衛生シート積層体及び衛生シート包装体
【課題】利用者が容器内の最も取り出し口側に配置される1枚目の衛生シートをその引き出し順にしたがって取り出し易い衛生シート積層体等を提供する。
【解決手段】取り出し口3を有する包装体2内に、ポップアップ可能に配置される複数の衛生シート10aからなり、折り畳まれた衛生シートは、積層状態で、最も取り出し口側に位置する第1領域と、第1領域と重なるように配置される第2領域と、これら第1領域と第2領域を接続する折り曲げ部を有し、衛生シート積層体のうち、最初に取り出されるべき位置に配置される第1取り出し衛生シート10aの折り曲げ部等が、次に取り出されるべき第2取り出し衛生シート10bの第1領域上に重なるように配置され、第1取り出し衛生シートと第2取り出し衛生シートを除き、他の衛生シートの折り曲げ部は、積層状態で相互に対向するように配置されている。
【解決手段】取り出し口3を有する包装体2内に、ポップアップ可能に配置される複数の衛生シート10aからなり、折り畳まれた衛生シートは、積層状態で、最も取り出し口側に位置する第1領域と、第1領域と重なるように配置される第2領域と、これら第1領域と第2領域を接続する折り曲げ部を有し、衛生シート積層体のうち、最初に取り出されるべき位置に配置される第1取り出し衛生シート10aの折り曲げ部等が、次に取り出されるべき第2取り出し衛生シート10bの第1領域上に重なるように配置され、第1取り出し衛生シートと第2取り出し衛生シートを除き、他の衛生シートの折り曲げ部は、積層状態で相互に対向するように配置されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、ティシュ等のように折り畳まれて容器等に収容される衛生シートを積層した衛生シート積層体及びかかる衛生シート積層体を有する衛生シート包装体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、複数のティシュ等を積層して容器等に収容する場合は、それぞれを三つ折りにして、重ねて収容している。そして、利用者は、容器等に形成された取り出し口から、この重ねられたティシュを上から順に取り出す構成となっている。
また、このように重ねて配置されたティシュは、利用者が取り出し易いように、次に引き出される予定のティシュの一部が、取り出し口から突出するように配置される。これをポップアップ方式という。
【0003】
すなわち、ポップアップ方式では、1枚のティシュを取出口から取り出すと、その下に配置されているティシュの一部が取出口から突出するように配置される。
そして、このようなポップアップ方式を可能にするためには、容器等に収容されている折り畳まれたティシュの一部が、他のティシュの一部と重なるように配置されている必要がある。
そして、このようにティシュを配置するための折り畳み方が従来から種々提案されてきた(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第3462043号公報(図9等)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
図12は、特許文献1に示すティシュの積層状態を説明するための概略説明図である。なお、符号は参照用に出願人が付した。
図12に示すように、容器1000内には、三つ折りに折り畳まれているテッシュ(ウエブ)1010a等は、ポップアップ方式で引き出されるように配置されているため、取り出し口300a側に配置されている1枚目に取り出されるべきテッシュ1010aの上面と2枚目に取り出されるテッシュ1010bの上面が並んで配置されることになる。
すなわち、テッシュ1010aの折り曲げ部1010aaと1010bの折り曲げ部1010baが、相互に対向して配置されている。
【0006】
図13は、図12の取り出し口300aにおけるテッシュ1010aの状態を示す概略平面図である。
図13に示すように、容器1000内に配置された1枚目のテッシュ1010aと2枚目のテッシュ1010bとは、並んで配置されると共に、それらの高さもほぼ同様となる。
このため、利用者は、いずれが1枚目かを判別することができず、誤って2枚目を摘んで取り出した場合、1枚目と2枚目とが同時に排出されるという問題があった。
【0007】
そこで、本発明は、利用者が容器内の最も取り出し口側に配置される1枚目の衛生シートをその引き出し順にしたがって取り出し易い衛生シート積層体及びかかる衛生シート積層体を有する衛生シート包装体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的は、本発明によれば、取り出し口を有する包装体内に、折り畳まれ、他の衛生シートを挟み込むように配置される複数の衛生シートからなる衛生シート積層体であって、折り畳まれた前記衛生シートは、積層状態で、最も前記取り出し口側に位置する第1領域と、前記第1領域と重なるように配置される第2領域と、これら第1領域と第2領域を接続する折り曲げ部を有し、前記取り出し口から最初に取り出されるべき位置に配置される前記衛生シートである第1取り出し衛生シートの前記折り曲げ部及び少なくとも前記第2領域の一部が、前記第1取り出し衛生シートの次に取り出されるべき前記衛生シートである第2取り出し衛生シートの前記第1領域上に重なるように配置され、前記第1取り出し衛生シートと前記第2取り出し衛生シートを除き、他の前記衛生シートの前記折り曲げ部は、積層状態で相互に対向するように配置されていることを特徴とする衛生シート積層体により達成される。
【0009】
前記構成によれば、第1取り出し衛生シートの折り曲げ部が第2取り出し衛生シート上に配置されているため、利用者は、誤ることなく第1取り出し衛生シートを把握することができ、その第1取り出し衛生シートを摘むことで取り出し口から引き出すことができる。
したがって、利用者が誤って第2取り出し衛生シートを摘んで、取り出すことを未然に防止することができる。
また、前記構成によれば、折り曲げ部が他の衛生シート上に配置されているのは、第1取り出し衛生シートのみであり、第1取り出し衛生シート及び第2取り出し衛生シート以外の衛生シートは、折り曲げ部が相互に重なることなく、対向して配置される。
したがって、衛生シート積層体全体が必要以上に厚くなることを有効に防止することができる。
【0010】
好ましくは、本発明に係る衛生シート積層体は、折り曲げ部の形成方向に直交する方向におけるシート端部側から前記第1領域、前記折り曲げ部及び前記第2領域が順に並んで形成されることを特徴とする。
【0011】
前記構成によれば、取り出し口側に第1取り出し衛生シートのシート端部と折り曲げ部を配置させることができ、利用者は、第1取り出し衛生シートをより間違うことなく把握することができる。
【0012】
好ましくは、本発明に係る衛生シート積層体は、前記第1取り出し衛生シートの前記折り曲げ部及び/又は前記シート端部の少なくとも一部が、前記取り出し口に臨まされるように配置されることを特徴とする。
【0013】
前記構成によれば、利用者は、第1取り出し衛生シートを摘むときに、折り曲げ部又はシート端部、若しくはいずれかを選択的に摘むことができる。
したがって、利用者にとって第1取り出し衛生シートを把握し易く、摘み易い構成となっている。
【0014】
好ましくは、本発明に係る衛生シート積層体は、少なくとも、前記シート端部が前記取り出し口に臨まされるように配置され、前記取り出し口に臨まされている前記第1取り出し衛生シートの前記第1領域の面積が、前記取り出し口の面積の半分未満であり、前記シート端部が、前記取り出し口の中央部より前記取り出し口の端部側に配置され、前記折り曲げ部が前記シート端部より前記取り出し口の端部側に配置されていることを特徴とする。
【0015】
前記構成によれば、シート端部側の取り出し口の端部と反対側の端部方向から利用者が、シート端部を介して、第1取り出し衛生シートの第1領域及び第2領域の間に、自己の指等を差し入れやすく、より摘み易い構成となっている。
【0016】
好ましくは、本発明に係る衛生シート包装体は、前記衛生シート積層体を有する。
【発明の効果】
【0017】
本発明は、利用者が衛生シートをその引き出し順にしたがって取り出し易い衛生シート積層体及びかかる衛生シート積層体を有する衛生シート包装体を提供できるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るウェットティシュ包装体を示す概略斜視図である。
【図2】図1のA―A’線概略断面図である。
【図3】(a)は、図2のウェットティシュ(10b等)の折り畳み線等を示す概略図であり、(b)はウェットティシュ(10a)の折り畳み線を示す概略図である。
【図4】図2のウェットティシュ(10a)とウェットティシュ(10b)との積層構造を示す概略斜視図である。
【図5】図1の包装体本体の蓋部を取り外し、取り出し口を露出させた状態を示す概略平面図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係るウェットティシュ包装体を示す概略断面図である。
【図7】図6のウェットティシュ(100a)及びウェットティシュ(10b)との積層構造を示す概略斜視図である。
【図8】図6の包装体本体の取り出し口を露出させた状態を示す概略平面図である。
【図9】本発明の第3の実施の形態に係るウェットティシュ包装体を示す概略断面図である。
【図10】図9の包装体本体の取り出し口を露出させた状態を示す概略平面図である。
【図11】図9のウェットティシュ(500a)及びウェットティシュ(10b)との積層構造を示す概略斜視図である。
【図12】特許文献1に示すティシュの積層状態を説明するための概略説明図である。
【図13】図12の取り出し口におけるテッシュ1010aの状態を示す概略平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、この発明の好適な実施の形態を添付図面等を参照しながら、詳細に説明する。
なお、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
【0020】
(第1の実施の形態)
図1及び図2に示すように、衛生シート包装体である、例えばウェットティシュ包装体1は、その内部に薬液等が含浸された衛生シートである例えばウェットティシュ10a乃至10d等が積層状態で収容される包装体本体2からなる。
すなわち、これらウェットティシュ10a等は、他のウェットティシュ10b等を挟み込むように折り畳まれ、このように折り畳まれたウェットティシュ10a等が積層されて衛生シート積層体である例えば、ウェットティシュ積層体10を形成している。これらの構成については、後述する。
【0021】
本実施の形態の包装体本体2は、例えば、比較的柔軟な材質からなる所謂ピロー包装となっており、使用者が手等でその表面を押圧すると、容易に変形可能な構成となっている。
このピロー包装とは、例えば、プラスチックフィルムを枕状に包装する形態で、製品をフィルムで袋状に覆った後、左右、または上下をヒートシールで圧着する包装で方法である。
【0022】
また、本実施の形態の包装体本体2は、プラスチックフィルム等の比較的柔軟な材質で形成しているが、本発明は、これに限らず、比較的剛性のある樹脂等の材質で形成し、使用者が手等でその表面を押圧しても容易に変形しない構成としても構わない。
また、この包装体本体2には、図1等で示すように、例えば、その上面側に、内部のウェットティシュ10a等を取り出すための開口である取り出し口3が形成されている。
この取り出し口3は、図1及び図3等に示すように、貫通孔である開口(例えば、投影面上で取り出し口3を形成する端部の閉ループ内)を有している。
さらに、この取り出し口3には、図1に示すように、この取り出し口3を覆い、又は開放するための蓋部4が取り付けられている。
この蓋部4は、取り出し口3の周囲の包装体本体2と接触する接触面4aを有している。この接触面4aが包装体本体2と接触することで、蓋部4が取り出し口3を覆う構成となっている。
また、この接触面4aの少なくとも一部は、接着面となっている。このため、この接着面が包装体本体2の上面(平面)に接着されることで、蓋部4が取り出し口2を確実に覆うことができ、且つ、蓋部4は、その状態を維持し易い構成となっている。
【0023】
ウェットティシュ10a等は、図2に示すように、その次に取り出されるウェットティシュ10b等、例えば、図2の場合は、その直下、すなわち、ウェットティシュ10aの次に取り出されるべき位置に配置されるウェットティシュ10b等を挟み込むように折り畳まれる。
このため、使用者が取り出し口3から、最も取り出し口3側に配置されているウェットティシュ10a等、図2の場合は、ウェットティシュ10aを摘んで引き出すと、その直下に配置されているウェットティシュ10bの一部が、取り出し口3から引き出されるという所謂「ポップアップ」の構成となっている。
これにより、使用者は、ウェットティシュ10bを摘み易く、引き出し易い構成となっている。
【0024】
以下、ウェットティシュ10a等の折り畳み構造及び積層構造を詳細に説明する。
本実施の形態では、図2の最も取り出し口3側に配置されるウェットティシュ10aの折り畳み状態は、その下方に配置されるウェットティシュ10b、10c等の折り畳み構造と異なる。このため、先ず、ウェットティシュ10b、10c等の折り畳み構造から説明し、これらとの対比で、ウェットティシュ10aの折り畳み構造を説明する。
【0025】
ウェットティシュ10bは、図3(a)に示すように、その面積を約半分に区分する第1折り曲げ線L1に沿って、矢印B方向に折り曲げられると共に、ウェットティシュ10bの第1折り曲げ線L1の一方側、本実施の形態では、図3(a)の右側の領域の面積を約半分に区分する第2折り曲げ線L2に沿って、矢印C方向に折り畳まれる。
この状態が、図2のウェットティシュ10bであり、図3(a)に示すように、第1折り曲げ線L1と第2折り曲げ線L2によって区分された3つの各部分10ba、10bb、10bcが形成される。
すなわち、図2に示すように、ウェットティシュ10bの部分10bbの下側に部分10baが配置され、その下に部分10bcが配置される。
このとき、第2折り曲げ線L2で折り曲げられた部分は、図2に示すように折り曲げ部10bdが形成される。
【0026】
また、同様に図2に示す、ウェットティシュ10bの直下に配置されるウェットティシュ10cや10dも同様に折り畳まれる。
すなわち、部分10cb、10dbの下に、それぞれ部分10ca、10daが折り曲げられて配置され、部分10ca、10daの下に、それぞれ部分10cc、10dcが配置されることとなる。また、折り曲げ部10cd、10ddもそれぞれ形成されることになる。
【0027】
次に、ウェットティシュ10aの折り畳み構造を説明する。ウェットティシュ10aは、ウェットティシュ10aも図3(a)と同様に第1折り曲げ線L1で、部分10acとその他の部分10ab、10aaとが区分される。しかし、部分10abと部分10aaとは、図3(a)のようにほぼその面積を等分に区分する第2折り曲げ線L2とは異なり、部分10abの面積を、部分10aaの面積より大きくする図3(b)に示す第3折り曲げ線L3により区分される。
すなわち、図3(b)に示すように、ウェットティシュ10aの長手方向における部分10aaの長さXと部分10abの長さYは、部分10acの長さWとほぼ等しくなっている。また、ウェットティシュ10aの部分10aaの長さXは、部分10acの長さWの半分より短く、部分10abの長さYは、部分10acの長さWの半分より長く形成されている。
このため、図2に示すウェットティシュ10aがウェットティシュ10bの部分10bbと重なる部分の長さZは、ウェットティシュ10aの部分10abの長さYから部分10aaの長さXを差し引いた長さの半分であり、これは、部分10acの長さWから長さXの2倍を差し引いた長さの半分となっている。
また、図2の長さZは、上記長さWの半分から上記長さXを引いた長さともなっている。
そして、ウェットティシュ10aも上述のウェットティシュ10bと同様に、部分10abの下に部分10aaが配置され、部分10aaの下に部分10acが配置され、折り曲げ部10adが形成されることになる。
【0028】
次に、ウェットティシュ10a等の積層構造について説明する。先ず、上述のように折り畳まれた各ウェットティシュ10a等は、図2に示すように、ウェットティシュ10aが取り出し口3に最も近い位置に配置され、その下にウェットティシュ10b、更にその下にウェットティシュ10cが配置され、積層される。積層される枚数は、例えば、70枚である。
【0029】
また、各ウェットティシュ10a等は、それぞれ積層される際に、折り曲げ部10ad等から部分10aa等へ向かう方向(図2の矢印D1、D2)が交互に異なるように配置される。すなわち、図2のウェットティシュ10aの折り曲げ部10adから部分10aaへ向かう方向が矢印D1の場合は、その直下に位置するウェットティシュ10bの方向が逆方向の矢印D2となる。
このように隣接するウェットティシュ10a等は、それぞれ異なる方向となるように配置され、各ウェットティシュ10aの折り曲げ部10ad等は、取り出し口3の中央側に配置される。
【0030】
また、このように積層されるウェットティシュ10a等については、上述したポップアップが可能となるように、以下のような構成となっている。
ウェットティシュ10aの部分10acが、その直下のウェットティシュ10bの部分10baと10bcの間に挟み込まれるように配置される。
同様にウェットティシュ10b、10c等のそれぞれの部分10bc、10cc等が、その直下のウェットティシュ10c、10dのそれぞれの部分10ca、10daと10cc、10dcの間に挟み込まれるように配置される。
【0031】
このように配置されることで、例えば、ウェットティシュ10aを利用者が摘んで、引き出した場合は、ウェットティシュ10aの部分10acが、直下のウェットティシュ10bの部分10baに接触しているため、共にこの部分10baの全部又は一部を取り出し口3から排出させることができ、所謂ポップアップ状態となる。
このため、使用者は、取り出し口3から排出されているウェットティシュ10bの一部を摘んで引き出すことで、容易にウェットティシュ10bを取り出すことができると共に、同時に、次に使用するウェットティシュ10cの一部を取り出し口3から排出させ、ポップアップ状態とすることができる。
【0032】
また、上述のように積層した場合、ウェットティシュ10b、10c、10dの各折り曲げ部10bd、10cd、10ddは、それぞれ隣接する折り曲げ部10bd等同士が相互に対向し、向き合って配置される。そして、例えば折り曲げ部10bdが、その直下のウェットティシュ10cの部分10cb上に乗り上げることがない構成となっている。
但し、ウェットティシュ10aのみは、図3(b)で示すように、部分10abの面積が部分10aaの面積より大となっているため、図2に示すように、ウェットティシュ10aの折り曲げ部10adが、その直下のウェットティシュ10bの部分10bb上に乗り上げて重なる構成となっている。
【0033】
具体的には、図2に示すように、ウェットティシュ10aの折り曲げ部10adがウェットティシュ10bの部分10bb上に配置されると共に、例えば、部分10ab及び10aaの長さZで示す範囲の部分もウェットティシュ10bの部分bb上に配置される。
すなわち、図4に示すように、ウェットティシュ10aの折り曲げ部10ad等がウェットティシュ10bの部分10bb上に乗り上げ、重なるように配置され、ウェットティシュ10bの折り曲げ部10bdを覆っている。
【0034】
したがって、本実施の形態では、2枚目に引き出されるべきウェットティシュ10b以降の下方のウェットティシュ10c等については、上述の重なりがなく、ウェットティシュ積層体10が必要以上に厚くならない構成となっている。
また、一方、ウェットティシュ10aが未だ取り出されていない状態では、ウェットティシュ10b等の一部が取り出し口3から排出される、上述のポップアップ状態とはなっていない。
このため、ウェットティシュ10aの折り曲げ部10adとウェットティシュ10bの折り曲げ部10bdを、ウェットティシュ10b以下の折り曲げ部10bd等と同様な構成に配置すると、利用者は、いずれが最初に引き出すべきウェットティシュ10aであるかを迷い、誤って先に2番目に引き出すべきウェットティシュ10bを摘み、引き出すおそれがあった。
しかし、本実施の形態では、図2及び図4で示すように、ウェットティシュ10aの折り曲げ部10adが、2番目に引き出すべきウェットティシュ10bの部分10bbの上に乗り上げて配置されている。
したがって、利用者は、誤ることなく、最初に引き出すべきウェットティシュ10aを認識し、選択することができる。
【0035】
なお、ウェットティシュ10a、10b、10c、10dの部分10ab、10bb、10cb、10dcが、第1領域の一例であり、部分10aa、10ba、10ca、10daが第2領域の一例である。
【0036】
図5では、ウェットティシュ10aは、未だ利用者等によって取り出されていないため、ウェットティシュ10b等の一部が、取り出し口3から引き出されていない状態を示している。利用者は、図5に示すように、取り出し口3の開口からウェットティシュ10aとウェットティシュ10bを視認することができる。また、ウェットティシュ10aの折り曲げ部10ad及び部分10aaの一部が、ウェットティシュ10bの部分10bb上に乗り上げて、重ねて配置されている。すなわち、ウェットティッシュ10bの折り曲げ部10bdは視認することができない。
このため、利用者は、容易にウェットティシュ10aを特定することができると共に、その折り曲げ部10adを摘むことで、容易に最初に引き出すべきウェットティシュ10aを引き出し、ウェットティシュ10bの一部を取り出し口3からポップアップ状態で排出させることができる。
また、本実施の形態では、取り出し口3が包装体本体2の上面の略中央に設けられているので、ウェットティシュ10aの折り曲げ部10adをウェットティシュ10b上に重なるように設けると、取り出し口3から見えるウェットティシュは、ほとんどが最上位にあるウェットティシュ10aとなる。そして、利用者は、折り曲げ部10adを摘むことで、ウェットティシュ10aを引き出すことができる構成となっている。
【0037】
(第2の実施の形態)
本実施の形態の多くの構成は、上述の第1の実施の形態と共通であるため、同様の構成は同一符号等として、説明を省略し、以下、相違点を中心に説明する。
本実施の形態では、図6に示すように、最初に取り出されるべきウェットティシュ100aの折り畳み構成が、上述の第1の実施の形態と異なる。
すなわち、図6に示すように、ウェットティシュ100aの部分100aaが、ウェットティシュ100aの部分100abの上に配置されている。
換言すれば、図3(b)の第3折り曲げ線L3で、ウェットティシュ100aの部分100aaを部分100abの上に位置するように折り曲げ、折り曲げ部100adが形成される構成となっている。すなわち、本実施の形態では、折り曲げ線L3における折り返し(折り曲げ)方向が、上述の第1の実施の形態のウェットティシュ10aと反対方向となっている。
【0038】
本実施の形態では、図7に示すように、ウェットティシュ100aの折り曲げ部100ad及び部分100abの一部が、次に取り出されるべきウェットティシュ10bの部分10bb上に配置されている。さらに、ウェットティシュ100aのシート端部であるウェットティシュ端部100aeを含む部分100aaが、部分100abよりも取り出し口3側に配置されている。
【0039】
このように、本実施の形態では、ウェットティシュ100aの第1折り曲げ線L1、折り曲げ部100adの形成方向である例えば、第3折り曲げ線L3に直交する方向におけるウェットティシュ端部100ae側から第1領域である例えば、部分100aa、折り曲げ部100ad及び第2領域である例えば、部分100abが順に並んで形成される構成となっている。
すなわち、本実施の形態では、上述の第1の実施の形態と異なり、ウェットティシュ100aの部分100aaが、第1領域の一例となり、最も取り出し口3側に配置され、部分100abが第2領域の一例となり、部分100aaの下側に配置されることになる。
【0040】
図8では、ウェットティシュ100aは、未だ利用者等によって取り出されていないため、ウェットティシュ10b等の一部が、取り出し口3から引き出されていない状態を示している。
利用者は、図8に示すように、取り出し口3の開口部からウェットティシュ100aと僅かにウェットティシュ10bを視認することができる。
また、ウェットティシュ100aの折り曲げ部100ad及び部分100aaの一部が、ウェットティシュ10bの部分10bb上に乗り上げて、重ねて配置されているので、利用者は、容易にウェットティシュ100aを特定することができる。
【0041】
さらに、本実施の形態では、図8に示すように、ウェットティシュ100aの折り曲げ部100ad及びウェットティシュ端部100aeが、取り出し口3の開口部内に配置され、利用者が視認できる構成となっている。
このため、利用者は、容易にウェットティシュ100aを間違うことなく、特定することができると共に、その折り曲げ部10ad又はウェットティシュ端部100aeを摘むことで、最初に引き出すべきウェットティシュ100aをより容易に引き出すことができ、ウェットティシュ10bの一部を取り出し口3から排出させることができる。
【0042】
(第3の実施の形態)
本実施の形態の多くの構成は、上述の第2の実施の形態と共通であるため、同様の構成は同一符号等として、説明を省略し、以下、相違点を中心に説明する。
本実施の形態では、図9に示すように、最初に取り出すべきウェットティシュ500aの第1領域である部分500aaが、上述の第2の実施の形態のウェットティシュ100aの部分100aaと相違する。
【0043】
すなわち、図9及び図10に示すように、本実施の形態では、ウェットティシュ500aの部分500aaのウェットティシュ端部500ae及び折り曲げ部500adが、取り出し口3に臨まされるように配置されている。また、取り出し口3に臨まされている部分500aaの面積が、取り出し口3の全体の面積の半分未満となっている。
さらに、ウェットティシュ500aのウェットティシュ端部500aeが、取り出し口3の長手方向の開口中心線E−E’より取り出し口3の図において右端である取り出し口右端部3b側に配置され、折り曲げ部500adは、ウェットティシュ端部500aeより取り出し口3の右端側に配置されている。
そして、図10に示す部分500abの取り出し口3に臨まされる面積が、部分500aaの取り出し口3に臨まされる面積より大きく構成されている。すなわち、端部500aeから取り出し口3の図において左端側である取り出し口左端部3aまでの取り出し口3における短手方向の距離が、部分500aaの取り出し口3短手方向と平行な方向における距離より長く形成されている。
【0044】
このため、図10に示すように、ウェットティシュ500aのウェットティシュ端部500aeと、取り出し口3の取り出し口左端部3a(図において左端側)との間には、取り出し口3の短手方向の長さの半分以上の長さが確保される。
なお、本実施の形態では、取り出し口3は縦長に形成されているが、本実施の形態と異なり、取り出し口を横長に形成した場合は、取り出し口の長手方向の長さの半分以上の長さが確保される。
すなわち、ウェットティシュ端部500aeと、取り出し口3の取り出し口左端部3aとの間には、図3の第3折り曲げ線L3の形成方向と直交する方向における取り出し口3の長さの半分以上の長さが確保されることになる。
したがって、図10及び図11に示すように、利用者が矢印F方向から指等をウェットティシュ500aの部分500aa(ウェットティシュ端部500ae)と部分500abの間に差し込む場合、その指等と取り出し口3との角度を小さくすることができ、指等をより差し込み易い構成となっている。このため、利用者にとってより摘み易い構成となっている。
【0045】
本実施の形態では、折り曲げ部500ad及びウェットティシュ端部500aeを図10の開口中心線E−E’より取り出し口3の図において取り出し口右端部3b側に配置した場合について説明したが、本発明は、これと異なり、折り曲げ部500ad及びウェットティシュ端部500aeが取り出し口左端部3a側に配置される場合も含まれる。
この場合は、本実施の形態と同様に、ウェットティシュ500aのウェットティシュ端部500aeと、取り出し口3の取り出し口右端部3bとの間には、取り出し口3の短手方向等の長さの半分以上の長さが確保され、利用者が指等をウェットティシュ500aの部分500aa(ウェットティシュ端部500ae)と部分500abの間に差し込む場合、その指等と取り出し口3との角度を小さくすることができ、指等をより差し込み易い構成となる。
【0046】
上述の実施の形態では、図10に示すように、折り曲げ部500adと端部500aeの両方が取り出し口3から臨まされている(露出されている)構成としたが、本発明はこれに限らず、端部500aeのみを取り出し口3から臨まされている状態にウェットティシュ10aを折り曲げるようにしてもよい。
また、上述の実施の形態と異なり、ウェットティシュ10aの折り畳み方を変更するのではなく、取り出し口3の図10等の短手方向の長さを変更することで、折り曲げ部500ad及び/又は端部500aeを取り出し口3から臨ませる構成としても構わない。
【0047】
また、ウェットティシュ10b以降のシートについては、隣接するシート同士が対向するようにしていれば、いかなる折り構造であっても構わず、上述の実施の形態で示した折り畳み構造に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0048】
1,100,500・・・ウェットティシュ包装体、2・・・包装体本体、3・・・取り出し口、3a・・・取り出し口左端部、3b・・・取り出し口右端部、4・・・蓋部、4a・・・接触面、10・・・ウェットティシュ積層体、10a、10b10c、10d、100a、500a・・・ウェットティシュ、10ad、10bd、10cd、10dd、100ad、500ad・・・折り曲げ部、100ae、500ae・・・ウェットティシュ端部、L1・・・第1折り曲げ線、L2・・・第2折り曲げ線、L3・・・第3折り曲げ線
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、ティシュ等のように折り畳まれて容器等に収容される衛生シートを積層した衛生シート積層体及びかかる衛生シート積層体を有する衛生シート包装体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、複数のティシュ等を積層して容器等に収容する場合は、それぞれを三つ折りにして、重ねて収容している。そして、利用者は、容器等に形成された取り出し口から、この重ねられたティシュを上から順に取り出す構成となっている。
また、このように重ねて配置されたティシュは、利用者が取り出し易いように、次に引き出される予定のティシュの一部が、取り出し口から突出するように配置される。これをポップアップ方式という。
【0003】
すなわち、ポップアップ方式では、1枚のティシュを取出口から取り出すと、その下に配置されているティシュの一部が取出口から突出するように配置される。
そして、このようなポップアップ方式を可能にするためには、容器等に収容されている折り畳まれたティシュの一部が、他のティシュの一部と重なるように配置されている必要がある。
そして、このようにティシュを配置するための折り畳み方が従来から種々提案されてきた(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第3462043号公報(図9等)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
図12は、特許文献1に示すティシュの積層状態を説明するための概略説明図である。なお、符号は参照用に出願人が付した。
図12に示すように、容器1000内には、三つ折りに折り畳まれているテッシュ(ウエブ)1010a等は、ポップアップ方式で引き出されるように配置されているため、取り出し口300a側に配置されている1枚目に取り出されるべきテッシュ1010aの上面と2枚目に取り出されるテッシュ1010bの上面が並んで配置されることになる。
すなわち、テッシュ1010aの折り曲げ部1010aaと1010bの折り曲げ部1010baが、相互に対向して配置されている。
【0006】
図13は、図12の取り出し口300aにおけるテッシュ1010aの状態を示す概略平面図である。
図13に示すように、容器1000内に配置された1枚目のテッシュ1010aと2枚目のテッシュ1010bとは、並んで配置されると共に、それらの高さもほぼ同様となる。
このため、利用者は、いずれが1枚目かを判別することができず、誤って2枚目を摘んで取り出した場合、1枚目と2枚目とが同時に排出されるという問題があった。
【0007】
そこで、本発明は、利用者が容器内の最も取り出し口側に配置される1枚目の衛生シートをその引き出し順にしたがって取り出し易い衛生シート積層体及びかかる衛生シート積層体を有する衛生シート包装体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的は、本発明によれば、取り出し口を有する包装体内に、折り畳まれ、他の衛生シートを挟み込むように配置される複数の衛生シートからなる衛生シート積層体であって、折り畳まれた前記衛生シートは、積層状態で、最も前記取り出し口側に位置する第1領域と、前記第1領域と重なるように配置される第2領域と、これら第1領域と第2領域を接続する折り曲げ部を有し、前記取り出し口から最初に取り出されるべき位置に配置される前記衛生シートである第1取り出し衛生シートの前記折り曲げ部及び少なくとも前記第2領域の一部が、前記第1取り出し衛生シートの次に取り出されるべき前記衛生シートである第2取り出し衛生シートの前記第1領域上に重なるように配置され、前記第1取り出し衛生シートと前記第2取り出し衛生シートを除き、他の前記衛生シートの前記折り曲げ部は、積層状態で相互に対向するように配置されていることを特徴とする衛生シート積層体により達成される。
【0009】
前記構成によれば、第1取り出し衛生シートの折り曲げ部が第2取り出し衛生シート上に配置されているため、利用者は、誤ることなく第1取り出し衛生シートを把握することができ、その第1取り出し衛生シートを摘むことで取り出し口から引き出すことができる。
したがって、利用者が誤って第2取り出し衛生シートを摘んで、取り出すことを未然に防止することができる。
また、前記構成によれば、折り曲げ部が他の衛生シート上に配置されているのは、第1取り出し衛生シートのみであり、第1取り出し衛生シート及び第2取り出し衛生シート以外の衛生シートは、折り曲げ部が相互に重なることなく、対向して配置される。
したがって、衛生シート積層体全体が必要以上に厚くなることを有効に防止することができる。
【0010】
好ましくは、本発明に係る衛生シート積層体は、折り曲げ部の形成方向に直交する方向におけるシート端部側から前記第1領域、前記折り曲げ部及び前記第2領域が順に並んで形成されることを特徴とする。
【0011】
前記構成によれば、取り出し口側に第1取り出し衛生シートのシート端部と折り曲げ部を配置させることができ、利用者は、第1取り出し衛生シートをより間違うことなく把握することができる。
【0012】
好ましくは、本発明に係る衛生シート積層体は、前記第1取り出し衛生シートの前記折り曲げ部及び/又は前記シート端部の少なくとも一部が、前記取り出し口に臨まされるように配置されることを特徴とする。
【0013】
前記構成によれば、利用者は、第1取り出し衛生シートを摘むときに、折り曲げ部又はシート端部、若しくはいずれかを選択的に摘むことができる。
したがって、利用者にとって第1取り出し衛生シートを把握し易く、摘み易い構成となっている。
【0014】
好ましくは、本発明に係る衛生シート積層体は、少なくとも、前記シート端部が前記取り出し口に臨まされるように配置され、前記取り出し口に臨まされている前記第1取り出し衛生シートの前記第1領域の面積が、前記取り出し口の面積の半分未満であり、前記シート端部が、前記取り出し口の中央部より前記取り出し口の端部側に配置され、前記折り曲げ部が前記シート端部より前記取り出し口の端部側に配置されていることを特徴とする。
【0015】
前記構成によれば、シート端部側の取り出し口の端部と反対側の端部方向から利用者が、シート端部を介して、第1取り出し衛生シートの第1領域及び第2領域の間に、自己の指等を差し入れやすく、より摘み易い構成となっている。
【0016】
好ましくは、本発明に係る衛生シート包装体は、前記衛生シート積層体を有する。
【発明の効果】
【0017】
本発明は、利用者が衛生シートをその引き出し順にしたがって取り出し易い衛生シート積層体及びかかる衛生シート積層体を有する衛生シート包装体を提供できるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るウェットティシュ包装体を示す概略斜視図である。
【図2】図1のA―A’線概略断面図である。
【図3】(a)は、図2のウェットティシュ(10b等)の折り畳み線等を示す概略図であり、(b)はウェットティシュ(10a)の折り畳み線を示す概略図である。
【図4】図2のウェットティシュ(10a)とウェットティシュ(10b)との積層構造を示す概略斜視図である。
【図5】図1の包装体本体の蓋部を取り外し、取り出し口を露出させた状態を示す概略平面図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係るウェットティシュ包装体を示す概略断面図である。
【図7】図6のウェットティシュ(100a)及びウェットティシュ(10b)との積層構造を示す概略斜視図である。
【図8】図6の包装体本体の取り出し口を露出させた状態を示す概略平面図である。
【図9】本発明の第3の実施の形態に係るウェットティシュ包装体を示す概略断面図である。
【図10】図9の包装体本体の取り出し口を露出させた状態を示す概略平面図である。
【図11】図9のウェットティシュ(500a)及びウェットティシュ(10b)との積層構造を示す概略斜視図である。
【図12】特許文献1に示すティシュの積層状態を説明するための概略説明図である。
【図13】図12の取り出し口におけるテッシュ1010aの状態を示す概略平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、この発明の好適な実施の形態を添付図面等を参照しながら、詳細に説明する。
なお、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
【0020】
(第1の実施の形態)
図1及び図2に示すように、衛生シート包装体である、例えばウェットティシュ包装体1は、その内部に薬液等が含浸された衛生シートである例えばウェットティシュ10a乃至10d等が積層状態で収容される包装体本体2からなる。
すなわち、これらウェットティシュ10a等は、他のウェットティシュ10b等を挟み込むように折り畳まれ、このように折り畳まれたウェットティシュ10a等が積層されて衛生シート積層体である例えば、ウェットティシュ積層体10を形成している。これらの構成については、後述する。
【0021】
本実施の形態の包装体本体2は、例えば、比較的柔軟な材質からなる所謂ピロー包装となっており、使用者が手等でその表面を押圧すると、容易に変形可能な構成となっている。
このピロー包装とは、例えば、プラスチックフィルムを枕状に包装する形態で、製品をフィルムで袋状に覆った後、左右、または上下をヒートシールで圧着する包装で方法である。
【0022】
また、本実施の形態の包装体本体2は、プラスチックフィルム等の比較的柔軟な材質で形成しているが、本発明は、これに限らず、比較的剛性のある樹脂等の材質で形成し、使用者が手等でその表面を押圧しても容易に変形しない構成としても構わない。
また、この包装体本体2には、図1等で示すように、例えば、その上面側に、内部のウェットティシュ10a等を取り出すための開口である取り出し口3が形成されている。
この取り出し口3は、図1及び図3等に示すように、貫通孔である開口(例えば、投影面上で取り出し口3を形成する端部の閉ループ内)を有している。
さらに、この取り出し口3には、図1に示すように、この取り出し口3を覆い、又は開放するための蓋部4が取り付けられている。
この蓋部4は、取り出し口3の周囲の包装体本体2と接触する接触面4aを有している。この接触面4aが包装体本体2と接触することで、蓋部4が取り出し口3を覆う構成となっている。
また、この接触面4aの少なくとも一部は、接着面となっている。このため、この接着面が包装体本体2の上面(平面)に接着されることで、蓋部4が取り出し口2を確実に覆うことができ、且つ、蓋部4は、その状態を維持し易い構成となっている。
【0023】
ウェットティシュ10a等は、図2に示すように、その次に取り出されるウェットティシュ10b等、例えば、図2の場合は、その直下、すなわち、ウェットティシュ10aの次に取り出されるべき位置に配置されるウェットティシュ10b等を挟み込むように折り畳まれる。
このため、使用者が取り出し口3から、最も取り出し口3側に配置されているウェットティシュ10a等、図2の場合は、ウェットティシュ10aを摘んで引き出すと、その直下に配置されているウェットティシュ10bの一部が、取り出し口3から引き出されるという所謂「ポップアップ」の構成となっている。
これにより、使用者は、ウェットティシュ10bを摘み易く、引き出し易い構成となっている。
【0024】
以下、ウェットティシュ10a等の折り畳み構造及び積層構造を詳細に説明する。
本実施の形態では、図2の最も取り出し口3側に配置されるウェットティシュ10aの折り畳み状態は、その下方に配置されるウェットティシュ10b、10c等の折り畳み構造と異なる。このため、先ず、ウェットティシュ10b、10c等の折り畳み構造から説明し、これらとの対比で、ウェットティシュ10aの折り畳み構造を説明する。
【0025】
ウェットティシュ10bは、図3(a)に示すように、その面積を約半分に区分する第1折り曲げ線L1に沿って、矢印B方向に折り曲げられると共に、ウェットティシュ10bの第1折り曲げ線L1の一方側、本実施の形態では、図3(a)の右側の領域の面積を約半分に区分する第2折り曲げ線L2に沿って、矢印C方向に折り畳まれる。
この状態が、図2のウェットティシュ10bであり、図3(a)に示すように、第1折り曲げ線L1と第2折り曲げ線L2によって区分された3つの各部分10ba、10bb、10bcが形成される。
すなわち、図2に示すように、ウェットティシュ10bの部分10bbの下側に部分10baが配置され、その下に部分10bcが配置される。
このとき、第2折り曲げ線L2で折り曲げられた部分は、図2に示すように折り曲げ部10bdが形成される。
【0026】
また、同様に図2に示す、ウェットティシュ10bの直下に配置されるウェットティシュ10cや10dも同様に折り畳まれる。
すなわち、部分10cb、10dbの下に、それぞれ部分10ca、10daが折り曲げられて配置され、部分10ca、10daの下に、それぞれ部分10cc、10dcが配置されることとなる。また、折り曲げ部10cd、10ddもそれぞれ形成されることになる。
【0027】
次に、ウェットティシュ10aの折り畳み構造を説明する。ウェットティシュ10aは、ウェットティシュ10aも図3(a)と同様に第1折り曲げ線L1で、部分10acとその他の部分10ab、10aaとが区分される。しかし、部分10abと部分10aaとは、図3(a)のようにほぼその面積を等分に区分する第2折り曲げ線L2とは異なり、部分10abの面積を、部分10aaの面積より大きくする図3(b)に示す第3折り曲げ線L3により区分される。
すなわち、図3(b)に示すように、ウェットティシュ10aの長手方向における部分10aaの長さXと部分10abの長さYは、部分10acの長さWとほぼ等しくなっている。また、ウェットティシュ10aの部分10aaの長さXは、部分10acの長さWの半分より短く、部分10abの長さYは、部分10acの長さWの半分より長く形成されている。
このため、図2に示すウェットティシュ10aがウェットティシュ10bの部分10bbと重なる部分の長さZは、ウェットティシュ10aの部分10abの長さYから部分10aaの長さXを差し引いた長さの半分であり、これは、部分10acの長さWから長さXの2倍を差し引いた長さの半分となっている。
また、図2の長さZは、上記長さWの半分から上記長さXを引いた長さともなっている。
そして、ウェットティシュ10aも上述のウェットティシュ10bと同様に、部分10abの下に部分10aaが配置され、部分10aaの下に部分10acが配置され、折り曲げ部10adが形成されることになる。
【0028】
次に、ウェットティシュ10a等の積層構造について説明する。先ず、上述のように折り畳まれた各ウェットティシュ10a等は、図2に示すように、ウェットティシュ10aが取り出し口3に最も近い位置に配置され、その下にウェットティシュ10b、更にその下にウェットティシュ10cが配置され、積層される。積層される枚数は、例えば、70枚である。
【0029】
また、各ウェットティシュ10a等は、それぞれ積層される際に、折り曲げ部10ad等から部分10aa等へ向かう方向(図2の矢印D1、D2)が交互に異なるように配置される。すなわち、図2のウェットティシュ10aの折り曲げ部10adから部分10aaへ向かう方向が矢印D1の場合は、その直下に位置するウェットティシュ10bの方向が逆方向の矢印D2となる。
このように隣接するウェットティシュ10a等は、それぞれ異なる方向となるように配置され、各ウェットティシュ10aの折り曲げ部10ad等は、取り出し口3の中央側に配置される。
【0030】
また、このように積層されるウェットティシュ10a等については、上述したポップアップが可能となるように、以下のような構成となっている。
ウェットティシュ10aの部分10acが、その直下のウェットティシュ10bの部分10baと10bcの間に挟み込まれるように配置される。
同様にウェットティシュ10b、10c等のそれぞれの部分10bc、10cc等が、その直下のウェットティシュ10c、10dのそれぞれの部分10ca、10daと10cc、10dcの間に挟み込まれるように配置される。
【0031】
このように配置されることで、例えば、ウェットティシュ10aを利用者が摘んで、引き出した場合は、ウェットティシュ10aの部分10acが、直下のウェットティシュ10bの部分10baに接触しているため、共にこの部分10baの全部又は一部を取り出し口3から排出させることができ、所謂ポップアップ状態となる。
このため、使用者は、取り出し口3から排出されているウェットティシュ10bの一部を摘んで引き出すことで、容易にウェットティシュ10bを取り出すことができると共に、同時に、次に使用するウェットティシュ10cの一部を取り出し口3から排出させ、ポップアップ状態とすることができる。
【0032】
また、上述のように積層した場合、ウェットティシュ10b、10c、10dの各折り曲げ部10bd、10cd、10ddは、それぞれ隣接する折り曲げ部10bd等同士が相互に対向し、向き合って配置される。そして、例えば折り曲げ部10bdが、その直下のウェットティシュ10cの部分10cb上に乗り上げることがない構成となっている。
但し、ウェットティシュ10aのみは、図3(b)で示すように、部分10abの面積が部分10aaの面積より大となっているため、図2に示すように、ウェットティシュ10aの折り曲げ部10adが、その直下のウェットティシュ10bの部分10bb上に乗り上げて重なる構成となっている。
【0033】
具体的には、図2に示すように、ウェットティシュ10aの折り曲げ部10adがウェットティシュ10bの部分10bb上に配置されると共に、例えば、部分10ab及び10aaの長さZで示す範囲の部分もウェットティシュ10bの部分bb上に配置される。
すなわち、図4に示すように、ウェットティシュ10aの折り曲げ部10ad等がウェットティシュ10bの部分10bb上に乗り上げ、重なるように配置され、ウェットティシュ10bの折り曲げ部10bdを覆っている。
【0034】
したがって、本実施の形態では、2枚目に引き出されるべきウェットティシュ10b以降の下方のウェットティシュ10c等については、上述の重なりがなく、ウェットティシュ積層体10が必要以上に厚くならない構成となっている。
また、一方、ウェットティシュ10aが未だ取り出されていない状態では、ウェットティシュ10b等の一部が取り出し口3から排出される、上述のポップアップ状態とはなっていない。
このため、ウェットティシュ10aの折り曲げ部10adとウェットティシュ10bの折り曲げ部10bdを、ウェットティシュ10b以下の折り曲げ部10bd等と同様な構成に配置すると、利用者は、いずれが最初に引き出すべきウェットティシュ10aであるかを迷い、誤って先に2番目に引き出すべきウェットティシュ10bを摘み、引き出すおそれがあった。
しかし、本実施の形態では、図2及び図4で示すように、ウェットティシュ10aの折り曲げ部10adが、2番目に引き出すべきウェットティシュ10bの部分10bbの上に乗り上げて配置されている。
したがって、利用者は、誤ることなく、最初に引き出すべきウェットティシュ10aを認識し、選択することができる。
【0035】
なお、ウェットティシュ10a、10b、10c、10dの部分10ab、10bb、10cb、10dcが、第1領域の一例であり、部分10aa、10ba、10ca、10daが第2領域の一例である。
【0036】
図5では、ウェットティシュ10aは、未だ利用者等によって取り出されていないため、ウェットティシュ10b等の一部が、取り出し口3から引き出されていない状態を示している。利用者は、図5に示すように、取り出し口3の開口からウェットティシュ10aとウェットティシュ10bを視認することができる。また、ウェットティシュ10aの折り曲げ部10ad及び部分10aaの一部が、ウェットティシュ10bの部分10bb上に乗り上げて、重ねて配置されている。すなわち、ウェットティッシュ10bの折り曲げ部10bdは視認することができない。
このため、利用者は、容易にウェットティシュ10aを特定することができると共に、その折り曲げ部10adを摘むことで、容易に最初に引き出すべきウェットティシュ10aを引き出し、ウェットティシュ10bの一部を取り出し口3からポップアップ状態で排出させることができる。
また、本実施の形態では、取り出し口3が包装体本体2の上面の略中央に設けられているので、ウェットティシュ10aの折り曲げ部10adをウェットティシュ10b上に重なるように設けると、取り出し口3から見えるウェットティシュは、ほとんどが最上位にあるウェットティシュ10aとなる。そして、利用者は、折り曲げ部10adを摘むことで、ウェットティシュ10aを引き出すことができる構成となっている。
【0037】
(第2の実施の形態)
本実施の形態の多くの構成は、上述の第1の実施の形態と共通であるため、同様の構成は同一符号等として、説明を省略し、以下、相違点を中心に説明する。
本実施の形態では、図6に示すように、最初に取り出されるべきウェットティシュ100aの折り畳み構成が、上述の第1の実施の形態と異なる。
すなわち、図6に示すように、ウェットティシュ100aの部分100aaが、ウェットティシュ100aの部分100abの上に配置されている。
換言すれば、図3(b)の第3折り曲げ線L3で、ウェットティシュ100aの部分100aaを部分100abの上に位置するように折り曲げ、折り曲げ部100adが形成される構成となっている。すなわち、本実施の形態では、折り曲げ線L3における折り返し(折り曲げ)方向が、上述の第1の実施の形態のウェットティシュ10aと反対方向となっている。
【0038】
本実施の形態では、図7に示すように、ウェットティシュ100aの折り曲げ部100ad及び部分100abの一部が、次に取り出されるべきウェットティシュ10bの部分10bb上に配置されている。さらに、ウェットティシュ100aのシート端部であるウェットティシュ端部100aeを含む部分100aaが、部分100abよりも取り出し口3側に配置されている。
【0039】
このように、本実施の形態では、ウェットティシュ100aの第1折り曲げ線L1、折り曲げ部100adの形成方向である例えば、第3折り曲げ線L3に直交する方向におけるウェットティシュ端部100ae側から第1領域である例えば、部分100aa、折り曲げ部100ad及び第2領域である例えば、部分100abが順に並んで形成される構成となっている。
すなわち、本実施の形態では、上述の第1の実施の形態と異なり、ウェットティシュ100aの部分100aaが、第1領域の一例となり、最も取り出し口3側に配置され、部分100abが第2領域の一例となり、部分100aaの下側に配置されることになる。
【0040】
図8では、ウェットティシュ100aは、未だ利用者等によって取り出されていないため、ウェットティシュ10b等の一部が、取り出し口3から引き出されていない状態を示している。
利用者は、図8に示すように、取り出し口3の開口部からウェットティシュ100aと僅かにウェットティシュ10bを視認することができる。
また、ウェットティシュ100aの折り曲げ部100ad及び部分100aaの一部が、ウェットティシュ10bの部分10bb上に乗り上げて、重ねて配置されているので、利用者は、容易にウェットティシュ100aを特定することができる。
【0041】
さらに、本実施の形態では、図8に示すように、ウェットティシュ100aの折り曲げ部100ad及びウェットティシュ端部100aeが、取り出し口3の開口部内に配置され、利用者が視認できる構成となっている。
このため、利用者は、容易にウェットティシュ100aを間違うことなく、特定することができると共に、その折り曲げ部10ad又はウェットティシュ端部100aeを摘むことで、最初に引き出すべきウェットティシュ100aをより容易に引き出すことができ、ウェットティシュ10bの一部を取り出し口3から排出させることができる。
【0042】
(第3の実施の形態)
本実施の形態の多くの構成は、上述の第2の実施の形態と共通であるため、同様の構成は同一符号等として、説明を省略し、以下、相違点を中心に説明する。
本実施の形態では、図9に示すように、最初に取り出すべきウェットティシュ500aの第1領域である部分500aaが、上述の第2の実施の形態のウェットティシュ100aの部分100aaと相違する。
【0043】
すなわち、図9及び図10に示すように、本実施の形態では、ウェットティシュ500aの部分500aaのウェットティシュ端部500ae及び折り曲げ部500adが、取り出し口3に臨まされるように配置されている。また、取り出し口3に臨まされている部分500aaの面積が、取り出し口3の全体の面積の半分未満となっている。
さらに、ウェットティシュ500aのウェットティシュ端部500aeが、取り出し口3の長手方向の開口中心線E−E’より取り出し口3の図において右端である取り出し口右端部3b側に配置され、折り曲げ部500adは、ウェットティシュ端部500aeより取り出し口3の右端側に配置されている。
そして、図10に示す部分500abの取り出し口3に臨まされる面積が、部分500aaの取り出し口3に臨まされる面積より大きく構成されている。すなわち、端部500aeから取り出し口3の図において左端側である取り出し口左端部3aまでの取り出し口3における短手方向の距離が、部分500aaの取り出し口3短手方向と平行な方向における距離より長く形成されている。
【0044】
このため、図10に示すように、ウェットティシュ500aのウェットティシュ端部500aeと、取り出し口3の取り出し口左端部3a(図において左端側)との間には、取り出し口3の短手方向の長さの半分以上の長さが確保される。
なお、本実施の形態では、取り出し口3は縦長に形成されているが、本実施の形態と異なり、取り出し口を横長に形成した場合は、取り出し口の長手方向の長さの半分以上の長さが確保される。
すなわち、ウェットティシュ端部500aeと、取り出し口3の取り出し口左端部3aとの間には、図3の第3折り曲げ線L3の形成方向と直交する方向における取り出し口3の長さの半分以上の長さが確保されることになる。
したがって、図10及び図11に示すように、利用者が矢印F方向から指等をウェットティシュ500aの部分500aa(ウェットティシュ端部500ae)と部分500abの間に差し込む場合、その指等と取り出し口3との角度を小さくすることができ、指等をより差し込み易い構成となっている。このため、利用者にとってより摘み易い構成となっている。
【0045】
本実施の形態では、折り曲げ部500ad及びウェットティシュ端部500aeを図10の開口中心線E−E’より取り出し口3の図において取り出し口右端部3b側に配置した場合について説明したが、本発明は、これと異なり、折り曲げ部500ad及びウェットティシュ端部500aeが取り出し口左端部3a側に配置される場合も含まれる。
この場合は、本実施の形態と同様に、ウェットティシュ500aのウェットティシュ端部500aeと、取り出し口3の取り出し口右端部3bとの間には、取り出し口3の短手方向等の長さの半分以上の長さが確保され、利用者が指等をウェットティシュ500aの部分500aa(ウェットティシュ端部500ae)と部分500abの間に差し込む場合、その指等と取り出し口3との角度を小さくすることができ、指等をより差し込み易い構成となる。
【0046】
上述の実施の形態では、図10に示すように、折り曲げ部500adと端部500aeの両方が取り出し口3から臨まされている(露出されている)構成としたが、本発明はこれに限らず、端部500aeのみを取り出し口3から臨まされている状態にウェットティシュ10aを折り曲げるようにしてもよい。
また、上述の実施の形態と異なり、ウェットティシュ10aの折り畳み方を変更するのではなく、取り出し口3の図10等の短手方向の長さを変更することで、折り曲げ部500ad及び/又は端部500aeを取り出し口3から臨ませる構成としても構わない。
【0047】
また、ウェットティシュ10b以降のシートについては、隣接するシート同士が対向するようにしていれば、いかなる折り構造であっても構わず、上述の実施の形態で示した折り畳み構造に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0048】
1,100,500・・・ウェットティシュ包装体、2・・・包装体本体、3・・・取り出し口、3a・・・取り出し口左端部、3b・・・取り出し口右端部、4・・・蓋部、4a・・・接触面、10・・・ウェットティシュ積層体、10a、10b10c、10d、100a、500a・・・ウェットティシュ、10ad、10bd、10cd、10dd、100ad、500ad・・・折り曲げ部、100ae、500ae・・・ウェットティシュ端部、L1・・・第1折り曲げ線、L2・・・第2折り曲げ線、L3・・・第3折り曲げ線
【特許請求の範囲】
【請求項1】
取り出し口を有する包装体内に、折り畳まれ、他の衛生シートを挟み込むように配置される複数の衛生シートからなる衛生シート積層体であって、
折り畳まれた前記衛生シートは、積層状態で、最も前記取り出し口側に位置する第1領域と、前記第1領域と重なるように配置される第2領域と、これら第1領域と第2領域を接続する折り曲げ部を有し、
前記取り出し口から最初に取り出されるべき位置に配置される前記衛生シートである第1取り出し衛生シートの前記折り曲げ部及び少なくとも、前記第2領域の一部が、前記第1取り出し衛生シートの次に取り出されるべき前記衛生シートである第2取り出し衛生シートの前記第1領域上に重なるように配置され、
前記第1取り出し衛生シートと前記第2取り出し衛生シートを除き、他の前記衛生シートの前記折り曲げ部は、積層状態で相互に対向するように配置されていることを特徴とする衛生シート積層体。
【請求項2】
前記折り曲げ部の形成方向に直交する方向におけるシート端部側から前記第1領域、前記折り曲げ部及び前記第2領域が順に並んで形成されることを特徴とする請求項1に記載の衛生シート積層体。
【請求項3】
前記第1取り出し衛生シートの前記折り曲げ部及び/又は前記シート端部の少なくとも一部が、前記取り出し口に臨まされるように配置されることを特徴とする請求項2に記載の衛生シート積層体。
【請求項4】
少なくとも、前記シート端部が前記取り出し口に臨まされるように配置され、
前記取り出し口に臨まされている前記第1取り出し衛生シートの前記第1領域の面積が、前記取り出し口の面積の半分未満であり、
前記シート端部が、前記取り出し口の中央部より前記取り出し口の端部側に配置され、
前記折り曲げ部が前記シート端部より前記取り出し口の端部側に配置されていることを特徴とする請求項3に記載の衛生シート積層体。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の前記衛生シート積層体を有する衛生シート包装体。
【請求項1】
取り出し口を有する包装体内に、折り畳まれ、他の衛生シートを挟み込むように配置される複数の衛生シートからなる衛生シート積層体であって、
折り畳まれた前記衛生シートは、積層状態で、最も前記取り出し口側に位置する第1領域と、前記第1領域と重なるように配置される第2領域と、これら第1領域と第2領域を接続する折り曲げ部を有し、
前記取り出し口から最初に取り出されるべき位置に配置される前記衛生シートである第1取り出し衛生シートの前記折り曲げ部及び少なくとも、前記第2領域の一部が、前記第1取り出し衛生シートの次に取り出されるべき前記衛生シートである第2取り出し衛生シートの前記第1領域上に重なるように配置され、
前記第1取り出し衛生シートと前記第2取り出し衛生シートを除き、他の前記衛生シートの前記折り曲げ部は、積層状態で相互に対向するように配置されていることを特徴とする衛生シート積層体。
【請求項2】
前記折り曲げ部の形成方向に直交する方向におけるシート端部側から前記第1領域、前記折り曲げ部及び前記第2領域が順に並んで形成されることを特徴とする請求項1に記載の衛生シート積層体。
【請求項3】
前記第1取り出し衛生シートの前記折り曲げ部及び/又は前記シート端部の少なくとも一部が、前記取り出し口に臨まされるように配置されることを特徴とする請求項2に記載の衛生シート積層体。
【請求項4】
少なくとも、前記シート端部が前記取り出し口に臨まされるように配置され、
前記取り出し口に臨まされている前記第1取り出し衛生シートの前記第1領域の面積が、前記取り出し口の面積の半分未満であり、
前記シート端部が、前記取り出し口の中央部より前記取り出し口の端部側に配置され、
前記折り曲げ部が前記シート端部より前記取り出し口の端部側に配置されていることを特徴とする請求項3に記載の衛生シート積層体。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の前記衛生シート積層体を有する衛生シート包装体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2012−116511(P2012−116511A)
【公開日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−266924(P2010−266924)
【出願日】平成22年11月30日(2010.11.30)
【出願人】(000112288)ピジョン株式会社 (144)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年11月30日(2010.11.30)
【出願人】(000112288)ピジョン株式会社 (144)
【Fターム(参考)】
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