説明

衛生洗浄装置

【課題】 本発明の目的は、肛門部洗浄用と女性器洗浄用の温度調節を独立で実施できるようにすることにより、肛門部洗浄時と女性器洗浄時で共に体感が劣ることがない、衛生洗浄装置を提供する。
【解決手段】 肛門部と女性器部分を洗浄するための吐出温度を独立に調節可能とした調節手段を有する。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は衛生洗浄装置の温度調節を、肛門部洗浄用と女性器洗浄用で独立に設定することに係り、特に女性器洗浄用の洗浄感を向上させることに好適な衛生洗浄装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、衛生洗浄装置の吐水温度としては、人体の体感を配慮することにより、人体の体温に近い37.5±2.5℃に一点制御したり、給水温度から上限値40℃程度まで温度調節ツマミやタッチスイッチで温度調節制御可能とした衛生洗浄装置が実現されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の衛生洗浄装置の温度調節機構では、肛門部洗浄用と女性器洗浄用の温度調節機構が一つしか存在しないため、肛門部と女性器部で温度による体感が違うにも関わらず、使用者が調節が手間であることから同一の温度で洗浄したり、時には都度の温度調節を強要していた。
【0004】本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、本発明の目的は、肛門部洗浄用と女性器洗浄用の温度調節を独立で実施できるようにすることにより、肛門部洗浄時と女性器洗浄時で共に体感が劣ることがない、衛生洗浄装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために請求項1は、肛門部と女性器部分を洗浄するための吐出温度を独立に調節可能とした調節手段を設けたので、肛門部洗浄時と女性器洗浄時で共にベストな体感温度を実現することができる。
【0006】上記目的を達成するために請求項2は、人体の肛門部と女性器部分に洗浄水を吐出するノズル機構と、その吐水を適当な温度に加温する熱交換器と、その熱交換器内部の温度を監視する温度センサーより成る衛生洗浄装置において、肛門部と女性器部分を洗浄するための吐出温度として、肛門部洗浄用の温度に対して女性器洗浄用の温度にどれだけ温度差を設けるかを設定することができるので、肛門部洗浄時と女性器洗浄時で共にベストな体感温度を実現することができる。
【0007】上記目的を達成するために請求項3は、温度調節の手段として、肛門部と女性器洗浄用の温度調節ツマミを設けたので、容易に肛門部洗浄時と女性器洗浄時で共にベストな体感温度を実現することができる。
【0008】上記目的を達成するために請求項4は、温度調節の手段として、肛門部と女性器洗浄用のタッチスイッチを設けたので、容易に肛門部洗浄時と女性器洗浄時で共にベストな体感温度を実現することができる。
【0009】上記目的を達成するために請求項5は、肛門部洗浄用の温度に対して、0〜5℃の上下の温度差範囲で、女性器洗浄用の温度を設定できるようにしたので、肛門部洗浄時と女性器洗浄時で共にベストな体感温度を実現することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】第1図は本発明を実施した衛生洗浄装置の1実施例である。人体が着座する便座1の背部には、肛門部と女性器部を洗浄するノズルユニット2が収納される本体3が配されている。本体3の内部には、図示していない洗浄するために適当な温度の吐水を作り出す熱交換器が内蔵されている。本体3には洗浄用の吐水温度を変更するための補助操作部4が、カバー5の下に配されている。
【0011】第2図は吐水用の温水を作り出す熱交換器の1実施例である。熱交換器6に給水された温水は、A部に取り付けられる温水センサーの検知温度と、補助操作部4の温度調節手段が示す温度に制御されることになる。
【0012】第3図は本発明を実施した補助操作部の第一の実施例である。肛門部洗浄用の温度調節用ボリュームツマミ7と女性器部洗浄用の温度調節用ボリューム8が独立して配されている。使用者は女性器部洗浄用の温度と、肛門部洗浄用で好みの温度が異なるという特性に従い、容易に温度調節が可能である。
【0013】第4図は本発明を実施した補助操作部の第二の実施例である。肛門部洗浄用の温度調節用タッチスイッチ9と女性器部洗浄用の温度調節用タッチスイッチ10が独立して配されている。スイッチを押す度に、表示LED11が切→低→中→高と移動することで、使用者は女性器部洗浄用の温度と、肛門部洗浄用で好みの温度が異なるという特性に従い、容易に温度調節が可能である。
【0014】第5図は本発明を実施した補助操作部の第三の実施例である。肛門部用温度調節ボリュームツマミ7に対して、女性器部洗浄用の温度をどの様に温度差を設けるかを示す、女性器部温度差設定ツマミ12を配したものである。上下の温度差としては0〜5℃の範囲で両者の差を設定すると、使用者は女性器部洗浄用の温度と、肛門部洗浄用で好みの温度が異なるという特性に従い、容易に温度調節が可能である。
【0015】本実施例では共にツマミの組合せとしたが、ツマミとタッチスイッチの組合せでも効果は同じである。
【0016】
【発明の効果】本発明は上記構成により次の効果を発揮する。
【0017】請求項1では、肛門部と女性器部分を洗浄するための吐出温度を独立に調節可能とした調節手段を設けたので、肛門部洗浄時と女性器洗浄時で共にベストな体感温度を実現することができる。
【0018】請求項2では、人体の肛門部と女性器部分に洗浄水を吐出するノズル機構と、その吐水を適当な温度に加温する熱交換器と、その熱交換器内部の温度を監視する温度センサーより成る衛生洗浄装置において、肛門部と女性器部分を洗浄するための吐出温度として、肛門部洗浄用の温度に対して女性器洗浄用の温度にどれだけ温度差を設けるかを設定することができるので、肛門部洗浄時と女性器洗浄時で共にベストな体感温度を実現することができる。
【0019】請求項3では、温度調節の手段として、肛門部と女性器洗浄用の温度調節ツマミを設けたので、容易に肛門部洗浄時と女性器洗浄時で共にベストな体感温度を実現することができる。
【0020】請求項4では、温度調節の手段として、肛門部と女性器洗浄用のタッチスイッチを設けたので、容易に肛門部洗浄時と女性器洗浄時で共にベストな体感温度を実現することができる。
【0021】請求項5では、肛門部洗浄用の温度に対して、0〜5℃の上下の温度差範囲で、女性器洗浄用の温度を設定できるようにしたので、肛門部洗浄時と女性器洗浄時で共にベストな体感温度を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施した衛生洗浄装置の1実施例
【図2】吐水用の温水を作り出す熱交換器の1実施例
【図3】本発明を実施した補助操作部の第一の実施例
【図4】本発明を実施した補助操作部の第二の実施例
【図5】本発明を実施した補助操作部の第三の実施例
【符号の説明】
1…便座、2…ノズルユニット、3…本体、4…補助操作部
5…カバー、6…熱交換器、7…肛門部洗浄用の温度調節用ボリュームツマミ
8…女性器洗浄用の温度調節用ボリューム
9…肛門部洗浄用の温度調節用タッチスイッチ
10…女性器洗浄用の温度調節用タッチスイッチ
11…表示LED
12…吐水用温度調節ボリューム

【特許請求の範囲】
【請求項1】 肛門部と女性器部分を洗浄するための吐出温度を独立に調節可能とした調節手段を有することを特徴とする衛生洗浄装置。
【請求項2】 人体の肛門部と女性器部分に洗浄水を吐出するノズル機構と、その吐水を適当な温度に加温する熱交換器と、その熱交換器内部の温度を監視する温度センサーより成る衛生洗浄装置において、肛門部と女性器部分を洗浄するための吐出温度として、肛門部洗浄用の温度に対して女性器洗浄用の温度にどれだけ温度差を設けるかを設定できることを特徴とする衛生洗浄装置。
【請求項3】 請求項1記載の衛生洗浄装置において、温度調節の手段として、肛門部と女性器洗浄用の温度調節ツマミを設けたことを特徴とする衛生洗浄装置。
【請求項4】 請求項1記載の衛生洗浄装置において、温度調節の手段として、肛門部と女性器洗浄用のタッチスイッチを設けたことを特徴とする衛生洗浄装置。
【請求項5】 請求項1記載の衛生洗浄装置において、肛門部洗浄用の温度に対して、0〜5℃の上下の温度差範囲で、女性器洗浄用の温度と設定したことを特徴とする衛生洗浄装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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