されるロングバースト数に基づき、通常の送信予約管理に従って部分エコーの送信を行った場合に、当該移動局が当該部分エコーを受信する前に当該移動局の前記無線回線接続失敗タイマがタイムアウトするか否かを判定し、タイムアウトすると認められる場合には、ロングバーストの送信を許可している各移動局に対して1ユニットずつ部分エコー信号を送信する処理を行うことを特徴とする衛星移動通信システムにおける送信予約方法。
【請求項2】 新たに送信許可を与える移動局が当該移動局宛ての部分エコーを受信する前に当該移動局の前記無線回線接続失敗タイマがタイムアウトしないと判定した場合に、既に送信許可を与えた全ての移動局に対する部分エコーの送信を終えてから、新たに送信許可を与える移動局に対応した部分エコー信号の送信のための処理を行うことを特徴とする請求項1に記載の衛星移動通信システムにおける送信予約方法。
【請求項3】 ロングバーストの送信予約を行った各移動局と、各移動局に対して部分エコー信号の送信を行う後続ユニット数とをバッファに記憶し、移動局がショートバースト送信後に移動局自身が開始する無線回線接続失敗タイマがタイムアウトするまでに部分エコー信号を受信することが不可能であることを検出した場合には、対象となる移動局をユニットが切り替わる毎に変更しながら、部分エコー信号の送信および後続ユニット数のデクリメントを後続ユニット数が0ユニットとなるまで繰り返すことを特徴をする請求項1または2に記載の衛星移動通信システムにおける送信予約方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図7】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図8】
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【特許番号】特許第3080920号(P3080920)
【登録日】平成12年6月23日(2000.6.23)
【発行日】平成12年8月28日(2000.8.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願平10−39261
【出願日】平成10年2月20日(1998.2.20)
【公開番号】特開平11−239090
【公開日】平成11年8月31日(1999.8.31)
【審査請求日】平成10年2月20日(1998.2.20)
【出願人】(390010179)埼玉日本電気株式会社 (1,228)
【参考文献】
【文献】特開 昭62−168435(JP,A)
【文献】特開 平1−288117(JP,A)
【文献】特開 平6−53875(JP,A)